説明

個人認証方法および個人認証システム

【課題】 サービスシステムを利用する際の個人認証に指紋照合を用いる場合に、指紋データの登録・管理のための手間を省くとともに、入会時に必要な信用情報の確認手続を簡易化して、サービス提供業者および利用者双方の負担を軽減する。
【解決手段】 管理装置4において指紋データを照合する集合住宅のセキュリティシステムの一部を利用したサービスシステムの個人認証方法であって、入会時およびサービス利用時に、指紋読取装置7aを付設した端末7で利用者の指紋データを取得するステップと、端末7からインターネット回線50を介し管理装置4に接続して指紋データを送出するステップと、この指紋データを照合手段で記憶手段に登録された指紋データと照合するステップと、照合結果を端末7に送るステップと、照合結果により端末7で居住者本人であるか否かを認証するステップとを備えている、サービスシステムの個人認証方法とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人認証方法および個人認証システムに関し、殊に、指紋照合による集合住宅のセキュリティシステムを利用した個人認証方法および個人認証システムに関する。
【背景技術】
【0002】
会員等の特定の者に所定のサービスを提供するサービスシステムにおいて、他人の会員カードの磁気データや暗証番号などの個人情報を巧妙な手段で入手することにより、偽造カードや盗用カードを用い本人に成り代わってサービスを享受したり、多額の商品購入の決済に用いたりする犯罪が近年多発している。
【0003】
この問題に対し、クレジットカードやキャッシュカードにICチップを埋め込んで情報を抽出したり会員カードの偽造・変造を困難にしたりする技術も実用化されているが、さらに個人認証を確実にしてセキュリティを高度なものとするため、指紋などの個人特有の生体情報を照合して認証を行う個人認証システムが、特開平11−203479号公報や特開2001―92787号公報に提示され、カードシステム等に組み合わされて利用されるに至っている。
【0004】
一方、斯かる生体情報を利用した個人認証技術は、特開平11−349238号公報や特開2000―286976号公報に記載されているように、分譲マンションや高級賃貸マンションの共有玄関におけるオートロック扉等においてセキュリティを強化する目的で利用されている。この場合、例えば生体情報として指紋を用いるものにおいては、玄関に指紋センサを配設し指紋データを予め登録した居住者が玄関で指紋を読み取らせて、照合手段により本人と認証された場合に解錠される仕組みになっている。
【0005】
ところで、各種サービスシステムの入会・登録時やマンション等の集合住宅の契約時においては、年収、職業、職位、勤続年数、家族構成、持家の有無等、利用者の詳細な個人情報の提供を求められる場合が多い。これは管理・手続き上必要な情報であることに加えて、利用者としての所定レベルの信用を担保するための信用情報でもある。特に、分譲マンションの購入や高級賃貸マンションの入居時においては、比較的高い信用レベルが要求されることから、正確な情報による厳格な審査が行われるのが通常である。
【0006】
しかし、近年においては、斯かるサービスシステム等は多種多様であり、一人で多種類のカードや会員サービスを利用することも多い。この場合、異なるサービスシステムの入会毎に複数項目に亘る個人情報を取得することは、サービス提供業者にとって多大な手間とコストを要する結果となり、利用者にとっても極めて面倒な作業となる。このことは、顧客の拡大を望むサービス提供業者にとって顧客獲得上のマイナス要因にもなる。また、個人情報の正確性を確保するための各種証明を逐一取得しにくい場合には、いきおい利用者の自己申告に任せることになり、情報の信頼性確保および信用担保の目的が充分に達成されない結果となってしまう。
【0007】
さらに、セキュリティ強化のために指紋照合等の生体情報の確認を個人認証手段に組み合わせたサービスシステムを一人で複数種利用する場合には、各入会・登録時において利用者の生体情報を登録するための作業が重複して必要になるとともに、生体情報を管理するための管理コストも重複して必要となるため、サービス業者および利用者の双方の負担が大きい。
【特許文献1】特開平11−203479号公報
【特許文献2】特開2001―92787号公報
【特許文献3】特開平11−349238号公報
【特許文献4】特開2000―286976号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解決しようとするものであり、所定のサービスシステムを利用する際の個人認証に指紋照合を用いる場合において、指紋データの登録・管理のための手間を省くとともに、入会時に必要とされる利用者の信用情報の確認手続を簡易化して、サービス提供者および利用者双方の負担を軽減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、記憶手段および照合手段を有する管理装置と指紋読取装置を備え、指紋読取装置で利用者の指紋データを取得して照合手段で記憶手段に予め登録した居住者の指紋データと照合し、居住者と認証された場合に解錠等を行うものとした集合住宅のセキュリティシステムの一部を、個人認証手段として利用するものとしたサービスシステムの個人認証方法であって、
このサービスシステム入会時に、指紋読取手段を付設した所定の端末で入会希望者の指紋データを取得するステップと、この端末から所定の回線を介し管理装置に接続して指紋データを送出するステップと、この指紋データを照合手段で記憶手段に登録された指紋データと照合するステップと、照合結果を端末に送るステップと、照合結果により端末側で居住者本人であるか否かを認証するステップとを有する、
ことを特徴とするサービスシステムの個人認証方法とした。
【0010】
このように、集合住宅のセキュリティシステムに接続して、居住者の指紋データを個人認証用データとして用いる個人認証手段を、入会時の個人認証に利用する個人認証方法としたことにより、集合住宅の居住者であること自体が信用担保のための所定の審査をパスした者であることを示す有用且つ信頼性の高い頼性いせいなう認作業用可能な指紋データと照合して理における負担信用情報となることから、新たな信用情報の確認手続を行う必要のないものとなる。
【0011】
また、このサービスシステムの入会後の所定のサービスの利用時に、この端末で利用者の指紋データを取得するステップと、この端末から所定の回線を介し管理装置に接続して指紋データを送出するステップと、この指紋データを照合手段で記憶手段に登録された指紋データと照合するステップと、照合結果を端末に送るステップと、照合結果により端末側で居住者本人と認証された場合に、所定のサービスの利用を許可するステップとを備えたものとすれば、本人認証手段として新たに利用者の指紋データを取得して登録する作業が不要になるとともに、指紋データ管理上の業務負担も軽減される。
【0012】
さらに、上述したサービスシステムの個人認証方法において、集合住宅のセキュリティシステムの管理装置に、居住者の指紋データの他に複数種類の個人情報が記憶されたものとして、個人認証されることでこれらが端末側から参照可能となるものとすれば、サービス提供業者が必要とする信頼性の高い個人情報を容易に取得できるようになる。
【0013】
さらにまた、上述したサービスシステムの個人認証方法において、サービスシステムがクレジットカードシステムとすれば、入会・登録時の審査業務が極めて容易なものとなる。
【0014】
加えて、このクレジットカードシステムにおいて、端末にはインターネット回線に接続可能で指紋読取装置が付設された利用者の端末を含み、管理装置がインターネットに接続されたウェブサーバであり、且つ、サービスシステムがインターネット上のカード決済を利用するものであって、利用者の指紋データを利用者の端末から管理装置に送出してカード名義人の個人認証を行うものとしたサービスシステムの個人認証方法とすれば、簡易な手順で他人によるインターネット上のカード決済手続きを完全に防止できるようになる。
【0015】
さらに加えて、指紋照合による集合住宅のセキュリティシステムの入力された指紋データと登録された居住者の指紋データとを照合する管理装置の機能を利用するものとしたサービスシステムの個人認証システムであって、居住者の指紋データを記憶した記憶手段および照合手段を有する管理装置と、所定の通信回線と、指紋読取手段を有しこの通信回線を介して管理装置と接続可能な端末とを備えており、上述したサービスシステムの個人認証方法を実施するための個人認証システムとした。これにより、導入コストを低廉なものとしながら上述したサービスシステムの個人認証方法を容易に実施することができるものとなる。
【発明の効果】
【0016】
指紋照合による集合住宅のセキュリティシステムに接続してサービスシステムの個人認証を行うものとした本発明によると、個人認証方法に指紋照合を用いる場合に必要とされる指紋データの登録・管理のための手間を省くことができるとともに、入会時に必要とされる信用情報の確認を不要なものとして、サービス提供業者および利用者双方の負担を軽減することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明における個人認証方法を実行するための個人認証システム1のシステム構成図を示しており、本実施の形態においては、個人認証システム1がクレジットカードシステムの認証手続を行うものであり、マンションのセキュリティシステムの一部である指紋照合手段を利用する場合について説明する。
【0019】
マンションの共同玄関5には指紋読取装置5aが配設されており、居住者がこれを用いて自己の指紋を読み取らせることで、これに近接配置した管理装置4に指紋データが送られ、内部に予め登録された居住者の指紋データと照合して本人と認証された場合に電子錠47に解錠指令を出力し、オートロック式の玄関ドア5bが開くようになっており、このことは上述した従来の共同住宅のセキュリティシステムとほぼ同様である。
【0020】
管理装置4は、ウェブサーバ機能を備えてインターネット回線50に接続され、クレジットカードサービス会社のサービス店舗に配置されている端末7から接続可能とされている。端末7には指紋読取装置7aが付設されており、利用者の入会・登録申請時において、サービス店舗に訪れた利用者の指紋データを端末7に取得して、所定の入力画面上の操作をすることでこれを管理装置4に送り、管理装置4に指紋データが登録された居住者であるか否かを照合させる。そして、照合結果が端末7に送られ、端末7側でこれを確認して個人認証するようになっている。
【0021】
また、利用者が居住者本人と認められた場合には、端末7側から管理装置4内に記憶された居住者の個人情報のうち所定の情報を参照することもできるようになっている。尚、このクレジットカード会社は、このマンションの管理会社とセキュリティシステムの利用について予め合意があり、管理するマンションのセキュリティシステムの指紋照合手段の利用および、指紋照合で個人認証された場合に提供できる個人情報の範囲等を決めてあるものとする。
【0022】
また、管理装置4に、このクレジットカードサービスの提携先である複数の販売店の端末8A〜8Zからインターネット回線50を介して接続可能とされており、商品購入やサービス利用に対する代金のカード決済時において、カード名義人であるか否かについて、端末8A〜8Zに付設した指紋読取装置8aで利用者の指紋データを採取し、管理装置4に送って照合させることで照合結果を端末8A〜8Zに表示させることが可能となっている。
【0023】
さらに、インターネット回線50には利用者所有のパソコンである端末9が接続可能となっており、このクレジットカードサービス入会後において、インターネット取引におけるカード決済時にこのクレジットカードを用いる場合に、端末9に接続した指紋読取装置9aを用いて自己の指紋データを管理装置4に送ることにより、個人認証されてカードの使用が承認されるようになっている。
【0024】
尚、クレジット会社の端末7もウェブサーバを兼ねているものとし、利用者が自己の端末9でインターネット50を介してこれに接続し、ウェブ上のクレジットカードシステム入会ページを開き、画面上の入会フォームで入力を行って指紋読取装置9aで指紋データを採取して端末7に送ることにより、前述と同様の入会手続を行えるような構成としてもよい。
【0025】
図2は、マンションの共同玄関5に配設された管理装置4の機能ブロック図を示している。管理装置4はウェブサーバ機能を備えているコンピュータでもあるが、通常のウェブサーバが有する機能部分については図示・説明を省略するものとし、本発明における特徴部分について説明する。また、以下の説明において、各手段はコンピュータのCPUやハードディスクなどのハードウエアが所定のプログラムと協働して機能的に実現されるものである。
【0026】
管理装置4は、居住者の指紋データを記憶してデータベースを構成する指紋データ記憶手段43と、各居住者の指紋データと関連づけて居住者の家族構成や職業など複数種類の個人情報を記憶する個人データ記憶手段42とを備えている。そして、出力インターフェース45と入力インターフェース46に接続された制御手段41がこれらに接続されて、外部からの指令により個人データ記憶手段42において個人データの書込み・読み出し、或いは指紋データ記憶手段43において指紋データの書込み・読み出しを行うようになっている。
【0027】
また、制御手段41はインターネット回線50を介して接続した所定の端末にウェブページを出力するようになっているとともに、接続した端末や共同玄関5の指紋読取装置5a等の外部から入力された指紋データが、指紋データ記憶手段43の指紋データのうちいずれかと一致するか否かの照合を行う照合手段44に接続しているとともに、照合結果をインターネット回線50を介して端末側に出力したり、本人認証された場合に玄関ドア5bに付設された電子錠47に解錠指令を出力したりするようになっている。
【0028】
次に、本実施の形態の個人認証方法における実施手順について、フローチャートを用いて詳細に説明する。
【0029】
図3を参照して、利用者がクレジット会社を訪れてクレジットカードサービスの入会申請をすることにより会社担当者が端末7を用いて入会手続を行う場合に、会員登録手続に先立って、本実施の形態の個人認証方法を用いて入会時に必要とされる信用情報の確認を省略可能とする入会審査の手順について説明する。
【0030】
端末7に入会フォームが表示されると(A1)、利用者がこのクレジット会社と合意したマンション管理会社の管理するマンションの居住者である場合、マンション管理会社からから付与された居住者ID等を入力することにより(A2)、インターネット回線50を経由してウェブサーバである管理装置4に接続し、そのウェブページを開く(A3)。
【0031】
そして、例えば画面上の個人認証用アイコン等をクリックすることで、個人認証サービスが開始され、指紋データの入力が促されること等により、指紋読取装置7aで利用者の指紋データを採取して管理装置4に送出する(A4)。すると、管理装置4の制御手段は照合手段44に指紋データを送り、これが指紋データ記憶手段43に記憶された指紋データのいずれかと一致するか否かを照合させる(A5)。
【0032】
そして、端末7はその照合結果を取得し(A6)、本人であるか否かの個人認証を行い(A7)、本人でない場合は処理を終了し、本人である場合は信用情報が確認されたと同等であるとして入会を認め、登録手続に移行する(A8)。このように、所定のマンションの住人であることを確認することのみで信用情報の確認と同等であるとしたのは、通常、分譲マンションを購入したりマンション賃貸契約を結んだりする際には厳格な審査を要し、年収や職種、職位、勤続年数、家族構成等の個人情報を提出させて判断が行われるものであり、所定レベルのマンションの居住者であることは、所定レベルの信用を有しているか否かの信頼性の高い判断材料として利用できるからである。
【0033】
従って、クレジット会社は居住者が所定レベル以上の信用を有していると推定される複数のマンションについて、これを管理する管理会社等と合意(契約)を結び、その指紋認証によるセキュリティシステムをインターネット回線を介して遠隔的に利用可能なものとして、通常は手間を要する利用者の信用情報の確認作業と同等の効果があるものとして、簡易な手順で利用できるようにしたものである。また、この居住者であるか否かの情報自体もセキュリティ確保のための指紋照合手段を介していることから極めて信頼性の高いものである。
【0034】
次に、図4を参照して、端末7において利用者に入会を認めた後に登録手続を行う場合の手順を説明すると、管理装置4に接続した状態でウェブページ上で個人情報提供用アイコン等を操作することにより(B1)、個人データ記憶手段42においてこの居住者の指紋データに関連づけられて記憶されている個人情報を送出させて取得する(B2)。尚、この個人情報には、当該居住者の氏名、年齢、住所、職業、職位、年収、家族構成などの複数の情報が含まれており、端末7の操作により所定の種類の個人情報が入会フォームに入力され(B3)、必要とされる項目総てが入力されることで登録作業が終了し、クレジットカード発行手続きに移行する(B4)。
【0035】
このように、マンションの管理装置4側に記憶された利用者の個人情報を簡単な操作で取得して入会フォームに入力することができるため、サービス業者および利用者双方の手間を大幅に軽減することができる。また、この個人情報はマンションの購入や賃貸契約時に取得した個人情報であって正確なものであり、情報の信頼性が極めて高いものである。
【0036】
次に、図5を用いて、入会後にクレジットカードが発行されこのカード会社と契約した店舗における買い物やサービスの代金支払いにクレジットカードを用いる場合の個人認証の手順を説明する。
【0037】
店舗の端末8Aに接続されたカードリーダー8bでカード情報を読み取るか、或いは端末8Aにカードナンバー等のカード情報を直接入力すると(C1)、管理装置4に接続されてウェブページを表示する(C2)。そして、個人認証サービス用のアイコン等をクリックすることにより、画面上で促されて指紋読取装置8aを用いて利用者の指紋データを採取し、これを管理装置4に送出する(C3)。
【0038】
すると、管理装置4の制御手段41が照合手段44に指紋データを送り、指紋データ記憶手段43にこれと一致する指紋データがあるか否かを照合し(C4)、その照合結果が送出されて端末8Aが取得する(C5)。そして、この照合結果により本人か否かを認証し(C6)、本人でなければこれで終了し、本人であればカードの使用を承認して決済手続きに移行する(C7)。
【0039】
このようにサービス利用時の本人認証について、マンションのセキュリティシステムにおける指紋照合手段をインターネット回線を介して遠隔的に利用するようにしたことで、各サービスにおける初期登録時に、各サービス業者がそれぞれ指紋データの取得・登録作業を要することなく、また、登録後の管理業務も必要のないものとなり、簡易な手順で個人認証を行うことができるものである。
【0040】
尚、この場合、個人認証されることを条件に管理装置に記憶した居住者の個人情報を遠隔的に利用することも可能とすれば、販売店側および利用者側双方にとって一層便利なものとなり、カードに付帯させる個人情報を必要最小限にして個人情報の管理におけるセキュリティを確保することも可能となる。
【0041】
さらに、上述のように店舗におけるカード決済時だけではなく、利用者が自己の端末9からインターネット回線50を介して所定のウェブサーバ10に接続し、所定のウェブページで商品の購入またはサービスを受けた場合の代金支払いにこのクレジットカードを用いる場合も同様であり、端末9に接続された指紋読取装置9aを用いて指紋データを採取してウェブサーバ10に送出することで、ウェブサーバ10から管理装置4に接続して上記同様の処理を行うことも可能である。
【0042】
尚、本実施の形態において、管理装置4がセキュリティシステムを実施するマンションに配設された場合を説明したが、管理装置4をインターネット回線50に接続され管理会社に配置されたウェブサーバとして、マンション側にこのウェブサーバに指紋情報を送出したりウェブサーバの解錠指令を受けて電子錠47に解錠指令を送出したりする端末を配置したものとしても上記同様に実施できるものである。
【0043】
また、この個人認証方法を利用できるサービスシステムの種類はクレジットカードシステムに限らず、例えば限定された者に所定のサービスを享受するための会員サービスのようなものでもよく、また各端末と管理装置とを接続する回線は、上述したインターネット回線に限らず、所定の有線回線や無線回線であっても同様に実施できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態を示すシステム構成図。
【図2】図1の管理装置の機能ブロック図。
【図3】図1の個人認証システムにおいて、クレジットカードシステムに入会する場合の入会審査の手順を示すフローチャート。
【図4】図1の個人認証システムにおいて、クレジットカードシステムに入会する場合の個人情報の入手による登録手続の手順を示すフローチャート。
【図5】図1の個人認証システムにおいて、クレジットカードシステムに入会後に店舗でのカード決済時に行われる、個人認証手続の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0045】
1 個人認証システム、 4 管理装置、 5 共同玄関、 5a,7a,8a,9a 指紋読取装置、 7,8A,8Z,9 端末、 10 ウェブサーバ、 41 制御手段、 42 個人データ記憶手段、 43 指紋データ記憶手段、 44 照合手段、 50 インターネット回線


【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段および照合手段を有する管理装置と指紋読取装置を備え、該指紋読取装置で利用者の指紋データを取得して前記照合手段で前記記憶手段に予め登録した居住者の指紋データと照合し、前記居住者と認証された場合に解錠等を行うものとした集合住宅のセキュリティシステムの一部を、個人認証手段として利用するものとしたサービスシステムの個人認証方法であって、
前記サービスシステムの入会時に、指紋読取手段を付設した端末で入会希望者の指紋データを取得するステップと、該端末から所定の回線を介し前記管理装置に接続して前記指紋データを送出するステップと、該指紋データを前記照合手段で前記記憶手段に登録された指紋データと照合するステップと、照合結果を前記端末に送るステップと、照合結果により前記端末側で居住者本人か否かを認証するステップとを要する、
ことを特徴とするサービスシステムの個人認証方法。
【請求項2】
前記サービスシステム入会後の所定のサービスの利用時に、前記端末で利用者の指紋データを取得するステップと、該端末から所定の回線を介し前記管理装置に接続して指紋データを送出するステップと、前記指紋データを前記照合手段で前記記憶手段に登録された指紋データと照合するステップと、照合結果を前記端末に送るステップと、照合結果により前記端末側で居住者本人と認証された場合に、前記サービスの利用を許可するステップとを備えている、ことを特徴とする請求項1に記載したサービスシステムの個人認証方法。
【請求項3】
前記管理装置には、前記居住者の指紋データの他に複数種類の居住者の個人情報が記憶されており、個人認証されることで所定の前記前記個人情報が端末側から参照可能とされる、ことを特徴とする請求項1または2に記載したサービスシステムの個人認証方法。
【請求項4】
前記サービスシステムは、クレジットカードシステムであることを特徴とする請求項1,2または3に記載したサービスシステムの個人認証方法。
【請求項5】
前記端末には、前記インターネット回線に接続可能で指紋読取装置が付設された利用者の端末を含み、前記管理装置は前記インターネットに接続されたウェブサーバであり、且つ、前記サービスシステムが前記インターネット上のカード決済を利用するものであって、前記利用者の指紋データを前記利用者の端末から前記管理装置に送出してカード名義人であるか否かの個人認証を行う、ことを特徴とする請求項4に記載したサービスシステムの個人認証方法。
【請求項6】
前記指紋照合による集合住宅のセキュリティシステムの前記入力された指紋データと前記登録された居住者の指紋データとを照合する前記管理装置の機能を利用するものとしたサービスシステムの個人認証システムであって、前記居住者の指紋データを記憶した記憶手段および照合手段を有する管理装置と、前記所定の通信回線と、前記指紋読取手段と、前記通信回線を介し前記管理装置と接続可能で指紋読取装置が付設された端末と、を備えており、請求項1,2,3,4または5に記載したサービスシステムの個人認証方法を実施するための個人認証システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−348628(P2006−348628A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−177369(P2005−177369)
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【出願人】(505050751)株式会社シーモン (2)
【Fターム(参考)】