説明

画像形成カートリッジ、画像形成装置

【課題】 画像形成装置に対する取り付けおよび取り外しが容易な画像形成カートリッジを提供する。
【解決手段】 画像形成装置に着脱自在に設けられるカートリッジは、感光体ドラム11、感光体ドラム11に圧接配置される帯電ロール81および中間転写ベルト15、そして帯電ロール81に圧接配置されるクリーニングロール82を備えている。このカートリッジが画像形成装置の本体に取り付けられ、本体に設けられた駆動モータ100によって感光体ドラム11が回転駆動されると、この感光体ドラム11の像担持面Aに圧接配置される帯電ロール81および中間転写ベルト15が従動回転し、従動回転する帯電ロール81に圧接配置されるクリーニングロール82がさらに従動回転する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置で用いられ、画像形成装置に対して取り付けおよび取り外しが可能な画像形成カートリッジ等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置として、例えば静電潜像に応じたトナー像が形成される感光体ドラムと、この感光体ドラム上のトナー像が一時的に転写される中間転写ベルトと、中間転写ベルトに対して感光体ドラム上のトナー像を転写させる一次転写装置と、中間転写ベルト上に一次転写されたトナー像を用紙に二次転写させる二次転写装置とを備えたものが知られている(特許文献1参照。)。
【0003】
画像形成装置では、感光体ドラム上に静電潜像を形成するために、感光体ドラムを予め所定の電位に帯電する帯電装置が用いられている。このような帯電装置として、感光体ドラムの表面に弾性ロールを接触するように配置し、この弾性ロールを回転させながら帯電バイアスを印加することで、その接触部近傍において帯電を行う接触型帯電装置が知られている。また、帯電ロールにトナー等の異物が付着すると、感光体ドラムの帯電不良が生じる。このため、帯電ロールにクリーニングロールを圧接配置し、帯電ロールに付着した異物をクリーニングロールに転移させることも行われている(特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−84581号公報(第6頁、図5)
【特許文献2】特開平7−140762号公報(第3−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この種の画像形成装置では、一次転写における転写効率を向上させ、また、一次転写における中抜け現象の発生を防止するために、中間転写ベルトの周速度を感光体ドラムの周速度よりも高速化することが行われていた。このため、感光体ドラムおよび中間転写ベルトには、それぞれ独立した駆動源が設けられていた。ただし、このような構成では、周速度差により中間転写ベルトが感光体ドラムを引っ張ることになるため、感光体ドラムの周速度に変動が生じ、バンディングや色重ねずれの発生原因となる懸念がある。これを具体的に説明すると、例えば感光体ドラムの駆動伝達をギア伝達機構で行っているような場合、駆動側ギアの歯面が被駆動側ギアの歯面に力を与えることで感光体ドラムを回転させている。一方、中間転写ベルトは感光体ドラムを進行方向に引っ張る。すると、駆動側ギアの歯面から被駆動側ギアの歯面が浮いてしまうために感光体ドラムの周速度に変動が生じ、結果的に感光体ドラムと中間転写ベルトとの間の周速度差に変化してしまうのである。
【0006】
かかる問題に対し、上記特許文献1では、感光体ドラムと中間転写ベルトとの接触領域を大きく設定するとともに、感光体ドラムおよび中間転写ベルトのいずれか一方を駆動し、他方を従動回転させている。このような構成を採用することにより、感光体ドラムおよび中間転写ベルトの周速度差の変動を低減し、一次転写におけるバンディングを抑制している。
【0007】
一方、特許文献2では、感光体ドラムとは別に帯電ロールを駆動し、また、クリーニングロールも駆動することが記載されている。このような場合に、感光体ドラムおよび帯電ロールの周速度差が変動すると、感光体ドラムの周方向で帯電電位が変動し、結果として感光体ドラム上に形成されるトナー像に縞状の濃度変動が生じてしまう。すなわち、帯電に起因するバンディングが生じてしまうのであるが、上記特許文献1ではこのような問題を解決することはできない。また、帯電ロールおよびクリーニングロールの周速度差が生じた場合には、クリーニングロールが帯電ロールをこすることにより帯電ロール上に異物が固着してしまったり、あるいは、クリーニングロールが帯電ロール表面を削り取ったりすることになり、結果として帯電不良を招いてしまう。
【0008】
また、近年では画像形成装置のメンテナンス性を向上させる目的で、構成部材のカートリッジ化が進んできている。しかしながら、従来の画像形成装置では、感光体ドラム、中間転写ベルト、帯電ロール等の駆動をそれぞれ個別に行っていたため、これらをカートリッジ化した場合に、カートリッジの交換作業において本体側に設けられる各駆動機構と感光体ドラム、中間転写ベルト、帯電ロール等との切り離しを別々に行わなければならず、カートリッジの交換手順を複雑にしていた。
【0009】
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、画像形成装置に対する取り付けおよび取り外しが容易な画像形成カートリッジを提供することにある。
また、他の目的は、帯電および転写におけるバンディングをともに抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的のもと、本発明は、画像形成装置で用いられ、画像形成装置に対して取り付けおよび取り外しが可能な画像形成カートリッジであって、トナー像が担持搬送されるトナー像担持面を有し、画像形成装置に取り付けられた際に画像形成装置から駆動力を受けて回転する唯一の駆動回転体と、駆動回転体のトナー像担持面に直接あるいは間接的に接触配置され、駆動回転体とともにトナー像の形成または搬送に関わる機能を具備し、駆動回転体の回転に伴って従動回転する3以上の従動回転体とを含んでいる。
【0011】
このような画像形成カートリッジにおいて、駆動回転体は、トナー像が形成される像担持体であり、従動回転体は、像担持体に接触配置されて像担持体に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、像担持体に接触配置されて像担持体を帯電する帯電部材と、帯電部材に接触配置されて帯電部材を清掃する清掃部材とを含むことができる。また、駆動回転体は、トナー像が転写される中間転写体であり、従動回転体は、中間転写体に接触配置されて中間転写体に転写するためのトナー像が形成される像担持体と、像担持体に接触配置されて像担持体を帯電する帯電部材と、帯電部材に接触配置されて帯電部材を清掃する清掃部材とを含むことができる。さらに、像担持体は、ロール状に形成された感光体ドラムからなり、中間転写体は、無端ベルト状に形成された中間転写ベルトからなり、中間転写ベルトは、感光体ドラムに対し所定範囲だけ巻きつくように、感光体ドラムの形状に沿ってラップ状に接触することができる。さらにまた、像担持体に接触配置されて像担持体を除電する除電部材をさらに含むことができる。
【0012】
また、他の観点から捉えると、本発明は、画像形成装置で用いられ、画像形成装置に対して取り付けおよび取り外しが可能な画像形成カートリッジであって、回転駆動され、トナー像が担持搬送される駆動回転体と、駆動回転体に直接あるいは間接的に接触配置され、駆動回転体の回転に伴って従動回転する3以上の従動回転体とを含んでいる。
【0013】
さらに、他の点から捉えると、本発明が適用される画像形成装置は、回転可能に配設され、トナー像が形成される像担持体と、像担持体に回転可能に圧接配設され、像担持体に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、像担持体を回転駆動することで中間転写体を従動回転させ、または、中間転写体を回転駆動することで像担持体を従動回転させる駆動部と、像担持体または中間転写体に回転可能に圧接配置され、像担持体または中間転写体の回転に伴って従動回転する第1の回転体と、像担持体、中間転写体または第1の回転体に回転可能に圧接配置され、像担持体、中間転写体または第1の回転体の回転に伴って従動回転する第2の回転体とを含んでいる。
【0014】
このような画像形成装置において、第1の回転体は、像担持体に回転可能に圧接配置され、像担持体を帯電する帯電部材からなり、第2の回転体は、帯電部材に圧接配置され、帯電部材に付着した異物を除去する帯電清掃部材からなることを特徴とすることができる。また、第1の回転体は、像担持体に回転可能に圧接配置され、像担持体を除電する除電部材からなり、第2の回転体は、除電部材に回転可能に圧接配置され、除電部材に付着した異物を除去する除電清掃部材からなることを特徴とすることができる。さらに、像担持体は、ロール状に形成された感光体ドラムからなり、中間転写体は、無端ベルト状に形成された中間転写ベルトからなり、中間転写ベルトは、感光体ドラムに対し所定範囲だけ巻きつくように、感光体ドラムの形状に沿ってラップ状に接触することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、画像形成カートリッジにおける唯一の駆動回転体によって3以上の従動回転体を回転駆動するようにしたので、画像形成装置と画像形成カートリッジとの間の駆動力伝達を一箇所で行うことができ、画像形成装置に対する取り付けおよび取り外しを容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図であり、回転式(ロータリ)現像装置を用いたデジタルカラープリンタを示している。図1に示す画像形成装置は、本体1に、静電潜像を形成してトナー像を担持させる像担持面Aを備えた感光体ドラム11、帯電ロールを用いて感光体ドラム11に電荷を与えて帯電させる帯電装置12、図示しない画像処理装置(IPS:Image Processing System)からの画像信号に基づいて、帯電された感光体ドラム11を例えばROS(Raster Output Scanner)を用いて露光する露光装置13、露光装置13によって感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置14を備えている。
【0017】
この現像装置14は、回転式(ロータリ)現像装置であり、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色のトナー像を形成するために、各々の色のトナーを含んだ4つの現像器50が備えられ、感光体ドラム11を現像する現像ロール51が現像装置14の周上に設けられている。現像装置14は、現像装置中心14aを中心として、90度ずつ回動することで所望の現像器50が備える現像ロール51を感光体ドラム11に対峙させている。より具体的には、1つのプリント出力に対して、Y、M、C、Kの現像器50を、この順に感光体ドラム11に対峙させ、フルカラーの出力を可能としている。また、各々の現像器50は、現像装置中心14aに配置されたコイルスプリング55によって法線上に押圧され、位置決めのためのトラッキングロールが感光体ドラム11に確実に当接できるように構成されている。感光体ドラム11は、駆動モータ100によって図の矢印方向(時計方向)に駆動せしめられ、現像装置14は、感光体ドラム11の回動(時計方向)とは接線方向の動きが同じとなるように、反時計方向に回動する。なお、駆動モータ100は本体1内に取り付けられており、感光体ドラム11は後述するカートリッジ63(図3参照)に取り付けられている。
【0018】
また、感光体ドラム11上における現像装置14の下流側には、現像器50によって現像されて感光体ドラム11上に形成されたトナー像を一旦保持する中間転写ベルト15、中間転写ベルト15上に重畳されて形成されたトナー像を用紙に転写する二次転写ロール16、用紙上に形成されたトナー像を加熱および押圧して定着する定着装置17を備えている。また、感光体ドラム11の周りには、中間転写ベルト15への一次転写の後に感光体ドラム11上に残ったトナー(残留トナー)を掻き取るクリーニングブレード18、このクリーニングブレード18より掻き取られたトナーを回収してトナーを溜めるトナー回収ボトル19を備えている。中間転写ベルト15は、1つのプリント画像を形成する際に4回転する。二次転写ロール16は、最初の3回転の間、即ち、Y、M、Cのトナー像を保持する際には中間転写ベルト15から離間しており、最後のKのトナー像が重畳されるにあたって、中間転写ベルト15に接触するように構成されている。
【0019】
中間転写ベルト15は、感光体ドラム11の像担持面Aに対して所定範囲だけ巻きつくように、感光体ドラム11の形状に沿ってラップ状に接触(当接)し、所謂ラップ転写を可能としている。この中間転写ベルト15は、例えば、0.5mm程度の厚さ、および周長443mmであり、耐油性および耐候性に優れているクロロプレンや、耐候性に優れているEPDM等が用いられている。本実施の形態では、中間転写ベルト15自身に駆動源を設けず、ラップによる接触を利用して感光体ドラム11の回転に従動するように構成されており、接触部分の回転方向が同じとなるように、反時計方向に回動している。
【0020】
この中間転写ベルト15の内側には、感光体ドラム11における回動の上流側にて中間転写ベルト15のラップ位置を特定するラップインロール21、感光体ドラム11に形成されたトナー像を中間転写ベルト15上に転写させる一次転写ロール22、ラップ位置の下流側にて中間転写ベルト15のラップ位置を特定するラップアウトロール23を備えている。一次転写ロール22には、一次転写を助けるために所定の一次転写バイアスが付与されている。また、ラップインロール21およびラップアウトロール23は、GNDまたはフローティングの状態に置かれている。
【0021】
更に、中間転写ベルト15の内側には、二次転写ロール16による二次転写を助けるバックアップロール24が設けられている。二次転写ロール16およびバックアップロール24によって二次転写が行なわれる二次転写部にて、このバックアップロール24と二次転写ロール16との間には、所定の電位差が必要であり、例えば一方の二次転写ロール16を高圧に接続した場合には、対向する他方のバックアップロール24はGNDに接続されている。
【0022】
中間転写ベルト15上における二次転写部の下流側には、二次転写の後に中間転写ベルト15上のトナーを取り除く中間転写体クリーナ30が設けられている。この中間転写体クリーナ30は、二次転写の後に残ったトナーを掻き取るスクレーパ25、スクレーパ25によるクリーニングにて残ったトナーを更に掻き取るためのブラシロール26、スクレーパ25およびブラシロール26により掻き取られたトナーを回収する第2トナー回収ボトル29を備えている。中間転写ベルト15の内側には、このスクレーパ25によるクリーニング作業を助けるクリーニングバックアップロール27、ブラシロール26によるクリーニング作業を助けるクリーニングバックアップロール28を備えている。
【0023】
スクレーパ25は、例えばステンレス等の厚さ0.1mm程度の薄板からなり、所定の電界がかけられている。また、ブラシロール26は、導電性の処理がなされたナイロン、アクリル等のブラシであり、駆動源からの動力を受けて回転駆動し、掻き落としたトナーは、第2トナー回収ボトル29に設けられた窓から第2トナー回収ボトル29内に収容される。スクレーパ25およびブラシロール26は、二次転写ロール16が中間転写ベルト15に接触して二次転写を行った後の中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取る。そのために、画像形成の最初では、重畳途中のトナー像が掻き取られることのないように中間転写ベルト15から離間しており、所定のタイミングで、これらが一体となって中間転写ベルト15に接触するように構成されている。
【0024】
図1に示すように、本実施の形態では、中間転写ベルト15を比較的細長くなるレイアウトとし、ラップインロール21、ラップアウトロール23、バックアップロール24、クリーニングバックアップロール27、およびクリーニングバックアップロール28などによって中間転写ベルト15を扁平支持している。そして、この扁平支持された中間転写ベルト15の長手方向の一方の端に、二次転写ロール16が当接する二次転写部を設け、長手方向の他の一方の端に、中間転写体クリーナ30を配設した。そして、中間転写ベルト15が感光体ドラム11に対してラップ状に当接する位置の近くに、二次転写ロール16が当接する二次転写部を設けている。言い換えると、感光体ドラム11が、中間転写体クリーナ30が設けられている位置よりも、二次転写ロール16が当接する二次転写部により近い位置に配置されている。このように、本実施の形態では、各色ごとに回動する中間転写ベルト15を用いた装置にて、ラップ状に感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部の直後に(比較的近傍に)二次転写部を設けるといったレイアウトを採用している。
【0025】
用紙搬送系としては、用紙やOHPシートなどの各種記録媒体を収容する給紙カセット31、この給紙カセット31から用紙を繰り出して給紙するフィードロール32、給紙される用紙を1枚ずつ捌くリタードロール33、給紙カセット31からフィードロール32等を介して搬送された用紙に対して転写のためのタイミングを取り、位置合わせを行うためのレジロール34、定着装置17内に設けられ、用紙上に形成されたトナー像を熱するヒートロール35、ヒートロール35に対向して設けられ加熱に際して用紙を押圧するプレッシャロール36、定着された後に用紙を機外に排出する排出ロール37、装置上部に設けられ、排出ロール37により排出された用紙を集積(スタック)する排出トレイ38を備えている。
【0026】
また、図1に示すように、本実施の形態が適用される画像形成装置は、縦方向の用紙搬送パスとして、用紙搬送路70が設けられている。この用紙搬送路70は、装置内に設けられる搬送ガイド71と、箱体であるトナー回収ボトル19の外壁とによって構成されている。即ち、本実施の形態では、レジロール34と二次転写部との間に設けられ、略鉛直方向の下方から上方に向けて用紙を搬送する用紙搬送路70を、その一面をトナー回収ボトル19の外壁によって形成し、他の一面を搬送ガイド71によって構成している。
【0027】
更に、本実施の形態が適用される画像形成装置は、画像形成装置の各部材の動きを制御する制御部40、中間転写ベルト15に隣接して設けられ中間転写ベルト15上に形成されたトナーのパッチを検出する反射型フォトセンサである位置センサ41を備えている。この位置センサ41は、中間転写ベルト15の長手方向に形成されたパッチを読み取ることで、中間転写ベルト15の回転方向における位置を検出することが可能である。より具体的には、位置センサ41によってパッチが検出されたところから所定のタイミングで露光することで、Y、M、C、Kの位置合わせを可能としている。また、この位置センサ41の出力に基づいて、中間転写ベルト15上に形成されたトナーの濃度検知を行い、この検知結果から制御部40による濃度制御を実行することも可能である。
【0028】
次に、図1に示す画像形成装置を用いた画像形成プロセスについて説明する。画像形成装置では、外部接続されたPC(パーソナルコンピュータ)や画像読取装置等からの出力要求を受け、制御部40からの指示に基づき、画像形成プロセスが開始される。フルカラーのプリント出力の場合、現像装置14は、まず、イエロー(Y)の現像器50を感光体ドラム11に対峙させるように回動する。最初に、イエローのトナー像を形成する際、時計方向に回動する感光体ドラム11は、帯電装置12にて帯電された後、露光装置13からの例えばレーザ光によって、露光部にてイエローに対応する画像情報に基づく露光が行われ、静電潜像が形成される。その後、現像ロール51によって現像が実行された後、ラップ状の接触範囲(ラップ範囲)にて中間転写ベルト15にイエローのトナー像が転写される。このとき、二次転写ロール16、スクレーパ25およびブラシロール26は中間転写ベルト15からはリトラクト(離間)しており、これらによって中間転写ベルト15上のトナー像が掻き取られることはない。
【0029】
一次転写を終えた感光体ドラム11の表面は、クリーニングブレード18によって残ったトナーが掻き取られ、次のトナー像形成のために帯電装置12との対向部へ移動する。このクリーニングブレード18によって掻き取られた残留トナーは、トナー回収ボトル19に溜められる。また、現像のタイミングに間に合うようにして現像装置14が回動して、マゼンタの現像器50が感光体ドラム11に対峙する。露光装置13によってマゼンタの画像情報に基づく露光が行われた潜像から、順に、マゼンタのトナー像が形成されて中間転写ベルト15に重畳される。同様にして、シアン、黒のトナー像が、順次、中間転写ベルト15上に重畳されて一次転写が終了する。
【0030】
二次転写ロール16は、露光装置13によるシアンのトナー像に対する一次転写が終了し、シアンまでが重畳されたトナー像が二次転写部(二次転写ロール16によって二次転写が行われる場所)を通過した後のインターイメージにて、黒の静電潜像を形成するための露光(黒の露光)を開始する前に、中間転写ベルト15に対してアドバンスし(押し出し)、二次転写ロール16が中間転写ベルト15に当接(コンタクト)した状態で、二次転写に備える。また、スクレーパ25およびブラシロール26は、黒の露光が終了した後、クリーナ部(スクレーパ25およびブラシロール26によるクリーナが行われる場所)がインターイメージであるときに、中間転写ベルト15に対してアドバンスする。このインターイメージは、中間転写ベルト15や感光体ドラム11上においてトナー像が形成されていない(トナー像の形成が予定されていない)領域部分、露光による書き込みが予定されていない部分と言うことができる。
【0031】
一方、給紙カセット31からは、制御部40による制御に基づいて所定のタイミングでフィードロール32が駆動され、順次、用紙が取り出されるとともに、リタードロール33により1枚ずつに捌かれ、レジロール34へ到達する。レジロール34は、二次転写部における二次転写のタイミングに合わせて回転し、所定のタイミングで用紙を二次転写部へ送り出すように機能している。給紙カセット31に収容された用紙は、搬送装置によって略鉛直方向に搬送され、二次転写ロール16およびバックアップロール24による二次転写部に搬送され、トナー像が転写される。
【0032】
二次転写部にてトナー画像が転写された用紙は、定着装置17に搬送される。定着装置17にて、用紙上のトナー像は、ヒートロール35により加熱され、プレッシャロール36により用紙に押圧されて、定着される。その後、排出ロール37を経て装置外に出力され、本体1の上部に設けられた排出トレイ38に収容される。以上のようにして、一枚のカラープリントを出力する際の画像形成プロセスが終了する。このように、本実施の形態では、本体1のサイズを非常に小さくし、比較的細長い、扁平状にされたレイアウトを有する中間転写ベルト15を用い、縦パスの搬送にて二次転写を行っている。
【0033】
次に、感光体ドラム11、帯電装置12、現像装置14、および中間転写ベルト15の構成について詳述する。
図2は、感光体ドラム11、帯電装置12、現像装置14、および中間転写ベルト15の関係を説明するための図である。唯一の駆動回転体あるいは像担持体としての感光体ドラム11は、直径47mm程度の管状部材であり、アルミパイプの表面に感光層が形成され、そのアルミパイプの両端に設けられたアルミ製のフランジ(図示せず)を介して、中心部の軸11aからモータ(図示せず)の駆動力を受けている。例えば、A4縦方向の長さ(297mm)のカラー画像を1分間に5枚(5ppm)の速さでプリントアウトする場合には、感光体ドラム11上にて4色の画像×5枚の20画像を1分間に形成する必要がある。感光体ドラム11は1画像の形成で3回転、即ち、約150mm/sec、毎秒1回転程度で回転するように構成されている。また、感光体ドラム11の偏芯等による色ずれを軽減するために、感光体ドラム11上における画像の形成位置を各色で同じ場所に形成することが望ましい。
【0034】
帯電装置12は、感光体ドラム11の像担持面Aに接触配置される従動回転体の一つ(第1の回転体、帯電部材)としての帯電ロール81と、この帯電ロール81に接触配置される従動回転体の一つ(第2の回転体、清掃部材、帯電清掃部材)としてのクリーニングロール82とを有している。帯電ロール81は、金属製の回転軸81aと、この回転軸81aの周面に形成されるエピクロルヒドリンゴム層81bと、このエピクロルヒドリンゴム層81bの周面に形成されるナイロン樹脂層81cとを備えている。一方、クリーニングロール82は、金属製の回転軸82aと、この回転軸82aの周面に形成される多孔質弾性層としての発泡ポリウレタン層82bとを有している。ここで、帯電ロール81は特に駆動源を設けず、当接する感光体ドラム11の回転に伴って従動するように構成されており、接触部分の回転方向が同じとなるように、反時計方向に回転するようになっている。また、クリーニングロール82にも特に駆動源を設けず、当接する帯電ロール81の回転に伴って従動するように構成されており、接触部分の回転方向が同じとなるように、時計方向に回転するようになっている。したがって、本実施の形態では、駆動される感光体ドラム12の回転に伴って帯電ロール81が従動回転し、従動回転する帯電ロール81の回転に伴ってクリーニングロール82がさらに従動回転する。そして、帯電ロール81の直径は例えば10mmであり、クリーニングロール82の直径は帯電ロール81よりも小さい6mmである。このように帯電ロール81およびクリーニングロール82の直径を定めることで、帯電ロール81の回転に伴って従動回転するクリーニングロール82の駆動に必要なトルクを低減している。
【0035】
また、帯電ロール81には、図示しない帯電電源が接続されており、直流電圧(−550V)に交流電圧(ピークトゥピーク値1500V以上)の帯電バイアスが印加されている。一方、クリーニングロール82には特にバイアスは印加されていないが、帯電ロール81の回転軸81aおよびクリーニングロール82の回転軸82aは同一の軸受けにて回転可能に軸支されており、その結果、クリーニングロール82は帯電ロール81と同電位になっている。
【0036】
現像装置14を構成する各々(Y,M,C,K)の現像器50は、現像剤を担持する現像剤担持体である現像ロール51、現像ロール51と感光体ドラム11との距離を一定に保つための位置決め部材であるトラッキングロール52、現像ロール51に供給される現像剤を撹拌するサプライオーガ53およびアドミックスオーガ54を各々備えている。現像ロール51は、例えば直径16mmの管状部材からなり、内部に配設されるマグネットロール(図示せず)によって、現像剤中に含まれるキャリアを磁力で吸着し、この現像ロール51の表面に現像剤の磁気ブラシを形成して、キャリアに吸着したトナーを感光体ドラム11の現像領域へと搬送している。このようにして形成された磁気ブラシは、感光体ドラム11の表面に穂先が接触して現像するために、感光体ドラム11と現像ロール51との距離は、ある一定の間隔に常時、保たれている必要がある。
【0037】
そこで、現像ロール51の両端部(装置のIn側とOut側、または装置の右側と左側)に、この現像ロール51よりも若干(0.3mm程度)半径の大きなトラッキングロール52が、現像ロール51と同軸に設けられている。例えば現像ロール51をφ16mmとすると、トラッキングロール52はφ16.6mmとなる。このトラッキングロール52としては、ポリアセタールなどの合成樹脂製のものが用いられ、現像装置14に配置される4つの現像器50の各々に設けられている。現像装置14は、現像器50の切り替えに際して、0.7秒に90度の回転速度で所望の現像ロール51を感光体ドラム11に対峙させている。このとき、トラッキングロール52は、周上に軌跡を描いて感光体ドラム11に当接するとともに、図1に示したコイルスプリング55による所定の弾性力によって、衝撃が低減されて感光体ドラム11に当接する。
【0038】
一方、従動回転体の一つ(中間転写体)としての中間転写ベルト15は、ラップインロール21およびラップアウトロール23とによって、図2に示すようなラップ範囲に対して感光体ドラム11を覆うようにして接触している。ラップインロール21およびラップアウトロール23は、感光体ドラム11とは接触しておらず、感光体ドラム11のふらつき等による中間転写ベルト15の挟み込みを防止して、中間転写ベルト15に対するダメージを抑制している。図2に示すようなラップ範囲(ラップ状の接触範囲)は、感光体ドラム11の周縁部にて、約90度程度の角度で形成される弧の範囲である。この中間転写ベルト15は弾性ベルトであり、比較的強い荷重で感光体ドラム11を押圧している。特に、本実施の形態では、中間転写ベルト15自身に駆動力を与えておらず、感光体ドラム11の駆動を受けて中間転写ベルト15は従動するように構成されている。
【0039】
したがって、本実施の形態では、駆動部としての駆動モータ100によって感光体ドラム11が回転駆動されるのに伴い、中間転写ベルト15および帯電ロール81が従動回転する。そして、帯電ロール81が従動回転するのに伴って、クリーニングロール82がさらに従動回転する。つまり、クリーニングロール82は、感光体ドラム11の回転に伴い、帯電ロール81を介して間接的に従動回転するようになっている。
【0040】
次に、図1に示した本実施の形態における画像形成装置の保守性について説明する。図3は、本実施の形態における画像形成装置の保守作業を説明するための図である。図3に示す画像形成装置では、本体1の回動支点61を中心として、本体1における筐体の一部である開閉カバー62を開閉させることが可能である。開閉カバー62には、排出トレイ38が含まれているとともに、この排出トレイ38の裏側に設けられた位置センサ41も同時に開閉される。この回動支点61は、現像装置中心14aと同程度の高さに設けられており、この回動支点61を中心として開閉カバー62を開放することが可能である。開閉カバー62による装置の開放部をこのように形成することによって、現像装置14よりも上方にある部材、例えば、中間転写ベルト15や中間転写体クリーナ30の挿脱を容易に行うことができる。
【0041】
ユーザやサービス作業者が保守作業を行う場合には、まず、例えば本体1の装置上面における開閉カバー62の一部を掴み、図3に示す(i)の方向に対して、本体1における開閉カバー62を、回動支点61を中心に回動させる。開閉カバー62の回動によって、装置内部、即ち、中間転写ベルト15や中間転写体クリーナ30などの画像形成部位の配置上方が開放される。本実施の形態の画像形成装置における各部材の配置では、現像装置14と中間転写ベルト15や中間転写体クリーナ30などが上下方向にレイアウトされている。また、中間転写ベルト15や中間転写体クリーナ30などが本体1における筐体の近傍に設けられ、特に、中間転写ベルト15と、筐体を形成する排出トレイ38とが略並行になるように配置されている。そのために、排出トレイ38を含む開閉カバー62を回動することによって、現像装置14の上方にある中間転写手段の上方が開放された状態になる。
【0042】
次に、図3に示す(ii)のように、交換部品であるカートリッジ63が取り出される。本実施の形態にて、カートリッジ63としては、中間転写ベルト15およびこの中間転写ベルト15の内側にある各種ロール(21〜24、27、28)、中間転写ベルト15の中間転写体クリーナ30、中間転写ベルト15に接触する感光体ドラム11、感光体ドラム11に接触して帯電する帯電装置12、および感光体ドラム11をクリーニングするクリーニングブレード18を含むトナー回収ボトル19が該当する。これらの交換部品は、カートリッジ化されて一体となっている。なお、本体1からカートリッジ63が取り出される際に、唯一の駆動回転体としての感光体ドラム11と駆動部としての駆動モータ100との接続は切り離される。
【0043】
これらの交換部品であるカートリッジ(画像形成カートリッジ)63は、開閉カバー62の開放によって上方が開放され、図3に示す(ii)の矢印方向に一体的に引き上げ可能となり、本体1から離脱させることができる。即ち、開閉カバー62の開放によって、本体1の他の機構部と干渉することがなく、カートリッジ63をスムーズに取り出すことができる。本実施の形態では、交換部品でない現像装置14の鉛直上方に、交換部品である中間転写ベルト15を配置している。また、用紙の搬送路として、縦方向の用紙パスを採用しており、定着装置17を図1に示す右上に配置している。そのために、カートリッジ63の取り出し方向は、図3に示す(ii)の矢印方向とすることが好ましい。
【0044】
また、カートリッジ63を取り出した後、図3の(iii)に示すように、トナー回収ボトル19だけをカートリッジ63から取り外すことができる。これによって、感光体ドラム11や中間転写ベルト15などが寿命に達していない状態にて、トナー回収ボトル19が廃トナーで満杯になった場合などに、トナー回収ボトル19だけをカートリッジ63から取り外して交換することも可能である。
【0045】
ここで、上述した画像形成装置を用いてプリントテストを行ったところ、駆動される感光体ドラム11(図2参照)に対し、中間転写ベルト15、帯電ロール81、およびクリーニングロール82の三つの部材が従動回転しているため、色ずれ等の発生がなく、また、帯電ロール81への異物(トナーや外添剤)によるフィルミングも発生せず、良好な画像が得られることを確認した。比較のため、クリーニングロール82に代えて固定されるスポンジ部材を帯電ロール81に圧接配置して同様の実験を行った結果、帯電ロール81の表面に筋状の異物付着が発生し、用紙上では黒すじ状の画像欠陥がみられた。また、スポンジ部材を用いた場合では、スポンジ部材が徐々に帯電ロール81を回転させるのに必要なトルクを増大させてしまい、帯電ロール81のスムーズな回動が阻害されることがあった。
【0046】
以上説明したように、本実施の形態では、感光体ドラム11(図2参照)が回転駆動されるのに伴い、中間転写ベルト15および帯電ロール81が従動回転し、帯電ロール81が従動回転するのに伴ってクリーニングロール82がさらに従動回転するように構成した。つまり、本実施の形態では、感光体ドラム11の回転に伴って中間転写ベルト15、帯電ロール81、およびクリーニングロール82が従動回転するので、これら各部材をスムーズに回転させることが可能になる。これにより、感光体ドラム11と中間転写ベルト15との間、感光体ドラム11と帯電ロール81との間、および帯電ロール81とクリーニングロール82との間における周速度差をなくすことができ、一次転写および帯電におけるバンディングの発生を抑えることができる。また、このような構成を採用することで、画像形成装置内に設けられる駆動モータの数を低減することができ、装置構成の簡略化、小型化および低コスト化を図ることができる。
【0047】
特に、本実施の形態では、本体1に対して着脱自在に構成されるカートリッジ63に、感光体ドラム11、中間転写ベルト15、帯電装置12を構成する帯電ロール81およびクリーニングロール82を搭載するようにした。そして、本体1に対してカートリッジ63を取り付けた際に、本体1に設けられた駆動モータ100(図2参照)から感光体ドラム11が駆動力を受けるように構成した。さらに、カートリッジ63に設けられた中間転写ベルト15、帯電ロール81およびクリーニングロール82、すなわち三つの部材が、駆動モータ100によって駆動される感光体ドラム11の回転に従動して回転する構成とした。これにより、本体1(駆動モータ100)とカートリッジ63との間での駆動力伝達箇所を一箇所だけにすることができ、カートリッジ63を交換する際の手順を簡易化することができる。しかも、本実施の形態では、これら中間転写ベルト15、帯電ロール81およびクリーニングロール82が感光体ドラム11の像担持面Aから直接あるいは間接的に駆動力を受けるように構成したので、ギア等を用いて各部材間の駆動力伝達を行う必要がない。したがって、カートリッジ63の小型化を図ることが可能であるとともに、駆動時の騒音を低減することができる。
【0048】
なお、本実施の形態では、図2に示したように、帯電ロール81をクリーニングする部材としてクリーニングロール82を設けていたが、これに限られるものではなく、例えば回転可能に配設され、帯電ロール81の回転に伴って従動回転するブラシロールを用いることもできる。
また、本実施の形態では、唯一の駆動回転体としての感光体ドラム11を回転駆動することで、この感光体ドラム11に接触配置される中間転写ベルト15および帯電ロール81を従動回転させ、さらに帯電ロール81に接触配置されるクリーニングロール82を従動回転させるようにしていたが、これに限られるものではない。例えばクリーニングバックアップロール27等を回転駆動することで中間転写ベルト15を回転駆動し、中間転写ベルト15に接触配置される感光体ドラム11を従動回転させ、さらに感光体ドラム11に接触配置される帯電ロール81を従動回転させ、さらにまた帯電ロール81に接触配置されるクリーニングロール82を従動回転させることも可能である。つまり、中間転写ベルト15を唯一の駆動回転体として機能させ、感光体ドラム11、帯電ロール81およびクリーニングロール82を従動回転体として機能させることもできる。
【0049】
さらに、本実施の形態では、感光体ドラム11上の残留トナーをクリーニングブレード18にて掻き取った後、直ちに帯電装置12によって感光体ドラム11の帯電を行っていたが、感光体ドラム11に設けられる感光層の特性によっては、この時点で以前に形成された静電潜像の残像(残留電荷)が残っていることがある。このような残像が生じると、次の画像形成において残像に対応するトナー像が形成されてしまうおそれがある。そこで、このような残像の影響を低減するために、例えば図2に破線で示すように、感光体ドラム11のうちクリーニングブレード18と帯電ロール81との間の部位に従動回転体(第1の回転体、除電部材)としての除電ロール91を配置することができる。この除電ロール91には、感光体ドラム11を除電するために交流バイアスが印加される。もちろん、この除電ロール91も、特に駆動源などを設けず、感光体ドラム11の回転に伴って従動するように構成することができる。また、この除電ロール91にも帯電ロール81と同様にトナーや外添剤等の異物が付着するおそれがあることから、クリーニングロール82と同様に従動回転体(第2の回転体、除電清掃部材)のクリーニングロール92を装着することも可能である。ここで、クリーニングロール92も、除電ロール91に従動回転するように構成することができる。そして、除電ロール91およびクリーニングロール92も、カートリッジ63の構成部材としてカートリッジ63に組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図である。
【図2】感光体ドラム、帯電装置、現像装置、および中間転写ベルトの関係を説明するための図である。
【図3】本実施の形態における画像形成装置の保守作業を説明するための図である。
【符号の説明】
【0051】
1…本体、11…感光体ドラム、11a…像担持面、12…帯電装置、13…露光装置、14…現像装置、15…中間転写ベルト、16…二次転写ロール、17…定着装置、18…クリーニングブレード、19…トナー回収ボトル、22…一次転写ロール、81…帯電ロール、81a…回転軸、81b…エピクロルヒドリンゴム層、81c…ナイロン樹脂層、82…クリーニングロール、82a…回転軸、82b…発泡ポリウレタン層、91…除電ロール、100…駆動モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置で用いられ、当該画像形成装置に対して取り付けおよび取り外しが可能な画像形成カートリッジであって、
トナー像が担持搬送されるトナー像担持面を有し、前記画像形成装置に取り付けられた際に当該画像形成装置から駆動力を受けて回転する唯一の駆動回転体と、
前記駆動回転体のトナー像担持面に直接あるいは間接的に接触配置され、当該駆動回転体とともに前記トナー像の形成または搬送に関わる機能を具備し、当該駆動回転体の回転に伴って従動回転する3以上の従動回転体と
を含む画像形成カートリッジ。
【請求項2】
前記駆動回転体は、トナー像が形成される像担持体であり、
前記従動回転体は、
前記像担持体に接触配置されて当該像担持体に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、
前記像担持体に接触配置されて当該像担持体を帯電する帯電部材と、
前記帯電部材に接触配置されて当該帯電部材を清掃する清掃部材と
を含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成カートリッジ。
【請求項3】
前記駆動回転体は、トナー像が転写される中間転写体であり、
前記従動回転体は、
前記中間転写体に接触配置されて当該中間転写体に転写するためのトナー像が形成される像担持体と、
前記像担持体に接触配置されて当該像担持体を帯電する帯電部材と、
前記帯電部材に接触配置されて当該帯電部材を清掃する清掃部材と
を含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成カートリッジ。
【請求項4】
前記像担持体は、ロール状に形成された感光体ドラムからなり、
前記中間転写体は、無端ベルト状に形成された中間転写ベルトからなり、
前記中間転写ベルトは、前記感光体ドラムに対し所定範囲だけ巻きつくように、当該感光体ドラムの形状に沿ってラップ状に接触することを特徴とする請求項2または3記載の画像形成カートリッジ。
【請求項5】
前記像担持体に接触配置されて当該像担持体を除電する除電部材と
をさらに含むことを特徴とする請求項2または3記載の画像形成カートリッジ。
【請求項6】
画像形成装置で用いられ、当該画像形成装置に対して取り付けおよび取り外しが可能な画像形成カートリッジであって、
回転駆動され、トナー像が担持搬送される駆動回転体と、
前記駆動回転体に直接あるいは間接的に接触配置され、当該駆動回転体の回転に伴って従動回転する3以上の従動回転体と
を含む画像形成カートリッジ。
【請求項7】
回転可能に配設され、トナー像が形成される像担持体と、
前記像担持体に回転可能に圧接配設され、当該像担持体に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、
前記像担持体を回転駆動することで前記中間転写体を従動回転させ、または、当該中間転写体を回転駆動することで当該像担持体を従動回転させる駆動部と、
前記像担持体または前記中間転写体に回転可能に圧接配置され、当該像担持体または当該中間転写体の回転に伴って従動回転する第1の回転体と、
前記像担持体、前記中間転写体または前記第1の回転体に回転可能に圧接配置され、当該像担持体、当該中間転写体または当該第1の回転体の回転に伴って従動回転する第2の回転体と
を含む画像形成装置。
【請求項8】
前記第1の回転体は、前記像担持体に回転可能に圧接配置され、当該像担持体を帯電する帯電部材からなり、
前記第2の回転体は、前記帯電部材に圧接配置され、当該帯電部材に付着した異物を除去する帯電清掃部材からなることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1の回転体は、前記像担持体に回転可能に圧接配置され、当該像担持体を除電する除電部材からなり、
前記第2の回転体は、前記除電部材に回転可能に圧接配置され、当該除電部材に付着した異物を除去する除電清掃部材からなることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記像担持体は、ロール状に形成された感光体ドラムからなり、
前記中間転写体は、無端ベルト状に形成された中間転写ベルトからなり、
前記中間転写ベルトは、前記感光体ドラムに対し所定範囲だけ巻きつくように、当該感光体ドラムの形状に沿ってラップ状に接触することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2006−330502(P2006−330502A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−156129(P2005−156129)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】