説明

ナビゲーション装置

【課題】施設内の施設情報をただ表示するだけではなく、選択した施設の詳細情報を表示すると共に選択した施設に関連した情報を同時に表示することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】表示装置8に表示された市街地地図M上で施設Pを選択すると、その施設Pの複数の店舗を施設リストとして吹き出し表示Fで表示すると共に、表示された店舗の施設リストからジャンル(店舗)を設定することで、施設Pの周辺にある同じジャンルの施設を表示することができ、ナビゲーション装置において目的地を設定する際に複数の施設から選択して目的地として設定することができ、また、目的地に設定しようとした施設の周辺の類似した施設を表示して確認する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用ナビゲーション装置に用いられる地図データ、物件データ及びVICS(Vehicle Information and Communication System)情報等を使用して、市街地地図に表示されたビル等の中に入っている物件の情報および当該物件周辺の情報を地図表示装置に表示するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車載用ナビゲーション装置は、地図データを記録したHDD(Hard Disc Drive)等の地図データ記憶装置と、表示装置と、ジャイロ、GPS(Global Positioning System)受信機及び車速センサ等の車両の現在位置及び現在方位を検出する車両位置検出装置を有し、ユーザが目的地を設定して現在地から所望の目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるようにした経路誘導機能が搭載されている。
【0003】
また、車載用ナビゲーション装置のHDDには地図データだけでなく、店舗、会社及び公共施設等の情報(業種、住所及び電話番号等)を記憶したいわゆるタウンページ情報が含まれているものがある。このタウンページ情報を使用して所望の店舗等を容易に探索することができ、施設内に入っている店舗の名称や店舗の詳細な情報として、住所と電話番号とが吹き出しで表示されるように構成されている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−4262号公報(第3図〜第7図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の地図表示システムの施設内物件表示方法では、例えばショッピングセンターに入っている複数の店舗を50音順等に名称で並べた物件リストの表示や、物件リストにある施設情報の詳細情報として電話番号や住所を表示することしかできないという問題があった。また、詳細な施設情報を表示させるためには、利用者が複数の操作を行う必要があった。
【0005】
そこで本発明は、施設内の施設情報をただ表示するだけではなく、選択した施設の詳細情報を表示すると共に選択した施設に関連した情報を同時に表示することができるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のナビゲーション装置は、車両を現在位置から目的地まで地図情報を表示装置に表示して経路案内を行うナビゲーション装置であって、前記地図情報にある施設を選択する施設選択手段と、前記施設選択手段で選択された施設の施設情報を取得する施設情報取得手段と、前記施設の周辺にある類似した類似施設を検索する類似施設検索手段と、前記類似施設の類似施設情報を取得する類似施設情報取得手段と、前記表示装置に前記施設情報及び前記類似施設情報を表示する施設情報表示手段と、を備えて構成されている。
【0007】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、地図情報にある施設を施設選択手段で選択すると、その施設の施設情報を施設情報取得手段で取得すると共に、選択した施設の周辺にある類似した施設を検索して類似施設情報取得手段で類似施設情報を取得し、施設情報表示手段を用いて表示装置に施設情報と類似施設を表示することができるので、選択した施設情報だけではなく選択した施設の周辺にある類似した施設の情報も
同時に取得することができる。
【0008】
また、本発明の前記ナビゲーション装置は、外部と通信をして情報を取得する外部通信手段を備えて構成されている。
【0009】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、外部と通信をして情報を取得することができる外部通信手段を備えることで、施設選択手段で選択した施設に関する施設情報を外部通信手段で収集することができると共に最新の施設の詳細情報を取得して表示させることができる。なお、外部通信手段とは、例えば、VICS、無線通信、FM多重放送、携帯電話等を用いることができる。また、施設情報が収められたインターネット上にあるデーターサーバーにアクセスして施設情報及び詳細情報を取得するようにしてもよい。
【0010】
また、本発明のナビゲーション装置の前記施設情報取得手段は、前記施設選択手段で選択した施設を中心とし、この施設を中心として表示する施設情報の距離範囲を設定可能に構成されている。
【0011】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、施設選択手段で選択した施設を中心として表示する他の施設の距離範囲を設定できるように構成されているので、施設選択手段で選択したものだけではなく、選択した施設を中心として距離範囲を設定して選択した施設と同様の施設が設定した距離範囲にある場合には同時に施設情報と共に詳細情報を表示することができ、選択した施設だけではなく、選択した施設と同様の施設が周辺にある場合には同時に表示することができる。なお、距離範囲とは、選択した施設を中心として例えば、半径1km圏内、半径500m圏内、100m圏内等と設定することができるように構成されている。
【0012】
また、本発明のナビゲーション装置の前記施設情報表示手段は、前記表示装置に表示する表示項目を設定可能に構成されている。
【0013】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、表示装置に表示する施設情報及び詳細情報における表示項目を設定できるので、ナビゲーション装置の利用者が必要な表示項目を選択して選択した表示項目だけを表示させることができる。
【0014】
また、本発明のナビゲーション装置の前記外部通信手段は、前記車両の経路中に配置された路車間通信を行う路側装置及び/又は外部ネットワークに接続して施設情報を取得するように構成されている。
【0015】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、外部と通信をして情報を取得する外部通信手段は、経路中の路側に配置された路側装置との路車間通信やインターネット等の外部ネットワークに接続して必要な施設情報を自動的に取得することができるように構成されている。なお、外部ネットワークを接続して施設情報を取得する際に、ナビゲーション装置で取得される位置情報や時間等を送信して情報を取得するように構成してもよい。
【発明の効果】
【0016】
これより本発明のナビゲーション装置は、表示装置に表示した地図で特定の施設を選択すると、施設情報と施設内の詳細情報を表示すると共に選択された施設の周辺にある選択した施設と関連した施設の詳細情報を表示することができるので、選択した施設周辺と同じジャンルの施設を容易に見つけることができ、操作手順の簡略化やユーザの選択性を広げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明における第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、本発明における第1の実施の形態におけるナビゲーション装置Nは、ハードディスクドライブ1(以下、HDD1と記す)と、DVD/CD読取部2と、位置を確認するためのGPS受信機3と、渋滞情報や規制情報や駐車場情報を受信するVICS受信機4と、車両回転角度を検出するジャイロなどの角度センサ5aと一定走行距離ごとにパルスを発生する走行距離センサ5bとで構成された自律航法センサ5と、ナビゲーション装置Nの操作を行う操作部6と、音声や音等をナビゲーション装置Nに入力する際に使用するMIC7と、地図表示や経路案内図等を表示する表示装置8と、経路案内における音声案内や効果音等の出力に使用するスピーカ9と、ナビゲーション装置Nの動作を制御する制御部10と、HDD1から読み出した地図データや物件データを一時的に記憶するバッファメモリ11と、バッファメモリ11に読み出された地図データを用いて地図画像を生成する地図描画部12と、ナビゲーション装置Nの動作状況に応じて各種の操作画面等を描画するメニュー描画部13と、制御部10で算出された誘導経路を描画する誘導経路描画部14と、地図描画部12、メニュー描画部13、誘導経路描画部14で作成された描画を表示装置8に重ね合わせて出力するための画面出力部15と、ナビゲーション装置Nの動作に応じて制御部10から指示に基づいて音声を出力する音声出力部16と、外部との通信行うことが可能な外部通信部Tと、インターフェース(I/F)Iで各装置間が接続されて構成されている。
【0019】
ここで、HDD1には、地図データが保存されており、縮尺レベルに応じて適当な大きさの経度幅及び緯度幅に区切られ、道路等は経度及び緯度で表現された頂点(ノード)の座標集合として記録され、特に地図データには、(1)道路リスト、ノードテーブル及び交差点構成ノードリスト等からなる道路レイヤ、(2)地図画面上に道路、建物、公園及び河川等を表示するための背景レイヤ、(3)市町村名などの行政区画名、道路名、交差点名及び建物の名前等の文字や地図記号等を表示するための文字・記号レイヤなどから構成されている。また、HDD1には物件データベースも記憶されており、この物件データベースには、店舗、会社及び公共施設等がジャンル(例えば、「スポーツ用品」や「美術館」等のように、業種やその施設の種別等を示すもの)別に分類され、施設毎に、名称、位置、住所及び電話番号等のデータが記憶されている。但し、ショッピングセンターやオフィスビルのように1つの施設に店舗等の複数の物件が入っている場合には、物件毎に、ジャンル、名称、住所(または階数)及び電話番号等のデータが記憶されている。
【0020】
DVD/CD読取部2は、映像や音楽等が保存されたDVDやCDなどを読み取ることができるように構成されている。
GPS受信機3は、GPS衛星から送られてくるGPS信号を受信して車両の現在位置の経度及び緯度を検出することができるように構成され、ナビゲーション装置Nで自車位置を把握するために用いている。
【0021】
また、VICS受信機4は、VICSセンターから送られてくる渋滞情報や規制情報、駐車場情報等を受信して、ナビゲーション装置Nで経路探索時や経路案内時にVICS受信機4から得られた情報を考慮して最適な経路探索、経路案内、渋滞情報の表示等を行うために用いている。
【0022】
また、自律航法センサ5は、車両回転角度を検出するジャイロなどの角度センサ5aと一定走行距離ごとにパルスを発生する走行距離センサ5bとで構成されている。
【0023】
操作部6は、ナビゲーション装置Nに対して動作を指示できるものであり、リモートコントロールユニットで構成し、リモートコントロールユニットからナビゲーション装置Nの操作を行うようにしてもよい。なお、後述する表示装置8をタッチパネル式して画面に触れるだけでナビゲーション装置Nの操作を行うようにしても同様の効果を得ることができる。
【0024】
MIC7は、インターフェースI(I/F)を介して制御部10に入力し、入力された音声信号から音声認識処理を行い、その処理結果に応じた信号を出力してナビゲーション装置Nの操作を行うことができるように構成されており、音声指示によってナビゲーション装置Nを操作することができるように構成されている。
【0025】
表示装置8は、液晶パネル等の表示装置であり、この表示装置8に車両の現在位置や現在位置の周囲の地図を表示することができ、種々の案内情報を表示し選択できるように構成されている。また、表示装置8には、ナビゲーション装置Nの操作を行えるようにタッチパネル8Wで操作を入力することができるように構成されており、表示画面に触れるだけでナビゲーション装置Nの操作を行うことができる。
【0026】
スピーカ9は、ナビゲーション装置Nにおいて経路案内や渋滞情報等を音声によりユーザに提供することができるように構成されている。
【0027】
制御部10は、施設探索処理部、緯度・経度取得部、経路探索部、施設情報検索処理部、周辺情報取得処理部、周辺情報表示処理部を備えて構成されている。この制御部10は、車両の移動に伴ってGPS受信機3及び自立航法センサ5から入力した信号により車両の現在位置を検出し、その検出結果に応じて、表示装置8に表示された地図画像に車両位置マークを重ね合わせ、車両の移動に伴って車両位置マークを移動させることができる。また、地図画像をスクロール表示し、ユーザが操作部6又はタッチパネル8Wを操作に応じて地図画像をスクロール表示することができると共に、ユーザが地図画像から目的地を設定すると、緯度・経度取得部から設定された目的地の緯度・経度を導きだすことができるように構成されている。また、車両の現在位置を出発地とし、出発地から目的地までの最もコスト(最短で目的地に到着できる)が低い経路をHDD1の地図データを使用して経路探索部で探索し、探索により得られた経路を誘導経路として地図画像に重ね合わせて表示させ、車両の走行に伴って適宜案内情報を出力し、車両を目的地まで誘導経路に沿って走行するように案内することができるように構成されている。さらに、設定された目的地の施設情報を施設情報検索処理部で検索して表示装置8に表示することができると共に、目的地とした施設周辺の周辺情報を周辺情報取得処理部で取得し、周辺情報表示処理部を用いて表示装置8に表示できるように構成されている。
【0028】
外部通信部Tは、外部との通信を行うことができ例えば無線通信や携帯電話等を用いて外部のネットワークやサーバー等に接続できるように構成されている。
【0029】
次に、このように構成されたナビゲーション装置Nの周辺情報表示機能のアルゴリズムについて説明する。図2は、本発明のナビゲーション装置における周辺情報表示機能のアルゴリズムを示すブロック図である。
【0030】
図2に示すように、ナビゲーション装置Nは、表示装置8に表示された地図において、表示装置8に表示させたい地図の位置を操作部6又はタッチパネルWを用いてカーソルKを移動させて施設を選択し、地図上のカーソルKで選択した施設の位置を経度・緯度取得部により取得する。取得した緯度・経度の情報からHDD1に格納されている施設情報の検索を行う。また、カーソルKで選択した施設の周辺にある類似施設の検索を行い、選択
した施設の周辺に施設がある場合には、周辺施設情報を周辺情報処理部で取得して、施設情報と周辺施設情報を表示装置8に表示することができる。
【0031】
次に、周辺情報を取得する際の処理に関するアルゴリズムについて説明する。図3は、図2に示した周辺情報を取得する際のアルゴリズムを示すブロック図である。
【0032】
図3に示すように、制御部10は現在のカーソル位置からの検索範囲を初期化する。次に検索処理範囲内の周辺情報の有無判定を行い、周辺情報が存在する場合は施設情報の検索を行いバッファ(バッファメモリ11)に格納する。バッファに格納後は検索範囲を広域になるように更新を行い、バッファ残量またはカーソル位置から検索完了した距離により終了条件を満たすまで、処理を繰り返す。終了判定後に、バッファに格納した周辺情報の描画を行い、表示装置(表示装置8)上に表示することができる。
【0033】
以下、車載用ナビゲーション装置の動作について図面を用いて説明する。図4は、ナビゲーション装置の表示装置に市街地図が表示された状態を示す模式図である。図5は、市街地図上に施設情報が表示した状態を示す模式図である。図6は、図5において表示していた施設周辺にある情報を表示した情報を示す模式図である。
【0034】
図4に示すように、ナビゲーション装置Nの表示装置8は、市街地図Mが表示されている状態で画面上にカーソルKが表示されている。このとき、カーソルKを移動(破線のカーソルKから実線のカーソルKに移動)させて施設Pの位置で施設表示ボタンS1を押すと、図5に示すように施設Pにどのような施設があるか吹き出し表示Fに施設リストが表示される。ここで、図5に示すように、吹き出し表示Fに○○スポーツ、××スキーというようなスポーツ用品店、△△書店という書籍を扱う書店、□□レストランという食事ができる食事処等の施設Pの施設リストが表示される。この状態で選択ボタンS6〜選択ボタンS8を押すことで目的地として設定することができる。
【0035】
また、吹き出し表示Fに表示された状態でボタンS4を押すと施設Pの駐車場情報を表示することができ、また、表示装置8に表示された目的地設定ボタンS3を押すと、カーソルKがある位置を目的地として設定することができ、さらにメモリ登録ボタンS2を押すとカーソルKがある位置の位置情報がHDD1等に登録することができるように構成されている。なお、戻るボタンS5を押すことで、吹き出し表示Fを解除してカーソルKを移動できる状態に戻すことができる。
【0036】
ここで、吹き出し表示Fに表示されている施設リストの中から書店を選択する選択ボタンS7を押すと、HDD1内の地図データと施設情報データを基に、施設Pの周辺に同様の書店があるか検索を行う。このとき、周辺に書店がある時には、図6に示すように吹き出し表示Fに施設Pを起点として、施設Pの周辺の書店を表示すると共に周辺の書店までの距離を同時に表示する。そして表示装置8に表示されている目的地設定ボタンS3を押すことで目的地に設定することができる。また、図示しないが、この状態で駐車場情報を押すと表示された店舗の駐車場情報を表示することができる。
【0037】
このように構成された本発明における第1の実施の形態のナビゲーション装置は、表示装置8に表示された市街地地図M上で施設Pを選択すると、その施設Pの複数の店舗を施設リストとして吹き出し表示Fで表示すると共に、表示された店舗の施設リストからジャンル(店舗)を設定することで、施設Pの周辺にある同じジャンルの施設を表示することができ、ナビゲーション装置において目的地を設定する際に複数の施設から選択して目的地として設定することができる。
【0038】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、第1の実施の形態と構成が同じ箇所には同じ符号を付し詳細な説明は省略する。図7は、第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の表示装置に表示された状態を示す模式図である。図8は、図7で示した施設に類似した施設を複数表示した状態を示す模式図である。
【0039】
ナビゲーション装置Nの表示装置8は、市街地図Mが表示されている状態で画面上にカーソルKが表示されている(図4参照)。このとき、カーソルKを移動(破線のカーソルKから実線のカーソルKに移動)させてHDD1に保存されている施設情報を吹き出し表示Fを用いて表示する。
【0040】
このとき、図7に示すように、施設Pの箇所で吹き出し表示Fが表示されている状態で周辺施設ボタンSSを押すと、そのカーソルKが選択した施設の周辺にある類似した施設の類似施設情報を、HDD1内の地図データと施設情報データから検索する。
【0041】
ここで、HDD1の地図データと施設情報に施設Pの周辺施設に関する情報が見つからないときは、外部通信部T(外部通信手段)を用いて外部のネットワークや地図データベースや、データベースサーバ等に接続して位置情報を送信して施設Pの周辺施設の情報を検索する。そして、施設Pの周辺に類似施設の情報があるときには、類似施設の施設情報を受信(ダウンロード)して、図8に示すように施設Pを原点として施設Pに類似した施設の距離を吹き出し表示Fに表示することができ、施設Pだけではなく施設Pの周辺にある類似施設の情報も表示することができる。
【0042】
このように構成することで、カーソルKがある位置の施設に対して吹き出し表示Fを用いて施設情報の表示を行っている状態で周辺施設ボタンSSを押すと、カーソルKがある位置の施設の周辺に類似した施設があるか否かを検討し、HDD1に保存されている地図データと施設情報を用いて施設Pの周辺に施設Pに類似した類似施設に関する情報を検索する。このとき類似施設に関する情報が見つからないときは、外部通信部Tを用いて外部のネットワークや地図データベースやデータベースサーバ等に接続して周辺施設に関する施設情報を検索して周辺施設の施設情報があるときには、図8に示すように吹き出し表示Fに表示することができる。
【0043】
以上、本発明のナビゲーション装置について第1及び第2の実施の形態を用いて説明したが本発明を限定するものではなく種々変更することができる。例えば、本発明の実施の形態において周辺施設の情報を表示する際に、カーソルKで選択した施設を中心として予め半径500m、半径1km、半径2km等の範囲を設定して類似施設(周辺施設)を検索するようにしてもよい。
【0044】
また、図6や図8に示した吹き出し表示Fのように、カーソルKの位置を起点として周辺施設までの距離を表示するように構成したが、本発明を限定するものではなく、例えば、各周辺施設の電話番号や営業時間等の表示項目を変更するように構成してもよく、ナビゲーション装置Nを利用する人が自由に表示項目を変えることで、利用者の必要な情報を表示させることができる。
【0045】
また、カーソルKで選択した施設の周辺施設を検索する際に、選択した施設の周辺に類似した施設がない場合には、自動的に検索範囲を変更するように構成してもよい。このようにすることで、類似した施設を把握することができ、目的地を設定する際に選択の幅を広げることができる。
【0046】
また、施設情報を表示する際に、VICS等から取得した駐車場情報を考慮して表示するように構成してもよい。例えば、カーソルKで選択した施設の駐車場に対して満車とい
う駐車場情報として受信した場合には、選択した施設の周辺にあり、駐車場情報が満車の情報を取得していない類似施設を表示するように構成しても同様の効果を得ることができる。
【0047】
また、ナビゲーション装置Nの操作において、表示装置8のタッチパネルや操作装置図6に示す物件リストの店舗の選択をタッチパネルでするものとしたが、ジャンルの名称をMIC7から音声で入力して周辺情報を表示するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように、本発明にかかるナビゲーション装置は、一つの施設情報だけではなく、周辺にある類似した施設情報を同時に表示することができるので、目的地を設定する際に複数の施設情報を確認してから目的地を設定するナビゲーション装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明における第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明のナビゲーション装置における周辺情報表示機能のアルゴリズムを示すブロック図
【図3】図2に示した周辺情報を取得する際のアルゴリズムを示すブロック図
【図4】ナビゲーション装置の表示装置に市街地図が表示された状態を示す模式図
【図5】市街地図上に施設情報が表示した状態を示す模式図
【図6】図5において表示していた施設周辺にある情報を表示した情報を示す模式図
【図7】第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の表示装置に表示された状態を示す模式図
【図8】図7で示した施設に類似した施設を複数表示した状態を示す模式図
【符号の説明】
【0050】
1 ・・・HDD
2 ・・・DVD・CD
3 ・・・GPS受信機
4 ・・・VICS受信機
5 ・・・自立航法センサ
5a・・・角度センサ
5b・・・速度距離センサ
6 ・・・操作部
7 ・・・MIC
8 ・・・表示装置
9 ・・・スピーカ
10・・・制御部
11・・・バッファメモリ、
12・・・地図描画部
13・・・メニュー描画部
14・・・経路描画部
15・・・画面出力部
16・・・音声出力部
F ・・・吹き出し表示
I ・・・インターフェース(I/F)
M ・・・市街地図
N ・・・ナビゲーション装置
P ・・・施設
P1・・・施設
P2・・・施設
P3・・・施設
T ・・・外部通信部
K ・・・カーソル
S1・・・施設表示ボタン
S2・・・メモリ登録ボタン
S3・・・目的地設定ボタン
S4・・・駐車場情報ボタン
S5・・・戻るボタン
S6・・・選択ボタン
S7・・・選択ボタン
S8・・・選択ボタン
SS・・・周辺施設選択ボタン





【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を現在位置から目的地まで地図情報を表示装置に表示して経路案内を行うナビゲーション装置であって、
前記地図情報にある施設を選択する施設選択手段と、
前記施設選択手段で選択された施設の施設情報を取得する施設情報取得手段と、
前記施設の周辺にある類似した類似施設を検索する類似施設検索手段と、
前記類似施設の類似施設情報を取得する類似施設情報取得手段と、
前記表示装置に前記施設情報及び前記類似施設情報を表示する施設情報表示手段と、を備えて構成されることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記ナビゲーション装置は、外部と通信をして情報を取得する外部通信手段を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記施設情報取得手段は、前記施設選択手段で選択した施設を中心とし、この施設を中心として表示する施設情報の距離範囲を設定可能に構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記施設情報表示手段は、前記表示装置に表示する表示項目を設定可能に構成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記外部通信手段は、前記車両の経路中に配置された路車間通信を行う路側装置及び/又は外部ネットワークに接続して施設情報を取得することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−205839(P2007−205839A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−24374(P2006−24374)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】