説明

NK3受容体アンタゴニストとしてのピロリジンアリールエーテル

本発明は、一般式(I):[式中、
Arは、アリール又は5員もしくは6員のヘテロアリールであり;
Arは、アリール又は5員もしくは6員のヘテロアリールであり;
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンで置換された低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルコキシ、S−低級アルキル、−S(O)−低級アルキル、−S(O)−ジ−低級アルキルアミノ、−(CHR、シアノ、アミノ、モノもしくはジ−低級アルキルアミノ、NHC(O)−低級アルキル、シクロアルキルであるか、又は場合により低級アルキルで置換されている、5員ヘテロアリールであり;
(ここで、Rは、シアノ、ジ−低級アルキルアミノ又はピロリジン−1−イルである);
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルキル、又はシアノであり;
は、水素又は低級アルキル又はCHOHであり;
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルキル、又はシアノであり;
nは、1、2又は3であり;nが2又は3の場合は、Rは、同じであっても異なっていてもよく;
oは、1、2又は3であり;oが2又は3の場合は、Rは、同じであっても異なっていてもよく;
pは、1、2又は3であり;pが2又は3の場合は、Rは、同じであっても異なっていてもよく;
qは、1又は2である]で表される化合物又はその薬学的に有効な塩(式(I)の化合物の立体異性体の形態、個々のジアステレオ異性体及び鏡像異性体並びにそのラセミ及び非ラセミの混合物すべてを含む)に関する。本化合物は、抑うつ、疼痛、精神病、パーキンソン病、統合失調症、不安及び注意欠陥多動障害(ADHD)の処置のために有望なNK−3受容体アンタゴニストであることが見出された。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化148】


[式中、
Arは、アリール又は5員もしくは6員のヘテロアリールであり;
Arは、アリール又は5員もしくは6員のヘテロアリールであり;
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンで置換された低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルコキシ、S−低級アルキル、−S(O)−低級アルキル、−S(O)−ジ−低級アルキルアミノ、−(CHR、シアノ、アミノ、モノもしくはジ−低級アルキルアミノ、NHC(O)−低級アルキル、シクロアルキルであるか、又は場合により低級アルキルで置換されている5員ヘテロアリールであり;
(ここで、Rは、シアノ、ジ−低級アルキルアミノ又はピロリジン−1−イルである);
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルキル、又はシアノあり;
は、水素又は低級アルキル又はCHOHであり;
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルキル、又はシアノであり;
nは、1、2又は3であり;nが2又は3の場合は、Rは、同じであっても異なっていてもよく;
oは、1、2又は3であり;oが2又は3の場合は、Rは、同じであっても異なっていてもよく;
pは、1、2又は3であり;pが2又は3の場合は、Rは、同じであっても異なっていてもよく;
qは、1又は2である]で表される化合物又はその薬学的に有効な塩(式(I)の化合物の個々のジアステレオ異性体及び鏡像異性体、並びにそのラセミ及び非ラセミの混合物を含む)。
【請求項2】
Arがフェニルである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項3】
化合物が、
4−[(3SR,4RS)−3−[(RS)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ベンゾニトリル、6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−オキサゾール-5−イル−ベンゾイル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、
6−((SR)−1−{(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−[4−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ベンゾイル]−ピロリジン−3−イル}−エトキシ)−ニコチノニトリル、6−((SR)−1−{(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−[4−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ベンゾイル]−ピロリジン−3−イル}−エトキシ)−ニコチノニトリル、
6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(4−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル−ベンゾイル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−1−(4−シアノ−2−フルオロ−ベンゾイル)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、又は、
{(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(SR)−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−[4−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−フェニル]−メタノンである、請求項2記載の式Iの化合物。
【請求項4】
Arがピリジン−4−イルである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項5】
化合物が、
[(3SR,4RS)−3−[(RS)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(2−メチル−ピリジン-4−イル)−メタノン、又は、
(2−クロロ−ピリジン-4−イル)−{(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(SR)−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−メタノンである、請求項4記載の式Iの化合物。
【請求項6】
Arが、ピリジン−3−イルである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項7】
化合物が、
[(3SR,4RS)−3−[(RS)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メチル−ピリジン-3−イル)−メタノン、[(3SR,4RS)−3−[(RS)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−ジメチルアミノ−ピリジン-3−イル)−メタノン、
[(3S,4R)−3−[(R)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メトキシ−ピリジン-3−イル)−メタノン、[(3R,4S)−3−[(S)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メトキシ−ピリジン-3−イル)−メタノン、
5−[(3SR,4RS)−3−[(RS)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピリジン−2−カルボニトリル、[(3SR,4RS)−3−[(RS)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−ジメチルアミノメチル−ピリジン-3−イル)−メタノン、
[(3SR,4RS)−3−[(RS)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メチルスルファニル−ピリジン-3−イル)−メタノン、6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(6−シアノ−ピリジン−3−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、
5−[(3S,4R)−3−[(R)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピリジン−2−カルボニトリル、5−{(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(SR)−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−カルボニル}−ピリジン−2−カルボニトリル、
5−[(3RS,4SR)−3−[(SR)−1−(5−シアノ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピリジン−2−スルホン酸ジメチルアミド、6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(6−ピラゾール−1−イル−ピリジン−3−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、
6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(6−メタンスルホニル−ピリジン−3−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(6−イミダゾール−1−イル−ピリジン−3−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、
6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(5−メチル−ピリジン−3−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、6−((SR)−1−{(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−[6−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−ピリジン−3−カルボニル]−ピロリジン−3−イル}−エトキシ)−ニコチノニトリル、
{(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(SR)−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−ピラゾール−1−イル−ピリジン-3−イル)−メタノン、 (6−クロロ−ピリジン-3−イル)−{(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(SR)−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−メタノン、又は、
6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(6−エチル−5−メチル−ピリジン−3−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリルである、請求項6記載の式Iの化合物。
【請求項8】
Arが、5員ヘテロアリールである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項9】
化合物が、[(3SR,4RS)−3−[(RS)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(1−シクロプロピル−2,5−ジメチル−1H−ピロール−3−イル)−メタノンである、請求項8記載の式Iの化合物。
【請求項10】
Arがピリミジンである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項11】
化合物が、
[(3R,4S)−3−[(S)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(2−メチル−ピリミジン−5−イル)−メタノン、
5−[(3S,4R)−3−[(R)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−カルボニル]−ピリミジン−2−カルボニトリル、又は、
(2−シクロプロピル−ピリミジン−5−イル)−{(3SR,4RS)−3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−4−[(SR)−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−メタノンである、請求項10記載の式Iの化合物。
【請求項12】
Arがピリダジニルである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項13】
化合物が、
6−{(SR)−1−[(3RS,4SR)−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−(6−メチル−ピリダジン−4−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、
[(3R,4S)−3−[(S)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メチル−ピリダジン-4−イル)−メタノン、{(3S,4R)−3−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−4−[(S)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン-4−イル)−メタノン、
6−{(S)−1−[(3R,4S)−4−(4−クロロ−フェニル)−1−(6−メチル−ピリダジン−4−カルボニル)−ピロリジン−3−イル]−エトキシ}−ニコチノニトリル、[(3R,4S)−3−[(R)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−2−ヒドロキシ−エチル]−4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メチル−ピリダジン-4−イル)−メタノン、
[(3R,4S)−3−[(S)−1−(5−クロロ−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−4−(4−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−1−イル]−(6−メチル−ピリダジン-4−イル)−メタノン、
{(3S,4R)−3−(4−クロロ−フェニル)−4−[(S)−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン-2−イルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−イル}−(6−メチル−ピリダジン-4−イル)−メタノンである、請求項12記載の式Iの化合物。
【請求項14】
a)式VII−1:
【化149】


の化合物を
式:
【化150】


の化合物と反応させて、式I:
【化151】


(式中、各定義は、前記と同意義であり、Xはハロゲン(好ましくは塩素)又はヒドロキシである)の化合物とする工程、又は
b)式XV:
【化152】


の化合物を
式:
【化153】


の化合物と反応させて、式I:
【化154】


の化合物を得る工程と、
所望ならば、得られた化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換する工程とを含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の化合物の調製方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法又は同等の方法によって調製される請求項1記載の化合物。
【請求項16】
請求項1〜13のいずれか一項記載の1つ以上の化合物及び薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬。
【請求項17】
抑うつ、疼痛、精神病、パーキンソン病、統合失調症、不安又は注意欠陥多動障害(ADHD)の処置のための請求項16記載の医薬。
【請求項18】
抑うつ、疼痛、精神病、パーキンソン病、統合失調症、不安又は注意欠陥多動障害(ADHD)の処置のための医薬の製造のための請求項1〜13のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項19】
本明細書に記載の発明。

【公表番号】特表2010−535733(P2010−535733A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−519428(P2010−519428)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【国際出願番号】PCT/EP2008/059908
【国際公開番号】WO2009/019163
【国際公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】