説明

クロック及びデータ復元回路

【課題】入力データ論理判定用クロックとして、周波数の安定したクロックを得ることができ、しかも、消費電力を低減することができるCDR回路を提供する。
【解決手段】入力データの論理判定に使用する内部クロックRCKの発生源として電圧制御発振器15を設ける。電圧制御発振器15は、CMOSインバータをリング接続して構成し、常に電流を消費することがないものとする。両エッジ検出部13は、PLL12内の電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKの遷移タイミングを検出し、電圧制御発振器15の発振周波数がPLL12内の電圧制御発振器21の発振周波数と同一となるように電圧制御発振器15を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ受信回路に適用して好適なクロック及びデータ復元(Clock and Data Recovery.以下、CDRという)回路に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ等の情報処理機器を構成する部品の性能は大きく向上した。このため、部品間のデータ伝送速度を向上させなければ、システム全体の性能を向上させることができないという事態になっている。例えば、SRAMやDRAM等のメモリとプロセッサとの間の速度ギャップは大きくなる傾向にあり、この速度ギャップがコンピュータの性能向上の妨げになりつつある。また、チップ間のデータ伝送だけでなく、チップの大型化に伴い、チップ内の素子や回路ブロック間のデータ伝送速度もチップ性能を制限する大きな要因となってきている。更には、周辺機器とプロセッサ/チップセットとの間のデータ伝送もシステム全体の性能を制限する要素になってきている。
【0003】
一般に、回路ブロック間やチップ間や筐体内の高速データ伝送においては、データ受信回路で行う受信データの論理判定(0、1判定)のために使用するクロックをデータ受信回路で復元することが行われる。データ受信回路で復元されるクロックは、受信データの論理判定を正しく行うために、受信データに対して一定位相となるようにデータ受信回路内部のフィードバック回路で調整される。このように、高速データ伝送において、データ受信回路で入力データ論理判定用クロックを復元し、この復元した入力データ論理判定用クロックを使用して受信データの論理判定を行うことにより送信データを復元することをCDRという。
【0004】
図12は従来のCDR回路の一例を示す回路図である。図12中、1はCDRループ、2はPLL(Phase Locked Loop)である。CDRループ1は、伝送速度を1GbpsとするNRZ(Non-Return Zero)データである入力データIDTと、周波数を1GHzとするPI(Phase Interpolator:位相補間器)リファレンス・クロックPL_ref_CKとを入力し、入力データ論理判定用クロック及び送信データの復元を行うものである。
【0005】
PLL2は、リファレンス・クロックRef_CKを入力してPIリファレンス・クロックPL_ref_CKを生成し、これをCDRループ1に与えるものである。なお、図12に示す従来のCDR回路はフルレート(Full-rate)のアーキテクチャの例であり、入力データIDTの論理判定を行うための内部クロックRCKの周波数は1GHzとされる。
【0006】
CDRループ1は、ラッチ回路3、4と、分周器5と、1:16デマルチプレクサ6と、位相デジタル変換器(PDC:Phase to Digital Converter)7と、デジタルフィルタ8と、位相補間器(PI:Phase Interpolator)9とを有している。
【0007】
ラッチ回路3は、内部クロックRCKの立ち上がりタイミングで入力データIDTをラッチするものである。ラッチ回路4は、内部クロックRCKの立ち下がりタイミングで入力データIDTをラッチするものである。なお、ラッチ回路3は入力データIDTを、その遷移タイミングから次の遷移タイミングの中心近辺で論理判定し、ラッチ回路4は入力データIDTをその遷移近辺で論理判定するように、内部クロックRCKの位相がCDRループ1で調整される。
【0008】
分周器5は、周波数を1GHzとする内部クロックRCKを1/16に分周し、周波数を62.5MHzとする分周クロックFCK1を出力するものである。分周クロックFCK1は、1:16デマルチプレクサ6と、位相デジタル変換器7と、デジタルフィルタ8とに動作クロックとして与えられると共に、ユーザクロックUSER_CKとして次段の内部回路に転送される。
【0009】
1:16デマルチプレクサ6は、ラッチ回路3の出力データRDTを16列にデマルチプレクスして62.5Mbpsに低速化してなる16列のデータRDMX0〜RDMX15を出力すると共に、ラッチ回路4の出力データBDTを16列にデマルチプレクスして62.5Mbpsに低速化してなる16列のデータBDMX0〜BDMX15を出力するものである。なお、1:16デマルチプレクサ6の出力データRDMX0〜RDMX15は、ユーザデータUSER_DTとして次段の内部回路に転送される。
【0010】
位相デジタル変換器7は、位相比較器をなすものであり、1:16デマルチプレクサ6の出力データRDMX0〜RDMX15、BDMX0〜BDMX15を比較処理し、内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて進んでいるか、遅れているかを示す位相情報コードPDCCODEを生成するものである。
【0011】
より具体的には、位相デジタル変換器7においては、1:16デマルチプレクサ6が出力する16組のデータ(RDMX0、BDMX0)〜(RDMX15、BDMX15)のそれぞれの組のデータから、内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて進んでいるか、遅れているかが判定され、この判定結果を示す16個の内部コードELCODE0〜ELCODE15が生成される。そして、これら16個の内部コードELCODE0〜ELCODE15が加算され、この加算結果が0の場合には、0が位相情報コードPDCCODEとして出力され、それ以外の場合には、加算結果のうち、符号(−1又は+1)が位相情報コードPDCCODEとして出力される。
【0012】
デジタルフィルタ8は、位相デジタル変換器7が出力する位相情報コードPDCCODEを累積積分して時間平均し、内部クロックRCKの位相シフト量を指示する位相調整コードPICODEを生成するものである。位相補間器9は、PLL2から与えられるPIリファレンス・クロックPI_ref_CKを入力し、このPIリファレンス・クロックPI_ref_CKを位相調整コードPICODEが指示する位相シフト量だけ位相シフトし、この位相シフトしたPIリファレンス・クロックPI_ref_CKを内部クロックRCKとして出力するものである。
【0013】
ここで、ラッチ回路3の出力データRDTが論理0から論理1または論理1から論理0に遷移した場合において、ラッチ回路3の出力データRDTが遷移した直前のラッチ回路4のラッチ動作による出力データBDTの論理値がラッチ回路3の出力データRDTの遷移前の論理値と遷移後の論理値とのいずれと一致しているかにより、内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて進んでいるか、遅れているかを特定することができる。
【0014】
具体的には、ラッチ回路3の出力データRDTが遷移した直前のラッチ回路4のラッチ動作による出力データBDTの論理値がラッチ回路3の出力データRDTの遷移前の論理値と一致している場合には、内部クロックRCKの位相は入力データIDTの位相に比べて進んでいると判定することができる。これに対して、ラッチ回路3の出力データRDTが遷移した直前のラッチ回路4のラッチ動作による出力データBDTがラッチ回路3の出力データRDTの遷移後の論理値と一致している場合には、内部クロックRCKの位相は入力データIDTの位相に比べて遅れていると判定することができる。そこで、位相デジタル変換器7は、図13に示す真理値表を使用して内部コードELCODEを生成するとしている。
【0015】
図13中、RDT[i−1]は、ラッチ回路3において入力データIDTを(i−1)サイクル目の内部クロックRCKの立ち上がりタイミングでラッチしたときのラッチ回路3の出力データRDTの論理値である。RDT[i]は、ラッチ回路3において入力データIDTをiサイクル目の内部クロックRCKの立ち上がりタイミングでラッチしたときのラッチ回路3の出力データRDTの論理値である。BDT[i]は、ラッチ回路4において入力データIDTをiサイクル目の内部クロックRCKの立ち下がりタイミングでラッチしたときのラッチ回路4の出力データBDTの論理値である。
【0016】
ここで、RDT[i−1]=0、RDT[i]=1、BDT[i]=0、又は、RDT[i−1]=1、RDT[i]=0、BDT[i]=1のときは、内部コードELCODE=−1となっている。これは、内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて進んでいると判断することができることから、内部クロックRCKの位相を遅らす必要があることを示している。
【0017】
また、RDT[i−1]=0、RDT[i]=1、BDT[i]=1、又は、RDT[i−1]=1、RDT[i]=0、BDT[i]=0のときは、内部コードELCODE=+1となっている。これは、内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて遅れていると判断することができることから、内部クロックRCKの位相を進める必要があることを示している。
【0018】
なお、RDT[i−1]=0、RDT[i]=0、BDT[i]=0、又は、RDT[i−1]=1、RDT[i]=1、BDT[i]=1、又は、RDT[i−1]=0、RDT[i]=0、BDT[i]=1、又は、RDT[i−1]=1、RDT[i]=1、BDT[i]=0のときは、内部コードELCODE=0となっている。これは、内部クロックの位相を調整する必要がないことを意味している。
【0019】
図14は位相デジタル変換器7における内部コード(ELCODE)生成動作を具体的に説明するためのタイミングチャートであり、入力データIDTと、内部クロックRCKと、ラッチ回路3の出力データRDTと、ラッチ回路4の出力データBDTとを示している。(A)は内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて遅れている場合、(B)は内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて進んでいる場合である。
【0020】
ここで、T[i]を内部クロックRCKのiサイクル目の開始タイミングとすると、図14(A)の場合、RDT[i−1]=0、RDT[i]=1、BDT[i]=1であるから、ELCODE=+1となり、内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて遅れているという判定結果となる。これに対して、図14(B)の場合は、RDT[i−1]=0、RDT[i]=1、BDT[i]=0であるから、ELCODE=−1となり、内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて進んでいるという判定結果となる。
【0021】
このように構成された従来のCDR回路においては、ラッチ回路3は、入力データIDTを内部クロックRCKの立ち上がりタイミングでラッチする。また、ラッチ回路4は、入力データIDTを内部クロックRCKの立ち下がりタイミングでラッチする。1:16デマルチプレクサ6は、ラッチ回路3、4の出力データRDT、BDTをそれぞれデマルチプレクスし、それぞれ16列のデータRDMX0〜RDMX15、BDMX0〜BDMX15に変換する。
【0022】
位相デジタル変換器7は、1:16デマルチプレクサ6の出力データRDMX0〜RDMX15、BDMX0〜BDMX15を比較処理して、内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて進んでいるか、遅れているかを示す位相情報コードPDCCODEを生成する。
【0023】
デジタルフィルタ8は、位相デジタル変換器7が出力する位相情報コードPDCCODEを累積積分して時間平均し、内部クロックRCKの位相シフト量を示す位相調整コードPICODEを出力する。位相補間器9は、PLL2から与えられるPIリファレンス・クロックPI_ref_CKを位相調整コードPICODEに応じて位相シフトさせてなる内部クロックRCKを出力する。
【0024】
図12に示す従来のCDR回路は、この一連の動作により、入力データIDTに含まれるジッタ量に応じて、内部クロックRCKの立ち上がりエッジが入力データIDTのアイの中心近辺に位置するように内部クロックRCKの位相をCDRループ1で調整することにより、内部クロックRCKを入力データ論理判定用クロックとして復元すると共に、この内部クロックRCKを使用して送信データを復元するとしている。
【0025】
図12に示す従来のCDR回路では、入力データIDTのジッタ量を検出する能力は内部クロックRCKの位相シフト精度に依存する。例えば、位相補間器9の位相分解能が6ビットの場合、位相補間器9は、6ビットの位相調整コードPICODE[5:0]に応じて、内部クロックRCKの位相を0.015625(=1/26)UI(Unit Interval)ステップで変化させることができる。これは非常に高感度であり、ジッタが多い環境下では必要不可欠な能力である。他方、位相補間器9は、きめ細かな位相シフトを実現するために、CML(Current Mode Logic)回路を有しており、これが定常的な電流を消費するために、図12に示す従来のCDR回路は消費電力が大きいという不都合がある。
【0026】
ここで、携帯電話のように、高感度なジッタ検出能力が要求されないアプリケーションにおいては、位相補間器9による位相分解能はオーバースペックであり、このため、CDR回路として、図12に示す従来のCDR回路を使用する場合には、無駄に電力を消費することになる。そこで、高感度なジッタ検出能力が要求されないアプリケーションにおいては、電力消費の少ないCDR回路が要求される。
【特許文献1】特開2004−208222号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
本発明は、かかる点に鑑み、入力データ論理判定用クロックとして、周波数の安定したクロックを得ることができ、しかも、消費電力を低減することができるCDR回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
ここで開示するCDR回路は、PLLと、CDRループと、制御部とを有する。前記PLLは、複数のインバータをリング接続してなる第1のリング発振回路を有する第1の電圧制御発振器を備えるものである。前記CDRループは、複数のインバータをリング接続し、前記第1のリング発振回路の制御電圧が与えられる第2のリング発振回路を有する第2の電圧制御発振器を備えるものである。前記制御部は、前記第1の電圧制御発振器の出力クロックの遷移タイミングを検出し、前記第2の電圧制御発振器の第2の発振周波数が前記第1の電圧制御発振器の第1の発振周波数に近づくように前記第2の電圧制御発振器を制御するものである。
【発明の効果】
【0029】
開示したCDR回路では、前記制御部は、前記第1の電圧制御発振器の出力クロックの遷移タイミングを検出し、前記第2の電圧制御発振器の第2の発振周波数が前記第1の電圧制御発振器の第1の発振周波数に近づくように前記第2の電圧制御発振器を制御する。ここで、前記第1の電圧制御発振器は、前記PLLを構成するものであるから、前記第1の電圧制御発振器の第1の発振周波数は安定したものであり、前記第2の電圧制御発振器の第2の発振周波数も安定したものとなる。
【0030】
即ち、開示したCDR回路によれば、前記第2の電圧制御発振器は、前記第1の電圧制御発振器と同一周波数のクロックを安定的に出力することになるので、前記第2の電圧制御発振器を入力データ論理判定用クロック源として使用することができる。また、前記第2のリング発振回路は、インバータをリング接続して構成されるので、定常的に電流を消費するということがなく、消費電力を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態を示す回路図である。本発明の第1実施形態は、図12に示す従来のCDR回路と同様に、伝送速度を1GbpsとするNRZデータを入力データIDTとするものであり、CDRループ11と、PLL12と、両エッジ検出部13とを有している。
【0032】
CDRループ11は、入力データIDTと、PLL12から与えられる制御電圧VCNTLと、両エッジ検出部13から与えられるインジェクションロック信号INJ_P、INJ_Nとを入力し、入力データ論理判定用クロック及び送信データの復元を行い、ユーザデータUSER_DT及びユーザクロックUSER_CKを出力するものである。このCDRループ11は、図12に示す従来のCDRループ1が備える位相補間器9の代わりに内部クロック生成回路14を設け、その他については、図12に示す従来のCDRループ1と同様に構成したものである。
【0033】
内部クロック生成回路14は、電圧制御発振器15と、セレクタ16と、レベル変換器17とを有している。電圧制御発振器15は、位相を20°ずつずらしてなる18個のクロックPCK0〜PCK17を生成するものである。セレクタ16は、デジタルフィルタ8が出力する位相調整コードPICODEに制御され、電圧制御発振器15が出力する18個のPCK0〜PCK17から1個のクロックを選択するものである。レベル変換器17は、セレクタ16が選択した制御電圧(VCNTL)レベルのクロックの高レベルを電源電圧(VDD)レベルに変換して内部クロックRCKとするものである。
【0034】
図2はPLL12の構成を示す回路図である。PLL12は、リファレンス・クロックRef_CKを入力し、1GHzのクロックVCO_CKを生成し、これを両エッジ検出部13に与えると共に、制御電圧VCNTLをCDRループ11の電圧制御発振器15に与えるものである。このPLL12は、位相周波数検出器18と、チャージポンプ19と、ローパスフィルタ20と、電圧制御発振器21と、分周器22とを有している。
【0035】
位相周波数検出器18は、リファレンス・クロックRef_CKと、分周器22が出力する分周クロックFCK2とを入力し、リファレンス・クロックRef_CKと分周クロックFCK2との位相差及び周波数差を検出するものである。チャージポンプ19は、位相周波数検出器18の検出結果に応じた電流の流出又は流入を行うものである。
【0036】
ローパスフィルタ20は、チャージポンプ19から流出する電流又はチャージポンプ19に流入する電流を平均化して制御電圧VCNTLを生成するものである。電圧制御発振器21は、ローパスフィルタ20が出力する制御電圧VCNTLに制御されて1GHzのクロックVCO_CKを生成するものである。分周器22は、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKを分周して分周クロックFCK2を生成するものである。
【0037】
図3は電圧制御発振器21の構成を示す回路図である。図3中、23はローパスフィルタ20から与えられる制御電圧VCNTLを入力するための制御電圧入力端子、24は接地される接地端子、25はリング発振回路である。リング発振回路25は相補型金属絶縁膜半導体インバータの一種であるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)インバータ26〜34をリング接続して構成される。
【0038】
35はクロック出力回路であり、36〜71はCMOSインバータ、72〜80はPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタからなる伝送ゲートである。クロック出力回路35は、CMOSインバータ26〜34が出力するクロックを入力し、位相が20°ずつずれている18個の出力クロックQCK0〜QCK17を出力するものである。出力クロックQCK0〜QCK17のうちの1個がPLL12の出力クロックVCO_CKとされる。
【0039】
図4はCMOSインバータ26の構成を示す回路図である。CMOSインバータ27〜34もCMOSインバータ26と同様に構成される。図4中、81は信号入力端子、82は信号出力端子、83、84はPMOSトランジスタ、85、86はNMOSトランジスタである。PMOSトランジスタ83は、ソース及びバルクを制御電圧入力端子23に接続し、ゲートを接地端子24に接続している。PMOSトランジスタ84は、ソースをPMOSトランジスタ83のドレインに接続し、バルクを制御電圧入力端子23に接続し、ゲートを信号入力端子81に接続し、ドレインを信号出力端子82に接続している。
【0040】
NMOSトランジスタ85は、ソース及びバルクを接地端子24に接続し、ゲートを制御電圧入力端子23に接続している。NMOSトランジスタ86は、ソースをNMOSトランジスタ85のドレインに接続し、バルクを接地端子24に接続し、ゲートを信号入力端子81に接続し、ドレインを信号出力端子82に接続している。
【0041】
このように構成されたCMOSインバータ26においては、通常動作時は、PMOSトランジスタ83及びNMOSトランジスタ85は常にONとなる。また、リング発振回路25の発振周波数は、ローパスフィルタ20が出力する制御電圧VCNTLに応じた周波数となる。
【0042】
図5はCMOSインバータ36の構成を示す回路図である。CMOSインバータ37〜71もCMOSインバータ36と同様に構成される。図4中、87は信号入力端子、88は信号出力端子、89はPMOSトランジスタ、90はNMOSトランジスタである。PMOSトランジスタ89は、ソース及びバルクを制御電圧入力端子23に接続し、ゲートを信号入力端子87に接続し、ドレインを信号出力端子88に接続している。NMOSトランジスタ90は、ソース及びバルクを接地端子24に接続し、ゲートを信号入力端子87に接続し、ドレインを信号出力端子88に接続している。
【0043】
図6は両エッジ検出部13の構成を示す回路図である。両エッジ検出部13は、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKと、CDRループ11をパワーダウン状態に設定するためのパワーダウン設定信号PDとを入力し、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出し、インジェクションロック信号INJ_P、INJ_Nを生成するものである。パワーダウン設定信号PDは、CDRループ11をパワーダウン状態に設定する場合にはHレベル、CDRループ11を通常動作状態に設定する場合にはLレベルとなる信号である。
【0044】
図6中、91は遅延回路、92はEOR(排他的論理和)回路、93、94はインバータ、95はOR回路、96はAND回路である。遅延回路91は、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKを遅延するものである。EOR回路92は、遅延回路91の出力クロックCKDと電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKとをEOR処理し、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出し、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの時間的位置を示す両エッジ検出信号INJを出力するものである。
【0045】
インバータ93は、EOR回路92が出力する両エッジ検出信号INJを反転するものである。インバータ94は、パワーダウン設定信号PDを反転するものである。OR回路95は、インバータ93の出力信号とパワーダウン設定信号PDとをOR処理し、パワーダウン時に、インジェクションロック信号INJ_Pを出力するものである。AND回路96は、EOR回路92が出力する両エッジ検出信号INJとインバータ94の出力信号とをAND処理し、パワーダウン時に、インジェクションロック信号INJ_Nを出力するものである。
【0046】
図7は両エッジ検出部13の動作を示すタイミングチャートである。(A)はパワーダウン設定信号PD、(B)は電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CK、(C)は遅延回路91の出力クロックCKD、(D)は両エッジ検出信号INJ、(E)はインジェクションロック信号INJ_P、(F)はインジェクションロック信号INJ_Nを示している。
【0047】
このように、両エッジ検出部13は、パワーダウン設定信号PDがHレベルのとき、即ち、CDRループ11のパワーダウン時は、インジェクションロック信号INJ_PをHレベル、インジェクションロック信号INJ_NをLレベルとする。また、両エッジ検出部13は、パワーダウン信号PDがLレベルのとき、即ち、CDRループ11の通常動作時は、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKが遷移する毎に、遅延回路91の遅延時間だけ、インジェクションロック信号INJ_PをLレベル、インジェクションロック信号INJ_NをHベルとし、それ以外の期間は、インジェクションロック信号INJ_PをHレベル、インジェクションロック信号INJ_NをLレベルとする。
【0048】
図8はCDRループ11内の電圧制御発振器15の構成を示す回路図である。図8中、97はPLL12のローパスフィルタ20から与えられる制御電圧VCNTLを入力するための制御電圧入力端子、98は接地される接地端子、99は両エッジ検出部13から与えられるインジェクションロック信号INJ_Pを入力するためのインジェクションロック信号入力端子、100は両エッジ検出部13から与えられるインジェクションロック信号INJ_Nを入力するためのインジェクションロック信号入力端子である。
【0049】
101はリング発振回路である。リング発振回路101は、CMOSインバータ102〜110をリング接続して構成される。111はクロック出力回路であり、112〜147はCMOSインバータ、148〜156はPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタからなる伝送ゲートである。クロック出力回路111は、CMOSインバータ102〜110の出力クロックを入力し、位相が20°ずつずれている18個の出力クロックPCK0〜PCK17を出力するものである。
【0050】
リング発振回路101のCMOSインバータ102〜109は、電圧制御発振器21のリング発振回路25が有するCMOSインバータ26と同様に構成される。クロック出力回路111のCMOSインバータ112〜147は、電圧制御発振器21のクロック出力回路35が有するCMOSインバータ36と同様に構成される。
【0051】
図9はCMOSインバータ110の構成を示す回路図である。図9中、157は信号入力端子、158は信号出力端子、159、160はPMOSトランジスタ、161、162はNMOSトランジスタである。PMOSトランジスタ159は、ソース及びバルクを制御電圧入力端子97に接続し、ゲートをインジェクションロック信号入力端子99に接続している。PMOSトランジスタ160は、ソースをPMOSトランジスタ159のドレインに接続し、バルクを制御電圧入力端子97に接続し、ゲートを信号入力端子157に接続し、ドレインを信号出力端子158に接続している。
【0052】
NMOSトランジスタ161は、ソース及びバルクを接地端子98に接続し、ゲートをインジェクションロック信号入力端子100に接続している。NMOSトランジスタ162は、ソースをNMOSトランジスタ161のドレインに接続し、バルクを接地端子98に接続し、ゲートを信号入力端子157に接続し、ドレインを信号出力端子158に接続している。
【0053】
このように構成されたCMOSインバータ110においては、インジェクションロック信号INJ_PがLレベル、インジェクションロック信号INJ_NがHレベルのときは、PMOSトランジスタ159及びNMOSトランジスタ161がONとなり、CMOSインバータ110は活性状態となる。これに対して、インジェクションロック信号INJ_PがHレベル、インジェクションロック信号INJ_NがLレベルのときは、PMOSトランジスタ159及びNMOSトランジスタ161がOFFとなり、CMOSインバータ110は非活性状態となる。
【0054】
図10はCMOSインバータ110の動作を説明するためのタイミングチャートである。(A)は電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CK、(B)はインジェクションロック信号INJ_P、(C)はインジェクションロック信号INJ_N、(D)はCMOSインバータ109の出力クロック、(E)はCMOSインバータ110の出力クロックを示している。但し、(D)に示すCMOSインバータ109の出力クロックの波形は、電圧制御発振器15の発振周波数が電圧制御発振器21の発振周波数と一致している場合を示している。
【0055】
ここで、CMOSインバータ110は、インジェクションロック信号INJ_PがLレベル、インジェクションロック信号INJ_NがHレベルのときに活性状態とされ、インジェクションロック信号INJ_PがHレベル、インジェクションロック信号INJ_NがLレベルのときに非活性状態とされる。
【0056】
この結果、リング発振回路101の発振周波数が時間の経過とともに変動し、例えば、CMOSインバータ109の出力クロックの遷移タイミングが早まり、CMOSインバータ109の出力クロックの立ち下がりエッジが破線E1に示すように変動した場合であっても、CMOSインバータ110の出力クロックは、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKの遷移タイミングで遷移し、CMOSインバータ109の出力クロックの遷移タイミングの変動の影響を受けることはない。
【0057】
また、CMOSインバータ109の出力クロックの遷移タイミングが遅れ、CMOSインバータ109の出力クロックの立ち下がりエッジが破線E2に示すように変動した場合であっても、CMOSインバータ109の出力クロックの遷移タイミングの遅れがCMOSインバータ102〜110の1個分の遅延時間より小さい場合には、CMOSインバータ110の出力クロックは、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKの遷移タイミングで遷移し、CMOSインバータ109の出力クロックの遷移タイミングの変動の影響を受けることはない。
【0058】
CMOSインバータ109の出力クロックの立ち上がりエッジの位置が変動した場合においても同様のことが言える。したがって、CMOSインバータ110の出力クロックは電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKと同期し、電圧制御発振器15の発振周波数は電圧制御発振器21の発振周波数に一致することになる。これが両エッジ検出部13による電圧制御発振器15に対するインジェクションロック技術を用いた発振周波数の制御である。
【0059】
このように構成された本発明の第1実施形態においては、PLL12は、リファレンス・クロックRef_CKを入力し、ローパスフィルタ20が出力する制御電圧VCNTLを電圧制御発振器15に与えると共に、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKを両エッジ検出部13に与える。
【0060】
電圧制御発振器15においては、リング発振回路101は、制御電圧VCNTLを受けて発振動作を行い、クロック出力回路111は、クロックPCK0〜PCK17を出力する。両エッジ検出部13は、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出し、インジェクションロック信号INJ_P、INJ_Nを電圧制御発振器15に与え、電圧制御発振器15の発振周波数が電圧制御発振器21の発振周波数と同一となるように制御する。
【0061】
また、ラッチ回路3は、入力データIDTを内部クロックRCKの立ち上がりタイミングでラッチする。ラッチ回路4は、入力データIDTを内部クロックRCKの立ち下がりタイミングでラッチする。1:16デマルチプレクサ6は、ラッチ回路3、4の出力データRDT、BDTをそれぞれデマルチプレクスしてそれぞれ16列のデータRDMX0〜RDMX15、BDMX0〜BDMX15に変換する。位相デジタル変換器7は、1:16デマルチプレクサ6の出力データRDMX0〜RDMX15、BDMX0〜BDMX15を比較処理し、内部クロックRCKの位相が入力データIDTの位相に比べて進んでいるか、遅れているかを示す位相差情報コードPDCCODEを生成する。
【0062】
デジタルフィルタ8は、位相デジタル変換器7が出力する位相情報コードPDCCODEを時間平均し、内部クロックRCKの位相シフト量を示す位相調整コードPICODEを出力する。セレクタ16は、電圧制御発振器15が出力するクロックPCK0〜PCK17から位相調整コードPICODEに応じたクロックを選択する。レベル変換器17は、セレクタ16が出力する高レベルを制御電圧VCNTLとするクロックを入力し、このクロックの高レベルを電源電圧レベルに変換して内部クロックRCKとして出力する。
【0063】
なお、パワーダウン信号PDがHレベルのとき、即ち、CDRループ11のパワーダウン時には、両エッジ検出部13は、インジェクションロック信号INJ_PをHレベル、インジェクションロック信号INJ_NをLレベルにし、CMOSインバータ110を非活性状態とし、電圧制御発振器15の発振動作を停止させる。
【0064】
以上のように、本発明の第1実施形態によれば、両エッジ検出部13は、電圧制御発振器21の出力クロックVCO_CKの遷移タイミングを検出し、電圧制御発振器15の発振周波数が電圧制御発振器21の発振周波数と同一となるように電圧制御発振器15を制御する。ここで、電圧制御発振器21は、PLL12を構成するものであるから、電圧制御発振器21の発振周波数は安定したものであり、電圧制御発振器15の発振周波数も安定したものとなる。
【0065】
この結果、電圧制御発振器15により電圧制御発振器21と同一周波数のクロックを安定的に得ることができる。したがって、電圧制御発振器15を内部クロック(RCK)源とすることができる。ここで、電圧制御発振器15内のリング発振回路101はCMOSインバータ102〜110をリング接続して構成されているので、定常的に電流を消費するということがない。したがって、PLL12の出力クロックVCO_CKの位相を調整して内部クロックRCKを生成する位相補間器を設ける場合に比較して消費電力を大幅に低減することができる。本発明の第1実施形態の消費電力を、例えば、図12に示す従来のCDR回路の1/5とすることができる。
【0066】
(第2実施形態)
図11は本発明の第2実施形態を示す回路図である。本発明の第2実施形態は、伝送速度を1GbpsとするNRZデータからなる4つの入力データIDT0〜IDT3に対応して4個のCDRループ163〜166を設けると共に、CDRループ163〜166に対応して、PLL12と、両エッジ検出部13とを設けてなるものである。CDRループ163〜166は、本発明の第1実施形態が備えるCDRループ11と同一の構成を有するものである。
【0067】
本発明の第2実施形態においては、PLL12のローパスフィルタ20が出力する制御電圧VCNTLは、CDRループ163〜166内の入力データ論理判定用クロック源をなす電圧制御発振器に与えられる。また、両エッジ検出部13が出力するインジェクションロック信号INJ_P、INJ_Nは、CDRループ163〜166内の入力データ論理判定用クロック源をなす電圧制御発振器内の図8に示すCMOSインバータ110に相当するCMOSインバータに与えられる。
【0068】
このように構成された本発明の第2実施形態によれば、4つの入力データIDT0〜IDT3が与えられるCDR回路に関し、本発明の第1実施形態と同様に、入力データ論理判定用クロック(本発明の第1実施形態における内部クロックRCKに相当する内部クロック)として、周波数の安定したクロックを得ることができ、しかも、CDRループ163〜166に位相補間器を設ける場合よりも消費電力を低減することができる。
【0069】
なお、本発明の第1実施形態及び第2実施形態では、電圧制御発振器のリング発振回路を構成するインバータとして、CMOSインバータを使用した場合について説明したが、CMOSインバータ以外の相補型金属絶縁膜半導体インバータを使用することもできるし、抵抗負荷形インバータや、NMOSインバータ等、相補型金属絶縁膜半導体インバータ以外のインバータを使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明の第1実施形態が備えるPLLの構成を示す回路図である。
【図3】本発明の第1実施形態が備えるPLL内の電圧制御発振器の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第1実施形態が備えるPLL内の電圧制御発振器内のリング発振回路が備えるCMOSインバータの構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第1実施形態が備えるPLL内の電圧制御発振器内のクロック出力回路が備えるCMOSインバータの構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第1実施形態が備える両エッジ検出部の構成を示す回路図である。
【図7】本発明の第1実施形態が備える両エッジ検出部の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態が備えるCDRループ内の電圧制御発振器の構成を示す回路図である。
【図9】本発明の第1実施形態が備えるCDRループ内の電圧制御発振器内のリング発振回路を構成するCMOSインバータのうち、インジェクションロック信号が与えられるCMOSインバータの構成を示す回路図である。
【図10】本発明の第1実施形態が備えるCDRループ内の電圧制御発振器内のリング発振回路を構成するCMOSインバータのうち、インジェクションロック信号が与えられるCMOSインバータの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図12】従来のCDR回路の一例を示す回路図である。
【図13】図12に示すCDR回路が備える位相デジタル変換器が内部コードを生成する場合に使用する真理値表を示す図である。
【図14】図12に示すCDR回路が備える位相デジタル変換器の内部コード生成動作を具体的に説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0071】
1…CDRループ
2…PLL
3、4…ラッチ回路
5…分周器
6…1:16デマルチプレクサ
7…位相デジタル変換器
8…デジタルフィルタ
9…位相補間器
11…CDRループ
12…PLL
13…両エッジ検出部
14…内部クロック生成回路
15…電圧制御発振器
16…セレクタ
17…レベル変換器
18…位相周波数検出器
19…チャージポンプ
20…ローパスフィルタ
21…電圧制御発振器
22…分周器
23…制御電圧入力端子
24…接地端子
25…リング発振回路
26〜34…CMOSインバータ
35…クロック出力回路
36〜71…CMOSインバータ
72〜80…伝送ゲート
81…信号入力端子
82…信号出力端子
83、84…PMOSトランジスタ
85、86…NMOSトランジスタ
87…信号入力端子
88…信号出力端子
89…PMOSトランジスタ
90…NMOSトランジスタ
91…遅延回路
92…EOR回路
93、94…インバータ
95…OR回路
96…AND回路
97…制御電圧入力端子
98…接地端子
99、100…インジェクションロック信号入力端子
101…リング発振回路
102〜110…CMOSインバータ
111…クロック出力回路
112〜147…CMOSインバータ
148〜156…伝送ゲート
157…信号入力端子
158…信号出力端子
159、160…PMOSトランジスタ
161、162…NMOSトランジスタ
163〜166…CDRループ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のインバータをリング接続してなる第1のリング発振回路を有する第1の電圧制御発振器を備える位相同期ループと、
複数のインバータをリング接続し、前記第1のリング発振回路の制御電圧が与えられる第2のリング発振回路を有する第2の電圧制御発振器を備えるクロック及びデータ復元ループと、
前記第1の電圧制御発振器の出力クロックの遷移タイミングを検出し、前記第2の電圧制御発振器の第2の発振周波数が前記第1の電圧制御発振器の第1の発振周波数に近づくように前記第2の電圧制御発振器を制御する制御部と、
を有することを特徴とするクロック及びデータ復元回路。
【請求項2】
前記第2の電圧制御発振器は、前記第2のリング発振回路が生成するクロックを入力して位相の異なる複数のクロックを出力するクロック出力回路を有し、
前記クロック及びデータ復元ループは、前記クロック出力回路が出力する前記複数のクロックの1つを選択するセレクタを有すること
を特徴とする請求項1に記載のクロック及びデータ復元回路。
【請求項3】
前記クロック及びデータ復元ループは、前記セレクタが出力するクロックの第1レベルを電源電圧レベルに変換して、入力データ論理判定用クロックを生成するレベル変換器を有すること
を特徴とする請求項2に記載のクロック及びデータ復元回路。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2のリング発振回路内のいずれか1つのインバータを、前記第1のリング発振回路の前記出力クロックの前記遷移タイミング毎に所定時間だけ活性状態とすることにより、前記第2の発振周波数が前記第1の発振周波数に近づくように前記第2の電圧制御発振器を制御すること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のクロック及びデータ復元回路。
【請求項5】
前記制御部は、所定の信号に制御され、パワーダウン時は、前記第2の電圧制御発振器が発振動作を停止するように前記第2の電圧制御発振器を制御すること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のクロック及びデータ復元回路。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2009−302692(P2009−302692A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−152360(P2008−152360)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】