説明

集積回路のためのカーボンナノチューブを基材とする充填材

チップおよびパッケージ型式基板を有する集積回路チップ構造の種々の特性を助長する。種々の実施例において、カーボンナノチューブ充填材料(110)を、集積回路チップ(220,340)とパッケージ型基板(210,350)と間の構成に使用する。カーボンナノチューブ充填材料は、パッケージの封入(モールド化合物(330)として)、ダイ接着(374)、フリップチップのアンダーフィル(240)など多様な用途に使用される。カーボンナノチューブは、強度、熱伝導性、導電性、耐久性、流動性など、多様な特性を助長する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路デバイスおよびその製造方法を提供することを目的とし、より詳細には、ナノチューブ材料を使用した集積回路モールドまたは取付け充填材を提供することを目的とする。
【背景技術】
【0002】
集積回路チップ用の充填材材料、例えば、モールド化合物およびアンダーフィルのような材料は、回路の製造および実施において重要な役割を果たす。例えば、集積回路、フリップチップ型回路、およびその他は、しばしば基板上に、モールド型の材料が基板上の回路を封入して実装する。所定の用途では、充填材材料は、アンダーフィル、すなわち、回路(例えばチップ)の下方、および、半田球型コネクタなどの回路接続部内および周囲を充填するアンダーフィルとして使用する。この充填材材料は、封入モールド型の用途またはアンダーフィル用途のいずれかにおいても、回路および/またはチップを適切な位置に確実に固定するよう機能する。さらに、この充填材材料を使用して、所定の回路およびコネクタを電気的に絶縁することができる。
【0003】
種々の充填材材料が、これらの目的のために使われてきた。二酸化ケイ素は、アンダーフィルおよびモールド化合物の双方に使用される充填材材料のうちの一つである。この二酸化ケイ素を、エポキシなど他の材料に混合し、集積回路およびパッケージの用途に望ましい材料特性、例えば、このような集積回路およびパッケージを支持する強度を有するようにするのが一般的である。他のタイプの充填材材料としては、銀がある。この銀も、エポキシに混合するのが一般的であり、ダイをパッケージに取り付けるのに使用されることがよくある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くの回路用途で、回路によって発生する熱を管理することが重要である。集積回路デバイスがより小さくなるにつれて、複数個の回路を互いに密集して詰め込み、このため、多量の電流が小さい領域を通過することとなる。密度および/または電力消費が上昇すると、一般には熱の発生が増大し、回路コンポーネントに潜在的な問題を生ずる。
【0005】
充填材材料の熱伝導性、ならびにモールド化合物、(チップとパッケージとの間の)アンダーフィル材料およびダイ接着への適用は、チップ内の回路およびパッケージ、ならびにこれら双方を接続する回路からの放熱に影響する。二酸化ケイ素の熱伝導性は、例えば金属など導電性材料に比べると概して低い。これら特性を考慮すると、二酸化ケイ素の充填材によるパッケージ材料を使用する回路から適切に放熱(熱を除去する)することは困難である。
【0006】
若干の事例では、放熱が不適切であると、耐用寿命および性能に問題が生じる。集積回路デバイスがより高密度に製造されるにつれて、この課題は深刻化する。さらに、集積回路のより高い性能が必要となるにつれて、熱の問題に関連する性能の変動が、性能の問題を引き起こし得る。
【0007】
これらおよび他の問題点が、多様な用途で回路基板を実現する上での課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の様々な態様は、集積回路および他のデバイスで実現できる基板および/またはパッケージングを含む。本発明は、多くの実施態様および用途として具体化でき、そのうちのいくつかを以下に要約する。
【0009】
本発明の種々の用途としては、カーボンナノチューブで改善した集積回路チップのパッケージ装置を指向するものである。多くの実施態様において、カーボンナノチューブで改善した材料を使用する実施により、支持基板と集積回路チップとの間の構成および関係性構築を容易にする。
【0010】
本発明の実施態様において、集積回路インタフェース型の材料は、カーボンナノチューブを有する。インタフェース型材料は、支持基板を有する装置に対して集積回路チップを構造的に支持するのを容易にする。
【0011】
本発明による他の実施態様において、集積回路チップ装置は、カーボンナノチューブで改善したモールド化合物を有する。集積回路チップを支持基板に結合する。モールド化合物は、一般に集積回路チップおよび支持基板の一部を覆う。若干の用途では、モールド化合物は、集積回路チップおよびこのチップと支持基板または他のコンポーネントとの間の電気接続部をほぼ封入する。モールド化合物中のカーボンナノチューブ材料は、集積回路チップおよび/またはこのチップに対する電気的接続部からの熱伝達を促進する。
【0012】
本発明による他の実施態様において、集積回路チップ装置が、カーボンナノチューブで改善したアンダーフィル材料を有する。集積回路チップを、集積回路チップと支持基板との間の電気導体を介して、支持基板に結合する。カーボンナノチューブで改善したアンダーフィル材料は、集積回路チップと基板との間で流動し、一般に、電気導体を包囲かつ支持する。アンダーフィル材料中のカーボンナノチューブ材料は、導体および/または集積回路チップおよび/または支持基板からの熱伝達を容易にする。
【0013】
本発明による他の実施態様では、カーボンナノチューブで改善した接合材料を使用して、集積回路チップを支持基板に固定する。接合材料を、集積回路チップと支持基板との間に形成し、これら双方を物理的に結合する。接合材料中のカーボンナノチューブ材料は、集積回路チップ、支持基板および/または両者間のコネクタからの熱伝達を促進する。1つの実施態様において、接合材料は、接合材料を導電性にするのに十分高い密度のカーボンナノチューブ材料を有する。
【0014】
上記の本発明の要約は、各々の例示の実施態様または本発明のすべての実施方法を記載することを意図していない。後述する図面および詳細な記載により、これらの実施態様をより詳しく実施例として説明する。
【0015】
本発明は、添付図面に関連する本発明の各種実施例を以下に詳細に説明することにより、より完全に理解することができるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は種々の変更および代替形式にも適用でき、これらの明細を図面図面につき詳細に説明する。しかし、本発明が記載する特定の実施例に限定することを意図したものではないことを理解されたい。逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲に定義する本発明の範囲内におけるすべての変更、均等物、そして代案を包含することを意図するものである。
【0017】
本発明は、パッケージ材料を含み、および/または、パッケージ材料から保護される種々の回路や方法に適用でき、特にチップ‐パッケージ装置で使用されるモールド材料や充填材材料から保護される回路および方法に適用できる。本発明が必ずしもこの種の用途に限定されるものではなく、このような状況の実施例の説明によって、本発明の種々の態様を最もよく理解するためである。
【0018】
本発明の一実施態様によれば、カーボンナノチューブ型の充填材材料を、集積回路チップパッケージ装置で実装する。種々の用途では、集積回路チップをパッケージ型基板に固定することを含む。他の用途では、チップとパッケージ基板との間の接続のように、(必ずしも固定することなく)回路間を接続することを含む。さらに、他の用途ではチップをパッケージ型の基板に固定することと、チップと基板との間を接続することとを含む。
【0019】
他の実施態様において、モールド型のカーボンナノチューブ化合物を、パッケージ基板上で集積回路チップを封入するおよび/または集積回路チップ上を封止するために使用する。集積回路チップを、チップとパッケージとの間の(入力および出力)信号を通すために、概してチップをパッケージに接続する回路と共にパッケージ基板上に構成する。モールド型のカーボンナノチューブ化合物を、集積回路チップ上に形成し、(例えば、ボンドワイヤ、半田球および/またはリードフレームにより)回路を接続し、そして、チップと任意のコネクタとをそれぞれ互いに電気的に絶縁する。モールド内のカーボンナノチューブは、集積回路チップおよび/またはこの集積回路チップが実装されているパッケージ基板から放熱する熱伝達を促進する。
【0020】
他の実施態様において、集積回路パッケージインタフェース材料は、カーボンナノチューブ充填材を含む。インタフェース材料は、集積回路チップとパッケージ型基板とを結合したときに、その間の空隙を充填するために適用される。若干の用途で、インタフェース材料は、フリップチップ型の用途で実施される半田バンプなど、集積回路チップとパッケージ基板との間における回路コネクタ周りの領域を充填する。カーボンナノチューブ型の材料は、この材料で使用される集積回路チップ(単数または複数)によって発生する熱を伝達するために実施される。
【0021】
1つの用途では、インタフェース材料は、集積回路チップとパッケージ基板との間に流動する形態のアンダーフィル材料とする。カーボンナノチューブを、アンダーフィル材料の全体にわたって混合し、それはチップとパッケージとの間の回路コネクタ周辺の空隙を充填しやすい流動特性を実現するように選択する。例えば、アンダーフィル材料は、従来アンダーフィル用途に使用されてきた材料とともに使用して実施することができる。ナノチューブはアンダーフィル材料とともに空隙の中へ流入し、回路コネクタからの熱の転移を促進し、その構成にもよるが、チップおよび/またはパッケージからの熱の転移を促進する。
【0022】
他の実施態様において、カーボンナノチューブを上述のような集積回路チップとともに使用する基板型材料を支持あるいは補強するために使用する。カーボンナノチューブで補強した材料は、集積回路チップとパッケージ基板との間の固定インタフェースを形成することにより、または、パッケージ基板を封入することにより、集積回路チップをパッケージ基板に固定するよう構成する。
【0023】
若干の用途では、カーボンナノチューブで補強した材料は、集積回路チップとパッケージ基板との間の構成を維持するために実質的な支持をもたらすようにする。例えば、カーボンナノチューブにより補強した材料は、パッケージ基板との相対位置で集積回路チップを所定位置に保持する物理的支持の大部分を行うよう構成することができる。他の用途において、ナノチューブにより補強した材料は、所定位置に集積回路チップを保持する物理的支持の75%以上を行う。これらの用途で、物理的支持は、カーボンナノチューブにより補強した材料が、パッケージ基板との接続状態に集積回路チップを保持することができる能力と関係付けられる。(すなわち、この材料なしでは、チップが僅かな圧力の下でもパッケージに対して相対移動する。)
【0024】
他の実施態様においては、カーボンナノチューブ充填材を用いたモールド型材料を、回路、回路コンポーネント(構成部材)、集積回路チップ、および、接続回路のような発熱する部品に隣接するよう選択的に配置する。一般に、モールド型材料は、封入モールド化合物、アンダーフィル材料、ダイ接着材料のうち1つまたはそれ以上として実施する。モールド型材料は、発熱するコンポーネントが生じた熱エネルギーを伝導する。モールド型材料は、回路基板用、例えば、基板自体および/またはパッケージにおける他の部分用のパッケージに使用する実施を行い、例えば、回路パッケージのコンポーネントを互いに接合するために使用する材料などとともに使用し、チップを封入し、または、回路コンポーネント間の空隙を埋める実施を行う。いくつかの用途において、モールド型材料は、特定の回路から放熱する熱伝導を行うよう構成する。他の用途において、モールド型材料は、特定の層または基板内で熱を均一に消散するよう構成する。
【0025】
種々のタイプのカーボンナノチューブ材料を本明細書で記載する種々の用途に使用でき、特定の用途で選択したニーズを満たすために他の材料と混合する。例えば、カーボンナノチューブの粉末、多層および単層カーボンナノチューブ、および他のカーボンナノチューブに基づく材料を、種々の用途に使用する。これらのカーボンナノチューブ材料は一般的に小さく、すなわち、二酸化ケイ素または他の一般的な充填材材料より小さい。
【0026】
さらに、このタイプのカーボンナノチューブ材料は、剛性、強度、熱伝導性、導電性(またはこれら特性の欠如)、およびエポキシまたは樹脂など他の材料との材料混合能力など、特定の用途ニーズに適合するよう選択することができる。例えば、アンダーフィル用途など、カーボンナノチューブ材料およびこれを混合した材料の流動性が必要な場合は、カーボンナノチューブ材料の大きさは、流動を容易にするよう小さいことが望ましい。この点に関して、小さいサイズのカーボンナノチューブ粉末は、アンダーフィル型の材料に容易に混合できる。これにより、カーボンナノチューブ材料を混合する材料のタイプが、強度、耐久性、可燃性など種々の特性を実現する。
【0027】
支持および/または熱消散を実現する種々の実施態様において、特定の支持ニーズまたは熱消散ニーズを満たすよう、カーボンナノチューブを特定方向に指向させる。いくつかの用途で、カーボンナノチューブ材料を、エポキシまたはプラスチックなどのモールド型材料の全体にわたって、ランダムにまたは均一に混合する。他の用途において、支持を目的とする用途のための特定の剛性および/または強度を達成するために、カーボンナノチューブを特定方向に指向するよう構成する。
【実施例】
【0028】
つぎに、図面につき説明すると、図1Aは、本発明の実施例による、カーボンナノチューブ充填材を有する基板型材料100一部切除した斜視図である。カーボンナノチューブ充填材を基板型材料100の内の小円として示し、代表的な充填剤を参照符号110で示す。例として円で示したが、充填材の材料としては、粉末状のカーボンナノチューブ、ならびに単層および/または多層の壁を有するカーボンナノチューブなど、種々のタイプのカーボンナノチューブ材料により実施できる。さらに、図示の構成は、例えば、この実施例に適用可能なカーボンナノチューブ充填材の構成および配置には種々のアプローチがある。この点に関しては、図1Aに示すナノチューブ充填材の形状および構成は、後述するように図1Bと同様に、例示のためであって、種々の形状および構成をも包含する。
【0029】
図1Bは、本発明の他の実施例による、カーボンナノチューブおよび二酸化ケイ素の充填材を有する基板型材料120の一部切除した斜視図である。基板型材料120は、図1Aの材料100と類似し、カーボンナノチューブ充填材の他に、二酸化ケイ素充填材も有する。小さい無地の円を使用して、図1Aで示したのと同様に、カーボンナノチューブ充填材を例示的に表わし、代表的なカーボンナノチューブ充填材を参照符号130で示す。小さい網掛け付きの円を使用して、二酸化ケイ素充填材を例示的に表し、代表的な二酸化ケイ素充填材を参照符号132で示す。
【0030】
図1Aの基板型材料100および図1Bの基板型材料120は、種々の用途で、封入用モールド化合物、ダイ接着材料およびアンダーフィルとして実施できる。この点に関しては、基板型材料100および120は、後述する図面も含め、本明細書において記載する種々の実施例として実施できる。
【0031】
図1A及び図1Bにそれぞれ示す、基板型材料100および120における、カーボンナノチューブ充填材(130)および/または二酸化ケイ素充填材(132)の密度は種々の条件に適合するように選択する。例えば、高い熱伝達が要求され、また、導電性に関しては許容度がある用途では、カーボンナノチューブ充填材の密度を比較的高くする。基板型材料を導電性にすべきでない用途(例えばアンダーフィルなど)では、ナノチューブ充填材の密度を、導電性を抑制するために、十分に低く維持する。充填材用途に関しての一般的な情報として、また、充填材密度に関連する伝導性に関しての特定情報として(本明細書で説明するこのおよび/または他の実施例のように実施する際の情報として)、パトリック コリンズおよびジョン ハガーストームによる「カーボンナノチューブを有する高性能の伝導性複合材料の生成(Creating High Performance Conductive Composites with Carbon Nanotubes)」を参照されたい(この文献を参考として本明細書に付記する)。
【0032】
1つの実施態様として、導電性は、カーボンナノチューブ充填剤(図1Aの110、図1Bの130)の密度を十分低くすることにより抑制できる。このカーボンナノチューブ充填材の密度は、基板型材料の組成物、および図1Bの実施例では二酸化ケイ素(または他の)充填材に対して制御する。例えば、基板型材料が一般に電気絶縁性を有する場合、カーボンナノチューブ材料をより高い密度にして実施できるが、ただし、全体の基板材料全体として非導電性構成を維持する。
【0033】
カーボンナノチューブ材料の密度は、二酸化ケイ素などの他の充填材と無関係に、あるいは関連させて実現できる。例えば、若干の用途では、組み合わせる充填材を特定量に維持しつつ、カーボンナノチューブ充填材を、二酸化ケイ素充填材に対して選択した密度にする(例えば、カーボンナノチューブ充填材の量が少ないということはより多くの二酸化ケイ素があることを意味する)。二酸化ケイ素充填材に対してカーボンナノチューブ充填材の密度を相対的に増減すると、これに対応して充填材を実装する基板型材料の導電性が増減する。
【0034】
図1Aおよび1Bにおける基板型材料100または120にそれぞれ使用する材料(充填材を包囲する材料)は、特定の用途のニーズに適合するように選択する。例えば、チップをパッケージに固定するなど、基板型材料が集積回路チップを支持する必要がある場合、接着特性が得られる材料を選択する。基板型材料に流動性が要求される場合は、流動特性のある材料を選択する。堅固な連結が有益な用途では、エポキシ型の材料を使用できる。堅固でない、すなわち柔軟な連結が有益な用途では、低温熱可塑性材料を使用することができる。
【0035】
図2は、本発明の他の実施例による、カーボンナノチューブ充填材を使用するフリップチップデバイス200を示す。フリップチップデバイス200は、集積回路チップ220(フリップチップ)を含み、この集積回路チップは上下を反転して、回路面を下向きにパッケージ基板210上に載置する。この手法は、回路面を上に向ける従来型指向のチップと比べると、フリップチップ220の回路をパッケージ基板210により密に近接させて接続でき、接続回路長を短くし、したがって、デバイス200の処理速度の向上を促進することができるようになる。
【0036】
フリップチップ220とパッケージ基板210との接続は、フリップチップ220の両端における、それぞれ参照符号230、232で示した代表的な従来の半田球コネクタを含む一連のコネクタにより行う。アンダーフィル材料240は、フリップチップ220およびパッケージ基板210の間に位置し、参照符号230,232で示したコネクタを含むコネクタ周りの空隙を充填する。
【0037】
アンダーフィル材料240は、フリップチップ220およびパッケージ基板210間の接続を封止するのに役立ち、ならびに、フリップチップおよびパッケージ基板自体のいかなる回路インタフェース(例えば、パッド)をも封止するのにも役立つ。この点に関して、このアンダーフィル材料240は、フリップチップ220およびパッケージ基板210間の導電性回路間の電気的伝導を抑制するに必要な程度の非導電性を有する。
【0038】
アンダーフィル材料240のカーボンナノチューブ充填材は、エポキシのような材料に対して特定の密度、すなわちアンダーフィルが通常の非導電状態を維持する密度となるよう実装する。カーボンナノチューブ充填材は、例えば、図1Aおよび/または1Bに示すように混合する。この手法によって、カーボンナノチューブ充填材はアンダーフィル材料240の熱伝導性を高める一方で、全体的にアンダーフィルにおける非導電性の特性を維持する。
【0039】
ある実施例では、コネクタ(半田球230および232を含む)を、酸化物のような電気絶縁性材料で被覆する、または、酸化物のような電気絶縁性材料を使用する構成にし、これによって、コネクタをアンダーフィル材料240から分離し、また電気的に絶縁する。このようにして、アンダーフィル240内のカーボンナノチューブ材料は、絶縁した回路コンポーネントからの電気を導通しにくくする。若干の実施例において、絶縁材料はアンダーフィルから回路を十分に絶縁するので、アンダーフィルは、アンダーフィルを導電性にするカーボンナノチューブ材料を比較的高い密度にして形成することもできる。
【0040】
他の実施例では、アンダーフィル材料240は、代表的な従来の半田球コネクタ230および232を含む回路コネクタを支持しうる構成とする。アンダーフィル材料240(カーボンナノチューブ充填材を含む)による構造支持体は、回路コネクタに加わる応力に対抗し、割れおよび他の損傷が生じるのを防止し得るものとする。例えば、フリップチップ220およびパッケージ基板210の熱膨張率が異なる場合、フリップチップデバイス200の動作温度が変動するにつれ、回路コネクタに対して応力が加わる恐れがある。高温動作の下では、アンダーフィル材料による支持なしには、熱ストレスが回路コネクタに亀裂を生じさせる原因となる。この点に関しては、アンダーフィル材料240を、カーボンナノチューブ充填材で補強して、熱により誘発された応力亀裂を緩和(例えば、応力に対抗または応力を防止)する。
【0041】
図3は、本発明の他の実施例による、カーボンナノチューブを充填したモールド化合物を使用する集積回路デバイス300を示す。デバイス300はBGA型の基板350を有し、集積回路チップ340を基板上に配置する。このBGA型の基板は、一連の半田球コネクタ390により、装置360を経て外部回路に結合する。カーボンナノチューブ充填材を有するモールド化合物330は、集積回路チップ340をBGA型基板350に固定するのを確実にし、また、カーボンナノチューブ充填材を介して、集積回路チップ、基板、電気的接続部からの熱伝達を容易にする。更にモールド化合物は、例えば、図示の代表的なコネクタ380および382による集積回路チップ340とBGA型基板350との間の電気的接続を封止および/または保護する。
【0042】
随意的にカーボンナノチューブを充填したインタフェース材料を、デバイス300における選択したインタフェースに加えることができる。例えば、インタフェース領域372(集積回路チップとモールド化合物330との間)、374(集積回路チップおよびBGA型基板350の間)および376(BGA型基板および外部の回路装置360の間)を示す。これらのインタフェース材料は、そのインタフェース材料内での熱拡散を促進し、ならびに、デバイス300から外部への熱エネルギー伝導を促進する。図1で記載したアンダーフィル手法のような、図示の領域372、374、および376に関連するまたは別個の、他のインタフェース型手法を、デバイス300に随意的に実施することができる。例えば、アンダーフィル型手法は、BGA型基板と外部回路装置360との間の領域376に対して実施でき、一連の半田球コネクタ390周りの空隙を充填する。
【0043】
領域374におけるカーボンナノチューブによって充填したインタフェース材料は、ダイ接合化合物として随意的に実施し、この材料により集積回路チップ340(ダイ)をBGA型基板350へ物理的に固定する。領域374でカーボンナノチューブ充填材とともに使用する材料は、このように、構造的に剛性があり、集積回路チップ340およびBGA型基板350の双方を結合する。
【0044】
モールド化合物330内でカーボンナノチューブ充填材の組成および構成は種々の用途におけるニーズに適合するよう選択する。これらのニーズを満たすため、カーボンナノチューブ充填材を、モールド化合物330内に混合する、および/または図1Aおよび/または1Bで示したように他の充填材と組み合わせる。ある実施例においては、モールド化合物330内のカーボンナノチューブ充填材の密度は、モールド化合物内での導電性を向上するよう十分高いものとする。モールド化合物330の導電性回路に隣接する部分は絶縁する。また、カーボンナノチューブ充填材の密度を比較的高くすることは、モールド化合物を導電性にするのに必要であり、同時に熱伝導を容易にし、したがって、デバイス300からの放熱を容易にする。
【0045】
ある用途では、モールド化合物330のカーボンナノチューブ充填材密度を十分高くして導電性を促進し、モールド化合物における「伝送線路効果」(例えば、一般に同軸ケーブルの伝送線路効果と同様に)を向上させるようにする。このような十分高い密度は、特定用度での特性に関連し、例えば、モールド化合物の厚さ、関連する電界強度、および、回路に対する近接度などで相対的に決める。導電性のモールド化合物330と関連して電界が発生し、この電界を種々の目的のために集積回路チップ340に使用する。例えば、モールド化合物330内を通過する電流は、通過した電流の量、カーボンナノチューブ充填材の位置および電流の周波数などの特性により、集積回路チップ340内の電流と相互作用を生じる。これらの特性は、このように、各特定用途のための望ましい相互作用を満たすように選択し、例えば、任意の生成した電界が隣接する回路に固有の反応(characteristic reaction)生ずるようにする。
【0046】
モールド化合物330のためのバルク材料(カーボンナノチューブ充填材を保持する材料)は、用途ニーズを満たすよう選択し、これら用途ニーズとしては、例えば、熱伝導性または導電性に関連するニーズ、ならびに強度、耐久性、可燃性などの物理的ニーズがある。例えばエポキシ、ビフェニルおよび他のプラスチックなどの材料は、種々の用途に使用される。
【0047】
種々の用途で、カーボンナノチューブ充填材を有するバルク材料の製造関連の特性を選択して、ボンドワイヤの変形(引きずり)の問題およびデバイス300を配置するための応力関連する他の課題に対処できるようにする。例えば、カーボンナノチューブ充填材の寸法を概して小さいものに維持して、モールド化合物330がコネクタ380,382のような回路コネクタの周囲に、流動し易くする。
【0048】
本発明の他の実施例において、モールド化合物は、本質的に、ESD(静電気放電)を保護するカーボンナノチューブ充填材密度にした化合物材料で実施する。例えば、図3を使用して説明すると、集積回路チップ340を、モールド化合物330とともに絶縁性化合物によって封入するおよび/またはカーボンナノチューブを含むプラスチックで被覆する。モールド化合物(また、適用可能ならば、カーボンナノチューブ被覆)は、磁性粒子をほぼ排除し、コーティングとの極性誘導相互作用(polar inductive interaction)を少なくする。モールド化合物(またはカーボンナノチューブ被覆)は、デバイス300が動作するとき、漏洩電流を相当少なくする。この手法は、種々のデバイスに適用でき、図3に関連した説明がその特定事例である。図1Aおよび1Bの構成を適用する用途を含んで他の用途で、この手法で容易に実施できる。
【0049】
図面につき説明した上述の種々の実施例は、単に例示目的で提示したものであり、本発明を限定するものと解すべきではない。上述の説明および図示したところに基づいて、当業者は、本明細書で説明した実施例および用途に厳密に従うことなく、本発明に対して種々の変更および改変を加えることができることが容易に認識できるであろう。例えば、カーボンナノチューブを、カーボンと異なるまたはカーボンに付加した材料例えば、ボロン等とともに実装できる。他の実施例として、カーボンナノチューブと類似の特性を有する充填材(例えば、3000W/mKに近い熱伝導率および約0.25ppmの熱膨張率を有する材料)を、カーボンナノチューブ充填材に代えて、または、カーボンナノチューブ充填材に加えて使用することができる。さらに、実施例として説明した基板型材料は、多数の異なるタイプの材料とともに実施でき、単独でおよび/または互いに関連させて、または、上述の材料とともに使用できる。そのような、変更および改変は本発明の本来の精神および範囲から逸脱するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1A】本発明の実施例による、カーボンナノチューブ充填材を有する基板型材料の一部切除した斜視図である。
【図1B】本発明の他の実施例による、カーボンナノチューブおよび二酸化ケイ素の充填材を有する基板型材料の一部切除した斜視図である。
【図2】本発明のさらに他の実施態様による、カーボンナノチューブアンダーフィル材料を有するフリップチップデバイスを示す説明図である。
【図3】本発明のさらに別の実施例による、BGA型の基板、およびこの基板に結合する集積回路チップを有する集積回路デバイスを示す説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路チップ装置(200)において、
集積回路チップ(220)と、
この集積回路チップを物理的に支持するよう構成した支持基板(210)と、
カーボンナノチューブを含むインタフェース領域(240)であって、前記支持基板を有する装置に前記集積回路チップを構造的に支持しかつこの支持を容易にする形態および構成とした該インタフェース領域と
を備えたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の集積回路チップ装置において、前記インタフェース領域は、前記支持基板上に前記集積回路チップをほぼ封入するモールド化合物としたことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2に記載の集積回路チップ装置において、前記インタフェース領域は、前記集積回路チップを前記支持基板にほぼ結合する形態および構成にしたことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の集積回路チップ装置において、前記インタフェース領域は、前記集積回路チップと前記支持基板との間に介在しかつ両者を接触させる形態および構成であるアンダーフィル材料としたことを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項4に記載の集積回路チップ装置において、前記集積回路チップおよび前記支持基板を、導電性のインタフェース材料を介して物理的かつ電気的に結合し、また、前記アンダーフィル材料を前記導電性のインタフェース材料に隣接して配置し、かつこのアンダーフィル材料は、前記導電性のインタフェース材料から放熱する熱伝導を行いつつ、前記支持基板を有する装置に前記集積回路チップを構造的に支持するのを容易にする形態および構成としたことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5に記載の集積回路チップ装置において、前記アンダーフィル材料は、前記導電性のインタフェース材料、前記集積回路チップおよび前記支持基板の相互間の隙間を充填する形態および構成としたことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の集積回路チップ装置において、前記アンダーフィル材料は、前記導電性のインタフェース材料、前記集積回路チップおよび前記支持基板の相互間の隙間内に流入する形態および構成としたことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項5に記載の回路チップ装置において、前記アンダーフィル材料は、前記導電性のインタフェース材料の異なる部分間の電気伝導を抑制する形態および構成としたことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項4に記載の集積回路チップ装置において、前記アンダーフィル材料は、熱に関連した応力を伴う用途での動作中における回路コネクタの亀裂発生を軽減するよう、前記集積回路チップと前記支持基板との間の前記回路コネクタを構造的に支持する形態および構成としたことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1に記載の集積回路チップ装置において、前記インタフェース領域は、前記集積回路チップを前記支持基板にほぼ結合する結合材料としたことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10に記載の集積回路チップ装置において、前記インタフェース領域は、前記集積回路チップと前記支持基板との間に導電材料の層を有するものとしたことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項11に記載の集積回路チップ装置において、前記導電材料の層は、前記集積回路チップと前記支持基板との間に導電性をもたらす形態および構成とした、多数のカーボンナノチューブ構造を有するものとしたことを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項10に記載の集積回路チップ装置において、さらに、
前記インタフェース領域の少なくとも一部を貫通する少なくとも1個の回路と、
前記インタフェース領域内のカーボンナノチューブを前記少なくとも1個の回路から電気的に絶縁する形態および構成とした絶縁材料と
を備えることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項1に記載の集積回路チップ装置において、前記インタフェース材料は、等級化した密度でカーボンナノチューブ充填材を有し、集積回路チップ装置における前記回路の近傍ではより低い密度にして前記ナノチューブ充填材と前記回路との間の電気的伝導を抑制し、前記回路から離れた位置ではより高い密度にして前記回路から放熱する熱伝導を行うようにしたことを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項1の集積回路チップ装置において、前記インタフェース材料は、電気を導通するに充分なカーボンナノチューブ材料を有し、また、前記カーボンナノチューブ材料は、さらに、集積回路チップにおける伝送線路効果を生ずる形態および構成としたことを特徴とする装置。
【請求項16】
集積回路チップ装置(300)において、
支持基板(350)と、
この支持基板と結合した集積回路チップ(340)と、
この集積回路チップと前記支持基板の少なくとも一部を覆うモールド化合物材料(330)であって、支持基板を有する装置に集積回路チップを構造的に支持することを容易にするようカーボンナノチューブ材料を含む該モールド化合物材料と
を備えたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項17】
請求項16に記載の集積回路チップ装置において、前記モールド化合物は、モールド基材内に混合させたカーボンナノチューブ充填材を有するものとしたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項18】
請求項17に記載の集積回路チップ装置において、前記カーボンナノチューブ充填材を、粉末状のカーボンナノチューブとしたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項19】
請求項17に記載の集積回路チップ装置において、前記モールド基材内における前記カーボンナノチューブ充填材の密度は、前記モールド基材と一緒に、ほぼ非導電性の性質となる密度としたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項20】
請求項19に記載の集積回路チップ装置において、モールド化合物の構成は、前記集積回路チップからの電気的伝導およびこの集積回路チップに対する電気的接続とを抑制する構成としたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項21】
請求項16に記載の集積回路チップ装置において、前記モールド化合物は、前記集積回路チップの導電性部分に直に隣接した前記モールド化合物の非導電性領域中では比較的低い密度のカーボンナノチューブ材料を有し、前記非導電性領域によって前記集積回路チップの前記導電性部分から分離される前記モールド化合物の導電性領域中では比較的高い密度のカーボンナノチューブ材料を有するものとしたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項22】
請求項16に記載の集積回路チップ装置において、前記モールド化合物は、モールド材料に混合した充填材を含み、この充填材は二酸化ケイ素およびカーボンナノチューブの充填材を有し、カーボンナノチューブの二酸化ケイ素に対する比率は、モールド化合物が導電性となる閾値以下の比率としたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項23】
請求項16に記載の集積回路チップ装置において、更に、前記集積回路チップの電気導体を前記モールド化合物材料から電気的に絶縁する電気的絶縁材料を備え、前記カーボンナノチューブの前記モールド化合物内における密度は、前記モールド化合物内で電気を導通し、前記集積回路チップと共に伝送線路効果を生ずるに十分な密度にしたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項24】
集積回路チップ装置において、支持基板(210)と、集積回路チップと前記支持基板間との電気導体(230,232)を介して前記支持基板に結合する該集積回路チップ(220)と、この集積回路チップと前記基板との間のアンダーフィル材料(240)とを備え、このアンダーフィル材料(240)は、前記電気導体を支持することによって、前記集積回路チップと前記支持基板を有する装置との間の構造的関係の構築を容易にするものとしたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項25】
請求項24に記載の集積回路チップ装置において、前記アンダーフィル材料は、前記電気導体の周りに流動し得るものとしたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項26】
請求項25に記載の集積回路チップ装置において、前記アンダーフィル材料は、前記集積回路チップと前記支持基板との間の空隙、および前記電気導体の周りにおける空隙を充填し得るものとしたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項27】
請求項24に記載の集積回路チップ装置において、前記カーボンナノチューブ材料を、前記電気コネクタと前記カーボンナノチューブ材料との間の電気伝導を抑制する密度および構成で前記アンダーフィル材料に混合したことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項28】
請求項24に記載の集積回路チップ装置において、前記集積回路チップおよび前記支持基板をフリップチップパッケージ装置として構成し、前記集積回路チップの回路側の側面を下向きにして支持基板上に配置し、前記支持基板との間で電気的接続を生ずる構成とした集積回路チップ装置。
【請求項29】
集積回路チップ装置において、
支持基板と、
前記支持基板に結合した集積回路チップと、
前記集積回路チップと前記基板との間の接合材料であって、この接合材料としての化合物材料が、カーボンナノチューブ材料を含み、支持基板を有する装置に対する集積回路チップの取付けを容易にする該接合材料と
を備えたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項30】
請求項29に記載の集積回路チップ装置において、前記接合材料は、カーボンナノチューブ材料を保持する形態および構成のプラスチック型の材料としたことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項31】
請求項29に記載の集積回路チップ装置おいて、前記カーボンナノチューブ材料は、接合材料を導電性にするに充分な密度で配合したことを特徴とする集積回路構造。
【請求項32】
請求項29に記載の集積回路チップ装置において、前記カーボンナノチューブ材料は、前記集積回路チップとの導電性を抑制するに十分に低い密度で配合したことを特徴とする集積回路チップ装置。
【請求項33】
請求項29に記載の集積回路チップ装置において、前記カーボンナノチューブ材料を、前記集積回路チップおよび前記支持基板のうち少なくとも一方から放熱する熱伝導を生ずるよう接合材料に配合した集積回路チップ装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−519453(P2008−519453A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−539700(P2007−539700)
【出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【国際出願番号】PCT/IB2005/053623
【国際公開番号】WO2006/048844
【国際公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】