説明

樹脂モールド方法および樹脂モールド装置

【課題】所望の成形品質の成形品を得ることのできる技術を提供する。
【解決手段】まず、金型クランプ面23aで開口するキャビティ凹部5の底面に設けられたポット27と、ポット27内で型締め動作に応じて相対的に往復動するように設けられたプランジャ31とを有するモールド金型2を準備する。次いで、ポット27内にポット用樹脂6aを供給した後、キャビティ凹部5内にキャビティ用樹脂6bを供給する。次いで、モールド金型2を型締めすることによって、溶融したポット用樹脂6aおよびキャビティ用樹脂6bを混ぜ合わせるようにプランジャ31で押圧し、キャビティ凹部5内に溶融樹脂6を充填する。次いで、キャビティ凹部5内の溶融樹脂6を所定の樹脂圧で保圧して加熱硬化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂モールド方法および樹脂モールド装置に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許第3658727号公報(特許文献1)には、金型に設けられた第1のプランジャにより、キャビティに所定の注入圧力で溶融樹脂を充填する樹脂充填手段により充填され、キャビティから溢れる余剰樹脂を受けて押し戻される第2プランジャを備える半導体装置の製造装置が開示されている。
【0003】
また、特開2004−66536号公報(特許文献2)には、キャビティ内に樹脂を押圧・封入する封入機構と、封入された樹脂の一部(余剰樹脂)をキャビティ外へ排出する量を調整する制御手段とを備える樹脂封止装置が開示されている。この制御手段は、余剰樹脂が流入するポットと、該ポットに対して進退動可能な状態で支持され、該ポットの容量を可変とするプランジャとを備えるものである。
【0004】
また、特開2004−296962号公報(特許文献3)には、キャビティ成形部の底面の中央部に形成した貫通部に、上下に移動可能な成形プランジャを備える封止成形装置が開示されている。
【0005】
なお、モールド金型の下型に設けられたキャビティ駒を可動させて、樹脂を圧縮して成形する場合、樹脂漏れによる可動不良を防止するためにリリースフィルムが設けられることが知られている。特に角形状のプランジャの場合は、ポットとプランジャの隙間ができやすく、可動不良になり易いため、リリースフィルムが必要となる。また、大きい容積のキャビティを満たす樹脂量を投入するためには大型のプランジャが必要となり、専用の樹脂タブレットが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3658727号公報(図3およびその関連箇所)
【特許文献2】特開2004−66536号公報(図1およびその関連箇所)
【特許文献3】特開2004−296962号公報(図2およびその関連箇所)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1〜3に記載の技術を参照すれば、キャビティ凹部の底面の中央部に形成した貫通部に、上下に移動可能なプランジャを設け、このプランジャを下降させて貫通部に形成した樹脂受入部に供給した樹脂を溶融して、プランジャを上昇させてキャビティ凹部内へ供給することができる。
【0008】
しかしながら、キャビティ凹部の底面の中央部から、キャビティ凹部の隅から隅まで溶融樹脂を充填するためには、溶融樹脂の流動量が多くなる。このため、キャビティ凹部の外周部(特に隅部)では硬化が先に進行してしまい、溶融樹脂中の気泡を外部に排出できず、気泡を内在させた成形品ができてしまう場合がある。気泡(ボイド)を内在した成形品は、所望の成形品質を得られず、成形品の信頼性を低下させてしまう。また、溶融樹脂の流動量が多くなると、ワークに与える負荷が大きくなり、例えば、配線基板にワイヤボンディング実装された半導体チップをワークとした場合、溶融樹脂の流動量が多くなると、ワイヤ流れが発生し、製品不良を引き起こすこともある。
【0009】
また、例えば半導体チップを樹脂モールドしてなる半導体パッケージ(成形品)では、製造コストや成形品質などを考慮して、一定の樹脂特性(熱伝導性、色、シリカ等の含有量など)を有する樹脂が選択される。一定の樹脂特性を有する樹脂は、粉末状、顆粒状、液状、タブレット状の形状で樹脂メーカから供給されるものである。しかしながら、成形品を製造する製造メーカにおいては、所望の成形品質を得るために、特性の異なる樹脂を混ぜ合わせ、樹脂メーカから供給された樹脂とは異なる樹脂特性の樹脂でモールド(パッケージング)したい場合がある。
【0010】
さらには、圧縮成形にはリリースフィルムが必要となるため、製造コストも高くなるという課題もある。
【0011】
本発明の目的は、所望の成形品質の成形品を得ることのできる技術を提供することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。本発明の一実施形態に係る樹脂モールド方法は、(a)金型クランプ面で開口するキャビティ凹部の底面に設けられたポットと、前記ポット内で型締め動作に応じて相対的に往復動するように設けられたプランジャとを有するモールド金型を準備する工程と、(b)前記ポット内に第1樹脂を供給した後、前記キャビティ凹部内に第2樹脂を供給する工程と、(c)前記モールド金型を型締めすることによって、溶融した前記第1および第2樹脂を混ぜ合わせるように前記プランジャで押圧し、前記キャビティ凹部内に溶融樹脂を充填する工程と、(d)前記(c)工程後、前記キャビティ凹部内の溶融樹脂を所定の樹脂圧で保圧して加熱硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次のとおりである。本発明の一実施形態によれば、所望の成形品質の成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態における樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図2】図1に示す樹脂モールド装置の下型の平面図である。
【図3】動作中の図1に示す樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図4】図3に続く動作中の樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図5】図4に続く動作中の樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図6】図5に続く動作中の樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図7】図6に続く動作中の樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図8】図4に続く動作中の樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態における樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図10】図9に示す樹脂モールド装置の下型の平面図である。
【図11】本発明の他の実施形態における樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図12】図11に示す樹脂モールド装置の下型の平面図である。
【図13】本発明の他の実施形態における樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図14】図13に示す樹脂モールド装置の下型の平面図である。
【図15】本発明の他の実施形態における樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図16】図15に示す樹脂モールド装置の下型の平面図である。
【図17】本発明の他の実施形態における樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図18】図17に示す樹脂モールド装置の下型の平面図である。
【図19】本発明の他の実施形態における樹脂モールド装置の要部断面図である。
【図20】本発明の一実施形態における搬送部を説明するため図である。
【図21】本発明の一実施形態で用いられる樹脂の組み合わせの表である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0016】
(実施形態1)
図1に、本実施形態における樹脂モールド装置1のモールド金型2(モールド金型機構)を模式的に示す。この図1では、モールド金型2でワークWを保持して型締めした状態が示されている。なお、本実施形態では、配線基板Sの片面でマトリクス状に複数の半導体チップCが搭載されたワークWに対して樹脂モールドして成形品を形成する場合について説明する。
【0017】
樹脂モールド装置1は、所定の大きさのワークWに対応する容積を有するキャビティ凹部5が形成されたモールド金型2を備えている。モールド金型2は、互いに対向して配置される上型3と下型4とで構成され、それらが近接して型締めされ、逆に離間して型開きされる。上型3を固定型とし、下型4を可動型とした場合、上型3に対して下型4が近接してモールド金型2が型締めされ、上型3に対して下型4が離間してモールド金型2が型開きされる。モールド金型2の型締めには、公知の型締め機構(固定プラテン、可動プラテン、電動モータ、トグルリンクなどで構成されている)が用いられる。また、モールド金型2の加熱には、公知の加熱機構(金型ブロック内に内蔵されたヒータなどで構成されている)が用いられる。
【0018】
まず、モールド金型2の上型3について説明する。上型3は、上型ベース11と、上型チェイス12と、上型ガイド13と、上型インサート14と、上型シールブロック15とを備えている。これらは金型ブロックであり、組み付けられて上型3を構成するものである。
【0019】
上型ベース11は、図示しない固定プラテンに固定されている。この上型ベース11には、上型チェイス12が固定されている。この上型チェイス12には、上型ベース11側とは反対側の外周部に上型ガイド13が固定されている。この上型ガイド13には、上型チェイス12と当接するように、上型インサート14が支持されている。また、上型ベース11には、上型チェイス12、上型ガイド13、上型インサート14などを囲む筒状の上型シールブロック15が固定されている。
【0020】
上型インサート14は、図1に示すように、下方に凸となるように両側を上型ガイド13で支持されており、下型4側にワークWを吸着保持する吸着面14a(金型クランプ面14aともいう)、外周側部に段差部14bが形成された断面凸状となっている。また、上型ガイド13は、内側に段部13aが形成され、図1に示すように断面L字状となっている。このため、上型インサート14の段部14bと、上型ガイド13の段部13aとが係合することによって、上型ガイド13には、上型インサート14が支持される。
【0021】
また、上型インサート14には吸着14a面に通じるエア吸引路16が形成されている。このエア吸引路16は、上型チェイス12に形成されているエア吸引路(図示せず)と接続され、さらに、金型2外で設けられているエアを吸引する装置(図示せず)と接続されている。また、上型インサート14と上型チェイス12との間にはリング状のシール部材17(例えば、Oリング)が挿入されており、エア吸引路16の気密性を確保するようになっている。このため、エア吸引装置が作動すると、エア吸引路16などを介してワークWが上型インサート14の吸着面14aに吸着保持されることとなる。
【0022】
次に、モールド金型2の下型4について説明する。下型4は、下型ベース21と、下型チェイス22(第1金型ブロック)と、可動キャビティブロック23(第2金型ブロック)と、下型シールブロック24と、支持シールブロック25と、可動シールブロック26と、ポット27と、プランジャ31とを備えている。これらは金型ブロックであり、組み付けられて下型4を構成するものである。
【0023】
下型ベース21は、図示しない可動プラテンに固定されている。この下型ベース21には、下型チェイス22が固定されている。この下型チェイス22では、クランパとして機能する可動キャビティブロック23が、下型チェイス22との間に弾装された弾性部材32により常時上方に付勢されている。この可動ブロックの中央部では、厚さ方向に貫通する貫通穴が形成されており、この貫通孔に筒状のポット27が抜け止めされて固定されている。このポット27の内部には、下型チェイス22に固定されたプランジャ31が挿入されている。
【0024】
また、下型ベース21には、下型チェイス22、可動キャビティブロック23などを囲む筒状の下型シールブロック24が固定されている。この下型シールブロック24の内壁側には、筒状の支持シールブロック25が固定されている。この支持シールブロック25には、筒状の可動シールブロック26がコイル状の弾性部材33を介して常時上方に付勢されている。この可動シールブロック26には、上型シールブロック15と対向する面および下型シールブロック24と対向する面にそれぞれリング状のシール部材34a、34b(例えば、Oリング)が設けられている。
【0025】
シール部材34bは予め可動シールブロック26と下型シールブロック24との間に挿入されているため、図1に示すような型締めの際、上型シールブロック15と可動シールブロック26との間でシール部材34aが挟み込まれると、上型シールブロック15および下型シールブロック24の内部に気密性を有する閉鎖空間が形成される。下型ベース21には、この閉鎖空間に接続された真空吸引路35が形成されている。この真空吸引路35は図示しない真空ポンプを備えた減圧装置41と接続されている。このため、エア吸引装置が作動すると、真空吸引路35などを介して閉鎖空間が減圧され、減圧空間となる。
【0026】
図2に、下型4の金型クランプ面23aを模式的に示す。この図2のA−A線に対応するモールド金型2の断面が図1などで示されている。図1および図2に示すように、下型4の可動キャビティブロック23には、金型クランプ面23aで開口するキャビティ凹部5が形成されている。このキャビティ凹部5の底面にはポット27が設けられており、このポット27には、その内部で型締め動作に応じて相対的に往復動するプランジャ31が設けられている。
【0027】
本実施形態では、キャビティ凹部5が形成された可動キャビティブロック23が、下型チェイス22に弾性部材32を介して組み付けられている。この可動キャビティブロック23を貫通する穴にポット27が固定して組み付けられ、このポット27に挿入されるプランジャ31が下型チェイス22に固定して組み付けられている。このため、モールド金型2の型締めの際、弾性部材32を縮ませて可動キャビティブロック23を動かすことにより、プランジャ31を相対的に上昇させることができる。すなわち、ポット27内でプランジャ31は型締め動作に応じて相対的に往復動する。
【0028】
また、可動キャビティブロック23には、キャビティ凹部5の開口円周部(縁部)には、キャビティ凹部5から外側へ抜けるエアベント溝(図示しない)が形成されている。このため、モールド金型2の型締めの際、真空吸引路35などを介して閉鎖空間を減圧して減圧空間を形成するときに、エアベント溝を介してキャビティ凹部5(キャビティ)内も減圧空間が形成される。
【0029】
このように構成された樹脂モールド装置1は、モールド金型2を型締めしてワークWを保持し、プランジャ31で押圧しながらキャビティ凹部5内を溶融した樹脂で充填し、キャビティ凹部5内の溶融樹脂を所定の樹脂圧で保圧して加熱硬化させて、ワークWに樹脂モールドを施すものである。
【0030】
以下に、樹脂モールド装置1の動作について、成形品の製造方法と共に図3〜図7を参照して説明する。なお、図3〜図7では、説明を明解にするために、図1で示した上型シールブロック15や下型シールブロック24などを省略している。
【0031】
まず、樹脂モールド(パッケージング)が行われるプレス部において、図3に示すように、金型クランプ面23aで開口するキャビティ凹部5の底面に設けられたポット27と、ポット27内で相対的に進退動するように設けられたプランジャ31とを有するモールド金型2を準備する。図3に示すモールド金型2は、型開きしている状態であり、上型3と下型4とは離間している。
【0032】
次いで、図3に示すように、型開きしたモールド金型2内に、キャビティ凹部5に対応する位置に、配線基板Sの片面で半導体チップCが搭載されたワークWを載置する。具体的には、被成形品であるワークWを供給する供給部から、公知のローダによりワークWがモールド金型2内に搬入される。その後、半導体チップCが搭載されている面を下側(キャビティ凹部5側)にし、その反対面が上型インサート14の吸着面14a(金型クランプ面14a)と当接する状態で、配線基板Sを吸着保持して、ワークWが載置される。
【0033】
続いて、図3に示すように、ポット27内に樹脂6a(以下、ポット用樹脂6aという)を供給した後、図4に示すように、キャビティ凹部5内に樹脂6b(以下、キャビティ用樹脂6bという)を供給する。ここで、キャビティ用樹脂6bは、均一な高さ(厚さ)でキャビティ凹部5の底面を覆うように供給される。これにより、ワークWに対して平行面が形成されるようにキャビティ樹脂6bが配置されるので、後の工程のモールドの際、ワークWに対して溶融樹脂が、ほぼ均一な流動量、流動時間で流動できるようになり、成形品質を向上することができる。
【0034】
本実施形態では、キャビティ凹部5の容積より少ない樹脂量であるキャビティ用樹脂6b(第2樹脂)をキャビティ凹部5に供給し、そのキャビティ用樹脂6bをキャビティに入れ溶融した場合の不足分の樹脂量と後の工程で保圧するのに必要な樹脂量との合算量のポット用樹脂6a(第1樹脂)を供給している。不足分の樹脂量と合わせてキャビティ凹部5内に保圧をかけることで、例えば、半導体チップCと配線基板Sとの境目まで溶融樹脂を充填し、境目でのボイドの形成を防止することができる。
【0035】
また、本実施形態では、ポット用樹脂6aおよびキャビティ用樹脂6bをそれぞれタブレット状および顆粒状として、異なる形態として供給している。特に、ポット用樹脂6aの形態を所望のタブレット状とした場合、図4に示すように、ポット用樹脂6aの上面がキャビティ凹部5の底面と面一とできる。これにより、ポット用樹脂6aを他の形態の樹脂とした場合に対して、より平坦なキャビティ凹部5の底面を形成できるようになり、ワークWに対して平行面となるように、キャビティ用樹脂6bを供給することができる。このため、後の工程のモールドの際、ワークWに対して溶融樹脂が、ほぼ均一な流動量、流動時間でモールドすることができ、成形品質を向上することができる。
【0036】
ところで、樹脂モールド装置1は、ポット27内に供給されるポット用樹脂6aを搬送する搬送部36(以下、ポット用搬送部36という)と、キャビティ凹部5内に供給されるキャビティ用樹脂6bを搬送する搬送部37(以下、キャビティ用搬送部37)とを備えている。ポット用搬送部36は、タブレット状のポット用樹脂6aを搬送するため、筒状のタブレット保持部36aと、その開口底部で開閉可能なシャッタ36bとを有している。また、キャビティ用搬送部37は、顆粒状のキャビティ用樹脂6bを搬送するため、ホッパ37aと、その開口底部で開閉可能なシャッタ37bとを有している。このように、樹脂形態によって異なる構成の搬送部を用いることが好ましい。
【0037】
ポット用樹脂6aは、シャッタ36bを閉じたタブレット保持部36aで保持されてポット用搬送部36によりモールド金型2内に搬送され、シャッタ36bを開いて、ポット27内に供給される。樹脂供給後、ポット用搬送部36はモールド金型2外へ退避する。また、キャビティ用樹脂6bは、シャッタ37bを閉じたホッパ37aで保持されてキャビティ用搬送部37によりモールド金型2内に搬送され、シャッタ37bを開いて、キャビティ凹部5内に供給される。樹脂供給後、キャビティ用搬送部37はモールド金型2外へ退避する。なお、図3および図4では、ポット用搬送部36のシャッタ36bおよびキャビティ用搬送部37のシャッタ37bは閉じた状態で示されている。
【0038】
続いて、図5に示すように、モールド金型2の型締め前に、下型4に接続する減圧装置41(図1参照)を作動させながら、上型3と下型4とを近接させて型締めを行う。これにより、上型シールブロック15が、シール部材34aに当接したときからモールド金型2の内部空間が脱気しながら減圧し始める(図1参照)。また、型締めにより配線基板Sが上型3の金型クランプ面14aと、下型4の金型クランプ面23aとの間に挟まれ、半導体チップCがキャビティ凹部5内に収容される。すなわち、型締めによりワークWがクランプされる。
【0039】
続いて、図6に示すように、モールド金型2の内部空間を減圧しながら、モールド金型2に内蔵されたヒータの加熱により、ポット用樹脂6aおよびキャビティ用樹脂6bが溶融して混ぜ合わせて溶融樹脂6を形成する。減圧しながら溶融することで、溶融樹脂6中の気泡を外部に排出できるからである。これにより、ボイドの少ない高い成形品質の成形品を形成することができる。また、本実施形態のキャビティ用樹脂6bのように、タブレット樹脂などに比べ表面積が大きく吸湿しやすい顆粒樹脂を用いる場合には、減圧空間内で加熱することで余剰成分を排出しやすくなり、ボイドの発生を効果的に防止することができる。
【0040】
また、溶融して混ざり合うポット用樹脂6aとキャビティ用樹脂6bとの樹脂特性(熱伝導性、色、シリカ等の含有量など)は、同一特性であっても良いし異なる特性であっても良い。例えば、異なる特性の樹脂を混ぜ合わせて、所望の成形品質を得ることができる。
【0041】
また、ポット用樹脂6aおよびキャビティ用樹脂6bの組み合わせを粉末状、顆粒状、液状、タブレット状の樹脂のうち同一形態または異なる形態として供給しても良い(図21参照)。樹脂形態によって得られる樹脂特性も異なるので、ポット用樹脂6aおよびキャビティ用樹脂6bを溶融して混ぜ合わせて所望の成形品質を得ることもできるからである。また、製造コストに見合った樹脂を選択して樹脂モールドすることもできる。なお、同一形態の一例として、図8に、ポット用樹脂6a、キャビティ用樹脂6b共に顆粒状とした場合を示す。
【0042】
続いて、図6に示した状態から更にモールド金型2を型締めすることによって、弾性部材32は押し縮められプランジャ31が相対的に上昇することで、溶融したポット用樹脂6aおよびキャビティ用樹脂6bを混ぜ合わせるように、溶融樹脂6をプランジャ31で押圧し、図7に示すように、キャビティ凹部5内の隙間に溶融樹脂6を充填する。より具体的には、モールド金型2を型締めすることによって、プランジャ31で溶融したポット用樹脂6aを押圧しながらキャビティ凹部5で溶融したキャビティ用樹脂6bへ混ざり合うように、キャビティ凹部5内の隙間に溶融樹脂6を充填する。
【0043】
次いで、キャビティ凹部5内の溶融樹脂6を所定の樹脂圧で保持(すなわち保圧)して、モールド金型2を樹脂モールド温度に加熱することによって溶融樹脂6を硬化(キュア)させる。その後、モールド金型2を型開きして、公知のアンローダにより、ワークWがモールド金型2から取り出されて、成形品(半導体パッケージ)として収納部に収納される。
【0044】
このように、本実施形態では、ポット27内にポット用樹脂6aを供給した後、キャビティ凹部5内にキャビティ用樹脂6bを供給し、これらを溶融して混ぜ合わせた溶融樹脂6を、キャビティ凹部5内のプランジャ31で押圧し、キャビティ凹部5内に充填している。このように複数の樹脂を混ぜ合わせることで、所望の成形品質の成形品を得ることができる。また、キャビティ凹部5内のプランジャ31で溶融樹脂6を押圧するので、溶融樹脂6の流動が少なく不要樹脂の発生も少ない、品質の優れた所望の成形品質の成形品を得ることができる。
【0045】
また、本実施形態では、モールド金型2の型締めの際、下型チェイス22に設けられた弾性部材32が縮んで可動キャビティブロック23が動くことにより、下型チェイス22に固定されたプランジャ31が相対的に動いて溶融樹脂6を押圧するようにしている。このようにプランジャ31は相対的に可動するものではなく、駆動源により可動とする場合も考えられる。しかしながら、モールド金型2の構造が複雑化、大型化してしまう。そこで、クランパでもある可動キャビティブロック23を利用して、相対的にプランジャ31を可動するものとすれば、モールド金型2の構成を簡略することができる。
【0046】
また、樹脂モールド装置1では、図6に示すように、プランジャ31の先端部にポット27の内周面と接するシールリングが設けられる周溝31aが形成されている。このため、プランジャ31は、シールリング下に溶融樹脂6が入り込むのを防止して、キャビティ凹部5内へ溶融樹脂6を押圧することができる。
【0047】
また、図2に示すように、本実施形態では、プランジャ31はキャビティ凹部5の底面の中央部に設けている。このため、プランジャ31で溶融樹脂6を押圧することで、キャビティ凹部5内の中央部で気泡が存在する場合、キャビティ凹部5の縁部に設けられたエアベント溝(図示しない)を介して、外部へ排出し易くなる。これにより、ボイドの少ない高い成形品質の成形品を形成することができ、所望の成形品質を得ることができる。
【0048】
なお、本実施形態では、ポット用搬送部36とキャビティ用搬送部37とを別々に設けた場合について説明したが、例えば、ポット用搬送部36とキャビティ用搬送部37とを例えばベース材に組み付けて一体構成の搬送部としても良い。一例として、図20に、1つのポット用搬送部36と3つのキャビティ用搬送部37とを90°間隔で円形状のベース材に組み付けた一体構成の搬送部42の平面図を示す。
【0049】
前述したように、キャビティ凹部5の底面に設けられたポット27と、そのキャビティ凹部5とにそれぞれポット用樹脂6aとキャビティ用樹脂6bが供給される。言い換えると、ポット用樹脂6a、キャビティ用樹脂6bともにキャビティ凹部5内に供給される。このため、円形状の搬送部42をモールド金型2内に搬入し、ポット用搬送部36でポット27内にポット用樹脂6aを供給した後、円形状の搬送部42を回転させて周方向に複数箇所に設けられたキャビティ用搬送部37でキャビティ用樹脂6bを順次供給することができる。
【0050】
搬送部42のように一体構成とすることで、機構を簡略化することができ、キャビティ凹部5内にポット用樹脂6aとキャビティ用樹脂6bを供給する時間も短縮することができる。このため、先に供給した樹脂の硬化が進行する前に、後の樹脂を供給することができるので、所望の成形品質の成形品を得ることができる。また、円形状の搬送部42では、複数のキャビティ用搬送部37を設けることができるので、キャビティ凹部5の容積が大きく、樹脂量が多くなるような場合(例えば、ウエハレベルパッケージ)には有用である。
【0051】
(実施形態2)
前記実施形態では、図1および図2に示したように、キャビティ凹部5の底面の中央部に1つのポット27を設け、それに対応する1つのプランジャ31を設けた場合について説明した。本実施形態では、複数のポット27、プランジャ31を設ける場合について説明する。例えば、図9および図10に示すように、キャビティ凹部5の底面にマトリクス状に9つポット27を設け、それぞれに対応する9つのプランジャ31を設ける。なお、図10のA−A線に対応するモールド金型2の断面が図9で示されている。
【0052】
このように、下型4(モールド金型2)に、複数のポット27、プランジャ31を、キャビティ凹部5の底面に均等に配置して設けることで、ワークWの半導体チップCの搭載面に対して満遍なく溶融樹脂6を押圧できるので、成形品質を向上することができ、所望の成形品質を得ることができる。
【0053】
(実施形態3)
前記実施形態では、図9および図10に示したように、複数のポット27、プランジャ31をキャビティ凹部5の底面に均等に配置した場合について説明した。本実施形態では、キャビティ凹部5の底面にポット27(図2、図10参照)より大きいサイズのポットを設ける場合について説明する。例えば、図11および図12に示すように、キャビティ凹部5の底面に平面視矩形状のポット27Aを設け、それに対応する平面視矩形状のプランジャ31Aを設ける。なお、図12のA−A線に対応するモールド金型2の断面が図11で示されている。
【0054】
本実施形態では、ポット27Aの平面視の形状が、キャビティ凹部5の底面形状と相似形に形成されている。このように、下型4(モールド金型2)に、キャビティ凹部5の底面の形状と相似するポット27Aおよびそれに対応するプランジャ31Aを設けることで、溶融樹脂6がキャビティ凹部5の隅部まで、ほぼ均一な流動量、流動時間で流動できるようになる。また、キャビティ凹部5の底面に対して半分以上の大きさの先端面を有するプランジャ31Aを用いることで、ワークWの半導体チップCの搭載面に対して満遍なく溶融樹脂6を押圧できる。このため、成形品質を向上することができ、所望の成形品質を得ることができる。
【0055】
(実施形態4)
本実施形態では、前記実施形態3の他例について説明する。なお、本実施形態においても、キャビティ凹部5の底面にポット27(図2参照)より大きいサイズのポットを設ける点については図12と同様である。例えば、図13および図14に示すように、キャビティ凹部5の底面に平面視円形状のポット27Bを設け、それに対応する平面視円形状のプランジャ31Bを設ける。なお、図14のA−A線に対応するモールド金型2の断面が図13で示されている。
【0056】
図11および図12で示したように、平面視矩形状のポット27A、プランジャ31Aは、成形加工が困難であるため、平面視円形状のポット27B、プランジャ31Bとすることで、成形加工が容易となる。また、キャビティ凹部5の底面に対して半分以上の大きさの先端面を有するプランジャ31Bを用いることで、ワークWの半導体チップCの搭載面に対して満遍なく溶融樹脂6を押圧できる。このため、成形品質を向上することができ、所望の成形品質を得ることができる。
【0057】
(実施形態5)
本実施形態は、プランジャ先端面が、キャビティ凹部5の底面を形成する場合について説明する。例えば、図15および図16に示すように、キャビティ凹部5の底面に平面視矩形状のポット27Cを設け、それに対応する平面視矩形状のプランジャ31Cを設ける。なお、図16のA−A線に対応するモールド金型2の断面が図15で示されている。
【0058】
本実施形態では、ポット27Cの平面視の形状が、キャビティ凹部5の底面形状と相似形に形成されている。ここで、キャビティ凹部5の底面をプランジャ31の先端面で形成している。平面視において、キャビティ凹部5の底面に対して同等の大きさの先端面を有するプランジャ31Cおよびポット27Cを用いることで、ワークWの半導体チップCの搭載面に対して満遍なく溶融樹脂6を押圧できる。しかしながら、ポット27Cおよびプランジャ31Cが大きくなることで、ポット27Cとプランジャ31Cとのクリアランスが大きくなり、そのクリアランスに樹脂が入り込む量も多くなり、金型汚れが発生してしまう場合がある。
【0059】
このような場合、ポット27C内にポット用樹脂6aを供給し、キャビティ凹部5内にキャビティ用樹脂6bを供給する前に、キャビティ凹部5を含む金型クランプ面23aでリリースフィルム43を吸着保持する。リリースフィルム43としては、モールド金型2の加熱温度に耐えられる耐熱性、柔軟性および伸展性を有するフィルム材(例えば、PTFEなどのフッ素系樹脂フィルム)を用いる。
【0060】
リリースフィルム43を用いることで、フィルム上で樹脂が流動するため、種々の形態の樹脂を用いることができる。また、リリースフィルム43は下型4を覆うので、樹脂による金型汚れが発生し難くなり、下型4のメンテナンスを簡略することができる。さらに、リリースフィルム43が介在することで、モールド金型2からワークWを離型し易くなるため、生産性を向上することができる。
【0061】
(実施形態6)
本実施形態は、キャビティ凹部5の底面にポット27より小さいサイズのポットを複数設ける場合について説明する。例えば、図17および図18に示すように、キャビティ凹部5の底面の外周に沿って複数のポット27Dを設け、それぞれに対応する複数のプランジャ27Dを設ける。なお、図18のA−A線に対応するモールド金型2の断面が図17で示されている。
【0062】
このポット27Dおよびプランジャ27Dは、半導体チップCに負荷をかけないために、図17に示すように、半導体チップCがない位置に配置することが好ましい。また、成形品後、切断により個片化されて製品とするような場合には、切り落とされる領域に対応する位置にポット27Dおよびプランジャ27Dを設ければ良い。
【0063】
図18に示すように、下型4(モールド金型2)に、キャビティ凹部5の底面の外周に沿ってポット27Dおよびそれに対応するプランジャ27Dを設けることで、溶融樹脂6が充填されにくいキャビティ凹部5の隅部まで、溶融樹脂6を充填することができるようになる。このため、成形品質を向上することができ、所望の成形品質を得ることができる。
【0064】
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0065】
例えば、前記実施形態では、配線基板Sに複数の半導体チップCが搭載されたワークWに対して樹脂モールドして成形品(半導体パッケージ)を形成する場合について説明したが、ウエハレベルパッケージ(WLP:Wafer Level Package)やeWLP(embedded WLP)を形成する場合にも適用することができる。例えば、WLPを形成する場合には、キャビティ凹部5が、ウエハレベルのワークW(例えば、8インチの大きさの半導体ウエハ)に対応する容積を有するようにすれば良い。本発明は、キャビティ凹部5の底面に位置するポット27内に樹脂6a、キャビティ凹部5内に樹脂6bを供給し、樹脂モールドする技術であるため、ワークWの大きさに対応させた容積のキャビティ凹部5を形成すれば、流動量の少なく不要樹脂が発生しない成形品質に優れたWLPを形成することができる。
【0066】
また、例えば、前記実施形態では、下型4にキャビティ凹部5を設けた場合について説明したが、図19に示すように、上型3にもキャビティ凹部44を設けて、ワークWに対して上下に樹脂モールドしても良い。
【符号の説明】
【0067】
1 樹脂モールド装置
2 モールド金型
3 上型
4 下型
5 キャビティ凹部
6 溶融樹脂
6a、6b 樹脂
11 上型ベース
12 上型チェイス
13 上型ガイド
14 上型インサート
15 上型シールブロック
16 エア吸引路
17 シール部材
21 下型ベース
22 下型チェイス
23 可動キャビティブロック
24 下型シールブロック
25 支持シールブロック
26 可動シールブロック
27 ポット
31 プランジャ
31a 周溝
32、33 弾性部材
34a、34b シール部材
35 真空吸引路
36、37 搬送部
41 減圧装置
42 搬送部
43 リリースフィルム
44 キャビティ凹部
C 半導体チップ
S 配線基板
W ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)金型クランプ面で開口するキャビティ凹部の底面に設けられたポットと、前記ポット内で型締め動作に応じて相対的に往復動するように設けられたプランジャとを有するモールド金型を準備する工程と、
(b)前記ポット内に第1樹脂を供給した後、前記キャビティ凹部内に第2樹脂を供給する工程と、
(c)前記モールド金型を型締めすることによって、溶融した前記第1および第2樹脂を混ぜ合わせるように前記プランジャで押圧し、前記キャビティ凹部内に溶融樹脂を充填する工程と、
(d)前記(c)工程後、前記キャビティ凹部内の溶融樹脂を所定の樹脂圧で保圧して加熱硬化させる工程と、
を含むことを特徴とする樹脂モールド方法。
【請求項2】
請求項1記載の樹脂モールド方法において、
前記(a)工程では、第1金型ブロックと、前記第1金型ブロックに弾性部材を介して組み付けられ、前記キャビティ凹部が形成された第2金型ブロックと、前記第2金型ブロックを貫通する穴に固定して組み付けられた前記ポットと、前記第1金型ブロックに固定して組み付けられた前記プランジャとを有する前記モールド金型を準備し、
前記(c)工程では、前記モールド金型の型締めの際、前記弾性部材が縮んで前記第2金型ブロックが動くことにより、前記プランジャが相対的に動いて溶融樹脂を押圧することを特徴とする樹脂モールド方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の樹脂モールド方法において、
前記(b)工程では、前記第1および第2樹脂の組み合わせを粉末状、顆粒状、液状、タブレット状の樹脂のうち同一形態または異なる形態として供給することを特徴とする樹脂モールド方法。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の樹脂モールド方法において、
前記モールド金型の内部空間を減圧しながら前記(c)工程を行うことを特徴とする樹脂モールド方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂モールド方法において、
前記(b)工程前に、前記キャビティ凹部を含む金型クランプ面でリリースフィルムを吸着保持することを特徴とする樹脂モールド方法。
【請求項6】
金型クランプ面で開口するキャビティ凹部の底面に設けられたポットと、前記ポット内で型締め動作に応じて相対的に往復動するように設けられたプランジャとを有するモールド金型と、
前記ポット内に供給される第1樹脂を搬送する第1搬送部と、
前記キャビティ凹部内に供給される第2樹脂を搬送する第2搬送部と、
を備えており、
前記モールド金型を型締めして、前記ポット内を相対的に移動する前記プランジャで溶融した第1樹脂を押圧しながら前記キャビティ凹部で溶融した第2樹脂へ混ざり合うように充填し、前記キャビティ凹部内の溶融樹脂を所定の樹脂圧で保圧して加熱硬化させることを特徴とする樹脂モールド装置。
【請求項7】
請求項6記載の樹脂モールド装置において、
前記モールド金型は、第1金型ブロックと、前記第1金型ブロックに弾性部材を介して組み付けられ、前記キャビティ凹部が形成された第2金型ブロックと、前記第2金型ブロックを貫通する穴に固定して組み付けられた前記ポットと、前記第1金型ブロックに固定して組み付けられた前記プランジャとを有しており、
前記モールド金型の型締めの際、前記弾性部材を縮ませて前記第2金型ブロックを動かすことにより、前記プランジャを相対的に動かして溶融樹脂を押圧させることを特徴とする樹脂モールド装置。
【請求項8】
請求項6または7記載の樹脂モールド装置において、
前記モールド金型は、前記キャビティ凹部の底面に均等に配置して設けられた複数の前記ポットと、前記複数のポットのそれぞれに対応する複数の前記プランジャとを有していることを特徴とする樹脂モールド装置。
【請求項9】
請求項6または7記載の樹脂モールド装置において、
前記ポットの平面視の形状が、前記キャビティ凹部の底面形状と相似形に形成され、
前記キャビティ凹部を含む前記金型クランプ面を覆うリリースフィルムが、吸着保持され、
前記キャビティ凹部の底面を前記プランジャの先端面で形成していることを特徴とする樹脂モールド装置。
【請求項10】
請求項6または7記載の樹脂モールド装置において、
前記モールド金型は、前記キャビティ凹部の底面の外周に沿って設けられた複数の前記ポットと、前記複数のポットのそれぞれに対応する複数の前記プランジャとを有していることを特徴とする樹脂モールド装置。
【請求項11】
請求項6〜10のいずれか一項に記載の樹脂モールド装置において、
前記キャビティ凹部は、ウエハレベルのワークに対応する容積を有していることを特徴とする樹脂モールド装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−166432(P2012−166432A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28655(P2011−28655)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000144821)アピックヤマダ株式会社 (194)
【Fターム(参考)】