説明

基板処理装置

【課題】 基板保持ガイドにおける流体の流れを円滑にすることにより、処理の面内均一性を向上させることができるとともに、清浄度高く処理することができる。
【解決手段】 処理液LQが、第2側方ガイド45のスリット状の開口56,57,61を通過して、第2側方ガイド45の左側に位置している基板Wの周縁部を通過するとともに、基板Wの周縁全体を通過する。したがって、処理液LQが基板Wの面全体にわたって行き渡るので、処理の面内均一性を向上させることができる。その結果、処理液による処理時には、処理液が基板Wの面全体にわたって行き渡るので、処理の面内均一性を向上させることができ、基板Wから離脱したパーティクルや不要物が基板保持ガイド31から処理槽内へ流下するので、処理槽外への排出が円滑に行われ、基板Wを清浄度高く処理することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハや液晶表示装置用のガラス基板(以下、単に基板と称する)等に対して、所定の処理を行うための基板処理装置に係り、特に、基板を起立姿勢で保持した状態で処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置として、処理液を貯留する処理槽と、処理槽の内部とその上方とにわたって昇降自在の保持部材を有する基板保持ユニットとを備えた基板処理装置がある(例えば、特許文献1参照)。無垢の保持部材は、基板を当接支持する溝を備えており、基板の下部を当接して起立姿勢で支持する。
【0003】
この装置では、基板を処理する際には、保持部材に基板を支持させ、基板保持ユニットが保持部材を処理槽内に下降させ、所定時間だけ処理液中に基板を浸漬させることにより基板に対して処理液による処理を行う。所定時間が経過すると、基板保持ユニットは、保持部材を処理槽の上方へ上昇させて基板に対する処理を終える。
【特許文献1】特開平10−294353号公報(図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置は、無垢の保持部材が、これに保持されている基板の下部への液流を妨げる原因となっており、保持部材の内側、特に基板の下部における周縁部においては液流が遮断され、淀みが生じることになる。したがって、処理液の置換効率が悪くなり、基板面内における処理の均一性が悪化する。また、基板から離脱したパーティクルや不要物は、処理液の淀み部分において滞留することになり、槽外への排出効率が悪化する。したがって、基板の清浄度が低下することがある。
【0005】
また、基板を処理槽内から引き上げつつ、処理液から露出した基板に向けて側方から乾燥気体を供給する、いわゆる引き上げ乾燥を行う場合にも、上記同様に無垢の保持部材が、供給される気体の一部の流れを妨げる原因となっている。したがって、特に、基板の下部にあたる周縁部では乾燥不良が生じ、上記同様に基板面内における処理の均一性が悪化するという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板保持機構のガイドにおける流体の流れを円滑にすることにより、基板の処理の面内均一性を向上させることができるとともに、清浄度高く処理することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、複数枚の基板を処理する基板処理装置において、複数枚の基板を起立姿勢で保持する一対のガイドを有する基板保持機構を備え、前記ガイドは、基板端部と当接する当接溝と、前記当接溝の下側に形成され、かつ前記ガイドの内側と外側との間に連通したスリット状の開口を備えることを特徴とするものである。
【0008】
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、スリット状の開口が基板保持機構のガイドに形成されているので、流体が基板保持機構のガイドを通って基板の下部周縁側に円滑に到達する。したがって、流体が基板の面全体にわたって行き渡るので、処理の面内均一性を向上させることができる。その結果、処理液による処理時には、処理液が基板の面全体にわたって行き渡るので、処理の面内均一性を向上させることができ、基板から離脱したパーティクルや不要物が基板保持機構のガイドから処理槽内へ流下するので、処理槽外への排出が円滑に行われ、基板を清浄度高く処理することができる。また、引き上げ乾燥時には、供給された乾燥気体が基板保持機構のガイドで妨げられることなく、スリット状の開口を通過して基板の下部周縁部にも到達する。したがって、乾燥気体が基板の全面に行き渡るので、引き上げ乾燥時における処理の面内均一性をも向上させることができ、さらに基板保持機構のガイドも十分に乾燥させることができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、複数枚の基板を処理する基板処理装置において、処理液を貯留し、基板を収容する処理槽と、前記処理槽内の処理位置と前記処理槽の上方である待機位置との間で昇降自在であり、複数枚の基板を起立姿勢で保持する一対のガイドを有する基板保持機構とを備え、前記ガイドは、基板端部と当接する当接溝と、前記当接溝の下側に形成され、かつ前記ガイドの内側と外側との間に連通したスリット状の開口を備えることを特徴とするものである。
【0010】
[作用・効果]請求項2に記載の発明によれば、基板保持機構を処理位置に移動させ、一対のガイドに支持された基板を処理槽内の処理液に浸漬させる。スリット状の開口が基板保持機構のガイドに形成されているので、処理液が基板保持機構のガイドを通って基板の周縁側に円滑に到達する。したがって、処理液が基板の面全体にわたって行き渡るので、処理の面内均一性を向上させることができる。また、基板から離脱したパーティクルや不要物は、開口を通して基板保持機構のガイドから処理槽内へ流下するので、処理槽外への排出が円滑に行われる。したがって、基板を清浄度高く処理することができる。
【0011】
また、本発明において、複数枚の基板を起立姿勢で保持する前記基板保持機構と前記処理槽に貯留された処理液に浸漬させた状態で、前記処理槽内に処理液を供給する処理液供給部をさらに備えることが好ましい(請求項3)。処理槽に処理液供給部から処理液を供給することで、処理槽内の基板を処理することができる。
【0012】
また、本発明において、複数枚の基板を起立姿勢で保持する前記基板保持機構を前記処理位置から前記待機位置へ移動させている際に、前記処理槽内の処理液から露出した複数枚の基板に乾燥気体を供給する気体供給部と、前記気体供給部から供給された気体を排出する気体排出部とをさらに備えることが好ましい(請求項4)。気体供給部から乾燥気体を供給して気体排出部から気体を排出することにより、基板を引き上げつつ乾燥させることができる。
【0013】
また、本発明において、前記ガイドは、複数枚の基板が整列される方向に配置されるベース部材と、前記ベース部材の内側に設けられ、前記ベース部材よりも上端が高く、かつV字状の前記当接溝が形成された当接板とを備え、前記ベース部材は、前記当接溝の下側に前記スリット状の開口となる貫通孔が形成されていることが好ましい(請求項5)。基板は、ベース部材の内側に配設された当接板の当接溝で当接支持されているが、ベース部材には貫通孔が形成されているので、流体がベース部材及び当接部材で妨げられることがない。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る基板処理装置によれば、スリット状の開口が基板保持機構のガイドに形成されているので、流体が基板の面全体に行き渡り、処理の面内均一性を向上させることができる。したがって、処理液による処理時には、処理液が基板の面全体にわたって行き渡るので、処理の面内均一性を向上させることができ、基板から離脱したパーティクルや不要物が基板保持機構のガイドから処理槽内へ流下するので、基板を清浄度高く処理することができる。また、引き上げ乾燥時には、供給された乾燥気体がスリット状の開口を通過して基板の下部周縁部にも到達し、乾燥気体が基板の全面に行き渡るので、引き上げ乾燥時における処理の面内均一性をも向上させることができ、さらに基板保持機構のガイドも十分に乾燥させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す全体図であり、図2は、基板保持ガイドの縦断面図であり、図3は、基板保持ガイドを拡大した縦断面図であり、図4は、第1当接板の側面図であり、図5は、第2当接板の側面図である。
【0016】
本実施例における基板処理装置は、例えば、基板Wに対して薬液処理及び洗浄処理並びに乾燥処理を施すための装置であり、処理槽1と、この処理槽1の周囲を覆うチャンバー3とを備えている。チャンバー3は、処理槽1の上方と周囲とに空間を有して覆うものであり、その上部に基板Wを搬入出するための開口5を備えている。処理槽1は、処理液を貯留し、基板Wを浸漬して洗浄処理やエッチング処理などを施すための槽である。
【0017】
処理槽1は、処理液を貯留するとともに基板Wを収容する内槽7と、外槽9とを備えている。内槽7は、その底面両側に、処理液を供給する注入管11が一対設けられている。外槽9は、内槽7の上部開口の側方を囲うように設けられ、内槽7から溢れた処理液を回収して排出する。内槽7の底部中央には開閉自在であって、処理液を排出する排出口13が形成されている。また、チャンバー3の底部には、処理液や乾燥気体などを外部に排出する排出口15が形成されている。
【0018】
処理槽1の注入管11には、処理液供給管17の一端側が連通接続されている。その他端側には、純水供給源19が連通接続されている。処理液供給管17には、下流側から順に、制御弁21とミキシングバルブ23が取り付けられている。ミキシングバルブ23は、複数種類の薬液供給源に連通した薬液配管が連通接続されており、処理に応じて適宜の薬液を処理液供給配管17に注入する。
【0019】
基板保持機構25は、背板27と、基板保持ガイド31とを備えている。背板27は板状部材を備え、図示しない搬送機構に懸垂姿勢で取り付けられているとともに、処理槽1の内壁面に沿って昇降自在である。その下端部正面側には、複数枚の基板Wを起立姿勢で保持するための基板保持ガイド31が長手方向を水平に取り付けられている。基板保持機構25は、図示しない昇降機構により、図1中に実線で示す、内槽7の内部にあたる「処理位置」と、図1中に点線で示す、内槽7の上方かつチャンバー3の内部にあたる「乾燥位置」と、図1中に二点鎖線で示す、チャンバー3の上方にあたる「待機位置」とにわたって移動可能である。
【0020】
チャンバー3は、開口5の下方であって、基板Wの搬入出経路を挟んで対向する側面の位置に、本発明における気体供給部に相当する供給孔33と、気体排出部に相当する排気孔35とを備えている。供給孔33には、ドライエア供給源に連通された供給管37が連通接続されている。この供給管37には、開閉弁39が取り付けられている。開閉弁39が開放された際には、供給孔33から流入したエアが排気孔35を通してチャンバー3から排気される。
【0021】
基板保持ガイド31は、中央ガイド41と、第1側方ガイド43と、第2側方ガイド45とを備え、各々の先端部(図2の手前側)が連結部材47で連結されている。これらのガイドのうち、第1側方ガイド43と第2側方ガイド45は同様の構成であるので、以下においては第2側方ガイド45を例に採って説明する。
【0022】
第2側方ガイド45は、基板Wが整列される方向に配置されたベース部材49と、ベース部材49の右側面に配設された第1当接板51と、ベース部材49の左側面に配設された第2当接板53とを備えている。第1当接板51は、基板Wの周縁及び表裏面に当接して、基板Wの案内及び位置決めをするVの字状の当接溝55が上部に複数個形成されている。各当接溝55の下方には、ベース部材49に形成されている複数個のスリット状の開口56の各位置に応じて、貫通孔であるスリット状の開口57が矩形状に形成されている。第1当接板51は、その上端がベース部材49の上端よりも高く形成され、より外側に位置する第1当接板51の方が第2当接板53よりも上端が高く形成されている。
【0023】
第2当接板53は、第1当接板51と同様に、Vの字状の当接溝59が複数個形成され、各当接溝59の下方には、ベース部材49に形成されている複数個のスリット状の開口56の各位置に応じて貫通孔であるスリット状の開口61が形成されている。これらの第1当接板51と第2当接板53は、取付ネジ63により下端部が一致する高さでベース部材49に固定されている。したがって、それぞれの当接溝55,59のうち、第1当接板51の当接溝55の下縁55aが、第2当接板53の当接溝59の下縁59aよりも高い位置になる。
【0024】
なお、上述した第1当接板51及び第2当接板53に形成されている開口57,61は、例えば、基板Wが300mm径、厚さが775μmであって、基板Wの整列間隔が5mmである場合、開口幅を1〜3mmの範囲で設定すればよい。
【0025】
中央ガイド41は、上述した第2当接板53とほぼ同形状のものをベース部材49の両側に備えている。但し、スリット状の開口は、ベース部材49及び第2当接板53に形成されていない。
【0026】
上述したように構成されている基板保持ガイド31は、図2〜4中に二点鎖線で示すように、中央ガイド41と、第1側方ガイド43と、第2側方ガイド45とによって基板Wの下縁部分を当接支持し、複数枚の基板Wを起立姿勢で保持する。第1側方ガイド43と、第2側方ガイド45には、上述したようにスリット状の開口56,57,61が形成されているので、基板Wを保持した状態において、側方から基板Wの周縁側が見えるようになっている。
【0027】
次に、上述した構成の基板処理装置による動作について、図6,7を参照して説明する。なお、図6は、処理液の流れを示す模式図であり、図7は、ドライエアの流れを示す模式図である。
【0028】
<純水による洗浄処理>
なお、予め制御弁21が開放されて所定の流量で純水供給源19から純水が供給され、注入管11を介して処理槽1の内槽7に処理液として供給されているものとする。この例では、処理は純水洗浄だけとするが、例えば、ミキシングバルブ23を介して薬液を純水に混合し、薬液を含む処理液による処理(例えば、フッ化水素酸を含む処理液によるエッチング処理)を純水による洗浄処理の前に行うようにしてもよい。
【0029】
基板Wを受け取っている基板保持機構25は、開口5を介して「待機位置」から処理槽1内に下降する。具体的には、基板Wを内槽1内の「処理位置」に下降させ、基板保持機構25はその高さ位置を維持する。基板Wが「処理位置」(図1中の実線で示す位置)に達すると、図示しない蓋部材を閉止してチャンバー3内を閉塞する。そして、この状態を所定時間だけ維持して、基板Wに対して所定の洗浄処理を施す。
【0030】
このとき、注入管11から供給され、内槽7の内部で循環している処理液LQが、第2側方ガイド45のスリット状の開口を通過して、第2側方ガイド45の左側に位置している基板Wの周縁部を通過するとともに、基板Wの周縁全体を通過する。同様に、処理液LQが第1側方ガイド43のスリット状の開口56,57,61を通過して、第1側方ガイド43の右側に位置している基板Wの周縁部を通過するとともに、基板Wの周縁全体を通過する。したがって、処理液LQが基板Wの面全体にわたって円滑に行き渡るので、基板Wの処理の面内均一性を向上させることができる。その結果、処理液による処理時には、処理液が基板Wの面全体にわたって行き渡るので、処理の面内均一性を向上させることができ、基板Wから離脱したパーティクルや不要物が基板保持ガイド31から処理槽1内へ流下するので、処理槽1外への排出が円滑に行われ、基板Wを清浄度高く処理することができる。
【0031】
所定時間が経過すると、制御弁21を閉止して処理槽1に対する処理液の供給を停止するとともに、排出口13,15を開放する。これにより内槽7に貯留していた処理液が排出され、基板Wに対する洗浄処理が完了する。
【0032】
<乾燥処理>
上記のように洗浄処理が完了すると、開閉弁39を開放し、供給孔33からドライエアが供給され、排気孔35を通して排出される。そして、基板保持機構25は、「処理位置」から上昇してチャンバー3内の「乾燥位置」(図1中の点線で示す位置)に向かって上昇する。
【0033】
このとき、図7に示すように、側方からのドライエアDAが第2側方ガイド45のスリット状の開口56,57,61を通過して、第2側方ガイド45の左側に位置している基板Wの周縁部を通過するとともに、基板Wの周縁全体を通過する。また、基板Wの中央部を通過したドライエアDAは、第1側方ガイド43のスリット状の開口56,57,61を通過することにより、第1側方ガイド43の右側に位置している基板Wの周縁部を通過して、基板Wの周縁全体を通過する。
【0034】
したがって、供給孔33から供給されたドライエアDAが基板保持ガイド31で妨げられることなく、スリット状の開口56,57,61を通過して基板Wの下部周縁部にも到達する。したがって、ドライエアDAが基板Wの全面に行き渡るので、引き上げ乾燥時における処理の面内均一性をも向上させることができる。さらに、基板Wの側縁を伝って下縁に向かう処理液の液滴が基板保持ガイド31も十分に乾燥させることができる。
【0035】
乾燥処理が完了すると、開口5を開放するとともに、基板保持機構25は、「乾燥位置」から上昇して、チャンバー3の上方の「待機位置」に向かって上昇する。
【0036】
本発明は、上述した実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0037】
(1)上述した実施例では、第1当接板51等には、矩形状を呈するスリット状の開口57が形成されていたが、図8に示すように構成してもよい。なお、図8は、当接板の変形例を示す側面図である。
すなわち、楕円形状を呈するスリット状の開口61Aを採用してもよい。これにより、開口面積を広くしつつも機械的強度を維持することができる。また、一つの当接溝55あたりに複数個のスリットの状の開口を形成してもよい。
【0038】
(2)上述した実施例では、基板保持ガイド31である中央ガイド41と、第1側方ガイド43と、第2側方ガイド45とを、それぞれベース部材49と、第1当接板51と、第2当接板53との複数部材で構成しているが、図9に示すように構成してもよい。なお、図9は、基板保持ガイドの変形例を示す縦断面図である。
【0039】
すなわち、基板保持ガイド31Aの中央ガイド41Aと、第1側方ガイド43Aと、第2側方ガイド45Aとの各部材を単一の部材で構成してもよい。そして、第1側方ガイド43A及び第2側方ガイド45Aには、側方から見てVの字状を呈する当接溝65と、側方から見てスリット状を呈する開口67を複数個形成し、中央ガイド41Aには、側方から見てVの字状を呈する当接溝65を複数個形成するようにすればよい。このような構成であっても、上述した実施例と同様の作用効果を奏するとともに、部品点数を削減することができ、部品コスト低減と組み立て工数を低減することができる。
【0040】
(3)上述した実施例及び変形例では、中央ガイド41,41Aには、貫通孔を形成していないが、この部材にも貫通孔を形成して、基板Wの下縁付近における流体の流れを円滑にするようにしてもよい。
【0041】
(4)上述した実施例では、チャンバー3を備え、処理槽1から基板Wを引き上げるとともに乾燥処理を行う構成を採用しているが、本発明はこの構成を必須とするものではない。つまり、処理槽1によって処理液による処理だけを行う構成であっても本発明を適用することができる。
【0042】
(5)上記の説明では、気体供給部がドライエアを供給しているが、例えば、ドライ窒素などの他の気体を供給する構成を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す全体図である。
【図2】基板保持ガイドの縦断面図である。
【図3】基板保持ガイドを拡大した縦断面図である。
【図4】第2当接板の側面図である。
【図5】第2当接板の側面図である。
【図6】処理液の流れを示す模式図である。
【図7】ドライエアの流れを示す模式図である。
【図8】当接板の変形例を示す側面図である。
【図9】基板保持ガイドの変形例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0044】
W … 基板
1 … 処理槽
3 … チャンバー
7 … 内槽
9 … 外槽
11 … 注入管
25 … 基板保持機構
31 … 基板保持ガイド
33 … 供給孔(気体供給部)
35 … 排気孔(気体排出部)
41 … 中央ガイド
43 … 第1側方ガイド
45 … 第2側方ガイド
49 … ベース部材
51 … 第1当接板
53 … 第2当接板
56 … スリット状の開口(貫通孔)
57 … スリット状の開口(貫通孔)
55,59 … 当接溝
61 … スリット状の開口(貫通孔)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の基板を処理する基板処理装置において、
複数枚の基板を起立姿勢で保持する一対のガイドを有する基板保持機構を備え、
前記ガイドは、基板端部と当接する当接溝と、前記当接溝の下側に形成され、かつ前記ガイドの内側と外側との間に連通したスリット状の開口を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
複数枚の基板を処理する基板処理装置において、
処理液を貯留し、基板を収容する処理槽と、
前記処理槽内の処理位置と前記処理槽の上方である待機位置との間で昇降自在であり、複数枚の基板を起立姿勢で保持する一対のガイドを有する基板保持機構とを備え、
前記ガイドは、基板端部と当接する当接溝と、前記当接溝の下側に形成され、かつ前記ガイドの内側と外側との間に連通したスリット状の開口を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の基板処理装置において、
複数枚の基板を起立姿勢で保持する前記基板保持機構と前記処理槽に貯留された処理液に浸漬させた状態で、前記処理槽内に処理液を供給する処理液供給部をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の基板処理装置において、
複数枚の基板を起立姿勢で保持する前記基板保持機構を前記処理位置から前記待機位置へ移動させている際に、前記処理槽内の処理液から露出した複数枚の基板に乾燥気体を供給する気体供給部と、
前記気体供給部から供給された気体を排出する気体排出部とをさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
請求項2から4のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記ガイドは、複数枚の基板が整列される方向に配置されるベース部材と、
前記ベース部材の内側に設けられ、前記ベース部材よりも上端が高く、かつV字状の前記当接溝が形成された当接板とを備え、
前記ベース部材は、前記当接溝の下側に前記スリット状の開口となる貫通孔が形成されていることを特徴とする基板処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−19238(P2007−19238A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−198777(P2005−198777)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】