地図データ生成方法、地図データ生成装置および情報案内装置
【課題】利用者の目的や嗜好に合わせた地図データを提供する。
【解決手段】利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図データを地図データベース12aから収集し(S120)、利用者の目的や嗜好に合わせた情報をPOIデータベース12bから収集し(S122)、利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成する。
【解決手段】利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図データを地図データベース12aから収集し(S120)、利用者の目的や嗜好に合わせた情報をPOIデータベース12bから収集し(S122)、利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報案内装置で用いられる地図データの生成方法、地図データ生成装置および情報案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーション装置等の地図表示機能を備えた装置で用いられる地図は、全国または一部地域をカバーするように構成されており、カーナビメーカ等から提供される。
【0003】
また、ネットワークを介してサービス提供者コンピュータから利用者コンピュータに地図データを提供する方法として、サービス提供者より配布されるライセンスデータを用いて利用者コンピュータがサービス提供者コンピュータの地図データを利用できるようにするとともに、利用者コンピュータが利用した地図データの利用履歴に応じて利用料金を課金する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−357191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記したようなナビゲーションメーカやサービス提供者等によって提供される地図データは、多数の利用者が満足するようにPOI(Point of Interest:施設情報)情報や案内情報等の情報が含まれるように構成されている。したがって、このような地図データには、利用者が必要としない情報が含まれたり、利用者が必要とする情報が含まれないといった状況が考えられる。
【0005】
本発明は上記点に鑑みたもので、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた地図データを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明では、特定された領域の地図データを地図データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データベースから収集された地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成することを特徴としている。
【0007】
このように、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データベースから収集された地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成し、利用者に提供することができる。ここでいう利用者には、運転者(顧客)だけでなく同乗者も含まれる。
【0008】
また、本発明では、利用者によって特定された地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を取得することにより、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集することができる。
【0009】
また、本発明では、利用者によって特定された同乗者に関する情報を取得し、 同乗者の嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、収集した同乗者の嗜好に合わせた情報を地図データに付加して特定地図データを生成することができる。
【0010】
また、本発明では、利用者の過去の付加情報利用履歴が記憶された顧客データベースから利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を取得することにより、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集することができる。
【0011】
また、本発明では、利用者を認証するための認証情報を特定地図データに付加するので、特定地図データを使用できる車両あるいは利用者を限定することができる。
【0012】
また、本発明では、特定地図データの利用を制限するための有効期限情報を特定地図データに付加するので、特定地図データを使用できる期間を限定することができる。
【0013】
また、本発明では、特定地図データの価格を算出するためのコストテーブルを用いて特定地図データの価格を算出し、算出した価格を特定地図データに含ませるので、特定地図データで用いられた情報に基づく価格の設定が可能である。
【0014】
また、本発明では、コストテーブルに定義された割引広告コストに基づいて特定地図データに付加されたスポンサー付きシンボル情報に応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を特定地図データの価格から割り引くので、スポンサーはスポンサー付きシンボル情報の表示による宣伝活動を行うことができ、利用者は特定地図データの価格割引の適用を受けることができる。
【0015】
また、本発明では、特定された領域の地図データを地図データベースから収集する地図データ収集手段と、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集する付加情報収集手段と、付加情報収集手段によって収集された利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データ収集手段によって収集された地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成する特定地図データ生成手段と、を備えたことを特徴としている。
【0016】
このように、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データベースから収集された地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成し、利用者に提供することができる。
【0017】
また、本発明では、特定された領域の地図データを地図データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データベースから収集された地図データに関連する情報を付加して生成された特定地図データが記憶された記憶媒体から特定地図データを読み出す地図データ読出手段と、利用者の地図データの利用目的や嗜好を特定する利用者情報特定手段と、特定地図データから地図データとともに利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を読み出して提供する情報提供手段と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
このように、特定地図データから地図データとともに利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を読み出して提供することができる。ここでいう利用者には、運転者(顧客)だけでなく同乗者も含まれる。
【0019】
また、本発明では、特定地図データに付加された利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される日時を示す時間パラメータを有しており、該時間パラメータによって示されたタイミングで利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴としている。
【0020】
このように、時間パラメータによって示されたタイミングで利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することができる。
【0021】
また、本発明では、特定地図データに付加された利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される位置を示す位置パラメータを有しており、自車の現在位置が位置パラメータによって示される位置に存在する場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴としている。
【0022】
このように、自車の現在位置が位置パラメータによって示される位置に存在する場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することができる。
【0023】
また、本発明では、特定地図データに付加された利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される日時と位置を示す位置時間パラメータを有しており、情報提供手段は、自車の現在位置が位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、位置時間パラメータによって示されたタイミングになった場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴としている。
【0024】
このように、自車の現在位置が位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、位置時間パラメータによって示されたタイミングになった場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することができる。
【0025】
また、本発明では、特定地図データに含まれる有効期限を示す情報に基づいて、現在日時が有効期限を超過していないか否かを判定し、現在日時が有効期限を超過していると判定された場合、特定地図データの利用をできないように制限するので、特定地図データを使用できる期間を限定することができる。
【0026】
また、本発明では、利用者によって入力された情報から求めた認証情報と特定地図データに含まれる情報から求めた認証情報に基づいて利用者の認証を実施し、正規の利用者であることが認証されない場合、特定地図データの利用をできないように制限するので、特定地図データを使用できる車両あるいは利用者を限定することができる。
【0027】
また、本発明では、特定地図データに含まれる医療機関を示す情報を提供するので、利用者が病気やけがをした場合でも、医療機関の情報を容易に認識することが可能である。
【0028】
また、本発明では、特定地図データに含まれる利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報には、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドが関連付けされており、特定地図データに含まれる前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の提供に応じて利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドを楽曲再生手段に発信するコマンド発信手段を備えたことを特徴としている。
【0029】
このように、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報に対する操作に応じて利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドが楽曲再生手段に発信されるので、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲を自動的に再生させることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムとナビゲーション装置の構成を図1に示す。特定地図供給センタのシステム1は、ディスク書込装置10、入力操作部11、記憶装置12、通信装置13および制御装置14を備えている。
【0031】
ディスク書込装置10は、制御装置14から入力される信号に応じてCDまたはDVD等のディスクメディア3へのデータの書き込みまたはディスクメディア3からのデータの読み出しを行う。
【0032】
入力操作部11は、キーボード、マウス等によって構成され、顧客(以下、利用者を顧客と称す)の操作に応じた信号を制御装置14へ出力する。
【0033】
記憶装置12は、ハードディスク等の記憶媒体を有し、制御装置14から入力される信号に応じて記憶媒体にデータを記憶するとともに、制御装置14から入力される信号に応じて記憶媒体からデータの読み出しを行う。この記憶装置12の記憶媒体には、地図データベース12a、POIデータベース(付加情報データベース)12b、顧客データベース12c、コストテーブル12d、各種プログラム等が記憶されている。
【0034】
地図データベース12aは、緯度経度座標に従って全国地図を表す地図データがデータベース化されたものである。なお、地図データには、道路情報や地形を示す情報等が含まれる。
【0035】
POIデータベース12bは、宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の各種施設を地図上に表示するためのPOI情報(シンボル情報)等の付加情報がデータベース化されたものである。POI情報には、例えば、ホテルを示すシンボル、レストランを示すシンボル、ショッピングセンターを示すシンボル等が、地図上の位置を示す位置情報とともに記憶されている。
【0036】
顧客データベース12cは、顧客毎に、顧客情報、旅行情報、顧客の嗜好情報がデータベース化されたものである。顧客情報は、顧客個人情報、メンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報、認証情報等の情報を含み、旅行情報は、顧客の過去の旅行情報(出発地、目的地、経由地、周遊ルート、旅行日程)を含み、顧客の嗜好情報は、顧客の好みの施設(例えば、顧客が過去に利用した宿泊ホテル、好みのレストラン、好みのショッピングセンター)等を含んでいる。
【0037】
コストテーブル12dは、特定地図データの価格を算出するためのコストが定義されたものであり、図2に示すように、情報コストテーブルA、POIコストテーブルBおよびスポンサーPOIコストテーブルCに分類される。
【0038】
情報コストテーブルAは、地図データベース12aに記憶された各種情報のコストが定義されたものであり、例えば、地図データの単位面積あたりのコスト、制限速度情報の規制情報等のコストが定義されている。
【0039】
POIコストテーブルBは、名所、ホテル、レストランなどのPOI(シンボル)情報のコストが定義されたものである。
【0040】
スポンサーPOIコストテーブルCは、後述するスポンサー付きシンボル情報を特定地図データに付加する場合に特定地図データの価格を割り引く割引料金を算出するための割引広告コストが定義されたものである。
【0041】
なお、情報コストテーブルA、POIコストテーブルB、スポンサーPOIコストテーブルCに定義されているコストは、各情報の最小単位あるいはグループ化された情報毎に定義されている。
【0042】
通信装置13は、公衆回線に接続し、あるいはネットワークを介してインターネットに接続し、外部の通信機器と通信するための装置である。
【0043】
制御装置14は、CPU、メモリ等を備えたコンピュータによって構成され、記憶装置12に記憶されたプログラムに従ってディスク書込装置10、入力操作部11、記憶装置12、通信装置13と各種データの授受を行う。
【0044】
上記した構成において、特定地図供給センタのシステム1は、ナビゲーション装置2の顧客から特定地図の作成依頼に応じて、この顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成するようになっている。
【0045】
また、顧客は、特定地図データの依頼時に特定地図データの提供方法を指定し、特定のウェブサイトからのダウンロード、CDまたはDVD等のディスクメディア3の郵送のいずれかの方法で特定地図データを取得する。
【0046】
ナビゲーション装置2は、GPS受信機20a、ジャイロスコープ20b、車速センサ20cおよび地磁気センサ20dから出力される各種信号に基づいて自車位置の検出を行う位置検出器20、タッチパネルや押しボタンスイッチ等によって構成される入力操作部21、外部と通信するための通信装置22、地図データ23aや電話帳データ23bが記憶された記憶装置23および制御回路28を備えている。また、制御回路28から入力される画像信号に応じた画像を表示する表示部24、制御回路28から入力される音声信号に応じた音声を出力する音声出力装置25、制御回路28から入力される信号に応じて各種データを記憶する外部メモリ26、リモコンから送信される無線信号を受信して制御回路28へ送信するリモコンセンサ27を備えている。
【0047】
通信装置22は、外部アンテナ22aを有し、この外部アンテナ22aを介して公衆回線に接続し、あるいはネットワークを介してインターネットに接続し、特定地図供給センタのシステム1と通信を行う。
【0048】
また、ナビゲーション装置2は、制御回路28から入力される信号に応じて、CDまたはDVD等のメディアディスクに書き込まれたデータを読み出すディスク読取装置(図示せず)を備えている。
【0049】
制御回路28は、コンピュータによって構成され、記憶装置23に記憶されたプログラムに従って位置検出器20、操作部21、通信装置22、記憶装置23、表示部24、音声出力装置25、外部メモリ26、リモコンセンサ27およびディスク読取装置と各種データの授受を行う。
【0050】
ナビゲーション装置2の制御回路28は、顧客による入力操作部21の操作に応じて、位置検出器20によって検出された自車位置と記憶装置23の地図データ23aに基づいて表示部24の地図上に自車位置マークを表示させる地図表示機能や、出発地から目的地に至る案内経路を探索し、この案内経路に従って経路案内を行う経路案内機能を実行する。
【0051】
また、制御回路28は、顧客による入力操作部21の操作に応じて、インターネットを介して特定地図供給センタのシステム1から提供される特定地図データを記憶装置23にダウンロードし、この特定地図データを用いて地図表示や経路案内を行う。また、制御回路28は、ディスク読取装置(図示せず)に特定地図データが書き込まれたディスクメディアが装着されると、このディスクメディアに書き込まれた特定地図データを用いて地図表示や経路案内を行う。
【0052】
次に、特定地図供給センタのシステム1の作動について説明する。特定地図供給センタのシステム1は、ナビゲーション装置2の顧客から地図データの作成依頼を受け付けると、この顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを編集し顧客に提供する。なお、本実施形態において、ナビゲーション装置2の顧客からの特定地図データの作成依頼の受け付けは、インターネットのウェブサイト上で行われる。具体的には、顧客がナビゲーション装置2を操作してインターネットに接続し、インターネットの特定のウェブサイトの特定地図データの作成依頼画面に従って顧客情報、旅行情報、顧客の嗜好情報を入力することによって特定地図データの作成依頼を行う。なお、この特定地図データの作成依頼画面に従って入力された各情報は、特定地図供給センタのシステム1に伝達される。
【0053】
次に、図3(a)、(b)を参照して、制御装置14による特定地図データの生成処理について説明する。制御装置14は、特定地図データの作成依頼画面に従って入力された各情報が特定地図供給センタのシステム1に伝達されると、図3に示す処理を行う。
【0054】
まず、顧客の顧客情報を顧客データベース12cに記憶する(S100)。なお、顧客情報には、顧客個人情報、メンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報、認証情報および特定地図データの供給方法が含まれる。
【0055】
次に、予め定められた顧客情報の必修条件が全て入力されているか否かに基づいて特定地図の作成対象の条件に合致しているかを判定する(S102)。
【0056】
ここで、顧客情報の全ての必修条件が入力されていない場合、S102の判定はNOとなり、不足条件を特定し(S104)、特定した不足条件を顧客に連絡する。具体的には、ウェブサイトの画面上に不足条件の入力を促す表示を行う(S106)。
【0057】
また、顧客情報の全ての必修条件が入力されている場合、S102の判定はYESとなり、次に、顧客情報に含まれる使用カーナビ機種情報に基づいて地図編集フォーマットを特定するとともに顧客情報に含まれる顧客個人情報に基づいて対象顧客を特定し、特定した地図編集フォーマット、対象顧客とともに車両IDを記憶装置12に登録する(S108)。
【0058】
次に、顧客の旅行情報を顧客データベース12cに記憶する(S110)。なお、旅行情報には、出発地、目的地、経由地、周遊ルート、旅行日程が含まれる。
【0059】
次に、顧客の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する(S112)。この顧客の嗜好情報には、宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の施設が含まれる。なお、顧客の嗜好情報は、例えば、系列の宿泊ホテル、レストランチェーン、系列のショッピングセンターのように系列の施設として指定されてもよく、特定の宿泊ホテル、特定のレストラン、特定のショッピングセンターのように特定の施設として指定されていてもよい。また、例えば、レストランの場合、全席禁煙の店であるか、喫煙が可能な店であるかといった情報が指定されていてもよい。
【0060】
次に、特定地図データの作成に充分な情報が揃っているかを判定する。予め特定地図データの作成に必要な情報が定められており、取得した旅行情報、顧客の嗜好情報から特定地図データの作成に充分な情報が揃っているかを判定する(S114)。
【0061】
ここで、特定地図データの作成に充分な情報が揃っていない場合、S114の判定はNOとなり、次に、不足情報を顧客データベース12cから検索し、顧客データベースに必要情報が揃っているかを判定する(S116)。
【0062】
ここで、不足情報が顧客データベース12cから検索されない場合、S116の判定はNOとなり、顧客に不足情報を請求する。具体的には、ウェブサイトの入力画面上に不足情報の入力を促す表示を行う(S118)。
【0063】
また、不足情報が顧客データベース12cから検索された場合、S116の判定はYESとなり、顧客データベース12cから旅行情報、顧客の嗜好情報を取得する。例えば、旅行日程から宿泊することを認識したにも関わらず、顧客の嗜好情報として宿泊ホテルに関する情報が入力されていない場合、過去に利用した宿泊ホテルを顧客データベース12cから検索する(S117)。
【0064】
次に、旅行情報から特定地図データの作成対象とする領域を特定し、特定した領域の地図データを地図データベース12aから収集する。具体的には、特定地図データの作成対象となる領域として、出発地から目的地までの経路を含む所定領域を特定し、特定した領域の地図データを地図データベース12aから収集する。この地図データには、特定された領域の道路情報や地形を示す情報等が含まれる(S120)。
【0065】
次に、顧客の嗜好情報から特定地図データに付加するPOI情報を特定し、特定したPOI情報をPOIデータベース12bから収集する(S122)。例えば、系列の宿泊ホテル、レストランチェーン、系列のショッピングセンターのような系列の施設、特定の宿泊ホテル、特定のレストラン、特定のショッピングセンターのような特定の施設等、顧客によって入力された顧客の嗜好情報から特定地図データに付加するPOI情報を特定し、特定したPOI情報をPOIデータベース12bから収集する。また、S117において過去に利用した宿泊ホテルが顧客データベース12cから検索されたような場合、検索された宿泊ホテルのPOI情報をPOIデータベース12bから収集する。
【0066】
次に、特定地図データの価格を算出するためのコストテーブルを参照して、特定地図データの価格を算出する。具体的には、特定地図データの作成に使用する全ての情報を抽出し、情報コストテーブルとPOIコストテーブルを参照して、特定地図データの作成に使用する全ての情報に掛かるコストを集計し、特定地図データの価格を算出する(S124)。
【0067】
次に、特定地図データが、特定地図データにPOI情報が付加されるとスポンサーによる料金割引が適用されるスポンサー付きPOIを含んでいるかを判定する(S126)。
【0068】
ここで、特定地図データがスポンサー付きPOIを含んでいる場合には、S126の判定はYESとなり、次に、スポンサーPOIコストテーブルに定義された割引広告コストに基づいて特定地図データの付加されたスポンサー付きPOIに応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を特定地図データの価格から差し引き合算する。すなわち、特定地図データの付加されたスポンサー付きPOIに応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を特定地図データの価格から割り引く(S128)。
【0069】
次に、S120において収集した出発地から目的地までの経路を含む地図上にS122において収集したPOI情報を付加し、特定地図データを作成する(S130)。
【0070】
次に、作成した特定地図データが顧客要求項目を網羅しているか否かを判定する。具体的には、作成した特定地図データが、S100で取得した顧客情報、S110で取得した旅行情報、S112で取得した顧客の機構情報の各要求項目を満たしているか否かを判定する(S132)。
【0071】
ここで、不足項目がある場合、S114の処理へ戻る。また、不足項目がない場合、S132の判定はYESとなり、次に、顧客のメンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報から、顧客を認証するための認証情報を生成する。具体的には、顧客のメンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報を用いて予め定められた規則に則り認証IDを生成するとともに、この認証IDを用いて予め定められたアルゴリズムに従って演算することによって認証演算結果を生成する。このように、顧客を認証するための認証情報としての認証IDと認証演算結果を生成する(S135)。
【0072】
次に、記憶装置12に記憶された顧客情報に基づいて特定地図データの供給方法は通信配信か否かを判定する(S136)。
【0073】
ここで、特定地図データの供給方法が通信配信の場合、S136でYESと判定され、次に、作成した特定地図データに認証演算結果を付加したデータを付加し、ウェブサイト上からのダウンロードが可能なデータ形式にデータ変換する(S138)。
【0074】
次に、S138でデータ変換した情報を顧客によって指定された通信メディアにより発信する。具体的には、データ変換した情報をウェブサイト上にアップロードする(S140)。
【0075】
次に、特定地図データに認証演算結果を付加して発信した通信メディアと別の通信メディアで認証IDを発信する。具体的には、認証IDを電子メールにより顧客へ送信し(S142)、本処理を終了する。
【0076】
また、特定地図データの供給方法が通信配信でない場合、S136の判定はNOとなり、特定地図データの供給方法はディスクか否かを判定する(S144)。
【0077】
ここで、特定地図データの供給方法がディスクの場合、S144の判定はYESとなり、次に、特定地図データに認証演算結果を付加し、ディスク書込装置10によりCDまたはDVD等のディスクメディアに書き込み(S146)、本処理を終了する。
【0078】
また、S144において特定地図データの供給方法がディスクでないと判定された場合、顧客に不足情報の再請求を行う。具体的には、ウェブサイトの入力画面上に不足情報の入力を促す表示を行う(S150)。
【0079】
なお、特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアは、顧客が認証IDを認識できるようにして郵送により顧客に届けられる。
【0080】
上記したように、ナビゲーション装置2の顧客から特定地図データの作成依頼があると、制御装置14は、この顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図データを地図データベースから収集し、顧客の目的や嗜好に合わせた情報をPOIデータベースから収集し、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成する。
【0081】
また、ナビゲーション装置2の制御回路28は、特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアがディスク読取装置(図示せず)に装着されると、所定の認証処理を行い、認証処理が完了すると、このディスクメディアに書き込まれた特定地図データを用いて地図表示や経路案内を行うことができるようになっている。
【0082】
次に、図4を参照して、制御回路28による認証処理について説明する。まず、特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアがディスク読取装置に装着されると、表示部24に認証IDの入力を促す画面が表示され、顧客の操作に応じて入力操作部21から認証IDが入力されると、この認証IDを外部メモリ26に記憶する(S200)。
【0083】
次に、外部メモリ26に記憶した認証IDを用いて予め定められたアルゴリズムに従って演算することによって認証演算結果を生成し、この認証演算結果とディスクメディアに含まれる認証演算結果を照合することにより認証を実施する。なお、ここで用いられるアルゴリズムは、S134の処理で用いられたものと同じとなっている。具体的には、各認証演算結果が一致する場合には認証が完了したものとして本認証処理を終了し、各認証演算結果が一致しない場合には認証が未完了として本認証処理を終了する(S202)。
【0084】
ナビゲーション装置2の制御回路28は、上記した認証処理において認証が完了した場合、ディスクメディアに書き込まれた特定地図データを用いて地図表示や経路案内を行い、認証が未完了の場合、ディスクメディアに書き込まれた特定地図データを用いた地図表示や経路案内を行わない。
【0085】
上記したように、特定地図供給センタのシステム1は、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図データを地図データベース12aから収集し(S120)、顧客の目的や嗜好に合わせた情報をPOIデータベース12bから収集し(S122)、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成する(S130)。したがって、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成し、顧客の地図データの利用目的や嗜好に合わせた地図データを提供することができる。
【0086】
なお、顧客の地図データの利用目的に合わせた情報とは、旅行あるいは業務といった顧客の目的に合わせた情報である。また、顧客の嗜好に合わせた情報とは、顧客によって特定された条件を満たす施設のシンボル情報、顧客が過去に利用したことのある特定の施設のシンボル情報、あるいは顧客が過去に利用したことのある施設と同じ系列の施設のシンボル情報である。
【0087】
また、顧客を認証するための認証情報を特定地図データに付加するので、特定地図データを使用できる車両あるいは顧客を限定することができる。
【0088】
また、特定地図データの価格を算出するためのコストテーブルを用いて特定地図データの価格を算出し、算出した価格を特定地図データに含ませるので、特定地図データで用いられた情報に基づく価格の設定が可能である。
【0089】
また、コストテーブルに定義された割引広告コストに基づいて特定地図データに付加されたスポンサー付きシンボル情報に応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を特定地図データの価格から割り引くので、スポンサーはスポンサー付きシンボル情報の表示による宣伝活動を行うことができ、顧客は特定地図データの価格割引の適用を受けることができる。
【0090】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る特定地図供給センタのシステム、ナビゲーション装置およびオーディオ装置の構成を図5に示す。本実施形態におけるナビゲーション装置2は、図1に示した構成と比較して、通信装置22を介して無線により特定地図供給センタのシステム1と通信する機能の他に、通信装置22を介してケーブル接続されたオーディオ装置4と通信する機能を備えている。また、オーディオ装置4は、ナビゲーション装置2からの指示に従って楽曲再生等の動作を行うことができるようになっている。
【0091】
オーディオ装置4は、ラジオ放送局から送信される放送波を受信するラジオ受信機40、携帯オーディオ端末等の外部機器からの音声データを入力するための外部入力装置41、顧客による押しボタンスイッチ等の操作キーへの操作に応じた信号を出力するキー入力部42、入力される画像信号に応じた画像を液晶等の表示画面に表示させる表示部43、CD、DVD、MDなどのメディアに記憶された音楽データを読み出して再生するオーディオ再生装置44、ナビゲーション装置2と通信するための通信装置45、各種データを記憶する記憶装置46、各種データを記憶する外部メモリ47、音声信号に応じた音声を出力する音声出力装置48および制御回路49を備えている。
【0092】
記憶装置46には、音楽データ46a、楽曲索引データ46b、制御回路49が実施するプログラム等が記憶されている。なお、楽曲索引データ46bは、音楽データ46aの曲名、アーティスト名等を示すデータである。
【0093】
制御回路49は、CPU、メモリ等を備えたコンピュータによって構成され、このCPUは、記憶装置12に記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。
【0094】
上記した構成において、制御回路49は、顧客のキー入力部42の操作に応じて、ラジオ受信機40によって受信したラジオ放送を音声出力装置48から音声出力させる処理、オーディオ再生装置44によって再生される音声を出力装置48から音声出力させる処理、記憶装置12に記憶された音楽データ46aから特定の音楽を出力装置48から音声出力させる処理等を行う。
【0095】
また、制御回路49は、ナビゲーション装置2の制御回路28から特定の楽曲の再生指示を示すコマンドを受信すると、該楽曲を楽曲索引データ46bから検索し、該当する楽曲が検索された場合、検索された楽曲を音楽データ46aから読み出して再生させる機能を備えている。
【0096】
また、本実施形態における特定地図供給センタのシステム1は、第1実施形態と比較して、POIデータベース12bのデータ構造が異なる。本実施形態におけるPOIデータベース12bのデータ構造を図6に示す。POIデータベース12bは、常時表示される通常表示POIデータMと位置や時間に連動して表示される連動POIデータNに分類されて登録されている。また、連動POIデータNは、位置連動POIデータN1、時間連動POIデータN2、位置時間連動POIデータN3、音楽連動POIデータN4に分類されている。
【0097】
通常表示POIデータMは、宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の各種施設を地図上に表示するためのPOI情報(シンボル情報)がデータベース化されたものである。POI情報には、例えば、ホテルを示すシンボル、レストランを示すシンボル、ショッピングセンターを示すシンボル等が、地図上の位置を示す位置情報と関連付けて登録されている。通常表示POIデータMのPOI情報に含まれるシンボルは自車位置や時間と関係なく地図上に常時表示される。
【0098】
位置連動POIデータN1は、位置に連動してPOI情報がデータベース化されたものである。この位置連動POIデータN1には、旧跡、景観ドライブスポット、救急医療機関等の各種施設を示すPOI情報がある。このPOI情報は、各種施設を示すシンボルおよび各種施設に関するエピソードを音声出力するための情報が、地図上の位置を示す位置パラメータと関連付けて登録されている。
【0099】
時間連動POIデータN2は、時間に連動して提供されるPOI情報がデータベース化されたものである。この時間連動POIデータN2に含まれるPOI情報には、例えば、夜景スポット等を示すPOI情報がある。このPOI情報は、各種施設を示すシンボルおよびこれに関するエピソードを音声出力するための情報が、地図上の位置を示す位置パラメータ、表示時間を示す時間パラメータ等と関連付けて登録されている。
【0100】
位置時間連動POIデータN3は、位置と時間に連動して提供されるPOI情報がデータベース化されたものである。この位置時間連動POIデータN3には、例えば、桜の名所、紅葉の名所等を示すPOI情報がある。このPOI情報は、桜の名所、紅葉の名所等を示すシンボルおよびこれらに関するエピソードを音声出力するための情報が、地図上の位置を示す位置パラメータおよび位置と時間を示す位置時間パラメータ等と関連付けて登録されている。
【0101】
音楽連動POIデータN4は、地図データの利用される状況(位置、時間)に応じて、音楽に関する情報を提供するためのPOI情報がデータベース化されたものである。
【0102】
この音楽連動POIデータN4には、位置に連動して提供されるPOI情報(例えば、名所や自車が位置する都市や地方にちなんだ楽曲や作曲家、アーティストについてのシンボルやエピソードを音声出力するための情報を含むPOI情報)、時間や季節に連動して提供されるPOI情報(例えば、利用日時や季節にちなんだ楽曲や利用日時を誕生日とする作曲家やアーティストについてのシンボルやエピソード情報を音声出力するための情報を含むPOI情報)、顧客や同乗者の嗜好ジャンルと連動して提供されるPOI情報(例えば、顧客や同乗者の嗜好ジャンルに合わせた索引を有し、顧客や同乗者の嗜好ジャンルに合わせた楽曲やアーティストについてのシンボルやエピソードを音声出力するための情報を含むPOI情報)が含まれる。
【0103】
本実施形態におけるナビゲーション装置2は、利用者によるPOI情報に対する操作に応じて利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドをオーディオ再生装置44へ発信し、表示されたPOI情報と関連する楽曲をオーディオ再生装置44に再生させることができるようになっている。
【0104】
上記音楽連動POIデータN4に含まれるPOI情報には、楽曲の再生を指示するコマンドが関連付けされたものが含まれる。
【0105】
次に、図7(a)、(b)を参照して、本実施形態における制御装置14による特定地図データの生成処理について説明する。なお、図3(a)、(b)に示した第1実施形態における特定地図データの生成処理と同一部分については、同一符号を付して説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0106】
第1実施形態では、S110において、出発地、目的地、経由地、周遊ルート、旅行日程を含む顧客の旅行情報を顧客データベース12cに記憶する例を示したが、本実施形態では、更に、同乗者の属性(固有の識別情報、年齢など)および旅行種別(地図データの利用目的)を加えた顧客の旅行情報を顧客データベース12cに記憶する。なお、顧客の旅行情報に含まれる同乗者は、例えば、家族、友人、ビジネス関連として顧客データベース12cに記憶される。また、顧客の旅行情報に含まれる旅行種別は、例えば、ビジネス、プライベート、ビジネスとプライベートの両方として顧客データベース12cに記憶される。
【0107】
また、第1実施形態では、S112において、宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の施設を含む顧客の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する例を示したが、本実施形態では、上記した宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の施設に、好みの音楽ジャンルを加えた顧客の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する。
【0108】
また、第1実施形態では、S110において顧客の旅行情報を顧客データベース12cに記憶し、S112において、顧客の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する例を示したが、本実施形態では、更に、同乗者の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する(S113)。同乗者の嗜好情報は、同乗者毎の、宿泊ホテルの好み、レストランの好み、ショッピングセンターの好み、好みの音楽ジャンル等の情報として記憶される。
【0109】
そして、S122において、顧客の旅行情報、顧客の嗜好情報および同乗者の嗜好情報から特定地図データに付加するPOI情報を特定し、特定したPOI情報をPOIデータベース12bから収集する。すなわち、顧客によって入力された顧客の嗜好情報から顧客の目的や嗜好に合ったPOI情報を特定するとともに、顧客によって入力された旅行情報から同乗者を特定し、同乗者の嗜好に合ったPOI情報を顧客データベース12cから取得して、特定地図データに付加するPOI情報を特定し、特定したPOI情報を図6に示したPOIデータベース12bから収集する。
【0110】
そして、S130において、S120にて収集した出発地から目的地までの経路を含む地図上にS122にて収集したPOI情報を付加し、特定地図データを作成する。例えば、旅行種別毎としてプライベートとビジネスが設定されている場合には、地図上にプライベートに適したPOI情報とビジネスに適したPOI情報を分類して付加する。
【0111】
このようにして、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に、顧客の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報および同乗者の嗜好に合わせたPOI情報が付加された特定地図データが生成される。
【0112】
顧客は、このようにして生成された特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアをナビゲーション装置2のディスク読取装置(図示せず)に装着して、ナビゲーション装置2による走行案内を実現することが可能となる。
【0113】
第1実施形態において、ナビゲーション装置2は、図4に示した認証処理を実施して、走行案内を実施する例を示したが、本実施形態におけるナビゲーション装置2は、図4に示した認証処理に代えて、図8に示すイニシャライズ処理を実施して走行案内を実施する。
【0114】
次に、このイニシャライズ処理について説明する。ナビゲーション装置2の制御回路28は、特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアがディスク読取装置に装着されると、表示部24に認証IDの入力を促す画面を表示させ、顧客の操作に応じて入力操作部21から認証IDが入力されると、この認証IDを外部メモリ26に記憶する(S200)。
【0115】
次に、外部メモリ26に記憶した認証IDを用いて予め定められたアルゴリズムに従って演算することによって認証演算結果を生成し、この認証演算結果とディスクメディアに含まれる認証演算結果を照合することにより認証を実施する(S202)。
【0116】
次に、認証演算結果は合格か否かを判定する(S204)。すなわち、S202にて外部メモリ26に記憶した認証IDを用いて演算した認証演算結果とディスクメディアに含まれる認証演算結果が一致するか否かに基づいて正規の利用者であるか否かを判定する。
【0117】
ここで、認証演算結果が一致した場合、S204の判定はYESとなり、次に、有効期限を超過していないか否かを判定する(S208)。本実施形態では、特定地図データに含まれる旅行情報の旅行日程の終了時が有効期限として設定されており、現在日時が旅行日程の終了時刻を超えていないか否かに基づいて有効期限を超過していないか否かを判定する。なお、現在時刻の管理は、GPS受信機20aによって受信されるGPS衛星から送信される信号に含まれる時刻情報を用いてもよく、また、特定地図供給センタ1から取得した時刻情報を用いてもよい。
【0118】
現在日時が旅行日程の終了時刻を超過していない場合、S208の判定はYESとなり、次に、顧客に旅行情報の入力要求を行う(S210)。具体的には、ナビゲーション装置2の表示部24に、旅行情報(目的地、経由地、旅行種別、同乗者)の入力を促す画面を表示させる。
【0119】
次に、旅行情報の入力条件に対応する情報が特定地図データに存在するか否かを判定する(S212)。具体的には、顧客によって入力された旅行情報に対応する情報が特定地図データに存在するか否かを判定する。
【0120】
例えば、顧客によって入力された目的地が特定地図データのエリア外に存在する場合等、顧客によって入力された旅行情報に対応する情報が特定地図データに存在しない場合、S212の判定はNOとなり、次に、入力条件の一部または全部が特定地図データの存在しないことを報知する(S214)。具体的には、入力条件の一部または全部が特定地図データの存在しないことを示すメッセージを表示部24に表示させるとともに音声出力装置25から音声出力させる。
【0121】
また、顧客によって入力された旅行情報に対応する情報が特定地図データに存在する場合、S212の判定はYESとなり、本処理を終了する。
【0122】
また、S204にて認証演算結果が一致しない場合、あるいは、S208にて有効期限を超過していると判定された場合、認証エラーあるいは有効期限エラーであることを報知するとともに、認証エラーあるいは有効期限エラーであることを示す情報をメモリに記憶して特定地図データを使用できないように制限し、後述する走行案内中のPOI情報の提供処理へ進まないようにして本処理を終了する。
【0123】
本実施形態におけるナビゲーション装置2は、上記したイニシャライズ処理によって、認証演算結果が合格であると判定され、かつ、現在日時が有効期限を超過していないと判定された場合、図9に示す走行案内中のPOI情報の提供処理を行う。なお、この走行案内中のPOI情報の提供処理は、経路探索処理によって目的地までの案内経路が設定されていても、案内経路が設定されていなくても実施される。
【0124】
まず、S300では、現在位置の近傍に特定地図データに付加されたPOI情報が存在するか否かを判定する。具体的には、現在位置を基準とする所定範囲内(例えば、半径2キロメートル以内)に特定地図データに付加されたPOI情報が存在するか否かを判定する。
【0125】
また、S310では、現在の日時や季節と合致する時間パラメータを有するPOI情報が、特定地図データに付加されているか否かを判定する。具体的には、現在の日時や季節とPOI情報に関連付けられた時間パラメータを比較して現在の日時や季節と合致する時間パラメータを有するPOI情報が、特定地図データに付加されているか否かを判定する。
【0126】
また、S302では、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報か否かを判定する。具体的には、S300にて現在位置を基準とする所定範囲内に存在すると判定されたPOI情報が顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報か否かを判定する。
【0127】
したがって、例えば、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報として特定地図データに位置連動POIデータN1から収集されたPOI情報が付加されており、自車位置が位置連動POIデータN1から収集されたPOI情報の位置パラメータに示される位置に存在する場合、S300の判定はYESとなり、S302の判定はYESとなり、次に、POI情報の提供を行う(S304)。
【0128】
具体的には、POI情報に含まれるシンボルを表示部24の地図上にポップアップ表示させるとともに、POI情報に含まれるエピソードを音声出力するための情報を音声出力装置25から音声出力させる。
【0129】
このようにして、例えば、自車の現在位置が顧客または同乗者の嗜好情報に合った旧跡や景観ドライブスポット等の近傍に位置すると、図10に示すように、顧客または同乗者の嗜好情報に合った旧跡や景観ドライブスポット等のシンボルが表示部24の地図上にポップアップ表示され、旧跡、景観ドライブスポット等に関するエピソードが音声出力装置25から音声告知される。また、自車の現在位置が顧客または同乗者の嗜好情報に合った旧跡や景観ドライブスポット等の近傍から外れると、表示されていた施設のシンボルは非表示となる。
【0130】
また、例えば、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報として特定地図データに時間連動POIデータN2から収集されたPOI情報が付加されており、現在日時が時間連動POIデータN2から収集されたPOI情報の時間パラメータに示された日時や季節である場合、S300の判定はNOとなり、S310の判定はYESとなり、S302の判定はYESとなり、次に、POI情報の提供を行う(S304)。
【0131】
具体的には、POI情報に含まれるシンボルを表示部24の地図上にポップアップ表示させるとともに、POI情報に含まれるエピソードを音声出力するための情報を音声出力装置25から音声出力させる。
【0132】
このようにして、例えば、夕方になると夜景スポット等を示すシンボルが表示部24の地図上にポップアップ表示され、夜景スポット等に関するエピソードが音声出力装置25から音声出力される。また、現在の日時や季節が、POI情報の時間パラメータと合致しなくなると、表示されていた施設のシンボルは非表示となる。
【0133】
更に、次のS306では、現在位置を含む所定範囲内に存在するPOI情報が、オーディオ再生装置44に再生させる楽曲を示す情報が関連付けされたPOI情報か否かを判定する。
【0134】
POI情報にオーディオ再生装置44に再生させる楽曲を示す情報が関連付けされていない場合、S306の判定はNOとなり、S300へ戻る。
【0135】
また、POI情報にオーディオ再生装置44に再生させる楽曲を示す情報が関連付けされている場合、S306の判定はYESとなり、次に、POI情報と関連する楽曲の再生を指示するためのコマンドをオーディオ装置44へ発信する(S308)。具体的には、利用者によるPOI情報に対する操作に応じて該POI情報に関連付けられた楽曲の再生を指示するためのコマンドをオーディオ装置44へ発信し、S300へ戻る。
【0136】
オーディオ装置44の制御回路49は、このコマンドを受信すると、該楽曲を楽曲索引データ46bから検索し、該当する楽曲が検索された場合、検索された楽曲を音楽データ46aから読み出して再生させる。
【0137】
なお、S302において顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報でないと判定された場合には、POI情報の提供を実施することなく、S300へ戻る。
【0138】
また、特定地図データに通常表示POIデータMから収集して付加されたPOI情報は、自車の現在位置や現在日時、季節と関係なく常時表示される。
【0139】
上記した構成によれば、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報に付加された時間パラメータによって示されたタイミングで、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報が提供されるので、タイミングよく利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することが可能である。
【0140】
また、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報に付加された位置パラメータによって示される場所に自車が位置したときに、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報が提供されるので、タイミングよくPOI情報を提供することが可能である。
【0141】
また、自車の現在位置が位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、位置時間パラメータによって示されたタイミングになった場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報が提供されるので、タイミングよくPOI情報を提供することが可能である。
【0142】
また、特定地図データの利用を制限するための有効期限情報が特定地図データに付加されているので、特定地図データを使用できる期間を限定することができる。また、特定地図データを使用できる期間を限定して、特定地図データの価格を下げることにより、利用者の負担を軽減することが可能である。
【0143】
また、特定地図データに含まれる医療機関を示す情報を提供するので、利用者が病気やけがをした場合でも、医療機関の情報を容易に認識することが可能である。
【0144】
また、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報に対する操作に応じて利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドがオーディオ装置4に発信されるので、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲を自動的に再生させることが可能である。
【0145】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、ナビゲーション装置を情報案内装置として利用した例を示したが、ナビゲーション装置に限定されるものではなく、例えば、携帯端末(PDA)を情報案内装置として利用する場合に適用してもよい。
【0146】
また、上記実施形態では、顧客がナビゲーション装置2を操作してインターネットに接続し、インターネットのウェブサイト上で顧客情報、旅行情報、顧客の嗜好情報を入力する例を示したが、例えば、自宅のパーソナルコンピュータからインターネットに接続し、インターネットのウェブサイト上で顧客情報、旅行情報、顧客の嗜好情報を入力するようにしてもよい。
【0147】
また、上記実施形態では、利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む領域の地図データに、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報を付加して特定地図データを生成する例を示したが、利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む領域の地図データに限定されるものではなく、例えば、予め定められた特定領域の地図データとしてもよい。
【0148】
また、上記実施形態では、顧客の目的や嗜好に合わせたPOI情報をシンボルデータベースから収集し、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせたPOI情報を付加した特定地図データを生成する例を示したが、POI情報に限定されるものではなく、例えば、観光案内等を文字情報として付加してもよい。この場合、POIデータベース12bに観光案内等を記憶しておけばよい。
【0149】
また、上記実施形態では、ナビゲーション装置2の顧客からの特定地図データの作成依頼をインターネットのウェブサイト上で受け付ける例を示したが、例えば、電子メールや郵送で特定地図データの作成依頼を受けるようにしてもよい。
【0150】
また、上記実施形態では、特定のウェブサイトからのダウンロード、CDまたはDVD等のディスクメディア3の郵送のいずれかの方法で特定地図データを提供する例を示したが、例えば、電子メールの添付ファイルとして送信してもよく、また、特定地図データをROMに書き込み、このROMを郵送するようにしてもよい。
【0151】
また、上記実施形態では、S114において特定地図データの作成に充分な情報が揃っているか否かを判定し、特定地図データの作成に充分な情報が揃っていないと判定した場合、S117において顧客の嗜好情報を顧客データベース12cから検索して取得する例を示したが、S114の判定を行うことなく、顧客の嗜好情報を顧客データベース12cから取得して特定地図データを作成してもよい。
【0152】
また、上記実施形態では、顧客の個人的な旅行を目的として特定地図データを作成して提供する例を示したが、商用車の運行管理等の業務目的に特化した特定地図データを生成して提供することもできる。例えば、全国でトラックの配送サービスを行っている宅配サービス業者に対し、この宅配サービス業者からの目的や要求に合わせて、センタの各拠点の情報やトラックの運用のための必要な情報を付加した特定地図データを生成して提供することもできる。
【0153】
また、上記実施形態では、S134において顧客情報に含まれる顧客のメンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報から認証IDを生成した例を示したが、例えば、特定地図供給センタのシステム1の制御装置14の内部で認証IDを生成してもよい。
【0154】
また、上記実施形態では、利用者に乗員の構成の入力を促して同乗者を特定する例を示したが、例えば、同乗者の所有する携帯機器(例えば、携帯電話)との近距離無線通信により取得して同乗者を特定してもよい。
【0155】
また、上記実施形態では、図9に示した処理において、位置連動POIデータN1から収集されたPOI情報を提供する場合、時間連動POIデータN2から収集されたPOI情報を提供する場合、音楽関連POIデータN4から収集されたPOI情報を提供する場合について示したが、位置時間連動POIデータN3から収集されたPOI情報を提供することもできる。すなわち、特定地図データに利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報として位置時間連動POIデータN3から収集されたPOI情報が付加されており、自車の現在位置が位置時間連動POIデータN3から収集されたPOI情報の位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、位置時間パラメータによって示されるタイミングになった場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報を提供するようにしてもよい。例えば、特定地図データに位置時間連動POIデータN3から桜の名所を示すPOI情報の位置時間パラメータとして「春」を設定しておき、地図データを利用する季節が春で、かつ、桜の名所の近傍に自車が位置したときに限って、桜の名所を示すPOI情報を提供するといったことが可能である。
【0156】
また、上記実施形態では、S302において、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報であると判定された場合に、POI情報を提供する例を示したが、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報でないと判定された場合であっても、POI情報を提供するようにしてもよい。例えば、顧客または同乗者の属性(年齢)に適した救急医療機関、小児科、主要な病院等の医療機関のPOI情報を提供するようにしてもよく、また、顧客または同乗者の属性(年齢)と関係なく医療機関のPOI情報を提供するようにしてもよい。この場合、医療機関のシンボルを常時表示させてもよく、また、自車の現在位置が救急医療機関の近傍に位置したときにポップアップ表示させてもよい。
【0157】
また、上記実施形態では、S304において、乗員(利用者および同乗者)の嗜好に合ったPOI情報を提供する例を示したが、例えば、利用者の地図データの利用目的に応じて提供するPOI情報を異ならせてもよい。例えば、地図データの利用目的がプライベートの場合には、テーマパーク等のプライベート旅行に適したPOI情報を提供し、地図データの利用目的がビジネスの場合には、地域の有名企業等、ビジネスに関するPOI情報等を提供するようにしてもよい。
【0158】
また、本実施形態では、特定地図データに含まれる旅行情報の旅行日程の終了時が有効期限として設定された例を示したが、有効期限としては旅行情報の旅行日程の終了時に限定されるものではなく、例えば、有効期限を一定期間として設定してもよい。
【0159】
また、上記実施形態では、S308にて、利用者によるPOI情報に対する操作に応じて該POI情報に関連付けられた楽曲の再生を指示するためのコマンドをオーディオ装置44へ発信する例を示したが、例えば、POI情報を提供するタイミングに合わせて自動的にPOI情報に関連付けられた楽曲の再生を指示するためのコマンドを発信するようにしてもよい。
【0160】
なお、上記実施形態における構成と特許請求の範囲の構成との対応関係について説明すると、S120の処理が地図データ収集手段に相当し、S122の処理が付加情報収集手段に相当し、S130の処理が特定地図データ生成手段に相当し、ナビゲーション装置2のディスク読取装置が地図データ読出手段に相当し、S210が利用者情報特定手段に相当し、S300、S310、S302、S304が情報提供手段に相当し、位置検出器20が現在位置検出手段に相当し、S208が有効期限判定手段に相当し、S202が認証手段に相当し、S206が利用制限手段に相当し、S308がコマンド発信手段に相当し、オーディオ装置4が楽曲再生手段に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】本発明の第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムとナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図2】コストテーブルの構成を示す図である。
【図3(a)】第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムの制御装置による地図データの生成処理を示す図である。
【図3(b)】第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムの制御装置による地図データの生成処理を示す図である。
【図4】ナビゲーション装置の認証処理を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る特定地図供給センタのシステム、ナビゲーション装置およびオーディオ装置の構成を示す図である。
【図6】第2実施形態におけるPOIデータベースのデータ構造を示す図である。
【図7(a)】第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムの制御装置による地図データの生成処理を示す図である。
【図7(b)】第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムの制御装置による地図データの生成処理を示す図である。
【図8】ナビゲーション装置のイニシャライズ処理を示すフローチャートである。
【図9】ナビゲーション装置の走行案内中のPOI情報の提供処理を示すフローチャートである。
【図10】ナビゲーション装置のPOI情報の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0162】
1…特定地図供給センタのシステム、10…ディスク書込装置、11…入力操作部、
12…記憶装置、12a…地図データベース、12b…POIデータベース、
12c…顧客データベース、12d…コストテーブル、13…通信装置、
14…制御回路、2…ナビゲーション装置、20a…GPS受信機、
20b…ジャイロスコープ、20c…車速センサ、20d…地磁気センサ、
20…位置検出器、21…入力操作部、22…通信装置、23…記憶装置、
24…表示部、25…音声出力装置、26…外部メモリ、27…リモコンセンサ、
28…制御回路、3…ディスクメディア、4…ナビゲーション装置、
40…ラジオ受信機、41…外部入力装置、42…キー入力部、43…表示部、
44…オーディオ再生装置、45…通信装置、46…記憶装置、47…外部メモリ、
48…音声出力装置、49…制御回路。
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報案内装置で用いられる地図データの生成方法、地図データ生成装置および情報案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーション装置等の地図表示機能を備えた装置で用いられる地図は、全国または一部地域をカバーするように構成されており、カーナビメーカ等から提供される。
【0003】
また、ネットワークを介してサービス提供者コンピュータから利用者コンピュータに地図データを提供する方法として、サービス提供者より配布されるライセンスデータを用いて利用者コンピュータがサービス提供者コンピュータの地図データを利用できるようにするとともに、利用者コンピュータが利用した地図データの利用履歴に応じて利用料金を課金する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−357191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記したようなナビゲーションメーカやサービス提供者等によって提供される地図データは、多数の利用者が満足するようにPOI(Point of Interest:施設情報)情報や案内情報等の情報が含まれるように構成されている。したがって、このような地図データには、利用者が必要としない情報が含まれたり、利用者が必要とする情報が含まれないといった状況が考えられる。
【0005】
本発明は上記点に鑑みたもので、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた地図データを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明では、特定された領域の地図データを地図データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データベースから収集された地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成することを特徴としている。
【0007】
このように、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データベースから収集された地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成し、利用者に提供することができる。ここでいう利用者には、運転者(顧客)だけでなく同乗者も含まれる。
【0008】
また、本発明では、利用者によって特定された地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を取得することにより、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集することができる。
【0009】
また、本発明では、利用者によって特定された同乗者に関する情報を取得し、 同乗者の嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、収集した同乗者の嗜好に合わせた情報を地図データに付加して特定地図データを生成することができる。
【0010】
また、本発明では、利用者の過去の付加情報利用履歴が記憶された顧客データベースから利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を取得することにより、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集することができる。
【0011】
また、本発明では、利用者を認証するための認証情報を特定地図データに付加するので、特定地図データを使用できる車両あるいは利用者を限定することができる。
【0012】
また、本発明では、特定地図データの利用を制限するための有効期限情報を特定地図データに付加するので、特定地図データを使用できる期間を限定することができる。
【0013】
また、本発明では、特定地図データの価格を算出するためのコストテーブルを用いて特定地図データの価格を算出し、算出した価格を特定地図データに含ませるので、特定地図データで用いられた情報に基づく価格の設定が可能である。
【0014】
また、本発明では、コストテーブルに定義された割引広告コストに基づいて特定地図データに付加されたスポンサー付きシンボル情報に応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を特定地図データの価格から割り引くので、スポンサーはスポンサー付きシンボル情報の表示による宣伝活動を行うことができ、利用者は特定地図データの価格割引の適用を受けることができる。
【0015】
また、本発明では、特定された領域の地図データを地図データベースから収集する地図データ収集手段と、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集する付加情報収集手段と、付加情報収集手段によって収集された利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データ収集手段によって収集された地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成する特定地図データ生成手段と、を備えたことを特徴としている。
【0016】
このように、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データベースから収集された地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成し、利用者に提供することができる。
【0017】
また、本発明では、特定された領域の地図データを地図データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、地図データベースから収集された地図データに関連する情報を付加して生成された特定地図データが記憶された記憶媒体から特定地図データを読み出す地図データ読出手段と、利用者の地図データの利用目的や嗜好を特定する利用者情報特定手段と、特定地図データから地図データとともに利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を読み出して提供する情報提供手段と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
このように、特定地図データから地図データとともに利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を読み出して提供することができる。ここでいう利用者には、運転者(顧客)だけでなく同乗者も含まれる。
【0019】
また、本発明では、特定地図データに付加された利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される日時を示す時間パラメータを有しており、該時間パラメータによって示されたタイミングで利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴としている。
【0020】
このように、時間パラメータによって示されたタイミングで利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することができる。
【0021】
また、本発明では、特定地図データに付加された利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される位置を示す位置パラメータを有しており、自車の現在位置が位置パラメータによって示される位置に存在する場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴としている。
【0022】
このように、自車の現在位置が位置パラメータによって示される位置に存在する場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することができる。
【0023】
また、本発明では、特定地図データに付加された利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される日時と位置を示す位置時間パラメータを有しており、情報提供手段は、自車の現在位置が位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、位置時間パラメータによって示されたタイミングになった場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴としている。
【0024】
このように、自車の現在位置が位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、位置時間パラメータによって示されたタイミングになった場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することができる。
【0025】
また、本発明では、特定地図データに含まれる有効期限を示す情報に基づいて、現在日時が有効期限を超過していないか否かを判定し、現在日時が有効期限を超過していると判定された場合、特定地図データの利用をできないように制限するので、特定地図データを使用できる期間を限定することができる。
【0026】
また、本発明では、利用者によって入力された情報から求めた認証情報と特定地図データに含まれる情報から求めた認証情報に基づいて利用者の認証を実施し、正規の利用者であることが認証されない場合、特定地図データの利用をできないように制限するので、特定地図データを使用できる車両あるいは利用者を限定することができる。
【0027】
また、本発明では、特定地図データに含まれる医療機関を示す情報を提供するので、利用者が病気やけがをした場合でも、医療機関の情報を容易に認識することが可能である。
【0028】
また、本発明では、特定地図データに含まれる利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報には、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドが関連付けされており、特定地図データに含まれる前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の提供に応じて利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドを楽曲再生手段に発信するコマンド発信手段を備えたことを特徴としている。
【0029】
このように、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報に対する操作に応じて利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドが楽曲再生手段に発信されるので、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲を自動的に再生させることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムとナビゲーション装置の構成を図1に示す。特定地図供給センタのシステム1は、ディスク書込装置10、入力操作部11、記憶装置12、通信装置13および制御装置14を備えている。
【0031】
ディスク書込装置10は、制御装置14から入力される信号に応じてCDまたはDVD等のディスクメディア3へのデータの書き込みまたはディスクメディア3からのデータの読み出しを行う。
【0032】
入力操作部11は、キーボード、マウス等によって構成され、顧客(以下、利用者を顧客と称す)の操作に応じた信号を制御装置14へ出力する。
【0033】
記憶装置12は、ハードディスク等の記憶媒体を有し、制御装置14から入力される信号に応じて記憶媒体にデータを記憶するとともに、制御装置14から入力される信号に応じて記憶媒体からデータの読み出しを行う。この記憶装置12の記憶媒体には、地図データベース12a、POIデータベース(付加情報データベース)12b、顧客データベース12c、コストテーブル12d、各種プログラム等が記憶されている。
【0034】
地図データベース12aは、緯度経度座標に従って全国地図を表す地図データがデータベース化されたものである。なお、地図データには、道路情報や地形を示す情報等が含まれる。
【0035】
POIデータベース12bは、宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の各種施設を地図上に表示するためのPOI情報(シンボル情報)等の付加情報がデータベース化されたものである。POI情報には、例えば、ホテルを示すシンボル、レストランを示すシンボル、ショッピングセンターを示すシンボル等が、地図上の位置を示す位置情報とともに記憶されている。
【0036】
顧客データベース12cは、顧客毎に、顧客情報、旅行情報、顧客の嗜好情報がデータベース化されたものである。顧客情報は、顧客個人情報、メンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報、認証情報等の情報を含み、旅行情報は、顧客の過去の旅行情報(出発地、目的地、経由地、周遊ルート、旅行日程)を含み、顧客の嗜好情報は、顧客の好みの施設(例えば、顧客が過去に利用した宿泊ホテル、好みのレストラン、好みのショッピングセンター)等を含んでいる。
【0037】
コストテーブル12dは、特定地図データの価格を算出するためのコストが定義されたものであり、図2に示すように、情報コストテーブルA、POIコストテーブルBおよびスポンサーPOIコストテーブルCに分類される。
【0038】
情報コストテーブルAは、地図データベース12aに記憶された各種情報のコストが定義されたものであり、例えば、地図データの単位面積あたりのコスト、制限速度情報の規制情報等のコストが定義されている。
【0039】
POIコストテーブルBは、名所、ホテル、レストランなどのPOI(シンボル)情報のコストが定義されたものである。
【0040】
スポンサーPOIコストテーブルCは、後述するスポンサー付きシンボル情報を特定地図データに付加する場合に特定地図データの価格を割り引く割引料金を算出するための割引広告コストが定義されたものである。
【0041】
なお、情報コストテーブルA、POIコストテーブルB、スポンサーPOIコストテーブルCに定義されているコストは、各情報の最小単位あるいはグループ化された情報毎に定義されている。
【0042】
通信装置13は、公衆回線に接続し、あるいはネットワークを介してインターネットに接続し、外部の通信機器と通信するための装置である。
【0043】
制御装置14は、CPU、メモリ等を備えたコンピュータによって構成され、記憶装置12に記憶されたプログラムに従ってディスク書込装置10、入力操作部11、記憶装置12、通信装置13と各種データの授受を行う。
【0044】
上記した構成において、特定地図供給センタのシステム1は、ナビゲーション装置2の顧客から特定地図の作成依頼に応じて、この顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成するようになっている。
【0045】
また、顧客は、特定地図データの依頼時に特定地図データの提供方法を指定し、特定のウェブサイトからのダウンロード、CDまたはDVD等のディスクメディア3の郵送のいずれかの方法で特定地図データを取得する。
【0046】
ナビゲーション装置2は、GPS受信機20a、ジャイロスコープ20b、車速センサ20cおよび地磁気センサ20dから出力される各種信号に基づいて自車位置の検出を行う位置検出器20、タッチパネルや押しボタンスイッチ等によって構成される入力操作部21、外部と通信するための通信装置22、地図データ23aや電話帳データ23bが記憶された記憶装置23および制御回路28を備えている。また、制御回路28から入力される画像信号に応じた画像を表示する表示部24、制御回路28から入力される音声信号に応じた音声を出力する音声出力装置25、制御回路28から入力される信号に応じて各種データを記憶する外部メモリ26、リモコンから送信される無線信号を受信して制御回路28へ送信するリモコンセンサ27を備えている。
【0047】
通信装置22は、外部アンテナ22aを有し、この外部アンテナ22aを介して公衆回線に接続し、あるいはネットワークを介してインターネットに接続し、特定地図供給センタのシステム1と通信を行う。
【0048】
また、ナビゲーション装置2は、制御回路28から入力される信号に応じて、CDまたはDVD等のメディアディスクに書き込まれたデータを読み出すディスク読取装置(図示せず)を備えている。
【0049】
制御回路28は、コンピュータによって構成され、記憶装置23に記憶されたプログラムに従って位置検出器20、操作部21、通信装置22、記憶装置23、表示部24、音声出力装置25、外部メモリ26、リモコンセンサ27およびディスク読取装置と各種データの授受を行う。
【0050】
ナビゲーション装置2の制御回路28は、顧客による入力操作部21の操作に応じて、位置検出器20によって検出された自車位置と記憶装置23の地図データ23aに基づいて表示部24の地図上に自車位置マークを表示させる地図表示機能や、出発地から目的地に至る案内経路を探索し、この案内経路に従って経路案内を行う経路案内機能を実行する。
【0051】
また、制御回路28は、顧客による入力操作部21の操作に応じて、インターネットを介して特定地図供給センタのシステム1から提供される特定地図データを記憶装置23にダウンロードし、この特定地図データを用いて地図表示や経路案内を行う。また、制御回路28は、ディスク読取装置(図示せず)に特定地図データが書き込まれたディスクメディアが装着されると、このディスクメディアに書き込まれた特定地図データを用いて地図表示や経路案内を行う。
【0052】
次に、特定地図供給センタのシステム1の作動について説明する。特定地図供給センタのシステム1は、ナビゲーション装置2の顧客から地図データの作成依頼を受け付けると、この顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを編集し顧客に提供する。なお、本実施形態において、ナビゲーション装置2の顧客からの特定地図データの作成依頼の受け付けは、インターネットのウェブサイト上で行われる。具体的には、顧客がナビゲーション装置2を操作してインターネットに接続し、インターネットの特定のウェブサイトの特定地図データの作成依頼画面に従って顧客情報、旅行情報、顧客の嗜好情報を入力することによって特定地図データの作成依頼を行う。なお、この特定地図データの作成依頼画面に従って入力された各情報は、特定地図供給センタのシステム1に伝達される。
【0053】
次に、図3(a)、(b)を参照して、制御装置14による特定地図データの生成処理について説明する。制御装置14は、特定地図データの作成依頼画面に従って入力された各情報が特定地図供給センタのシステム1に伝達されると、図3に示す処理を行う。
【0054】
まず、顧客の顧客情報を顧客データベース12cに記憶する(S100)。なお、顧客情報には、顧客個人情報、メンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報、認証情報および特定地図データの供給方法が含まれる。
【0055】
次に、予め定められた顧客情報の必修条件が全て入力されているか否かに基づいて特定地図の作成対象の条件に合致しているかを判定する(S102)。
【0056】
ここで、顧客情報の全ての必修条件が入力されていない場合、S102の判定はNOとなり、不足条件を特定し(S104)、特定した不足条件を顧客に連絡する。具体的には、ウェブサイトの画面上に不足条件の入力を促す表示を行う(S106)。
【0057】
また、顧客情報の全ての必修条件が入力されている場合、S102の判定はYESとなり、次に、顧客情報に含まれる使用カーナビ機種情報に基づいて地図編集フォーマットを特定するとともに顧客情報に含まれる顧客個人情報に基づいて対象顧客を特定し、特定した地図編集フォーマット、対象顧客とともに車両IDを記憶装置12に登録する(S108)。
【0058】
次に、顧客の旅行情報を顧客データベース12cに記憶する(S110)。なお、旅行情報には、出発地、目的地、経由地、周遊ルート、旅行日程が含まれる。
【0059】
次に、顧客の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する(S112)。この顧客の嗜好情報には、宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の施設が含まれる。なお、顧客の嗜好情報は、例えば、系列の宿泊ホテル、レストランチェーン、系列のショッピングセンターのように系列の施設として指定されてもよく、特定の宿泊ホテル、特定のレストラン、特定のショッピングセンターのように特定の施設として指定されていてもよい。また、例えば、レストランの場合、全席禁煙の店であるか、喫煙が可能な店であるかといった情報が指定されていてもよい。
【0060】
次に、特定地図データの作成に充分な情報が揃っているかを判定する。予め特定地図データの作成に必要な情報が定められており、取得した旅行情報、顧客の嗜好情報から特定地図データの作成に充分な情報が揃っているかを判定する(S114)。
【0061】
ここで、特定地図データの作成に充分な情報が揃っていない場合、S114の判定はNOとなり、次に、不足情報を顧客データベース12cから検索し、顧客データベースに必要情報が揃っているかを判定する(S116)。
【0062】
ここで、不足情報が顧客データベース12cから検索されない場合、S116の判定はNOとなり、顧客に不足情報を請求する。具体的には、ウェブサイトの入力画面上に不足情報の入力を促す表示を行う(S118)。
【0063】
また、不足情報が顧客データベース12cから検索された場合、S116の判定はYESとなり、顧客データベース12cから旅行情報、顧客の嗜好情報を取得する。例えば、旅行日程から宿泊することを認識したにも関わらず、顧客の嗜好情報として宿泊ホテルに関する情報が入力されていない場合、過去に利用した宿泊ホテルを顧客データベース12cから検索する(S117)。
【0064】
次に、旅行情報から特定地図データの作成対象とする領域を特定し、特定した領域の地図データを地図データベース12aから収集する。具体的には、特定地図データの作成対象となる領域として、出発地から目的地までの経路を含む所定領域を特定し、特定した領域の地図データを地図データベース12aから収集する。この地図データには、特定された領域の道路情報や地形を示す情報等が含まれる(S120)。
【0065】
次に、顧客の嗜好情報から特定地図データに付加するPOI情報を特定し、特定したPOI情報をPOIデータベース12bから収集する(S122)。例えば、系列の宿泊ホテル、レストランチェーン、系列のショッピングセンターのような系列の施設、特定の宿泊ホテル、特定のレストラン、特定のショッピングセンターのような特定の施設等、顧客によって入力された顧客の嗜好情報から特定地図データに付加するPOI情報を特定し、特定したPOI情報をPOIデータベース12bから収集する。また、S117において過去に利用した宿泊ホテルが顧客データベース12cから検索されたような場合、検索された宿泊ホテルのPOI情報をPOIデータベース12bから収集する。
【0066】
次に、特定地図データの価格を算出するためのコストテーブルを参照して、特定地図データの価格を算出する。具体的には、特定地図データの作成に使用する全ての情報を抽出し、情報コストテーブルとPOIコストテーブルを参照して、特定地図データの作成に使用する全ての情報に掛かるコストを集計し、特定地図データの価格を算出する(S124)。
【0067】
次に、特定地図データが、特定地図データにPOI情報が付加されるとスポンサーによる料金割引が適用されるスポンサー付きPOIを含んでいるかを判定する(S126)。
【0068】
ここで、特定地図データがスポンサー付きPOIを含んでいる場合には、S126の判定はYESとなり、次に、スポンサーPOIコストテーブルに定義された割引広告コストに基づいて特定地図データの付加されたスポンサー付きPOIに応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を特定地図データの価格から差し引き合算する。すなわち、特定地図データの付加されたスポンサー付きPOIに応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を特定地図データの価格から割り引く(S128)。
【0069】
次に、S120において収集した出発地から目的地までの経路を含む地図上にS122において収集したPOI情報を付加し、特定地図データを作成する(S130)。
【0070】
次に、作成した特定地図データが顧客要求項目を網羅しているか否かを判定する。具体的には、作成した特定地図データが、S100で取得した顧客情報、S110で取得した旅行情報、S112で取得した顧客の機構情報の各要求項目を満たしているか否かを判定する(S132)。
【0071】
ここで、不足項目がある場合、S114の処理へ戻る。また、不足項目がない場合、S132の判定はYESとなり、次に、顧客のメンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報から、顧客を認証するための認証情報を生成する。具体的には、顧客のメンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報を用いて予め定められた規則に則り認証IDを生成するとともに、この認証IDを用いて予め定められたアルゴリズムに従って演算することによって認証演算結果を生成する。このように、顧客を認証するための認証情報としての認証IDと認証演算結果を生成する(S135)。
【0072】
次に、記憶装置12に記憶された顧客情報に基づいて特定地図データの供給方法は通信配信か否かを判定する(S136)。
【0073】
ここで、特定地図データの供給方法が通信配信の場合、S136でYESと判定され、次に、作成した特定地図データに認証演算結果を付加したデータを付加し、ウェブサイト上からのダウンロードが可能なデータ形式にデータ変換する(S138)。
【0074】
次に、S138でデータ変換した情報を顧客によって指定された通信メディアにより発信する。具体的には、データ変換した情報をウェブサイト上にアップロードする(S140)。
【0075】
次に、特定地図データに認証演算結果を付加して発信した通信メディアと別の通信メディアで認証IDを発信する。具体的には、認証IDを電子メールにより顧客へ送信し(S142)、本処理を終了する。
【0076】
また、特定地図データの供給方法が通信配信でない場合、S136の判定はNOとなり、特定地図データの供給方法はディスクか否かを判定する(S144)。
【0077】
ここで、特定地図データの供給方法がディスクの場合、S144の判定はYESとなり、次に、特定地図データに認証演算結果を付加し、ディスク書込装置10によりCDまたはDVD等のディスクメディアに書き込み(S146)、本処理を終了する。
【0078】
また、S144において特定地図データの供給方法がディスクでないと判定された場合、顧客に不足情報の再請求を行う。具体的には、ウェブサイトの入力画面上に不足情報の入力を促す表示を行う(S150)。
【0079】
なお、特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアは、顧客が認証IDを認識できるようにして郵送により顧客に届けられる。
【0080】
上記したように、ナビゲーション装置2の顧客から特定地図データの作成依頼があると、制御装置14は、この顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図データを地図データベースから収集し、顧客の目的や嗜好に合わせた情報をPOIデータベースから収集し、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成する。
【0081】
また、ナビゲーション装置2の制御回路28は、特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアがディスク読取装置(図示せず)に装着されると、所定の認証処理を行い、認証処理が完了すると、このディスクメディアに書き込まれた特定地図データを用いて地図表示や経路案内を行うことができるようになっている。
【0082】
次に、図4を参照して、制御回路28による認証処理について説明する。まず、特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアがディスク読取装置に装着されると、表示部24に認証IDの入力を促す画面が表示され、顧客の操作に応じて入力操作部21から認証IDが入力されると、この認証IDを外部メモリ26に記憶する(S200)。
【0083】
次に、外部メモリ26に記憶した認証IDを用いて予め定められたアルゴリズムに従って演算することによって認証演算結果を生成し、この認証演算結果とディスクメディアに含まれる認証演算結果を照合することにより認証を実施する。なお、ここで用いられるアルゴリズムは、S134の処理で用いられたものと同じとなっている。具体的には、各認証演算結果が一致する場合には認証が完了したものとして本認証処理を終了し、各認証演算結果が一致しない場合には認証が未完了として本認証処理を終了する(S202)。
【0084】
ナビゲーション装置2の制御回路28は、上記した認証処理において認証が完了した場合、ディスクメディアに書き込まれた特定地図データを用いて地図表示や経路案内を行い、認証が未完了の場合、ディスクメディアに書き込まれた特定地図データを用いた地図表示や経路案内を行わない。
【0085】
上記したように、特定地図供給センタのシステム1は、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図データを地図データベース12aから収集し(S120)、顧客の目的や嗜好に合わせた情報をPOIデータベース12bから収集し(S122)、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成する(S130)。したがって、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせた情報を付加した特定地図データを生成し、顧客の地図データの利用目的や嗜好に合わせた地図データを提供することができる。
【0086】
なお、顧客の地図データの利用目的に合わせた情報とは、旅行あるいは業務といった顧客の目的に合わせた情報である。また、顧客の嗜好に合わせた情報とは、顧客によって特定された条件を満たす施設のシンボル情報、顧客が過去に利用したことのある特定の施設のシンボル情報、あるいは顧客が過去に利用したことのある施設と同じ系列の施設のシンボル情報である。
【0087】
また、顧客を認証するための認証情報を特定地図データに付加するので、特定地図データを使用できる車両あるいは顧客を限定することができる。
【0088】
また、特定地図データの価格を算出するためのコストテーブルを用いて特定地図データの価格を算出し、算出した価格を特定地図データに含ませるので、特定地図データで用いられた情報に基づく価格の設定が可能である。
【0089】
また、コストテーブルに定義された割引広告コストに基づいて特定地図データに付加されたスポンサー付きシンボル情報に応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を特定地図データの価格から割り引くので、スポンサーはスポンサー付きシンボル情報の表示による宣伝活動を行うことができ、顧客は特定地図データの価格割引の適用を受けることができる。
【0090】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る特定地図供給センタのシステム、ナビゲーション装置およびオーディオ装置の構成を図5に示す。本実施形態におけるナビゲーション装置2は、図1に示した構成と比較して、通信装置22を介して無線により特定地図供給センタのシステム1と通信する機能の他に、通信装置22を介してケーブル接続されたオーディオ装置4と通信する機能を備えている。また、オーディオ装置4は、ナビゲーション装置2からの指示に従って楽曲再生等の動作を行うことができるようになっている。
【0091】
オーディオ装置4は、ラジオ放送局から送信される放送波を受信するラジオ受信機40、携帯オーディオ端末等の外部機器からの音声データを入力するための外部入力装置41、顧客による押しボタンスイッチ等の操作キーへの操作に応じた信号を出力するキー入力部42、入力される画像信号に応じた画像を液晶等の表示画面に表示させる表示部43、CD、DVD、MDなどのメディアに記憶された音楽データを読み出して再生するオーディオ再生装置44、ナビゲーション装置2と通信するための通信装置45、各種データを記憶する記憶装置46、各種データを記憶する外部メモリ47、音声信号に応じた音声を出力する音声出力装置48および制御回路49を備えている。
【0092】
記憶装置46には、音楽データ46a、楽曲索引データ46b、制御回路49が実施するプログラム等が記憶されている。なお、楽曲索引データ46bは、音楽データ46aの曲名、アーティスト名等を示すデータである。
【0093】
制御回路49は、CPU、メモリ等を備えたコンピュータによって構成され、このCPUは、記憶装置12に記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。
【0094】
上記した構成において、制御回路49は、顧客のキー入力部42の操作に応じて、ラジオ受信機40によって受信したラジオ放送を音声出力装置48から音声出力させる処理、オーディオ再生装置44によって再生される音声を出力装置48から音声出力させる処理、記憶装置12に記憶された音楽データ46aから特定の音楽を出力装置48から音声出力させる処理等を行う。
【0095】
また、制御回路49は、ナビゲーション装置2の制御回路28から特定の楽曲の再生指示を示すコマンドを受信すると、該楽曲を楽曲索引データ46bから検索し、該当する楽曲が検索された場合、検索された楽曲を音楽データ46aから読み出して再生させる機能を備えている。
【0096】
また、本実施形態における特定地図供給センタのシステム1は、第1実施形態と比較して、POIデータベース12bのデータ構造が異なる。本実施形態におけるPOIデータベース12bのデータ構造を図6に示す。POIデータベース12bは、常時表示される通常表示POIデータMと位置や時間に連動して表示される連動POIデータNに分類されて登録されている。また、連動POIデータNは、位置連動POIデータN1、時間連動POIデータN2、位置時間連動POIデータN3、音楽連動POIデータN4に分類されている。
【0097】
通常表示POIデータMは、宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の各種施設を地図上に表示するためのPOI情報(シンボル情報)がデータベース化されたものである。POI情報には、例えば、ホテルを示すシンボル、レストランを示すシンボル、ショッピングセンターを示すシンボル等が、地図上の位置を示す位置情報と関連付けて登録されている。通常表示POIデータMのPOI情報に含まれるシンボルは自車位置や時間と関係なく地図上に常時表示される。
【0098】
位置連動POIデータN1は、位置に連動してPOI情報がデータベース化されたものである。この位置連動POIデータN1には、旧跡、景観ドライブスポット、救急医療機関等の各種施設を示すPOI情報がある。このPOI情報は、各種施設を示すシンボルおよび各種施設に関するエピソードを音声出力するための情報が、地図上の位置を示す位置パラメータと関連付けて登録されている。
【0099】
時間連動POIデータN2は、時間に連動して提供されるPOI情報がデータベース化されたものである。この時間連動POIデータN2に含まれるPOI情報には、例えば、夜景スポット等を示すPOI情報がある。このPOI情報は、各種施設を示すシンボルおよびこれに関するエピソードを音声出力するための情報が、地図上の位置を示す位置パラメータ、表示時間を示す時間パラメータ等と関連付けて登録されている。
【0100】
位置時間連動POIデータN3は、位置と時間に連動して提供されるPOI情報がデータベース化されたものである。この位置時間連動POIデータN3には、例えば、桜の名所、紅葉の名所等を示すPOI情報がある。このPOI情報は、桜の名所、紅葉の名所等を示すシンボルおよびこれらに関するエピソードを音声出力するための情報が、地図上の位置を示す位置パラメータおよび位置と時間を示す位置時間パラメータ等と関連付けて登録されている。
【0101】
音楽連動POIデータN4は、地図データの利用される状況(位置、時間)に応じて、音楽に関する情報を提供するためのPOI情報がデータベース化されたものである。
【0102】
この音楽連動POIデータN4には、位置に連動して提供されるPOI情報(例えば、名所や自車が位置する都市や地方にちなんだ楽曲や作曲家、アーティストについてのシンボルやエピソードを音声出力するための情報を含むPOI情報)、時間や季節に連動して提供されるPOI情報(例えば、利用日時や季節にちなんだ楽曲や利用日時を誕生日とする作曲家やアーティストについてのシンボルやエピソード情報を音声出力するための情報を含むPOI情報)、顧客や同乗者の嗜好ジャンルと連動して提供されるPOI情報(例えば、顧客や同乗者の嗜好ジャンルに合わせた索引を有し、顧客や同乗者の嗜好ジャンルに合わせた楽曲やアーティストについてのシンボルやエピソードを音声出力するための情報を含むPOI情報)が含まれる。
【0103】
本実施形態におけるナビゲーション装置2は、利用者によるPOI情報に対する操作に応じて利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドをオーディオ再生装置44へ発信し、表示されたPOI情報と関連する楽曲をオーディオ再生装置44に再生させることができるようになっている。
【0104】
上記音楽連動POIデータN4に含まれるPOI情報には、楽曲の再生を指示するコマンドが関連付けされたものが含まれる。
【0105】
次に、図7(a)、(b)を参照して、本実施形態における制御装置14による特定地図データの生成処理について説明する。なお、図3(a)、(b)に示した第1実施形態における特定地図データの生成処理と同一部分については、同一符号を付して説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0106】
第1実施形態では、S110において、出発地、目的地、経由地、周遊ルート、旅行日程を含む顧客の旅行情報を顧客データベース12cに記憶する例を示したが、本実施形態では、更に、同乗者の属性(固有の識別情報、年齢など)および旅行種別(地図データの利用目的)を加えた顧客の旅行情報を顧客データベース12cに記憶する。なお、顧客の旅行情報に含まれる同乗者は、例えば、家族、友人、ビジネス関連として顧客データベース12cに記憶される。また、顧客の旅行情報に含まれる旅行種別は、例えば、ビジネス、プライベート、ビジネスとプライベートの両方として顧客データベース12cに記憶される。
【0107】
また、第1実施形態では、S112において、宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の施設を含む顧客の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する例を示したが、本実施形態では、上記した宿泊ホテル、レストラン、ショッピングセンター等の施設に、好みの音楽ジャンルを加えた顧客の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する。
【0108】
また、第1実施形態では、S110において顧客の旅行情報を顧客データベース12cに記憶し、S112において、顧客の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する例を示したが、本実施形態では、更に、同乗者の嗜好情報を顧客データベース12cに記憶する(S113)。同乗者の嗜好情報は、同乗者毎の、宿泊ホテルの好み、レストランの好み、ショッピングセンターの好み、好みの音楽ジャンル等の情報として記憶される。
【0109】
そして、S122において、顧客の旅行情報、顧客の嗜好情報および同乗者の嗜好情報から特定地図データに付加するPOI情報を特定し、特定したPOI情報をPOIデータベース12bから収集する。すなわち、顧客によって入力された顧客の嗜好情報から顧客の目的や嗜好に合ったPOI情報を特定するとともに、顧客によって入力された旅行情報から同乗者を特定し、同乗者の嗜好に合ったPOI情報を顧客データベース12cから取得して、特定地図データに付加するPOI情報を特定し、特定したPOI情報を図6に示したPOIデータベース12bから収集する。
【0110】
そして、S130において、S120にて収集した出発地から目的地までの経路を含む地図上にS122にて収集したPOI情報を付加し、特定地図データを作成する。例えば、旅行種別毎としてプライベートとビジネスが設定されている場合には、地図上にプライベートに適したPOI情報とビジネスに適したPOI情報を分類して付加する。
【0111】
このようにして、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に、顧客の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報および同乗者の嗜好に合わせたPOI情報が付加された特定地図データが生成される。
【0112】
顧客は、このようにして生成された特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアをナビゲーション装置2のディスク読取装置(図示せず)に装着して、ナビゲーション装置2による走行案内を実現することが可能となる。
【0113】
第1実施形態において、ナビゲーション装置2は、図4に示した認証処理を実施して、走行案内を実施する例を示したが、本実施形態におけるナビゲーション装置2は、図4に示した認証処理に代えて、図8に示すイニシャライズ処理を実施して走行案内を実施する。
【0114】
次に、このイニシャライズ処理について説明する。ナビゲーション装置2の制御回路28は、特定地図データが書き込み込まれたディスクメディアがディスク読取装置に装着されると、表示部24に認証IDの入力を促す画面を表示させ、顧客の操作に応じて入力操作部21から認証IDが入力されると、この認証IDを外部メモリ26に記憶する(S200)。
【0115】
次に、外部メモリ26に記憶した認証IDを用いて予め定められたアルゴリズムに従って演算することによって認証演算結果を生成し、この認証演算結果とディスクメディアに含まれる認証演算結果を照合することにより認証を実施する(S202)。
【0116】
次に、認証演算結果は合格か否かを判定する(S204)。すなわち、S202にて外部メモリ26に記憶した認証IDを用いて演算した認証演算結果とディスクメディアに含まれる認証演算結果が一致するか否かに基づいて正規の利用者であるか否かを判定する。
【0117】
ここで、認証演算結果が一致した場合、S204の判定はYESとなり、次に、有効期限を超過していないか否かを判定する(S208)。本実施形態では、特定地図データに含まれる旅行情報の旅行日程の終了時が有効期限として設定されており、現在日時が旅行日程の終了時刻を超えていないか否かに基づいて有効期限を超過していないか否かを判定する。なお、現在時刻の管理は、GPS受信機20aによって受信されるGPS衛星から送信される信号に含まれる時刻情報を用いてもよく、また、特定地図供給センタ1から取得した時刻情報を用いてもよい。
【0118】
現在日時が旅行日程の終了時刻を超過していない場合、S208の判定はYESとなり、次に、顧客に旅行情報の入力要求を行う(S210)。具体的には、ナビゲーション装置2の表示部24に、旅行情報(目的地、経由地、旅行種別、同乗者)の入力を促す画面を表示させる。
【0119】
次に、旅行情報の入力条件に対応する情報が特定地図データに存在するか否かを判定する(S212)。具体的には、顧客によって入力された旅行情報に対応する情報が特定地図データに存在するか否かを判定する。
【0120】
例えば、顧客によって入力された目的地が特定地図データのエリア外に存在する場合等、顧客によって入力された旅行情報に対応する情報が特定地図データに存在しない場合、S212の判定はNOとなり、次に、入力条件の一部または全部が特定地図データの存在しないことを報知する(S214)。具体的には、入力条件の一部または全部が特定地図データの存在しないことを示すメッセージを表示部24に表示させるとともに音声出力装置25から音声出力させる。
【0121】
また、顧客によって入力された旅行情報に対応する情報が特定地図データに存在する場合、S212の判定はYESとなり、本処理を終了する。
【0122】
また、S204にて認証演算結果が一致しない場合、あるいは、S208にて有効期限を超過していると判定された場合、認証エラーあるいは有効期限エラーであることを報知するとともに、認証エラーあるいは有効期限エラーであることを示す情報をメモリに記憶して特定地図データを使用できないように制限し、後述する走行案内中のPOI情報の提供処理へ進まないようにして本処理を終了する。
【0123】
本実施形態におけるナビゲーション装置2は、上記したイニシャライズ処理によって、認証演算結果が合格であると判定され、かつ、現在日時が有効期限を超過していないと判定された場合、図9に示す走行案内中のPOI情報の提供処理を行う。なお、この走行案内中のPOI情報の提供処理は、経路探索処理によって目的地までの案内経路が設定されていても、案内経路が設定されていなくても実施される。
【0124】
まず、S300では、現在位置の近傍に特定地図データに付加されたPOI情報が存在するか否かを判定する。具体的には、現在位置を基準とする所定範囲内(例えば、半径2キロメートル以内)に特定地図データに付加されたPOI情報が存在するか否かを判定する。
【0125】
また、S310では、現在の日時や季節と合致する時間パラメータを有するPOI情報が、特定地図データに付加されているか否かを判定する。具体的には、現在の日時や季節とPOI情報に関連付けられた時間パラメータを比較して現在の日時や季節と合致する時間パラメータを有するPOI情報が、特定地図データに付加されているか否かを判定する。
【0126】
また、S302では、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報か否かを判定する。具体的には、S300にて現在位置を基準とする所定範囲内に存在すると判定されたPOI情報が顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報か否かを判定する。
【0127】
したがって、例えば、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報として特定地図データに位置連動POIデータN1から収集されたPOI情報が付加されており、自車位置が位置連動POIデータN1から収集されたPOI情報の位置パラメータに示される位置に存在する場合、S300の判定はYESとなり、S302の判定はYESとなり、次に、POI情報の提供を行う(S304)。
【0128】
具体的には、POI情報に含まれるシンボルを表示部24の地図上にポップアップ表示させるとともに、POI情報に含まれるエピソードを音声出力するための情報を音声出力装置25から音声出力させる。
【0129】
このようにして、例えば、自車の現在位置が顧客または同乗者の嗜好情報に合った旧跡や景観ドライブスポット等の近傍に位置すると、図10に示すように、顧客または同乗者の嗜好情報に合った旧跡や景観ドライブスポット等のシンボルが表示部24の地図上にポップアップ表示され、旧跡、景観ドライブスポット等に関するエピソードが音声出力装置25から音声告知される。また、自車の現在位置が顧客または同乗者の嗜好情報に合った旧跡や景観ドライブスポット等の近傍から外れると、表示されていた施設のシンボルは非表示となる。
【0130】
また、例えば、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報として特定地図データに時間連動POIデータN2から収集されたPOI情報が付加されており、現在日時が時間連動POIデータN2から収集されたPOI情報の時間パラメータに示された日時や季節である場合、S300の判定はNOとなり、S310の判定はYESとなり、S302の判定はYESとなり、次に、POI情報の提供を行う(S304)。
【0131】
具体的には、POI情報に含まれるシンボルを表示部24の地図上にポップアップ表示させるとともに、POI情報に含まれるエピソードを音声出力するための情報を音声出力装置25から音声出力させる。
【0132】
このようにして、例えば、夕方になると夜景スポット等を示すシンボルが表示部24の地図上にポップアップ表示され、夜景スポット等に関するエピソードが音声出力装置25から音声出力される。また、現在の日時や季節が、POI情報の時間パラメータと合致しなくなると、表示されていた施設のシンボルは非表示となる。
【0133】
更に、次のS306では、現在位置を含む所定範囲内に存在するPOI情報が、オーディオ再生装置44に再生させる楽曲を示す情報が関連付けされたPOI情報か否かを判定する。
【0134】
POI情報にオーディオ再生装置44に再生させる楽曲を示す情報が関連付けされていない場合、S306の判定はNOとなり、S300へ戻る。
【0135】
また、POI情報にオーディオ再生装置44に再生させる楽曲を示す情報が関連付けされている場合、S306の判定はYESとなり、次に、POI情報と関連する楽曲の再生を指示するためのコマンドをオーディオ装置44へ発信する(S308)。具体的には、利用者によるPOI情報に対する操作に応じて該POI情報に関連付けられた楽曲の再生を指示するためのコマンドをオーディオ装置44へ発信し、S300へ戻る。
【0136】
オーディオ装置44の制御回路49は、このコマンドを受信すると、該楽曲を楽曲索引データ46bから検索し、該当する楽曲が検索された場合、検索された楽曲を音楽データ46aから読み出して再生させる。
【0137】
なお、S302において顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報でないと判定された場合には、POI情報の提供を実施することなく、S300へ戻る。
【0138】
また、特定地図データに通常表示POIデータMから収集して付加されたPOI情報は、自車の現在位置や現在日時、季節と関係なく常時表示される。
【0139】
上記した構成によれば、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報に付加された時間パラメータによって示されたタイミングで、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報が提供されるので、タイミングよく利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することが可能である。
【0140】
また、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報に付加された位置パラメータによって示される場所に自車が位置したときに、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報が提供されるので、タイミングよくPOI情報を提供することが可能である。
【0141】
また、自車の現在位置が位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、位置時間パラメータによって示されたタイミングになった場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報が提供されるので、タイミングよくPOI情報を提供することが可能である。
【0142】
また、特定地図データの利用を制限するための有効期限情報が特定地図データに付加されているので、特定地図データを使用できる期間を限定することができる。また、特定地図データを使用できる期間を限定して、特定地図データの価格を下げることにより、利用者の負担を軽減することが可能である。
【0143】
また、特定地図データに含まれる医療機関を示す情報を提供するので、利用者が病気やけがをした場合でも、医療機関の情報を容易に認識することが可能である。
【0144】
また、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報に対する操作に応じて利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドがオーディオ装置4に発信されるので、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲を自動的に再生させることが可能である。
【0145】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、ナビゲーション装置を情報案内装置として利用した例を示したが、ナビゲーション装置に限定されるものではなく、例えば、携帯端末(PDA)を情報案内装置として利用する場合に適用してもよい。
【0146】
また、上記実施形態では、顧客がナビゲーション装置2を操作してインターネットに接続し、インターネットのウェブサイト上で顧客情報、旅行情報、顧客の嗜好情報を入力する例を示したが、例えば、自宅のパーソナルコンピュータからインターネットに接続し、インターネットのウェブサイト上で顧客情報、旅行情報、顧客の嗜好情報を入力するようにしてもよい。
【0147】
また、上記実施形態では、利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む領域の地図データに、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報を付加して特定地図データを生成する例を示したが、利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む領域の地図データに限定されるものではなく、例えば、予め定められた特定領域の地図データとしてもよい。
【0148】
また、上記実施形態では、顧客の目的や嗜好に合わせたPOI情報をシンボルデータベースから収集し、顧客によって特定された出発地から目的地までの経路を含む地図上に顧客の目的や嗜好に合わせたPOI情報を付加した特定地図データを生成する例を示したが、POI情報に限定されるものではなく、例えば、観光案内等を文字情報として付加してもよい。この場合、POIデータベース12bに観光案内等を記憶しておけばよい。
【0149】
また、上記実施形態では、ナビゲーション装置2の顧客からの特定地図データの作成依頼をインターネットのウェブサイト上で受け付ける例を示したが、例えば、電子メールや郵送で特定地図データの作成依頼を受けるようにしてもよい。
【0150】
また、上記実施形態では、特定のウェブサイトからのダウンロード、CDまたはDVD等のディスクメディア3の郵送のいずれかの方法で特定地図データを提供する例を示したが、例えば、電子メールの添付ファイルとして送信してもよく、また、特定地図データをROMに書き込み、このROMを郵送するようにしてもよい。
【0151】
また、上記実施形態では、S114において特定地図データの作成に充分な情報が揃っているか否かを判定し、特定地図データの作成に充分な情報が揃っていないと判定した場合、S117において顧客の嗜好情報を顧客データベース12cから検索して取得する例を示したが、S114の判定を行うことなく、顧客の嗜好情報を顧客データベース12cから取得して特定地図データを作成してもよい。
【0152】
また、上記実施形態では、顧客の個人的な旅行を目的として特定地図データを作成して提供する例を示したが、商用車の運行管理等の業務目的に特化した特定地図データを生成して提供することもできる。例えば、全国でトラックの配送サービスを行っている宅配サービス業者に対し、この宅配サービス業者からの目的や要求に合わせて、センタの各拠点の情報やトラックの運用のための必要な情報を付加した特定地図データを生成して提供することもできる。
【0153】
また、上記実施形態では、S134において顧客情報に含まれる顧客のメンバーシップ情報、車両ID、使用カーナビ機種情報から認証IDを生成した例を示したが、例えば、特定地図供給センタのシステム1の制御装置14の内部で認証IDを生成してもよい。
【0154】
また、上記実施形態では、利用者に乗員の構成の入力を促して同乗者を特定する例を示したが、例えば、同乗者の所有する携帯機器(例えば、携帯電話)との近距離無線通信により取得して同乗者を特定してもよい。
【0155】
また、上記実施形態では、図9に示した処理において、位置連動POIデータN1から収集されたPOI情報を提供する場合、時間連動POIデータN2から収集されたPOI情報を提供する場合、音楽関連POIデータN4から収集されたPOI情報を提供する場合について示したが、位置時間連動POIデータN3から収集されたPOI情報を提供することもできる。すなわち、特定地図データに利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報として位置時間連動POIデータN3から収集されたPOI情報が付加されており、自車の現在位置が位置時間連動POIデータN3から収集されたPOI情報の位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、位置時間パラメータによって示されるタイミングになった場合に、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせたPOI情報を提供するようにしてもよい。例えば、特定地図データに位置時間連動POIデータN3から桜の名所を示すPOI情報の位置時間パラメータとして「春」を設定しておき、地図データを利用する季節が春で、かつ、桜の名所の近傍に自車が位置したときに限って、桜の名所を示すPOI情報を提供するといったことが可能である。
【0156】
また、上記実施形態では、S302において、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報であると判定された場合に、POI情報を提供する例を示したが、顧客または同乗者の嗜好情報に合ったPOI情報でないと判定された場合であっても、POI情報を提供するようにしてもよい。例えば、顧客または同乗者の属性(年齢)に適した救急医療機関、小児科、主要な病院等の医療機関のPOI情報を提供するようにしてもよく、また、顧客または同乗者の属性(年齢)と関係なく医療機関のPOI情報を提供するようにしてもよい。この場合、医療機関のシンボルを常時表示させてもよく、また、自車の現在位置が救急医療機関の近傍に位置したときにポップアップ表示させてもよい。
【0157】
また、上記実施形態では、S304において、乗員(利用者および同乗者)の嗜好に合ったPOI情報を提供する例を示したが、例えば、利用者の地図データの利用目的に応じて提供するPOI情報を異ならせてもよい。例えば、地図データの利用目的がプライベートの場合には、テーマパーク等のプライベート旅行に適したPOI情報を提供し、地図データの利用目的がビジネスの場合には、地域の有名企業等、ビジネスに関するPOI情報等を提供するようにしてもよい。
【0158】
また、本実施形態では、特定地図データに含まれる旅行情報の旅行日程の終了時が有効期限として設定された例を示したが、有効期限としては旅行情報の旅行日程の終了時に限定されるものではなく、例えば、有効期限を一定期間として設定してもよい。
【0159】
また、上記実施形態では、S308にて、利用者によるPOI情報に対する操作に応じて該POI情報に関連付けられた楽曲の再生を指示するためのコマンドをオーディオ装置44へ発信する例を示したが、例えば、POI情報を提供するタイミングに合わせて自動的にPOI情報に関連付けられた楽曲の再生を指示するためのコマンドを発信するようにしてもよい。
【0160】
なお、上記実施形態における構成と特許請求の範囲の構成との対応関係について説明すると、S120の処理が地図データ収集手段に相当し、S122の処理が付加情報収集手段に相当し、S130の処理が特定地図データ生成手段に相当し、ナビゲーション装置2のディスク読取装置が地図データ読出手段に相当し、S210が利用者情報特定手段に相当し、S300、S310、S302、S304が情報提供手段に相当し、位置検出器20が現在位置検出手段に相当し、S208が有効期限判定手段に相当し、S202が認証手段に相当し、S206が利用制限手段に相当し、S308がコマンド発信手段に相当し、オーディオ装置4が楽曲再生手段に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】本発明の第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムとナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図2】コストテーブルの構成を示す図である。
【図3(a)】第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムの制御装置による地図データの生成処理を示す図である。
【図3(b)】第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムの制御装置による地図データの生成処理を示す図である。
【図4】ナビゲーション装置の認証処理を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る特定地図供給センタのシステム、ナビゲーション装置およびオーディオ装置の構成を示す図である。
【図6】第2実施形態におけるPOIデータベースのデータ構造を示す図である。
【図7(a)】第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムの制御装置による地図データの生成処理を示す図である。
【図7(b)】第1実施形態に係る特定地図供給センタのシステムの制御装置による地図データの生成処理を示す図である。
【図8】ナビゲーション装置のイニシャライズ処理を示すフローチャートである。
【図9】ナビゲーション装置の走行案内中のPOI情報の提供処理を示すフローチャートである。
【図10】ナビゲーション装置のPOI情報の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0162】
1…特定地図供給センタのシステム、10…ディスク書込装置、11…入力操作部、
12…記憶装置、12a…地図データベース、12b…POIデータベース、
12c…顧客データベース、12d…コストテーブル、13…通信装置、
14…制御回路、2…ナビゲーション装置、20a…GPS受信機、
20b…ジャイロスコープ、20c…車速センサ、20d…地磁気センサ、
20…位置検出器、21…入力操作部、22…通信装置、23…記憶装置、
24…表示部、25…音声出力装置、26…外部メモリ、27…リモコンセンサ、
28…制御回路、3…ディスクメディア、4…ナビゲーション装置、
40…ラジオ受信機、41…外部入力装置、42…キー入力部、43…表示部、
44…オーディオ再生装置、45…通信装置、46…記憶装置、47…外部メモリ、
48…音声出力装置、49…制御回路。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定された領域の地図データを地図データベースから収集し、
利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、
前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、前記地図データベースから収集された前記地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成することを特徴とする地図データ生成方法。
【請求項2】
前記特定された領域の地図データは、利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む領域の地図データであることを特徴とする請求項1に記載の地図データ生成方法。
【請求項3】
利用者によって特定された地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を取得し、
取得した前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を前記付加情報データベースから収集することを特徴とする請求項1または2に記載の地図データ生成方法。
【請求項4】
利用者の過去の付加情報利用履歴が記憶された顧客データベースから前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を取得し、
前記顧客データベースから取得した前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報に基づいて前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を前記付加情報データベースから収集することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の地図データ生成方法。
【請求項5】
利用者を認証するための認証情報を前記特定地図データに付加することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の地図データ生成方法。
【請求項6】
前記特定地図データの利用を制限するための有効期限情報を前記特定地図データに付加することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の地図データ生成方法。
【請求項7】
前記特定地図データの価格を算出するためのコストテーブルを用いて前記特定地図データの価格を算出し、
算出した前記価格を特定地図データに含ませることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の地図データ生成方法。
【請求項8】
前記付加情報データベースには、前記特定地図データにシンボル情報が付加されるとスポンサーによる料金割引が適用されるスポンサー付きシンボル情報が含まれおり、
前記コストテーブルには、前記スポンサー付きシンボル情報を前記特定地図データに付加した場合に前記特定地図データの価格を割り引く割引広告コストが定義されており、
前記コストテーブルに定義された前記割引広告コストに基づいて前記特定地図データに付加された前記スポンサー付きシンボル情報に応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を前記特定地図データの価格から割り引くことを特徴とする請求項7に記載の地図データ生成方法。
【請求項9】
特定された領域の地図データを地図データベースから収集する地図データ収集手段と、
利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集する付加情報収集手段と、
前記付加情報収集手段によって収集された前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、前記地図データ収集手段によって収集された前記地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成する特定地図データ生成手段と、を備えたことを特徴とする地図データ生成装置。
【請求項10】
特定された領域の地図データを地図データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、前記地図データベースから収集された前記地図データに関連する情報を付加して生成された特定地図データが記憶された記憶媒体から前記特定地図データを読み出す地図データ読出手段と、
利用者の地図データの利用目的や嗜好を特定する利用者情報特定手段と、
前記特定地図データから地図データとともに前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を読み出して提供する情報提供手段と、を備えたことを特徴とする情報案内装置。
【請求項11】
前記特定地図データに付加された前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される日時を示す時間パラメータを有しており、
前記情報提供手段は、前記時間パラメータによって示されたタイミングで前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴とする請求項10に記載の情報案内装置。
【請求項12】
前記特定地図データに付加された前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される位置を示す位置パラメータを有しており、
自車の現在位置を検出する現在位置検出手段を備え、
前記情報提供手段は、前記自車の現在位置が前記位置パラメータによって示される位置に存在する場合に、前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴とする請求項10または11に記載の情報案内装置。
【請求項13】
前記特定地図データに付加された前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される日時と位置を示す位置時間パラメータを有しており、
前記情報提供手段は、前記自車の現在位置が前記位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、前記位置時間パラメータによって示されたタイミングになった場合に、前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴とする請求項10ないし12のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【請求項14】
前記特定地図データには、有効期限を示す情報が含まれており、
現在日時が前記有効期限を超過していないか否かを判定する有効期限判定手段と、
前記有効期限判定手段によって現在日時が前記有効期限を超過していると判定された場合、前記特定地図データの利用をできないように制限する利用制限手段と、を備えたことを特徴とする請求項10ないし13のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【請求項15】
前記特定地図データには、利用者を認証するための認証情報が含まれており、
利用者によって入力された情報から求めた認証情報と前記特定地図データに含まれる情報から求めた認証情報に基づいて利用者の認証を実施する認証手段を備え、
前記利用制限手段は、前記認証手段によって正規の利用者であることが認証されない場合、前記特定地図データの利用をできないように制限することを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【請求項16】
前記特定地図データには、医療機関を示す情報が含まれており、
前記情報提供手段は、前記特定地図データに含まれる前記医療機関を示す情報を提供することを特徴とする請求項10ないし15のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【請求項17】
前記特定地図データに含まれる前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報には、前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドが関連付けされており、
前記特定地図データに含まれる前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の提供に応じて前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドを楽曲再生手段に発信するコマンド発信手段を備えたことを特徴とする請求項10ないし13のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【請求項1】
特定された領域の地図データを地図データベースから収集し、
利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、
前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、前記地図データベースから収集された前記地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成することを特徴とする地図データ生成方法。
【請求項2】
前記特定された領域の地図データは、利用者によって特定された出発地から目的地までの経路を含む領域の地図データであることを特徴とする請求項1に記載の地図データ生成方法。
【請求項3】
利用者によって特定された地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を取得し、
取得した前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を前記付加情報データベースから収集することを特徴とする請求項1または2に記載の地図データ生成方法。
【請求項4】
利用者の過去の付加情報利用履歴が記憶された顧客データベースから前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を取得し、
前記顧客データベースから取得した前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報に基づいて前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を前記付加情報データベースから収集することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の地図データ生成方法。
【請求項5】
利用者を認証するための認証情報を前記特定地図データに付加することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の地図データ生成方法。
【請求項6】
前記特定地図データの利用を制限するための有効期限情報を前記特定地図データに付加することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の地図データ生成方法。
【請求項7】
前記特定地図データの価格を算出するためのコストテーブルを用いて前記特定地図データの価格を算出し、
算出した前記価格を特定地図データに含ませることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の地図データ生成方法。
【請求項8】
前記付加情報データベースには、前記特定地図データにシンボル情報が付加されるとスポンサーによる料金割引が適用されるスポンサー付きシンボル情報が含まれおり、
前記コストテーブルには、前記スポンサー付きシンボル情報を前記特定地図データに付加した場合に前記特定地図データの価格を割り引く割引広告コストが定義されており、
前記コストテーブルに定義された前記割引広告コストに基づいて前記特定地図データに付加された前記スポンサー付きシンボル情報に応じた割引料金を算出し、算出した割引料金を前記特定地図データの価格から割り引くことを特徴とする請求項7に記載の地図データ生成方法。
【請求項9】
特定された領域の地図データを地図データベースから収集する地図データ収集手段と、
利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集する付加情報収集手段と、
前記付加情報収集手段によって収集された前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、前記地図データ収集手段によって収集された前記地図データに関連する情報を該地図データに付加して特定地図データを生成する特定地図データ生成手段と、を備えたことを特徴とする地図データ生成装置。
【請求項10】
特定された領域の地図データを地図データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を付加情報データベースから収集し、利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の内、前記地図データベースから収集された前記地図データに関連する情報を付加して生成された特定地図データが記憶された記憶媒体から前記特定地図データを読み出す地図データ読出手段と、
利用者の地図データの利用目的や嗜好を特定する利用者情報特定手段と、
前記特定地図データから地図データとともに前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を読み出して提供する情報提供手段と、を備えたことを特徴とする情報案内装置。
【請求項11】
前記特定地図データに付加された前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される日時を示す時間パラメータを有しており、
前記情報提供手段は、前記時間パラメータによって示されたタイミングで前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴とする請求項10に記載の情報案内装置。
【請求項12】
前記特定地図データに付加された前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される位置を示す位置パラメータを有しており、
自車の現在位置を検出する現在位置検出手段を備え、
前記情報提供手段は、前記自車の現在位置が前記位置パラメータによって示される位置に存在する場合に、前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴とする請求項10または11に記載の情報案内装置。
【請求項13】
前記特定地図データに付加された前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報は、提供される日時と位置を示す位置時間パラメータを有しており、
前記情報提供手段は、前記自車の現在位置が前記位置時間パラメータによって示される位置に存在し、かつ、前記位置時間パラメータによって示されたタイミングになった場合に、前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報を提供することを特徴とする請求項10ないし12のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【請求項14】
前記特定地図データには、有効期限を示す情報が含まれており、
現在日時が前記有効期限を超過していないか否かを判定する有効期限判定手段と、
前記有効期限判定手段によって現在日時が前記有効期限を超過していると判定された場合、前記特定地図データの利用をできないように制限する利用制限手段と、を備えたことを特徴とする請求項10ないし13のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【請求項15】
前記特定地図データには、利用者を認証するための認証情報が含まれており、
利用者によって入力された情報から求めた認証情報と前記特定地図データに含まれる情報から求めた認証情報に基づいて利用者の認証を実施する認証手段を備え、
前記利用制限手段は、前記認証手段によって正規の利用者であることが認証されない場合、前記特定地図データの利用をできないように制限することを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【請求項16】
前記特定地図データには、医療機関を示す情報が含まれており、
前記情報提供手段は、前記特定地図データに含まれる前記医療機関を示す情報を提供することを特徴とする請求項10ないし15のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【請求項17】
前記特定地図データに含まれる前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報には、前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドが関連付けされており、
前記特定地図データに含まれる前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた情報の提供に応じて前記利用者の地図データの利用目的や嗜好に合わせた楽曲の再生を指示するコマンドを楽曲再生手段に発信するコマンド発信手段を備えたことを特徴とする請求項10ないし13のいずれか1つに記載の情報案内装置。
【図1】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2007−66290(P2007−66290A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−123713(P2006−123713)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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