説明

平板表示装置および平板表示装置の製造方法

【課題】ピクセル回路の電気的短絡を防止することが可能な平板表示装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】開口部121を備える絶縁膜と,上記絶縁膜の開口部121によって一部分が露出する画素定義膜120と,上記絶縁膜上に備えられた導電体140と,上記導電体140を覆うキャッピング層150とを含む,平板表示装置およびその製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,導電体にキャッピング層が備えられた平板表示装置および平板表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ素子や有機電界発光ディスプレイ素子,無機電界発光ディスプレイ素子などの平板表示装置に使用される薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下「TFT」という)は,各ピクセルの動作を制御するスイッチング素子,およびピクセルを駆動させる駆動素子として用いられる。
【0003】
このようなTFTは,ソース/ドレイン領域と,このソース/ドレイン領域の間に形成されたチャネル領域とを有する半導体層と,この半導体層に対して絶縁され,上記チャネル領域に対応する領域に位置するゲート電極と,上記ソース/ドレイン領域にそれぞれ接触するソース/ドレイン電極とを含む。
【0004】
一方,最近の平板ディスプレイ装置は,薄型化とともに,フレキシブル(flexible)な特性も要求されている。
【0005】
このようなフレキシブルな特性のために,ディスプレイ装置の基板として,従来のガラス製基板とは異なるプラスチック基板を使用しようとする試みが多く行われているが,上記のようにプラスチック基板を使用する場合には,高温工程を採用せず,低温工程を採用しなければならない。したがって,従来のポリシリコン系薄膜トランジスタを使用し難いという問題点があった。
【0006】
かかる問題点を解決するために,最近,有機半導体が台頭している。有機半導体は,低温工程で形成することができるため,低価格型薄膜トランジスタを実現することができるという利点を持つ。
【0007】
ところが,上記有機半導体は,後続の湿式工程によって損傷し易いので,工程上注意を要する。
【0008】
一方,このような薄膜トランジスタを採用して平板表示装置を製造する場合,薄膜トランジスタを含むピクセル回路形成工程や画素電極の形成工程などの後続工程が非常に複雑であるという問題点があった。
【0009】
また,このような平板表示装置において,各種電極または配線は,その表面粗さによってその上に積層される絶縁膜を突き抜いて上部の他の導電体と接触することができるため,回路,特にピクセル回路との電気的短絡をもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで,本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので,本発明の目的とするところは,可能な,新規かつ改良されたピクセル回路の電気的短絡を防止する平板表示装置およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,開口部を備える絶縁膜と,上記絶縁膜の開口部によって一部分が露出する画素電極と,上記絶縁膜上に備えられた導電体と,上記導電体を覆うキャッピング層とを含む,平板表示装置が提供される。
【0012】
上記平板表示装置は少なくとも前記画素電極の露出した部分を覆う発光層と,少なくとも前記発光層上に形成され,前記画素電極と絶縁された対向電極とをさらに含んでもよい。
【0013】
上記平板表示装置の画素電極は外光を反射する透明電極であり,上記対向電極は電極が透明な反射電極であってもよい。
【0014】
上記平板表示装置の画素電極は反射電極であり,上記対向電極は透明電極であってもよい。
【0015】
上記平板表示装置の画素電極および上記対向電極は透明電極であってもよい。
【0016】
上記平板表示装置の画素電極に対向している共通電極と,上記画素電極と上記共通電極との間に介在されている液晶とをさらに含んでもよい。
【0017】
上記平板表示装置の画素電極は透明電極であってもよい。
【0018】
上記平板表示装置の導電体は,導電粒子を含むペーストからなってもよい。
【0019】
上記平板表示装置のキャッピング層は無機物を含んでもよい。
【0020】
上記平板表示装置の無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BSTおよびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであってもよい。
【0021】
上記平板表示装置のキャッピング層は有機物を含んでもよい。
【0022】
上記平板表示装置の有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであってもよい。
【0023】
また,本発明の別の観点によれば,基板上に形成された画素電極と,上記基板上に形成された少なくとも一つの導電体と,上記導電体を覆うキャッピング層とを含む,平板表示装置が提供される。
【0024】
上記平板表示装置は上記基板上に形成され,上記画素電極の所定の部分を露出させる絶縁膜と,少なくとも上記画素電極の露出した部分を覆う発光層と,少なくとも上記発光層上に形成され,上記画素電極と絶縁された対向電極とを含んでもよい。
【0025】
上記平板表示装置の上記画素電極は透明電極であり,上記対向電極は反射電極であってもよい。
【0026】
上記平板表示装置の上記画素電極は反射電極であり,上記対向電極は透明電極であってもよい。
【0027】
上記平板表示装置の画素電極および上記対向電極は透明電極であってもよい。
【0028】
上記平板表示装置は上記画素電極と対向している共通電極と,上記画素電極と上記共通電極との間に介在されている液晶とをさらに含んでもよい。
【0029】
上記平板表示装置の画素電極は透明電極であってよい。
【0030】
上記平板表示装置の導電体は導電粒子を含むペーストからなってもよい。
【0031】
上記平板表示装置のキャッピング層は無機物を含むことを特徴としてよい。
【0032】
上記平板表示装置の無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BSTおよびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであることを特徴としてよい。
【0033】
上記平板表示装置のキャッピング層は有機物を含むことを特徴としてよい。
【0034】
上記平板表示装置の有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであってもよい。
【0035】
また,本発明の別の観点によれば,基板上に形成された薄膜トランジスタを含むもので,上記薄膜トランジスタは,ソースおよびドレイン電極と,上記ソースおよびドレイン電極にコンタクトされる半導体層と,上記ソースおよびドレイン電極,上記半導体層に対して絶縁されたゲート電極と,上記ソースおよびドレイン電極と上記ゲート電極の少なくとも一つを覆うキャッピング層とを含む,平板表示装置が提供される。
【0036】
上記平板表示装置のキャッピング層は上記ゲート電極を覆ってもよい。
【0037】
上記平板表示装置のゲート電極は,導電粒子を含むペーストからなってもよい。
【0038】
上記平板表示装置のキャッピング層は無機物を含んでもよい。
【0039】
上記平板表示装置の無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BST,およびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであってもよい。
【0040】
上記平板表示装置のキャッピング層は有機物を含んでもよい。
【0041】
上記平板表示装置の有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであってもよい。
【0042】
上記平板表示装置のキャッピング層は上記ソースおよび上記ドレイン電極を覆ってもよい。
【0043】
上記平板表示装置のソースおよびドレイン電極は,導電粒子を含むペーストからなってもよい。
【0044】
上記平板表示装置のキャッピング層は無機物を含んでもよい。
【0045】
上記平板表示装置の無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BST,およびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであってもよい。
【0046】
上記平板表示装置のキャッピング層は有機物を含んでもよい。
【0047】
上記平板表示装置の有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであってもよい。
【0048】
また,本発明の別の観点によれば,基板上に,導電粒子を含むペーストを塗布する段階と,上記ペーストが導電体となるように形成する段階と,上記導電体を覆うようにキャッピング層を形成する段階とを含む,平板表示装置の製造方法が提供される。
【0049】
上記平板表示装置の製造方法の導電粒子を含むペーストは,前記基板上にインクジェット法でプリントされてもよい。
【0050】
上記平板表示装置の製造方法のキャッピング層は無機物を含んでもよい。
【0051】
上記平板表示装置の製造方法の無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BST,およびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであってもよい。
【0052】
上記平板表示装置の製造方法のキャッピング層は有機物を含んでもよい。
【0053】
上記平板表示装置の製造方法の有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであってもよい。
【発明の効果】
【0054】
以上,説明したように本発明によれば,キャッピング層に覆われた導電体の表面粗さを補完することができ,これにより導電体と対向電極との電気的短絡を予め防止することができる。
【0055】
また,本発明によれば,導電体または電極を伝導性ペーストを用いてプリントする場合,ペーストの厚さが不均一であり,ピーク部が現われるとき,これにより上部に絶縁された他の電極と電気的短絡を引き起こすことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0056】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0057】
(第1の実施形態)
図1は本発明の好適な第1の実施形態に係るAM有機電界発光表示装置の一画素を示す回路図であって,ピクセル回路の一例を示す。
【0058】
図1を参照すると,本発明の好適な第1の実施形態に係るAM有機電界発光表示装置の各画素は,スイッチングTFT(M2),駆動TFT(M1)の少なくとも2つの薄膜トランジスタ,ストレジキャパシタCst,および有機電界発光素子OLEDを備える。
【0059】
上記スイッチングTFT(M2)は,スキャンラインSCANに印加されるスキャン信号によってオン/オフされ,データラインDATAに印加されるデータ信号をストレジキャパシタCstおよび駆動TFT(M1)に伝達する。上記駆動TFT(M1)は,スイッチングTFT(M2)を介して伝達されるデータ信号に基づいて,有機電界発光素子OLEDに流入する電流量を決定する。上記ストレジキャパシタCstは,スイッチングTFT(M2)を介して伝達されるデータ信号を1フレームの期間保存する。
【0060】
図1の回路図において,駆動TFT(M1)およびスイッチングTFT(M2)は,PMOS TFTで表現されているが,本発明は,必ずしも限定されるものではなく,上記駆動TFT(M1)およびスイッチングTFT(M2)の少なくとも一つをNMOS TFTで形成することもできる。このような薄膜トランジスタおよびキャパシタの個数は,必ずしも限定されるのではなく,上記よりさらに多くすることができる。
【0061】
図2はこのようなAM有機電界発光表示装置の断面構造の一例を示す。
図2に示すように,本発明の好適な第1の実施形態に係るAM有機電界発光表示装置は,TFT基板100上に形成された画素電極131と,画素電極131上に形成された有機発光層132と,有機発光層132を覆う対向電極133とを含む。上記TFT基板100は,ガラス,プラスチックまたは金属製の基板上に薄膜トランジスタ(以下,「TFT」という)を始めとしてキャパシタなどが備えられて図1のようなピクセル回路が形成されたもので,ピクセル回路についてのより詳細な説明は後述する。画素電極131は,上記TFT基板100上の各画素に対応するパターンで形成される。また,画素電極131は,図2には示していないが,TFT基板100に備えられたピクセル回路に電気的に連結されている。
【0062】
上記画素電極131を覆うように絶縁体としての画素定義膜120が形成され,この画素定義膜120に開口部121が形成されることにより,画素電極131が露出されるようにする。画素定義膜120の露出した開口部121に対応するように有機発光層132が画素電極131を覆って形成され,有機発光層132上に対向電極133が形成される。上記対向電極133は,全体画素を全て覆うように形成できるが,必ずしもこれに限定されるのではなく,パターン化されることもできる。
【0063】
上記画素電極131はアノード電極の機能を担い,上記対向電極133はカソード電極の機能を担うことができるが,その逆になっても構わない。以下の全ての実施例では,画素電極131がアノード電極の機能を担う場合を例として説明したが,下記の実施例においてもその反対の場合も構わない。
【0064】
一方,背面発光型(bottom emission type)の場合,上記画素電極131は透明電極とし,対向電極133は反射電極とすることができる。この際,上記のような透明電極は,仕事関数が高くて透明なITO,IZO,InおよびZnOなどから形成することができ,対向電極133になる反射電極は,仕事関数の低いAg,Mg,Al,Pt,Pd,Au,Ni,Nd,Ir,Cr,Li,Caおよびこれらの化合物などの金属材から形成することができる。
【0065】
前面発光型(top
emission type)の場合,上記画素電極131は反射電極とし,対向電極133は透明電極とすることができる。この際,画素電極131になる反射電極は,Ag,Mg,Al,Pt,Pd,Au,Ni,Nd,Ir,Cr,Li,Caおよびこれらの化合物などで反射膜を形成した後,この反射膜上に仕事関数の高いITO,IZO,ZnOまたはInなどを形成して製造することができる。そして,対向電極133になる透明電極は,仕事関数の小さい金属,すなわちAg,Mg,Al,Pt,Pd,Au,Ni,Nd,Ir,Cr,Li,Caおよびこれらの化合物を蒸着した後,その上にITO,IZO,ZnOまたはInなどの透明導電物質で補助電極層またはバス電極ラインを形成することができる。
【0066】
両面発光型の場合,上記画素電極131と上記対向電極133の両方ともを透明電極とすることができる。
【0067】
上記画素電極131および上記対向電極133は,必ずしも前述した物質で形成するのではなく,伝導性有機物,またはAg,Mg,Cuなどの導電粒子の含まれた伝導性ペーストなどで形成することもできる。このような伝導性ペーストを使用する場合,インクジェットプリント方法を用いてプリントすることができ,プリント後には焼成して電極に形成することができる。
【0068】
上記有機発光層132は,低分子有機層または高分子有機層が使用できる。有機発光層は,低分子有機層を使用する場合には,ホール注入層(HIL:Hole Injection Layer),ホール輸送層(HTL:Hole Transport Layer),有機発光層(EML:Emission Layer),電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer),電子注入層(EIL:Electron Injection Layer)などが単一あるいは複合の構造で積層されて形成でき,有機材料としても,銅フタロシアニン(CuPc:copper phthalocyanine),N,N−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(N,N’−Di(naphthalene−1−yl)−N,N’−diphenyl−benzidine:NPB),トリス−8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(tris−8−hydroxyquinoline aluminum)(Alq3)などを始めとして様々に適用可能である。これら低分子有機層は,真空蒸着の方法で形成される。
【0069】
これに対し,高分子有機層を使用する場合には,有機発光層は,ホール輸送層(HTL)および発光層(EML)からなる構造を持つことができる。この際,有機発光層は,上記ホール輸送層としてPEDOTを使用し,上記発光層としてPPV(Poly−Phenylenevinylene)系およびポリフルオレン(Polyfluorene)系などの高分子有機物質を使用して,スクリーンプリント法やインクジェットプリント法などで形成することができる。このように有機電界発光素子OLEDを形成した後には,OLEDの上部を密封して外気から遮断する。
【0070】
一方,上記画素定義膜120は,有機絶縁膜,無機絶縁膜または有機−無機ハイブリッド膜で形成でき,これらの単一構造または多層構造からなる。
【0071】
有機絶縁膜としては,ポリマー材を使用することができるが,その例として,一般汎用高分子(PMMA,PS),フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子およびこれらの混合物などが可能である。無機絶縁膜としては,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BSTおよびPZTなどが使用可能である。
【0072】
このような画素定義膜120は,インクジェット法によって形成できる。まず,上記画素電極131の一部分を表面処理する。この際,表面処理工程は,フッ素系プラズマを用いて表面を疎水性に作る。フッ素系プラズマを用いた表面処理工程は,CFまたはCなどのフッ素系ガスを用いる。そして,基板上に画素定義膜のための絶縁物質を含む溶液をインクジェットヘッドから吐き出させて画素定義膜120を形成する。この際,上記画素電極131のうち表面処理された部分には,画素定義膜120が形成されず,上記画素電極131を露出させる開口部121が形成される。
【0073】
基板の表面とインクとの接着力が良好でない場合,すなわち基板の表面が疎水性を呈する場合には,画素電極131の一部分を露出させる開口部121に対応する部分を除いた基板の表面を表面処理し,開口部121を備える画素定義膜120を形成することも可能である。
【0074】
すなわち,開口部121に対応する画素電極131の表面を除いた基板の全面に対するArおよびOプラズマを用いた表面処理工程を行い,基板の表面を親水性に改質して接着力を向上させる。次に,画素定義膜形成用絶縁物質を含むインクを基板の表面に吐き出すと,表面処理されて接着力の向上した部分にのみ画素定義膜120がコートされる。したがって,プラズマ表面処理が施されない画素電極131の表面には画素定義膜120が形成されなくなる。
【0075】
一方,本発明によれば,上記のような画素定義膜120上に導電体140が形成できる。
この導電体140は,各種配線または電極となることができるが,例えば,図1の回路図を参照すると,データ配線DATA,スキャン配線SCAN,Vdd配線,またはこれらの電圧降下を防ぐためのバス配線となり,あるいは後述するようにTFTやキャパシタなどの電極となる。導電体140は,Ag,Mg,Al,Pt,Pd,Au,Ni,Nd,Ir,Cr,Li,Caおよびこれらの化合物といった金属物質を含み,あるいはITO,IZO,ZnOまたはInなどの透明導電物質を含むことができる。また,導電体140は,伝導性有機物,またはAg,Mg,Cuなどの導電粒子の含まれた伝導性ペーストを用いて形成することができる。
【0076】
このような導電体140が画素定義膜120上に形成される場合,図2に示すように,対向電極133との電気的絶縁のためにキャッピング層150を形成する。
【0077】
このキャッピング層150は,導電体140と対向電極133との電気的絶縁のためのもので,導電体140の表面粗さをパッシベーションする機能を行う。
【0078】
このキャッピング層150は,図3に示すように,導電体140と対向電極133との間に有機発光層132が介在されている場合にも,導電体140を覆うように形成し,導電体140の表面粗さが不均一であって導電体140と対向電極133とが短絡する危険を遮断することができる。実際,有機発光層132が1000〜2000Åの厚さに形成されるため,導電体140の表面粗さは導電体140と対向電極133との短絡をもたらすことができる。したがって,上記キャッピング層150を形成することにより,このような問題を予め防止することができる。
【0079】
このようなキャッピング層150は,導電体140を前述の伝導性ペーストを用いて形成する場合にさらに有用である。
【0080】
すなわち,上記導電体140をAg,Mg,Cuなどの導電粒子の含まれた伝導性ペーストをインクジェット法によってプリントした後,焼成して形成する場合,導電体140の中央部または縁部の厚さがピークを成しながら厚く形成される。したがって,この場合には,絶縁物質からなるキャッピング層150を導電体140を覆うように形成することにより,キャッピング層150上の対向電極133と導電体140間の短絡が起こらないようにする。
【0081】
一方,上記キャッピング層150は,有機膜,無機膜または有機−無機ハイブリッド膜で形成でき,これらの単一構造または多層構造からなってもよい。
【0082】
上記キャッピング層150を形成することができる無機物としては,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BSTおよびPZTなどが使用可能である。
【0083】
上記キャッピング層150を形成することができる有機物としては,ポリマー材が適用可能であるが,その例としては,一般汎用高分子(PMMA,PS),フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子およびこれらの混合物などが挙げられる。
【0084】
前述したように,キャッピング層150は,無機物または有機物の単一膜に限定されず,有機物と無機物が混合して積層された構造を採用することが可能である。
【0085】
一方,上記キャッピング層150としては,このような絶縁膜の他にも,表面粗さに優れた素材であればいずれでも構わない。これは,導電体であってもよく,半導体であってもよい。すなわち,上記キャッピング層150は,その下部の導電体140の表面粗さが不規則な場合,これを緩和させることができる材質であればいずれでも適用可能である。このようなキャッピング層の材質は,以下の全ての実施例においても同様である。
【0086】
(第2の実施形態)
図4は本発明の好適な第2の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示すもので,導電体140が画素電極131と同一の層に形成されたものである。すなわち,導電体140が,TFT基板101上に形成されたもので,画素電極131と同一の物質,または画素電極131とは異なるその他の導電物質で形成された場合である。
【0087】
上記の際にも,前述したように,導電体140を覆うようにキャッピング層150が形成されていると,導電体140の表面平坦化を向上させることができると同時に,この導電体140を覆う絶縁膜としての画素定義膜120が十分薄く形成される場合にも,導電体140と対向電極133間の短絡が起こるおそれがなくなる。このようなキャッピング層150も,前述したように,有機膜,無機膜または有機−無機ハイブリッド膜で形成でき,これらの単一構造または多層構造からなってもよい。
【0088】
前述したように,導電体を覆うキャッピング層の構造は,上記の他にも,画像を実現する発光領域内に存在する全ての導電体に適用可能である。
【0089】
(第3の実施形態)
図5は本発明の好適な第3の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示す。図5を参照すると,基板101上にソース/ドレイン電極111が形成され,画素電極131が上記ソース/ドレイン電極111のいずれか一つ,例えばドレイン電極から延長して形成される。上記ソース/ドレイン電極111上には,ソース/ドレイン電極111とコンタクトされるように半導体層112が形成される。上記の基板101上に画素定義膜120が形成され,上記画素定義膜120上にゲート電極114が形成される。したがって,上記画素定義膜120は,ゲート絶縁膜の機能を兼ねる。上記画素定義膜120は,上記画素電極131に対応する部分に開口部121を備え,画素電極131の所定の部分を露出させる。上記開口部121の画素電極131上に有機発光層132が形成され,この有機発光層132の上には対向電極133が形成されることにより,有機電界発光素子OLEDを構成する。
【0090】
上記基板101は,ガラス基板,プラスチック基板または金属基板を含む。上記金属基板は,金属製箔,たとえばステンレススチール,Ti,Mo,Invar合金,Inconel合金およびKovar合金などで形成できる。上記プラスチック基板は,ポリエーテルスルホン(PES,polyethersulphone),ポリアクリレート(PAR,polyacrylate),ポリエーテルイミド(PEI,polyetherimide),ナフタル酸ポリエチレン(PEN,polyethylene naphthalate),テレフタル酸ポリエチレン(PET,polyethyeleneterephthalate),ポリフェニレンサルファイド(polyphenylene sulfide:PPS),ポリアリレート(polyallylate),ポリイミド(polyimide),ポリカーボネート(PC),三酢酸セルロース(TAC),酢酸プロピオン酸セルロース(cellulose acetate propionate:CAP)よりなる群から選択されるプラスチックフィルムを含む。
【0091】
基板101の片面または両面にはバッファ層,バリア層または不純元素の拡散防止層などが形成できる。
【0092】
上記半導体層112は,無機半導体または有機半導体を使用することができる。
【0093】
無機半導体としては,CdS,GaS,ZnS,CdSe,CaSe,ZnSe,CdTe,SiCおよびSiを含むことができる。有機半導体としては,ペンタセン(pentacene),テトラセン(tetracene),アントラセン(anthracene),ナフタレン(naphthalene),α−6−チオフェン,α−4−チオフェン,フェリレン(perylene)およびその誘導体,ルブレン(rubrene)およびその誘導体,コロネン(coronene)およびその誘導体,フェリレンテトラカルボン酸ジイミド(perylene tetracarboxylic diimide)およびその誘導体,フェリレンテトラカルボン酸二無水物(perylene tetracarboxylic dianhydride)およびその誘導体,ナフタレンのオリゴアセンおよびこれらの誘導体,α−5−チオフェンのオリゴチオフェンおよびこれらの誘導体,金属を含有しあるいは含有していないフタロシアニンおよびこれらの誘導体,ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド(naphthalene tetracarboxylic diimide)およびその誘導体,ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(naphthalene tetracarboxylic dianhydride)およびその誘導体,ピロメリット酸二無水物およびその誘導体,ピロメリット酸ジイミドおよびこれらの誘導体,チオフェンを含む共役系高分子およびその誘導体,およびフルオレンを含む高分子およびその誘導体などを使用することができる。
【0094】
基板101上に形成されるソース/ドレイン電極111は,互いに異なる物質からなってもよい。
【0095】
例えば,図5に示すように,ドレイン電極111bが画素電極131と一体に形成された場合,ソース電極111aは,半導体層112とのコンタクト抵抗が重要なので,上記半導体層112と仕事関数が同じ物質を含むようにし,上記ドレイン電極111bは,前述した画素電極131を形成する物質を含むようにすることが好ましい。上記ソース電極111aは,半導体層112より仕事関数の大きい電極物質を含むようにすることが好ましいが,半導体層112が有機半導体で形成される場合,Au,PtおよびPdから選択される金属電極物質を含むようにすることができる。
【0096】
一方,上記ゲート電極114は,キャッピング層150によって覆われることができる。このキャッピング層150によって,ゲート電極114として例えば粗さの多少良くない材質を使用する場合でも,粗さを十分に補完することができ,ゲート電極114と対向電極133との短絡を防止することができる。
【0097】
図5を参照すると,有機発光層132は,キャッピング層150の上部まで延長されるように形成する。これにより,有機発光層132がキャッピング層150のゲート電極114におけるキャッピング効果をさらに高めることができる。このようなキャッピング層150も,前述したように,有機膜,無機膜または有機−無機ハイブリッド膜で形成でき,これらの単一構造または多層構造からなってもよい。
【0098】
(第4の実施形態)
図6は本発明の第4の実施形態に関するものである。図6の実施形態は,図5の実施形態と比較するとき,ゲート電極114と半導体層112との間にゲート絶縁膜113が介在され,キャッピング層150上に画素定義膜120が別途に備えられた構造である。ゲート絶縁膜113は,前述した画素定義膜と同様に,有機絶縁膜,無機絶縁膜または有機−無機ハイブリッド膜で形成でき,これらの単一構造または多層構造からなってもよい。
【0099】
画素電極131を露出させる開口部121は,ゲート絶縁膜113と画素定義膜120と共に形成され,露出した画素電極131上に有機発光層132および対向電極133が順次積層される。上記以外の構造は,前述した図5の実施形態と同一なので,詳細な説明を省略する。
【0100】
(第5の実施形態)
図7は本発明の第5の実施形態に関するものである。図7の実施形態は,図6の実施形態と比較するとき,画素電極131をゲート絶縁膜113上に形成し,別途のコンタクトホール113aをゲート絶縁膜113に形成して,画素電極131をソース/ドレイン電極111のいずれか一方とコンタクトさせたものである。この場合,コンタクトホール113aは,レーザエッチング法やフォトリソグラフィ法などで形成できる。
【0101】
この場合,ソース/ドレイン電極111は,画素電極131とは関係なく形成されるので,ソース/ドレイン電極111を同一の物質で形成することができる。画素電極131は,前述した画素電極形成用の物質で形成する。
【0102】
(第6の実施形態)
図8は本発明の第6の実施形態に関するものである。図8の実施形態は,図5の実施形態と比較するとき,ソース/ドレイン電極111と半導体層112との積層順序を変えたものである。それ以外の全ての特徴は図5の実施形態と同一なので,詳細な説明は省略する。
【0103】
(第7の実施形態)
図9は本発明の第7の実施形態に関するものである。図9の実施形態は,図6の実施形態と比較するとき,ソース/ドレイン電極111と半導体層112との積層順序を変えたものである。それ以外の全ての特徴は図6の実施形態と同一なので,詳細な説明は省略する。
【0104】
(第8の実施形態)
図10は本発明の第8の実施形態に関するものである。図10の実施形態は,図7の実施形態と比較するとき,ソース/ドレイン電極111と半導体層112との積層順序を変えたものである。それ以外の全ての特徴は図7の実施形態と同一なので,詳細な説明は省略する。
【0105】
以上は,ゲート電極がソース/ドレイン電極および半導体層の上部に位置するトップゲート構造について説明したが,下記に説明する図11〜図14による実施形態の場合には,ゲート電極が下部に位置したボトムゲート構造を示す。
【0106】
(第9の実施形態)
まず,図11の実施形態では,基板101上にゲート電極114が形成され,このゲート電極を覆うようにゲート絶縁膜113が形成された後,ゲート絶縁膜113上にソース電極111aおよびドレイン電極111bがそれぞれ形成され,画素電極131はドレイン電極111bと一体に形成されている。これらを覆うように画素定義膜120が形成され,画素定義膜120に所定の開口部121が形成され,露出した画素電極131上に有機発光層132および対向電極133が順次積層される。該当構成要素の形成物質は,前述した実施形態と同一である。
【0107】
上記の場合,キャッピング層150は,半導体層112およびソース/ドレイン電極111のいずれか一方を覆うように形成できる。
【0108】
(第10の実施形態)
図12は本発明の第10の実施形態に関するものである。図12の実施形態は,図11の実施形態と比較するとき,ソース/ドレイン電極111と半導体層112との積層順序を変えたものである。それ以外の全ての特徴は図11の実施形態と同一なので,詳細な説明は省略する。
【0109】
(第11の実施形態)
図13は本発明の第11の実施形態に関するものである。図13の実施形態では,ゲート絶縁膜113上にソース/ドレイン電極111が形成され,その間に半導体層112が形成された後,キャッピング層150が半導体層112およびソース/ドレイン電極111のいずれか一方を覆うように形成される。そして,これらを覆うように平坦化絶縁膜115がさらに形成され,平坦化絶縁膜115上に,ソース/ドレイン電極111のいずれか一方とコンタクトされる画素電極131が形成される。画素電極131を覆うように画素定義膜120が形成され,画素定義膜120に所定の開口部121が形成され,露出した画素電極131上に有機発光層132および対向電極133が順次積層される。該当構成要素の形成物質は,前述した実施形態と同様である。
【0110】
(第12の実施形態)
図14は本発明の第12の実施形態に関するものである。図14の実施形態は,図13の実施形態と比較するとき,ソース/ドレイン電極111と半導体層112との積層順序を変えたものである。それ以外の全ての特徴は図13の実施形態と同一なので,詳細な説明は省略する。以上は,本発明の一具現例である有機電界発光表示装置について説明したが,本発明は,液晶表示装置のような別の形態の平板表示装置にも同様に適用することができる。
【0111】
(第13の実施形態)
図15は本発明の好適な第13の実施形態に係る液晶表示装置の一画素を示す回路図であって,ピクセル回路の一例を示す。
【0112】
図15を参照すると,本発明の好適な第13の実施形態に係る液晶表示装置の各画素は,スイッチングTFT(Tsw),ストレジキャパシタCstおよび液晶表示素子CLCを備える。
【0113】
上記スイッチングTFT(Tsw)は,スキャンラインSCANに印加されるスキャン信号によってオン/オフされ,データラインDATAに印加されるデータ信号をストレジスキャパシタCstおよび液晶表示素子CLCに伝達する。上記ストレジキャパシタCstは,スイッチングTFT(Tsw)を介して伝達されるデータ信号を1フレームの間に保存する。
【0114】
図16はこのような液晶表示装置の断面構造の一例を示す。図16を参照すると,基板201上にソース電極211aおよびドレイン電極211bが形成され,画素電極231がドレイン電極211bから延長して形成される。上記ソース/ドレイン電極211上には,ソース/ドレイン電極211とコンタクトされるように半導体層212が形成される。この基板201上に画素定義膜220が形成され,上記画素定義膜220上にゲート電極214が形成される。したがって,上記画素定義膜220は,ゲート絶縁膜の機能を兼ねる。上記画素定義膜220は,上記画素電極231に対応する部分に開口部221を備えて画素電極231の所定の部分を露出させる。
【0115】
ゲート電極214上にはキャッピング層250が形成され,ゲート電極214を保護する。
【0116】
一方,基板201に対向して対向基板202が配置され,対向基板202の底面にはカラーフィルタ234および共通電極235が順次形成される。
【0117】
図示してはいないが,上記画素電極231の上面と共通電極235の底面には配向膜がさらに配置できる。
【0118】
このような構造の液晶表示装置においても,ゲート電極214は,キャッピング層250によって覆われている。よって,ゲート電極を十分保護することができ,ゲート電極214が液晶236層に露出することを防止することができる。
【0119】
液晶表示装置に対する実施形態は,図16の場合のみを示したが,必ずしもこれに限定されるのではない。図2〜図15の実施形態が全て適用可能である。
【0120】
それだけでなく,本発明は,有機電界発光表示装置,液晶表示装置の他にも電子放出表示装置などの各種平板表示装置に全て適用可能である。
【0121】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明は,各種携帯機器のディスプレイ装置に適用可能であり,上記の他にもテレビジョンやモニターなどに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本実施形態に係るAM有機電界発光表示装置の一画素を示す回路図である。
【図2】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図3】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図4】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図5】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図6】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図7】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図8】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図9】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図10】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図11】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図12】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図13】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図14】図1による有機電界発光表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図15】本実施形態に係る液晶表示装置の一画素を回路で示す説明図である。
【図16】図15による液晶表示装置の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0124】
100,101 TFT基板
110 TFT
111,211 ソース/ドレイン電極
111a,211a ソース電極
111b,211b ドレイン電極
112,212 半導体層
113 ゲート絶縁膜
114,214 ゲート電極
115 平坦化絶縁膜
120 画素定義膜
121,221 開口部
131,231 画素電極
132 有機発光層
133 対向電極
140 導電体
150,250 キャッピング層
201 基板
202 対向基板
220 画素定義膜
234 カラーフィルタ
235 共通電極
236 液晶

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を備える絶縁膜と;
前記絶縁膜の開口部によって一部分が露出する画素電極と;
前記絶縁膜上に備えられた導電体と;
前記導電体を覆うキャッピング層と;
を含むことを特徴とする,平板表示装置。
【請求項2】
前記画素電極の露出した部分を覆う発光層と;
前記発光層上に形成され,前記画素電極と絶縁された対向電極と;
をさらに含むことを特徴とする,請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項3】
前記画素電極は透明電極であり,前記対向電極は反射電極であること;
を特徴とする,請求項1または2に記載の平板表示装置。
【請求項4】
前記画素電極は反射電極であり,前記対向電極は透明電極であること;
を特徴とする,請求項1または2に記載の平板表示装置。
【請求項5】
前記画素電極および前記対向電極は透明電極であること;
を特徴とする,請求項1または2に記載の平板表示装置。
【請求項6】
前記画素電極に対向している共通電極と;
前記画素電極と前記共通電極との間に介在されている液晶と;
をさらに含むことを特徴とする,請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項7】
前記画素電極は透明電極であること;
を特徴とする,請求項6に記載の平板表示装置。
【請求項8】
前記導電体は,導電粒子を含むペーストからなること;
を特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項9】
前記キャッピング層は無機物を含むこと;
を特徴とする,請求項1〜8のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項10】
前記無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BSTおよびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項1〜9のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項11】
前記キャッピング層は有機物を含むこと;
を特徴とする,請求項1〜10のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項12】
前記有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項1〜11のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項13】
基板上に形成された画素電極と;
前記基板上に形成された少なくとも一つの導電体と;
前記導電体を覆うキャッピング層と;
を含むことを特徴とする,平板表示装置。
【請求項14】
前記基板上に形成され,前記画素電極の一部分を露出させる絶縁膜と;
少なくとも前記画素電極の露出した部分を覆う発光層と;
少なくとも前記発光層上に形成され,前記画素電極と絶縁された対向電極と;
を含むことを特徴とする,請求項13に記載の平板表示装置。
【請求項15】
前記画素電極は透明電極であり,前記対向電極は反射電極であること;
を特徴とする,請求項13または14に記載の平板表示装置。
【請求項16】
前記画素電極は反射電極であり,前記対向電極は透明電極であること;
を特徴とする,請求項13または14に記載の平板表示装置。
【請求項17】
前記画素電極および前記対向電極は透明電極であること;
を特徴とする,請求項13または14に記載の平板表示装置。
【請求項18】
前記画素電極と対向している共通電極と;
前記画素電極と前記共通電極との間に介在されている液晶と;
をさらに含むことを特徴とする,請求項13に記載の平板表示装置。
【請求項19】
前記画素電極は透明電極であること;
を特徴とする,請求項18に記載の平板表示装置。
【請求項20】
前記導電体は導電粒子を含むペーストからなること;
を特徴とする,請求項13〜19のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項21】
前記キャッピング層は無機物を含むこと;
を特徴とする,請求項13〜20のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項22】
前記無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BSTおよびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項13〜21のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項23】
前記キャッピング層は有機物を含むこと;
を特徴とする,請求項13〜22のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項24】
前記有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項13〜23のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項25】
前記基板は,少なくとも一つの薄膜トランジスタを含むこと;
を特徴とする,請求項13に記載の平板表示装置。
【請求項26】
前記薄膜トランジスタは,
ソースおよびドレイン電極と;
前記ソースおよびドレイン電極とコンタクトされる半導体層と;
前記ソースおよびドレイン電極と前記半導体層に対して絶縁されたゲート電極と;
前記ソースおよびドレイン電極と前記ゲート電極の少なくとも一つを覆うキャッピング層と;
を含むことを特徴とする,請求項25に記載の平板表示装置。
【請求項27】
前記キャッピング層は前記ゲート電極を覆うこと;
を特徴とする,請求項26に記載の平板表示装置。
【請求項28】
前記ゲート電極は,導電粒子を含むペーストからなること;
を特徴とする,請求項26または27に記載の平板表示装置。
【請求項29】
前記キャッピング層は無機物を含むこと;
を特徴とする,請求項26〜28のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項30】
前記無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BST,およびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項26〜29のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項31】
前記キャッピング層は有機物を含むこと;
を特徴とする,請求項26〜30のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項32】
前記有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項26〜31のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項33】
前記キャッピング層は前記ソースおよび前記ドレイン電極を覆うこと;
を特徴とする,請求項26〜32のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項34】
前記ソースおよびドレイン電極は,導電粒子を含むペーストからなること;
を特徴とする,請求項26〜33のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項35】
前記キャッピング層は無機物を含むこと;
を特徴とする,請求項26〜34のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項36】
前記無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BST,およびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項26〜35のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項37】
前記キャッピング層は有機物を含むこと;
を特徴とする,請求項26〜36のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項38】
前記有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項26〜37のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項39】
基板上に,導電粒子を含むペーストを塗布する段階と;
前記ペーストが導電体となるように形成する段階と;
前記導電体を覆うようにキャッピング層を形成する段階と;
を含むことを特徴とする,平板表示装置の製造方法。
【請求項40】
前記導電粒子を含むペーストは,前記基板上にインクジェット法でプリントされること;
を特徴とする,請求項39に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項41】
前記キャッピング層は無機物を含むこと;
を特徴とする,請求項39または40に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項42】
前記無機物は,SiO,SiNx,SiON,Al,TiO,Ta,HfO,ZrO,BST,およびPZTよりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項41に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項43】
前記キャッピング層は有機物を含むこと;
を特徴とする,請求項39〜42のいずれかに記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項44】
前記有機物は,PMMA,PS,フェノール基を有する高分子誘導体,アクリル系構高分子,イミド系高分子,アリールエーテル系高分子,アミド系高分子,フッ素系高分子,p−キシリレン系高分子,ビニルアルコール系高分子,およびこれらの混合物よりなる群から選択された少なくとも一つであること;
を特徴とする,請求項43に記載の平板表示装置の製造方法。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2006−285180(P2006−285180A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232442(P2005−232442)
【出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】