説明

無線入力装置および機器操作システム

【課題】持ち運びが容易で、しかも通常の動きの範囲で操作用のデータを電子機器に入力することのできる無線入力装置およびこれを使用した機器操作システムを得ること。
【解決手段】ペン型入力装置はマウス機能入力部104を備えており、ポインティングデバイスとしての移動量や移動方向等の操作結果情報を短距離無線通信で携帯電話機101に通信することができる。これにより、携帯電話機108等の小型の電子機器の操作部108から入力する操作情報の一部を外部の入力デバイスで置き換えることができる。また、切替ボタン105により入力形態の違いにも対応可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データを電子機器に無線で入力する無線入力装置および電子機器の操作のための機器操作システムに係わり、特に携帯電話機や小型の電子機器のデータ入力に好適な無線入力装置および機器操作システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機等の小型の電子機器が個人用の情報処理装置として広く用いられている。これらは、たとえば携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)、腕時計型のコンピュータといったものを代表的な装置として挙げることができる。この中で、台数的にも数の多い携帯電話機を例にとって説明を行う。
【0003】
携帯電話機はその小型化によって片手で十分持てる大きさとなっており、携帯電話機本体を片手で持って、残りの手で携帯電話機本体の操作部のキー操作を行って各種のデータの入力を行えるようになっている。もちろん、携帯電話機は、所持している者の多くが、所持している側の手で操作部を操作してデータ入力を行うことも可能である。しかしながら、携帯電話機は小型化する一方で、文字や画像を視覚的に表示するディスプレイの面積が広くなる傾向にある。そこで、携帯電話機の本体に備えられた操作部は十分な面積を確保することができず、操作性が悪いという問題があった。一般の電子機器についても同様の問題がある。
【0004】
そこで、音声入力用のマイクロフォンをマウスに付属させて、このマウスからの入力情報を対応する電子機器にブルートゥースで送信することが本発明の関連技術として提案されている(たとえば特許文献1参照)。この第1の提案では、マウスが音声およびデータの通信の対象となる電子機器を対応付け、同期伝送方式を使用して第1の電子機器との間で音声の通信を行う。また、非同期伝送方式を使用してマウスの操作情報を第2の電子機器に送信するようになっている。
【0005】
ところが、この提案ではポインティングデバイスとして従来から使用されている形状のマウスを使用するようになっている。マウスは手のひらを当てて動かす携帯電話機と同等かこれよりも大きなサイズである必要がある。このため、携帯電話機の他にこのようなマウスをユーザが常にペアにして持ちあるかなければならない。また、マウスを作動させるある程度広い面積の空間を必要とした。このため、この提案が産業上でどの程度の利用価値があるかは疑問とされた。
【0006】
そこで、人工衛星からの位置信号を受信して位置データを出力する操作体を備えたペン型入力装置が本発明の関連技術として提案されている(たとえば特許文献2参照)。この第2の提案では、ペン型入力装置がGPS(Global Positioning System)用の受信器と、これによって検出した位置を基にして位置データをコンピュータに送信する送信器を備えている。また、ペン型入力装置にそのペン先部分に筆圧センサを配置しており、筆圧がされたとき位置データをコンピュータに送信する。これにより、手書き入力された軌跡データから、コンピュータは入力文字を解析したり、表示装置の画面上で項目の選択が可能である。
【特許文献1】特開2003−323257号公報(第0028段落、第0029段落、図1)
【特許文献2】特開平09−101852号公報(第0013段落、第0014段落、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この第2の提案によれば、ペン型入力装置を使用する。したがって、これを使用しないときには胸のポケットや筆箱に収容しておくことができ、マウスを1台持ち運ぶのに比べると実用的である。しかしながら、この第2の提案ではGPS衛星を使用する。このため、複数の衛星が同時に見渡せる屋外でなければペン型入力装置がその位置を検出することができない。
【0008】
また、GPSの精度は向上したとはいえ、民生用の位置測定はDGPS(Differential GPS)であっても現状で数メートルが限界である。したがって、ユーザはペン型入力装置を持って文字を描いたりディスプレイ上の項目を指定するためには、運動場のような広い空き地をナスカの地上絵を描くように動き回らなければならず、大変な労力を要するといった問題があった。また、そのような場所を確保するのも困難であった。
【0009】
そこで本発明の目的は、持ち運びが容易で、しかも通常の動きの範囲で操作用のデータを電子機器に入力することのできる無線入力装置およびこれを使用した機器操作システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、(イ)片手で握ることのできるサイズの筒状の形状を有する装置本体と、(ロ)この装置本体の筒の先端に対向する近距離の部位を焦点位置として撮影する撮影手段と、(ハ)この撮影手段の撮影する部位の画像の時間的な変化を検出することで撮影面に対する自装置の相対的な移動量と移動方向とをそれぞれ検出する移動検出手段と、(ニ)この移動検出手段の検出したそれぞれ単位時間当たりの移動量と移動方向を表わす移動情報を含む操作結果情報を操作対象となる所定の電子機器の入力情報として無線で送信する送信手段とを無線入力装置に具備させる。
【0011】
すなわち本発明では、片手で操作できる無線入力装置が撮像面の画像の変化によって移動量を含む操作結果情報を所定の電子機器に操作のための情報として送信することにしたので、その電子機器が小型であっても操作を容易化することができる。
【0012】
また本発明では、(イ)片手で握ることのできるサイズの筒状の形状を有する装置本体と、(ロ)この装置本体の筒の先端に対向する近距離の部位を焦点位置として撮影する撮影手段と、(ハ)この撮影手段の撮影する部位の画像の時間的な変化を検出することで撮影面に対する自装置の相対的な移動量と移動方向とをそれぞれ検出する移動検出手段と、(ニ)この移動検出手段が予め定めた移動量あるいは移動方向を検出するたびにこれに対応する予め定めた操作結果情報を操作対象となる所定の電子機器の入力情報として無線で送信する送信手段とを無線入力装置に具備させる。
【0013】
すなわち本発明では、片手で操作できる無線入力装置が撮像面の画像の変化によって移動量を含む操作結果情報を所定の電子機器に操作のための情報として送信することにしたので、その電子機器が小型であっても操作を容易化することができる。しかも本発明では予め定めた移動量あるいは移動方向を検出するたびにこれに対応する予め定めた操作結果情報を操作対象となる所定の電子機器の入力情報として無線で送信するので、電子機器側の処理が簡略化する。
【0014】
更に本発明では、(イ)請求項1または請求項2記載の無線入力装置と、(ロ)視覚的な情報を表示する表示部と、この表示部内で表示に使用される特定の座標値を無線入力装置から送信されてくる操作結果情報に基づいて操作する機器操作手段とを備えた電子機器とを機器操作システムに具備させる。
【0015】
すなわち本発明では、操作を行う側の請求項1または請求項2記載の無線入力装置と、操作される側の電子機器とで機器操作システムを構成している。
【0016】
更にまた本発明では、(イ)請求項3記載の無線入力装置と、(ロ)視覚的な情報を表示する表示部と、この表示部内で表示に使用される特定の座標値を無線入力装置から送信されてくる操作結果情報の移動情報および選択ボタンの選択状態に基づいて操作する機器操作手段とを備えた電子機器とを機器操作システムに具備させる。
【0017】
すなわち本発明では、選択ボタンを備え操作を行う側の請求項3記載の無線入力装置と、この選択ボタンの選択状態に基づいて操作を行う機器操作手段を備えた操作される側の電子機器とで機器操作システムを構成している。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、片手で握って操作する無線入力装置と電子機器をワイヤレスの状態で接続してこの電子機器の操作を行うことにしたので、操作の一部または全部を無線入力装置に肩代わりさせることで、電子機器の小型化による操作の困難性を緩和あるいは解消することができる。筒の先端に対向する近距離の部位を焦点位置として撮影して画像の時間的な変化により移動の量や向きを検出するので、衛星からの電波が届かない領域でも操作が可能なだけでなく、無線入力装置を静止させたり焦点を結ばない状態の検出が可能なので、電子機器に対する無駄な通信を避けることも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明の一実施例における機器操作システムを表わしたものである。この機器操作システム100は、携帯電話機101とペン型入力装置102によって構成されている。携帯電話機101およびペン型入力装置102はブルートゥース(Bluetooth)によってこれらの間で短距離無線通信103を行う機能を備えている。また、ペン型入力装置102は、片手で握れるサイズの筒状の形状を有し、その先端部分がテーパ状に細まったペン型をしており、ペンの先端に相当する位置にマウス機能入力部104を配置している。また、ペンの後端近傍には短距離無線通信103で出力する信号の種類を切り替える切替ボタン105が配置されている。
【0021】
携帯電話機101の方は、複数のキー106やポインタ107等の入力デバイスを配置した操作部108と、液晶あるいは有機EL(Electronic Luminescent)等からなるディスプレイ109とを備えている。ディスプレイ109の配置された第1の筐体111と操作部108の配置された第2の筐体112とは、ヒンジ機構113によって開閉自在とされている。第1の筐体111の上端近傍の位置にはマイクロフォン115が配置されており、第2の筐体の下端近傍の位置にはスピーカ114が配置されており、これらによって図示しない相手先の携帯電話機との間で通話が可能となっている。
【0022】
ところでペン型入力装置102におけるマウス機能入力部104は、ポインティングデバイスとしての図示しないマウスと同様に操作対象としての携帯電話機101に座標の移動情報等の操作結果情報を送信するようになっている。具体的には、ペン型入力装置102をたとえば図示しない机の上に接触させた状態で移動させると、先端部分に配置された図示しない超小型の撮像素子が連続的に机の上の模様を撮影する。そして、ペン型入力装置102に内蔵された図示しないDSP(Digital Signal Processor)が模様の移動方向と移動量を計算して、これによって得られた移動情報にその他の操作情報を含めた操作結果情報をブルートゥースによる短距離無線通信103で相手先の装置に送出する。
【0023】
このとき、切替ボタン105がアナログ出力側を選択していれば、操作結果情報のうちの移動情報が、移動変化を時間の経過に従って連続的に示すアナログ的な情報(以下、単にアナログ情報という。)として出力される。また、ディジタル出力側を選択していれば、操作結果情報のうちの移動情報が、たとえばディスプレイ109に間隔を置いて表示された複数のボタンのみを順に選択していくようなディジタル的な情報(以下、単にディジタル情報という。)として出力される。ユーザは、携帯電話機101がたとえばアナログ情報を入力して制御するようになっているか、ディジタル情報を入力して制御するようになっているかを判別して、これに応じて切替ボタン105の切り替え操作を行っておくようになっている。すなわち、カーソル116を移動させる情報としてアナログ情報を使用するかディジタル情報を使用するかに合わせて、切替ボタン105を設定することになる。
【0024】
図2〜図5は、このアナログ出力およびディジタル出力とこれらの操作方法の一例を説明するためのものである。このうち、図2は、携帯電話機のディスプレイ109に表示されたメニュー画面の一例を表わしている。ディスプレイ109には、3×3のマトリックス状に配置されたメニュー選択用アイコン12111〜12133と、画面下の左右に配置された「戻る」、「次へ進む」等の各種の指示ボタン1221、1222により構成されている。初期的にカーソル116が画面左上のメニュー選択用アイコン12111の箇所にあったものとして、これをその列の1番下のメニュー選択用アイコン12113まで移動させてその選択の指示を図1に示す携帯電話機101に対して行う場合を考える。
【0025】
図3は、ペン型入力装置をアナログ出力モードにしてカーソルの移動を行う場合の一例を示している。同図で破線で示したペン型入力装置102は図2に同じく破線で示すカーソル116がメニュー選択用アイコン12111の位置に存在するときの状態を表わしている。ユーザは、切替ボタン105をアナログ出力モード側に設定して、ペン型入力装置102を握り、そのペン先124を図示しない机上等の所定の平面に接触させる。場合によっては、ディスプレイ109のメニュー選択用アイコン12111自体に接触させてもよい。
【0026】
すると、ペン先124近傍に焦点を合わされたマウス機能入力部104内の撮像素子が画像を認識する。そして、ユーザがペン型入力装置102を矢印125で示す下方に移動を開始すると、後に説明するDSP(Digital Signal Processor)は連続する画像の間のずれ量とずれの方向を演算して画像の移動量と移動方向を検出する。ペン型入力装置102は、これによりカーソル116の移動の開始を検出することができる。これ以前の段階では撮像素子はピントの合っていない画像を認識している。したがって、画像の移動量や移動方向を検出することができず、ペン型入力装置102はカーソル116の移動のための移動情報を携帯電話機101に対して出力しない。これは、ペン型入力装置102の通信用の電力の節約に寄与する。
【0027】
ユーザがペン先124を前記した平面に接触させて所定方向に移動させると、ペン型入力装置102は認識した画像の移動量と移動方向を判別する。そして、切替ボタン105がアナログ出力モード側に設定されているので、単位時間当たりの移動量と移動方向を、図1に示した短距離無線通信103で携帯電話機101に通信する。携帯電話機101ではこれを基にしてペン先124の軌跡をカーソル116の移動として図2に示したディスプレイ109に表示していく。この結果、ユーザがたとえばメニュー選択用アイコン12111(図2参照)の位置(点A1)を起点としてペン型入力装置102のペン先124を下方に移動させ、点A2まで移動させた時点でカーソル116がメニュー選択用アイコン12113(図2参照)の位置まで移動することになる。
【0028】
このようにしてカーソル116がメニュー選択用アイコン12113の位置を表示した状態で、ユーザがペン型入力装置102を握っていな方の手で操作部108の確定キーとして割り当てられているキーを押す。すると、メニュー選択用アイコン12113が選択されることになる。たとえばユーザが携帯電話機101を左手で握って、右手でペン型入力装置102を操作したとすると、左手の親指等の指でたとえばポインタ107(図1)の中央を押すことでメニュー選択用アイコン12113の選択が終了することになる。選択の取り消しを行うときには、操作部108(図1)の所定の取消キーを押せばよいことはもちろんである。
【0029】
次に、ペン型入力装置をディジタル出力モードにしてカーソルの移動を行う場合を説明する。図4は、ディジタル出力モードにおけるディスプレイ109のアイコンや各種ボタンの配置状況の例を表わしたものであるが、図2に示したものと基本的に相違しない。ただし、ディジタル出力モードでは、その時々のディスプレイ109上の指定された位置情報を表示する必要がないので、現在位置を表わすカーソルの表示もない。初期的にはメニュー選択用アイコン12111が表示色を反転させたり特定の背景色に着色(以下、ハイライトと総称する。)されて、現在の選択候補として表示される点は図2で説明したアナログ出力モードと同様である。したがって、ユーザがこの時点で操作部108(図1)の確定キーを押せば、メニュー選択用アイコン12111が選択されることになる。
【0030】
図5は、ユーザがたとえばメニュー選択用アイコン12111の1つ下のメニュー選択用アイコン12112を選択しようとしたときの操作の様子を表わしている。このとき切替ボタン105はディジタル出力モード側に設定されている。ユーザは、ペン型入力装置102を握り、そのペン先124を前記した机上等の所定の平面に接触させる。場合によっては、ディスプレイ109のメニュー選択用アイコン12111自体に接触させてもよいことは前記した通りである。ペン先124の接触した位置を点A3とする。
【0031】
ユーザは、メニュー選択用アイコン12111に対して目標とするメニュー選択用アイコン12112が下側に配置されているので、この方向と対応づけられる矢印126方向にディスプレイ109の表示の変化を見ながら点A4の方向にペン先124を移動させる。すると、ある時点でメニュー選択用アイコン12112が図4に示すようにハイライト表示される。もし、これ以上ペン先124を矢印126方向に移動させると、メニュー選択用アイコン12112のハイライト表示が消えて、代わりにその1つ下のメニュー選択用アイコン12113がハイライト表示される。また、矢印126方向にペン先124を移動させる代わりに図で右方向に移動させたとすると、メニュー選択用アイコン12112の代わりに横のメニュー選択用アイコン12121がハイライト表示されることになる。
【0032】
したがって、ユーザは目標とするメニュー選択用アイコン12112がハイライト表示された時点で前記したように操作部108の確定キーとして割り当てられているキーを押すことで、そのアイコンあるいはボタンを選択することができる。ディジタル出力モードではこのように座標値の変化を量子化したように段階的に選択することができる。したがって、たとえばユーザは自分の着用している服の表面をペン先124でなぞるといった多少荒っぽい操作によっても、複数のアイコンやボタンから所望のものを簡単に選択することができる。
【0033】
ただし、図3および図4で説明した以上の操作は携帯電話機101がディジタル出力モードのペン型入力装置102に対応していることが必要である。装置によってはアナログ出力モードとディジタル出力モードの双方に対応している。本実施例の携帯電話機101は、これら双方のモードに対応しているものとする。
【0034】
図6は、ペン型入力装置の回路構成の概要を表わしたものである。ペン型入力装置102は、CPU(Central Processing Unit)131と、このCPU131によって実行される制御プログラムを格納したメモリ132を備えたペン側制御部133を有している。ペン側制御部133は、キー入力部134、光学センサ入力部135およびブルートゥース制御部136と接続されており、これらの制御を行うようになっている。
【0035】
このうち、キー入力部134は図1に示した切替ボタン105と、図示しない電源スイッチおよびリセットキーに接続されている。操作キー群141を構成するこれらのキーが押されると、キー入力部134は押されたキーに対応するコード情報142をペン側制御部133に出力するようになっている。光学センサ入力部135は、前記した図示しないDSPを備えており、その出力としての移動情報143をペン側制御部133に入力する。ペン側制御部133は、入力されたコード情報142や移動情報143等の情報が送信の対象となるべきかを判別する。そして、ブルートゥース制御部136は、送信の対象となると判別した情報を操作結果情報144としてブルートゥース入出力部145に送って、これを図1に示した携帯電話機101に送出する。また、ブルートゥース制御部136は、携帯電話機101から受信した受信情報146を受け取って短距離無線通信103の制御を行う。
【0036】
図1に示した携帯電話機101との間でのブルートゥースの接続に関する制御は、ブルートゥース入出力部145でブルートゥースに関する情報を受信し、ブルートゥース制御部145で解析と応答処理を行うことによって実行される。ブルートゥース制御部145は、携帯電話機101との間での応答処理に応じてブルートゥース入出力部145へ送信データが渡されて携帯電話101側との通信が行われる。またブルートゥース制御部136は、ペン側制御部133に対してブルートゥースの接続状態や接続情報を通知する。
【0037】
図7は、本実施例の携帯電話機の機能的な構成を表わしたものである。携帯電話機101は、通常の携帯電話機と同様の機能部分から構成される携帯電話機基本構成部151と、ペン型入力装置102(図1)に対応する機能部分から構成される携帯電話機付加構成部152から構成されている。携帯電話機基本構成部151は、携帯電話内部処理部161を備えている。携帯電話内部処理部161は、従来から存在する通常の携帯電話機と同様のハードウェアを有しており、従来と同様の制御プログラムで動作している部分である。
【0038】
一方、携帯電話機付加構成部152は、付加的な機能を実現するために新たに付け加えられた部分であり、この部分の全体的な制御を行う電話付加制御部163を備えている。電話付加制御部163は各種制御を実行するためのCPUやそのためのアプリケーションソフトウェアを格納したメモリを備えてもよい。また、携帯電話機付加構成部152内のCPU等のハードウェアは携帯電話内部処理部161内のハードウェアと兼用されるようになっていてもよい。
【0039】
電話付加制御部163は、アプリケーション間通信部164と接続されている。アプリケーション間通信部164は、携帯電話機基本構成部151との間のインターフェース機能を持っており、電話付加制御部163と携帯電話内部処理部161の間の通信処理を行うようになっている。たとえば携帯電話機基本構成部151がブルートゥースを使用して図1に示したペン型入力装置102から入力情報を受け取ったとき、アプリケーション間通信部164はこれを電話付加制御部163に送出するようになっている。
【0040】
電話付加制御部163は、ユーザデータを格納したユーザデータ格納部165と、移動情報等の操作結果情報の解析を行う入力信号解析部166とも接続されている。このうちユーザデータ格納部165は、携帯電話機基本構成部151内あるいは携帯電話機付加構成部152内の前記したメモリの一部として構成されている。ユーザデータ格納部165には、ユーザが所望する動作を実現させるためのユーザデータが格納されている。具体的には、図1に示したペン型入力装置102から入力される移動量を基にしてカーソル116を移動させるときの補正値を設定したり、切替ボタン105によって実際に切り替えが行われる情報の特定を行う。ユーザによってはディジタル情報とアナログ情報の出力の選択が不要な場合には、ペン型入力装置102の実際の移動量に対するカーソル116の移動量の比を2段階に設定しておき、その切り替えに切替ボタン105を使用するものであってもよい。この例の場合には、ペン型入力装置102自体が予めディジタル情報出力用とかアナログ情報出力用というように出力形式が固定されていることになる。
【0041】
ユーザデータには、使用する携帯電話機の機種あるいは使用するアプリケーションソフトウェアのバージョンを示す情報が含まれていてもよい。このような場合には、工場出荷時やアプリケーションソフトウェアのバージョンの変更時にユーザデータを設定するようにすればよい。ユーザデータの設定は、携帯電話機基本構成部151内の操作部108(図1)を操作することでユーザ自身が行うようにしてもよい。ユーザデータ格納部165内には図示しない変換テーブルが配置されており、これを用いて、機種名やアプリケーションソフトウェアのバージョン情報に対応した最適のユーザデータが設定されることになる。変換テーブルは、新たな機種やアプリケーションソフトウェアの登場に応じてその内容を改定できるようになっている。
【0042】
入力信号解析部166は信号補正部167と接続されており、携帯電話機基本構成部151から送られてきた前記した移動情報等の操作結果情報をユーザが所望する動作を示すデータに補正する。電話付加制御部163は、ユーザデータをユーザデータ格納部165に保存したり、図1に示したペン型入力装置102から送信されてきた情報の処理の制御を行ったり、この処理の結果を携帯電話内部処理部161に送ってその入力データとして処理させるための通信制御を行う。また、電話付加制御部163はユーザデータ格納部165からユーザ設定情報を取り出し、入力情報とユーザ設定情報を入力信号解析部166へ送る。入力信号解析部166は、信号補正部167を使用して入力情報とユーザ設定情報をユーザが所望する操作情報に変換する。入力信号解析部166は、操作情報を電話付加制御部163とアプリケーション間通信部164を介して携帯電話機基本構成部151の携帯電話内部処理部161へ渡す。携帯電話内部処理部161は、アプリケーション間通信部164から受信した操作情報を使用して動作する。
【0043】
図8は、このような構成の機器操作システムで入力操作を行う場合のペン型入力装置の処理の様子を表わしたものである。図1および図6と共に説明する。この処理は、ペン側制御部133内のメモリ132に格納された制御プログラムをCPU131が実行することによって実現する。ペン型入力装置102は前記した電源スイッチが投入されている状態で光学センサ入力部135内の撮像素子が連続的に入力画像を撮影しており、DSPがこれを分析している。ユーザがペン型入力装置102を手で握って机の上等の平面状の物体上を摺接させる動作(走査)を開始すると、DSPはピントの合った画像が少しずつ変化してなる画像情報の入力を開始する。これにより、DSPはペン型入力装置102の移動方向と移動量の判別が可能になって、これを基にした移動情報143の出力を開始する。ペン側制御部133は、このような移動情報143の受け取りを開始した段階で、ペン先で入力を感知したと判別する(ステップS201:Y)。したがって、本実施例ではペン先124(図3)に特別の押圧検知用のセンサを必要としない。
【0044】
以上のようにして移動情報143の出力が開始すると、ペン側制御部133はこれから移動方向と移動量を抽出する(ステップS202)。そして、ペン型入力装置102が携帯電話機101に移動量等の操作結果情報を送信するモードになっているかどうかをチェックする(ステップS203)。この結果、たとえば通信対象としての携帯電話機101がペン型入力装置102からの受信を要求していないモードである場合には(N)、ブルートゥース入出力部145の入出力処理は行われず、図示しない電源の消耗が抑制される(リターン)。
【0045】
これに対して、携帯電話機101がペン型入力装置102からの受信を要求しているモードであった場合には(ステップS203:Y)、切替ボタン105の選択情報を読み出す(ステップS204)。そして、切替ボタン105が第1の選択状態であった場合には(ステップS205:Y)、操作結果情報をアナログ出力用のブルートゥースのデータとしてブルートゥースのフォーマットに変換する(ステップS206)。また、切替ボタン105が第1の選択状態ではなく第2の選択状態であったときには(ステップS205:N)、キー入力部134がこれを検知して、操作結果情報をディジタル出力用のブルートゥースのデータとしてブルートゥースのフォーマットに変換する(ステップS207)。ここで、第1の選択状態と第2の選択状態は、切替ボタン105の2つの切替状態をそれぞれ表わしたものである。
【0046】
このようにして、ブルートゥース通信用のフォーマットに変換された操作結果情報は、ブルートゥース入出力部145からブルートゥースによって携帯電話機101に送信されることになる(ステップS208)。以下、同様にして、ステップS201〜ステップS208の処理が繰り返される(リターン)。したがって、たとえばユーザが途中で切替ボタン105を切り替えたとすると、その時点でステップS205の判断が変更される。これにより、操作結果情報の出力形態がアナログからディジタルへ、あるいはその逆に変更されることになる。
【0047】
なお、ペン型入力装置102の操作によって得られる操作結果情報を携帯電話機101に送信する際には、携帯電話機101のディスプレイ109に通信に必要な情報を適宜表示するようにしてもよい。たとえば、携帯電話機101が操作結果情報をアナログ情報として要求している場合、上に説明した例では第1の選択状態に設定することをディスプレイ109に表示して注意を促すようにしてもよい。また、ステップS201でペン型入力装置102が入力を感知したような場合にも、たとえばペン型入力装置102の専用のカーソル116をディスプレイ109で点滅表示することで、入力の感知が成功している状態であることを表示するようにしてもよい。
【0048】
図9は、ペン型入力装置の通信処理の様子を表わしたものである。図1および図6と共に説明する。ペン型入力装置102のブルートゥース入出力部145は、携帯電話機101からのブルートゥース通信による受信を待機している(ステップS221)。ブルートゥース通信による受信があったら(Y)、この受信内容をブルートゥース制御部136に送って内容の解析を行うと共に、必要な制御を行う(ステップS222)。そして、ペン型入力装置102側のユーザの操作結果情報の送信が要求されている場合には(ステップS223:Y)、ブルートゥース入出力部145を使用して携帯電話機101に対してブルートゥース通信によって最新の操作結果情報を送信する(ステップS224)。この後、ブルートゥース情報の更新が行われる(ステップS225)。すなわち、ペン側制御部133に渡されるブルートゥースの接続状態や接続情報を更新することで、ブルートゥース通信時のペアリング作業の進捗状況が保持される。この後、ペン型入力装置102の処理が再びステップS221に戻される(リターン)。
【0049】
なお、ステップS223でユーザの操作結果情報の送信が要求されていない場合(N)、ペン型入力装置102は携帯電話機101に対して操作結果情報を送信する必要がない。そこでこの場合には、ステップS222で必要な制御を行ったら、処理を再びステップS221に戻すことになる(リターン)。
【0050】
図10は、携帯電話機がペン型入力装置から操作結果情報を受信した場合の処理の様子を表わしたものである。図1と共に説明する。携帯電話機101は、ペン型入力装置102から操作結果情報が受信されるのを待機している(ステップS241)。操作結果情報が受信されたら(Y)、携帯電話機101の受信対象としているペン型入力装置102の切替ボタン105がアナログ出力側に設定されているかどうかを送られてきた操作結果情報によって判別する(ステップS242)。
【0051】
この結果、切替ボタン105がアナログ出力側に設定されていると判別された場合には(Y)、受信した操作結果情報からリアルタイムにポインタの位置を示すポインタ位置情報を抽出する(ステップS243)。これに対して、切替ボタン105がディジタル出力側に設定されていると判別された場合には(ステップS242:N)、ポインタの移動量に対応させた段階的なキー操作情報に変換する。
【0052】
以上のようにしてステップS243またはステップS244の処理が終了したら、携帯電話機101はユーザデータ格納部165からユーザ設定情報を取り出して、ポインタ位置についての補正が必要であるかどうかを判別する(ステップS245)。この結果、ポインタ位置の補正が必要であると判別された場合(Y)、入力信号解析部166は信号補正部167にユーザ設定情報とポインタ位置情報を送って補正結果を受け取る(ステップS246)。そして、入力信号解析部166はポインタ位置情報または補正結果を操作情報として電話付加制御部163に送ることになる。
【0053】
電話付加制御部163は、受け取ったポインタ位置情報または補正結果からなる操作結果情報を携帯電話機基本構成部151(図7)内の携帯電話内部処理部161へ通知すべきであるかを判別する(ステップS247)。携帯電話内部処理部161で処理を行う場合のように、通知すべきであると判別された場合(Y)、電話付加制御部163はこの操作結果情報をアプリケーション間通信部164に送り、ここから携帯電話内部処理部161に送信する(ステップS248)。ステップS247で携帯電話内部処理部161への通知が不要であるとされた場合には(N)、そのまま処理を終了することになる(リターン)。なお、ステップS245でポインタの位置の補正が必要でないと判別された場合(N)、ステップS246の処理を行うことなくステップS247に進むことになる。
【0054】
図11は、ユーザ設定情報の設定や変更についての要求があったときの携帯電話機付加構成部側の制御部の制御の様子を表わしたものである。図1および図7と共に説明する。ユーザ設定情報の設定や変更を行う際には、前記した専用のアプリケーションソフトウェアを起動した状態でユーザが操作部108を操作して、図1に示したディスプレイ109に表示された図示しないメニュー画面から「ユーザデータの設定・変更」の項目を選択する。これにより、ユーザ設定変更要求が携帯電話内部処理部161から携帯電話機付加構成部152のアプリケーション間通信部164に送信され、電話付加制御部163がこれを受信する(ステップS261:Y)。
【0055】
電話付加制御部163はまず、この携帯電話機101の機種の設定を行う(ステップS262)。設定に際しては複数の機種をディスプレイ109に表示して、この中から現在の機種を選択させてもよいし、実際の機種名を指定した欄に入力するようにしてもよい。ユーザデータの変更の際には、前回に設定した機種名をそのまま使用することができる。
【0056】
機種の設定が終了すると、ディスプレイ109にはペン型入力装置102を使用する際の所定の項目に関して詳細設定を変更するか否かを問う画面が表示される(ステップS263)。詳細設定を変更する場合(Y)、本実施例では最初に、ペン型入力装置102を使用した場合のポインタの移動量を変更するか否かを問う画面が表示される(ステップS264)。ポインタの移動量を変更する場合には(Y)、その補正値を設定する(ステップS265)。補正値の設定を行う際には、ディスプレイ109に現在設定されているポインタの移動量を数値やグラフで表示して、これを基準として移動量の加減を行うようにしてもよい。デフォルト値をそのまま使用する場合のようにポインタの移動量の補正を行わない場合には(ステップS264:N)、ステップS265の処理は省略される。
【0057】
ポインタの移動量の補正の次には、ペン型入力装置102の切替ボタン105を有効にするか否かについての詳細設定項目がディスプレイ109に表示される(ステップS266)。ユーザは、切替ボタンを有効にする場合にはディスプレイ109に表示された「有効」および「無効」の文字から「有効」を選択する(Y)。この場合には、切替ボタン105での設定が以後、有効にされる(ステップS267)。これに対して切替ボタン105を「無効」にすることが選択された場合(ステップS266:N)、切替ボタン105の操作による操作結果情報が送られてきても携帯電話機101はこれを無効にすることになる。
【0058】
以上の各種の設定あるいはその変更が行われたら、ユーザデータがユーザデータ格納部165に保存されて(ステップS268)、ユーザデータの設定変更処理が終了することになる(リターン)。なお、ステップS263で詳細設定の変更をしない場合には(N)、そのままステップS268に進んでユーザデータの保存処理が行われ、処理が終了する(リターン)。
【0059】
以上説明した実施例では、携帯電話機の操作部に割かれるスペースが小さくても、この操作部のキーを頻繁に使用することなくペン型入力装置を用いることでメニュー画面等の操作が可能になる。しかも、携帯電話機を一方の手にしっかり固定して表示内容を確認することができるので、目の疲れを軽減することができる他、年配者や機器の取り扱いに不慣れな者の操作が容易になる。
【0060】
また、実施例ではペン型入力装置側にアナログ出力やディジタル出力のうちの使用している出力形式を確認できる切替ボタンを使用したので、ユーザが携帯電話機の入力する信号の形式を容易に確認することができる。また、携帯電話機側は、それに備えられている操作部をそのままにして、アプリケーションソフトウェアをインストールするだけでペン型入力装置を入力デバイスとして使用することができる。このため、既存の携帯電話機等の電子機器に対して本発明をそのまま適用可能である。また、適用する電子機器に合わせて、あるいは個々の装置の特性の違いに応じて操作結果情報の補正や調整を可能にしたので、ユーザの期待する動作を簡易に実現することができる。
【0061】
なお、以上説明した実施例では、携帯電話機101とペン型入力装置102の間の通信の混信について特に説明しなかったが、対となった装置間に固有のアドレスを設定して通信を行うことにより、他の携帯電話機101やその他の電子機器をペン型入力装置102の送出する信号によって混信させることはないことは当然である。
【0062】
もちろん、ペン型入力装置102が特定のグループの携帯電話機の間で共通に適用される移動情報等の操作結果情報を送信するようにしておけば、講演会や会議のように複数の者が携帯電話機やPDA等の電子機器を所持する場所で、各ユーザの電子機器を同時に同様の操作状態で変化させることが可能になる。これにより、たとえば各自が手元で同一の資料を見るといったことが簡単にできるようになる。
【0063】
また、ディスプレイ109にタッチパネルを装備していない電子機器でも、ペン型入力装置102の移動量や移動方向を予めそのディスプレイ109用に補正しておくことで、タッチパネルと同様の使用方法を実現することができる。
【0064】
なお、実施例ではペン型入力装置102にマウスの各種のボタンに相当するものを配置しなかったが、これらのボタンを筒の適宜の位置に配置してもよいことは当然である。また、ペン先124の検知を示す圧力センサを使用したり、照明用のランプを付属させることも可能であることは当然である。
【0065】
更に実施例ではペン型入力装置102にアナログ出力とディジタル出力を切り替えるための切替ボタン105を用意したが、アナログ出力あるいはディジタル出力の一方に出力を限定してこのような選択手段を不要とすることも可能であることは当然である。また、アナログ出力あるいはディジタル出力としての信号の処理は、ペン型入力装置102側で切り替えに連動して行ってもよいし、携帯電話機101等の電子機器側が1つの形式の信号を入力して、切替ボタンの選択に応じて信号処理を切り替えるようにしてもよい。
【0066】
更に本実施例では切替ボタン105を用意することで、アナログ的な入力とディジタル的な入力へ容易に変更することができる。このため、両者の入力を許容している携帯電話機101等の電子機器で使用する場合には、使用用途や使用環境にあった操作スタイルを選ぶことができる。また、実施例では携帯電話機101とペン型入力装置102の間でブルートゥースを用いて通信したが、赤外線等の他の短距離の無線通信技術を使用して通信を行ってもよいことは当然である。
【0067】
また、ペン型入力装置102は片手で握れるサイズの筒状の形状を有していればよく、筒は円筒であってもよいし、多角形の断面を持つものであってもよい。更にペン先は尖っている必要はなく、ある程度の断面積を有するものであってもよい。また、撮像素子は通常の光学レンズを使用したものの他に、内視鏡に使用されるようなロットレンズ加工をしたものを使用してもよいことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の一実施例における機器操作システムを表わしたシステム構成図である。
【図2】本実施例でアナログ出力モードにおける携帯電話機のディスプレイの一例を表わした平面図である。
【図3】本実施例でアナログ出力モードにおけるペン型入力装置の操作例を示した説明図である。
【図4】本実施例でディジタル出力モードにおける携帯電話機のディスプレイの一例を表わした平面図である。
【図5】本実施例でディジタル出力モードにおけるペン型入力装置の操作例を示した説明図である。
【図6】本実施例のペン型入力装置の回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図7】本実施例の携帯電話機の機能的な構成を表わしたブロック図である。
【図8】本実施例でペン型入力装置の処理の様子を表わした流れ図である。
【図9】本実施例でペン型入力装置の通信処理の様子を表わした流れ図である。
【図10】本実施例で携帯電話機がペン型入力装置から操作結果情報を受信した場合の処理の様子を表わした流れ図である。
【図11】本実施例でユーザ設定情報の設定や変更についての携帯電話機の制御の様子を表わした流れ図である。
【符号の説明】
【0069】
100 機器操作システム
101 携帯電話機
102 ペン型入力装置
103 短距離無線通信
104 マウス機能入力部
105 切替ボタン(選択ボタン)
108 操作部
109 ディスプレイ
124 ペン先
133 ペン側制御部
145 ブルートゥース入出力部
152 携帯電話機付加構成部
161 携帯電話内部処理部
163 電話付加制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
片手で握ることのできるサイズの筒状の形状を有する装置本体と、
この装置本体の筒の先端に対向する近距離の部位を焦点位置として撮影する撮影手段と、
この撮影手段の撮影する部位の画像の時間的な変化を検出することで撮影面に対する自装置の相対的な移動量と移動方向とをそれぞれ検出する移動検出手段と、
この移動検出手段の検出したそれぞれ単位時間当たりの移動量と移動方向を表わす移動情報を含む操作結果情報を操作対象となる所定の電子機器の入力情報として無線で送信する送信手段
とを具備することを特徴とする無線入力装置。
【請求項2】
片手で握ることのできるサイズの筒状の形状を有する装置本体と、
この装置本体の筒の先端に対向する近距離の部位を焦点位置として撮影する撮影手段と、
この撮影手段の撮影する部位の画像の時間的な変化を検出することで撮影面に対する自装置の相対的な移動量と移動方向とをそれぞれ検出する移動検出手段と、
この移動検出手段が予め定めた移動量あるいは移動方向を検出するたびにこれに対応する予め定めた操作結果情報を操作対象となる所定の電子機器の入力情報として無線で送信する送信手段
とを具備することを特徴とする無線入力装置。
【請求項3】
前記所定の電子機器が前記操作結果情報を基に複数通りの信号処理を可能にするとき信号処理の1つを選択する選択ボタンが前記装置本体に配置されており、この選択ボタンの選択状態が前記操作結果情報の一部に組み込まれていることを特徴とする請求項1記載の無線入力装置。
【請求項4】
前記移動検出手段が移動を検出しないとき前記送信手段の送信を停止することを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線入力装置。
【請求項5】
前記送信手段はブルートゥースによる送信を行うことを特徴とする請求項4記載の無線入力装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2記載の無線入力装置と、
視覚的な情報を表示する表示部と、この表示部内で表示に使用される特定の座標値を前記無線入力装置から送信されてくる操作結果情報に基づいて操作する機器操作手段とを備えた電子機器
とを具備することを特徴とする機器操作システム。
【請求項7】
請求項3記載の無線入力装置と、
視覚的な情報を表示する表示部と、この表示部内で表示に使用される特定の座標値を前記無線入力装置から送信されてくる操作結果情報の前記移動情報および前記選択ボタンの選択状態に基づいて操作する機器操作手段とを備えた電子機器
とを具備することを特徴とする機器操作システム。
【請求項8】
前記電子機器は前記無線入力装置から送信されてくる操作結果情報を確定させる操作キーをその操作部に具備していることを特徴とする請求項6または請求項7記載の機器操作システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−20718(P2009−20718A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183079(P2007−183079)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】