携帯型行動記録装置、及びプログラム
【課題】 ユーザーが行う行動を支援可能な携帯型行動記録装置を提供する。
【解決手段】 観光地に点在する、観光を推奨する観光スポットは二重丸のアイコンTRで示し、ユーザーが移動した経路は他と区別可能な経路線LTで示している。それにより、観光を推奨する観光スポットを通して、未来に行うのを推奨する行動を示す形で行動支援を行うと共に、ユーザーが観光した観光スポット(行動記録)を容易に確認できるようにする。アイコンTRで示す観光スポットを全てユーザーが訪れた場合には、その旨を通知する。
【解決手段】 観光地に点在する、観光を推奨する観光スポットは二重丸のアイコンTRで示し、ユーザーが移動した経路は他と区別可能な経路線LTで示している。それにより、観光を推奨する観光スポットを通して、未来に行うのを推奨する行動を示す形で行動支援を行うと共に、ユーザーが観光した観光スポット(行動記録)を容易に確認できるようにする。アイコンTRで示す観光スポットを全てユーザーが訪れた場合には、その旨を通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯するユーザーが行った行動の内容を表す行動情報を記録可能な携帯型行動記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体技術の進歩により、小型の電子機器にも様々な機能が搭載されるようになっている。搭載した機能を連携させ、より高い利便性を実現させることも行われている。そのような高い利便性を実現させたものとして、携帯型行動記録装置がある。その行動記録装置は、所持するユーザーが行った行動を記録、つまりその行動の内容を示す行動情報を記録可能なものである。記録された行動情報により、ユーザーは過去にどのような行動をしたのか確認できるようになっている。
【0003】
従来の携帯型行動記録装置としては、例えばユーザーの行動として、ユーザー(携帯型行動記録装置)が居た場所、つまり場所の移動を検出して、検出した場所、及び取得した映像をその日時と共に記録するものがある(特許文献1)。その従来の携帯型行動記録装置では、場所、或いは日時の指定により、その指定内容に対応する映像を見ることができるようにして、ユーザーが過去に行った行動を確認することを可能とさせている。
【0004】
特許文献1に記載の従来の携帯型行動記録装置を含め、従来の携帯型行動記録装置はユーザーが行った行動を記録することにのみ着目されている。より高い利便性を実現させるためには、携帯型行動記録装置を他の用途(アプリケーション)に用いることも重視すべきと考えられる。その他の用途としては、携帯型行動記録装置が備えるユーザーの行動を検出する機能に着目して、ユーザーが行う行動を支援することが考えられる。
【特許文献1】特開平10−122894号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、ユーザーが行う行動を支援可能な携帯型行動記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の携帯型行動記録装置は、携帯するユーザーが行った行動を記録可能なものであり、携帯するユーザーが行った行動を検出するための行動検出手段と、ユーザーが行う対象となる複数の行動を示すイベントデータを格納したデータ格納手段と、行動検出手段による検出結果を基に、データ格納手段に格納されたイベントデータが示す複数の行動のなかでユーザーが行った行動を特定する行動特定手段と、イベントデータが示す複数の行動を行動特定手段が全て特定した場合に、該複数の行動を全て行ったことをユーザーに通知する通知手段と、を具備する。
【0007】
なお、上記携帯型行動記録装置では、イベントデータが所定のエリア内に存在する場所を複数、示していた場合に、データ格納手段は、エリアを含む地図データが格納可能であり、行動検出手段は、携帯型行動記録装置が存在する位置をユーザーが行った行動の結果として検出し、行動特定手段は、行動検出手段が検出した位置を基に、イベントデータが示す複数の場所のなかでユーザーが訪れた場所を特定し、通知手段は、地図データを用いて表示装置上に地図を表示させると共に、ユーザーが訪れたと行動特定手段が特定した場所を該地図上に示す、ことが望ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、携帯するユーザーが行った行動の検出結果を基に、イベントデータが示す複数の行動のなかでユーザーが行った行動を特定し、そのイベントデータが示す複数の行動を全て特定した場合に、その複数の行動を全て行ったことをユーザーに通知する。それにより、ユーザーは自身がイベントデータの示す複数の行動を全て行ったか否か知ることができる。言い換えれば、複数の行動のなかで行っていない行動の存在を知ることができる。このため、自身が行った行動の確認の他に、複数の行動を全て行うように支援する(促す)ことができることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態による携帯型行動記録装置を所持するユーザーに対する行動支援方法を説明する図である。
【0010】
複数の観光スポットが点在する観光地を訪れた人は、より多くの観光スポットに行くことを希望すると考えられる。一度も訪れたことのない人であれば、全ての観光スポットに行きたいと希望する人も少なくないと考えられる。本実施形態は、そのような人を想定し、観光地に点在する、観光を推奨する観光スポットの観光を支援可能としたものである。
【0011】
図1に地図を示す会津若松市は、有名な観光地の一つであり、鶴ヶ城、飯盛山、会津武家屋敷等の複数の観光スポットが点在している。そのような観光を推奨する観光スポットは図中、二重丸のアイコンTRで示し、ユーザーが移動した経路は他と区別可能な線(以降「経路線」)LTで示している。それにより、観光を推奨する観光スポットを通して、未来に行うのを推奨する行動を示す形で行動支援を行うと共に、ユーザーが観光した観光スポット(行動記録)を容易に確認できるようにしている。
【0012】
図1には、鉛筆の形をしたアイコンであるペンマークME、カメラの形をしたアイコンであるカメラマークCAが配置されている。そのペンマークMEは、そのマークMEが配置された場所でユーザーが作成した文章を保存したことを示している。カメラマークCAは、そのマークCAが配置された場所で行った撮影で得られた画像が保存されていることを示している。そのようにして本実施形態では、文章作成、画像撮影等のユーザーの行動は場所と関連付けて保存するようにして、後での行動の確認を容易に行えるようにしている。場所(位置)自体は日時と関連付けている。
【0013】
以降は、図1に示すような行動支援、及び行動記録の実現方法について具体的に説明する。ここでは混乱を避けるため、図1に示すような行動支援、及び行動記録のみを行う場合を例にとって説明することとする。
【0014】
図2は、本実施形態による携帯型行動記録装置の構成を示す図である。その携帯型行動記録装置(以降「記録装置」と略記)は、例えば携帯電話機、或いはPDAといった小型の携帯端末装置上に実現されたものである。図2に示すように、アンテナ201を介して通信を行う通信部202と、装置全体の制御を行うCPU203と、CPU203が実行するプログラムや各種制御用データを格納したプログラムROM204と、CPU203がワークに用いるワークRAM205と、日時を計時する内部時計206と、記録装置自身の現在地を測位するためのGPS部207と、撮影用のカメラ部208と、文字等を含む各種データの入力が可能な文字入力部209と、例えばLCDである表示部210と、不揮発性の記憶装置であるメモリ部211と、を備えた構成となっている。ここでは以降、便宜的に、記録装置は携帯電話機上に搭載されていると想定する。
【0015】
上記文字入力部209は、各種キーを備えた汎用の入力装置である。文章の入力の他に、カメラ部208による撮影の指示、及び各種設定等にも用いられる。図1に示すような地図を表示するための地図データは、通信部202を介して取得し、ワークRAM205、或いはメモリ部211に保存するようになっている。また、観光を推奨する複数の観光スポットの位置、つまりユーザーに推奨する行動を示すデータ(以降「イベントデータ」)も通信部202を介して取得し、ワークRAM205、或いはメモリ部211に保存するようになっている。
【0016】
そのイベントデータは、例えば図5に示すデータ構成となっている。その図5は、データ構成を表形式で表したものであり、「都市名」項目に表記された「会津若松市」はユーザーが行動対象とするエリアである観光地を表す識別用情報に相当する。「場所名」項目に表記された「鶴ヶ城」「飯盛山」「武家屋敷」は何れも推奨する観光スポットの名称(場所名)を表している。「位置情報」項目に表記された数値は、対応する観光スポットが存在する位置(代表位置)を表している。そのようなデータ構成を採用したことにより、GPS部207により測位した現在地から観光スポットを訪れたか否か判定可能となっている。
【0017】
地図上に配置される各種アイコンTR、ME或いはCAの表示用データは、例えばプログラムROM204に格納されている。それによりCPU203は、プログラムROM204に格納されている表示用データを用いて地図上に各種アイコンTR、ME或いはCAを配置した画像(データ)を生成し、生成した画像を表示部210に出力することにより、図1に示すような画像表示を実現させる。経路線LTは、GPS部207により測位した位置を結ぶ線を予め定めた色、幅で示すことにより表示させる。
【0018】
図4は、行動記録により保存される情報を説明する図である。その図4は、保存される情報(以降「行動記録情報」)を表形式で表したものである。図4中、「時刻」項目では日時を示す日時情報、「位置情報」項目では測位により得られた現在地を示す位置情報(緯度・経度情報)、「画像情報」及び「文字情報」項目では対応する日時情報、或いは位置情報に関連付けられた(日時情報、或いは位置情報が付された形の)画像情報、及び文字情報がそれぞれ示されている。例えば日時情報が「2007/12/06/8:10」となっている行では、その日時情報が示す日時に文章として文字情報Aが保存されたことを表している。同様に日時情報が「2007/12/06/8:34」となっている行では、その日時情報が示す日時に撮影された画像として画像情報Aが保存されたことを表している。それにより、日時、或いは場所から対応する文章、或いは画像の抽出を可能としている。この行動記録情報は、メモリ部211に保存される。
【0019】
図3は、記録装置と通信を行うサーバーの構成を示す図である。そのサーバーは、図3に示すように、例えば不図示の通信ネットワークを介して通信を行うための通信部301と、サーバー全体の制御を行うCPU302と、図5に示すようなイベントデータを複数、格納したイベントデータメモリ303と、例えばイベントデータ単位で地図データを格納した地図データメモリ304と、CPU302が実行するプログラム等を格納したプログラムROM305と、CPU302がワークに用いるワークRAM306と、を備えている。
【0020】
上記構成のサーバーは、例えばインターネットに接続されたものである。記録装置とは、通信部301を用いて、インターネット、及び携帯電話網を介した通信を行う。その通信により記録装置から要求されたイベントデータ、或いは地図データをイベントデータメモリ303、或いは地図データメモリ304から読み出して、その記録装置に送信する。それにより、記録装置による図1に示すような画像表示を可能とさせる。
【0021】
以降は、図6〜図11に示す各処理のフローチャートを参照して、上記記録装置、及びサーバーの動作について詳細に説明する。図6〜図10は、記録装置が実行する各処理のフローチャート、図11はサーバーが実行する処理のフローチャートをそれぞれ示している。
【0022】
図6〜図9は、行動支援/記録処理のフローチャートである。この記録処理は、図1に示すように、ユーザーに推奨する行動を提示すると共に、実際に行われた行動の内容を記録するために実行される処理を抜粋してその流れを示したものであり、CPU203がプログラムROM204に格納されたアプリケーション・プログラムを実行することで実現される。始めに図6〜図9を参照して、その記録処理について詳細に説明する。そのアプリケーション・プログラム(以降「行動記録アプリケーション」と呼ぶ)の起動は、特に詳細な説明は省略するが、文字入力部209への操作によって実現される。本実施形態による記録装置は、この行動記録アプリケーションを実行可能とすることで携帯電話機上に搭載されている。
【0023】
先ず、ステップS601では、イニシャライズを行い、ワークRAM205内に作業領域を確保する。続くステップS602では、イベントデータの取得をユーザーが指示したか否か判定する。文字入力部209を操作してイベントデータの取得をユーザーが指示した場合、判定はYESとなってステップS603に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップS611に移行する。
【0024】
ステップS603では、GPS部207を起動させ、次のステップS604では、GPS部207により測位した位置(現在地)を示す位置情報を取得する。その位置情報とは、GPS部207が受信したGPS衛星からの信号により得られた緯度・経度情報である。その取得後は、通信部202を起動し(ステップS605)、ステップS604で取得した情報を通信部202により送信してその情報に対応するイベントデータを要求する(ステップS606)。その要求以降は、その要求によりサーバーからイベントデータを受信するのを待って(ステップS607)、受信したイベントデータをワークRAM205にストアし(ステップS608)、通信部202及びGPS部207をそれぞれ停止させてから(ステップS609、S610)、上記ステップS602に戻る。
【0025】
サーバーが管理するイベントデータのなかから、ユーザーが必要とするイベントデータを探すのは面倒である。このことから本実施形態では、ユーザーが自身の居る場所に対応するイベントデータをサーバー側で自動的に抽出して送信させるようにしている。それにより、より高い利便性を実現させている。
【0026】
上記ステップS602の判定がNOとなって移行するステップS611では、カメラ部208がオンとなっているか否か判定する。文字入力部209への操作により、カメラ部208による撮影が可能な状態となっている場合、判定はYESとなってステップS612に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって図7のステップS618に移行する。
【0027】
ステップS612では、文字入力部209への操作により撮影が指示されるのを待って撮影を行う。図4に示すように、撮影によって得られた画像(情報)は日時、及び場所(撮影場所)と関連付けるようになっている。このことから、ステップS612に続くステップS613〜S617では、GPS部207により撮影場所を測位し、内部時計206が計時する日時を取得し、測位した撮影場所を示す位置情報、及び日時を示す日時情報を関連付けて、言い換えればそれらを付加する形でメモリ部211に保存するための処理を行う。その処理の最後にGPS部207を停止させた後、上記ステップS602に戻る。そのような処理を実行することにより、撮影が行われた場合には、画像情報Aを表記した行(図4)の情報が行動記録情報として保存される。
【0028】
撮影を行って得られた画像をユーザーが保存させるとは限らない。保存を指示しない場合もある。このことからステップS613〜S617は、ユーザーが保存を指示した場合にのみ実行される。保存を指示しない場合には、ステップS612から上記ステップS602に戻ることになる。
【0029】
図7のステップS618では、文字入力部209がオンか否か判定する。文字入力部209を操作して、文字入力用のアプリケーション・プログラムを起動させた場合、判定はYESとなってステップS619に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップS627に移行する。
【0030】
ステップS619〜S621では、文字入力部209への操作により、文字入力用のアプリケーション・プログラムの終了が指示されるまでの間、文字入力部209への操作による文字入力を可能とするための処理を行う。それにより、ステップS619〜S621で形成される処理ループはステップS621の判定がYES、つまり文字入力(文字入力用のアプリケーション・プログラム)の終了がユーザーによって指示されるまで繰り返し実行される。その実行の繰り返しにより、ユーザーは文章の作成、及び作成した文章の保存を行えるようになっている。
【0031】
ステップS621の判定がYESとなるとステップS622に移行する。図4に示すように、文章作成によって得られた文章(文字情報)も画像と同様に、日時、及び場所(撮影場所)と関連付けるようになっている。このことから、ステップS622〜S626では、GPS部207により現在地を測位し、内部時計206が計時する日時を取得し、測位した現在地を示す位置情報、及び日時を示す日時情報を関連付けてメモリ部211に保存するための処理を行う。その処理の最後にGPS部207を停止させた後、図6の上記ステップS602に戻る。そのような処理を実行することにより、文章作成が行われた場合には、文章情報Aを表記した行の情報が行動記録情報として保存される。
【0032】
撮影と同様に、作成した文章をユーザーが保存させるとは限らない。保存を指示しない場合もある。このことからステップS622〜S626は、ユーザーが保存を指示した場合にのみ実行される。保存を指示しない場合には、ステップS621のYESの判定により上記ステップS602に戻ることになる。
【0033】
上記ステップS618の判定がNOとなって移行するステップS627では、地図表示スイッチがオンされたか否か判定する。その地図表示スイッチは、例えば、文字入力部209が備えた1スイッチ、或いは表示部201に表示したボタンである。そのようなスイッチ、或いはボタンに対する操作をユーザーが行った場合、判定はYESとなってステップS628に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって図9のステップS651に移行する。
【0034】
ステップS628では、メモリ部211にある位置情報を全て含むエリアを確定する。その確定後は、ステップS629で通信部202を起動させ、続くステップS630で確定のエリアを含む範囲の地図データの送付をサーバーに対して要求する。その要求を行った後は、地図データを受信するのを待って(ステップS631)、受信した地図データをメモリ部211にストアし(ステップS632)、通信部202を停止させる(ステップS632a)。確定するエリアは、位置情報を全て含む矩形状のエリアであり、そのエリアの地図データは、そのエリアの位置、及び大きさを示すデータ(エリアデータ)を送付して要求する。
【0035】
行動記録アプリケーションは、ユーザーが移動した経路を特定するために、その実行中、所定時間間隔で現在地を測位し、その測位によって得られた位置情報を日時情報とともにメモリ部211に保存するようにしている。図10は、そのために実行されるタイマインタラプト処理のフローチャートである。ステップS701でGPS部207が起動中か否か判定することにより、GPS部207が起動中でない場合にのみ、位置情報、及び日時情報をメモリ部211に保存するための処理(ステップS702〜S706)を実行するようになっている。これは、画像情報、或いは文章情報を保存する場合、関連付ける位置情報を取得するためにGPS部207を起動させるからである。つまり、同じ、或いは殆ど同じ日時に位置情報を取得・保存するようなことを回避するためである。
【0036】
本実施形態では、このインタラプト処理の実行結果として得られる位置情報、及び/或いは、文章等の保存により取得する位置情報を用いて、必要とするエリアの地図データをサーバーにユーザーの指示に応じて要求するようにしている。しかし、地図データは、イベントデータと関連したものである必要から、イベントデータの取得時に併せて取得するようにしても良い。逆に、地図データの取得に併せてイベントデータを取得するようにしても良い。
【0037】
ステップS632aに続くステップS633では、ストアした地図データを表示部210に表示させる。続くステップS634では、メモリ部211に行動記録情報として保存された位置情報、及び日時(時間)情報から、ユーザーが移動した経路(軌跡)を特定し、地図上に経路線LTとして表示(配置)する。その後はステップS635に移行する。
【0038】
保存した画像情報、及び文字情報は、図4に示すように、位置情報と関連付けている。ステップS635〜S640では、位置情報と関連付けた画像情報、或いは文字情報の存在を地図上に示すための処理が行われる。
【0039】
先ず、ステップS635では、メモリ部211に保存した位置情報(行動記録情報)のうち、画像情報、或いは文字情報が関連付けられたものを探す。続くステップS636では、探し出した位置情報に対応する地図上の位置を特定する。その後に移行するステップS637では、関連付けられているものは画像か否か判定する。その画像が関連付けられていた場合、判定はYESとなり、ステップS638で特定した位置にカメラマークCAを表示させた後、ステップS640に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ステップS639で特定した位置にペンマークMEを表示させてから、そのステップS640に移行する。
【0040】
ステップS640では、マークの地図表示が終了したか否か判定する。他に画像、或いは文章が関連付けられた位置情報が存在しない場合、判定はYESとなって図8のステップS641に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップS635に戻る。それにより、画像、或いは文章が関連付けられた別の位置情報の探索を行う。それにより、ペンマークME、或いはカメラマークCAが順次、地図上に配置されていることになる。
【0041】
図8のステップS641〜S650では、ペンマークME、或いはカメラマークCAで示される文章、或いは画像をユーザーの要求に応じて表示させるための処理が行われる。
先ず、ステップS641では、地図上の位置を指定する操作が行われたか否か判定する。その位置指定は、例えば文字入力部209を操作して行われる。より具体的には、例えば、文字入力部209を操作して、指定箇所を示すマークを地図上、移動させ、確定を指示することで行う。そのような操作をユーザーが行った場合、判定はYESとなってステップS644に移行する。そうでない場合には、つまり何れかのマークを選択しての決定を指示していない場合には、判定はNOとなり、次にステップS642で表示終了スイッチがオンされたか否か判定する。その表示終了スイッチは、地図表示の終了を指示するためのものであり、例えば文字入力部209が備えたスイッチのなかの1つ以上のスイッチにその機能が割り当てられている。その機能が割り当てられたスイッチをユーザーが操作した場合、判定はYESとなってステップS643に移行し、地図表示をクリアしてから、図6のステップS602に戻る。そうでない場合には、判定はNOとなってステップS641に戻る。それにより、ユーザーがマークを指定するか、或いは表示終了スイッチを操作するのを待つ。
【0042】
ステップS644では、指定されたマークの位置を確定させる。次のステップS645では、確定させた位置はマークME、或いはCAの何れかを配置させたポイント位置か否か判定する。それらの位置が所定の範囲内で一致した場合、判定はYESとなってステップS646に移行する。そうでない場合には判定はNOとなり、上記ステップS641に戻る。それにより、ユーザーの操作は無効として、再度、操作を行わせる。
【0043】
ステップS646では、指定された位置に対応する位置情報をメモリ部211より検索する。続くステップS647では、検索により得た位置情報に関連付けられた情報の種類を判定する。その情報が画像であった場合、その旨が判定されてステップS648に移行し、関連付けられた画像を表示部210に表示させる。その後にステップS649に移行し、表示のクリアを指示するための戻りスイッチをユーザーが操作するのを待って、図7のステップS633に戻る。その情報が文字であった場合には、その旨が判定されてステップS650に移行し、関連付けられた文字(文章)を表示部210に表示させる。その後にステップS649に移行し、表示のクリアを指示するための戻りスイッチをユーザーが操作するのを待って、図7のステップS633に戻る。戻りスイッチは、地図を表示させた状況時に、文字入力部209が備えたスイッチのなかでその機能が割り当てられる1スイッチである。
【0044】
図7のステップS627の判定がNOとなって移行する図9のステップS651では、イベント表示スイッチがオンされたか否か判定する。そのイベント表示スイッチは、サーバーから取得したイベントデータが示す場所を地図上に示すのを指示するためのスイッチであり、文字入力部209が備えたスイッチのなかの一つにその機能が割り当てられる。その表示スイッチをユーザーが操作した場合、判定はYESとなってステップS652に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、図6のステップS602に戻る。
【0045】
ステップS652では、メモリ部211にストアしたイベントデータ中の位置情報により示される場所を全て含むエリアを確定する。続くステップS653〜S658で実行される処理は、上述のステップS629〜S633で実行される処理と基本的に同じであるため、詳細は省略する。地図データの表示を終了することでステップS659に移行する。
【0046】
ステップS629〜S633の処理の実行により、必要な地図データを既に取得している可能性がある。このことからステップS653〜S658は、必要な地図データがメモリ部211に存在するか否か確認し、その確認の結果、必要な地図データが存在しないことが判明した場合にのみ実行される。その地図データが存在する場合には、次にステップS658に移行して、地図表示を行う。
【0047】
その地図表示後に移行するステップS659では、イベントデータ中の位置情報が示す場所を地図上にアイコンTRによりポイント表示すると共に、その場所名を表示させる。続くステップS660では、イベントデータ内の位置情報を一つ取り出す。その次のステップS661では、取り出した位置情報とほぼ同じ位置情報を持つ行動記録情報が存在するか否か判定する。取り出した位置情報が示す観光スポットをユーザーが訪れた場合、そのような行動記録情報が存在することになる。このため、その場合には、判定はYESとなり、ステップS663で表示させているアイコンTRを消去させてからステップS664に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってそのステップS664に移行する。
【0048】
ステップS664では、まだ調べていない位置情報がイベントデータ中に存在しないか否か判定する。そのような位置情報が存在する場合、判定はNOとなって上記ステップS660に戻る。そうでない場合には、判定はYESとなってステップS665に移行する。
【0049】
ステップS665では、イベントデータ中の位置情報によりポイント表示させたアイコンTRが存在しないか否か判定する。アイコンTRで示される場所をユーザーが全て訪れた場合、表示されているアイコンTRは存在しないことから、判定はYESとなってステップS666に移行し、イベントデータ中で示される全ての場所を訪れた旨を表示部210にメッセージ表示により通知する。その後はステップS667に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、判定はNOとなってそのステップS667に移行する。
【0050】
このようにして、イベント表示スイッチがオンされた場合、イベントデータが示す場所の表示に続けて、その場所のなかでユーザーが訪れた場所の消去が行われる。それにより、ユーザーがイベントデータが示す場所のなかで訪れていない場所を確認できるようにしている。そのような場所を確認できることにより、推奨した場所のなかで未だ訪れていない場所へ訪れるのを促せることとなる。
【0051】
なお、訪れていない場所は残し、訪れた場所は消去するようにしているが、表示色等を変えて両方、残すようにしても良い。それらの場所の表示/非表示を切り換えられるようにしても良い。このようなことから、訪れた場所をユーザーに示す方法も様々なものを採用できる。
【0052】
ステップS667では、終了スイッチがオンされるのを待つ。その終了スイッチは、文字入力部209が備えたスイッチのなかの一つに機能が割り当てられたものである。そのスイッチをユーザーが操作した場合、判定はYESとなってステップS668に移行し、表示部210の表示をクリアする。その後は図6のステップS602に戻る。
【0053】
図11は、サーバーが実行する情報提供処理のフローチャートである。この情報提供処理は、記録装置から要求された情報を提供するために実行する処理を抜粋してその流れを示したものである。最後に図11を参照して、その提供処理について詳細に説明する。
【0054】
先ず、ステップS901では、イニシャライズを行う。続くステップS902では、記録装置から何らかの要求を受信するのを待つ。その要求の受信により、ステップS903に移行する。
【0055】
ステップS903では、要求はイベントデータの要求か否か判定する。そのイベントデータの要求を受信した場合、判定はYESとなってステップS904に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップS909に移行する。
【0056】
ステップS904では、要求と併せて送信される位置情報を受信データ中から取り出すことで取得する。次のステップS905では、位置情報を含む都市(観光地)を検索する。その検索により、ユーザーが現在、居る場所を含むエリアを特定した後は、ステップS906に移行して、そのエリアに割り当てられたイベントデータをイベントデータメモリ303より検索する。その検索により抽出したイベントデータの記録装置への送信を終了してから(ステップS907、S910)、上記ステップ902に戻る。
【0057】
一方、ステップ909では、要求は地図データの要求か否か判定する。その地図データの要求を受信した場合、判定はYESとなってステップS910に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、上記ステップS902に戻る。
【0058】
ステップS910では、要求と併せて送信されるエリアデータを受信データ中から取り出すことで取得する。次のステップS911では、地図データメモリ304から、エリアデータで指定されるエリアの地図データを検索して抽出する。そのようにして得られた地図データの記録装置への送信を終了してから(ステップS912、S913)、上記ステップ902に戻る。
【0059】
なお、本実施形態では、イベントデータは予め用意しているが、そのイベントデータはユーザー自身が作成しても良い。つまり、自身が行こうとする場所の全てに行ったか否か確認するようにしても良い。このことから、ユーザーが行動の対象とする範囲は観光地や都市等に限定されるものではない。また、イベントデータが示す場所は通常、表示させないようにしているが、常に表示させるようにしても良い。つまり図1のように表示して、全ての推奨する場所をユーザーが訪れたことを契機に、その場所を示すアイコンTRを全て消去させるようにしても良い。このようなことから、イベントデータの表示方法やユーザーへの行動の促し方については様々な変形が可能である。
【0060】
ユーザーの位置の検出については、GPS以外の手段を用いることが可能である。例えば推奨する場所に狭い範囲で無線通信が可能な装置を設置していた場合には、その装置と通信を行えたか否かにより、その場所をユーザーが訪れたか否か判定することができる。このことから、推奨する場所に応じて、位置検出を行う手段を用意しても良い。
【0061】
本実施形態による記録装置は、CPU203がプログラムROM204に格納された行動記録アプリケーションを実行することで実現される。そのプログラムは光ディスクやフラッシュメモリ等の記録媒体に記録して配布しても良く、LAN、或いはインターネット等の通信ネットワークを介して配信できるようにしても良い。それにより、プログラムは通信ネットワークを介して配信する装置がアクセス可能であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本実施形態による携帯型行動記録装置を所持するユーザーに対する行動支援方法を説明する図である。
【図2】本実施形態による携帯型行動記録装置の構成を示す図である。
【図3】本実施形態による携帯型行動記録装置と通信を行うサーバーの構成を示す図である。
【図4】行動記録により保存される情報を説明する図である。
【図5】イベントデータのデータ構成を説明する図である。
【図6】行動支援/記録処理のフローチャートである。
【図7】行動支援/記録処理のフローチャートである(続き1)。
【図8】行動支援/記録処理のフローチャートである(続き2)。
【図9】行動支援/記録処理のフローチャートである(続き3)。
【図10】タイマインタラプト処理のフローチャートである。
【図11】情報提供処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
202、301 通信部
203、302 CPU
204、305 プログラムROM
205、306 ワークRAM
206 内部時計
207 GPS部
208 カメラ部
209 文字入力部
210 表示部
211 メモリ部
303 イベントデータメモリ
304 地図データメモリ
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯するユーザーが行った行動の内容を表す行動情報を記録可能な携帯型行動記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体技術の進歩により、小型の電子機器にも様々な機能が搭載されるようになっている。搭載した機能を連携させ、より高い利便性を実現させることも行われている。そのような高い利便性を実現させたものとして、携帯型行動記録装置がある。その行動記録装置は、所持するユーザーが行った行動を記録、つまりその行動の内容を示す行動情報を記録可能なものである。記録された行動情報により、ユーザーは過去にどのような行動をしたのか確認できるようになっている。
【0003】
従来の携帯型行動記録装置としては、例えばユーザーの行動として、ユーザー(携帯型行動記録装置)が居た場所、つまり場所の移動を検出して、検出した場所、及び取得した映像をその日時と共に記録するものがある(特許文献1)。その従来の携帯型行動記録装置では、場所、或いは日時の指定により、その指定内容に対応する映像を見ることができるようにして、ユーザーが過去に行った行動を確認することを可能とさせている。
【0004】
特許文献1に記載の従来の携帯型行動記録装置を含め、従来の携帯型行動記録装置はユーザーが行った行動を記録することにのみ着目されている。より高い利便性を実現させるためには、携帯型行動記録装置を他の用途(アプリケーション)に用いることも重視すべきと考えられる。その他の用途としては、携帯型行動記録装置が備えるユーザーの行動を検出する機能に着目して、ユーザーが行う行動を支援することが考えられる。
【特許文献1】特開平10−122894号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、ユーザーが行う行動を支援可能な携帯型行動記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の携帯型行動記録装置は、携帯するユーザーが行った行動を記録可能なものであり、携帯するユーザーが行った行動を検出するための行動検出手段と、ユーザーが行う対象となる複数の行動を示すイベントデータを格納したデータ格納手段と、行動検出手段による検出結果を基に、データ格納手段に格納されたイベントデータが示す複数の行動のなかでユーザーが行った行動を特定する行動特定手段と、イベントデータが示す複数の行動を行動特定手段が全て特定した場合に、該複数の行動を全て行ったことをユーザーに通知する通知手段と、を具備する。
【0007】
なお、上記携帯型行動記録装置では、イベントデータが所定のエリア内に存在する場所を複数、示していた場合に、データ格納手段は、エリアを含む地図データが格納可能であり、行動検出手段は、携帯型行動記録装置が存在する位置をユーザーが行った行動の結果として検出し、行動特定手段は、行動検出手段が検出した位置を基に、イベントデータが示す複数の場所のなかでユーザーが訪れた場所を特定し、通知手段は、地図データを用いて表示装置上に地図を表示させると共に、ユーザーが訪れたと行動特定手段が特定した場所を該地図上に示す、ことが望ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、携帯するユーザーが行った行動の検出結果を基に、イベントデータが示す複数の行動のなかでユーザーが行った行動を特定し、そのイベントデータが示す複数の行動を全て特定した場合に、その複数の行動を全て行ったことをユーザーに通知する。それにより、ユーザーは自身がイベントデータの示す複数の行動を全て行ったか否か知ることができる。言い換えれば、複数の行動のなかで行っていない行動の存在を知ることができる。このため、自身が行った行動の確認の他に、複数の行動を全て行うように支援する(促す)ことができることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態による携帯型行動記録装置を所持するユーザーに対する行動支援方法を説明する図である。
【0010】
複数の観光スポットが点在する観光地を訪れた人は、より多くの観光スポットに行くことを希望すると考えられる。一度も訪れたことのない人であれば、全ての観光スポットに行きたいと希望する人も少なくないと考えられる。本実施形態は、そのような人を想定し、観光地に点在する、観光を推奨する観光スポットの観光を支援可能としたものである。
【0011】
図1に地図を示す会津若松市は、有名な観光地の一つであり、鶴ヶ城、飯盛山、会津武家屋敷等の複数の観光スポットが点在している。そのような観光を推奨する観光スポットは図中、二重丸のアイコンTRで示し、ユーザーが移動した経路は他と区別可能な線(以降「経路線」)LTで示している。それにより、観光を推奨する観光スポットを通して、未来に行うのを推奨する行動を示す形で行動支援を行うと共に、ユーザーが観光した観光スポット(行動記録)を容易に確認できるようにしている。
【0012】
図1には、鉛筆の形をしたアイコンであるペンマークME、カメラの形をしたアイコンであるカメラマークCAが配置されている。そのペンマークMEは、そのマークMEが配置された場所でユーザーが作成した文章を保存したことを示している。カメラマークCAは、そのマークCAが配置された場所で行った撮影で得られた画像が保存されていることを示している。そのようにして本実施形態では、文章作成、画像撮影等のユーザーの行動は場所と関連付けて保存するようにして、後での行動の確認を容易に行えるようにしている。場所(位置)自体は日時と関連付けている。
【0013】
以降は、図1に示すような行動支援、及び行動記録の実現方法について具体的に説明する。ここでは混乱を避けるため、図1に示すような行動支援、及び行動記録のみを行う場合を例にとって説明することとする。
【0014】
図2は、本実施形態による携帯型行動記録装置の構成を示す図である。その携帯型行動記録装置(以降「記録装置」と略記)は、例えば携帯電話機、或いはPDAといった小型の携帯端末装置上に実現されたものである。図2に示すように、アンテナ201を介して通信を行う通信部202と、装置全体の制御を行うCPU203と、CPU203が実行するプログラムや各種制御用データを格納したプログラムROM204と、CPU203がワークに用いるワークRAM205と、日時を計時する内部時計206と、記録装置自身の現在地を測位するためのGPS部207と、撮影用のカメラ部208と、文字等を含む各種データの入力が可能な文字入力部209と、例えばLCDである表示部210と、不揮発性の記憶装置であるメモリ部211と、を備えた構成となっている。ここでは以降、便宜的に、記録装置は携帯電話機上に搭載されていると想定する。
【0015】
上記文字入力部209は、各種キーを備えた汎用の入力装置である。文章の入力の他に、カメラ部208による撮影の指示、及び各種設定等にも用いられる。図1に示すような地図を表示するための地図データは、通信部202を介して取得し、ワークRAM205、或いはメモリ部211に保存するようになっている。また、観光を推奨する複数の観光スポットの位置、つまりユーザーに推奨する行動を示すデータ(以降「イベントデータ」)も通信部202を介して取得し、ワークRAM205、或いはメモリ部211に保存するようになっている。
【0016】
そのイベントデータは、例えば図5に示すデータ構成となっている。その図5は、データ構成を表形式で表したものであり、「都市名」項目に表記された「会津若松市」はユーザーが行動対象とするエリアである観光地を表す識別用情報に相当する。「場所名」項目に表記された「鶴ヶ城」「飯盛山」「武家屋敷」は何れも推奨する観光スポットの名称(場所名)を表している。「位置情報」項目に表記された数値は、対応する観光スポットが存在する位置(代表位置)を表している。そのようなデータ構成を採用したことにより、GPS部207により測位した現在地から観光スポットを訪れたか否か判定可能となっている。
【0017】
地図上に配置される各種アイコンTR、ME或いはCAの表示用データは、例えばプログラムROM204に格納されている。それによりCPU203は、プログラムROM204に格納されている表示用データを用いて地図上に各種アイコンTR、ME或いはCAを配置した画像(データ)を生成し、生成した画像を表示部210に出力することにより、図1に示すような画像表示を実現させる。経路線LTは、GPS部207により測位した位置を結ぶ線を予め定めた色、幅で示すことにより表示させる。
【0018】
図4は、行動記録により保存される情報を説明する図である。その図4は、保存される情報(以降「行動記録情報」)を表形式で表したものである。図4中、「時刻」項目では日時を示す日時情報、「位置情報」項目では測位により得られた現在地を示す位置情報(緯度・経度情報)、「画像情報」及び「文字情報」項目では対応する日時情報、或いは位置情報に関連付けられた(日時情報、或いは位置情報が付された形の)画像情報、及び文字情報がそれぞれ示されている。例えば日時情報が「2007/12/06/8:10」となっている行では、その日時情報が示す日時に文章として文字情報Aが保存されたことを表している。同様に日時情報が「2007/12/06/8:34」となっている行では、その日時情報が示す日時に撮影された画像として画像情報Aが保存されたことを表している。それにより、日時、或いは場所から対応する文章、或いは画像の抽出を可能としている。この行動記録情報は、メモリ部211に保存される。
【0019】
図3は、記録装置と通信を行うサーバーの構成を示す図である。そのサーバーは、図3に示すように、例えば不図示の通信ネットワークを介して通信を行うための通信部301と、サーバー全体の制御を行うCPU302と、図5に示すようなイベントデータを複数、格納したイベントデータメモリ303と、例えばイベントデータ単位で地図データを格納した地図データメモリ304と、CPU302が実行するプログラム等を格納したプログラムROM305と、CPU302がワークに用いるワークRAM306と、を備えている。
【0020】
上記構成のサーバーは、例えばインターネットに接続されたものである。記録装置とは、通信部301を用いて、インターネット、及び携帯電話網を介した通信を行う。その通信により記録装置から要求されたイベントデータ、或いは地図データをイベントデータメモリ303、或いは地図データメモリ304から読み出して、その記録装置に送信する。それにより、記録装置による図1に示すような画像表示を可能とさせる。
【0021】
以降は、図6〜図11に示す各処理のフローチャートを参照して、上記記録装置、及びサーバーの動作について詳細に説明する。図6〜図10は、記録装置が実行する各処理のフローチャート、図11はサーバーが実行する処理のフローチャートをそれぞれ示している。
【0022】
図6〜図9は、行動支援/記録処理のフローチャートである。この記録処理は、図1に示すように、ユーザーに推奨する行動を提示すると共に、実際に行われた行動の内容を記録するために実行される処理を抜粋してその流れを示したものであり、CPU203がプログラムROM204に格納されたアプリケーション・プログラムを実行することで実現される。始めに図6〜図9を参照して、その記録処理について詳細に説明する。そのアプリケーション・プログラム(以降「行動記録アプリケーション」と呼ぶ)の起動は、特に詳細な説明は省略するが、文字入力部209への操作によって実現される。本実施形態による記録装置は、この行動記録アプリケーションを実行可能とすることで携帯電話機上に搭載されている。
【0023】
先ず、ステップS601では、イニシャライズを行い、ワークRAM205内に作業領域を確保する。続くステップS602では、イベントデータの取得をユーザーが指示したか否か判定する。文字入力部209を操作してイベントデータの取得をユーザーが指示した場合、判定はYESとなってステップS603に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップS611に移行する。
【0024】
ステップS603では、GPS部207を起動させ、次のステップS604では、GPS部207により測位した位置(現在地)を示す位置情報を取得する。その位置情報とは、GPS部207が受信したGPS衛星からの信号により得られた緯度・経度情報である。その取得後は、通信部202を起動し(ステップS605)、ステップS604で取得した情報を通信部202により送信してその情報に対応するイベントデータを要求する(ステップS606)。その要求以降は、その要求によりサーバーからイベントデータを受信するのを待って(ステップS607)、受信したイベントデータをワークRAM205にストアし(ステップS608)、通信部202及びGPS部207をそれぞれ停止させてから(ステップS609、S610)、上記ステップS602に戻る。
【0025】
サーバーが管理するイベントデータのなかから、ユーザーが必要とするイベントデータを探すのは面倒である。このことから本実施形態では、ユーザーが自身の居る場所に対応するイベントデータをサーバー側で自動的に抽出して送信させるようにしている。それにより、より高い利便性を実現させている。
【0026】
上記ステップS602の判定がNOとなって移行するステップS611では、カメラ部208がオンとなっているか否か判定する。文字入力部209への操作により、カメラ部208による撮影が可能な状態となっている場合、判定はYESとなってステップS612に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって図7のステップS618に移行する。
【0027】
ステップS612では、文字入力部209への操作により撮影が指示されるのを待って撮影を行う。図4に示すように、撮影によって得られた画像(情報)は日時、及び場所(撮影場所)と関連付けるようになっている。このことから、ステップS612に続くステップS613〜S617では、GPS部207により撮影場所を測位し、内部時計206が計時する日時を取得し、測位した撮影場所を示す位置情報、及び日時を示す日時情報を関連付けて、言い換えればそれらを付加する形でメモリ部211に保存するための処理を行う。その処理の最後にGPS部207を停止させた後、上記ステップS602に戻る。そのような処理を実行することにより、撮影が行われた場合には、画像情報Aを表記した行(図4)の情報が行動記録情報として保存される。
【0028】
撮影を行って得られた画像をユーザーが保存させるとは限らない。保存を指示しない場合もある。このことからステップS613〜S617は、ユーザーが保存を指示した場合にのみ実行される。保存を指示しない場合には、ステップS612から上記ステップS602に戻ることになる。
【0029】
図7のステップS618では、文字入力部209がオンか否か判定する。文字入力部209を操作して、文字入力用のアプリケーション・プログラムを起動させた場合、判定はYESとなってステップS619に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップS627に移行する。
【0030】
ステップS619〜S621では、文字入力部209への操作により、文字入力用のアプリケーション・プログラムの終了が指示されるまでの間、文字入力部209への操作による文字入力を可能とするための処理を行う。それにより、ステップS619〜S621で形成される処理ループはステップS621の判定がYES、つまり文字入力(文字入力用のアプリケーション・プログラム)の終了がユーザーによって指示されるまで繰り返し実行される。その実行の繰り返しにより、ユーザーは文章の作成、及び作成した文章の保存を行えるようになっている。
【0031】
ステップS621の判定がYESとなるとステップS622に移行する。図4に示すように、文章作成によって得られた文章(文字情報)も画像と同様に、日時、及び場所(撮影場所)と関連付けるようになっている。このことから、ステップS622〜S626では、GPS部207により現在地を測位し、内部時計206が計時する日時を取得し、測位した現在地を示す位置情報、及び日時を示す日時情報を関連付けてメモリ部211に保存するための処理を行う。その処理の最後にGPS部207を停止させた後、図6の上記ステップS602に戻る。そのような処理を実行することにより、文章作成が行われた場合には、文章情報Aを表記した行の情報が行動記録情報として保存される。
【0032】
撮影と同様に、作成した文章をユーザーが保存させるとは限らない。保存を指示しない場合もある。このことからステップS622〜S626は、ユーザーが保存を指示した場合にのみ実行される。保存を指示しない場合には、ステップS621のYESの判定により上記ステップS602に戻ることになる。
【0033】
上記ステップS618の判定がNOとなって移行するステップS627では、地図表示スイッチがオンされたか否か判定する。その地図表示スイッチは、例えば、文字入力部209が備えた1スイッチ、或いは表示部201に表示したボタンである。そのようなスイッチ、或いはボタンに対する操作をユーザーが行った場合、判定はYESとなってステップS628に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって図9のステップS651に移行する。
【0034】
ステップS628では、メモリ部211にある位置情報を全て含むエリアを確定する。その確定後は、ステップS629で通信部202を起動させ、続くステップS630で確定のエリアを含む範囲の地図データの送付をサーバーに対して要求する。その要求を行った後は、地図データを受信するのを待って(ステップS631)、受信した地図データをメモリ部211にストアし(ステップS632)、通信部202を停止させる(ステップS632a)。確定するエリアは、位置情報を全て含む矩形状のエリアであり、そのエリアの地図データは、そのエリアの位置、及び大きさを示すデータ(エリアデータ)を送付して要求する。
【0035】
行動記録アプリケーションは、ユーザーが移動した経路を特定するために、その実行中、所定時間間隔で現在地を測位し、その測位によって得られた位置情報を日時情報とともにメモリ部211に保存するようにしている。図10は、そのために実行されるタイマインタラプト処理のフローチャートである。ステップS701でGPS部207が起動中か否か判定することにより、GPS部207が起動中でない場合にのみ、位置情報、及び日時情報をメモリ部211に保存するための処理(ステップS702〜S706)を実行するようになっている。これは、画像情報、或いは文章情報を保存する場合、関連付ける位置情報を取得するためにGPS部207を起動させるからである。つまり、同じ、或いは殆ど同じ日時に位置情報を取得・保存するようなことを回避するためである。
【0036】
本実施形態では、このインタラプト処理の実行結果として得られる位置情報、及び/或いは、文章等の保存により取得する位置情報を用いて、必要とするエリアの地図データをサーバーにユーザーの指示に応じて要求するようにしている。しかし、地図データは、イベントデータと関連したものである必要から、イベントデータの取得時に併せて取得するようにしても良い。逆に、地図データの取得に併せてイベントデータを取得するようにしても良い。
【0037】
ステップS632aに続くステップS633では、ストアした地図データを表示部210に表示させる。続くステップS634では、メモリ部211に行動記録情報として保存された位置情報、及び日時(時間)情報から、ユーザーが移動した経路(軌跡)を特定し、地図上に経路線LTとして表示(配置)する。その後はステップS635に移行する。
【0038】
保存した画像情報、及び文字情報は、図4に示すように、位置情報と関連付けている。ステップS635〜S640では、位置情報と関連付けた画像情報、或いは文字情報の存在を地図上に示すための処理が行われる。
【0039】
先ず、ステップS635では、メモリ部211に保存した位置情報(行動記録情報)のうち、画像情報、或いは文字情報が関連付けられたものを探す。続くステップS636では、探し出した位置情報に対応する地図上の位置を特定する。その後に移行するステップS637では、関連付けられているものは画像か否か判定する。その画像が関連付けられていた場合、判定はYESとなり、ステップS638で特定した位置にカメラマークCAを表示させた後、ステップS640に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ステップS639で特定した位置にペンマークMEを表示させてから、そのステップS640に移行する。
【0040】
ステップS640では、マークの地図表示が終了したか否か判定する。他に画像、或いは文章が関連付けられた位置情報が存在しない場合、判定はYESとなって図8のステップS641に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップS635に戻る。それにより、画像、或いは文章が関連付けられた別の位置情報の探索を行う。それにより、ペンマークME、或いはカメラマークCAが順次、地図上に配置されていることになる。
【0041】
図8のステップS641〜S650では、ペンマークME、或いはカメラマークCAで示される文章、或いは画像をユーザーの要求に応じて表示させるための処理が行われる。
先ず、ステップS641では、地図上の位置を指定する操作が行われたか否か判定する。その位置指定は、例えば文字入力部209を操作して行われる。より具体的には、例えば、文字入力部209を操作して、指定箇所を示すマークを地図上、移動させ、確定を指示することで行う。そのような操作をユーザーが行った場合、判定はYESとなってステップS644に移行する。そうでない場合には、つまり何れかのマークを選択しての決定を指示していない場合には、判定はNOとなり、次にステップS642で表示終了スイッチがオンされたか否か判定する。その表示終了スイッチは、地図表示の終了を指示するためのものであり、例えば文字入力部209が備えたスイッチのなかの1つ以上のスイッチにその機能が割り当てられている。その機能が割り当てられたスイッチをユーザーが操作した場合、判定はYESとなってステップS643に移行し、地図表示をクリアしてから、図6のステップS602に戻る。そうでない場合には、判定はNOとなってステップS641に戻る。それにより、ユーザーがマークを指定するか、或いは表示終了スイッチを操作するのを待つ。
【0042】
ステップS644では、指定されたマークの位置を確定させる。次のステップS645では、確定させた位置はマークME、或いはCAの何れかを配置させたポイント位置か否か判定する。それらの位置が所定の範囲内で一致した場合、判定はYESとなってステップS646に移行する。そうでない場合には判定はNOとなり、上記ステップS641に戻る。それにより、ユーザーの操作は無効として、再度、操作を行わせる。
【0043】
ステップS646では、指定された位置に対応する位置情報をメモリ部211より検索する。続くステップS647では、検索により得た位置情報に関連付けられた情報の種類を判定する。その情報が画像であった場合、その旨が判定されてステップS648に移行し、関連付けられた画像を表示部210に表示させる。その後にステップS649に移行し、表示のクリアを指示するための戻りスイッチをユーザーが操作するのを待って、図7のステップS633に戻る。その情報が文字であった場合には、その旨が判定されてステップS650に移行し、関連付けられた文字(文章)を表示部210に表示させる。その後にステップS649に移行し、表示のクリアを指示するための戻りスイッチをユーザーが操作するのを待って、図7のステップS633に戻る。戻りスイッチは、地図を表示させた状況時に、文字入力部209が備えたスイッチのなかでその機能が割り当てられる1スイッチである。
【0044】
図7のステップS627の判定がNOとなって移行する図9のステップS651では、イベント表示スイッチがオンされたか否か判定する。そのイベント表示スイッチは、サーバーから取得したイベントデータが示す場所を地図上に示すのを指示するためのスイッチであり、文字入力部209が備えたスイッチのなかの一つにその機能が割り当てられる。その表示スイッチをユーザーが操作した場合、判定はYESとなってステップS652に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、図6のステップS602に戻る。
【0045】
ステップS652では、メモリ部211にストアしたイベントデータ中の位置情報により示される場所を全て含むエリアを確定する。続くステップS653〜S658で実行される処理は、上述のステップS629〜S633で実行される処理と基本的に同じであるため、詳細は省略する。地図データの表示を終了することでステップS659に移行する。
【0046】
ステップS629〜S633の処理の実行により、必要な地図データを既に取得している可能性がある。このことからステップS653〜S658は、必要な地図データがメモリ部211に存在するか否か確認し、その確認の結果、必要な地図データが存在しないことが判明した場合にのみ実行される。その地図データが存在する場合には、次にステップS658に移行して、地図表示を行う。
【0047】
その地図表示後に移行するステップS659では、イベントデータ中の位置情報が示す場所を地図上にアイコンTRによりポイント表示すると共に、その場所名を表示させる。続くステップS660では、イベントデータ内の位置情報を一つ取り出す。その次のステップS661では、取り出した位置情報とほぼ同じ位置情報を持つ行動記録情報が存在するか否か判定する。取り出した位置情報が示す観光スポットをユーザーが訪れた場合、そのような行動記録情報が存在することになる。このため、その場合には、判定はYESとなり、ステップS663で表示させているアイコンTRを消去させてからステップS664に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってそのステップS664に移行する。
【0048】
ステップS664では、まだ調べていない位置情報がイベントデータ中に存在しないか否か判定する。そのような位置情報が存在する場合、判定はNOとなって上記ステップS660に戻る。そうでない場合には、判定はYESとなってステップS665に移行する。
【0049】
ステップS665では、イベントデータ中の位置情報によりポイント表示させたアイコンTRが存在しないか否か判定する。アイコンTRで示される場所をユーザーが全て訪れた場合、表示されているアイコンTRは存在しないことから、判定はYESとなってステップS666に移行し、イベントデータ中で示される全ての場所を訪れた旨を表示部210にメッセージ表示により通知する。その後はステップS667に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、判定はNOとなってそのステップS667に移行する。
【0050】
このようにして、イベント表示スイッチがオンされた場合、イベントデータが示す場所の表示に続けて、その場所のなかでユーザーが訪れた場所の消去が行われる。それにより、ユーザーがイベントデータが示す場所のなかで訪れていない場所を確認できるようにしている。そのような場所を確認できることにより、推奨した場所のなかで未だ訪れていない場所へ訪れるのを促せることとなる。
【0051】
なお、訪れていない場所は残し、訪れた場所は消去するようにしているが、表示色等を変えて両方、残すようにしても良い。それらの場所の表示/非表示を切り換えられるようにしても良い。このようなことから、訪れた場所をユーザーに示す方法も様々なものを採用できる。
【0052】
ステップS667では、終了スイッチがオンされるのを待つ。その終了スイッチは、文字入力部209が備えたスイッチのなかの一つに機能が割り当てられたものである。そのスイッチをユーザーが操作した場合、判定はYESとなってステップS668に移行し、表示部210の表示をクリアする。その後は図6のステップS602に戻る。
【0053】
図11は、サーバーが実行する情報提供処理のフローチャートである。この情報提供処理は、記録装置から要求された情報を提供するために実行する処理を抜粋してその流れを示したものである。最後に図11を参照して、その提供処理について詳細に説明する。
【0054】
先ず、ステップS901では、イニシャライズを行う。続くステップS902では、記録装置から何らかの要求を受信するのを待つ。その要求の受信により、ステップS903に移行する。
【0055】
ステップS903では、要求はイベントデータの要求か否か判定する。そのイベントデータの要求を受信した場合、判定はYESとなってステップS904に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップS909に移行する。
【0056】
ステップS904では、要求と併せて送信される位置情報を受信データ中から取り出すことで取得する。次のステップS905では、位置情報を含む都市(観光地)を検索する。その検索により、ユーザーが現在、居る場所を含むエリアを特定した後は、ステップS906に移行して、そのエリアに割り当てられたイベントデータをイベントデータメモリ303より検索する。その検索により抽出したイベントデータの記録装置への送信を終了してから(ステップS907、S910)、上記ステップ902に戻る。
【0057】
一方、ステップ909では、要求は地図データの要求か否か判定する。その地図データの要求を受信した場合、判定はYESとなってステップS910に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、上記ステップS902に戻る。
【0058】
ステップS910では、要求と併せて送信されるエリアデータを受信データ中から取り出すことで取得する。次のステップS911では、地図データメモリ304から、エリアデータで指定されるエリアの地図データを検索して抽出する。そのようにして得られた地図データの記録装置への送信を終了してから(ステップS912、S913)、上記ステップ902に戻る。
【0059】
なお、本実施形態では、イベントデータは予め用意しているが、そのイベントデータはユーザー自身が作成しても良い。つまり、自身が行こうとする場所の全てに行ったか否か確認するようにしても良い。このことから、ユーザーが行動の対象とする範囲は観光地や都市等に限定されるものではない。また、イベントデータが示す場所は通常、表示させないようにしているが、常に表示させるようにしても良い。つまり図1のように表示して、全ての推奨する場所をユーザーが訪れたことを契機に、その場所を示すアイコンTRを全て消去させるようにしても良い。このようなことから、イベントデータの表示方法やユーザーへの行動の促し方については様々な変形が可能である。
【0060】
ユーザーの位置の検出については、GPS以外の手段を用いることが可能である。例えば推奨する場所に狭い範囲で無線通信が可能な装置を設置していた場合には、その装置と通信を行えたか否かにより、その場所をユーザーが訪れたか否か判定することができる。このことから、推奨する場所に応じて、位置検出を行う手段を用意しても良い。
【0061】
本実施形態による記録装置は、CPU203がプログラムROM204に格納された行動記録アプリケーションを実行することで実現される。そのプログラムは光ディスクやフラッシュメモリ等の記録媒体に記録して配布しても良く、LAN、或いはインターネット等の通信ネットワークを介して配信できるようにしても良い。それにより、プログラムは通信ネットワークを介して配信する装置がアクセス可能であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本実施形態による携帯型行動記録装置を所持するユーザーに対する行動支援方法を説明する図である。
【図2】本実施形態による携帯型行動記録装置の構成を示す図である。
【図3】本実施形態による携帯型行動記録装置と通信を行うサーバーの構成を示す図である。
【図4】行動記録により保存される情報を説明する図である。
【図5】イベントデータのデータ構成を説明する図である。
【図6】行動支援/記録処理のフローチャートである。
【図7】行動支援/記録処理のフローチャートである(続き1)。
【図8】行動支援/記録処理のフローチャートである(続き2)。
【図9】行動支援/記録処理のフローチャートである(続き3)。
【図10】タイマインタラプト処理のフローチャートである。
【図11】情報提供処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
202、301 通信部
203、302 CPU
204、305 プログラムROM
205、306 ワークRAM
206 内部時計
207 GPS部
208 カメラ部
209 文字入力部
210 表示部
211 メモリ部
303 イベントデータメモリ
304 地図データメモリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯するユーザーが行った行動を記録可能な携帯型行動記憶装置において、
携帯するユーザーが行った行動を検出するための行動検出手段と、
ユーザーが行う対象となる複数の行動を示すイベントデータを格納したデータ格納手段と、
前記行動検出手段による検出結果を基に、前記データ格納手段に格納されたイベントデータが示す複数の行動のなかでユーザーが行った行動を特定する行動特定手段と、
前記イベントデータが示す複数の行動を前記行動特定手段が全て特定した場合に、該複数の行動を全て行ったことをユーザーに通知する通知手段と、
を具備することを特徴とする携帯型行動記録装置。
【請求項2】
前記イベントデータが所定のエリア内に存在する場所を複数、示していた場合に、
前記データ格納手段は、前記エリアを含む地図データが格納可能であり、
前記行動検出手段は、前記携帯型行動記録装置が存在する位置をユーザーが行った行動の結果として検出し、
前記行動特定手段は、前記行動検出手段が検出した位置を基に、前記イベントデータが示す複数の場所のなかでユーザーが訪れた場所を特定し、
前記通知手段は、前記地図データを用いて表示装置上に地図を表示させると共に、ユーザーが訪れたと前記行動特定手段が特定した場所を該地図上に示す、
ことを特徴とする請求項1記載の携帯型行動記録装置。
【請求項3】
携帯するユーザーが行った行動を記録可能な携帯型行動記憶装置として使用可能なコンピュータに、
携帯するユーザーが行った行動を検出するための行動検出機能と、
前記行動検出機能による検出結果を基に、記憶装置に格納されたイベントデータが示す、ユーザーが行う対象となる複数の行動のなかでユーザーが行った行動を特定する行動特定機能と、
前記イベントデータが示す複数の行動を前記行動特定機能により全て特定した場合に、該複数の行動を全て行ったことをユーザーに通知する通知機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項1】
携帯するユーザーが行った行動を記録可能な携帯型行動記憶装置において、
携帯するユーザーが行った行動を検出するための行動検出手段と、
ユーザーが行う対象となる複数の行動を示すイベントデータを格納したデータ格納手段と、
前記行動検出手段による検出結果を基に、前記データ格納手段に格納されたイベントデータが示す複数の行動のなかでユーザーが行った行動を特定する行動特定手段と、
前記イベントデータが示す複数の行動を前記行動特定手段が全て特定した場合に、該複数の行動を全て行ったことをユーザーに通知する通知手段と、
を具備することを特徴とする携帯型行動記録装置。
【請求項2】
前記イベントデータが所定のエリア内に存在する場所を複数、示していた場合に、
前記データ格納手段は、前記エリアを含む地図データが格納可能であり、
前記行動検出手段は、前記携帯型行動記録装置が存在する位置をユーザーが行った行動の結果として検出し、
前記行動特定手段は、前記行動検出手段が検出した位置を基に、前記イベントデータが示す複数の場所のなかでユーザーが訪れた場所を特定し、
前記通知手段は、前記地図データを用いて表示装置上に地図を表示させると共に、ユーザーが訪れたと前記行動特定手段が特定した場所を該地図上に示す、
ことを特徴とする請求項1記載の携帯型行動記録装置。
【請求項3】
携帯するユーザーが行った行動を記録可能な携帯型行動記憶装置として使用可能なコンピュータに、
携帯するユーザーが行った行動を検出するための行動検出機能と、
前記行動検出機能による検出結果を基に、記憶装置に格納されたイベントデータが示す、ユーザーが行う対象となる複数の行動のなかでユーザーが行った行動を特定する行動特定機能と、
前記イベントデータが示す複数の行動を前記行動特定機能により全て特定した場合に、該複数の行動を全て行ったことをユーザーに通知する通知機能と、
を実現させるためのプログラム。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1】
【公開番号】特開2009−258313(P2009−258313A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−106221(P2008−106221)
【出願日】平成20年4月15日(2008.4.15)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月15日(2008.4.15)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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