説明

心臓機能の確率的解析

診断イメージング装置(10)は確率論的モデルに基づいて被検体の診断画像の区分化を行う。複数の断層画像の束(22)が、各々の束が遅れずに置換されるようにして生成される。断層画像の束から器官形状の複数解が複数の形状サンプル(26)の形態で計算される。画像を仮定した下での形状の条件付き分布を記述するベイズモデルに従ってサンプル群(24)が生成され、サンプル群の各々について、少なくとも1つの機能パラメータ(32)が導出される。各パラメータについて確率値(30)が導出され、表示(36、38)される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は診断イメージング技術に関し、特に、一連の磁気共鳴確率論的画像から心臓機能を評価することに適用されるものである。また一方、他のイメージング手段からの一連の心臓画像から心臓機能を評価すること、及び診断画像からその他の器官の関連パラメータを臨床的に評価することにも同様に適用されるものである。
【背景技術】
【0002】
心臓の形状を再構成することにより心臓機能を評価することは技術的によく知られている。現状用いられている方法においては、最初に、心臓の一時の断層画像を表すデータベースが作成される。そのデータベースは、心臓の一時の断層シーケンスとして、或いは少なくとも心臓の1サイクル全体にわたって時間間隔を置いて取得した断層の束として記述され得る。続いて、断層の束から心臓の各フェーズでの心臓の輪郭を描写することが試みられる。この作業を遂行する現状の方法は手動的、又は映像化ソフトウェアを用いた半手動的である。例えば、臨床医が各時間間隔での断層の束の各々について心腔の境界点に印を付けている。心腔の形状(容量)は少なくとも関心のある心臓フェーズに相当する時間間隔のための各時間間隔で導出される。評価された形状から、例えば拡張末期と収縮末期での左心室容量、1回拍出量、及び駆出率等の機能パラメータが計算される。典型的な200断層の標本では、手動での心腔描写は時間を消費し、且つ間違いが発生しやすい。
【0003】
現在、上述の手順を自動で行う方法が技術研究において試行されている。自動手法の1つは、心臓の厳密なモデルを断層画像に適合させることである。このモデルは心筋の形状に関する事前の知見と、場合により、患者毎の一般的な形状ばらつきの統計的記述とに基づく。自動区分化技術は、一般に、機能的に2つの項目から成るエネルギーを最適化することにある。最初の1つはデータへのモデルの適合を表すものであり、もう1つはある参照構成に関するゆがみに非常に強いペナルティを科すものである。この手順の結果、心筋形状を表すために用いられる厳密なモデル、及び最適化のために用いられるエネルギーの厳密な形態に関して最適な一区分が得られる。
【0004】
しかしながら、実際には、MRIスキャンはノイズが多く、アーチファクトを含み、その上、断層間に隙間のある僅かな断層しか取得できない。その結果、画像情報から心腔を明確に描写することは不可能である。これら及び同類の問題のため、区分化問題は特有の不確実性によって特徴付けられる。この状況は臨床業務において周知であり、手動技術において印を付けた境界点が臨床医ごとに異なることは一般に受け入れられている。この不確実性を扱うための臨床設定における通常の一方法は、別々の臨床医によって得られた別々の解を比較し、その結果間の相違を照合することである。重要な点は、形状の再構成における不確実性は計算される機能パラメータの不確実性を引き起こすことである。また一方、自動化技術は、データの品質がどのようなものであろうとも、複数の解の可能性を無視し、使用されるモデル及び技術に関して最適と思われる単一の解を作成する。従って、臨床医はその結果を確信するに足る情報を欠くことになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の制約等を解決した心臓機能の確率的解析方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に従った被検体の診断画像を該被検体のサンプル群から確率論的モデルに基づいて区分化する方法においては、画像を仮定した下で器官形状の条件付き分布を記述するベイズ確率論的モデルに従ってサンプル群が形成され、且つそれぞれのサンプル群の各々について機能パラメータが導出される。導出された各パラメータについて不確実性を示す値が評価される。
【0007】
本発明の他の態様に従った診断イメージング装置は、診断画像を生成する手段、及び上述の方法を実行するようにプログラムされたプロセッサを有する。
【0008】
本発明のさらに他の態様に従った、被検体の診断画像の確率論的モデルに基づく区分を生成する装置は、被検体の関心ボリューム領域のスキャンを実行するように構成された診断イメージングスキャナーを有する。
【0009】
診断イメージングスキャナーからの関心ボリューム領域のスキャンデータを処理するために処理システムが設けられ、再構成モジュールがスキャンデータを受け取り、且つ処理システムに記憶される関心領域の断層画像の束を生成する。形状モジュールが、ベイズモデルによって記述された確率分布に従って、断層画像の区分についての複数解を表す形状サンプル群を計算し、機能モジュールがそれぞれのサンプル群の各々について機能パラメータを導出し、且つ導出された各パラメータについて確率値を評価する。表示モジュールが機能パラメータ及びそれぞれの確率値を表示装置に表示する。
【0010】
本発明のよりさらに他の態様に従った診断イメージング装置は、被検体の診断画像の確率論的モデルに基づく区分化を実行する。計算手段がベイズモデルによって記述された確率分布に従って複数の形状サンプルを計算する。機能手段がそれぞれのサンプル群の各々について少なくとも1つの機能パラメータを導出し、且つ導出された各パラメータについて確率値を評価する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、心腔の区分化及び追跡の堅牢性が向上する。また、自動化プロセスにより生成された機能パラメータの正確性に関する緻密な情報が臨床医に提供される。また、信頼度が改善された心臓機能の診断手段が提供される。
【0012】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明により、多数のさらなる効果が明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は様々な構成要素とその配置、及び様々な処理操作及びその編成の形態を取り得る。図面は、好ましい実施形態を例示するためだけのものであり、本発明を限定するものと解釈されるものではない。
【0014】
図1を参照するに、例えば磁気共鳴スキャナー等の診断イメージングスキャナー10は、一般に円筒型のスキャナーボア14を形作る筐体14を有する。スキャナーボア14はその内部に撮影被検体16が配置されるものである。磁気共鳴、CT、SPECT、PET及びその他の好適なスキャナーは技術的に周知であるため、診断イメージングスキャナーの詳細は示されていない。ここでは、診断イメージングスキャナー10が心臓スキャンを実行し、スキャンデータを処理システム20内にある再構成モジュール18に交信することを言えれば十分である。
【0015】
ここで提示される処理システム20は本質的に、特定のコンピュータ又は他の装置に関係するものではない。特に、本発明に従ったプログラムモジュールとともに様々な汎用装置が用いられてもよいし、所望の方法ステップを実行するためにより専用化された装置を構成する方が好都合である場合もある。さらに、処理システム20は単一のシステムでもよいし、プロセッサが相互接続された分散システムでもよい。また一方、当業者に認識されるところであるが、ここで概要が示される機能を実行するモジュールを作成するために様々なプラットフォーム及び言語が存在する。
【0016】
再構成モジュール18は心臓サイクル中に時間間隔を置いて一連のボリューム画像を生成する。時間的にオフセットされたボリューム画像の各々は断層画像の束22を含む。心臓組織と心筋の周囲との間の乏しいコントラスト、画像ノイズ、不連続な画素サイズ等が見込まれるため、心腔の境界線は不明確となる。
【0017】
好ましい実施形態では、形状モジュール又は手段24は、従来方法のような単一の最適解を計算するのではなく、心臓形状の複数解を計算する。モンテカルロ抽出法に従って、ベイズ確率分布が有限個、例えば500個、の標本によって表され得る。複数の標本は心筋形状サンプルメモリ26に記憶される。これらの複数解は、例えば断層画像上に重ね合わされたアニメ形状等の形態で臨床医に表示されることが可能であり、定性的に表現された解の組が臨床医に提供される。そして、機能モジュール28が形状サンプル26にアクセスし、複数形状26から心臓機能パラメータ及び統計パラメータ30、例えば駆出率、拡張末期容量、収縮末期容量、1回拍出量、心臓壁の厚さ等を計算する。
【0018】
図には例示的な機能パラメータとして駆出率が示されている。従来技術のように単一の駆出率が計算されるのではなく、本発明では形状メモリ26内の複数形状から複数の駆出率が計算され、また、この複数の駆出率から統計パラメータが計算される。図では、例として、計算された駆出率32の各々に対する相対頻度すなわち確率34を有するヒストグラムが計算されている。そして、機能パラメータ及び統計パラメータ30は、臨床医又は診断イメージングシステム10の他のユーザによる分析のため、表示モジュール36を介して表示装置38上に提示される。
【0019】
表示はヒストグラムのような図形形式、中央値及び標準偏差のような数値形式、またはこれらに類する形式とすることができる。このようにして、複数解とともにそれらの信頼度の目安が臨床医に提示される。ヒストグラムの場合、最も有望な解は確実性の程度が高いかどうか、また他方では、より低確率の解を示しながらも広範囲に及ぶ比較的高確率の解によって囲まれているかどうか、臨床医は簡単に決定できる場合がある。現状の技術と異なり、関連する統計情報が解と同時に提供されるので、不確実性の程度が容易に見逃されることはない。
【0020】
あるいは、アニメーションモジュール39が、断層画像上に重ね合わされた先述のアニメ形状の形態で複数解を表示し、定性的に表現された解の組を臨床医に提供する。アニメーション手順は所定の基準に従って順序付けられてもよい。所定の基準には、例えば、低確率から高確率へ、参照形状から最も掛け離れたものから参照形状に最も近いものへ等々がある。アニメーションはまた、最も有望な形状に重ね合わされてもよい。
【0021】
形状モジュール24が形状サンプル26の計算に使用する一手法は、W.R.Gilks、S.Richardson及びD.J.Spiegelhalter著「Markov Chain Monte Carlo in Practice」(Chapman and Hall、1966年)に記載されるようなマルコフ連鎖アルゴリズムの使用を含む。問題の時間的な構成要素を取り扱うためには、M.Isard及びA.Blake著「Condensation conditional density propagation for visual tracking」(International Journal of Computer Vision、1998年)のような逐次的な手法がある。
【0022】
一般的な手法は、区分化問題の解の空間分布を記述するベイズ確率分布を構築すること、及び、この確率分布の標本群を生成することである。画像についてy、器官の形状についてzと表記することにすると、形状の条件付き分布π(z|y)は、画像を仮定した下で、次のように表現される:
【0023】
【数1】

ここで、π(z|y)は形状zの尤度であり、π(z)は事前モデルである。事前モデルは形状についての先の知見を表しており、それは形状を描写するために用いられるパラメータ(例えば、器官形状を表すメッシュの節の座標、又は球面調和関数に基づく表面の分解係数等)の確率分布である。尤度モデルは決められた形状についての画像構成(例えば、グレー値の統計分布等)を表しており、画像に対する形状の適合度の指標と解釈され得る。区分化計算のために選択された事前モデル及び尤度モデルはベイズモデルを形成する。形状zから推定されるパラメータの統計データは機能f(z)の確率分布π(z|y)の下での統計期待値として次のように表現され得る:
【0024】
【数2】

例えば、ρ(z)がzの駆出率を表すとすると、値ρ0を超える確率は次のように表現される:
【0025】
【数3】

ここで、lIは間隔Iでのダミー関数(indicatrice function)を表す。分布π(z|y)の標本(z1、…、zn)を生成することにより、モンテカルロ積分でこの積分を直接的に計算し、次の近似式を使用することが可能である:
【0026】
【数4】

機能パラメータの統計データを計算することは、故に、ベイズ確率分布π(z|y)の有限数の標本群を生成することを必要とする。これは、例えばベイズ確率分布を定常分布として有するマルコフ連鎖を生成することによって為され得る(詳細は「Markov Chain Monte Carlo in Practice」参照)。標本群は考えられる解の組の範囲に及ぶ。時間的な断層シーケンスが区分化される場合、区分は一連の時間的な形状群に属する。このような標本群は逐次モンテカルロ法を用いて連続して生成され得る。例えば、最初の時間的データセットについて、容量を表す有限数の形状が生成される。続く時間ステップでは、次の形状セットを予測するために動作モデルが用いられる。例えば、単純な動作モデルでは、心筋形状は各時間ステップにおいて一定の係数で収縮すると仮定される。各サンプルの影響力は、新しい時間ステップでサンプリングされる形状の尤度値に依存するものであり、計算されてモンテカルロ積分に使用される。逐次モンテカルロ法は技術的に周知であり、例えば金融計算やトラッキング等のその他の応用にも使用されている。この方法は、粒子フィルタリングとも呼ばれ、対象の動きに遅れずに追従することに有用である。
【0027】
心臓、特に心筋形状及び容積の磁気共鳴イメージングを参照して本発明について述べてきたが、本発明は他のイメージング技術、及びモデル化可能な任意の形状にも等しく十分に適用されることは理解されるところである。また、図示された統計情報はヒストグラムであるが、計算される統計情報は、例えば標準偏差や信頼区間等の如何なる有用なパラメータであってもよい。
【0028】
好ましい一実施形態を参照して本発明について述べてきた。また、これに代わる幾つかの実施形態に関しても述べてきた。本発明のこれら及び他の変更、改変は、この詳細な説明を読んで理解した者によって想到されるところである。本発明は、添付の請求項又はそれに等価なものの範囲内に入る限りにおいて、そのような全ての変更、代替及び改変を含むものとして解釈されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に従った心臓の機能パラメータの自動評価を用いる磁気共鳴イメージングシステムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の診断画像を該被検体の複数サンプルから確率論的モデルに基づいて区分化する方法であって:
前記画像を仮定した下で形状の条件付き分布を記述するベイズモデルに従って前記サンプル群を生成するステップ;
サンプリングの結果としてそれぞれの前記サンプル群の各々について少なくとも1つの機能パラメータを導出するステップ;及び
導出された各パラメータについて不確実性を示す値を評価するステップ;
を有する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって:
動的モデル及び確率的モデルの少なくとも1つを用いて遅れずに前記サンプル群を増加させるステップ;
をさらに有する方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記不確実性を示す値を評価するステップが:
前記機能パラメータに対する確率のヒストグラムを導出することを含むところの方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記不確実性を示す値を評価するステップが:
前記機能パラメータが所定の閾値より小さい確率又は大きい確率を導出することを含むところの方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、前記不確実性を示す値を評価するステップが:
信頼区間を導出することを含むところの方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記少なくとも1つの機能パラメータが:
拡張末期の左心室容量;
収縮末期の左心室容量;
1回拍出量;
駆出率;
心臓壁の厚さ;及び
虚血領域又は梗塞領域の範囲;
を含む心臓の機能パラメータ:
心筋の緊張;及び
局所壁運動;
を含む心臓の動作パラメータ:並びに
皮質厚;
脳室容量;
組織容量;及び
腫瘍の容積進展;
を含む脳の性質;
の少なくとも1つから選択されるところの方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記診断画像が:
X線画像;
CT画像;
MR画像;
超音波画像;
SPECT画像;及び
PET画像;
の少なくとも1つから選択されるところの方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記診断画像が:
関心領域の複数の断層画像セットであり、各々の断層画像セットが該関心領域の時間進展を提示するように遅れずに置換される複数の断層画像セット
を含むところの方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、各々の断層が、器官と周囲組織との間の接合部分であり該接合部分の位置が不確定性の範囲内で確定可能な接合部分を描写し、且つ前記サンプル群を生成するステップが:
各々の断層セットについて前記器官の複数の形状を導出することを含むところの方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって:
前記導出された形状をセット間での接合部分の位置変化の予測に従って調整するステップ;
をさらに有する方法。
【請求項11】
診断画像を生成する手段;及び
請求項1に記載の方法を実行するようにプログラムされたプロセッサ;
を有する診断イメージング装置。
【請求項12】
被検体の診断画像の確率論的モデルに基づく区分を生成する装置であって:
被検体の関心ボリューム領域のスキャンを実行するように構成された診断イメージングスキャナー;
該診断イメージングスキャナーからの前記関心ボリューム領域のスキャンデータを処理するように構成された処理システム;
前記スキャンデータを受け取り、且つ前記処理システムに記憶される前記関心領域の断層画像の束を生成するように構成された再構成モジュール;
前記画像を仮定した下で形状の条件付き分布を記述するベイズモデルに従って、前記断層画像の前記区分について複数解を表す複数の形状サンプルを計算するように構成された形状モジュール;
機能モジュールであり:
サンプリングの結果としてそれぞれのサンプル群の各々について少なくとも1つの機能パラメータを導出し;且つ
導出された各パラメータについて確率値を評価する;
ように構成された機能モジュール;並びに
前記少なくとも1つの機能パラメータ及びそれぞれの確率値を表示装置に表示するように構成された表示モジュール;
を有する装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置であって:
所定のシーケンス基準及び所定の重ね合わせ基準に従って前記複数解を表示装置に表示するように構成されたアニメーションモジュール;
をさらに有する装置。
【請求項14】
被検体の診断画像の確率論的モデルに基づく区分化を実行する診断イメージング装置であって:
前記画像を仮定した下で形状の条件付き分布を記述するベイズモデルに従って複数の形状サンプルを計算する計算手段;及び
それぞれのサンプル群の各々について少なくとも1つの機能パラメータを導出し、且つ導出された各パラメータについて確率値を評価する機能手段;
を有する装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、前記計算手段がさらに、動的モデル及び確率的モデルの少なくとも1つを用いて遅れずに前記標本群を増加させるように構成されているところの装置。
【請求項16】
請求項14に記載の装置であって、前記機能手段がさらに、前記機能パラメータに対する確率のヒストグラムを導出するように構成されているところの装置。
【請求項17】
請求項14に記載の装置であって、前記機能手段がさらに、前記機能パラメータが所定の閾値より小さい確率又は大きい確率を導出するように構成されているところの装置。
【請求項18】
請求項1に記載の装置であって、前記機能手段がさらに、信頼区間を導出するように構成されているところの装置。
【請求項19】
請求項14に記載の装置であって、前記少なくとも1つの機能パラメータが:
拡張末期の左心室容量;
収縮末期の左心室容量;
1回拍出量;
駆出率;
心臓壁の厚さ;及び
虚血領域又は梗塞領域の範囲;
を含む心臓の機能パラメータ:
心筋の緊張;及び
局所壁運動;
を含む心臓の動作パラメータ:並びに
皮質厚;
脳室容量;
組織容量;及び
腫瘍の容積進展;
を含む脳の性質;
の少なくとも1つから選択されるところの装置。
【請求項20】
請求項14に記載の装置であって:
被検体の関心ボリューム領域をスキャンするスキャン手段;
該スキャン手段から受け取った前記関心ボリューム領域のスキャンデータを処理する処理手段;
前記スキャンデータを受け取り且つ前記関心領域の複数の断層画像の束を生成する生成手段であり、各々の断層画像の束が遅れずに置換され、前記計算手段が前記複数の形状サンプルを形成するために前記断層画像の複数解を計算するところの生成手段;及び
少なくとも1つの機能パラメータ及びそれぞれの評価された確率値を表示する表示手段;
をさらに有する装置。
【請求項21】
請求項14に記載の装置であって:
所定のシーケンス基準及び所定の重ね合わせ基準に従って前記複数解をアニメ化し且つ表示するアニメ化手段;
をさらに有する装置。
【請求項22】
請求項20に記載の装置であって、前記スキャン手段が:
X線スキャン手段;
CTスキャン手段;
MRスキャン手段;
超音波スキャン手段;
PETスキャン手段;及び
SPECTスキャン手段;
の少なくとも1つを含むところの装置。
【請求項23】
請求項22に記載の装置であって、各々の断層が、器官と周囲組織との間の接合部分であり該接合部分の位置が不確定性の範囲内で確定可能な接合部分を描写し、且つ前記サンプル群を形成することが:
各々の断層セットについて前記器官の複数の形状を導出することを含むところの装置。
【請求項24】
請求項23に記載の装置であって、前記計算手段がさらに、前記導出された形状をセット間での接合部分の位置変化の予測に従って調整するように構成されているところの装置。

【図1】
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【公表番号】特表2007−521862(P2007−521862A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548516(P2006−548516)
【出願日】平成17年1月5日(2005.1.5)
【国際出願番号】PCT/IB2005/050060
【国際公開番号】WO2005/071615
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】