説明

ワークの搬送方法及び搬送装置

【課題】封止済基板1を切断して形成された個々のパッケージ(ワーク)4を効率良く搬送し得て製品(ワーク4)の生産性を効率良く向上させる。
【解決手段】3種の直径の異なる同軸駆動プーリー11・12・13を回転駆動機構14にて所要の移動角度にて回転駆動させることにより、駆動プーリー11・12・13と従動プーリー16・17・18とに各別に平行掛けした走行ベルト19・20・21を所要の移動距離にて移動させることにより、往路走行側ベルトに固着したパッケージの移動係着部材24a・25a・26aと復路走行側ベルトに固着したパッケージの移動係着部材24b・25b・26bと移動させることにより、これらの移動係着部材の間に設けたパッケージの固定係着部材23を中心として当該移動係着部材の間隔を広げてパッケージ4を搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に装着した所要複数個の電子部品を一括して封止成形した封止済基板の所要個所を切断して形成したパッケージ(ワーク)を係着して搬送するワークの搬送方法及び搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、基板に装着した所要複数個の電子部品を一括して封止成形した封止済基板の所要個所を切断して形成されたパッケージを、パッケージの搬送機構(本発明に係るワークの搬送装置)にて係着して搬送することが行われているが、次のようにして行われている。
【0003】
即ち、まず、基板の切断装置において、切断用回転テーブル(切断テーブル)に固定した封止済基板をブレードにて切断することによって個々のパッケージを形成し、次に、これらパッケージを洗浄乾燥して載置用回転テーブル(載置テーブル)に載置する。
従って、次に、搬送機構(搬送装置)を用いて、前記した載置テーブルから収容トレイにパッケージを一個ずつ各別に搬送して収容することが行われている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−168697号(第3頁第4欄第15−17行目及び図4を参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記した基板の切断装置において、前記した載置テーブル(パッケージ搬送前の収容セット部)上に載置されたパッケージについて、そのパッケージ配置による間隔(パッケージ間隔)は、基本的には、封止済基板のパッケージ配置による間隔(或いは、切断テーブル上のパッケージ配置による間隔)と同じであるのが通例である。
即ち、前記した載置テーブル上のパッケージ間隔(パッケージの中心位置から隣のパッケージの中心位置までの距離)は、封止済基板を切断した時と同じ間隔であって狭いパッケージ間隔となっている。
また、前記したパッケージを収容する収容トレイ(パッケージ搬送後の収容セット部)には仕切壁が形成されると共に、この仕切壁にてパッケージを収容するパッケージ収容部(ポケット)が形成されているため、前記した載置テーブルにおける狭いパッケージ間隔に比べて、この仕切壁の幅の大きさによって収容トレイにおけるパッケージ間隔(即ち、パッケージ収容部の間隔)が広い(大きい)のが通例である。
従って、前述したように、従来の搬送機構(搬送装置)を用いて、異なるパッケージ間隔を有する収容セット部の間に、即ち、狭いパッケージ間隔を有する載置テーブルから広いパッケージ間隔を有する収容トレイにパッケージを一個ずつ各別に搬送して収容することが行われている。
【0006】
しかしながら、前述したように、前記した載置テーブルから収容トレイに搬送機構(搬送装置)を用いて一個ずつ各別に搬送して収容するために、前記した搬送機構(搬送装置)にてパッケージを効率良く搬送することができないと云う弊害がある。
また、前記した搬送機構(搬送装置)を用いて、パッケージを効率良く搬送することができないために、製品(パッケージ)を効率良く生産することができず、製品(ワーク)の生産性を効率良く向上させることができないと云う弊害がある。
【0007】
従って、本発明は、ワーク(パッケージ)を効率良く搬送することができるワークの搬送方法及び搬送装置を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、製品(ワーク)の生産性を効率良く向上させることができるワークの搬送方法及び搬送装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
また、本発明は、ワーク(パッケージ)を効率良く搬送することができる基板の切断方法及び切断装置を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、製品(ワーク)の生産性を効率良く向上させることができるワークの切断方法及び切断装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記した技術的課題を解決するための本発明に係るワークの搬送方法は、ワークの搬送装置を用いて、異なるワーク間隔を有するセット部の間で前記した搬送装置に設けた係着部材にてワークを搬送前セット部から各別に係着して搬送後セット部に搬送するワークの搬送方法であって、前記した係着部材に係着したワークを搬送する時、前記したワークを係着した係着部材の搬送装置における位置を搬送後セット部のワーク間隔に対応した状態で、前記したワークを搬送することを特徴とする。
【0010】
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係るワークの搬送方法は、ワークの搬送装置を用いて、搬送前の収容セット部のワーク間隔と搬送後の収容セット部のワーク間隔とが異なる収容セット部の間で、前記した搬送装置に設けた係着部材にてワークを搬送前セット部から各別に係着して搬送後セット部に搬送するワークの搬送方法であって、前記したワークを係着する係着部材を設けたワークの搬送装置に、駆動プーリーと、前記した駆動プーリーに所要の軸間距離にて設けた従動プーリーと、前記した駆動プーリーと従動プーリーとに平行掛けする走行ベルトと、前記した駆動プーリーを回転駆動する回転駆動機構とを設ける工程と、前記した係着部材を、前記した走行ベルトの往路走行側における従動プーリー側に、及び/又は、前記した走行ベルトの復路走行側における駆動プーリー側に、固着して設けて構成する工程と、前記した搬送装置における係着部材に前記した搬送前の収容セット部のワークを係着する工程と、前記した搬送装置における回転駆動機構にて駆動プーリーを所要の移動角度にて回転駆動して走行ベルトを所要の移動距離にて走行させる工程と、前記した走行ベルトの走行時に、前記したワークを係着した係着部材の搬送装置における位置を搬送後の収容セット部のワーク間隔に対応して移動させる工程とを含むことを特徴とする。
【0011】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係るワークの搬送装置は、ワークを係着する係着部材を備えたワークの搬送装置であって、前記した係着部材を移動させる係着部材の移動手段として、前記した係着部材を固着する走行ベルトと、前記した走行ベルトを走行する駆動プーリーと、前記した駆動プーリーに所要の軸間距離にて設けた従動プーリーと、前記した駆動プーリーを回転駆動する回転駆動機構とを備え、且つ、前記した駆動プーリーと従動プーリーとに走行ベルトを平行掛けすると共に、前記した走行ベルトの往路走行側における従動プーリー側に前記した係着部材を設け、且つ、前記した走行ベルトの復路走行側における駆動プーリー側に前記した係着部材を設けて構成したことを特徴とする。
【0012】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係るワークの搬送装置は、前記した係着部材の移動手段を所要複数組、設けて構成したことを特徴とする。
【0013】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係るワークの搬送装置は、前記した走行ベルトの往路走行側における従動プーリー側に設けたワークの係着部材と、前記した走行ベルトの復路走行側における駆動プーリー側に設けたワークの係着部材との間に、前記したワークを係着する固定移動部材を設けて構成したことを特徴とする。
【0014】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係るワークの搬送装置は、前記した移動する係着部材を案内する案内部材を設けたことを特徴とする。
【0015】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係るワークの搬送装置は、前記した走行ベルトの所要個所に、往路走行側ベルトと復路走行側ベルトとを平行状態に規制する規制ローラを設けて構成したことを特徴とする。
【0016】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断方法は、基板の切断装置を用いて、封止済基板を切断して形成した個々のパッケージをパッケージの係着部材にてパッケージを各別に係着して搬送する基板の切断方法であって、前記した係着部材に係着したパッケージを搬送する時、前記したパッケージを係着した係着部材の搬送装置における位置を移動させた状態で、前記したパッケージを搬送することを特徴とする。
【0017】
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断方法は、基板の切断装置を用いて、封止済基板を切断して形成した個々のパッケージをパッケージの係着部材にてパッケージを各別に係着して搬送する基板の切断方法であって、前記したパッケージを係着する係着部材を設けたパッケージの搬送機構に、駆動プーリーと、前記した駆動プーリーに所要の軸間距離にて設けた従動プーリーと、前記した駆動プーリーと従動プーリーとに平行掛けする走行ベルトと、前記した駆動プーリーを回転駆動する回転駆動機構とを設ける工程と、前記した係着部材を、前記した走行ベルトの往路走行側における従動プーリー側に、及び/又は、前記した走行ベルトの復路走行側における駆動プーリー側に、固着して設けて構成する工程と、前記した搬送装置における係着部材にパッケージを係着する工程と、前記した搬送装置における回転駆動機構にて駆動プーリーを所要の移動角度にて回転駆動して走行ベルトを所要の移動距離にて走行させる工程と、前記した搬送装置における回転駆動機構にて駆動プーリーを所要の移動角度にて回転駆動して走行ベルトを所要の移動距離にて走行させる工程と、前記した走行ベルトの走行時に、前記した走行ベルトに固着した係着部材の搬送装置における位置を移動させる工程とを含むことを特徴とする。
【0018】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断装置は、封止済基板をパッケージに切断する切断部と、前記したパッケージを搬送する搬送機構と、前記した搬送機構に設けたパッケージを係着する係着部材と、前記した係着部材に係着されたパッケージを収容する収容トレイとを備えた基板の切断装置であって、前記した搬送機構に設けた係着部材を移動させる係着部材の移動手段として、前記した係着部材を固着する走行ベルトと、前記した走行ベルトを走行する駆動プーリーと、前記した駆動プーリーに所要の軸間距離にて設けた従動プーリーと、前記した駆動プーリーを回転駆動する回転駆動機構とを備え、且つ、前記した駆動プーリーと従動プーリーとに走行ベルトを平行掛けすると共に、前記した係着部材を、前記した走行ベルトの往路走行側における従動プーリー側に、及び/又は、前記した走行ベルトの復路走行側における駆動プーリー側に、設けて構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ワーク(パッケージ)を効率良く搬送することができるワークの搬送方法及び搬送装置を提供することができると云う優れた効果を奏する。
また、本発明によれば、製品(ワーク)の生産性を効率良く向上させることができるワークの搬送方法及び搬送装置を提供することができると云う優れた効果を奏する。
【0020】
また、本発明によれば、ワーク(パッケージ)を効率良く搬送することができる基板の切断方法及び切断装置を提供することができると云う優れた効果を奏する。
また、本発明によれば、製品(ワーク)の生産性を効率良く向上させることができるワークの切断方法及び切断装置を提供することができると云う優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(基板の切断装置に設けられた搬送機構の概要について)
即ち、図1に示す切断装置において、パッケージ間隔(パッケージの中心位置から隣のパッケージの中心位置までの距離)に関し、当該装置における載置用回転テーブル(或いは、切断用回転テーブル)と収容トレイとを比べると、載置用回転テーブル(パッケージ搬送前の収容セット部)に載置されたパッケージの間隔より収容トレイ(パッケージ搬送後の収容セット部)のパッケージ間隔の方が、その仕切壁のために、パッケージ間隔が大きいのが通例である。
また、図1に示す切断装置において、多連ヘッド式の搬送機構(本発明に係る搬送装置)を用いて個々のパッケージ(ワーク)を載置用回転テーブルから収容トレイに収容する場合、この搬送機構(搬送装置)に設けられたパッケージを係着する係着部材(吸着ヘッド)の間隔(係着部材の中心位置から隣の係着部材の中心位置までの距離)を各別に広げることにより、当該係着部材に係着されたパッケージ間隔を各別に広げて、これらのパッケージを収容トレイに収容することができるように構成されている。
なお、通常、前記した係着部材の中心位置と前記したパッケージの中心位置とは一致して構成されている。
従って、本発明に係る搬送装置(基板における切断装置に設けられた搬送機構)にてパッケージ(ワーク)を効率良く搬送し得て、製品(ワーク)の生産性を効率良く向上させることができるように構成されている。
【0022】
(パッケージの搬送装置における基本的な構成の概要について)
パッケージの搬送装置における機構の基本は、2個のプーリー(ベルト車)にベルトを平行掛けした巻掛け伝動ベルト方式を利用したものである。
即ち、パッケージ(ワーク)の搬送装置(搬送機構)には、基本的な構成として、駆動プーリーと、この駆動プーリーと所要の軸間距離にて設けられた従動プーリーと、駆動プーリーと従動プーリーとの間に所要の引張力にて平行掛けされたパッケージ移動用の走行ベルト(輪状の移動部材)と、駆動プーリーを回転駆動する回転駆動機構(サーボモータ等)と、パッケージを係着する係着部材(吸着ヘッド)とが設けられて構成されている。
また、前記した回転駆動機構にて駆動プーリーを正回転方向に回転駆動させることにより、前記した走行ベルトを駆動プーリー側から従動プーリー側を回って駆動プーリー側に走行回転することができるように構成されている。
即ち、前記した走行ベルトは、往路走行方向に、即ち、駆動プーリー側から従動プーリー側に走行させ、且つ、復路走行方向に、即ち、従動プーリー側から駆動プーリー側に走行させることにより、前記した駆動プーリーと従動プーリーの間を正方向(順方向)に走行して回るように構成されている。
また、一方の係着部材が走行ベルトの往路走行側における従動プーリー側に固着して設けられ、且つ、他方の係着部材が走行ベルトの復路走行側における駆動プーリー側に固着して設けられると共に、回転駆動機構にて駆動プーリーを正回転方向(順回転方向)に所要の移動角度にて回転させることにより、走行ベルトと係着部材とを一体にして所要の移動距離にて正方向に移動させることができるように構成されている。
即ち、一方の係着部材を従動プーリー側に、他方の係着部材を駆動プーリー側に、各別に移動させることができるように構成されている。
従って、この場合、一方の或いは他方の係着部材を正方向に所要の移動距離にて移動させることができるので、パッケージを係着した係着部材の間隔を広げる(拡開させる)ことができるように構成されている。
また、前記した搬送装置にパッケージを係着する係着部材を固定して設けると共に、この固定係着部材を前記した一方の移動係着部材と他方の移動係着部材との間に設けて構成し、この固定係着部材を中心にして、前記した両係着部材を移動させてその間隔(距離)を所要の間隔に広げる構成を採用することができる。
【0023】
従って、前述したように、本発明に係る搬送装置のパッケージ(ワーク)搬送時に、パッケージを係着した係着部材の間を所要の間隔に広げることができるので、従来例のように、一個ずつ搬送していた場合に比べて、所要複数個のパッケージを効率良く搬送することができると共に、製品(パッケージ)の生産性を効率良く向上させることができる。
【0024】
なお、駆動プーリー(回転駆動機構)を逆回転方向に回転させて走行ベルトを逆方向に走行させることにより、移動係着部材の間隔を狭める(縮閉する)ことができるので、係着部材の位置を元の位置に戻すことができる。
従って、駆動プーリー(回転駆動機構)を正逆回転方向に回転させて走行ベルトを正逆方向に走行させることにより、異なるパッケージ間隔を有するパッケージの収容セット部(載置テーブル、収容トレイ)に各別に対応して、即ち、パッケージ搬送前の収容セット部における及びパッケージ搬送後の収容セット部におけるパッケージ間隔に対応して、本発明に係る搬送装置における移動係着部材の位置を移動させることができる。
また、本発明においては、搬送装置の基準位置(固定係着部材の中心位置)Aから両外側の夫々に、直径の小さな駆動プーリーに対応した(一方或いは他方の)移動係着部材が順に配設して構成されている。
また、本発明において、直径の異なる駆動プーリー(所要複数個)を用いる場合において、これらの駆動プーリーを同じ所要の移動角度で回転させることにより、係着部材(走行ベルト)を駆動プーリーの直径に各別に対応する所要の距離にて夫々移動させることができるように構成されている。
また、本発明によれば、所要複数個の駆動プーリーを一個の回転駆動機構(サーボモータ等)で回転駆動して走行ベルトを走行させることにより、簡素な装置構成にて、多数のパッケージ係着部材を移動させることができるので、多数のパッケージを同時に効率良く搬送することができるものである。
【実施例1】
【0025】
以下、実施例図に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、ワーク(パッケージ)の搬送機構(搬送装置)が設けられた基板の切断装置である。
図2(1)は封止済基板を示し、図2(1)はパッケージ(個片)を示し、図2(3)は収容トレイを示している。
図3、図4、図5、図6(1)、図6(2)、図6(3)、図7は、パッケージ(ワーク)の搬送装置(搬送機構)である。
なお、図6(1)、図6(2)、図6(3)は、搬送装置に設けられた駆動プーリーと走行ベルトと係着部材との関係を示している。
また、図5、図7は、走行ベルトと係着部材と係着手段(吸引口)との関係を示している。
【0026】
(封止済基板とパッケージとについて)
まず、図2(1)〜(3)を用いて、本発明に用いられるパッケージ(ワーク)などについて説明する。
図2(1)には封止済基板1が示されると共に、この封止済基板1は、電子部品の樹脂成形用金型を用いて成形前基板2に装着した所要複数個の電子部品(IC等)を樹脂材料にて金型キャビティの形状に対応した樹脂成形体3内に一括して封止成形する(一括片面モールドする)ことによって形成されるものである。
また、図2(2)にはパッケージ4(個片)が示されると共に、このパッケージ4は、基板の切断装置を用いて、図2(1)に示す封止済基板1の所要の切断部位5(切断線)を切断することによって形成されるものであり、基板部(基板2)と樹脂部(樹脂成形体3)とから構成されている。
また、図2(3)には収容トレイ6(パッケージ搬送後の収容セット部)が示されると共に、この収容トレイ6には図2(2)に示すパッケージ4が収容されるように構成されている。
なお、この収容トレイ6には、パッケージ4を個別に一個ずつ収容するパッケージ収容部7(ポケット)と、この収容部7を形成するために仕切る仕切壁8とが設けられて構成されている。
【0027】
(基板の切断装置)
次に、図1に示す基板の切断装置101を説明する。この切断装置は、図2(1)に示す封止済基板1を切断して図2(2)に示すパッケージ4を形成し、図2(3)に示す収容トレイ6に個々のパッケージ4を収容するものであり、例えば、次のように構成されている。
即ち、図1に示すように、この基板の切断装置101には、封止済基板1を装置本体に装填する基板装填部102と、この基板装填部102から移載された封止済基板1の所要切断部位5(切断線)を切断する切断部103と、この切断部103で切断された切断済基板となる個々のパッケージ4を一括して洗浄する洗浄部104と、これらの個々のパッケージ4を載置するパッケージ載置部105と、このパッケージ載置部105から個々のパッケージ4を収容する収容トレイ6を装填したトレイ装填部106と、この装置全体を制御する制御部107とから構成されている。
なお、図1に示す切断装置101においては、前述した基板装填部102と切断部103と洗浄部104とパッケージ載置部105とは当該装置101の前方側に一列に配置されている。
【0028】
また、この切断装置101には、前記した基板装填部102から切断部103に封止済基板1を移載する移載機構108と、前記した切断部103で切断された個々のパッケージ4を一括して係止した状態で洗浄部104にて洗浄した後に当該洗浄済パッケージ4をパッケージ載置部105に移動させる移動機構109と、前記したパッケージ載置部105に載置された個々のパッケージ4を収容トレイ6に搬送する搬送機構9(本発明に係るワークの搬送装置であって、図例では当該搬送機構9が2個(9a・9b)示されている)とが設けられて構成されている。
また、前記切断部103には、切断用の回転テーブル103a(切断テーブル)と、2個のブレード103b(回転切断刃)とが設けられて構成されると共に、まず、切断テーブル103aに移載機構108にて移載された封止済基板1は切断テーブル103aに固定されて切断部103における装置前方の載置位置103cから後方の切断位置103dに移動し、次に、その所要の切断部位5を2個のブレード103bにて切断するように構成されている。
また、前記したパッケージ載置部105には、載置用の回転テーブル(載置テーブル)110が2個、設けられ構成されると共に、まず、前記した洗浄部104において、前記した移動機構109にて切断テーブル103aから個々のパッケージ4を一括して係止した状態で洗浄し、次に、2個の載置テーブル110(110a・110b)に個々のパッケージ4を適宜な載置パターンにて分別して載置させることができるように構成されている。
また、2個の搬送機構(搬送装置)9a・9bが互いに独立した状態で2個の載置テーブル110a・110b(パッケージ搬送前の収容セット部)から収容トレイ6(パッケージ搬送後の収容セット部)にパッケージ4を各別に搬送することができるように構成されている。
【0029】
なお、前記した載置テーブル110(110a・110b)はX方向に移動自在に構成されると共に、搬送機構(搬送装置)9(9a・9b)はY方向に移動自在に構成され、且つ、収容トレイ6はX方向に移動自在に構成されている。
従って、例えば、搬送機構(搬送装置)9にて載置テーブル110からパッケージを係着する場合、載置テーブル110をX方向に移動させてパッケージ4を係着することができるように構成されている。
また、例えば、パッケージの搬送機構(搬送装置)9にて収容トレイ6にパッケージ4を収容する場合、収容トレイ6をX方向に移動させてパッケージ4を収容することができるように構成されている。
更に、前記したパッケージの搬送機構(搬送装置)9と、封止済基板1の移載機構108と、パッケージ4の移動機構109とは各別に上下動自在に構成されている。
従って、例えば、パッケージの搬送機構(搬送装置)9にて載置テーブル110からパッケージ4を係着する場合、パッケージ搬送機構(搬送装置)9を下動させてパッケージ4を係着することができるように構成されると共に、この搬送機構(搬送装置)9を上動させてパッケージ4を収容トレイ6側に搬送することができるように構成されている。
また、パッケージの搬送機構(搬送装置)9にてパッケージ4を収容トレイ6に収容する場合には、搬送機構(搬送装置)9を下動してパッケージ4の係着を解くことにより、
パッケージ4を離脱して収容トレイ6に収容させ、再び、搬送機構(搬送装置)9を上動させることができるように構成されている。
なお、図例に示す2個の搬送機構(搬送装置)9においては、搬送機構9(9a・9b)の夫々におけるパッケージ4の係着部は、互いに隣設した搬送機構(搬送装置)9(9a・9b)側に、即ち、両搬送機構(搬送装置)9(9a・9b)間側に設けられて構成されている。
【0030】
(基板の切断方法)
即ち、図1に示す装置101において、まず、前記した封止済基板1を移載機構108にて基板装填部102から切断テーブル103aに移載して固定すると共に、前記した封止済基板1をブレード103bにて切断する。
このとき、前記した封止済基板1は個々のパッケージに4(分割して)形成されることになる。
次に、前記した切断テーブル103a上の個々のパッケージ4を移動機構109に一括して係着すると共に、前記した洗浄部104において、前記した移動機構109に個々のパッケージ4を係止した状態で、個々のパッケージ4を洗浄・乾燥してパッケージ載置部105に移動して載置する。
このとき、図例に示すように、前記したパッケージ載置部105には2個の載置テーブル110(110a・110b)が設けられているため、前記した載置テーブル110(110a・110b)に個々のパッケージ4を適宜に分別して(振り分けて)載置することができる。
また、次に、前記したパッケージ4を載置した状態にある載置テーブル110(110a・110b)をY方向に装置後方側に移動させると共に、この移動した載置テーブル110(110a・110b)から所要数のパッケージ4を搬送機構(本発明に係る搬送装置)9にて係着して収容トレイ6に個々のパッケージ4を収容することになる。
このとき、前述したように、載置テーブル110(110a・110b)はX方向に、搬送機構(搬送装置)9はY方向に、収容トレイ6はX方向に、各別に且つ互いに独立して移動させることができる。
従って、図1に示す切断装置101において、封止済基板1を切断して形成された個々のパッケージ4を搬送機構(搬送装置)9にて収容トレイ6に収容することができるように構成されている。
【0031】
(パッケージの搬送装置の構成について)
即ち、図3、図4に示すように、パッケージ(ワーク)の搬送装置(搬送機構)9には、装置フレーム(装置本体)10が設けられて構成されている。
また、前記搬送装置(装置本体10)には、異なる直径を有し且つ同じ回転軸を有する所要数個(図例では3個)の駆動プーリー11・12・13がその回転軸における長軸方向(図例では上下方向)に所要の間隔で固着した状態で配置されて構成されている。
また、この3個(直径で云えば3種類)の駆動プーリー11・12・13は同じ回転方向に同じ回転速度(同じ角速度)にて同期して回転することができるように構成されている。
なお、図例に示す駆動プーリーの符号11・12・13は直径の小さいものから順に付すものである。
また、図例においては、例えば、前記した駆動プーリー11・12・13の回転軸の長軸方向は垂直方向に設けて構成されると共に、前記した駆動プーリー11・12・13の回転面は水平面となるように構成されている。
【0032】
また、前記した搬送装置(装置本体10)には、前記した駆動プーリー11・12・13を回転させるサーボモータ等の回転駆動機構14が設けられると共に、この回転駆動機構14の回転軸と駆動プーリー11・12・13の回転軸とは連結具15にて連結されて構成されている。
また、前記した3個の同軸駆動プーリー11・12・13に対して同じ所要の軸間距離を有し且つ同じ直径を有する所要数個(図例では3個)の従動プーリー16・17・18が各別に対応して設けられて構成されると共に、これらの従動プーリー16・17・18は互いに独立して回転することができるように構成されている。
また、前述した駆動プーリー11・12・13と従動プーリー16・17・18との組み合わせにおいて、前記した駆動プーリーとこれに対応する従動プーリー16・17・18との間には各別に平行掛けにて巻掛けされる所要数個(図例では3個)の走行ベルト(輪状の移動部材)19・20・21が所要の引張力にて各別に設けられて構成されている。
従って、前記した回転駆動機構14(15)にて3個の駆動プーリー11・12・13を回転駆動することにより、前記した3個の走行ベルト19・20・21を各別に走行させて従動プーリー16・17・18を各別に独立して回転させることができるように構成されている。
また、前記した駆動回転部材14を正回転方向41(順回転方向)に、即ち、当該搬送装置9を上方から見て右回り(時計回り)に回転させることによって駆動プーリー11・12・13を回転駆動することができるので、前記した走行ベルト19・20・21を正方向42(順方向)に、即ち、前記した駆動プーリー11・12・13から従動プーリー16・17・18を回って駆動プーリー11・12・13側に戻ると云う回転走行することができるように構成されている。
従って、前記した走行ベルト19・20・21を、往路走行方向に、即ち、前記した駆動プーリー11・12・13側から従動プーリー16・17・18側に走行させ、且つ、復路走行方向に、即ち、前記した従動プーリー16・17・18側から駆動プーリー11・12・13側に走行させることにより、前記した駆動プーリー11・12・13と従動プーリー16・17・18の間を正方向42(順方向)に走行して回転することができるように構成されている。
なお、前記した搬送装置9に設けた駆動回転部材14(駆動プーリー11・12・13)を逆回転方向に、即ち、当該搬送装置9を上方から見て左回り(時計回りとは逆回り)に回転させた場合、前記した走行ベルト19・20・21を前述した正方向のベルト走行とは反対方向に走行させることになるので、前記した走行ベルト19・20・21を逆方向に走行させて回転することができるように構成されている。
【0033】
また、前記した3種の駆動プーリー11・12・13の直径は各別に適宜な長さ(距離)に構成されると共に、前記した従動プーリー16・17・18の直径は同じ所要の長さ(距離)に構成されている。
即ち、前記した3種の駆動プーリー11・12・13の直径を、例えば、φL、φ2L、φ3L(具体例としては、φ15mm、φ30mm、φ45mm)に設定して構成すると共に、前記した従動プーリー16・17・18の直径を、例えば、φLに設定して構成することができる。
また、図例においては、前記した駆動プーリーと走行ベルトと従動プーリーとの組み合わせが、上方から下方に向けて3組配置して構成され、前記した駆動プーリーで説明すると、上方から下方に向けて、直径φ2Lの駆動プーリーの組12・17・20、直径φLの駆動プーリーの組11・16・19、直径φ3Lの駆動プーリー13・18・21の組の順に配設されて構成されている。
従って、前述したように、前記した回転駆動機構14にて3種の駆動プーリー11・12・13を同軸且つ同じ回転速度(同じ角速度)にて回転させることにより、前記した各駆動プーリー11・12・13と各従動プーリー16・17・18との間を各走行ベルト19・20・21が所要の速度にて往復走行する(往路方向と復路方向とに走行する)ことができるように構成されている。
また、後述するように、前記した回転駆動機構14にて3種の駆動プーリー11・12・13を同軸且つ同じ移動角度にて回転移動させることにより、前記した各駆動プーリー11・12・13と各従動プーリー16・17・18との間において、前記した各走行ベルト19・20・21を駆動プーリー11・12・13の直径と移動角度とに対応した所要の移動距離にて移動させることができるように構成されている。
【0034】
また、前記した走行ベルト19・20・21における往路走行側の走行ベルトと復路走行側の走行ベルトとは、必要に応じて、前記した駆動プーリー側に設けられる規制ローラ22にて、所要の間隔(例えば、従動プーリーの直径Lに相当する距離)にて平行状態になるように構成されている。
即ち、図例に示すように、前記した3個の駆動プーリーの組において、直径φ2Lの駆動プーリー12と、直径φ3Lの駆動プーリー13の場合については、前記した走行ベルト20・21を規制して各ベルト20・21を平行状態で走行させる規制ローラ22各別に設けられて構成され、前記した規制ローラ22から従動プーリー17・18との間に平行ベルト部が各別に形成されるように構成されている。
また、当然ではあるが、直径φLの駆動プーリー11の場合において、前述した所要の間隔距離Lで平行状態に保持された平行ベルト部が存在することになる。
従って、前記した平行ベルト部においては、3個の駆動プーリー11・12・13が回転することによるその移動距離を同じ直線方向に各別に反映させることができるように構成されている。
【0035】
また、図例に示すように、前記した搬送装置9の装置本体(装置フレーム10)にはパッケージを係着する係着部材(以下、固定係着部材23)が固着して形成されると共に、このパッケージの固定係着部材23(図例では1個)は前記した駆動プーリー11・12・13と従動プーリー16・17・18との間における走行ベルト19・20・21の中間位置(図例では中央近傍の所要位置)に設けられて構成されている。
従って、この固定係着部材23は装置本体10に対しては不動状態で構成され、この固定係着部材23の中心位置(固定係着部材23に係着されるパッケージ4の中心位置)を基準位置Aで示している。
【0036】
また、図3に示すように、前記した3個のベルト19・20・21の夫々において、前記した固定係着部材23の両側位置に係着部材24・25・26が各別に固着具27にて固着されて構成されている。
例えば、図6(2)に示すように、駆動プーリー(φL)11と従動プーリー(φL)16と走行ベルト19とにおいて、一方の係着部材24aが走行ベルト19の往路走行側ベルト19aにおける従動プーリー16側の所要位置に固着具27にて固着されて構成されると共に、他方の係着部材24bが走行ベルト19の往路走行側ベルト19bにおける駆動プーリー11側の所要位置に固着具27にて固着されて構成されている。
なお、図6(2)に示すBは、前記した固定係着部材と移動係着部材との間隔〔前記した固定係着部材23の中心位置Aと前記した移動係着部材24(24a・24b)の中心位置との距離〕であり、或いは、このBは、隣設する移動係着部材(24・25・26)間の間隔(前記した移動係着部材の中心位置とその隣の移動係着部材の中心位置との距離)を示し、且つ、このBは、搬送前のパッケージ間隔を示すものである。
従って、前記した駆動プーリー11を正回転方向に回転駆動させて所要の移動距離にて走行ベルトを正方向に走行させることにより、前記した固定係着部材23の両側に設けられた一方の或いは他方の移動係着部材24(24a・24b)を両ベルト走行方向に、即ち、前記した固定係着部材23の中心位置Aから離間する方向に各別に所要の移動距離にて移動させて広げる(拡開する)ことができるように構成されている。
即ち、前記した往路走行側のベルト19aに設けた一方の移動係着部材24aを従動プーリー16側に所要の移動距離にて移動させることができるように構成されると共に、前記した復路走行側のベルト19bに設けた他方の移動係着部材24bを駆動プーリー11側に所要の移動距離にて移動させることができるように構成されている。
また、前記した駆動プーリー11を逆回転方向に回転駆動することによって所要の移動距離にて走行ベルト19を逆方向に走行させることにより、前記した一方の或いは他方の移動係着部材24(24a・24b)の間隔を所要の移動距離にて移動させて狭めることにより、即ち、前記した両移動係着部材24(24a・24b)の位置を前記した固定移動部材23側に近接するように移動させることにより、前記した両係着部材24(24a・24b)を元の位置に戻すことができるように構成されている。
なお、前記した各移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)はその走行移動時に、互いに衝突しないように構成されている。
【0037】
また、図6(1)においては、図6(2)と同様に、駆動プーリー(φ2L)12と従動プーリー17と走行ベルト20とにおいて、一方の係着部材25aが走行ベルト20の往路走行側ベルト20aにおける従動プーリー16側の所要位置に固着具27にて固着されて構成されると共に、他方の係着部材25bが走行ベルト20の往路走行側ベルト20bにおける駆動プーリー12側の所要位置に固着具27にて固着されて構成されている。
また、図6(3)においては、図6(2)と同様に、駆動プーリー(φ3L)13と従動プーリー18と走行ベルト21とにおいて、一方の係着部材26aが走行ベルト21の往路走行側ベルト21aにおける従動プーリー18側の所要位置に固着具27にて固着されて構成されると共に、他方の係着部材26bが走行ベルト21の往路走行側ベルト21bにおける駆動プーリー13側の所要位置に固着具27にて固着されて構成されている。
また、図6(1)に示す直径φ2Lの駆動プーリー12場合と、図6(3)に示す直径φ3Lの駆動プーリー13の場合とにおいて、前述したように、規制ローラ22を用いることによって、走行ベルト20・21における往路走行ベルト20a・21aと復路走行ベルト20b・21bとの間を所要の間隔L(従動プーリーの直径)に保持することができるように構成されると共に、これらの走行ベルト20・21に所要範囲の平行ベルト部を形成することができるように構成されている。
従って、図6(1)、図6(3)において、前記した各駆動プーリー12・13を正回転方向に回転駆動することによって所要の移動距離にて走行ベルト20・21を正方向に走行させることにより、前記した固定係着部材23の両側に設けられた一方の或いは他方の移動係着部材25(25a・25b)・26(26a・26b)を両ベルト走行方向に、即ち、前記した固定係着部材23の中心位置Aから離間する方向に各別に所要の移動距離にて移動させて広げる(拡開する)ことができるように構成されている。
なお、実施例1では、前記した各移動係着部材の配設位置は、前記した固定係着部材23からその両外側の夫々に、直径φLの駆動プーリー11の移動係着部材24(24a・24b)、直径φ2Lの駆動プーリー12の移動係着部材25(25a・25b)、直径φ3Lの駆動プーリー13の移動係着部材26(26a・26b)の順に配置されて構成されている。
即ち、前記した各移動係着部材の配設位置は、前記した固定係着部材からその両外側の夫々に、直径の小さい駆動プーリーから順に配置されて構成されている。
【0038】
また、図3に示す図例(係着部材が広がる前の状態)では、前記した各係着部材(中心位置間の距離)の間隔はBで示されると共に、図4に示す図例(係着部材が広がった後の状態)では、この間隔はCで示されている。
なお、本発明においては、前記した固定或いは移動を含む係着部材の中心位置と前記した係着部材に係着したパッケージの中心位置とは必ずしも一致する必要はないが、実施例1においては、両中心位置を一致させた状態で構成されている。
即ち、前記した載置テーブル110上のパッケージ4の間隔は図3に示す間隔Bと一致すると共に、前記した収容トレイ6の収容部7の間隔は図4に示す間隔Cと一致することになる。
従って、図3に示す係着部材を移動させて広げて形成した係着部材(図4に示す)で、前記した収容トレイ6の収容部7にパッケージ4を収容することができるように構成されている。
【0039】
また、前記した移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)をベルト走行方向に案内する案内部材28が設けられて構成されている。
従って、前記した回転駆動機構14(駆動プーリー11・12・13)が回転して走行ベルト19・20・21を走行させることにより、前記した走行ベルト9・20・21に固着した移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)をベルト走行方向に案内することができるように構成されている。
【0040】
また、前記した固定係着部材23と移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)にはパッケージ4を係着する係着手段が設けられて構成されている。
例えば、この係着手段として、吸引口(係着部)29が設けられて構成されると共に、この吸引口29から真空引き機構にて空気を強制的に吸引排出することにより、この吸引口29にパッケージを吸着固定してパッケージ4を係着することができるように構成され、且つ、この強制的な吸引排出を解除することにより、前記した吸引口29からパッケージ4を離脱させて収容トレイ6(収容部7)に収容させることができるように構成されている。
従って、前記した係着部材23・24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)にてパッケージ4を係着すると共に、前記した係着部材23・24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)に係着されたパッケージ4を収容トレイ6に収容することができるように構成されている。
なお、実施例1では、図例に示すように、1個の固定係着部材23と6個の移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)が用いられ、これらの係着部材が合計7個(奇数個)となっている。
また、前記した係着部材の吸引口29(図例では、7個)は、例えば、図5に示すように、Fで示す矢印の方向に、即ち、前記した走行ベルト19・20・21の走行方向(正方向42)に沿って一列に配置されて設けられ、更に、図1に示す切断装置においては、Y方向に一列に配置されて構成されている。
【0041】
また、次に、図6(1)、図6(2)、図6(3)を例に挙げて、本発明における係着部材の移動作用に関する一例を説明する。
例えば、図6(2)に示す直径φLの駆動プーリー11の場合に、前記した移動係着部材24(24a・24b)は固定係着部材23の両側における所要の位置(所要の距離Bの間隔にて)に設けられて構成されている。
また、例えば、この直径φLの駆動プーリー11を所要の移動角度、例えば、移動角度θ(ラジアン)だけ回転駆動したとき、走行ベルト19は所要の移動距離(1/2)Lθだけ移動することになる。
このとき、直径φLの駆動プーリー11にて駆動される移動係着部材24(24a・24b)は距離(1/2)Lθだけ移動して固定係着部材23から両ベルト走行方向(往路走行方向及び復路走行方向)に広がることになる。
また、図6(1)に示す直径φ2Lの駆動プーリー12の場合に、及び、図6(3)に示す直径φ3Lの駆動プーリー13の場合に、夫々、駆動プーリー12・13をθ(ラジアン)だけ回転駆動したとき、該当する係着部材25(25a・25b)・26(26a・26b)が移動する距離は、夫々、Lθ、(3/2)Lθだけ移動して固定係着部材23から両ベルト走行方向に広がることになる。
従って、前述したように、駆動プーリー11・12・13の直径と走行ベルト19・20・21の走行距離(移動係着部材の移動距離)との間には相関関係があり、駆動プーリーの直径が、2倍、3倍になると、その駆動プーリーによる移動係着部材の移動距離は2倍、3倍になるものである。
なお、前述した直径φLの駆動プーリー11は、本発明に係る基本直径φLの駆動プーリー(基本直径プーリー)となるものである。
【0042】
(パッケージの搬送方法)
まず、図3に示すように、前記した搬送装置9おける係着部材23・24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)で(基板の切断装置101に設けた)載置テーブル110に載置された個々のパッケージ(ワーク)4を係着し、次に、前記した搬送装置9を収容トレイ6側に移動させる。
このとき、これらの移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)を固定移動部材23から離間する方向に移動させて広げさせることにより、(基板の切断装置101に設けた)収容トレイ6におけるパッケージ収容位置(収容部7の位置)に、前記した各係着部材23・24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)に係着されたパッケージ4の位置(実施例1では係着部材の位置)を一致させる。
即ち、まず、図4に示すように、前記した搬送装置9において、回転駆動機構14を正回転方向に回転駆動することにより、直径の異なる3個の駆動プーリー11・12・13を所要の移動角度θに(同じ角速度で)回転駆動させる。
このとき、3個の駆動プーリー11・12・13に対応した走行ベルト19・20・21の夫々はこの所要の移動角度θに対応した所要の移動距離(1/2)Lθ、Lθ、(3/2)Lθにて各別に正方向に走行することになるため、往路走行側ベルトと復路走行側ベルトとは各別にこの所要の移動距離にて移動することになるので、これらの移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)は固定係着部材23からこの所要の移動距離にて離間するように広がることになる。
従って、これらの係着部材23・24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)に係着したパッケージ4の位置は収容トレイ6におけるパッケージ収容位置(収容部7の位置)に一致させることができるので、前記した搬送機構9にて収容トレイ6にパッケージ4(図例では7個)を収容することができる。
なお、この後、駆動プーリー(回転駆動機構14)を逆回転させることにより、移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)を固定係着部材23に近接する方向に移動させて縮閉させ、これらの移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)を元の所定位置に戻すことになる。
【0043】
本発明に係る搬送装置9にてパッケージ(ワーク)4を係着した移動係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)の間隔を所要の移動距離(θL、θL、3θL)にて広げることができるので、狭いパッケージ間隔を有する載置テーブル110に載置されたパッケージ4(封止済基板を切断したままの間隔を有するパッケージ)を係着した係着部材(固定及び移動係着部材)の間隔を、広いパッケージ間隔を有する収容トレイ6の間隔に一致させることができる。
即ち、本発明に係る搬送装置9にて所要複数個(図例では7個)のパッケージ4を係着して同時に搬送することができるので、本発明に係る搬送装置9にてパッケージ4を効率良く搬送することができる。
従って、個々のパッケージ(ワーク)4を一個ずつ各別に搬送して収容していた従来例に比べて、本発明に係る搬送装置9にて所要複数個のパッケージ4を同時に効率良く搬送することができるので、製品(パッケージ4)の生産性を効率良く向上させることができる。
【0044】
また、基板の切断装置101に設けた搬送機構(搬送装置)9にてパッケージ(ワーク)4を係着した係着部材24(24a・24b)・25(25a・25b)・26(26a・26b)の間隔を所要の移動距離(1/2)Lθ、Lθ、(3/2)Lθにて移動させて広げることができるので、狭いパッケージ間隔Bを有する載置テーブルに載置されたパッケージを広いパッケージ間隔Cを有する収容トレイ6に所要複数個のパッケージ4を同時に搬送することができる。
即ち、基板の切断装置101において、当該切断装置の搬送機構(搬送装置)9にて所要複数個のパッケージ(ワーク)4を係着して載置テーブル110から収容トレイ6に同時に搬送することができるので、当該切断装置101の搬送機構(搬送装置)9にてパッケージ4を効率良く搬送することができる。
従って、個々のパッケージ(ワーク)4を一個ずつ各別に搬送して収容していた従来例に比べて、当該切断装置の搬送機構(搬送装置)9にて所要複数個(図例では7個)のパッケージ4を同時に搬送することができるので、製品(パッケージ4)の生産性を効率良く向上させることができる。
【0045】
また、実施例1においては、係着部材は7個(奇数個)で駆動プーリーは3個である。
また、実施例1に示すように、3個の駆動プーリー11・12・13の直径は夫々が同じ移動角度θで回転した場合、3個の駆動プーリーの直径は基本プーリーφLを基準にして、φL、φ2L、φ3Lであり、その比は、1:2:3である。
例えば、実施例1の搬送機構1に設けられた駆動プーリー11(φL)・12(φ2L)・13(φ3L)について、パッケージ間隔Bの載置テーブル110(搬送前におけるワークの収容セット部)からパッケージ(ワーク)4を搬送してパッケージ間隔Cの収容トレイ6(搬送後におけるワークの収容セット部)に搬送するときの移動角度θ(ラジアン)の算出について説明する。
即ち、次に、基準位置をA位置としてこのA位置と各移動係着部材の移動した後の位置との距離を式に表す。
(ア)直径φLの駆動プーリー11の場合〔図6(2)を参照〕
C=B+(1/2)Lθ となる。
パッケージ間隔の差H(C−B)は次の式で示される。
H=C−B=(1/2)Lθ
(イ)直径φ2Lの駆動プーリー12の場合〔図6(1)を参照〕
2C=2B+Lθ となる。
∴2H=2(C−B)=2(1/2)Lθ
(ウ)直径φ3Lの駆動プーリー13の場合〔図6(1)を参照〕
3C=3B+(3/2)Lθ となる。
∴3H=3(C−B)=3(1/2)Lθ
また、移動角度θ(ラジアン)は次のとおりになる。
θ=2(C−B)/L
従って、実施例1において、前記した同軸に固着した駆動プーリー11・12・13を同じ移動角度〔θ=2(C−B)/L〕で回転駆動することにより、実施例1に示す搬送装置9にてパッケージ間隔Bの載置テーブル110からパッケージ(ワーク)4を搬送してパッケージ間隔Cの収容トレイ6に収容することができる。
【0046】
次に、前述した係着部材と駆動プーリーの数とその直径の関係についてまとめると、係着部材の数がn(奇数且つ自然数:n=1を除く)の場合、必要な駆動プーリーの数mは次の式となる。
m=(n−1)/2
また、直径の長さが小さいものから順番にm番目の駆動プーリーの直径PはP=mL=(n−1)L/2である。
即ち、直径の長さが小さいものから順番に、(m=1)番目から〔m=(n−1)/2〕番目までの駆動プーリーの直径Pは次のとおりである。
(順番) (直径φ)
m=1 P=1L(n=3)
m=2 P=2L(n=5)
m=3 P=3L(n=7)
↓ ↓
m=(n−1)/2 P=mL=〔(n−1)L/2〕
また、実施例1においては、前記した固定係着部材23(基準位置A)からその両外側の夫々に、直径の小さな駆動プーリーから順に、即ち、(m=1)に対応する係着部材からm=〔(n−1)L/2〕に対応する係着部材まで順次に配設されて構成されている。
また、前述したように、駆動プーリーの移動角度θ(ラジアン)は次の通りである。
θ=2(C−B)/L
従って、奇数個(n個)の係着部材(固定係着部材及び移動係着部材)を用いる構成において、駆動プーリーの数mは〔m=(n−1)/2〕であり、前記した駆動プーリーにおける直径の長さが小さいものからm番目の駆動プーリーの直径Pは〔P=(n−1)L/2〕であり、前記した駆動プーリーが回転する移動角度θは〔θ=2(C−B)/L〕である。
【実施例2】
【0047】
次に、実施例2において、図8(1)、図8(2)に示す搬送装置(搬送機構)51を用いて、所要数個の移動係着部材52を用いる構成(偶数個の係着部材の構成)を説明する。
なお、実施例2は、前記した実施例1に示す固定係着部材23を省略した構成であると共に、図8(1)、図8(2)に示す搬送装置51の基本的な構成は、実施例1の基本的な構成と同じである。
即ち、図8(1)、図8(2)に示す図例では、6個(偶数個)の移動係着部材52・53・54が設けられると共に、これらの移動係着部材52・53・54にはパッケージ(ワーク)の係着部55が設けられて構成されている。
また、図示はしていないが、前記した6個の移動係着部材52・53・54は、実施例1と同様に、3個の走行ベルトの夫々に各別に固着具にて固着されて構成されている。
即ち、一方の移動係着部材52a・53a・54aを往路走行側の走行ベルトの夫々に、また、他方の係着部材52b・53b・54bを復路走行側の走行ベルトの夫々に、各別に固着して構成されている。
従って、図示はしていないが、回転駆動機構にて駆動プーリーを正回転方向に回転駆動することにより、3個の走行ベルトを各別に正方向に走行させることにより、走行ベルトに固着した一方の係着部材52a・53a・54aと他方の係着部材52b・53b・54bとが互いに所要の移動距離にて広がる方向に移動させることができるように構成されている。
即ち、図8(1)に示す係着部材の係着部55(吸引口29)の間隔(係着部の中心から隣の係着部の中心までの距離)D(B)を、図7(2)に示す係着部材の係着部55の間隔(係着部の中心から隣の係着部の中心までの距離)E(C)にまで広げることができるように構成されている。
従って、図7(1)、図7(2)に示す実施例2においては、実施例1に示す作用効果と同様の作用効果を示すものである。
なお、実施例2において、実施例1と同様に、前記した吸引口29は前記した走行ベルトの走行方向に沿って一列に配列して設けられて構成されている。
【0048】
また、実施例2に示す偶数個(n=6)の係着部材(吸着ヘッド)52(52a・52b)・53(53a・53b)・54(54a・・54b)の間隔(パッケージ間隔)においても、実施例1(奇数個)に示す駆動プーリーの直径や移動角度及びその数、また、走行ベルトの移動距離などと同様の関係が成立する。
【0049】
本発明は、前述した実施例のものに限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意且つ適宜に変更・選択して採用できるものである。
【0050】
また、前記した各実施例において、前記した移動係着部材を、走行ベルトの往路走行側或いは復路走行側のいずれか一方に固着する構成を採用することができる。
【0051】
また、前記した各実施例において、走行ベルトを用いる構成を例示したが、この走行ベルトとして、タイミングベルト、平ベルト、Vベルト、チェーン、ロープなど、輪状の走行部材を用いることができる。
【0052】
また、前記した各実施例において、駆動プーリー(従動プーリー)を用いる構成を例示したが、これに代えて、歯付プーリー、歯車などを用いても良い。
【0053】
また、前記した各実施例において、基本プーリーの直径Lは任意であり、基本プーリーの直径Lと、パッケージ搬送前の収容セット部のワーク間隔B(D)と、パッケージ搬送前の収容セット部のワーク間隔C(E)とが定められれば、駆動プーリーの移動角度θは決定されるものである。
【0054】
また、前記した各実施例において、係着手段となる吸引口29をベルト走行方向(42)に沿った方向に一列に配設した構成を例示したが、当該一列配置でなく、この吸引口29を適宜に位置に配設して構成しても良い。
【0055】
また、前記した各実施例では、主として、狭いパッケージ配置の間隔を有するテーブルから広いパッケージ配置の間隔を有するパッケージ(ワーク)の収容セット部にパッケージを搬送する場合を例示したが、例えば、逆に、広いパッケージ配置の間隔を有する収容セット部から狭いパッケージ配置の間隔を有する収容セット部まで搬送する場合にも本発明を適用することができるものである。
従って、本発明に係る搬送装置(基板の切断装置に設けた搬送機構)にてパッケージを
係着部材の間隔を広げたり狭めたりする(拡開したり縮閉したり)ことができるので、本発明は異なるパッケージ配置の間隔を有する収容セット部の間にパッケージを搬送する場合に適用することができるものである。
【0056】
また、前記した各実施例において、設計上可能であれば、水直線を基準として所要の角度を有する斜軸であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、本発明に係るワーク(パッケージ)の搬送装置(搬送機構)が設けられた基板の切断装置を概略的に示す概略平面図である。
【図2】図2(1)は封止済基板を概略的に示す概略斜視図であり、図2(2)は個々のパッケージ(ワーク)を概略的に示す概略斜視図であり、図2(3)は個々のパッケージを収容する収容トレイを概略的に示す概略斜視図である。
【図3】図3は、本発明に係るワーク(パッケージ)の搬送装置を概略的に示す概略正面図であって、個々のパッケージを搬送する係着部材が縮閉した状態を示している。
【図4】図4は、図3に対応する搬送装置を概略的に示す概略正面図であって、個々のパッケージを搬送する係着部材が拡大した状態を示している。
【図5】図5は、図3に対応する搬送装置を概略的に示す概略底面図である。
【図6】図6(1)、図6(2)、図6(3)は、図3に示す搬送装置を概略的に示す概略平面図である。
【図7】図7は、図3に示す搬送装置を概略的に示す概略側面図である。
【図8】図8(1)、図8(2)は、他の搬送装置を概略的に示す概略平面図であって、図8(1)は前記下装置に設けた係着部材が狭まった状態を示し、図8(2)は前記した装置に設けた係着部材が広がった状態を示している。
【符号の説明】
【0058】
1 封止済基板
2 成形前基板(基板)
3 樹脂成形体
4 パッケージ(個片)
5 切断部位(切断線)
6 収容トレイ
7 収容部
8 仕切壁
9 搬送装置(搬送機構)
9a 搬送装置(搬送機構)
9b 搬送装置(搬送機構)
10 装置フレーム(装置本体)
11 駆動プーリー(直径φL)
12 駆動プーリー(直径φ2L)
13 駆動プーリー(直径φ3L)
14 回転駆動機構
15 連結具
16 従動プーリー(直径φLの駆動プーリーに対応)
17 従動プーリー(直径φ2Lの駆動プーリーに対応)
18 従動プーリー(直径φ3Lの駆動プーリーに対応)
19 走行ベルト(直径φLの駆動プーリーに対応)
19a 往路走行側の走行ベルト
19b 復路走行側の走行ベルト
20 走行ベルト(直径φ2Lの駆動プーリーに対応)
20a 往路走行側の走行ベルト
20b 復路走行側の走行ベルト
21 走行ベルト(直径φ3Lの駆動プーリーに対応)
21a 往路走行側の走行ベルト
21b 復路走行側の走行ベルト
22 規制ローラ
23 固定係着部材(係着部材)
24 移動係着部材(直径φLの駆動プーリーに対応した係着部材)
24a 移動係着部材(直径φLの駆動プーリーに対応した係着部材)
24b 移動係着部材(直径φLの駆動プーリーに対応した係着部材)
25 移動係着部材(直径φ2Lの駆動プーリーに対応した係着部材)
25a 移動係着部材(係着部直径φ2Lの駆動プーリーに対応した係着部材)
25b 移動係着部材(直径φ2Lの駆動プーリーに対応した係着部材)
26 移動係着部材(直径φ3Lの駆動プーリーに対応した係着部材)
26a 移動係着部材(直径φ3Lの駆動プーリーに対応した係着部材)
26b 移動係着部材(直径φ3Lの駆動プーリーに対応した係着部材)
27 固定具
28 案内部材
29 吸引口(係着部)
41 正回転方向
42 正方向
51 搬送装置(搬送機構)
52 移動係着部材(係着部材)
52a 移動係着部材(係着部材)
52b 移動係着部材(係着部材)
53 移動係着部材(係着部材)
53a 移動係着部材(係着部材)
53b 移動係着部材(係着部材)
54 移動係着部材(係着部材)
54a 移動係着部材(係着部材)
54b 移動係着部材(係着部材)
55 係着部
101 基板の切断装置
102 基板装填部
103 切断部
103a 切断用回転テーブル(切断テーブル)
103b ブレード
103c 装置前方位置
103d 装置後方位置
104 洗浄部
105 パッケージ載置部
106 トレイ装填部
107 制御部
108 移載機構
109 移動機構
110 載置用回転テーブル(載置テーブル)
110a 載置用回転テーブル(載置テーブル)
110b 載置用回転テーブル(載置テーブル)
A 基準位置(パッケージの或いは係着部材の中心位置)
B パッケージ間隔(係着部材の間隔)
C パッケージ間隔(係着部材の間隔)
D パッケージ間隔(係着部材の間隔)
E パッケージ間隔(係着部材の間隔)
F 吸引口(パッケージ)の一列方向
G 吸引口(パッケージ)の一列方向
θ 移動角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークの搬送装置を用いて、異なるワーク間隔を有するセット部の間で前記した搬送装置に設けた係着部材にてワークを搬送前セット部から各別に係着して搬送後セット部に搬送するワークの搬送方法であって、
前記した係着部材に係着したワークを搬送する時、前記したワークを係着した係着部材の搬送装置における位置を搬送後セット部のワーク間隔に対応した状態で、前記したワークを搬送することを特徴とするワークの搬送方法。
【請求項2】
ワークの搬送装置を用いて、搬送前の収容セット部のワーク間隔と搬送後の収容セット部のワーク間隔とが異なる収容セット部の間で、前記した搬送装置に設けた係着部材にてワークを搬送前セット部から各別に係着して搬送後セット部に搬送するワークの搬送方法であって、
前記したワークを係着する係着部材を設けたワークの搬送装置に、駆動プーリーと、前記した駆動プーリーに所要の軸間距離にて設けた従動プーリーと、前記した駆動プーリーと従動プーリーとに平行掛けする走行ベルトと、前記した駆動プーリーを回転駆動する回転駆動機構とを設ける工程と、
前記した係着部材を、前記した走行ベルトの往路走行側における従動プーリー側に、及び/又は、前記した走行ベルトの復路走行側における駆動プーリー側に、固着して設けて構成する工程と、
前記した搬送装置における係着部材に前記した搬送前の収容セット部のワークを係着する工程と、
前記した搬送装置における回転駆動機構にて駆動プーリーを所要の移動角度にて回転駆動して走行ベルトを所要の移動距離にて走行させる工程と、
前記した走行ベルトの走行時に、前記したワークを係着した係着部材の搬送装置における位置を搬送後の収容セット部のワーク間隔に対応して移動させる工程とを含むことを特徴とするワークの搬送方法。
【請求項3】
ワークを係着する係着部材を備えたワークの搬送装置であって、前記した係着部材を移動させる係着部材の移動手段として、前記した係着部材を固着する走行ベルトと、前記した走行ベルトを走行する駆動プーリーと、前記した駆動プーリーに所要の軸間距離にて設けた従動プーリーと、前記した駆動プーリーを回転駆動する回転駆動機構とを備え、且つ、前記した駆動プーリーと従動プーリーとに走行ベルトを平行掛けすると共に、前記した走行ベルトの往路走行側における従動プーリー側に前記した係着部材を設け、且つ、前記した走行ベルトの復路走行側における駆動プーリー側に前記した係着部材を設けて構成したことを特徴とするワークの搬送装置。
【請求項4】
係着部材の移動手段を所要複数組、設けて構成したことを特徴とする請求項3に記載のワークの搬送装置。
【請求項5】
走行ベルトの往路走行側における従動プーリー側に設けたワークの係着部材と、前記した走行ベルトの復路走行側における駆動プーリー側に設けたワークの係着部材との間に、前記したワークを係着する固定移動部材を設けて構成したことを特徴とする請求項3に記載のワークの搬送装置。
【請求項6】
移動する係着部材を案内する案内部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載のワークの搬送装置。
【請求項7】
走行ベルトの所要個所に、往路走行側ベルトと復路走行側ベルトとを平行状態に規制する規制ローラを設けて構成したことを特徴とする請求項3に記載のワークの搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−186981(P2008−186981A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−18836(P2007−18836)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(390002473)TOWA株式会社 (192)
【Fターム(参考)】