説明

半導体記憶装置及びデータ処理システム

【課題】複数のコアチップとインターフェースチップからなる半導体記憶装置においてリフレッシュ動作時におけるピーク電流を低減する。
【解決手段】予め互いに異なるチップ情報LIDが付与される複数のコアチップCC0〜CC7を備え、内部リフレッシュコマンドREFaを互いにタイミングの異なる複数のリフレッシュコマンドREFbに分割し、分割されたリフレッシュコマンドREFbのカウント値C2とチップ情報LIDの少なくとも一部とが互いに一致したコアチップにおいてリフレッシュ動作が実行される。これにより、複数のコアチップCC0〜CC7に内部リフレッシュコマンドREFbが共通に供給される場合であっても、各コアチップにおけるリフレッシュ動作のタイミングをずらすことが可能となる。これにより、リフレッシュ動作時におけるピーク電流を低減することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体記憶装置及びデータ処理システムに関し、特に、リフレッシュ動作によってデータの保持が必要な半導体記憶装置及びこれを備えるデータ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
代表的な半導体記憶装置の一つであるDRAM(Dynamic Random Access Memory)は、1個のトランジスタと1個のキャパシタによってメモリセルが構成されることから、メモリセル1個あたりの占有面積が小さく、高い集積度を得ることができるという優れた特長を有している。その反面、メモリセルに書き込まれたデータは一定時間が経過すると消失することから、定期的にリフレッシュ動作を実行する必要がある。
【0003】
リフレッシュ動作においては、多数のセンスアンプが同時に活性化されることから、比較的大きな電流が流れる。この点を考慮して、特許文献1には外部からリフレッシュコマンドが発行された場合、バンクごとにリフレッシュ動作を行うタイミングをずらすことによってピーク電流を抑制する方法が提案されている。この方法は、チップ内部におけるリフレッシュ信号の伝送パスをバンクごとに独立して設けることによって容易に実現可能である。
【0004】
他方、近年においては、DRAMのフロントエンド部とバックエンド部をそれぞれ別個のチップに集積し、これらを積層することによって一つの半導体記憶装置を構成する方法が提案されている(特許文献2参照)。この方法によれば、それぞれバックエンド部が集積された複数のコアチップについては、メモリコアに割り当て可能な占有面積が増大することから、1チップ当たり(一つのコアチップ当たり)の記憶容量を増大させることが可能となる。一方、フロントエンド部が集積され、複数のコアチップに共通なインターフェースチップについては、メモリコアとは異なるプロセスで作製できるため、高速なトランジスタによって回路を形成することが可能となる。しかも、1つのインターフェースチップに対して複数のコアチップを割り当てることができるため、全体として非常に大容量且つ高速な半導体記憶装置を提供することが可能となる。
【0005】
この種の半導体記憶装置においては、各コアチップを同じマスクによって製造することがコスト面から極めて重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−30439号公報
【特許文献2】特開2007−157266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、各コアチップを同じマスクによって製造すると、各コアチップが互いに同じ回路構成となることから、インターフェースチップから特定のコアチップに対して選択的に信号を与えることが困難となる。このため、この種の半導体記憶装置においては、特許文献1のように、リフレッシュ信号の伝送パスを複数設けることによってリフレッシュ動作を選択的に実行することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による半導体記憶装置は、予め互いに異なるチップ情報が付与される複数のコアチップを備えた半導体記憶装置であって、第1のリフレッシュコマンドを互いにタイミングの異なる複数の第2のリフレッシュコマンドに分割し、分割された前記第2のリフレッシュコマンドのカウント情報と前記チップ情報とを比較し、前記カウント情報と前記チップ情報の少なくとも一部とが互いに一致したコアチップにおいてリフレッシュ動作が実行されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、チップ情報を参照してリフレッシュ動作を行っていることから、複数のコアチップにリフレッシュコマンドが共通に供給される場合であっても、各コアチップにおけるリフレッシュ動作のタイミングをずらすことが可能となる。これにより、リフレッシュ動作時におけるピーク電流を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の好ましい実施形態による半導体記憶装置10の構造を説明するための模式的な断面図である。
【図2】コアチップに設けられたTSVの種類を説明するための図である。
【図3】図2(a)に示すタイプのTSV1の構造を示す断面図である。
【図4】半導体記憶装置10の回路構成を示すブロック図である。
【図5】層アドレスの生成に関連する回路を抜き出して示す図である。
【図6】リフレッシュ制御回路100の回路図である。
【図7】リフレッシュ制御回路100の動作を説明するためのタイミング図である。
【図8】リフレッシュ制御回路200の回路図である。
【図9】内部リフレッシュコマンドREFbの発生回数とリフレッシュ動作を行うコアチップCC0〜CC7との関係を示す表である。
【図10】他の実施形態による半導体記憶装置10aの回路構成を示すブロック図である。
【図11】リフレッシュ制御回路300の回路図である。
【図12】リフレッシュ制御回路300の動作を説明するためのタイミング図である。
【図13】バンク選択回路400の回路図である。
【図14】バンク選択回路400の動作を説明するためのタイミング図である。
【図15】半導体記憶装置10を用いたデータ処理システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の好ましい実施形態による半導体記憶装置10の構造を説明するための模式的な断面図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態による半導体記憶装置10は、互いに同一の機能、構造を持ち、夫々同一の製造マスクで製作された8枚のコアチップCC0〜CC7、コアチップとは異なる製造マスクで製作された1枚のインターフェースチップIF及び1枚のインターポーザIPが積層された構造を有している。コアチップCC0〜CC7及びインターフェースチップIFはシリコン基板を用いた半導体チップであり、いずれもシリコン基板を貫通する多数の貫通電極TSV(Through Silicon Via)によって上下に隣接するチップと電気的に接続されている。一方、インターポーザIPは樹脂からなる回路基板であり、その裏面IPbには複数の外部端子(半田ボール)SBが形成されている。
【0014】
コアチップCC0〜CC7は、「外部端子を介して外部とのインターフェースを行ういわゆるフロントエンド部と複数の記憶セルとそれら記憶セルへアクセスするいわゆるバックエンド部の両者を含む周知で一般的なそれ自身が単体チップでも動作し、メモリコントローラと直接通信できる通常のメモリチップである1GbのDDR3(Double Data Rate 3)型SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)」に含まれる回路ブロックのうち、外部とのインターフェースを行ういわゆるフロントエンド部(フロントエンド機能)が削除された半導体チップである。言い換えれば、原則として、バックエンド部に属する回路ブロックのみが集積された半導体チップである。フロントエンド部に含まれる回路ブロックとしては、メモリセルアレイとデータ入出力端子との間で入出力データのパラレル/シリアル変換を行うパラレルシリアル変換回路(データラッチ回路)や、データの入出力タイミングを制御するDLL(Delay Locked Loop)回路などが挙げられる。詳細は後述する。インターフェースチップIFは、フロントエンド部のみが集積された半導体チップである。よって、インターフェースチップの動作周波数は、コアチップの動作周波数よりも高い。コアチップCC0〜CC7にはフロントエンド部に属するこれらの回路は含まれていないため、コアチップの製造過程において、そのコアチップがウェハ状態で実施されるテスト動作時を除きコアチップCC0〜CC7を単体で動作させることはできない。コアチップCC0〜CC7を動作させるためには、インターフェースチップIFが必要である。よって、コアチップは、一般的な単体チップの記憶集積度よりも集積度が高い。本実施形態による半導体装置10は、インターフェースチップは、外部と第1の動作周波数で通信するフロントエンド機能を有し、複数のコアチップは、インターフェースチップとのみ通信し、且つ第1の動作周波数よりも低い第2の動作周波数で通信するバックエンド機能を有する。よって、複数のコアチップのそれぞれは、複数の情報を記憶するメモリセルアレイを備え、複数のコアチップからインターフェースチップへパラレルに供給される一つのI/O(DQ)当たりの複数のリードデータは、インターフェースチップからコアチップへ与える一回のリードコマンドに関連する複数のビット数である。所謂、複数のビット数は、周知のプリフェッチデータ数に対応する。
【0015】
インターフェースチップIFは、8枚のコアチップCC0〜CC7に対する共通のフロントエンド部として機能する。したがって、外部からのアクセスは全てインターフェースチップIFを介して行われ、データの入出力もインターフェースチップIFを介して行われる。本実施形態では、インターポーザIPとコアチップCC0〜CC7との間にインターフェースチップIFが配置されているが、インターフェースチップIFの位置については特に限定されず、コアチップCC0〜CC7よりも上部に配置しても構わないし、インターポーザIPの裏面IPbに配置しても構わない。インターフェースチップIFをコアチップCC0〜CC7の上部にフェースダウンで又はインターポーザIPの裏面IPbにフェースアップで配置する場合には、インターフェースチップIFにTSVを設ける必要はない。また、インターフェースチップIFは、2つのインターポーザIPに挟まれるように配置しても良い。
【0016】
インターポーザIPは、半導体記憶装置10の機械的強度を確保するとともに、電極ピッチを拡大するための再配線基板として機能する。つまり、インターポーザIPの上面IPaに形成された電極91をスルーホール電極92によって裏面IPbに引き出し、裏面IPbに設けられた再配線層93によって、外部端子SBのピッチを拡大している。図1には、2個の外部端子SBのみを図示しているが、実際には多数の外部端子が設けられている。外部端子SBのレイアウトは、規格により定められたDDR3型のSDRAMにおけるそれと同じである。したがって、外部のコントローラからは1個のDDR3型のSDRAMとして取り扱うことができる。
【0017】
図1に示すように、最上部のコアチップCC0の上面はNCF(Non-Conductive Film)94及びリードフレーム95によって覆われており、コアチップCC0〜CC7及びインターフェースチップIFの各チップ間のギャップはアンダーフィル96で充填され、またその周囲は封止樹脂97によって覆われている。これにより、各チップが物理的に保護される。
【0018】
コアチップCC0〜CC7に設けられたTSVの大部分は、積層方向から見た平面視で、すなわち図1に示す矢印Aから見た場合に、同じ位置に設けられた他層のTSVと短絡されている。つまり、図2(a)に示すように、平面視で同じ位置に設けられた上下のTSV1が短絡され、これらTSV1によって1本の配線が構成されている。各コアチップCC0〜CC7に設けられたこれらのTSV1は、当該コアチップ内の内部回路4にそれぞれ接続されている。したがって、インターフェースチップIFから図2(a)に示すTSV1に供給される入力信号(コマンド信号、アドレス信号など)は、コアチップCC0〜CC7の内部回路4に共通に入力される。また、コアチップCC0〜CC7からTSV1に供給される出力信号(データなど)は、ワイヤードオアされてインターフェースチップIFに入力される。
【0019】
これに対し、一部のTSVについては、図2(b)に示すように、平面視で同じ位置に設けられた他層のTSV2と直接接続されるのではなく、当該コアチップCC0〜CC7に設けられた内部回路5を介して接続されている。つまり、各コアチップCC0〜CC7に設けられたこれら内部回路5がTSV2を介してカスケード接続されている。この種のTSV2は、各コアチップCC0〜CC7に設けられた内部回路5に所定の情報を順次転送するために用いられる。このような情報としては、後述する層アドレス情報が挙げられる。
【0020】
さらに他の一部のTSV群については、図2(c)に示すように、平面視で異なる位置に設けられた他層のTSVと短絡されている。この種のTSV群3に対しては、平面視で所定の位置Pに設けられたTSV3aに各コアチップCC0〜CC7の内部回路6が接続されている。これにより、各コアチップに設けられた内部回路6に対して選択的に情報を入力することが可能となる。このような情報としては、後述する不良チップ情報が挙げられる。
【0021】
このように、コアチップCC0〜CC7に設けられたTSVは、図2(a)〜(c)に示す3タイプ(TSV1〜TSV3)が存在する。上述の通り、大部分のTSVは図2(a)に示すタイプであり、アドレス信号、コマンド信号、クロック信号などは図2(a)に示すタイプのTSV1を介して、インターフェースチップIFからコアチップCC0〜CC7に供給される。また、リードデータ及びライトデータについても、図2(a)に示すタイプのTSV1を介してインターフェースチップIFに入出力される。これに対し、図2(b),(c)に示すタイプのTSV2,TSV3は、互いに同一の構造を有するコアチップCC0〜CC7に対して、個別の情報を与えるために用いられる。
【0022】
図3は、図2(a)に示すタイプのTSV1の構造を示す断面図である。
【0023】
図3に示すように、TSV1はシリコン基板80及びその表面の層間絶縁膜81を貫通して設けられている。TSV1の周囲には絶縁リング82が設けられており、これによって、TSV1とトランジスタ領域との絶縁が確保される。図3に示す例では絶縁リング82が二重に設けられており、これによってTSV1とシリコン基板80との間の静電容量が低減されている。
【0024】
シリコン基板80の裏面側におけるTSV1の端部83は、裏面バンプ84で覆われている。裏面バンプ84は、下層のコアチップに設けられた表面バンプ85と接する電極である。表面バンプ85は、各配線層L0〜L3に設けられたパッドP0〜P3及びパッド間を接続する複数のスルーホール電極TH1〜TH3を介して、TSV1の端部86に接続されている。これにより、平面視で同じ位置に設けられた表面バンプ85と裏面バンプ84は、短絡された状態となる。尚、図示しない内部回路との接続は、配線層L0〜L3に設けられたパッドP0〜P3から引き出される内部配線(図示せず)を介して行われる。
【0025】
図4は、半導体記憶装置10の回路構成を示すブロック図である。
【0026】
図4に示すように、インターポーザIPに設けられた外部端子には、クロック端子11a,11b、クロックイネーブル端子11c、コマンド端子12a〜12e、アドレス端子13、データ入出力端子14、データストローブ端子15a,15b、キャリブレーション端子16、及び電源端子17a,17bが含まれている。これら外部端子は、全てインターフェースチップIFに接続されており、電源端子17a,17bを除きコアチップCC0〜CC7には直接接続されない。
【0027】
まず、これら外部端子とフロントエンド機能であるインターフェースチップIFとの接続関係、並びに、インターフェースチップIFの回路構成について説明する。
【0028】
クロック端子11a,11bはそれぞれ外部クロック信号CK,/CKが供給される端子であり、クロックイネーブル端子11cはクロックイネーブル信号CKEが入力される端子である。供給された外部クロック信号CK,/CK及びクロックイネーブル信号CKEは、インターフェースチップIFに設けられたクロック発生回路21に供給される。本明細書において信号名の先頭に「/」が付されている信号は、対応する信号の反転信号又はローアクティブな信号であることを意味する。したがって、外部クロック信号CK,/CKは互いに相補の信号である。クロック発生回路21は内部クロック信号ICLKを生成する回路であり、生成された内部クロック信号ICLKは、インターフェースチップIF内の各種回路ブロックに供給される他、TSVを介してコアチップCC0〜CC7にも共通に供給される。
【0029】
また、インターフェースチップIFにはDLL回路22が含まれており、DLL回路22によって入出力用クロック信号LCLKが生成される。入出力用クロック信号LCLKは、インターフェースチップIFに含まれる入出力バッファ回路23に供給される。DLL機能は、半導体装置10が外部と通信するに当たり、外部との同期がマッチングされた信号LCLKでフロントエンドを制御するからである。故に、バックエンドであるコアチップCC0〜CC7には、DLL機能は不要である。
【0030】
コマンド端子12a〜12eは、それぞれロウアドレスストローブ信号/RAS、カラムアドレスストローブ信号/CAS、ライトイネーブル信号/WE、チップセレクト信号/CS、及びオンダイターミネーション信号ODTが供給される端子である。これらのコマンド信号は、インターフェースチップIFに設けられたコマンド入力バッファ31に供給される。コマンド入力バッファ31に供給されたこれらコマンド信号は、コマンドデコーダ32に供給される。コマンドデコーダ32は、内部クロックICLKに同期して、コマンド信号の保持、デコード及びカウントなどを行うことによって、各種内部コマンドICMDを生成する回路である。生成された内部コマンドICMDは、インターフェースチップIF内の各種回路ブロックに供給される他、TSVを介してコアチップCC0〜CC7にも共通に供給される。
【0031】
また、インターフェースチップIFにはリフレッシュ制御回路100が含まれており、コマンドデコーダ32にリフレッシュコマンドが入力された場合には、コマンドデコーダ32からリフレッシュ制御回路100に内部リフレッシュコマンドREFaが供給される。詳細については後述するが、リフレッシュ制御回路100は内部リフレッシュコマンドREFaを分割することによって内部リフレッシュコマンドREFbを複数回活性化させ、これらをコアチップCC0〜CC7に供給する役割を果たす。
【0032】
アドレス端子13は、アドレス信号A0〜A15,BA0〜BA2が供給される端子であり、供給されたアドレス信号A0〜A15,BA0〜BA2は、インターフェースチップIFに設けられたアドレス入力バッファ41に供給される。アドレス入力バッファ41の出力は、TSVを介してコアチップCC0〜CC7に共通に供給される。また、モードレジスタセットにエントリーしている場合には、アドレス信号A0〜A15はインターフェースチップIFに設けられたモードレジスタ42に供給される。また、アドレス信号BA0〜BA2(バンクアドレス)については、インターフェースチップIFに設けられた図示しないアドレスデコーダによってデコードされ、これにより得られるバンク選択信号Bがデータラッチ回路25に供給される。これは、ライトデータのバンク選択がインターフェースチップIF内で行われるためである。
【0033】
データ入出力端子14は、リードデータ又はライトデータDQ0〜DQ15の入出力を行うための端子である。また、データストローブ端子15a,15bは、ストローブ信号DQS,/DQSの入出力を行うための端子である。これらデータ入出力端子14及びデータストローブ端子15a,15bは、インターフェースチップIFに設けられた入出力バッファ回路23に接続されている。入出力バッファ回路23には、入力バッファIB及び出力バッファOBが含まれており、DLL回路22より供給される入出力用クロック信号LCLKに同期して、リードデータ又はライトデータDQ0〜DQ15及びストローブ信号DQS,/DQSの入出力を行う。また、入出力バッファ回路23は、コマンドデコーダ32から内部オンダイターミネーション信号IODTが供給されると、出力バッファOBを終端抵抗として機能させる。さらに、入出力バッファ回路23には、キャリブレーション回路24からインピーダンスコードDRZQが供給されており、これによって出力バッファOBのインピーダンスが指定される。入出力バッファ回路23は、周知のFIFO回路を含む。
【0034】
キャリブレーション回路24には、出力バッファOBと同じ回路構成を有するレプリカバッファRBが含まれており、コマンドデコーダ32よりキャリブレーション信号ZQが供給されると、キャリブレーション端子16に接続された外部抵抗(図示せず)の抵抗値を参照することによってキャリブレーション動作を行う。キャリブレーション動作とは、レプリカバッファRBのインピーダンスを外部抵抗の抵抗値と一致させる動作であり、得られたインピーダンスコードDRZQが入出力バッファ回路23に供給される。これにより、出力バッファOBのインピーダンスが所望の値に調整される。
【0035】
入出力バッファ回路23は、データラッチ回路25に接続されている。データラッチ回路25は、周知なDDR機能を実現するレイテンシ制御によって動作するFIFO機能を実現するFIFO回路(不図示)とマルチプレクサMUX(不図示)とを含み、コアチップCC0〜CC7から供給されるパラレルなリードデータをシリアル変換するとともに、入出力バッファから供給されるシリアルなライトデータをパラレル変換する回路である。したがって、データラッチ回路25と入出力バッファ回路23との間はシリアル接続であり、データラッチ回路25とコアチップCC0〜CC7との間はパラレル接続である。本実施形態では、コアチップCC0〜CC7がDDR3型のSDRAMのバックエンド部であり、プリフェッチ数が8ビットである。また、データラッチ回路25とコアチップCC0〜CC7はバンクごとに接続されており、各コアチップCC0〜CC7に含まれるバンク数は8バンクである。したがって、データラッチ回路25とコアチップCC0〜CC7との接続は1DQ当たり64ビット(8ビット×8バンク)となる。
【0036】
このように、データラッチ回路25とコアチップCC0〜CC7との間においては、基本的に、シリアル変換されていないパラレルデータが入出力される。つまり、通常のSDRAM(それは、フロントエンドとバックエンドが1つのチップで構成される)では、チップ外部との間でのデータの入出力がシリアルに行われる(つまり、データ入出力端子は1DQ当たり1個である)のに対し、コアチップCC0〜CC7では、インターフェースチップIFとの間でのデータの入出力がパラレルに行われる。この点は、通常のSDRAMとコアチップCC0〜CC7との重要な相違点である。但し、プリフェッチしたパラレルデータを全て異なるTSVを用いて入出力することは必須でなく、コアチップCC0〜CC7側にて部分的なパラレル/シリアル変換を行うことによって、1DQ当たり必要なTSVの数を削減しても構わない。例えば、1DQ当たり64ビットのデータを全て異なるTSVを用いて入出力するのではなく、コアチップCC0〜CC7側にて2ビットのパラレル/シリアル変換を行うことによって、1DQ当たり必要なTSVの数を半分(32個)に削減しても構わない。
【0037】
更に、データラッチ回路25は、インターフェースチップ単位で試験ができる機能が付加されている。インターフェースチップには、バックエンド部が存在しない。このため、原則として単体で動作させることはできない。しかしながら、単体での動作が一切不可能であると、ウェハ状態でのインターフェースチップの動作試験を行うことができなくなってしまう。これは、インターフェースチップと複数のコアチップの組み立て工程を経た後でなければ、半導体装置10を試験することができないことを示し、半導体装置10を試験することによって、インターフェースチップを試験することを意味する。インターフェースチップに回復できない欠陥がある場合、半導体装置10全体の損失を招くことになる。この点を考慮して、本実施形態では、データラッチ回路25には、試験用に擬似的なバックエンド部の一部が設けられており、試験時に簡素な記憶機能が可能とされている。
【0038】
電源端子17a,17bは、それぞれ電源電位VDD,VSSが供給される端子であり、インターフェースチップIFに設けられたパワーオン検出回路43に接続されるとともに、TSVを介してコアチップCC0〜CC7にも接続されている。パワーオン検出回路43は、電源の投入を検出する回路であり、電源の投入を検出するとインターフェースチップIFに設けられた層アドレスコントロール回路45を活性化させる。
【0039】
層アドレスコントロール回路45は、本実施形態による半導体記憶装置10のI/O構成に応じて層アドレスを変更するための回路である。上述の通り、本実施形態による半導体記憶装置10は16個のデータ入出力端子14を備えており、これにより最大でI/O数を16ビット(DQ0〜DQ15)に設定することができるが、I/O数がこれに固定されるわけではなく、8ビット(DQ0〜DQ7)又は4ビット(DQ0〜DQ3)に設定することも可能である。これらI/O数に応じてアドレス割り付けが変更され、層アドレスも変更される。層アドレスコントロール回路45は、I/O数に応じたアドレス割り付けの変更を制御する回路であり、TSVを介して各コアチップCC0〜CC7に共通に接続されている。
【0040】
また、インターフェースチップIFには層アドレス設定回路44も設けられている。層アドレス設定回路44は、TSVを介してコアチップCC0〜CC7に接続されている。層アドレス設定回路44は、図2(b)に示すタイプのTSV2を用いて、コアチップCC0〜CC7の層アドレス発生回路46にカスケード接続されており、テスト時においてコアチップCC0〜CC7に設定された層アドレスを読み出す役割を果たす。
【0041】
さらに、インターフェースチップIFには不良チップ情報保持回路33が設けられている。不良チップ情報保持回路33は、正常に動作しない不良コアチップがアセンブリ後に発見された場合に、そのチップ番号を保持する回路である。不良チップ情報保持回路33は、TSVを介してコアチップCC0〜CC7に接続されている。不良チップ情報保持回路33は、図2(c)に示すタイプのTSV3を用いて、シフトされながらコアチップCC0〜CC7に接続されている。
【0042】
以上が外部端子とインターフェースチップIFとの接続関係、並びに、インターフェースチップIFの回路構成の概要である。次に、コアチップCC0〜CC7の回路構成について説明する。
【0043】
図4に示すように、バックエンド機能であるコアチップCC0〜CC7に含まれるメモリセルアレイ50は、いずれも8バンクに分割されている。尚、バンクとは、個別にコマンドを受け付け可能な単位である。言い換えれば、夫々のバンクは、互いに排他制御で独立に動作することができる。半導体装置10外部からは、独立に夫々のバンクをアクセスできる。例えば、バンク1のメモリセルアレイ50とバンク2のメモリセルアレイ50は、異なるコマンドにより夫々対応するワード線WL、ビット線BL等を、時間軸的に同一の期間に個別にアクセス制御できる非排他制御の関係である。例えば、バンク1をアクティブ(ワード線とビット線をアクティブ)に維持しつつ、更にバンク2をアクティブに制御することができる。リード但し、半導体装置の外部端子(例えば、複数の制御端子、複数のI/O端子)は、共有している。メモリセルアレイ50内においては、複数のワード線WLと複数のビット線BLが交差しており、その交点にはメモリセルMCが配置されている(図4においては、1本のワード線WL、1本のビット線BL及び1個のメモリセルMCのみを示している)。ワード線WLの選択はロウデコーダ51によって行われる。また、ビット線BLはセンス回路53内の対応するセンスアンプSAに接続されている。センスアンプSAの選択はカラムデコーダ52によって行われる。
【0044】
ロウデコーダ51は、ロウ制御回路61より供給されるロウアドレスによって制御される。ロウ制御回路61には、TSVを介してインターフェースチップIFより供給されるロウアドレスを受けるアドレスバッファ61aが含まれており、アドレスバッファ61aによってバッファリングされたロウアドレスがロウデコーダ51に供給される。TSVを介して供給されるアドレス信号は、入力バッファB1を介して、ロウ制御回路61などに供給される。また、ロウ制御回路61にはリフレッシュカウンタ61bも含まれており、コントロールロジック回路63から内部リフレッシュコマンドREFcが発行された場合には、リフレッシュカウンタ61bが示すロウアドレスがロウデコーダ51に供給される。
【0045】
カラムデコーダ52は、カラム制御回路62より供給されるカラムアドレスによって制御される。カラム制御回路62には、TSVを介してインターフェースチップIFより供給されるカラムアドレスを受けるアドレスバッファ62aが含まれており、アドレスバッファ62aによってバッファリングされたカラムアドレスがカラムデコーダ52に供給される。また、カラム制御回路62にはバースト長をカウントするバーストカウンタ62bも含まれている。
【0046】
カラムデコーダ52によって選択されたセンスアンプSAは、さらに、図示しないいくつかのアンプ(サブアンプやデータアンプなど)を介して、データコントロール回路54に接続される。これにより、リード動作時においては、一つのI/O(DQ)あたり8ビット(=プリフェッチ数)のリードデータがデータコントロール回路54から出力され、ライト動作時においては、8ビットのライトデータがデータコントロール回路54に入力される。データコントロール回路54とインターフェースチップIFとの間はTSVを介してパラレルに接続される。
【0047】
コントロールロジック回路63は、TSVを介してインターフェースチップIFから供給される内部コマンドICMDを受け、これに基づいてロウ制御回路61及びカラム制御回路62の動作を制御する回路である。コントロールロジック回路63には、層アドレス比較回路(チップ情報比較回路)47が接続されている。層アドレス比較回路47は、当該コアチップがアクセス対象であるか否かを検出する回路であり、その検出は、TSVを介してインターフェースチップIFより供給されるアドレス信号の一部SEL(チップ選択情報)と、層アドレス発生回路46に設定された層アドレスLID(チップ識別情報)とを比較することにより行われる。
【0048】
コントロールロジック回路63には、リフレッシュ制御回路200が含まれている。詳細については後述するが、リフレッシュ制御回路200は、インターフェースチップIFから供給される内部リフレッシュコマンドREFbをカウントし、所定のカウント値が得られた場合に内部リフレッシュコマンドREFcを活性化させる役割を果たす。内部リフレッシュコマンドREFcは、ロウ制御回路61内のリフレッシュカウンタ61bに供給され、リフレッシュカウンタ61bが示すロウアドレスに対してリフレッシュ動作が行われる。
【0049】
層アドレス発生回路46には、初期化時において各コアチップCC0〜CC7に固有の層アドレスが設定される。層アドレスの設定方法は次の通りである。まず、半導体記憶装置10が初期化されると、各コアチップCC0〜CC7の層アドレス発生回路46に初期値として最小値(0,0,0)が設定される。コアチップCC0〜CC7の層アドレス発生回路46は、図2(b)に示すタイプのTSVを用いてカスケード接続されているとともに、内部にインクリメント回路を有している。そして、最上層のコアチップCC0の層アドレス発生回路46に設定された層アドレス(0,0,0)がTSVを介して2番目のコアチップCC1の層アドレス発生回路46に送られ、インクリメントされることにより異なる層アドレス(0,0,1)が生成される。以下同様にして、生成された層アドレスを下層のコアチップに転送し、転送されたコアチップ内の層アドレス発生回路46は、これをインクリメントする。最下層のコアチップCC7の層アドレス発生回路46には、層アドレスとして最大値(1,1,1)が設定されることになる。これにより、各コアチップCC0〜CC7には固有の層アドレスが設定される。
【0050】
層アドレス発生回路46には、TSVを介してインターフェースチップIFの不良チップ情報保持回路33から不良チップ信号DEFが供給される。不良チップ信号DEFは、図2(c)に示すタイプのTSV3を用いて各コアチップCC0〜CC7に供給されるため、各コアチップCC0〜CC7に個別の不良チップ信号DEFを供給することができる。不良チップ信号DEFは、当該コアチップが不良チップである場合に活性化される信号であり、これが活性化している場合、層アドレス発生回路46はインクリメントした層アドレスではなく、インクリメントされていない層アドレスを下層のコアチップに転送する。また、不良チップ信号DEFはコントロールロジック回路63にも供給されており、不良チップ信号DEFが活性化している場合にはコントロールロジック回路63の動作が完全に停止する。これにより、不良のあるコアチップは、インターフェースチップIFからアドレス信号やコマンド信号が入力されても、リード動作やライト動作を行うことはない。
【0051】
また、コントロールロジック回路63の出力は、モードレジスタ64にも供給されている。これにより、コントロールロジック回路63の出力がモードレジスタセットを示している場合、アドレス信号によってモードレジスタ64の設定値が上書きされる。これにより、コアチップCC0〜CC7の動作モードが設定される。
【0052】
さらに、コアチップCC0〜CC7には、内部電圧発生回路70が設けられている。内部電圧発生回路には電源電位VDD,VSSが供給されており、内部電圧発生回路70はこれを受けて各種内部電圧を生成する。内部電圧発生回路70により生成される内部電圧としては、各種周辺回路の動作電源として用いる内部電圧VPERI(≒VDD)、メモリセルアレイ50のアレイ電圧として用いる内部電圧VARY(<VDD)、ワード線WLの活性化電位である内部電圧VPP(>VDD)などが含まれる。また、コアチップCC0〜CC7には、パワーオン検出回路71も設けられており、電源の投入を検出すると各種内部回路のリセットを行う。
【0053】
コアチップCC0〜CC7に含まれる上記の周辺回路は、TSVを介してインターフェースチップIFから供給される内部クロック信号ICLKに同期して動作する。TSVを介して供給される内部クロック信号ICLKは、入力バッファB2を介して各種周辺回路に供給される。
【0054】
以上がコアチップCC0〜CC7の基本的な回路構成である。コアチップCC0〜CC7には外部とのインターフェースを行うフロントエンド部が設けられておらず、このため、原則として単体で動作させることはできない。しかしながら、単体での動作が一切不可能であると、ウェハ状態でのコアチップの動作試験を行うことができなくなってしまう。これは、インターフェースチップと複数のコアチップの組み立て工程を経た後でなければ、半導体装置10を試験することができないことを示し、半導体装置10を試験することによって、各コアチップをそれぞれ試験することを意味する。コアチップに回復できない欠陥がある場合、半導体装置10全体の損失を招くことになる。この点を考慮して、本実施形態では、コアチップCC0〜CC7にはいくつかのテストパッドTPとテスト用のコマンドデコーダ65のテスト用フロントエンド部で構成される試験用に擬似的なフロントエンド部の一部が設けられており、テストパッドTPからアドレス信号、テストデータやコマンド信号の入力が可能とされている。試験用のフロントエンド部は、あくまでウェハ試験において簡素な試験を実現する機能の回路であり、インターフェースチップ内のフロントエンド機能をすべて備えるわけではない、ことに注意が必要である。例えば、コアチップの動作周波数は、フロントエンドの動作周波数よりも低いことから、低周波で試験するテスト用のフロントエンド部の回路で簡素に実現することができる。
【0055】
テストパッドTPの種類は、インターポーザIPに設けられた外部端子とほぼ同様である。具体的には、クロック信号が入力されるテストパッドTP1、アドレス信号が入力されるテストパッドTP2、コマンド信号が入力されるテストパッドTP3、テストデータの入出力を行うためのテストパッドTP4、データストローブ信号の入出力を行うためのテストパッドTP5、電源電位を供給するためのテストパッドTP6などが含まれている。
【0056】
テスト時においては、デコードされていない通常の外部コマンドが入力されるため、コアチップCC0〜CC7にはテスト用のコマンドデコーダ65も設けられている。また、テスト時においては、シリアルなテストデータが入出力されることから、コアチップCC0〜CC7にはテスト用の入出力回路55も設けられている。
【0057】
以上が本実施形態による半導体記憶装置10の全体構成である。このように、本実施形態による半導体記憶装置10は、1Gbのコアチップが8枚積層された構成を有していることから、合計で8Gbのメモリ容量となる。また、チップ選択信号/CSが入力される端子(チップ選択端子)は1つであることから、コントローラからはメモリ容量が8Gbである単一のDRAMとして認識される。
【0058】
図5は、層アドレスの生成に関連する回路を抜き出して示す図である。
【0059】
図5に示すように、各コアチップCC0〜CC7には層アドレス発生回路46が設けられており、これらが図2(b)に示すタイプのTSV2を介して縦続接続されている。層アドレス発生回路46には、層アドレスレジスタ46a、インクリメント回路46b、転送回路46cが含まれている。
【0060】
層アドレスレジスタ46aは、3ビットの層アドレス(チップ識別情報)LIDを保持するレジスタであり、図4に示すパワーオン検出回路71によって電源の投入が検出されると、その値が最小値(0,0,0)に初期化される。そして、最上層のコアチップCC0においては、層アドレスレジスタ46aに設定された層アドレスLID(0,0,0)をインクリメント回路46bによってインクリメントした値(0,0,1)が生成され、これが転送回路46cによって下層のコアチップCC1に転送される。転送された層アドレスLID(0,0,1)は、コアチップCC1の層アドレスレジスタ46aに設定される。
【0061】
コアチップCC1においても、層アドレスレジスタ46aに設定された層アドレスLID(0,0,1)をインクリメント回路46bによってインクリメントした値(0,1,0)が生成され、これが転送回路46cによって下層のコアチップCC2に転送される。
【0062】
以下同様にして、インクリメントされた層アドレスLIDが順次下層のコアチップに転送される。最終的に、最下層のコアチップCC7の層アドレスレジスタ46aには、層アドレスLIDとして最大値(1,1,1)が設定されることになる。これにより、各コアチップCC0〜CC7には固有の層アドレスLIDが設定される。
【0063】
また、層アドレス発生回路46には、図2(c)に示すタイプのTSV3を介して、インターフェースチップIFの不良チップ情報保持回路33から不良チップ信号DEFが供給される。不良チップ信号DEFは8ビットの信号であり、各ビットがそれぞれ対応するコアチップCC0〜CC7に供給される。不良チップ信号DEFの対応するビットが活性化しているコアチップは不良チップである。不良チップ信号DEFの対応するビットが活性化しているコアチップにおいては、転送回路46cはインクリメントされた層アドレスLIDではなく、インクリメントされていない層アドレスLIDを下層のコアチップに転送する。これにより、層アドレスLIDの割り付けにおいて不良チップはスキップされる。つまり、各コアチップCC0〜CC7に割り当てられる層アドレスLIDは固定的ではなく、不良チップ信号DEFに応じて可変である。尚、不良チップには下層のコアチップと同じ層アドレスLIDが割り当てられることになるが、不良チップにおいてはコントロールロジック回路63の活性化が禁止されるため、インターフェースチップIFからアドレス信号やコマンド信号が入力されても、実際にリード動作やライト動作を行うことはない。
【0064】
このようにして設定された層アドレスLIDは、同じコアチップCC0〜CC7内の層アドレス比較回路47に供給される。層アドレス比較回路47は、層アドレス発生回路46より供給される層アドレスLIDと、TSVを介してインターフェースチップIFより供給されるアドレス信号の一部SELとを比較する回路である。アドレス信号については、図2(a)に示すタイプのTSV1を介して各コアチップCC0〜CC7に共通に供給されるため、層アドレス比較回路47によって一致が検出されるコアチップは1つだけとなる。層アドレス比較回路47によって一致が検出されると、コントロールロジック回路63が活性化され、インターフェースチップIFから供給された内部コマンドICMDが有効となる。
【0065】
また、層アドレスLIDの下位2ビットであるLID0,LID1は、コントロールロジック回路63内のリフレッシュ制御回路200にも直接供給されている。これによりリフレッシュ制御回路200は、インターフェースチップIFから内部リフレッシュコマンドREFbが発行された場合、アドレス比較回路47による一致検出動作とは無関係に、内部リフレッシュコマンドREFcの生成動作を行う。
【0066】
図6は、インターフェースチップIFに含まれるリフレッシュ制御回路100の回路図である。
【0067】
図6に示すように、リフレッシュ制御回路100は、コマンドデコーダ32の出力である内部リフレッシュコマンドREFaをカウントするカウンタ回路110と、内部リフレッシュコマンドREFa及び内部信号S1のいずれかを選択するセレクタ120とを有している。
【0068】
カウンタ回路110は、縦続接続された2つのフリップフロップ回路111,112からなる2ビットのバイナリカウンタであり、セレクタ120の出力である内部リフレッシュコマンドREFbに応答してカウント動作を行う。カウンタ回路110のカウント値C1は、リセット信号RSTに応答して(1,1)に初期化される。このため、初期状態において内部信号S2はハイレベルであり、カウント動作が開始されると、カウント値C1が(1,1)に戻るまで内部信号S2はローレベルとなる。
【0069】
内部信号S2はセレクタ120に供給され、選択信号として用いられる。具体的に説明すると、セレクタ120は、内部信号S2がハイレベルである場合には内部リフレッシュコマンドREFaを選択してこれを出力し、内部信号S2がローレベルである場合には内部信号S1を選択してこれを出力する。セレクタ120の出力は内部リフレッシュコマンドREFbとして用いられ、図5に示すように、各コアチップCC0〜CC7内のリフレッシュ制御回路200に共通に供給される。
【0070】
内部信号S1は、内部リフレッシュコマンドREFbを遅延回路140によって遅延させた信号である。
【0071】
また、リフレッシュ制御回路100にはコマンド停止回路150が設けられている。コマンド停止回路150は、内部リフレッシュコマンドREFaによってセットされ、内部リフレッシュコマンドREFbを4回カウントするとリセットされる回路である。コマンド停止回路150がセットされている間はコマンド停止信号STPが活性化し、これにより、コマンドデコーダ32の動作が停止される。
【0072】
図7は、リフレッシュ制御回路100の動作を説明するためのタイミング図である。
【0073】
まず、内部リフレッシュコマンドREFaが活性化すると、カウント値C1=(1,1)のため、セレクタ120による選択によってこれがそのまま内部リフレッシュコマンドREFbとして出力される。内部リフレッシュコマンドREFbは、カウンタ回路110に供給されるためカウント値C1が変化し、これによって内部信号S2がローレベルに変化する。その後、遅延回路140を経由した内部リフレッシュコマンドREFbである内部信号S1がセレクタ120にフィードバックされ、これが次の内部リフレッシュコマンドREFbとして出力される。
【0074】
このようにして、1つの内部リフレッシュコマンドREFaをトリガとして複数の内部リフレッシュコマンドREFbが連続的に生成される。つまり、1つの内部リフレッシュコマンドREFaが互いにタイミングの異なる複数の内部リフレッシュコマンドREFbに分割される。そして、内部リフレッシュコマンドREFbが4回活性化すると、カウンタ回路110のカウント値C1は初期値である(1,1)に戻るため、これにより内部リフレッシュコマンドREFbの生成が終了する。こうして4回活性化する内部リフレッシュコマンドREFbは、上述の通り、コアチップCC0〜CC7内のリフレッシュ制御回路200に共通に供給される。
【0075】
図8は、各コアチップCC0〜CC7に含まれるリフレッシュ制御回路200の回路図である。
【0076】
図8に示すように、リフレッシュ制御回路200は、インターフェースチップIFより供給される内部リフレッシュコマンドREFbをカウントするカウンタ回路210と、カウンタ回路210のカウント値C2と層アドレスLIDの下位2ビット(LID0,LID1)を比較する比較回路220とを有している。
【0077】
カウンタ回路210は、縦続接続された2つのフリップフロップ回路211,212からなる2ビットのバイナリカウンタであり、内部リフレッシュコマンドREFbに応答してカウント動作を行う。カウンタ回路210のカウント値C2は、リセット信号RSTに応答して任意の値、例えばC2=(0,0)にリセットされる。
【0078】
比較回路220は、カウント値C2の各ビットと層アドレスLIDの下位2ビット(LID0,LID1)とをそれぞれ比較し、これらが全て一致した場合に一致信号HITを生成する。一致信号HIT及び内部リフレッシュコマンドREFbは、ANDゲート回路230に供給され、その出力が内部リフレッシュコマンドREFcとして用いられる。上述の通り、内部リフレッシュコマンドREFcはロウ制御回路61に供給され、これが活性化すると、リフレッシュカウンタ61bが示すロウアドレスに対してリフレッシュ動作が行われる。
【0079】
かかる構成により、1つの内部リフレッシュコマンドREFaに応答して4つの内部リフレッシュコマンドREFbが連続的に生成されると、8つのコアチップCC0〜CC7は2つずつ4回に分けてリフレッシュ動作を行うことになる。
【0080】
図9は、内部リフレッシュコマンドREFbの発生回数とリフレッシュ動作を行うコアチップCC0〜CC7との関係を示す表である。
【0081】
本実施形態では、カウンタ回路210のカウント値C2と層アドレスLIDの下位2ビット(LID0,LID1)を比較することによって内部リフレッシュコマンドREFcを生成していることから、図9に示すように、1回目の内部リフレッシュコマンドREFbに応答してコアチップCC0,CC4がリフレッシュ動作を行い、2回目の内部リフレッシュコマンドREFbに応答してコアチップCC1,CC5がリフレッシュ動作を行い、3回目の内部リフレッシュコマンドREFbに応答してコアチップCC2,CC6がリフレッシュ動作を行い、4回目の内部リフレッシュコマンドREFbに応答してコアチップCC3,CC7がリフレッシュ動作を行うことになる。
【0082】
このように、本実施形態では、1つの内部リフレッシュコマンドREFaに応答したリフレッシュ動作が4回に分けて実行される。これにより、すべてのコアチップCC0〜CC7が同時にリフレッシュ動作を行う場合と比べて、ピーク電流を低減することが可能となる。本実施形態では、8つのコアチップCC0〜CC7を2つずつ4回に分けてリフレッシュしているが、本発明がこれに限定されないことは言うまでもない。例えば、1つの内部リフレッシュコマンドREFaに応答して8つの内部リフレッシュコマンドREFbを生成することにより、8つのコアチップCC0〜CC7を1つずつリフレッシュしても構わない。この場合は、カウンタ回路110,210のビット数を3ビットとし、比較回路220にて層アドレスLIDの全ビットと比較すればよい。或いは、1つの内部リフレッシュコマンドREFaに応答して2つの内部リフレッシュコマンドREFbを生成することにより、8つのコアチップCC0〜CC7を4つずつ2回に分けてリフレッシュしても構わない。この場合は、カウンタ回路110,210のビット数を1ビットとし、比較回路220にて層アドレスLIDの任意の1ビットと比較すればよい。
【0083】
図10は、他の実施形態による半導体記憶装置10aの回路構成を示すブロック図である。
【0084】
図10に示すように、本実施形態による半導体記憶装置10aは、インターフェースチップIF上のリフレッシュ制御回路100がリフレッシュ制御回路300に置き換えられているとともに、コアチップCC0〜CC7上にバンク選択回路400が追加されている点において、図4に示した半導体記憶装置10と相違している。その他の点については、図4に示した半導体記憶装置10と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0085】
図11は、リフレッシュ制御回路300の回路図である。
【0086】
図11に示すように、リフレッシュ制御回路300は、内部リフレッシュコマンドREFaに応答して内部パルスPULSEを生成するパルス発生回路310と、内部パルスPULSEをカウントするカウンタ回路320,330と、カウンタ回路320のカウント値C3をデコードするデコーダ回路340と、デコーダ回路340の出力に基づいてダミーバンクアクティブ信号D_BACTを生成するダミーバンク制御回路350とを含んでいる。ダミーバンクアクティブ信号D_BACTはパルス発生回路310にフィードバックされ、次の内部パルスPULSEを発生させるためのタイミング信号として利用される。
【0087】
カウンタ回路320は2ビットのバイナリカウンタであり、そのカウント値C3はデコーダ回路340に入力される。これにより、デコーダ回路340はカウント値C3に基づいて4つの出力信号D0〜D3のいずれかを活性化させる。このうち、出力信号D0は、ANDゲート回路361の一方の入力端に供給される。
【0088】
一方、カウンタ回路330は4ビットのバイナリカウンタであり、そのカウント値の上位2ビットCA3,CA4はNANDゲート回路360に供給される。NANDゲート回路360の出力CA34は、ANDゲート回路361の他方の入力端に供給される。ANDゲート回路361は、ORゲート回路362を介して、内部リフレッシュコマンドREFbとして出力される。また、カウンタ回路330は内部パルスPULSEを16回カウントすると終了信号ENDを活性化させ、これによってパルス発生回路310による内部パルスPULSEの生成を停止させる。
【0089】
かかる構成により、内部パルスPULSEの発生に応じてカウンタ回路330のカウントが進むと、図12に示すように、出力信号D0が活性化される度に、これに連動して内部リフレッシュコマンドREFbが生成される。このうち、1回目の内部リフレッシュコマンドREFbは、トリガである内部リフレッシュコマンドREFaがORゲート回路362に入力されることによって生成され、2回目〜4回目の内部リフレッシュコマンドREFbは、出力信号D0に連動して生成される。そして、カウンタ回路330が内部パルスPULSEを16回カウントすると、NANDゲート回路360の出力CA34がローレベルに変化するため、5回目以降の内部リフレッシュコマンドREFbは生成されない。
【0090】
リフレッシュ制御回路300に含まれるコマンド停止回路370は、内部リフレッシュコマンドREFaによってセットされ、ダミーバンクアクティブ信号D_BACTを16回カウントするとリセットされる。コマンド停止回路370がセットされている間はコマンド停止信号STPが活性化し、これにより、コマンドデコーダ32の動作が停止される。
【0091】
図13は、各コアチップCC0〜CC7に含まれるバンク選択回路400の回路図である。
【0092】
図13に示すように、バンク選択回路400は、図11に示したリフレッシュ制御回路300からゲート回路360〜362とコマンド停止回路370を削除した構成と同じ回路構成を有している。バンク選択回路400に含まれるパルス発生回路410は、内部リフレッシュコマンドREFcに応答して内部パルスPULSEを生成し、これをカウンタ回路420,430に供給する。
【0093】
カウンタ回路420は2ビットのバイナリカウンタであり、そのカウント値C4はデコーダ回路440に入力される。これにより、デコーダ回路440はカウント値C4に基づいて4つの出力信号D0〜D3のいずれかを活性化させ、バンク制御回路450はこれに基づいて8つのバンクアクティブ信号BACT0〜BACT7のいずれか2つを活性化させる。具体的には、出力信号D0に応答してバンクアクティブ信号BACT0,7を活性化させ、出力信号D1に応答してバンクアクティブ信号BACT3,4を活性化させ、出力信号D2に応答してバンクアクティブ信号BACT1,6を活性化させ、出力信号D3に応答してバンクアクティブ信号BACT2,5を活性化させる。バンクアクティブ信号BACT0〜BACT7はパルス発生回路410にフィードバックされ、次の内部パルスPULSEを発生させるためのタイミング信号として利用される。
【0094】
カウンタ回路430は4ビットのバイナリカウンタであり、内部パルスPULSEを16回カウントすると終了信号ENDを活性化させ、これによってパルス発生回路410による内部パルスPULSEの生成を停止させる。
【0095】
かかる構成により、バンク選択回路400は図11に示したリフレッシュ制御回路300と同期した動作を行い、内部パルスPULSEが活性化する度に2つの異なるバンクアクティブ信号BACT0〜BACT7を活性化させる。
【0096】
図14は、バンク選択回路400の動作を説明するためのタイミング図である。
【0097】
図14に示すように、内部リフレッシュコマンドREFaが活性化すると、内部パルスPULSEが連続的に16回活性化する。また、内部パルスPULSEの4回ごとに内部リフレッシュコマンドREFbが活性化するため、合計で4回の内部リフレッシュコマンドREFbが生成されることになる。既に説明したように、内部リフレッシュコマンドREFbが活性化すると、いずれか2つのコアチップCC0〜CC7においてリフレッシュ動作が行われる。このとき、選択されたコアチップにおいては、4回発生する内部パルスPULSEに連動して異なる2つのメモリバンクが次々に選択されることから、全バンク同時にリフレッシュされるのではなく、8つのメモリバンクが2つずつ4回に分けてリフレッシュされることになる。
【0098】
このように、本実施形態によれば、リフレッシュ動作の実行タイミングをコアチップ間でずらすのみならず、同一のコアチップ内においてバンク間でずらしていることから、ピーク電流をより低減することが可能となる。
【0099】
図15は、上記実施形態による半導体記憶装置10(又は10a)を用いたデータ処理システムの構成を示す図である。
【0100】
図15に示すデータ処理システムは、半導体記憶装置10とこれに接続されたメモリコントローラ500によって構成される。メモリコントローラ500は、半導体記憶装置10に対して定期的にリフレッシュコマンドREFを発行する。メモリコントローラ500からリフレッシュコマンドが発行されると、半導体記憶装置10内においては、コアチップCC0〜CC7ごとにそれぞれ割り当てられたタイミングで内部リフレッシュコマンドREFcが活性化するため、リフレッシュ動作が時間的に分散して実行される。
【0101】
また、通常のアクセスにおいては、コマンド端子12にリードコマンドやライトコマンドが入力されるとともに、アドレス端子13にアドレス信号ADDが入力される。これにより、リード動作であればデータ入出力端子14からリードデータDQが出力され、ライト動作であればデータ入出力端子14にライトデータDQが入力される。
【0102】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0103】
例えば、上記実施形態においては、コアチップとしてDDR3型のSDRAMを用いているが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、DDR3型以外のDRAMであっても構わないし、リフレッシュ動作が必要な半導体メモリであればDRAM以外の半導体メモリであっても構わない。また、全てのコアチップが積層されていることも必須でなく、一部又は全部のコアチップが平面的に配置されていても構わない。さらに、コアチップ数についても8個に限定されるものではない。
【0104】
また、上記実施形態では、外部のメモリコントローラからリフレッシュコマンドが発行された場合、つまり、オートリフレッシュコマンドに応答した動作を例に説明したが、セルフリフレッシュ時においても同様の動作を行うことが可能である。セルフリフレッシュ時においては、インターフェースチップIFに設けられたオシレータ回路によって内部リフレッシュコマンドが周期的に活性化されるため、これを上述した内部リフレッシュコマンドREFaとして取り扱えばよい。
【符号の説明】
【0105】
1〜3 TSV
4〜6 内部回路
10 半導体記憶装置
11a,11b クロック端子
11c クロックイネーブル端子
12a〜12e コマンド端子
13 アドレス端子
14 データ入出力端子
15a,15b データストローブ端子
16 キャリブレーション端子
17a,17b 電源端子
21 クロック発生回路
22 DLL回路
23 入出力バッファ回路
24 キャリブレーション回路
25 データラッチ回路
31 コマンド入力バッファ
32 コマンドデコーダ
33 不良チップ情報保持回路
41 アドレス入力バッファ
42 モードレジスタ
43 パワーオン検出回路
44 層アドレス設定回路
45 層アドレスコントロール回路
46 層アドレス発生回路
46a 層アドレスレジスタ
46b インクリメント回路
46c 転送回路
47 層アドレス比較回路
47a 層アドレス選択回路
47x ロウアドレス比較回路
47y カラムアドレス比較回路
50 メモリセルアレイ
51 ロウデコーダ
52 カラムデコーダ
53 センス回路
54 データコントロール回路
55 入出力回路
61 ロウ制御回路
62 カラム制御回路
63 コントロールロジック回路
63a ラッチ回路
63b,63c 制御回路
63x ロウコマンド制御回路
63y カラムコマンド制御回路
64 モードレジスタ
65 コマンドデコーダ
70 内部電圧発生回路
71 パワーオン検出回路
80 シリコン基板
81 層間絶縁膜
82 絶縁リング
83,86 TSVの端部
84 裏面バンプ
85 表面バンプ
91 電極
92 スルーホール電極
93 再配線層
94 NCF
95 リードフレーム
96 アンダーフィル
97 封止樹脂
100,200,300 リフレッシュ制御回路
110,210,320,330,420,430 カウンタ回路
111,112,211,212 フリップフロップ回路
120 セレクタ
140 遅延回路
150,370 コマンド停止回路
220 比較回路
230 ゲート回路
310,410 パルス発生回路
340,440 デコーダ回路
350 ダミーバンク制御回路
360〜362 ゲート回路
400 バンク選択回路
450 ダミーバンク制御回路
500 メモリコントローラ
CC0〜CC7 コアチップ
ICMD 内部コマンド
IF インターフェースチップ
IP インターポーザ
LID 層アドレス
REF リフレッシュコマンド
REFa〜REFc 内部リフレッシュコマンド
SB 外部端子
SEL チップ選択情報
TSV 貫通電極
BACT0〜BACT7 バンクアクティブ信号
D_BACT ダミーバンクアクティブ信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め互いに異なるチップ情報が付与される複数のコアチップを備えた半導体記憶装置であって、
第1のリフレッシュコマンドを互いにタイミングの異なる複数の第2のリフレッシュコマンドに分割し、分割された前記第2のリフレッシュコマンドのカウント情報と前記チップ情報とを比較し、前記カウント情報と前記チップ情報の少なくとも一部とが互いに一致したコアチップにおいてリフレッシュ動作が実行されることを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項2】
前記複数のコアチップに接続されたインターフェースチップをさらに備え、前記インターフェースチップは、前記第1のリフレッシュコマンドを互いにタイミングの異なる前記複数の第2のリフレッシュコマンドに分割するリフレッシュ制御回路を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記複数のコアチップは、前記第2のリフレッシュコマンドをカウントすることによって前記カウント情報を生成する第1のカウンタ回路と、前記カウント情報と前記チップ情報の少なくとも一部とを比較する比較回路とをそれぞれ含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記複数のコアチップは、それぞれ複数のメモリバンクと、内部パルスをカウントすることによってバンク情報を生成する第2のカウンタ回路をさらに含み、
複数のメモリバンクのうち、前記バンク情報が示すメモリバンクに対してリフレッシュ動作が実行されることを特徴とする請求項2又は3に記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記第2のリフレッシュコマンドは、前記インターフェースチップから共通の配線を介して前記複数のコアチップに共通に供給されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記複数のコアチップが積層されており、前記共通の配線は前記複数のコアチップに設けられた貫通電極を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記第1のリフレッシュコマンドは、外部から供給されるリフレッシュコマンドに基づき生成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
前記第1のリフレッシュコマンドは、前記インターフェースチップの内部で自動的に生成されることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
【請求項9】
リフレッシュ動作によってデータの保持が必要なメモリセルを有し、それぞれチップ情報が割り当てられた複数のコアチップと、
前記コアチップにリフレッシュコマンドを共通に供給するインターフェースチップと、を備え、
前記複数のコアチップは、前記リフレッシュコマンドをカウントする第1のカウンタ回路と、前記第1のカウンタ回路のカウント値と当該コアチップに割り当てられた前記チップ情報の少なくとも一部に基づいて前記リフレッシュ動作の有無を判定する比較回路とをそれぞれ含むことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項10】
前記複数のコアチップは、それぞれ複数のメモリバンクと、内部パルスをカウントする第2のカウンタ回路とをさらに備え、
複数のメモリバンクのうち、前記第2のカウンタのカウント値が示すメモリバンクに対してリフレッシュ動作が実行されることを特徴とする請求項9に記載の半導体記憶装置。
【請求項11】
前記複数のコアチップが積層されており、前記リフレッシュコマンドは前記複数のコアチップに設けられた貫通電極を介して、前記複数のコアチップに設けられた前記第1のカウンタ回路に共通に供給されることを特徴とする請求項9又は10に記載の半導体記憶装置。
【請求項12】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の半導体記憶装置と、前記半導体記憶装置に前記第1のリフレッシュコマンドを発行するコントローラとを備えることを特徴とするデータ処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−81881(P2011−81881A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−235480(P2009−235480)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】