説明

運転支援装置

【課題】自車両の後側方領域に存在する他車両の走行状態を運転者に的確に認識させる。
【解決手段】表示判定部34は、少なくともモニター15またはドアミラー16において、自車両後側方の他車両(後側方車両)の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印、および、自車両が自車線と異なる車線方向へ移動する際の該車線の後側方車両の自車両に対する危険度および位置関係を示す目印(例えば、ガイドラインG等)の表示の要否を判定すると共に、各目印の表示が必要であると判定した場合には、各目印の表示内容(例えば、表示位置や表示時間や表示形状や表示色や表示輝度や表示濃度等)を設定する。表示制御部35は、表示判定部34での判定結果に基づき、少なくともモニター15またはドアミラー16において各目印を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自車両の後側方領域の後側方車両と自車両との間の距離を算出し、算出した距離の数値を後側方車両とともにモニター上に表示する表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−5501号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術の一例に係る表示装置においては、単に、カメラの撮影により得られた映像上に距離の数値が表示されるだけであり、例えば後側方車両の接近の程度等を把握可能な他の情報は表示されないことから、運転者が車線変更や合流等の運転操作を行う際に、実行の可否を適切に判定することが困難であるという問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、自車両の後側方領域に存在する他車両の走行状態を運転者に的確に認識させることが可能な運転支援装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の運転支援装置は、車両に設けられ自車線と異なる車線を含む後側方領域を撮影可能な撮影手段(例えば、実施の形態での外界センサ13)と、該撮影手段が撮影した映像を車両の乗員に視認可能に表示する表示手段(例えば、実施の形態でのモニター15)とを備える運転支援装置であって、前記車線の自車両後側方の他車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印を前記映像に重畳表示する目印表示手段(例えば、実施の形態での表示ユニット17)を備えることを特徴としている。
【0005】
上記の運転支援装置によれば、自車線と異なる車線の自車両後側方の他車両(後側方車両)の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印を後側方領域の映像に重畳表示することから、後側方車両の自車両に対する相対的な走行状態を運転者に迅速かつ的確に認識させることができる。
【0006】
また、請求項2に記載の本発明の運転支援装置は、車両に設けられ自車線と異なる車線を含む後側方領域を車両の乗員に視認可能に映すミラー(例えば、実施の形態でのドアミラー16)を備える運転支援装置であって、前記車線の自車両後側方の他車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印を前記ミラー内に表示する目印表示手段(例えば、実施の形態での表示ユニット17)を備えることを特徴としている。
【0007】
上記の運転支援装置によれば、自車線と異なる車線の自車両後側方の他車両(後側方車両)の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印を後側方領域の鏡像に重畳表示することから、後側方車両の自車両に対する相対的な走行状態を運転者に迅速かつ的確に認識させることができる。
【0008】
さらに、請求項3に記載の本発明の運転支援装置では、前記目印表示手段は、前記接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかに応じて前記目印の色彩および大きさおよび形状の少なくとも何れかを異ならせることを特徴としている。
【0009】
上記の運転支援装置によれば、後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合を運転者に迅速かつ的確に認識させることができる。
【0010】
さらに、請求項4に記載の本発明の運転支援装置では、前記目印はベクトルであることを特徴としている。
【0011】
上記の運転支援装置によれば、後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合を運転者に迅速かつ的確に認識させることができる。
【0012】
さらに、請求項5に記載の本発明の運転支援装置では、前記目印表示手段は、自車両の前記車線方向への移動の可否を示す前記他車両との位置関係の目安となる第2の目印を表示することを特徴としている。
【0013】
上記の運転支援装置によれば、後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印に加えて、自車両が自車線と異なる車線に向かい移動可能であるか否かを示す自車両と他車両との位置関係の目安となる第2の目印を表示することにより、例えば自車両の車線変更時や合流時等において他車両の相対距離を認識することが苦手な運転者に対しても後側方車両を適切に認識させることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明の運転支援装置によれば、自車線と異なる車線の後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印を後側方領域の映像に重畳表示することから、後側方車両の自車両に対する相対的な走行状態を運転者に迅速かつ的確に認識させることができる。
【0015】
さらに、請求項3および請求項4に記載の本発明の運転支援装置によれば、後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合を運転者に迅速かつ的確に認識させることができる。
さらに、請求項5に記載の本発明の運転支援装置によれば、自車両の車線変更時や合流時等において後側方車両の相対距離を認識することが苦手な運転者に対しても後側方車両を適切に認識させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係る運転支援装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による運転支援装置10は、例えば図1に示すように、ナビゲーション装置11と、外界センサ13と、車両状態センサ14と、モニター15と、ドアミラー16と、表示ユニット17とを備えて構成されている。
【0017】
ナビゲーション装置11は、例えば人工衛星を利用して車両の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)信号等の測位信号あるいは車両状態量センサ14に具備されるジャイロセンサおよび加速度センサ等の各検出結果に基づいて自車両の現在位置および進行方向を検知し、この検知結果に基づき、地図データ記憶装置に格納された地図データに対してマップマッチングを行い、表示画面上での自車両の現在位置の表示位置を制御すると共に、検出された自車両の現在位置あるいは各種スイッチやキーボード等を介して操作者により入力された適宜の車両位置に対して、表示画面上での地図表示を制御する。
【0018】
また、ナビゲーション装置11に具備される地図データ記憶装置は、ナビゲーション装置11の表示画面上に地図を表示するための地図表示用のデータおよび自車両の現在位置に基づくマップマッチングの処理に必要とされる道路座標データに加えて、経路探索や経路誘導等の処理に必要とされるデータ、例えば交差点等の所定位置の緯度および経度からなる点であるノードと、各ノード間を結ぶ線であるリンクとの各データを地図データとして備えており、さらに、ノードおよびリンクには、例えば交差点の位置を示す緯度および経度と、信号機の有無や複数の道路の交差角度や形状等の交差点情報と、道路種別(例えば、国道、県道、市道等)、道路幅員情報(例えば、幅員データ等)、道路構造情報(例えば、車線数、分岐、合流等)等の各種の情報が付加されている。
【0019】
外界センサ13は、少なくとも自車両の後側方の外界に存在する物体までの距離を検知可能な1対のカメラあるいはレーダを備えて構成され、例えば左右のドアミラー16(つまり、左ドアミラー16Lおよび右ドアミラー16R)の下部等に配置されている。
【0020】
例えば可視光領域や赤外線領域にて撮像可能なCCDカメラやCMOSカメラ等からなる1対のカメラを備える外界センサ13は、撮影により得た自車線と異なる車線を含む自車両の後側方領域(例えば、視野角82°等)の外界の映像を構成する各画像に対して、例えばフィルタリングや二値化処理等の所定の画像処理を行い、二次元配列の画素からなる1対の画像データを生成し、表示ユニット17へ出力する。
例えばレーザ光やミリ波等のレーダを備える外界センサ13は、例えば自車線と異なる車線を含む自車両の後側方領域(例えば、視野角82°等)の外界に設定された検出対象領域を走査するようにして、例えばミリ波の発信信号を発信すると共に、各発信信号が自車両の外部の物体によって反射されることで生じた反射信号を受信し、反射信号と発信信号とを混合してビート信号を生成する。
【0021】
車両状態センサ14は、自車両の車両情報として、例えば自車両の速度(車速)を検出する車速センサや、ヨー角(車両重心の上下方向軸回りの回転角度)やヨーレート(車両重心の上下方向軸回りの回転角速度)を検出するヨーレートセンサや、操舵角(運転者が入力した操舵角度の方向と大きさ)や操舵角に応じた実舵角(転舵角)を検出する舵角センサや、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサや、例えば人工衛星を利用して車両の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)信号等の測位信号や自車両の外部の情報発信装置から発信される位置信号等、さらには、適宜のジャイロセンサや加速度センサ等の検出結果に基づいて自車両の現在位置および進行方向を検出する位置センサや、方向指示器やブレーキのオン/オフ状態やアクセル開度や、自車両の前後方向加速度や左右方向加速度を検知する各センサや、自車両のピッチングを検出するセンサ等を備えて構成されている。
【0022】
モニター15は、例えば図2に示すように、ナビゲーション装置11に具備される表示装置15aや、各種走行状態量を表示する計器類と一体化または計器類の近傍に配置される表示装置15bや、フロントウィンドウにおいて運転者の前方視界を妨げない位置に各種情報を表示するHUD(Head Up Display)15c等を備えて構成されている。
そして、例えば左ドアミラー16Lに具備される外界センサ13から出力される画像データは表示装置15aおよびHUD15cに表示され、右ドアミラー16Rに具備される外界センサ13から出力される画像データは表示装置15bに表示されるようになっている。
【0023】
ドアミラー16は、例えば非球面ミラーであって、鏡の中心部から外周部に向かい曲率が連続的に変化するように形成され、例えば単一球面ミラーに比べて視野角が1.4〜1.7倍等に増大させられている。
なお、運転席側のドアミラー16(例えば、右ドアミラー16R)は、前方を向く運転者の首振り角が、例えば5°程度で視認可能となるように配置され、運転席から離れた側のドアミラー16(例えば、左ドアミラー16L)は、前方を向く運転者の首振り角が、例えば30°程度で視認可能となるように配置されている。
【0024】
例えば図3に示すように、運転席側のドアミラー16(例えば、右ドアミラー16R)による視認範囲は、運転者の所定アイポイントに応じて、例えば視野角で34°等とされ、このうち、自車車体の写り込みが、例えば1〜2°程度となるように設定されている。また、運転席から離れた側のドアミラー16(例えば、左ドアミラー16L)による視認範囲は、運転者の所定アイポイントに応じて、例えば視野角で27°等とされ、このうち、自車車体の写り込みが、例えば1〜2°程度となるように設定されている。
さらに、例えば運転席から離れた側のドアミラー16(例えば、左ドアミラー16L)に設けられた外界センサ13の検出対象領域は、例えば視野角で82°等とされ、自車線に隣接する隣車線に対する後側方領域が含まれるようになっている。また、この検出対象領域のうち、自車車体との重複領域は、例えば視野角で1〜2°程度となるように設定されている。
なお、例えば図3において、自車両の前側方の所定視認範囲αは、運転者の所定アイポイントに応じて、運転者の視線の対象位置がモニター15あるいはドアミラー16である場合に、周辺視によって認識可能となる範囲である。そして、例えば運転席側のドアミラー16(例えば、右ドアミラー16R)による視認範囲は、この所定視認範囲αに対して所定の重複領域を有するように設定されている。
【0025】
ドアミラー16は、例えば内部に収容した複数のLED(図示略)から出力される光を外部に透過可能なミラー16aを備えて構成され、例えば表示ユニット17の制御により所定の組み合わせの複数のLEDの点灯状態が制御されることで、所定の図形や文字等からなる目印が鏡像に重畳されるようにしてミラー16a上に表示されるようになっている。
また、ミラー16aの表面上の所定位置には、操作者によってミラー16aの角度状態が変更される際に参照される目印として、例えばミラー16aに写り込む地平線および自車両のドアパネル輪郭部の各位置を一致させるための地平線目印およびドアパネル輪郭部目印が設けられている。
なお、操作者によってミラー16aの角度状態が変更される際に参照される目印は、ミラー16aの表面上に設けられてもよいし、ミラー16aの表面上に表示されてもよく、さらに、この目印は、自車両の車体部分の所定部位であってもよいし、自車両の車体外壁に設けられた適宜の部材であってもよい。
【0026】
表示ユニット17は、例えば物体検知部32と、相対関係算出部33と、表示判定部34と、表示制御部35とを備えて構成され、例えば図2に示すように、例えばナビゲーション装置11に具備される表示装置15a、例えば各種走行状態量を表示する計器類と一体化または計器類の近傍に配置された表示装置15b、例えばフロントウィンドウにおいて運転者の前方視界を妨げない位置に各種情報を表示するHUD(Head Up Display)15c等からなるモニター15、あるいは、ドアミラー16において、自車両後側方の他車両(後側方車両)の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印、および、自車両が自車線と異なる車線方向へ移動する際の該車線の他車両(後側方車両)の自車両に対する危険度を示す目印(例えば、ガイドライン等)の表示を制御する。
【0027】
物体検知部32は、例えば外界センサ13から入力されるビート信号の周波数f(ビート周波数)に基づき所定の検出対象領域内の他車両(後側方車両)までの相対距離を算出する。
また、物体検知部32は、例えば外界センサ13から入力される画像データに基づき自車両の後側方領域に存在する他車両(後側方車両)の位置を検知する。
【0028】
相対関係算出部33は、車両状態センサ14から出力される自車両の車両情報(例えば、位置および速度等)と、物体検知部32から出力される他車両(後側方車両)までの相対距離や位置の情報とに基づき、他車両(後側方車両)の相対速度や相対距離を算出する。
【0029】
表示判定部34は、例えば図4(a)〜(c)および図5(a),(b)および図6(a)〜(c)に示すように、少なくともモニター15またはドアミラー16において、自車両後側方の他車両(後側方車両)の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印、および、自車両が自車線と異なる車線方向へ移動する際の該車線の他車両(後側方車両)の自車両に対する危険度を示す第2の目印(例えば、ガイドラインG等)の表示の要否を判定すると共に、各目印の表示が必要であると判定した場合には、各目印の表示内容(例えば、表示位置や表示時間や表示形状や表示色や表示輝度や表示濃度等)を設定する。
表示制御部35は、表示判定部34での判定結果に基づき、少なくともモニター15またはドアミラー16において各目印を表示する。
【0030】
後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印は、例えば後側方車両の相対的な走行状態を示すベクトルの矢印であって、例えば図4(a)に示すように、後側方車両Pが相対的に速い速度で自車両に接近している場合には自車両に向かう相対的に大きく長い矢印Aが表示され、例えば図4(b)に示すように、後側方車両Pが相対的に遅い速度で自車両に接近している場合には自車両に向かう相対的に小さく短い矢印Aが表示され、例えば図4(c)に示すように、後側方車両Pが相対的に自車両から離反している場合には自車両から遠ざかる方向の矢印Aが表示されるようになっている。
【0031】
なお、後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印は、後側方車両の自車両に対する相対速度を示す文字であってもよく、この目印は、例えば図4(a)〜(c)に示す矢印Aの代わりに表示されてもよいし、例えば図5(a),(b)に示すように、矢印Aと文字Bとが目印として表示されてもよい。
また、例えば図6(a)〜(c)に示すように、後側方車両Pの自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印(例えば、矢印A等)と共に、後側方車両Pの自車両に対する危険度を示す目印(例えば、ガイドラインG等)が表示されてもよい。例えば図6(a)に示すように、相対的に速い速度で自車両に接近している後側方車両Pに対して、自車両に向かう相対的に大きく長い矢印AがガイドラインGを跨ぐようにして表示されることで、自車両の車線変更や合流等の運転操作の実行は危険性が高いことを運転者に認識させるようになっている。一方、例えば図6(b)に示すように、相対的に遅い速度で自車両に接近している後側方車両Pに対して、自車両に向かう相対的に小さく短い矢印AがガイドラインGの手前まで伸びるようにして表示されることで、あるいは、例えば図6(c)に示すように、自車両から離反する後側方車両Pに対して、自車両から遠ざかる方向の矢印Aが表示されることで、自車両の車線変更や合流等の運転操作の実行は危険性が低いことを運転者に認識させるようになっている。
なお、ガイドラインGは、自車線に隣接する隣車線上における所定位置、例えば自車両のリアバンパー後端から後方に所定距離だけ離間した位置に相当するモニター15上またはドアミラー16上の位置に所定形状(例えば、車線幅方向に伸びる直線等)により表示される。
【0032】
また、例えば図7(a),(b)および図8(a)に示すように、後側方車両Pの自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印(例えば、矢印Aおよび文字B等)は、後側方車両Pの自車両に対する接近、もしくは離反する度合に応じて色彩および大きさおよび形状の少なくとも何れかが変化するように設定されてもよい。例えば図7(a)に示すように、後側方車両Pが相対的に速い速度で自車両に接近している場合には、自車両に向かう相対的に大きく長い矢印Aと、後側方車両Pの自車両に対する相対速度を示す文字Bとが、赤色により表示され、例えば図7(b)に示すように、後側方車両Pが相対的に自車両から離反している場合には、自車両から遠ざかる矢印Aと、後側方車両Pの自車両に対する相対速度を示す文字Bとが、青色により表示されるように設定されている。そして、例えば図8(a)に示すように、後側方車両Pの自車両に対する接近度(例えば、相対速度等)が相対的に大きな値から低下することに伴い、矢印Aの色彩は、順次、赤色、黄色、緑色、青色へと変化すると共に、大きさおよび長さが低下傾向に変化し、さらに、接近度が負の値となる場合には、自車両から遠ざかる相対的に小さく短い矢印Aが、青色により表示されるように設定されている。
【0033】
また、例えば図8(b)に示すように、後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印は、図4から図7および図8(a)の矢印やベクトルに替えて後側方車両の自車両に対する接近度(例えば、相対速度等)に応じて変化する適宜のイラストであってもよい。
【0034】
上述したように、本実施の形態による運転支援装置10によれば、自車線と異なる車線の後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印を後側方領域の映像または鏡像に重畳表示することから、後側方車両の自車両に対する相対的な走行状態を運転者に迅速かつ的確に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態に係る運転支援装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る運転支援装置のモニターの構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るドアミラーの視認範囲および外界センサの検出対象領域の一例を示す図である。
【図4】図4(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印の例を示す図である。
【図5】図5(a),(b)は、本発明の実施の形態に係る後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印の例を示す図である。
【図6】図6(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印の例を示す図である。
【図7】図7(a),(b)は、本発明の実施の形態に係る後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印の例を示す図である。
【図8】図8(a),(b)は、本発明の実施の形態に係る後側方車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印の例を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
10 運転支援装置
13 外界センサ(撮影手段)
15 モニター(表示手段)
16 ドアミラー(ミラー)
17 表示ユニット(目印表示手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられ自車線と異なる車線を含む後側方領域を撮影可能な撮影手段と、
該撮影手段が撮影した映像を車両の乗員に視認可能に表示する表示手段とを備える運転支援装置であって、
前記車線の自車両後側方の他車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印を前記映像に重畳表示する目印表示手段を備えることを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
車両に設けられ自車線と異なる車線を含む後側方領域を車両の乗員に視認可能に映すミラーを備える運転支援装置であって、
前記車線の自車両後側方の他車両の自車両に対する接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかを示す目印を前記ミラー内に表示する目印表示手段を備えることを特徴とする運転支援装置。
【請求項3】
前記目印表示手段は、前記接近、もしくは離反する度合の少なくとも何れかに応じて前記目印の色彩および大きさおよび形状の少なくとも何れかを異ならせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記目印はベクトルであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかひとつに記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記目印表示手段は、自車両の前記車線方向への移動の可否を示す前記他車両との位置関係の目安となる第2の目印を表示することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかひとつに記載の運転支援装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−15758(P2008−15758A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−185714(P2006−185714)
【出願日】平成18年7月5日(2006.7.5)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】