説明

新規なアザ二環式誘導体、その製造方法、およびそれを含む医薬組成物

本発明は、一般式(I)を有する化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および酸1種以上または薬学的に許容され得る塩基1種以上とのそれらの付加塩に関する。本発明の化合物は、中枢ヒスタミン作動系との相互作用に関して特別な関心を持たれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なアザ二環式化合物、その製造方法、およびそれを含む医薬組成物に関する。
【0002】
本発明の化合物は、インビボでの中枢ヒスタミン作動系との相互作用について薬理学的観点から特別な関心を持たれており、脳の加齢、気分障害、摂食行動障害、および睡眠/起床周期の障害、ならびに注意欠陥多動性障害に関連する神経病理の処置において用いられてもよい。
【0003】
平均寿命が増加した結果、人口の高齢化は、並行して、年齢に関連する神経病理、特にアルツハイマー病の発症数を実質的に増加させることとなった。脳の加齢、特に年齢に関連する神経病理の主たる臨床発現は、記憶および認知機能障害であり、それらは痴呆に至る場合もある。
【0004】
中枢神経系に関しては、近年の神経薬理学的研究から、ヒスタミンが中枢ヒスタミン作動系を介して、生理学的または病態生理学的設定における神経伝達物質または神経調節物質の役割を担うことが実証された(Pell and Green, Annu. Rev. Neurosci., 1986, 9, 209-254; Schwartz et al., Physiol. Rev., 1991, 71, 1-51)。こうして、ヒスタミンが様々な生理学的および行動的過程、例えば体温調節、神経内分泌調節、概日リズム、強硬状態、運動機能、攻撃性、摂食行動、学習および記憶機能、ならびにシナプス可塑性において役割を果たすことが実証された(Hass et al., Histaminergic neurones: morphology and function, Boca Raton, FL: CRC Press, 1991, pp. 196-208; Brown et al., Prog. Neurobiology, 2001, 63, 637-672)。
【0005】
動物において実施された研究では、ヒスタミンの内因性シナプス外レベル(endogenous extra-synaptic levels)の上昇が、覚醒状態の促進、学習および記憶過程の促進、ならびに摂食の調節を可能にし、けいれん発作に対抗し得ることが実証された(Brown et al., Prog. Neurobiol., 2000, 63. 637-672; Passani et al., Neurosci. Biobehav. Rev., 2000, 24, 107-113)。その結果、中枢でヒスタミンの代謝または放出を増加させ得る化合物の潜在的な治療適応症は、アルツハイマー病、ピック病、コルサコフ病、ならびに血管または他の原因の前頭葉痴呆および皮質下痴呆など、脳の加齢および神経変性疾患に関連する認知障害の処置と、気分障害、けいれん発作、および注意欠陥多動性症候群の処置である。その上、満腹感の調節に関与する中枢視床下核のレベルでのヒスタミン注入により、ラットの摂食が減少することが研究で示された。加えて、遺伝的肥満ラットにおいて、ヒスタミン作動性伝達の機能低下が実証された(Machidori et al., Brain Resarch, 1992, 590, 180-186)。結果として、摂食行動障害および肥満は、同様に本発明の化合物の潜在的治療適応症である。
【0006】
多数の文書に、オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロールまたはオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール部分を含む化合物が記載されている[US2,962,496; J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1995.10, 1009-1010; Tetrahedron, 1991, 47(28), 5161-5172; Tetrahedron Lett., 1988, 29(28), 3481-3482; J. Med. Chem., 1973, 16(4), 394-397]。それらの化合物の幾つかは、心臓血管疾患、特に高血圧の処置における使用で、または局部麻酔として公知であり、その他は、触媒的分子内環化型または環付加型の化学反応に関連するメカニズムの観点から研究されてきた。その一方で、それらの化合物について、中枢ヒスタミン作動系の活性化物質としてのインビボ活性、つまり出願人が請求した本発明の化合物の新規な特性を記載または示唆する文書は存在しない。
【0007】
より特別には、本発明は、式(I):
【0008】
【化5】

【0009】
〔式中、
・mおよびnは、同一または異なっていてもよく、それぞれ0〜2の整数を表し、その2つの整数の合計が2〜3であり、
・pおよびqは、同一または異なっていてもよく、それぞれ0〜2の整数を表し、
・Alkは、アルキレン、アルケニレンまたはアルキニレン鎖を表し、
・YおよびY'は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、またはアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、メルカプト、ヒドロキシ、ペルハロアルキル、ニトロ、アミノ(非置換か、またはアルキル基1もしくは2個により置換されている)、アシル、アミノカルボニル(窒素原子上でアルキル基1または2個により場合により置換されている)、アシルアミノ(窒素原子上でアルキル基により場合により置換されている)、アルコキシカルボニル、カルボキシ、スルホ、もしくはシアノ基を表し、
・Xは、酸素原子、硫黄原子、または−N(R)−基(式中、Rは水素原子またはアルキル基を表す)を表し、
・Wは、シアノ(Xが酸素原子またはNR基を表す場合)、−N(R1)−Z1−R2および−Z2−NR12(式中、
− Z1は、−C(O)−、−C(S)−、−C(NR4)−、*−C(O)−N(R3)−、*−C(S)−N(R3)−、*−C(NR4)−N(R3)−、*−C(O)−O−、*−C(S)−O−、または−S(O)r−を表し、ここでrは、1または2であり、*は、N(R1)への結合に対応し、
− Z2は、−C(O)−、−C(S)−、−C(NR4)−、−S(O)r−、または結合を表し、
− R1、R2、R3およびR4は、同一もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素原子、場合により置換されたアルキル基、場合により置換されたアルケニル基、場合により置換されたアルキニル基、アルコキシ基、場合により置換されたシクロアルキル基、場合により置換されたヘテロシクロアルキル基、場合より置換されたアリール基、もしくは場合により置換されたヘテロアリール基を表すか、または
− R1およびR2、もしくはR2およびR3が、それらを担持する原子と一緒になって、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、もしくは場合により置換されたヘテロアリール基を形成する)から選択される基を表し、
ここで、
− 用語「アルキル」は、炭素原子を1〜6個含む直鎖状または分枝状炭化水素鎖を示し、
− 用語「アルケニル」は、炭素原子を3〜6個、および二重結合を1〜3個含む直鎖状または分枝状基を示し、
− 用語「アルキニル」は、炭素原子を3〜6個、および三重結合を1〜3個含む直鎖状または分枝状基を示し、
− 用語「アルコキシ」は、直鎖状または分枝状アルキル鎖が炭素原子を1〜6個含むアルキル−オキシ基を示し、
− 表現「場合により置換されたアリールオキシ」は、アリール基が場合により置換された基を示し、
− 用語「アシル」は、Raが水素原子またはアルキル基を表すRaC(O)−基を示し、
−用語「ペルハロアルキル」は、炭素原子を1〜3個、およびハロゲン原子を1〜7個含む直鎖状または分枝状炭素鎖を示し、
−用語「アルキレン」は、炭素原子を1〜6個含む直鎖状または分枝状二価基を示し、
− 用語「アルケニレン」は、炭素原子を2〜6個、および二重結合を1〜3個含む直鎖状または分枝状二価基を示し、
− 用語「アルキニレン」は、炭素原子を2〜6個、および三重結合を1〜3個含む直鎖状または分枝状二価基を示し、
− 用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、ジヒドロナフチルまたはテトラヒドロナフチル基を示し、
− 用語「ヘテロアリール」は、5〜11の環員、ならびに窒素、酸素および硫黄から選択されるヘテロ原子1〜4個を含み、少なくとも1個の環が芳香族である単環または二環基を示し、
− 用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜11個含み、不飽和結合1〜2個により場合により不飽和化された炭化水素単環式または二環式化合物を示し、
− 用語「ヘテロシクロアルキル」は、4〜11の環員を含み、窒素、酸素および硫黄から選択されるヘテロ原子を1〜3個有し、飽和、または不飽和結合1もしくは2個により不飽和化された単環または二環基を示し、
− 用語「シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル」に付された表現「場合により置換された」は、i)それらの基が、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、ペルハロアルキル、ニトロ、アミノ(非置換か、またはアルキル基1もしくは2個により置換されている)、アシル、アミノカルボニル(窒素原子上でアルキル基1または2個により場合により置換されている)、アシルアミノ(窒素原子上でアルキル基により場合により置換されている)、アルコキシカルボニル、カルボキシ、スルホ、およびシアノから選択される同一もしくは異なる置換基1〜3個により置換されていてもよいこと、またはii)それらの基が、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルもしくはベンジル基により置換されていてもよいことを示すが、該アリールまたはヘテロアリール基が、加えて、非芳香族および芳香族部分の両方を有する基の非芳香族部分でオキソ基1または2個により置換されていてもよいこと、ならびに該シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基が、同様にオキソ基1または2個により置換されていてもよいこと、を理解すべきであり、
− 用語「アルキル、アルケニルまたはアルキニル」に付された表現「場合により置換された」は、それらの基が、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロ、アミノ、アシル、アミノカルボニル、アシルアミノ、アルコキシカルボニル、カルボキシ、スルホ、シアノ、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、および場合により置換されたアリールオキシから選択される同一または異なる基1または2個により置換されていてもよいことを示す〕で示される化合物、それらの鏡像異性体、ジアステレオ異性体、およびそれらの、薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上との付加塩に関する。
【0010】
薬学的に許容され得る酸としては、非限定的に、塩酸、臭化水素酸、硫酸、ホスホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、アスコルビン酸、メタンスルホン酸、ショウノウ酸などが挙げられる。
【0011】
薬学的に許容され得る塩基としては、非限定的に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミンなどが挙げられる。
【0012】
好ましいアリール基は、フェニル基である。
【0013】
有利には、本発明の化合物は、式(I)において、qが1であるものである。
【0014】
本発明の有利な実施形態は、nが1を表す化合物に関する。
【0015】
本発明の好ましい化合物は、mが1であるものである。
【0016】
本発明の別の好ましい化合物は、mが2であるものである。
【0017】
本発明の好ましい化合物は、pが1であるものである。
【0018】
本発明の別の好ましい化合物は、pが2であるものである。
【0019】
本発明の特に有利な実施形態は、Xが酸素原子または硫黄原子(より有利には酸素原子)を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0020】
本発明の別の特に有利な実施形態は、Xが−N(R)−基(より有利にはNH)を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0021】
好ましい実施形態は、式(I)で示される本発明の化合物における基YおよびY'が、それぞれ水素原子を表すものである。
【0022】
本発明の別の好ましい実施形態は、式(I)で示される本発明の化合物において、基Yが水素原子を表し、基Y'がハロゲン原子、またはアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、メルカプト、ヒドロキシ、ペルハロアルキル、ニトロ、アミノ(非置換か、またはアルキル基1もしくは2個により置換されている)、アシル、アミノカルボニル(窒素原子上でアルキル基1または2個により場合により置換されている)、アシルアミノ(窒素原子上でアルキル基により場合により置換されている)、アルコキシカルボニル、ホルミル、カルボキシ、スルホ、もしくはシアノ基を表すものである。より好ましくは、基Y'はハロゲン原子を表す。
【0023】
特に有利な化合物は、Alkがアルキレン鎖(より特別にはプロピレン)を表す、本発明の化合物を包含する。
【0024】
本発明の特に有利な実施形態は、Wがフェニル基上の4位に位置する、式(I)で示される化合物に関する。
【0025】
本発明の別の有利な実施形態は、Wがシアノ基を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0026】
有利には、式(I)で示される化合物は、Wが−N(R1)−Z1−R2基を表すものである。
【0027】
同じく有利には、式(I)で示される化合物は、Wが−Z2−NR12基を表すことを特徴とするものである。
【0028】
好ましいZ2基は、−C(O)−、−C(S)−、−C(NR4)−および−S(O)r−から選択される。より好ましくは、Z2は、−C(O)−基を表す。
【0029】
本発明の別の好ましい化合物は、Z2が結合を表すものである。
【0030】
好ましいZ1基は、−C(O)−、*−C(S)−、*−C(O)−N(R3)−、*−C(S)−N(R3)−、*−C(O)−O−および−S(O)2−から選択され、好ましくは−C(O)−および*−C(O)−N(R3)−(より好ましくは−C(O)−)から選択される。
【0031】
本発明の特に有利な実施形態は、R1、R2、R3およびR4が、同一または異なっていてもよく、それぞれ、
・ 水素原子;
・ アルコキシ基;
・ シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル、シクロブチルまたはシクロヘキシル)
・ 場合により置換された(好ましくは、ニトロ、ハロゲン、トリハロアルキル、アルキルおよびアルコキシから選択される置換基1または2個により置換された)フェニル基;
・ ナフチル基;
・ ヘテロアリール基(好ましくは、チエニル、フリル、ピリジル、ベンゾフリルおよびメチレンジオキシフェニルから選択される);
・アルキル基;
・あるいは
− 場合により置換された(好ましくは、ハロゲン、トリハロアルキル、アルキルおよびアルコキシから選択される置換基1または2個により置換された)フェニル基により、
− またはシクロアルキル(好ましくはシクロプロピル)基により、
− またはヘテロシクロアルキル(好ましくは、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル)基により、
− またはヘテロアリール(好ましくは、チエニル、フリル、ピリジル、イミダゾリル)基により、
− またはアルコキシ(好ましくはメトキシ)基1もしくは2個により、
− またはフェニルオキシ基により、置換されたアルキル基、を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0032】
本発明の別の特に有利な実施形態は、Wが−N(R1)−C(O)−NR23、−N(R1)−C(S)−NR23、−C(O)−NR12、および−C(S)−NR12(式中、R1およびR2、またはR2およびR3は、それらを担持する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基またはピペリジノピペリジル基を形成する)から選択される基を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0033】
好ましいヘテロシクロアルキル基は、窒素原子に加えて、窒素、酸素および硫黄から選択される別のヘテロ原子を場合により含む6もしくは7の環員を有する飽和単環基;または窒素原子に加えて、窒素、酸素および硫黄から選択される別のヘテロ原子を場合により含む6〜10の環員を有する飽和二環基、のいずれかである。
【0034】
本発明の別の特に有利な実施形態は、Wが−Z2−NR12基〔式中、Z2は結合を表し、R1およびR2はそれらを担持する窒素原子と一緒になって、ヘテロアリール基(好ましくはイミダゾリルまたはチアゾリル)を形成するか、またはR1が水素原子もしくはアルキル基を表し、そしてR2がアリールもしくはヘテロアリール基(好ましくはヘテロアリール、より好ましくはキナゾリル、イソキノリル、キノリル、およびプリニルから選択される基)を表す〕を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0035】
有利には、式(I)で示される化合物は、Wが−C(O)−NR12基(式中、R1およびR2は、独立して、それぞれアルキル基もしくは水素原子を表すか、またはR1およびR2がそれらを担持する窒素原子と一緒になって、アルキルもしくはベンジル基により場合により置換されたピペラジニル;アルキルもしくはベンジル基により場合により置換されたピペリジル;アゼパニル;モルホリニル;チオモルホリニル;オクタヒドロシクロペンタピロリル;ジヒドロキノリニル;およびテトラヒドロキノリニルから選択される基を形成する)を表すものである。
【0036】
本発明の特に有利な実施形態は、Wが−C(O)−NR12基(式中、R1およびR2は、独立して、それぞれアルキル基または水素原子を表す)を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0037】
本発明の別の特に有利な実施形態は、Wが−N(R1)−C(O)−R2基(式中、R1およびR2は、独立して、それぞれアルキル基または水素原子を表す)を表す、式(I)で示される化合物に関する。
【0038】
本発明の好ましい化合物としては、より特別には、4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)ベンゾニトリル、
4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)ベンズアミド、4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−メチルベンズアミド、4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N,N−ジメチルベンズアミド、およびN−[4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)フェニル]アセトアミドが挙げられる。
【0039】
本発明は、出発原料として、式(II):
【0040】
【化6】

【0041】
〔式中、
Alkは式(I)に関して定義したとおりであり、Halはハロゲン原子を表し、X'は酸素原子、硫黄原子または−N(p)−基(式中、(p)は、水素原子、窒素原子に関する従来の保護基、またはアルキル基を表す)を表し、W、YおよびY'は式(I)に関して定義したとおりである〕で示される化合物を用い、式(II)で示される化合物を、場合により脱保護した後に、塩基性媒体中で式(III):
【0042】
【化7】

【0043】
(式中、
n、m、pおよびqは、式(I)に関して定義したとおりである)で示される二環式化合物と縮合して、式(I)で示される化合物を生成し、
・Wがシアノ基を表す場合には、式(I)で示される化合物を、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムと場合により反応させて、式(I)で示される化合物の特別な例である式(I/b):
【0044】
【化8】

【0045】
(Alk、n、m、p、q、X、YおよびY'は式(I)に関して定義したとおりである)で示される化合物を生成し、
式(I)で示される化合物を、
− 所望なら、従来の精製技術により精製してもよく、
− 場合により、従来の分離技術により立体異性体に分離し、
− 所望なら、薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上との付加塩に変換するが、
− 合成に必要ならば、上記の工程時の適切と判断された時点で、出発試薬(II)のカルボニル基、チオカルボニル基、アミノ基、アルキルアミノ基を保護し、その後、縮合した後に脱保護してもよいこと、
− 試薬(II)および(III)は文献に記載された公知の手順により製造すること、を理解すべきであることを特徴とする、式(I)で示される化合物の製造方法にも関する。
【0046】
本発明は、活性成分として少なくとも1種の式(I)で示される化合物を、単独で、または薬学的に許容され得る不活性非毒性の賦形剤もしくは担体1種以上と共に含む医薬組成物にも関する。
【0047】
本発明の医薬組成物としては、より特別には、経口、非経口、経鼻、または経皮投与に適したもの、錠剤、糖衣剤、舌下錠、ゼラチンカプセル、ロゼンジ、坐剤、乳剤、軟膏、皮膚用ゲルなどが挙げられる。
【0048】
有用な投与量は、患者の年齢および体重、障害の性質および重症度、投与経路(経口、経鼻、経直腸または非経口であってもよい)により変動する。一般に単位投与量は、24時間あたり1〜3回投与の処置で0.05〜500mgの範囲内である。
【0049】
以下の実施例は、本発明を例示しており、本発明を限定するものではない。記載した化合物の構造は、慣用される分光法および分光測定法により確認した。
【0050】
用いられた出発原料は、公知の製品、または公知の手順により製造した生成物である。
【0051】
調製1:N−(4−クロロブチル)−N−(4−シアノフェニル)アセトアミド
N−(4−シアノフェニル)アセトアミド9g(54.1mmol)をTHF100mlに溶解した。混合物を0℃に冷却し、その後ヘキサン中のnBuLiの1.6N溶液51ml(1.5当量)を滴下により加えた。溶液を1時間放置し、周囲温度に戻し、次に0℃に冷却し、その後1−クロロ−4−ヨードブタン9.9ml(81mmol)を滴下により加えた。反応混合物を周囲温度で18時間撹拌し、次に飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)で加水分解し、酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。シリカでのクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル/酢酸エチル:1/1)により精製して、目的生成物を含有する黄色の油状物を得た。
【0052】
調製2:N−(3−クロロプロピル)−N−(4−シアノフェニル)アセトアミド
実験手順は調製1の手順と同一であるが、1−クロロ−4−ヨードブタンを1−クロロ−3−ヨードプロパンに代えた。
【0053】
調製3:N−(2−クロロエチル)−N−(4−シアノフェニル)アセトアミド
実験手順は調製1の手順と同一であるが、1−クロロ−4−ヨードブタンを1−クロロ−2−ヨードエタンに代えた。
【0054】
実施例1:4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)ベンゾニトリルオキサラート
工程1:4−(3−クロロプロポキシ)ベンゾニトリル
アセトニトリル10ml中の4−ヒドロキシベンゾニトリル0.47g(0.004mol)、1−ブロモ−3−クロロプロパン0.63g(0.004mol)および炭酸セシウム1.95g(0.006mol)の混合物を5時間加熱還流した。
【0055】
工程2:4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)ベンゾニトリルオキサラート
工程1の反応混合物に、周囲温度でオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール*0.44g(0.004mol)およびヨウ化ナトリウム0.30g(0.002mol)を加え、加熱還流を16時間再開した。沈殿物を濾取し、アセトニトリルですすいだ。濾液を濃縮乾固した。残渣をジクロロメタンに取った。得られた溶液を水酸化ナトリウム溶液、次に水で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮乾固した。残渣をLichroprep RP-18相での分取クロマトグラフィー技術により精製した。標記生成物をオキサラート形態で、エタノールから再結晶化した。
*オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールは、Roussi and Zang method (Tetrahedron Lett., 1988, 29, 3481)に従って合成した。
ESI:[M+H]271.1810(理論値:271.1810)
【0056】
実施例2:4−(2−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルエトキシ)ベンゾニトリルオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の1−ブロモ−3−クロロプロパンを1−ブロモ−2−クロロエタンに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:62.42 6.40 8.09
実測値:62.09 6.38 8.09
【0057】
実施例3:4−(4−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルブトキシ)ベンゾニトリルオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の1−ブロモ−3−クロロプロパンを1−ブロモ−4−クロロブタンに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:63.28 6.89 7.31
実測値:63.14 6.78 6.91
【0058】
実施例4:N−[(4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)−フェニル)アセトアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミドに代えた。
【0059】
【表1】

【0060】
実施例5:N−[3−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)−フェニル]アセトアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(3−ヒドロキシフェニル)アセトアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:61.21 7.19 7.14
実測値:61.06 7.28 7.06
【0061】
実施例6:N−エチル−4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)−ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−エチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:71.12 8.92 8.85
実測値:72.52 9.10 8.80
【0062】
実施例7:N−シクロペンチル−4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)−ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−シクロペンチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
【0063】
実施例8:N−シクロペンチル−N−エチル−4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)−ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−シクロペンチル−N−エチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
【0064】
実施例9:N,N−ジエチル−4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)−ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN,N−ジエチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:63.57 7.89 6.45
実測値:63.37 7.93 6.34
【0065】
実施例10:N,N−ジシクロプロピル−4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)−ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN,N−ジシクロプロピル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
【0066】
実施例11:2−{3−[4−(1−アゼパニルカルボニル)フェノキシ]プロピル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(1−アゼパニルカルボニル)フェノールに代えた。
【0067】
実施例12:2−{3−[4−(チオモルホリノカルボニル)フェノキシ]プロピル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(チオモルホリノカルボニル)フェノールに代えた。
【0068】
実施例13:2−{3−[4−(モルホリノカルボニル)フェノキシ]プロピル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(モルホリノカルボニル)フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:61.59 7.19 6.25
実測値:61.50 7.21 6.30
【0069】
実施例14:2−{3−[4−(1−ピペラジニルカルボニル)フェノキシ]プロピル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(1−ピペラジニルカルボニル)フェノールに代えた。
【0070】
実施例15:2−[4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポロキシ)ベンゾイル]イソインドリンオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イルカルボニル)−フェノールに代えた。
【0071】
実施例16:5−ブロモ−2−[4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポロキシ)ベンゾイル]イソインドリンオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−[(5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)カルボニル]−フェノールに代えた。
【0072】
実施例17:2−{3−[4−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルカルボニル)フェノキシ]プロピル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルカルボニル)フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:62.65 7.21 5.41
実測値:63.14 7.30 5.47
【0073】
実施例18:4−[(4−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルブチル)アミノ]ベンゾニトリルオキサラート
工程1:N−(4−シアノフェニル)−N−(4−ヘキサヒドロシクロペンタ)[c]ピロール−2(1H)−イルブチル)アセトアミド
調製1で合成した塩素化合物2g(8mmol)を、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール1.5g(2当量)およびNaI 12mg(0.01当量)と共にエタノール65mlに溶解した。混合物を18時間加熱還流し、その後真空下で濃縮乾固した。残渣を酢酸エチルに取り、次にN水酸化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮し、シリカでのカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/エタノール:9/1)により精製して、目的生成物1.4gを得た。
【0074】
工程2:4−[(4−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルブチル)アミノ]ベンゾニトリルオキサラート
ナトリウムエタノラート133mg(1.5当量)を、エタノール2.6ml中の上記工程で調製した化合物(423mg)の溶液に加えた。混合物を5時間加熱還流し、次に真空下で濃縮した。残渣をジクロロメタンに取り、水で洗浄し、次に硫酸マグネシウムで乾燥させ、その後溶媒を蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/エタノール/水酸化アンモニウム:10/0.5/0.25)により精製して、生成物330mgを得ることができた。その化合物260mgをエタノールに溶解し、次にシュウ酸2.5当量をエタノール中の溶液に加えると、塩が沈殿した。
ESI:[M+H]284.2085(理論値:284.2127)
【0075】
実施例19:4−[(3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロピル)アミノ)ベンゾニトリルオキサラート
実験手順は実施例18の手順と同一であるが、調製1の試薬を調製2の試薬に代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:63.49 7.01 11.69
実測値:63.22 7.04 11.47
【0076】
実施例20:4−[(2−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルエチル)アミノ)ベンゾニトリルオキサラート
実験手順は実施例18の手順と同一であるが、調製1の試薬を調製3の試薬に代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:60.81 6.49 11.56
実測値:60.60 6.00 11.30
【0077】
実施例21:4−[(4−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルブチル)アミノ]ベンズアミドオキサラート
実施例18の化合物436mgをエタノール4mlに溶解した。水酸化カリウム86mg(1当量)を水1.5mlに溶解し、その後アルコール溶液に加えた。混合物を1.5時間加熱還流し、次に蒸発乾固した。残渣をジクロロメタンに取った。得られた溶液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次に真空下で濃縮した。生成物をオキサラート形態で結晶化した。
ESI:[M+H]302.2212(理論値:302.2232)
【0078】
実施例22:4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例21の手順と同一であるが、実施例1の化合物を出発物質として使用した。
元素分析
C% H% N%
計算値:60.30 6.93 7.40
実測値:60.21 6.65 7.31
【0079】
実施例23:4−[(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロピル)アミノ]ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例21の手順と同一であるが、実施例19の化合物を出発物質として使用した。
【0080】
実施例24:4−[(2−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルエチル)アミノ]ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例21の手順と同一であるが、実施例20の化合物を出発物質として使用した。
【0081】
実施例25:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−メチルプロパンアミドオキサラート
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを2−メチルプロパノイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:61.20 7.66 6.45
実測値:61.32 7.47 6.24
【0082】
実施例26:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2,2−ジメチルプロパンアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを2,2−ジメチルプロパノイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:73.22 9.36 8.13
実測値:73.69 9.33 8.20
【0083】
実施例27:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−シクロプロパンカルボキサミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドをシクロプロパンカルボニルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:73.14 8.59 8.53
実測値:72.04 8.67 8.31
【0084】
実施例28:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−シクロブタンカルボキサミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドをシクロブタンカルボニルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:73.65 8.83 8.18
実測値:73.24 8.68 8.12
【0085】
実施例29:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−シクロヘキサンカルボキサミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドをシクロヘキサンカルボニルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:74.56 9.25 7.56
実測値:74.20 9.38 7.40
【0086】
実施例30:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−4−ニトロベンズアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを4−ニトロベンゾイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:67.46 6.65 10.26
実測値:68.18 6.60 10.31
【0087】
実施例31:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−4−フルオロベンズアミド
工程1:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]アニリン
6N塩酸中で加熱還流して、実施例4の化合物1.5gを酸性加水分解することにより、標記化合物を得た。次に、混合物を濃縮し、水20mlおよび1N水酸化ナトリウム溶液10ml中でアルカリ性にし、続いてジクロロメタンで抽出した。有機相を濃縮することにより白色の固体を得た(1.08g)。
【0088】
工程2:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−4−フルオロベンズアミド
上記工程で合成した化合物0.24g(1mM)を無水テトラヒドロフラン2.5mlに溶解し、次に氷浴中で冷却した。トリエチルアミン0.21ml(1.5mM)および4−フルオロベンゾイルクロリド0.26g(1mM)を連続して滴下により加えた。混合物を撹拌しながら氷浴中で維持し、次に周囲温度で撹拌しながら16時間放置した。溶液を酢酸エチルで希釈し、(6N)水酸化ナトリウム溶液で抽出し、水で洗浄し、次に硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。エタノールから再結晶化することにより、標記化合物をオキサラート形態で得ることができた(実施例18の工程2参照)。
元素分析
C% H% N%
計算値:72.23 7.12 7.32
実測値:72.26 7.10 7.34
【0089】
実施例32:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−フルオロベンズアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを2−フルオロベンゾイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:72.23 7.12 7.32
実測値:72.01 7.03 7.28
【0090】
実施例33:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2,4−ジフルオロベンズアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを2,4−ジフルオロベンゾイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:68.98 6.54 7.00
実測値:69.02 6.72 6.99
【0091】
実施例34:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−4−トリフルオロメチルベンズアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを4−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:66.65 6.29 6.48
実測値:66.64 6.39 6.51
【0092】
実施例35:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−トリフルオロメチルベンズアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを2−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:66.65 6.29 6.48
実測値:66.36 6.34 6.36
【0093】
実施例36:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−4−メトキシベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを4−メトキシベンゾイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:64.45 6.66 5.78
実測値:64.57 6.65 5.78
【0094】
実施例37:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−ナフトアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを2−ナフトイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:78.23 7.29 6.76
実測値:78.36 7.26 6.81
【0095】
実施例38:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−1−ナフトアミドオキサラート
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを1−ナフトイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:69.03 6.39 5.55
実測値:68.57 6.33 5.68
【0096】
実施例39:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−フランカルボキサミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを2−フロイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:71.16 7.39 7.90
実測値:70.90 7.44 7.87
【0097】
実施例40:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−チオフェンカルボキサミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを2−テノイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N% S%
計算値:68.08 7.07 7.56 8.65
実測値:68.21 7.09 7.50 8.52
【0098】
実施例41:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−イソニコチンアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドをイソニコチノイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:72.30 7.45 11.50
実測値:72.63 7.57 11.44
【0099】
実施例42:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドをベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N% S%
計算値:71.40 6.71 6.66 7.62
実測値:71.00 6.89 6.57 7.41
【0100】
実施例43:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−フェニルアセトアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドをフェニルアセチルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:76.16 7.99 7.40
実測値:76.33 8.00 7.26
【0101】
実施例44:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−(3,4−ジメトキシフェニル)アセトアミドオキサラート
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを(3,4−ジメトキシフェニル)アセチルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:63.62 6.86 5.30
実測値:63.32 6.72 5.22
【0102】
実施例45:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを(2−チエニル)アセチルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N% S%
計算値:68.72 7.34 7.28 8.34
実測値:68.57 7.45 7.20 8.92
【0103】
実施例46:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2,2−ジフェニルアセトアミドオキサラート
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドをジフェニルアセチルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:70.57 6.66 5.14
実測値:70.15 6.72 5.18
【0104】
実施例47:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−3−フェニルプロパンアミドオキサラート
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを3−フェニルプロパノイルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:67.20 7.10 5.80
実測値:66.85 7.14 5.74
【0105】
実施例48:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−2−メトキシアセトアミドオキサラート
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドをメトキシアセチルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:56.96 6.98 6.09
実測値:57.28 6.77 6.05
【0106】
実施例49:N’−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−N,N−ジメチル尿素
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドをジメチルアミドクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:68.85 8.82 12.68
実測値:68.84 9.09 12.29
【0107】
実施例50:N−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]フェニル}−4−モルホリノカルボキサミド
実験手順は実施例31の手順と同一であるが、工程2の4−フルオロベンゾイルクロリドを4−モルホリノカルボニルクロリドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:67.53 8.37 11.25
実測値:67.67 8.67 11.41
【0108】
実施例51:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−フェニル−ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−ヒドロキシ−N−フェニルベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:75.79 7.74 7.69
実測値:75.46 7.82 7.60
【0109】
実施例52:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(4−フルオロフェニル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:72.23 7.12 7.32
実測値:71.85 7.23 7.31
【0110】
実施例53:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:70.57 6.91 6.86
実測値:70.46 7.06 7.08
【0111】
実施例54:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−シクロヘキシルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−シクロへキシル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:74.56 9.25 7.56
実測値:74.11 9.30 7.36
【0112】
実施例55:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−メチル−N−シクロヘキシルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−メチル−N−シクロヘキシル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:65.80 8.07 5.90
実測値:65.06 7.64 6.07
【0113】
実施例56:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N,N−ジシクロヘキシルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN,N−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:76.95 9.80 6.19
実測値:76.23 9.86 6.11
【0114】
実施例57:2−{3−[4−(1−ピペリジルカルボニル)フェノキシ]プロピル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−ピペリジノカルボニルフェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:61.09 7.18 5.70
実測値:61.05 7.33 5.60
【0115】
実施例58:1−{4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]ベンゾイル}−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンジオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(3,4−ジヒドロ−1(2H)−キノリルカルボニル)フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:63.33 6.40 5.72
実測値:63.47 6.61 5.16
【0116】
実施例59:2−{3−[4−(ピペリジノピペリジノカルボニルフェノキシ)プロピル]オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールジオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−ピペリジノピペリジノカルボニルフェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:57.82 6.98 6.32
実測値:57.51 7.17 6.27
【0117】
実施例60:2−(3−{4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]フェノキシ}プロピル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールジオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:54.45 6.26 7.06
実測値:54.82 6.51 7.00
【0118】
実施例61:2−(3−{4−[(4−ベンジル−1−ピペラジニル)カルボニル]フェノキシ}プロピル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールジオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−[(4−ベンジル−1−ピペラジニル)カルボニル]フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:56.90 6.04 5.85
実測値:58.55 6.39 6.43
【0119】
実施例62:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(1−ベンジル−ピペリジノ)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(1−ベンジルピペリジノ)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:75.45 8.52 9.10
実測値:75.36 8.52 9.07
【0120】
実施例63:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(シクロプロピルメチル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(シクロプロピルメチル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:73.65 8.83 8.18
実測値:72.99 8.92 8.80
【0121】
実施例64:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−ベンジルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−ベンジル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:76.16 7.99 7.40
実測値:76.20 8.06 7.41
【0122】
実施例65:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−ベンジル−N−メチルベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−ベンジル−N−メチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:67.20 7.10 5.80
実測値:66.85 7.17 5.82
【0123】
実施例66:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−ベンジル−N−(4−メトキシフェニル)ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−ベンジル−N−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:68.97 6.66 4.87
実測値:68.18 6.50 4.86
【0124】
実施例67:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(4−メチルベンジル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(4−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:76.50 8.22 7.14
実測値:76.28 8.19 7.06
【0125】
実施例68:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(3−メチルベンジル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(3−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:76.50 8.22 7.14
実測値:76.01 8.31 6.96
【0126】
実施例69:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(2−メチルベンジル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(2−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:76.50 8.22 7.14
実測値:76.38 8.32 7.05
【0127】
実施例70:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(4−トリフルオロメチルベンジル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(4−トリフルオロメチルベンジル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:67.25 6.55 6.27
実測値:67.24 6.47 6.23
【0128】
実施例71:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(3−トリフルオロメチルベンジル)ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(3−トリフルオロメチルベンジル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:60.44 5.82 5.22
実測値:59.40 5.77 5.07
【0129】
実施例72:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(4−ピリジルメチル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(4−ピリジルメチル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:72.79 7.70 11.07
実測値:72.11 7.56 10.81
【0130】
実施例73:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−フルフリルベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−フルフリル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:71.71 7.66 7.60
実測値:70.68 7.77 7.56
【0131】
実施例74:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−[2−(2−チエニル)エチル]ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−[2−(2−チエニル)エチル]−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N% S%
計算値:69.31 7.59 7.03 8.05
実測値:69.28 7.63 6.89 8.01
【0132】
実施例75:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(3,4−ジメトキシフェネチル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:71.65 8.02 6.19
実測値:71.80 8.09 6.16
【0133】
実施例76:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−[2−(1−ピペリジル)エチル]ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−[2−(1−ピペリジル)エチル]−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
【0134】
【表2】

【0135】
実施例77:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(2−モルホリノエチル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(2−モルホリノエチル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:68.80 8.79 10.46
実測値:68.62 8.84 10.34
【0136】
実施例78:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−[3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル]ベンズアミドジオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−[3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル]−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:56.24 6.29 9.72
実測値:55.99 6.44 9.60
【0137】
実施例79:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(2−フェノキシエチル)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(2−フェノキシエチル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:73.50 7.89 6.86
実測値:72.76 7.82 6.85
【0138】
実施例80:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(2−メトキシエチル)ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(2−メトキシエチル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:60.54 7.39 6.42
実測値:61.07 7.54 6.49
【0139】
実施例81:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−[2−メトキシ−1−(メトキシメチル)エチル]ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−[2−メトキシ−1−(メトキシメチル)エチル]−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:59.99 7.55 5.83
実測値:59.54 7.44 5.60
【0140】
実施例82:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(tert−ブトキシ)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(tert−ブトキシ)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:69.97 8.95 7.77
実測値:70.05 9.00 7.69
【0141】
実施例83:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(2−エチルブチル)ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:64.91 8.28 6.06
実測値:64.93 8.38 6.00
【0142】
実施例84:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−イソプロピルベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−イソプロピル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:72.69 9.15 8.48
実測値:73.10 9.36 8.54
【0143】
実施例85:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(tert−ブチル)ベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(tert−ブチル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:63.57 7.89 6.45
実測値:63.82 8.12 6.32
【0144】
実施例86:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−プロピルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−プロピル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:62.84 7.67 6.66
実測値:63.24 8.09 6.58
【0145】
実施例87:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N,N−ジメチルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN,N−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:58.53 6.92 6.20
実測値:58.51 6.99 6.09
【0146】
実施例88:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N,N−ジプロピルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN,N−ジプロピル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:64.91 8.28 6.06
実測値:64.73 8.39 5.94
【0147】
実施例89:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−エチル−N−メチルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−エチル−N−メチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:59.34 7.15 6.02
実測値:59.26 7.16 5.91
【0148】
実施例90:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−プロピル−N−メチルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−プロピル−N−メチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:63.57 7.89 6.45
実測値:63.62 8.11 6.38
【0149】
実施例91:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−イソプロピル−N−メチルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−イソプロピル−N−メチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:63.57 7.89 6.45
実測値:63.95 8.30 6.37
【0150】
実施例92:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−(tert−ブチル)−N−メチルベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−(tert−ブチル)−N−メチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:64.26 8.09 6.25
実測値:63.81 8.10 6.20
【0151】
実施例93:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−メチルベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−メチル−4−ヒドロキシベンズアミドに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:71.49 8.67 9.26
実測値:71.35 8.85 9.18
【0152】
実施例94:4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−3−ブロモベンズアミドオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−ヒドロキシ−3−ブロモベンズアミドに代えた。
ESI:[M+H]367.1031(理論値:367.1021)
【0153】
実施例95:2−{3−[4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェノキシ]プロピル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールジオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:55.68 5.88 8.40
実測値:55.81 5.57 8.51
【0154】
実施例96:2−{3−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェノキシ]プロピル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:59.69 6.51 13.92
実測値:58.83 6.39 13.35
【0155】
実施例97:N−[4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)フェニル]−N−(2−ピリミジニル)アミンオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(2−ピリミジニルアミノ)フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:59.92 6.37 12.42
実測値:59.43 6.47 11.67
【0156】
実施例98:N−[4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)フェニル]−2−キノリルアミンジオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(2−キノリルアミノ)フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:61.37 5.86 7.40
実測値:61.49 6.02 7.32
【0157】
実施例99:N−[4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)フェニル]−1−イソキノリルアミン
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(1−イソキノリルアミノ)フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:77.49 7.54 10.84
実測値:76.81 7.68 10.68
【0158】
実施例100:N−[4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)フェニル]−9H−プリン−6−イルアミン
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルを4−(9H−プリン−6−イルアミノ)フェノールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:66.64 6.92 22.20
実測値:66.84 7.03 21.81
【0159】
実施例101:4−(3−オクタヒドロ−2(1H)−イソキノリルプロポキシ)ベンゾニトリル
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程2のオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールをデカヒドロイソキノリンに代えた。デカヒドロイソキノリンを、Wiktop. B (J. Am. Chem. Soc., 1948, 70, 2617)の方法に従って合成した。
元素分析
C% H% N%
計算値:64.93 7.27 7.21
実測値:63.93 7.03 7.01
【0160】
実施例102:4−(3−オクタヒドロ−2H−イソインドール−2−イルプロポキシ)ベンゾニトリルオキサラート
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程2のオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールをオクタヒドロイソインドールに代えた。オクタヒドロイソインドールを、Matsuki et al. (Chem. Pharm. Bull., 1994, 42(1), 9-18)の方法に従って合成した。
元素分析
C% H% N%
計算値:64.15 7.00 7.48
実測値:63.86 6.89 7.55
【0161】
実施例103:4−(4−オクタヒドロ−2(1H)−イソキノリルブトキシ)ベンゾニトリルオキサラート
実験手順は実施例3の手順と同一であるが、工程2のオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールをデカヒドロイソキノリンに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:68.98 7.29 6.66
実測値:64.54 7.25 6.73
【0162】
実施例104:4−(3−オクタヒドロ−2H−イソインドール−2−イルプロポキシ)ベンズアミド
工程1:4−(3−オクタヒドロ−2H−イソインドール−2−イルプロポキシ)ベンゾニトリル
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程2のオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールをオクタヒドロイソインドールに代えた。
【0163】
工程2:4−(3−オクタヒドロ−2H−イソインドール−2−プロポキシ)ベンズアミド
実験手順は実施例21の手順と同一であるが、実施例18の化合物を上記工程の化合物に代えた。
ESI:[M+H]303.2072(理論値:303.2073)
【0164】
実施例105:N−メチル−4−(3−オクタヒドロ−2H−イソインドール−2−プロポキシ)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN−メチル−4−ヒドロキシベンズアミドに、工程2のオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールをオクタヒドロイソインドールに代えた。
ESI:[M+H]317.2240(理論値:317.2229)
【0165】
実施例106:N,N−ジメチル−4−(3−オクタヒドロ−2H−イソインドール−2−プロポキシ)ベンズアミド
実験手順は実施例1の手順と同一であるが、工程1の4−ヒドロキシベンゾニトリルをN,N−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアミドに、工程2のオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロールをオクタヒドロイソインドールに代えた。
元素分析
C% H% N%
計算値:72.69 9.15 8.48
実測値:72.25 9.21 8.37
【0166】
本発明の化合物の薬理試験
実施例A:NMRIマウスにおけるNt−メチルヒスタミンの脳用量
Taylor et al.(Biochem. Pharm., 1992, 44, 1261-1267)の方法により実施した本試験の目的は、本発明の化合物のエクスビボ(ex vivo)活性を、H3型中枢ヒスタミン作動性受容体拮抗薬として評価することである。その活性は、試験する化合物を経口投与した後、ヒスタミンの主な代謝産物であるNt−メチルヒスタミンの中枢レベルを測定することにより明らかとなる。Nt−メチルヒスタミンの脳内濃度の増加は、H3型中枢ヒスタミン作動性受容体の阻害によるヒスタミン代謝の上昇を表す。
【0167】
NMRIマウス(18〜20g)を、本発明の化合物またはそれらの担体(20ml/kg)の経口投与により処置した。薬理学的処置の2時間後に動物を屠殺し、脳を取り出して液体窒素で凍結し、重量測定して4℃の0.1N HClO4中で均質化した。ホモジネートを遠心分離(15000g、17分、4℃)した。上清を回収して、アリコートに分割した。アリコートを液体窒素中で凍結し、分析まで−80℃で貯蔵した。
【0168】
t−メチルヒスタミンの脳内レベルの測定は、キャピラリー電気泳動法をレーザ誘起蛍光法による検出と組み合わせて実行した(J. Chromatogr. A., 1996, 755, 99-115)。Nt−メチルヒスタミンの組織レベルは、ng/g(新鮮な脳)で表した。担体(対照)で処置した動物と、本発明の化合物で処置した動物(n=5/群)とのNt−メチルヒスタミンの脳内レベルの比較を、一要因分散分析と、必要に応じて、その後の補正分析(Dunnett検定)により実行した。
【0169】
結果から、3〜10mg/kg p.o.の用量で、本発明の化合物が、Nt−メチルヒスタミンの内因性脳内濃度を50%を超えて増加させ得ることが示された。例を示すと、3mg/kgの用量で、実施例4、22および93の化合物は、Nt−メチルヒスタミンの内因性脳内濃度をそれぞれ52%、33%および90%増加させ、10mg/kg p.o.の用量で、実施例22化合物は、Nt−メチルヒスタミンの内因性脳内濃度を85%増加させた。これらの結果から、本発明の化合物が、中枢ヒスタミン作動系の強力な活性化物質であり、経口経路で活性があり少なくとも数時間の作用持続時間があることが実証された。
【0170】
実施例B:医薬組成物
それぞれ用量100mgを含む錠剤1000錠を製造するための配合:
実施例22の化合物 100g
ヒドロキシプロピルセルロース 20g
ポリビニルピロリドン 20g
小麦デンプン 150g
ラクトース 900g
ステアリン酸マグネシウム 30g

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


〔式中、
・mおよびnは、同一または異なっていてもよく、それぞれ0〜2の整数を表し、その2つの整数の合計が2〜3であり、
・pおよびqは、同一または異なっていてもよく、それぞれ0〜2の整数を表し、
・Alkは、アルキレン、アルケニレンまたはアルキニレン鎖を表し、
・YおよびY'は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、またはアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、メルカプト、ヒドロキシ、ペルハロアルキル、ニトロ、アミノ(非置換か、またはアルキル基1もしくは2個により置換されている)、アシル、アミノカルボニル(窒素原子上でアルキル基1または2個により場合により置換されている)、アシルアミノ(窒素原子上でアルキル基により場合により置換されている)、アルコキシカルボニル、カルボキシ、スルホ、もしくはシアノ基を表し、
・Xは、酸素原子、硫黄原子、または−N(R)−基(式中、Rは水素原子またはアルキル基を表す)を表し、
・Wは、シアノ(Xが酸素原子またはNR基を表す場合)、−N(R1)−Z1−R2および−Z2−NR12(式中、
− Z1は、−C(O)−、−C(S)−、−C(NR4)−、*−C(O)−N(R3)−、*−C(S)−N(R3)−、*−C(NR4)−N(R3)−、*−C(O)−O−、*−C(S)−O−、または−S(O)r−を表し、ここでrは、1または2であり、*は、N(R1)への結合に対応し、
− Z2は、−C(O)−、−C(S)−、−C(NR4)−、−S(O)r−、または結合を表し、
− R1、R2、R3およびR4は、同一もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素原子、場合により置換されたアルキル基、場合により置換されたアルケニル基、場合により置換されたアルキニル基、アルコキシ基、場合により置換されたシクロアルキル基、場合により置換されたヘテロシクロアルキル基、場合より置換されたアリール基、もしくは場合により置換されたヘテロアリール基を表すか、または
− R1およびR2、もしくはR2およびR3が、それらを担持する原子と一緒になって、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、もしくは場合により置換されたヘテロアリール基を形成する)から選択される基を表し、
ここで、
− 用語「アルキル」は、炭素原子を1〜6個含む直鎖状または分枝状炭化水素鎖を示し、
− 用語「アルケニル」は、炭素原子を3〜6個、および二重結合を1〜3個含む直鎖状または分枝状基を示し、
− 用語「アルキニル」は、炭素原子を3〜6個、および三重結合を1〜3個含む直鎖状または分枝状基を示し、
− 用語「アルコキシ」は、直鎖状または分枝状アルキル鎖が炭素原子を1〜6個含むアルキル−オキシ基を示し、
− 表現「場合により置換されたアリールオキシ」は、アリール基が場合により置換された基を示し、
− 用語「アシル」は、Raが水素原子またはアルキル基を表すRaC(O)−基を示し、
−用語「ペルハロアルキル」は、炭素原子を1〜3個、およびハロゲン原子を1〜7個含む直鎖状または分枝状炭素鎖を示し、
−用語「アルキレン」は、炭素原子を1〜6個含む直鎖状または分枝状二価基を示し、
− 用語「アルケニレン」は、炭素原子を2〜6個、および二重結合を1〜3個含む直鎖状または分枝状二価基を示し、
− 用語「アルキニレン」は、炭素原子を2〜6個、および三重結合を1〜3個含む直鎖状または分枝状二価基を示し、
− 用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、ジヒドロナフチルまたはテトラヒドロナフチル基を示し、
− 用語「ヘテロアリール」は、5〜11の環員、ならびに窒素、酸素および硫黄から選択されるヘテロ原子1〜4個を含み、少なくとも1個の環が芳香族である単環または二環基を示し、
− 用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜11個含み、不飽和結合1〜2個により場合により不飽和化された炭化水素単環式または二環式化合物を示し、
− 用語「ヘテロシクロアルキル」は、4〜11の環員を含み、窒素、酸素および硫黄から選択されるヘテロ原子を1〜3個有し、飽和、または不飽和結合1もしくは2個により不飽和化された単環または二環基を示し、
− 用語「シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル」に付された表現「場合により置換された」は、i)それらの基が、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、ペルハロアルキル、ニトロ、アミノ(非置換か、またはアルキル基1もしくは2個により置換されている)、アシル、アミノカルボニル(窒素原子上でアルキル基1または2個により場合により置換されている)、アシルアミノ(窒素原子上でアルキル基により場合により置換されている)、アルコキシカルボニル、カルボキシ、スルホ、およびシアノから選択される同一もしくは異なる置換基1〜3個により置換されていてもよいこと、またはii)それらの基が、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルもしくはベンジル基により置換されていてもよいことを示すが、該アリールまたはヘテロアリール基が、加えて、非芳香族および芳香族部分の両方を有する基の非芳香族部分でオキソ基1または2個により置換されていてもよいこと、ならびに該シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基が、同様にオキソ基1または2個により置換されていてもよいこと、を理解すべきであり、
− 用語「アルキル、アルケニルまたはアルキニル」に付された表現「場合により置換された」は、それらの基が、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロ、アミノ、アシル、アミノカルボニル、アシルアミノ、アルコキシカルボニル、カルボキシ、スルホ、シアノ、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、および場合により置換されたアリールオキシから選択される同一または異なる基1または2個により置換されていてもよいことを示す〕で示される化合物、それらの鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項2】
qが、1である、請求項1記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項3】
nが、1である、請求項1または2記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項4】
mが、1である、請求項1〜3のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項5】
mが、2である、請求項1〜3のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項6】
pが、1である、請求項1〜5のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項7】
pが、2である、請求項1〜5のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項8】
Xが、酸素原子または硫黄原子を表す、請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項9】
Xが、−N(R)−基を表す、請求項1〜7のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項10】
YおよびY'が、水素原子を表す、請求項1〜9のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項11】
Yが、水素原子を表し、Y'が、ハロゲン原子、またはアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、メルカプト、ヒドロキシ、ペルハロアルキル、ニトロ、アミノ(非置換か、またはアルキル基1もしくは2個により置換されている)、アシル、アミノカルボニル(窒素原子上でアルキル基1または2個により場合により置換されている)、アシルアミノ(窒素原子上でアルキル基により場合により置換されている)、アルコキシカルボニル、カルボキシ、スルホもしくはシアノ基を表す、請求項1〜9のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項12】
Alkが、アルキレン鎖を表す、請求項1〜11のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項13】
Wが、フェニル基の4位に位置する、請求項1〜12のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項14】
Wが、シアノ基を表す、請求項1〜13のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項15】
Wが、−N(R1)−Z1−R2基を表す、請求項1〜13のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項16】
Wが、−Z2−NR12基を表す、請求項1〜13のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項17】
2が、−C(O)−、−C(S)−、−C(NR4)−および−S(O)r−から選択される基を表す、請求項1〜13または16のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項18】
2が、結合を表す、請求項1〜13または16のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項19】
1が、−C(O)−、−C(S)−、*−C(O)−N(R3)−、*−C(S)−N(R3)−、*−C(O)−O−および−S(O)r−から選択される基を表す、請求項1〜13または15のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項20】
1、R2、R3およびR4が、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、あるいはシクロアルキル;アルコキシ;場合により置換されたフェニル;ナフチル;ヘテロアリール基;および
− 場合により置換されたフェニル基により、
− またはシクロアルキル基により、
− またはヘテロシクロアルキル基により、
− またはヘテロアリール基により、
− またはアルコキシ基1もしくは2個により、
− またはフェニルオキシ基により、場合により置換されたアルキル基、から選択される基を表す、請求項1〜13または15〜19のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項21】
Wが、−N(R1)−C(O)−NR23、−N(R1)−C(S)−NR23、−C(O)−NR12、および−C(S)−NR12(式中、R1およびR2、またはR2およびR3は、それらを担持する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基またはピペリジルピペリジル基を形成する)から選択される基を表す、請求項1〜13または15〜19のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項22】
Wが、−Z2−NR12基(式中、Z2は結合を表し、R1およびR2はそれらを担持する窒素原子と一緒になって、ヘテロアリール基を形成するか、またはR1が水素原子もしくはアルキル基を表し、そしてR2がアリールもしくはヘテロアリール基を表す)を表す、請求項1〜13または16〜18のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項23】
Wが、−C(O)−NR12基(式中、R1およびR2は、独立して、それぞれアルキル基または水素原子を表すか、またはR1およびR2がそれらを担持する窒素原子と一緒になって、アルキルもしくはベンジル基により場合により置換されたピペラジニル;アルキルもしくはベンジル基により場合により置換されたピペリジル;モルホリニル;アゼパニル;チオモルホリニル;オクタヒドロシクロペンタピロリル;ジヒドロキノリニル;およびテトラヒドロキノリニルから選択される基を形成する)を表す、請求項1〜13、16、17、19、20または21のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項24】
Wが、−C(O)−NR12基(式中、R1およびR2は、独立して、それぞれアルキル基または水素原子を表す)を表す、請求項1〜13、16、17、20または23のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項25】
Wが、−N(R1)−C(O)−R2基(式中、R1およびR2は、独立して、それぞれアルキル基または水素原子を表す)を表す、請求項1〜13、15、19または20のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項26】
4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)ベンゾニトリルである、請求項1〜14のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項27】
4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)ベンズアミドである、請求項1〜13、16、17、20、23または24のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項28】
4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N−メチルベンズアミドである、請求項1〜13、16、17、20、23または24のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項29】
4−[3−(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル)プロポキシ]−N,N−ジメチルベンズアミドである、請求項1〜13、16、17、20、23または24のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項30】
N−[4−(3−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルプロポキシ)フェニル]アセトアミドである、請求項1〜13、15、20または25のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、および薬学的に許容され得る酸1種以上とのそれらの付加塩。
【請求項31】
出発原料として、式(II):
【化2】


〔式中、
Alkは式(I)に関して定義したとおりであり、Halはハロゲン原子を表し、X'は酸素原子、硫黄原子または−N(p)−基(式中、(p)は、水素原子、窒素原子に関する従来の保護基、またはアルキル基を表す)を表し、W、YおよびY'は式(I)に関して定義したとおりである〕で示される化合物を用い、式(II)で示される化合物を、場合により脱保護した後に、塩基性媒体中で式(III):
【化3】


(式中、
n、m、pおよびqは、式(I)に関して定義したとおりである)で示される二環式化合物と縮合して、式(I)で示される化合物を生成し、
・Wがシアノ基を表す場合には、式(I)で示される化合物を、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムと場合により反応させて、式(I)で示される化合物の特別な例である式(I/b):
【化4】


(Alk、n、m、p、q、X、YおよびY'は式(I)に関して定義したとおりである)で示される化合物を生成し、
式(I)で示される化合物を、
− 所望なら、従来の精製技術により精製してもよく、
− 場合により、従来の分離技術により立体異性体に分離し、
− 所望なら、薬学的に許容され得る酸または塩基1種以上との付加塩に変換するが、
− 合成に必要ならば、上記の工程時の適切と判断された時点で、出発試薬(II)のカルボニル基、チオカルボニル基、アミノ基、アルキルアミノ基を保護し、その後、縮合した後に脱保護してもよいこと、
− 試薬(II)および(III)は文献に記載された公知の手順により製造すること、を理解すべきであることを特徴とする、請求項1記載の式(I)で示される化合物の製造方法。
【請求項32】
請求項1〜30のいずれか1項記載の活性成分少なくとも1種を、単独で、または薬学的に許容され得る不活性非毒性の賦形剤もしくは担体1種以上と共に含む医薬組成物。
【請求項33】
脳の加齢および神経変性疾患に関連する認知障害の処置、ならびに気分障害、けいれん発作、注意欠陥多動性症候群、肥満および疼痛の処置において、医薬として用いられる、請求項1〜30のいずれか1項記載の活性成分を少なくとも1種含む、請求項32記載の医薬組成物。
【請求項34】
アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、コルサコフ病、ならびに血管または他の原因の前頭葉痴呆および皮質下痴呆の処置において、医薬として用いられる、請求項1〜30のいずれか1項記載の活性成分を少なくとも1種含む、請求項32記載の医薬組成物。
【請求項35】
脳の加齢および神経変性疾患に関連する認知障害の処置、ならびに気分障害、けいれん発作、注意欠陥多動性症候群、肥満および疼痛の処置において用いられる医薬の製造のための、請求項1〜30のいずれか1項記載の活性成分を少なくとも1種含む、請求項32記載の医薬組成物の使用。
【請求項36】
アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、コルサコフ病、ならびに血管または他の原因の前頭葉痴呆および皮質下痴呆の処置において用いられる医薬の製造のための、請求項1〜30のいずれか1項記載の活性成分を少なくとも1種含む、請求項32記載の医薬組成物の使用。

【公表番号】特表2007−523135(P2007−523135A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−553623(P2006−553623)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【国際出願番号】PCT/FR2005/000382
【国際公開番号】WO2005/089747
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(500287019)レ ラボラトワール セルヴィエ (166)
【Fターム(参考)】