説明

光電気混載基板およびその製法

【課題】光導波路ユニットのコアと電気回路ユニットの光学素子との調芯作業が不要であり、かつ、量産性に優れている光電気混載基板およびその製法を提供する。
【解決手段】光導波路ユニットWと、光学素子10が実装された電気回路ユニットEとを、結合ピンPにより結合させてなる光電気混載基板であって、光導波路ユニットWは、オーバークラッド層3の表面に形成された結合ピン嵌合用の嵌合孔3aを備え、その嵌合孔3aは、コア2の一端面2aに対して所定位置に位置決め形成されている。電気回路ユニットEは、結合ピン嵌通用の嵌通孔16を備え、その嵌通孔16は、光学素子10に対して所定位置に位置決め形成されている。そして、結合ピンPを、電気回路ユニットEの嵌通孔16に嵌通させるとともに光導波路ユニットWの嵌合孔3aに嵌合させた状態で、光導波路ユニットWと電気回路ユニットEとが結合している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導波路ユニットと、光学素子が実装された電気回路ユニットとを備えた光電気混載基板およびその製法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近の電子機器等では、伝送情報量の増加に伴い、電気配線に加えて、光配線が採用されている。すなわち、電気配線が形成された電気回路基板に、電気信号を光信号に変換する発光素子や光信号を電気信号に変換する受光素子等の光学素子が実装された電気回路ユニットと、上記光信号を伝送する光配線として光導波路が形成された光導波路ユニットとを備えた光電気混載基板が、上記電子機器等に組み込まれている。
【0003】
上記光電気混載基板では、上記発光素子から発光された光を、上記光導波路ユニットのコア(光配線)の一端面(光入口)に入射させ、また、上記コアの他端面(光出口)から出射した光を、上記受光素子に受光させる必要がある。そのため、上記光学素子(発光素子,受光素子)とコアとを調芯する必要がある。
【0004】
そこで、上記光学素子とコアとの調芯方法が、従来より提案されている。その一例として、光導波路ユニットを固定し、その光導波路ユニットのコアの一端面(光入口)に対して、発光素子から光を発光させた状態で、その発光素子の位置を変化させつつ、上記コアの他端面(光出口)から出射した光の強度をモニタリングし、その強度が最大となった位置を、調芯位置として決定する方法がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−196831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の調芯方法では、高精度な調芯が可能であるものの、手間と時間とを要し、量産性に欠ける。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、光導波路ユニットのコアと電気回路ユニットの光学素子との調芯作業が不要であり、かつ、量産性に優れている光電気混載基板およびその製法の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明は、光導波路ユニットと、光学素子が実装された電気回路ユニットと、上記光導波路ユニットと上記電気回路ユニットとを結合する結合ピンとを備えた光電気混載基板であって、上記光導波路ユニットが、アンダークラッド層と、このアンダークラッド層の表面に形成された光路用のコアと、このコアを被覆するオーバークラッド層と、このオーバークラッド層の表面に形成された結合ピン嵌合用の嵌合孔とを備え、上記電気回路ユニットが、電気回路基板と、この電気回路基板上の所定部分に実装された光学素子と、上記電気回路基板に形成された結合ピン嵌通用の嵌通孔とを備え、上記光導波路ユニットの上記嵌合孔が、上記コアの端面に対して所定位置に位置決め形成され、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔が、上記光学素子に対して所定位置に位置決め形成され、上記光導波路ユニットと上記電気回路ユニットとの結合が、上記結合ピンを、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔に嵌通させるとともに上記光導波路ユニットの上記嵌合孔に嵌合させた状態でなされている光電気混載基板を第1の要旨とする。
【0009】
また、本発明は、光導波路ユニットと、光学素子が実装された電気回路ユニットとを、結合ピンにより結合させる上記光電気混載基板の製法であって、上記光導波路ユニットの作製が、アンダークラッド層を形成する工程と、このアンダークラッド層の表面に、光路用のコアを形成する工程と、上記コアを被覆するようオーバークラッド層を形成する工程とを備え、このオーバークラッド層を形成する工程において、上記コアの端面に対して位置決めされた所定位置に、結合ピン嵌合用の嵌合孔を形成することが行われ、上記電気回路ユニットの作製が、電気回路基板を形成する工程と、この電気回路基板上の所定部分に光学素子を実装する工程とを備え、上記電気回路基板を形成する工程において、上記光学素子の実装予定位置に対して位置決めされた所定位置に、結合ピン嵌通用の嵌通孔を形成することが行われ、上記光導波路ユニットと上記電気回路ユニットとを結合させ光電気混載基板にすることが、上記結合ピンを、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔に嵌通させるとともに上記光導波路ユニットの上記嵌合孔に嵌合させることにより行われる光電気混載基板の製法を第2の要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の光電気混載基板は、光導波路ユニットと、光学素子が実装された電気回路ユニットとを、結合ピンにより結合させたものとなっている。そして、上記光導波路ユニットでは、コアの端面と、結合ピン嵌合用の嵌合孔とが、互いに位置決めされた位置関係になっている。また、上記電気回路ユニットでは、光学素子と、結合ピン嵌通用の嵌通孔とが、互いに位置決めされた位置関係になっている。そのため、上記結合ピンを、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔に嵌通させるとともに上記光導波路ユニットの上記嵌合孔に嵌合させた状態、すなわち、光導波路ユニットと電気回路ユニットとが結合した状態では、光導波路ユニットのコアと、電気回路ユニットの光学素子とが、自動的に調芯された状態になる。そして、本発明の光電気混載基板は、以上のように、上記結合ピンを、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔に嵌通させるとともに上記光導波路ユニットの上記嵌合孔に嵌合させるという簡単な作業により、コアと光学素子とが自動的に調芯される構造となっていることから、手間と時間とを要する調芯作業が不要であるため、量産性に優れている。
【0011】
特に、上記オーバークラッド層の上記嵌合孔が、そのオーバークラッド層を貫通した状態で形成され、上記アンダークラッド層の表面に、上記嵌合孔と同軸的に連通する連通孔が形成されており、上記結合ピンが、その連通孔にも嵌合されている場合には、上記結合ピンが、上記嵌合孔と上記連通孔とに嵌合するため、上記電気回路ユニットに対する上記光導波路ユニットの位置ずれが、より確実に防止され、コアと光学素子との調芯を、より確実に維持することができる。
【0012】
また、本発明の光電気混載基板の製法は、光導波路ユニットと、光学素子が実装された電気回路ユニットとを、結合ピンにより結合させることにより行われる。そして、上記光導波路ユニットを作製する工程では、コアの端面に対して位置決めされた所定位置に、結合ピン嵌合用の嵌合孔を形成している。また、上記電気回路ユニットを作製する工程では、光学素子に対して位置決めされた所定位置に、結合ピン嵌通用の嵌通孔を形成している。そのため、上記結合ピンを、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔に嵌通させるとともに上記光導波路ユニットの上記嵌合孔に嵌合させ、上記光導波路ユニットと上記電気回路ユニットとを結合させると、光導波路ユニットのコアと、電気回路ユニットの光学素子とを、自動的に調芯することができ、調芯を容易に行うことができる。そして、このような簡単な作業により、コアと光学素子とが自動的に調芯されることから、手間と時間とを要する調芯作業が不要であるため、量産性に優れている。
【0013】
特に、上記アンダークラッド層を形成する工程において、上記オーバークラッド層の嵌合孔形成予定位置と同軸的に、上記アンダークラッド層の表面に、上記嵌合孔と連通する連通孔を形成し、上記オーバークラッド層を形成する工程において、上記嵌合孔を、そのオーバークラッド層を貫通した状態で形成し、上記結合ピンにより上記光導波路ユニットと電気回路ユニットとを結合させる工程において、上記結合ピンを上記連通孔にも嵌合させる場合には、上記結合ピンを、上記嵌合孔と上記連通孔とに嵌合させるため、上記電気回路ユニットに対する上記光導波路ユニットの位置ずれを、より確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の光電気混載基板の一実施の形態を模式的に示し、(a)はその斜視図であり、(b)はその縦断面図である。
【図2】上記光電気混載基板の分解斜視図である。
【図3】上記光電気混載基板を構成する光導波路ユニットを模式的に示し、(a)はその斜視図であり、(b)はその縦断面図である。
【図4】上記光電気混載基板を構成する電気回路ユニットを模式的に示し、(a)はその斜視図であり、(b)はその縦断面図である。
【図5】(a)〜(e)は、上記光電気混載基板の製法における光導波路ユニットの作製工程を模式的に示す説明図である。
【図6】(a)〜(e)は、上記光電気混載基板の製法における電気回路ユニットの作製工程を模式的に示す説明図である。
【図7】上記光導波路ユニットの一端部の変形例を模式的に示す拡大縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0016】
図1(a)は、本発明の光電気混載基板の一実施の形態を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、その縦断面図であり、図2は、その分解斜視図である。この光電気混載基板は、結合ピン嵌合用の嵌合孔3aを有する光導波路ユニットWと、結合ピン嵌通用の嵌通孔16を有する電気回路ユニットEと、結合ピンPとを、個別に作製し、上記結合ピンPを、上記電気回路ユニットEの上記嵌通孔16に嵌通させるとともに上記光導波路ユニットWの上記嵌合孔3aに嵌合させることにより、上記光導波路ユニットWと上記電気回路ユニットEとを結合して一体化している。ここで、光導波路ユニットWにおいて、上記嵌合孔3aは、コア2の一端面(傾斜面)2aに対して所定位置(両ユニットW,Eの結合時に光導波路ユニットWのコア2の一端面2aが電気回路ユニットEの光学素子10と光伝達可能となるよう予め設定された位置)に位置決め形成されている。また、上記電気回路ユニットEにおいて、上記嵌通孔16は、光学素子10に対して所定位置(両ユニットW,Eの結合時に電気回路ユニットEの光学素子10が光導波路ユニットWのコア2の一端面2aと光伝達可能となるよう予め設定された位置)に位置決め形成されている。このため、上記光電気混載基板では、上記結合ピンPを、上記電気回路ユニットEの上記嵌通孔16に嵌通させるとともに上記光導波路ユニットWの上記嵌合孔3aに嵌合させることにより、コア2の一端面2aと光学素子10とが、自動的に、適正に位置決めされ、調芯された状態になっている。すなわち、コア2を通ってくる光信号をコア2の一端面2aで反射させ、その光信号をオーバークラッド層3を透過させ、光路用の貫通孔15を通して光学素子(受光素子)10で受光するようになっている。光学素子(発光素子)10の発する光信号は、この逆のルートを通る。このようにして、コア2と光学素子10との間で光伝達が可能な状態になる。図1(b)において、一点鎖線Aは、光の伝達路を示しており、その光伝達が上記調芯により、上記のように損失なくなされていることを示している。
【0017】
より詳しく説明すると、上記光導波路ユニットWは、その斜視図を図3(a)に、その縦断面図を図3(b)に示すように、アンダークラッド層1と、このアンダークラッド層1の表面に所定パターンの線状に形成された光路用のコア2と、このコア2を被覆した状態で上記アンダークラッド層1の表面に形成されたオーバークラッド層3とを備えている。また、光導波路ユニットWの一端縁〔図3(a),(b)では左端縁〕は、上記コア2の軸方向に対して45°傾斜した傾斜面に形成され、その傾斜面に位置するコア2の一端面2aが光反射面になっている。そして、上記オーバークラッド層3の表面に、コア2の一端面2aに対して所定位置に位置決めされた状態で、上記結合ピン嵌合用の嵌合孔3aが形成されている。この実施の形態では、その嵌合孔3aは、オーバークラッド層3を貫通した状態で円柱状に形成され、コア2を挟んで対称な位置に2個配置されている。これら2個の嵌合孔3aは、上記コア2の一端面(光反射面)2aに対して所定位置に位置決め形成されている。
【0018】
一方、上記電気回路ユニットEは、その斜視図を図4(a)に、その縦断面図を図4(b)に示すように、基板11と、この基板11の表面に形成された絶縁層(図示せず)と、この絶縁層の表面に形成された光学素子実装用パッドを含む電気回路(図示せず)と、上記光学素子実装用パッドに実装された光学素子10とを備えている。また、電気回路ユニットEには、上記光学素子10の光路に対応する部分〔図4(a),(b)では光学素子10の下方〕に、光路用の貫通孔15が形成されている。そして、この電気回路ユニットEには、上記光学素子10に対して所定位置に位置決めされた状態で、上記結合ピン嵌通用の嵌通孔16が形成されている。この嵌通孔16は、円形であり、その内径は、上記光導波路ユニットWの嵌合孔3a〔図3(a),(b)参照〕と同一内径である。
【0019】
なお、上記絶縁層の表面には、上記光学素子実装用パッドを含む電気回路とともに、上記嵌通孔16を位置決め形成する際の目印(アライメントマーク)として利用される嵌通孔位置決め用回路(図示せず)が形成されている。この嵌通孔位置決め用回路は、上記嵌通孔16に対応する位置に形成されている。さらに、これら光学素子実装用パッド,電気回路,嵌通孔位置決め用回路の表面には、めっき層(図示せず)が形成されている。上記光学素子10は、この実施の形態では、フリップチップタイプの素子が用いられており、その発光部または受光部は、光学素子10の実装側の面〔図4(a),(b)では下面〕に形成されている。
【0020】
さらに、上記結合ピンPは、図1(a),(b)および図2に示すように、この実施の形態では、円柱状に形成されており、その外径は、上記光導波路ユニットWの嵌合孔3aおよび上記電気回路ユニットEの嵌通孔16の内径と同値である。また、上記結合ピンPの形成材料としては、例えば、樹脂,金属等があげられる。
【0021】
そして、上記光電気混載基板は、図1(a),(b)に示すように、上記結合ピンPが、上記電気回路ユニットEの上記嵌通孔16に嵌通されているとともに、上記光導波路ユニットWの上記嵌合孔3aに嵌合されている状態で、光導波路ユニットWと電気回路ユニットEとが結合され一体化されている。ここで、先に述べたように、光導波路ユニットWに形成された上記嵌合孔3aは、予め、コア2の一端面2aに対して所定位置に位置決め形成されている。また、電気回路ユニットEに形成された嵌通孔16は、予め、光学素子10に対して所定位置に位置決め形成されている。そのため、上記結合ピンPの、上記嵌通孔16への嵌通および上記嵌合孔3aへの嵌合により、上記嵌合孔3aと嵌通孔16とが同軸的に位置決めされ、それにより、コア2の一端面2aと光学素子10とは、適正に位置決めされ、自動的に調芯された状態になる。
【0022】
さらに、この実施の形態では、電気回路ユニットEの上記嵌通孔16が円錐台状に形成されているため、上記嵌合孔3aの内径や上記嵌通孔16の外径に寸法収縮等が発生しても、上記嵌合孔3aと嵌通孔16とは、同軸的に嵌合し、その軸に直角な平面方向の、光導波路ユニットWと電気回路ユニットEとの位置ずれが防止される。
【0023】
上記光電気混載基板は、下記の(1)〜(3)の工程を経て製造される。
(1)上記光導波路ユニットWを作製する工程〔図5(a)〜(e)参照〕。
(2)上記電気回路ユニットEを作製する工程〔図6(a)〜(e)参照〕。
(3)上記光導波路ユニットWと上記電気回路ユニットEとを結合ピンPにより結合する工程(図2参照)。
【0024】
〔(1)光導波路ユニットWの作製工程〕
上記(1)の光導波路ユニットWの作製工程について説明する。まず、アンダークラッド層1を形成する際に用いる平板状の基台20〔図5(a)参照〕を準備する。この基台20の形成材料としては、例えば、ガラス,石英,シリコン,樹脂,金属等があげられる。なかでも、ステンレス製基板が好ましい。ステンレス製基板は、熱に対する伸縮耐性に優れ、上記光導波路装置の製造過程において、様々な寸法が設計値に略維持されるからである。また、基台20の厚みは、例えば、20μm〜1mmの範囲内に設定される。
【0025】
ついで、図5(a)に横断面図で示すように、上記基台20の表面の所定領域に、フォトリソグラフィ法により、アンダークラッド層1を形成する。このアンダークラッド層1の形成材料としては、感光性エポキシ樹脂等の感光性樹脂が用いられる。アンダークラッド層1の厚みは、例えば、5〜50μmの範囲内に設定される。
【0026】
つぎに、図5(b)に横断面図で示すように、上記アンダークラッド層1の表面に、フォトリソグラフィ法により、所定パターンのコア2およびアライメントマーク(図示せず)を同時に形成する。すなわち、上記コア2とアライメントマークとは、互いに位置決めされた位置関係になっている。
【0027】
上記コア2およびアライメントマークの形成材料としては、例えば、上記アンダークラッド層1と同様の感光性樹脂があげられ、上記アンダークラッド層1およびオーバークラッド層3〔図5(c)参照〕の形成材料よりも屈折率が大きい材料が用いられる。この屈折率の調整は、例えば、上記アンダークラッド層1,コア2,オーバークラッド層3の各形成材料の種類の選択や組成比率を調整して行うことができる。コアの数は、1本でも複数本でもよい〔図5(b)では1本〕。コア2のパターンは、例えば、直線状,分岐状,交差状等があげられ、それらが混在していてもよい〔図5(b)では直線状〕。コア2の厚みは、例えば、20〜100μmの範囲内に設定される。コア2の幅は、例えば、20〜100μmの範囲内に設定される。
【0028】
そして、図5(c)に横断面図で示すように、上記コア2を被覆するよう、上記アンダークラッド層1の表面に、フォトリソグラフィ法により、前記嵌合孔3aが形成された透光性を有するオーバークラッド層3を形成する。すなわち、このオーバークラッド層3の形成に用いるフォトマスクは、そのフォトマスクを上記コア2の形成工程で形成されたアライメントマークを基準に位置決めした際に、上記嵌合孔3aに形成される部分が未露光となるようなパターンに形成されている。上記オーバークラッド層3の形成材料としては、例えば、上記アンダークラッド層1と同様の感光性樹脂があげられる。上記オーバークラッド層3の厚み(アンダークラッド層1の表面からの厚み)は、例えば、コア2の厚みを上回り1000μm以下の範囲内に設定される。また、上記嵌合孔3aの内径は、例えば、0.25〜5.0mmの範囲内に設定される。
【0029】
ついで、図5(d)に縦断面図で示すように、上記アンダークラッド層1の裏面から基台20〔図5(c)参照〕を剥離する。その後、図5(e)に縦断面図で示すように、上記アンダークラッド層1,コア2,オーバークラッド層3からなる積層体の一端部分を、上記アライメントマークを基準とした所定位置で、回転刃による切削またはレーザ加工等により、コア2の軸方向に対して45°傾斜した傾斜面に形成する。これにより、アンダークラッド層1,コア2,オーバークラッド層3を備え、そのオーバークラッド層3の表面に結合ピン嵌合用の嵌合孔3aが形成された光導波路ユニットWを得る。この光導波路ユニットWの厚みは、例えば、30〜1150μmの範囲内に設定される。ここで、上記傾斜面に位置するコア2の一端面2aと上記オーバークラッド層3の嵌合孔3aとは、いずれも上記アライメントマークを基準とする所定位置に形成されたものであるため、互いに位置決めされた位置関係になっている。このようにして、上記(1)の光導波路ユニットWの作製工程が完了する。
【0030】
〔(2)電気回路ユニットEの作製工程〕
つぎに、上記(2)の電気回路ユニットEの作製工程について説明する。まず、前記基板11〔図6(a)参照〕を準備する。この基板11の形成材料としては、例えば、金属等があげられる。なかでも、加工容易性および寸法安定性の観点から、ステンレス製基板が好ましい。また、上記基板11の厚みは、例えば、0.02〜0.1mmの範囲内に設定される。
【0031】
ついで、図6(a)に縦断面図で示すように、上記基板11の表面の所定領域に、絶縁層12に形成する。この絶縁層12の形成は、例えば、感光性ポリイミド樹脂等の、絶縁層形成用の感光性樹脂が溶媒に溶解しているワニスを塗布した後、必要に応じて、それを加熱処理して乾燥させ、絶縁層形成用の感光性樹脂層を形成する。そして、その感光性樹脂層を、フォトマスクを介して紫外線等の照射線により露光することにより、所定形状の絶縁層12に形成する。絶縁層12の厚みは、例えば、5〜15μmの範囲内に設定される。
【0032】
つぎに、図6(b)に縦断面図で示すように、上記絶縁層12の表面に、光学素子実装用パッド13を含む電気回路(図示せず)と、環状の嵌通孔位置決め用回路14とを、同時に形成し、電気回路基板を作製する。これら電気回路等の形成は、例えば、セミアディティブ法により行われる。
【0033】
すなわち、まず、上記絶縁層12の表面に、スパッタリングまたは無電解めっき等により金属層(厚み60〜260nm程度)を形成する。この金属層は、後の電解めっきを行う際のシード層(電解めっき層形成の素地となる層)となる。ついで、上記基板11,絶縁層12およびシード層からなる積層体の両面に、感光性レジストをラミネートした後、上記シード層が形成されている側の感光性レジストに、フォトリソグラフィ法により上記電気回路等のパターンの孔部を同時に形成し、その孔部の底に上記シード層の表面部分を露呈させる。つぎに、電解めっきにより、上記孔部の底に露呈した上記シード層の表面部分に、電解めっき層(厚み5〜20μm程度)を積層形成する。そして、上記感光性レジストを水酸化ナトリウム水溶液等により剥離する。その後、上記電解めっき層が形成されていないシード層部分をソフトエッチングにより除去し、残存した電解めっき層とその下のシード層とからなる積層部分を上記電気回路等に形成する。このようにして、上記基板11,絶縁層12、光学素子実装用パッド13を含む電気回路,および嵌通孔位置決め用回路14からなる電気回路基板を得る。
【0034】
そして、その電気回路基板を露光機にセットし、表面側(電気回路側)と裏面側(基板11側)とをカメラで撮影し、その画像を基に、上記表面側の環状の嵌通孔位置決め用回路14を目印として、嵌通孔形成予定部の裏面側の位置を適正に位置決めするとともに、上記光学素子実装用パッド13を目印として、光路用の貫通孔形成予定部の裏面側の位置を適正に位置決めする。ついで、その裏面側のうち、円形状の上記嵌通孔形成予定部および上記光路用の円形状の貫通孔形成予定部を除く部分を、ドライフィルムレジスト(図示せず)で覆う。つぎに、図6(c)に縦断面図で示すように、露呈している上記円形状の嵌通孔形成予定部および上記円形状の貫通孔形成予定部の基板11の部分を、塩化第2鉄水溶液を用いてエッチングすることにより除去する。これにより、その除去部分11a,11bから上記絶縁層12の部分が露呈する。
【0035】
ついで、図6(d)に縦断面図で示すように、上記露呈した絶縁層12の部分を、ケミカルエッチング液を用いてエッチングすることにより除去する。これにより、上記円形状の嵌通孔形成予定部を円形状の嵌通孔16に形成するとともに、上記円形状の貫通孔形成予定部を円形状の貫通孔15に形成する。上記嵌通孔16は、上記セミアディティブ法により光学素子実装用パッド13と同時に形成した環状の嵌通孔位置決め用回路14を基準に形成されているため、上記嵌通孔16は、上記光学素子実装用パッド13に対して所定位置に位置決め形成される。上記嵌通孔16の内径は、上記光導波路ユニットWの嵌合孔3a(図1参照)の内径と同値に設定される。
【0036】
つぎに、電解めっき処理を施すことにより、上記光学素子実装用パッド13を含む電気回路,および嵌通孔位置決め用回路14の表面に、めっき層を形成する。その後、上記ドライフィルムレジストを水酸化ナトリウム水溶液等により剥離する。なお、上記めっき層の成分としては、金,ニッケル等があげられる。また、そのめっき層の厚みは、通常、0.2〜0.5μmの範囲内に設定される。
【0037】
そして、図6(e)に縦断面図で示すように、光学素子実装用パッド13の表面に、上記めっき層を介して、上記光学素子10を実装する。その後、必要に応じて、上記光学素子10およびその周辺部を、樹脂封止(図示せず)する。これにより、上記嵌通孔16を有する電気回路ユニットEを得る。ここで、先に述べたように、図6(d)の工程で形成された嵌通孔16が、上記光学素子実装用パッド13に対して所定位置に位置決め形成されているため、その光学素子実装用パッド13に実装した光学素子10と上記嵌通孔16とは、互いに位置決めされた位置関係になっている。このようにして、上記(2)の電気回路ユニットEの作製工程が完了する。
【0038】
〔(3)光導波路ユニットWと電気回路ユニットEとの結合工程〕
つぎに、光導波路ユニットWと電気回路ユニットEとの結合工程について説明する。この結合は、図2に示すように、前記結合ピンPを予め作製しておき、その結合ピンPを、上記電気回路ユニットEの上記嵌通孔16に嵌通させるとともに、上記光導波路ユニットWの上記嵌合孔3aに嵌合させ、上記光導波路ユニットWと上記電気回路ユニットEとを一体化する。その後、必要に応じて、上記光導波路ユニットWと上記電気回路ユニットEとを接着剤または粘着テープ等により固定してもよい。このようにして、上記(3)の光導波路ユニットWと電気回路ユニットEとの結合工程が完了し、目的とする光電気混載基板が完成する。
【0039】
ここで、先に述べたように、上記光導波路ユニットWでは、コア2の一端面2aと結合ピン嵌合用の嵌合孔3aとが互いに位置決めされた位置関係になっている。また、上記光学素子10が実装された電気回路ユニットEでは、光学素子10と結合ピン嵌通用の嵌通孔16とが互いに位置決めされた位置関係になっている。そのため、上記のように、上記結合ピンPを上記嵌通孔16に嵌通させるとともに上記嵌合孔3aに嵌合させて、上記光電気混載基板を作製すると、コア2の一端面2aと光学素子10とが、自動的に調芯される。その結果、上記光電気混載基板の作製には、手間と時間とを要する調芯作業が不要となる。すなわち、上記光電気混載基板は、量産性に優れたものとなっている。
【0040】
なお、上記実施の形態では、光導波路ユニットWの一端面の傾斜面において、その傾斜面に位置するコア2の一端面2aを光反射面に形成したが、図7に一端部の要部を縦断面図で示すように、オーバークラッド層3の一端部に傾斜面を形成し、その傾斜面に位置するオーバークラッド層3の部分3bを光反射面とし、コア2と光学素子10との間で光伝達が可能な状態にしてもよい(図示の一点鎖線L参照)。すなわち、この場合も、コア2の一端面2aは、上記嵌合孔3aと互いに位置決めされた位置関係になっており、光学素子10と調芯された状態になっている。
【0041】
また、上記実施の形態では、結合ピンPを円柱状とし、その結合ピンPを2本用いたが、結合ピンPを三角柱状,四角柱状等の多角柱状とし、それに対応して、嵌合孔3aおよび嵌通孔16の開口形状も多角形状としてもよい。このようにすると、光導波路ユニットWおよび電気回路ユニットEは、結合ピンPに対し、その結合ピンPを軸として回動しなくなるため、結合ピンPを1本とすることができる。
【0042】
そして、上記実施の形態では、光導波路ユニットWにおいて、結合ピンPが嵌合する嵌合孔3aを、オーバークラッド層3を貫通した状態で形成したが、貫通しない状態で形成してもよい。
【0043】
さらに、上記実施の形態では、結合ピンPが嵌合する嵌合孔3aを、オーバークラッド層3にのみ形成したが、アンダークラッド層1にも形成してもよい。すなわち、上記オーバークラッド層3に形成した上記嵌合孔3aと同軸的に連通する連通孔を、上記アンダークラッド層1の表面に形成してもよい。そして、その連通孔にも、上記結合ピンPが嵌合するようにしてもよい。その連通孔は、アンダークラッド層1を貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。
【0044】
また、上記実施の形態では、光電気混載基板の一端部について説明したが、他端部においても、上記実施の形態と同様の構成としてもよい。この場合は、上記光学素子10として、例えば、一端部側に発光素子、他端部側に受光素子を実装することにより、その発光素子からの光を、コア2を介して、上記受光素子で受光するようにすることができる。
【0045】
さらに、上記実施の形態では、電気回路ユニットEの作製工程において、光学素子実装用パッド13,電気回路,嵌通孔位置決め用回路14の表面に、めっき層を形成したが、このめっき層は、必要に応じて形成され、不要な場合は、形成しなくてもよい。
【0046】
つぎに、実施例について説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
【実施例】
【0047】
〔アンダークラッド層,オーバークラッド層の形成材料〕
成分A(固形エポキシ樹脂):芳香環骨格を含むエポキシ樹脂(三菱化学社製、エピコート1002)70重量部。
成分B(固形エポキシ樹脂):脂環骨格を含むエポキシ樹脂(ダイセル化学工業社製、EHPE3150)30重量部。
成分C(光酸発生剤):トリアリールスルホチニウム塩の50%プロピオンカーボネイト溶液(サンアプロ社製、CPI−200K)2重量部。
これら成分A〜Cを乳酸エチル(武蔵野化学研究所社製)55重量部に撹拌溶解(温度80℃、撹拌250rpm×3時間)させ、アンダークラッド層およびオーバークラッド層の形成材料(感光性樹脂組成物)を調製した。この感光性樹脂組成物の粘度は、デジタル粘度計(ブルックフィールド社製、HBDV−I+CP)で測定すると、1320mPa・sであった。
【0048】
〔コアの形成材料〕
成分D:O−クレゾールノボラックグリシジルエーテル(新日鐡化学社製、YDCN−700−10)100重量部。
この成分Dと上記成分C1重量部とを乳酸エチル(武蔵野化学研究所社製)60重量部に撹拌溶解(温度80℃、撹拌250rpm×3時間)させ、コアの形成材料(感光性樹脂組成物)を調製した。この感光性樹脂組成物の粘度は、上記デジタル粘度計で測定すると、1900mPa・sであった。
【0049】
〔実施例1〕
〔光導波路ユニットの作製〕
上記アンダークラッド層,コア,オーバークラッド層の各形成材料を用い、上記実施の形態と同様にして、結合ピン嵌合用の円柱状の嵌合孔を有する光導波路ユニットを作製した。アンダークラッド層の厚みは25μm、コアの厚みは50μm、オーバークラッド層の厚み(アンダークラッド層の表面からの厚み)は75μmとした。上記嵌合孔の寸法は、内径を2.0mm、深さを75μmとした。
【0050】
〔電気回路ユニットの作製〕
上記実施の形態と同様にして、ステンレス製基板(厚み55μm),絶縁層(厚み10μm),めっき層が形成された電気回路および嵌通孔位置決め用回路(めっき層を含む厚み12.5μm),ならびに結合ピン嵌通用の嵌通孔有する電気回路ユニットを作製した。上記嵌通孔の内径は、2.0mmとした。なお、光学素子として、フリップチップタイプの発光素子(ULM Photonics社製、ULM850−10−TT−C0104U)を実装した。また、その光学素子を実装した後、その光学素子を透明樹脂(日東電工社製、LED封止用樹脂NT−8038)によりアンダーフィル封止した。
【0051】
〔結合ピンの作製〕
所定の形状に設計した金属製金型に、上記アンダークラッド層の形成材料を注入することにより(型形成により)、エポキシ樹脂製の円柱状の結合ピンを作製した。この結合ピンの寸法は、外径2.0mm、長さ1.0mmとした。
【0052】
〔光電気混載基板の製造〕
上記結合ピンを、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔に嵌通させるとともに、上記光導波路ユニットの上記嵌合孔に嵌合させ、上記光導波路ユニットと上記電気回路ユニットとを一体化した。その後、その両者を接着剤で固定した。
【0053】
〔光伝播試験〕
上記実施例1の光電気混載基板の発光素子に電流を流し、発光素子から光を出射させた。そして、光電気混載基板のコアの他端部から光が出射されることを確認した。
【0054】
〔実施例2〕
〔光導波路ユニットの作製〕
上記実施例1の光導波路ユニットにおいて、他端部にも、一端部と同様に、結合ピン嵌合用の嵌合孔を有する光導波路ユニットを作製した。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
【0055】
〔電気回路ユニットの作製〕
上記実施例1と同様の電気回路ユニットを作製した。さらに、上記実施例1の電気回路ユニットにおいて、発光素子に代えて、フリップチップタイプの受光素子(Albis社製、PDCA04−70−GS)を実装したものを作製した。
【0056】
〔光電気混載基板の製造〕
上記実施例1と同様にして、光導波路ユニットの一端部に、上記発光素子が実装された電気回路ユニットを固定し、他端部に、上記受光素子が実装された電気回路ユニットを固定した。
【0057】
〔信号伝送試験〕
上記実施例2の光電気混載基板の発光素子に電流を流し、発光素子から光を出射させた。そして、その光が受光素子で受光されていることを確認した。
【0058】
上記実施例1,2の結果から、上記製法では、光導波路ユニットのコアと電気回路ユニットの光学素子(発光素子,受光素子)との調芯作業をしなくても、得られた光電気混載基板は、適正に光伝播することがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の光電気混載基板は、音声や画像等のデジタル信号を高速で伝送,処理する情報通信機器,信号処理装置等に用いることができる。
【符号の説明】
【0060】
W 光導波路ユニット
E 電気回路ユニット
P 結合ピン
2 コア
2a 一端面
3 オーバークラッド層
3a 嵌合孔
10 光学素子
16 嵌通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光導波路ユニットと、光学素子が実装された電気回路ユニットと、上記光導波路ユニットと上記電気回路ユニットとを結合する結合ピンとを備えた光電気混載基板であって、上記光導波路ユニットが、アンダークラッド層と、このアンダークラッド層の表面に形成された光路用のコアと、このコアを被覆するオーバークラッド層と、このオーバークラッド層の表面に形成された結合ピン嵌合用の嵌合孔とを備え、上記電気回路ユニットが、電気回路基板と、この電気回路基板上の所定部分に実装された光学素子と、上記電気回路基板に形成された結合ピン嵌通用の嵌通孔とを備え、上記光導波路ユニットの上記嵌合孔が、上記コアの端面に対して所定位置に位置決め形成され、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔が、上記光学素子に対して所定位置に位置決め形成され、上記光導波路ユニットと上記電気回路ユニットとの結合が、上記結合ピンを、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔に嵌通させるとともに上記光導波路ユニットの上記嵌合孔に嵌合させた状態でなされていることを特徴とする光電気混載基板。
【請求項2】
上記オーバークラッド層の上記嵌合孔が、そのオーバークラッド層を貫通した状態で形成され、上記アンダークラッド層の表面に、上記嵌合孔と同軸的に連通する連通孔が形成されており、上記結合ピンが、その連通孔にも嵌合されている請求項1記載の光電気混載基板。
【請求項3】
光導波路ユニットと、光学素子が実装された電気回路ユニットとを、結合ピンにより結合させる請求項1記載の光電気混載基板の製法であって、上記光導波路ユニットの作製が、アンダークラッド層を形成する工程と、このアンダークラッド層の表面に、光路用のコアを形成する工程と、上記コアを被覆するようオーバークラッド層を形成する工程とを備え、このオーバークラッド層を形成する工程において、上記コアの端面に対して位置決めされた所定位置に、結合ピン嵌合用の嵌合孔を形成することが行われ、上記電気回路ユニットの作製が、電気回路基板を形成する工程と、この電気回路基板上の所定部分に光学素子を実装する工程とを備え、上記電気回路基板を形成する工程において、上記光学素子の実装予定位置に対して位置決めされた所定位置に、結合ピン嵌通用の嵌通孔を形成することが行われ、上記光導波路ユニットと上記電気回路ユニットとを結合させ光電気混載基板にすることが、上記結合ピンを、上記電気回路ユニットの上記嵌通孔に嵌通させるとともに上記光導波路ユニットの上記嵌合孔に嵌合させることにより行われることを特徴とする光電気混載基板の製法。
【請求項4】
上記アンダークラッド層を形成する工程において、上記オーバークラッド層の嵌合孔形成予定位置と同軸的に、上記アンダークラッド層の表面に、上記嵌合孔と連通する連通孔を形成し、上記オーバークラッド層を形成する工程において、上記嵌合孔を、そのオーバークラッド層を貫通した状態で形成し、上記結合ピンにより上記光導波路ユニットと電気回路ユニットとを結合させる工程において、上記結合ピンを上記連通孔にも嵌合させる請求項3記載の光電気混載基板の製法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−208306(P2012−208306A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73619(P2011−73619)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】