新規化合物
本発明は新規アミド誘導体とその塩に関する。より具体的には、ROCK阻害剤として作用する新規アミド誘導体およびその塩、それらを含む医薬組成物およびROCK関連疾患の治療および/または予防にそれらを治療的に用いる方法に関する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式[I]の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
【化1】
(式中、
Aが低級アルキル、場合により置換されてもよいアリール、場合により置換されてもよいシクロアルキル、または場合により置換されてもよい複素環基であり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCR14またはNであり;
L3がCHまたはNであり;
L4がCR2またはNであり;
R1が−Hであり、かつR2が−Hあるいは低級アルキルであるか、またはR1とR2が一緒になってアルキレンを形成し;
R14が−Hまたはハロゲンであり;
Xが結合、−CHR3−、−NR4−、−CHR5−X1−、または−X2−CHR6−であり;
R3が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、−OH、−NH2、場合により置換されてもよい複素環基であり;
R4が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
X1が−NH−、−CHR7−、−CHR15−X3−または−O−であり;
R5が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、−OH、―NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9または場合により置換されてもよいアリールであり;
R7が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、場合により置換されてもよい複素環基、−OH、または−NR10R16であり;
R8およびR9がそれぞれ独立に−H、または場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
R10およびR16がそれぞれ独立に−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
R15が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、または−NHC(O)OR17であり;
R17が−H、または場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
X3が−NH−、または−CHR18であり;
R18が−H、または−NH2であり;
X2が−(CH2)n−NR11−または−O−であり;
R6が−H、または場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
nが0または1であり;
R11が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、場合により置換されてもよい低級アルカノイル、または−SO2R12であり;
R12が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルである。)
【請求項2】
以下の式[I’]の化合物または薬学的に許容できるその塩である、請求項1に記載の化合物:
【化2】
(式中、
Aが低級アルキル、またはアリール、シクロアルキルまたは複素環基であり、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよく、
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCR14またはNであり;
L3がCHまたはNであり;
L4がCR2またはNであり;
R1が−HでありかつR2が−Hまたはメチルであるか、またはR1とR2が一緒になって低級アルキレンを形成し;
R14が−Hまたはハロゲンであり;
Xが結合、−CHR3−、−NR4−、−CHR5−X1−または−X2−CHR6−であり;
R3が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、−NH2、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい複素環基であり;
R4が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
X1が−NH−、−CHR7−、−CHR15−X3−または−O−であり;
R5が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、−NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよいアリールであり;
R7が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい複素環基、または−OH、―NR10R16であり;
R8、R9、R10およびR16がそれぞれ独立に−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
R15が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−NHC(O)OR17であり;
R17が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
X3が−NH−または−CHR18であり;
R18が−Hまたは−NH2であり;
X2が−(CH2)n−NR11−または−O−であり;
R6が−Hであるか、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
nが0または1であり;
R11が−H、またはそれぞれ−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、低級アルカノイル、または−SO2R12であり;
R12が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルである。)
【請求項3】
Aが、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または単環または二環アリール、シクロアルキル、複素環アリール、または縮合複素環であり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンを形成し、
Xが結合、−CHR3−または−NR4−であり;
R3が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、−NH2、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい飽和複素環基であり、
R4が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルである、請求項2に記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
Aがフェニル、ナフチル、ジヒドロインデニル、シクロヘキシル、またはピロリル、ピリジル、チエニルおよびフリルからなる群より選択されるヘテロアリール基、またはインドリル、インドリニル、キノリル、3,4−ジヒドロイソキノリル、オクタヒドロイソキノリル、ベンゾチアゾリルおよびベンゾフラニルからなる群より選択される縮合複素環基であり、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよく;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンを形成し、
Xが結合、−CHR3−または−NH−であり;
R3が−H、−OH、−NH2、またはピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニルであって、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい、請求項3に記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
Aがフェニル、ナフチル、ジヒドロインデニル、シクロヘキシル、またはピロリル、ピリジル、チエニルおよびフリルからなる群より選択されるヘテロアリール基、またはインドリル、インドリニル、キノリル、3,4−ジヒドロイソキノリル、オクタヒドロイソキノリル、ベンゾチアゾリルおよびベンゾフラニルから選択される縮合複素環基であり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンを形成し、
Xが結合、−CH2−または−NH−である、請求項4に記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
Aがアリール、シクロアルキルまたは単環複素環基であり、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよく;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHまたはNであり;
L4がCR2またはNであり;
R1が−HでありかつR2が−Hまたはメチルであるか、またはR1とR2が一緒になって低級アルキレンを形成し;
Xが−CHR5−X1−または−X2−CHR6−であり;
X1が−NH−、−CHR7−、−CHR15−X3−または−O−であり;
R5が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2、またはニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、−NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよいアリールであり;
R7が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい飽和複素環基、または−OH、―NR10R16であり;
R8、R9、R10およびR16がそれぞれ独立に−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
R15が−H、および−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−NHC(O)OR17であり;
R17が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
X3が−NH−または−CHR18であり;
R18が−Hまたは−NH2であり;
X2が−NR11−または−O−であり;
R6が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
R11が−H、またはそれぞれが−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、低級アルカノイル、または−SO2R12であり;
R12が−Hまたは低級アルキルである、請求項2に記載の化合物またはその塩。
【請求項7】
Aがフェニル、シクロヘキシル、またはチエニルであり、それぞれ−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよく;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンまたはプロピレンを形成し、
Xが−CHR5−X1−であり;
X1が−NH−または−CHR7であり;
R5が−H、または−OHまたはカルボキシで置換されてもよい低級アルキル、または−OH、―NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9であり;
R7が−H、またはそれぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよいピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニル、または−OH、−NR10R16であり;
R8、R9、R10およびR16がそれぞれ独立に−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルである、請求項6に記載の化合物またはその塩。
【請求項8】
Aがフェニル、シクロヘキシル、またはチエニルであり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンを形成し、
Xが−CHR5−X1−であり;
X1が−NH−または−CHR7であり;
R5が−H、または−OHまたはカルボキシで置換されてもよい低級アルキル、または−OH、―NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9であり;
R7が−H、モルホリニル、−OHまたは−NR10R16であり;
R8、R9、R10およびR16がそれぞれ独立に−Hまたは低級アルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
式[I]の化合物またはその塩を調製するための方法であって、
【化3】
(式中、
Aが低級アルキル、場合により置換されてもよいアリール、場合により置換されてもよいシクロアルキルまたは場合により置換されてもよい複素環基であり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCR14またはNであり;
L3がCHまたはNであり;
L4がCR2またはNであり;
R1が−HでありかつR2が−Hもしくは低級アルキルであるか、またはR1とR2が一緒になって低級アルキレンを形成し;
R14が−Hまたはハロゲンであり;
Xが結合、−CHR3−、−NR4−、−CHR5−X1−または−X2−CHR6−であり;
R3が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、−OH、−NH2、場合により置換されてもよい複素環基であり;
R4が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
X1が−NH−、−CHR7−、−CHR15−X3−または−O−であり;
R5が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、−OH、―NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9または場合により置換されてもよいアリールであり;
R7が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、場合により置換されてもよい複素環基、−OH、または−NR10R16であり;
R8およびR9がそれぞれ独立に−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
R10およびR16がそれぞれ独立に−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
R15が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、または−NHC(O)OR17であり;
R17が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
X3が−NH−または−CHR18であり;
R18が−Hまたは−NH2であり;
X2が−(CH2)n−NR11−または−O−であり;
R6が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
nが0または1であり;
R11が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、場合により置換されてもよい低級アルカノイルまたは−SO2R12であり;
R12が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルである。)
(1)式[II]の化合物:
【化4】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りであるか、またはアミノ基において反応性であるその誘導体である。)、またはその塩を、式[III]の化合物:
【化5】
(式中、AおよびXがそれぞれ上記に定義される通りであるか、またはカルボキシ基において反応性であるその誘導体である)、またはその塩と反応させて、式[I]の化合物:
【化6】
(式中、R1、L1、L2、L3、L4、XおよびAがそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を得ること、または
(2)式[II]の化合物:
【化7】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を式[IV]の化合物:
【化8】
(式中、AおよびR5がそれぞれ上記に定義される通りであり、かつnが0または1である)と反応させて、式[Ib]の化合物:
【化9】
(式中、R1、R5、L1、L2、L3、L4、Aおよびnが上記に定義される通りである)、またはその塩を得ること、または
(3)式[II]の化合物:
【化10】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りである)、またはその塩を式[V]の化合物:
【化11】
(式中、A、R5およびnがそれぞれ上記に定義される通りである。)と反応させて、式[Ib]の化合物:
【化12】
(式中、R1、R5、L1、L2、L3、L4、Aおよびnがそれぞれ上記に定義される通りである)またはその塩を得ること、または
(4)式[VI]の化合物:
【化13】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りであり、かつYが何らかの脱離基である)を式[VII]の化合物:
【化14】
(式中、A、R5およびnがそれぞれ上記に定義される通りである)と反応させて、式[Ib]の化合物:
【化15】
(式中、R1、R5、L1、L2、L3、L4、Aおよびnがそれぞれ上記に定義される通りである)、またはその塩を得ること、または
(5)式[II]の化合物:
【化16】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りである)、またはその塩を式[VIII]の化合物:
【化17】
(式中、A、R5およびnがそれぞれ上記に定義される通りであり、かつYが何らかの脱離基である)と反応させて、式[Ic]の化合物:
【化18】
(式中、R1、R5、L1、L2、L3、L4、Aおよびnがそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を得ること、または
(6)式[IX]の化合物:
【化19】
(式中、R1、L3、L4、X、Y、およびAがそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を、式[X]の化合物:
【化20】
(式中、L1およびL2がそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩と反応させて、式[Id]の化合物:
【化21】
(式中、R1、L1、L2、L3、L4、XおよびAが上記に定義される通りである。)、またはその塩を得ること、または
(7)式[XI]の化合物:
【化22】
(式中、R1、L3、L4、XおよびAはそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を、式[XII]の化合物:
【化23】
(式中、L1、L2およびYはそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩と反応させて、式[Ie]の化合物:
【化24】
(式中、R1、L1、L2、L3、L4、XおよびAがそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を得ることを含む方法。
【請求項10】
有効成分としての、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩と、薬学的に許容できる担体または賦形剤とを混合してなる医薬組成物。
【請求項11】
Rhoキナーゼ(ROCK)を阻害するための薬物の製造のための、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩の使用。
【請求項12】
高血圧、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、狭心症、動脈閉塞、末梢動脈疾患、末梢循環障害、勃起障害、急性および慢性疼痛、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)等の泌尿器疾患、腫瘍転移、癌、緑内障、眼圧亢進、網膜症、自己免疫疾患、ウイルス感染または心筋保護を治療および/または予防するための薬物の製造のための、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩の使用。
【請求項13】
変形性関節症、末梢動脈疾患または良性前立腺肥大(BPH)を治療および/または予防するための薬物の製造のための、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩の使用。
【請求項14】
有効成分として、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩を含むROCK阻害剤。
【請求項15】
請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩を高血圧、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、狭心症、動脈閉塞、末梢動脈疾患、末梢循環障害、勃起障害、急性および慢性疼痛、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)等の泌尿器疾患、腫瘍転移、癌、緑内障、眼圧亢進、網膜症、自己免疫疾患、ウイルス感染および心筋保護からなる群より選択されるROCK関連疾患を治療および/または予防することを必要とする患者に投与することを含む、治療および/または予防するための方法。
【請求項16】
請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、変形性関節症、末梢動脈疾患および良性前立腺肥大(BPH)からなる群より選択されるROCK関連疾患を治療および/または予防することを必要とする患者に対して投与することを含む、治療および/または予防するための方法。
【請求項17】
請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む、高血圧、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、狭心症、動脈閉塞、末梢動脈疾患、末梢循環障害、勃起障害、急性および慢性疼痛、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)等の泌尿器疾患、腫瘍転移、癌、緑内障、眼圧亢進、網膜症、自己免疫疾患、ウイルス感染および心筋保護からなる群より選択されるROCK関連疾患を治療および/または予防するための医薬組成物。
【請求項18】
請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む、変形性関節症、末梢動脈疾患および良性前立腺肥大(BPH)からなる群より選択されるROCK関連疾患を治療および/または予防するための医薬組成物。
【請求項1】
式[I]の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
【化1】
(式中、
Aが低級アルキル、場合により置換されてもよいアリール、場合により置換されてもよいシクロアルキル、または場合により置換されてもよい複素環基であり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCR14またはNであり;
L3がCHまたはNであり;
L4がCR2またはNであり;
R1が−Hであり、かつR2が−Hあるいは低級アルキルであるか、またはR1とR2が一緒になってアルキレンを形成し;
R14が−Hまたはハロゲンであり;
Xが結合、−CHR3−、−NR4−、−CHR5−X1−、または−X2−CHR6−であり;
R3が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、−OH、−NH2、場合により置換されてもよい複素環基であり;
R4が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
X1が−NH−、−CHR7−、−CHR15−X3−または−O−であり;
R5が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、−OH、―NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9または場合により置換されてもよいアリールであり;
R7が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、場合により置換されてもよい複素環基、−OH、または−NR10R16であり;
R8およびR9がそれぞれ独立に−H、または場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
R10およびR16がそれぞれ独立に−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
R15が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、または−NHC(O)OR17であり;
R17が−H、または場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
X3が−NH−、または−CHR18であり;
R18が−H、または−NH2であり;
X2が−(CH2)n−NR11−または−O−であり;
R6が−H、または場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
nが0または1であり;
R11が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、場合により置換されてもよい低級アルカノイル、または−SO2R12であり;
R12が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルである。)
【請求項2】
以下の式[I’]の化合物または薬学的に許容できるその塩である、請求項1に記載の化合物:
【化2】
(式中、
Aが低級アルキル、またはアリール、シクロアルキルまたは複素環基であり、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよく、
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCR14またはNであり;
L3がCHまたはNであり;
L4がCR2またはNであり;
R1が−HでありかつR2が−Hまたはメチルであるか、またはR1とR2が一緒になって低級アルキレンを形成し;
R14が−Hまたはハロゲンであり;
Xが結合、−CHR3−、−NR4−、−CHR5−X1−または−X2−CHR6−であり;
R3が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、−NH2、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい複素環基であり;
R4が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
X1が−NH−、−CHR7−、−CHR15−X3−または−O−であり;
R5が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、−NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよいアリールであり;
R7が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい複素環基、または−OH、―NR10R16であり;
R8、R9、R10およびR16がそれぞれ独立に−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
R15が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−NHC(O)OR17であり;
R17が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
X3が−NH−または−CHR18であり;
R18が−Hまたは−NH2であり;
X2が−(CH2)n−NR11−または−O−であり;
R6が−Hであるか、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
nが0または1であり;
R11が−H、またはそれぞれ−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、低級アルカノイル、または−SO2R12であり;
R12が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルである。)
【請求項3】
Aが、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または単環または二環アリール、シクロアルキル、複素環アリール、または縮合複素環であり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンを形成し、
Xが結合、−CHR3−または−NR4−であり;
R3が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、−NH2、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい飽和複素環基であり、
R4が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルである、請求項2に記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
Aがフェニル、ナフチル、ジヒドロインデニル、シクロヘキシル、またはピロリル、ピリジル、チエニルおよびフリルからなる群より選択されるヘテロアリール基、またはインドリル、インドリニル、キノリル、3,4−ジヒドロイソキノリル、オクタヒドロイソキノリル、ベンゾチアゾリルおよびベンゾフラニルからなる群より選択される縮合複素環基であり、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよく;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンを形成し、
Xが結合、−CHR3−または−NH−であり;
R3が−H、−OH、−NH2、またはピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニルであって、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい、請求項3に記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
Aがフェニル、ナフチル、ジヒドロインデニル、シクロヘキシル、またはピロリル、ピリジル、チエニルおよびフリルからなる群より選択されるヘテロアリール基、またはインドリル、インドリニル、キノリル、3,4−ジヒドロイソキノリル、オクタヒドロイソキノリル、ベンゾチアゾリルおよびベンゾフラニルから選択される縮合複素環基であり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンを形成し、
Xが結合、−CH2−または−NH−である、請求項4に記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
Aがアリール、シクロアルキルまたは単環複素環基であり、それぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよく;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHまたはNであり;
L4がCR2またはNであり;
R1が−HでありかつR2が−Hまたはメチルであるか、またはR1とR2が一緒になって低級アルキレンを形成し;
Xが−CHR5−X1−または−X2−CHR6−であり;
X1が−NH−、−CHR7−、−CHR15−X3−または−O−であり;
R5が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2、またはニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、−NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよいアリールであり;
R7が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい飽和複素環基、または−OH、―NR10R16であり;
R8、R9、R10およびR16がそれぞれ独立に−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
R15が−H、および−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、または−NHC(O)OR17であり;
R17が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
X3が−NH−または−CHR18であり;
R18が−Hまたは−NH2であり;
X2が−NR11−または−O−であり;
R6が−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルであり;
R11が−H、またはそれぞれが−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキル、低級アルカノイル、または−SO2R12であり;
R12が−Hまたは低級アルキルである、請求項2に記載の化合物またはその塩。
【請求項7】
Aがフェニル、シクロヘキシル、またはチエニルであり、それぞれ−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよく;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンまたはプロピレンを形成し、
Xが−CHR5−X1−であり;
X1が−NH−または−CHR7であり;
R5が−H、または−OHまたはカルボキシで置換されてもよい低級アルキル、または−OH、―NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9であり;
R7が−H、またはそれぞれが−OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよいピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニル、または−OH、−NR10R16であり;
R8、R9、R10およびR16がそれぞれ独立に−H、または−OH、ハロゲン、カルボキシ、シアノ、−NH2およびニトロからなる群より選択される置換基で置換されてもよい低級アルキルである、請求項6に記載の化合物またはその塩。
【請求項8】
Aがフェニル、シクロヘキシル、またはチエニルであり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCHまたはNであり;
L3がCHであり;
L4がCR2であり;
R1とR2がそれぞれ独立に−Hであるかまたは一緒になってエチレンを形成し、
Xが−CHR5−X1−であり;
X1が−NH−または−CHR7であり;
R5が−H、または−OHまたはカルボキシで置換されてもよい低級アルキル、または−OH、―NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9であり;
R7が−H、モルホリニル、−OHまたは−NR10R16であり;
R8、R9、R10およびR16がそれぞれ独立に−Hまたは低級アルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
式[I]の化合物またはその塩を調製するための方法であって、
【化3】
(式中、
Aが低級アルキル、場合により置換されてもよいアリール、場合により置換されてもよいシクロアルキルまたは場合により置換されてもよい複素環基であり;
L1が−Hまたは−NH2であり;
L2がCR14またはNであり;
L3がCHまたはNであり;
L4がCR2またはNであり;
R1が−HでありかつR2が−Hもしくは低級アルキルであるか、またはR1とR2が一緒になって低級アルキレンを形成し;
R14が−Hまたはハロゲンであり;
Xが結合、−CHR3−、−NR4−、−CHR5−X1−または−X2−CHR6−であり;
R3が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、−OH、−NH2、場合により置換されてもよい複素環基であり;
R4が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
X1が−NH−、−CHR7−、−CHR15−X3−または−O−であり;
R5が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、−OH、―NH2、−C(O)NH2、−C(O)OR8、−NHC(O)OR9または場合により置換されてもよいアリールであり;
R7が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、場合により置換されてもよい複素環基、−OH、または−NR10R16であり;
R8およびR9がそれぞれ独立に−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
R10およびR16がそれぞれ独立に−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
R15が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、または−NHC(O)OR17であり;
R17が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
X3が−NH−または−CHR18であり;
R18が−Hまたは−NH2であり;
X2が−(CH2)n−NR11−または−O−であり;
R6が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルであり;
nが0または1であり;
R11が−H、場合により置換されてもよい低級アルキル、場合により置換されてもよい低級アルカノイルまたは−SO2R12であり;
R12が−Hまたは場合により置換されてもよい低級アルキルである。)
(1)式[II]の化合物:
【化4】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りであるか、またはアミノ基において反応性であるその誘導体である。)、またはその塩を、式[III]の化合物:
【化5】
(式中、AおよびXがそれぞれ上記に定義される通りであるか、またはカルボキシ基において反応性であるその誘導体である)、またはその塩と反応させて、式[I]の化合物:
【化6】
(式中、R1、L1、L2、L3、L4、XおよびAがそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を得ること、または
(2)式[II]の化合物:
【化7】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を式[IV]の化合物:
【化8】
(式中、AおよびR5がそれぞれ上記に定義される通りであり、かつnが0または1である)と反応させて、式[Ib]の化合物:
【化9】
(式中、R1、R5、L1、L2、L3、L4、Aおよびnが上記に定義される通りである)、またはその塩を得ること、または
(3)式[II]の化合物:
【化10】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りである)、またはその塩を式[V]の化合物:
【化11】
(式中、A、R5およびnがそれぞれ上記に定義される通りである。)と反応させて、式[Ib]の化合物:
【化12】
(式中、R1、R5、L1、L2、L3、L4、Aおよびnがそれぞれ上記に定義される通りである)またはその塩を得ること、または
(4)式[VI]の化合物:
【化13】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りであり、かつYが何らかの脱離基である)を式[VII]の化合物:
【化14】
(式中、A、R5およびnがそれぞれ上記に定義される通りである)と反応させて、式[Ib]の化合物:
【化15】
(式中、R1、R5、L1、L2、L3、L4、Aおよびnがそれぞれ上記に定義される通りである)、またはその塩を得ること、または
(5)式[II]の化合物:
【化16】
(式中、R1、L1、L2、L3およびL4がそれぞれ上記に定義される通りである)、またはその塩を式[VIII]の化合物:
【化17】
(式中、A、R5およびnがそれぞれ上記に定義される通りであり、かつYが何らかの脱離基である)と反応させて、式[Ic]の化合物:
【化18】
(式中、R1、R5、L1、L2、L3、L4、Aおよびnがそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を得ること、または
(6)式[IX]の化合物:
【化19】
(式中、R1、L3、L4、X、Y、およびAがそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を、式[X]の化合物:
【化20】
(式中、L1およびL2がそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩と反応させて、式[Id]の化合物:
【化21】
(式中、R1、L1、L2、L3、L4、XおよびAが上記に定義される通りである。)、またはその塩を得ること、または
(7)式[XI]の化合物:
【化22】
(式中、R1、L3、L4、XおよびAはそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を、式[XII]の化合物:
【化23】
(式中、L1、L2およびYはそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩と反応させて、式[Ie]の化合物:
【化24】
(式中、R1、L1、L2、L3、L4、XおよびAがそれぞれ上記に定義される通りである。)、またはその塩を得ることを含む方法。
【請求項10】
有効成分としての、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩と、薬学的に許容できる担体または賦形剤とを混合してなる医薬組成物。
【請求項11】
Rhoキナーゼ(ROCK)を阻害するための薬物の製造のための、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩の使用。
【請求項12】
高血圧、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、狭心症、動脈閉塞、末梢動脈疾患、末梢循環障害、勃起障害、急性および慢性疼痛、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)等の泌尿器疾患、腫瘍転移、癌、緑内障、眼圧亢進、網膜症、自己免疫疾患、ウイルス感染または心筋保護を治療および/または予防するための薬物の製造のための、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩の使用。
【請求項13】
変形性関節症、末梢動脈疾患または良性前立腺肥大(BPH)を治療および/または予防するための薬物の製造のための、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩の使用。
【請求項14】
有効成分として、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩を含むROCK阻害剤。
【請求項15】
請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩を高血圧、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、狭心症、動脈閉塞、末梢動脈疾患、末梢循環障害、勃起障害、急性および慢性疼痛、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)等の泌尿器疾患、腫瘍転移、癌、緑内障、眼圧亢進、網膜症、自己免疫疾患、ウイルス感染および心筋保護からなる群より選択されるROCK関連疾患を治療および/または予防することを必要とする患者に投与することを含む、治療および/または予防するための方法。
【請求項16】
請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、変形性関節症、末梢動脈疾患および良性前立腺肥大(BPH)からなる群より選択されるROCK関連疾患を治療および/または予防することを必要とする患者に対して投与することを含む、治療および/または予防するための方法。
【請求項17】
請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む、高血圧、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、狭心症、動脈閉塞、末梢動脈疾患、末梢循環障害、勃起障害、急性および慢性疼痛、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)等の泌尿器疾患、腫瘍転移、癌、緑内障、眼圧亢進、網膜症、自己免疫疾患、ウイルス感染および心筋保護からなる群より選択されるROCK関連疾患を治療および/または予防するための医薬組成物。
【請求項18】
請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む、変形性関節症、末梢動脈疾患および良性前立腺肥大(BPH)からなる群より選択されるROCK関連疾患を治療および/または予防するための医薬組成物。
【公表番号】特表2009−506979(P2009−506979A)
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510929(P2008−510929)
【出願日】平成18年8月29日(2006.8.29)
【国際出願番号】PCT/JP2006/317412
【国際公開番号】WO2007/026920
【国際公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月29日(2006.8.29)
【国際出願番号】PCT/JP2006/317412
【国際公開番号】WO2007/026920
【国際公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】
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