説明

車両内装部材

【課題】全体としてソフトな質感を有すると共に見栄えがよい車両内装部材を提供する。
【解決手段】車両内装部材は、一般部14から裏側へ凹んだ凹部16が設けられた基材12と、前記一般部14の表側から前記凹部16の側面の少なくとも一部にかけて覆うように設けられ、該基材12より柔らかい第1表皮材22と、前記第1表皮材22において前記凹部16の側面を覆う第1シール部26に当接する第2シール部32および前記凹部16を塞ぐように延在する部位を有し、基材12より柔らかい第2表皮材28と、前記凹部16および第2表皮28の間で発泡成形された発泡体34とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基材と表皮材との間で発泡成形される発泡体を備えた車両内装部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の乗員室内には、インストルメントパネル、フロアコンソール、コンソールリッド、ドアパネル等の車両内装部材が配置されている。インストルメントパネルは、乗員室側の後側部分とデフロスタの空気吹き出し口等が設けられるフロントウィンドウ側の前側部分とで表面外観が異なるように構成されることがある。例えばインストルメントパネルは、硬質な基材および柔軟な表皮材の間に弾力性を有する発泡体を配設した3層構造で後側部分が構成される。また、インストルメントパネルは、前側部分が硬質な基材のみからなる1層構造となっている。
【0003】
図10に示すように、前記インストルメントパネル60は予備成形した基材62および予備成形した表皮材64を成形型の第1成形型78および第2成形型80に夫々セットしたもとで、成形型を型閉めした際に基材62および表皮材64の間に画成される発泡空間70内で発泡原料を発泡させて、後側部分74と前側部分72とが一体的に形成される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−38999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記インストルメントパネル60は、前側部分72の表面に硬質な基材62が剥き出しとなっているので、基材62より柔らかい表皮材64で表面が構成された後側部分74と比べ前側部分72がソフトな質感に欠ける、という問題がある。また、インストルメントパネル60では、表皮材64の外縁輪郭部に成形された表皮材シール部66を、発泡空間70内で発泡する発泡原料の発泡圧により基材62へ押し付けて前側部分72と後側部分74の境界部76を封止している。しかしながら表皮材シール部66と基材62との間のシールが不充分で、発泡体68が漏れ出して、境界部76が波打ったりする等、見栄えが悪化する問題が指摘される。そして、漏出して硬化した発泡体68を除去するための手間もかかる。
【0006】
すなわち本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、全体としてソフトな質感を有すると共に見栄えがよい車両内装部材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る車両内装部材は、
一般部から裏側へ凹んだ凹部が設けられた基材と、
前記一般部の表側から前記凹部の側面の少なくとも一部にかけて覆うように設けられ、該基材より柔らかい第1表皮材と、
前記第1表皮材において前記凹部の側面を覆う第1シール部に当接する第2シール部および前記凹部を塞ぐように延在する部位を有し、基材よりも柔らかい第2表皮材と、
前記凹部および第2表皮材の間で発泡成形された発泡体とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に係る発明によれば、基材より柔らかい第1表皮材および第2表皮材で表面が構成されているので、全体としてソフトな質感を有する。また、基材より柔らかい第1表皮材の一部を第2表皮材の第2シール部を受ける第1シール部として用いることで、部品点数を増やすことなく、第1シール部の柔軟性により、第1表皮材と第2表皮材との境界部のシール性を向上することができる。従って車両内装部材は、発泡体の発泡成形に際してシール部からの発泡体の漏出をより適切に防止し得るため、境界部の見栄えが良い。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記第1表皮材は、基材側が弾力性を有する発泡層で構成されることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、第1表皮材の基材側が弾力性を有する発泡層で構成されているので、第1表皮材に覆われる部分の質感を更にソフトにできる。また、第2シール部を受ける第1シール部の弾力性が増すのでシール性をより向上することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記第1シール部は、前記凹部の側面から該凹部の底面にかけて延在するよう設けられ、
前記第2シール部は、端部が前記第1シール部における前記凹部の底面に沿う部位に当接するよう設けられることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、第2シール部と第1シール部とが互いに面で当接する部位に加えて、第1シール部と第2シール部の端部との当接部位でも第1シール部の柔軟性によりシール性を向上することができる。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記第1シール部には、該第1シール部の端部から前記凹部の側面における途中部位に亘って切欠部が設けられることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、発泡体の発泡成形に際して、第1シール部に設けられた切欠部にガスを逃がすことができるため、発泡体の肉欠きを防止して、第2表皮材および基材の間に発泡体を均一に充填することができる。
【0012】
請求項5に係る発明は、前記第2シール部は、前記第1シール部より硬く構成されることを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、発泡体の発泡成形に際して、第2シール部より第1シール部を柔らかく構成することで、第2シール部を第1シール部へ適切に押し付けることができ、シール性を向上し得る。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る車両内装部材によれば、表側が複数の異なる部位に区分されるが、全体としてソフトな質感を有すると共に異なる部位間の境界部の見栄えがよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の好適な実施例に係るインストルメントパネルの斜視図である。
【図2】図1のX−X線で破断させた断面図である。
【図3】図1のY−Y線で破断させた断面図であって第1シール部の切欠部を横切っている。
【図4】実施例のインストルメントパネルにおいて、基材および第1表皮材のみを示す斜視図である。
【図5】実施例のインストルメントパネルの製造過程を示す説明図である。
【図6】別実施例のインストルメントパネルを示す断面図である。
【図7】別実施例のインストルメントパネルにおいて、基材および第1表皮材のみを示す斜視図である。
【図8】従来のインストルメントパネルの断面図である。
【図9】図8の要部拡大図である。
【図10】従来のインストルメントパネルの製造過程を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明に係る車両内装部材につき、好適な実施例としてインストルメントパネルを例示して、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例の説明では、図1に示すインストルメントパネル10において、乗員席側に臨む意匠面側を表と指称する。
【実施例】
【0016】
図1に示すように、実施例のインストルメントパネル10は、デフロスタの空気吹出し口が設けられるフロントウィンドウ側と乗員席側とで表側が区分されている。図2に示すように、インストルメントパネル10は、フロントウィンドウ側が、基材12とこの基材12に添着された第1表皮材22との2層からなる第1構造部40で構成される。インストルメントパネル10は、乗員席側が、基材12および第2表皮材28の間に発泡体34を設けた3層からなる第2構造部42で構成されている。
【0017】
基材12は、インストルメントパネル10の裏側を構成し、該インストルメントパネル10の剛性を担保する板状の部材である。基材12は、前記インストルメントパネル10の第1構造部40をなす一般部14と、この一般部14より裏側へ凹むように形成され、該インストルメントパネル10の第2構造部42をなす凹部16とを備えた段状に形成されている。凹部16は、一般部14から裏側に向かって延設され、該一般部14の表面と交差するように延在する凹部16のシール側面18a(側面)をなす側辺部18と、この側辺部18から延設され、前記インストルメントパネル10の第2構造部42の意匠面に沿って延在する凹部16の発泡体底面20a(底面)をなす底辺部20とから構成される。すなわち、インストルメントパネル10では、凹部16において側辺部18の一般部14の表側に連なるシール側面18aと、このシール側面18aに連なる表側に臨む底辺部20の発泡体底面20aとの間に第2構造部42が設けられる。側辺部18は、一般部14との接続部位から裏側に向けて延出するにつれて該一般部14側に偏倚するよう傾斜形成され、第2構造部42側に臨むシール側面18aが一般部14の表面に対してアンダーになるように傾斜している。
【0018】
第1表皮材22は、基材12より柔らかい部材であって、基材12の一般部14の表面および凹部16のシール側面18aの一部を少なくとも覆うように設けられている(図2参照)。第1表皮材22は、シール側面18aと一般部14の表面との接続部位を、第2構造部42と第1構造部40との境界部44(第1表皮材22と第2表皮材28との境界)に沿う方向全面に亘って覆うように設けられている。第1表皮材22は、基材12の一般部14の表面を覆う第1意匠部24と、該第1意匠部24に一体的に形成され、凹部16のシール側面18aから発泡体底面20aの一部に亘って覆う第1シール部26とを備えている。すなわち、インストルメントパネル10は、基材12の一般部14とこの一般部14の表面に添着された第1表皮材22の第1意匠部24とで第1構造部40が構成され、第1意匠部24が当該第1構造部40の意匠面となっている。また、第1シール部26は、一般部14の表面との接続部位から発泡体底面20aとの接続部位までの間に亘ってシール側面18aに沿って延在して、該シール側面18a全体を覆う側部シール26aと、該側部シール26aから発泡体底面20aに沿って延在して、該発泡体底面20aにおけるシール側面18aとの接続部位から第2表皮材28の厚み以上の領域を覆う底部シール26bとを備えている。
【0019】
第2表皮材28は、凹部16の表側を塞ぐように延在する第2意匠部30と、この第2意匠部30と一体的に形成され、第1シール部26の側部シール26aに対して当接する第2シール部32とを備えている(図2参照)。第2表皮材28は、基材12より柔らかい部材であって、第1表皮材22の第1シール部26より第2シール部32の硬度が硬くなるように構成されている。実施例では、例えばアスカA硬度12の第1表皮材22に対し、アスカA硬度40の第2表皮材28が用いられ、第2表皮材28全体が第1表皮材22より硬度が硬く設定されている。第2意匠部30は、発泡体底面20aから離間して延在し、第2シール部32が裏側に向けて折れ曲がる第2意匠部30との継ぎ目部が第1意匠部24の表面とおおよそ揃うように設置されている。第2シール部32は、第1シール部26の側部シール26aに合わせて形成され、端部が第1シール部26の底部シール26bに当接すると共に、側部シール26aにおける底部シール26bとの接続部位から第1意匠部24との接続部位までの全体に亘って面で当接するようになっている。
【0020】
発泡体34は、例えばウレタン等の発泡原料を発泡させて成形される弾力性を有するウレタンフォーム等からなり、基材12の凹部16と第2表皮材28との間で発泡成形して設けられている。より具体的には、発泡体34は、第2意匠部30と、第1シール部26を介して凹部16の側辺部18で支持された第2シール部32と、発泡体底面20aとで囲われた空間に充填されている。このように、インストルメントパネル10は、基材12の凹部16と発泡体34と発泡体34の表側を覆う第2意匠部30とで第2構造部42が構成され、第2意匠部30が当該第2構造部42の意匠面となっている。
【0021】
図3および図4に示すように、第1表皮材22の第1シール部26には、底部シール26bの端部から側部シール26aにおける途中部位に亘って切欠部36が設けられている。インストルメントパネル10では、切欠部36の第1意匠部24側に側部シール26aと第2シール部32とが当接する部分が確保されるようになっていると共に、第2シール部32の少なくとも一部が該切欠部36を覆うようになっている。切欠部36は、側部シール26aの厚み方向に貫通して設けられ、例えば第1意匠部24側に頂部を配置した三角形状に形成されている。切欠部36は、第1シール部26の端部から、第1意匠部24に向けて先細りとなるように、第2構造部42と第1構造部40との境界部44に沿う方向に離間して複数設けられている。
【0022】
次に、実施例のインストルメントパネル10の製造方法について説明する。基材12は、一般部14および凹部16を一体的に有する所要形状に、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂からインジェクション成形等によって予め成形されている。第1表皮材22は、基材12における一般部14の被覆対象部位形状に合わせた形状で、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂からパウダースラッシュ成形や真空成形等によって予め成形されている。第2表皮材28は、基材12の凹部16との間に発泡空間38を画成する第2意匠部30および第1シール部26に当接する第2シール部32とを一体的に有する所要形状に、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂からパウダースラッシュ成形や真空成形等によって予め成形されている。基材12には、接着剤等によって、一般部14の表面および凹部16のシール側面18aから発泡体底部20aの一部に亘って、第1表皮材22が装着される。
【0023】
図5に示すように、第1表皮材22を装着した基材12および第2表皮材28を、第1成形型46および第2成形型48に夫々セットする。この際、第1表皮材22を接着した基材12を、基材12の裏側が第1成形型46の成形面に合うように配置し、第2表皮材28を、第2表皮材28の表側が第2成形型48の成形面に合うように配置する。第1成形型46および第2成形型48を閉じることで、第2表皮材28および基材12の凹部16の間に発泡体34分の発泡空間38が画成される。この際、第2シール部32の端部は、第1シール部26の底部シール26bに沿って配置され、第2シール部32の第1シール部26側に臨む面は、第1シール部26の側部シール26aにおける底部シール26bとの接合部位から第1意匠部24との接合部位に沿って配置される。発泡空間38にポリウレタン等の発泡原料を入れて発泡成形させ、発泡空間38に発泡体34が充填された後、第1成形型46および第2成形型48を開き成形品を取り出すことで、一体成形されたインストルメントパネル10が得られる。
【0024】
次に、実施例のインストルメントパネル10の作用について説明する。基材12より柔らかい第1表皮材22および第2表皮材28で表面が構成されているので、全体としてソフトな質感を有する。また、前述の発泡空間38での発泡体34の発泡成形に際し、発泡原料が膨張すると発泡空間38の周囲には発泡圧が掛かる。この発泡圧により、第2シール部32は、第1シール部26の側部シール26aへ押し付けられる。基材12より柔らかい第1シール部26は、第2シール部32との形状追従性がよいので、第1シール部26と第2シール部32との間のシール性を向上することができ、第1構造部40と第2構造部42との境界部44からの発泡体34の漏出を防止することができる。従って、車両内装部材は、境界部44が設定どおりに延在し、見栄えがよい。また、境界部44から漏出した発泡体34の除去作業が不要となり製造コストを抑えることができる。更に、第1表皮材22の一部である第1シール部26で第2シール部32を受けるため、部品点数を増やすこともない。
【0025】
実施例の第2シール部32は、側部シール26aにおける底部シール26bとの接合部位から第1意匠部24との接合部位に亘って押し付けられると共に、第2シール部32の端部は、底部シール26bに押し付けられる構成である(図5の矢印参照)。このため、第2シール部32と、側部シール26aとが互いの面で当接する部位に加えて、第2シール部32の端部と底部シール26bとの当接部位でも第1シール部26の柔軟性により、第1シール部26と第2シール部32との間のシール性を向上することができる。更に、第2シール部32は第1シール部26より硬度が硬いため、第2シール部32に発泡圧が掛かった際に、第2シール部32が撓みにくく、第2シール部32を柔らかい第1シール部26へ適切に押し当てることができ、シール性が高い。
【0026】
第1シール部26には、底部シール26bの端部から側部シール26aの中間部位までに亘って切欠部36が設けられている。このため、発泡成形に際して発泡空間38のガスを切欠部36に逃がすことができ、発泡空間38のガス溜まりによる発泡体34の肉欠きを防止して、第2意匠部30、第2シール部32および発泡体底面20aの間に発泡体34を均一に充填させることができる。実施例の切欠部36は、底部シール26b側から第1意匠部24側へ向かうにつれて先細りとなるように設けられているため、切欠部36による第1意匠部24への影響を抑制するようになっている。
【0027】
実施例の第1表皮材22の表側および第2表皮材28の表側には、夫々異なるシボ加工がなされていている。このように、実施例のインストルメントパネル10は、第1表皮材22および第2表皮材28が異なる表面外観を有し、全体として基材12よりソフトな質感を有する。ここで、異なる表面外観とは、色、質感、風合い等の違いをいう。
【0028】
(変更例)
前述した実施例の構成に限定されず、以下のように変更することも可能である。
(1)実施例では、単層の第1表皮材を使用したが、前記第1表皮材の基材側が弾力性を有する発泡層で構成された多層構造の第1表皮材でもよい。例えば、第1表皮材の表側が発泡層より密度の高い外皮層で構成されて、該外皮層に軟質ウレタンフォーム等からなる発泡層が裏打ちされたものを採用できる。また、第1表皮材における基材側の一部が発泡層で構成されていてもよく、例えば第1シール部における基材側のみが発泡層で構成されていてもよい。このように、第1表皮材の基材側が弾力性を有する発泡層で構成されているので、第1表皮材に覆われる部分の質感を更にソフトにできる。また、第2シール部を受ける第1シール部の弾力性が増すのでシール性をより向上することができる。
(2)実施例では、一般部と、一般部より裏側へ凹むように形成された凹部とを備えた段状に形成された基材を採用するが、凹部と複数の一般部とで複数の段が形成された基材でもよく、凹部が一般部に囲まれた形状の基材でもよい。
(3)実施例では、第1シール部の端部が凹部の底面まで延出されているが、図6に示すように、第1シール部26が凹部16の側面26aの少なくとも一部を覆っていればよい。
(4)実施例の如く、第2表皮材を第1表皮材より硬く設定するのが好ましいが、第2表皮材が第1表皮材より柔らかくても、同じ硬さであっても、第1シール部が基材より柔らかいので、基材にシールする場合よりシール性を向上することができる。
(5)実施例では、切欠部の形状が三角形であるが、切欠部に発泡空間のガスを逃がすことができ、かつ第2シール部が第1シール部に当接して発泡体をシールできる構成であればよく、例えばスリットでもよい。
(6)実施例では、基材における凹部の側面から凹部の底面にかけて延在する第1シール部に切欠部を設けているが、第1シール部の端部から切欠部が設けられていればよく、図7に示すように、第1シール部26の端部が凹部16の側面18aに臨み、切欠部36が第1シール部26の端部に設けられてもよい。
(7)切欠部は、省略することも可能である。
(8)実施例では、表面外観が異なる2つの部位に区分されたインストルメントパネルを採用したが、表面外観が異なる複数の部位を備えていてもよく、例えば表面外観が異なる3つの部位を備えていてもよい。
(9)実施例では、車両内装部材としてインストルメントパネルを採用したが、複数の異なる部位が一体的に形成された車両内装部材であればよく、例えばフロアコンソール、コンソールリッド、ドアパネル等でもよい。
【符号の説明】
【0029】
12 基材,14 一般部,16 凹部,22 第1表皮材,26 第1シール部,
28 第2表皮材,32 第2シール部,36 切欠部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般部から裏側へ凹んだ凹部が設けられた基材と、
前記一般部の表側から前記凹部の側面の少なくとも一部にかけて覆うように設けられ、該基材より柔らかい第1表皮材と、
前記第1表皮材において前記凹部の側面を覆う第1シール部に当接する第2シール部および前記凹部を塞ぐように延在する部位を有し、基材よりも柔らかい第2表皮材と、
前記凹部および第2表皮材の間で発泡成形された発泡体とを備えた
ことを特徴とする車両内装部材。
【請求項2】
前記第1表皮材は、基材側が弾力性を有する発泡層で構成される請求項1記載の車両内装部材。
【請求項3】
前記第1シール部は、前記凹部の側面から該凹部の底面にかけて延在するよう設けられ、
前記第2シール部は、端部が前記第1シール部における前記凹部の底面に沿う部位に当接するよう設けられる請求項1または2記載の車両内装部材。
【請求項4】
前記第1シール部には、該第1シール部の端部から前記凹部の側面における途中部位に亘って切欠部が設けられる請求項1〜3の何れか一項に記載の車両内装部材。
【請求項5】
前記第2シール部は、前記第1シール部より硬く構成される請求項1〜4の何れか一項に記載の車両内装部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−30714(P2012−30714A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172690(P2010−172690)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】