説明

プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置

【課題】 プラズマプロセッシングにおいて簡易かつ低コストで高周波放電の開始を容易にして放電を安定に維持すること。
【解決手段】 チャンバ10の天井部において、周辺プラズマ領域PSBの上方(好ましくはシャワーヘッド38の周囲)には、環状または同心状に延在する磁場形成機構66が設けられている。この磁場形成機構66において、外側セグメント磁石Miの下面(N極)から出た磁力線Biは、直下の周辺プラズマ領域PSB内に降りてから放物線を描くように上方へUターンして内側セグメント磁石miの下面(S極)に達する。隣の磁場形成ユニット[Mi+1,mi+1]においても、上記磁場形成ユニット[Mi,mi]から円周方向に所定の角度間隔だけ離れた位置で、上記と同様のループを有する磁力線Bi+1が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理基板にプラズマ処理を施す技術に係わり、特に高周波放電を利用してプラズマを生成する枚葉式のプラズマ処理方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスやFPD(Flat Panel Display)の製造プロセスにおけるエッチング、堆積、酸化、スパッタリング等の処理では、処理ガスに比較的低温で良好な反応を行わせるためにプラズマが多く利用されている。一般に、プラズマ処理装置においてプラズマを生成する方式は、グロー放電または高周波放電を利用するものと、マイクロ波を利用するものとに大別される。
【0003】
一般に、高周波放電を利用する枚葉式のプラズマ処理装置では、減圧可能なチャンバ内に電極を兼ねた載置台またはサセプタを設置して、このサセプタの上に被処理基板(半導体ウエハ、ガラス基板等)を載置する。そして、チャンバの室内を所定の真空度まで減圧してから処理ガスを導入し、室内のガス圧力が設定値になった時点で電極に高周波を印加する。そうすると、処理ガスが放電を開始し、ガスプラズマが発生する。このプラズマの下で基板の表面または被処理面に膜の微細加工処理(ドライエッチング等)や成膜処理(化学的気相成長等)等が施される。
【0004】
高周波放電方式のプラズマ処理装置では、ガス圧力が低いと、ガス分子の密度が低いため、放電の開始(プラズマの着火)や維持が難しくなる。特に、平行平板型のプラズマ処理装置では、その傾向が顕著なだけでなく、電極間隔を狭くしても、あるいは電極間に印加するRF電圧を低くしても、電子が電界から得るエネルギーひいてはガス分子または原子を電離させるエネルギーが少なくなって、放電が不安定になる傾向がある。しかしながら、プラズマプロセッシングの中には、低ガス圧、挟電極間隔あるいは低RF印加電圧を望ましい処理条件とするものもある。たとえば、異方性エッチングでは、良好な垂直エッチング形状を得るには低ガス圧が有利とされており、低圧領域での安定した放電開始特性および放電維持特性が求められている。
【0005】
従来より、放電に適した特別の高圧条件の下で放電を開始し(たとえば特許文献1参照)、あるいは異種ガス条件または高RF印加条件の下で放電を開始し、放電が安定化してから本来の処理条件に切り換える方法(イグニションプラズマ方式)が知られている。また、マイクロ波やUV光でプラズマ生成をアシストする方法も効果があることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−124198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、イグニションプラズマ方式は、本来の処理条件とは異なる条件を一定時間用いるため、プロセスへの影響やスループットの低下を招く不利点がある。また、マイクロ波やUV光を用いる方法も、やはりプロセスへの影響が懸念されるだけでなく、装置が煩雑化したり装置コストが増大するという難点がある。結局、従来は、低圧プラズマのアプリケーションには、ECR(Electron Cyclotron Resonance)等のマイクロ波方式を用いるほかなかった。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、簡易かつ低コストで高周波放電の開始を容易にして放電を安定に維持するプラズマ処理方法およびプラズマ処理装置を提供する。
【0009】
また、本発明は、被処理基板上のプラズマを効果的に高密度に閉じ込めてプラズマ処理の反応速度や面内均一性を向上させるプラズマ処理方法およびプラズマ処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のプラズマ処理方法は、減圧可能なチャンバ内に処理ガスを流し込むとともに高周波電界を形成して前記処理ガスのプラズマを生成し、前記プラズマの下で被処理基板に所望のプラズマ処理を施すプラズマ処理方法であって、前記チャンバ内のプラズマ生成空間のうち前記基板の外周端よりも半径方向外側の周辺プラズマ領域のみに、この領域内を磁力線が通過し、かつ前記磁力線の始点および終点の双方が前記チャンバの側壁よりも半径方向内側に位置するような磁場を形成し、前記磁場において、前記磁力線の始点および終点が共に前記周辺プラズマ領域の上方に位置し、前記始点から出た前記磁力線が前記周辺プラズマ領域の中またはその下方でUターンして前記終点に達し、前記磁力線の始点および終点をそれぞれ与える第1および第2の磁極の双方が磁石であって、前記第1および第2の磁極の間では、半径方向外側に配置される方の磁気量が半径方向内側に配置される方の磁気量よりも大きく、前記プラズマ生成空間のうち前記基板の外周端よりも半径方向内側の主プラズマ領域では実質的に無磁場状態とする。
【0011】
また、本発明のプラズマ処理装置は、減圧可能なチャンバと、前記チャンバ内で被処理基板をほぼ水平に載置する電極と、前記電極の上方および周囲に設定されたプラズマ生成空間に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記プラズマ生成空間に高周波電界を形成する高周波電界形成機構と、前記チャンバ内のプラズマ生成空間のうち前記基板の外周端よりも半径方向外側の周辺プラズマ領域のみに、この領域内を磁力線が通過し、かつ前記磁力線の始点および終点の双方が前記チャンバの側壁よりも半径方向内側に位置するような磁場を形成する磁場形成機構とを有し、前記磁場形成機構が、前記第1および第2の磁極を共に下向きで前記周辺プラズマ領域の上方に配置しており、前記磁場において、前記始点の第1の磁極から出た前記磁力線が前記周辺プラズマ領域内に降りてからUターンして前記終点の第2の磁極に達し、前記磁力線の始点および終点をそれぞれ与える第1および第2の磁極の双方が磁石であって、前記第1および第2の磁極の間では、半径方向外側に配置される方の磁気量が半径方向内側に配置される方の磁気量よりも大きく、前記プラズマ生成空間のうち前記基板の外周端よりも半径方向内側の主プラズマ領域では実質的に無磁場状態とする。
【0012】
本発明では、減圧可能なチャンバ内で高周波放電により処理ガスのプラズマを生成するプラズマ処理装置において、磁場形成機構が、プラズマ生成空間のうち基板の外周端よりも半径方向外側の周辺プラズマ領域のみに実質的な磁場を形成する。これにより、プラズマプロセッシングの際には、高周波電界形成機構がプラズマ生成空間に高周波電界を形成すると、磁場の存在する周辺プラズマ領域内で最初に処理ガスが放電を開始し、そこから一瞬にプラズマ生成空間全体に放電が拡大して、放電ないしプラズマ生成が確立される。その後も、周辺プラズマ領域内で磁界が高周波放電をアシストするため、処理ガスの供給と高周波の印加が維持される限り、プラズマ生成空間全体で放電ないしプラズマ生成も安定に維持される。このように、周辺プラズマ領域内で磁場が高周波放電の開始のトリガとなり放電維持をアシストすることにより、たとえば低ガス圧力の条件下でも放電開始を容易にして放電を安定に維持することができる。一方で、磁場形成機構は主プラズマ領域を実質的に無磁場状態とすることができるので、電極上の基板に磁界が作用してダメージやストレスを与える可能性を回避または低減することができる。
【0013】
また、本発明では、チャンバ内のプラズマ生成空間のうち基板の外周端よりも半径方向外側の周辺プラズマ領域のみに、この領域内を磁力線が通過し、かつ磁力線の始点および終点の双方がチャンバの側壁よりも半径方向内側に位置するような磁場を形成する。ここで、磁場形成機構は、第1および第2の磁極を共に下向きで前記周辺プラズマ領域の上方に配置しており、上記磁場において、始点の第1の磁極から出た前記磁力線が周辺プラズマ領域内に降りて、基板よりも低い高さ位置でUターンして終点の第2の磁極に達する。このような磁極配置構造によれば、処理容器の側壁の外に磁場形成機構を配置する構成と比較して、チャンバ中心に対する半径距離および周回距離が格段に短いため、周辺プラズマ領域内に好適なプロファイル(つまり、主プラズマ領域に磁気的な影響を及ぼすことなく、できるだけ主プラズマ領域に近い位置で強い磁場が得られるようなプロファイル)の磁場を形成するための磁石または磁極の個数および磁気量(サイズまたは体積に比例)を大幅に少なくすることが可能であり、磁場形成機構の装備に伴なう装置サイズおよびコストの増大を必要最小限に抑えることができる。
【0014】
また、本発明は、上記のように磁力線の始点および終点をそれぞれ与える第1および第2の磁極を共に下向きで周辺プラズマ領域の上方に配置して周辺プラズマ領域内で磁力線をUターンさせる磁力線ループ構造により、周辺プラズマ領域内の磁束密度を高められると同時に、主プラズマ領域側への磁力線の流入を効果的に防止することができる。そして、第1および第2の磁極の間では、半径方向外側に配置される方の磁気量が半径方向内側に配置される方の磁気量よりも大きいので、上記磁力線ループ構造の作用効果を一層高めることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のプラズマ処理方法またはプラズマ処理装置によれば、上記のような構成と作用により、簡易かつ低コストで高周波放電の開始を容易にし放電を安定に維持することができる。さらには、被処理基板上のプラズマを効果的に高密度に閉じ込めてプラズマ処理の反応速度や面内均一性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態におけるプラズマエッチング装置の構成を示す断面図である。
【図2】実施形態における磁場形成機構の要部の構成を示す斜視図である。
【図3】実施形態における磁場形成機構の要部の構成を示す断面図である。
【図4A】一実施例におけるプラズマ生成空間内の磁界強度分布を示すグラフ図である。
【図4B】一実施例におけるプラズマ生成空間内の磁界強度分布を示すグラフ図である。
【図5】実施形態における磁場形成機構の一作用を模式的に示す略断面図である。
【図6】実施形態における磁場形成機構の一変形例の構成を示す断面図である。
【図7】図6の変形例の要部を示す平面図である。
【図8】一実施例による磁場形成機構の要部の構成を示す断面図である。
【図9】一実施例による磁場形成機構の要部の構成を示す断面図である。
【図10】一変形例による磁場形成機構の要部の構成を示す断面図である。
【図11】一変形例による磁場形成機構の要部の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0018】
図1に、本発明の一実施形態によるプラズマ処理装置の構成を示す。このプラズマ処理装置は、平行平板型のプラズマエッチング装置として構成されており、たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼等の金属製の円筒型チャンバ(処理容器)10を有している。チャンバ10は保安接地されている。
【0019】
チャンバ10内には、被処理基板としてたとえば半導体ウエハWを載置する円板状の下部電極またはサセプタ12が設けられている。このサセプタ12は、たとえばアルミニウムからなり、絶縁性の筒状保持部14を介してチャンバ10の底から垂直上方に延びる筒状支持部16に支持されている。筒状保持部14の上面には、サセプタ12の上面を環状に囲むたとえば石英からなるフォーカスリング18が配置されている。
【0020】
チャンバ10の側壁と筒状支持部16との間には排気路20が形成され、この排気路20の入口または途中に環状のバッフル板22が取り付けられるとともに底部に排気口24が設けられている。この排気口24に排気管26を介して排気装置28が接続されている。排気装置28は、真空ポンプを有しており、チャンバ10内の処理空間を所定の真空度まで減圧することができる。チャンバ10の側壁には、半導体ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ30が取り付けられている。
【0021】
サセプタ12には、プラズマ生成用の高周波電源32が整合器34および給電棒36を介して電気的に接続されている。この高周波電源32は、所望の高周波数たとえば60MHzの高周波を下部電極つまりサセプタ12に印加する。サセプタ12と平行に向かい合って、チャンバ10の天井部には、後述するシャワーヘッド38が接地電位の上部電極として設けられている。高周波電源32からの高周波によってサセプタ12とシャワーヘッド38との間の空間つまりプラズマ生成空間PSに高周波電界が形成される。
【0022】
ここで、プラズマ生成空間PSは、サセプタ12およびシャワーヘッド38の外周端より半径方向内側の空間に限定されるものではなく、それよりも半径方向外側の空間に広がってチャンバ10の内壁または側壁まで延在するものである。本発明では、プラズマ生成空間PSのうち、サセプタ12上に載置されている基板Wの外周端より半径方向内側の領域PSAを「主プラズマ領域」と称し、「主プラズマ領域」の外側つまり基板Wの外周端より半径方向外側の領域PSBを「周辺プラズマ領域」と称する。
【0023】
サセプタ12の上面には半導体ウエハWを静電吸着力で保持するための静電チャック40が設けられている。この静電チャック40は導電膜からなる電極40aを一対の絶縁膜40b,40cの間に挟み込んだものであり、電極40aには直流電源42がスイッチ43を介して電気的に接続されている。直流電源42からの直流電圧により、クーロン力で半導体ウエハWをチャック上に吸着保持できるようになっている。
【0024】
サセプタ12の内部には、たとえば円周方向に延在する冷媒室44が設けられている。この冷媒室44には、チラーユニット46より配管48,50を介して所定温度の冷媒たとえば冷却水が循環供給される。冷媒の温度によって静電チャック40上の半導体ウエハWの処理温度が制御される。さらに、伝熱ガス供給部52からの伝熱ガスたとえばHeガスが、ガス供給ライン54を介して静電チャック40の上面と半導体ウエハWの裏面との間に供給される。
【0025】
天井部のシャワーヘッド38は、多数のガス通気孔56aを有する下面の電極板56と、この電極板56を着脱可能に支持する電極支持体58とを有する。電極支持体58の内部にバッファ室60が設けられ、このバッファ室60のガス導入口60aには処理ガス供給部62からのガス供給配管64が接続されている。
【0026】
チャンバ10の天井部において、周辺プラズマ領域PSBの上方(好ましくはシャワーヘッド38の周囲)には、環状または同心状に延在する磁場形成機構66が設けられている。この磁場形成機構66は、チャンバ10内のプラズマ生成空間PSにおける高周波放電の開始(プラズマの着火)を容易にして放電を安定に維持するために機能する。磁場形成機構66の詳細な構成と作用は後に詳述する。
【0027】
制御部68は、このプラズマエッチング装置内の各部たとえば排気装置28、高周波電源32、静電チャック用のスイッチ43、チラーユニット46、伝熱ガス供給部52および処理ガス供給部62等の動作を制御するもので、ホストコンピュータ(図示せず)等とも接続されている。
【0028】
このプラズマエッチング装置において、エッチングを行なうには、先ずゲートバルブ30を開状態にして加工対象の半導体ウエハWをチャンバ10内に搬入して、サセプタ12の上に載置する。次いで、直流電源42より直流電圧を静電チャック40の電極40aに印加して、半導体ウエハWを静電チャック40上に固定する。そして、処理ガス供給部62よりエッチングガス(一般に混合ガス)を所定の流量および流量比でチャンバ10内に導入し、排気装置28によりチャンバ10内の圧力を設定値にしたうえで、高周波電源32より所定のパワーで高周波をサセプタ12に供給する。シャワーヘッド38より吐出されたエッチングガスはプラズマ生成空間PS内で放電してプラズマ化し、このプラズマで生成されるラジカルやイオンによって半導体ウエハWの主面がエッチングされる。
【0029】
このプラズマエッチング装置では、チャンバ天井部の磁場形成機構66が、プラズマ生成空間PSのうち周辺プラズマ領域PSBに限定して実質的な磁場を形成する。このことにより、高周波電源32からの高周波がサセプタ12に印加されると、磁場の存在する周辺プラズマ領域PSB内で最初にエッチングガスが放電を開始し、そこから一瞬にプラズマ生成空間PS全体に放電が拡大して、グロー放電ないしプラズマ生成が確立される。その後も、周辺プラズマ領域PSB内で磁界が高周波放電をアシストまたは維持するため、エッチングガスの供給と高周波の印加が維持される限り、プラズマ生成空間PS全体で放電ないしプラズマ生成も安定に維持される。
【0030】
ここで、磁場が高周波放電の開始や維持に良く作用するのは、高周波電界の下でドリフト運動する電荷(主に電子)が磁場によって力(ローレンツ力)を受けることで、力の方向に加速度を生じて、ガス分子や原子を電離させるエネルギーを増すためである。なお、周辺プラズマ領域PSBでは、主としてチャンバ10の内壁(天井部および側壁)と下部電極12との間で高周波電界が形成される。
【0031】
このように、周辺プラズマ領域PSB内で磁場が高周波放電の開始のトリガとなり放電維持をアシストすることにより、低ガス圧力(たとえば10mTorr以下)、挟電極間隔、低RF印加電圧の条件下でも放電開始を容易にし放電を安定に維持することができる。一例として、エッチングガスとしてHBrを単ガスとして用いるポリシリコンのエッチングにおいて、従来はガス圧力を5mtorr以下にすると放電開始(プラズマ着火)が困難であったが、この実施形態によればガス圧力を5mtorr以下にしても確実に放電を開始し、安定に放電を維持できることが確認されている。
【0032】
一方で、磁場形成機構66は、主プラズマ領域PSAでは実質的に無磁場状態を形成する。このことにより、サセプタ12上の半導体ウエハWに磁界が作用してウエハ上のデバイスにダメージやストレスを与える可能性を回避または低減することができる。ここで、ウエハ上のデバイスにダメージやストレスを与えないような無磁場状態は、磁界強度の面で好ましくは地磁気レベル(たとえば0.5G)以下の状態であるが、5G程度でも支障ない(実質的な無磁場状態といえる)場合がある。
【0033】
図2および図3に磁場形成機構66の構成と作用を示す。図2に示すように、磁場形成機構66は、チャンバ半径方向に一定の間隔を置いて並置された一対のセグメント磁石Mi,miで1組の磁場形成ユニット[Mi,mi]を構成し、好ましくはN組(Nは2以上の整数)の磁場形成ユニット[M1,m1],[M2,m2],‥‥,[MN,mN]を円周方向に一定の間隔を置いて並べている。
【0034】
各磁場形成ユニット[Mi,mi]において、半径方向外側のセグメント磁石Miは、直方体の形状を有し、N極の面を下方に向けて配置される。一方、半径方向内側のセグメント磁石miは、直方体の形状を有し、S極の面を下方に向けて配置される。両セグメント磁石Mi,miは永久磁石たとえば希土類磁石(サマリウムコバルト磁石、ネオジム磁石等)で構成されてよい。
【0035】
このような磁極配置構造によれば、外側セグメント磁石Miの下面(N極)から出た磁力線Biは、直下の周辺プラズマ領域PSB内に降りてから放物線を描くように上方へUターンして内側セグメント磁石miの下面(S極)に達する。隣の磁場形成ユニット[Mi+1,mi+1]においても、上記磁場形成ユニット[Mi,mi]から円周方向に所定の角度間隔(たとえばN=24の場合は15゜)だけ離れた位置で、上記と同様のループを有する磁力線Bi+1が形成される。
【0036】
図3に示すように、各磁場形成ユニット[Mi,mi]の上には、外側セグメント磁石Miの背面または上面(S極)と内側セグメント磁石miの背面または上面(N極)とを磁気的に結合するためのヨーク70が設けられている。この背面ヨーク構造により、内側セグメント磁石miの背面(N極)から出た磁力線Biの大部分はヨーク70の中を通って外側セグメント磁石Miの背面(S極)に達するようになっている。ヨーク70は、全ての磁場形成ユニット[M1,m1],[M2,m2],‥‥,[MN,mN]をカバーするようにリング状に形成されてよい。
【0037】
このように、各磁場形成ユニット[Mi,mi]において、外側セグメント磁石Miの下面(N極)より出た磁力線Biが、直下の周辺プラズマ領域PSB内に降りてから四方に発散することなく上方へUターンして内側セグメント磁石miの下面(S極)に達する点が重要である。このような磁力線ループ構造により、周辺プラズマ領域PSB内の磁束密度を高められると同時に、主プラズマ領域PSA側への磁力線の流入を効果的に防止することができる。かかる磁力線ループ構造の作用効果を一層高めるために、外側セグメント磁石Miと内側セグメント磁石miとの間では、相対的に、基板Gから遠い前者Miの磁気量(磁極強度)を大きくし、基板Gに近い後者miの磁気量(磁極強度)を小さくするのが好ましい。
【0038】
また、この実施形態においては、磁場形成機構66の各部(特に各磁場形成ユニット[Mi,mi])が周辺プラズマ領域PSBの上方つまりチャンバ10の側壁よりも半径方向内側に配置されている点も重要である。このような磁極配置構造によれば、チャンバ10の側壁の外に磁場形成ユニットを配置する構成と比較して、チャンバ中心に対する半径距離および周回距離が格段に短いため、周辺プラズマ領域PSB内に好適なプロファイルの磁場を形成するための磁石または磁極の個数および磁気量(サイズまたは体積に比例)を大幅に少なくすることが可能であり、磁場形成機構66の装備に伴なう装置サイズおよびコストの増大を必要最小限に抑えることができる。ここで、周辺プラズマ領域PSB内に形成される磁場の好適なプロファイルとは、主プラズマ領域PSAに磁気的な影響を及ぼすことなく、できるだけ主プラズマ領域PSAに近い位置で強い磁場が得られるようなプロファイルである。
【0039】
図4Aおよび図4Bに、一実施例によるプラズマ生成空間PS内の磁界強度分布を示す。この実施例では、被処理基板Wとして300mm口径の半導体ウエハを想定し、チャンバ10の内径を約260mmに設定し、電極間隔(ギャップ)を25mmに設定している。図4Aは、上部電極38の下面の高さ位置(電極ギャップトップ位置:Z=25mm)における径方向の磁場強度分布(円周方向の平均値)を示す。図4Bは、サセプタ12上に載置される半導体ウエハWの上面の高さ位置(電極ギャップボトム位置:Z=0mm)における径方向の磁場強度分布(円周方向の平均値)を示す。図中、実線は上記のような磁場形成機構66で得られる特性(実施例)を示し、点線は磁場形成機構66において各内側セグメント磁石miを省いた場合の特性(参考例)を示す。
【0040】
図4Aおよび図4Bから明らかなように、参考例では、外側セグメント磁石Miの下面(N極)より出た磁力線Biが四方に発散しやすいため、磁場は周辺プラズマ領域PSB内に留まらず、主プラズマ領域PSAにも及んでいる。これに対して、実施例では、上記のように外側セグメント磁石Miの下面(N極)より出た磁力線Biが四方に発散せずにUターンして内側セグメント磁石miに吸収されるため、磁場は周辺プラズマ領域PSB内に留まり、主プラズマ生成領域PSAには殆ど及ばない。実際、実施例の磁場形成機構66によれば、主プラズマ領域PSAで磁場強度を地磁気レベル(たとえば0.5G)以下まで減衰させることが可能である。また、周辺プラズマ領域PSB内ではピーク値で40G〜450Gであり、高周波放電の開始をトリガし放電維持をアシストするのに十分な磁場強度を得ることができる。
【0041】
なお、図4Aおよび図4Bの磁場強度分布は電極間ギャップトップ位置(Z=25mm)および電極間ギャップボトム位置(Z=0mm)におけるものであるが、電極間の中間部(0mm<Z<25mm)では図4A、図4Bの中間の磁場強度分布が得られることが容易に理解されよう。
【0042】
このように、各磁場形成ユニット[Mi,mi]において、外側セグメント磁石Miの下面(N極)より出た磁力線Biが、直下の周辺プラズマ領域PSB内に降りてから四方に発散することなく上方へUターンして内側セグメント磁石miの下面(S極)に達する点が重要である。このような磁力線ループ構造により、周辺プラズマ領域PSB内の磁束密度を高められると同時に、主プラズマ領域PSA側への磁力線の流入を効果的に防止することができる。かかる磁力線ループ構造の作用効果を一層高めるために、外側セグメント磁石Miと内側セグメント磁石miとの間では、相対的に、基板Gから遠い前者Miの磁気量(磁極強度)を大きくし、基板Gに近い後者miの磁気量(磁極強度)を小さくするのが好ましい。
【0043】
本発明の別の観点として、この実施形態では、上記のように、磁場形成機構66により主プラズマ領域PSAの周囲をカーテンのように取り囲む鉛直方向に延びる磁場(プラズマの拡散方向に直交する磁場)Bを形成することができる。このようなカーテン型の鉛直磁場Bによれば、図5に模式的に示すように、主プラズマ領域PSA内のプラズマPRを外に逃がさずに内側に効果的かつ効率的に閉じ込めることが可能であり、主プラズマ領域PSA内でプラズマPRの高密度化および均一化をはかり、ひいては半導体ウエハW上のプラズマエッチング特性を向上させることができる。
【0044】
たとえば、周辺プラズマ領域PSBに磁場を形成しない場合、酸化膜系プロセス(たとえばシリコン酸化膜のエッチング)では図5の一点鎖線ERAのようにウエハ中心側に対してウエハエッジ側で相対的にエッチング速度が落ち込む傾向があり、ポリ系プロセス(たとえばポリシリコンのエッチング)では図5の点線ERBのようにウエハエッジ側に対してウエハ中心側で相対的にエッチング速度が落ち込む傾向がある。この実施形態のように磁場形成機構66により周辺プラズマ領域PSBにカーテン型の鉛直磁場Bを形成することで、酸化膜系プロセスではウエハ中心側のエッチング速度に対してウエハエッジ側のエッチング速度を相対的に大幅アップさせて実線ERSのように面内均一性を向上させ、ポリ系プロセスではウエハエッジ側のエッチング速度に対してウエハ中心側のエッチング速度を相対的に大幅アップさせて実線ERSのように面内均一性を向上させることができる。
【0045】
図6および図7に、この実施形態における磁場形成機構66の一変形例を示す。この変形例は、磁場形成機構66において、磁場形成ユニット[M1,m1],[M2,m2],‥‥,[MN,mN]をチャンバ10の中心(半導体ウエハWの中心O)を通る鉛直線Gの回りに一定速度で回転運動させる構成としている。図示の例では、ガイド72に沿って回転可能に構成されたリング形の内歯車74にヨーク70を介して磁場形成ユニット[M1,m1],[M2,m2],‥‥,[MN,mN]を取り付け、内歯車74に外歯車76を介して電気モータ78の回転駆動軸を接続している。このような回転磁場機構により、磁場形成ユニット[Mi,mi]の数が少なくても,磁場強度分布を円周方向で均一化することができる。特に、鉛直磁場の作用で磁場形成機構66直下のチャンバ天井部に堆積膜が付着する場合は、そのような磁場強度分布の均一化により、堆積膜の付着具合や膜厚を円周方向で均一化することができる。
【0046】
図8および図9に、磁場形成機構66の別の実施例を示す。この実施例は、周辺プラズマ領域PSBの上方(好ましくはシャワーヘッド38の周囲のチャンバ天井部)に1つまたは複数の磁石<Mi>を配置するとともに、周辺プラズマ領域PSBの下方たとえば排気路20ないしバッフル板22付近に磁性体Kを配置する。図8の構成例では磁性体Kを排気路20内の筒状支持部16に取り付け、図9の構成例では磁性体Kを排気路20内のチャンバ側壁部に取り付けている。磁石<Mi>は、たとえば図2〜図7の外側セグメント磁石Miに相当するものでよく、たとえばN極の面を下方に向けて配置される。磁性体Kは、複数のセグメント磁性体を円周方向に一定間隔を置いて配置したものでもよく、あるいは単体のリング状磁性体からなるものでもよく、材質は金属系、フェライト系、セラミック系等のいずれであってもよい。
【0047】
このような磁極配置構造によれば、磁石<Mi>の下面(N極)から出た磁力線Biは、直下の周辺プラズマ領域PSBを上から下に横切って磁性体Kに達する。磁性体Kは磁力線Biを受け取ることで磁化し、その表面がS極となる。図8および図9の構成例では、磁石<Mi>からの磁力線Biを可及的に磁性体Kに向けるために磁石<Mi>の背面(上面)および側面を包囲するヨーク80を設けている。特に、主プラズマ領域PSA寄りのサイドヨーク部80aは、磁石<Mi>の下面(N極)から主プラズマ領域PSA側に出た磁力線を取り込んで磁石<Mi>の上面または背面(S極)へ帰還させ、主プラズマ領域PSAへ行かないようにする働きがある。
【0048】
図8および図9の実施例において、磁石<Mi>の上下の極性を反転させて下面をS極とする変形や、磁石<Mi>と磁性体Kのそれぞれの配置位置を相互に入れ換える変形等が可能である。また、磁石<Mi>の個数増加や体積増大ひいては装置の大型化を伴なうが、図10に示すように磁石<Mi>をチャンバ10の側壁の外に配置する構成も可能である。あるいは、磁石<Mi>をチャンバ10の側壁の内側に配置して、磁性体Kをチャンバ側壁の外に配置する構成も可能である。
【0049】
図1〜図7の実施例でも種々の変形が可能である。たとえば、各磁場形成ユニット[Mi,mi]において、外側セグメント磁石Miの上下の極性および内側セグメント磁石miの上下の極性をそれぞれ反転させて、外側セグメント磁石Miの下面をS極とし、内側セグメント磁石miの下面をN極とする構成も可能である。また、片側のセグメント磁石(通常は内側セグメント磁石mi)を磁性体で代用することも可能である。また、磁場形成ユニット[Mi,mi]を周辺プラズマ領域PSBの下方に配置する構成、たとえば片方(Mi)をサセプタ12側に取り付けて他の片方(mi)をチャンバ10の側壁に取り付ける構成等も可能である。さらには、磁石の個数増加や体積増大ひいては装置の大型化を伴なうが、図11に示すように外側セグメント磁石Miをチャンバ10の側壁の外に配置する構成も可能である。また、各磁場形成ユニット[Mi,mi]において、両磁石Mi,miを半径方向以外の方向に並べて配置する構成も可能である。
【0050】
上記実施形態における平行平板型のプラズマエッチング装置(図1)は、プラズマ生成用の1つの高周波電力をサセプタ12に印加する方式であった。しかし、図示省略するが、本発明は上部電極38側にプラズマ生成用の高周波電力を印加する方式や、上部電極38とサセプタ12とに周波数の異なる第1および第2の高周波電力をそれぞれ印加する方式(上下高周波印加タイプ)や、サセプタ12に周波数の異なる第1および第2の高周波電力を重畳して印加する方式(下部2周波重畳印加タイプ)などにも適用可能であり、広義には減圧可能な処理容器内に少なくとも1つの電極を有するプラズマ処理装置に適用可能である。また、本発明とイグニションプラズマ方式を併用することももちろん可能である。
【0051】
また、本発明の適用可能なプラズマ源は平行平板型に限るものではなく、他の任意の高周波放電方式たとえばヘリコン波プラズマ方式のものであってもよい。さらに、本発明は、プラズマCVD、プラズマ酸化、プラズマ窒化、スパッタリングなどの他のプラズマ処理装置にも適用可能である。また、本発明における被処理基板は半導体ウエハに限るものではなく、フラットパネルディスプレイ用の各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等も可能である。
【符号の説明】
【0052】
10 チャンバ
12 サセプタ(下部電極)
20 排気路
28 排気装置
32 高周波電源
38 シャワーヘッド(上部電極)
62 処理ガス供給部
66 磁場形成機構
70 ヨーク
78 電気モータ
80 ヨーク
i 外側セグメント磁石
i 外側セグメント磁石
<Mi> 磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧可能なチャンバ内に処理ガスを流し込むとともに高周波電界を形成して前記処理ガスのプラズマを生成し、前記プラズマの下で被処理基板に所望のプラズマ処理を施すプラズマ処理方法であって、
前記チャンバ内のプラズマ生成空間のうち前記基板の外周端よりも半径方向外側の周辺プラズマ領域のみに、この領域内を磁力線が通過し、かつ前記磁力線の始点および終点の双方が前記チャンバの側壁よりも半径方向内側に位置するような磁場を形成し、
前記磁場において、前記磁力線の始点および終点が共に前記周辺プラズマ領域の上方に位置し、前記始点から出た前記磁力線が前記周辺プラズマ領域の中またはその下方でUターンして前記終点に達し、
前記磁力線の始点および終点をそれぞれ与える第1および第2の磁極の双方が磁石であって、前記第1および第2の磁極の間では、半径方向外側に配置される方の磁気量が半径方向内側に配置される方の磁気量よりも大きく、
前記プラズマ生成空間のうち前記基板の外周端よりも半径方向内側の主プラズマ領域では実質的に無磁場状態とする、
プラズマ処理方法。
【請求項2】
減圧可能なチャンバと、
前記チャンバ内で被処理基板をほぼ水平に載置する電極と、
前記電極の上方および周囲に設定されたプラズマ生成空間に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
前記プラズマ生成空間に高周波電界を形成する高周波電界形成機構と、
前記チャンバ内のプラズマ生成空間のうち前記基板の外周端よりも半径方向外側の周辺プラズマ領域のみに、この領域内を磁力線が通過し、かつ前記磁力線の始点および終点の双方が前記チャンバの側壁よりも半径方向内側に位置するような磁場を形成する磁場形成機構と
を有し、
前記磁場形成機構が、前記第1および第2の磁極を共に下向きで前記周辺プラズマ領域の上方に配置しており、
前記磁場において、前記始点の第1の磁極から出た前記磁力線が前記周辺プラズマ領域内に降りてからUターンして前記終点の第2の磁極に達し、
前記磁力線の始点および終点をそれぞれ与える第1および第2の磁極の双方が磁石であって、前記第1および第2の磁極の間では、半径方向外側に配置される方の磁気量が半径方向内側に配置される方の磁気量よりも大きく、
前記プラズマ生成空間のうち前記基板の外周端よりも半径方向内側の主プラズマ領域では実質的に無磁場状態とする、
プラズマ処理装置。
【請求項3】
前記第1および第2の磁極のうち、一方がN極で、他方がS極である、請求項2に記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】
前記第1および第2の磁極が前記チャンバの天井の壁の中に設けられている、請求項2または請求項3に記載のプラズマ処理装置。
【請求項5】
前記磁場において、前記始点の第1の磁極から出た前記磁力線の一部が、前記周辺プラズマ領域内に降りて、前記基板よりも低い高さ位置でUターンして前記終点の第2の磁極に達する、請求項2〜4のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項6】
前記周辺プラズマ領域内の磁場の強度は、前記チャンバの半径方向において、前記基板の外周端と前記チャンバの側壁との中間の或る位置で最大かつ極大となる、請求項2〜5のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項7】
前記第1の磁極と前記第2の磁極とを前記チャンバの半径方向に所望の間隔を置いて並置する、請求項2〜6のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項8】
前記第1および第2の磁極がそれぞれ円周方向に所定の間隔を置いて多数配置される、請求項2〜7のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項9】
前記第1および第2の磁極を一体に円周方向に回転させる磁極回転部を有する、請求項2〜8のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項10】
前記周辺プラズマ領域側から見て前記磁石の背面に接触または近接してヨークを設ける、請求項2〜9のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項11】
前記主プラズマ領域寄りの前記磁石の側面に接触または近接してヨークを設ける、請求項10に記載のプラズマ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−166093(P2010−166093A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−95322(P2010−95322)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【分割の表示】特願2004−114240(P2004−114240)の分割
【原出願日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】