説明

銀及び亜鉛を含むボディーケア剤

【課題】活性が改良されたボディーケア組成物、特に、長期間に渡って比較的一定の抗菌作用を呈し、任意にまた抗炎症作用を呈するボディーケア組成物を提供すること。
【解決手段】金属粒子を含み、該金属粒子が、亜鉛イオン及び銀イオンを体液や体湿気と接触してボディーケア組成物中で放出され、該粒子中の金属銀の含量が99重量%以上である、ボディーケア剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボディーケア組成物、該ボディーケア組成物の製造方法、並びに炎症及び/又は感染症の治療用薬剤を製造するための用途に関する。
【背景技術】
【0002】
特開平11−060417号公報には、化粧品に用いられる無機酸化物パウダーが開示されている。該パウダー粒子は、1μmよりも小さいサイズを有し、その表面が、多数の、例えば亜鉛又は銀の酸化物にてコーティングされている。かかる粒子は、20〜80重量%の銀及び80〜20重量%の亜鉛からなる銀/亜鉛合金で、0.1〜10重量%のコーティング重量にてコーティングされている。コーティング後、粒子は、空気中で、300〜400℃にて約1時間加熱される。この処理により、銀−亜鉛コーティングの少なくとも一部が、酸化物状であると推測される。粒子中に含まれる銀イオンは、その大部分が酸化銀状である。かかる粒子による銀イオンの放出は、化学的及び生物学的環境に大きく依存する。例えば、適した生物学的環境下では、酸化銀は硫化銀へと変化する。そして、銀イオンはもはや放出されることはない。
【0003】
ドイツ特許第3932469号公報及び特開平4−170960号公報には、吸着された銀及び亜鉛イオンを含むヒドロキシアパタイトが開示されている。特開平4−170960号公報によれば、銀に対して亜鉛の割合は5重量%以上である。銀及び亜鉛イオンのキャリアとしてヒドロキシアパタイトを用いる際の不利点は、主に、該ヒドロキシアパタイトがイオン交換体として作用してしまうことである。このことにより、これに結合したイオンが、環境下のイオン濃度に応じて放出されるようになる。したがって、環境下のイオン濃度が変化するボディーケア組成物において、イオンの放出をコントロールすることが困難であり、また一定していない。
【0004】
国際公開第00/06208号パンフレットには、抗菌性セラミック粒子又はゼオライトを含み、交換可能なイオンのいくつかは、抗菌活性銀及び亜鉛イオンにより交換されている歯磨き粉が開示されている。かかる粒子もまた、イオン交換体として作用し、前記のごとき不利点を有する。
【0005】
ドイツ特許公開第10141117号公報及び米国特許第6143318号明細書には、亜鉛及び銀イオンのキャリアとしてのガラスが開示されている。かかるガラスは、イオン交換体の要領で亜鉛及び銀イオンを放出する。したがって、これもまた、前記のごとき不利点を有する。
【0006】
国際公開第02/17984号パンフレットには、骨に埋設したり、移植組織や移植用医療デバイスをコーティング又は製造するための抗菌性材料が開示されている。この場合、抗菌性材料から形成された粒子は、硬化した状態で、マトリクスを形成するマトリクス材料中に微細に分散している。以下の構成成分:Ag、Au、Pt、Pd、Ir、Sn、Cu、Sb、Znの1つ以上から金属が形成される。
【0007】
国際公開第00/78281号パンフレットには、ヒトや動物の皮膜及び/又は粘膜に部分的に接触している有機マトリクスを含む抗菌性ボディーケア組成物が開示されている。このマトリクスには、均一に分散された金属銀の粒子が含有されている。この場合、粒子は1〜50nmのサイズを有し、皮膚及び/又は粘膜に部分的に接触している表面上で、抗菌活性を呈するが、細胞毒性濃度よりも少ない量で含有されている。該ボディーケア組成物は、例えば軟膏又はクリームとして使用することが可能である。
【特許文献1】特開平11−060417号公報
【特許文献2】ドイツ特許第3932469号公報
【特許文献3】特開平4−170960号公報
【特許文献4】国際公開第00/06208号パンフレット
【特許文献5】ドイツ特許公開第10141117号公報
【特許文献6】米国特許第6143318号明細書
【特許文献7】国際公開第02/17984号パンフレット
【特許文献8】国際公開第00/78281号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、活性が改良された別のボディーケア組成物を提供することである。特に、長期間に渡って、比較的一定の抗菌作用を呈し、任意にまた、抗炎症作用を呈するボディーケア組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的は、請求項1、22及び25の特徴によって達成される。前記方法の有用な実施態様は、請求項2〜21、23、24及び26〜46の特徴に由来する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のボディーケア組成物は、従来の組成物と比較して活性が改良されたものであり、特に、長期間に渡って比較的一定の抗菌性作用、また任意に抗炎症作用を呈する。さらに該ボディーケア組成物に含まれる金属粒子は、哺乳類もしくはヒトの炎症及び/又は感染症の治療用薬剤の製造に好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明によれば、金属粒子を含むボディーケア組成物が提供され、該金属粒子から亜鉛イオン及び銀イオンが、ボディーケア組成物中で、もしくは体液又は体湿気と接触して放出される。この場合、亜鉛イオン及び銀イオンは、いずれにおいても1つの同一粒子から放出される必要はない。先に記載のイオンは、最低濃度にて抗菌作用を呈する。金属粒子、すなわち金属からなる粒子は、長期間に渡って比較的一定の状態で少量の亜鉛イオン及び銀イオンを放出することができる。この手段により、皮膚及び/又は粘膜において恐らく有害な濃度の亜鉛又は銀イオンの形成を回避することができる。該粒子は、99重量%以上の金属銀からなる。このように銀の含有量が多いので、他の金属イオン、特に銅イオンの細胞毒性作用は問題にならない。金属含量を示すパーセンテージは、特にことわりがない限り、今後、粒子の総重量に対する金属重量の割合である。これらは重量%で示す。
【0012】
抗菌作用及び、任意にまた抗炎症作用を達成するためには、金属銀の含量が99重量%以上、したがって金属亜鉛の含量が1重量%以下である場合に有利であることが判明している。粒子が、単に抗菌作用を達成する場合のみに必要な濃度よりも、高濃度でボディーケア組成物中に含有されている場合には、抗炎症作用も達成される。該粒子は、亜鉛及び銀イオンのための貯蔵所であり、ボディーケア組成物の慣習的な使用条件下で、長期間に渡ってこれらのイオンを放出することができる。さらに、金属粒子により、特開平11−060417号公報に開示の粒子から得ることが可能な量の銀イオンを、非常に小さな粒子径で得ることができる。粒子径がより小さいことから、堆積に対してより安定で、例えばオイルや軟膏といったボディーケア組成物により良好に配合することができる。ボディーケア組成物はしばしば、長期間に渡ってその組成が安定でなければならないので、このことは、本発明に係るボディーケア組成物に用いる粒子として大きな利点である。
【0013】
クレンジング、保護、治療、治癒、ケア、美容、緩和といった作用を達成するために、ボディーケア組成物は、ヒトや動物の皮膚及び/又は粘膜と接触するような製品である。一般に皮膚と接触する表面を有し、天然又は合成のポリマー材料からなる製品が例示される。例えば、女性の衛生品、特に衛生ナプキン、パンティライナー又はタンポン、失禁ライナー、おむつ、トレーニングパンツ、医療包帯、絆創膏、不織布、織物、セルロース、歯ブラシ、おしゃぶり等の吸収性の使い捨て商品が例示される。ボディーケア組成物は、例えばウール、ビスコース、セルロース、これら由来の誘導体、天然ゴム等の天然物質から製造されるか、又はかかる天然物質を含む。またボディーケア組成物は、粒子を含有したプラスチックから製造されるか、又はかかるプラスチックを含む。該プラスチックとしては、例えばポリエチレン及びこれに由来したコポリマー、ポリプロピレン及びこれから製造されるポリブレンド、ポリブテン、ポリスチレンホモポリマー及びコポリマー、アクリロニトリルブタジエンスチレンターポリマー(ABS)、合成ゴム、ハード及びソフトPVC、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)及び他のフルオロポリマー、ポリビニルエーテル、ポリビニルアセテート、ポリビニルプロピオネート、ポリビニルアルコール、ビニルアルコールのコポリマー、ポリビニルアセタール、ポリエチレングリコール、アクリルポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリシアノアクリレート、ポリメタクリルイミドをベースとしたポリマー、ポリアクリルイミド、ポリビニルアミン、ポリフェニレンイソフタルアミドやポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)を含むポリアミド、線形ポリウレタン及びポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリテトラメチレンテレフタレート(PTMT)を含むポリエステル、ポリカーボネート及びこれに由来したポリマー、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルブロックアミド、フェノール性プラスチックやアミノプラスチック等の縮合樹脂、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂を含む架橋ポリエステル、架橋ポリウレタン、メチルメタクリレートをベースとした反応樹脂、ポリシロキサン及び無機主鎖を有する他のポリマーがあげられる。
【0014】
ボディーケア組成物はまた、例えばエマルジョン、ローション、ジェル、クリーム、軟膏、治癒軟膏、パウダー、化粧料、皮膚保護クリーム又は軟膏、消毒薬又は抗炎症薬剤、サスペンジョン、石鹸、合成界面活性剤、浴槽添加物、剥離製剤、フェースローション、デンタルケア組成物、歯みがき粉、うがい薬、歯清浄チューインガム、人工器官接着剤、ヘアシャンプー、日焼け止め組成物等の製剤、特に医薬性の製剤として用いられる。これらの製品は、しばしばキャリア中にポリマー又は有機成分を含んでおり、これは多くの微生物のために良好な基材となる。これら基材における微生物の成長により、衛生上の又は医学上の問題が生じることがある。
【0015】
粒子は、ボディーケア組成物の接触部分において、抗菌活性を呈するが、細胞毒性濃度よりも少ない亜鉛イオン及び銀イオンの量で該ボディーケア組成物中に含まれる。
【0016】
粒子は、ボディーケア組成物中に、亜鉛又は銀イオンが皮膚及び/又は粘膜の体湿気との接触によってのみ放出されるように存在している。これは、例えば粒子が、油性又は脂質性製剤中に存在して水と接触しないか、又はプラスタ等の乾燥ボディーケア組成物中に含まれる場合である。体液又は体湿気は、例えば皮膚湿気、血液、汗、リンパ、月経流液又は尿である。ボディーケア組成物中のイオンはまた、体液又は体湿気との接触とは独立して放出され得る。これは、例えばボディーケア組成物が、ジェル又はクリームであり、粒子が、そこに含まれる水相中にイオンを放出する場合である。
【0017】
本発明に係るボディーケア組成物は、抗菌作用を呈し、また任意に抗炎症作用を呈する。さらに、金属イオンの抗菌作用により、粒子に加えて防腐剤を必要としない。該ボディーケア組成物は、特に医薬としての、例えば治癒又はケア軟膏、クリームもしくはジェルに調剤することができる。抗炎症作用により、該ボディーケア組成物をコルチコイド含有製剤に代わる医薬製剤として用いることができる。手用の軟膏、クリーム又はジェルとして用いると、抗菌作用により、例えば握手による細菌の伝染から保護され、手上の小さい損傷の場合、細菌の侵入が予防される。防腐剤を用いなくてもよいという長所により、特にアレルギー性の、不適合な反応はますます少なくなる。抗菌性銀イオンに加えて抗菌性亜鉛イオンもまた粒子から放出されるという長所により、特に効果的なボディーケア組成物を得ることができる。亜鉛イオン及び銀イオンは、抗菌作用中、互いに助長し合っている。抗菌作用中、特に、これらは微生物に対して異なる特性を有する。さらに、銀と組み合わされた亜鉛は、特に良好な損傷治癒及び抗炎症作用を有する。これは、損傷治癒を妨害している、その成長が亜鉛イオン単独では阻害されない微生物の成長が、銀によって抑制されるからである。本発明に係るボディーケア組成物は、特に、身体ケア及び身体衛生を超えたさらなるケアが永久に必要な患者に適している。このような患者は、例えば低下免疫系を有するか、及び/又は皮膚感染により苦痛のリスクが増加した、例えば糖尿病患者である。
【0018】
一定の時間単位において、亜鉛イオンよりも多くの銀イオンが粒子から放出されることは、ボディーケアに有利である。該一定の時間単位とは、例えばボディーケア組成物が、皮膚及び/又は粘膜と接触しているか、もしくは体液又は体湿気と接触している間の時間である。該一定の時間単位は、例えば4、8又は12時間である。好ましくは銅イオンもまた、ボディーケア組成物中で、もしくは体液又は体湿気と接触して、粒子から放出される。銅イオンもまた抗菌作用を呈し、亜鉛イオン及び銀イオンとは作用領域が異なる。これは、銀及び亜鉛イオンの組み合わせよりもより優れた損傷治癒及び抗炎症作用が達成されることを意味する。時間単位において、銅イオンよりも多くの銀イオンが粒子から放出されることが好ましい。さらに、時間単位において、銅イオンよりも多くの亜鉛イオンが放出される場合は有利である。第2金属(すなわち亜鉛)のイオンよりも、第1金属(すなわち銀)のイオンが多く放出されるように、例えば粒子には、第2金属よりも多量の第1金属が含まれる。
【0019】
粒子中の金属銀の含量は、99.5重量%以上であることが好ましい。このような銀含量とすることにより、他の金属イオンの副次的な影響、特に銅イオンの細胞毒性作用、又はアレルギーの誘発がほとんど起こらないので、ボディーケア組成物はさらに相当なレベルのものとなる。
【0020】
粒子には0.5重量%以下の金属亜鉛が含まれてもよい。金属銅も0.5重量%以下の含量で存在してもよい。粒子は、銀−亜鉛合金又は銀−亜鉛−銅合金で形成されることが好ましい。粒子に含まれるカリウム、ナトリウム又は塩素の不純物は、5ppm未満であることが好ましい。銀においてより多くの不純物が存在すると、望ましくない副次的な影響が生じることがある。
【0021】
ボディーケア組成物に含まれる粒子は、好ましくは1〜50nm、特に5〜15nm、好ましくは10nmの径を有する。このことにより、粒子を分散させる賦形剤を含まずに、例えば軟膏やクリームとしてボディーケア組成物を利用することができる。さらに、金属イオンは保存作用を呈することが発見された。したがって、粒子に防腐剤を加えなくてもよい。このことにより、特にアレルギーといった、分散している賦形剤や、例えばホルムアルデヒド等の慣習的な防腐剤によって誘発される望ましくない反応が回避され得る。
【0022】
粒子はまた、その少なくとも一部が、1〜100μmの平均径を有する金属銀を含む多孔性粒子であってもよい。粒子の平均内部空隙率は65%以上であり、特に65〜95%、好ましくは65〜90%、特に70〜85%、好ましくは75〜85%、又は好ましくは85〜95%、特に90〜95%である。そのサイズが1〜100μmであるので、ボディーケア組成物を定法にて用いた場合、粒子は、外側から、例えば皮膚を通してヒト又は哺乳類の血流内に浸透することが殆どないか、全くない。抗菌効果は、単に皮膚表面だけに制限される。このことにより、アレルギー及び望ましくない毒性の誘導が回避される。同時に、抗菌作用及び任意にまた抗炎症作用に対する活性を示す濃度の銀、亜鉛及び任意に銅イオンが、該粒子にて利用され得ることが、粒子の多孔性から保証されている。これらのイオンは特に、ボディーケア組成物が接触している皮膚又は粘膜の細胞膜表面に作用し、下方組織に悪影響を及ぼさない。粒子は、このことにより、またそのサイズにより、皮膚への浸透が妨げられ、非常に皮膚に適し、生体適合性を呈する。ボディーケア組成物は、このことにより特に、身体ケア及び身体衛生を超えたさらなるケアが永久に必要な患者、例えば糖尿病患者に適している。
【0023】
内部空隙率は、金属が充填されていない粒子の体積パーセンテージを意味している。粒子の平均内部空隙率は、以下のプロセスにて決定される:
1.プラスチック中への粒子の埋込
2.埋込粒子の極薄片の作製
3.粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)写真の撮影
4.大多数のTEM写真による、粒子の総面積に対する各粒子において金属充填されていない面積のパーセンテージの決定、及び
5.この方法で決定したパーセンテージの大多数を用いた、平均値の算出。
【0024】
ステップ4は、この場合、TEM写真のコンピュータを利用した画像分析によって行うことができる。内部空隙率に加えて、粒子の総空隙率もまた決定することができる。この目的のために、粒子パウダーのタップ密度が最初に決定される。タップ密度は、軽く叩いてできる限り隙間がないように敷き詰めたパウダーの体積単位あたりの質量である。タップ密度は、DIN ISO 3953にしたがって決定することができる。このようにして決定される値は、粒子を形成している金属密度のパーセンテージとして算出され、ここでは、10.49g/cm3の密度を有する銀であり、100%から減算される。このようにして算出される値は、粒子の総空隙率を示す。本発明に係るボディーケア組成物では、85〜95%であり、特に90〜95%、好ましくは93〜95%である。
【0025】
多孔性粒子が金属1次粒子の凝集体として存在している場合、特に、銀及び亜鉛イオンを持続的に比較的一定して放出するのに適切である。凝集体は、金属フィルタ上に金属蒸気の凝集体及びその結果生じた堆積物を形成している金属を、熱蒸発させることによって生成する。好ましくは、凝集体は、10〜200nm、好ましくは15〜80nmの平均径を有する1次粒子から形成される。このサイズの1次粒子は、銀イオンを充分に放出させ、容易に調製される。1次粒子は、その外形及びサイズに基づき、電子顕微鏡検査法によって識別される。これらは例えば、図1に示す球状構造である。1次粒子は、焼結頸部によって互いに繋がっている。凝集体の表面上における、各最外部1次粒子間の平均距離は、好ましくは20〜200nmの範囲であり、好ましくは100〜200nmである。
【0026】
多孔性粒子は、好ましくはスポンジ構造を有する。これによって大きな表面積となり、その結果、銀、亜鉛及び任意に銅イオンが、抗菌作用及び任意に抗炎症作用もまた呈するのに充分な量で放出される。
【0027】
粒子は、2〜20μm、好ましくは2〜5μmの平均外径を有することが望ましい。粒子の比表面積は、2〜10m2/g、特に3〜6m2/g、好ましくは3.5〜4.5m2/gである。該比表面積は、例えばN2吸着によるBET法にしたがった容量分析で測定することができる。BET法は、表面積及び任意に固体(例えばパウダー)の孔径分布を測定するための、ブルナウアー、エメット及びテラー(Brunauer,Emmett and Teller)による方法であり、ガスや蒸気等が、最初に、相当量の吸着熱を放出して固体上の単分子層内に吸着されると仮定するものである。例えば、−196℃で吸着剤上に吸着されるチッ素ガス体積が、印加圧力の関数として測定される。
【0028】
粒子を、シリコーンオイル、鉱油、グリセロール、又は薬理学から公知の通常の軟膏構成成分からなるキャリア材料に含ませることができる。本発明に係るボディーケア組成物の調製のために、粒子を形成する金属を蒸発させ、金属蒸気をキャリア液に直接滴下し、その後これをボディーケア組成物に加えるスパッタ法にて、粒子を調製することができる。この方法の特に優れた特徴は、蒸発させた金属は、例えばパウダー粒子といった固体キャリア上ではなく、液中に滴下され、ボディーケア組成物に直接加えられるということである。この過程の結果得られる銀−亜鉛粒子の構造、及びこの方法により達成される粒子径は、粒子をボディーケア組成物に加える際に特に有利である。キャリア液は、シリコーンオイル、鉱油、グリセロール、又は薬理学から公知の通常の軟膏構成成分である。集塊物もまた、ボディーケア組成物に加えられるキャリア液のタイプにあげられる。該キャリア液の20℃における蒸気圧は、250mb未満、特に70mb未満、好ましくは10mb未満、特に3mb未満であることが有利である。
【0029】
さらに本発明は、哺乳類もしくはヒトの炎症及び/又は感染症の治療用薬剤を製造するための金属粒子の用途に関し、該粒子から、薬剤中で、もしくは体液又は体湿気と接触して亜鉛イオン及び銀イオンが放出される。該粒子中の金属銀の含量は、99重量%以上である。哺乳類又はヒトの炎症治療用の一般的な薬剤には、しばしば抗炎症性及び抗菌性化合物の組み合わせが含まれる。抗菌性化合物は感染症、特に黄色ブドウ球菌による感染症を予防又は抑制しなければならない。通常、抗菌性化合物は抗生物質である。一方、抗生物質は全身投与が可能であるのに対し、抗炎症性化合物は、例えば場所に応じた局所投与がなされる。特に長期間に渡って使用する際には、抗生物質に対する耐性が形成される危険性があるので、該抗生物質の使用量は最低限に抑えなければならない。従来、抗炎症性化合物として、例えばコルチゾンのようなコルチコイドが用いられているが、多くの副作用を有している。本発明にしたがって調製される薬剤の基本的効果は、粒子が抗炎症作用及び抗菌作用の双方を呈するという事実にある。抗生物質の使用を抑制することができ、コルチコイドやその他の抗炎症性化合物による副作用を回避することができる。
【0030】
治療は、局所的に、すなわち例えば皮膚又は損傷部へ適用して行われることが好ましい。薬剤は、軟膏、クリーム又はジェルであればよい。
【0031】
本発明のさらに有利な態様は、前述した本発明に係るボディーケア組成物の詳細な説明から得られる。
【0032】
以下に、実施態様を用いて本発明を説明する。
【0033】
図1は、銀凝集体の走査型電子顕微鏡図である。図2は、種々のクリーム状ボディーケア組成物と接触させた際に培地の光学濃度(OD)として測定された、バクテリアの成長の経時変化を示す図解マトリクスである。
【0034】
図1は、銀凝集体の走査型電子顕微鏡図である。ここで、該銀凝集体は、本質的に約60nmの平均粒子径を有する球状の1次粒子からなる。該1次粒子は、本質的に焼結頸部によって互いに繋がっている。これらにより、高多孔性構造が形成される。ここで示される銀凝集体は、約10μmのサイズを有する。
【0035】
図2に示される結果は、ドイツ特許公開第19751581号公報にて開示される方法に従って決定した。この方法はさらに、ネイチャーメディスン(ベチェルト・トルステンら、2000年、第6巻、第8号、1053〜1056頁)(Bechert,Thorsten et al.,Nature Medicine(2000),Vol.6,No.8,pages 1053 to 1056)にて説明されている。これら2つの文献の開示内容は、ここに含まれる。試験用の本発明に係るボディーケア組成物は、クリーム状に調製し、いずれもキャリアとしての材料に適用して試験に用いた。詳細には、以下の通りに試験を実施した。
【0036】
まず、種々のクリームサンプルを調製する。各キャリアに、それぞれ11mgのクリームを適用する。ついで、表皮ブドウ球菌含有溶液200μlを、マイクロタイタープレートの各ウェルに充填する。クリームサンプルを備えたキャリアを、ウェルの1つにて各々37℃で1時間インキュベートする。その後キャリアを除去し、生理的バッファで3回洗浄する。ついで、各キャリアを、200μlの最少培地が充填されたマイクロタイタープレートのウェルに収納する。これらのキャリアを37℃で24時間インキュベートする。その後、キャリアを除去し、廃棄する。マイクロタイタープレートの各ウェルに、完全培地(トリプケース ソーヤ、バイオメリュークス、69280番、マーシールエトアール、フランス(Trypcase soya,BioMerieux,No.69280,Marcyl’Etoile,France))50μlを加える。ついで、溶液の濁度
を、30分間隔で48時間に渡って測定する。この過程において、溶液の温度は37℃に維持する。濁度の測定は、適切な読出装置によって波長が578nmの光を使用して行われる。濁度は、バクテリアがキャリアの表面から環境下に放出されたことを示す。
【0037】
クリームサンプルの調製の際に、用いたベースクリームは、スピンラド(登録商標)からの「クレマバ プラス ハーテー」(セルツス ハンデルス社、22848 ノルデルステット、ドイツ連邦共和国)(“Cremaba Plus HT”from Spinnrad(R)),Certus Handels GmbH,22848 Norderstedt,Germany)であった。これは、以下の成分:水、カプリル/カプリントリグリセリド、ペンチレングリコール、水素化レシチン、ブチロスパーマムパーキー、グリセリン、スクアラン及びセラミド3、を含むエマルジョンベースである。さらに以下の構成成分をベースクリームに加えた:
銀含量が0.65重量%のシリコーンオイル
(該オイル中、銀は、10nmの平均径を有する粒子状であり、以下「ナノディスパースシルバー」(“nanodisperse silver”)と称される);又は
パウダー状であり、平均空隙率が80%、平均径が5μmである金属銀の凝集体
(銀は、以下「アグロメレートシルバー」(“agglomerate silver”)と称される)。
【0038】
0.01重量%のナノディスパースシルバーを含有し、0.1重量%及び0.5重量%のアグロメレートシルバーを含有するクリームを調製した。また、0.05重量%のナノディスパースシルバーを含有し、該ナノディスパースシルバーが99.5重量%の銀、0.49重量%の亜鉛及び0.01重量%の銅を含む合金からなるクリームを調製した。さらに、1.5重量%のアグロメレートシルバーを含有し、該アグロメレートシルバーが99.5重量%の銀、0.49重量%の亜鉛及び0.01重量%の銅を含む合金からなるクリームを調製した。
【0039】
クリームの調製の際に、いずれの場合も、物質を50mlビーカー内で混合し、温浴中、75℃で20分間加熱して、ウルトラトゥラクス(Ultraturrax)(ヤンケ及びキュンケル(Janke and Kunkel)、ドライブ:T25、ステータ径:25mm、ロータ径:17mm)にて5分間分散させた。その後、クリームを冷却し、再び充分に混合した。
【0040】
図2において、各領域は、時間をx軸、光学濃度をy軸上にプロットしたx−yグラフを示す。図2のカラム1〜8に示される実験結果は、列A〜Hに対応する実験バッチA〜Hと並行した、以下のクリームによって決定された。
カラム1、列A〜H:銀を加えないクリーム
カラム2、列A〜H:アグロメレートシルバー0.1重量%を加えたクリーム
カラム3、列A〜H:アグロメレートシルバー0.5重量%を加えたクリーム
カラム4、列A〜H:99.5重量%の銀、0.49重量%の亜鉛及び0.01重量%の 銅からなるアグロメレートシルバー1.5重量%を加えたクリーム
カラム5、列A〜H:ナノディスパースシルバー0.1重量%を加えたクリーム
カラム6、列A〜H:99.5重量%の銀、0.49重量%の亜鉛及び0.01重量%の 銅からなるナノディスパースシルバー0.05重量%を加えたクリ ーム
カラム7、列A :ポジティブコントロール
カラム7、列B :ネガティブコントロール
カラム7、列C :ブランク
カラム8、列A〜H:無菌コントロール
【0041】
ポジティブコントロールには、金属銀を含むポリマーを用いた。実験値により、用いたバクテリアが銀の影響を受け、死滅したことが示されている。ネガティブコントロールにおいても、同じポリマーが用いられているが、銀は含まれていない。ブランクは、マイクロタイタープレートの空のウェルにおいて測定した値であり、全ての測定値の評価から減算した。無菌コントロールにおいて、細菌増殖が培地由来でないことを示すために、いずれも表皮ブドウ球菌を加えることなく培地だけを用いた。
【0042】
結果を以下に示す。
【表1】

【0043】
「開始OD(h)全体」は、0.2の光学濃度(OD)において指数関数的な増加が発生するまでの時間(時間)を示す。「開始OD(h)正規」は、各「開始OD(h)全体」値から、銀を加えないクリームの「開始OD(h)全体」値をそれぞれ減算して得られる値である。並行した実験バッチにおいて、いずれも平均値が示されている。「抗菌性」は、バクテリアの成長を遅延させる活性を示し、一方「殺菌性」は、バクテリアが100%死滅し、細菌増殖がもはや観察され得ない活性を示す。
【0044】
実験結果から、アグロメレートシルバーは、ナノディスパースシルバーと同様に、高い抗菌性を有することが示される。ナノディスパースシルバーは、アグロメレートシルバーよりも低い銀濃度で活性を示す。しかしながら、アグロメレートシルバーによってもまだ、高い抗菌性が達成され得る。アグロメレートシルバーの活性及びナノディスパースシルバーの活性は、いずれも、銀と共にさらに亜鉛及び銅を含んでいるクリームにおいて上昇する。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明のボディーケア組成物に含まれる金属粒子は、哺乳類もしくはヒトの炎症及び/又は感染症の治療用薬剤の製造に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係る銀凝集体の走査型電子顕微鏡図
【図2】各クリーム状ボディーケア組成物と接触させた際に培地の光学濃度として測定された、バクテリアの成長の経時変化を示す図解マトリクス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属粒子を含むボディーケア組成物であって、
前記金属粒子から亜鉛イオン及び銀イオンが、ボディーケア組成物中で、もしくは体液又は体湿気と接触して放出され、
前記粒子中の金属銀の含量が99重量%以上である、ボディーケア組成物。
【請求項2】
一定の時間単位において、亜鉛イオンよりも多くの銀イオンが粒子から放出される、請求項1に記載のボディーケア組成物。
【請求項3】
ボディーケア組成物中で、もしくは体液又は体湿気と接触して、粒子からさらに銅イオンが放出される、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項4】
時間単位において、銅イオンよりも多くの銀イオンが粒子から放出される、請求項3に記載のボディーケア組成物。
【請求項5】
粒子中の金属銀の含量が99.5重量%以上である、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項6】
粒子が0.5重量%以下の金属亜鉛及び0.5重量%以下の金属銅を含む、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項7】
粒子が銀−亜鉛合金又は銀−亜鉛−銅合金から形成される、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項8】
粒子が5ppm未満のカリウム、ナトリウム又は塩素の不純物を含む、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項9】
含まれる粒子が、1〜50nm、特に5〜15nm、好ましくは10nmの径を有する、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項10】
粒子を分散させる賦形剤を含まない、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項11】
粒子に加えて防腐剤を含まない、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項12】
粒子の少なくとも一部が、1〜100μmの平均径を有する金属銀を含む多孔性粒子である、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項13】
粒子の平均内部空隙率が、65%以上、特に65〜95%、好ましくは65〜90%、特に70〜85%、好ましくは75〜85%、又は好ましくは85〜95%、特に90〜95%である、請求項12に記載のボディーケア組成物。
【請求項14】
粒子が金属1次粒子の凝集体として存在している、請求項12又は13に記載のボディーケア組成物。
【請求項15】
1次粒子の平均径が10〜200nm、好ましくは15〜80nmである、請求項14に記載のボディーケア組成物。
【請求項16】
凝集体の表面上における、各最外部1次粒子間の平均距離が、20〜200nm、好ましくは100〜200nmの範囲である、請求項14又は15に記載のボディーケア組成物。
【請求項17】
粒子がスポンジ構造を有する、請求項12〜16の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項18】
粒子の平均外径が2〜20μm、好ましくは2〜5μmである、請求項12〜17の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項19】
粒子の比表面積が2〜10m2/g、特に3〜6m2/g、好ましくは3.5〜4.5m2/gである、請求項12〜18の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項20】
粒子が、シリコーンオイル、鉱油、グリセロール又は軟膏構成成分からなるキャリア材料に含まれる、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項21】
エマルジョン、ローション、ジェル、クリーム、軟膏、治癒軟膏、パウダー、化粧料、皮膚保護クリーム又は軟膏、消毒薬、サスペンジョン、石鹸、合成界面活性剤、浴槽添加物、剥離製剤、フェースローション、デンタルケア組成物、歯みがき粉、うがい薬、歯清浄チューインガム、人工器官接着剤、ヘアシャンプー又は日焼け止め組成物である、特に医薬性の製剤か、もしくは、女性の衛生品、特に衛生ナプキン、パンティライナー又はタンポン、失禁ライナー、おむつ、トレーニングパンツ、医療包帯、絆創膏、不織布、織物、セルロース、歯ブラシ又はおしゃぶりである吸収性の使い捨て商品である、前記請求項の1つに記載のボディーケア組成物。
【請求項22】
粒子を形成する金属を蒸発させ、
金属蒸気をキャリア液に直接滴下し、
その後これをボディーケア組成物に加える
スパッタ法にて粒子を調製する、請求項1〜21の1つに記載のボディーケア組成物の製造方法。
【請求項23】
キャリア液がシリコーンオイル、鉱油、グリセロール又は軟膏構成成分である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
キャリア液の20℃における蒸気圧が250mb未満、特に70mb未満、好ましくは10mb未満、特に3mb未満である、請求項22又は23に記載の方法。
【請求項25】
金属粒子の用途であって、
前記粒子から亜鉛イオン及び銀イオンが、薬剤中で、もしくは体液又は体湿気と接触して放出され、
前記粒子中の金属銀の含量が99重量%以上である、哺乳類もしくはヒトの炎症及び/又は感染症の治療用薬剤を製造するための金属粒子の用途。
【請求項26】
治療が局所治療である、請求項25に記載の用途。
【請求項27】
薬剤が軟膏、クリーム又はジェルである、請求項25又は26に記載の用途。
【請求項28】
一定の時間単位において、亜鉛イオンよりも多くの銀イオンが粒子から放出される、請求項25〜27の1つに記載の用途。
【請求項29】
薬剤中で、もしくは体液又は体湿気と接触して、粒子からさらに銅イオンが放出される、請求項25〜28の1つに記載の用途。
【請求項30】
時間単位において、銅イオンよりも多くの銀イオンが粒子から放出される、請求項25〜29の1つに記載の用途。
【請求項31】
粒子中の金属銀の含量が99.5重量%以上である、請求項25〜30の1つに記載の用途。
【請求項32】
粒子が0.5重量%以下の金属亜鉛及び0.5重量%以下の金属銅を含む、請求項25〜31の1つに記載の用途。
【請求項33】
粒子が銀−亜鉛合金又は銀−亜鉛−銅合金から形成される、請求項25〜32の1つに記載の用途。
【請求項34】
粒子が5ppm未満のカリウム、ナトリウム又は塩素の不純物を含む、請求項25〜33の1つに記載の用途。
【請求項35】
薬剤に含まれる粒子が、1〜50nm、特に5〜15nm、好ましくは10nmの径を有する、請求項25〜34の1つに記載の用途。
【請求項36】
薬剤に、粒子を分散させる賦形剤が含まれない、請求項25〜35の1つに記載の用途。
【請求項37】
薬剤に、粒子に加えて防腐剤が含まれない、請求項25〜36の1つに記載の用途。
【請求項38】
少なくともいくらかの粒子が、1〜100μmの平均径を有する金属銀を含む多孔性粒子である、請求項25〜37の1つに記載の用途。
【請求項39】
粒子の平均内部空隙率が、65%以上、特に65〜95%、好ましくは65〜90%、特に70〜85%、好ましくは75〜85%、又は好ましくは85〜95%、特に90〜95%である、請求項38に記載の用途。
【請求項40】
粒子が金属1次粒子の凝集体として存在している、請求項38又は39に記載の用途。
【請求項41】
1次粒子の平均径が10〜200nm、好ましくは15〜80nmである、請求項40に記載の用途。
【請求項42】
凝集体の表面上における、各最外部1次粒子間の平均距離が、20〜200nm、好ましくは100〜200nmの範囲である、請求項40又は41に記載の用途。
【請求項43】
粒子がスポンジ構造を有する、請求項25〜42の1つに記載の用途。
【請求項44】
粒子の平均外径が2〜20μm、好ましくは2〜5μmである、請求項25〜43の1つに記載の用途。
【請求項45】
粒子の比表面積が2〜10m2/g、特に3〜6m2/g、好ましくは3.5〜4.5m2/gである、請求項25〜44の1つに記載の用途。
【請求項46】
薬剤中の粒子が、シリコーンオイル、鉱油、グリセロール又は軟膏構成成分からなるキャリア材料に含まれる、請求項25〜45の1つに記載の用途。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−507424(P2007−507424A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524329(P2006−524329)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【国際出願番号】PCT/EP2004/009534
【国際公開番号】WO2005/023206
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(506069228)バイオ−ゲイト アーゲー (3)
【氏名又は名称原語表記】BIO−GATE AG
【住所又は居所原語表記】Neumeyer  Strasse 48 90411 Nurnberg Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】