説明

放送受信装置および携帯端末装置、ならびにこれらを用いた災害通知システムおよび災害通知方法

【課題】 緊急警報放送発生の通知および緊急災害情報を携帯端末装置に送信する際に、回線に与える影響を小さくすることができる放送受信装置および携帯端末装置、ならびにこれらを用いた災害通知システムおよび災害通知方法を提供する。
【解決手段】 放送局200から緊急警報放送信号を含む放送波を受信した放送受信装置であるハードディスクレコーダ300が、緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置である携帯電話装置400に対して通知する災害システムであって、携帯電話装置400は、放送局200からの緊急警報放送信号を受信すると、ハードディスクレコーダ300に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信し、通知不要信号を受信したハードディスクレコーダ300は携帯電話装置400に対する緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどの通知情報の送信を中止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送局から受信した緊急警報放送をユーザに対して通知する放送受信装置および前記緊急警報放送の通知が不要であることを通知する携帯端末装置、ならびにこれらを用いた災害通知システムおよび災害通知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地震などの天災や、火災、事故などの災害が発生するおそれのあるとき、または発生したときに、その地域の住民に対して警報、指示、詳細情報などの緊急災害情報を伝えるシステムとして、地方自治体による防災無線システムがある。これは、屋外に設置されている専用の拡声受信機(スピーカ)などを利用して音声やサイレンなどによって緊急災害情報を伝達するものである。
【0003】
また、放送局による緊急警報放送システムも知られている。たとえば非特許文献1には、放送局側から、緊急警報信号発生装置および既存の放送設備を利用して、警報音と緊急災害情報とを各家庭に設置されているテレビやラジオなどの放送受信機に送信する緊急警報放送システムについて記載されている。これにより、放送局からの放送を受信できる状況、すなわち放送受信機の電源が入っている状況であれば、各家庭に緊急災害情報を確実に伝達することができる。
【0004】
しかしながら上記防災無線システムにおいては、災害が発生するおそれのある、または発生した地域(以下、災害エリアと記す。)の外にあるスピーカからは緊急災害情報を得ることができない。また上記緊急警報放送システムにおいては、ユーザが放送受信機を視聴していない場合や放送受信機の近くにいない場合には、緊急警報情報を得ることができない。
【0005】
また、近年は電子機器の小型化が進み、これにともなって携帯型のテレビやラジオなどの携帯用放送受信機が普及している。しかし、緊急警報放送が災害エリアに対してのみに放送される場合には、災害エリアの外にいる人は上記携帯用放送受信機を持っていても災害エリアの緊急警報放送を得ることができない。したがって、災害エリア内に自宅など自分と関連のある建物があったり、肉親など自分に関連のある人が居たりする人は、その周辺で発生した災害情報を得ることができないという問題がある。
【0006】
そこで、上記のような問題を解決するために、特許文献1では、緊急放送番組の発生を検出した場合に、自動的にその緊急放送番組を録画し、録画開始直後あるいは録画終了直後にユーザに対して緊急放送番組の発生を装置の表示部へのメッセージ表示、あるいは光や警告音の発生により通知できるディジタル放送録画再生装置について開示されている。
このディジタル放送録画再生装置は、緊急放送の発生を外出時に携行しているあらかじめ登録された携帯端末に通知することも可能であり、災害エリア外にいる人でも、災害情報を得ることができる。
【0007】
【非特許文献1】日本放送協会(NHK)、“緊急警報放送”、[online]、[2006年9月29日検索]インターネット〈URL: HYPERLINK"http://www.nhk.or.jp/res/tvres5/h50100.htm"〉
【特許文献1】特開2006−109122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、大規模な災害の発生時には、警察、消防などへの緊急連絡、被災地の家族や親戚、友人、知人などの安否確認、お見舞い、問い合わせなどにより通話および電子電子メールなどの送受信が殺到するため、電話通信、データ通信の通信回線が逼迫する。このため、通信回線が著しくつながりにくい状態になったり、通信速度が著しく遅くなったりするなどの問題がある。したがって、特許文献1のように、登録されている全ての携帯端末に緊急放送の発生を通知すると、通信回線に与える影響が大きくなり、必要な通信の妨げになるおそれがある。
【0009】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、緊急警報放送発生の通知および緊急災害情報を携帯端末に送信する際に、回線に与える影響を小さくすることができる放送受信装置および携帯端末装置、ならびにこれらを用いた災害通知システムおよび災害通知方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信すると、前記緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知する放送受信装置であって、
前記放送局からの放送波を受信する第1の放送受信手段と、
前記携帯端末装置とデータ通信を行う第1の通信手段と、
前記緊急警報放送信号を前記第1の放送受信手段が受信すると、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報を、前記携帯端末装置に対して送信するよう前記第1の通信手段を制御する第1の制御手段とを備え、
前記第1の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第1の制御手段は、前記通知情報の送信が不要であることを示す通知不要信号を前記携帯端末装置から受信したかどうかを判断し、前記通知不要信号を受信したと判断した場合は、前記携帯端末装置に対する前記通知情報の送信を中止することを特徴とする放送受信装置である。
【0011】
また本発明の放送受信装置は、受信した前記緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータを記憶する記憶手段を備えることを特徴とする。
【0012】
また本発明の放送受信装置は、前記携帯端末装置に送信する前記通知情報は、前記記憶手段に記憶した緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータであることを特徴とする。
【0013】
また本発明は、放送受信装置が放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信したときに、前記緊急警報放送信号を受信したことが前記放送受信装置から通知される携帯端末装置であって、
前記放送局からの放送波を受信する第2の放送受信手段と、
前記放送波に基づいて、放送内容を示す少なくとも映像または音声のいずれか一方を出力する出力手段と、
前記放送受信装置とデータ通信を行う第2の通信手段と、
前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、受信した前記緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも映像または音声のいずれか一方を出力させるよう前記出力手段を制御する第2の制御手段とを備え、
前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第2の制御手段は、前記放送受信装置に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信することを特徴とする携帯端末装置である。
【0014】
また本発明の携帯端末装置は、前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第2の制御手段は、前記放送受信装置から前記通知がされたかどうかを判断し、前記通知がされたと判断した場合は、前記放送受信装置に対する前記通知不要信号の送信を中止することを特徴とする。
【0015】
また本発明の携帯端末装置は、前記出力手段は、少なくとも音、光、振動のうちいずれか1つにより前記緊急警報放送信号または前記通知がされたことを報知することを特徴とする。
【0016】
また本発明の携帯端末装置は、前記第2の放送受信手段が、少なくともテレビジョン放送波またはラジオ放送波のいずれか一方を受信可能であり、電話通信可能に構成される携帯電話装置もしくはパーソナルハンディフォンシステムであることを特徴とする。
【0017】
また本発明は、放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信した放送受信装置が、前記緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知する災害通知システムであって、
前記放送受信装置は、
前記放送局からの前記放送波を受信する第1の放送受信手段と、
前記携帯端末装置とデータ通信を行う第1の通信手段と、
前記緊急警報放送信号を前記第1の放送受信手段が受信すると、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報を、前記携帯端末装置に対して送信するよう前記第1の通信手段を制御する第1の制御手段とを備え、
前記携帯端末装置は、
前記放送局からの前記放送波を受信する第2の放送受信手段と、
前記放送波に基づいて、放送内容を示す少なくとも映像または音声のいずれか一方を出力する出力手段と、
前記放送受信装置とデータ通信を行う第2の通信手段と、
前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、受信した前記緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも映像または音声のいずれか一方を出力させるよう前記出力手段を制御する第2の制御手段とを備え、
前記携帯端末装置は、前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第2の制御手段が、前記放送受信装置に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信し、
前記放送受信装置は、前記第1の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第1の制御手段が、前記通知情報の送信が不要であることを示す通知不要信号を前記携帯端末装置から受信したかどうかを判断し、前記通知不要信号を受信したと判断した場合は、前記携帯端末装置に対する前記通知情報の送信を中止することを特徴とする災害通知システムである。
【0018】
また本発明は、放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信した放送受信装置が、前記緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知する災害通知方法であって、
前記携帯端末装置は、前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記放送受信装置に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信し、前記通知不要信号を受信した前記放送受信装置は、前記携帯端末装置に対する、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報の送信を中止することを特徴とする災害通知方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信すると、緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知する放送受信装置において、第1の放送受信手段が放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、第1の制御手段は、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報の送信が不要であることを示す通知不要信号を携帯端末装置から受信したかどうかを判断し、前記通知不要信号を受信したと判断した場合は、携帯端末装置に対する通知情報の送信を中止する。これにより、必要が無いときには、放送受信装置が携帯端末装置に対して通知情報を送信することを防ぐことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【0020】
また本発明によれば、前記放送受信装置は、受信した緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す、少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータを記憶する記憶手段を備えることが好ましい。これにより、携帯端末装置を所持し、緊急警報放送を受信できない状況にあったユーザに対して、記憶手段に記憶させた少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータを転送することができ、事後であってもユーザに緊急警報放送を視聴させることができる。
【0021】
また本発明によれば、携帯端末装置に送信する通知情報は、前記記憶手段に記憶した緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータであることが好ましい。これにより、携帯端末装置を所持し、緊急警報放送を受信できない状況にあったユーザは、緊急警報放送の発生のみでなく、放送内容についても詳細に知ることができる。
【0022】
また本発明によれば、放送受信装置が放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信したときに、緊急警報放送信号を受信したことが前記放送受信装置から通知される携帯端末装置において、第2の放送受信手段が放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、第2の制御手段は、前記放送受信装置に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信する。これにより、携帯端末装置が放送受信装置からの通知情報を受信することを防ぐことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【0023】
また本発明によれば、前記第2の放送受信手段が放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、前記第2の制御手段は、放送受信装置から前記通知がされたかどうかを判断し、前記通知がされたと判断した場合は、放送受信装置に対する通知不要信号の送信を中止する。これにより、不必要な通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響をより小さくすることができる。
【0024】
また本発明によれば、前記出力手段は、少なくとも音、光、振動のうちいずれか1つにより緊急警報放送信号または前記通知がされたことを報知することが好ましい。これにより、緊急警報放送信号または前記通知がされたことを素早く理解できるため、ユーザの混乱を防ぐことができる。
【0025】
また本発明によれば、前記携帯端末装置が、前記第2の放送受信手段が少なくともテレビジョン放送波またはラジオ放送波のいずれか一方を受信可能であり、電話通信可能に構成される携帯電話装置もしくはパーソナルハンディフォンシステムであることが好ましい。これにより、ユーザは携帯端末装置を手軽に携帯し持ち運ぶことが可能となるため、災害エリア外にいる場合においても、簡便に緊急警報放送を視聴することができる。
【0026】
また本発明によれば、災害通知システムは、放送受信装置と携帯端末装置とから構成され、携帯端末装置は、第2の放送受信手段が放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、第2の制御手段が、放送受信装置に対して緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報の通知が不要であることを示す通知不要信号を送信し、放送受信装置は、第1の放送受信手段が放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、第1の制御手段が、通知不要信号を携帯端末装置から受信したかどうかを判断し、通知不要信号を受信したと判断した場合は、携帯端末装置に対する前記通知情報の送信を中止する。これにより、携帯端末装置が放送受信装置からの不必要な通知情報を受信することを防ぐことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【0027】
また本発明によれば、放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信した放送受信装置が、緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知する災害通知方法において、携帯端末装置は、放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、放送受信装置に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信し、この通知不要信号を受信した放送受信装置は、携帯端末装置に対する、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報の送信を中止する。これにより、携帯端末装置が放送受信装置からの不必要な通知情報を受信することを防ぐことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の災害通知システムは、放送受信装置と携帯端末装置とから構成される。そして、携帯端末装置は、第2の放送受信手段が放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、第2の制御手段が、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報の通知が不要であることを示す通知不要信号を放送受信装置に対して送信し、放送受信装置は、第1の放送受信手段が放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、第1の制御手段が、通知不要信号を携帯端末装置から受信したかどうかを判断し、通知不要信号を受信したと判断した場合は、携帯端末装置に対する前記通知情報の送信を中止する。これにより、携帯端末装置が放送受信装置からの不必要な通知情報を受信することを防ぐことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【0029】
以下に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における災害通知システム1を概略的に示す構成図である。災害通知システム1は、図1に示すように、放送局200から緊急警報放送信号を含む放送波を受信した放送受信装置であるハードディスクレコーダ300が、前記緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置である携帯電話装置400に対して通知する災害通知システムである。
【0030】
以下に、災害通知システム1を構成するハードディスクレコーダ300と、携帯電話装置400について説明する。
【0031】
図2は、図1の災害通知システム1を構成するハードディスクレコーダ300の構成を概略的に示す構成図である。放送受信装置であるハードディスクレコーダ300は、放送局200からの緊急警報放送信号を含む放送波を受信可能な地域内にある家庭やオフィスなどに設置されている。ハードディスクレコーダ300の内部構成は、図2に示すように、アンテナ311と接続されるチューナ312、通信部313、大容量記憶部314、操作部315および記憶部316が、中央処理装置(Central Processing Unit;以下、CPUと記す。)317と接続されて構成される。
【0032】
アンテナ311は、放送局200の方向に向けて配置されており、放送局200から送信される放送波、たとえばテレビジョン放送波を受信する。チューナ312は、アンテナ311と接続されており、アンテナ311によって受信された複数のテレビジョン放送波の中からユーザの選択に応じて、たとえば日本放送協会(NHK)などの目的の放送局のチャンネルを選局し、選局された放送局のテレビジョン放送波に基づいた放送内容を示す画像データおよび音声データなどを大容量記憶部314に転送する。チューナ312は、第1の放送受信手段に相当する。
【0033】
通信部313は、ネットワーク318と接続され、このネットワーク318は基地局319を介して携帯電話装置400などの携帯端末装置などと無線通信によるデータ通信を行う。この際、放送内容を示す画像データおよび音声データなどを送受信する。ネットワーク318としては、特に限定されるものではないが、たとえばインターネット、無線LANおよび電話回線などが挙げられ、これらのネットワーク318により、録画予約を行うための電子番組ガイド(Electric Program guide;略称EPG)など様々な情報を受信することができる。通信部313は、第1の通信手段に相当する。
【0034】
大容量記憶部314は、エンコーダおよびデコーダを有しており、チューナ312から転送された画像データおよび音声データなどをエンコーダにより所定のファイル形式、たとえばMPEG(Moving Picture Experts Group phase)形式などの圧縮データに符号化圧縮し、この圧縮データを接続されているハードディスクドライブ(以下、HDDと記す。)へ出力する。HDDは、ハードディスク(以下、HDと記す。)を内蔵しており、前記圧縮データをファイル単位でHDに記録する。また、HDに記録された圧縮データはデコーダにより元の画像データおよび音声データなどに複号化伸張できる。大容量記憶部314は、記憶手段に相当する。
【0035】
操作部315は、ハードディスクレコーダ300の動作を操作するための操作手段であり、各種機能を設定または選択するファンクションキーなどのキーを備える。前記ファンクションキーとしては、たとえば録画処理を開始させるための録画キー、録画された録画データの再生処理を開始させるための再生キー、録画処理または再生処理を停止させるための停止キーなどが挙げられる。そして操作部315は、ユーザがキー操作を実行すると、そのキー操作に対応するキー操作検出信号をCPU317に入力する。CPU317は、入力されたキー操作検出信号を識別し、識別結果に応じた所定の処理、たとえば録画処理や再生処理などを実行する。
【0036】
記憶部316は、たとえばRAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only
Memory)などにより構成されており、CPU317がハードディスクレコーダ300を構成する各部位の動作を制御するためのプログラムやCPU317による制御命令などを記憶する。CPU317は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、ハードディスクレコーダ300を構成する各部位の動作の制御や、記憶部316から読出したプログラムの実行などを行う。上記記憶部316およびCPU317は、第1の制御手段に相当する。
【0037】
まず、ハードディスクレコーダ300の通常動作時における動作について説明する。
通常動作時において、ユーザから操作部315のキー操作により録画処理開始指示がなされると、CPU317は、アンテナ311に、放送局200からのテレビジョン放送波を受信させる。そしてチューナ312は、アンテナ311によって受信された複数のテレビジョン放送波の中からユーザの選択に応じて、たとえば日本放送協会(NHK)などの目的の放送局のチャンネルを選局し、選局された放送局のテレビジョン放送波に基づいた放送内容を示す画像データおよび音声データなどを大容量記憶部314に転送する。大容量記憶部314は、チューナ312から転送された画像データおよび音声データなどをエンコーダにより所定のファイル形式、たとえばMPEG形式などの圧縮データに符号化圧縮し、この圧縮データを接続されているHDDへ出力する。HDDは、前記圧縮データをファイル単位でHDに記録する。上記の録画処理は、ユーザから操作部315のキー操作により録画処理停止指示がなされるまで、または予約録画機能により、あらかじめ定められた録画時間、録画終了時刻が経過するまで続けられる。
【0038】
EPGを使って予約録画を行う場合に、ユーザから操作部315のキー操作により予約録画の指示がなされると、CPU317は、あらかじめ取得し記憶しておいたEPGに基づいて、テレビジョン受像機などの図示しない再生装置などの表示部に予約画面を表示する。そしてユーザは予約画面に基づいて目的の番組の録画予約を行うことができる。また、録画指示および予約録画の指示は、携帯電話装置400などの携帯端末装置から通信部313を介して電子メールなどによって行うことができる。そしてハードディスクレコーダ300は、受信した電子メールなどに含まれる指示に基づいて、録画処理を行う。
【0039】
CPU317は、携帯電話装置400などの携帯端末装置からの、画像データおよび音声データなどを録画した録画データの送信を行う通知処理を指示する通知信号を受信したと判断した場合には、通信部313に、HDに記録された各圧縮データを読出させ、これらの圧縮データをネットワークを介して電子メールにより携帯端末装置に送信させる。上記の構成では、圧縮データを送信する構成となっているが、特にこれに限定されるものではなく、たとえば大容量記憶部314に、HDに記録された圧縮データを元の画像データおよび音声データなどに複号化伸張させ、これらのデータをネットワークを介して携帯端末装置に送信する構成であってもよい。
【0040】
一方、CPU317が通知信号を受信していないと判断した場合には、上記通知処理は中止される。
【0041】
また、ユーザから操作部315のキー操作により録画データの再生処理開始指示がなされた場合には、CPU317は、大容量記憶部314にHDに記録された各圧縮データをデコーダにより元の画像データおよび音声データなどに複号化伸張させ、これらのデータをハードディスクレコーダ300と接続されているテレビジョン受像機などの図示しない再生装置に送信させる。
【0042】
次いで、ハードディスクレコーダ300の緊急警報放送信号受信時における動作について説明する。ハードディスクレコーダ300のチューナ312は、常時電力が供給され動作状態にある。そして、アンテナ311が受信する放送波を監視し、アンテナ311が緊急警報放送信号を含む放送波を受信したか否かを判断する。
【0043】
災害発生時に用いられる緊急警報放送信号には、東海大地震などの警戒宣言、知事や市町村長からの要請などを伝える第一種開始信号、津波警報が発せられたことを放送する第二種開始信号および上記開始信号の終了を示す終了信号の3種類の信号があり、緊急警報放送時には、上記開始信号と終了信号が一対として送出され、開始信号と終了信号との間に緊急警報放送が挿入される。したがって、緊急警報放送信号を含む放送波を受信したか否かを判断する方法としては、たとえば、放送局200からの第一種開始信号や第二種開始信号などの開始信号を検出する方法や通常の放送波と緊急警報放送信号を含む放送波との変調方式の違いを検出する方法などが挙げられる。
【0044】
そしてチューナ312は、アンテナ311が放送局200からの緊急警報放送信号を含む放送波を受信したと判断すると、緊急警報放送の開始を報知する緊急警報放送開始信号をCPU317に送信する。CPU317は、緊急警報放送開始信号を受信すると、チューナ312および大容量記憶部314に録画処理開始を指示する録画開始指示信号を送信する。そして録画開始指示信号を受信したチューナ312は、緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを大容量記憶部314に転送し、大容量記憶部314は、転送された画像データおよび音声データなどをエンコーダにより所定のファイル形式、たとえばMPEG形式などの圧縮データに符号化圧縮し、この圧縮データを接続されているHDDへ出力する。HDDは、前記圧縮データをファイル単位でHDに記録する。このとき、ハードディスクレコーダ300が、複数のチューナ312を備えており、通常動作時に使用されていないチューナ312がある場合には、そのチューナ312の1つを用いて緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどの転送を行ってもよい。
【0045】
アンテナ311が、緊急警報放送信号に含まれる緊急警報放送の終了を示す終了信号を受信すると、チューナ312は、緊急警報放送の終了を報知する緊急警報放送終了信号をCPU317に送信する。CPU317は、緊急警報放送終了信号を受信すると、チューナ312および大容量記憶部314に録画終了を指示する録画終了信号を送信する。チューナ312および大容量記憶部314は、録画終了信号を受信すると、上記録画処理を終了させる。
【0046】
またCPU317は、携帯電話装置400などの携帯端末装置から、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを録画した録画データなどの通知情報の通知が不要であることを示す通知不要信号を受信したか否かを判断する。そして通知不要信号を受信していないと判断した場合には、通信部313にHDに記録された各圧縮データを読出させ、これらの圧縮データをネットワークを介して電子メールにより携帯端末装置に送信させる。この際、電子メールの件名を「緊急警報放送発生」などとし、ユーザが緊急警報放送に関する情報であることを判断しやすいようにしておく。上記の構成では、圧縮データを送信する構成となっているが、特にこれに限定されるものではなく、たとえば大容量記憶部314に、HDに記録された圧縮データを元の画像データおよび音声データなどに複号化伸張させ、これらのデータをネットワークを介して携帯端末装置に送信する構成であってもよい。一方、通知不要信号を受信したと判断された場合には、上記通知処理は中止される。また、通知処理が途中である場合においても、通知処理を中止させる。
【0047】
なお上記実施形態では、通信部313による録画データの転送方法として電子メールを用いたが、特にこれに限定されるものではなく、たとえばストリーミング通信を用いてもよい。また電子メールを用いる場合においても、上記実施形態では電子メールの容量を減らすために圧縮データを送信したが、特にこれに限定されるものではない。またストリーミング通信を用いる場合は、録画処理が終了する前に録画途中の録画データの通知処理が行える構成であってもよく、これにより、より迅速に携帯端末装置を携帯しているユーザに緊急警報放送の発生とその内容を知らせることができる。
【0048】
また上記実施形態では、ユーザが緊急警報放送に関する情報であることを判断しやすくするために、電子メールの件名を「緊急警報放送発生」などとしたが、これに限定されるものではなく、たとえば緊急警報放送に関する情報であることを示すあらかじめ定められた定型文やファイルを本文に添付してもよい。また、ストリーミング通信を用いた場合であれば、ストリーミングの冒頭に緊急警報放送に関する情報であることを示す音声を入れる方法やストリーミング開始前に送信するSMIL(Synchronized Multimedia
Integration Language)などのファイルに、緊急警報放送に関する情報であることが判るような記述をしておく方法などが挙げられる。
【0049】
また、上記緊急警報放送の録画処理は、通知不要信号を受信したか否かにかかわらず行われることが好ましい。これにより、携帯端末装置を所持しているユーザが、地下鉄などの乗り物による移動などによって緊急警報放送を受信できない状況になった場合においても、後から上記録画データの通知処理を行うことにより緊急警報放送を視聴することができる。
【0050】
上述のように、本発明の第1の実施形態におけるハードディスクレコーダ300は、放送局200から緊急警報放送信号を含む放送波を受信すると、緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知する放送受信装置であって、第1の放送受信手段であるチューナ312が放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、第1の制御手段である記憶部316およびCPU317は、緊急警報放送の放送内容を示す画像データや音声データなどを含む録画データなどの通知情報の送信が不要であることを示す通知不要信号を携帯端末装置から受信したかどうかを判断し、通知不要信号を受信したと判断した場合は、携帯端末装置に対する通知情報の送信を中止する。これにより、必要が無いときにはハードディスクレコーダ300が携帯端末装置に対して通知情報を送信することを防ぐことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【0051】
またハードディスクレコーダ300は、受信した緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す、少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータを記憶する記憶手段である大容量記憶部314を備える。これにより、携帯端末装置を所持し、緊急警報放送を受信できない状況にあったユーザに対して、大容量記憶部314に記憶させた緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータを送信することができ、事後であってもユーザに緊急警報放送を視聴させることができる。またユーザは、緊急警報放送の発生のみでなく、放送内容についても詳細に知ることができる。
【0052】
図3は、図1の災害通知システム1を構成する携帯電話装置400の内部の構成を概略的に示す構成図であり、図4は、図3の携帯電話装置400の外観を示す斜視図である。
【0053】
携帯電話装置400の内部構成は、図3に示すように、テレビアンテナ410とテレビチューナ411とを含む放送受信部412、通信部413、表示部414、操作部415および記憶部416が、CPU417と接続されて構成される。これらの各構成部はハウジング418に収納される。ハウジング418は、たとえばプラスチックなどの合成樹脂などで形成される。ハウジング418の形状は、特に限定されるわけではないが、本実施形態では、直方体状の形状である。
【0054】
テレビアンテナ410は、図4に示すように、ハウジング418の長手方向一方側の上面部から外部に突出し軸線方向に伸縮自在に構成される部材であり、放送局200から送信される放送波、たとえばテレビジョン放送波を受信する。テレビチューナ411は、テレビアンテナ410と接続されており、テレビアンテナ410によって受信された複数のテレビジョン放送波の中からユーザの選択に応じて、たとえば日本放送協会(NHK)などの目的の放送局のチャンネルを選局し、選局されたテレビジョン放送波に基づいた放送内容を示す画像データおよび音声データなどを表示部414や記憶部416などに転送する。テレビアンテナ410とテレビチューナ411とを含む放送受信部412は、第2の放送受信手段に相当する。
【0055】
通信部413は、通信用アンテナを含んで構成され、ハウジング418内部に内蔵されており、ネットワーク318と接続される。そして、このネットワーク318は基地局319を介してハードディスクレコーダ300などの放送受信装置などと無線通信によるデータ通信を行う。この際、放送内容を示す画像データおよび音声データなどを送受信する。通信部413は、第2の通信手段に相当する。
【0056】
ハウジング418の厚み方向一方側の表面部には、受話部419、表示部414、操作部415、送話部420が、上部から下部に向って順に並んで設けられる。
【0057】
表示部414は、画像データなどの各種データの映像を表示させる。表示部414としては、特に限定されるものではないが、たとえば透過型、半透過型、反射型などの液晶表示素子によって実現されるディスプレイや、EL(Electro Luminescence)素子などによって実現されるディスプレイなどが挙げられる。
【0058】
受話部419は、たとえばスピーカなどによって構成される。受話部419は、たとえば通話時などに入力された受話信号を電気信号から音声信号に変換して受話音声などの音声を生成し、その音声を出力する。送話部420は、たとえばマイクロフォンなどによって構成される。送話部420は、たとえば通話時などに入力された送話音声などの音声を音声信号から電気信号に変換して送話信号を生成し、生成した送話信号をCPU417に入力する。表示部414および受話部419は出力手段に相当する。
【0059】
操作部415は、携帯電話装置400の動作を操作するための操作手段であり、たとえば数字および文字を入力するためのデータ入力キーや、携帯電話装置400の各種機能を設定または選択するファンクションキーや、電源のON・OFF状態を切換えるための電源キーなどから構成されるキーボードを含んで構成される。そして操作部415は、ユーザがキーボードのキー操作を実行すると、そのキー操作に対応するキー操作検出信号をCPU417に入力する。CPU417は、入力されたキー操作検出信号を識別し、識別結果に応じた所定の処理、たとえば電話帳ファイル内での電話番号の検索や、電話番号および画像データなどの記憶部416への入力などを実行する。
【0060】
ハウジング418の厚み方向他方側の背面部には電源保持部421が設けられ、主電源422が保持される。主電源422は、通信および映像や音声の出力などの各動作に必要な電力を携帯電話装置400の各構成部に供給する。主電源422としては、特に制限されるものではないが、たとえばリチウムイオンバッテリなどの二次電池が挙げられる。
【0061】
記憶部416は、たとえばRAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only
Memory)などにより構成されており、CPU417が携帯電話400を構成する各部位の動作を制御するためのプログラム、CPU417による制御命令、テレビアンテナ410および通信部413の通信用アンテナを介して受信した放送波に基づいた放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む各種データ、および電話番号、名前などの発信者識別情報などを記憶する。CPU417は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、携帯電話装置400を構成する各部位の動作の制御や、記憶部416から読出したプログラムの実行などを行う。記憶部416、CPU417は、第2の制御手段に相当する。
【0062】
以下に、携帯電話装置400の通常使用時における動作について説明する。携帯電話装置400は、電話通信、データ通信およびテレビジョン受信が可能である。
【0063】
電話発信時や受信時などにユーザから操作部415のキー操作により電話通信開始の指示がなされると、CPU417は、通信部413に通信用アンテナを介してネットワーク318と接続させ、基地局と無線通信を行わせる。受話時においてCPU417は、通信用アンテナが受信した所定の周波数帯域の電波に無線処理およびベースバンド処理などを施して受話信号を生成し、受話部419に入力する。受話部419は、入力された前記受話信号を電気信号から音声信号に変換して受話音声などの音声を生成し、その音声を出力する。送話時において、送話部420には通話時の送話音声が入力される。送話部420は、入力された送話音声を音声信号から電気信号に変換して送話信号を生成し、生成した送話信号をCPU417に入力する。そしてCPU417は、送話部420から与えられた送話信号にベースバンド処理および無線処理などを施して通信用アンテナから所定の周波数帯域の電波を基地局に向けて送信する。上記操作は、ユーザから操作部415のキー操作により電話通信終了の指示がなされるまで続けられる。
【0064】
電子メール送受信時などに、ユーザから操作部415のキー操作によりデータ通信開始の指示がなされると、CPU417は、通信部413に通信用アンテナを介してネットワーク318と接続させ、無線通信を行わせる。そして通信部413は、データ送受信時にはユーザが操作部415のキー操作などにより作成した文字データや、放送波に基づく放送内容を示す画像データや音声データなどを含む各種データなどをネットワークを介して電子メールなどにより他の携帯端末装置やハードディスクレコーダ300などの放送受信装置などと送受信する。
【0065】
またユーザから操作部415のキー操作によりテレビジョン受信開始の指示がなされると、CPU417は、テレビアンテナ410に、放送局200から送信されるテレビジョン放送波を受信させる。そしてテレビチューナ411は、テレビアンテナ410によって受信された複数のテレビジョン放送波の中からユーザの選択に応じて、たとえば日本放送協会(NHK)などの目的の放送局のチャンネルを選局し、選局されたテレビジョン放送波に基づく放送内容を示す画像データおよび音声データなどを表示部414および受話部419に転送する。表示部414は、転送された画像データなどの各種データの映像をディスプレイに表示させる。この際、音声データは受話部419に入力され、受話部419は、入力された音声データを音声信号に変換して音声を生成し、その音声を映像と同時に出力する。この動作は、ユーザから操作部415のキー操作によりテレビジョン受信終了の指示がなされるまで続けられる。
【0066】
またユーザは、ハードディスクレコーダ300などの放送受信装置などに録画しておいた録画内容を視聴したいときは、放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む録画データの送信を行う通知処理を指示する通知信号を上記データ通信により上記放送受信装置に送信することができる。そして上記データ通信により上記放送受信装置から録画データを受信することができる。受信した録画データは上記表示部414および受話部419により録画データに基づく音声と映像とを同時に出力させ、視聴することが可能である。
【0067】
次いで、携帯電話装置400の緊急警報放送信号受信時における動作について説明する。
【0068】
携帯電話装置400のテレビチューナ411は、常時電力が供給され動作状態にある。そして、テレビアンテナ410が受信する放送波を監視し、テレビアンテナ410が緊急警報放送信号を含む放送波を受信したか否かを判断する。緊急警報放送信号を含む放送波を受信したか否かを判断する方法としては、たとえば、放送局200からの第一種開始信号や第二種開始信号などの開始信号を検出する方法や通常の放送波と緊急警報放送信号を含む放送波との変調方式の違いを検出する方法などが挙げられる。そして、テレビアンテナ410が、放送局200からの緊急警報放送信号を含む放送波を受信したと判断されると、テレビチューナ411は、緊急警報放送の開始を報知する緊急警報放送開始信号をCPU417に送信する。CPU417は、緊急警報放送開始信号を受信すると、受話部419に緊急警報放送用着信音の出力による緊急警報放送の通知処理を指示する緊急警報放送通知開始信号を送信し、同時にテレビチューナ411および表示部414に緊急警報放送の再生処理開始を指示する緊急警報放送再生開始信号を送信する。
【0069】
受話部419は緊急警報放送通知開始信号を受信すると、あらかじめ入力されている緊急警報放送用着信音信号を電気信号から音声信号に変換して緊急放送用着信音を生成し、この緊急放送用着信音をあらかじめ定められた一定時間出力することによりユーザに緊急警報放送の発生を通知する。
【0070】
一方、緊急警報放送再生開始信号を受信すると、テレビチューナ411は緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを表示部414および受話部419に転送し、表示部414は、転送された画像データなどの各種データの映像をディスプレイに表示させる。この際、音声データは受話部419に入力され、受話部419は、入力された音声データを音声信号に変換して音声を生成し、その音声を映像と同時に出力する。なお、ユーザが他の番組などを視聴している場合や、他の操作をしている場合には強制的に画面を切換えて上記動作を実行することが好ましい。また、上記実施形態では緊急警報放送通知方法として着信音を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、たとえば受話部419による振動や表示部414による光などを用いてもよい。このように出力手段である表示部414や受話部419が、少なくとも音、光、振動のうちいずれか1つにより、緊急警報放送信号または緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを受信したことを示す通知がなされたことを報知することにより、ユーザが緊急警報放送に関する情報を受信したことを素早く理解できるため、ユーザの混乱を防ぐことができる。
【0071】
また、上記表示部414および受話部419による緊急警報放送の映像および音声の出力と同時に、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどの各種データを記憶部416に記憶させてもよい。
【0072】
テレビアンテナ410が、緊急警報放送信号に含まれる緊急警報放送の終了を示す終了信号を受信すると、テレビチューナ411は、緊急警報放送の終了を報知する緊急警報放送終了信号をCPU417に送信する。CPU417は、緊急警報放送終了信号を受信すると、テレビチューナ411、表示部414および受話部419に再生処理終了を指示する再生終了信号を送信する。テレビチューナ411、表示部414および受話部419は、再生終了信号を受信すると、上記再生処理を終了させる。
【0073】
CPU417は、通信部413により緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む録画データなどの通知情報の通知が不要であることを通知するあらかじめ定められた通知不要信号を通信アンテナを介してハードディスクレコーダ300などの放送受信装置に送信させる。なお上記実施形態では、上記通知情報の送信が不要であることを通知する方法として、信号の送信を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、たとえば電子メールによる方法や、電話通信を用いた方法であってもよい。
【0074】
次いで、ハードディスクレコーダ300などの放送受信装置から緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む録画データなどの通知情報などを受け取った場合の携帯電話装置400の動作について説明する。携帯電話装置400の通信部413は、常時電力が供給され動作状態にある。そして通信部413の通信用アンテナが、ハードディスクレコーダ300などの放送受信装置から緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む録画データなどの通知情報を、ネットワークを介して電子メールなどにより受信すると、通信部413は、緊急警報放送の開始を報知する緊急警報放送開始信号をCPU417に送信する。CPU417は、緊急警報放送開始信号を受信すると、受話部419に緊急警報放送用着信音の出力による緊急警報放送の通知処理を指示する緊急警報放送通知開始信号を送信し、同時に通信部413および表示部414に緊急警報放送の再生処理開始を指示する緊急警報放送再生開始信号を送信する。
【0075】
受話部419は緊急警報放送通知開始信号を受信すると、あらかじめ入力されている緊急警報放送用着信音信号を電気信号から音声信号に変換して緊急放送用着信音を生成し、この緊急放送用着信音をあらかじめ定められた一定時間出力することによりユーザに緊急警報放送の発生を通知する。
【0076】
一方、緊急警報放送再生開始信号を受信すると、通信部413は受信した緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む録画データなどの通知情報を表示部414および受話部419に転送し、表示部414は、転送された画像データなどの映像をディスプレイに表示させる。この際、音声データは受話部419に入力され、受話部419は、入力された音声データを音声信号に変換して音声を生成し、その音声を映像と同時に出力する。なお、ユーザが他の番組などを視聴している場合や、他の操作をしている場合には強制的に画面を切換えて上記動作を実行することが好ましい。
【0077】
また、上記実施形態では緊急警報放送通知方法として着信音を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、たとえば受話部419による振動や表示部414による光などを用いてもよい。このように出力手段である表示部414や受話部419が、少なくとも音、光、振動のうちいずれか1つにより、緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む録画データなどの通知情報を受信したことを示す通知がなされたことを報知することにより、ユーザが緊急警報放送に関する情報を受信したことを素早く理解できるため、ユーザの混乱を防ぐことができる。
【0078】
上記表示部414および受話部419による緊急警報放送の再生処理は、受信した上記録画データなどの通知情報を全て再生し終わると終了する。
【0079】
CPU417は、上記通知不要信号を送信する前に、ハードディスクレコーダ300などの放送受信装置からの緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む録画データなどの通知情報を受け取ったと判断した場合には、放送受信装置に対する上記通知不要信号の送信を中止させる。
【0080】
なお上記実施形態において、通信部413による通信方法がストリーミング通信を用いたものである場合は、まず着信音などにより緊急警報放送がハードディスクレコーダ300などの放送受信装置に録画されたことをユーザに通知した後に、ユーザの指示によってストリーミング通信による録画データの転送処理を開始させる構成であってもよい。
【0081】
上述のように、本発明の第1の実施形態における携帯電話装置400は、放送受信装置が放送局200から緊急警報放送信号を含む放送波を受信したときに、緊急警報放送信号を受信したことが放送受信装置から通知される携帯端末装置であって、第2の放送受信手段であるテレビアンテナ410とテレビチューナ411とを含む放送受信部412が放送局200からの緊急警報放送信号を受信すると、第2の制御手段である記憶部416およびCPU417は、放送受信装置に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信する。これにより、携帯電話装置400が放送受信装置からの通知情報を受信することを防ぐことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【0082】
そして、第2の放送受信手段であるテレビアンテナ410とテレビチューナ411とを含む放送受信部412が放送局からの緊急警報放送信号を受信すると、第2の制御手段である記憶部416およびCPU417は、放送受信装置から前記通知がされたかどうかを判断し、前記通知がされたと判断した場合は、前記放送受信装置に対する前記通知不要信号の送信を中止する。これにより、不必要な通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響をより小さくすることができる。
【0083】
以下に、災害通知システム1の動作手順について説明する。図5は、図1の災害通知システム1の具体的な動作手順を示すフローチャートである。図5(a)は、ハードディスクレコーダ300の具体的な動作手順を示すフローチャートであり、図5(b)は、携帯電話装置400の具体的な動作手順を示すフローチャートである。
【0084】
ハードディスクレコーダ300において、たとえばユーザによって災害通知システム1を動作させる指示が入力されるなどの開始指示がなされると、図5(a)に示すように、ステップS1101からステップS1105の動作が開始される。
【0085】
ステップS1101では、常時動作状態にあるチューナ312が、アンテナ311が受信する放送波を監視し、アンテナ311が緊急警報放送信号を含む放送波を受信したか否かを判断する。そしてアンテナ311が緊急警報放送信号を含む放送波を受信したと判断すると、チューナ312から緊急警報放送の開始を報知する緊急警報放送開始信号がCPU317に送信され、ステップS1101からステップS1102に移行する。チューナ312によりアンテナ311が緊急警報放送信号を含む放送波を受信していないと判断された場合は、緊急警報放送信号を含む放送波を受信したと判断されるまで、上記放送波の監視が続けられる。
【0086】
ステップS1102では、緊急警報放送の録画処理が開始される。すなわち、緊急警報放送開始信号を受信したCPU317は、チューナ312および大容量記憶部314に録画開始を指示する録画開始指示信号を送信する。そして録画開始指示信号を受信したチューナ312は、緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを大容量記憶部314へ転送し、大容量記憶部314は、転送された画像データおよび音声データなどをエンコーダにより所定のファイル形式、たとえばMPEG形式などの圧縮データに符号化圧縮し、この圧縮データを接続されているHDDへ出力する。HDDは、前記圧縮データをファイル単位でHDに記録する。
【0087】
ステップS1103では、チューナ312により緊急警報放送信号に含まれる緊急警報放送の終了を示す終了信号を受信したか否かが判断される。そして、アンテナ311が終了信号を受信したと判断されると、チューナ312は、緊急警報放送の終了を報知する緊急警報放送終了信号をCPU317に送信する。そして、緊急警報放送終了信号を受信したCPU317は、チューナ312および大容量記憶部314に録画終了を指示する録画終了指示信号を送信し、録画終了指示信号を受信したチューナ312および大容量記憶部314は、上記録画処理を終了させ、ステップS1103からステップS1104に移行する。チューナ312によりアンテナ311が終了信号を受信していないと判断された場合は、上記録画処理が続けられる。
【0088】
ステップS1104では、CPU317は、携帯電話装置400などの携帯端末装置から、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む録画データなどの通知情報の通知が不要であることを示す通知不要信号を受信したか否かを判断する。そして通知不要信号を受信していないと判断した場合には、通信部313に、HDに記録された音声データおよび画像データなどを含む各圧縮データを読出させ、これらの圧縮データをネットワークを介して電子メールにより前記携帯端末装置に送信させる。そして緊急警報放送信号受信時におけるハードディスクレコーダ300の動作を終了させる。一方、通知不要信号を受信したと判断した場合には、上記通知処理は中止され、緊急警報放送信号受信時におけるハードディスクレコーダ300の動作は終了される。
【0089】
一方、携帯電話装置400において、たとえばユーザによって災害通知システム1を動作させる指示が入力されるなどの開始指示がなされると、ステップS2101からステップS2104の動作が開始される。
【0090】
ステップS2101では、常時動作状態にあるテレビチューナ411が、テレビアンテナ410が受信する放送波を監視し、テレビアンテナ410が緊急警報放送信号を含む放送波を受信したか否かを判断する。そして、テレビアンテナ410が緊急警報放送信号を含む放送波を受信したと判断されると、テレビチューナ411から緊急警報放送の開始を報知する緊急警報放送開始信号がCPU417に送信され、ステップS2101からステップS2102に移行する。テレビチューナ411によりテレビアンテナ410が緊急警報放送信号を含む放送波を受信していないと判断された場合は、緊急警報放送信号を含む放送波を受信したと判断されるまで、上記放送波の監視が続けられる。
【0091】
ステップS2102では、緊急警報放送の通知処理および再生処理が開始される。すなわち、緊急警報放送開始信号を受信したCPU417は、受話部419に緊急警報放送用着信音の出力による緊急警報放送の通知処理を指示する緊急警報放送通知開始信号を送信し、同時にテレビチューナ411および表示部414に緊急警報放送の再生処理開始を指示する緊急警報放送再生開始信号を送信する。
【0092】
そして、受話部419は緊急警報放送通知開始信号を受信すると、あらかじめ入力されている緊急警報放送用着信音信号を電気信号から音声信号に変換して緊急放送用着信音を生成し、この緊急放送用着信音をあらかじめ定められた一定時間出力することによりユーザに緊急警報放送の発生を通知する。
【0093】
一方、緊急警報放送再生開始信号を受信すると、テレビチューナ411は緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを表示部414および受話部419に転送し、表示部414は、転送された画像データなどの映像をディスプレイに表示させる。この際、音声データは受話部419に入力され、受話部419は、入力された音声データを音声信号に変換して音声を生成し、その音声を映像と同時に出力する。
【0094】
ステップS2103では、テレビチューナ411により緊急警報放送信号に含まれる緊急警報放送の終了を示す終了信号を受信したか否かが判断される。そして、テレビアンテナ410が終了信号を受信したと判断されると、テレビチューナ411は、緊急警報放送の終了を報知する緊急警報放送終了信号をCPU417に送信する。そして、緊急警報放送終了信号を受信したCPU417は、テレビチューナ411、表示部414および受話部419に再生処理終了を指示する再生終了信号を送信し、再生終了信号を受信したテレビチューナ411、表示部414および受話部419は、上記再生処理を終了させ、ステップS2103からステップS2104に移行する。テレビチューナ411によりテレビアンテナ410が終了信号を受信していないと判断された場合は、上記再生処理が続けられる。
【0095】
ステップS2104では、CPU417は、通信部413に緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む録画データなどの通知情報の通知が不要であることを示す通知不要信号を通信アンテナを介してハードディスクレコーダ300などの放送受信装置に送信させる。そして通知不要信号の送信が終了すると、緊急警報放送信号受信時における携帯電話装置400の動作が終了する。
【0096】
上述のように、本発明の第1の実施形態の災害通知システム1は、放送局200から緊急警報放送信号を含む放送波を受信した放送受信装置であるハードディスクレコーダ300が、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報を携帯端末装置である携帯電話装置400に対して通知する災害システムであって、携帯電話装置400は、第2の放送受信手段が放送局200からの緊急警報放送信号を受信すると、第2の制御手段が、ハードディスクレコーダ300に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信し、ハードディスクレコーダ300は、第1の放送受信手段が放送局200からの緊急警報放送信号を受信すると、第1の制御手段が、通知不要信号を携帯電話装置400から受信したかどうかを判断し、通知不要信号を受信したと判断した場合には、携帯電話装置400に対する緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどの通知情報の送信を中止する。これにより、携帯電話装置400がハードディスクレコーダ300からの不必要な通知情報を受信することを防ぐことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【0097】
(第2の実施形態)
以下に本発明の第2の実施形態の災害通知システム2について説明する。本発明の第2の実施形態の災害通知システム2においては、放送受信装置として公共用サーバ500を用いた以外は、第1の実施形態と同様である。以下、第1の実施形態と同一のものには同一の符号を付し、説明を省略する。
【0098】
図6は、本発明の第2の実施形態における災害通知システム2を概略的に示す構成図である。災害通知システム2は、図6に示すように、放送局200から緊急警報放送信号を含む放送波を受信した放送受信装置である公共用サーバ500が、前記緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置である携帯電話装置400に対して通知する災害通知システムである。
【0099】
以下に、災害通知システム2を構成する公共用サーバ500について説明する。図7は、図6の災害通知システム2を構成する公共用サーバ500の構成を概略的に示す構成図である。放送受信装置である公共用サーバ500は、災害発生時に災害エリアの住民などの多数の人に緊急警報放送を通知するために公共施設として設置されている。公共用サーバ500の内部構成は、図7に示すように、通信部510、大容量記憶部511、操作部512および記憶部513が、CPU514と接続されて構成される。
【0100】
通信部510は、ネットワーク515と接続され、このネットワーク515は基地局516を介して携帯電話装置400などの携帯端末装置や日本放送協会(NHK)などの放送局などと無線通信によるデータ通信を行う。この際、放送内容を示す画像データおよび音声データなどを送受信する。ネットワーク515としては、特に限定されるものではないが、たとえばインターネット、無線LANおよび電話回線などが挙げられ、これらのネットワーク515により、ブロードキャスト配信などを行うことができる。通信部510は、第1の放送受信手段および第1の通信手段に相当する。
【0101】
大容量記憶部511は、たとえばHDDなどの記憶装置から構成され、エンコーダおよびデコーダを有しており、通信部510から転送された画像データおよび音声データなどをエンコーダにより所定のファイル形式、たとえばMPEG形式などの圧縮データに符号化圧縮し、この圧縮データをHDDへ出力する。HDDは、前記圧縮データをファイル単位でHDに記録する。また、HDに記録された圧縮データはデコーダによりもとの画像データおよび音声データなどに複号化伸張できる。大容量記憶部511は、記憶手段に相当する。
【0102】
操作部512は、公共用サーバ500の動作を操作するための操作手段であり、各種機能を設定または選択するファンクションキーなどのキーを備える。前記ファンクションキーとしては、たとえばHDへの記録処理を開始させるための記録キー、記録処理を停止させるための停止キーなどが挙げられる。そして操作部512は、ユーザがキー操作を実行すると、そのキー操作に対応するキー操作検出信号をCPU514に入力する。CPU514は、入力されたキー操作検出信号を識別し、識別結果に応じた所定の処理、たとえば記録処理などを実行する。
【0103】
記憶部513は、たとえばRAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などにより構成されており、CPU514が公共用サーバ500を構成する各部位の動作を制御するためのプログラムやCPU514による制御命令および多数の携帯端末のアドレスなどを記憶する。CPU514は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、公共用サーバ500を構成する各部位の動作の制御や、記憶部513から読出したプログラムの実行などを行う。上記記憶部513およびCPU514は、第1の制御手段に相当する。
【0104】
まず、公共用サーバ500の動作について説明する。なお、公共用サーバ500は、災害発生時には以下に示すようにあらかじめ登録されている携帯端末装置に対して緊急警報放送を通知するために動作するサーバであるが、必ずしも災害発生時のみに動作するサーバである必要はない。たとえば、通常時には公共施設の予約管理、住民情報の管理などに利用されているサーバを、災害発生時には当該目的のために使用する、というような構成であってもよい。
【0105】
災害発生時には、たとえば日本放送協会(NHK)などの放送局200は、緊急警報放送信号を含む放送波を送信する際に、緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを作成し、公共用サーバ500の通信部510に送信する。
【0106】
公共用サーバ500の通信部510は、常時電力が供給され動作状態にある。そして、放送局200からの緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどの受信を監視し、これらのデータを受信したか否かを判断する。
【0107】
そして、通信部510は、放送局200からの緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを受信したと判断すると、緊急警報放送の開始を報知する緊急警報放送開始信号をCPU514に送信する。CPU514は、緊急警報放送開始信号を受信すると、通信部510および大容量記憶部511に記録処理開始を指示する記録開始指示信号を送信する。そして記録開始指示信号を受信した通信部510は、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを大容量記憶部511に転送し、大容量記憶部511は、転送されたこれらのデータをエンコーダにより所定のファイル形式、たとえばMPEG形式などの圧縮データに符号化圧縮し、この圧縮データを接続されているHDDへ出力する。HDDは、前記圧縮データをファイル単位でHDに記録する。
【0108】
通信部510は、放送局200からの緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどの受信が終了すると、緊急警報放送の終了を報知する緊急警報放送終了信号をCPU514に送信する。CPU514は、緊急警報放送終了信号を受信すると、通信部510および大容量記憶部511に記録終了を指示する記録終了信号を送信する。通信部510および大容量記憶部511は、記録終了信号を受信すると、上記記録処理を終了させる。
【0109】
またCPU514は、あらかじめ登録されている多数の携帯電話装置400などの携帯端末装置のうち、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを記録した記録データなどの通知情報の通知が不要であることを示す通知不要信号を、公共用サーバ500に対して送信したものとしていないものとを判断する。そして通知不要信号を送信していないと判断された携帯端末装置に対して、通信部510は、HDに記録された画像データおよび音声データなどを含む各圧縮データを読出し、これらの圧縮データをネットワークを介して電子メールにより前記携帯端末装置に送信する。この際、電子メールの件名を「緊急警報放送発生」などとし、ユーザが緊急警報放送に関する情報であることを判断しやすいようにしておく。また、データ送信にあたっては、ブロードキャスト配信を用いることが好ましい。これにより、多数の携帯端末装置に対してデータ送信を行う場合において、通信回線を有効利用することができる。
【0110】
上記の構成では、圧縮データを送信する構成となっているが、特にこれに限定されるものではなく、たとえば大容量記憶部511に、HDに記録された圧縮データを元の画像データおよび音声データなどに複号化伸張させ、これらのデータをネットワークを介して前記携帯端末装置に送信する構成であってもよい。
【0111】
一方、通知不要信号を送信したと判断された携帯端末装置に対しては、上記通知処理は中止される。また、通知処理が途中である場合においても、通知処理を中止させる。
【0112】
また上記実施形態では、通信部510による記録データの通知方法として電子メールを用いたが、特にこれに限定されるものではなく、たとえばストリーミング通信を用いてもよい。また電子メールを用いる場合においても、上記実施形態では電子メールの容量を減らすために圧縮データを送信したが、特にこれに限定されるものではない。またストリーミング通信を用いる場合は、記録処理が終了する前に記録途中の記録データの通知処理が行える構成であってもよく、これにより、より迅速に携帯端末装置を携帯しているユーザに緊急警報放送の発生とその内容とを知らせることができる。
【0113】
また上記実施形態では、ユーザが緊急警報放送に関する情報であることを判断しやすくするために、電子メールの件名を「緊急警報放送発生」などとしたが、これに限定されるものではなく、たとえば緊急警報放送に関する情報であることを示すあらかじめ定められた定型文やファイルを本文に添付してもよい。また、ストリーミング通信を用いた場合であれば、ストリーミングの冒頭に緊急警報放送に関する情報であることを示す音声を入れる方法やストリーミング開始前に送信するSMILなどのファイルに、緊急警報放送に関する情報である事が判るような記述をしておく方法などが挙げられる。
【0114】
上述のように、本発明の第2の実施形態における公共用サーバ500は、放送局200からの緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを受信すると、これらのデータを受信したことを携帯端末装置に対して通知する放送受信装置であって、第1の放送受信手段である通信部510が放送局からの緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを受信すると、第1の制御手段である記憶部513およびCPU514は、上記データを受信したことを示す通知情報の通知が不要であることを示す通知不要信号を公共用サーバ500に対して送信したと判断された携帯端末装置に対して、通知情報の送信を中止する。これにより、公共用サーバ500が通知情報を送信する携帯端末装置の数を減らすことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【0115】
また公共用サーバ500は、緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータを記憶する記憶手段である大容量記憶部511を備える。これにより、携帯端末装置を所持し、緊急警報放送を受信できない状況にあったユーザに対して、大容量記憶部511に記憶させた緊急警報放送の放送内容を示す、少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方を送信することができ、事後であってもユーザに緊急警報放送を視聴させることができる。
【0116】
なお本実施形態では、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを含む記録データなどの通知情報を直接携帯端末装置に送信しているが、たとえば、一旦災害エリア外の遠隔地にある他のサーバに転送し、転送された前記遠隔地にあるサーバから目的の携帯端末装置に配信する構成であってもよい。このような構成にすることで、災害エリアの通信回線に与える影響をさらに小さくすることができる。
【0117】
以下に、災害通知システム1の動作手順について説明する。図8は、図6の災害通知システム2における公共用サーバ500の具体的な動作手順を示すフローチャートである。
【0118】
公共用サーバ500において、たとえばユーザによって災害通知システム2を動作させる指示が入力されるなどの開始指示がなされると、図8に示すように、ステップS3101からステップS3105の動作が開始される。
【0119】
ステップS3101では、常時動作状態にある通信部510が、放送局200からの緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどの受信を監視し、これらのデータを受信したか否かを判断する。そして通信部510は、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを受信したと判断すると、緊急警報放送の開始を報知する緊急警報放送開始信号をCPU514に送信し、ステップS3101からステップS3102に移行する。通信部510により緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを受信していないと判断された場合は、これらのデータを受信したと判断されるまで、上記の監視が続けられる。
【0120】
ステップS3102では、緊急警報放送の記録処理が開始される。すなわち、緊急警報放送開始信号を受信したCPU514は、通信部510および大容量記憶部511に記録開始を指示する記録開始指示信号を送信する。そして、通信部510は緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを大容量記憶部511へ転送し、大容量記憶部511は、転送された画像データおよび音声データなどをエンコーダにより所定のファイル形式、たとえばMPEG形式などの圧縮データに符号化圧縮し、この圧縮データを接続されているHDDへ出力する。HDDは、前記圧縮データをファイル単位でHDに記録する。
【0121】
ステップS3103では、通信部510により緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどの受信が終了したか否かが判断される。そして、通信部510は、上記データの受信が終了したと判断すると、緊急警報放送の終了を報知する緊急警報放送終了信号をCPU514に送信する。そして、緊急警報放送終了信号を受信したCPU514は、通信部510および大容量記憶部511に記録終了を指示する記録終了指示信号を送信し、記録終了指示信号を受信した通信部510および大容量記憶部511は、上記記録処理を終了させ、ステップS3103からステップS3104に移行する。通信部510により上記データの受信が終了していないと判断された場合は、上記記録処理が続けられる。
【0122】
ステップS3104では、CPU514は、あらかじめ登録されている多数の携帯電話装置400などの携帯端末装置のうち、緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを記録した記録データなどの通知情報の通知が不要であることを示す通知不要信号を公共用サーバ500に対して送信したものとしていないものとを判断する。そして通知不要信号を送信していないと判断された携帯端末装置がある場合には、通信部510にHDに記録された音声データおよび画像データなどを含む各圧縮データを読出させ、これらの圧縮データをネットワークを介して電子メールにより上記携帯端末装置に送信させる。そして、災害発生時における公共用サーバ500の動作を終了させる。一方、通知不要信号を送信したと判断された携帯端末装置に対しては、上記通知処理は中止され、災害発生時における公共用サーバ500の動作は終了される。
【0123】
上述のように、本発明の第2の実施形態の災害通知システム2は、放送局200から緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを受信した放送受信装置である公共用サーバ500が、上記データを受信したことを携帯端末装置である携帯電話装置400に対して通知する災害システムであって、携帯電話装置400は、第2の放送受信手段が放送局200からの緊急警報放送信号を受信すると、第2の制御手段が、公共用サーバ500に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信し、公共用サーバ500は、第1の放送受信手段が放送局200からの緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどを受信すると、第1の制御手段が、通知不要信号を携帯電話装置400から受信したかどうかを判断し、通知不要信号を受信したと判断した携帯電話装置400には、携帯電話装置400に対する緊急警報放送の放送内容を示す画像データおよび音声データなどの通知情報の送信を中止する。これにより、公共用サーバ500からの通知情報を受信する携帯電話装置400の数を減らすことができ、通信回線の使用を減らすことができるため、災害発生時における通信回線の逼迫時において、通信回線に与える影響を小さくすることができる。
【0124】
なお、上記第1および第2の実施形態において、放送受信装置としてハードディスクレコーダ300および公共用サーバ500を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、放送局200からの緊急警報放送信号を含む放送波を受信でき、緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知できるものであればよい。たとえば、DVDレコーダ、HD-DVDレコーダ、ブルーレイディスクレコーダ、テープレコーダ、ラジオ付きテープレコーダ、ビデオデッキ、ビデオデッキ付きテレビジョン受像機、ホームサーバ、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなどは、受信した緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す、少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータを記憶する記憶手段を備えているため特に好ましい。これらの放送受信装置を用いることにより、記憶手段を備える放送受信装置を様々な環境や状況に対応して選択することができるため、ユーザはいつでも簡便に緊急警報放送を視聴することができる。
【0125】
また、上記第1および第2の実施形態において、携帯端末装置としてテレビジョン放送波を受信可能であり、電話通信可能に構成される携帯電話装置400を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、たとえばテレビジョン放送波を受信可能なノート型パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)、通信カーナビゲーションなどが挙げられる。また、少なくともテレビジョン放送波またはラジオ放送波のいずれか一方を受信可能であり、電話通信可能に構成される携帯電話装置もしくはパーソナルハンディフォンシステム(PHS)などは特に好ましく、これらを用いることによりユーザは携帯端末装置を手軽に携帯し持ち運ぶことが可能となるため、災害エリア外にいる場合においても、簡便に緊急警報放送を視聴することができる。
【0126】
また上記第1および第2の実施形態において、携帯端末装置を所持しているユーザが、放送受信装置が設置されているエリア外のエリアにいて、そのエリアの放送局200から緊急警報放送信号を含む放送波を受信することもあり得る。このような場合には、放送受信装置は携帯端末装置からの通知不要信号を無視する構成であってもよい。または「放送受信装置の設置された地域では緊急警報放送は行われていない」旨を携帯端末装置に通知する構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明の第1の実施形態における災害通知システムを概略的に示す構成図である。
【図2】図1の災害通知システムを構成するハードディスクレコーダの構成を概略的に示す構成図である。
【図3】図1の災害通知システムを構成する携帯電話装置の内部の構成を概略的に示す構成図である。
【図4】図3の携帯電話装置の外観を示す斜視図である。
【図5】図1の災害通知システムの具体的な動作手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態における災害通知システムを概略的に示す構成図である。
【図7】図6の災害通知システムを構成する公共用サーバの構成を概略的に示す構成図である。
【図8】図6の災害通知システムにおける公共用サーバの具体的な動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0128】
1,2 災害通知システム
200 放送局
300 ハードディスクレコーダ
311 アンテナ
312 チューナ
313,413,510 通信部
314,511 大容量記憶部
315,415,512 操作部
316,416,513 記憶部
317,417,514 CPU
318,515 ネットワーク
319,516 基地局
400 携帯電話装置
410 テレビアンテナ
411 テレビチューナ
412 放送受信部
414 表示部
418 ハウジング
419 受話部
420 送話部
421 電源保持部
422 主電源
500 公共用サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信すると、前記緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知する放送受信装置であって、
前記放送局からの放送波を受信する第1の放送受信手段と、
前記携帯端末装置とデータ通信を行う第1の通信手段と、
前記緊急警報放送信号を前記第1の放送受信手段が受信すると、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報を、前記携帯端末装置に対して送信するよう前記第1の通信手段を制御する第1の制御手段とを備え、
前記第1の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第1の制御手段は、前記通知情報の送信が不要であることを示す通知不要信号を前記携帯端末装置から受信したかどうかを判断し、前記通知不要信号を受信したと判断した場合は、前記携帯端末装置に対する前記通知情報の送信を中止することを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
受信した前記緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータを記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記携帯端末装置に送信する前記通知情報は、前記記憶手段に記憶した緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも画像データまたは音声データのうちいずれか一方のデータであることを特徴とする請求項2に記載の放送受信装置。
【請求項4】
放送受信装置が放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信したときに、前記緊急警報放送信号を受信したことが前記放送受信装置から通知される携帯端末装置であって、
前記放送局からの放送波を受信する第2の放送受信手段と、
前記放送波に基づいて、放送内容を示す少なくとも映像または音声のいずれか一方を出力する出力手段と、
前記放送受信装置とデータ通信を行う第2の通信手段と、
前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、受信した前記緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも映像または音声のいずれか一方を出力させるよう前記出力手段を制御する第2の制御手段とを備え、
前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第2の制御手段は、前記放送受信装置に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第2の制御手段は、前記放送受信装置から前記通知がされたかどうかを判断し、前記通知がされたと判断した場合は、前記放送受信装置に対する前記通知不要信号の送信を中止することを特徴とする請求項4に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記出力手段は、少なくとも音、光、振動のうちいずれか1つにより前記緊急警報放送信号または前記通知がされたことを報知することを特徴とする請求項4または5に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記第2の放送受信手段が、少なくともテレビジョン放送波またはラジオ放送波のいずれか一方を受信可能であり、電話通信可能に構成される携帯電話装置もしくはパーソナルハンディフォンシステムであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載の携帯端末装置。
【請求項8】
放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信した放送受信装置が、前記緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知する災害通知システムであって、
前記放送受信装置は、
前記放送局からの前記放送波を受信する第1の放送受信手段と、
前記携帯端末装置とデータ通信を行う第1の通信手段と、
前記緊急警報放送信号を前記第1の放送受信手段が受信すると、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報を、前記携帯端末装置に対して送信するよう前記第1の通信手段を制御する第1の制御手段とを備え、
前記携帯端末装置は、
前記放送局からの前記放送波を受信する第2の放送受信手段と、
前記放送波に基づいて、放送内容を示す少なくとも映像または音声のいずれか一方を出力する出力手段と、
前記放送受信装置とデータ通信を行う第2の通信手段と、
前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、受信した前記緊急警報放送信号に基づいて、緊急警報放送の放送内容を示す少なくとも映像または音声のいずれか一方を出力させるよう前記出力手段を制御する第2の制御手段とを備え、
前記携帯端末装置は、前記第2の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第2の制御手段が、前記放送受信装置に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信し、
前記放送受信装置は、前記第1の放送受信手段が前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記第1の制御手段が、前記通知情報の送信が不要であることを示す通知不要信号を前記携帯端末装置から受信したかどうかを判断し、前記通知不要信号を受信したと判断した場合は、前記携帯端末装置に対する前記通知情報の送信を中止することを特徴とする災害通知システム。
【請求項9】
放送局から緊急警報放送信号を含む放送波を受信した放送受信装置が、前記緊急警報放送信号を受信したことを携帯端末装置に対して通知する災害通知方法であって、
前記携帯端末装置は、前記放送局からの前記緊急警報放送信号を受信すると、前記放送受信装置に対して前記通知が不要であることを示す通知不要信号を送信し、前記通知不要信号を受信した前記放送受信装置は、前記携帯端末装置に対する、緊急警報放送信号を受信したことを示す通知情報の送信を中止することを特徴とする災害通知方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−166863(P2008−166863A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−350531(P2006−350531)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】