説明

動力混合機構を備えている変速機装置

本発明は、動力源から発電機に動力を伝達させるための変速機装置に関する。変速機装置は、無段変速機(CVT)と、CVTより効率的に動力を伝達する副変速機とを備えている。変速機装置は、CVT及び副変速機からの動力を複合することによって、発電機に供給すべき複合出力動力とするための動力混合機構を備えている。複合出力動力に占めるCVT出力動力の割合が、動力源によって供給される動力が大きくなるに従って小さくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に変速機装置に関し、より具体的には無段変速機(CVT)及び副変速機からの動力を複合させた複合出力動力をロードに伝達させるための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
CVTは、本発明が属する技術分野において周知されており、CVT技術を利用することによって、約65%〜約93%の効率を見込むことができる。
【0003】
幾つかの用途では、このような効率は許容範囲内である。しかしながら、例えば発電のような他の用途では、効率は、高ければ高いほど望ましいとされる。
【0004】
このようなことを背景として、CVTの利点を提供すると共に既存のCVTが有している欠点のうち少なくとも幾つかの欠点を低減する、より効率的な変速機装置が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際特許出願PCT/CA2005/001479
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】非限定的な実施例における、発電機装置のブロック図である。
【図2】無段変速機と動力混合機構とを備えている変速機装置の断面図である。
【図3】図2に表わす動力混合機構の分解側面図である。
【図4】非限定的な実施例における、CVTによる出力動力の割合とCVTの伝達比との関係を示すグラフである。
【図5】非限定的な実施例における、動力の伝達効率とエンジンの回転速度とCVTの伝達率と動力混合機構の伝達効率との関係を示す表である。
【図6】エンジンから発電機に動力を伝達させるための、非限定的な方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
特に、発明の詳細な説明及び図面が、特定の実施例を説明することを目的とするにすぎず、本発明の理解を補助するものであることに留意すべきである。
【0008】
本発明の図示の実施例では、動力源からの動力を出力シャフトに伝達するための変速機装置であって、
動力源からの動力を受けるように、及び、CVT出力動力を供給するように構成されている無段変速機(CVT)と、
動力源からの動力を受けるように、及び、副変速機出力動力を供給するように構成されている副変速機と、
CVT出力動力と副変速機出力動力とを複合することによって、出力シャフトに供給すべき複合出力動力を生成するように構成されている動力混合機構であって、複合出力動力に占めるCVT出力動力の割合が、動力源によって供給される動力が大きくなるに従って小さくなる、動力混合機構と、
を備えている変速機装置が提供される。
【0009】
他の実施態様では、動力源からの動力を出力シャフトに供給するための方法であって、
動力混合機構において無段変速機(CVT)出力を受けるステップと、
動力混合機構において副変速機出力動力を受けるステップと、
動力混合機構においてCVT出力動力と副変速機出力動力とを複合することによって、出力シャフトに供給するための複合出力動力を生成するステップと、
を備えている方法において、
複合出力動力に占める副変速機出力動力の割合が、出力シャフトにおけるロード要求の変化に応じて変更される方法が提供される。
【0010】
特許請求の範囲及び/又は明細書において、“備えている(comprising)”との記載と関連して利用された場合における、“1つの(a又はan)”との記載の利用は、“1つの(one)”を意味するが、“1つ以上の(one or more)”、“少なくとも1つの(at least one)”、及び“1つ又は1つより多くの(one or more than one)”の意味も含んでいる。同様に、“他の(another)”との記載は少なくとも2番目以降を意味する場合がある。
【0011】
本明細書及び特許請求の範囲で利用されるように、“備えている(comprising)”(及び“comprise”や“comprises”のような任意の形態)、“有している(having)”(及び“have”や“has”のような任意の形態)、又は“含んでいる(containing)”(及び“include”や“includes”のような任意の形態)は、包括的又は非限定的であり、別の記載されていない要素又は方法ステップを除外する訳ではない。
【0012】
“約(about)”との記載は、値が当該値を決定するために利用される装置又は方法についての固有の誤差を含んでいることを示すために利用される。
【0013】
本発明の他の目的、利点、及び特徴は、添付図面を参照しつつ、図示する本発明の実施例に関する例示のみを目的とする以下の非限定的な説明を読むことによって明らかとなるだろう。
【0014】
図1は、図示の実施例における変速機装置を含んでいる発電機装置10の非限定的なブロック図である。発電機装置10は、内燃エンジン12の形態をした原動機と、変速機装置20と、ロード24が作用可能な発電機22とを備えている。
【0015】
一般に、発電機22に作用するロード24は、略一定の周波数(一般に60Hzや50Hz)で供給される交流電流によって給電される。交流電流をロード24に略一定の周波数で供給可能とするために、発電機22を、略一定の回転速度(例えば60Hzの場合に1800rpmや50Hzの場合に1500rpm)で駆動する必要がある。交流電流が略一定の周波数で供給されない場合には、静止周波数変換装置(electronic frequency converter)を、電波の周波数を調節するために、発電機22とロード24との間において利用する必要がある。
【0016】
周波数変換装置を利用することを回避するために、既存の発電機のうち大部分の発電機が、略一定の速度で駆動されるディーゼルエンジンによって給電されている。しかしながら、ロード要求が変更された場合には、エンジンが一定の速度において効率的に動作しない。効率的に最適化するために、内燃エンジンは、特定の速度において所定の動力(出力としての機械的出力/入力としての燃料発電量)を供給する必要がある。従って、効率的に動作させるためには、発電機22におけるロード要求の変化に応じて、エンジン12の回転速度を制御、増大、又は減少させることが望ましい。エンジン12の回転速度を制御、増大、又は減少させることができないならば、ロード要求が変更された場合であってもエンジン12を一定の速度で動作させるので、燃料コスト、増大する汚染物質の排出、及びさらに大きくなる騒音の観点において、エンジンが非効率的に動作することになる。
【0017】
図示の実施例では、ロード要求を変更している最中にエンジン12をより効率的に動作させるために、無段変速機(CVT)14を含んでいる変速機装置20が、エンジン12の制御可能な変動出力と発電機22の入力との間に配設されている。CVT14は、例えば2つのキャビティを有しているトロイダル状のCVTとされるが、CVT14の非限定的な例示を図2に表わす。CVT14は、発電機22に設けられているエンジン12の出力シャフトにおいて、エンジン12の変動する制御可能な出力を一定の速度に変換可能である。
【0018】
CVT14が発電機22における入力速度を調節可能な方法については、図1及び図2に関連して詳述する。
【0019】
図1に表わすように、発電機装置10は、電力計26とエンジン12とCVT14と通信している状態にある電子制御装置28を備えている。電力計26は、発電機22の出力と通信している状態で配設されているので、ロード24を介して発電機22に対する電力要求を読み取ることができる。
【0020】
さらに、電子制御装置28は、(エンジン12の回転速度でもある)CVT14に対する入力における回転速度を示す測定値を得る入力速度センサ33と、(発電機22に対する入力速度でもある)変速機装置20の出力における回転速度を示す測定値を得る出力速度センサ35と通信している状態にある場合がある。発電機22の電気的出力の周波数をモニタリングすることによっても、変速機装置の出力速度を得ることができることに留意すべきである。当該測定値が電子制御装置28に付与されるので、少なくとも部分的に当該測定値に基づいて、電子制御装置28は以下のことを実施可能となる:
【0021】
エンジン12に対する燃料供給比(fuel rate supply)を増減するためにエンジン12のスロットル27を制御すること、ひいては、エンジン12の速度及び/又は動力を制御すること、又は、電子制御式エンジンの場合には、所望の回転速度を示す制御信号をエンジン制御装置に発信すること;及び
【0022】
エンジン12における速度及び/又は出力の変化とは無関係に発電機22において一定の速度を維持するために、CVT14の伝達率を制御すること。
【0023】
従って、原動機の変動出力とCVTの伝達率とを制御することによって、様々な負荷条件において伝達の全体効率を改善することができる。
【0024】
電子制御装置28が発電機装置10のこれら2つの構成部品を制御可能とされる非限定的な方法については、特許文献1に詳細に開示されている。当該特許文献の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
【0025】
図2は、変速機装置20の説明を目的とする非限定的な実施例を表わす。変速機装置20は、CVT14と、副変速機16と、動力混合機構18とを備えている。図示する非限定的な実施例では、副変速機16が、CVT14の入力シャフト40を備えている。副変速機16自体が、CVT変速機14の一部分である直線状の駆動シャフトである。図1に表わすように、副変速機16は、CVT14から独立しているので、CVT変速機14から独立して動力を伝達することができる。しかしながら、本明細書で説明する非限定的な実施例では、副変速機16がCVT14の中心シャフト40であることに留意すべきことである。
【0026】
動力混合機構18は、CVT14からの動力と副変速機16からの動力とを複合することによって複合出力動力を生成することができる、遊星歯車組立体38を備えている。このことについては、以下に詳述する。
【0027】
CVT14の入力シャフト40が、エンジン12から入力回転速度を受けるためにエンジン12に接続されている。エンジン12が任意のタイプの原動機であることに留意すべきである。原動機としては、例えばディーゼルエンジンやガソリン内燃エンジンが挙げられる。図2に表わすCVT14は、入力シャフト40に固定状態で接続されている一組のトロイダルディスク46,48と、ケージ状構造体52を介してCVT出力動力シャフト44に固定状態で接続されている両側出力トロイダルディスク50とを備えている。図示する非限定的な実施例では、入力シャフト40とCVT出力動力シャフト44との両方が同軸に配置されている。
【0028】
第1のトロイダルキャビティ54は、入力トロイダルディスク46と出力トロイダルディスク50との間に形成されており、第2のトロイダルキャビティ56は、入力トロイダルディスク48と出力トロイダルディスク50との間に形成されている。第1のトロイダルキャビティ54はトロイダルレース58,60を形成しており、第2のトロイダルキャビティ56はトロイダルレース62,64を形成している。3つの摩擦ローラ66(1つのみ図示する)は、これら摩擦ローラ66がトロイダルレース58,60の両方と係合しているように、第1のトロイダルキャビティ54内に位置決めされており、3つの摩擦ローラ68(1つのみ図示する)は、これら摩擦ローラ68がトロイダルレース62,64と係合状態にあるように、第2のトロイダルキャビティ56内に位置決めされている。しかしながら、言うまでもなく、任意の数量の摩擦ローラ66,68がトロイダルキャビティ内に配設されていても良い。
【0029】
摩擦ローラ66,68は、アキシアルキャリア70,72それぞれに回転可能に取り付けられているので、摩擦ローラ66,68は、外側の入力トロイダルディスク46,48と出力トロイダルディスク50との間において回転運動を伝達するように回転可能とされる。このような態様では、入力トロイダルディスク46,48は駆動ディスクであり、出力トロイダルディスク50は従動ディスクである。動作中において、摩擦ローラ66,68がトロイダル面の異なる接触点においてトロイダルレース58,60及びトロイダルレース62,64に接触するように摩擦ローラ66,68を傾けることによって、CVTの伝達率が変更される。上述のように、CVTの伝達率を変化させる方法については、特許文献1に詳述されている。
【0030】
当業者であれば理解可能なように、CVT14は、動力入力部としてディスク50と共に利用され、動力出力部としてディスク46,48と共に利用される。
【0031】
CVT出力動力シャフト44及び(副変速機16の一部分でもある)入力シャフト40の両方が、動力混合機構18の遊星歯車組立体38に動力を伝達させる。遊星歯車組立体38は、CVT14からの動力と副変速機16からの動力とを複合することによって、出力シャフト42を介して発電機22に供給される複合出力動力を生成する。
【0032】
変速機装置20の出力シャフト42は、発電機22の回転速度を安定させるように機能する。出力シャフト42の回転速度が変化することによって、発電機22に対する入力回転速度が変化し、これにより出力電波の周波数が同一の割合で直接影響を受ける。また、出力電圧は、発電機22の入力速度が変動することによって影響を受ける場合がある。一般的に、上述の極限られた電波のパラメータの変動は、特に停電した際に電気回路網に給電することを試みる場合に、発電機システムから許容可能とされる。従って、発電機システムは、安定的であり、ロード要求の変動に対する高い耐性を特徴とする必要がある。
【0033】
一般に、トロイダルCVTは、非常に高い耐久性を有しており、発電機装置10に関連する場合もある過酷な利用にも耐えることができる。さらに、トロイダルCVT14は、他のタイプのCVTと比較して応答時間が比較的短いという機械的性質を有している。しかしながら、トロイダルCVT14は、動力伝達中において、ローラと回転ディスクとの間における摩擦に起因する摩擦損失を発生させるという欠点を有している。一般に、トロイダルCVTが発電機と共に利用される場合には、トロイダルCVTの効率が非常に良好である一方、摩擦損失の結果として、動力源についての燃料要求が高まるので、コストが非常に高くなる。
【0034】
エンジン12と発電機22との間における動力伝達の全体効率を改善するために、上述のように、本発明における変速機装置20は、CVT14に加えて、副変速機16を備えている。副変速機16は、CVT14の効率より高い効率を有している任意の変速機、例えば単なる駆動シャフトとされる。動力混合機構18は、CVT14からの動力と副変速機16からの動力とを複合することによって、発電機22に供給される複合出力動力を生成するように機能する。
【0035】
本出願全体を通じて詳細に説明するように、比較的効率的な副変速機16からの動力を比較的効率的でないCVT14からの動力と混合することによって、変速機装置20は、CVT14を単独で利用することによって得られる効率より高い効率で動力を伝達させることができる。
【0036】
より具体的には、エンジン12が比較的低速で運転しており、比較的小さな動力を供給している状況において、例えば発電機22に作用するロード24が比較的小さい場合には、動力混合機構18によって、比較的大きな割合の動力がCVT14から発電機22に供給される。対照的に、エンジン12が比較的高速で運転しており、比較的大きな動力を供給している場合には、例えば発電機22に作用するロード24が大きい場合には、動力混合機構18によって、比較的大きな割合の動力が副変速機16から発電機22に伝達される。
【0037】
当業者であれば理解可能なように、小さなロードにおける伝達効率を最大化することが望ましい特定の用途については、動力混合システムは、小さな動力要求において最大割合の動力を副変速機に伝達させる一方、大きな動力要求において比較的大きな割合の動力をCVTに伝達させるように構成されている。
【0038】
エンジン12によって発生される動力が大きくなるに従って、CVT14によって発電機22に伝達される動力の割合が小さくなる。このような態様では、比較的大きな動力がエンジン12によって発生される(これにより、一般に燃料消費の観点から比較的コスト高となる)場合には、当該動力の大部分が、比較的効率的な副変速機16を介して発電機22に伝達される。一般に、副変速機16を介して伝達される出力動力の割合が大きくなるに従って、変速機装置20の全体効率が大きくなる。
【0039】
動力混合機構18の伝達率とCVT14の伝達率とを複合することによって、CVT14からの動力及び副変速機16からの動力の割合を、発電機22におけるロード要求の変化に応じて変更することができる。より具体的には、発電機22におけるロード要求の変化によって、CVT14が自身の伝達率を変化させ、これにより発電機22において比較的安定した速度を維持するためにエンジンの回転速度を調整することをエンジンに強制することができる。動力混合機構18内における歯車の構成と共にCVTの伝達率を変化させることによって、CVT14及び副変速機16の動力分割について調整可能となる。
【0040】
図3は、図示の実施例における動力混合機構18の概略的な分解図である。図示の如く、動力混合機構18は、速度調整用遊星歯車列として機能する第1の遊星歯車列80と混合用遊星歯車列として機能する第2の遊星歯車列82とを有している、遊星歯車組立体38を備えている。
【0041】
図示の如く、第1の遊星歯車列80は、太陽歯車84と、遊星歯車86と、変速機装置20のハウジング81に固定されているリング歯車88とを含んでいる。CVT出力動力シャフト44は太陽歯車84に固定状態で接続されているので、CVT出力動力シャフト44の回転速度及び動力が太陽歯車84に作用する。太陽歯車84の回転が遊星歯車86に作用するので、遊星歯車86が太陽歯車84とリング歯車88との間において回転する。上述のように、リング歯車88が変速機装置20のハウジング81に固定されているので、リング歯車88は回転しない。
【0042】
第1の遊星歯車列80では、太陽歯車84が入力部として機能し、遊星歯車86に接続されている遊星キャリア(図示しない)が出力部として機能する。このような装置についての歯車比(gear ratio)は、(1+リング歯車の歯数)/(太陽歯車の歯数)によって計算される。図示する非限定的な実施例では、第1の遊星歯車列80は歯車比3.53を有している。このような装置は、CVT14の出力と混合用遊星歯車列82の入力との間において速度を調整するために利用可能とされる。
【0043】
第2の遊星歯車列82は、太陽歯車90と、遊星歯車92と、リング歯車94とを備えている。副変速機16が太陽歯車90に接続されているので、入力シャフト40の回転速度及び動力が太陽歯車90に作用する。さらに、第1の遊星歯車列80の遊星歯車86の遊星キャリア(図示しない)は、自身の回転速度及び動力を第2の遊星歯車列82の遊星歯車92の遊星キャリア(図示しない)に作用させる。第1の遊星歯車列80及び第2の遊星歯車列82の遊星キャリアそれぞれが相互に接続されているからである。
【0044】
このような態様では、第2の遊星歯車列82は、2つの入力部、すなわち、太陽歯車90を介した副変速機16からの入力部と、遊星歯車92を介したCVT14からの入力部とを備えている。太陽歯車90からの入力と、遊星歯車92の遊星キャリアからの入力との両方が、CVT14及び副変速機16からの回転及び動力の混合をリング歯車94に作用させるように機能する。このような態様では、CVT14及び副変速機16の両方からの動力がリング歯車94に供給されるので、リング歯車94は変速機装置20の出力シャフト42を回転させる。出力シャフト42の回転速度は、発電機22に伝達され、50Hz又は60Hzの周波数を維持するために比較的一定に維持される必要がある。
【0045】
非限定的な実施例では、第2の遊星歯車列82は遊星歯車比1.63を有している。動作中において、リング歯車94の回転速度は、以下の式を利用することによって計算可能である。
ωr=(ωc×(1+R)−ωs)/R
ここで、ωr=遊星リング歯車の回転速度;
ωc=遊星キャリアの回転速度;
ωs=太陽歯車の回転速度;及び
R=遊星歯車比。
【0046】
図3に表わす遊星歯車組立体38は2自由度を有している。遊星歯車組立体38は、2つの独立した入力動力を、すなわち、CVT14からの第1の入力動力と副変速機16からの第2の入力動力とを受けることができる。これら2つの入力動力に基づいて、歯車同士の関係が混合出力動力を調節する。
【0047】
図3に表わす実施例では、CVT14は太陽歯車84に入力動力を供給し、副変速機16は太陽歯車90に入力動力を供給する。その後に、複合出力動力がリング歯車94を介して出力シャフト42に供給される。遊星歯車組立体38が2自由度を有している(すなわち、遊星歯車組立体38が単一の出力動力に複合可能な2つの相違する入力動力を受けることができる)限り、2つの動力源からの入力動力が歯車それぞれに供給され、出力動力が歯車それぞれから受けられ得る一方、遊星歯車組立体38から同一の動作を依然として得ることができる。より具体的には、このことは、2つの入力部の間における動力の再循環とは対照的に、入力速度及び入力トルクの方向が出力部に向かう動力の複合を形成する限り成立する。2自由度の遊星歯車組立体38を所望の性能を得るように構成するための方法については、当業者に知られているので、本明細書では詳述しない。
【0048】
また、当業者であれば理解可能なように、動力が再循環している構成が、CVT内に供給される動力を制限すること及び副変速機内の動力を最大化することという同一の所望の効果を発揮し、これにより結果として、全体的な伝達効率を高めることができる。
【0049】
上述のように、図3に概略的に表わす遊星歯車組立体は、CVT14からの動力と副変速機16からの動力との混合を含んでいる複合出力動力を出力シャフト42に供給するように構成されている。複合出力動力は、第1の割合のCVT14からの動力と、第2の割合の副変速機16からの動力とを備えている。第1の割合と第2の割合との合計は、損失を考慮しなければ100%の複合出力動力である。
【0050】
CVT14からの動力の割合と副変速機16からの動力の割合とが、複合出力動力となるが、一定ではない。その代りに、動力混合機構18によって、これら割合(すなわち動力分割)がCVT14の伝達率に従って変更される。CVT14の伝達率が変化するに従って、CVT14によって供給される出力動力の割合と、副変速機16によって供給される出力動力の割合とが、CVTの伝達率と動力混合機構18の遊星歯車組立体38の歯車比との組み合わせによって調節される。
【0051】
当該図示の実施例では、遊星歯車組立体38は、CVT14の伝達比がオーバードライブからアンダードライブに(すなわち、最小比から最大比に)移行するに従って、CVT14によって出力シャフト42に供給される出力動力の割合が減少するように構成されている、歯車比を有している。このことは、図4のグラフに表わされている。図4は、CVT比がオーバードライブ状態にある(CVT比が約0.45〜約0.75である)場合に、全出力動力のうち比較的大きな割合の出力動力がCVT14によって供給される。CVT比がアンダードライブ状態に向かって変化する(CVT比が約1.0から約2.3に変化する)に従って、CVT14からの動力の割合が減少するので、全出力動力のうち比較的大きな割合の出力動力が、比較的効率的な副変速機16によって供給される。
【0052】
CVT14は、エンジン12が比較的低いエンジン速度及び比較的低いエンジン出力を有している場合には、一般にオーバードライブ状態にあり、エンジン12が比較的高いエンジン速度及び比較的高いエンジン出力を有している場合には、一般にアンダードライブ状態にある。エンジン12の出力動力が大きくなるに従って、当該出力動力のうち多くの出力動力が、CVT14より効率的に動力を伝達する副変速機16を介して発電機22に供給される。このような態様では、発電機22におけるロード要求が高まるに従って、すなわち、より大きなエンジン12からの動力を必要とするに従って、CVTは、より大きな動力が副変速機16を介して発電機22に供給されるアンダードライブ状態に向かって移行する。従って、変速機装置20の全体効率は、エンジン12の出力発生が大きくなるに従って高くなる。
【0053】
上述のように、CVT14は、副変速機16より効率的でない動力伝達経路を有している。副変速機16によって供給される出力動力の割合が大きくなるに従って、変速機装置20の全体効率も高くなる。
【0054】
動作中において、発電機22におけるロード要求が変更された場合には、一般に、CVT14は伝達比を変化させる。発電機22におけるロード要求が変化する場合には、CVT14は、ロード24によって要求される動力について最も効率的な回転速度でエンジン12を動作させる伝達比に、自身の伝達比を常に変化させる。このように伝達比を変化させることによって、エンジン12は、所定の動力要求について効率的に動作する一方、発電機22に供給される回転速度を略一定に維持することができる。
【0055】
上述のように、変速機装置20も、発電機20におけるロード要求が変化した場合に、副変速機16によって供給される複合出力動力の割合が変化するように構成されている。発電機20におけるロード要求が、より大きな動力がエンジン12から必要とされるように変化するので、変速機装置20は、変速機装置20の全体効率が高まるように、CVT14と副変速機16との間において動力分割する。
【0056】
図5に表わす表は、伝達効率106とエンジンの回転速度100とCVT14の伝達率102と全体の伝達率104との間における関係を示している。図5に表わす値は、発電機に対する入力速度を1800rpm(60Hz)、第1の遊星歯車列80についての速度調整遊星歯車比を3,53、第2の遊星歯車列82についての混合用遊星歯車比を1.63、CVT14及び第1の遊星歯車列80についての伝達率を90%、及び、副変速機16についての伝達効率を約100%と仮定した場合の値である。
【0057】
CVT14の伝達率102がオーバードライブ状態からアンダードライブ状態に移行するに従って、変速機組立体全体の伝達率104が大きくなる。変速機組立体全体の伝達率104が大きくなるに従って、副変速機16によって供給される出力動力の割合が、遊星歯車組立体38の物理特性に基づいて大きくなる。従って、図5の表から明らかなように、CVT14が副変速機16より効率的でない場合には、CVT14の伝達率102が(CVT14によって供給される出力動力が徐々に小さくなるように)オーバードライブ状態からアンダードライブ状態に移行するので、変速機装置20の全体効率106が高められる。
【0058】
例えば、CVT14の伝達率102が0.45(オーバードライブ比)である場合には、(図4に基づけば)出力動力の約65%がCVT14によって供給されるので、変速機装置の伝達効率106は約93.5%である。しかしながら、CVT14の伝達率102が1.31(若干のアンダードライブ状態)である場合には、(図4に基づけば)出力動力の約46%がCVT14によって供給されるので、変速機装置20の伝達効率106が96.1%まで高められる。
【0059】
動力混合機構18は、このような動力分割を行うように構成されている。CVT14の伝達率が0.82以上である場合には、副変速機16によって供給される出力動力の割合は、CVT14によって供給される動力の割合より大きい。動力の一部分が副変速機16を介して供給されることによって、変速機装置20の動力の伝達効率が高められる。留意すべきでは、当業者であれば、所望の動力分割性を得るために、遊星歯車組立体38の歯車比及び構成を選定可能なことである。
【0060】
図6は、エンジン12からの動力を上述した発電機22に伝達させるための非限定的な方法を要約したフローチャートである。
【0061】
最初に、ステップ110,112において、当該方法は、動力混合機構においてCVTからの動力と副変速機からの動力とを受けるステップを含んでいる。当該ステップが逐次的に実施されることが図示されているが、当然ながら、当該ステップが、同時に又は逆の順序で実施されても良い。
【0062】
当業者であれば理解可能なように、変速機装置20全体において同様に効率を向上させるために動力を循環させる方法(power looping strategy)を利用している、異なる遊星歯車組立体38を利用することもできる。非限定的な例示として、このような構成は、特定のCVT比において動力の150%が副変速機に伝達されると共に動力の−50%がCVTに伝達されるように、動力を循環させることができる。従って、ステップ110又は112における動力は正数であっても負数であっても良いことは言うまでもない。
【0063】
ステップ114では、当該方法は、CVTからの動力と副変速機からの動力とを複合するステップであって、複合出力動力に占めるCVTからの動力の割合が、発電機におけるロード要求に従って変動するステップを含んでいる。動力混合機構がCVTからの動力と副変速機からの動力とを複合する方法の一例は、CVTからの動力の割合が変化する方法と同様であり、上記において詳述した通りである。
【0064】
図1を参照すると、電子制御装置28は、エンジン12とCVT14との間に位置決めされているクラッチ32と通信している状態にある。クラッチ32は、CVT14をエンジン12から係合解除するように機能する任意の適切な(機械式、液圧式、又は電磁式)クラッチ機構であれば良い。クラッチが作動した場合には、CVT14がエンジン12から係合解除されるので、CVT14はエンジン12から動力も回転運動も受けない。CVT14が係合解除された場合には、エンジン12からの動力及び回転運動のすべてが、エンジン12から副変速機16を介して発電機22に伝達される。
【0065】
当業者にとっては言うまでもなく、遊星歯車組立体38の要素が動作することによって、エンジン12からの動力及び回転運動のすべてがエンジン12から副変速機16を介して発電機22に伝達される必要がある。例えば、遊星キャリアは、惰性で回転している太陽歯車84を介して動力が循環することを防止する。
【0066】
上述のように、副変速機16は、CVT14よりも効率的に発電機22に動力を伝達させることができる。従って、CVT14をエンジン12から係合解除することによって、エンジン12からの動力及び回転運動のすべてが、副変速機16を介して比較的高効率で発電機22に伝達可能とされる。
【0067】
CVT14がエンジン12から係合解除される、このような直接駆動構造は、発電機の出力範囲及び速度範囲の一部分について有用であるにすぎないかもしれない。一例として、80%〜100%の動力を発生させている発電機22は、CVT変速機からの動力損失を回避するために、及び、より大きな動力をより効率的にエンジン12から発電機22に供給させるために、上述の実施例では直接駆動装置である副変速機16を利用することができる。しかしながら、動力が80%を下回った場合には、CVT14は、エンジンの速度を低減するために、及び、出力範囲の残り部分についてより多くの燃料を確実に節約するために再び動作する。
【0068】
従って、非限定的な実施例では、電子制御装置28は、発電機22におけるロード要求を示す電力計26からの信号を監視する。さらに、電子制御装置28は、発電機22におけるロード要求が事前設定された範囲内であることを検出した際に、電子制御装置がクラッチ32を作動させるように機能することによって、CVT14がエンジン12から係合解除されるような、論理回路及びプログラム指令を備えている。このような態様では、発電機22におけるロード要求が事前設定された範囲内である場合に、CVT14がエンジン12から接続解除されるので、変速機装置20は、実施可能な最も効率的な方法でエンジン12から発電機22に動力を伝達させることができる。
【0069】
図1に表わすシステムでは、エンジンフライホイール34の慣性が出力フライホイール36の慣性より小さいことに留意すべきである。エンジンの速度が変動するにも関わらず、システムの出力が一定の速度であるからである。従って、オルタネータに作用するロードが突然遮断された場合には、大きな出力フライホイール36に蓄積された慣性エネルギが、発電機の速度を比較的一定に保つために利用される。この時、変速機システムがシフトダウンされ、この出力回転慣性エネルギの一部分がエンジンに伝達され、エンジンの速度が急速に高められる。このようにエンジンを急加速することによって、より大きな動力をより急速に伝達させ、これにより、システムを安定状態に戻すと共にシステムの応答時間を低減することができる。
【0070】
当業者であれば容易に理解可能なように、内燃エンジン12を、例えばガソリンエンジン、ディーゼルエンジンやガス燃焼エンジンのような他の原動機に置き換えることができる。すべての原動機が、原動機の回転速度及び/又は出力トルクが様々なパラメータに従って利用者又は自動制御装置によって調整可能とされるように、利用者によって制御可能とされることに留意すべきである。
【0071】
添付図面及び上述の説明は発電機のための変速機装置に関連するが、他のタイプのロードが出力シャフト、すなわち図示の実施例における遊星歯車装置82のリング歯車94と関連していることに留意すべきである。例えば、ポンプ、コンプレッサ、コンベア、ファン、エンジンの補機やターボチャージャーが、このような変速機装置と関連している場合がある。
【0072】
言うまでもなく、本発明は、その用途において、添付図面及び上述の説明における構造及び部品の詳細に限定される訳ではない。本発明は、他の実施例及び様々な方法によって実現可能である。また、言うまでもなく、本明細書で用いられた用語及び述語は、本発明を説明することを目的とするものであり、限定することを目的とする訳ではない。さらに、本発明は図示の実施例によって上述のように説明されるが、本発明は、その技術的思想、技術的範囲、及び性質から逸脱しない限り、変更可能である。
【符号の説明】
【0073】
10 発電機装置
12 内燃エンジン
14 CVT
16 副変速機
18 動力混合機構
20 変速機装置
22 発電機
24 ロード
26 電力計
27 スロットル
28 電子制御装置
32 クラッチ
33 入力速度センサ
34 エンジンフライホイール
35 出力速度センサ
36 出力フライホイール
38 遊星歯車組立体
40 入力シャフト
44 CVT出力動力シャフト
46 入力トロイダルディスク
48 入力トロイダルディスク
50 出力トロイダルディスク
52 ケージ状構造体
54 第1のトロイダルキャビティ
56 第2のトロイダルキャビティ
58 トロイダルレース
60 トロイダルレース
62 トロイダルレース
64 トロイダルレース
66 摩擦ローラ
68 摩擦ローラ
80 第1の遊星歯車列
81 ハウジング
82 第2の遊星歯車列
84 太陽歯車
86 遊星歯車
88 リング歯車
94 リング歯車
100 エンジンの回転速度
102 CVT104の伝達率
104 CVT
106 伝達効率

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御可能な変動出力を有している主動機から出力シャフトに動力を伝達させるための変速機装置であって、
動力源の変動出力から動力を受けるように、及び、CVT出力動力を供給するように構成されている無段変速機(CVT)と、
前記動力源の前記変動出力から動力を受けるように、及び、副変速機出力動力を供給するように構成されている副変速機と、
前記CVT出力動力と前記副変速機出力動力とを複合することによって、前記出力シャフトに供給するための複合出力動力を生成するように構成されている動力混合機構と、
を備えている前記変速機装置において、
前記複合出力動力に占める前記CVT出力動力の割合が、前記動力源によって供給される動力が大きくなるに従って小さくなることを特徴とする変速機装置。
【請求項2】
前記出力シャフトが、発電機の入力に関連していることを特徴とする請求項1に記載の変速機装置。
【請求項3】
前記CVTの伝達率を調整することによって、前記複合出力動力に占める前記CVT出力動力の割合が調整されることを特徴とする請求項2に記載の変速機装置。
【請求項4】
前記動力源が、内燃エンジンであることを特徴とする請求項2に記載の変速機装置。
【請求項5】
前記複合出力動力に占める前記CVT出力動力の割合が、前記CVTの伝達率がオーバードライブ状態からアンダードライブ状態に移行するに従って小さくなることを特徴とする請求項2に記載の変速機装置。
【請求項6】
前記複合出力動力に占める前記CVT出力動力の割合が、前記CVTの伝達率がアンダードライブ状態の伝達率である場合に、前記複合出力動力に占める前記副変速機出力動力の割合より小さいことを特徴とする請求項5に記載の変速機装置。
【請求項7】
前記発電機におけるロード要求の変化に応じて、前記CVTの伝達率を調整するように構成されている電子制御装置を備えていることを特徴とする請求項3に記載の変速機装置。
【請求項8】
前記変速機装置が、前記発電機に関連している電力計を備えており、
前記電力計が、ロード要求に関するデータを前記電子制御装置に供給するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の変速機装置。
【請求項9】
前記電子制御装置が、前記動力源の速度及び/又は動力を変化させるために前記動力源を制御するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の変速機装置。
【請求項10】
前記複合出力動力の速度に関するデータを前記電子制御装置に供給するように構成されている第1の速度センサを備えていることを特徴とする請求項7に記載の変速機装置。
【請求項11】
前記動力源の速度に関するデータを前記電子制御装置に供給するように構成されている第2の速度センサを備えていることを特徴とする請求項10に記載の変速機装置。
【請求項12】
前記動力源の回転式出力シャフトに関連している慣性が小さいフライホイールを備えていることを特徴とする請求項2に記載の変速機装置。
【請求項13】
前記発電機の回転式入力シャフトに関連している慣性が大きいフライホイールを備えていることを特徴とする請求項12に記載の変速機装置。
【請求項14】
前記副変速機が、前記CVTの入力シャフトを備えていることを特徴とする請求項2に記載の変速機装置。
【請求項15】
前記動力混合機構が、遊星歯車組立体を備えていることを特徴とする請求項2に記載の変速機装置。
【請求項16】
前記遊星歯車組立体が、
第1の太陽歯車と、第1の遊星歯車列と、固定されたリング歯車とを備えている第1の遊星機構と、
第2の太陽歯車と、第2の遊星歯車列と、前記複合出力動力をロードに供給するために出力シャフトと連通しているリング歯車とを備えている第2の遊星機構と、
を備えており、
前記CVT出力動力が前記第1の太陽歯車に供給され、前記副変速機出力動力が前記第2の太陽歯車に供給されることを特徴とする請求項15に記載の変速機装置。
【請求項17】
前記第1の遊星歯車列と前記第2の遊星歯車列とが、遊星キャリアそれぞれを介して相互に接続されていることを特徴とする請求項16に記載の変速機装置。
【請求項18】
前記第1の遊星機構と前記第2の遊星機構と前記出力シャフトとが、同軸に配置されていることを特徴とする請求項16に記載の変速機装置。
【請求項19】
前記第2の遊星機構の混合比が、1.63であることを特徴とする請求項16に記載の変速機装置。
【請求項20】
前記第1の遊星機構の混合比が、3.53であることを特徴とする請求項19に記載の変速機装置。
【請求項21】
前記CVTが、トロイダルCVTであることを特徴とする請求項2に記載の変速機装置。
【請求項22】
変動する制御可能な出力を有している主動機から出力シャフトに動力を供給するための方法であって、
動力混合機構において無段変速機(CVT)出力動力を受けるステップと、
前記動力混合機構において副変速機出力動力を受けるステップと、
前記動力混合機構において前記CVT出力動力及び前記副変速機出力動力を複合することによって、前記出力シャフトに供給するための複合出力動力を生成するステップと、
を備えている前記方法において、
前記複合出力動力に占める前記副変速機出力動力の割合が、前記出力シャフトにおけるロード要求の変化に応じて変化することを特徴とする方法。
【請求項23】
前記出力シャフトが、発電機に関連していることを特徴とする請求項22に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2013−521456(P2013−521456A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556351(P2012−556351)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【国際出願番号】PCT/CA2011/000241
【国際公開番号】WO2011/109891
【国際公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(512232975)トランスミッション・シーヴイティーコープ・インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】