説明

口装着型通信機との双方向通信を提供するシステムおよび方法

電子および変換器デバイスを、除去可能な口腔装置または他の口腔デバイスの中、またはその上に、取り付けるか、接着するか、あるいは埋め込むことにより、双方向通信アセンブリを形成できる。別の実施形態では、該デバイスは、患者識別可能情報を含有する医療タグを形成するために、除去可能な口腔装置または他の口腔デバイスの中、またはその上に、取り付けるか、接着するか、あるいは埋め込むことができる、電子および変換器デバイスを提供する。そのような口腔装置は、従来の歯科印象法によって得られた歯の構造の複製モデルを用いて熱成形プロセスによって製造される、あつらえのデバイスであってもよい。電子および変換器アセンブリは、直接的に、または受信機を通して入力音を受信して、信号を処理および増幅し、歯、または上顎骨、下顎骨、あるいは口蓋骨等の、他の骨構造に連結された振動変換器要素を介して、処理した音を伝送してもよい。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来、消防士および工場労働者等の現場作業員は、Motorola,Inc.供給の無線機等の双方向無線機を使用して通信する。特許文献1に記述されているように、双方向無線機は、ユーザが小ネットワーク上で相互に無線通信することを可能にする。ほとんどの双方向無線機は、通信のために種々のチャンネルまたは周波数を使用する。2つ以上のチャンネルの監視は、ユーザが種々の目的で複数の人々と通信することを可能にする。例えば、セキュリティ環境では、緊急状態について通信し、かつそれを監視するために、チャンネル1が使用されてもよい。チャンネル2は、重大なセキュリティ脅威について通信し、かつそれを監視するために使用されてもよい。チャンネル3は、軽微なセキュリティ脅威について通信し、かつそれを監視するために使用されてもよい。ユーザは、走査モードを有する双方向無線機を使用することによって、3つ全てのチャンネルを監視してもよい。しかしながら、ユーザは、ごく最近に走査されたチャンネル上で伝送することに制限される。ユーザが短い所定期間内に伝送できない場合、双方向無線機は、新しいチャンネルへ走査してもよい。次いで、ユーザは、手動でチャンネルを選択する必要があり、貴重な時間を無駄にし、選択プロセスの間、他のチャンネルをスキャンする能力を排除する。
【0002】
双方向無線機の代わりに使用することができる他のデバイスは、携帯電話を含む。これらのデバイスは、無線ワイヤレス基礎構造(例えば、携帯電話ネットワーク、通信衛星、または音声通信のために適合された他の無線ネットワークの他の基礎構造)の届く範囲内のどこからでも、電話アクセスを可能にすることによって、個人通信に革命を起こしてきた。手持ち式無線音声通信デバイスが家庭およびオフィスに限定されないように、そのようなデバイスはしばしば、かなりの周囲騒音がある環境において使用される。そのような環境の例は、人通りの多い都市環境、移動中の車両内、および工場現場を含む。環境内の周囲騒音は、受信した音声可聴周波数の了解度を劣化させ、それにより、ユーザの伝達能力を妨害し得る。
【0003】
特許文献2は、音声通信デバイスの少なくとも一部によって騒音の物理的遮断をシミュレートするフィルタを用いて周囲騒音をフィルタにかけることにより、騒音環境の中に発せられた会話の了解度を向上させること、および、周囲騒音に対する受信音声の可聴周波数の周波数依存SN比を判定することは、知覚(例えば、バーク)周波数尺度で計算されることを論議している。フォルマントが識別され、あるフォルマントを含む帯域内のSN比が、了解度を改善するために、フォルマント強化利得係数によって修正される。しかしながら、ある産業、緊急、政府、および軍事用途では、そのような雑音フィルタリングは、現場要員のための、高品質でハンズフリーであるが、目立たない通信能力を提供するのに不充分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第20070142072号明細書
【特許文献2】米国特許第20060270467号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
現場要員のための、通信および/または医療情報監視を支援する方法および装置を開示する。一実施形態では、デバイスは、双方向通信アセンブリを形成するように、除去可能な口腔装置または他の口腔デバイスの中、またはその上に、取り付けるか、接着するか、あるいは埋め込むことができる、電子および変換器デバイスを提供する。
【0006】
別の実施形態では、該デバイスは、患者識別可能情報を含有する医療タグを形成するために、除去可能な口腔装置または他の口腔デバイスの中、またはその上に、取り付けるか、接着するか、あるいは埋め込むことができる、電子および変換器デバイスを提供する。そのような口腔装置は、従来の歯科印象法によって得られた歯の構造の複製モデルを用いて、熱成形プロセスによって製造される、オーダーメイドのデバイスであってもよい。電子および変換器アセンブリは、直接的に、または受信機を介して入力音を受信して、信号を処理および増幅し、歯、または上顎骨、下顎骨、あるいは口蓋骨等の、他の骨構造に連結された振動変換器要素を介して処理した音を伝送してもよい。
【0007】
好ましい実施形態の利点は、以下のうちの1つ以上を含んでもよい。システムは、頑丈、無線、および安全である、多目的通信プラットフォームである。システムは、現場要員のための、良質でハンズフリーであるが、目立たない通信能力を提供する。現場からの音声およびデータを支援する実施形態では、システムは、さらなる処理のために、中央遠隔コンピュータへの現場データの捕捉および転送を自動化する。人間のデータ収集を最小化することによって、システムは、書類作業を削減し、より完全な現場情報の収集を可能にし、冗長なデータ入力を排除し、産業環境、または緊急、地方政府、あるいは軍事紛争において存在する流動的な状況への対応を増大させる。
【0008】
健康監視を必要とする用途のために、システムは、環境を問わず、全ての患者エピソードが捕捉および記録されることを、医療従事者が確認できるようにする。最も重要なことには、システムは、従来は入手不可能だった情報へのアクセスを提供することによって、現場要員に注意の基準を提供する。軍事および緊急用途のために、システムは、指揮官に準備状態のリアルタイムの視認性を提供し、軍事医療活動の範囲にわたるが、特に、緊急救援および遠隔転送医療施設に対して、医療指揮および制御、遠隔医療、ならびに医療情報適用に対する支援を提供する。世界の多くの異なる場所に配備されている兵士に関して、システムは、医療専門家が、いつでも、どこでも、患者エピソードを捕捉し、完全な患者情報が記録され、家庭にある兵士の医療記録に転送されることを確実にできるようにする。加えて、システムは、個人に保持され、したがって、破壊、紛失、健忘、または多数の他の問題の影響を受けにくい、歯の識別能力を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】図1A−1Cは、例示的双方向通信デバイスを示す。
【図1B】図1A−1Cは、例示的双方向通信デバイスを示す。
【図1C】図1A−1Cは、例示的双方向通信デバイスを示す。
【図1D】図1Dは、患者の歯列と、除去可能な口腔装置として患者の1つまたは複数の歯の上に、またはそれらに対して、除去可能に設置される、双方向通信デバイスの一変化例とを図示する。
【図2A】図2Aは、除去可能な口腔装置の双方向通信デバイスを設置するための1つの例示的な位置を示す、下側の歯の斜視図を図示する。
【図2B】図2Bは、マウスガードの様態で歯列全体を覆って設置される装置の形である、除去可能な口腔装置の別の変化例を図示する。
【図2C】図2Cは、アーチによって支持される、除去可能な口腔装置の別の変化例を図示する。
【図2D】図2Dは、マウスガードとして構成された口腔装置の別のバリエーションを示す図である。
【図3】図3は、口の外部の伝送アセンブリと組み合わせて利用可能であり、デバイスの別の変化例では患者によって装着可能である、患者の歯の上に配置された口腔装置の詳細斜視図を図示する。
【図4】図4は、口腔内の受信および変換器アセンブリとともに、外部伝送アセンブリを有する、口腔装置デバイスの変化例における、個々の構成要素の例示的構成を示す。
【図5】図5は、アセンブリ全体がユーザの口の内側の口腔装置によって収容される、デバイスの別の変化例の例示的構成を示す。
【図6A】図6Aは、接着剤を介して歯表面に接着された電子機器/変換器アセンブリとともに、歯に設置された口腔装置の部分断面図を示す。
【図6B】図6Bは、接着表面上に接着された除去可能な裏地の部分断面図を示す。
【図7】図7は、浸透性袋を介して歯表面に押し付けられた電子機器/変換器アセンブリとともに、歯に設置された口腔装置の別の変化例の部分断面図を示す。
【図8】図8は、1つ以上の付勢要素を介して歯表面に押し付けられた電子機器/変換器アセンブリとともに、歯に設置された口腔装置の別の変化例の部分断面図を示す。
【図9】図9は、口腔装置の電子機器および変換器筐体内で、相互から分離された電子機器アセンブリおよび変換器アセンブリを有する、口腔装置の別の変化例を図示する。
【図10】図10および11は、電子機器および変換器アセンブリが、傾斜表面および付勢要素を介して、歯表面に対して維持可能である、口腔装置の追加変化例を図示する。
【図11】図10および11は、電子機器および変換器アセンブリが、傾斜表面および付勢要素を介して、歯表面に対して維持可能である、口腔装置の追加変化例を図示する。
【図12】図12は、電子機器および/または変換器アセンブリと歯表面との間に配置された介在部材を有する、口腔装置のさらに別の変化例を示す。
【図13】図13は、電子機器および/または変換器アセンブリを歯表面に対して押し進めるための作動可能機構を有する、口腔装置のさらに別の変化例を示す。
【図14】図14は、電子機器および/または変換器アセンブリを歯表面に対して押し進めるためのカム機構を有する、口腔装置のさらに別の変化例を示す。
【図15】図15は、振動を伝達するために、歯の咬合面上に配置可能な別個の変換器機構を有する、口腔装置のさらに別の変化例を示す。
【図16】図16は、噛合作動機構を利用して、電子機器および/または変換器アセンブリを歯表面に対して押し進めるための機構を有する、口腔装置の別の変化例を図示する。
【図17】図17は、変換器を歯に連結するための複合歯科アンカを有する、口腔装置のさらに別の変化例を示す。
【図18A】図18Aおよび18Bは、それぞれ、歯の咬合面を覆って配置可能であってもよい、1つ以上の変換器を有する、口腔装置の変化例の側面図および上面図を示す。
【図18B】図18Aおよび18Bは、それぞれ、歯の咬合面を覆って配置可能であってもよい、1つ以上の変換器を有する、口腔装置の変化例の側面図および上面図を示す。
【図19A】図19Aおよび19Bは、それぞれ、締まり嵌めを生成するように、患者の歯を覆って、またはその上に設置された時の、その事前形成弛緩構成およびその変形構成である、形状記憶材料で作られた口腔装置のさらに別の変化例を図示する。
【図19B】図19Aおよび19Bは、それぞれ、締まり嵌めを生成するように、患者の歯を覆って、またはその上に設置された時の、その事前形成弛緩構成およびその変形構成である、形状記憶材料で作られた口腔装置のさらに別の変化例を図示する。
【図20】図20は、変換器が、口腔装置の付勢側と歯表面との間に配置可能であってもよい、事前形成材料で作られた口腔装置のさらに別の変化例を図示する。
【図21】図21は、口腔装置が省かれてもよく、電子機器および/または変換器アセンブリが、歯表面に直接取り付けられた複合歯科アンカに取り付けられてもよい、変化例を図示する。
【図22A】図22Aおよび22Bは、それぞれ、患者の快適性のために、その咬合面が除去または省略されている、口腔装置アセンブリの別の変化例の部分断面側面図および斜視図を示す。
【図22B】図22Aおよび22Bは、それぞれ、患者の快適性のために、その咬合面が除去または省略されている、口腔装置アセンブリの別の変化例の部分断面側面図および斜視図を示す。
【図23A】図23Aおよび23Bは、それぞれ、上顎骨または下顎骨等の下層の骨に直接埋め込まれたネジまたは支柱に連結されてもよい、口腔装置の斜視図および側面図を図示する。
【図23B】図23Aおよび23Bは、それぞれ、上顎骨または下顎骨等の下層の骨に直接埋め込まれたネジまたは支柱に連結されてもよい、口腔装置の斜視図および側面図を図示する。
【図24】図24は、口腔装置が、患者の口蓋に直接埋め込まれたネジまたは支柱に連結されてもよい、別の変化例を図示する。
【図25A】図25Aおよび25Bは、それぞれ、歯肉組織および下層の骨を通して振動を伝導するように歯肉表面に取り付けられた、その変換器アセンブリまたは連結部材を有してもよい、口腔装置の斜視図および側面図を図示する。
【図25B】図25Aおよび25Bは、それぞれ、歯肉組織および下層の骨を通して振動を伝導するように歯肉表面に取り付けられた、その変換器アセンブリまたは連結部材を有してもよい、口腔装置の斜視図および側面図を図示する。
【図26】図26は、複数の口腔装置の双方向通信アセンブリまたは変換器が、どのように患者の口の全体を通して複数の歯に設置されてもよいかという実施例を図示する。
【図27A】図27Aおよび27Bは、それぞれ、変換器からマイクロフォンを物理的に分離してフィードバックを減衰または排除するように、歯肉表面に隣接して、またはその上に配置されたマイクロフォンユニットを有してもよい、(上記で示された変化例と同様の)口腔装置の斜視図および側面図である。
【図27B】図27Aおよび27Bは、それぞれ、変換器からマイクロフォンを物理的に分離してフィードバックを減衰または排除するように、歯肉表面に隣接して、またはその上に配置されたマイクロフォンユニットを有してもよい、(上記で示された変化例と同様の)口腔装置の斜視図および側面図である。
【図28】図28は、アーチによって支持され、アーチ内に統合されたマイクロフォンユニットを有する、除去可能な口腔装置の別の変化例を図示する。
【図29】図29は、ユーザの口の周辺に配置され、電子機器および/または変換器アセンブリと無線通信する、少なくとも1つのマイクロフォンと、随意で追加のマイクロフォンユニットとを図示する、さらに別の変化例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1Aの実施形態に示されるように、双方向通信システム1は、口装着型通信機6と、1つ以上の身体センサ2と、口装着型通信機および1つ以上の身体センサに連結される、結合ユニット3であって、遠隔ステーションと通信するように適合される、結合ユニットとを含む。口装着型通信機は、ユーザに音を伝達するための骨伝導聴覚システムを含むことができ、通信機は、音を拾うための埋め込みマイクロフォンを有することができる。口装着型通信機は、あつらえの口腔デバイスとなり得る。バイタルサイン情報を拾うために、1つ以上の医療センサをその中に埋め込むことができる。代替として、例えば、環境および/または部屋からのパラメータを感知するために、室温センサ等の環境センサを使用することができる。バイタルサインは、ある身体の生理学的信号測定値を含むことができる一方で、環境信号は、消火活動および他の同様の場合における関心であってもよい。環境温度センサを、結合ユニット3、または、身体あるいはその近くに取り付けられた他のデバイスに提供することができる。また、大きな価値があってもよい、結合ユニット3または口装着型通信機6から取り出すことができる、記載されたもの以外にいくつかの他の信号がある。例えば、「位置(GPSまたは携帯電話信号あるいは同等の方法を使用する)、「速度」、「加速度」、「衝撃」、「煙」、「光」、「赤外線」、「放射線」、および「風速」が、消防士または鉱山労働者の位置を識別し、彼らが危険にさらされているか否かを評価するのに役立つことができる。口装着型通信機は、ソリッドステートメモリまたはフラッシュ記憶デバイス等の、データ記憶デバイスを提供することができる。データ記憶デバイスの内容は、セキュリティのために暗号化することができる。ローカルトランシーバは、口装着型通信機6を、1つ以上の身体センサ2および結合ユニット3と接続することができる。ローカルトランシーバは、所望であれば、安全な伝送のために暗号化データを伝送することができる。無線ローカルエリアネットワーク(LAN)または有線LANは、1つ以上の身体センサ2および結合ユニット3との口装着型通信機6の間の通信を支援することができる。LANは、センサ2、マウスピース1、および結合ユニットまたはデバイス3の間で身体リンクを形成する。結合ユニット3は、広域ネットワーク(WAN)上で遠隔ステーション5に通信することができる。遠隔ステーションは、とりわけ、衛星、携帯電話塔、飛行機またはヘリコプターに載置された中継局、または小型飛行船に載置された中継局となり得る。
【0011】
ビーコン4は、ユーザの身体上に配置され、口装着型通信機6と通信して、ユーザが援助を必要としていることを識別することができる。ビーコン4は、援助を要求するように、可聴信号、位置信号、可視信号を提供することができる。ビーコン4は、緊急救援隊員のユニフォームに付加することができ、ユーザが負傷したことをユーザのバイタルサインが示す場合に起動することができ、煙の立ちこめた環境でユーザの位置を特定することに役立つことができる。
【0012】
双方向通信デバイスは、バイタルサイン、またはとりわけ、環境温度等の測定パラメータを感知するために、身体センサ2を使用することができる。バイタルサインは、例えば、体温、水和、心拍数、EKG、EEG、脈拍数、酸素飽和度、呼吸サイクル、空気流速度、水素指数(pH)レベルを含むことができる。測定パラメータは、環境温度を含むことができる。センサは、結合ユニット3、または、身体あるいはその近くに取り付けられた他のデバイスの中に配置することができる。また、価値があってもよい、結合ユニット3またはマウスピース6から取り出すことができる、他の測定パラメータ信号は、「位置(GPSまたは携帯電話信号あるいは同等の方法を使用する)、「速度」、「加速度」、「衝撃」、「煙」、「光」、「赤外線」、「放射線」、および「風速」を含む。測定パラメータは、例えば、消防士または鉱山労働者の位置を識別し、彼らが危険にさらされているか否かを評価するのに役立つことができる。身体センサ2はまた、活動モニタを含むこともできる。例えば、加速度計は、対象者が動いているか、歩いているか、または走っているかどうかを監視し、情報を遠隔ステーション5に伝えることができる。
【0013】
双方向通信デバイスは、音を拾うためにマイクロフォンを有することができる。マイクロフォンは、口腔内マイクロフォンまたは口腔外マイクロフォンとなり得る。一実施形態では、マイクロフォンは、環境騒音を消去し、ユーザの声を遠隔ステーションに伝送する。この実施形態は、対象者自身の声をコールセンター等の遠隔ステーション5に伝送しながら、環境騒音を消去する能力を提供する。マイクロフォンが(通常の無線通信デバイスと比較して)固定された位置にあり、ユーザ自身の声に非常に近いため、システムは、高騒音区域で作業する際に重要である環境騒音低減を取り扱うことができる。そのようなものとして、双方向通信デバイスは、とりわけ、芸能人または運動選手および/またはサポート要員、兵士、医者、消防士、緊急作業員等の、騒がしい環境内の労働者によって使用することができる。
【0014】
双方向通信デバイスは、口装着型通信機6、1つ以上の身体センサ2、および結合ユニット3と通信する、無線センサネットワークを提供することができる。他の実施形態では、結合ユニット3は、他のユーザの他の結合ユニットと無線通信して、検出、識別、およびクルーとの通信のためのネットワークを形成する。
【0015】
一実施形態では、口装着型通信機6は、少なくとも1つの歯の少なくとも一部分に適合可能な形状を有する、筐体と、筐体内、またはその上に配置され、少なくとも1つの歯の表面と振動通信する、作動型変換器と、受信した音をユーザに提供するように、およびユーザに対する通信を提供するように、変換器に連結される、無線通信トランシーバとを有する。双方向通信デバイスは、少なくとも1つの歯に適合する形状を有する、口腔装置となり得る。電子アセンブリを、筐体内、またはその上に配置することができ、変換器と通信する。
【0016】
一側面では、双方向通信を提供するための方法は、口装着型通信機を口腔内で装着するステップと、1つ以上の身体パラメータまたは環境パラメータを感知するステップと、口装着型通信機および1つ以上の身体センサを、遠隔ステーションに結合するステップとを含む。
【0017】
上記の方法の実施は、以下のうちの1つ以上を含むことができる。システムは、骨伝導デバイスを使用して音を伝送することができる。口装着型通信機は、あつらえの口腔デバイスとなり得る。システムは、口装着型通信機に1つ以上のセンサを埋め込むことができる。システムは、口装着型通信機に医療または環境データを記憶することができる。危険に直面する場合がある救急または軍事ユーザについては、システムは、後の法医学的分析のために、保護されたブラックボックスデバイスとしての口装着型通信機にデータを記憶することができる。
【0018】
ここで図1B−1Cを参照して、例示的な使用方法のシナリオを示す。図1Bに示されるように、双方向通信デバイスを使用している産業的ユーザが示されている。図1Cに示されるように、例示的双方向通信デバイスおよび/または医療監視デバイス1が軍事用途に対して示されている。一実施形態では、デバイス1は、双方向通信アセンブリを形成するように、除去可能な口腔装置または他の口腔デバイスの中、またはその上に、取り付けるか、接着するか、あるいは埋め込むことができる、電子および変換器デバイスを提供する。図1B−1Cに示されるように、デバイスは、とりわけ、救急および警備要員、医療職員、地方自治体職員、工場労働者、コミュニケーションを必要とする騒がしい環境内の個人(音楽家、運動選手、および彼らの補佐要員)、および軍隊によって使用することができる。
【0019】
別の実施形態では、デバイス1は、患者識別可能情報を含有する医療タグを形成するように、除去可能な口腔装置または他の口腔デバイスの中、またはその上に、取り付けるか、接着するか、あるいは埋め込むことができる、電子および変換器デバイス4を提供する。そのような口腔装置は、従来の歯科印象法によって得られた歯の構造の複製モデルを用いて、熱形成プロセスによって製造される、オーダーメイドのデバイスであってもよい。電子および変換器アセンブリは、直接的に、または受信機を通して、入力音を受信して、信号を処理および増幅し、歯、または上顎骨、下顎骨、あるいは口蓋骨等の、他の骨構造に連結された振動変換器要素を介して、処理した音を伝送してもよい。
【0020】
デバイス1は、ユーザの唾液中に存在する化学物質を検出し、ユーザについての医療情報を提供する、センサを含むことができる。デバイス1はまた、口の内側で拾い上げることができる、心拍数、EKG、および他の生体信号も感知することができる。加えて、デバイス1は、温度、心拍数、EKG、呼吸数、および他のバイタルサイン等のバイタルサイン、または医療情報を収集することができる、医療データ収集モジュール2と通信することができる。デバイス1は、例えば、Bluetooth無線機等の種々の短距離無線機を介して、モジュール2と通信することができる。
【0021】
デバイス1は、短波トランシーバ、携帯電話トランシーバ、または衛星トランシーバ3等の、長距離トランシーバを介して通信することができる。そのようなトランシーバは、デバイス1内に提供することができ、または代替として、身体装着することができる。図1の実施形態では、携帯電話または衛星トランシーバ3は、ユーザによって装着されたベルト上に配置される。トランシーバ3は、例えば、Bluetooth等の短距離無線機を通して、ユーザの身体上の他のデバイスと通信する。
【0022】
ユーザ(消防隊員等)から医療情報を収集し、かつ骨伝導双方向通信を支援するための例示的過程は、以下のような、
バイタルサインおよび他の医療情報を周期的に収集すること、
ユーザが話すために長距離トランシーバを使用しているかどうかを確認すること、
長距離トランシーバが話をするために使用されていなければ、ユーザの病歴を、長距離トランシーバ上で遠隔コンピュータにアップロードすること、
病歴が医学的介入を必要とする許容範囲外であるかどうかを、遠隔コンピュータが検出すること、
潜在的な問題があること、および/または指揮所に連絡するべきであることを警告して、ユーザにアラーム音が生成されること、
医学的介入が必要とされる場合、遠隔コンピュータは、ユーザを援助する行動について、ユーザの指揮官に警告すること、
トランシーバ3を介して、骨伝導通信デバイス1に自助命令を送信することができることでありえる。
【0023】
一実施形態では、医療データは、ユーザ識別、患者仕分け状態、症状、および治療を含む。データは、携帯電話トランシーバまたは衛星トランシーバを介して、指揮所に送られ、そこで、処理され、記憶され、インターネットに伝えられ、現場のデバイスに戻される。結果として、負傷者についてのデータは、他のユーザ、医者、対応者、指揮本部長、およびユーザを助けることができる受入病院にもよる、運用使用のために、即座にアクセス可能となる。犠牲者およびその状態に関するリアルタイム情報は、現場医療の全体的管理にとって重要である。次いで、医療指揮は、負傷者の数およびそれらの必要性についての時宜を得た情報を、現地の提供者、救急車の拠点、および地域病院の収容可能数等の、リソースの既知の可用性と協調させることができる。リアルタイム情報はまた、負傷の種類および受入病院の収容可能数に応じて、適切な患者の目的地を判定するためにも提供される。
【0024】
工場または現場から作業情報を収集し、かつ労働者との骨伝導双方向通信を支援するための例示的過程は、以下のような、
工場または産業パラメータを周期的に収集すること、
ユーザが話すために長距離トランシーバを使用しているかどうかを確認すること、
長距離トランシーバが話すために使用されていなければ、ユーザによって収集された産業パラメータを、長距離トランシーバ上で遠隔コンピュータにアップロードすること、
収集したデータが介入を必要とする許容範囲外であるかどうかを、遠隔コンピュータが検出すること、
介入が必要であれば、遠隔コンピュータは、行動についてユーザの監督者に警告し、また、煙または視認性を妨げ得る他の問題がある場合に、ユーザに載置されたビーコンを起動してユーザの位置を識別するのに役立つことができること、
ユーザが現場で問題を解決することができるように、トランシーバを介して、骨伝導通信デバイス1に是正命令を送信することができることである。
【0025】
軍事使用についての別の実施形態では、遠隔コンピュータは、軍事提供者が、受信したデータを同期化することによって、米国国防総省の臨床データレポジトリに医療記録を記録し、保存し、検索し、転送することを可能にするための、戦場医療情報システム共同戦術(BATTLEFIELD MEDICAL INFORMATION SYSTEMS TACTICAL−JOINT/BMIST−J)を支援することができる。システムは、デジタル版のDD1380(現場医療カード)およびSF600(年代順の診療記録)を支援する。診断および治療決定支援がシステムによって提供される。デバイス1によって捕捉されるデータも、個人情報キャリア(Personal Information Carrier/PIC)互換性である。システムは、戦場治療の安全で読みやすい電子記録を提供し、包括的で生涯にわたる医療記録に貢献し、医学的監視を容易にする。このデバイスはまた、バイタルサインに注目し、それに応じて順位付けすることによって、医療職員がより効果的に兵士の治療順序を患者仕分け方式で決めることに役立つこともできる。
【0026】
ここで、図1Dに示されるような、デバイス1についての詳細を参照すると、臼歯12等の少なくとも1つの歯の上に、またはそれに対して、双方向通信アセンブリ14を除去可能に取り付けるための1つの可能な位置を示して、患者の口および歯列10が図示されている。参考のために、患者の舌TGおよび口蓋PLも示されている。電子機器および/または変換器アセンブリ16が、以下でさらに詳細に説明されるように、アセンブリ14の中、またはその上に、取り付けられ、接着され、あるいは埋め込まれてもよい。
【0027】
図2Aは、患者の下部歯列の斜視図を示し、除去可能な口腔装置18と、アセンブリ14の側面に沿って配置された電子機器および/または変換器アセンブリ16とを備える、双方向通信アセンブリ14を図示する。この変化例では、口腔装置18は、患者の歯の上で安定させるための口腔装置18によって画定される歯係合チャネル20内で、2つの臼歯12の上に嵌合されてもよいが、他の変化例では、単一の臼歯または歯が利用されてもよい。代替として、3つ以上の臼歯が、それらの上に、またはそれらを覆って口腔装置18を取り付けるために、利用されてもよい。さらに、電子機器および/または変換器アセンブリ16は、アセンブリ16が歯12の頬面に沿って配列されるように、口腔装置18の側面上に配置されて示されている。しかしながら、歯12の舌面等の他の表面および他の位置もまた、利用されてもよい。図は、変化例を例示したものであり、限定的となることを目的としない。したがって、口腔装置18の他の構成および形状が、本明細書に含まれることを目的とする。
【0028】
図2Bは、マウスガードの態様で歯列全体を覆って設置される装置15の形である、除去可能な口腔装置の別の変化例を示す。この変化例では、装置15は、下側歯列全体、または代替として、上側歯列全体を覆うように構成されてもよい。付加的な変化例では、歯列全体を覆うよりもむしろ、代わりに歯列の大部分が装置15によって覆われてもよい。アセンブリ16は、口腔装置15の1つ以上の部分に沿って配置されてもよい。
【0029】
図2Cは、アーチ型の構成を有する口腔装置17のさらに別の変化例を示す。この装置では、この変化例で上側歯列に沿って設置されてもよい、1つ以上の歯保持部分21、23は、ユーザの口蓋に隣接して、または沿って位置してもよい、アーチ19によって支持されてもよい。示されるように、電子機器および/または変換器アセンブリ16は、歯保持部分21、23の1つ以上の部分に沿って配置されてもよい。さらに、示された変化例は、ユーザの口蓋の一部のみを覆ってもよいアーチ19を図示するが、他の変化例は、ユーザの口蓋全体を覆うアーチを有するように構成されてもよい。
【0030】
図2Dは、ユーザの口腔に容易に挿入され、かつ除去されてもよい、マウスガードまたは保持具25の形である口腔装置のさらに別の変化例を図示する。そのようなマウスガードまたは保持具25は、従来のマウスガードを装着するスポーツで使用されてもよい。しかしながら、アセンブリ16がその中に統合されたマウスガードまたは保持具25は、遠隔で命令し、距離を隔てて通信するために、歯の間の溝またはチャネル26を介して単純にマウスガードまたは保持具25を担持してもよい、聴覚障害のある人、あるはその他の人によって利用されてもよい。
【0031】
概して、電子機器および/または変換器アセンブリ16の体積は、口の中に設置された時に、邪魔にならないように、およびユーザにとって快適になるように、最小化されてもよい。大きさは変動されてもよいが、アセンブリ16の体積は、800立方ミリメートル未満であってもよい。この体積は、当然ながら例示的であり、アセンブリ16の大きさおよび体積として限定的ではなく、したがって、ユーザ間で変動されてもよい。
【0032】
さらに、除去可能な口腔装置18は、コンピュータ数値制御(CNC)システム、または3次元印刷法、例えば、ステレオリソグラフィ装置(SLA)、選択的レーザ焼結(SLS)、および/または、任意の数の技法を介して得られてもよい、患者の歯列の3次元形状を利用する他の同様のプロセスを使用した、コンピュータ支援機械加工プロセス等の、任意の数の方法を用いて、種々のポリマー材料、またはポリマー材料および金属材料の組み合わせから製造されてもよい。そのような技法は、レーザ、白色光、超音波、機械式3次元タッチスキャナ、磁気共鳴映像法(MRI)、コンピュータ断層撮影(CT)、他の光学的方法等の、口腔内スキャナを使用する、スキャンした歯列の使用を含んでもよい。
【0033】
除去可能な口腔装置18を形成する際に、装置18は、随意で、装置が歯列を覆って嵌合し、隣接する歯肉組織の少なくとも一部分が、口腔装置18の中、および変換器アセンブリと歯表面との間の食物、流体、および他の破片の進入を阻止するように成形されてもよい。さらに、口腔装置18のより大きい表面積は、装置18上へのアセンブリ16の設置および構成を容易にしてもよい。
【0034】
加えて、除去可能な口腔装置18が、随意で、収縮係数を有するように製造されることにより、口腔装置18がその上に形成される、スキャンされた1つまたは複数の歯よりもわずかに小さい結果的な大きさを装置18が有してもよいため、口腔装置18が、歯列上に設置された時に、1つまたは複数の歯を確実に掴むように構成されてもよいように、取付具は、装置18と下側歯列との間に確実な締まり嵌めをもたらしてもよい。
【0035】
一変化例では、図3に示されるように、アセンブリ14が歯の上に配置されて、処理および無線信号24を介した患者の口の内側に配置された電子機器および/または、変換器アセンブリ16への伝送のための、聴覚信号を受信するために、患者の口の外側に位置する頬外の伝送器アセンブリ22が利用されてもよく、次いで、アセンブリは、聴覚信号を処理し、振動伝導を介して、処理した聴覚信号を下側にある歯に伝送し、その結果として、患者の内耳に伝送してもよい。
【0036】
下記でさらに詳細に説明されるように、伝送器アセンブリ22は、マイクロフォンアセンブリならびに伝送器アセンブリを含有してもよく、腕時計、ネックレス、ラペル、電話、ベルト載置型デバイス等の、ユーザによって装着される任意の数の形状および形態で構成されてもよい。
【0037】
図4は、概して、音を受信するためのマイクロフォン30を備えてもよく、聴覚信号を処理するためのプロセッサ32に電気的に接続される、頬外の伝送器アセンブリ22を利用する、双方向通信アセンブリ14の一変化例の概略図を図示する。プロセッサ32は、処理信号を、ユーザの歯の上、またはそれに隣接して配置された電子機器および/または変換器アセンブリ16に、処理した信号を伝送するための伝送器34に電気的に接続されてもよい。マイクロフォン30およびプロセッサ32は、任意の実用的範囲の聴覚信号を検出して処理するように構成されてもよいが、一変化例では、例えば、250Hzから20,000Hzまでに及ぶ、聴覚信号を検出するように構成されてもよい。
【0038】
マイクロフォン30に関しては、多種多様なマイクロフォンシステムが利用されてもよい。例えば、マイクロフォン30は、デジタル、アナログ、および/または指向型マイクロフォンであってもよい。そのような各種マイクロフォンは、所望であれば、アセンブリとともに利用されるように交換可能に構成されてもよい。
【0039】
電力供給部36は、伝送器アセンブリ22の中の構成要素のそれぞれに電力を提供するように、それに接続されてもよい。伝送器信号24は、アセンブリ16への伝送のために、例えば、無線周波数、超音波、マイクロ波、Blue Tooth(登録商標)(BLUETOOTH SIG,INC.,Bellevue,WA)等を利用した、任意の無線形態であってもよい。アセンブリ22はまた、ユーザが、音響収束、音量制御、フィルタ処理、ミュート、周波数最適化、音調整、および音色調整等の、電子機器および/または変換器アセンブリ16の種々の音響パラメータを調整するように操作してもよい、1つ以上の入力制御28を随意で含んでもよい。
【0040】
伝送器34によって送信された信号24は、受信機38を介して電子機器および/または変換器アセンブリ16によって受信されてもよく、アセンブリは、受信した信号の追加処理のために、内部プロセッサに接続されてもよい。受信した信号は、変換器40に伝達されてもよく、変換器は、それに対応して、歯表面に対して振動し、歯および骨を通して振動信号を伝導し、その後、中耳に伝導してユーザの聴取を容易にしてもよい。変換器40は、任意の数の異なる振動機構として構成されてもよい。例えば、一変化例では、変換器40は、電磁的に作動された変換器であってもよい。他の変化例では、変換器40は、例えば、250〜4000Hzの振動周波数の範囲を有する、圧電結晶の形態であってもよい。
【0041】
電源42は、必要に応じて、受信機、変換器、および/またはプロセッサに電力を提供するように、アセンブリ16に含めることもできる。電力供給部42は、交換式または常設の単純なバッテリであってもよいが、他の変化例は、外部充電器を介してインダクタンスによって充電される、電力供給部42を含んでもよい。加えて、電力供給部42は、代替として、交流(AC)または直流(DC)源への直接連結を介して、充電されてもよい。他の変化例は、例えば、顎の運動、および/または、機械的な運動を、電力供給部42を充電するための貯蔵電気エネルギーに変換するための動作を介して作動される、当技術分野で既知の内部振り子または摺動可能な電気インダクタンス充電器等の、機械的機構を介して充電される、電力供給部42を含んでもよい。
【0042】
アセンブリ16の別の変化例では、頬外の伝送器を利用するよりもむしろ、図5に示されるように、双方向通信アセンブリ50が、ユーザの口の内側に完全に収容された独立アセンブリとして構成されてもよい。したがって、アセンブリ50は、オンボードプロセッサ54と通信する、内部マイクロフォン52を含んでもよい。内部マイクロフォン52は、上記で説明されるように、任意の数の異なる種類のマイクロフォンを備えてもよい。プロセッサ54は、任意の受信した聴覚信号をフィルタ処理および/または増幅し、それらを歯表面に対して振動接触している変換器56に伝送するために、信号を処理するように使用されてもよい。電力供給部58もまた、上記で説明されるように、必要に応じて、アセンブリ50の構成要素のそれぞれに電力を提供するために、アセンブリ50内に含まれてもよい。
【0043】
受信した聴覚信号に対応する振動を、効率的かつ最小の損失で1つまたは複数の歯に伝達するために、変換器と歯との間の確実な機械的接触は、理想的には、効率的な振動通信を確保にするように維持される。したがって、この振動通信を維持するために、任意の数の機構が利用されてもよい。
【0044】
図6Aに示されるような一変化例では、歯THを覆って、またはその上に設置された、除去可能な口腔装置60の部分断面図が示されている。電子機器および/または変換器筐体62は、筐体62が、歯THの側面、頬面、および/または舌面に隣接して整合されるか、または配置されるように、口腔装置60に沿って画定されて見えてもよい。筐体62は、口腔環境からの電子機器および/または変換器アセンブリの保護を提供してもよい。
【0045】
電子機器および/または変換器アセンブリ64は、歯表面に接触するために、筐体62内に、単純に設置されるか、埋め込まれるか、または封入されてもよい。この変化例では、アセンブリ64は、接触がその2つの間で維持されるように、接着面またはフィルムを介して、歯表面に対してされてもよい。図6Bに示されるように、除去可能な裏地68は、接着面66上に接着され、歯表面上への設置の前に除去されてもよい。このように、アセンブリ64は、必要に応じて、歯の上で追加電子機器および/または変換器アセンブリと交換されてもよい。
【0046】
接着フィルム66に加え、別の代替案は、歯に対する変換器の確実な機械的接触を確保するために、拡張性または膨潤性部材を利用してもよい。図7に示されるように、浸透性パッチまたは拡張性ヒドロゲル74が、筐体62と電子機器および/または変換器アセンブリ72との間に設置されてもよい。口腔装置60の設置後、ヒドロゲル74が大きさを拡張して、アセンブリ72を歯表面に対して接触させるように、ヒドロゲル74は、任意の周囲流体から、またはヒドロゲル74に導入された流体から、いくらかの流体を吸収してもよい。アセンブリ72は、比較的小さい接触面積を有する接触表面70を画定することにより、歯に対する表面70の均一な接触を容易にするように構成されてもよい。そのような接触表面70は、本明細書で説明される変化例のうちのいずれかに含まれてもよい。加えて、破片または追加流体が筐体62に進入することを防止するために、薄い封入層または表面76が、接触表面70と下層の歯との間に筐体62を覆って設置されてもよい。
【0047】
筐体62内に収容された電子機器および/または変換器アセンブリ80を示す、別の変化例を図8に示す。この変化例では、アセンブリ80に押圧を提供して、デバイスを下層の歯表面に対して強制し、それによって機械的接触を確保するために、1つ以上の付勢要素82、例えば、バネ、事前成形された形状記憶要素等が、アセンブリ80と筐体62との間に設置されてもよい。
【0048】
さらに別の変化例では、電子機器は、筐体62内に封入される別個のアセンブリ90として収容されてもよく、変換器92は、アセンブリ90とは別であるが、同様に筐体62内で維持されてもよい。図9に示されるように、変換器92は、バネまたは他の付勢要素94を介して、歯表面に対して強制され、上記で説明される機構のうちのいずれかを介して、作動させられてもよい。
【0049】
図10に示されるような、他の変化例では、電子機器および/または変換器アセンブリ100は、歯表面と並置している傾斜表面102を有するように構成されてもよい。表面102は、歯の咬合面から離れる方向に角度を成してもよい。アセンブリ100は、傾斜表面102を位置104の周りに枢動させて、歯に対して接触させる付勢要素またはバネ106を介して、強制させられ、その結果、歯表面に対する変換器の接触を確保してもよい。
【0050】
図11は、歯表面と並置する傾斜表面112をも有する、電子機器および/または変換器アセンブリ110の別の類似の変化例を図示する。この変化例では、傾斜表面112は、歯の咬合面に向かうように角度を成してもよい。同様に、アセンブリ110が領域114において歯表面に接触するように、アセンブリ110をその下端の周りに枢動させる付勢要素またはバネ116を介して、アセンブリ110が強制されてもよい。
【0051】
図12に示された、さらに別の変化例では、電子機器および/または変換器アセンブリ120は、アセンブリ120と歯表面との間に配置された界面層122とともに、筐体62内に配置されてもよい。振動が層122を通して■一に歯に伝達されてもよいように、界面層122は、歯表面およびアセンブリ120に対して一致するように構成されてもよい。したがって、界面層122は、振動を最小に減衰させる材料から作られてもよい。界面層122は、単純挿入物、Oリング構成等の種々の形態、もしくは義歯または口腔ペースト等のゲルまたはペーストで作られてもよい。加えて、層122は、例えば、硬質プラスチックまたはポリマー材料、金属等の、種々の材料から製造されてもよい。
【0052】
図13は、電子機器および/または変換器アセンブリ130が、機械的機構を介して、歯表面に対して強制されてもよい、さらに別の変化例を図示する。示されるように、アセンブリ130は、筐体62を通して、筐体62の外側に位置する係合部材134に接続される、構造部材132、例えば、ネジ式部材または単純シャフトに取り付けられてもよい。ユーザは、アセンブリ130を歯に対して接触させるために、(回転矢印136によって示されるように)係合部材134を回転させるか、または(直線矢印138によって示されるように)部材134上を単純に押してもよい。さらに、係合部材134の作動は、口の内側で、またはユーザの頬を通して、あるいは係合部材134に対するユーザの舌を介した操作を通しても、手動で達成されてもよい。
【0053】
機械的機構の別の変化例を図14に示す。この変化例では、電子機器および/または変換器アセンブリ140は、カムまたはレバー機構144に対して接触するための係合表面142としての一部分を画定してもよい。カムまたはレバー機構144は、アセンブリ140が下層の歯表面に対して押圧されるように、筐体62を通って延在するレバー148の作動が、カムまたはレバー機構144を係合表面142に対して押圧させてもよいように、枢動146するように構成されてもよい。
【0054】
さらに別の変化例では、図15に示されるように、電子機器150が、筐体62内に配置されたままであるが、ワイヤ154を介して接続された変換器152が、歯の咬合面に沿って歯科口腔装置60の下に位置するように、電子機器150および変換器152は、相互から分離されてもよい。そのような構成では、振動が、変換器152を介して、歯の咬合面を通して伝達されてもよい。加えて、ユーザは、口腔装置60および変換器152上で噛合し、咬合面に対して変換器152を機械的に圧迫し、変換器152と下層の歯との間の機械的接触をさらに強化して、それを通した伝達をさらに促進してもよい。
【0055】
図16の変化例では、電子機器および/または変換器アセンブリ160が、対応する角度付き係合部材164に並置する角度付き界面162を画定する、噛合強化連結機構の別の実施例が図示されている。係合部材164の近位端は、筐体62を通って延在し、歯THの咬合面を覆って配置された押込部材166で終端してもよい。いったん口腔装置60が、歯THを覆って最初に設置されると、ユーザは、口腔装置60の最上部分を噛合あるいは押圧し、それによって、押込部材166を押圧してもよく、押込部材は順に、矢印によって示されるように、係合部材164を押圧する。係合部材164が、歯肉に向かって下向きに押し進められるにつれて、その角度付き表面は、対応する、かつ反対に角度を成す表面162を押圧し、歯表面に対してアセンブリ160を強制し、確実な機械的接触をさせてもよい。
【0056】
さらに別の変化例では、図17に示されるように、電子機器および/または変換器アセンブリ170は、対応する歯科アンカ174に係合するための表面に沿って、チャネルまたは溝172を画定してもよい。歯科アンカ174は、歯表面に直接接着されるか、光硬化性アクリレート系複合材料を備えてもよい。さらに、歯科アンカ174は、その2つが噛み合った係合状態で相互嵌合されてもよいように、チャネルまたは溝172の形状に対応する形状で構成されてもよい。このように、アセンブリ170内の変換器は、歯科アンカ174に対して直接振動してもよく、次いで、歯科アンカは、これらの信号を歯THの中へ直接伝送してもよい。
【0057】
図18Aおよび18Bは、それぞれ、口腔装置180が、口腔装置180の最上部分に沿って、いくつかのチャネルまたは溝184を画定してもよい、別の変化例の部分断面側面図および上面図を示す。これらのチャネルまたは溝184内で、1つ以上の変換器182、186、188、190は、歯の咬合表面と接触するように配置されてもよく、これらの変換器のそれぞれは、均一に周波数を伝送するように同調されてもよい。代替として、これらの変換器のそれぞれは、特定の周波数範囲のみで伝送するように同調されてもよい。したがって、ユーザに比較的高忠実度の音を送達するよう、各変換器が、異なる周波数応答および/または伝送に対して最適化されてもよいように、異なる周波数応答に対して、各変換器をプログラムまたは事前設定することができる。
【0058】
さらに別の変化例では、図19Aおよび19Bは、形状記憶ポリマーまたは合金、あるいは、例えばニチノールといった、ニッケル・チタニウム合金等の超弾性材料から事前形成されてもよい、口腔装置200を図示する。図19Aは、部材202、204が非付勢の記憶構成である、第1の構成の口腔装置200を示す。歯THの上、またはそれに対して設置されると、部材202、204は、図19Bに示されるように、部材202’、204’が確実な締まり嵌めで歯THに係合するように変形した、第2の構成に偏向されてもよい。付勢部材204’は、歯表面に対して、その中に収容された電子機器および/または変換器アセンブリを押圧するために、ならびに、歯THの上で口腔装置200の固定を維持するために、利用されてもよい。
【0059】
同様に、図20に示されるように、除去可能な口腔装置210は、上記のように、歯THに固定係合するための付勢部材を有してもよい。この変化例では、部材212、214の端部は、湾曲部分に構成されてもよく、その下に、電子機器アセンブリ216に連結される変換器要素218が、歯表面に対する機械的接触を確保するように、押し付けられるかあるいは固定されてもよい。
【0060】
図21は、口腔装置が完全に省かれている、さらに別の変化例を示す。ここでは、上記で説明されるような、複合歯科アンカまたはブラケット226が、歯表面上に直接接着されてもよい。代替として、ブラケット226は、ブラケットに形成され、歯表面上に固着される、例えば、ステンレス鋼、ニッケル・チタニウム、ニッケル、セラミック、複合物等の、生体適合材料から成ってもよい。ブラケット226は、電子機器および/または変換器アセンブリ220が、ブラケット226との係合のために対応する受容構成224を有するチャネル222を介して、それを覆って、またはその上で摺動してもよい、形状228を有するように構成されてもよい。このように、アセンブリ220は、ブラケット226に対して直接係合されてもよく、それを通して、変換器が、下層の歯THの中へ直接振動を伝えてもよい。加えて、アセンブリ220が歯THから除去されるとき、アセンブリ220は、ブラケット226から単純に摺動または回転させられて外れてもよく、交換アセンブリが、ブラケット226上のその場所に置かれてもよい。
【0061】
図22Aおよび22Bは、それぞれ、口腔装置230のさらに別の変化例の部分断面側面図および斜視図を示す。この変化例では、口腔装置230は、口腔装置230の咬合面部分を省くように構成されてもよく、その代わりに、舌面および頬面等の歯THの側面のみに係合する。電子機器および/または変換器アセンブリ234は、上記のように、歯表面に対して接触するために、筐体232内に収容されてもよい。加えて、図22Bに示されるように、1つ以上のオプションの横部材236が、口腔装置230の側面部分に接続し、歯の上に設置された時に、いくらかの構造的安定性を提供してもよい。この変化例は、歯の上に設置された時に、ユーザが自由に、口腔装置デバイスによって閉塞されていない歯の自然咬合面を直接噛合し、それによって、ユーザにとっての向上した快適性を提供してもよいように、咬合面開口部238を画定してもよい。
【0062】
さらに他の変化例では、振動は、ユーザの1つの歯または複数の歯を通して直接伝達するよりもむしろ、下層の骨または組織構造の中へ直接伝達すされてもよい。図23Aに示されるように、口腔装置240は、ユーザの歯の上に配置され、この実施例では、上側歯列に沿って位置する臼歯上に配置されて示されている。電子機器および/または変換器アセンブリ242は、歯の頬面に沿って位置するものとして示されている。歯表面と接触している変換器を利用するよりもむしろ、図23Bの部分断面図に示されるように、剛性または固体金属部材等の伝導伝達部材244が、アセンブリ242内の変換器に連結され、口腔装置240から、上顎骨等の下層の骨248に直接埋め込まれる支柱またはネジ246まで延在してもよい。伝達部材244の遠位端が支柱またはネジ246に直接連結されると、変換器によって生成される振動は、伝達部材244を通して、支柱またはネジ246の中へ直接伝達されてもよく、支柱またはネジは次に、ユーザの内耳に伝達するために、骨248の中へ直接、および骨を通して振動を伝達する。
【0063】
図24は、歯の舌面に沿って位置する電子機器および/または変換器アセンブリ252とともに、ユーザの歯THの上に設置された口腔装置250の部分断面図を図示する。同様に、振動は、伝導伝達部材244を通して、この実施例では口蓋骨PLに埋め込まれる支柱またはネジ246の中へ直接伝達されてもよい。他の変化例は、下顎骨に穿通される支柱またはネジ246に伝達するために、下側歯列に沿って位置する、この配設を利用してもよい。
【0064】
さらに別の変化例では、下層の骨自体に穿通される支柱またはネジを利用するよりもむしろ、変換器は、歯に隣接する歯肉組織表面に直接、取り付けられるか、連結されるか、あるいは接着されてもよい。図25Aおよび25Bに示されるように、口腔装置260は、そこから歯THに隣接する歯肉組織表面268に取り付けられる変換器アセンブリ266まで延在する電気ワイヤ264とともに、その側面に沿って配置される電子機器アセンブリ262を有してもよい。変換器アセンブリ266は、接着剤、口腔装置260から延在する構造支持アーム、歯科ネジまたは支柱、あるいは任意の他の構造機構を介して、組織表面268に取り付けられてもよい。使用時、変換器は、振動して下層の歯肉組織の中へ直接伝達してもよく、それが信号を下層の骨に伝導してもよい。
【0065】
上記で説明される変化例のうちのいずれかについて、それらは、ユーザの所望の聴覚レベルを達成するよう、実用可能であるように、単一のデバイスとして、または本明細書の任意の他の変化例と組み合わせて、利用されてもよい。さらに、2つ以上の口腔装置デバイスと、電子機器および/または変換器アセンブリとが、常時利用されてもよい。例えば、図26は、複数の変換器アセンブリ270、272、274、276が複数の歯の上に設置されてもよい、一実施例を図示する。下側歯列の上に示されているが、複数のアセンブリは、代替として、上側歯列または両方の歯列に沿って、配置され、かつ位置特定されてもよい。さらに、アセンブリのそれぞれは、均一の周波数範囲内で振動を伝達するように構成されてもよい。代替として、他の変化例では、異なるアセンブリは、各アセンブリ間で重複しない周波数範囲内で振動するように構成されてもよい。上述のように、ユーザに比較的高い忠実度の音を送達するよう、各変換器が、異なる周波数応答および/または伝送に対して最適化されてもよいように、異なる周波数応答に対して、各変換器270、272、274、276をプログラムまたは事前設定することができる。
【0066】
さらに、異なる変換器270、272、274、276のそれぞれはまた、ユーザによって装着されるマイクロフォンによって受信される音の方向性を示す方式で、振動するようにプログラムすることもできる。例えば、ユーザの口の内側の異なる位置に配置された異なる変換器は、音または振動キューを提供することによる特定の方式で振動し、ユーザの配向に対して、どの方向で音が検出されたのかをユーザに知らせることができる。例えば、ユーザの左の歯の上に位置する、第1の変換器は、ユーザの左側から発信している、検出された音に対して振動するようにプログラムすることができる。同様に、例えば、ユーザの右の歯の上に位置する、第2の変換器は、ユーザの右側から発信している、検出された音に対して振動するようにプログラムすることができる。これらの実施例は、潜在的変化例を例示することを目的としているため、他の変化例およびキューが利用されてもよい。
【0067】
1つ以上のマイクロフォンが頬内の場所に配置される変化例では、マイクロフォンは、上記で説明されるように、電子機器および/または変換器アセンブリに直接統合されてもよい。しかしながら、追加の変化例では、マイクロフォンユニットは、フィードバックを最小化するように、変換器アセンブリから距離を置いて配置されてもよい。一実施例では、上記で示される変化例と同様に、マイクロフォンユニット282は、図27Aおよび27Bに示されるように、電子機器および/または変換器アセンブリ280から分離されてもよい。そのような変化例では、歯肉表面268上またはそれに隣接して配置されるマイクロフォンユニット282は、ワイヤ264を介して、電気的に接続されてもよい。
【0068】
変化例は、歯肉組織268に隣接して設置されたマイクロフォンユニット282を図示するが、ユニット282は、別の歯または口の内側の別の場所に配置されてもよい。例えば、図28は、上述のように、1つ以上の歯の保定部分21、23を接続するアーチ19を用いた別の変化例290を示す図である。しかしながら、この変化例では、マイクロフォンユニット294は、変換器アセンブリ292から分離されたアーチ19の内側または上で統合されてもよい。アーチ19を通された1つ以上のワイヤ296は、マイクロフォンユニット294をアセンブリ292に電気的に接続してもよい。代替として、ワイヤ296を利用するよりもむしろ、マイクロフォンユニット294およびアセンブリ292は、上記で説明されるように、相互に無線で連結されてもよい。
【0069】
変換器アセンブリからマイクロフォンを分離するためのさらに別の変化例において、図29は、少なくとも1つのマイクロフォン302(または随意で、任意の数の追加マイクロフォン304、306)が、電子機器および/または変換器アセンブリ300から物理的に分離される一方で、ユーザの口の内側に配置されてもよい、別の変化例を図示する。このように、1つまたは随意でより多くのマイクロフォン302、304、306は、もし存在すれば変換器からのフィードバックを減衰または除去する方式で、電子機器および/または変換器アセンブリ300に無線で連結されてもよい。
【0070】
上記で論議されるデバイスおよび方法の用途は、難聴の治療に限定されないが、任意の数のさらなる治療用途を含んでもよい。さらに、そのようなデバイスおよび方法は、体内の他の治療部位に適用されてもよい。本発明を実行するための上記のアセンブリおよび方法の修正、実用可能であるような異なる変化例の間での組み合わせ、および当業者にとって明白な本発明の側面の変化例は、特許請求の範囲内であることを目的とする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向通信デバイスであって、
a.口装着型通信機と、
b.1つ以上の身体センサと、
c.該口装着型通信機および該1つ以上の身体センサに連結される、結合ユニットであって、遠隔ステーションと通信するように適合される、結合ユニットと
を備える、双方向通信デバイス。
【請求項2】
前記口装着型通信機は、骨伝導デバイスを備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項3】
前記口装着型通信機は、あつらえの口腔デバイスを備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項4】
前記装着型通信機は、その中に埋め込まれた1つ以上の医療センサを備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項5】
前記口装着型通信機は、データ記憶デバイスを備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項6】
前記データ記憶デバイスは、暗号化される、請求項5に記載の双方向通信デバイス。
【請求項7】
前記口装着型通信機を、前記1つ以上の身体センサおよび前記結合ユニットと連結する、ローカルトランシーバを備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項8】
前記ローカルトランシーバは、暗号化データを伝送する、請求項7に記載の双方向通信デバイス。
【請求項9】
前記口装着型通信機を、前記1つ以上の身体センサおよび前記結合ユニットと連結する、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)または有線LANを備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項10】
前記結合ユニットは、広域ネットワーク(WAN)に連結される、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項11】
前記遠隔ステーションは、衛星、携帯電話塔、飛行機またはヘリコプターに載置された中継局、小型飛行船に載置された中継局のうちの1つを備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項12】
援助を必要としている個人を識別するために、前記口装着型通信機に連結されるビーコンを備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項13】
前記ビーコンは、可聴信号、位置信号、可視信号を備える、請求項12に記載の双方向通信デバイス。
【請求項14】
前記身体センサは、バイタルサインまたは測定パラメータを感知する、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項15】
前記身体センサは、体温、環境温度、水和、心拍数、EKG、EEG、脈拍数、酸素飽和度、呼吸サイクル、空気流速度、水素指数(pH)レベルのうちの1つ以上を感知する、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項16】
音を拾うためのマイクロフォンを備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項17】
前記マイクロフォンは、口腔内マイクロフォン、口腔外マイクロフォンのうちの1つを含む、請求項16に記載の双方向通信デバイス。
【請求項18】
前記マイクロフォンは、環境騒音を消去し、ユーザの声を前記遠隔ステーションに伝送する、請求項16に記載の双方向通信デバイス。
【請求項19】
前記口装着型通信機は、騒がしい環境内の労働者、芸能人または運動選手および/またはサポート要員、兵士、医者、消防士、緊急作業員のうちの1人によって使用される、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項20】
前記口装着型通信機、前記1つ以上の身体センサ、または前記結合ユニットに連結される、無線センサネットワークを備える、請求項16に記載の双方向通信デバイス。
【請求項21】
前記結合ユニットは、他の結合ユニットと無線通信して、検出、識別、およびクルーとの通信のためのネットワークを形成する、請求項16に記載の双方向通信デバイス。
【請求項22】
前記結合ユニットは、他の結合ユニットと無線通信して、ローカルエリアネットワークを形成する、請求項16に記載の双方向通信デバイス。
【請求項23】
少なくとも1つの歯の少なくとも一部分に適合可能な形状を有する、筐体と、
該筐体内、またはその上に配置され、該少なくとも1つの歯の表面と振動通信をする、作動型変換器と、
受信した音を前記ユーザに提供するために、および該ユーザに対する通信を提供するために、該変換器に連結される、無線通信トランシーバと
を備える、請求項1に記載の双方向通信デバイス。
【請求項24】
前記少なくとも1つの歯に適合する形状を有する、口腔装置を備える、請求項23に記載の双方向通信デバイス。
【請求項25】
前記筐体内、またはその上に配置され、前記変換器と通信する、電子アセンブリを備える、請求項23に記載の双方向通信デバイス。
【請求項26】
双方向通信を提供するための方法であって、
a.口装着型通信機を口腔内に装着することと、
a.1つ以上の身体パラメータまたは環境パラメータを感知することと、
b.該口装着型通信機および該1つ以上の身体センサを、遠隔ステーションに結合することと
を含む、方法。
【請求項27】
骨伝導デバイスを使用して音を伝送することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
あつらえの口腔デバイスとして前記口装着型通信機を提供することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
1つ以上のセンサを前記口装着型通信機に埋め込むことを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
医療または環境データを前記口装着型通信機に記憶することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
後の法医学的分析のための、保護されたブラックボックスデバイスとしての前記口装着型通信機にデータを記憶することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
ユーザ活動を監視することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記ユーザが歩いているか、動いているか、または走っているかどうかを検出するために、加速度計を使用することを含む、請求項32に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24】
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【図25A】
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【図25B】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図28】
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【図29】
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【公表番号】特表2011−512049(P2011−512049A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−537117(P2010−537117)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【国際出願番号】PCT/US2008/085706
【国際公開番号】WO2009/073852
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(508352861)ソニタス メディカル, インコーポレイテッド (17)
【Fターム(参考)】