説明

車両制御装置、車両制御方法および車両制御処理プログラム

【課題】自車両の進路または進路近傍に存在する障害物を確実かつ安全に通過させるように自車両を制御することを課題とする。
【解決手段】車両制御装置は、例えば、各種レーダからの入力に基づいて、自車両の進路または進路近傍に障害物を検知すると、検知された障害物に関する障害物情報、および自車両に関する自車両関連情報を各種レーダ等から取得する。障害物情報および自車両関連情報の取得後、車両制御装置は、検知された障害物を安全に通過できるか否かを判定する通過判定を実行する。具体的には、各種レーダ等から取得した障害物情報および自車両関連情報を用いて、自車両の運転者や同乗者が、安全と感じる程度以上の距離を障害物と自車両との間で保てるか否かを基準とした判定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両制御装置、車両制御方法および車両制御処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両走行中に障害物との衝突を防止するための技術が種々提案されている。例えば、特許文献1では、車両走行中に歩行者が検出された場合に、運転者が回避行動としてとり得る運転特性を検出し、当該運転特性に応じた制動制御を実行することで、運転者にとって違和感のない制動制御を提供する技術が提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−59820号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記した従来の技術において、例えば、路駐車両や自転車、歩行者など、車両の進路上に存在する障害物の側を通過する必要が生じた場合には、各運転者は、自己の運転操作技術(運転熟練度)や経験などに基づいて、障害物と接触することなく安全に通過できるという感覚を頼りに、障害物の側を通過するのが一般的である。
【0005】
しかしながら、障害物と接触することなく安全に通過できるという感覚は、各運転者の運転操作技術(運転熟練度)や経験によるものであるので、運転者が目測を誤って障害物に接触する恐れがある。
【0006】
また、例えば、運転操作に熟練した熟練運転者と、運転操作にまだ慣れていない初心運転者とでは、障害物と接触することなく安全に通過できるという感覚が異なるので、熟練運転者が自らの感覚に基づき障害物のすぐ側を通過する場合であっても、初心運転者である同乗者にとっては障害物と接触するのではないかという不安を感じることも十分に考えられる。
【0007】
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、自車両の進路または進路近傍に存在する障害物を確実かつ安全に通過させるように自車両を制御することが可能な車両制御装置、車両制御方法および車両制御処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、自車両の進路上および進路近傍に存在する障害物を検知する障害物検知手段と、前記障害物検知手段により検知された前記障害物についての障害物情報を取得する障害物情報取得手段と、自車両が走行中の道路に関する道路情報、自車両の運転者の運転操作に関わる運転者情報および自車両の走行状態を示す自車両情報を自車両関連情報として取得する自車両関連情報取得手段と、前記障害物情報取得手段により取得された前記障害物情報、および前記自車両関連情報取得手段により取得された前記自車両関連情報を用いて、前記障害物検知手段により検知された前記障害物を安全に通過できるか否かを判定する通過判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、自車両の進路上および進路近傍に存在する障害物を検知する障害物検知ステップと、前記障害物検知ステップにより検知された前記障害物についての障害物情報を取得する障害物情報取得ステップと、自車両が走行中の道路に関する道路情報、自車両の運転者の運転操作に関わる運転者情報および自車両の走行状態を示す自車両情報を自車両関連情報として取得する自車両関連情報取得ステップと、前記障害物情報取得ステップにより取得された前記障害物情報、および前記自車両関連情報取得ステップにより取得された前記自車両関連情報を用いて、前記障害物検知ステップにより検知された前記障害物を安全に通過できるか否かを判定する通過判定ステップと、を含んだことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、自車両の進路上および進路近傍に存在する障害物を検知する障害物検知手順と、前記障害物検知手順により検知された前記障害物についての障害物情報を取得する障害物情報取得手順と、自車両が走行中の道路に関する道路情報、自車両の運転者の運転操作に関わる運転者情報および自車両の走行状態を示す自車両情報を自車両関連情報として取得する自車両関連情報取得手順と、前記障害物情報取得手順により取得された前記障害物情報、および前記自車両関連情報取得手順により取得された前記自車両関連情報を用いて、前記障害物検知手順により検知された前記障害物を安全に通過できるか否かを判定する通過判定手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、自車両の進路または進路近傍に存在する障害物を確実かつ安全に通過させるように自車両を制御できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る車両制御装置、車両制御方法および車両制御処理プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る車両制御装置の一実施形態として実施例1を説明した後に、本発明に含まれる他の実施形態について説明する。
【実施例1】
【0013】
以下の実施例1では、実施例1に係る車両制御装置の概要および特徴、かかる車両制御装置の構成および処理を順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。
【0014】
[車両制御装置の概要および特徴(実施例1)]
まず、図1を用いて、実施例1に係る車両制御装置の概要および特徴を説明する。図1は、実施例1に係る車両制御装置の概要および特徴を説明するための図である。
【0015】
実施例1に係る車両制御装置は、車両走行中に障害物との衝突を防止することを概要とするが、自車両の進路または進路近傍に存在する障害物を確実かつ安全に通過させるように自車両を制御する点に主たる特徴がある。
【0016】
この主たる特徴について具体的に説明すると、実施例1に係る車両制御装置は、図1に示すように、各種レーダ、各種カメラおよび通信端末とともに車両に搭載される。
【0017】
そして、車両制御装置は、例えば、各種レーダからの入力に基づいて、自車両の進路または進路近傍に障害物を検知すると(図1の(1)参照)、検知された障害物に関する障害物情報、および自車両に関する自車両関連情報を各種レーダ等から取得する(図1の(2)参照)。
【0018】
ここで、障害物情報とは、例えば、路駐車両、自転車や歩行者、工事中を示す防護柵などの障害物の種類、障害物までの距離や横位置、障害物の移動速度などの情報である。また、自車両関連情報とは、例えば、レーン幅や路面状態など走行中の道路に関する道路情報、熟練度(運転歴)や運転者の視線方向など自車両運転者の運転操作に関わる運転者情報、自車両速度やレーン内位置など自車両の走行状態を示す自車両情報などの情報である。
【0019】
障害物情報および自車両関連情報の取得後、車両制御装置は、検知された障害物を安全に通過できるか否かを判定する通過判定を実行する(図1の(3)参照)。具体的には、各種レーダ等から取得した障害物情報および自車両関連情報を用いて、自車両の運転者や同乗者が、安全と感じる程度以上の距離を障害物と自車両との間で保てるか否かを基準とした判定を行う。
【0020】
判定の結果、検知された障害物を安全に通過できない場合には、車両制御装置は、障害物情報および自車両関連情報を用いて、検知された障害物との衝突危険度を算出する(図1の(4)参照)。そして、車両制御装置は、算出した衝突危険度が閾値を超えているか否かを判定する(図1の(5)参照)。
【0021】
判定の結果、衝突危険度が閾値を超えている場合には、車両制御装置は、例えば、進路前方の障害物を回避する必要がある旨の警告を運転者へ報知するとともに、自車両速度や障害物とのすれ違い間隔をコントロールして車両走行制御を実行する(図1の(6)参照)。
【0022】
このようなことから、実施例1に係る車両制御装置は、上述した主たる特徴のように、自車両の進路または進路近傍に存在する障害物を確実かつ安全に通過させるように自車両を制御できる。
【0023】
[車両制御装置の構成(実施例1)]
次に、図2を用いて、実施例1に係る車両制御装置の構成を説明する。図2は、実施例1に係る車両制御装置の構成を示す図である。
【0024】
同図に示すように、実施例1に係る車両制御装置400は、各種レーダ群310と、各種カメラ群320と、通信端末330と、ナビゲーション装置340等とともに車両に搭載される。
【0025】
各種レーダ群310は、マイクロ波レーダ、ミリ波レーダ、レーザーレーダ、音センサ、超音波センサおよび自車両状況監視センサなどを有する。例えば、各種レーダ群310は、センシング範囲である自車両の進路または自車両の進路近傍のセンシング結果(例えば、照射波に対する反射波の有無など)を車両制御装置400に出力する。
【0026】
また、各種レーダ群310は、対向車両までの距離、対向車両のレーン内位置や速度(加速度)の情報を取得して車両制御装置400に出力する。
【0027】
各種カメラ群320は、可視カメラ、遠赤外線カメラおよび近赤外線カメラなどを有し、自車両の進路または自車両の進路近傍を撮影するとともに、運転者の視線方向を撮影する。各種カメラ群320は、自車両の進路または自車両の進路近傍を撮影した画像や、運転者の視線方向および車内の乗車状況(運転者のみ、同乗者あり)を撮影した画像を車両制御装置400に出力する。
【0028】
通信端末330は、対向車両100との車車間通信や路側装置200との路車間通信を行い、対向車両から直接、あるいは路側装置200を介して取得した対向車両の情報を車両制御装置400に出力する。例えば、通信端末330は、対向車両の運転者の熟練度(運転暦)に関する情報を取得して、車両制御装置400に出力する。
【0029】
ナビゲーション装置340は、GPS(Global Positioning System)人工衛星と通信を行って、内部に有する地図データなどを用いて作成したナビ情報を車両制御装置400に出力する。例えば、ナビゲーション装置340は、自車両進路のレーン幅、カーブR、過去の事故発生履歴、路面状態、天候などの情報を車両制御装置400に出力する。
【0030】
車両制御装置400は、テンプレート記憶部410と、障害物検知部420と、情報取得部430と、通過判定部440と、危険度算出部450と、危険度判定部460と、報知・車両制御部470とを有する。
【0031】
テンプレート記憶部410は、後述する情報取得部430において、自車両の進路または自車両の進路近傍から検知された障害物を特定するために用いる物体認識用のテンプレートを記憶する。
【0032】
障害物検知部420は、各種レーダ群310やナビゲーション装置340から入力する情報に基づいて、自車両の進路または進路近傍から障害物を検知する。
【0033】
具体的には、障害物検知部420は、各種レーダ群310から入力したセンシング結果を解析して、照射波に対する反射波が存在する場合には、路駐車両、自転車や歩行者などの障害物が自車両の進路または進路近傍に存在するものとして検知する。また、障害物検知部420は、ナビゲーション装置340から入力したナビ情報を解析して、例えば、防護柵などの障害物が自車両の進路または進路近傍に存在するものとして検知する。
【0034】
情報取得部430は、障害物検知部420により検知された障害物に関する障害物情報および自車両に関する自車両関連情報を取得する。
【0035】
ここで、障害物情報とは、例えば、路駐車両、自転車や歩行者、工事中を示す防護柵などの障害物の種類、障害物までの距離や横位置、障害物の移動速度などの情報である。また、自車両関連情報とは、例えば、レーン幅や路面状態など走行中の道路に関する道路情報、熟練度(運転歴)や運転者の視線方向など自車両運転者の運転操作に関わる運転者情報、自車両速度やレーン内位置など自車両の走行状態を示す自車両情報などの情報である。
【0036】
具体的には、情報取得部430は、障害物検知部420により自車両の進路または進路近傍から障害物が検知されると、まず、各種カメラ群320から入力する画像内に撮影された物体の輪郭を抽出して、抽出された物体の輪郭に、テンプレート記憶部410から読み込んだ物体認識用のテンプレートにあてはめて物体認識を行う。そして、情報取得部430は、物体認識結果に基づいて、障害物検知部420により検知された障害物が、例えば、路駐車両、自転車または歩行者、路上構造物のいずれであるかを特定する。
【0037】
次に、情報取得部430は、例えば、障害物が路駐車両である場合には、各種レーダ群310から入力する情報に基づいて、路駐車両までの距離、路駐車両のレーン内位置、路駐車両の大きさを障害物情報として取得する。続いて、情報取得部430は、各種カメラ群320から入力する画像に基づいて、路駐車両内に運転者が存在するか否かを認識するとともに、路駐車両の車両状態(停止中、アイドリング中など)を認識して認識結果を障害物情報として取得する。
【0038】
また、情報取得部430は、例えば、障害物が自転車または歩行者である場合には、各種レーダ群310から入力する情報に基づいて、自転車または歩行者までの距離、レーン内位置、大きさを障害物情報として取得する。さらに、情報取得部430は、各種カメラ群320から入力する画像に基づいて、自転車または歩行者の状況(移動方向や視線方向、歩道内)を認識して認識結果を障害物情報として取得する。
【0039】
また、情報取得部430は、例えば、障害物が防護柵などの路上構造物である場合には、各種レーダ群310から入力する情報に基づいて、路上構造物までの距離、レーン内位置、大きさを障害物情報として取得する。
【0040】
障害物情報の取得と同時に、情報取得部430は、自車両が走行中のレーン幅、カーブR、過去の事故発生履歴、路面状態、天候などの情報をナビゲーション装置340から道路情報として取得する。
【0041】
また、情報取得部430は、内部的に備えるデータベース(図示せず)から自車両運転者の熟練度(運転歴)を運転者情報として取得するとともに、各種カメラ群320から入力する画像に基づいて、運転者の視線方向を運転者情報として取得する。
【0042】
さらに、情報取得部430は、各種レーダ群310から入力する情報に基づいて、自車両の速度や加速度、ブレーキ圧や操舵角、自車両のレーン内位置などの情報を自車両情報として取得するとともに、各種カメラ群320から入力する画像に基づいて、車内の乗車状況(運転者のみ、同乗者あり)を取得する。
【0043】
そして、情報取得部430は、取得した障害物情報および自車両関連情報を通過判定部440に出力する。
【0044】
通過判定部440は、自車両の運転者や同乗者が安全と感じる程度以上の距離を、障害物検知部420により検知された障害物と自車両との間で保てるか否かを基準として、障害物を安全に通過できるか否かを判定する。
【0045】
具体的には、図3に示すように、通過判定部440は、情報取得部430から入力した障害物情報および自車両関連情報を用いて、自車両が障害物を通過する際の自車両と障害物との間のすれ違い間隔(H)を算出する。そして、通過判定部440は、算出したすれ違い間隔(H)、障害物種別および運転者の熟練度(+乗車状況)に対応する箇所について、例えば、図4に示すような内部的に備える通過判定テーブルを参照することにより、障害物を安全に通過できるか否かを判定する。
【0046】
例えば、図4に示すように、障害物検知部420により検知された障害物が「路駐車両」、算出したすれ違い間隔(H)が「0.5≦H<1(m)」、自車両運転者が熟練運転者(+運転者のみ)である場合(条件1)には、障害物を安全に通過できるものと判定し、判定結果は「○」となる。一方、同じ条件1で、障害物として検知された路駐車両に「運転者乗車中」である場合には、障害物を安全に通過できないものと判定し、判定結果は「×」となる。すなわち、路駐車両に運転者が乗車している場合には、運転者が急にドアを開けるなどの要因から、路駐車両を安全に通過することが難しくなる点を加味したものである。
【0047】
また、上述した条件1の内、自車両運転者が「初心運転者」という点、自車両運転者が「熟練運転者(+初心運転者の同乗者)」という点のみが異なる場合には、図4に示すように、障害物を安全に通過できないものと判定し、判定結果は「×」となる。
【0048】
そして、通過判定部440は、障害物を安全に通過できるものと判定した場合(判定結果「○」である場合)には、そのまま判定処理を終了し、障害物を安全に通過できないものと判定した場合(判定結果「×」である場合)には、危険度算出部450に対して、自車両と障害物との間のすれ違い間隔(H)を出力する。
【0049】
なお、図3は、実施例1に係る自車両と障害物のすれ違い間隔を示す図であり、図4は、実施例1に係る通過判定テーブルの構成例を示す図である。
【0050】
危険度算出部450は、情報取得部430により取得された障害物情報および自車両関連情報を用いて、障害物との衝突危険度の算出指示を出力する。
【0051】
具体的には、危険度算出部450は、通過判定部440からすれ違い間隔(H)を受け付けると、情報取得部430から障害物情報および自車両関連情報を取得する。そして、危険度算出部450は、すれ違い間隔(H)、障害物種別および運転者の熟練度(+乗車状況)に対応する箇所について、例えば、図5に示すような内部的に備える危険度算出テーブルを参照することにより、障害物との衝突危険度を算出する。
【0052】
例えば、図5に示すように、障害物検知部420により検知された障害物が「路駐車両」、通過判定部440から受け付けたすれ違い間隔(H)が「0.4」、自車両運転者が熟練運転者(+運転者のみ)である場合(条件2)には、衝突危険度を「0.7」と算出する。一方、同じ条件2で、障害物として検知された路駐車両に「運転者乗車中」である場合には、衝突危険度を「0.8」と算出する。なお、衝突危険度は「0〜1.0」の範囲で0・1刻みで予め設定され、最大値「1.0」に近いほど衝突危険度が高いことを意味する。
【0053】
また、上述した条件2の内、自車両運転者が「初心運転者」という点が異なる場合には、図5に示すように、衝突危険度を「1.0」と算出する。また、上述した条件2の内、自車両運転者が「熟練運転者(+初心運転者の同乗者)」という点のみが異なる場合には、同図に示すように、衝突危険度を「0.7」と算出する。
【0054】
そして、危険度算出部450は、算出した衝突危険度を危険度判定部460に出力する。なお、図5は、実施例1に係る危険度算出テーブルの構成例を示す図である。
【0055】
危険度判定部460は、危険度算出部450から受け付けた衝突危険度が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。具体的には、危険度判定部460は、危険度算出部450から受け付けた衝突危険度が、所定の閾値「0.6」よりも大きいか否かを判定する。判定の結果、衝突危険度が「0.6」よりも大きい場合には、危険度判定部460は、報知・車両制御部470に対して、報知・車両制御の実行指示を出力する。
【0056】
一方、危険度判定部460は、判定の結果、衝突危険度が「0.6」以下である場合には、例えば、入力部(図示せず)を介して、報知・車両制御の実行指示が走行開始前に自車両運転者により設定済みであるか否かを判定する。
【0057】
判定の結果、報知・車両制御の実行指示が設定済みである場合には、危険度判定部460は、報知・車両制御部470に対して、報知・車両制御の実行指示を出力する。一方、危険度判定部460は、報知・車両制御の実行指示が設定されていない場合には、そのまま危険度判定処理を終了して、障害物検知部420に処理を戻す。
【0058】
報知・車両制御部470は、危険度判定部460から受け付けられる実行指示に応じて、ディスプレイ370やスピーカ380を介した運転者への警告報知、ブレーキ350やステアリング360による車両制御を実行する。具体的には、報知・車両制御部470は、例えば、進路前方の障害物を回避する必要がある旨の警告を運転者へ報知する。
【0059】
また、報知・車両制御部470は、各種レーダ群310から対向車両までの距離、レーン内位置や速度(加速度)を入力するとともに、通信端末330から対向車両100の運転者の熟練度(運転暦等)などの情報を入力する。そして、報知・車両制御部470は、対向車両までの距離、対向車両のレーン内位置や速度などを加味しつつ、障害物とのすれ違い間隔(図3参照)や自車両の速度をコントロールして車両走行制御を実行する。
【0060】
[車両制御装置による処理(実施例1)]
続いて、図6を用いて、実施例1に係る車両制御装置による処理を説明する。図6は、実施例1に係る車両制御装置による処理の流れを示す図である。なお、同図に示す車両制御装置による処理は、車両制御装置の起動中(車両走行中)に繰り返し実行される。
【0061】
同図にしめすように、障害物検知部420は、各種レーダ群310やナビゲーション装置340から入力する情報に基づいて、自車両の進路または進路近傍から障害物を検知する(ステップS1)。そして、障害物検知部420によって、自車両の進路または進路近傍から障害物が検知されると(ステップS1肯定)、情報取得部430は、検知された障害物に関する障害物情報および自車両に関する自車両関連情報を取得する(ステップS2)。
【0062】
具体的には、情報取得部430は、障害物検知部420により自車両の進路または進路近傍から障害物が検知されると、まず、各種カメラ群320から入力する画像内に撮影された物体の輪郭を抽出して、抽出された物体の輪郭に、テンプレート記憶部410から読み込んだ物体認識用のテンプレートにあてはめて物体認識を行う。そして、情報取得部430は、物体認識結果に基づいて、障害物検知部420により検知された障害物が、例えば、路駐車両、自転車または歩行者、路上構造物のいずれであるか特定する。
【0063】
次に、情報取得部430は、例えば、障害物が路駐車両である場合には、各種レーダ群310から入力する情報に基づいて、路駐車両までの距離、路駐車両のレーン内位置、路駐車両の大きさを障害物情報として取得する。続いて、情報取得部430は、各種カメラ群320から入力する画像に基づいて、路駐車両内に運転者が存在するか否かを認識するとともに、路駐車両の車両状態(停止中、アイドリング中など)を認識して認識結果を障害物情報として取得する。
【0064】
障害物情報の取得と同時に、情報取得部430は、自車両が走行中のレーン幅、カーブR、過去の事故発生履歴、路面状態、天候などの情報をナビゲーション装置340から道路情報として取得する。また、情報取得部430は、内部的に備えるデータベース(図示せず)から自車両運転者の熟練度(運転歴)を運転者情報として取得するとともに、各種カメラ群320から入力する画像に基づいて、運転者の視線方向を運転者情報として取得する。さらに、情報取得部430は、各種レーダ群310から入力する情報に基づいて、自車両の速度や加速度、ブレーキ圧や操舵角、自車両のレーン内位置などの情報を自車両情報として取得するとともに、各種カメラ群320から入力する画像に基づいて、車内の乗車状況(運転者のみ、同乗者あり)を取得する。
【0065】
そして、情報取得部430は、取得した障害物情報および自車両関連情報を通過判定部440に出力する。
【0066】
情報取得部430による障害物情報および自車両関連情報の取得後、通過判定部440は、自車両の運転者や同乗者が安全と感じる程度以上の距離を、障害物検知部420により検知された障害物と自車両との間で保てるか否かを基準として、障害物を安全に通過できるか否かを判定する(ステップS3)。
【0067】
具体的には、図3に示すように、通過判定部440は、情報取得部430から入力した障害物情報および自車両関連情報を用いて、自車両が障害物を通過する際の自車両と障害物との間のすれ違い間隔(H)を算出する。そして、通過判定部440は、算出したすれ違い間隔(H)、障害物種別および運転者の熟練度(+乗車状況)に対応する箇所について、例えば、図4に示すような内部的に備える通過判定テーブルを参照することにより、障害物を安全に通過できるか否かを判定する。例えば、図4に示すように、障害物検知部420により検知された障害物が「路駐車両」、算出したすれ違い間隔(H)が「0.5≦H<1(m)」、自車両運転者が熟練運転者(+運転者のみ)である場合(条件1)には、障害物を安全に通過できるものと判定し、判定結果は「○」となる。
【0068】
通過判定部440により、障害物を安全に通過できないものと判定された場合には(ステップS3否定)、危険度算出部450は、情報取得部430により取得された障害物情報および自車両関連情報を用いて、障害物との衝突危険度の算出指示を出力する(ステップS4)。
【0069】
具体的には、危険度算出部450は、通過判定部440からすれ違い間隔(H)を受け付けると、情報取得部430から障害物情報および自車両関連情報を取得する。そして、危険度算出部450は、すれ違い間隔(H)、障害物種別および運転者の熟練度(+乗車状況)に対応する箇所について、例えば、図5に示すような内部的に備える危険度算出テーブルを参照することにより、障害物との衝突危険度を算出する。例えば、図5に示すように、障害物検知部420により検知された障害物が「路駐車両」、通過判定部440から受け付けたすれ違い間隔(H)が「0.4」、自車両運転者が熟練運転者(+運転者のみ)である場合(条件2)には、衝突危険度を「0.7」と算出する。
【0070】
そして、危険度算出部450は、算出した衝突危険度を危険度判定部460に出力する。
【0071】
危険度判定部460は、危険度算出部450から受け付けた衝突危険度が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS5)。具体的には、危険度判定部460は、危険度算出部450から受け付けた衝突危険度が、所定の閾値「0.6」よりも大きいか否かを判定する。判定の結果、衝突危険度が「0.6」よりも大きい場合には、危険度判定部460は、報知・車両制御部470に対して、報知・車両制御の実行指示を出力する。
【0072】
危険度判定部460による判定の結果、衝突危険度が「0.6」よりも大きいと判定された場合には(ステップS5肯定)、報知・車両制御部470は、危険度判定部460から受け付けられる実行指示に応じて報知・車両制御を実行する(ステップS6)。
【0073】
具体的には、報知・車両制御部470は、例えば、進路前方の障害物を回避する必要がある旨の警告を運転者へ報知するとともに、障害物とのすれ違い間隔(図3参照)や自車両の速度をコントロールして車両走行制御を実行する。そして、報知・車両制御部470は、図6に示すステップS1に処理を戻す。
【0074】
ここで、ステップS5の説明に戻ると、衝突危険度が「0.6」以下である場合には(ステップS5否定)、危険度判定部460は、例えば、入力部(図示せず)を介して、報知・車両制御の実行指示が走行開始前に自車両運転者により設定済みであるか否かを判定する(ステップS7)。
【0075】
危険度判定部460による判定の結果、報知・車両制御の実行指示が設定済みであると判定された場合には(ステップS7肯定)、上述したステップS6と同様に、報知・車両制御部470は、危険度判定部460から受け付けられる実行指示に応じて報知・車両制御を実行する。一方、報知・車両制御の実行指示が設定されていない場合には(ステップS7否定)、危険度判定部460は、図6に示すステップS1に処理を戻す。
【0076】
また、ステップS3の説明に戻ると、通過判定部440は、判定の結果、障害物を安全に通過できる場合には(ステップS3肯定)、図6に示すステップS1に処理を戻す。
【0077】
[実施例1による効果]
上述してきたように、実施例1によれば、自車両の進路上および進路近傍に存在する障害物を検知すると、検知された障害物についての障害物情報および車両関連情報を取得し、取得された障害物情報および自車両関連情報を用いて障害物を安全に通過できるか否かを判定し、障害物を安全に通過できないものと判定した場合に、運転者への報知および車両走行制御を実行するので、この判定結果を利用することにより、自らの運転経験や感覚に頼った運転者の障害物の回避操作よりも、自車両の進路または進路近傍に存在する障害物を確実かつ安全に通過させるように自車両を制御できる。
【0078】
また、実施例1によれば、自車両の運転者や同乗者が、安全と感じる程度以上の距離を障害物と自車両との間で保てるか否かを基準とした通過判定を行うので、運転者や同乗者に不安を与えることのない車両走行制御を実現することができる。
【0079】
また、実施例1によれば、運転者からの報知・車両走行制御実行指示が設定済みである場合には、衝突危険度が低くても報知・車両走行制御を実行するので、自車両の進路または進路近傍に存在する障害物をより確実に通過させるように自車両を制御できる。
【実施例2】
【0080】
さて、これまで本発明に係る車両制御装置の一実施形態として実施例1を説明してきたが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施形態について説明する。
【0081】
(1)装置構成等
上記の実施例1で説明した図2に示す車両制御装置400の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0082】
すなわち、車両制御装置400の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、例えば、障害物検知部420と情報取得部430とを統合し、通過判定部440と危険度算出部450と危険度判定部460とを統合するなど、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0083】
さらに、車両制御装置400にて行なわれる各処理機能(例えば、図6参照)は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0084】
(2)車両制御処理プログラム
また、上記の実施例1で説明した車両制御装置400の各種の処理(例えば、図6参照)は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータシステム(例えば、車載の制御ECUに実装されるマイコン等)で実行することによって実現することができる。
【0085】
そこで、以下では、図7を用いて、上記の実施例1で説明した車両制御装置400と同様の機能を有する車両制御処理プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図7は、車両制御処理プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0086】
同図に示すように、コンピュータ500は、入力部510、出力部520、HDD530、RAM540およびCPU550をバス600で接続して構成される。
【0087】
ここで、入力部510は、ユーザから各種データの入力を受け付ける。出力部520は、各種情報を表示する。HDD530は、CPU550による各種処理の実行に必要な情報を記憶する。RAM540は、各種情報を一時的に記憶する。CPU550は、各種演算処理を実行する。
【0088】
そして、HDD530には、図7に示すように、上記の実施例1に示した車両制御装置400の各処理部と同様の機能を発揮する車両制御処理プログラム531と、車両制御処理用データ532とがあらかじめ記憶されている。なお、この車両制御処理プログラム531を適宜分散させて、ネットワークを介して通信可能に接続された他のコンピュータの記憶部に記憶させておくこともできる。
【0089】
そして、CPU550が、この車両制御処理プログラム231をHDD530から読み出してRAM540に展開することにより、図7に示すように、車両制御処理プログラム531は車両制御処理プロセス541として機能するようになる。
【0090】
すなわち、車両制御処理プロセス541は、車両制御処理用データ532等をHDD530から読み出して、RAM540において自身に割り当てられた領域に展開し、この展開したデータ等に基づいて各種処理を実行する。なお、車両制御処理プロセス541は、図2に示した車両制御装置400の障害物検知部420と、情報取得部430と、通過判定部440と、危険度算出部450と、危険度判定部460と、報知・車両制御部470とにそれぞれ対応する。
【0091】
なお、上記した車両制御処理プログラム531については、必ずしも最初からHDD530に記憶させておく必要はなく、例えば、コンピュータ500に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ500に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ500がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0092】
(3)車両制御方法
上記の実施例1で説明した車両制御装置400により、以下のような車両制御方法が実現される。
【0093】
すなわち、自車両の進路上および進路近傍に存在する障害物を検知する障害物検知ステップと(図6のステップS1参照)、障害物検知ステップにより検知された障害物についての障害物情報を取得する障害物情報取得ステップと(図6のステップS2参照)、自車両が走行中の道路に関する道路情報、自車両の運転者の運転操作に関わる運転者情報および自車両の走行状態を示す自車両情報を自車両関連情報として取得する自車両関連情報取得ステップと(図6のステップS2参照)、障害物情報取得ステップにより取得された障害物情報、および自車両関連情報取得ステップにより取得された自車両関連情報を用いて、障害物検知ステップにより検知された前記障害物を安全に通過できるか否かを判定する通過判定ステップと(図6のステップS3参照)、を含んだ車両制御方法が実現される。
【産業上の利用可能性】
【0094】
以上のように、本発明に係る車両制御装置、車両制御方法および車両制御処理プログラムは、車両走行中に障害物との衝突を防止する場合に有用であり、特に、自車両の進路または進路近傍に存在する障害物を確実かつ安全に通過させるように自車両を制御することに適する。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】実施例1に係る車両制御装置の概要および特徴を説明するための図である。
【図2】実施例1に係る車両制御装置の構成を示す図である。
【図3】実施例1に係る自車両と障害物のすれ違い間隔を示す図である。
【図4】実施例1に係る通過判定テーブルの構成例を示す図である。
【図5】実施例1に係る危険度算出テーブルの構成例を示す図である。
【図6】実施例1に係る車両制御装置による処理の流れを示す図である。
【図7】車両制御処理プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【符号の説明】
【0096】
100 対向車両
200 路側装置
310 各種レーダ群
320 各種カメラ群
330 通信端末
340 ナビゲーション装置
350 ブレーキ
360 ステアリング
370 ディスプレイ
380 スピーカ
410 テンプレート記憶部
420 障害物検知部
430 情報取得部
440 通過判定部
450 危険度算出部
460 危険度判定部
470 報知・車両制御部
500 コンピュータ
510 入力部
520 出力部
530 HDD(Hard Disk Drive)
531 車両制御処理プログラム
532 車両制御処理用データ
540 RAM(Random Access Memory)
541 車両制御処理プロセス
550 CPU(Central Processing Unit)
600 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の進路上および進路近傍に存在する障害物を検知する障害物検知手段と、
前記障害物検知手段により検知された前記障害物についての障害物情報を取得する障害物情報取得手段と、
自車両が走行中の道路に関する道路情報、自車両の運転者の運転操作に関わる運転者情報および自車両の走行状態を示す自車両情報を自車両関連情報として取得する自車両関連情報取得手段と、
前記障害物情報取得手段により取得された前記障害物情報、および前記自車両関連情報取得手段により取得された前記自車両関連情報を用いて、前記障害物検知手段により検知された前記障害物を安全に通過できるか否かを判定する通過判定手段と、
を備えたことを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記通過判定手段による判定結果に応じて、自車両の運転者に対する報知または自車両の走行制御を行う報知走行制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記通過判定手段は、前記障害物情報取得手段により取得された前記障害物情報から、前記障害物検知手段により検知された障害物について導出される障害物の状況と、前記自車両関連情報取得手段により取得された前記自車両関連情報から導出される自車両走行状況とに応じて、前記障害物を安全に通過できるか否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記報知走行制御手段による前記報知または前記走行制御の実行指示を自車両の運転者からあらかじめ受け付ける実行指示受付手段と、
前記通過判定手段により前記障害物を安全に通過できないものと判定された場合に、前記障害物情報取得手段により取得された前記障害物情報、および前記自車両関連情報取得手段により取得された前記自車両関連情報を用いて、前記障害物との衝突危険度を算出する危険度算出手段と、
前記危険度算出手段により前記衝突危険度が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する危険度判定手段と、
をさらに備え、
前記報知走行制御手段は、前記危険度判定手段により前記衝突危険度が所定の閾値よりも大きいと判定された場合、または前記危険度判定手段により前記衝突危険度が所定の閾値よりも大きくないと判定され、かつ前記実行指示受付手段により前記実行指示が受け付けられている場合には、前記報知または前記走行制御を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の車両制御装置。
【請求項5】
前記通過判定手段は、前記障害物を通過する場合に、自車両の熟練運転者が安全と感じる程度以上の距離を前記障害物と自車両との間で保てるか否かに基づいて、前記障害物検知手段により検知された前記障害物を安全に通過できるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の車両制御装置。
【請求項6】
前記通過判定手段は、前記障害物を通過する場合に、自車両の同乗者が安全と感じる程度以上の距離を前記障害物と自車両との間で保てるか否かに基づいて、前記障害物検知手段により検知された前記障害物を安全に通過できるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の車両制御装置。
【請求項7】
自車両の進路上および進路近傍に存在する障害物を検知する障害物検知ステップと、
前記障害物検知ステップにより検知された前記障害物についての障害物情報を取得する障害物情報取得ステップと、
自車両が走行中の道路に関する道路情報、自車両の運転者の運転操作に関わる運転者情報および自車両の走行状態を示す自車両情報を自車両関連情報として取得する自車両関連情報取得ステップと、
前記障害物情報取得ステップにより取得された前記障害物情報、および前記自車両関連情報取得ステップにより取得された前記自車両関連情報を用いて、前記障害物検知ステップにより検知された前記障害物を安全に通過できるか否かを判定する通過判定ステップと、
を含んだことを特徴とする車両制御方法。
【請求項8】
自車両の進路上および進路近傍に存在する障害物を検知する障害物検知手順と、
前記障害物検知手順により検知された前記障害物についての障害物情報を取得する障害物情報取得手順と、
自車両が走行中の道路に関する道路情報、自車両の運転者の運転操作に関わる運転者情報および自車両の走行状態を示す自車両情報を自車両関連情報として取得する自車両関連情報取得手順と、
前記障害物情報取得手順により取得された前記障害物情報、および前記自車両関連情報取得手順により取得された前記自車両関連情報を用いて、前記障害物検知手順により検知された前記障害物を安全に通過できるか否かを判定する通過判定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする車両制御処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−39718(P2010−39718A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−201169(P2008−201169)
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】