説明

半導体集積回路装置の製造方法

【課題】素子特性の安定性を向上できる半導体集積回路装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体集積回路装置の製造方法は、シリコン基板101の表面に第1の酸化膜103を形成する工程と、周辺回路領域A2内にあるシリコン基板101の所定箇所に不純物を注入し、この所定箇所上の第1の酸化膜103を除去し、この所定箇所上に第2の酸化膜112を形成する工程と、メモリセル領域A1内の第1の酸化膜103にトンネルウィンドウを形成し、このトンネルウィンドウ内で露出したシリコン基板101上にトンネル酸化膜116を形成し、トンネル酸化膜116を覆うメモリセル用ポリシリコン膜118を形成する工程と、第2の酸化膜112を形成する前記工程の後にメモリセル用ポリシリコン膜118上にONO膜119を形成する工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ONO膜(Si酸化膜/Si窒化膜/Si酸化膜)を備えた半導体集積回路装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メモリセルが形成されるメモリセル領域とトランジスタが形成される周辺回路領域とを有する半導体集積回路装置の製造方法が種々提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。図1〜図5は、従来の半導体集積回路装置の製造方法の工程説明図である。これらの図には、製造途中の半導体集積回路装置の概略的な縦断面構造が示されている。また、図において、A1は、メモリセル領域を示し、A2は、メモリセル領域に隣接して配置された周辺回路領域を示す。周辺回路領域A2は、第1の電圧で駆動されるトランジスタが形成される第1の部分A21と、第1の電圧よりも低い第2の電圧で駆動されるトランジスタが形成される第2の部分A22とを有している。
【0003】
工程1では、図1(a)に示されるように、P型シリコン(Si)基板201の周辺回路領域A2に、高電圧PMOSトランジスタ(HVPMOS)形成領域となるN型ドレインウォール(DW)領域202を形成し、その後、P型シリコン基板201に、素子分離領域(図示せず)を形成し、その後、P型シリコン基板201にメモリセルのゲート酸化膜となる第1のゲート酸化膜203を形成する。
【0004】
次の工程2では、ホトリソグラフィ技術によってレジストパターン(図示せず)を形成し、メモリセルのトンネルウィンドウ領域部204の第1のゲート酸化膜203を除去し、その後、図1(b)に示されるように、トンネルウィンドウ領域部204内にトンネル酸化膜205を形成する。
【0005】
次の工程3では、図1(c)に示されるように、第1のゲート酸化膜203及びトンネル酸化膜205上に、第1のポリシリコン膜(第1のPoly膜)206を形成する。
【0006】
次の工程4では、第1のポリシリコン膜206上に、ONO膜207を形成する。ONO膜207は、第1のポリシリコン膜206上にボトム酸化膜207aを形成し、ボトム酸化膜207a上にCVDにより窒化膜207bを形成し、この窒化膜207bにヒーリング酸化処理を行って酸化膜207cを形成することによって作られる。そして、ホトリソグラフィ技術及びエッチング技術により、第1のポリシリコン膜206及びONO膜207の一部を除去し、図2(a)に示されるように、メモリセル領域A1における第1のポリシリコン膜206及びONO膜207を残す。
【0007】
次の工程5では、第1のポリシリコン膜206及びONO膜207を覆うようにレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンが形成されていない領域の第1のゲート酸化膜203を除去して、図2(b)に示されるように、P型シリコン基板201の周辺回路領域A2を露出させる。
【0008】
次の工程6では、図2(c)に示されるように、高電圧(HV)ゲート酸化を行ってP型シリコン基板201の表面を、HVゲート酸化膜208で覆う。
【0009】
次の工程7では、図3(a)に示されるように、レジストマスク209を用いて、高電圧PMOSトランジスタ(HVPMOS)となる領域210に、HVPMOSの特性を調整するために、イオン211を注入する。
【0010】
次の工程8では、図3(b)に示されるように、レジストマスク212を用いて、低電圧PMOSトランジスタ(LVPMOS)となる領域213に、LVPMOSの特性を調整するために、イオン214を注入する。
【0011】
次の工程9では、図4(a)に示されるように、工程8のときと同じレジストマスク212を用いて、HVゲート酸化膜208を部分的にエッチングする。
【0012】
次の工程10では、図4(b)に示されるように、レジストマスク215を用いて、低電圧NMOSトランジスタ(LVNMOS)となる領域216においてHVゲート酸化膜208をエッチングし、LVNMOSとなる領域216に、LVNMOSの特性を調整するため、イオンを注入する。
【0013】
次の工程11では、工程10におけるレジストマスク215を用いてHVゲート酸化膜208を部分的にエッチングし、LVPMOS及びLVNMOSの各トランジスタ上の酸化膜である第2のゲート酸化膜219を形成する。
【0014】
次の工程12では、図5(b)に示されるように、トランジスタのゲート電極となる第2のポリシリコン膜220a,220b,220c,220dを形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開平6−77438号公報
【特許文献2】特開平9−298281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
上記従来の製造方法によって製造された半導体集積回路装置では、LVPMOS及びLVNMOSの各LVトランジスタ上の第2のゲート酸化膜を形成するときに、メモリセル領域のONO膜が露出しているので、P型シリコン基板の表面を洗浄するための洗浄液として、酸化膜を除去する薬液を使用することができない。このため、第2のゲート酸化膜を形成する際に、P型シリコン基板を露出させないように、P型シリコン基板表面上に自然酸化膜やケミカル酸化膜が形成されていた。しかし、このような製造方法では、第2のゲート酸化膜の膜厚のばらつきを制御性よくコントロールすることができず、素子特性にバラツキが生じるという問題点があった。
【0017】
この理由は、現在、EEPROM回路装置のデザインでは0.35μmルール又はこれより微細化したルールが用いられることが多く、このような微細化ルールが用いられる場合には、周辺回路領域のLVトランジスタのゲート酸化膜の薄膜化が進んでいるため、ゲート酸化膜の膜厚ばらつきがLVトランジスタの特性に与える影響が無視できなくなっているからである。
【0018】
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、素子特性の安定化を図ることができる半導体集積回路装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の一態様に係る半導体集積回路装置の製造方法は、メモリセルが形成されるメモリセル領域とトランジスタが形成される周辺回路領域とを有するシリコン基板の表面に、第1の酸化膜を形成する工程と、前記周辺回路領域内にある前記シリコン基板の所定箇所に不純物を注入し、その後、前記所定箇所上の前記第1の酸化膜を除去し、その後、前記シリコン基板の前記所定箇所上に第2の酸化膜を形成する工程と、前記メモリセル領域内の前記第1の酸化膜にトンネルウィンドウを形成し、該トンネルウィンドウ内で露出した前記シリコン基板上にトンネル酸化膜を形成し、前記トンネル酸化膜を覆うポリシリコン膜を形成する工程と、前記第2の酸化膜を形成する前記工程の後に、前記ポリシリコン膜上にONO膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、素子特性の安定化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(a)〜(c)は、従来例の半導体集積回路装置の製造方法の工程1〜3の工程説明図である。
【図2】(a)〜(c)は、従来例の半導体集積回路装置の製造方法の工程4〜6の工程説明図である。
【図3】(a)及び(b)は、従来例の半導体集積回路装置の製造方法の工程7,8の工程説明図である。
【図4】(a)及び(b)は、従来例の半導体集積回路装置の製造方法の工程9,10の工程説明図である。
【図5】(a)及び(b)は、従来例の半導体集積回路装置の製造方法の工程11,12の工程説明図である。
【図6】(a)〜(c)は、実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法の工程1〜3の工程説明図である。
【図7】(a)〜(c)は、実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法の工程4〜6の工程説明図である。
【図8】(a)〜(c)は、実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法の工程7〜9の工程説明図である。
【図9】(a)〜(c)は、実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法の工程10〜12の工程説明図である。
【図10】(a)及び(b)は、実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法の工程13,14の工程説明図である。
【図11】(a)及び(b)は、実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法の工程15,16の工程説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図6乃至図11は、実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法の工程説明図である。これらの図には、製造途中の半導体集積回路装置の概略的な縦断面構造が示されている。また、半導体集積回路装置は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)回路装置であるが、他の装置であってもよい。また、図において、A1は、メモリセルが形成されるメモリセル領域を示し、A2は、メモリセル領域A1に隣接配置され、周辺回路が形成される周辺回路領域を示す。また、周辺回路領域A2は、第1の部分A21と、第2の部分A22とを有し、第1の部分A21には、第1の電圧で駆動される第1のトランジスタが形成され、第2の部分A22には、第1の電圧よりも低い第2の電圧で駆動される第2のトランジスタが形成される。ただし、周辺回路領域A2は、必ずしも使用する電圧に応じて複数に区分される必要はなく、使用電圧が1つの共通の領域であってもよい。また、周辺回路領域A2は、使用電圧に応じた3つ以上の部分に区分されてもよい。
【0023】
実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法の工程1では、図6(a)に示されるように、P型シリコン(Si)基板101に、高電圧PMOSトランジスタ(HVPMOS)形成領域となるN型ドレインウォール(DW)領域102を形成し、その後、P型シリコン基板101に、素子分離領域(図示せず)を形成し、その後、メモリセルのゲート酸化膜となる第1のゲート酸化膜103を形成する。なお、シリコン基板101としてN型を用いることも可能である。また、高電圧PMOSトランジスタ形成領域が存在しない装置にも、本発明を適用可能である。
【0024】
次の工程2では、図6(b)に示されるように、ホトリソグラフィ技術によって、第1のゲート酸化膜103上に、低電圧PMOSトランジスタ(LVPMOS)を形成する領域104を開口するレジストパターン105を形成し、この領域104に開口を通してイオン(不純物)106を注入し、N型ウェル(NW)領域107を形成する。このときのイオン注入は、例えば、次のように行う。
まず、イオン種をリン(P)とし、加速エネルギを1[MeV]とし、ドーズ量を5×1012[cm−2]とするイオン注入を行い、
次に、イオン種をリン(P)とし、加速エネルギを500[keV]とし、ドーズ量を5×1012[cm−2]とするイオン注入を行い、
次に、イオン種をリン(P)とし、加速エネルギを230[keV]とし、ドーズ量を8×1012[cm−2]とするイオン注入を行い、
次に、イオン種をヒ素(As)とし、加速エネルギを270[keV]とし、ドーズ量を6×1012[cm−2]とするイオン注入を行い、
次に、イオン種をボロン(B)とし、加速エネルギを20[keV]とし、ドーズ量を8.2×1012[cm−2]とするイオン注入を行う。ただし、イオン種、加速エネルギ、ドーズ量、及びイオン注入の順番は、上記例に限定されない。
【0025】
次の工程3では、図6(c)に示されるように、同じレジストパターン105をエッチング用のマスクとして用い、第1のゲート酸化膜103をウェットエッチングして、シリコン基板101のNW領域107を露出させる。
【0026】
次の工程4では、図7(a)に示されるように、低電圧NMOSトランジスタ(LVNMOS)となる領域108を開口するレジストパターン109を形成し、P型ウェル(PW)領域111を形成するためのイオン(不純物)110を注入する。このときのイオン注入は、例えば、次のように行う。
まず、イオン種をボロン(B)とし、加速エネルギを600[keV]とし、ドーズ量を5×1012[cm−2]とするイオン注入を行い、
次に、イオン種をボロン(B)とし、加速エネルギを200[keV]とし、ドーズ量を5×1012[cm−2]とするイオン注入を行い、
次に、イオン種をボロン(B)とし、加速エネルギを80[keV]とし、ドーズ量を8×1012[cm−2]とするイオン注入を行い、
次に、イオン種をボロン(B)とし、加速エネルギを20[keV]とし、ドーズ量を2.6×1012[cm−2]とするイオン注入を行う。ただし、イオン種、加速エネルギ、ドーズ量、及びイオン注入の順番は、上記例に限定されない。
【0027】
次の工程5では、図7(b)に示されるように、同じレジストパターン109をエッチング用のマスクとして用い、第1のゲート酸化膜103をウェットエッチングしてシリコン基板101のPW領域111を露出させる。
【0028】
次の工程6では、図7(c)に示されるように、レジストパターン109を除去し、熱酸化処理を行って、第2のゲート酸化膜(第2の酸化膜)112を厚さ70[オングストローム]程度となるように形成する。第2のゲート酸化膜112の形成工程において、第1のゲート酸化膜103は厚みを増す。
【0029】
次の工程7では、図8(a)に示されるように、プロテクトポリシリコン膜(プロテクトPoly膜)113を、500[オングストローム]程度の膜厚に形成する。
【0030】
次の工程8では、図8(b)に示されるように、例えば、ホトリソグラフィ技術を用いて、プロテクトポリシリコン膜113上にレジストパターンからなるマスク114を形成する。
【0031】
次の工程9では、図8(c)に示されるように、例えば、エッチング技術を用いて、プロテクトポリシリコン膜113をエッチングする。このとき、将来メモリセルとなる領域であるメモリセル領域A1内のプロテクトポリシリコン膜113をエッチングにより除去する。
【0032】
次の工程10では、図9(a)に示されるように、例えば、ホトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、メモリセルのトンネルウィンドウとなるトンネルウィンドウ(TW)領域115の第1の酸化膜103を除去する。
【0033】
次の工程11では、図9(b)に示されるように、例えば、熱酸化法を用いてトンネル酸化膜116を形成する。このときプロテクトポリシリコン膜の表面にも熱酸化膜117が形成される。
【0034】
次の工程12では、図9(c)に示されるように、メモリセルのフローティングゲートとなるフローティングポリシリコン膜(フローティングPoly膜)118を形成する。
【0035】
次の工程13では、図10(a)に示されるように、ONO膜(Si酸化膜/Si窒化膜/Si酸化膜)119を形成する。ONO膜119は、ボトム酸化膜119aを形成し、ボトム酸化膜119a上に低圧(LP)CVDにより窒化膜119bを形成し、この窒化膜119bにヒーリング酸化処理を行って酸化膜119cを形成することによって作られる。そして、ホトリソグラフィ技術及びエッチング技術により、ONO膜119の一部を除去し、メモリセル領域A1におけるONO膜119を残す。なお、ボトム酸化膜119aは、シリコン基板モニタ換算で55[オングストローム]程度とし、次に、LPCVDを用いて窒化膜119bは、100[オングストローム]程度とし、熱酸化法を用いて窒化膜119b表面を酸化して酸化膜119cを形成する。
【0036】
次の工程14では、図10(b)に示されるように、例えば、ホトリソグラフィ技術を用いて、メモリセル領域のONO膜119をレジストマスク120で覆った後、他の領域のONO膜119及びプロテクトポリシリコン上の酸化膜を除去する。
【0037】
次の工程15では、図11(a)に示されるように、第2のポリシリコン膜(第2のPolyシリコン膜)121を全面に形成する。この第2のポリシリコン膜121は、トランジスタのゲート電極として用いられる。
【0038】
次の工程16では、図11(b)に示されるように、第2のポリシリコン膜121をパターニングしてゲート電極121a,121b,121c,121d,121eを形成する。
【0039】
以上に説明したように、本実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法においては、周辺回路領域A1におけるトランジスタのゲート酸化膜112の形成をメモリセル領域A1のONO膜119の形成より前に行っている。このため、ゲート酸化膜112の形成の前における洗浄に、ONO膜119が存在することによる制限が無くなっており、ゲート酸化膜112の形成時に、シリコン基板101表面上に自然酸化膜やケミカル酸化膜を形成する必要がない。このため、本実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法によれば、第2のゲート酸化膜の膜厚のばらつきを制御性よくコントロールすることができ、素子特性のばらつきを小さくでき、その結果、素子特性の安定化を図ることができる。
【0040】
また、本実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法によれば、トンネル酸化膜116を形成するためのトンネル酸化処理の前に、第2のゲート酸化膜112を形成するためのゲート酸化を行っているので、メモリセルの品質の向上を図ることができる。この理由は、メモリセルの重要な構成要素であるトンネル酸化膜116は、その形成後の熱処理によってメモリセル特性に影響を与えるので、トンネル酸化膜116を形成した後の熱処理を減らすことによって品質の向上を図ることができるからである。
【0041】
また、HVPMOSのしきい値の調整のためイオン注入を、HVPMOS用のウェルの形成時に行うことも可能であるが、従来の半導体集積回路装置の製造方法においては、その後、酸化膜の形成工程及び除去工程が繰り返されるため、しきい値の調整のためイオン注入をHVPMOS用のウェルの形成時に行うと、しきい値のばらつきが大きくなり過ぎる問題があった。
本実施の形態に係る半導体集積回路装置の製造方法によれば、酸化膜の形成及び除去工程を1回減らすことが可能となるため、ウェルの形成時に同時にしきい値の調整のためのイオン注入を行っても、しきい値のばらつきが大きくなり過ぎない。このため、ホトリソグラフィ工程を削減することによって工程短縮ができ、その結果、コスト及びTAT(turn around time)の削減を図ることができる。
【符号の説明】
【0042】
101 シリコン(Si)基板、 102 N型ドレインウォール(DW)領域、 103 第1のゲート酸化膜(第1の酸化膜)、 104 低電圧PMOSトランジスタ(LVPMOS)を形成する領域、 105 レジストパターン、 106 イオン(不純物)、 107 NW領域、 108 低電圧NMOSトランジスタ(LVNMOS)となる領域、 109 レジストパターン、 110 イオン(不純物)、 111 P型ウェル(PW)領域、 112 第2のゲート酸化膜(第2の酸化膜)、 113,113a,113b,113c,113d プロテクトポリシリコン膜、 114 レジストパターン、 115 トンネルウィンドウ(TW)領域、 116 トンネル酸化膜、 117 熱酸化膜、 118 フローティングポリシリコン膜、 119 ONO膜、 119a ボトム酸化膜、 119b 窒化膜、 119c 酸化膜、 120 レジストマスク、 121 第2のポリシリコン膜、 121a,121b,121c,121d,121e ゲート電極(第2の電極用ポリシリコン膜)、 121e ゲート電極(第1の電極用ポリシリコン膜)、 A1 メモリセル領域、 A2 周辺回路領域、 A21 周辺回路領域の第1の部分、 A22 周辺回路領域の第2の部分。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセルが形成されるメモリセル領域とトランジスタが形成される周辺回路領域とを有するシリコン基板の表面に、第1の酸化膜を形成する工程と、
前記周辺回路領域内にある前記シリコン基板の所定箇所に不純物を注入し、その後、前記所定箇所上の前記第1の酸化膜を除去し、その後、前記シリコン基板の前記所定箇所上に第2の酸化膜を形成する工程と、
前記メモリセル領域内の前記第1の酸化膜にトンネルウィンドウを形成し、該トンネルウィンドウ内で露出した前記シリコン基板上にトンネル酸化膜を形成し、前記トンネル酸化膜を覆うメモリセル用ポリシリコン膜を形成する工程と、
前記第2の酸化膜を形成する前記工程の後に、前記メモリセル用ポリシリコン膜上にONO膜を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
【請求項2】
前記トンネルウィンドウ、前記トンネル酸化膜、及び前記メモリセル用ポリシリコン膜を形成する前記工程は、前記第2の酸化膜を形成する前記工程の後に、行われることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置の製造方法。
【請求項3】
前記ONO膜上に第1の電極用ポリシリコン膜を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体集積回路装置の製造方法。
【請求項4】
前記所定箇所に不純物を注入する処理は、レジストパターンを用いて行い、
前記所定箇所上の前記第1の酸化膜を除去する処理は、前記不純物の注入処理時に用いた前記レジストパターンを用いて行う
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置の製造方法。
【請求項5】
前記周辺回路領域内において、前記第1の酸化膜及び前記第2の酸化膜上にプロテクトポリシリコン膜を形成する工程と、
前記プロテクトポリシリコン膜上に第2の電極用ポリシリコン膜を形成する工程と
をさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置の製造方法。
【請求項6】
前記周辺回路領域は、第1の部分と、第2の部分とを有し、
前記第1の部分には、第1の電圧で駆動される第1のトランジスタが形成され、
前記第2の部分には、前記第1の電圧よりも低い第2の電圧で駆動される第2のトランジスタが形成され、
前記所定箇所は、前記第2の部分内にある
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−69795(P2012−69795A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214223(P2010−214223)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(308033711)ラピスセミコンダクタ株式会社 (898)
【Fターム(参考)】