説明

NOx収着体再生ガスの処理

リーンバーン往復動エンジンの排ガス処理方法であって、排ガスがリーンである時にNOを少なくとも一個のNO収着体(30A、30B)上に収着させること、該少なくとも一個のNO収着体を、NOをNに転化するのに有効な薬剤と間欠的に接触させ、それによって該少なくとも一個のNO収着体を再生すること、および該間欠的接触工程の流出物をエンジン入口(14)に供給することを含んでなる、方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、エンジン排ガス中のNO処理に関し、より詳しくは、リーンバーン往復動エンジンの排気におけるNO収着体(sorber)再生ガスの処理に関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなNOを塩基性酸化物系材料中に収着させることにより除去し、次いでその材料を再生し、同時に還元体またはNO特異性反応物である薬剤により、NOをNに転化する方法が提案されている。この方法には、現在過剰に使用され、従って、100%反応している訳ではない、そのような薬剤が大気中に放出されるのをどのように制限または回避するか、という問題がある。
【0003】
下記の説明および請求項で、「収着(sorb)」の語に基づく用語は、「吸収」あるいは「吸着」またはそのような過程の両方が起こることを意味し、NO収着に有効な金属を「酸化物」と呼ぶが、この用語は、NO収着体として有効であり、排ガス処理条件中に存在する他の酸化物系化合物、例えば水酸化物および炭酸塩、を包含するものとする。
【0004】
ヨーロッパ特許第EP−B−0341832号明細書(ここに参考として含める)は、ディーゼル排ガス中の粒子状物質を燃焼させる方法であって、排ガス中の一酸化窒素を触媒上で二酸化窒素に酸化し、排ガスから粒子状物質を濾過し、濾過した粒子状物質を二酸化窒素中、400℃までで燃焼させることを含んでなる方法を記載している。そのような機構は、Johnson MattheyからCRT(商品名)として市販されている。
【0005】
NO収着体再生に関連する問題は、その再生により、還元体として未燃焼炭化水素(HC)およびNOを含む濃縮された排ガスのパルスが発生することである。未反応HCおよびNOがテールパイプから放出され、煙の噴出として眼に見えることが多い。典型的なNO収着体再生戦略は、数分ごとに1秒間位再生することを含んでなるので、そのような放出物は、粒子状物質、HCおよびNOに関する将来の放出物規準に適合しない可能性がある。
【0006】
我々は、この先行技術の問題を軽減する、そのような収着体再生ガスを処理するための技術を開発した。
【0007】
第一の態様により、本発明は、リーンバーン往復動エンジンのNO含有排ガスを処理する方法であって、該排ガスがリーンである時に該NOを少なくとも一個のNO収着体上に収着させること、該少なくとも一個のNO収着体を、NOをNに転化するのに有効な薬剤と間欠的に接触させ、それによって該少なくとも一個のNO収着体を再生すること、および該間欠的接触工程の流出物をエンジン入口に供給することを含んでなる、方法を提供する。
【0008】
第二の態様により、NO含有排ガスを放出するリーンバーン往復動エンジンであって、該排ガスがリーンである時にNOを収着する少なくとも一個のNO収着体、該少なくとも一個のNO収着体を、NOをNに転化するのに有効な薬剤と間欠的に接触させ、それによって該少なくとも一個のNO収着体を再生する手段、および該接触の流出物をエンジン入口に供給する手段を備えてなる処理機構を有する、エンジンを提供する。
【0009】
エンジンは、好ましくは通常または臨時モードの運転における排ガス再循環(EGR)を備えたエンジンである。あるいは、EGR装置を、通常はEGRを使用しないエンジンに付け加えることができる。
【0010】
流出物をエンジン入口に供給することは、その中に含まれる薬剤を単に処分するだけなので、その流量は、原則的に、従来型EGRのエンジン内燃焼条件に関係しない。過剰のEGRを使用せずに流出物を完全に再循環させるために、この機構は、平行に配置された少なくとも2個のNO収着体、およびそれらの全部よりも少ない数を薬剤と選択的に接触させる手段を包含するのが好ましい。再生中のNO収着体中のガス流量は、残りのNO収着体中よりも低く、特に既存のEGR装置中の再循環速度よりも低くなるように制限するのが好ましい。そのような機構は、再循環される流出物の流量を決定するEGRポンプを包含するのが好ましい。
【0011】
薬剤は、それと接触させるべきNO収着体に大部分が入るように、ガス中に注入するのが好都合である。還元体は、マルチシリンダーエンジンでは、全シリンダーより少ない数、好ましくは1個のシリンダーを、リッチまたはほぼ中立の空燃比、すなわちラムダ=1、で間欠的に操作し、得られた排気を再生すべきNO収着体に供給することにより、与えることができる。
【0012】
薬剤は、非選択的な還元体、例えば炭化水素、COまたは水素、でよく、それ自体で注入することも、または化合物、例えばエンジン燃料、として注入し、NO収着体上の再生条件で、または注入前の工程で還元体に転化することもできる。コモンレール燃料注入機構を有するエンジンでは、NO収着体注入装置への分岐があるとよい。シリンダーのリッチ/中立作動により供給する場合、明らかに、非選択的な還元体を使用する。
【0013】
あるいは、薬剤は、NO特異的反応物、例えば水素化窒素、例えばアンモニアまたはヒドラジン、でよく、前駆物質、例えばアミド、尿素またはカルバミン酸アンモニウム、として、場合により遊離水素化物を発生するのに有効な触媒を経由して都合良く供給することができる。
【0014】
NO除去工程に加えて、エンジン排気機構は、NO収着体の上流に、HCおよびCOから蒸気およびCOへの、および/またはNOからNOへの触媒酸化、および好ましくは該触媒酸化の下流にPM収集、および/またはNO収着体の下流に、残留HCおよびCOの触媒酸化、NO収着体を通過する(粒子径が小さ過ぎるために、またはフィルター流れ反転による放出のために)、または上流フィルターを通過するPMの収集を包含することができる。
【0015】
本機構がPM収集を包含する場合、エンジンは、NOからNOへの酸化の後、該PMの全炭素画分を燃焼させるのに十分なNOを含む未処理排ガスを放出するように、設計および校正することができる。あるいは、NOからNOへの酸化の後、該燃焼を完了するには少な過ぎるNOを含む未処理排ガスを、少なくとも一時的に、放出するように、エンジンを設計および校正することができる。PM収集手段は、該燃焼を促進するのに有効な触媒、および場合により酸素貯蔵材料も含んでなるのが好ましい。各燃焼工程で、温度は、PMが設計レベルに蓄積した時、連続的または間欠的に、NOに対して、またはさらに、酸素に対して、「バランス温度」にあるか、またはそれを超える温度にある。PM収集がフィルターを使用する場合、その中を通る流れ方向を間欠的に反転させる手段を備えることができる。エンジン制御装置が、通常走行では入口空燃比を強度のリーン(例えばa/f=30)で運転させるが、PMを酸素で酸化するように温度を増加する場合は中程度のリーン(例えばa/f=16)にすることができる。
【0016】
NO収着体は、典型的には
(a)収着条件では十分な安定性を有するニトロキシ塩を形成することができ、再生条件では酸化窒素を放出する/反応させることができる、アルカリ−、アルカリ土類−、希土類−および遷移−金属の酸化物、
(b)吸着性材料、例えばゼオライト、炭素および高表面積酸化物
から選択される。どの化合物を使用するにしても、NOと還元体またはNO特異性反応物の反応を促進するのに効果的な、一種以上の触媒材料、例えば貴金属、特にPt+Rh、が存在するのが好ましい。
【0017】
収着体および触媒は、セラミック、巻き上げた波形金属、または金属フォームまたは焼結物または規則的に、または不規則に充填したワイヤまたは平らなワイヤから構成されたフロースルーモノリシック基材上にあるのが好適である。フィルターは、使用する場合、収着体および触媒の基材に類似した、ただしガスに対して透過性であるが、PMに対しては透過性が限られている「フィルター等級」の基材を使用することができる。
【0018】
ガス流を使用中および再生時にNO収着体フィルターから連続的に切り換える、および/またはPMフィルター中の流れ方向を反転させるために、機構は4方バルブを包含するのが好適である。そのようなバルブは、典型的には、外側円筒形または円錐台形ケーシング(それぞれ外側の流れ接続部につながる、角度的に間隔を置いて配置された開口部が形成されている)、および2つの進入流のどちらかを単一の出口に向けるか、あるいは単一の進入流を2つの出口の一方に向けるか、または2つの進入流を単一の流れに組み合わせるのに有効なデフレクタ手段を備えてなる。
【0019】
バルブ手段は、シールを通して操作するアクチュエータ手段も備えてなる。デフレクタは、好ましくは、選択されたガス流が必要とされる2つの極限位置間の円弧状経路で操作することができる。デフレクタは、「バタフライ」でよい。バルブケーシングには、バタフライの意図する横行に対応する大きな直径を有する壁区域があり、その壁区域は、横行の極限で、直径がより小さくなるように変化し、バタフライの輪郭に適合した、ガス漏れに対するシールとして有効な段差を形成している。バタフライの横行は、典型的にはケーシングの周囲の10〜20%である。中間の非選択的なガス流が必要である場合、これは、アクチュエータ手段により与えることができる。
【0020】
デフレクタ手段は、ケーシング内に、流体を通さずに、流体流の主方向を横切る軸を中心にして回転できるように、胴とすり合わせに形成し、胴の2個以上の放射状平面のそれぞれに沿って少なくとも一個の、流体を通さない分割部材を形成し、それぞれの区画内に胴の周囲に沿って互いにある角度を有する位置で開いた少なくとも一つの通路を形成し、該位置は開口部に対応する。
【0021】
胴(使用する場合)は、シート材料を一つに合わせ、その外側形状および内側通路を限定するか、または固体材料を成形し、その中に穿孔することにより通路を形成し、孔同士の間の残りの部分が分割部材を構成するように形成することができる。各通路は、通常、その入口に対してある角度、例えば4方バルブでは直角、を有する出口を有し、一つの入口接続部および2または3個の出口接続部を有する。2個の入口接続部および2個の出口接続部を有する4方バルブでは、各通路は1個の入口および2個の出口を有することができる。
【0022】
本発明を添付の図面により例示する。
【0023】
図1に関して、ディーゼルエンジン10で、入口機構は、燃料供給部12、空気供給部14および排ガス再循環(EGR)供給部16を備えてなり、排ガスはマニホルド18から外に出て、ウォッシュコートおよびPtを担持するセラミックハニカムからなる酸化触媒22と、それに続くPMフィルター24を含む反応器20を備えてなる排ガス後処理装置19に送られる。フィルター24は、フィルター等級セラミックハニカムからなり、その通路は、入口末端で開いた通路と閉じた通路が交互に配置され、入口の開いた通路に対応して、出口末端では交互に閉じている。このフィルターは、煤を酸化する触媒、例えばPtまたはLa/Cs/V、を担持している。反応器20の下流末端には、それぞれNO収着体30Aおよび30Bに向かう出口26があり、各NO収着体は、金属Pt+Rhおよび酸化バリウムを含むアルミナウォッシュコートを担持するセラミックハニカムユニットを保持している。収着体30A、Bは、図に示す様に個別の缶の中に収容するか、または空間を節約するために、単一缶の流体を通さない分割室中に入れることができる。各収着体30A、Bは、エンジン(接続部は図に示していない)のコモンレール機構から来る炭化水素、またはアンモニアまたはその前駆物質の注入装置32A、Bを備えている。
【0024】
収着体30A、Bの各出口末端は、4方バルブ28の2つの入口の一方に接続されており、バルブの、EGR入口16に向かう(図には示していないが、ポンプを経由して)出口34および大気中につながる出口36は、矢印で示す出口の一方または他方と整列している。バルブ28は、3つの位置28X、28Yおよび28Z(YおよびZ流入)の間で操作できる。
【0025】
[注意:バルブの2つの分割部を「LHS」、すなわち左側および「RHS」、すなわち右側と呼ぶが、これは、図面を理解し易くするためであり、実用的な構造を示すものではない]
【0026】
X位置では、両方の収着体および両方の出口が開いており、従って、閉塞した中間点は存在しない。
【0027】
Y位置では、収着体30Aを離れるガスがEGRポンプの入口速度で34にのみ流れる。同時に、収着体30Bから出るガスは36を経由して外に出る。
【0028】
Z位置では、操作は類似しており、30Bの流出物をEGRに供給し、30Aの流出物を36を経由して外に出す。
【0029】
エンジンの正常運転では、蒸気(H(g))、二窒素(N)、酸素(O)、二酸化炭素(CO)、未燃焼炭化水素燃料(HC)、一酸化炭素(CO)、酸化窒素(NO)および粒子状物質(PM)を含んでなる排ガスが、例えば300℃で、触媒22と接触し、その上でNOがNOに酸化され、HCおよびCOの一部が蒸気およびCOに酸化される。次いで、排ガスは、フィルター24に入り、その上でPMの大部分が集められ、触媒24中で形成されたNOおよび場合によりOとの反応により燃焼する。次いで、PMを除去したガスは、3通りの様式、すなわち28Xでは、収着体30Aおよび30Bがそれぞれ、ガス流全体のほぼ半分からNOを収着し、収着体出口ガスは主として大気中または36におけるさらなる処理に、部分的に34でEGRに、EGRポンプ(図には示していない)の流量で流れ、28Yでは、収着体30Aが、ガス流全体の、EGRポンプ速度に対応する画分、および32Aで注入されたHCおよびアンモニアを受け取る。収着体30Aは再生され、その流出物は34でEGRに供給され、収着体30Bは、ガス流全体の大画分からNOを収着し、その流出物は大気中または36におけるさらなる処理に送られ、28Zでは、収着体30Bおよび30Aが、28Yで行った作業を交替する。エンジン管理装置(図には示していない)が、まだ再生すべき状態にない収着体がNOでかなり充填されているが、再生期間中にガス全体の大画分を処理するのに十分なNO収着容量を残している時に、28Xから28Yに、またはその逆に、切り換える。
【0030】
図2に関して、部品10〜19は、図1に示す部品と同じであり、図式的に示してある。ここでは、反応器20が触媒22だけを含む。PMフィルターは、ここでは25で示し、別の容器21の中にある。このフィルターは、フィルターを通る流れの方向を反転させる点で異なっている。反応器20の出口は、単一入口反転バルブ23によりフィルター容器21に接続されており、このバルブは、位置23Aおよび23B(流入)で操作し、フィルター25を通るRHからLHへ、またはLHからRHへの流れをそれぞれ与える。ガスは、どちらかの方向でフィルター25を離れ、バルブ23Aまたは23Bを通り、分岐点を経て、出口27から、それぞれNO収着体30Aまたは30Bへ、さらに下流の4方バルブ28に向かう。バルブ28の操作は、大気への出口36が、フィルター40を保持する容器38への接続部37で置き換えられている以外は、図1におけるのと同じであり、フィルター40の役目は、フィルター25から放出されたPMを集めることである。そのようなPMは、典型的には灰分であり、その場合、フィルター40は使い捨ての、例えば繊維または紙フィルターでよい。フィルター40のの役目は、フィルター25により集められなかった超微粒の可燃性PMを集めることである。
【0031】
最新型ディーゼルエンジンの特徴は、エンジンから出るNOおよび/または排ガスの温度が、ヨーロッパ特許第EP−B−0341832号明細書に記載されているようにNOの酸化により触媒作用で発生したNOを使用する受動的フィルター再生には低過ぎる場合があることである。この問題に対する解決策の一つは、排気機構中の温度を増加することによりPMをフィルター上で燃焼させ、フィルターを横切る背圧を妥当な設計公差内に維持し、能動的にフィルターを再生することである。そのような能動的再生技術は、例えばヨーロッパ特許第0758713号明細書(ここに参考として含める)に記載されている。
【0032】
図2に開示する機構の、CRT(商品名)プロセスの実際的用途に対する優位性は、フィルター中の流れ反転を使用し、走行サイクル全体にわたってNO中で容易に燃焼されないPMを除去できることにある。未燃焼PMは、第二の使い捨てフィルター上に集め、適当な間隔で除去することができる。従って、この配置は、特に後付け製品市場において、高価で、燃費のかかる能動的再生装置を取り付ける代わりに、実用的で経済的な解決策を提供する。
【0033】
図3A、3Bおよび3Cおよび図4Aおよび4Bに関して、各外部接続は、図1および2におけるように番号付けしている。これらの図面に示す平面図は、実質的に円筒形のバルブケーシング50に関し、そのケーシングは、内部に直径が大きい周辺部区域52が形成され、回転シャフト56を有する長方形バタフライデフレクタ54の横行範囲を限定しており、その回転シャフトは、バルブケーシングの外に、シールを経由してアクチュエータ(図には示していない)に伸びている。横行範囲の極限は、直径が異なる区域間の段差58により限定され、そのような段差は、その意図する迂路からのガス漏れを制限する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、2個のNO収着体間で流れを切り換えるのにバルブを使用する排ガス処理装置を示すフローシートである。
【図2】図2は、PMフィルターを通る流れを反転させるのにやはり変形バルブを使用する排ガス処理装置を示すフローシートである。
【図3】図3A、3Bおよび3Cは、図1および2で使用するバルブの拡大平面図である。
【図4】図4Aおよび4Bは、図1および2で使用するバルブの拡大平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リーンバーン往復動エンジンのNO含有排ガスを処理する方法であって、
前記排ガスがリーンである時に、少なくとも一個のNO収着体(30)上で前記NOを収着し、
前記少なくとも一個のNO収着体を、NOをNに転化するのに有効な薬剤と間欠的に接触させ、それによって前記少なくとも一個のNO収着体を再生し、および
前記間欠的接触工程における流出物をエンジン入口(14)に供給することを含んでなる、方法。
【請求項2】
前記リーン排ガスを、平行に配置された少なくとも2個のNO収着体(30A、30B)と同時に接触させ、および
前記NO収着体の全部よりも少ないNO収着体を前記薬剤と間欠的に同時に接触させることを含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
再生されてなる前記または各NO収着体中のガス流が、再生されていない前記または各NO収着体中よりも少ないものであり、および
再生されてなる前記または各NO収着体の流出物の実質的に全部が前記エンジン入口に供給されてなる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記薬剤が非選択的還元体、例えば炭化水素(HC)、COまたは水素である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記薬剤がエンジン燃料である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記薬剤が水素化窒素である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記または各NO収着体の上流において、HCおよびCOから蒸気(H(g))、COおよび/またはNOからNO、への触媒酸化(22)を含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
NO酸化とNO収着との間の粒子状物質(PM)収集(24)を含んでなる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
NO含有排ガスを放出するリーンバーン往復動エンジンであって、
前記排ガスがリーンである時に、NOを収着する少なくとも一個のNO収着体(30)と、
前記少なくとも一個のNO収着体を、NOをNに転化するのに有効な薬剤と間欠的に接触させ、それによって前記少なくとも一個のNO収着体を再生する手段(32)と、および
前記接触による流出物をエンジン入口(14)に供給する手段とを備えてなる処理機構(19)を有する、エンジン。
【請求項10】
通常または臨時モードの運転で使用する排ガス再循環(EGR)手段(28、34、16)を備えてなり、前記EGR手段が所望によりポンプを備えてなる、請求項9に記載のエンジン。
【請求項11】
平行に配置された少なくとも2個のNO収着体(30A、30B)と、および
前記少なくとも2個のNO収着体の全部よりも少ないNO収着体を前記薬剤と選択的に接触させる手段とを備えてなる、請求項9または10に記載のエンジン。
【請求項12】
前記少なくとも1個のNO収着体の再生の際に、前記少なくとも1個のNO収着体のガス流を、再生されていない前記少なくとも1個の他のNO収着体に対して低減させる手段と、および
再生されてなる前記または各NO収着体の流出物の実質的に全部をエンジン入口(14)に供給する手段とを備えてなる、請求項11に記載のエンジン。
【請求項13】
前記または各NO収着体(30)が、再生の際に、前記または各NO収着体(30A、30B)の入口で前記薬剤をガスに導入する注入手段(32A、32B)と接続してなる、請求項9〜12のいずれか一項に記載のエンジン。
【請求項14】
薬剤の供給部を備えてなる、請求項9〜13のいずれか一項に記載のエンジン。
【請求項15】
前記薬剤が非選択的還元体、例えば炭化水素(HC)、COまたは水素である、請求項14に記載のエンジン。
【請求項16】
前記薬剤がエンジン燃料である、請求項15に記載のエンジン。
【請求項17】
前記または各NO収着体注入装置(30A、30B)への分岐を備えたコモンレール燃料注入(12)装置を備えてなる、請求項13に記載のエンジン。
【請求項18】
前記薬剤が水素化窒素である、請求項14に記載のエンジン。
【請求項19】
使用中に、少なくとも一個のNO収着体(30)を間欠的に再生することと、かつ、前記または各NO収着体再生の流出物をエンジン入口(14)へ供給することとを制御し、それによってNO収着体再生の流出物をエンジン入口に供給する手段を有しない類似のエンジンと比較して、大気中に放出される再生薬剤の量を低減させる手段を備えてなる、請求項9〜18のいずれか一項に記載のエンジン。
【請求項20】
前記機構が、前記または各NO収着体(30)の上流に配置された、HCおよびCOから蒸気およびCOおよび/またはNOからNO、への酸化に触媒作用をする酸化触媒(22)を備えてなる、請求項9〜19のいずれか一項に記載のエンジン。
【請求項21】
前記機構が、NO酸化触媒(20)と、前記または各NO収着体(30)の間に配置された粒子状物質(PM)フィルター(24)を備えてなる、請求項20に記載のエンジン。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−527814(P2006−527814A)
【公表日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516438(P2006−516438)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【国際出願番号】PCT/GB2004/002612
【国際公開番号】WO2004/113693
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(590004718)ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー (152)
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON MATTHEY PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】