バーニア及び露光位置の測定方法
【課題】ブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアで、顕微鏡の焦点深度に影響されず、測定用マークのフリンジ部に影響されず精度よく、安定して位置ズレを算出するバーニア、及び露光位置の測定方法を提供する。
【解決手段】1)バーニアV2は、第一測定用マークM11と第二測定用マークM12で構成され、2)第一測定用マークは、遮光部Sと第一開口部Ka−Aと第二開口部Ka−Bからなり、第二測定用マークは、遮光部上に形成されており、3)第二測定用マークの重心Dは、第一開口部の重心Aと第二開口部の重心Bを結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形又は直角二等辺三角形の頂点Cに位置すること。バーニアから一定距離離れた位置に、測定に用いる顕微鏡を移動させるためのターゲットマークTMを備えていること。
【解決手段】1)バーニアV2は、第一測定用マークM11と第二測定用マークM12で構成され、2)第一測定用マークは、遮光部Sと第一開口部Ka−Aと第二開口部Ka−Bからなり、第二測定用マークは、遮光部上に形成されており、3)第二測定用マークの重心Dは、第一開口部の重心Aと第二開口部の重心Bを結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形又は直角二等辺三角形の頂点Cに位置すること。バーニアから一定距離離れた位置に、測定に用いる顕微鏡を移動させるためのターゲットマークTMを備えていること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出するためのバーニアに関するものであり、特に、顕微鏡の焦点深度や、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されず自動測定で精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアに関する。また、上記バーニアを用いた露光位置の測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの製造方法としては、先ず、ガラス基板上にブラックマトリックスを形成し、次に、ブラックマトリックスが形成されたガラス基板上のブラックマトリックスのパターンに位置合わせして着色画素を形成し、更に透明導電膜を形成するといった方法が広く用いられている。
【0003】
ブラックマトリックスは遮光性を有し、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。このブラックマトリックスの形成は、例えば、ガラス基板上に、黒色フォトレジストの塗布膜を設け、この塗布膜へのフォトマスクを介した露光、現像によってブラックマトリックスを形成するといったフォトリソグラフィ法がとられている。
【0004】
また、着色画素は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、ブラックマトリックスが形成されたガラス基板上に、顔料などの色素を分散させたネガ型の着色フォトレジストの塗布膜を設け、この塗布膜へのフォトマスクを介した露光、現像によって着色画素を形成するといったフォトリソグラフィ法がとられている。
また、透明導電膜の形成は、着色画素が形成されたガラス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
【0005】
ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置、つまり、着色画素の露光位置の精度を確認するために、バーニアと称する測定用マークが用いられている。この測定用マークは、着色画素が形成される画像表示領域外のガラス基板上に設けられている。
バーニアと称する測定用マークは、ブラックマトリックスの形成時に同時に形成される第一測定用マークと、着色画素の形成時に同時に形成される第二測定用マークとで構成されている。
【0006】
ガラス基板上に形成された第一測定用マークに、第二測定用マークを重ねて設け、第一測定用マークに対する第二測定用マークの位置を測定し、その位置ズレを算出する。この位置ズレをもって、その着色画素のブラックマトリックスに対する露光位置の精度としている。
ブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、位置ズレを算出するための、第一測定用マークと第二測定用マークとで構成される測定用マークを本発明においてはバーニアと称している。
【0007】
図1は、第一測定用マークと第二測定用マークとで構成されるバーニア(V1)の一例の説明図である。図1(a)、(b)は、第一測定用マーク(M1)、及び第二測定用マーク(M2)の平面図である。
図1(a)には、ガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M1)が示されており、ブラックマトリックスの形成に用いた、例えば、黒色フォトレジストと同一材料が用いられ、ブラックマトリックスの形成と同時に形成されたものである。
【0008】
第一測定用マーク(M1)は、一辺(a)の寸法が200μm程度の正方形であり、枠部(Wa)と開口部(Ka)で構成されている。開口部(Ka)の一辺(b)の寸法は、100μm程度のものである。
【0009】
図1(b)には、第一測定用マーク(M1)上に形成される第二測定用マーク(M2)が示されており、着色画素の形成に用いた着色フォトレジストと同一材料が用いられ、着色画素の形成と同時に形成される。
第二測定用マーク(M2)は、一辺(c)の寸法が150μm程度の正方形であり、説明上、角丸を例示してある。
【0010】
図1(c)は、ガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M1)に、第二測定用マーク(M2)が設けられた状態を表した平面図、図2は、図1(c)のX−X線での断面図である。
図1(c)、図2に示すように、本発明においては、第一測定用マーク(M1)上に、第二測定用マーク(M2)が重ねて設けられた測定用マークをバーニア(V1)と称している。尚、図1(c)では、第一測定用マーク(M1)に対し第二測定用マーク(M2)は位置ズレなく設けられた状態が示されている。また、第一測定用マーク(M1)及び第二測定用マーク(M2)の厚さ(t1、t2)は、各々1〜2μm程度のものである。
【0011】
図3は、画像表示領域外のガラス基板上に設けられる、3種のバーニアを説明する平面図である。図3(a)は、ブラックマトリックスに対する赤色着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出するための赤色バーニア(V1−R)である。
図3(a)に示すように、ガラス基板(1)上に形成された赤色バーニア(V1−R)は、赤色第一測定用マーク(M1−R)と赤色第二測定用マーク(M2−R)で構成されている。
【0012】
図3(b)は、緑色バーニア(V1−G)であり、緑色第一測定用マーク(M1−G)と緑色第二測定用マーク(M2−G)で構成されている。また、図3(c)は、青色バーニア(V1−B)であり、青色第一測定用マーク(M1−B)と青色第二測定用マーク(M2−B)で構成されている。
【0013】
上記3種のバーニア(V1−R、V1−G、V1−B)が組となり、この組が画像表示領域外のガラス基板上に設けられる。例えば、大サイズのガラス基板へステップ露光により多面付け露光を行う際には、各露光毎に、露光領域の四隅に各1組が設けられる。
また、3種のバーニアを用いての露光位置の確認は、着色画素が形成された後、一色毎に、各色につき行われる。
【0014】
図4は、バーニアを用いて、ブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出する方法の説明図である。図4は、第一測定用マーク(M1)に対し、第二測定用マーク(M2)がX軸のプラス方向にずれ、また同時にY軸のプラス方向にずれた例である。
図4に示すように、先ず、開口部(Ka)右方のエッジと、第二測定用マーク(M2)右方のエッジとの間(x1)の距離を測定する。次に、開口部(Ka)左方のエッジと、第二測定用マーク(M2)左方のエッジとの間(x2)の距離を測定する。そして、X方向の位置ズレ(Δx)は、Δx=(x1−x2)/2にて算出される。同様にして、Y方向の位置ズレ(Δy)が算出される。
【0015】
図5は、開口部のエッジと、第二測定用マークのエッジとの間を測定する際のバーニアの断面図である。図5に示すように、第二測定用マーク(M2)の符号(F)で示す縁部(フリンジ部)は、傾斜した状態になっている。
開口部(Ka)右方のエッジ(Ke)と、第二測定用マーク(M2)右方のエッジ(Je)との間(x1)の距離の測定はバーニアの上方より顕微鏡を用いて行うが、第一測定用マーク(M1)の枠部(Wa)に、その周縁部を重ねて形成した台形状の第二測定用マーク(M2)の重なり部分の厚さ(t3)に対し、顕微鏡の焦点深度が狭いため、フリンジ部(F)は不鮮明なボケた映像となる。
【0016】
また、形成される第二測定用マーク(M2)のフリンジ部(F)の傾斜角や傾斜幅は、一定なものではなくバラツキがある。従って、自動測定で第二測定用マーク(M2)右方のエッジ(Je)(台形の上底右端)を見つけ出すことは困難であり、自動測定ではエラーとなることが多い。また、手動での測定では作業者の習熟度により誤認が発生し易い。
【特許文献1】特開平11−24079号公報
【特許文献2】特開2006−267305号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、カラーフィルタのブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出するためのバーニアであって、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく自動測定で精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアを提供することを課題とするものである。
また、上記バーニアを用いた露光位置の測定方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアにおいて、
1)前記バーニアは、第一測定用マークと第二測定用マークで構成され、
2)該第一測定用マークは、ブラックマトリックスの形成と同時に形成された遮光部と第一開口部と第二開口部からなり、該第二測定用マークは、該遮光部上に着色画素の形成と同時に形成されており、
3)該第二測定用マークの重心は、第一開口部の重心と第二開口部の重心を結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形の頂点に位置することを特徴とするバーニアである。
【0019】
また、本発明は、上記発明によるバーニアにおいて、二等辺三角形が直角二等辺三角形であることを特徴とするバーニアである。
【0020】
また、本発明は、請求項1又は請求項2記載のバーニアにおいて、該バーニアは、バーニアから一定距離離れた位置に、測定に用いる顕微鏡をバーニア近傍へ移動させ、更に、バーニア直上へ移動させるためのターゲットマークを備えていることを特徴とするバーニアである。
【0021】
また、本発明は、請求項1、請求項2、又は請求項3記載のバーニアにおいて、該バーニアは、赤色着色画素の位置ズレを算出するための赤色バーニア、緑色着色画素の位置ズレを算出するための緑色バーニア、青色着色画素の位置ズレを算出するための青色バーニアで構成され、該各色バーニアは、ガラス基板上に平行、等間隔で隣接して設けられてい
ることを特徴とするバーニアである。
【0022】
また、本発明は、ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアを用いた露光位置の測定方法において、
1)前記バーニアとして請求項1又は請求項2記載のバーニアを用い、該バーニアの上方よりバーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを測定に用いる顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、
2)同一視野(表示画面)内の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した、予め設定された各々の測定エリア内にて、パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、
3)認識した第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を2値化処理、或いは2値化処理及び楕円フィッティング処理により第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、
4)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、
5)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程、を具備することを特徴とする露光位置の測定方法である。
【0023】
また、本発明は、ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアを用いた露光位置の測定方法において、
1)前記バーニアとして請求項3記載のバーニアを用い、測定に用いる顕微鏡を低倍率とし、顕微鏡を予め設定された該バーニアのXY座標の近傍に移動させ、該バーニアの上方よりターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)内に収める工程、
2)測定に用いる顕微鏡を中倍率とし、パターンマッチングによりターゲットマークを認識し、顕微鏡を移動させターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)中心に位置させる工程、
3)該顕微鏡の視野(表示画面)中心のXY座標を、顕微鏡がバーニアの位置へ移動するための原点と設定する工程、
4)測定に用いる顕微鏡を高倍率とし、顕微鏡を該原点から、予め設定された一定距離を移動させ、バーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、
5)同一視野(表示画面)内の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した、予め設定された各々の測定エリア内にて、パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、
6)認識した第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を2値化処理、或いは2値化処理及び楕円フィッティッグ処理により第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、
7)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、
8)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程、を具備することを特徴とする露光位置の測定方法である。
【0024】
また、本発明は、請求項6記載の露光位置の測定方法において、前記バーニアとして請求項4記載のバーニアを用い、
1)ブラックマトリックスに対する赤色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色バーニアについて、前記1)工程〜8)工程により赤色着色画素の位置ズレの算出を行い、
2)ブラックマトリックスに対する緑色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニアの第一開口部、第二開
口部、赤色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔を移動させ、緑色バーニアの第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、
3)緑色バーニアについて、前記5)工程〜8)工程により緑色着色画素の位置ズレの算出を行い、
4)ブラックマトリックスに対する青色着色画素の位置ズレを算出する際には、緑色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、緑色バーニアの第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔を移動させ、青色バーニアの第一開口部、第二開口部、青色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、
3)青色バーニアについて、前記5)工程〜8)工程により青色着色画素の位置ズレの算出を行う、ことを特徴とする露光位置の測定方法である。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、第一測定用マークと第二測定用マークで構成され、第一測定用マークは、ブラックマトリックスの形成と同時に形成された遮光部と第一開口部と第二開口部からなり、第二測定用マークは、遮光部上に着色画素の形成と同時に形成されており、第二測定用マークの重心は、第一開口部の重心と第二開口部の重心を結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形又は直角二等辺三角形の頂点に位置するバーニアであるので、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアとなる。
【0026】
また、本発明は、バーニアから一定距離離れた位置に、測定に用いる顕微鏡をバーニア近傍へ移動させ、更に、バーニア直上へ移動させるためのターゲットマークを備えているバーニアであるので、自動測定で精度よく、安定して、効率よく位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することことができる。
【0027】
また、本発明は、各色着色画素の位置ズレを算出するための赤色バーニア、緑色バーニア、青色バーニアで構成され、各色バーニアは、ガラス基板上に平行、等間隔で隣接して設けられているバーニアであるので、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニアから緑色バーニアへと、また、緑色バーニアから青色バーニアへと移動させ、連続して各色着色画素の位置ズレの算出をを効率よく行うことができる。
【0028】
また、本発明は、1)バーニアの上方よりバーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを測定に用いる顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、2)パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、3)第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、4)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、5)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程を具備する露光位置の測定方法であるので、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアを用いた露光位置の測定方法となる。
【0029】
また、本発明は、1)測定に用いる顕微鏡を低倍率とし、バーニアの上方よりターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)内に収める工程、2)測定に用いる顕微鏡を中倍率とし、ターゲットマークを認識し、ターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)中心に
位置させる工程、3)該顕微鏡の視野(表示画面)中心のXY座標を、顕微鏡がバーニアの位置へ移動するための原点と設定する工程、4)測定に用いる顕微鏡を高倍率とし、予め設定された一定距離を移動させ、バーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、5)パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、6)第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、7)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、8)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程を具備する露光位置の測定方法であるので、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく自動測定で精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアを用いた露光位置の測定方法となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に、本発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図6は、第一測定用マークと第二測定用マークとで構成される、本発明によるバーニア(V2)の一例の説明図である。図6(a)、(b)は、第一測定用マーク(M11)、及び第二測定用マーク(M12)の平面図である。
図6(a)には、ガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M11)が示されており、ブラックマトリックスの形成に用いた、黒色フォトレジストと同一材料が用いられ、ブラックマトリックスの形成と同時に形成されたものである。
【0031】
第一測定用マーク(M11)は、遮光部(S)と、遮光部(S)に設けられた第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−A)で構成されている。第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−B)の形状として、正方形が例示してある。この正方形の一辺(d)の寸法は10μm程度のものである。
【0032】
図6(b)には、第一測定用マーク(M11)の遮光部(S)上に形成される第二測定用マーク(M12)が示されており、着色画素の形成に用いた着色フォトレジストと同一材料が用いられ、着色画素の形成と同時に形成される。
第二測定用マーク(M12)の形状として、円形が例示してある。第二測定用マーク(M12)の直径(e)の寸法は20μm程度のものである。
【0033】
図6(c)は、ガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M11)の遮光部(S)上に、第二測定用マーク(M12)が設けられた状態を表した平面図である。図6(c)に示すように、本発明においては、第一測定用マーク(M11)上に、第二測定用マーク(M12)が重ねて設けられた測定用マークをバーニア(V2)と称している。尚、図6(c)では、第一測定用マーク(M11)に対し第二測定用マーク(M12)は位置ズレなく設けられた状態が示されている。
また、第一開口部(Ka−A)と第二測定用マーク(M12)間の距離(f)、及び第二開口部(Ka−B)と第二測定用マーク(M12)間の距離(g)は、等距離で35μm程度である。
【0034】
図7は、第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−B)と、第二測定用マーク(M12)の配置を説明する平面図である。符号(A)、(B)、(D)は、各々第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)、第二測定用マーク(M12)の重心の位置を表している。
第二測定用マーク(M12)の重心(D)は、第一開口部の重心(A)と第二開口部の重
心(B)を結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形の頂点(C)に位置している。
【0035】
図7は、二等辺三角形として直角二等辺三角形を例示したものである。
重心(A)と重心(B)を直線で結び底辺とし、この底辺の中央から垂線を引くことにより頂点(C)が得られる。図7に示す頂点(C)は、第二測定用マーク(M12)の重心(D)の設計上の位置であり、第二測定用マーク(M12)が位置ズレなく形成されたとき、第二測定用マーク(M12)の重心(D)は、頂点(C)の位置になる。つまり、形成された第二測定用マーク(M12)の重心(D)の、頂点(C)からのずれをもって第二測定用マーク(M12)の位置ズレとするバーニアである。
【0036】
尚、位置ズレの算出が容易な直角二等辺三角形を例示してあるが、頂点が直角でない二等辺三角形でもよい。また、第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−B)に、XY面にて傾き(角度θの回転)を与えたものでもよい。また、第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−B)、第二測定用マーク(M12)の形状は、正方形、円形に限定されるものではない。
【0037】
図8は、測定する顕微鏡をバーニアの直上に移動させ、本発明のバーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野内に収めた状態を表したものであり、顕微鏡の視野内の映像を表示画面に表示したものである。
例えば、顕微鏡の対物レンズを選択して、分解能0.1〜0.2μm程度、被写体の100μm角程度の領域を視野内に収めことができる倍率とし、60μm角程度の領域内にある第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野内に収めたものである。
【0038】
図8には、第二測定用マーク(M12)として、設計上に位置である前記頂点(C)からずれた位置に形成された第二測定用マークが例示されている。第一測定用マーク(M11)の第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)、に対し、第二測定用マーク(M12)がX軸のプラス方向にずれ、また同時にY軸のプラス方向にずれた例である。
【0039】
図8中、符号(Sa)で示す領域は、予め設定された、第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した測定エリアであり、各々の測定エリア内にて第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々の認識を行う。この認識は、予め登録しておいた各々の画像データを基に、パターンマッチングにより撮像された第一開口部、第二開口部、第二測定用マークが検索しているマークであることを認識する。
【0040】
図9は、第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々の算出した重心を表示画面に表示したものである。第一開口部及び第二開口部はパターンマッチングによる認識後に、撮像された第一開口部、第二開口部を予め設定された閾値で2値化処理し、重心を算出したものである。また、第二測定用マークはパターンマッチングによる認識後に、2値化処理及び楕円フィッティング処理を行い円の重心を算出したものである。
【0041】
図9中に示す符号(A’)、(B’)は、各々、算出した第一開口部(Ka−A)の重心、第二開口部(Ka−B)の重心を表している。また、符号(C’)は、第二開口部の重心(A’)と第二開口部の重心(B’)から設定された第二測定用マーク(M12)の重心を表している。また、符号(D’)は、実際に形成された第二測定用マーク(M12)の重心を表している。
【0042】
前記図7中に示す符号(A)、(B)、(C(D))は、各々が設計上の重心であるが、図9中において、符号(A’)、(B’)、(C’)、(D’)で示す重心は、実際に形成された第一開口部(Ka−A)の重心、第二開口部(Ka−B)の重心であり、また
、実際に形成された第一開口部(Ka−A)と第二開口部(Ka−B)から設定された重心であり、また、実際に形成された第二測定用マークの重心を表している。
【0043】
図10は、図9に示す各々の重心の座標を示し、第二測定用マークの位置ズレを算出する方法の説明図である。
第一開口部(Ka−A)の重心(A’)の座標は(Xa、Ya)、第二開口部(Ka−B)の重心(B’)の座標は(Xb、Yb)である。また、重心(A’)と重心(B’)から設定される重心(C’)の座標は(Xc、Yc)である。重心(C’)は第二測定用マーク(M12)に位置ズレがないときの第二測定用マークの重心である。また、実際に形成された第二測定用マーク(M12)の重心(D’)の座標は(Xd、Yd)である。
【0044】
従って、実際に形成された第二測定用マーク(M12)のX方向の位置ズレ(Δx)は、Δx=Xd−Xcにて算出される。また、Y方向の位置ズレ(Δy)は、Δy=Yd−Ycにて算出される。
【0045】
前記、従来の技術における露光位置の測定方法は、図4、5に示すように、先ず、開口部(Ka)右方のエッジと、第二測定用マーク(M2)右方のエッジとの間(x1)の距離を測定する。次に、開口部(Ka)左方のエッジと、第二測定用マーク(M2)左方のエッジとの間(x2)の距離を測定する。そしてX方向の位置ズレ(Δx)は、Δx=(x1−x2)/2にて算出する。同様にして、Y方向の位置ズレ(Δy)を算出する。
【0046】
これに対し、本発明における露光位置の測定方法は、測定用マークのエッジの測定は行わず、第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)、及び第二測定用マーク(M12)の重心を基にして位置ズレを算出するので、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく、精度よく、安定してブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することができる。
【0047】
また、従来の技術における第一測定用マーク(M1)は、一辺(a)の寸法が200μm程度の正方形であるので、顕微鏡を高倍率にして一度に全部の測定箇所を測定することはできず、例えば、4回に分割した測定をする。
これに対し、本発明によるバーニア(V2)においては、測定用マークのすべてが寸法50μm角程度に収まるので、高倍率の顕微鏡にても同一視野に映像することができ、1回の撮像で位置ズレの算出が可能となり、効率のよい露光位置の測定方法となる。
【0048】
図11は、請求項3に係わるバーニアの一例の平面図である。図11に示すように、このバーニアは、バーニア(V2)、ターゲットマーク(TM)、色識別マーク(IM)で構成されている。バーニア(V2)は、図6(c)に示すバーニアであり、このバーニアはガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M11)の遮光部(S)上に、第二測定用マーク(M12)が位置ズレなく設けられた状態のものである。
【0049】
ターゲットマーク(TM)は、測定に用いる顕微鏡をバーニア(V2)近傍へ移動させ、更に、バーニア(V2)直上へ移動させるためのターゲットマークである。ターゲットマーク(TM)は、バーニア(V2)から一定距離離れた位置に設けられている。
ターゲットマーク(TM)は、第一測定用マーク(M11)の遮光部(S)が、図11中右方へ延長された部分に、第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)の形成と同時に形成された開口部である。
【0050】
図11では、十文字形状のターゲットマーク(TM)が例示されている。ターゲットマーク(TM)がバーニア(V2)(バーニアの第二測定用マーク)から離れている一定距
離(L1)は、100μm程度である。また、ターゲットマーク(TM)の寸法は、符号(j)、(k)で表す縦横は60μm程度、符号(h)、(i)で表す開口部の幅は20μm程度のものである。
【0051】
図11は、ターゲットマーク(TM)に加え、更に色識別マーク(IM)が備えられている例である。色識別マーク(IM)は、そのバーニア(V2)が何色の着色画素用のものであるのか、着色画素の色識別をするためのマークである。
この色識別マーク(IM)は、ターゲットマーク(TM)から更に一定距離(L2)、例えば、100〜200μm離れた位置に設けられている。色識別マーク(IM)は、ターゲットマーク(TM)の形成と同時に形成された開口部である。
【0052】
図12は、本発明において用いられる測定装置の一例の概略を示す平面図である。また、図13は、図12中、白太矢印で示す方向からの顕微鏡の部分を示す側面図である。図12及び図13に示すように、この測定装置は、定盤(10)、X軸レール(11)、X軸トロッコ(12)、ガントリ(構台)(13)、Y軸トロッコ(14)、顕微鏡(15)で構成されている。
【0053】
ガントリ(構台)(13)は、X軸トロッコ(12)上に設けられており、定盤(10)上に設けられたX軸レール(11)上をX軸方向に自在に移動できるようになっている。また、Y軸トロッコ(14)は、ガントリ(構台)(13)上をY軸方向に自在に移動できるようになっている。
このX軸方向及びY軸方向への自在な移動によって、Y軸トロッコ(14)の側面に設けられた顕微鏡(15)を、定盤(10)上の任意のXY座標位置へ移動させることが出来るようになっている。
【0054】
測定に用いる顕微鏡(15)には、倍率を速やかに変えられるように、数種類の対物レンズを取り付けるレボルバーが備えられている。定盤(10)上に載置されたガラス基板(カラーフィルタ)(1)は、既に、ブラックマトリックス及び着色画素が形成されたガラス基板であり、着色画素が形成された画像表示領域外のガラス基板上にはバーニアが設けられている。
【0055】
図11に示す、ターゲットマーク(TM)を備えたバーニア(V2)を用いた測定方法は、先ず、測定に用いる顕微鏡を低倍率、例えば、被写体の200μm角程度の領域を視野内に収めることができる低倍率とし、顕微鏡を予め設定された該バーニア(V2)のXY座標の近傍に移動させ、該バーニアの上方よりターゲットマーク(TM)の近傍を顕微鏡の視野(表示画面)内に収める。
図14は、バーニア(V2)のXY座標の近傍の、顕微鏡の視野内の映像を表示画面に表示したものである。この際の顕微鏡の低倍率への設定、及びXY座標の移動は自動で行われる。
【0056】
次に、測定に用いる顕微鏡を中倍率、例えば、被写体の150μm角程度の領域を視野内に収めることができる中倍率とし、パターンマッチングによりターゲットマークを認識する。この認識は、予め登録しておいたターゲットマークの画像データであるターゲットマーク画像を基に、撮像されたターゲットマークが、検索しているマークであることを認識する。
その後、顕微鏡が微動し、ターゲットマーク(TM)を顕微鏡の視野(表示画面)の中心に位置させる。図15は、顕微鏡が微動し、ターゲットマーク(TM)を顕微鏡の視野(表示画面)の中心に位置させた映像を表示画面に表示したものである。
【0057】
次に、ターゲットマークが表示画面の中心に表示されている表示画面の中心のXY座標
を、顕微鏡がバーニア(V2)の位置へ移動するための原点(X0 、Y0 )と設定する。続いて、測定に用いる顕微鏡を高倍率、例えば、被写体の100μm角程度の領域を視野内に収めることができる高倍率とし、顕微鏡が原点(X0 、Y0 )から、予め設定された一定距離(L1)を移動し、バーニア(V2)の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める。
【0058】
図16は、顕微鏡を高倍率にした際の、ターゲットマーク(TM)の顕微鏡の映像を表示画面に表示したものである。この原点(X0 、Y0 )の位置から、顕微鏡は図16中、白太矢印で示す方向へ一定距離(L1)の移動をし、また、Y軸方向へ相応の移動をし、バーニア(V2)の第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)、第二測定用マーク(M12)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める。尚、バーニア(V2)の第二測定用マーク(M12)は、設計上の位置に示されている。
【0059】
図16中、点線枠内の映像(表示画面)が、前記図8に示す表示画面に相当する。従って、以降の工程は、図8〜図10を基にした前述説明での工程に準じるものとなる。また、上記工程における顕微鏡の倍率設定、顕微鏡の移動、パターンマッチングによる認識、原点の設定、2値化処理、楕円フィッティング、重心座標の算出など、一連の動作はすべて自動で行われる。
【0060】
上述のように、ターゲットマーク(TM)を備えたバーニア(V2)を用いた測定方法によれば、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく自動測定で精度よく、安定して、効率よく位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することことができる。
【0061】
図17は、請求項4に係わるバーニアの一例の平面図である。図17に示すように、このバーニアは、赤色着色画素の位置ズレを算出するための赤色バーニア(V2−R)、緑色着色画素の位置ズレを算出するための緑色バーニア(V2−G)、青色着色画素の位置ズレを算出するための青色バーニア(V2−B)で構成されている。この各色バーニアは、図11に示すバーニアであり、各色バーニアには、各々ターゲットマーク(TM)及び色識別マーク(IM)が備えられている。
この各色バーニアは、画像表示領域外のガラス基板上に平行、等間隔で隣接して設けられている。この間隔は、予め設定された一定の間隔(L3)であり、200μmである。
【0062】
このバーニアを用いた、ブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレの算出は、例えば、1色の着色画素が形成される度毎に、その色の着色画素につき行う。この際には、例えば、請求項6に記載される1)工程〜8)工程を、一色の着色画素が形成される度毎に3回行う。
或いは、例えば、3色の着色画素が形成された後に、一括して3色の着色画素につき位置ズレの算出を行う。
【0063】
この場合には、例えば、1色目である赤色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色バーニア(V2−R)について、請求項6記載の1)工程〜8)工程により赤色着色画素の位置ズレの算出を行う。
【0064】
続いて、2色目である緑色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニア(V2−R)の第一開口部、第二開口部、赤色第二測定用マーク(M12−R)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔(L3)を移動させ、緑色バーニア(V2−G)の第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マーク(M12−G)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、緑色バーニア(V2−G)について、請求項6記載の5)工程〜8)
工程により緑色着色画素の位置ズレの算出を行う。
【0065】
続いて、3色目である青色着色画素の位置ズレを算出する際には、緑色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、緑色バーニア(V2−G))の第一開口部、第二開口部、緑色バーニア(V2−G)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔(L3)を移動させ、青色バーニア(V2−B)の第一開口部、第二開口部、青色第二測定用マーク(M12−B)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、青色バーニア(V2−B)について、請求項6記載の5)工程〜8)工程により青色着色画素の位置ズレの算出を行う。
【0066】
上述のように、請求項7に係わる露光位置の測定方法は、2色目以降では、請求項6に記載する1)工程〜4)工程を経ずに、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニア(V2−R)から緑色バーニア(V2−G)へと、また、緑色バーニア(V2−G)から青色バーニア(V2−B)へと移動させ、連続して各色着色画素の位置ズレの算出を自動で行う方法である。
従って、3色の着色画素の位置ズレの算出を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】(a)〜(c)は、第一測定用マークと第二測定用マークとで構成されるバーニアの一例の説明図である。
【図2】図1(c)のX−X線での断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、画像表示領域外のガラス基板上に設けられる、3種のバーニアを説明する平面図である。
【図4】バーニアを用いて、ブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出する方法の説明図である。
【図5】開口部のエッジと、第二測定用マークのエッジとの間を測定する際のバーニアの断面図である。
【図6】(a)は、本発明によるバーニアの一例の第一測定用マークの平面図である。(b)は、本発明によるバーニアの一例の第二測定用マークの平面図である。(c)は、第一測定用マークの遮光部上に、第二測定用マークが設けられた状態を表した平面図である。
【図7】第一開口部及び第二開口部と、第二測定用マークの配置を説明する平面図である。
【図8】顕微鏡をバーニアの直上に移動させ、第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野内の映像を表示した表示画面である。
【図9】第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々の算出した重心を表示画面に表示したものである。
【図10】図9に示す各々の重心の座標を示し、第二測定用マークの位置ズレを算出する方法の説明図である。
【図11】請求項3に係わるバーニアの一例の平面図である。
【図12】本発明において用いられる測定装置の一例の概略を示す平面図である。
【図13】図12中、白太矢印で示す方向からの顕微鏡の部分を示す側面図である。
【図14】バーニアのXY座標の近傍の、顕微鏡の視野内の映像を表示画面に表示したものである。
【図15】顕微鏡が微動し、ターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)の中心に位置させた映像を表示画面に表示したものである。
【図16】顕微鏡を高倍率にした際の、ターゲットマークの顕微鏡の映像を表示画面に表示したものである。
【図17】請求項4に係わるバーニアの一例の平面図である。
【符号の説明】
【0068】
1・・・ガラス基板
10・・・定盤
11・・・X軸レール
12、14・・・X軸トロッコ、Y軸トロッコ
15・・・顕微鏡
A、B、D・・・第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの重心の位置
A’、B’・・・算出した第一開口部の重心、第二開口部の重心
C・・・第二測定用マークの重心の設計上の位置
C’・・・第二開口部の重心と第二開口部の重心から設定された第二測定用マークの重心D’・・・実際に形成された第二測定用マークの重心
F・・・フリンジ部
IM・・・色識別マーク
Ka・・・開口部
Ka−A・・・第一開口部
Ka−B・・・第二開口部
Ke・・・開口部右方のエッジ
Je・・・第二測定用マーク右方のエッジ
L1、L2・・・一定距離
M1・・・第一測定用マーク
M1−R、M2−R・・・赤色第一測定用マーク、赤色第二測定用マーク
M1−G、M2−G・・・緑色第一測定用マーク、緑色第二測定用マーク
M1−B、M2−B・・・青色第一測定用マーク、青色第二測定用マーク
M2・・・第二測定用マーク
M11・・・本発明における第一測定用マーク
M12・・・本発明における第二測定用マーク
M12−R、M12−G、M12−B・・・本発明における赤色第二測定用マーク、緑色第二測定用マーク、青色第二測定用マーク
S・・・遮光部
Sa・・・測定エリア
TM・・・ターゲットマーク
V1・・・バーニア
V1−R、V1−G、V1−B・・・赤色バーニア、緑色バーニア、青色バーニア
V2・・・本発明によるバーニア
V2−R、V2−G、V2−B・・・本発明による赤色バーニア、緑色バーニア、青色バーニア
Wa・・・枠部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出するためのバーニアに関するものであり、特に、顕微鏡の焦点深度や、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されず自動測定で精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアに関する。また、上記バーニアを用いた露光位置の測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの製造方法としては、先ず、ガラス基板上にブラックマトリックスを形成し、次に、ブラックマトリックスが形成されたガラス基板上のブラックマトリックスのパターンに位置合わせして着色画素を形成し、更に透明導電膜を形成するといった方法が広く用いられている。
【0003】
ブラックマトリックスは遮光性を有し、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。このブラックマトリックスの形成は、例えば、ガラス基板上に、黒色フォトレジストの塗布膜を設け、この塗布膜へのフォトマスクを介した露光、現像によってブラックマトリックスを形成するといったフォトリソグラフィ法がとられている。
【0004】
また、着色画素は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、ブラックマトリックスが形成されたガラス基板上に、顔料などの色素を分散させたネガ型の着色フォトレジストの塗布膜を設け、この塗布膜へのフォトマスクを介した露光、現像によって着色画素を形成するといったフォトリソグラフィ法がとられている。
また、透明導電膜の形成は、着色画素が形成されたガラス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
【0005】
ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置、つまり、着色画素の露光位置の精度を確認するために、バーニアと称する測定用マークが用いられている。この測定用マークは、着色画素が形成される画像表示領域外のガラス基板上に設けられている。
バーニアと称する測定用マークは、ブラックマトリックスの形成時に同時に形成される第一測定用マークと、着色画素の形成時に同時に形成される第二測定用マークとで構成されている。
【0006】
ガラス基板上に形成された第一測定用マークに、第二測定用マークを重ねて設け、第一測定用マークに対する第二測定用マークの位置を測定し、その位置ズレを算出する。この位置ズレをもって、その着色画素のブラックマトリックスに対する露光位置の精度としている。
ブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、位置ズレを算出するための、第一測定用マークと第二測定用マークとで構成される測定用マークを本発明においてはバーニアと称している。
【0007】
図1は、第一測定用マークと第二測定用マークとで構成されるバーニア(V1)の一例の説明図である。図1(a)、(b)は、第一測定用マーク(M1)、及び第二測定用マーク(M2)の平面図である。
図1(a)には、ガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M1)が示されており、ブラックマトリックスの形成に用いた、例えば、黒色フォトレジストと同一材料が用いられ、ブラックマトリックスの形成と同時に形成されたものである。
【0008】
第一測定用マーク(M1)は、一辺(a)の寸法が200μm程度の正方形であり、枠部(Wa)と開口部(Ka)で構成されている。開口部(Ka)の一辺(b)の寸法は、100μm程度のものである。
【0009】
図1(b)には、第一測定用マーク(M1)上に形成される第二測定用マーク(M2)が示されており、着色画素の形成に用いた着色フォトレジストと同一材料が用いられ、着色画素の形成と同時に形成される。
第二測定用マーク(M2)は、一辺(c)の寸法が150μm程度の正方形であり、説明上、角丸を例示してある。
【0010】
図1(c)は、ガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M1)に、第二測定用マーク(M2)が設けられた状態を表した平面図、図2は、図1(c)のX−X線での断面図である。
図1(c)、図2に示すように、本発明においては、第一測定用マーク(M1)上に、第二測定用マーク(M2)が重ねて設けられた測定用マークをバーニア(V1)と称している。尚、図1(c)では、第一測定用マーク(M1)に対し第二測定用マーク(M2)は位置ズレなく設けられた状態が示されている。また、第一測定用マーク(M1)及び第二測定用マーク(M2)の厚さ(t1、t2)は、各々1〜2μm程度のものである。
【0011】
図3は、画像表示領域外のガラス基板上に設けられる、3種のバーニアを説明する平面図である。図3(a)は、ブラックマトリックスに対する赤色着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出するための赤色バーニア(V1−R)である。
図3(a)に示すように、ガラス基板(1)上に形成された赤色バーニア(V1−R)は、赤色第一測定用マーク(M1−R)と赤色第二測定用マーク(M2−R)で構成されている。
【0012】
図3(b)は、緑色バーニア(V1−G)であり、緑色第一測定用マーク(M1−G)と緑色第二測定用マーク(M2−G)で構成されている。また、図3(c)は、青色バーニア(V1−B)であり、青色第一測定用マーク(M1−B)と青色第二測定用マーク(M2−B)で構成されている。
【0013】
上記3種のバーニア(V1−R、V1−G、V1−B)が組となり、この組が画像表示領域外のガラス基板上に設けられる。例えば、大サイズのガラス基板へステップ露光により多面付け露光を行う際には、各露光毎に、露光領域の四隅に各1組が設けられる。
また、3種のバーニアを用いての露光位置の確認は、着色画素が形成された後、一色毎に、各色につき行われる。
【0014】
図4は、バーニアを用いて、ブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出する方法の説明図である。図4は、第一測定用マーク(M1)に対し、第二測定用マーク(M2)がX軸のプラス方向にずれ、また同時にY軸のプラス方向にずれた例である。
図4に示すように、先ず、開口部(Ka)右方のエッジと、第二測定用マーク(M2)右方のエッジとの間(x1)の距離を測定する。次に、開口部(Ka)左方のエッジと、第二測定用マーク(M2)左方のエッジとの間(x2)の距離を測定する。そして、X方向の位置ズレ(Δx)は、Δx=(x1−x2)/2にて算出される。同様にして、Y方向の位置ズレ(Δy)が算出される。
【0015】
図5は、開口部のエッジと、第二測定用マークのエッジとの間を測定する際のバーニアの断面図である。図5に示すように、第二測定用マーク(M2)の符号(F)で示す縁部(フリンジ部)は、傾斜した状態になっている。
開口部(Ka)右方のエッジ(Ke)と、第二測定用マーク(M2)右方のエッジ(Je)との間(x1)の距離の測定はバーニアの上方より顕微鏡を用いて行うが、第一測定用マーク(M1)の枠部(Wa)に、その周縁部を重ねて形成した台形状の第二測定用マーク(M2)の重なり部分の厚さ(t3)に対し、顕微鏡の焦点深度が狭いため、フリンジ部(F)は不鮮明なボケた映像となる。
【0016】
また、形成される第二測定用マーク(M2)のフリンジ部(F)の傾斜角や傾斜幅は、一定なものではなくバラツキがある。従って、自動測定で第二測定用マーク(M2)右方のエッジ(Je)(台形の上底右端)を見つけ出すことは困難であり、自動測定ではエラーとなることが多い。また、手動での測定では作業者の習熟度により誤認が発生し易い。
【特許文献1】特開平11−24079号公報
【特許文献2】特開2006−267305号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、カラーフィルタのブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出するためのバーニアであって、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく自動測定で精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアを提供することを課題とするものである。
また、上記バーニアを用いた露光位置の測定方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアにおいて、
1)前記バーニアは、第一測定用マークと第二測定用マークで構成され、
2)該第一測定用マークは、ブラックマトリックスの形成と同時に形成された遮光部と第一開口部と第二開口部からなり、該第二測定用マークは、該遮光部上に着色画素の形成と同時に形成されており、
3)該第二測定用マークの重心は、第一開口部の重心と第二開口部の重心を結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形の頂点に位置することを特徴とするバーニアである。
【0019】
また、本発明は、上記発明によるバーニアにおいて、二等辺三角形が直角二等辺三角形であることを特徴とするバーニアである。
【0020】
また、本発明は、請求項1又は請求項2記載のバーニアにおいて、該バーニアは、バーニアから一定距離離れた位置に、測定に用いる顕微鏡をバーニア近傍へ移動させ、更に、バーニア直上へ移動させるためのターゲットマークを備えていることを特徴とするバーニアである。
【0021】
また、本発明は、請求項1、請求項2、又は請求項3記載のバーニアにおいて、該バーニアは、赤色着色画素の位置ズレを算出するための赤色バーニア、緑色着色画素の位置ズレを算出するための緑色バーニア、青色着色画素の位置ズレを算出するための青色バーニアで構成され、該各色バーニアは、ガラス基板上に平行、等間隔で隣接して設けられてい
ることを特徴とするバーニアである。
【0022】
また、本発明は、ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアを用いた露光位置の測定方法において、
1)前記バーニアとして請求項1又は請求項2記載のバーニアを用い、該バーニアの上方よりバーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを測定に用いる顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、
2)同一視野(表示画面)内の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した、予め設定された各々の測定エリア内にて、パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、
3)認識した第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を2値化処理、或いは2値化処理及び楕円フィッティング処理により第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、
4)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、
5)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程、を具備することを特徴とする露光位置の測定方法である。
【0023】
また、本発明は、ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアを用いた露光位置の測定方法において、
1)前記バーニアとして請求項3記載のバーニアを用い、測定に用いる顕微鏡を低倍率とし、顕微鏡を予め設定された該バーニアのXY座標の近傍に移動させ、該バーニアの上方よりターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)内に収める工程、
2)測定に用いる顕微鏡を中倍率とし、パターンマッチングによりターゲットマークを認識し、顕微鏡を移動させターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)中心に位置させる工程、
3)該顕微鏡の視野(表示画面)中心のXY座標を、顕微鏡がバーニアの位置へ移動するための原点と設定する工程、
4)測定に用いる顕微鏡を高倍率とし、顕微鏡を該原点から、予め設定された一定距離を移動させ、バーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、
5)同一視野(表示画面)内の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した、予め設定された各々の測定エリア内にて、パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、
6)認識した第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を2値化処理、或いは2値化処理及び楕円フィッティッグ処理により第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、
7)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、
8)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程、を具備することを特徴とする露光位置の測定方法である。
【0024】
また、本発明は、請求項6記載の露光位置の測定方法において、前記バーニアとして請求項4記載のバーニアを用い、
1)ブラックマトリックスに対する赤色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色バーニアについて、前記1)工程〜8)工程により赤色着色画素の位置ズレの算出を行い、
2)ブラックマトリックスに対する緑色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニアの第一開口部、第二開
口部、赤色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔を移動させ、緑色バーニアの第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、
3)緑色バーニアについて、前記5)工程〜8)工程により緑色着色画素の位置ズレの算出を行い、
4)ブラックマトリックスに対する青色着色画素の位置ズレを算出する際には、緑色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、緑色バーニアの第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔を移動させ、青色バーニアの第一開口部、第二開口部、青色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、
3)青色バーニアについて、前記5)工程〜8)工程により青色着色画素の位置ズレの算出を行う、ことを特徴とする露光位置の測定方法である。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、第一測定用マークと第二測定用マークで構成され、第一測定用マークは、ブラックマトリックスの形成と同時に形成された遮光部と第一開口部と第二開口部からなり、第二測定用マークは、遮光部上に着色画素の形成と同時に形成されており、第二測定用マークの重心は、第一開口部の重心と第二開口部の重心を結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形又は直角二等辺三角形の頂点に位置するバーニアであるので、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアとなる。
【0026】
また、本発明は、バーニアから一定距離離れた位置に、測定に用いる顕微鏡をバーニア近傍へ移動させ、更に、バーニア直上へ移動させるためのターゲットマークを備えているバーニアであるので、自動測定で精度よく、安定して、効率よく位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することことができる。
【0027】
また、本発明は、各色着色画素の位置ズレを算出するための赤色バーニア、緑色バーニア、青色バーニアで構成され、各色バーニアは、ガラス基板上に平行、等間隔で隣接して設けられているバーニアであるので、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニアから緑色バーニアへと、また、緑色バーニアから青色バーニアへと移動させ、連続して各色着色画素の位置ズレの算出をを効率よく行うことができる。
【0028】
また、本発明は、1)バーニアの上方よりバーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを測定に用いる顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、2)パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、3)第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、4)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、5)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程を具備する露光位置の測定方法であるので、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアを用いた露光位置の測定方法となる。
【0029】
また、本発明は、1)測定に用いる顕微鏡を低倍率とし、バーニアの上方よりターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)内に収める工程、2)測定に用いる顕微鏡を中倍率とし、ターゲットマークを認識し、ターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)中心に
位置させる工程、3)該顕微鏡の視野(表示画面)中心のXY座標を、顕微鏡がバーニアの位置へ移動するための原点と設定する工程、4)測定に用いる顕微鏡を高倍率とし、予め設定された一定距離を移動させ、バーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、5)パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、6)第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、7)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、8)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程を具備する露光位置の測定方法であるので、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく自動測定で精度よく、安定して位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することのできるバーニアを用いた露光位置の測定方法となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に、本発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図6は、第一測定用マークと第二測定用マークとで構成される、本発明によるバーニア(V2)の一例の説明図である。図6(a)、(b)は、第一測定用マーク(M11)、及び第二測定用マーク(M12)の平面図である。
図6(a)には、ガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M11)が示されており、ブラックマトリックスの形成に用いた、黒色フォトレジストと同一材料が用いられ、ブラックマトリックスの形成と同時に形成されたものである。
【0031】
第一測定用マーク(M11)は、遮光部(S)と、遮光部(S)に設けられた第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−A)で構成されている。第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−B)の形状として、正方形が例示してある。この正方形の一辺(d)の寸法は10μm程度のものである。
【0032】
図6(b)には、第一測定用マーク(M11)の遮光部(S)上に形成される第二測定用マーク(M12)が示されており、着色画素の形成に用いた着色フォトレジストと同一材料が用いられ、着色画素の形成と同時に形成される。
第二測定用マーク(M12)の形状として、円形が例示してある。第二測定用マーク(M12)の直径(e)の寸法は20μm程度のものである。
【0033】
図6(c)は、ガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M11)の遮光部(S)上に、第二測定用マーク(M12)が設けられた状態を表した平面図である。図6(c)に示すように、本発明においては、第一測定用マーク(M11)上に、第二測定用マーク(M12)が重ねて設けられた測定用マークをバーニア(V2)と称している。尚、図6(c)では、第一測定用マーク(M11)に対し第二測定用マーク(M12)は位置ズレなく設けられた状態が示されている。
また、第一開口部(Ka−A)と第二測定用マーク(M12)間の距離(f)、及び第二開口部(Ka−B)と第二測定用マーク(M12)間の距離(g)は、等距離で35μm程度である。
【0034】
図7は、第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−B)と、第二測定用マーク(M12)の配置を説明する平面図である。符号(A)、(B)、(D)は、各々第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)、第二測定用マーク(M12)の重心の位置を表している。
第二測定用マーク(M12)の重心(D)は、第一開口部の重心(A)と第二開口部の重
心(B)を結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形の頂点(C)に位置している。
【0035】
図7は、二等辺三角形として直角二等辺三角形を例示したものである。
重心(A)と重心(B)を直線で結び底辺とし、この底辺の中央から垂線を引くことにより頂点(C)が得られる。図7に示す頂点(C)は、第二測定用マーク(M12)の重心(D)の設計上の位置であり、第二測定用マーク(M12)が位置ズレなく形成されたとき、第二測定用マーク(M12)の重心(D)は、頂点(C)の位置になる。つまり、形成された第二測定用マーク(M12)の重心(D)の、頂点(C)からのずれをもって第二測定用マーク(M12)の位置ズレとするバーニアである。
【0036】
尚、位置ズレの算出が容易な直角二等辺三角形を例示してあるが、頂点が直角でない二等辺三角形でもよい。また、第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−B)に、XY面にて傾き(角度θの回転)を与えたものでもよい。また、第一開口部(Ka−A)及び第二開口部(Ka−B)、第二測定用マーク(M12)の形状は、正方形、円形に限定されるものではない。
【0037】
図8は、測定する顕微鏡をバーニアの直上に移動させ、本発明のバーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野内に収めた状態を表したものであり、顕微鏡の視野内の映像を表示画面に表示したものである。
例えば、顕微鏡の対物レンズを選択して、分解能0.1〜0.2μm程度、被写体の100μm角程度の領域を視野内に収めことができる倍率とし、60μm角程度の領域内にある第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野内に収めたものである。
【0038】
図8には、第二測定用マーク(M12)として、設計上に位置である前記頂点(C)からずれた位置に形成された第二測定用マークが例示されている。第一測定用マーク(M11)の第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)、に対し、第二測定用マーク(M12)がX軸のプラス方向にずれ、また同時にY軸のプラス方向にずれた例である。
【0039】
図8中、符号(Sa)で示す領域は、予め設定された、第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した測定エリアであり、各々の測定エリア内にて第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々の認識を行う。この認識は、予め登録しておいた各々の画像データを基に、パターンマッチングにより撮像された第一開口部、第二開口部、第二測定用マークが検索しているマークであることを認識する。
【0040】
図9は、第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々の算出した重心を表示画面に表示したものである。第一開口部及び第二開口部はパターンマッチングによる認識後に、撮像された第一開口部、第二開口部を予め設定された閾値で2値化処理し、重心を算出したものである。また、第二測定用マークはパターンマッチングによる認識後に、2値化処理及び楕円フィッティング処理を行い円の重心を算出したものである。
【0041】
図9中に示す符号(A’)、(B’)は、各々、算出した第一開口部(Ka−A)の重心、第二開口部(Ka−B)の重心を表している。また、符号(C’)は、第二開口部の重心(A’)と第二開口部の重心(B’)から設定された第二測定用マーク(M12)の重心を表している。また、符号(D’)は、実際に形成された第二測定用マーク(M12)の重心を表している。
【0042】
前記図7中に示す符号(A)、(B)、(C(D))は、各々が設計上の重心であるが、図9中において、符号(A’)、(B’)、(C’)、(D’)で示す重心は、実際に形成された第一開口部(Ka−A)の重心、第二開口部(Ka−B)の重心であり、また
、実際に形成された第一開口部(Ka−A)と第二開口部(Ka−B)から設定された重心であり、また、実際に形成された第二測定用マークの重心を表している。
【0043】
図10は、図9に示す各々の重心の座標を示し、第二測定用マークの位置ズレを算出する方法の説明図である。
第一開口部(Ka−A)の重心(A’)の座標は(Xa、Ya)、第二開口部(Ka−B)の重心(B’)の座標は(Xb、Yb)である。また、重心(A’)と重心(B’)から設定される重心(C’)の座標は(Xc、Yc)である。重心(C’)は第二測定用マーク(M12)に位置ズレがないときの第二測定用マークの重心である。また、実際に形成された第二測定用マーク(M12)の重心(D’)の座標は(Xd、Yd)である。
【0044】
従って、実際に形成された第二測定用マーク(M12)のX方向の位置ズレ(Δx)は、Δx=Xd−Xcにて算出される。また、Y方向の位置ズレ(Δy)は、Δy=Yd−Ycにて算出される。
【0045】
前記、従来の技術における露光位置の測定方法は、図4、5に示すように、先ず、開口部(Ka)右方のエッジと、第二測定用マーク(M2)右方のエッジとの間(x1)の距離を測定する。次に、開口部(Ka)左方のエッジと、第二測定用マーク(M2)左方のエッジとの間(x2)の距離を測定する。そしてX方向の位置ズレ(Δx)は、Δx=(x1−x2)/2にて算出する。同様にして、Y方向の位置ズレ(Δy)を算出する。
【0046】
これに対し、本発明における露光位置の測定方法は、測定用マークのエッジの測定は行わず、第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)、及び第二測定用マーク(M12)の重心を基にして位置ズレを算出するので、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく、精度よく、安定してブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することができる。
【0047】
また、従来の技術における第一測定用マーク(M1)は、一辺(a)の寸法が200μm程度の正方形であるので、顕微鏡を高倍率にして一度に全部の測定箇所を測定することはできず、例えば、4回に分割した測定をする。
これに対し、本発明によるバーニア(V2)においては、測定用マークのすべてが寸法50μm角程度に収まるので、高倍率の顕微鏡にても同一視野に映像することができ、1回の撮像で位置ズレの算出が可能となり、効率のよい露光位置の測定方法となる。
【0048】
図11は、請求項3に係わるバーニアの一例の平面図である。図11に示すように、このバーニアは、バーニア(V2)、ターゲットマーク(TM)、色識別マーク(IM)で構成されている。バーニア(V2)は、図6(c)に示すバーニアであり、このバーニアはガラス基板(1)上に形成された第一測定用マーク(M11)の遮光部(S)上に、第二測定用マーク(M12)が位置ズレなく設けられた状態のものである。
【0049】
ターゲットマーク(TM)は、測定に用いる顕微鏡をバーニア(V2)近傍へ移動させ、更に、バーニア(V2)直上へ移動させるためのターゲットマークである。ターゲットマーク(TM)は、バーニア(V2)から一定距離離れた位置に設けられている。
ターゲットマーク(TM)は、第一測定用マーク(M11)の遮光部(S)が、図11中右方へ延長された部分に、第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)の形成と同時に形成された開口部である。
【0050】
図11では、十文字形状のターゲットマーク(TM)が例示されている。ターゲットマーク(TM)がバーニア(V2)(バーニアの第二測定用マーク)から離れている一定距
離(L1)は、100μm程度である。また、ターゲットマーク(TM)の寸法は、符号(j)、(k)で表す縦横は60μm程度、符号(h)、(i)で表す開口部の幅は20μm程度のものである。
【0051】
図11は、ターゲットマーク(TM)に加え、更に色識別マーク(IM)が備えられている例である。色識別マーク(IM)は、そのバーニア(V2)が何色の着色画素用のものであるのか、着色画素の色識別をするためのマークである。
この色識別マーク(IM)は、ターゲットマーク(TM)から更に一定距離(L2)、例えば、100〜200μm離れた位置に設けられている。色識別マーク(IM)は、ターゲットマーク(TM)の形成と同時に形成された開口部である。
【0052】
図12は、本発明において用いられる測定装置の一例の概略を示す平面図である。また、図13は、図12中、白太矢印で示す方向からの顕微鏡の部分を示す側面図である。図12及び図13に示すように、この測定装置は、定盤(10)、X軸レール(11)、X軸トロッコ(12)、ガントリ(構台)(13)、Y軸トロッコ(14)、顕微鏡(15)で構成されている。
【0053】
ガントリ(構台)(13)は、X軸トロッコ(12)上に設けられており、定盤(10)上に設けられたX軸レール(11)上をX軸方向に自在に移動できるようになっている。また、Y軸トロッコ(14)は、ガントリ(構台)(13)上をY軸方向に自在に移動できるようになっている。
このX軸方向及びY軸方向への自在な移動によって、Y軸トロッコ(14)の側面に設けられた顕微鏡(15)を、定盤(10)上の任意のXY座標位置へ移動させることが出来るようになっている。
【0054】
測定に用いる顕微鏡(15)には、倍率を速やかに変えられるように、数種類の対物レンズを取り付けるレボルバーが備えられている。定盤(10)上に載置されたガラス基板(カラーフィルタ)(1)は、既に、ブラックマトリックス及び着色画素が形成されたガラス基板であり、着色画素が形成された画像表示領域外のガラス基板上にはバーニアが設けられている。
【0055】
図11に示す、ターゲットマーク(TM)を備えたバーニア(V2)を用いた測定方法は、先ず、測定に用いる顕微鏡を低倍率、例えば、被写体の200μm角程度の領域を視野内に収めることができる低倍率とし、顕微鏡を予め設定された該バーニア(V2)のXY座標の近傍に移動させ、該バーニアの上方よりターゲットマーク(TM)の近傍を顕微鏡の視野(表示画面)内に収める。
図14は、バーニア(V2)のXY座標の近傍の、顕微鏡の視野内の映像を表示画面に表示したものである。この際の顕微鏡の低倍率への設定、及びXY座標の移動は自動で行われる。
【0056】
次に、測定に用いる顕微鏡を中倍率、例えば、被写体の150μm角程度の領域を視野内に収めることができる中倍率とし、パターンマッチングによりターゲットマークを認識する。この認識は、予め登録しておいたターゲットマークの画像データであるターゲットマーク画像を基に、撮像されたターゲットマークが、検索しているマークであることを認識する。
その後、顕微鏡が微動し、ターゲットマーク(TM)を顕微鏡の視野(表示画面)の中心に位置させる。図15は、顕微鏡が微動し、ターゲットマーク(TM)を顕微鏡の視野(表示画面)の中心に位置させた映像を表示画面に表示したものである。
【0057】
次に、ターゲットマークが表示画面の中心に表示されている表示画面の中心のXY座標
を、顕微鏡がバーニア(V2)の位置へ移動するための原点(X0 、Y0 )と設定する。続いて、測定に用いる顕微鏡を高倍率、例えば、被写体の100μm角程度の領域を視野内に収めることができる高倍率とし、顕微鏡が原点(X0 、Y0 )から、予め設定された一定距離(L1)を移動し、バーニア(V2)の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める。
【0058】
図16は、顕微鏡を高倍率にした際の、ターゲットマーク(TM)の顕微鏡の映像を表示画面に表示したものである。この原点(X0 、Y0 )の位置から、顕微鏡は図16中、白太矢印で示す方向へ一定距離(L1)の移動をし、また、Y軸方向へ相応の移動をし、バーニア(V2)の第一開口部(Ka−A)、第二開口部(Ka−B)、第二測定用マーク(M12)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める。尚、バーニア(V2)の第二測定用マーク(M12)は、設計上の位置に示されている。
【0059】
図16中、点線枠内の映像(表示画面)が、前記図8に示す表示画面に相当する。従って、以降の工程は、図8〜図10を基にした前述説明での工程に準じるものとなる。また、上記工程における顕微鏡の倍率設定、顕微鏡の移動、パターンマッチングによる認識、原点の設定、2値化処理、楕円フィッティング、重心座標の算出など、一連の動作はすべて自動で行われる。
【0060】
上述のように、ターゲットマーク(TM)を備えたバーニア(V2)を用いた測定方法によれば、顕微鏡の焦点深度に影響されることなく、また、測定用マークのフリンジ部のバラツキに影響されることなく自動測定で精度よく、安定して、効率よく位置ズレを算出し、露光位置の精度を確認することことができる。
【0061】
図17は、請求項4に係わるバーニアの一例の平面図である。図17に示すように、このバーニアは、赤色着色画素の位置ズレを算出するための赤色バーニア(V2−R)、緑色着色画素の位置ズレを算出するための緑色バーニア(V2−G)、青色着色画素の位置ズレを算出するための青色バーニア(V2−B)で構成されている。この各色バーニアは、図11に示すバーニアであり、各色バーニアには、各々ターゲットマーク(TM)及び色識別マーク(IM)が備えられている。
この各色バーニアは、画像表示領域外のガラス基板上に平行、等間隔で隣接して設けられている。この間隔は、予め設定された一定の間隔(L3)であり、200μmである。
【0062】
このバーニアを用いた、ブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレの算出は、例えば、1色の着色画素が形成される度毎に、その色の着色画素につき行う。この際には、例えば、請求項6に記載される1)工程〜8)工程を、一色の着色画素が形成される度毎に3回行う。
或いは、例えば、3色の着色画素が形成された後に、一括して3色の着色画素につき位置ズレの算出を行う。
【0063】
この場合には、例えば、1色目である赤色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色バーニア(V2−R)について、請求項6記載の1)工程〜8)工程により赤色着色画素の位置ズレの算出を行う。
【0064】
続いて、2色目である緑色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニア(V2−R)の第一開口部、第二開口部、赤色第二測定用マーク(M12−R)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔(L3)を移動させ、緑色バーニア(V2−G)の第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マーク(M12−G)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、緑色バーニア(V2−G)について、請求項6記載の5)工程〜8)
工程により緑色着色画素の位置ズレの算出を行う。
【0065】
続いて、3色目である青色着色画素の位置ズレを算出する際には、緑色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、緑色バーニア(V2−G))の第一開口部、第二開口部、緑色バーニア(V2−G)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔(L3)を移動させ、青色バーニア(V2−B)の第一開口部、第二開口部、青色第二測定用マーク(M12−B)を顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、青色バーニア(V2−B)について、請求項6記載の5)工程〜8)工程により青色着色画素の位置ズレの算出を行う。
【0066】
上述のように、請求項7に係わる露光位置の測定方法は、2色目以降では、請求項6に記載する1)工程〜4)工程を経ずに、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニア(V2−R)から緑色バーニア(V2−G)へと、また、緑色バーニア(V2−G)から青色バーニア(V2−B)へと移動させ、連続して各色着色画素の位置ズレの算出を自動で行う方法である。
従って、3色の着色画素の位置ズレの算出を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】(a)〜(c)は、第一測定用マークと第二測定用マークとで構成されるバーニアの一例の説明図である。
【図2】図1(c)のX−X線での断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、画像表示領域外のガラス基板上に設けられる、3種のバーニアを説明する平面図である。
【図4】バーニアを用いて、ブラックマトリックスに対する着色画素の位置を測定し、その位置ズレを算出する方法の説明図である。
【図5】開口部のエッジと、第二測定用マークのエッジとの間を測定する際のバーニアの断面図である。
【図6】(a)は、本発明によるバーニアの一例の第一測定用マークの平面図である。(b)は、本発明によるバーニアの一例の第二測定用マークの平面図である。(c)は、第一測定用マークの遮光部上に、第二測定用マークが設けられた状態を表した平面図である。
【図7】第一開口部及び第二開口部と、第二測定用マークの配置を説明する平面図である。
【図8】顕微鏡をバーニアの直上に移動させ、第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野内の映像を表示した表示画面である。
【図9】第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々の算出した重心を表示画面に表示したものである。
【図10】図9に示す各々の重心の座標を示し、第二測定用マークの位置ズレを算出する方法の説明図である。
【図11】請求項3に係わるバーニアの一例の平面図である。
【図12】本発明において用いられる測定装置の一例の概略を示す平面図である。
【図13】図12中、白太矢印で示す方向からの顕微鏡の部分を示す側面図である。
【図14】バーニアのXY座標の近傍の、顕微鏡の視野内の映像を表示画面に表示したものである。
【図15】顕微鏡が微動し、ターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)の中心に位置させた映像を表示画面に表示したものである。
【図16】顕微鏡を高倍率にした際の、ターゲットマークの顕微鏡の映像を表示画面に表示したものである。
【図17】請求項4に係わるバーニアの一例の平面図である。
【符号の説明】
【0068】
1・・・ガラス基板
10・・・定盤
11・・・X軸レール
12、14・・・X軸トロッコ、Y軸トロッコ
15・・・顕微鏡
A、B、D・・・第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの重心の位置
A’、B’・・・算出した第一開口部の重心、第二開口部の重心
C・・・第二測定用マークの重心の設計上の位置
C’・・・第二開口部の重心と第二開口部の重心から設定された第二測定用マークの重心D’・・・実際に形成された第二測定用マークの重心
F・・・フリンジ部
IM・・・色識別マーク
Ka・・・開口部
Ka−A・・・第一開口部
Ka−B・・・第二開口部
Ke・・・開口部右方のエッジ
Je・・・第二測定用マーク右方のエッジ
L1、L2・・・一定距離
M1・・・第一測定用マーク
M1−R、M2−R・・・赤色第一測定用マーク、赤色第二測定用マーク
M1−G、M2−G・・・緑色第一測定用マーク、緑色第二測定用マーク
M1−B、M2−B・・・青色第一測定用マーク、青色第二測定用マーク
M2・・・第二測定用マーク
M11・・・本発明における第一測定用マーク
M12・・・本発明における第二測定用マーク
M12−R、M12−G、M12−B・・・本発明における赤色第二測定用マーク、緑色第二測定用マーク、青色第二測定用マーク
S・・・遮光部
Sa・・・測定エリア
TM・・・ターゲットマーク
V1・・・バーニア
V1−R、V1−G、V1−B・・・赤色バーニア、緑色バーニア、青色バーニア
V2・・・本発明によるバーニア
V2−R、V2−G、V2−B・・・本発明による赤色バーニア、緑色バーニア、青色バーニア
Wa・・・枠部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアにおいて、
1)前記バーニアは、第一測定用マークと第二測定用マークで構成され、
2)該第一測定用マークは、ブラックマトリックスの形成と同時に形成された遮光部と第一開口部と第二開口部からなり、該第二測定用マークは、該遮光部上に着色画素の形成と同時に形成されており、
3)該第二測定用マークの重心は、第一開口部の重心と第二開口部の重心を結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形の頂点に位置することを特徴とするバーニア。
【請求項2】
前記二等辺三角形が直角二等辺三角形であることを特徴とする請求項1記載のバーニア。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のバーニアにおいて、該バーニアは、バーニアから一定距離離れた位置に、測定に用いる顕微鏡をバーニア近傍へ移動させ、更に、バーニア直上へ移動させるためのターゲットマークを備えていることを特徴とするバーニア。
【請求項4】
請求項1、請求項2、又は請求項3記載のバーニアにおいて、該バーニアは、赤色着色画素の位置ズレを算出するための赤色バーニア、緑色着色画素の位置ズレを算出するための緑色バーニア、青色着色画素の位置ズレを算出するための青色バーニアで構成され、該各色バーニアは、ガラス基板上に平行、等間隔で隣接して設けられていることを特徴とするバーニア。
【請求項5】
ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアを用いた露光位置の測定方法において、
1)前記バーニアとして請求項1又は請求項2記載のバーニアを用い、該バーニアの上方よりバーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを測定に用いる顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、
2)同一視野(表示画面)内の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した、予め設定された各々の測定エリア内にて、パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、
3)認識した第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を2値化処理、或いは2値化処理及び楕円フィッティング処理により第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、
4)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、
5)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程、を具備することを特徴とする露光位置の測定方法。
【請求項6】
ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアを用いた露光位置の測定方法において、
1)前記バーニアとして請求項3記載のバーニアを用い、測定に用いる顕微鏡を低倍率とし、顕微鏡を予め設定された該バーニアのXY座標の近傍に移動させ、該バーニアの上方よりターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)内に収める工程、
2)測定に用いる顕微鏡を中倍率とし、パターンマッチングによりターゲットマークを認識し、顕微鏡を移動させターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)中心に位置させる工程、
3)該顕微鏡の視野(表示画面)中心のXY座標を、顕微鏡がバーニアの位置へ移動する
ための原点と設定する工程、
4)測定に用いる顕微鏡を高倍率とし、顕微鏡を該原点から、予め設定された一定距離を移動させ、バーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、
5)同一視野(表示画面)内の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した、予め設定された各々の測定エリア内にて、パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、
6)認識した第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を2値化処理、或いは2値化処理及び楕円フィッティッグ処理により第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、
7)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、
8)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程、を具備することを特徴とする露光位置の測定方法。
【請求項7】
請求項6記載の露光位置の測定方法において、前記バーニアとして請求項4記載のバーニアを用い、
1)ブラックマトリックスに対する赤色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色バーニアについて、前記1)工程〜8)工程により赤色着色画素の位置ズレの算出を行い、
2)ブラックマトリックスに対する緑色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニアの第一開口部、第二開口部、赤色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔を移動させ、緑色バーニアの第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、
3)緑色バーニアについて、前記5)工程〜8)工程により緑色着色画素の位置ズレの算出を行い、
4)ブラックマトリックスに対する青色着色画素の位置ズレを算出する際には、緑色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、緑色バーニアの第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔を移動させ、青色バーニアの第一開口部、第二開口部、青色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、
3)青色バーニアについて、前記5)工程〜8)工程により青色着色画素の位置ズレの算出を行う、ことを特徴とする露光位置の測定方法。
【請求項1】
ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアにおいて、
1)前記バーニアは、第一測定用マークと第二測定用マークで構成され、
2)該第一測定用マークは、ブラックマトリックスの形成と同時に形成された遮光部と第一開口部と第二開口部からなり、該第二測定用マークは、該遮光部上に着色画素の形成と同時に形成されており、
3)該第二測定用マークの重心は、第一開口部の重心と第二開口部の重心を結ぶ直線を底辺とする二等辺三角形の頂点に位置することを特徴とするバーニア。
【請求項2】
前記二等辺三角形が直角二等辺三角形であることを特徴とする請求項1記載のバーニア。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のバーニアにおいて、該バーニアは、バーニアから一定距離離れた位置に、測定に用いる顕微鏡をバーニア近傍へ移動させ、更に、バーニア直上へ移動させるためのターゲットマークを備えていることを特徴とするバーニア。
【請求項4】
請求項1、請求項2、又は請求項3記載のバーニアにおいて、該バーニアは、赤色着色画素の位置ズレを算出するための赤色バーニア、緑色着色画素の位置ズレを算出するための緑色バーニア、青色着色画素の位置ズレを算出するための青色バーニアで構成され、該各色バーニアは、ガラス基板上に平行、等間隔で隣接して設けられていることを特徴とするバーニア。
【請求項5】
ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアを用いた露光位置の測定方法において、
1)前記バーニアとして請求項1又は請求項2記載のバーニアを用い、該バーニアの上方よりバーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを測定に用いる顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、
2)同一視野(表示画面)内の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した、予め設定された各々の測定エリア内にて、パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、
3)認識した第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を2値化処理、或いは2値化処理及び楕円フィッティング処理により第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、
4)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、
5)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程、を具備することを特徴とする露光位置の測定方法。
【請求項6】
ガラス基板上のブラックマトリックスに対する着色画素の位置ズレを算出するバーニアを用いた露光位置の測定方法において、
1)前記バーニアとして請求項3記載のバーニアを用い、測定に用いる顕微鏡を低倍率とし、顕微鏡を予め設定された該バーニアのXY座標の近傍に移動させ、該バーニアの上方よりターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)内に収める工程、
2)測定に用いる顕微鏡を中倍率とし、パターンマッチングによりターゲットマークを認識し、顕微鏡を移動させターゲットマークを顕微鏡の視野(表示画面)中心に位置させる工程、
3)該顕微鏡の視野(表示画面)中心のXY座標を、顕微鏡がバーニアの位置へ移動する
ための原点と設定する工程、
4)測定に用いる顕微鏡を高倍率とし、顕微鏡を該原点から、予め設定された一定距離を移動させ、バーニアの第一開口部、第二開口部、第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収める工程、
5)同一視野(表示画面)内の第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々に対応した、予め設定された各々の測定エリア内にて、パターンマッチングにより第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を認識する工程、
6)認識した第一開口部、第二開口部、第二測定用マークの各々を2値化処理、或いは2値化処理及び楕円フィッティッグ処理により第一開口部の重心(A’)の座標、第二開口部の重心(B’)の座標、第二測定用マークの重心(D’)の座標を算出する工程、
7)第一開口部の重心(A’)の座標と、第二開口部の重心(B’)の座標から、位置ズレのない第二測定用マークの重心(C’)の座標を設定する工程、
8)算出した第二測定用マークの重心(D’)の座標と、設定した第二測定用マークの重心(C’)の座標の差から、第二測定用マークの位置ズレを算出する工程、を具備することを特徴とする露光位置の測定方法。
【請求項7】
請求項6記載の露光位置の測定方法において、前記バーニアとして請求項4記載のバーニアを用い、
1)ブラックマトリックスに対する赤色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色バーニアについて、前記1)工程〜8)工程により赤色着色画素の位置ズレの算出を行い、
2)ブラックマトリックスに対する緑色着色画素の位置ズレを算出する際には、赤色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、赤色バーニアの第一開口部、第二開口部、赤色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔を移動させ、緑色バーニアの第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、
3)緑色バーニアについて、前記5)工程〜8)工程により緑色着色画素の位置ズレの算出を行い、
4)ブラックマトリックスに対する青色着色画素の位置ズレを算出する際には、緑色着色画素の位置ズレの算出後に、測定に用いる顕微鏡を、緑色バーニアの第一開口部、第二開口部、緑色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収めた位置から、予め設定された一定間隔を移動させ、青色バーニアの第一開口部、第二開口部、青色第二測定用マークを顕微鏡の同一視野(表示画面)内に収め、
3)青色バーニアについて、前記5)工程〜8)工程により青色着色画素の位置ズレの算出を行う、ことを特徴とする露光位置の測定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−108967(P2010−108967A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−276495(P2008−276495)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
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