説明

位置情報端末および位置情報サーバおよび位置情報システムおよび位置情報プログラム

【課題】平面的な地図からは探すことの難しい観光スポット等を見逃す不便さを解消するために、観光ガイド情報と位置、地図を統一的に処理し、現在地から次の目的地までの経路だけではガイドできない途中経路の道路の陰等にある店舗や観光スポット等の情報を表示して利用可能とし、また、近づいてはいけないスポットを特定し、ユーザがそこに近づくとアラートを表示することで、ユーザの危険地域への接近を未然に防止することを目的とする。
【解決手段】観光ガイド情報を提供する位置情報システム100において、位置情報端末200は、道路判断部220が道路情報を切り出し、端末進行方向判断部231が位置情報端末200の位置の履歴を元に位置情報端末200の進行方向を算出し、端末位置接近判断部240が位置情報端末200の現在位置と接近範囲とに基づいて特定した観光スポットの観光情報と地図情報とを表示部261が重畳表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、測位情報と地図情報を利用して携帯型電子情報端末に観光ガイド情報を提供する分野に属する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話や電子書籍端末等の携帯型電子情報端末でサービスが行なわれる観光ガイド情報においては、これまで、携帯型電子情報端末の情報記憶部に予め記憶され、又は別媒体若しくはネットワークからの情報の授受によって文字及び画像での観光ガイド情報を提供するものが見られる。しかし、平面的な位置関係に基づき次の目的地までの進行方向、経路等を示すものしかなく、そこに、位置情報を付加して自動的にガイドに資する情報を提供するものや、途中経路の建物の陰にあったり、路地を入った所にあったりするような店舗や観光スポットのガイド、接近禁止スポット等の存在を通知するものは無かった。
かかる情報の利用者は、地図やガイドブック等を見比べながら観光スポットを探索することが多く、平面的な地図からは探すことの難しいスポットを見逃しがちであった。
特開2003−256431号公報及び特開2004−139560号公報には、端末に対して通信によって予め設定した観光コースと観光ガイド情報とを文字、画像により提供する装置・システムが開示されている。
【特許文献1】特開2003−256431号公報
【特許文献2】特開2004−139560号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、かかる不便さを解消するために、例えば、観光ガイド情報と現在位置と地図とを統一的に処理し、現在地から次の目的地までの経路だけではガイドできない途中経路の道路の陰等にある店舗や観光スポット等の情報を表示して利用可能とすることを目的とする。また例えば、本発明は、近づいてはいけないスポットを特定し、ユーザがそこに近づくとアラートを表示することで、危険地域への接近を未然に防止することを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明にかかる位置情報端末は、位置情報端末の位置を取得する端末位置情報処理部と、上記端末位置情報処理部が取得した上記位置情報端末の現在位置における道路情報を記憶機器に記憶された地図情報から切り出す道路判断部と、上記端末位置情報処理部が取得した位置情報端末の位置の履歴を元に現時刻での位置情報端末の進行方向を算出する端末進行方向判断部と、上記端末進行方向判断部が算出した進行方向における位置情報端末の現在位置を基点にした予め設定した接近範囲内について観光情報を提供する観光スポットを特定する端末位置接近判断部と、上記端末位置接近判断部が特定した観光スポットであり位置情報端末の現在位置の近傍(上記端末進行方向判断部が算出した進行方向における位置情報端末の現在位置を基点とした接近範囲内)に位置する観光スポットの観光情報(観光スポットポップアップ情報)を作成する観光スポットポップアップ情報作成部と、上記観光スポットポップアップ情報作成部が作成した該観光情報を地図情報(上記道路判断部が切り出した道路情報)に重畳させて表示装置に表示(ポップアップ表示)する表示部とを備えることを特徴とする。
【0005】
また、上記端末位置接近判断部は、記憶機器に記憶された観光スポットの位置情報に基づいて、上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にある観光スポットを特定することを特徴とする。
【0006】
また、上記端末位置接近判断部は、上記道路判断部が切り出した道路情報に基づいて算出される位置情報端末の位置する通行道路から分岐する分岐道路の分岐点から接近範囲内にある分岐道路沿いの観光スポットを特定することを特徴とする。
【0007】
また、上記端末位置接近判断部は、上記位置情報端末の進行方向の方位と上記位置情報端末の現在位置の近傍に位置する分岐道路の分岐方向の方位との差が予め設定した角度以上の場合、当該分岐道路沿いでかつ位置情報端末の現在位置から上記接近範囲内にある観光スポットを特定することを特徴とする。
【0008】
また、上記位置情報端末の端末位置接近判断部は、上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にあり上記端末進行方向判断部で算出した上記位置情報端末の進行方向にある接近禁止ポイント(接近禁止スポット)を特定し、上記観光スポットポップアップ情報作成部は、上記端末位置接近判断部で特定した接近禁止ポイントの接近禁止アラートを作成することを特徴とする。
【0009】
次に、本発明にかかる位置情報サーバは、観光ガイド情報を提供する位置情報端末とネットワークを介して接続される位置情報サーバであり、位置情報端末の位置情報を受信する情報受信部と、上記情報送受信部が受信した位置情報が示す上記位置情報端末の位置における道路情報を記憶機器に記憶された地図情報から切り出す道路判断部と、上記情報送受信部が受信した位置情報が示す上記位置情報端末の位置の履歴を元に現時刻での位置情報端末の進行方向を算出する端末進行方向判断部と、上記端末進行方向判断部が算出した進行方向における上記位置情報端末の現在位置を基点にした予め設定した接近範囲内について観光情報を提供する観光スポットを特定する端末位置接近判断部と、上記端末位置接近判断部が特定した観光スポットであり上記位置情報端末の現在位置の近傍(上記端末進行方向判断部が算出した進行方向における位置情報端末の現在位置を基点とした接近範囲内)に位置する観光スポットの観光情報(観光スポットポップアップ情報)を作成する観光スポットポップアップ情報作成部と、上記観光スポットポップアップ情報作成部が作成した観光情報と上記道路判断部が切り出した道路情報とを上記位置情報端末へ送信する情報送信部とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる位置情報サーバの上記情報受信部は、上記位置情報端末から上記位置情報端末の位置情報を受信し、上記観光スポットポップアップ情報作成部は、上記観光情報をポップアップ表示する観光スポットポップアップ情報を作成し、上記情報送信部は、上記観光スポットポップアップ情報作成部が作成した観光スポットポップアップ情報を送信することを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる位置情報サーバの上記端末位置接近判断部は、上記道路判断部が切り出した道路情報に基づいて算出される位置情報端末の位置する通行道路から分岐する分岐道路の分岐点から接近範囲内にある分岐道路沿いの観光スポットを特定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる位置情報サーバの上記端末位置接近判断部は、上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にあり、上記端末進行方向判断部で算出した上記位置情報端末の進行方向にある接近禁止ポイント(接近禁止スポット)を特定し、上記観光スポットポップアップ情報作成部は、上記端末位置接近判断部で特定した接近禁止ポイントの接近禁止アラートを作成することを特徴とする。
【0013】
次に、本発明にかかる位置情報システムは、位置情報を表示する位置情報端末と位置情報を管理する位置情報サーバとがネットワークを介して接続される位置情報システムであり、上記位置情報サーバは、位置情報端末の位置情報を受信する情報受信部と、上記情報送受信部が受信した位置情報が示す上記位置情報端末の位置における道路情報を記憶機器に記憶された地図情報から切り出す道路判断部と、上記情報送受信部が受信した位置情報が示す上記位置情報端末の位置の履歴を元に現時刻での位置情報端末の進行方向を算出する端末進行方向判断部と、上記端末進行方向判断部が算出した進行方向における上記位置情報端末の現在位置を基点とした予め設定した接近範囲内について観光情報を提供する観光スポットを特定する端末位置接近判断部と、上記端末位置接近判断部が特定した観光スポットであり上記位置情報端末の現在位置の近傍(上記端末進行方向判断部が算出した進行方向における位置情報端末の現在位置を基点とした接近範囲内)に位置する観光スポットの観光情報(観光スポットポップアップ情報)を作成する観光スポットポップアップ情報作成部と、上記観光スポットポップアップ情報作成部が作成した観光情報と地図情報(上記道路判断部が切り出した道路情報)とを上記位置情報端末へ送信する情報送信部とを備え、上記位置情報端末は、上記位置情報サーバの上記情報送信部が送信した上記地図情報を受信する地図情報受信部と、上記位置情報サーバの上記情報送信部が送信した上記観光スポットポップアップ情報を受信する観光スポットポップアップ情報受信部と、上記地図情報受信部が受信した上記地図情報及び上記観光スポットポップアップ情報受信部が受信した上記観光スポットポップアップ情報を表示装置に表示する表示部とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる位置情報システムは、位置情報を表示する位置情報端末と位置情報を管理する位置情報サーバとがネットワークを介して接続される位置情報システムであり、位置情報サーバの上記端末位置接近判断部は、上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にあり上記端末進行方向判断部で算出した上記位置情報端末の進行方向にある接近禁止ポイント(接近禁止スポット)を特定し、上記観光スポットポップアップ情報作成部は、上記端末位置接近判断部で特定した接近禁止ポイントの接近禁止アラートを作成することを特徴とする。
【0015】
次に、本発明にかかる位置情報プログラムは、地図情報から位置情報端末が位置する場所の道路情報を切り出す道路判断ステップと、位置情報端末の進行方向を算出する進行方向判断ステップと、進行方向判断ステップで算出した進行方向における位置情報端末の現在位置を基点とした予め設定した接近範囲内について観光情報を提供する観光スポットを特定する端末接近判断ステップと、観光スポット情報記憶部から端末接近判断ステップで特定した観光スポットの観光情報を取得する端末近傍情報取得ステップと、該位置情報端末の現在位置の近傍の観光情報(端末近傍情報取得ステップで取得した観光情報)について表示情報(観光スポットポップアップ情報)を作成する観光スポットポップアップ情報作成ステップと、観光スポットポップアップ情報作成ステップで作成した表示情報が示す該観光情報を地図情報(道路判断ステップで切り出した道路情報)に重畳させて表示装置に表示(ポップアップ表示)する観光スポットポップアップ情報表示ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0016】
また、上記端末接近判断ステップは、記憶機器に記憶された観光スポットの位置情報に基づいて、上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にある観光スポットを特定することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
また、上記端末接近判断ステップは、上記道路判断ステップで切り出した道路情報に基づいて算出される位置情報端末の位置する通行道路から分岐する分岐道路の分岐点から接近範囲内にある分岐道路沿いの観光スポットを特定することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0018】
また、上記端末接近判断ステップは、上記位置情報端末の進行方向の方位と上記位置情報端末の現在位置の近傍に位置する分岐道路の分岐方向の方位との差が予め設定した角度以上の場合、当該分岐道路沿いでかつ位置情報端末の現在位置から上記接近範囲内にある観光スポットを特定することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0019】
また、上記端末接近判断ステップは、該位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にあり、上記進行方向判断ステップで算出した該位置情報端末の進行方向にある接近禁止ポイント(接近禁止スポット)を特定し、上記観光スポットポップアップ情報作成ステップは、上記端末接近判断ステップで特定した接近禁止ポイントの接近禁止アラートを作成することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0020】
次に、本発明にかかる位置情報プログラムは、位置情報を表示する位置情報端末とネットワークを介して接続される位置情報サーバが実行する位置情報プログラムであり、地図情報から位置情報端末が位置する場所の道路情報を切り出す道路判断ステップと、位置情報端末の進行方向を算出する進行方向判断ステップと、進行方向判断ステップで算出した進行方向における位置情報端末の現在位置を基点とした予め設定した接近範囲内について観光情報を提供する観光スポットを特定する端末接近判断ステップと、観光スポット情報記憶部から端末接近判断ステップで特定した観光スポットの観光情報を取得する端末近傍情報取得ステップと、該位置情報端末の現在位置の近傍の観光情報(端末近傍情報取得ステップで取得した観光情報)について表示情報(観光スポットポップアップ情報)を作成する観光スポットポップアップ情報作成ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、例えば、観光ガイド情報と現在位置と地図とを統一的に処理し、現在地から次の目的地までの経路だけではガイドできない途中経路の建物の陰にあったり路地を入った所にあったりする観光スポットや店舗等の情報を表示してユーザをガイドすることができる。また例えば、本発明によれば、接近禁止スポットを特定し、ユーザがそこに近づくとアラートを表示することで、ユーザの危険地域への接近を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
【0023】
実施の形態1.
まず、実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1にかかる位置情報システム100を構成する位置情報端末200の機能ブロック図である。
【0024】
位置情報端末200は、地図情報記憶部210、観光スポット情報記憶部211、道路判断部220、端末位置情報処理部230、端末進行方向判断部231、端末位置接近判断部240、観光スポットポップアップ情報作成部250、地図情報・観光情報表示処理部260、表示部261を備える。
【0025】
地図情報記憶部210は、地図情報(地図画像データ、数値データ等)及び地図に含まれる情報を記憶している記憶機器である。地図情報及び地図に含まれる情報とは、例えば、地名や道路名などの文字データ、駅前や観光地などの地図や市町村のマークなどの画像データ、道路情報(道路の地図データ、道路画像データ等)などである。
観光スポット情報記憶部211は、地図上の店舗(レストラン、名店など)や観光スポットなどに関する任意の情報を記憶している記憶機器である。任意の情報とは、例えば、観光のガイド情報、店舗の情報、接近禁止スポット(接近禁止ポイント)の情報、それらの情報の地図上の位置などである。
道路判断部220は、位置情報端末200の位置が含まれる道路の情報を切り出し、位置情報端末200の近傍の分岐道路の分岐方向を算出する。
端末位置情報処理部230は、位置情報端末200の位置を取得する。端末位置情報処理部230は、例えば、測位衛星400(GPS(Global Positioning System)/準天頂衛星)、高精度測位サービスサーバ410などを利用して、位置情報端末200の位置情報を作成する。
端末進行方向判断部231は、位置情報端末200の進行方向を算出する。
端末位置接近判断部240は、観光スポット情報をポップアップ表示する観光スポットを特定する。
観光スポットポップアップ情報作成部250は、ポップアップ表示する観光スポットポップアップ情報や接近禁止アラート情報を作成する。
地図情報・観光情報表示処理部260は、観光スポットポップアップ情報と地図情報とを重畳表示するかの判断を行う。
表示部261は、観光スポットポップアップ情報作成部250が作成し地図情報・観光情報表示処理部260が表示すると判断した観光スポットポップアップ情報を地図情報に重畳させて表示装置に表示する。
【0026】
図2は、実施の形態1にかかる位置情報端末200の位置情報処理の動作を表すフローチャートである。図2に基づいて、位置情報端末200が実行する位置情報処理の動作を説明する。ここでは、観光スポット情報記憶部211が記憶している任意の情報とは、観光のガイド情報(位置、名称、見所、行事など)および接近禁止スポットの情報(位置、名称など)であるとする。
「〜部」で説明する位置情報端末200の各構成要素は中央処理装置を用いて以下の処理を実行する。
【0027】
端末位置情報処理ステップS101では、端末位置情報処理部230は、測位衛星400および高精度測位サービスサーバ410を利用して測位処理を行い位置情報端末200の現在位置情報を作成する。高精度測位サービスサーバ410とは、例えば、GPS測位で生じる誤差を補正した高精度な位置情報を提供するサーバである。端末位置情報処理部230は測位衛星400が送信したGPS電波に関する受信情報を高精度測位サービスサーバ410に送信し、高精度測位サービスサーバ410から位置情報端末200の位置情報を受信することで現在位置情報を作成する。但し、端末位置情報処理部230は、高精度測位サービスサーバ410を利用せず、自らがGPS測位を行って現在位置情報を作成してもよい。
【0028】
道路判断ステップS102では、道路判断部220は、地図情報記憶部210の地図情報から、端末位置情報処理部230で測位した位置情報端末200の現在位置に該当する道路(通行道路)のデータを切り出す。つまり、道路判断部220は位置情報端末200が位置する道路(通行道路)の情報を取得する。また、道路判断部220は切り出した道路について、位置情報端末200の現在位置の近傍に位置する分岐道路と分岐道路の分岐点とを特定し、特定した分岐道路の分岐方向を算出する。つまり、道路判断部220は通行道路から分岐した分岐道路と分岐道路の分岐点と分岐道路の伸長方向(分岐方向)とを特定する。ここで、分岐方向は、例えば、道路データが示す道路のベクトル方向や、道路画像データが示す分岐道路を示す一定数の画素が連続する方向として算出する。
【0029】
進行方向判断ステップS103では、端末進行方向判断部231は、端末位置情報処理部230で取得した位置情報端末200の位置の履歴(移動軌跡)を元に、現時刻での位置情報端末200の進行方向を算出する。ここで、進行方向は、例えば、近接する2点の位置(位置の履歴の一例)を直線で結んだ方向や、近接する複数の位置(位置の履歴の一例)の加重平均が示す方向として算出する。近接する2点の位置、近接する複数の位置とは今回測位した現時刻における位置情報端末200の位置と前回までに測位した過去における位置情報端末200の位置とを示す。
【0030】
端末接近判断ステップS104では、端末位置接近判断部240は、観光スポット情報記憶部211に記憶された観光スポットと接近禁止スポットとの位置情報に基づいて、位置情報端末200の現在位置から予め設定した接近半径Rm(メートル)内(接近範囲)にある観光スポットと接近禁止スポットとを特定する。つまり、端末位置接近判断部240は位置情報端末200の現在位置を基点とした半径Rmの範囲(接近範囲)を示す位置情報(座標情報)と各観光スポットの位置情報(座標情報)とを比較し、位置情報端末200の現在位置を基点とした接近半径Rmの範囲に位置する観光スポットと接近禁止スポットとを特定する。
ここで、特定する観光スポットは、位置情報端末200の現在位置から予め設定した接近半径Rm内にある全ての観光スポットでもよい。また、特定する観光スポットは、道路判断ステップS102で算出した分岐道路の分岐点から分岐道路沿いの接近半径Rm内にある観光スポットでもよい。つまり、特定する観光スポットは接近範囲内で且つ分岐道路沿いに位置する観光スポットであってもよい。また、端末位置接近判断部240は、位置情報端末200の進行方向の方位と近傍の分岐道路の分岐方向の方位との差が予め設定した角度以上の場合、当該分岐道路沿いでかつ位置情報端末200の位置から接近半径Rm内にある観光スポットを抽出してもよい。つまり、特定する観光スポットは接近範囲内で且つ位置情報端末200の進行方向と道路の伸長方向とが成す角度が所定の角度以上である分岐道路に沿って位置する観光スポットであってもよいし、接近範囲内で且つ通行道路と成す角度が所定の角度以上である分岐道路に沿って位置する観光スポットであってもよい。
また、端末位置接近判断部240は、例えば、位置情報端末200の進行方向の方位と近傍の分岐道路の分岐方向の方位との差が予め設定した範囲内でかつ位置情報端末200の位置から接近半径Rm内にある接近禁止スポットを特定する。
上記の接近半径Rmにより表される円状の領域は接近範囲の一例であり、接近範囲は矩形状でも多角形状でもその他の任意の形状でもよく、複数あってもよい。
【0031】
端末近傍情報取得ステップS105では、観光スポットポップアップ情報作成部250は、観光スポット情報記憶部211から、端末位置接近判断部240で特定した観光スポットの観光ガイド情報及び接近禁止スポットの情報を取得する。
【0032】
観光スポットポップアップ情報作成ステップS106では、観光スポットポップアップ情報作成部250は、観光スポット情報記憶部211から取得した観光ガイド情報に基づいて、端末位置接近判断部240で特定した観光スポットのガイド情報をポップアップ表示する情報として観光スポットポップアップ情報を作成する。ここで、観光スポットポップアップ情報は、観光名所の地名、建造物、遺跡、店舗、人工又は天然の造形物等の観光物の名称などである。
また、観光スポットポップアップ情報作成部250は、観光スポット情報記憶部211から取得した観光ガイド情報に基づいて、端末位置接近判断部240で特定した接近禁止スポットの情報として接近禁止アラートを作成する。
ポップアップ表示とは地図などを表す第1の表示(画像、レイヤ、情報)に観光ガイド情報や接近禁止スポットの情報などを表す第2の表示を重畳させて行う表示のことである。特に、ポップアップ表示とは第1の表示に対応付けて第2の表示を第1の表示に重畳させる表示のことである。例えば、地図が表示されている画面において地図に示されている観光スポットを指し示して表示する観光ガイド情報を記す吹き出しはポップアップ表示の一例である。
【0033】
観光スポットポップアップ情報表示ステップS107では、地図情報・観光情報表示処理部260は、観光スポットポップアップ情報と地図情報とを重畳させて表示するかを判断する。また、表示部261は、地図情報・観光情報表示処理部260で重畳表示することを判断した観光スポットポップアップ情報及び観光スポットポップアップ情報作成部250で作成した接近禁止アラートとを地図情報に重畳させて表示装置に表示する。
例えば、地図情報・観光情報表示処理部260は、端末位置接近判断部240で特定した観光スポットの全てについて観光スポットポップアップ情報と地図情報とを重畳させて表示すると判断してもよいし、端末位置接近判断部240で特定した観光スポットのうちで最も位置情報端末200から近くにある観光スポットについて観光スポットポップアップ情報と地図情報とを重畳させて表示すると判断してもよい。また、地図情報・観光情報表示処理部260は接近禁止アラートについても、観光スポットポップアップ情報と同様に、地図情報に重畳させて表示するかを判断してもよい。
【0034】
図3は、観光スポットポップアップ情報表示ステップS107において表示部261が表示装置の画面に表示した表示例である。
図3では、位置情報端末200が位置する「現在位置」と、位置情報端末200が移動している「通行道路(目的地までの経路)」と、位置情報端末200が向かっている「次の目的地」および「進行方向」とを地図情報として、表示部261が表示装置の画面に地図情報を表示していることを示している。さらに、図3では、表示部261が通行道路から分岐している「分岐道路(途中経路の道路、脇道、路地)」と、位置情報端末200の「現在位置」から分岐している分岐道路に存在し位置情報端末200の「現在位置」から接近半径Rm内に位置する「接近禁止スポット(危険地域)」と、位置情報端末200の「進行方向」で分岐している分岐道路沿いに位置し位置情報端末200の「現在位置」から接近半径Rm内に位置する「観光スポット(または、レストランなどの店舗)」とを地図情報として表示していることを示している。また、図3では、表示部261が「接近禁止スポット」の存在を示す「接近禁止アラート」と、「観光スポット」を指し示す吹き出しにより「観光スポット」の名称、見所および行事(店舗におけるバナー広告)を示している「観光スポットポップアップ情報」とを地図情報に重畳させて表示していることを示している。
【0035】
上述した位置情報端末200は、観光ガイド情報を提供する携帯型電子情報端末装置の一例であり、観光ガイド情報の文字データと画像データに該当する観光名所とを抽出し、各観光名所に対応する画像位置に観光名所の観光ガイド情報を表示することを特徴とする携帯型電子情報端末装置である。
【0036】
上記携帯型電子情報端末装置は、観光ガイド情報の文字データと画像データに該当する観光名所とを抽出し、各観光名所に対応する画像位置において、観光ガイド情報を画像データに重畳させて表示することを特徴とする。
【0037】
実施の形態1にかかる位置情報端末200によれば、地図情報と離れて存在する情報を、地図情報と併せて表示することが可能である。
例えば、位置情報端末200は、自端末が移動する通行道路から分岐した分岐道路上に位置する観光スポットや接近禁止スポットの情報を通行道路を示す地図情報と併せて表示することができる。
【0038】
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2では、実施の形態1において説明した位置情報端末200が、位置情報端末200の位置の測定と、情報の表示とのみを行う場合について説明する。つまり、その他の処理は、外部のサーバなどで行う形態について説明する。
【0039】
図4は、実施の形態2にかかる位置情報システム100を構成する位置情報端末200と位置情報サーバ300との機能ブロック図である。図4に示す機能ブロック図について、図1に示す機能ブロック図と違いのある部分のみ説明する。
【0040】
位置情報端末200は、端末位置情報処理部230、地図情報・観光情報表示処理部260、表示部261、観光スポットポップアップ情報受信部270、地図情報受信部271を備える。
【0041】
端末位置情報処理部230、地図情報・観光情報表示処理部260、表示部261は、図1と同様である。
【0042】
観光スポットポップアップ情報受信部270は、位置情報サーバ300からの観光スポットポップアップ情報及び接近禁止アラートの受信を行う。地図情報受信部271は、位置情報サーバ300から地図情報の受信を行う。
【0043】
位置情報サーバ300は、地図情報記憶部210、観光スポット情報記憶部211、道路判断部220、端末進行方向判断部231、端末位置接近判断部240、観光スポットポップアップ情報作成部250、情報送受信部310を備える。
【0044】
地図情報記憶部210、観光スポット情報記憶部211、道路判断部220、端末進行方向判断部231、端末位置接近判断部240、観光スポットポップアップ情報作成部250は、図1において位置情報端末200が備えるものと同様である。
【0045】
情報送受信部310(情報受信部、情報送信部)は、位置情報端末200への地図情報、観光スポットポップアップ情報および接近禁止アラートの送信と、位置情報端末200からの端末位置情報の受信とを行う。
【0046】
図5は、実施の形態2にかかる位置情報端末200と位置情報サーバ300との位置情報処理の動作を表すフローチャートである。図5に基づいて、位置情報端末200と位置情報サーバ300との位置情報処理の動作を説明する。
「〜部」で説明する位置情報端末200と位置情報サーバ300との各構成要素は中央処理装置を用いて以下の処理を実行する。
【0047】
端末位置情報処理ステップS201では、端末位置情報処理部230は、位置情報端末200の位置情報を位置情報サーバ300へ送信する。情報送受信部310は、位置情報端末200の位置情報を受信する。端末位置情報処理部230は実施の形態1におけるステップS101と同様にして位置情報端末200の位置情報を作成する。
【0048】
位置情報サーバ300が実行するステップS202からステップS206までの処理は、それぞれ実施の形態1において位置情報端末200が実行するステップS102からステップS106までの処理と同様である。
【0049】
観光スポットポップアップ情報送信ステップS207では、情報送受信部310は、観光スポットポップアップ情報作成部250が作成した観光スポットポップアップ情報、接近禁止アラート及び地図情報を位置情報端末200へ送信する。次に、地図情報受信部271は、情報送受信部310が送信した地図情報を受信し、観光スポットポップアップ情報受信部270は、観光スポットポップアップ情報及び接近禁止アラートを受信する。そして、実施の形態1のS107と同様に、地図情報・観光情報表示処理部260は、観光スポットポップアップ情報及び接近禁止アラートを地図情報に重畳させて表示するかを判断し、表示部261は、地図情報・観光情報表示処理部260で重畳表示することを判断した観光スポットポップアップ情報及び接近禁止アラートを表示する。
【0050】
上述した位置情報端末200は観光ガイド情報を提供する携帯型電子情報端末装置の一例であり携帯型電子情報端末装置と位置情報サーバ300とは、地図情報から道路情報を切り出し、該携帯型電子情報端末装置の現在位置と予め設定した接近範囲とに基づいて、切り出した道路沿いの観光スポットであって該携帯型電子情報端末装置の現在位置の近傍に位置する観光スポットを特定し、特定した観光スポットの観光情報を表示することを特徴とする観光ガイド情報提供システム(位置情報システムの一例)を構成する。
【0051】
実施の形態2にかかる位置情報サーバ300によれば、地図情報と離れて存在する情報を、地図情報と併せた情報とすることが可能である。そして、位置情報端末200は、位置情報サーバ300が作成した情報を表示することが可能である。また、位置情報端末200は、表示する機能と位置を特定する機能とのみ備えることで足りる。つまり、位置情報端末200はステップS202からステップS206までの処理を実行する機能を必要としない。
【0052】
図6は、実施の形態における位置情報システム100の外観の一例を示す図である。
図6において、位置情報システム100は、位置情報サーバ300、CRT(Cathode・Ray・Tube)やLCD(液晶)の表示画面を有する表示装置901、キーボード902(Key・Board:K/B)、マウス903、FDD904(Flexible・Disk・ Drive)、CDD905(コンパクトディスク装置)、プリンタ装置906、スキャナ装置907、マイク908、スピーカー909、データベース910などのハードウェア資源を備え、これらはケーブルや信号線で接続されている。
位置情報サーバ300は、コンピュータであり、ファクシミリ機932、電話器931とケーブルで接続され、また、LAN942(ローカルエリアネットワーク)、ゲートウェイ941を介してインターネット940に接続されている。
また、位置情報システム100はインターネット940を介して位置情報サーバ300に接続する位置情報端末200を備える。
位置情報端末200は無線または有線で通信を行う通信機を有して測位衛星400からのGPS電波の受信や位置情報サーバ300とのデータ送受信を行う。また、位置情報端末200は液晶画面の表示装置901やキーボード902(テンキー、十字キー)も有する。
【0053】
図7は、実施の形態における位置情報端末200と位置情報サーバ300とのハードウェア資源の一例を示す図である。
図7において、位置情報端末200と位置情報サーバ300とは、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。また、位置情報サーバ300が備えるCPU911はマウス903、FDD904、CDD905、プリンタ装置906、スキャナ装置907、マイク908、スピーカー909、データベース910にも接続される。磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶機器、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
通信ボード915、キーボード902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力機器、入力装置あるいは入力部の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力機器、出力装置あるいは出力部の一例である。
【0054】
通信ボード915は、ファクシミリ機932、電話器931、LAN942等に接続されている。通信ボード915は、LAN942に限らず、インターネット940、ISDN等のWAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。インターネット940或いはISDN等のWANに接続されている場合、ゲートウェイ941は不用となる。
磁気ディスク装置920には、OS921(オペレーティングシステム)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、OS921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0055】
上記プログラム群923には、実施の形態において「〜部」、「〜手段」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、実施の形態において、「〜部」や「〜手段」の機能を実行した際の「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」などの結果データ、「〜部」や「〜手段」の機能を実行するプログラム間で受け渡しするデータ、その他の情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示・抽出のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
また、実施の形態において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD(Digital・Versatile・Disc)等の記録媒体に記録される。また、データや信号値は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0056】
また、実施の形態において「〜部」、「〜手段」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」、「手段」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」、「〜手段」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、位置情報プログラムは、「〜部」、「〜手段」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、「〜部」、「〜手段」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、上記実施の形態における観光ガイド情報を各種の都市情報、地域情報、あるいは、各種施設内の情報に置き換えることによって、観光ガイドに限らず、各種の位置に関連ある様々な情報を案内する各種の案内システムなどに利用することができる。本発明は、例えば、位置情報端末200を持って建物内やイベント会場内の通路(上記実施の形態の道路に対応)を移動するユーザに対して各部屋や各イベントブース(上記実施の形態の観光スポットに対応)について案内して集客することにも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】実施の形態1にかかる位置情報端末の機能ブロック図である。
【図2】実施の形態1にかかる位置情報端末の処理の動作を表すフローチャートである。
【図3】地図表示ステップにおける表示部の表示例である。
【図4】実施の形態2にかかる位置情報端末の機能ブロック図である。
【図5】実施の形態2にかかる位置情報端末の処理の動作を表すフローチャートである。
【図6】実施の形態における位置情報システム100の外観の一例を示す図である。
【図7】実施の形態における位置情報端末200と位置情報サーバ300とのハードウェア資源の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
100 位置情報システム、200 位置情報端末、210 地図情報記憶部、211 観光スポット情報記憶部、220 道路判断部、230 端末位置情報処理部、231 端末進行方向判断部、240 端末位置接近判断部、250 観光スポットポップアップ情報作成部、260 地図情報・観光情報表示処理部、261 表示部、270 観光スポットポップアップ情報受信部、271 地図情報受信部、300 位置情報サーバ、310 情報送受信部、400 測位衛星、410 高精度測位サービスサーバ、901 表示装置、902 キーボード、903 マウス、904 FDD、905 CDD、906 プリンタ装置、907 スキャナ装置、908 マイク、909 スピーカー、910 データベース、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群、931 電話器、932 ファクシミリ機、940 インターネット、941 ゲートウェイ、942 LAN。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報端末の位置を取得する端末位置情報処理部と、
地図情報から上記位置情報端末の現在位置の道路情報を切り出す道路判断部と、
位置情報端末の位置の履歴を元に現時刻での位置情報端末の進行方向を算出する端末進行方向判断部と、
位置情報端末の現在位置と予め設定した接近範囲とに基づいて観光情報を提供する観光スポットを特定する端末位置接近判断部と、
位置情報端末の現在位置の近傍の観光情報を作成する観光スポットポップアップ情報作成部と、
該観光情報を地図情報と重畳表示する表示部と
を備えることを特徴とする位置情報端末。
【請求項2】
上記端末位置接近判断部は、予め記憶した観光スポットの位置情報に基づいて、上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にある観光スポットを特定すること
を特徴とする請求項1記載の位置情報端末。
【請求項3】
上記端末位置接近判断部は、上記道路判断部が切り出した道路情報に基づいて、分岐道路の分岐点から分岐道路沿いの接近範囲内にある観光スポットを特定すること
を特徴とする請求項1記載の位置情報端末。
【請求項4】
上記端末位置接近判断部は、上記位置情報端末の進行方向の方位と上記近傍の分岐道路の分岐方向の方位との差が予め設定した角度以上の場合、当該分岐道路沿いでかつ位置情報端末の位置から接近範囲内にある観光スポットを特定すること
を特徴とする請求項1記載の位置情報端末。
【請求項5】
上記端末位置接近判断部は、上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にあり、上記端末進行方向判断部で算出した上記位置情報端末の進行方向にある接近禁止ポイントを特定し、
上記観光スポットポップアップ情報作成部は、上記端末位置接近判断部で特定した接近禁止ポイントの接近禁止アラートを作成すること
を特徴とする請求項1乃至請求項4いずれかに記載の位置情報端末。
【請求項6】
位置情報端末とネットワークを介して接続される位置情報サーバであり、
位置情報端末の位置情報を受信する情報受信部と、
地図情報から上記位置情報端末の位置の道路情報を切り出す道路判断部と、
上記位置情報端末の位置の履歴を元に現時刻での位置情報端末の進行方向を算出する端末進行方向判断部と、
上記位置情報端末の現在位置と予め設定した接近範囲とに基づいて観光情報を提供する観光スポットを特定する端末位置接近判断部と、
上記位置情報端末の現在位置の近傍の観光情報を作成する観光スポットポップアップ情報作成部と、
上記観光スポットポップアップ情報作成部が作成した観光情報を上記位置情報端末へ送信する情報送信部と
を備えることを特徴とする位置情報サーバ。
【請求項7】
上記情報受信部は、上記位置情報端末から上記位置情報端末の位置情報を受信し、
上記観光スポットポップアップ情報作成部は、上記観光情報をポップアップ表示する観光スポットポップアップ情報を作成し、
上記情報送信部は、上記観光スポットポップアップ情報作成部が作成した観光スポットポップアップ情報を送信すること
を特徴とする請求項6記載の位置情報サーバ。
【請求項8】
上記位置情報サーバの上記端末位置接近判断部は、上記道路判断部が切り出した道路情報に基づいて、分岐道路の分岐点から分岐道路沿いの接近範囲内にある観光スポットを特定すること
を特徴とする請求項6乃至請求項7いずれかに記載の位置情報サーバ。
【請求項9】
上記位置情報サーバの上記端末位置接近判断部は、
上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にあり、上記端末進行方向判断部で算出した上記位置情報端末の進行方向にある接近禁止ポイントを特定し、
上記観光スポットポップアップ情報作成部は、上記端末位置接近判断部で特定した接近禁止ポイントの接近禁止アラートを作成すること
を特徴とする請求項6乃至請求項8いずれかに記載の位置情報サーバ。
【請求項10】
位置情報端末と位置情報サーバとがネットワークを介して接続される位置情報システムであり、
上記位置情報サーバは、
位置情報端末の位置情報を受信する情報受信部と、
地図情報から上記位置情報端末の位置の道路情報を切り出す道路判断部と、
上記位置情報端末の位置の履歴を元に現時刻での位置情報端末の進行方向を算出する端末進行方向判断部と、
上記位置情報端末の現在位置と予め設定した接近範囲とに基づいて観光情報を提供する観光スポットを特定する端末位置接近判断部と、
上記位置情報端末の現在位置の近傍の観光情報を作成する観光スポットポップアップ情報作成部と、
上記観光スポットポップアップ情報作成部が作成した観光情報と地図情報とを上記位置情報端末へ送信する情報送信部と
を備え、
上記位置情報端末は、
上記位置情報サーバの上記情報送信部が送信した上記地図情報を受信する地図情報受信部と、
上記位置情報サーバの上記情報送信部が送信した上記観光情報を受信する観光スポットポップアップ情報受信部と、
上記地図情報及び上記観光情報を表示する表示部と
を備えることを特徴とする位置情報システム。
【請求項11】
上記位置情報サーバの上記端末位置接近判断部は、
上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にあり、上記端末進行方向判断部で算出した上記位置情報端末の進行方向にある接近禁止ポイントを特定し、
上記観光スポットポップアップ情報作成部は、
上記端末位置接近判断部で特定した接近禁止ポイントの接近禁止アラートを作成すること
を特徴とする請求項10記載の位置情報システム。
【請求項12】
位置情報端末とネットワークを介して接続される位置情報サーバで動作する位置情報プログラムであり、
地図情報から道路情報を切り出す道路判断ステップと、
位置情報端末の進行方向を算出する進行方向判断ステップと、
位置情報端末の現在位置と予め設定した接近範囲とに基づいて観光情報を提供する観光スポットを特定する端末接近判断ステップと、
観光スポット情報記憶部から端末接近判断ステップで特定した観光スポットの観光情報を取得する端末近傍情報取得ステップと、
該位置情報端末の現在位置の近傍の観光情報を作成する観光スポットポップアップ情報作成ステップと、
該観光情報を地図情報と重畳表示する観光スポットポップアップ情報表示ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする位置情報プログラム。
【請求項13】
上記端末接近判断ステップは、予め記憶した観光スポットの位置情報に基づいて、上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にある観光スポットを特定することをコンピュータに実行させること
を特徴とする請求項12記載の位置情報プログラム。
【請求項14】
上記端末接近判断ステップは、上記道路判断ステップで切り出した道路情報に基づいて、分岐道路の分岐点から分岐道路沿いの接近範囲内にある観光スポットを特定すること
をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項12乃至請求項13いずれかに記載の位置情報プログラム。
【請求項15】
上記端末接近判断ステップは、上記位置情報端末の進行方向の方位と上記近傍の分岐道路の分岐方向の方位との差が予め設定した角度以上の場合、当該分岐道路沿いでかつ位置情報端末の位置から接近範囲内にある観光スポットを特定すること
をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項12乃至請求項14いずれかに記載の位置情報プログラム。
【請求項16】
上記端末接近判断ステップは、上記位置情報端末の現在位置から予め設定した接近範囲内にあり、上記進行方向判断ステップで算出した上記位置情報端末の進行方向にある接近禁止ポイントを特定し、
上記観光スポットポップアップ情報作成ステップは、上記端末接近判断ステップで特定した接近禁止ポイントの接近禁止アラートを作成すること
をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項12乃至請求項15いずれかに記載の位置情報プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−271357(P2007−271357A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−95130(P2006−95130)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(591102095)三菱スペース・ソフトウエア株式会社 (148)
【Fターム(参考)】