説明

原子層堆積のための溶液ベースのランタニド及び第III族前駆体

一般式:(RCp)*M(式中、R、R、R、R、及びRは、H、又は炭化水素C(n=1〜10;m=1〜2n+1)であり;Cpはシクロペンタジエニルであり;Mはランタニド系列又は第III族材料からの元素である)を有する酸素を含まないシクロペンタジエニルの溶媒ベースの前駆体配合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001]本発明は、原子層堆積のための新規で有用な溶液ベースの前駆体に関する。
【背景技術】
【0002】
[002]本発明の溶液ベースのALD前駆体は、本出願の発明者ら及び譲受人によって行われた他の研究に関連する。特に、米国出願11/400,904は、ALDのための溶液ベースの前駆体を用いる方法及び装置に関する。米国出願12/396,806は、ALDのための溶液ベースの前駆体を用いる方法及び装置に関する。米国出願12/373,913は、ALDのための溶液ベースの前駆体を用いる方法に関する。米国出願12/374,066は、ALDのための溶液ベースの前駆体を気化及び供給するための方法及び装置に関する。米国出願12/261,169は、ALDのための溶液ベースのランタン前駆体に関する。
【0003】
[003]原子層堆積(ALD)は、非常に優れた厚さ制御及びステップカバレッジを与える高度薄膜堆積を可能にする技術である。更に、ALDは、シリコンウエハプロセスにおいて、次世代の導体障壁層、高誘電率ゲート誘電層、高誘電率キャパシタンス層、キャッピング層、及び金属ゲート電極を与えることを可能にする技術である。ALD成長させた高誘電率金属ゲート層は、物理気相成長法及び化学気相成長法を凌ぐ有利性を示す。ALDはまた、平面パネル型ディスプレー、化合物半導体、磁気及び光学記憶、太陽電池、ナノテクノロジー、及びナノ材料のような他の電子産業においても利用されている。ALDは、サイクリック堆積プロセスにおいて、金属、酸化物、窒化物などの非常に薄く高度に等角の複数の層を一度に1つの単分子層ずつ形成するのに用いられる。酸化又は窒化反応を用いるALDプロセスによって、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、及びタンタルのような多くの主族金属元素及び遷移金属元素の酸化物及び窒化物が製造されている。また、還元又は燃焼反応によるALDプロセスを用いて、Ru、Cu、Taなどのような純金属層を堆積させることができる。
【0004】
[004]ALDプロセスの広い採用は、好適な前駆体の限定された選択、低いウエハ処理量、及び低い化学的利用の点で幾つかの課題に直面している。HKMGにおいて有用な多くのALD前駆体は、比較的低い揮発性のために固相中に存在している。これらの課題に対処するために、本発明はFlex−ALDと呼ばれる溶液前駆体ベースのALD技術を発展させる。溶液ベースの前駆体技術を用いると、ALD前駆体の選択は比較的広範になって低揮発性の固体前駆体を含むようになり、ウエハ処理量はより大きな膜成長速度のために増加し、化学的利用は希釈化学物質を用いることで向上する。更に、蒸気パルスで液体を注入することによって一貫した前駆体の投与量が与えられる。
【0005】
[005]典型的なALDプロセスは、連続前駆体ガスパルスを用いて膜を一度に1層ずつ堆積させる。特に、第1の前駆体ガスをプロセス室中に導入し、室内において基材の表面における反応によって単分子層を形成する。次に、第2の前駆体を導入して第1の前駆体と反応させて、第1の前駆体及び第2の前駆体の両方の成分から構成される膜の単分子層を基材上に形成する。パルスのそれぞれの対(1サイクル)によって1以下の単分子層の膜が生成し、これにより実施する堆積サイクルの数に基づいて最終的な膜厚の非常に正確な制御が可能になる。
【0006】
[006]半導体装置は継続してより密に装置が装填されるようになっているので、チャネル長さも益々小さくしなければならない。将来の電子デバイス技術のためには、SiO及びSiONゲート誘電体を、1.5nm未満の有効酸化物厚さ(EOT)を有する非常に薄い高誘電率酸化物に置き換えることが必要になる。好ましくは、高誘電率材料は、高いバンドギャップ及びバンドオフセット、高いk値、シリコン上での良好な安定性、最小のSiO界面層、及び基材上の高品質界面を有していなければならない。また、アモルファス又は高結晶温度の膜も望ましい。
【0007】
[007]ランタニド及び第III族をベースとする材料は、高度シリコンCMOS、ゲルマニウムCMOS、及びIII−Vトランジスタデバイスのための有望な高誘電率の誘電材料である。ランタニド及び第III族をベースとする材料は、比較的高い誘電定数(20〜40)を有し、トランジスタにおいて高モビリティチャネルを有する良好な界面特性を示す。金属酸化物は、32nmDRAM技術ノードなどにおけるメモリキャパシタンス材料として用いることができる。
【0008】
[008]ランタニドとしては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、及びルテチウムが挙げられ、スカンジウム及びイットリウムを更に含む第III族元素の一部である。原子層堆積(ALD)は、金属、金属酸化物、及び金属窒化物などのランタニド及び第III族材料の超薄層を堆積させるための好ましい方法である。しかしながら、これらの化合物に関するALD前駆体は容易に入手できず、存在する物は低い揮発性及び低い熱安定性のために使用するのが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国出願11/400,904
【特許文献2】米国出願12/396,806
【特許文献3】米国出願12/373,913
【特許文献4】米国出願12/374,066
【特許文献5】米国出願12/261,169
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
[009]当該技術において、ALDプロセスにおいて用いるためのランタニド及び第III族前駆体に対する改良に関する必要性がなお存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
[010]本発明は、改良された溶媒ベースの前駆体配合物を提供する。特に、本発明は、一般式:
(RCp)*M
(式中、R、R、R、R、及びRは、H、又は炭化水素C(n=1〜10;m=1〜2n+1)であり;Cpはシクロペンタジエニルであり;Mはランタニド系列又は第III族材料からの元素である)を有する酸素を含まないシクロペンタジエニル(Cp)前駆体を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[011]本発明は、一般式:
(RCp)*M
(式中、R、R、R、R、及びRは、H、又は炭化水素C(n=1〜10;m=1〜2n+1)であり;Cpはシクロペンタジエニルであり;Mはランタニド系列又は第III族材料からの元素である)を有する溶媒ベースの酸素を含まないシクロペンタジエニル(Cp)前駆体を提供する。
【0013】
[012]本発明の前駆体配合物のための溶媒としては、アルカン、アルケン、アルキン、アミド、アセテート、エーテル、エステル、及び他の炭化水素、又はこれらの混合物が挙げられる。酸素を含まない溶媒又は混合物が好ましい。
【0014】
[013]本発明によれば、n−オクタン又は他のアルカン溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(EtCp)M(式中、Mはランタニド又は第III族からの元素である)の出発金属前駆体、及び水蒸気の酸素前駆体から、M(y及びxは1〜3である)ALD薄膜を形成することができる。特に、n−オクタン又は他のアルカン溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(EtCp)Gdの出発金属前駆体及び水蒸気から、GdALD薄膜を形成することができる。
【0015】
[014]更に本発明によれば、n−オクタン又は他のアルカン溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(iPrCp)M又は(nPrCp)M(ここで、Mはランタニド又は第III族からの元素である)の出発金属前駆体、及び水蒸気の酸素前駆体から、MALD薄膜を形成することができる。特に、n−オクタン又は他のアルカン溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(iPrCp)Laの出発金属前駆体、及び水蒸気の酸素前駆体から、LaALD薄膜を形成することができる。
【0016】
[015]本発明の他の例は、n−オクタン又は他のアルカン溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(tBuCp)M又は(BuCp)M(ここで、Mはランタニド又は第III族からの元素である)の出発金属前駆体、及び水蒸気の酸素前駆体から形成されるMALD薄膜の形成を提供する。
【0017】
[016]本発明の他の態様は、固体前駆体材料のための溶媒として異なるアルカンを用いる。特に、アルカン溶媒は、線状、分岐、又は環式の形態であってよく、炭素原子の数は2〜20である。かかる溶媒は、前駆体の金属成分の溶解度、輸送特性、及び相特性に合致するように選択することができる。
【0018】
[017]酸素前駆体は、上記したように水蒸気であってよいが、O、O、NO、NO、CO、CO、CHOH、COH、他のアルコール、他の酸、及び酸化剤のような他の酸素含有反応物質であってもよい。或いは、NH、N、アミン等のような窒素含有反応物質を用いることによって、本発明にしたがって窒化物膜を製造することができる。同様に、第2の前駆体として水素、水素原子、又は他の還元剤を用いることによって、金属ALD膜を形成することができる。
【0019】
[018]本発明の溶液ベースの前駆体を好適な溶媒中に溶解し、次に直接液体注入法によって現場の気化器に室温で供給する。気化器温度は50℃〜250℃の間に設定する。次に、完全に気化した溶液前駆体を、ALD成長のための理想的な矩形波の形態で堆積室中にパルスで導入する。かかる形態でパルス導入することによって、1〜10秒のパルスに関しては金属前駆体パルスと他の反応物質のパルスとの間の重なりはない。本発明にしたがって金属と反応物質を時間的及び空間的に分離することによって、真正のALD膜成長が得られる。
【0020】
[019]n−オクタン又は他のアルカン溶媒中に溶解している(EtCp)Gdの出発金属前駆体からのGdALD膜の形成に関しては、好ましい気化器温度は140℃〜180℃、最も好ましくは150℃〜160℃であり、好ましい堆積温度は150℃〜200℃、最も好ましくは150℃である。これによって、気化器内に未反応の前駆体又は残渣を与えることなくALD成長が得られた。膜の成長は高度に自己制御型であり、成長膜中に炭素不純物は見られなかった。前駆体は不純物に対して高度に感受性であるので、混入を避けるために注意を払わなければならない。前駆体材料として(EtCp)Gdを用いた幾つかの実験結果を表1に与える。
【0021】
【表1】

【0022】
[020]本発明は、例えばGd(EtCp)、La(iPrCp)、Lu(iPrCp)、Sc(iPrCp)、Sc(nPrCp)、Gd(iPrCp)などのALD成長のための多くのランタニド又は第III族材料の金属前駆体を包含する。
【0023】
[021]他の溶媒及び添加剤を本発明の前駆体溶液中に含ませることができる。これらの溶媒及び添加剤は、気相中又は基材表面上のいずれにおいてもALDプロセスを妨げてはならない。更に、溶媒及び添加剤はALD処理温度においていかなる分解も起こさずに熱的に強固でなければならない。炭化水素は、必要な場合には撹拌又は超音波混合を用いてALD前駆体を溶解するための一次溶媒として好ましい。炭化水素は化学的に不活性であり、前駆体と適合性であり、基材表面上の反応部位に関して前駆体と競合しない。溶媒の沸点は、気化プロセス中の粒子の生成を回避するために溶質の揮発度と適合するように十分に高くなければならない。
【0024】
[022]本発明の前駆体によって、液体溶液ベースのALDプロセスのために固体前駆体を用いることができるなどの幾つかの有利性が与えられる。かかる化学物質を用いることによって、低い熱履歴の室温供給が可能であり、それによって標準的な液体前駆体に関連する熱分解の問題が解決される。本発明の前駆体によって可能になるプロセスは、溶液系中により少量の金属前駆体しか必要としないので環境に優しい。本発明は、ALDプロセス中において容易に用いることができない固体前駆体の有用性を拡張する。本発明の溶液前駆体によって、前駆体及び他の反応物質を完全に気化させることによって真正のALD膜成長が可能になる。
【0025】
[023]本発明の前駆体は幾つかの用途のために有用である。特に、本発明の前駆体は、Si、Ge、及びCベースの第IV族元素半導体のための高誘電率ゲート誘電層を形成するため、或いはInGaAs、AlGaAs、及び他のIII〜V高電子モビリティー半導体のための高誘電率ゲート誘電層を形成するために用いることができる。更に、本発明の前駆体は、DRAM、フラッシュ及び強誘電体メモリーデバイスのための高誘電率キャパシタを形成するために有用である。本発明の前駆体はまた、気体精製、有機合成、燃料電池膜、及び化学検出器のための活性表面として、並びにレーザー、光増幅、光輸送、発光、及び光検出のような光電子用途において用いることもできる。
【0026】
[024]本発明の他の態様及び変更は、上記の記載を考慮すると当業者に容易に明らかになると思われ、かかる態様及び変更は同様に特許請求の範囲に示される発明の範囲内に含まれると意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式:
(RCp)*M
(式中、R、R、R、R、及びRは、H、又は式C(式中、n=1〜10であり;m=1〜2n+1である)を有する炭化水素であり;Cpはシクロペンタジエニルであり;Mはランタニド又は第III族の元素である)
を有する原子層堆積のための前駆体。
【請求項2】
溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(EtCp)M(式中、Mはランタニド又は第III族の元素である)を含む、請求項1に記載の前駆体。
【請求項3】
溶媒が、アルカン、アルケン、アルキン、アミド、アセテート、エーテル、エステル、炭化水素、又はこれらの混合物である、請求項2に記載の前駆体。
【請求項4】
溶媒が酸素を含まない、請求項3に記載の前駆体。
【請求項5】
溶媒が、2〜20個の炭素原子を有する線状、分岐、又は環式アルカンである、請求項3に記載の前駆体。
【請求項6】
アルカン溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(EtCp)Gdを含む、請求項2に記載の前駆体。
【請求項7】
溶媒がn−オクタンである、請求項6に記載の前駆体。
【請求項8】
溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(iPrCp)M(式中、Mはランタニド又は第III族の元素である)を含む、請求項1に記載の前駆体。
【請求項9】
アルカン溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(iPrCp)Laを含む、請求項8に記載の前駆体。
【請求項10】
溶媒中に溶解している0.01M〜0.5Mの(tBuCp)M(式中、Mはランタニド又は第III族の元素である)を含む、請求項1に記載の前駆体。
【請求項11】
(EtCp)M(式中、Mはランタニド又は第III族の元素であり、Cpはシクロペンタジエニルである)を含む前駆体を用いる原子層堆積によって堆積される、M(式中、Mはランタニド又は第III族の元素であり、y及びxは1〜3である)の膜。
【請求項12】
MがGdであり、前駆体が(EtCp)Gdであり、膜がGdである、請求項11に記載の膜。
【請求項13】
(iPrCp)M又は(nPrCp)M(式中、Mはランタニド又は第III族の元素であり、Cpはシクロペンタジエニルである)を含む前駆体を用いる原子層堆積によって堆積される、M(式中、Mはランタニド又は第III族の元素であり、y及びxは1〜3である)の膜。
【請求項14】
MがLaであり、前駆体が(iPrCp)Laであり、膜がLaである、請求項13に記載の膜。
【請求項15】
(tBuCp)M又は(BuCp)M(式中、Mはランタニド又は第III族の元素であり、Cpはシクロペンタジエニルである)を含む前駆体を用いる原子層堆積によって堆積される、M(式中、Mはランタニド又は第III族の元素であり、y及びxは1〜3である)の膜。
【請求項16】
溶媒中に溶解している式:(RCp)*M(式中、R、R、R、R、及びRは、H、又は式C(式中、n=1〜10であり;m=1〜2n+1である)を有する炭化水素であり;Cpはシクロペンタジエニルであり;Mはランタニド又は第III族の元素である)を有する第1の前駆体溶液を気化器に導入し;
気化器内で第1の前駆体溶液を気化させ;
気化した第1の前駆体を堆積室に供給し;
表面反応によって基材上に金属含有分子の単分子層を形成し;
堆積室をパージし;
酸素含有化合物を含む第2の前駆体を堆積室に導入し;
表面反応によって基材上に金属酸化物膜の1つの単分子層を形成し;そして
上記の工程を繰り返して、基材上に所定の厚さの金属酸化物膜を形成する;
ことを含む原子層堆積法。
【請求項17】
気化した第1の前駆体を供給する工程が、第1の前駆体を理想的な矩形波の形態で供給することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
第2の前駆体を導入する工程が、第2の前駆体を理想的な矩形波の形態で供給することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
気化器温度が140℃〜180℃の間であり、堆積温度が150℃〜200℃の間である、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
気化器温度が150℃〜160℃であり、堆積温度が150℃である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
溶媒が、アルカン、アルケン、アルキン、アミド、アセテート、エーテル、エステル、炭化水素、又はこれらの混合物である、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
溶媒が酸素を含まない、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
第2の前駆体が、O、O、NO、NO、CO、CO、CHOH、COH、アルコール、酸、又は酸化剤である、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
金属酸化物膜がGd又はLaである、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
溶媒中に溶解している式:(RCp)*M(式中、R、R、R、R、及びRは、H、又は式C(式中、n=1〜10であり;m=1〜2n+1である)を有する炭化水素であり;Cpはシクロペンタジエニルであり;Mはランタニド又は第III族の元素である)を有する第1の前駆体溶液を気化器に導入し;
気化器内で第1の前駆体溶液を気化させ;
気化した第1の前駆体を堆積室に供給し;
表面反応によって基材上に金属含有分子の単分子層を形成し;
堆積室をパージし;
窒素含有化合物を含む第2の前駆体を堆積室に導入し;
表面反応によって基材上に金属窒化物膜の1つの単分子層を形成し;そして
上記の工程を繰り返して、基材上に所定の厚さの金属窒化物膜を形成する;
ことを含む原子層堆積法。
【請求項26】
気化した第1の前駆体を供給する工程が、第1の前駆体を理想的な矩形波の形態で供給することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
第2の前駆体を導入する工程が、第2の前駆体を理想的な矩形波の形態で供給することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
第2の前駆体が、NH、N、又はアミンである、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
溶媒中に溶解している式:(RCp)*M(式中、R、R、R、R、及びRは、H、又は式C(式中、n=1〜10であり;m=1〜2n+1である)を有する炭化水素であり;Cpはシクロペンタジエニルであり;Mはランタニド又は第III族の元素である)を有する第1の前駆体溶液を気化器に導入し;
気化器内で第1の前駆体溶液を気化させ;
気化した第1の前駆体を堆積室に供給し;
表面反応によって基材上に金属含有分子の単分子層を形成し;
堆積室をパージし;
反応性還元性化合物を含む第2の前駆体を堆積室に導入し;
表面反応によって基材上に金属膜の1つの単分子層を形成し;そして
上記の工程を繰り返して、基材上に所定の厚さの金属膜を形成する;
ことを含む原子層堆積法。
【請求項30】
気化した第1の前駆体を供給する工程が、第1の前駆体を理想的な矩形波の形態で供給することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
第2の前駆体を導入する工程が、第2の前駆体を理想的な矩形波の形態で供給することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
還元性化合物が水素又は水素原子である、請求項29に記載の方法。

【公表番号】特表2012−526919(P2012−526919A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510823(P2012−510823)
【出願日】平成22年4月26日(2010.4.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/032386
【国際公開番号】WO2010/132192
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(391009659)リンデ アクチエンゲゼルシャフト (106)
【氏名又は名称原語表記】Linde Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Klosterhofstrasse 1, D−80331 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】