説明

高周波スイッチ回路、高周波スイッチ装置、及び送信モジュール装置

【課題】広帯域で高周波特性に優れ、かつ静電サージ等の高電圧信号が流れ込んだ場合の耐破壊性に優れた、安価な高周波スイッチ回路を提供する。
【解決手段】FET11〜18及びFET21〜28を駆動する制御端子V11及びV12に負バイアス電圧及び0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧のいずれかを用いて、第1の入出力端子P11から第2の入出力端子P12へ伝達される経路、及び第1の入出力端子P11から第3の入出力端子P13へ伝達される経路の、ON/OFFを切り替える。これにより、DCカット用のコンデンサが不要となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信機器等において複数の信号経路の切り替えを行う高周波スイッチ回路、及びこの高周波スイッチ回路と負バイアス発生装置とを組み合わせた高周波スイッチ装置及び送信モジュール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、移動体通信機器の高性能化に伴い、端末装置に用いられる高周波装置の小型化及び高性能化が強く求められている。特に、アンテナ切り替えを行う高周波スイッチ装置には、低損失特性を達成することが要求されている。
【0003】
図14は、従来の高周波スイッチ装置の1つであるSPDT(Single-Pole Double-Throw)スイッチ装置の等価回路の一例を示す図である(特許文献1を参照)。
図14において、従来の高周波スイッチ回路100は、ディプレッション型電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor )であるFET11〜FET18及びFET21〜FET28と、抵抗Rg11〜Rg18、Rg21〜Rg28、及びRsと、直流成分をカットするためのコンデンサC11〜C13、Cg1、及びCg2とを備える。
【0004】
FET11〜FET14は、直列に接続されて第1のFET群を構成する。FET15〜FET18は、直列に接続されて第2のFET群を構成する。第1のFET群の一方端(FET11側)は、コンデンサC11を介して第1の入出力端子P11に接続される。第1のFET群の他方端(FET14側)は、コンデンサC12を介して第2の入出力端子P12に接続されると共に、第2のFET群の一方端(FET15側)に接続される。第2のFET群の他方端(FET18側)は、コンデンサCg1を介して接地される。FET11〜FET14のゲートは、抵抗Rg11〜Rg14を介して制御端子V12にそれぞれ接続される。FET15〜FET18のゲートは、抵抗Rg15〜Rg18を介して制御端子V11にそれぞれ接続される。
【0005】
同様に、FET21〜FET24は、直列に接続されて第3のFET群を構成する。FET25〜FET28は、直列に接続されて第4のFET群を構成する。第3のFET群の一方(FET21側)は、コンデンサC11を介して第1の入出力端子P11に接続される。第3のFET群の他方(FET24側)は、コンデンサC13を介して第3の入出力端子P13に接続されると共に、第4のFET群の一方(FET25側)に接続される。第4のFET群の他方(FET28側)は、コンデンサCg2を介して接地される。FET21〜FET24のゲートは、抵抗Rg21〜Rg24を介して制御端子V11にそれぞれ接続される。FET25〜FET28のゲートは、抵抗Rg25〜Rg28を介して制御端子V12にそれぞれ接続される。
【0006】
さらに、第2のFET群の他方と第4のFET群の他方との接続点が、電圧固定端子Vsに接続される。第1のFET群の一方と第3のFET群の一方との接続点が、抵抗Rsを介して電圧固定端子Vsに接続される。
【0007】
この構成において、例えば、電圧固定端子Vs及び制御端子V11に3Vを、制御端子V12に0Vを、それぞれ印加した場合を考える。この場合、第1及び第4のFET群を構成する各FETのゲート−ソース間電位Vgsが0VとなってそれぞれON状態となり、第2及び第3のFET群を構成する各FETのゲート−ソース間電位Vgsが−3VとなってそれぞれOFF状態になる。これにより、第1の信号入出力端子P11から第2の信号入出力端子P12への経路をON状態に、第1の信号入力端子P11から第3の信号入出力端子P13への経路をOFF状態に制御することができる。
【特許文献1】特開平11−163704号公報(第8頁、図8)
【特許文献2】特開2003−283362号公報(第10頁、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の高周波スイッチ回路100による構成では、DCカット用コンデンサ(C11〜C13、Cg1、及びCg2)が必要となるため、そのDCカット用コンデンサの周波数特性の影響により、高周波特性を劣化させていた。また、DCカット用コンデンサを高周波スイッチ回路の外付け部品として必要とする無線端末装置においては、高周波スイッチ回路の他にDCカット用コンデンサを実装するためのチップ面積が必要であった。さらに、従来の高周波スイッチ回路100において、FETと同一半導体チップ上にDCカット用コンデンサとしてMIMキャパシタを形成した場合には、MIMキャパシタのESD耐圧(静電耐圧)が低いため、無線端末装置のアンテナ端子からのサージ等の高電圧がかかることで素子が破壊され、市場不良の発生原因の一因となっている。また、製造工程での高周波スイッチ回路の外部端子にサージ等の高電圧がかかることで素子が破壊され、工程不良が発生する原因にもなっていた。
【0009】
なお、特許文献2では、この問題を回避するため、積層基板を用いたアンテナスイッチモジュールにおいてはコンデンサを積層基板の内部に設けることを提案している。ところが、積層基板を用いない高周波スイッチ装置においては、サージ破壊を克服することが困難であった。
【0010】
それ故に、本発明の目的は、広帯域で高周波特性に優れ、かつ静電サージ等の高電圧信号が流れ込んだ場合の耐破壊性に優れた、安価な高周波スイッチ回路、それを用いた高周波スイッチ装置及び送信モジュール装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、高周波信号の流れを制御する高周波スイッチ回路に向けられている。そして、上記目的を達成するために、本発明の高周波スイッチ回路は、高周波信号を入出力する2つの入出力端子の間に直列接続で挿入されるか、又は高周波信号を入出力する入出力端子と接地端子との間に直列接続で挿入される少なくとも1つのトランジスタと、少なくとも1つのトランジスタの各ソース及びドレインを、所定の抵抗値を介して接地させる複数の抵抗と、少なくとも1つのトランジスタの各ゲートに、所定の抵抗値を介して制御電圧を印加させる複数のゲート抵抗とを備えて、制御電圧に負バイアス電圧及び0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧のいずれかを印加して高周波信号の流れをオンとオフとに切り替えることを行う。
【0012】
また、本発明の他の高周波スイッチ回路は、高周波信号を入出力する1つの共通入出力端子と第1〜第nの入出力端子との間にそれぞれ少なくとも1つが直列接続された複数のトランスファートランジスタと、第1〜第nの入出力端子と接地端子との間にそれぞれ少なくとも1つが直列接続で挿入される複数のシャントトランジスタと、複数のトランスファートランジスタ及び複数のシャントトランジスタの各ソース及びドレインを所定の抵抗値を介して接地させる複数の抵抗と、複数のトランスファートランジスタ及び複数のシャントトランジスタの各ゲートに所定の抵抗値を介して異なる複数の制御電圧を印加させる複数のゲート抵抗とを備えて、異なる複数の制御電圧に負バイアス電圧及び0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧のいずれかを印加して各経路における高周波信号の流れをオンとオフとに切り替えてもよい。
【0013】
上記高周波スイッチ回路は、外部印加される基準電圧のレベル昇圧機能を含んだ負バイアス電圧を発生させる負バイアス発生回路と組み合わせて、高周波スイッチ装置を構成できる。そして、この高周波スイッチ装置に、負バイアス電圧の印加が必要な電力増幅器をさらに組み合わせると、送信モジュール装置を構成できる。
【0014】
上記高周波スイッチ装置では、接続状態が直流回路となる経路によって、レベル昇圧機能のオン状態とオフ状態とを切り替えることもできるし、基準電圧の昇圧レベルを切り替えることができる。また、各トランジスタのゲートへ印加する制御電圧の昇圧レベルを切り替えることもできる。
【0015】
典型的には、高周波スイッチ装置は、半導体基板上に集積化されており、トランジスタが金属−半導体接触電界効果トランジスタ又は金属−絶縁物―半導体構造電界効果トランジスタで形成されている。また、トランジスタが形成された半導体チップと負バイアス発生回路とが、同一のパッケージに内蔵されているか、同一の半導体基板上に形成されていることが好ましい。さらに、高周波スイッチ装置は、積層基板に搭載されるとよい。
【発明の効果】
【0016】
上記本発明によれば、各トランジスタのソース又はドレインが0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧で電位固定されるため、従来では必要であった第1及び第2の入出力端子と外部回路との間のDCカット用コンデンサが不要となる。これにより、DCカット用コンデンサの周波数特性の影響を受けずに、広帯域で優れた高周波特性を実現することができる。また、静電サージ等の高電圧の信号が流れ込んだ場合でも、回路が破壊されることを回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波スイッチ回路1の構成を示す図である。図1において、高周波スイッチ回路1は、FET11〜FET14と、抵抗Rg11〜Rg14、及びRs10〜Rs14とを備える。このFET11〜FET14には、ガリウムヒ素(GaAs)を主原料とするディプレッション型金属−半導体接触(MES)の電界効果トランジスタ(MES−FET)や、MOSに代表される金属−絶縁物―半導体接触(MIS)の電界効果トランジスタ(MIS−FET)等が用いられる。
【0018】
FET11〜FET14は、直列に接続される。FET11のソースは、第1の入出力端子P11に接続される。FET14のドレインは、第2の入出力端子P12に接続される。また、FET11〜FET14の各ソース及びドレインは、所定の抵抗値を有する抵抗Rs10〜Rs14を介してそれぞれ接地される。そして、FET11〜FET14のゲートは、抵抗Rg11〜Rg14を介して制御端子V11にそれぞれ接続される。第1の入出力端子P11及び第2の入出力端子P12は、アンテナ回路や受信回路等の外部回路に接続される。制御端子V11には、所定の外部電圧が印加される。なお、FETの直列接続数は、4つ以外であっても構わない。
【0019】
この高周波スイッチ回路1は、ONスイッチ型のSPST高周波スイッチ回路であり、制御端子V11に印加される制御電圧に応じて、第1の入出力端子P11から第2の入出力端子P12へ伝達される経路のON/OFFを切り替える機能を有する。この制御端子V11に印加される制御電圧は、経路をOFF状態にする「負バイアス電圧」か、経路をON状態にする「0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧」のいずれかである。ショットキー順方向電圧は、FETが持つ順方向電圧Vfに依存するが、おおよそ1V以下の正バイアス電圧となる。正バイアス電圧の値は、順方向電圧Vfの値に近づく程、金属と半導体との接合面に生じる空乏層が狭くなるためその効果は大きい。なお、本発明では、経路のON動作が可能な電圧0Vもショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧に含んでいる。
【0020】
また、高周波スイッチ回路1では、第1の入出力端子P11から第2の入出力端子P12へ伝達される経路をON状態にするために、FET11〜FET14の各ゲートに0Vを超えるショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧を印加する。これにより、ゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)がショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧の状態になり、FET11〜FET14の各ゲートに0Vを印加した場合よりも空乏層が狭まり、第1の入出力端子P11から第2の入出力端子P12への挿入損失特性や歪特性という高周波特性を改善させることができる。このときのショットキー順方向電圧は、100μA/mの電流が流れる時のショットキー電圧を言う。
【0021】
なお、以下の数値を用いた具体的な説明では、負バイアス電圧を「非動作電圧」と、0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧を「動作電圧」として、分かり易く表記することにする。
【0022】
例えば、制御端子V11に非動作電圧−3Vが印加されたときには、FET11〜FET14のそれぞれのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)が−3Vになり、第1の入出力端子P11から第2の入出力端子P12へ伝達される経路がOFF状態となる。一方、制御端子V11に動作電圧0Vが印加されたときには、FET11〜FET14のそれぞれのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)が0Vになり、第1の入出力端子P11から第2の入出力端子P12へ伝達される経路がON状態となる。
【0023】
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る高周波スイッチ回路1によれば、各FET11〜FET14のソース又はドレインが0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧で電位固定されるため、従来では必要であった第1の入出力端子P11及び第2の入出力端子P12と外部回路との間のDCカット用コンデンサが不要となる。これにより、DCカット用コンデンサの周波数特性の影響を受けずに、広帯域で優れた高周波特性を実現することができる。また、静電サージ等の高電圧の信号が流れ込んだ場合でも、回路が破壊されることを回避できる。
【0024】
また、高周波スイッチ回路1は、典型的には半導体チップ上に集積されて構成されるが、DCカット用コンデンサとしてのチップコンデンサを実装する必要なくなるため、半導体製造工程の削減及び半導体チップ面積の縮小を実現できる。
【0025】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態に係る高周波スイッチ回路2の構成を示す図である。図2において、高周波スイッチ回路2は、FET15〜FET18と、抵抗Rg15〜Rg18、及びRs15〜Rs18とを備える。このFET15〜FET18には、MES−FETやMIS−FET等が用いられる。
【0026】
FET15〜FET18は、直列に接続される。FET15のソースは、第1の入出力端子P11及び第2の入出力端子P12に接続される。FET18のドレインは、接地される。また、FET15〜FET18の各ソース及びドレインは、所定の抵抗値を有する抵抗Rs15〜Rs18を介してそれぞれ接地される。そして、FET15〜FET18のゲートは、抵抗Rg15〜Rg18を介して制御端子V12にそれぞれ接続される。第1の入出力端子P11及び第2の入出力端子P12は、アンテナ回路や受信回路等の外部回路に接続される。制御端子V12には、所定の外部電圧が印加される。なお、FETの直列接続数は、4つ以外であっても構わない。
【0027】
この高周波スイッチ回路2は、OFFスイッチ型のSPST高周波スイッチ回路であり、制御端子V12に印加される制御電圧に応じて、第1の入出力端子P11から第2の入出力端子P12へ伝達される経路のON/OFFを切り替える機能を有する。この制御端子V12に印加される制御電圧は、負バイアス電圧(非動作電圧)及び0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧(動作電圧)のいずれかである。
【0028】
例えば、制御端子V12に非動作電圧−3Vが印加されたときには、FET15〜FET18のそれぞれのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)が−3Vになり、第1の入出力端子P11から第2の入出力端子P12へ伝達される経路がON状態となる。一方、制御端子V12に動作電圧0Vが印加されたときには、FET15〜FET18のそれぞれのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)が0Vになり、第1の入出力端子P11から第2の入出力端子P12へ伝達される経路がOFF状態となる。
【0029】
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る高周波スイッチ回路2によれば、各FET15〜FET18のソース又はドレインが0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧で電位固定されるため、従来では必要であった第1の入出力端子P11及び第2の入出力端子P12と外部回路との間、及びFET18と接地との間のDCカット用コンデンサが不要となる。これにより、DCカット用コンデンサの周波数特性の影響を受けずに、広帯域で優れた高周波特性を実現することができる。また、静電サージ等の高電圧の信号が流れ込んだ場合でも、回路が破壊されることを回避できる。なお、上述した−3Vの非動作電圧は一例であり、絶対値としてより高い電圧を用いることで、大信号領域での線形性及び高周波特性を向上させることが可能となる。
【0030】
また、高周波スイッチ回路2は、典型的には半導体チップ上に集積されて構成されるが、DCカット用コンデンサとしてのチップコンデンサを実装する必要なくなるため、半導体製造工程の削減及び半導体チップ面積の縮小を実現できる。特に、FET18と接地との間のDCカット用コンデンサは、MIMキャパシタで形成されることが多く、この場合には高周波スイッチ回路のESD耐圧は、MIMキャパシタの耐圧に左右されるため非常に弱かった。しかし、MIMキャパシタがなくすことでESD耐圧レベルを約10倍に向上させることができる。
【0031】
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施形態に係る高周波スイッチ回路3の構成を示す図である。図3において、高周波スイッチ回路3は、FET11〜FET18と、抵抗Rg11〜Rg18、及びRs11〜Rs18とを備える。図3で分かるように、この第3の実施形態に係る高周波スイッチ回路3は、上述した第1の実施形態に係る高周波スイッチ回路1をトランスファー回路部とし、第2の実施形態に係る高周波スイッチ回路2をシャント回路部として、組み合わせた回路である。なお、抵抗Rs10は、抵抗Rs15で共用されるため、構成から削除されている。もちろん、トランスファー回路部及びシャント回路部を構成するFETの直列接続数は、4つ以外であっても構わない。
【0032】
制御端子V11に動作電圧0Vが、制御端子V12に非動作電圧−3Vが、それぞれ印加された場合を考える。この場合、トランスファー回路部の各FET(FET11〜FET14)のゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)は、順バイアス電圧となるためON状態となり、シャント回路部の各FET(FET15〜FET18)のゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)は、逆バイアス電圧となるためOFF状態となる。
逆に、制御端子V11に非動作電圧−3Vが、制御端子V12に動作電圧0Vが、それぞれ印加された場合を考える。この場合、トランスファー回路部の各FETがOFF状態になり、シャント回路部の各FETがON状態になる。
【0033】
トランスファー回路部の各FETがON状態のとき、シャント回路部の各FETはOFF状態であるため、例えば第1の入出力端子P11に接続されたアンテナから入力された信号は、トランスファー回路部を通り、第2の入出力端子P12と接続された受信回路部へと伝達される。このとき、シャント回路の各FETはOFF状態なので、シャント回路部へ信号が伝達されない。逆に、トランスファー回路部の各FETがOFF状態であるときには、信号はトランスファー回路部を通過することができない。また、大信号がアンテナから入力され、OFF状態のトランスファー回路部へ信号が漏れたとしても、シャント回路部がON状態にあるため、漏れた信号はGNDへ開放されて受信回路部へは伝達されない。
【0034】
以上のように、本発明の第3の実施形態に係る高周波スイッチ回路3によれば、制御端子V11及びV12を制御することで、ONスイッチ型のSPST高周波スイッチ回路とOFFスイッチ型のSPST高周波スイッチ回路とを組み合わせた回路を、高周波受信スイッチ装置として機能させることができる。
【0035】
(第4の実施形態)
図4は、本発明の第4の実施形態に係る高周波スイッチ回路4の構成を示す図である。図4において、高周波スイッチ回路4は、FET11〜FET18及びFET21〜FET28と、抵抗Rg11〜Rg18、Rg21〜Rg28、Rs11〜Rs18、及びRs22〜Rs28とを備える。図4で分かるように、この第4の実施形態に係る高周波スイッチ回路4は、上述した第3の実施形態に係る高周波スイッチ回路3を第1の入出力端子P11を共通にして並列接続させた構成である。なお、抵抗Rs21は、抵抗Rs11で共用されるため、構成から削除されている。
【0036】
FET11〜FET14、抵抗Rg11〜Rg14、及びRs11〜Rs14は、第1のトランスファー回路部を構成する。FET15〜FET18、抵抗Rg15〜Rg18、及びRs15〜Rs18は、第1のシャント回路部を構成する。FET21〜FET24、抵抗Rg21〜Rg24、及びRs21〜Rs24は、第2のトランスファー回路部を構成する。FET25〜FET28、抵抗Rg25〜Rg28、及びRs25〜Rs28は、第2のシャント回路部を構成する。
【0037】
この構成の場合、一方の高周波スイッチ回路3のトランスファー回路部と他方の高周波スイッチ回路3のシャント回路部とが一対でON状態になるように、制御端子V11及びV12に印加する制御電圧(負バイアス電圧及び0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧)が制御される。
【0038】
以上のように、本発明の第4の実施形態に係る高周波スイッチ回路4によれば、広帯域かつ高周波特性を向上させると共に、大信号通過時の優れた歪特性の実現と小信号通過時の低消費電力化とを両立させることができる。また、静電サージ等の高電圧の信号が流れ込んだ場合でも、回路が破壊されることを回避できる。
【0039】
(第5の実施形態)
図5は、本発明の第5の実施形態に係る高周波スイッチ装置5の構成を示す図である。図5において、高周波スイッチ装置5は、高周波スイッチ回路51と、論理回路53、昇圧回路54及び正負反転回路55を集積化した負バイアス発生回路52とで構成される。
また、図6は、高周波スイッチ装置5のパッケージ内部例を示す斜視図である。図6に示すように、高周波スイッチ装置5は、同一パッケージ内に高周波スイッチ回路51を集積化した半導体チップと、負バイアス発生回路52を集積化した半導体チップとが、ベアチップ実装されている。
【0040】
この高周波スイッチ回路51には、上述した第4の実施形態に係る高周波スイッチ回路4が用いられる。負バイアス発生回路52は、外部制御端子に印加される外部制御電圧によって、高周波スイッチ回路51の各トランスファー回路部及びシャント回路部に接続される制御端子V11及びV12に印加される制御電圧を制御する。制御端子V11は、第1のトランスファー回路部及び第2のシャント回路部を構成する各FETのゲートに、制御端子V12は、第2のトランスファー回路部及び第1のシャント回路部を構成する各FETのゲートに、それぞれ接続される。
【0041】
図7は、高周波スイッチ装置5によって行われる制御電圧の変化を示す図である。
例えば、電源電圧として3Vが印加され、外部制御電圧として3Vが印加されている場合、昇圧回路54がON状態となり、制御電圧のOFF制御電圧は(1)の状態となる。そして、例えば制御端子V11及びV12にそれぞれ動作電圧0V及び非動作電圧−6Vが印加され、第1のトランスファー回路部及び第2のシャント回路部を構成する各FETのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)は、順バイアス電圧となるためON状態となり、第2のトランスファー回路部及び第1のシャント回路部を構成する各FETのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)は、強い逆バイアス電圧となるためOFF状態となる。
【0042】
この状態のとき、第2の入出力端子P12に接続された送信回路部から入力された信号は、第1のトランスファー回路部を通って、第1の入出力端子P11に接続されたアンテナへと伝達される。このとき、第1のシャント回路の各FETはOFF状態なので、第1のシャント回路部へ信号が伝達されない。また、第2のトランスファー回路部がOFF状態であり第2のシャント回路部がON状態であるため、第2のトランスファー回路部へ信号が漏れた場合でも、第2のシャント回路部がON状態にあるため、漏れた信号はGNDへ開放されて受信回路部へは伝達されない。また、第1のシャント回路部及び第2のトランスファー回路部の各FETは、強い逆バイアスがかかった状態になっているため、線形性に優れた歪特性を実現する。
【0043】
逆に、例えば、電源電圧として3Vが印加され、外部制御電圧として0Vが印加されている場合、昇圧回路54がOFF状態となり、制御電圧のOFF制御電圧は(2)の状態となる。そして、例えば制御端子V11及びV12にそれぞれ非動作電圧−3V及び動作電圧0Vが印加され、第1のトランスファー回路部及び第2のシャント回路部を構成する各FETのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)は、逆バイアス電圧となるためOFF状態となり、第2のトランスファー回路部及び第1のシャント回路部を構成する各FETのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)は、順バイアス電圧となるためON状態となる。
【0044】
また、昇圧回路54は、電圧を昇圧させるために消費電流が200μAと多くなることが欠点である。しかし、受信時のように通過する信号が小さい場合は強い逆バイアス状態にする必要はないため、論理制御することにより、昇圧機能をOFFして消費電流を1μA以下に抑えることができる。
【0045】
以上のように、本発明の第5の実施形態に係る高周波スイッチ装置5によれば、従来では必要であったDCカット用コンデンサが不要となるので、DCカット用コンデンサの周波数特性の影響を受けずに、広帯域で優れた高周波特性を実現することができる。特に、安定的なアイソレーション特性を実現できる。
【0046】
図8に、上述した高周波スイッチ装置5を用いた送信モジュール装置の構成例を示す。この送信モジュール装置は、高周波スイッチ装置5の構成に、ディプレッション型FETを用いた電力増幅器56と、電力増幅器56で発生する高調波歪を減衰させるフィルタ57とをさらに加えた構成である。この構成により、負バアイス電源を必要とする電力増幅器56と高周波スイッチ装置5とを、単一の電源で使用することができる。このため、小型送信モジュール装置を容易に実現することができる。
【0047】
(第6の実施形態)
図9は、本発明の第6の実施形態に係る高周波スイッチ装置6の構成を示す図である。図9において、高周波スイッチ装置6は、高周波スイッチ回路61と、論理回路53、昇圧回路54及び正負反転回路55を集積化した負バイアス発生回路52とで構成される。この第6の実施形態では、高周波スイッチ装置6としてGSM/UMTSデュアルモード移動体端末用SP4T高周波スイッチを一例に説明するが、他の信号振幅を扱う高周波スイッチについても同様である。
【0048】
また、図10は、高周波スイッチ装置6のパッケージ内部例を示す斜視図である。図10に示すように、高周波スイッチ装置6は、同一パッケージ内に高周波スイッチ回路61を集積化した半導体チップと、負バイアス発生回路52を集積化した半導体チップとが、ベアチップ実装されている。
【0049】
この高周波スイッチ回路61は、トランスファー回路部SWT1〜SWT4と、シャント回路部SWS1〜SWS4とで構成される。トランスファー回路部SWTxとシャント回路部SWSxとが一対で構成される4つの回路は(xは1〜4のいずれか)、それぞれ並列に接続されており、この各回路には上記第3の実施形態に係る高周波スイッチ回路3が用いられる。なお、トランスファー回路部及びシャント回路部の組数は4つに限られるものではなく、自由に設計することができる。
【0050】
各トランスファー回路部SWT1〜SWT4の入力は、アンテナ接続端子ANTに接続されている。第1の入出力端子P11は、GSM(Global System for Mobile Communication)の送信回路部に接続され、最大35dBmの信号を入力する。第2の入出力端子P12は、GSMの受信回路部に接続され、最大10dBmの信号を出力する。第3及び第4の入出力端子P13及びP14は、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の送受信回路に接続され、最大26dBmの信号を入力する。また、トランスファー回路部SWT1〜SWT4及びシャント回路部SWS1〜SWS4は、それぞれ制御端子V11〜V14及びV21〜V24によって制御される。
【0051】
高周波スイッチ装置6では、制御端子V11〜V14及びV21〜V24のOFF制御電圧の電圧レベルを、図11に例示するように外部制御電圧によって適宜変更する。これにより、GSMの送信時の大信号を通過させる際には、OFF状態とすべき各FETを、ゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)に強い逆バイアス電圧をかけることで確実にOFF状態とすることにより、優れた線形性かつ歪特性を実現する。また、UMTSの送信時にはGSMの送信時ほど大信号を通過することがなく、実際には信号の電圧振幅換算で約1/3であり、ゲート耐圧もそれに応じて小さくてよい。従って、各FETのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)の逆バイアス電圧は、GSMの送信時ほどは大きい必要はない。さらに、GSMの受信時の小信号を通過させる際には、通過する信号の電圧振幅換算で1/10以下であるため、OFF状態とすべき各のFETのゲート−ソース(又はドレイン)間電圧Vgs(又はVgd)には、各FETがOFF状態となり得る最低の電圧が与えられていればよい。このため、昇圧回路54の昇圧機能をON状態にさせおく必要はなく、そのため昇圧回路54での消費電力が発生しない。なお、昇圧電圧のレベルは、図11に示した3段階以外であってもよい。
【0052】
また、高周波スイッチ装置6において、図12に示す各経路がON状態にあるときの各制御端子V11〜V14及びV21〜V24に印加される制御電圧に従って動作するとき、トランスファー回路部を構成するFETの直列段数を減らし、トランスファー回路部のON抵抗を減らし、かつ、シャント回路部を構成するFETの段数を増やし、シャントFET部のOFF容量を減らすことを可能にし、高周波スイッチ装置の挿入損失を低減を実現できる。
【0053】
以上のように、本発明の第6の実施形態に係る高周波スイッチ装置6によれば、通過させる信号の振幅に応じて、FETの構成を変えることなく、論理回路による制御によってフリーポートの高周波スイッチ装置を実現することができる。
【0054】
図13A及び図13Bに、高周波スイッチ装置6の一例として、積層基板に高周波フィルタを内蔵したスイッチモジュールのパッケージ内部を表した断面斜視図を示す。
図13Aに示す積層基板に高周波フィルタを内蔵した従来のスイッチモジュールは、従来の高周波スイッチ回路(図14)で説明したように、MIMキャパシタによる低ESD耐圧を克服するために、積層基板内に対接地のDCカット用コンデンサを内蔵している。このため、従来のスイッチモジュールにおいては、積層基板内にDCカット用コンデンサを内蔵する分だけ、基板厚が厚くなったり容積が増えたりといった問題があった。
一方、図13Bに示す本発明の高周波スイッチ装置6と積層基板とを用いたスイッチモジュールは、DCカット用コンデンサを積層基板に内蔵する必要がないため、パッケージの低背化を実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明の高周波スイッチ回路、高周波スイッチ装置及び送信モジュール装置は、移動体通信機器等に利用可能であり、特に、広帯域で高周波特性に優れ、かつ静電サージ等の高電圧信号が流れ込んだ場合の耐破壊性に優れた回路を安価に実現したい場合等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高周波スイッチ回路1の構成を示す図
【図2】本発明の第2の実施形態に係る高周波スイッチ回路2の構成を示す図
【図3】本発明の第3の実施形態に係る高周波スイッチ回路3の構成を示す図
【図4】本発明の第4の実施形態に係る高周波スイッチ回路4の構成を示す図
【図5】本発明の第5の実施形態に係る高周波スイッチ装置5の構成を示す図
【図6】高周波スイッチ装置5のパッケージ内部例を示す斜視図
【図7】高周波スイッチ装置5によって行われる制御電圧の変化を示す図
【図8】高周波スイッチ装置5を用いた送信モジュール装置の構成例を示す図
【図9】本発明の第6の実施形態に係る高周波スイッチ装置6の構成を示す図
【図10】高周波スイッチ装置6のパッケージ内部例を示す斜視図
【図11】高周波スイッチ装置6によって行われる制御電圧の変化を示す図
【図12】高周波スイッチ装置6の各制御端子に印加される電圧変化動作を示す図
【図13A】従来のスイッチモジュールのパッケージ内部を示す断面斜視図
【図13B】本発明のスイッチモジュールのパッケージ内部を示す断面斜視図
【図14】従来例の高周波スイッチ回路100の構成を示す図
【符号の説明】
【0057】
1〜4、51、61、100 高周波スイッチ回路
5、6 高周波スイッチ装置
52 負バイアス発生回路
53 論理回路
54 昇圧回路
55 正負反転回路
56 電力増幅器
57 フィルタ
FET11〜FET18、FET21〜FET28 電界効果トランジスタ
Rg11〜Rg18、Rg21〜Rg28 ゲート抵抗
Rs、Rs10〜Rs18、Rs21〜Rs28 抵抗
V11〜V14、V21〜V24 制御端子
Vs 電位固定端子
C11〜C13、Cg1、Cg2 コンデンサ
P11〜P13 入出力端子
SWT1〜SWT4 トランスファー回路部
SWS1〜SWS4 シャント回路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波信号の流れを制御する高周波スイッチ回路であって、
高周波信号を入出力する2つの入出力端子の間に、直列接続で挿入される少なくとも1つのトランジスタと、
前記少なくとも1つのトランジスタの各ソース及びドレインを、所定の抵抗値を介して接地させる複数の抵抗と、
前記少なくとも1つのトランジスタの各ゲートに、所定の抵抗値を介して制御電圧を印加させる複数のゲート抵抗とを備え、
前記制御電圧に、負バイアス電圧及び0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧のいずれかを印加して、高周波信号の流れをオンとオフとに切り替える、高周波スイッチ回路。
【請求項2】
高周波信号の流れを制御する高周波スイッチ回路であって、
高周波信号を入出力する入出力端子と接地端子との間に、直列接続で挿入される少なくとも1つのトランジスタと、
前記少なくとも1つのトランジスタの各ソース及びドレインを、所定の抵抗値を介して接地させる複数の抵抗と、
前記少なくとも1つのトランジスタの各ゲートに、所定の抵抗値を介して制御電圧を印加させる複数のゲート抵抗とを備え、
前記制御電圧に、負バイアス電圧及び0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧のいずれかを印加して、高周波信号の流れをオンとオフとに切り替える、高周波スイッチ回路。
【請求項3】
高周波信号の流れを制御する高周波スイッチ回路であって、
高周波信号を入出力する1つの共通入出力端子と第1〜第nの入出力端子との間に、それぞれ少なくとも1つが直列接続された複数のトランスファートランジスタと、
前記第1〜第nの入出力端子と接地端子との間に、それぞれ少なくとも1つが直列接続で挿入される複数のシャントトランジスタと、
前記複数のトランスファートランジスタ及び前記複数のシャントトランジスタの各ソース及びドレインを、所定の抵抗値を介して接地させる複数の抵抗と、
前記複数のトランスファートランジスタ及び前記複数のシャントトランジスタの各ゲートに、所定の抵抗値を介して異なる複数の制御電圧を印加させる複数のゲート抵抗とを備え、
前記異なる複数の制御電圧に、負バイアス電圧及び0V以上かつショットキー順方向電圧以下の正バイアス電圧のいずれかを印加して、各経路における高周波信号の流れをオンとオフとに切り替える、高周波スイッチ回路。
【請求項4】
請求項1に記載の高周波スイッチ回路と、
外部印加される基準電圧のレベル昇圧機能を含んだ、前記負バイアス電圧を発生させる負バイアス発生回路とを備える、高周波スイッチ装置。
【請求項5】
請求項2に記載の高周波スイッチ回路と、
外部印加される基準電圧のレベル昇圧機能を含んだ、前記負バイアス電圧を発生させる負バイアス発生回路とを備える、高周波スイッチ装置。
【請求項6】
請求項3に記載の高周波スイッチ回路と、
外部印加される基準電圧のレベル昇圧機能を含んだ、前記負バイアス電圧を発生させる負バイアス発生回路とを備える、高周波スイッチ装置。
【請求項7】
接続状態が直流回路となる経路によって、前記レベル昇圧機能のオン状態とオフ状態とを切り替え可能であることを特徴とする、請求項4に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項8】
接続状態が直流回路となる経路によって、前記レベル昇圧機能のオン状態とオフ状態とを切り替え可能であることを特徴とする、請求項5に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項9】
接続状態が直流回路となる経路によって、前記レベル昇圧機能のオン状態とオフ状態とを切り替え可能であることを特徴とする、請求項6に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項10】
接続状態が直流回路となる経路によって、前記基準電圧の昇圧レベルを切り替え可能であることを特徴とする、請求項4に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項11】
接続状態が直流回路となる経路によって、前記基準電圧の昇圧レベルを切り替え可能であることを特徴とする、請求項5に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項12】
接続状態が直流回路となる経路によって、前記基準電圧の昇圧レベルを切り替え可能であることを特徴とする、請求項6に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項13】
各トランジスタのゲートへ印加する前記制御電圧の昇圧レベルを切り替え可能であることを特徴とする、請求項4に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項14】
各トランジスタのゲートへ印加する前記制御電圧の昇圧レベルを切り替え可能であることを特徴とする、請求項5に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項15】
各トランジスタのゲートへ印加する前記制御電圧の昇圧レベルを切り替え可能であることを特徴とする、請求項6に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項16】
半導体基板上に集積化されていることを特徴とする、請求項4に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項17】
半導体基板上に集積化されていることを特徴とする、請求項5に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項18】
半導体基板上に集積化されていることを特徴とする、請求項6に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項19】
前記トランジスタが、金属−半導体接触電界効果トランジスタで形成されていることを特徴とする、請求項16に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項20】
前記トランジスタが、金属−半導体接触電界効果トランジスタで形成されていることを特徴とする、請求項17に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項21】
前記トランジスタが、金属−半導体接触電界効果トランジスタで形成されていることを特徴とする、請求項18に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項22】
前記トランジスタが、金属−絶縁物―半導体構造電界効果トランジスタで形成されていることを特徴とする、請求項16に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項23】
前記トランジスタが、金属−絶縁物―半導体構造電界効果トランジスタで形成されていることを特徴とする、請求項17に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項24】
前記トランジスタが、金属−絶縁物―半導体構造電界効果トランジスタで形成されていることを特徴とする、請求項18に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項25】
前記トランジスタが形成された半導体チップと前記負バイアス発生回路とが、同一のパッケージに内蔵されていることを特徴とする、請求項4に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項26】
前記トランジスタが形成された半導体チップと前記負バイアス発生回路とが、同一のパッケージに内蔵されていることを特徴とする、請求項5に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項27】
前記トランジスタが形成された半導体チップと前記負バイアス発生回路とが、同一のパッケージに内蔵されていることを特徴とする、請求項6に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項28】
前記トランジスタが形成された半導体チップと前記負バイアス発生回路とが、同一の半導体基板上に形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項29】
前記トランジスタが形成された半導体チップと前記負バイアス発生回路とが、同一の半導体基板上に形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項30】
前記トランジスタが形成された半導体チップと前記負バイアス発生回路とが、同一の半導体基板上に形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項31】
積層基板に搭載されることを特徴とする、請求項4に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項32】
積層基板に搭載されることを特徴とする、請求項5に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項33】
積層基板に搭載されることを特徴とする、請求項6に記載の高周波スイッチ装置。
【請求項34】
請求項4に記載の高周波スイッチ装置と、
前記負バイアス電圧の印加が必要な電力増幅器とを備える、送信モジュール装置。
【請求項35】
請求項5に記載の高周波スイッチ装置と、
前記負バイアス電圧の印加が必要な電力増幅器とを備える、送信モジュール装置。
【請求項36】
請求項6に記載の高周波スイッチ装置と、
前記負バイアス電圧の印加が必要な電力増幅器とを備える、送信モジュール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−11503(P2008−11503A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−117119(P2007−117119)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】