説明

ハイブリッド車両の駆動制御装置

【課題】より高い確度で制御指標のスケジュールを規定できるようにする。
【解決手段】車両の走行に伴い制御指標を規定するための走行情報を予め定められた間隔毎に収集して耐久記憶媒体23に記憶させ(S200)、車両が目的地に到達したことを判定すると、出発地から目的地に到達するまでの走行に伴って耐久記憶媒体23に記憶された走行情報に基づいて出発地から目的地に到達するまでの経路についてエンジンの燃料消費量が少なくなるような制御指標のスケジュールを予め定められた区間毎に規定し(S300)、耐久記憶媒体23に記憶させる(S400)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンとモータを走行用の動力源として走行するハイブリッド車両に搭載され、規定された制御指標に近づくようにエンジンとモータの駆動制御を行うハイブリッド車両の駆動制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、車速等の走行履歴を予め定められた区間毎に収集して学習し、学習した走行履歴と目的地までの経路の道路状況とに基づいて目的地までの燃料消費量が最小となるように予め定められた区間毎に制御指標のスケジュールを設定し、この制御指標のスケジュールに従ってエンジンとモータを制御するようにしたハイブリッド車両の駆動制御装置がある(例えば、特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開2000−333305号公報
【特許文献2】特開2001−183150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1、2に記載された装置は、出発地や目的地が同一でなくても、車速、勾配等の走行履歴を収集して予め定められた区間毎に平均化して学習するようになっている。したがって、例えば、走行回数の多い区間ほど車速等の値が平均化されてしまい、制御指標のスケジュールそのものの確度が低くなってしまうといった問題がある。特に、車速の変化から加速度を算出し、車速、勾配とともに加速度を用いて制御指標のスケジュールを規定するような場合、走行回数の多い区間ほど制御指標のスケジュールの確度が低くなってしまうといった問題がある。
【0004】
本発明は上記問題に鑑みたもので、より高い確度で制御指標のスケジュールを規定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、エンジンとモータを走行用の動力源として走行するハイブリッド車両に搭載され、規定された制御指標に近づくようにエンジンとモータの少なくとも一方を動力源として駆動制御を行うハイブリッド車両の駆動制御装置であって、車両の走行に伴い制御指標を規定するための走行情報を予め定められた間隔毎に収集して記憶手段に記憶させる走行情報記憶手段と、車両が目標とする地点に到達したことを判定すると、出発地から目標とする地点に到達するまでの走行に伴って記憶手段に記憶された走行情報に基づいて、出発地から目標とする地点に到達するまでの経路についてエンジンの燃料消費量が少なくなるような制御指標のスケジュールを予め定められた区間毎に規定して記憶手段に記憶させる制御指標記憶制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0006】
このような構成では、車両が目標とする地点に到達したことを判定すると、出発地から目標とする地点に到達するまでの走行に伴って記憶手段に記憶された走行情報に基づいて、出発地から目標とする地点に到達するまでの経路についてエンジンの燃料消費量が少なくなるような制御指標のスケジュールが予め定められた区間毎に規定され記憶手段に記憶されるので、走行情報が平均化されることなく、より高い確度で制御指標のスケジュールを規定することができる。
【0007】
なお、請求項2に記載の発明のように、制御指標は、モータに電力を供給するバッテリの充電量とすることができる。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、走行情報記憶手段が、予め定められた区間毎に制御指標を規定するための走行情報を収集して記憶手段に記憶させることを特徴としている。
【0009】
このように、走行情報記憶手段は、予め定められた区間毎に走行情報を収集して記憶手段に記憶させることができる。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、車両の現在位置から車両の目標とする地点までの経路について記憶手段に制御指標のスケジュールが記憶されているか否かを判定する判定手段と、判定手段により記憶手段に制御指標のスケジュールが記憶されていると判定された場合、記憶手段に記憶されている制御指標のスケジュールに従って駆動制御を行うアシスト制御処理手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
このように、車両の現在位置から車両の目標とする地点までの経路について記憶手段に制御指標のスケジュールが記憶されていると判定された場合、記憶手段に記憶されている制御指標のスケジュールに従って駆動制御を行うことができる。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、制御指標記憶制御手段が、制御指標のスケジュールを一定走行距離毎に規定することを特徴としている。
【0013】
制御指標のスケジュールを道路識別子毎に規定した場合、次回、出発地から目標とする地点に至る経路の途中で経路から少しでも外れて走行すると、走行道路の道路識別子と制御指標のスケジュールに規定された道路識別子が一致しなくなり、制御指標のスケジュールに従った駆動制御を実施することができなくなることが考えられるが、制御指標のスケジュールを一定走行距離毎に規定しているので、出発地から目標とする地点までの経路の途中で前回走行した経路から多少外れて走行しても、エンジンとモータの駆動制御を問題なく実施することが可能である。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、制御指標記憶制御手段が、制御指標のスケジュールを道路識別子毎に規定することを特徴としている。
【0015】
このような構成では、制御指標のスケジュールが道路識別子毎に規定されるので、車両が前回走行した経路から外れて走行しない限り、高い確度で制御指標のスケジュールに従った駆動制御を実施することが可能である。
【0016】
また、請求項7に記載の発明は、制御指標記憶制御手段が、出発地から第1の地点までの区間について、一定走行距離毎に制御指標のスケジュールを規定し、第1の地点から目標とする地点より手前の第2の地点に到達するまでの区間では道路識別子毎に制御指標のスケジュールを規定し、第2の地点から目標とする地点に到達するまでの区間では一定走行距離毎に制御指標のスケジュールを規定することを特徴としている。
【0017】
出発地の近辺や目標とする地点の近辺では車両位置の算出精度が低く、車両が位置する道路識別子を特定できない可能性があるため、道路識別子毎に制御指標のスケジュールを規定した場合、高い確度で制御指標のスケジュールに従った駆動制御を実施することができない可能性があるが、上記した構成によれば、出発地から第1の地点までの区間について、一定走行距離毎に制御指標のスケジュールを規定し、第1の地点から目標とする地点より手前の第2の地点に到達するまでの区間では道路識別子毎に制御指標のスケジュールを規定し、第2の地点から目標とする地点に到達するまでの区間では一定走行距離毎に制御指標のスケジュールを規定するので、高い確度で制御指標のスケジュールに従った駆動制御を実施することが可能である。
【0018】
また、請求項8に記載の発明は、制御指標記憶制御手段が、道路識別子の認識が可能な区間についてのみ道路識別子毎に制御指標のスケジュールを規定することを特徴としている。
【0019】
このように、道路識別子の認識が可能な区間についてのみ道路識別子毎に制御指標のスケジュールを規定することもできる。
【0020】
また、請求項9に記載の発明は、アシスト制御処理手段は、車両が出発地から車両の目標とする地点までの経路から外れたか否かを判定する経路判定手段を備え、経路判定手段により経路から外れたと判定された場合、経路から外れる直前の制御指標を用いて駆動制御を行うことを特徴としている。
【0021】
このような構成では、車両が経路から外れたと判定された場合、経路から外れる直前の制御指標を用いて駆動制御を行うので、車両が経路から多少外れて走行しても、制御指標のスケジュールに従った駆動制御を実施することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を搭載したハイブリッド車両の概略構成を図1に概略的に示す。このハイブリッド車両には、内燃機関としてのエンジン1、発電機2、モータ3、差動装置4、タイヤ5a、タイヤ5b、インバータ6、DCリンク7、インバータ8、バッテリ9、HV制御部10、GPS受信機11、方位センサ12、車速センサ13、地図DB記憶部14、加速度センサ15、およびナビゲーションECU20が搭載されている。
【0023】
このハイブリッド車両は、エンジン1およびモータ3を動力源として走行する。エンジン1を動力源とする場合は、エンジン1の回転力が、図示しないクラッチ機構および差動装置4を介してタイヤ5a、5bに伝わる。また、モータ3を動力源とする場合は、バッテリ9の直流電力がDCリンク7およびインバータ8を介して交流電力に変換され、その交流電力によってモータ3が作動し、このモータ3の回転力が、差動装置4を介してタイヤ5a、5bに伝わる。以下、エンジン1のみを動力源とする走行のモードを、エンジン走行という。また、エンジン1およびモータ3のうち少なくともモータ3を動力源とする走行のモードを、アシスト走行という。
【0024】
また、エンジン1の回転力は発電機2にも伝えられ、その回転力によって発電機2が交流電力を生成し、生成された交流電力はインバータ6、DCリンク7を介して直流電力に変換され、その直流電力がバッテリ9に蓄積される。このようなバッテリ9への充電は、燃料を使用したエンジン1の作動による充電である。以下、この種の充電を、内燃充電という。
【0025】
また、図示しない制動機構によりハイブリッド車両が減速すると、その減速時の抵抗力がモータ3に回転力として加わり、この回転力によってモータ3が交流電力を生成し、生成された交流電力がインバータ8、DCリンク7を介して直流電力に変換され、その直流電力がバッテリ9に蓄積される。以下、この種の充電を、回生充電という。
【0026】
HV制御部10は、ナビゲーションECU20からの指令等に応じて、発電機2、モータ3、インバータ6、インバータ8、バッテリ9の上述のような作動の実行・非実行等を制御する。HV制御部10は、例えばマイクロコンピュータを用いて実現してもよいし、下記のような機能を実現するための専用の回路構成を有するハードウェアであってもよい。
【0027】
より具体的には、HV制御部10は、現在SOC、基準SOCという2つの値を記憶しており、また、以下の(A)、(B)の処理を行う。
(A)ナビゲーションECU20から入力される制御指標である制御目標値(目標SOC)に基づいて、基準SOCの値を変化させ、ハイブリッド車両のバッテリ9の充電量を目標SOCに近づけるように、発電機2、モータ3、インバータ6、インバータ8、バッテリ9等のアクチュエータを制御する。
(B)定期的に現在SOCをナビゲーションECU20に通知する。
【0028】
SOC(State of Charge)とは、バッテリの残量を表す指標であり、その値が高いほど残量が多い。現在SOCは、現在のバッテリ9のSOCを示す。HV制御部10は、この現在SOCの値を、逐次バッテリ9の状態を検出することで、繰り返し更新する。基準SOCは、HV制御部10にて発電/アシストを判断する制御目標値(例えば60パーセント)である。この値はナビゲーションECU20からの制御によって変更可能となっている。
【0029】
HV制御部10は、ナビゲーションECU20から入力される制御目標値に基づいて、ハイブリッド車両の走行モードのエンジン走行、アシスト走行を切り替え、また、内燃充電の実行・非実行、回生充電の実行・非実行を切り替える制御を行う。本実施形態における制御目標値は目標SOCである。HV制御部10は、現在SOCがこの目標SOCおよびその近傍の値を維持するよう、走行方法の決定および決定した走行方法に基づくアクチュエータの制御を実行する。
【0030】
GPS受信機11、方位センサ12、および車速センサ13は、それぞれハイブリッド車両の位置、進行方向、走行速度を特定する周知のセンサである。地図DB記憶部14は、地図データを記憶する記憶媒体である。加速度センサ15は車両の加速度を特定する周知のセンサである。道路勾配(傾斜角)は車速センサと加速度センサを利用し算出する。
【0031】
地図データは、複数の交差点のそれぞれに対応するノードデータ、および、交差点と交差点を結ぶ道路区間すなわちリンクのそれぞれに対応するリンクデータを有している。1つのノードデータは、当該ノードの識別番号、所在位置情報、種別情報を含む。また、1つのリンクデータは、当該リンクの識別番号(以下、リンクIDという)、位置情報、種別情報等を含んでいる。
【0032】
ここで、リンクの位置情報には、当該リンクが含む形状補完点の所在位置データ、および、当該リンクの両端のノードおよび形状補完点のうち隣り合う2つを繋ぐセグメントのデータを含んでいる。各セグメントのデータは、当該セグメントのセグメントID、当該セグメントの勾配、向き、長さ等の情報を有している。
【0033】
図2に示す様に、ナビゲーションECU20は、RAM21、ROM22、データ書き込み可能な耐久記憶媒体23、および制御部24を有している。耐久記憶媒体とは、ナビゲーションECU20の主電源の供給が停止してもデータを保持し続けることができる記憶媒体をいう。耐久記憶媒体23としては、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、EEPROM等の不揮発性記憶媒体、および、バックアップRAMがある。
【0034】
制御部24は、ROM22または耐久記憶媒体23から読み出したプログラムを実行し、その実行の際にはRAM21、ROM22、および耐久記憶媒体23から情報を読み出し、RAM21および耐久記憶媒体23に対して情報の書き込みを行い、HV制御部10、GPS受信機11、方位センサ12、車速センサ13、地図DB記憶部14、加速度センサ15等と信号の授受を行う。
【0035】
具体的には、制御部24は、マップマッチング処理29、経路算出処理30、ナビゲーション処理40、制御目標値記憶処理100、走行時処理500等の処理を、所定のプログラムを実行することで実現する。
【0036】
マップマッチング処理29において、制御部24は、GPS受信機11、方位センサ12、車速センサ13、加速度センサ15から取得した位置情報等に基づいて、現在位置が地図DB記憶部14の地図中のどの道路上にいるかを判定する。このマップマッチング処理29は、自車両の走行開始時には判定が不正確な場合が多く、ある程度走行した後に、新たなセグメントに入ったタイミングで、判定が正確となる場合が多い。
【0037】
経路算出処理30において、制御部24は、図示しない操作装置を用いたユーザによる目的地指定に基づいて、指定された目的地までの最適な経路を、地図データを用いて決定する。
【0038】
ナビゲーション処理40において、制御部24は、目的地点までの走行経路に沿ってハイブリッド車両を走行させるためのガイド表示を、図示しない画像表示装置、スピーカ等を用いて、ドライバに対して行う。
【0039】
制御目標値記憶処理100において、制御部24は、出発地から目的地に到達するまでの走行に伴って走行情報を一定走行距離毎に収集して耐久記憶媒体23に記憶するとともに、耐久記憶媒体23に記憶した走行情報に基づいて出発地から目的地に至る経路について予め定められた区間毎に制御指標のスケジュールを規定し、この制御指標のスケジュールを耐久記憶媒体23に記憶させる処理を行う。また、後述する図10に示す走行時処理S500において、次回、出発時に、出発地および目的地を同一とする制御指標のスケジュールが耐久記憶媒体23に記憶されていることを判定すると、この耐久記憶媒体23に記憶した制御指標のスケジュールに従ってエンジンとモータの駆動制御を行うことで、高い確度で規定された制御指標のスケジュールに従った走行を行うことが可能となっている。
【0040】
図3に、制御目標値記憶処理100のフローチャートを示す。車両のイグニッションスイッチがオン状態になると、本駆動制御装置は動作状態となり、制御部24は、各種処理を実施する。そして、制御部24は、乗員の操作に応じて図3に示す処理を実施する。
【0041】
まず、目的地を特定する(S102)。具体的には、目的地の入力を促す画面を表示させ、この画面に従って乗員の操作により指定された地点または施設を目的地として特定する。
【0042】
次に、走行情報を収集するデータ収集処理を実施する(S200)。このデータ収集処理S200のフローチャートを図4に示す。
【0043】
制御部24は、まず、走行情報を取得する(S202)。本実施形態では、一定走行距離(例えば、5メートル)毎に、車速および道路勾配を走行情報として収集する。また、同時に、自車両が位置する道路の道路識別子を特定する。
【0044】
次に、走行履歴を保存する(S204)。具体的には、自車両が位置する道路の道路識別子と関連付けて、S202にて収集した車速および道路勾配を耐久記憶媒体23に記憶させる。
【0045】
図5に、耐久記憶媒体23に記憶された走行情報の一例を示す。図に示すように、耐久記憶媒体23には、一定走行距離毎に収集された車速、道路勾配が道路識別子と関連付けて記憶される。なお、道路識別子は、道路区間を識別するためのリンクIDあるいはセグメントIDである。
【0046】
図3の説明に戻り、次に、目的地に到着したか否かを判定する(S104)。具体的には、自車両の現在位置が目的地を基準とする一定範囲内に含まれるか否かに基づいて目的地に到着したか否かを判定する。
【0047】
自車両の現在位置が目的地を基準とする一定範囲内に含まれない場合、S102の判定はNOとなり、S200のデータ収集処理が繰り返される。すなわち、一定距離毎に、車速および道路勾配が収集され、道路識別子と関連付けて耐久記憶媒体23に記憶する処理が繰り返される。
【0048】
そして、自車両の現在位置が目的地を基準とする一定範囲内に含まれると、S102の判定はYESとなり、次に、充電計画作成処理S300を実施する。この充電計画作成処理S300のフローチャートを図6に示す。この充電計画作成処理S300においては、計画区間内の充電計画として、当該区間内の車両の走行方法の予定を作成する。
【0049】
具体的には、まず、出発地から目的地までの走行経路を計画区間として、この計画区間を走行するのに必要なエネルギーを、出発地から目的地に到着するまでの走行に伴って耐久記憶媒体23に記憶された走行情報に基づいて算出する(S302)。なお、必要なエネルギーの算出方法については周知(特開2001−183150号公報、「新エネルギー自動車の開発123〜124頁」CMC出版等参照)であるので、ここではその詳細についての説明は省略する。
【0050】
次に、耐久記憶媒体23に記憶された走行情報から道路識別子毎に走行方法を決定する(S304)。具体的には、HV制御部10より基準SOCを取得し、この基準SOCと出発地から目的地に到着するまでの走行に伴って耐久記憶媒体23に記憶された走行情報とに基づいて、出発地から目的地までの計画区間において、発電効率およびアシスト効率を算出して回生充電、発電、アシストといった制御方法を道路識別子毎に決定する。図7(a)に、計画区間において収集された車速および道路勾配の一例を示す。また、図7(b)に、計画区間において道路識別子毎に決定された走行方法の一例を示す。
【0051】
次に、出発地から目的地に到着するまでの走行に伴って耐久記憶媒体23に記憶された走行情報に基づいて全区間のSOC管理計画(制御指標のスケジュールに相当する)を作成する(S306)。SOC管理計画は、目的地までの目標SOC(制御目標値)の推移を予想したものである。なお、この目標SOCの推移の予想については周知(特開2001−183150号公報、「新エネルギー自動車の開発123〜124頁」CMC出版等参照)であるので、ここではその詳細についての説明は省略する。図8に、このような目標SOCの推移の予想の一例を示す。図に示すように、本実施形態では、計画区間における道路識別子に対応付けて目標SOCを規定したSOC管理計画が作成される。
【0052】
図3の説明に戻り、次に、制御目標値を学習して耐久記憶媒体23に記憶する制御目標値学習処理S400を実施する。この制御目標値学習処理S400のフローチャートを図9に示す。
【0053】
この制御目標値学習処理では、まず、道路区間別に制御目標値を取得する(S402)。具体的には、SOC管理計画に道路識別子に対応付けて規定された各制御目標値(目標SOC)を耐久記憶媒体23から取得する。
【0054】
次に、道路区間別に既存学習情報の読み出しを行う(S404)。すなわち、同一計画区間における制御目標値が既に耐久記憶媒体23に記憶されている場合に、耐久記憶媒体23から同一計画区間における制御目標値の読み出しを行う。なお、同一計画区間における制御目標値が耐久記憶媒体23に記憶されていない場合には、制御目標値の読み出しを行うことなく、次のS406へ進む。
【0055】
S406では、道路区間別に制御目標値の最適化を行う。同一計画区間における制御目標値が既に耐久記憶媒体23に記憶されている場合には、耐久記憶媒体23に記憶されている同一計画区間における制御目標値と、S402にて取得した制御目標値とを単純平均した値を新たな制御目標値とし、同一計画区間における制御目標値が耐久記憶媒体23に記憶されていない場合には、S402にて取得した制御目標値を新たな制御目標値とする。
【0056】
次に、この新たな制御目標値を耐久記憶媒体23に記憶する(S408)。具体的には、出発地、目的地とともに道路識別子に対応付けて規定された各制御目標値(目標SOC)を耐久記憶媒体23に記憶させる。
【0057】
図10に、走行時処理500のフローチャートを示す。車両のイグニッションスイッチがオン状態になった後、乗員の目的地設定操作に応じて図10に示す処理を実施する。
【0058】
まず、目的地を特定する(S502)。このステップは、制御目標値記憶処理100のS102と同じである。
【0059】
次に、学習情報があるか否かを判定する(S504)。具体的には、車両の現在位置を出発地、S502にて特定された目的地として、出発地および目的地が同じSOC管理計画(制御指標のスケジュール)が耐久記憶媒体23に記憶されているか否かを判定する。
【0060】
ここで、出発地および目的地が同じSOC管理計画が耐久記憶媒体23に記憶されている場合、S504の判定はYESとなり、次に、制御目標値を読み出す(S600)。具体的には、車両の現在位置から目的地までの経路についてSOC管理計画に規定されている各区間の制御目標値を耐久記憶媒体23から読み出す。
【0061】
次に、SOC管理計画に規定されている各区間の制御目標値のばらつきが大きいか否かを判定する(S506)。具体的には、各区間の制御目標値の平均値を算出し、各区間の最大値と平均値との差分または各区間の最小値と平均値との差分とが、予め定められた閾値以上か否かに基づいて各区間の制御目標値のばらつきが大きいか否かを判定する。
【0062】
ここで、各差分が閾値以上の場合、S506の判定はYESとなり、本処理を終了する。この場合、HV制御部10は、バッテリ9の充電量が基準SOCに近づくように駆動制御を行う。
【0063】
また、各差分が閾値未満の場合、S506の判定はNOとなり、アシスト制御処理S700を実施する。このアシスト制御処理S700のフローチャートを図11に示す。
【0064】
制御部24は、まず、走行道路の道路識別子を特定する(S702)。この走行道路の道路識別子は、マップマッチング処理29の処理結果より特定することができる。
【0065】
次に、道路識別子(道路ID)が一致するか否かを判定する(S704)。具体的には、S702にて特定した走行道路の道路識別子と、SOC管理計画に規定されている走行中の道路に対応する道路識別子とが一致するか否かを判定する。
【0066】
ここで、車両が出発地から目的地までの経路に沿って走行している場合、S704の判定はYESとなり、次に、走行道路における制御目標値を取得し(S706)、取得した制御目標値をバックアップ保存する(S708)。具体的には、取得した制御目標値をRAM21に記憶する。なお、既にRAM21に制御目標値が記憶されている場合には、最新の制御目標値をRAM21に上書きして記憶する。
【0067】
次に、制御目標値をHV制御部10へ通知する(S710)。なお、HV制御部10は、バッテリ9の充電量がこの制御目標値に近づくように駆動制御を行う。
【0068】
車両が出発地から目的地までの経路から外れて走行した場合、S704の判定はNOとなり、バックアップ情報を取得する(S712)。具体的には、S708にてRAM21に記憶された最新の制御目標値を読み出す。
【0069】
この場合、S710にて、このRAM21から読み出した最新の制御目標値がHV制御部10へ通知される。
【0070】
図10の説明に戻り、S508では、制御目標値に近づくように現在SOCが推移しているか否かに基づいてSOCが計画通りに推移しているか否かを判定する。
【0071】
また、S510では、車両の位置が目的地を基準とする所定範囲内に到達したか否かに基づいて車両が目的地に到着したか否かを判定する。
【0072】
したがって、制御目標値に近づくように現在SOCが推移し、かつ、車両が目的地に到着していない場合、S508の判定はYES、S510の判定はNOとなり、目的地に到着するまで、S700のアシスト制御処理を繰り返し実施する。
【0073】
また、制御目標値に近づくように現在SOCが推移していない場合には、S508の判定はNOとなり、本処理を終了する。この場合、HV制御部10は、バッテリ9の充電量が基準SOCに近づくように駆動制御を行う。
【0074】
また、図12に示すように、車両の現在位置が出発地から目的地に至る経路(図中、実線で示す)から外れると、図11のS712に示したように、経路から外れる1区間前の情報(制御目標値)が制御部24からHV制御部10へ通知される。したがって、車両の現在位置が出発地から目的地に至る経路(図中、実線で示す)から外れてしまっても、その後すぐに出発地から目的地に至る経路上に戻れば、ほぼ計画通りにSOCが推移するように制御することができる。
【0075】
上記した構成によれば、車両が目的地に到達したことを判定すると、出発地から目的地に到達するまでの走行に伴って耐久記憶媒体23に記憶された走行情報に基づいて、出発地から目標とする地点に到達するまでの経路についてエンジンの燃料消費量が少なくなるような制御指標のスケジュールが予め定められた区間毎に規定され耐久記憶媒体23に記憶されるので、走行情報が平均化されることなく、より高い確度で制御指標のスケジュールを規定することができる。
【0076】
制御指標で記憶する利点は、区間内の情報として一意に定められるだけでなく、車速に比べてロバスト性に強いからである。例えば、ある区間を「A」という制御指標で規定した場合、エネルギーの利用傾向が区間内で同じであれば「A」という値は走行のたびに大きく変動するものではない。これに対し、ある区間内の情報を車速で規定する場合、交通流に合わせて区間の途中で減速したりするとばらつきが大きくなり、走行回数が多い区間ほどその区間内の特徴が失われてしまう。上記した構成によれば、制御指標のスケジュールが予め定められた区間毎に記憶されるので、制御指標を単純に平均しても、区間の特徴があまり失われることはない。
【0077】
また、車両の現在位置から車両の目標とする地点までの経路について耐久記憶媒体23に制御指標のスケジュールが記憶されていると判定された場合、耐久記憶媒体23に記憶されている制御指標のスケジュールに従って駆動制御を行うことができる。
【0078】
また、制御指標のスケジュールが道路識別子毎に規定されるので、車両が前回走行した経路から外れて走行しない限り、高い確度で制御指標のスケジュールに従った駆動制御を実施することが可能である。
【0079】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、図6に示した充電計画作成処理S300において、制御部24は、出発地から目的地までの計画区間において、回生充電、発電、アシストといった制御方法とともに制御目標値(目標SOC)を道路識別子毎に決定し、全区間のSOC管理計画(制御指標のスケジュールに相当する)を作成する例を示したが、本実施形態では、制御方法および制御目標値(目標SOC)を一定走行距離毎に決定し、全区間のSOC管理計画を作成する。
【0080】
本実施形態に係る充電計画作成処理S300のフローチャートを図13に示す。以下、上記実施形態と同一部分については同一符号を付して説明を省略し、上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0081】
S302にて、計画区間を走行するのに必要なエネルギーを耐久記憶媒体23に記憶された走行情報に基づいて算出した後、S314にて、耐久記憶媒体23に記憶された走行情報から一定走行距離毎に走行方法を決定する。具体的には、HV制御部10より基準SOCを取得し、この基準SOCと出発地から目的地に到着するまでの走行に伴って耐久記憶媒体23に記憶された走行情報とに基づいて、出発地から目的地までの計画区間において、回生充電、発電、アシストといった制御方法とともに制御目標値(目標SOC)を一定走行距離毎に決定する。
【0082】
次のS306では、S304にて決定された制御方法および制御目標値に基づいて全区間のSOC管理計画を作成する。
【0083】
上記したように本実施形態では、一定走行距離毎に制御方法および制御目標値を規定したSOC管理計画を作成する。第1実施形態に示したように道路識別子毎に制御方法および制御目標値を規定したSOC管理計画を作成する場合、車両が予定した経路から多少外れて走行する場合や、車両の現在位置の算出精度が悪い場合、SOC管理計画に従った駆動制御ができなくなることが考えられるが、本実施形態では、一定走行距離毎に制御方法および制御目標値を規定したSOC管理計画を作成するので、車両が予定した経路から多少外れて走行する場合や、車両の現在位置の算出精度が悪い場合でも、SOC管理計画に従った駆動制御を実施することができる。
【0084】
(第3実施形態)
本実施形態では、出発地近辺と目的地近辺では、一定走行距離毎に制御方法および制御目標値(目標SOC)を規定し、それ以外の区間では、道路識別子毎に制御方法および制御目標値(目標SOC)を規定したSOC管理計画を作成する。本実施形態に係る充電計画作成処理S300のフローチャートを図14に示す。
【0085】
制御部24は、S302にて、計画区間を走行するのに必要なエネルギーを耐久記憶媒体23に記憶された走行情報に基づいて算出した後、S324にて、出発地から第1の地点までの区間について、走行方法および制御目標値を一定走行距離毎に決定し、第1の地点から目的地より手前の第2の地点に到達するまでの区間について、走行方法および制御目標値を道路識別子毎に決定し、第2の地点から目的地に到達するまでの区間では走行方法および制御目標値を一定走行距離毎に決定する。このように、出発地近辺と目的地近辺では、一定走行距離毎に制御方法および制御目標値を規定し、それ以外の区間では、道路識別子毎に制御方法および制御目標値を決定する。
【0086】
次のS306では、S324にて決定された制御方法および制御目標値に基づいて全区間のSOC管理計画を作成する。
【0087】
出発地の近辺や目標とする地点の近辺では車両位置の算出精度が低く、車両が位置する道路識別子を特定できない可能性があるため、道路識別子毎に制御指標のスケジュールを規定した場合、高い確度で制御指標のスケジュールに従った駆動制御を実施することができない可能性があるが、上記した構成によれば、出発地から第1の地点までの区間について、一定走行距離毎に制御指標のスケジュールを規定し、第1の地点から目標とする地点より手前の第2の地点に到達するまでの区間では道路識別子毎に制御指標のスケジュールを規定し、第2の地点から目標とする地点に到達するまでの区間では一定走行距離毎に制御指標のスケジュールを規定するので、高い確度で制御指標のスケジュールに従った駆動制御を実施することが可能である。
【0088】
(第4実施形態)
本実施形態では、道路識別子の認識が可能な区間についてのみ道路識別子毎に制御方法および制御目標値(目標SOC)を決定してSOC管理計画を作成する。本実施形態に係る充電計画作成処理S300のフローチャートを図15に示す。
【0089】
制御部24は、S302にて、計画区間を走行するのに必要なエネルギーを耐久記憶媒体23に記憶された走行情報に基づいて算出した後、S334にて、道路識別子を認識できた区間のみ、走行方法および制御目標値を道路識別子毎に決定する。
【0090】
次のS336では、S334にて決定された制御方法および制御目標値に基づいて全区間のSOC管理計画を作成する。
【0091】
このように、道路識別子の認識が可能な区間についてのみ道路識別子毎に制御指標のスケジュールを規定することもできる。
【0092】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、出発地から目的地に到達するまでの走行に伴って耐久記憶媒体23に記憶された走行情報に基づいて、出発地から目的地に到達するまでの経路についてエンジン1の燃料消費量が少なくなるような制御指標のスケジュールを予め定められた区間毎に規定して耐久記憶媒体23に記憶させる例を示したが、出発地から目的地に到達するまでの経路に限定されるものではなく、例えば、出発地から経由地に到達するまでの経路や、更に、経由地を出発地として目的地に到達するまでの経路等、各種区間を経路に設定し、制御指標のスケジュールを規定して耐久記憶媒体23に記憶させるようにしてもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、制御指標を規定するための走行情報を予め定められた区間毎に収集して耐久記憶媒体23に記憶させる例を示したが、例えば、制御指標を規定するための走行情報を予め定められた時間毎に収集して耐久記憶媒体23に記憶させるようにしてもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、モータに電力を供給するバッテリの充電量の制御目標値(目標SOC)を制御指標として、制御指標のスケジュールを規定する例を示したが、目標SOCに限定されるものではなく、目標SOC以外のデータを制御指標として制御指標のスケジュールを規定してもよい。つまり、ある区間に進入する時のSOCを「B」、退出する時のSOCを「C」とした場合に、区間中の制御でSOCをBからCに推移させることができる制御指標であればなんでもよい。
【0095】
また、上記第1実施形態におけるS406では、S402にて取得した制御目標値をそのまま耐久記憶媒体10に記憶する例を示したが、例えば、耐久記憶媒体23から読み出した同一計画区間における制御目標値と、S402にて取得した制御目標値の単純平均を算出し、この制御目標値の単純平均した値を耐久記憶媒体10に記憶するようにしてもよい。
【0096】
また、上記実施形態では、制御指標を規定するための走行情報として、車速および道路勾配を収集し、収集した走行情報に基づいて制御指標を規定する例を示したが、このような例に限定されるものではなく、車速や道路勾配以外の情報を収集して制御指標を規定するようにしてもよい。
【0097】
なお、上記実施形態における構成と特許請求の範囲の構成との対応関係について説明すると、S200が走行情報記憶手段に相当し、S104、S300、S400が制御指標記憶制御手段に相当し、S504が判定手段に相当し、S600、S700がアシスト制御処理手段に相当し、S704が経路判定手段に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置に構成を示す図である。
【図2】ナビゲーションECUの構成を示す図である。
【図3】制御目標値記憶処理のフローチャートである。
【図4】データ収集処理のフローチャートである。
【図5】耐久記憶媒体に記憶された走行情報の一例を表した図である。
【図6】充電計画作成処理のフローチャートである。
【図7】(a)は、計画区間において収集された車速および道路勾配の一例を示す図、(b)は、計画区間において道路識別子毎に決定された走行方法の一例を示す図である。
【図8】目標SOCの推移の予想の一例を示す図である。
【図9】制御目標値学習処理のフローチャートである。
【図10】走行時処理のフローチャートである。
【図11】アシスト制御処理のフローチャートである。
【図12】車両の現在位置が出発地から目的地に至る経路から外れた場合の制御部の処理について説明するための図である。
【図13】第2実施形態に係る充電計画作成処理のフローチャートである。
【図14】第3実施形態に係る充電計画作成処理のフローチャートである。
【図15】第4実施形態に係る充電計画作成処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0099】
1 駆動制御装置
2 発電機
3 モータ
4 差動装置
5a タイヤ
5b タイヤ
6 インバータ
7 DCリンク
8 インバータ
9 バッテリ
10 HV制御部
11 GPSセンサ
12 方位センサ
13 車速センサ
14 地図DB記憶部
15 加速度センサ
20 ナビゲーションECU
21 RAM
22 ROM
23 耐久記憶媒体
24 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンとモータを走行用の動力源として走行するハイブリッド車両に搭載され、規定された制御指標に近づくように前記エンジンと前記モータの駆動制御を行うハイブリッド車両の駆動制御装置であって、
前記車両の走行に伴い前記制御指標を規定するための走行情報を予め定められた間隔毎に収集して記憶手段に記憶させる走行情報記憶手段と、
前記車両が目標とする地点に到達したことを判定すると、出発地から前記目標とする地点に到達するまでの走行に伴って前記記憶手段に記憶された前記走行情報に基づいて、前記出発地から前記目標とする地点に到達するまでの経路について前記エンジンの燃料消費量が少なくなるような前記制御指標のスケジュールを予め定められた区間毎に規定して前記記憶手段に記憶させる制御指標記憶制御手段と、を備えたことを特徴とするハイブリッド車両の駆動制御装置。
【請求項2】
前記制御指標は、前記モータに電力を供給するバッテリの充電量であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
【請求項3】
前記走行情報記憶手段は、予め定められた区間毎に前記制御指標を規定するための走行情報を収集して前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
【請求項4】
前記車両の現在位置から前記車両の目標とする地点までの経路について前記記憶手段に前記制御指標のスケジュールが記憶されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記記憶手段に前記制御指標のスケジュールが記憶されていると判定された場合、前記記憶手段に記憶されている前記制御指標のスケジュールに従って前記駆動制御を行うアシスト制御処理手段と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
【請求項5】
前記制御指標記憶制御手段は、前記制御指標のスケジュールを一定走行距離毎に規定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
【請求項6】
前記制御指標記憶制御手段は、前記制御指標のスケジュールを道路識別子毎に規定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
【請求項7】
前記制御指標記憶制御手段は、前記出発地から第1の地点までの区間について、一定走行距離毎に前記制御指標のスケジュールを規定し、前記第1の地点から前記目標とする地点より手前の第2の地点に到達するまでの区間では道路識別子毎に前記制御指標のスケジュールを規定し、前記第2の地点から前記目標とする地点に到達するまでの区間では一定走行距離毎に前記制御指標のスケジュールを規定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
【請求項8】
前記制御指標記憶制御手段は、前記道路識別子の認識が可能な区間についてのみ前記道路識別子毎に前記制御指標のスケジュールを規定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
【請求項9】
前記アシスト制御処理手段は、前記車両が前記出発地から前記車両の目標とする地点までの経路から外れたか否かを判定する経路判定手段を備え、
前記経路判定手段により前記経路から外れたと判定された場合、前記経路から外れる直前の制御指標を用いて前記駆動制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−179215(P2009−179215A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−21113(P2008−21113)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】