説明

多層構造体及びその洗浄方法

【課題】 大型のセラミックス部材を迅速且つ経済的に提供することは困難な状況になっている。
【解決手段】 比較的製作し易い材料によって形成された基材上に、セラミックス膜を製膜することによって多層構造体を構成する。セラミックス膜はプラズマ溶射、CVD、PVD或いは、ゾル・ゲル法等または溶射膜との組み合わせによる方法によって成膜される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイスのドライプロセス用、医療品製造用、食料品加工・製造などの高い清浄性が求められる環境に用いられる部品、部材として使用される構造体及びその洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体は集積度の向上に伴いデザインルールの微細化が進み許容される付着物や金属の汚染は大きさ並びに量は小さく、少なくすることが求められている。また医療品や食料品などの衛生的観点から付着物や金属汚染は低減することが必要とされている。通常金属等の汚染を嫌うこれらの構造体には部材にセラミックスが採用されてきている。特に半導体及び液晶製造装置を構成する構造体はウエハ、パネルの大型化に伴い大型化の傾向にある。
【0003】
ここで、半導体製造装置としてマイクロ波プラズマ処理装置を例にとって説明すると、当該マイクロ波プラズマ処理装置は、処理室、処理室内に配置され被処理基盤を保持する保持台、被処理基盤と対向する位置に設けられたシャワープレート、シャワープレート上に配置されたカバープレート、及びカバープレート上に設けられたラジアルロッドアンテナとを備えている。シャワープレートは、多数のガス噴出孔を備えたアルミナによって形成されたプレートによって構成されており、他方、カバープレートもアルミナによって形成されている。更に、処理室内の内壁もアルミナやプラズマに対する耐食性の観点からイットリアによって形成されることも考慮されている。
【0004】
このように、半導体製造装置内の各種部材をアルミナ等のセラミックスによって形成した場合、焼成研削、研磨等の多岐に亘る製造工程において有機物汚れ、金属汚れ、及び微粒子付着による汚れがセラミックス部材に発生することが指摘されており、これらの汚れが残存する部材にウエハ、液晶パネルが直接接触すると、ウエハ、液晶パネル表面に汚れが堆積して、回路不良を引き起こす原因となっている。また接触することによってウエハ中に不純物が拡散することも指摘されている。
【0005】
従って高い歩留まりで半導体や液晶パネルを得るためにはパーティクル、金属の付着を極力抑える必要がある。
【0006】
半導体製造装置を構成する各種部材に対する高清浄化の要求はウエハ並びに液晶パネルの大型化と共に今後、更に強まる傾向にある。
【0007】
本発明者等は先に、特願2004−98260号明細書において、半導体製造装置の各種部材を構成するセラミックス部材の洗浄方法を提案した。この洗浄方法によれば、セラミックス部材の表面を清浄化することができる。具体的に説明すると、特願2004−98260号明細書で提案したセラミックス部材の洗浄方法は、高清浄スポンジまたはブラシによるワイピング、脱脂液による超音波洗浄、有機薬剤での浸漬洗浄、オゾン水による超音波洗浄、SPM洗浄及びHF/HNO3洗浄のうち少なくとも一つの方法により、セラミックス部材の前洗浄を行っている。
【0008】
更に、この洗浄方法では前洗浄を行った後、オソ゛ン水による洗浄、pHをアルカリ性に制御した水素を含有する純水による超音波とHF、SPM、HPM、HNO3/HFから選ばれる少なくとも一つを用いて洗浄を行い、最後に水素を含有する純水、オゾン水、超純水から選ばれる1種を用いた超音波洗浄を行っている。
【0009】
上記した洗浄方法により、セラミックス部材を洗浄することにより、セラミックス部材表面における0.2μm以上の粒径を有するパーティクルを1mm2当たり2個以下にすることができる。
【0010】
したがって、特願2004−98260号明細書によって洗浄されたセラミックス部材表面は、極めて清浄であるためウエハ並びに液晶パネルの歩留まりを著しく改善することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述したように、半導体製造装置の大型化と共に当該半導体製造装置に用いられる各種セラミックス部材も大型化することは避けることができない。しかしながら、セラミックス部材は1000℃以上の高温で焼成して製造されるため、焼成中における収縮が不可避的に生じる。この結果、セラミックス部材が大型化する程寸法精度を出すことが困難になる。更にセラミックス部材が大型化すると、長時間に渡る焼成が必要となるため大型で且つ精密な寸法を有するセラミックス部材を短時間で且つ経済的に製造することは難しい。
【0012】
このため、セラミックス部材単体で大型化の要求に迅速に対応することは、実際には難しい状況になっている。
【0013】
本発明の課題は、半導体製造装置等の大型化の要求に対応して、セラミックス部材と同等の作用・効果、例えば絶縁性、エッチング環境での耐食性や軽量化を示し、且つ、極めて清浄な表面を備えた構造体を提供することである。
【0014】
本発明の課題は、セラミックス部材単体で半導体製造装置等の部材を構成した場合における負担を軽減化するために、多層構造を有する構造体を提供することである。
【0015】
本発明の更に他の課題は、清浄度を高めるための洗浄を行っても剥離等の生じない表面層を備えた多層構造体を提供することである。
【0016】
本発明の他の課題は、多層構造体の表面を形成する表面層として、付着強度の高いセラミックス層を堆積する方法を提供することである。
【0017】
本発明の他の課題は、清浄度の高いセラミックス表面を得るための洗浄方法を提供することである。
【0018】
本発明者等は、セラミックス部材単体によって半導体製造装置用セラミックス部材を構成する代わりに、多層構造を有する構造体について研究を行った。具体的に言えば、基材上に膜(具体的にはセラミックス膜)を堆積した多層構造体について検討を行い、基材上に堆積されるセラミックス膜の堆積方法及び洗浄方法の改善により、特願2004−98260号明細書に示したセラミックス部材表面と同等の表面を有する構造体が得られることが判明した。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第一態様によれば、基材と当該基材表面に形成された膜とを備えた多層構造体において、前記膜上には0.2μm以上の粒径を有するパーティクルの付着数が1mm2当たり、2個以下であることを特徴とする多層構造体が得られる。
【0020】
本発明の第二態様によれば、第一の態様において、前記基材はセラミックス、金属或いはそれらの複合材によって形成されていることを特徴とする多層構造体が得られる。
【0021】
本発明の第三の態様によれば、第二の態様において、前記膜はセラミックス膜であることを特徴とする多層構造体が得られる。
【0022】
本発明の第四の態様によれば、第三の態様において、前記セラミックス膜は溶射によって前記基材上に堆積された溶射膜であることを特徴とする多層構造体が得られる。
【0023】
本発明の第五態様によれば第四の態様において、前記セラミックス膜はCVD法によって前記基材上に堆積されたセラミック膜であることを特徴とする多層構造体が得られる。
【0024】
本発明の第六の態様によれば前記セラミックス膜はPVD法によって前記基材上に堆積されたセラミック膜であることを特徴とする多層構造体が得られる。
【0025】
本発明の第七の態様によれば前記セラミックス膜はゾルゲル法によって前記基材上に堆積されたセラミック膜であることを特徴とする多層構造体が得られる。
【0026】
本発明の第八の態様によれば、前記セラミックス膜が溶射膜上に請求項5乃至7に記載のいずれか方法により堆積したセラミックス膜であることを特徴とする多層構造体が得られる。
【0027】
本発明の第九の態様によればセラミックス膜の付着強度が10MPa以上で有ることを特徴とする多層構造体が得られる。
【0028】
本発明の第十の様態によれば、基材と当該基材表面に形成された膜とを備えた多層構造体を洗浄する方法において、5W/cm2以上30W/cm2以下の超音波を印加することにより前記膜を洗浄する工程を含むことを特徴とする多層構造体の洗浄方法が得られる。
【0029】
本発明の第十一の態様によれば、第十の態様において、前記超音波洗浄はノズル型洗浄装置を用いて行われることを特徴とする多層構造体の洗浄方法が得られる。
【0030】
本発明の第十二の態様によれば第十及び第十一の態様のいずれかにおいて、前記超音波洗浄は超純水に水素、二酸化炭素、アンモニアからなる群から選ばれたガスを溶解した溶液を用意し、当該溶液に超音波を加えることにより行われることを特徴とする多層構造体の洗浄方法が得られる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、表面にセラミックス層を備えた層構造の構造体にすることにより、構造部材の大型化に迅速且つ経済的に対応できると云う効果がある。更に、基材に堆積されたセラミックス層に対して、高清浄洗浄を行うことができるため、高い清浄性を保つことができる。更に、堆積されたセラミックス層の付着強度は高いため、図1に示すように高清浄洗浄のために、5W/cm2以上30W/cm2以下の超音波を印加しても、剥離等が生じることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
図2を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る多層構成体は、例えば基材10と、当該基材の表面にイットリアをプラズマ溶射によって堆積したセラミック層11(即ち、プラズマ溶射されたY層)とを備えている。ここでは、基材10として、直径40mm、厚さ3mmのアルミニウム合金を使用し、当該基材10の表面に、セラミックス層11として、プラズマ溶射膜が成膜されている。図示されたプラズマ溶射膜は厚さ200μmのY層である。プラズマ溶射には、例えば、特開平5−339699号公報、或いは、特開平5−202460号公報に記載された溶射装置を使用できる。
【0033】
セラミック膜は耐プラズマ性の観点から半導体製造装置用としてはY2O3、Al2O3、MgO及びその化合物が好適である。
【0034】
図示された例は、アルミニウム合金基材10の表面に、直接、セラミックス層11を形成しているが、アルミニウム合金基材10の表面を陽極酸化して、陽極酸化膜を形成した後、プラズマ溶射膜が成膜されても良い。即ち、基材10上に形成される層は複合層であっても良い。
【0035】
通常、プラズマ溶射によって成膜されたプラズマ溶射膜は、緻密なセラミックス層は得られず、通常の洗浄手法では、製造工程に由来する付着物等が気孔に残存するため高品質が要求される部材を形成するには不向きであった。しかしながら、本発明者等の研究によれば、開発した洗浄方法では、膜の剥離や欠損を生じることなく半導体製造装置用部材として十分使用に耐える多層構造体が得られた。
【0036】
パーティクルの定量評価は以下のように実施した。
【0037】
図3に示す形状の試料を用い、鏡面加工されたセラミックス膜面を洗浄前後にシリコンウエハに0.8mTorr以下2分間吸着転写させ、試料表面上の付着パーティクルをウエハ側に転写させる。その後シリコンウエハ上のパーティクルをパーティクルカウンター(テンコール製Surfscan6420)で計測した。
【0038】
洗浄はまず目視で確認できる雑付着物を純水中で超音波洗浄で除去した後、クリーンルーム用スポンジ及び脱脂液を用いて前洗浄を施した試料に対して、洗浄工程1〜4からなる洗浄を施した。第1の洗浄工程は、有機物除去の工程でありオゾン溶解超純水が効果的である。第2工程は水素、アンモニア、二酸化炭素からなる群から選ばれたガスを溶解した超純水を用いノズル型超音波洗浄装置を用いた洗浄(ノズルと略称する):バス型超音波洗浄装置を用いた洗浄(バスと略称する)方法から、少なくとも一つを選択して洗浄する工程である。第三の工程は金属除去の工程であり、第四の工程はリンス工程であり、超純水のみもしくは水素、アンモニア、二酸化炭素からなる群から選ばれたガスを溶解した超純水でのリンスである。
【0039】
表1に、パーティクルの計測結果及び本発明の実施例についてそれぞれ適用した超音波洗浄条件と共に示した。
【0040】
【表1】

【0041】
表1を参照すると、超音波出力が4W/cm2以下の場合、残存パーティクルが多く半導体製造装置等の高清浄環境下での使用には好ましくない。超音波出力が5W/cm2以上の場合パーティクル数は2ヶ/mm2まで減少している、さらに超音波方式としてはノズル型方式がバス型方式に比べパーティクルの低減には効果的であることが判明した。しかしながら超音波出力が30W/cm2を越える場合にはセラミックス膜の一部に剥離等の不具合が発生した。
【0042】
実際、アルミニウム合金基材10上に、プラズマ溶射膜11としてのY膜の平均密着力はJIS H8666に準拠した測定方法によって測定した結果、11MPa以上であることが確認された。更に、基材10に複合膜を形成した場合にも、最上層を形成するプラズマ溶射膜は12MPa以上の付着強度を有していた。
【0043】
図4を参照して、本発明の第2の実施形態に係る多層構造体を説明する。この実施形態に係る多層構造体は、図4に示された大気開放型熱CVD装置を用いて製膜され、当該CVD装置は流量計21、気化器23、及び、ノズル25を備え、基材10を構成するシリコンウェハはヒータ27上に搭載されており、図示されたシリコンウェハは200mmの直径を有している。図示されているように、気化器23及びノズル25はヒータ29によって覆われている。
【0044】
窒素ガス(N2)が流量計21を介して導入されている気化器23には、Yを含有する有機金属錯体が原料として貯蔵されており、当該原料が加熱により蒸発してノズル25を介して基材10上に導かれる。この結果、基材10を形成するシリコンウェハ上には、Y膜が蒸着膜として蒸着される。この蒸着膜はプラズマ溶射膜よりも高い付着強度を示すと共に、パーティクル付着数においてもプラズマ溶射膜より少ないことが分った。即ち、蒸着膜は0.2μm以上の粒径を有するパーティクルの付着数で2個/mm以下であり、且つ、10MPa以上の付着強度を有していた。
【0045】
図5(a)及び(b)を参照すると、基材としてシリコンウェハを用い、当該シリコンウェハ上にY膜を図4に示されたCVD装置により成膜した場合における断面及び表面が示されている。図示されたY膜は2μmの厚さを有し、240℃の気化温度で基材10を500℃に保った状態で、成膜された。図5(a)及び(b)からも明らかな通り、蒸着によって成膜されたY膜は非常に平坦な表面を有していた。このため試料はラップ等の平坦化加工を施すことなく評価に用いる事が可能である。シリコンウエハ上への成膜と同様にセラミックス基材並びにSUS基材上に成膜した試料につき前述方法による洗浄を実施した結果、表1に有るように超音波出力5W/cm2以上にて、溶射膜同様0.2μm以上の付着パーティクルは2ヶ/mm2以下に低減可能であった。
【0046】
またPVD装置により基板としてセラミックスを用い、当該セラミックス基材上にY2O3膜を電子ビームを加熱源として蒸着成膜を行い試料を得た。この試料のY2O3膜も上記CVD法の場合同様非常に平滑な膜が得られた。セラミックス上への成膜と同様にシリコンウエハ基材上並びにAl基材上に成膜した試料につき前述方法による洗浄を実施した結果、表1に有るように超音波出力5W/cm2以上にて、溶射膜同様0.2μm以上の付着パーティクルは2ヶ/mm2以下に低減可能であった。
【0047】
次に、図6(a)及び(b)を参照して、本発明の第3の実施形態に係る多層構造体を説明する。多層構造体は、図6(a)に示すように、基材10上に、まず、スプレーガン31を用いてセラミックスの前駆体33を塗布した後、オーブン35内でベークすることによって得られる。スプレーガン31によって形成された前駆体33をオーブン35内で300℃程度の温度でベークすることによって、高純度で緻密性の高いセラミックス膜、例えば、Y膜が得られる。このようにして、Y膜を成膜する手法をここでは、ゾル・ゲル法と呼ぶものとする。
【0048】
この方法によれば、比較的低温で、簡単に高純度のセラミックス膜を成膜できる。実際、アルミニウム基材10上にY膜を形成した場合、基材10のRaが0.18μmのとき、0.11μmのRaを有するY2O3膜が得られた。
【0049】
尚、上記した例では、スプレーガン31によって前駆体を塗布する場合について説明したが、前駆体はディップ法によって塗布されても良い。
【0050】
上に述べた実施形態では、Y膜を成膜する場合について説明したが、Al膜等、他のセラミックス膜を製膜する場合にも同様に適用できる。また、基材として、アルミナ合金、アルミニウム、シリコン基板を使用した場合について説明したが、他の金属、セラミックス或いはそれらの複合材を用いても良い。
【産業上の利用可能性】
【0051】
上記した実施形態では、半導体製造装置の部材、部品として、本発明に係る多層構造体を使用する場合についてのみ説明したが、本発明に係る多層構造体はこれに限定されることなく、セラミックス部材の代替品として各種装置に適用できる。また半導体、液晶製造装置などに限らず医療品製造用、食料品加工・製造などの高い清浄性が求められる環境に用いられる部品、部材として使用される構造体にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明における各種製法によるY2O3膜の高清浄洗浄におけるパーティクル数と超音波出力関係図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る多層構造体の断面図である。
【図3】付着パーティクル数を測定するための試料形状図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る多層構造体を形成する大気開放型熱CVD装置を説明する概略図である。
【図5】(a)及び(b)は図3に示されたCVD装置によって製膜された多層構造体の断面及び平面を示す電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図6】(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係る多層構造体を形成するゾル・ゲル法を工程順に説明する図である。
【符号の説明】
【0053】
10 基材
11 セラミックス層
21 流量計
23 気化器
25 ノズル
27 ヒータ
29 ヒータ
31 スプレーガン
33 セラミックス前駆体
35 オーブン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と当該基材表面に形成された膜とを備えた多層構造体において、前記膜上には、0.2μm以上の粒径を有するパーティクルの付着数が1mm当り、2個以下であることを特徴とする多層構造体。
【請求項2】
請求項1において、前記基材はセラミックス、金属或いはそれらの複合材によって形成されていることを特徴とする多層構造体。
【請求項3】
請求項2において、前記膜はセラミックス膜であることを特徴とする多層構造体。
【請求項4】
請求項3において、前記セラミックス膜は溶射によって前記基材上に堆積された溶射膜であることを特徴とする多層構造体。
【請求項5】
請求項3において、前記膜はCVD法によって前記基材上に堆積されたセラミックス膜であることを特徴とする多層構造体。
【請求項6】
請求項3において、前記膜はPVD法によって前記基材上に堆積されたセラミックス膜であることを特徴とする多層構造体。
【請求項7】
請求項3において、前記膜はゾルゲル法によって前記基材上に堆積されたセラミックス膜であることを特徴とする多層構造体。
【請求項8】
請求項3において、前記膜は溶射膜状に上記5乃至7から選ばれる方法からなることを特徴とする多層構造体。
【請求項9】
請求項2において、前記セラミックス膜の付着強度が10MPa以上であることを特徴とする多層構造体。
【請求項10】
基材と当該基材表面に形成された膜とを備えた多層構造体を洗浄する洗浄方法において、5W/cm以上30W/cm未満の超音波を印加することにより前記膜を洗浄する工程を含むことを特徴とする多層構造体の洗浄方法。
【請求項11】
請求項10において、前記超音波洗浄はノズル型洗浄装置を用いて行われることを特徴とする多層構造体の洗浄方法。
【請求項12】
請求項10〜11のいずれかにおいて、前記超音波洗浄は超純水に水素、アンモニア、二酸化炭素からなる群から選ばれたガスを溶解した溶液を用意し、当該溶液に超音波を加えることにより行われることを特徴とする多層構造体の洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−27329(P2007−27329A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−206071(P2005−206071)
【出願日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(504157024)国立大学法人東北大学 (2,297)
【出願人】(391005824)株式会社日本セラテック (200)
【Fターム(参考)】