説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、ナビゲーションプログラム、および記録媒体

【課題】旅行目的などに対応させ、利用者が所望する施設を提示すること。
【解決手段】ナビゲーション装置100は、目的地設定部110と、条件設定部120と、探索部130と、選出部140と、提示部150とを備える。目的地設定部110には、目的地が設定される。条件設定部120には、利用者の旅行目的に関する条件(以下、「旅行条件」という)が設定される。探索部130は、目的地設定部110に設定される目的地までの経路を探索する。選出部140は、条件設定部120に設定された旅行条件に基づいて、探索部130によって探索された経路周辺の施設を選出する。提示部150は、選出部140によって選出された施設を提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両などの移動体に搭載されるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、ナビゲーションプログラム、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両などの移動体には、ナビゲーション装置が搭載されている。このようなナビゲーション装置には、利用者におすすめ地点を通知したり、予め設定した条件に該当する施設を通知したり、経路案内中に広告情報を受信してその広告に掲載されている地点を通知したりするものが知られている。具体的には、たとえば、出発地点から目的地までの途中経路付近に存在する観光地等の施設をユーザに通知するようにした技術が提案されている。(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−148069号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術は、単に、出発地点から目的地までの途中経路付近に存在する観光地等の施設をユーザに通知するに過ぎず、つまり、利用者の旅行目的などに対応した施設の通知をおこなうことができず、通知される観光地の中から、利用者が旅行目的などに応じて所望の施設を探さなければならないといった問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかるナビゲーション装置は、目的地が設定される目的地設定手段と、利用者の旅行目的に関する条件(以下、「旅行条件」という)が設定される条件設定手段と、前記目的地設定手段に設定される目的地までの経路を探索する探索手段と、前記条件設定手段に設定された前記旅行条件に基づいて、前記探索手段によって探索された前記経路周辺の施設を選出する選出手段と、前記選出手段によって選出された施設を提示する提示手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項9の発明にかかるナビゲーション方法は、目的地が設定される目的地設定工程と、利用者の旅行目的に関する条件(以下、「旅行条件」という)が設定される条件設定工程と、前記目的地設定工程にて設定される目的地までの経路を探索する探索工程と、前記条件設定工程にて設定された前記旅行条件に基づいて、前記探索工程にて探索された前記経路周辺の施設を選出する選出工程と、前記選出工程にて選出された施設を提示する提示工程と、含むことを特徴とする。
【0007】
また、請求項10の発明にかかる経路探索プログラムは、請求項9に記載のナビゲーション方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項11の発明にかかる記録媒体は、請求項10に記載のナビゲーションプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録したことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、ナビゲーションプログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
(実施の形態)
(ナビゲーション装置100の機能的構成)
この発明の実施の形態にかかるナビゲーション装置100の機能的構成について説明する。図1は、実施の形態にかかるナビゲーション装置100の機能的構成の一例を示すブロック図である。図1において、ナビゲーション装置100は、目的地設定部110と、条件設定部120と、探索部130と、選出部140と、提示部150と、取得部160と、を備えている。
【0011】
目的地設定部110には、目的地が設定される。目的地としては、たとえば、道路沿線の施設が設定される。条件設定部120には、利用者の旅行目的に関する条件(以下、「旅行条件」という)が設定される。旅行条件は、グルメ旅、寺院巡りなど、特定の施設を経由するための条件であってもよいが、代表的には、「プライベート旅」、「ビジネス旅」といった旅行目的に関する条件や、過去に立ち寄ったか否か、つまり、過去に立ち寄った施設の履歴に関する条件が挙げられる。
【0012】
探索部130は、目的地設定部110に設定される目的地までの経路を探索する。選出部140は、条件設定部120に設定された旅行条件に基づいて、探索部130によって探索された経路周辺の施設を選出する。選出される施設は、たとえば、旅行条件が「ビジネス旅」といった条件であれば、政府所有や市町村所有の観光施設などが挙げられ、旅行条件が「プライベート旅」といった条件であれば、すべての観光施設が挙げられる。旅行条件の設定は、具体的には、利用者からの操作入力に基づいておこなわれる。
【0013】
また、旅行条件が過去に立ち寄った施設の履歴に関する条件であれば、選出部140は、過去に立ち寄った施設を除外した施設や、旅行に精通している人向けの施設を選出すればよい。過去に立ち寄った施設の履歴に関する条件の設定は、移動体の走行履歴に基づくものであってもよいし、利用者からの操作入力に基づくものでもよい。
【0014】
また、過去に立ち寄った施設の履歴が存在しない場合、つまり、利用者にとって初めての旅行の場合、選出部140は、大規模な観光施設として駐車場の大きい施設を選出してもよいし、施設内の見学を迅速におこなえるように駐車場から近い施設を選出してもよい。また、過去に立ち寄った施設の履歴が存在する場合、つまり、利用者にとって2回目以降の旅行の場合や、利用者が当該地域や旅行に精通している場合、選出部140は、小規模な観光施設として駐車場の小さい施設を選出してもよいし、施設までの歩行中の見学をおこなえるように駐車場から遠い施設を選出してもよいし、後述する優先度(おすすめスポットの順位)の低い施設を選出してもよい。
【0015】
提示部150は、選出部140によって選出された施設を提示する。提示部150は、ディスプレイなどを用いた表示画面によって施設を提示してもよいし、音声によって施設を提示してもよい。
【0016】
また、本実施の形態において、選出部140は、条件設定部120に設定される旅行条件に応じた数の施設を選出してもよい。選出部140は、上述した「プライベート旅」や「ビジネス旅」といった旅行条件に応じた数の施設を選出してもよいが、代表的には、「プライベート旅」や「ビジネス旅」を、さらに細分化した「ゆっくり旅」または「急ぎ旅」といった条件の場合に、「プライベート旅」の「ゆっくり旅」、「プライベート旅」の「急ぎ旅」などに応じた数の施設を選出すればよい。より具体的には、選出部140は、「ゆっくり旅」が設定されている場合に、「急ぎ旅」に比べて多い数の施設を選出すればよい。本構成は、旅行条件に応じた数の施設を選出することにより、利用者にとって、必要な施設のみを提示させるとともに、不要な施設をさせないようにすることを可能にしたものである。
【0017】
また、本実施の形態において、取得部160は、任意の構成要素である。取得部160は、旅行条件ごとに設定され、施設を選出するための優先度に関する情報を取得する。この場合、選出部140は、取得部160によって取得された優先度に関する情報と、条件設定部120に設定される旅行条件とに基づいて、施設を選出する。
【0018】
優先度に関する情報は、施設を選出するための優先順位を示すものであり、具体的には、おすすめスポットの順位を示すものである。優先度に関する情報は、図示外の格納部に予め格納されるものであってもよいし、情報を配信するサーバに蓄積されるものを受信してもよい。選出部140は、優先度に関する情報と、旅行条件とに基づき、たとえば、ある地域のおすすめスポットの5位までの施設を旅行条件ごとに選出する。
【0019】
また、本実施の形態において、探索部130は、選出部140によって選出された施設を立ち寄り地とした経路探索開始の入力を受け付ける制御をおこなうとともに、当該経路探索開始の入力を受け付けた際に、選出された施設を立ち寄り地とした目的地までの経路を探索してもよい。入力を受け付ける制御は、具体的には、たとえば、提示した施設について、立ち寄り地とするか否かの入力を受け付ける画面を表示させるとともに、図示外の入力部を介して、利用者からの入力を受け付け可能にする制御が挙げられる。
【0020】
本構成は、提示した施設のうち、利用者が所望する施設を、利用者自身で指定することを可能にした構成である。なお、この場合、提示部150は、探索部130によって探索された立ち寄り地を経由した場合の目的地までの経路のみを提示してもよいし、立ち寄り地を経由しない場合の通常の経路とともに提示してもよい。
【0021】
また、本実施の形態において、探索部130は、選出部140によって選出された施設を立ち寄り地とした目的地までの経路と、当該立ち寄り地を経由しない場合の通常の経路とを探索してもよい。この場合、提示部150は、探索部130によって探索された立ち寄り地を経由した場合の目的地までの経路と、立ち寄り地を経由しない場合の通常の経路とを提示すればよい。
【0022】
また、本実施の形態において、探索部130は、決定部131を備えてもよい。決定部131は、条件設定部120に設定される旅行条件に応じて立ち寄り可能なエリアの範囲を決定する。選出部140は、決定部131によって決定された立ち寄り可能なエリア内から施設を選出する。この場合、探索部130は、選出された施設を経由する目的地までの経路を探索してもよい。
【0023】
決定部131は、たとえば、上述した「プライベート旅」や「ビジネス旅」に応じて立ち寄り可能なエリアの範囲を決定してもよいが、代表的には、「プライベート旅」や「ビジネス旅」をさらに細分化した「ゆっくり旅」または「急ぎ旅」といった条件に応じてエリアの範囲を決定すればよい。具体的には、決定部131は、「ゆっくり旅」が設定されている場合に、「急ぎ旅」に比べて広いエリアの範囲を決定すればよい。
【0024】
立ち寄り可能なエリアの範囲は、たとえば、地域ごとに予め設定された所定の範囲としてもよいが、立ち寄り地を経由しない場合の目的地までの通常の経路を基準として、目的地までに要する、所定の距離の範囲、または所定の時間の範囲としてもよい。所定の距離(または時間)の範囲は、具体的には、通常の経路に比べて、2割増し、3割増しなどとなる距離(または時間)の範囲であり、「ゆっくり旅」または「急ぎ旅」などの旅行条件によって、たとえば、「ゆっくり旅」のときに3割増し、「急ぎ旅」のときに2割増しなどとして、予め設定される値であってもよいし、利用者からの入力によって適宜設定されるものであってもよい。本構成は、立ち寄り地を経由する経路を探索する際に、目的地までの距離(または時間)を考慮することを可能にしたものであり、通常の経路から極端に逸脱することによる大幅な距離(または時間)の増加を防止するものである。
【0025】
(ナビゲーション装置100のナビゲーション処理手順)
つぎに、図2を用いて、ナビゲーション装置100のナビゲーション処理手順について説明する。図2は、本実施の形態にかかるナビゲーション装置100のナビゲーション処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0026】
図2のフローチャートにおいて、まず、ナビゲーション装置100は、まず、目的地設定部110に目的地が設定されたか否かを判断する(ステップS201)。ステップS201において、目的地が設定されるまで待機状態にあり(ステップS201:Noのループ)、目的地設定部110に目的地が設定されると(ステップS201:Yes)、目的地までの経路探索をおこなう(ステップS202)。そして、条件設定部120に設定される旅行条件に基づいて、探索された経路周辺の施設を選出する(ステップS203)。このあと、選出された施設を提示し(ステップS204)、一連の処理を終了する。
【0027】
以上説明したように、本実施の形態にかかるナビゲーション装置100は、旅行条件が設定される条件設定部120を備え、旅行条件設定部120に設定される旅行条件に基づいて、目的地までの経路周辺の施設を選出するようにした。したがって、利用者の旅行目的などに基づいて、施設を選出することができるので、利用者が所望する施設を提示することができる。
【0028】
また、本実施の形態において、旅行条件に応じた数の施設を選出するようにすれば、利用者に対して、必要な施設のみを提示することができるとともに、不要な施設を提示させないようにすることができる。
【0029】
また、本実施の形態において、優先度に関する情報と、旅行条件とに基づいて、施設を選出するようにすれば、おすすめスポットや、有名どころなど、優先度の高い施設を選出することができる。
【0030】
また、本実施の形態において、選出された施設を立ち寄り地とした目的地までの経路と、立ち寄り地を経由しない場合の通常の経路とを探索するようにし、当該二つの経路を提示するようにすれば、利用者は、二つの経路の到着時刻の差や、距離の差を把握することができる。また、立ち寄り地を経由した場合の経路の走行距離や所要時間が利用者の想像していた以上に要する場合には、旅行条件の設定を変えて再度探索することにより、利用者の所望する走行距離や到着時刻に対応した施設に立ち寄ることが可能になる。
【0031】
また、本実施の形態において、旅行条件に応じて立ち寄り可能なエリアの範囲を決定するようにし、決定された立ち寄り可能なエリア内から施設を選出するようにすれば、利用者は、一定のエリア内の施設を経由して、目的地へ到達することができる。このように、旅行条件に応じてエリアの範囲を決定し、施設を選出することにより、目的地までの走行距離または所要時間を考慮した経路探索をおこなうことができる。
【0032】
また、本実施の形態において、立ち寄り可能なエリアの範囲を、立ち寄り地を経由しない場合の通常の経路を基準として、目的地までに要する、所定の距離の範囲、または所定の時間の範囲とすれば、目的地までの走行距離または所要時間を考慮した経路探索をおこなうことができる。したがって、通常の経路から極端に逸脱することによる大幅な距離(または時間)の増加を防止でき、利用者は、消費燃料または所要時間を考慮して施設に立ち寄ることができる。
【0033】
また、本実施の形態において、旅行条件を、旅行目的、または過去に立ち寄った施設の履歴に関するものとすれば、最も簡単に、利用者が所望する施設を提示できる。具体的には、「プライベート旅」や「ビジネス旅」といった旅行目的、過去に立ち寄ったか否かの履歴、旅行目的をさらに細分化した「ゆっくり旅」や「急ぎ旅」といった旅行条件に応じて、施設を選出することができる。したがって、利用者に対して、その時々の条件に応じた施設を提示することができる。
【実施例】
【0034】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、車両に搭載されるナビゲーション装置によって、本発明のナビゲーション装置100を実施した場合の一例について説明する。
【0035】
(ナビゲーション装置300のハードウェア構成)
図3を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置300のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施例にかかるナビゲーション装置300のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3において、ナビゲーション装置300は、車両などの移動体に搭載されており、CPU301と、ROM302と、RAM303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、音声I/F(インターフェース)308と、スピーカ309と、入力デバイス310と、映像I/F311と、ディスプレイ312と、通信I/F313と、GPSユニット314と、各種センサ315と、を備えている。また、各構成部301〜315はバス320によってそれぞれ接続されている。
【0036】
CPU301は、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラム、現在地点算出プログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、地図データ表示プログラムなどの各種プログラムを記録している。また、RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。
【0037】
現在地点算出プログラムは、たとえば、後述するGPSユニット314および各種センサ315の出力情報に基づいて、車両の現在地点(ナビゲーション装置300の現在地点)を算出させる。
【0038】
経路探索プログラムは、後述する磁気ディスク305に記録されている地図データなどを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路を探索させる。ここで、最適な経路とは、目的地点までの最短(または最速)経路やユーザが指定した条件に最も合致する経路などである。また、目的地点のみならず、磁気ディスク305や光ディスク307に記録されている旅行条件に基づいて、所定の施設を選出するとともに、当該施設を立ち寄り地とした目的地までの経路を探索する。探索された誘導経路は、CPU301を介して音声I/F308や映像I/F311へ出力される。
【0039】
経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報、現在地点算出プログラムを実行することによって算出された車両の現在地点情報、磁気ディスク305から読み出された地図データに基づいて、リアルタイムな経路誘導情報を生成させる。生成された経路誘導情報は、CPU301を介して音声I/F308や映像I/F311へ出力される。
【0040】
地図データ表示プログラムは、磁気ディスク305や光ディスク307に記録されている地図データを映像I/F311によってディスプレイ312に表示させる。
【0041】
磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク305としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0042】
光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク307は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク307のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0043】
磁気ディスク305や光ディスク307に記録される情報の一例としては、地図データや機能データが挙げられる。地図データは、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを有しており、地区ごとに分けられた複数のデータファイルによって構成されている。この地図データは、ディスプレイ312の表示画面において2次元または3次元に描写される。ナビゲーション装置300が経路誘導中の場合は、地図データと後述するGPSユニット314によって取得された車両の現在地点を示す車両マークとが重ねて表示されることとなる。
【0044】
音声I/F308は、音声出力用のスピーカ309に接続される。スピーカ309は、音声を出力する。入力デバイス310は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス310は、リモコン、キーボード、マウス、タッチパネルのうち、いずれか一つの形態によって実現されてもよいし、複数の形態によって実現されてもよい。
【0045】
映像I/F311は、ディスプレイ312と接続される。映像I/F311は、具体的には、たとえば、ディスプレイ312全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ312を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0046】
ディスプレイ312には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。ディスプレイ312には、上述した地図データが
2次元または3次元に描画される。ディスプレイ312に表示された地図データには、ナビゲーション装置300を搭載した車両の現在地点をあらわすマークなどを重ねて表示することができる。車両の現在地点は、CPU301によって算出される。
【0047】
このディスプレイ312は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。ディスプレイ312は、たとえば、車両のダッシュボード付近に設置される。ディスプレイ312は、車両のダッシュボード付近のほか、車両の後部座席周辺などに設置するなどして、車両内に複数設置してもよい。
【0048】
通信I/F313は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置300とCPU301とのインターフェースとして機能する。通信I/F313は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU301とのインターフェースとしても機能する。
【0049】
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F313は、たとえば、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System)/ビーコンレシーバ、無線ナビゲーション装置、およびその他のナビゲーション装置によって構成され、VICSセンターから配信される渋滞や交通規制などの道路情報を取得する。なお、VICSは登録商標である。
【0050】
また、通信I/F313は、優先度に関する情報をサーバから取得する。優先度に関する情報は、施設を選出するための優先順位を示すものであり、具体的には、おすすめスポットの順位を示すものである。
【0051】
また、通信I/F313は、たとえば、DSRC(Dedicated Short Range Communication)を用いた場合は、路側に設置された無線装置と双方向の無線通信をおこなう車載無線装置によって構成され、交通情報や地図情報などの各種情報を取得する。なお、DSRCの具体例としては、ETC(ノンストップ自動料金支払いシステム)が挙げられる。
【0052】
GPSユニット314は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在地点を示す情報を出力する。GPSユニット314の出力情報は、後述する各種センサ315の出力値とともに、CPU301による車両の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
【0053】
各種センサ315は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサなどの、車両の位置や挙動を判断することが可能な情報を出力する。各種センサ315の出力値は、CPU301による車両の現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。
【0054】
図1に示したナビゲーション装置100が備える、目的地設定部110と、条件設定部120と、探索部130と、決定部131と、選出部140と、提示部150と、取得部160とは、図3に示したナビゲーション装置300におけるROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU301が所定のプログラムを実行し、ナビゲーション装置300における各部を制御することによってその機能を実現する。
【0055】
すなわち、本実施例のナビゲーション装置300は、ナビゲーション装置300における記録媒体としてのROM302に記録されている経路探索プログラムや経路誘導プログラムを実行することにより、図1に示したナビゲーション装置100が備える機能を、図2に示したナビゲーション処理手順で実行することができる。
【0056】
(ナビゲーション装置300がおこなうナビゲーション処理の一例)
つぎに、図4を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置300がおこなうナビゲーション処理の一例について説明する。図4は、本実施例にかかるナビゲーション装置300がおこなうナビゲーション処理の一例を示すフローチャートである。
【0057】
図4において、ナビゲーション装置300は、まず、目的地が設定されたか否かを判断する(ステップS401)。ステップS401において、目的地が設定されるまで待機状態にあり(ステップS401:Noのループ)、目的地が設定されると(ステップS401:Yes)、旅行条件の選択を受け付ける画面表示をおこなう(ステップS402)。なお、旅行条件の選択を受け付ける画面は、具体的には、「プライベート旅」、「ビジネス旅」といった条件の選択を受け付ける画面であり、詳細については、図6〜図8を用いて後述する。
【0058】
このあと、旅行条件が選択されたか否かを判断する(ステップS403)。ステップS403において、旅行条件が選択されるまで待機状態にあり(ステップS403:Noのループ)、旅行条件が選択されると(ステップS403:Yes)、目的地までのルートを探索する(ステップS404)。なお、ステップS404において探索されるルートは、目的地まで最短(または最速)となるルート(以下、「通常ルート」という)である。
【0059】
そして、旅行条件に応じた優先度に関する情報を取得する(ステップS405)。優先度に関する情報は、施設を選出するための優先順位を示した情報である。なお、優先度に関する情報は、通信I/F313を介してサーバから受信することによって取得される情報であり、詳細については、図5を用いて後述する。
【0060】
そして、通過エリアの範囲を決定する(ステップS406)。通過エリアの範囲は、通常ルートを基準として、目的地までに要する、所定の距離の範囲、または所定の時間の範囲であり、詳細については、図9を用いて後述する。このあと、決定した通過エリアの範囲の中から、旅行条件に応じた数の施設を選出する(ステップS407)。そして、施設を立ち寄り地として経由するルート(以下、「立ち寄りルートという」)を探索する(ステップS408)。そして、通常ルートと、立ち寄りルートを表示する(ステップS409)。
【0061】
このあと、立ち寄りルートが選択されたか否かを判断する(ステップS410)。ステップS410において、立ち寄りルートが選択されたと判断した場合(ステップS410:Yes)、立ち寄りルートの案内をおこない(ステップS411)、一連の処理を終了する。一方、ステップS410において、立ち寄りルートが選択されないと判断した場合(ステップS410:No)、通常ルートの案内をおこない(ステップS412)、一連の処理を終了する。
【0062】
上述した処理では、立ち寄りルートを探索して表示するようにしたが、旅行条件に応じて選出した施設(ステップS407)を単に表示するだけでもよい。また、立ち寄りルートの探索(ステップS408)については、自動的に探索するようにしているが、これに限られるものではなく、たとえば、ステップS407にて選出した施設を表示するとともに、利用者からの入力に基づいて、立ち寄りルートの探索をおこなうようにしてもよい。
【0063】
また、上述した処理は、ナビゲーション装置300によって実現するようにしたが、通信ナビゲーションシステムに用いられる管理サーバによって実現することも可能である。具体的には、管理サーバが、利用者からの経路探索の要求を受けて、目的地までの経路を探索するとともに、旅行条件に基づいて、探索された経路周辺の施設を選出や、当該施設を立ち寄る立ち寄りルート探索をおこない、当該選出結果や当該探索結果を移動体に送信すればよい。
【0064】
上述した処理によれば、立ち寄りルートを通った際の目的地の到着時刻がわかるので、目的地への到達時刻が予想外に遅れてしまうようなことを防止できる。さらに、旅行条件に基づいて施設が選出されるので、利用者が所望する施設を、利用者自らが選択するといった手間を省くことができる。このように、旅行条件のみを設定することにより、利用者に対して、目的地までの通常ルートのほかに、旅行条件に応じた施設を提示することができるとともに、当該施設を経由する立ち寄りルートを案内することができる。
【0065】
(優先度に関する情報の一例)
つぎに、図5を用いて、本実施例において取得する優先度に関する情報の一例について説明する。図5は、本実施例において取得する優先度に関する情報の一例を示す説明図である。
【0066】
図5において、符号500は、A市優先度を示したものであり、具体的には、A市のおすすめスポットを示したものである。A市優先度500には、順位501と、旅行条件としてのプライベート502と、旅行条件としてのビジネス503とが記載されている。順位501は、各旅行条件において、施設を選出するための優先順位を示したものである。プライベート502には、順位501の順にしたがって、観光施設が記載されている。ビジネス503には、順位501の順にしたがって、市町村所有の観光施設やビジネス時におけるおすすめスポットが記載されている。
【0067】
このような優先度がA市に限らず、他の地域についても設定されている。この優先度は、予めナビゲーション装置300に格納されるものであってもよいが、サーバに格納され、不特定多数の利用者からの評価に基づくものであることが望ましい。サーバからの不特定多数の利用者からの評価に基づくものであれば、リアルタイムで多数人の評価に基づいた優先度に関する情報を得ることができる。
【0068】
(旅行条件の選択を受け付ける画面の一例)
つぎに、図6〜図8を用いて、本実施例における旅行条件の選択を受け付ける画面の一例について説明する。図6〜図8は、本実施例における旅行条件の選択を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
【0069】
図6において、表示画面600は、旅行条件の選択を受け付ける画面であり、たとえば、目的地が設定されたあとに表示される画面である。表示画面600には、「プライベート」601と、「ビジネス」602とが、選択可能に表示されている。この表示画面600において、「プライベート」601が選択されたとすると、以下に説明する図7に示す画面に移行する。
【0070】
図7は、図6に示した表示画面600において、「プライベート」601が選択された場合の画面を示している。図7に示す表示画面700には、「ゆっくり旅」701と、「急ぎ旅」702とが、選択可能に表示されている。この表示画面700において、「急ぎ旅」702が選択されたとすると、以下に説明する図8に示す画面に移行する。
【0071】
図8は、図7に示した表示画面700において、「急ぎ旅」702が選択された場合の画面を示している。図8に示す表示画面800には、「初めての旅」801と、「2回目以降の旅」802とが、選択可能に表示されている。この表示画面800において、「初めての旅」801が選択されたとすると、図5に示したプライベート502の優先度にしたがって、たとえば、優先順位の高い所定数の施設が選出され、当該施設の地図画面上への表示や、当該施設を経由する目的地までのルートの探索がおこなわれる。
【0072】
また、「2回目以降の旅」802が選択されたとすると、車両の走行履歴を基に、過去に立ち寄った施設を除外するとともに、図5に示したプライベート502の優先度にしたがって、優先順位の高い所定数の施設が選出され、当該施設の地図画面上への表示や、当該施設を経由する目的地までのルートの探索がおこなわれる。なお、「2回目以降の旅」が選択されたあとに、「旅行上級者か否かの」選択を受け付ける画面を用意し、旅行上級者が選択された場合に、旅行に精通した人向けの施設として、たとえば、図5に示したプライベート502の優先度の低い施設から順に施設を選出したり、所定の優先度以下の施設を選出したりしてもよい。
【0073】
また、図8に示した表示画面800において、「初めての旅」801、または「2回目以降の旅」802が、選択されたあとに、目的地までの到着時刻(または走行距離)を指定する入力を受け付けるようにし、図5に示した優先度とともに、指定された時刻(または走行距離)を基に、ルート探索をおこなうようにしてもよい。
【0074】
なお、上述した説明において、表示画面の移行の順番は、図6、図7、図8の順番として説明したが、これに限られるものではなく、任意に設定可能である。また、図6において、「ビジネス」602が選択された場合にも、図7および図8に示した表示画面700,800に適宜移行する。
【0075】
(目的地までのルートを示す表示画面の一例)
つぎに、図9を用いて、本実施例における目的地までのルートを示す表示画面の一例について説明する。図9は、本実施例における目的地までのルートを示す表示画面の一例を示す説明図である。
【0076】
図9において、表示画面900は、出発地901と、目的地902と、立ち寄りルート910と、通常ルート920と、が表示されている。符号930は、通過エリアの範囲を示したものであり、実際の画面では表示されない。この通過エリアの範囲930については、後述する。また、表示画面900には、立ち寄りルート910と通常ルート920とについて、目的地到着時刻と目的地までの距離とを示す比較画面940が表示されている。なお、立ち寄りルート910を経由した場合の到着時刻には、各施設における観光時間が含まれるものとする。この観光時間は、たとえば、予め設定された施設ごとの時間でもよいし、サーバから優先度とともに受信するようにした施設ごとの平均観光時間であってもよい。
【0077】
ここで、通過エリアの範囲930について、詳細に説明する。通過エリアの範囲930は、便宜上示した領域である。この通過エリアの範囲930は、たとえば、通常ルート920を基準にして、並行する線で挟まれる領域であり、旅行条件に応じて領域が変動する。具体的には、たとえば、通過エリアの範囲930は、旅行条件が「急ぎ旅」の場合は、「ゆっくり旅」に比べて、その領域が狭くなる。また、通過エリアの範囲930は、利用者からの入力により、到着時刻(または走行距離)が指定されたとすると、指定された到着時刻に応じて領域が変動する。
【0078】
ここで、表示画面900に表示される施設の優先度は、図5に示したように、優先度の高い順に、A城、A寺、A公園、A神社、A牧場となっている。立ち寄りルート910には、A城、A寺、A牧場が立ち寄り地となっているが、A牧場よりも優先度の高い、A公園とA神社は立ち寄り地として選出されていない。これは、たとえば、「急ぎ旅」が選択された場合や、利用者からの入力により、到着時刻が指定された場合に、通過エリアの範囲930の領域が狭まり、通過エリアの範囲930の領域に含まれなくなったために、選出されなかったことによるものである。
【0079】
なお、「ゆっくり旅」が選択された場合や、到着時刻にゆとりのある時刻が設定された場合には、通過エリアの範囲930の領域が広くなることにより、A公園とA神社を立ち寄り地に含む立ち寄りルートとしてもよい。また、表示画面900においては、A城、A寺、A牧場の3カ所の立ち寄り地が表示されているが、「急ぎ旅」が選択された場合や、利用者からの入力により、到着時刻が指定された場合に、適宜、優先度の低いA牧場を立ち寄り地から削除し、A城1カ所のみ、またはA城およびA寺の2カ所を立ち寄り地とした立ち寄りルートとしてもよい。
【0080】
また、上述した説明においては、旅行条件に応じて通過エリアの範囲930の領域を変動させて、通過エリアの範囲930内の施設を選出するようにしたが、これに限られるものではなく、通過エリアの範囲930にかかわらず、旅行条件に応じて選出する施設の数を変動させるようにし、たとえば、優先度順に、「急ぎ旅」の場合に3カ所、「ゆっくり旅」のときに6カ所の施設を選出するようにして、当該施設の表示、または当該施設を経由する経路探索をおこなうようにしてもよい。
【0081】
また、上述したように、図9の表示画面900では、探索された立ち寄りルート910を表示するようにしたが、立ち寄りルート910を探索しない場合には、通常ルート920と旅行条件に応じて選出した施設とを単に表示するだけでもよい。
【0082】
以上説明したように、本実施の形態にかかるナビゲーション装置300は、設定される旅行条件に基づいて、目的地までの経路周辺の施設を選出するようにした。したがって、利用者の旅行目的などに基づいて、施設を選出することができるので、利用者が所望する施設を提示することができる。
【0083】
また、本実施例にかかるナビゲーション装置300は、設定される旅行条件に基づいて、通常ルート周辺の施設を選出するとともに、当該施設を立ち寄り地として経由する目的地までの経路を探索するようにした。したがって、利用者が当該施設に立ち寄った場合であっても、利用者は目的地の到着時刻がわかるので、目的地への到達時刻が予想外に遅れてしまうようなことを防止できる。さらに、利用者の旅行目的などに基づいて施設が選出されるので、利用者が所望する施設を、利用者自らが選択するといった手間を省くことができる。このように、旅行条件のみを設定することにより、利用者は、目的地に行くまでに、旅行条件に応じた施設に立ち寄ることができる。
【0084】
また、本実施例において、旅行条件に応じた数の施設を選出するようにし、選出された数の施設を立ち寄り地として経由する目的地までの経路を探索するようにしたので、旅行条件に適した数の施設が選択されることになり、目的地までの到着時刻を考慮した経路探索をおこなうことができる。
【0085】
また、本実施例において、優先度に関する情報と、旅行条件とに基づいて、施設を選出するようにし、選出された施設を立ち寄り地として経由する目的地までの経路を探索するようにしたので、おすすめスポットや、有名どころなど、優先度の高い施設を経由する経路を探索することができる。
【0086】
また、本実施例において、立ち寄りルートと、通常ルートとを探索するようにし、当該二つのルートを表示するようにしたので、利用者は、二つのルートの到着時刻の差や、距離の差を把握することができる。また、立ち寄りルートの走行距離や所要時間が利用者の想像していた以上に要する場合には、旅行条件の設定を変えて再度探索することにより、利用者の所望する走行距離や到着時刻に対応した施設に立ち寄ることが可能になる。また、利用者からの入力に基づいて、立ち寄りルートを探索するようにすれば、利用者自身の判断によって、所望の施設に立ち寄ることが可能になる。
【0087】
また、本実施例において、旅行条件に応じて立ち寄り可能なエリアの範囲を決定するようにし、決定された立ち寄り可能なエリア内から施設を選出し、選出した施設を経由して、目的地までの経路を探索するようにしたので、利用者は、一定のエリア内の施設を経由して、目的地へ到達することができる。このように、旅行条件に応じてエリアの範囲を決定し、施設を選出することにより、目的地までの走行距離または所要時間を考慮した経路探索をおこなうことができる。
【0088】
また、本実施例において、立ち寄り可能なエリアの範囲を、通常ルートを基準として、目的地までに要する、所定の距離の範囲、または所定の時間の範囲としたので、目的地までの走行距離または所要時間を考慮した経路探索をおこなうことができる。したがって、利用者は、消費燃料または所要時間を考慮して施設に立ち寄ることができる。
【0089】
また、本実施例において、旅行条件を、旅行目的、または過去に立ち寄った施設の履歴に関するものとしたので、最も簡単に、利用者が所望する施設を経由する経路を探索できる。具体的には、「プライベート旅」や「ビジネス旅」といった旅行目的に応じたルート、過去に立ち寄ったか否かの履歴に基づくルート、旅行目的をさらに細分化した「ゆっくり旅」や「急ぎ旅」といった旅行条件に応じたルートを探索することができる。したがって、利用者は、目的地に行くまでに、旅行条件に応じた施設に立ち寄ることができる。
【0090】
以上説明したように、本発明のナビゲーション装置、ナビゲーション方法、ナビゲーションプログラム、および記録媒体は、利用者が所望する施設を提示することができ、利用者自らが施設を探さなければならないといった手間を省くことができる。
【0091】
なお、本実施例で説明したナビゲーション方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】実施の形態にかかるナビゲーション装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかるナビゲーション装置のナビゲーション処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本実施例にかかるナビゲーション装置がおこなうナビゲーション処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】本実施例において取得する優先度に関する情報の一例を示す説明図である。
【図6】本実施例における旅行条件の選択を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
【図7】本実施例における旅行条件の選択を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
【図8】本実施例における旅行条件の選択を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
【図9】本実施例における目的地までのルートを示す表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0093】
100 ナビゲーション装置
110 目的地設定部
120 条件設定部
130 探索部
131 決定部
140 選出部
150 表示部
160 取得部
300 ナビゲーション装置
500 A市優先度
600,700,800,900 表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地が設定される目的地設定手段と、
利用者の旅行目的に関する条件(以下、「旅行条件」という)が設定される条件設定手段と、
前記目的地設定手段に設定される目的地までの経路を探索する探索手段と、
前記条件設定手段に設定された前記旅行条件に基づいて、前記探索手段によって探索された前記経路周辺の施設を選出する選出手段と、
前記選出手段によって選出された施設を提示する提示手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記選出手段は、前記条件設定手段に設定される前記旅行条件に応じた数の施設を選出することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記旅行条件ごとに設定され、前記施設を選出するための優先度に関する情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記選出手段は、前記取得手段によって取得された前記優先度に関する情報と、前記条件設定手段に設定される前記旅行条件とに基づいて、前記施設を選出することを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記探索手段は、前記選出手段によって選出された施設を立ち寄り地とした経路探索開始の入力を受け付ける制御をおこなうとともに、当該経路探索開始の入力を受け付けた際に、前記施設を立ち寄り地とした前記目的地までの経路を探索することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記探索手段は、前記選出手段によって選出された施設を立ち寄り地とした前記目的地までの経路と、前記立ち寄り地を経由しない場合の通常の経路とを探索し、
前記提示手段は、前記探索手段によって探索された前記立ち寄り地を経由した場合の目的地までの経路と、前記立ち寄り地を経由しない場合の通常の経路とを提示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記探索手段は、前記条件設定手段に設定される前記旅行条件に応じて、立ち寄り可能なエリアの範囲を決定する決定手段を有し、
前記選出手段は、前記決定手段によって決定された前記立ち寄り可能なエリア内から前記施設を選出することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記立ち寄り可能なエリアの範囲は、前記立ち寄り地を経由しない場合の通常の経路を基準として、目的地までに要する、所定の距離の範囲、または所定の時間の範囲であることを特徴とする請求項6に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記条件設定手段に設定される前記旅行条件は、旅行目的、または過去に立ち寄った施設の履歴に関するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
目的地が設定される目的地設定工程と、
利用者の旅行目的に関する条件(以下、「旅行条件」という)が設定される条件設定工程と、
前記目的地設定工程にて設定される目的地までの経路を探索する探索工程と、
前記条件設定工程にて設定された前記旅行条件に基づいて、前記探索工程にて探索された前記経路周辺の施設を選出する選出工程と、
前記選出工程にて選出された施設を提示する提示工程と、
を含むことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項10】
請求項9に記載のナビゲーション方法をコンピュータに実行させることを特徴とするナビゲーションプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のナビゲーションプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2009−97981(P2009−97981A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−269642(P2007−269642)
【出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】