説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、サーバシステム、並びに、立寄容易性判断装置

【課題】施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を信頼性よく判断する。
【解決手段】車両の現在位置に基づいて、車両周辺の道路情報を含むナビデータと、車両周辺の施設の位置を示す施設データとが地図情報として取得される。立寄判断部10cは、施設データに含まれる個々の施設毎に、ナビデータに含まれる道路情報を参照して、施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する。提示形態決定部10dは、立寄容易性が判断されたある施設が、施設より立ち寄り難いと判断された施設よりも強調的に表示されるように、個々の施設に関する表示形態を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置およびその方法、サーバシステム、立寄容易性判断装置に係り、特に、周辺の施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性の判断に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両周辺の道路情報を表示するナビゲーション装置が知られている。このナビゲーション装置では、道路情報のみならず、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、レストランおよびホテルといったその周囲に存在する各種の施設の情報も表示されるのが一般的である。ところが、周辺に存在する一切の施設を一律に表示した場合には、例えば、既に通り過ぎてしまった施設のように、車両が立ち寄ることが困難と考えられる施設までも表示され、煩雑な表示形態となってしまうという不都合があった。そこで、例えば、特許文献1には、誘導経路周辺に存在している施設の中から、自車両の進行方向を考慮して選択した施設のみを表示する手法が開示されている。
【特許文献1】特開2001−116565号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示された手法では、自車両と対面通行する対向車線側に存在する施設へは立ち寄り難いとの観点から、自車両の進行方向を基準に、自車線側に存在する施設を一義的に選択し、これを表示するのみである。そのため、実際の道路環境では立ち寄り易い施設であるにも拘わらず、その施設が立ち寄り難いと判断されてしまうという問題がある。
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を信頼性よく判断することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる課題を解決するために、本発明は、検出手段と、取得手段と、表示手段と、判断手段と、決定手段と、制御手段とを有するナビゲーション装置を提供する。このナビゲーション装置において、検出手段は、車両の現在位置を検出し、取得手段は、検出手段によって検出された現在位置に基づいて、車両周辺の道路情報を含むナビゲーション用データと、車両周辺の施設の位置を示す施設データとを地図情報として取得する。表示手段は、取得手段によって取得された地図情報を表示し、判断手段は、取得手段によって取得された施設データに含まれる個々の施設毎に、取得手段によって取得されたナビゲーション用データに含まれる道路情報を参照して、施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する。決定手段は、立寄容易性が判断されたある施設が、施設より立ち寄り難いと判断された施設よりも強調的に表示されるように、個々の施設に関する表示形態を決定し、制御手段は、取得手段によって取得されたナビゲーション用データとともに、取得手段によって取得された施設データに含まれる施設のそれぞれが決定手段によって決定された表示形態に応じて表示されるように、表示手段を制御する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、周囲に存在する個々の施設を対象として、道路情報を考慮することにより、立寄容易性を判断しているので、実際の交通環境では立ち寄り易い施設が、その判断によって立ち寄り難いと判断されてしまうことを抑制することができる。それ故に、施設に対する立寄容易性を信頼性よく判断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るナビゲーション装置1の全体構成を示すブロック図である。このナビゲーション装置1は、演算処理ユニット10と、入力部(入力手段)11と、表示装置(表示手段)16と、スピーカ17とを主体に構成される。
【0009】
演算処理ユニット10は、システム全体を制御する機能を担っており、例えば、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。この演算処理ユニット10は、ROMに格納された制御プログラムに従い、ナビゲーションに関する各種の演算処理を行う。
【0010】
演算処理ユニット10は、これを機能的に捉えた場合、現在位置検出部(検出手段)10a、地図情報取得部(取得手段)10bと、立寄判断部(判断手段)10cと、提示形態決定部(決定手段)10dと、表示制御部(制御手段)10eと、音声制御部10fとを有する。
【0011】
現在位置検出部10aは、GPS受信器13、方位センサ14および車速センサ15から出力される情報に基づいて、移動体(典型的には、車両)の現在位置を検出し、この検出された現在位置を位置情報として出力する。なお、現在位置を検出する手法としては、GPSを用いた手法に限らず、複数の基地局から発信される電波を同時に受信し、電波の到達時間から割り出した基地局までの距離に基づいて現在位置を三角測量により検出するといった手法でもよい。
【0012】
地図情報取得部10bは、現在位置検出部10aから出力された位置情報に基づいて、地図情報格納部12より自車両周辺の地図情報を取得する。地図情報格納部12には、ナビゲーション用の地図情報が格納されており、例えば、ナビゲーション装置1と一体化されたハードディスク装置に格納されている。地図情報は、ナビゲーション用データ(以下、単に「ナビデータ」という)と、施設データとで構成されている。
【0013】
ナビデータには、道路上の特定地点を表すノードと、特定地点間の接続を表す道路リンクとで構成される道路情報が含まれている。個々の道路リンクには、その対応する道路に応じて、以下に示す、道路種別(例えば、高速自動車国道、都市高速道路、一般国道、一般都道府県道、一般道、細街路等)、車線数等といった道路環境が関連付けられている。
【0014】
施設データは、地図に関連するコンテンツを示すPOI(Point Of Interest)データであり、ガソリンスタンドやコンビニエンスストアといった施設の位置を示すデータである。なお、地図情報格納部12は、DVD、CD−ROM等の記録媒体に格納されて、このナビゲーション装置1によって読み取り可能な状態であってもよい。
【0015】
立寄判断部10cは、地図情報取得部10bによって自車両周辺の地図情報、すなわち、ナビデータおよび施設データが取得されると、この施設データに含まれる個々の施設を処理対象として、その施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する(立寄判断処理)。立寄容易性は、それが高いと判断される程その施設への立ち寄りが容易であることを示し、それが低いと判断される程その施設への立ち寄りが困難であることを示す。立寄容易性の判断は、ドライバーがその施設に立ち寄るための精神的・操作的な手間を考慮したものであり、一般に、自車両の走行車線側(走行車線の路肩側)に存在する施設は立寄容易性が高いと判断される傾向にある。また、一般に、自車両と対面通行する対向車線側(対向車線の路肩側)に存在する施設は立寄容易性が低いと判断される傾向にある。ただし、道路の環境に応じてその程度は相対的に評価され、一概に、対向車線側に存在する施設の立寄容易性が常に低くなる訳ではない。立寄判断部10cは、この立寄容易性を判断する際には、ナビデータとして取得された自車両周辺の道路情報を参照する。
【0016】
提示形態決定部10dは、立寄判断部10cによって判断された立寄容易性に基づいて、施設データに含まれる施設のそれぞれに関する表示形態を決定する。本実施形態では、施設データをナビデータとともに表示装置16に表示する際には、個々の施設を表すアイコンを用いたアイコン表示にてこれを行う。提示形態決定部10dは、それぞれの施設について判断された立寄容易性に応じて、アイコンの表示形態を決定している。具体的には、提示形態決定部10dは、立寄容易性が判断されたある施設が、それよりも立寄容易性が低いと判断された施設よりも強調的に表示されるように、個々の施設(正確には、その施設を示すアイコン)に関する表示形態を決定する。表示形態は、アイコンの大きさ、色、明るさおよびコントラストの少なくとも一つ、或いは、これらの要件の複数を組み合わせから決定される。個々の施設について決定された表示形態は、取得された施設データに含まれる個々の施設と関連付けられ、表示制御部10eに出力される。
【0017】
表示制御部10eは、ナビデータおよび施設データに基づいて、必要な地図情報が表示されるように、表示装置16を制御する。この場合、表示制御部10eは、施設データに含まれる施設のそれぞれが、提示形態決定部10dによって決定された表示形態に応じて表示されるように、表示装置16を制御する。また、音声制御部10fは、ナビデータおよび施設データに基づいて、必要な音声アナウンスが出力されるように、スピーカ17を制御する。
【0018】
入力部11は、利用者(乗員)によって操作可能なスイッチ類で構成されており、これにより、ナビゲーション装置1の操作を行ったり、必要な情報(目的地等)を入力したりすることができる。本実施形態では、入力部11は、一例として、表示装置16のディスプレイ上に表示された情報に従い、入力操作を行うことが可能なタッチパネル式の入力部である。利用者は、この入力部11を操作することにより、演算処理ユニット10に対して施設情報の表示要求を行うことができる。
【0019】
表示装置16は、ナビゲーション用の各種の情報(典型的には、地図情報)を乗員に対して表示する機能を担っており、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置である。また、スピーカ17は、ナビゲーション用の各種の情報(典型的には、地図情報)を乗員に対して出力する機能を担っている。
【0020】
図2は、本実施形態に係るナビゲーション装置1による処理手順を示すフローチャートである。この処理は、ナビゲーション装置1に電源が投入されると、所定の間隔毎に呼び出され、演算処理ユニット10によって実行される。
【0021】
まず、ステップ1において、現在位置検出部10aは、自車両の位置情報および進行方向を検出する。位置情報の検出には、GPS受信器13、方位センサ14および車速センサ15から出力される情報が参照され、進行方向の検出には、方位センサ14から出力される情報が参照される。
【0022】
ステップ2において、施設情報を表示する必要があるか否かが判断される。このナビゲーション装置1では、道路情報を主体に表示画面が構成される道路表示モードと、道路情報と施設情報とを主体に表示画面が構成される施設表示モードとが選択可能となっている。これらのモードの選択は、入力部11の任意のスイッチを操作する(或いは、表示パネルのメニュー項目をタッチ操作する)ことにより、ドライバーが選択可能となっている。そのため、このステップ2において、ドライバーによって施設表示モードが選択されている場合には、このステップ2の肯定判定に従い、ステップ3に進む。一方、ドライバーが道路表示モードを選択している場合には、ステップ2の否定判定に従い、後述するステップ6に進む。
【0023】
ステップ3において、地図情報取得部10bは、位置情報に基づいて地図情報格納部12を検索することにより、車両周辺のナビデータおよび施設データを取得する。
【0024】
ステップ4において、立寄判断部10cは、立寄判断処理を行う。図3は、立寄判断処理の説明図である。同図に示すように、ナビデータに含まれる道路情報を構成する各要素(ノードN10,N11,N12,N13,N21,N31および道路リンクL11〜L13,L21,L31)によって、自車両周辺の道路が定義される。また、施設データによって、自車両周辺の施設(A1〜A6)およびその位置が定義される。なお、同図において、自車両の位置は黒丸で示されており、図中の左側がその進行方向となる。
【0025】
立寄判断部10cは、以下の示す規則に則り、個々の施設の立寄容易性を判断する。本実施形態では、例示的に、立寄容易性を4段階のレベルで判断することとし、判断された施設には対応する立寄フラグが付与される。この立寄フラグは、立寄容易性の判断レベルに応じて「1」〜「4」の間でセットされ、その番号が小さいほど立寄容易性が高いことを意味する。
【0026】
(1)直進の道路リンクおよび左折1つ分の道路リンク
まず、立寄判断部10cは、車両が走行する道路リンク(図中、道路リンクL12)および、進行方向である直進方向の道路リンク(図中、道路リンクL13)の左右の両側に存在する施設を選択する。同図に示す例では、施設A1,A2,A3,A6が該当する施設となる。また、立寄判断部10cは、左側通行を前提として、自車両が走行する道路リンク(図中、道路リンクL12)に接続する左折方向1つ分の道路リンク(図中、道路リンクL31)の左右の両側に存在する施設を選択する。同図に示す例では、施設A5が該当する施設となる。
【0027】
立寄判断部10cは、これらの施設を比較的立ち寄り易い傾向にあると判断する。なぜならば、直進の道路リンクL12,L13は、自車両の進路に相当し、それに沿った施設には特段の手間をかけずとも、立ち寄ることができるからである。また、左折方向一つ分の道路リンクL31を含める理由は、自車両と対面通行する対向車線を横切る右折と比較して、進路変更が容易であり、左折方向の道路リンクに沿った施設には比較的立ち入り易いからである。ただし、左折方向の道路リンクは、本来の進路とは異なる方向であるため、1つ分の道路リンクL31のみに限定されている。
【0028】
立寄判断部10cは、これ以外の施設について立寄フラグを「4」にセットする。すなわち、同図に示す例において、右折方向の道路リンクL21に沿って存在する施設A4の立寄フラグが「4」にセットされる。また、立寄判断部10cは、選択された施設A1,A2,A3,A5,A6の中から、自車両の進行方向を基準として、自車両よりも後方に存在する施設を選択し、該当する施設のフラグを「4」にセットする。なぜならば、後方に存在する施設に立ち寄るためには、Uターン等を行って引き返す必要性があり、立ち寄りが容易であるとは言い難いからである。同図に示す例では、自車両が走行している道路リンクL12に沿って存在する施設A1の立寄フラグが「4」にセットされる。
【0029】
(2)道路リンクとの距離
立寄判断部10cは、立寄フラグが未設定の施設A2,A3,A5,A6を対象として、その施設と道路リンクとの距離Lを算出する。そして、立寄判断部10cは、算出された距離Lが、予め設定された判定値Lthよりも小さいか否かを判定する。道路から奥まった位置に存在する施設は、道路に近接して存在する施設よりも立ち寄るのに困難を要する。そのため、この判定値Lthを適度な値に設定しておくことを前提に、立寄判断部10cは、道路に沿った施設であっても、立ち寄りが容易な施設と、立ち寄りが困難な施設とに切り分ける。同図に示す例では、立ち寄りが容易と判断された施設A2,A3,A5,A6のうち、施設A2(その距離LA2(≧Lth))が、立ち寄り困難な施設と判断され、その立寄フラグが「3」にセットされる。
【0030】
(3)道路リンクの道路環境
立寄判断部10cは、道路リンクの道路環境(本実施形態では、車線数)に基づいて、フラグが未設定な施設A3,A5,A6に関する立寄容易性を決定する。具体的には、道路リンクの車線数が一車線、すなわち、一方通行である場合には、その道路リンクの左右のいずれに存在する施設であってもその立寄フラグを「1」にセットする。なぜならば、一方通行である場合には、対面通行する対向車線を横切るといった可能性がないので、左右のいずれに施設が存在したとしても、そこへの立ち寄りは容易だからである。したがって、同図に示す例では、施設A3,A5,A6に関する個々の立寄フラグが「1」にセットされる。
【0031】
一方、道路リンクの車線数が二車線(片側一車線)である場合、立寄判断部10cは、道路リンクの左側に存在する施設に関する立寄フラグを「1」にセットするとともに、道路リンクの右側に存在する施設の立寄フラグを「2」にセットする。なぜならば、道路の右側に存在する施設へ立ち寄る場合には、対向車線を横切る必要があり、道路の左側に存在する施設へ立ち寄るケースと比較して手間を要するからである。したがって、同図に示す例において、各道路リンクL11〜L31が片側一車線道路の場合には、道路リンクL13,L31の左側に存在する施設A5,A6に関する立寄フラグが「1」にセットされ、道路リンクL12の右側に存在する施設A3に関する立寄フラグが「2」にセットされる。
【0032】
また、道路リンクの車線数が片側二車線以上である場合、立寄判断部10cは、道路リンクの左側に存在する施設に関する立寄フラグを「1」にセットするとともに、道路リンクの右側に存在する施設の立寄フラグを「3」にセットする。なぜならば、片側二車線以上の対面通行は、片側一車線の対面通行と比較して、対向車線を横切って右折することの困難性が高いからである(よれ故に、これらの施設は、立ち寄りが困難であると判断される)。例えば、同図に示す例において、道路リンクL11〜L13が片側二車線以上の道路、道路リンクL21,L31が片側一車線の道路である場合には、片側二車線の道路リンクL12,L13の左側に存在する施設A6の立寄フラグが「1」にセットされ、その右側に存在する施設A3の立寄フラグが「3」にセットされる。また、片側一車線の道路リンクL31の左側に存在する施設A5の立寄フラグが「1」にセットされ、その右側に施設が存在する場合には、その立寄フラグは「2」にセットされる。
【0033】
一連の規則に則って立寄容易性が判断されると、ステップ5において、提示形態決定部10dは、判断された立寄容易性に基づいて、その提示形態、すなわち、アイコンの表示形態を決定する。図4は、個々の施設と立寄フラグとの関係(施設リスト)を示す説明図である。上述したステップ3の処理において、個々の施設には、その立寄容易性を示す立寄フラグが関連付けられた施設リストが作成されている。提示形態決定部10dは、この施設リストに記載された立寄フラグを参照し、そのフラグの値が小さい施設程強調的に表示されるように、アイコンの表示形態を決定する。例えば、立寄フラグの値が小さい施設ほど、その表示寸法が大きくなるように、その表示形態を決定するといった如くである。また、これ以外にも、アイコンの表示寸法は個々の施設で同一としたままで、立寄フラグの値が小さい施設ほど点滅スピードが速くなるように、或いは、立寄フラグの値が小さい施設から順に、赤、黄、青といった表示色になるように、表示形態を決定してもよい。
【0034】
そして、ステップ7において、表示制御部10eおよび音声制御部10fは、地図情報、すなわち、ナビデータおよび施設データの提示処理を行う。具体的には、表示制御部10eは、ナビデータおよび施設データに基づいて、必要な地図情報が表示されるように、表示装置16を制御する。この場合、表示制御部10eは、施設データに含まれる施設のそれぞれが、提示形態決定部10dによって決定された表示形態に応じて表示されるように、表示装置16を制御する。また、音声制御部10fは、ナビデータおよび施設データに基づいて、必要な音声アナウンスが出力されるように、スピーカ17を制御する。
【0035】
一方、上述したステップ2の否定判定に引き続くステップ6では、地図情報取得部10bは、位置情報に基づいて、自車両周辺のナビデータを取得する。そして、ステップ7において、表示制御部10eおよび音声制御部10fは、地図情報、すなわち、ナビデータの提示処理を行う。具体的には、表示制御部10eは、ナビデータに基づいて、必要な地図情報が表示されるように、表示装置16を制御する。また、音声制御部10fは、ナビデータおよび施設データに基づいて、必要な音声アナウンスが出力されるように、スピーカ17を制御する。
【0036】
このように本実施形態によれば、ナビゲーション装置1は、車両の現在位置を検出し、この検出された現在位置に基づいて、車両周辺の道路情報を含むナビデータと、車両周辺の施設の位置を示す施設データとを地図情報として取得し、取得された施設データに含まれる個々の施設毎に、ナビゲーション用データに含まれる道路情報を参照して、前記施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する。そして、ナビゲーション装置1は、立寄容易性が判断されたある施設が、この施設より立ち寄り難いと判断された施設よりも強調的に表示されるように、個々の施設に関する表示形態を決定し、取得されたナビデータとともに、施設データに含まれる施設のそれぞれを決定された表示形態に応じて表示する。その結果、このナビゲーション装置1は、周囲に存在する個々の施設を対象として、道路情報を考慮することにより、立寄容易性を判断しているので、実際の交通環境では立ち寄り易い施設が、その判断によって立ち寄り難いと判断されてしまうことを抑制することができる。それ故に、施設に対する立寄容易性を信頼性よく判断することができる。
【0037】
また、本実施形態によれば、自車両が立ち寄り易い施設が強調的に表示されるので、ドライバーがその立ち寄り易い施設を容易に理解することができる。また、本実施形態では、対向車線を横切らなければ立ち寄ることができないような施設も表示されるので、ドライバーがそれを見過ごすといった可能性を低減することができる。この場合、その施設は、それが立ち寄り易い状況にある場合には強調的に表示され、また、立ち寄り難い状況にある場合には非強調的に表示される。この結果、全ての施設を一律に表示する手法と比較して、表示が煩雑となることが抑制され、また、施設の立寄容易性を認識させ易くするという効果において優れている。
【0038】
さらに、立寄判断部10cは、車両が走行する道路リンクと直進方向の道路リンクとの左側に存在する施設、および、車両が走行する道路リンクに接続する左折方向一つ分の道路リンクの左側に存在する施設を立ち寄りが容易であると判断している。そのため、個々の施設は、それが立ち寄り易い状況にある場合には強調的に表示され、また、立ち寄り難い状況にある場合には非強調的に表示される。この結果、全ての施設を一律に表示する手法と比較して、表示が煩雑となることを抑制することが可能となるとともに、ドライバーに立ち寄りの容易性のレベルを認識させる効果において優れている。この場合、立寄判断部10cは、前記道路リンクの道路環境が一方通行である場合には、当該道路リンクの左右の両側に存在する施設を、立ち寄りが容易であると判断する。これにより、実際の交通環境では立ち寄り易い施設が、その判断によって立ち寄り難いと判断されてしまうことを抑制することができる。
【0039】
また、本実施形態では、立寄判断部10cは、道路リンクの道路環境が片側二車線以上の道路である場合には、自車両と対面通行する対向車線側に存在する施設を、立ち寄りが困難であると判断している。このため、強調的な表示はなされないものの、それを表示させることにより、施設の情報はドライバーに提示することができる。なお、同様の観点から、立寄判断部10cは、道路リンクの道路環境が中央分離帯を有する道路である場合には、自車両と対面通行する対向車線側に存在する施設を立ち寄りが困難であると判断してもよい。
【0040】
なお、本実施形態では、車線数をベースに道路の左右に存在する施設の立寄容易性の判断しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、道路種別に応じて、道路の左右に存在する施設の立寄容易性の判断を行ってもよい。具体的には、立寄判断部10cは、道路リンクの道路種別が「一般国道」に該当する場合には、対面する対向車線の交通量が多いと考えられるので、道路リンクの右側に存在する施設の立寄フラグを「3」にセットする(左側の施設の立寄フラグは「1」)。また、道路リンクの道路種別が「一般都道府県道、一般道」に該当する場合には、対面する対向車線の交通量は「一般国道」と比較して少ないと考えられるので、道路リンクの右側に存在する施設の立寄フラグを「2」にセットし、(左側の施設の立寄フラグは「1」)、「細街路」に該当する場合には、道路リンクの左右に存在する施設の立寄フラグをそれぞれ「1」にセットしてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、左側通行を前提として説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、右側通行のケースであっても同様に対応可能である。ただし、このケースでは、上述した立寄容易性の判断における「(1)直進の道路リンクおよび左折1つ分の道路リンク」の条件は、「(1)直進の道路リンクおよび右折1つ分の道路リンク」となる。また、このケースでは、道路リンクの車線数が片側一車線以上である場合、道路リンクの右側に存在する施設程立ち寄り易いと判断され、道路リンクの左側に存在する施設程立ち寄り難いと判断されることとなる。そのため、立寄判断部10cは、右側通行の場合、車両が走行する道路リンクと直進方向の道路リンクとの右側に存在する施設、および、車両が走行する道路リンクに接続する右折方向一つ分の道路リンクの右側に存在する施設を立ち寄りが容易であると判断されることとなる。
【0042】
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係るナビゲーション装置1の全体構成を示すブロック図である。この第2の実施形態のナビゲーション装置1が第1の実施形態と相違する点は、ナビゲーション装置1が経路誘導を行っている点である。なお、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略し、以下、相違点について説明する。
【0043】
第2の実施形態に係るナビゲーション装置1において、演算処理ユニット10は、第1の実施形態に示す構成に加え、さらに、経路設定部(経路設定手段)10gと、経路記憶部10hとを有している。経路設定部10gは、ドライバーが入力部11を操作することにより、経路誘導を前提とした目的地が入力されると、現在の車両位置と、所定の目的地とを結ぶ誘導用の経路を設定する。一旦設定された誘導用の経路は、ドライバーによってリセットされるまで、経路記憶部10hに格納される。この場合、表示制御部10eは、地図情報取得部10bによって取得されるナビデータおよび施設データに基づいて、必要な地図情報が表示されるように表示装置16を制御するとともに、経路記憶部10hを参照し、地図情報上においてその経路が識別可能となるように表示装置16を制御する。また、音声制御部10fは、ナビデータおよび施設データに基づいて、必要な音声アナウンスが出力されるようにスピーカ17を制御するとともに、経路記憶部10hを参照し、適宜のタイミングにおいて経路に沿った走行を促す音声アナウンスが出力されるように、スピーカ17を制御する。
【0044】
経路誘導機能を備えたナビゲーション装置1において、施設情報の表示がドライバーから指示された場合には、演算処理ユニット10の立寄判断部10cは、誘導用の経路に対応する道路リンクの左右両側に存在する施設のそれぞれを対象として、立寄容易性を判断する。具体的には、以下のような規則に則って立寄判断処理が行われる。
【0045】
(1)誘導用の経路に対応する道路リンク
まず、立寄判断部10cは、経路記憶部10hを参照し、誘導用の経路に対応する道路リンクに沿って左右の両側に存在する施設を選択する。立寄判断部10cは、これらの施設を比較的立ち寄り易い傾向にある施設と判断する。なぜならば、これらの道路リンクは自車両の進路に相当し、それに沿った施設には特段の手間をかけずとも、立ち寄ることができるからである。なお、第1の実施形態では、左折1つ分の道路リンクに沿って存在する施設も抽出したが、誘導用の経路が存在する以上、それを逸れることはドライバーの負担となるため、本実施形態では、それらを抽出してない。そして、立寄判断部10cは、第1の実施形態に示すように、(2)道路リンクとの距離、(3)道路リンクの車線数に応じて、個々の施設に関する立寄容易性を判断し、それに対応する立寄フラグを設定する。
【0046】
このような一連の規則に則って立寄容易性が判断されると、提示形態決定部10dは、判断された立寄容易性に基づいて、その提示形態、すなわち、アイコンの表示形態を決定する。そして、表示制御部10eおよび音声制御部10fは、地図情報、すなわち、ナビデータおよび施設データの提示処理を行う。当然ながら、施設データに含まれる個々の施設は、提示形態決定部10dによって決定された表示形態に従って表示されるように、表示装置16が制御される。
【0047】
このように本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、立寄判断部10cは、車両の経路誘導中の場合には、誘導用の経路に対応する道路リンクの両側に存在する施設のそれぞれを対象として、立ち寄りの容易性を判断する。そのため、自車両が立ち寄り易い施設が強調的に表示されるので、ドライバーがその立ち寄り易い施設を容易に理解することができる。また、本実施形態では、対向車線を横切らなければ立ち寄ることができないような施設であっても表示されるので、ドライバーがそれを見過ごすといった可能性を低減することができる。
【0048】
(第3の実施形態)
第3の実施形態のナビゲーション装置1が第1または第2の実施形態と相違する点は、立ち寄りが困難な施設の表示と非表示とが切替可能なことである。なお、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略し、以下、相違点について説明する。
【0049】
立ち寄り困難な施設の表示または非表示は、ドライバーの入力部(入力手段)11を介した操作によって適宜のタイミングにおいて切替可能である。ドライバーによって表示または非表示の切替操作が行われると、この切替結果は、提示形態決定部10dに出力される。提示形態決定部10dは、ドライバーによって立ち寄り困難な施設の非表示が選択されている場合には、例えば、立寄フラグが「3」および「4」に設定されている施設を非表示とし、立寄フラグ「1」および「2」に設定されている施設に対してのみ表示を行う。立寄判断部10cによって立寄フラグが「3」または「4」にセットされるケース、すなわち、立ち寄りが困難と判断される施設としては、道路リンクの道路環境が中央分離帯を有する道路である場合には、自車両と対面通行する対向車線側に存在する施設であったり、または、道路リンクの道路環境が片側二車線以上の道路である場合には、自車両と対面通行する対向車線側に存在する施設である。
【0050】
そして、表示制御部10eおよび音声制御部10fは、地図情報、すなわち、ナビデータおよび施設データの提示処理を行う。当然ながら、施設データに含まれる個々の施設は、提示形態決定部10dによって決定された表示形態に従って表示されるように、表示装置16が制御される。
【0051】
このように本実施形態によれば、第1または第2の実施形態と同様の効果を奏するとともに、立寄判断部10cによって立ち寄りが困難であると判断された施設に関する表示と非表示とを切り替える入力部11をさらに有している。そのため、ドライバーの好みに応じて、立ち寄りが困難な施設の表示・非表示を切り替えることができるので、ユーザの利便性の向上をはかることができる。
【0052】
(第4の実施形態)
図6は、第4の実施形態に係るナビゲーションシステムの全体構成図である。第4の実施形態において、このナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置1と、サーバ(サーバシステム)2とを主体に構成されており、ナビゲーション装置1およびサーバ2が、相互に情報伝達可能なネットワーク環境が整備されていることを前提としている。ネットワークとしては、典型的にはインターネット等が挙げられるが、これに限定されるものではなく、各種の有線・無線ネットワークを適用することができる。
【0053】
図7および図8は、ナビゲーション装置1およびサーバ2のブロック構成図である。ナビゲーション装置1は、典型的には、車両に搭載される車載型の端末であるが、本実施形態ではこれ以外にも、携帯型の端末、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)などが例示できる。このナビゲーション装置1は、地図情報や、目的地までの誘導経路の表示、自車両周辺の施設の情報を表示する。ナビゲーション装置1は、第1または第2の実施形態と同様、演算処理ユニット10、入力部11、表示装置16およびスピーカ17を主体に構成されている。
【0054】
演算処理ユニット10は、これを機能的に捉えた場合、現在位置検出部10a、地図情報取得部10b、提示形態決定部10d、表示制御部10eおよび音声制御部10fを有しており、立寄判断部10cを備えていない以外の点において、第1の実施形態のそれと同じである。なお、このナビゲーション装置1には、地図情報を格納する地図情報格納部12を有しておらず、地図情報取得部10bは、サーバ2からネットワークを介して配信される地図情報を取得する。そのため、ナビゲーション装置1は、例えばモデムといった周知の通信装置より構成される通信部(取得手段)18を備えており、サーバ2との間で、ネットワークを介した情報伝達が可能である。この通信部18は、現在位置検出部10aによって検出された位置情報をサーバ2に対して送信することにより、自車両周辺の地図情報(ナビデータおよび施設データ)の取得の依頼を行う。
【0055】
図7に示すように、サーバ2は、演算処理部20と、通信部(受信手段および送信手段)21と、地図情報格納部22とで構成される。通信部21は、移動体の現在位置を示す位置情報を受信して、移動体周辺の地図情報の取得の依頼を受け付ける。演算処理部20としては、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたコンピュータを用いることができる。演算処理部20は、これを機能的に捉えた場合、地図情報作成部(取得手段)20aと、立寄判断部(判断手段)20bとを主体に構成される。地図情報作成部20aは、通信部21によって受信された位置情報に基づいて、移動体周辺の道路情報を含むナビデータと、移動体周辺の施設の位置を示す施設データとを地図情報として地図情報格納部22から取得する。地図情報格納部22には、ナビゲーション用の地図情報が格納されている。地図情報は、第1の実施形態と同様に、ナビデータと、施設データとで構成されている。立寄判断部20bは、第1または第2の実施形態においてナビゲーション装置1の立寄判断部10cと同様の機能を担い、取得された施設データに含まれる個々の施設毎に、ナビデータに含まれる道路情報を参照して、施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する(立寄判断処理)。これにより、例えば、図4を参照して説明したような、個々の施設に関する立寄容易性を示す施設リストが作成される。そして、通信部21は、取得されたナビゲーション用データおよび施設データとともに、立寄判断部20bによって判断された個々の施設に関する立寄容易性の判断結果(施設リスト)を移動体(ナビゲーション装置1)に対して送信する。
【0056】
そして、ナビゲーション装置1の地図情報取得部10bは、サーバ2からナビデータおよび施設データを受信するとともに、施設データに含まれる個々の施設への立寄容易性が判断された施設リストを受信する。提示形態決定部10dは、サーバ2によって判断された立寄容易性(施設リスト)に基づいて、施設データに含まれる施設のそれぞれに関する表示形態を決定する。表示制御部10eは、ナビデータおよび施設データに基づいて、必要な地図情報が表示されるように、表示装置16を制御する。この場合、表示制御部10eは、施設データに含まれる施設のそれぞれが、提示形態決定部10dによって決定された表示形態に応じて表示されるように、表示装置16を制御する。
【0057】
このように本実施形態によれば、サーバ2側で立寄容易性を判断するものであるが、上述した各実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、このナビゲーション装置1は、周囲に存在する個々の施設を対象として、道路情報を考慮することにより、その施設に対する立ち寄りの容易性を判断しているので、実際の交通環境では立ち寄り易い施設が、その判断によって立ち寄り難いと判断されてしまうことを抑制することができる。それ故に、施設に対する立ち寄りの容易性を信頼性よく判断することができる。また、第2の実施形態に示すように、このサーバシステムは、経路誘導を行う場合にも、同様にその立寄判断処理を行うことができる。また、この第3の実施形態に示すように、ナビゲーション装置1において、立ち寄りが困難であると判断された施設に関する表示と非表示とを切り替えてもよい。
【0058】
すなわち、本発明において、立寄判断を行う主体は、ナビゲーション装置1であっても、外部装置であるサーバ2であってもよい。それ故に、移動体周辺の道路情報を含むナビゲーション用データと、移動体周辺の施設の位置を示す施設データとを地図情報として取得する取得手段と、この取得手段によって取得された施設データに含まれる個々の施設毎に、取得手段によって取得されたナビゲーション用データに含まれる道路情報を参照して、施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する判断手段とを備える立寄容易性判断装置自体も本発明の一部として機能する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】第1の実施形態に係るナビゲーション装置1の全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係るナビゲーション装置1による処理手順を示すフローチャートである。
【図3】立寄判断処理の説明図である。
【図4】個々の施設と立寄フラグとの関係を示す説明図である。
【図5】第2の実施形態に係るナビゲーション装置1の全体構成を示すブロック図である。
【図6】第4の実施形態に係るナビゲーションシステムの全体構成図である。
【図7】サーバ2のブロック構成図である。
【図8】ナビゲーション装置1のブロック構成図である。
【符号の説明】
【0060】
1 ナビゲーション装置
10 演算処理ユニット
10a 現在位置検出部
10b 地図情報取得部
10c 立寄判断部
10d 提示形態決定部
10e 表示制御部
10f 音声制御部
10g 経路設定部
10h 経路記憶部
11 入力部
12 地図情報格納部
13 GPS受信器
14 方位センサ
15 車速センサ
16 表示装置
17 スピーカ
18 通信部
2 サーバ
20 演算処理部
20a 地図情報作成部
20b 立寄判断部
21 通信部
22 地図情報格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置において、
車両の現在位置を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された現在位置に基づいて、車両周辺の道路情報を含むナビゲーション用データと、車両周辺の施設の位置を示す施設データとを地図情報として取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された地図情報を表示する表示手段と、
前記取得手段によって取得された施設データに含まれる個々の施設毎に、前記取得手段によって取得されたナビゲーション用データに含まれる道路情報を参照して、前記施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する判断手段と、
立寄容易性が判断されたある施設が、当該施設より立ち寄り難いと判断された施設よりも強調的に表示されるように、個々の施設に関する表示形態を決定する決定手段と、
前記取得手段によって取得されたナビゲーション用データとともに、前記取得手段によって取得された施設データに含まれる施設のそれぞれが前記決定手段によって決定された表示形態に応じて表示されるように、前記表示手段を制御する制御手段と
を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
現在の車両位置と、所定の目的地とを結ぶ誘導用の経路を設定する経路設定手段をさらに有し、
前記道路情報は、道路上の特定地点を表すノードと、特定地点間の接続を表す道路リンクとで構成されており、
前記判断手段は、前記経路設定手段によって誘導用の経路が設定されている場合には、当該誘導用の経路に対応する道路リンクの左右両側に存在する施設のそれぞれを対象として、前記立寄容易性を判断することを特徴とする請求項1に記載されたナビゲーション装置。
【請求項3】
前記道路情報は、道路上の特定地点を表すノードと、特定地点間の接続を表す道路リンクとで構成されており、個々の道路リンクには、道路環境を示す情報が関連付けられており、
前記判断手段は、左側通行の場合、車両が走行する道路リンクと直進方向の道路リンクとの左側に存在する施設、および、車両が走行する道路リンクに接続する左折方向一つ分の道路リンクの左側に存在する施設を立ち寄りが容易であると判断し、右側通行の場合、車両が走行する道路リンクと直進方向の道路リンクとの右側に存在する施設、および、車両が走行する道路リンクに接続する右折方向一つ分の道路リンクの右側に存在する施設を立ち寄りが容易であると判断することを特徴とする請求項1に記載されたナビゲーション装置。
【請求項4】
前記道路情報は、道路上の特定地点を表すノードと、特定地点間の接続を表す道路リンクとで構成されており、個々の道路リンクには、道路環境を示す情報が関連付けられており、
前記判断手段は、前記道路リンクの道路環境が一方通行である場合には、当該道路リンクの左右両側に存在する施設を、立ち寄りが容易であると判断することを特徴とする請求項1に記載されたナビゲーション装置。
【請求項5】
前記道路情報は、道路上の特定地点を表すノードと、特定地点間の接続を表す道路リンクとで構成されており、個々の道路リンクには、道路環境を示す情報が関連付けられており、
前記判断手段は、前記道路リンクの道路環境が中央分離帯を有する道路である場合には、自車両と対面通行する対向車線側に存在する施設を、または、前記道路リンクの道路環境が片側二車線以上の道路である場合には、自車両と対面通行する対向車線側に存在する施設を、立ち寄りが困難であると判断することを特徴とする請求項1に記載されたナビゲーション装置。
【請求項6】
前記判断手段によって立ち寄りが困難であると判断された施設に関する表示と非表示とを切り替える入力手段をさらに有することを特徴とする請求項5に記載されたナビゲーション装置。
【請求項7】
ネットワークを介して地図情報を配信するサーバシステムにおいて、
移動体の現在位置を示す位置情報を受信して、前記移動体周辺の地図情報の取得の依頼を受け付ける受信手段と、
前記受信手段によって受信された位置情報に基づいて、移動体周辺の道路情報を含むナビゲーション用データと、前記移動体周辺の施設の位置を示す施設データとを地図情報として取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された施設データに含まれる個々の施設毎に、前記取得手段によって取得されたナビゲーション用データに含まれる道路情報を参照して、前記施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する判断手段と、
前記取得手段によって取得されたナビゲーション用データおよび施設データとともに、前記判断手段によって判断された個々の施設に関する立寄容易性の判断結果を前記移動体に対して送信する送信手段と
を有することを特徴とするサーバシステム。
【請求項8】
ある移動体の位置からその周囲に存在する施設への立ち寄り易さを判断する立寄容易性判断装置において、
移動体周辺の道路情報を含むナビゲーション用データと、移動体周辺の施設の位置を示す施設データとを地図情報として取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された施設データに含まれる個々の施設毎に、前記取得手段によって取得されたナビゲーション用データに含まれる道路情報を参照して、前記施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する判断手段と
を有することを特徴とする立寄容易性判断装置。
【請求項9】
ナビゲーション方法において、
車両の現在位置を検出する第1のステップと、
前記第1のステップにおいて検出された現在位置に基づいて、車両周辺の道路情報を含むナビゲーション用データと、車両周辺の施設の位置を示す施設データとを地図情報として取得する第2のステップと、
前記第2のステップにおいて取得された施設データに含まれる個々の施設毎に、前記取得手段によって取得されたナビゲーション用データに含まれる道路情報を参照して、前記施設に対する立ち寄り易さを示す立寄容易性を判断する第3のステップと、
前記第3のステップにおいて立寄容易性が判断されたある施設が、前記第3のステップにおいて当該施設より立ち寄り難いと判断された施設よりも強調的に表示されるように、個々の施設に関する表示形態を決定する第4のステップと、
前記第2のステップにおいて取得されたナビゲーション用データとともに、前記第2のステップにおいて取得された施設データに含まれる施設のそれぞれを、前記第4のステップにおいて決定された表示形態に応じて表示する第5のステップと
を有することを特徴とするナビゲーション方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−313088(P2006−313088A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−135163(P2005−135163)
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】