説明

ベンズアミド誘導体

高い血管新生阻害活性を有し、病的血管新生を伴う疾患、例えば癌、癌転移に有効な治療および予防薬に有用な化合物、その製造方法、その製造に有用な中間体化合物、更にはこれらの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明により、式(II)


の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩、ならびに当該化合物を含む医薬、医薬組成物などが提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(II):
【化1】

[式中、AはC−XまたはNであり;
は、−A=A−、または−O−、−S−および−N(R10)−から選択されるヘテロ原子であり;Qは、−A=A−、または−O−、−S−および−N(R10)−から選択されるヘテロ原子であり;ただし、QおよびQが同時にヘテロ原子となることはなく;
はC−XまたはNであり、AはC−XまたはNであり、AはC−XまたはNであり、AはC−XまたはNであり;
10は、水素原子、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニルまたはアリールであり;ここで当該アリールは、ハロゲン原子、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから選択される1またはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
、X、X、XおよびXは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、シアノ、ヒドロキシアミノカルボニル、ヒドロキシアミジノ、ニトロ、アミノ、アミジノ、グアニジノ、C1−6アルキルアミノ、ジC1−6アルキルアミノ、C1−6アルキルアミジノ、ジC1−6アルキルアミジノ、C1−6アルキルグアニジノ、ジC1−6アルキルグアニジノ、C1−6アルキルチオ、C1−6アルキルスルホ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルホスホノ、ジC1−6アルキルホスホノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C3−9シクロアルキル、C3−9シクロアルコキシ、C2−7アルケニル、C2−7アルキニル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル(以上19個の基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アリール、ヘテロアリールおよびシアノから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい)、アリール、アリールオキシ、アリールカルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールカルボニルおよびアリールC1−6アルキルオキシ(以上7個の基は、ハロゲン原子、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい)から成る群から選択され;または、
およびX、XおよびX、XおよびX、ならびにXおよびXは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって、飽和または不飽和5〜7員炭素環、もしくは酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1またはそれ以上のヘテロ原子を含む飽和または不飽和5〜7員ヘテロ環を形成し;
Yは、C1−6アルキル、C3−9シクロアルキル、C2−7アルケニル、C2−7アルキニル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、C1−6アルコキシ、C2−7アルケニルオキシ、C2−7アルキニルオキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6アルキルスルホニル{以上15個の基は、飽和または不飽和3〜7員炭素環、1またはそれ以上の酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む飽和または不飽和3〜7員ヘテロ環、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノC1−6アルコキシ、N−C1−6アルキルアミノC1−6アルコキシ、N,N−ジC1−6アルキルアミノC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ヒドロキシC1−6アルキルアミノ、C1−6アルコキシC1−6アルキルアミノ、アミノC1−6アルキルアミノ、ジC1−6アルキルアミノ、ビス(ヒドロキシC1−6アルキル)アミノ、ビス(C1−6アルコキシC1−6アルキル)アミノ、ビス(アミノC1−6アルキル)アミノ、アミジノ、C1−6アルキルアミジノ、ジC1−6アルキルアミジノ、グアニジノ、C1−6アルキルグアニジノ、ジC1−6アルキルグアニジノ、シアノ、カルボキシル、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルキルチオ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルホスホノおよびジC1−6アルキルホスホノから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい}、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジC1−6アルキルアミノ(以上2個の基は、飽和または不飽和3〜7員炭素環、1またはそれ以上の酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む飽和または不飽和3〜7員ヘテロ環、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノC1−6アルコキシ、N−C1−6アルキルアミノC1−6アルコキシ、N,N−ジC1−6アルキルアミノC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ヒドロキシC1−6アルキルアミノ、C1−6アルコキシC1−6アルキルアミノ、アミノC1−6アルキルアミノ、ジC1−6アルキルアミノ、ビス(ヒドロキシC1−6アルキル)アミノ、ビス(C1−6アルコキシC1−6アルキル)アミノ、ビス(アミノC1−6アルキル)アミノ、アミジノ、C1−6アルキルアミジノ、ジC1−6アルキルアミジノ、グアニジノ、C1−6アルキルグアニジノ、ジC1−6アルキルグアニジノ、シアノ、カルボキシル、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルキルチオ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルホスホノおよびジC1−6アルキルホスホノから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい)、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、カルボキシルおよび1またはそれ以上の酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む飽和または不飽和3〜7員ヘテロ環(当該ヘテロ環は、ヒドロキシ、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキルおよびオキソから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい)から成る群から選択され;
Zは、水素原子、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−9シクロアルキル{以上2つの基は、飽和または不飽和3〜7員炭素環(当該炭素環基は、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシC1−6アルキルから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい)、1またはそれ以上の酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む飽和または不飽和3〜7員ヘテロ環(当該ヘテロ環基は、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシC1−6アルキルから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい)、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノC1−6アルコキシ、N−C1−6アルキルアミノC1−6アルコキシ、N,N−ジC1−6アルキルアミノC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ヒドロキシC1−6アルキルアミノ、C1−6アルコキシC1−6アルキルアミノ、アミノC1−6アルキルアミノ、ジC1−6アルキルアミノ、ビス(ヒドロキシC1−6アルキル)アミノ、ビス(C1−6アルコキシC1−6アルキル)アミノ、ビス(アミノC1−6アルキル)アミノ、シアノ、カルボキシル、C1−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、ジC1−6アルキルカルバモイル(以上2個の基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、シアノおよびアミノから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい)、ホスホノ、C1−6アルキルホスホノ、ジC1−6アルキルホスホノ、スルホン酸、およびC1−6アルキルスルホから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい}、−ORおよび−NRから成る群から選択され;
およびRは、それぞれ独立に、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、および1またはそれ以上の酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む飽和または不飽和3〜7員ヘテロ環(以上の3個の基は、飽和または不飽和3〜7員炭素環、1またはそれ以上の酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む飽和または不飽和3〜7員ヘテロ環、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノC1−6アルコキシ、N−C1−6アルキルアミノC1−6アルコキシ、N,N−ジC1−6アルキルアミノC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ヒドロキシC1−6アルキルアミノ、C1−6アルコキシC1−6アルキルアミノ、アミノC1−6アルキルアミノ、ジC1−6アルキルアミノ、ビス(ヒドロキシC1−6アルキル)アミノ、ビス(C1−6アルコキシC1−6アルキル)アミノ、ビス(アミノC1−6アルキル)アミノ、シアノ、カルボキシル、C1−6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ホスホノ、C1−6アルキルホスホノ、ジC1−6アルキルホスホノ、スルホン酸、およびC1−6アルキルスルホから選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい)から成る群より選択され;または、RおよびRは結合する窒素原子と一緒になって、1つの窒素原子とさらに1またはそれ以上の酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含んでもよい飽和または不飽和5〜7員ヘテロ環を形成し;
Lは式:
【化2】

から選択される。]
で表される化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項2】
式(I):
【化3】

[式中、A、A、A、A、A、L、Y、およびZは、請求項1において定義したとおりである。]
で表される、請求項1に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項3】
Zが、水素原子、C1−6アルキル、C3−9シクロアルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、ピリジルC1−6アルキル、ジヒドロキシC1−6アルキル、トリヒドロキシC1−6アルキル、モルホリノC1−6アルキル、(N,N−ジC1−6アルキルアミノ)C1−6アルキルまたは(N,N−ビス(ヒドロキシC1−6アルキル)アミノ)C1−6アルキルである、請求項1または2に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項4】
Zが、水素原子、メチル、エチル、シクロプロピル、シクロペンチル、2−ヒドロキシエチル、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、2−メトキシエチル、2−シアノエチル、4−ピリジルメチル、1−メトキシブト−2−イル、2,3−ジヒドロキシプロプ−1−イル、1,3−ジヒドロキシプロプ−2−イル、1,3−ジヒドロキシ−2−ヒドロキシメチルプロプ−2−イル、2−モルホリノエチル、1−ヒドロキシプロプ−2−イル、1−ヒドロキシ−3−メチルブチ−2−イル、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、2−(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ)エチル、2,4−ジヒドロキシブチル、2,3,4−トリヒドロキシブチル、2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチルまたは2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシルである、請求項3に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項5】
Yが、ハロゲン原子、シアノ、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、C2−7アルケニル、C2−7アルキニル、C1−6アルコキシ、C3−9シクロアルキルC1−6アルコキシ、C2−7アルキニルオキシ、またはハロC1−6アルコキシである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項6】
Yが、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、エチニル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、シクロプロピルメトキシ、2−ブチン−1−イルオキシ、または2−クロロエトキシである、請求項5に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項7】
はC−XまたはNであり、AはC−XまたはNであり、AはC−XまたはNであり、AはC−XまたはNであり、AはC−XまたはNであり;
、X、X、XおよびXが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオおよびハロC1−6アルキルチオから選択され;または、XおよびX、XおよびX、XおよびX、ならびにXおよびXが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって、シクロヘキサン環、シクロペンタン環、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、1,4−ジオキサン環、1,3−ジオキソラン環、ピロール環、イミダゾール環、チアゾール環またはフラン環を形成する、請求項1または2に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項8】
、X、X、XおよびXが、それぞれ独立に、水素原子、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、t−ブチル、i−プロピル、メトキシ、i−プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択され;もしくは
およびXが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって、シクロヘキサン環を形成し;
およびXが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって、ピリジン環を形成し;
およびXが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって、1,4−ジオキサン環を形成し;または
およびXが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって、シクロペンタン環を形成する、請求項7に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項9】
はC−XまたはNであり、AはC−Xであり、AはC−Xであり、AはC−Xであり、AはC−Xである、請求項8に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項10】
はC−Xであり、AはC−XまたはNであり、AはC−Xであり、AはC−Xであり、AはC−Xである、請求項8に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項11】
はC−Xであり、AはC−Xであり、AはC−XまたはNであり、AはC−Xであり、AはC−Xである、請求項8に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩を有効成分とする医薬組成物。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩を有効成分とする血管新生阻害剤。
【請求項14】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物またはそのプロドラッグ、もしくはそれらの製薬上許容されうる塩を有効成分とする血管新生を伴う疾患の治療剤および予防剤。
【請求項15】
血管新生を伴う疾患が癌疾患である請求項14に記載の治療および予防剤。
【請求項16】
癌疾患が固形腫瘍である請求項15に記載の治療および予防剤。
【請求項17】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはその製薬上許容されうるそれらの塩を有効成分とする固形腫瘍の転移の治療および予防剤。

【図1】
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【図2】
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【国際公開番号】WO2005/063689
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【発行日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−516699(P2005−516699)
【国際出願番号】PCT/JP2004/019574
【国際出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000003311)中外製薬株式会社 (228)
【Fターム(参考)】