説明

移動無線端末に対する自律システムクロックの精度を維持する方法及びシステム

移動無線端末(10)は、コントローラ(68)、クロック信号を出力するための周波数発生器(60)及び周波数発生器の動作温度を検出するための温度センサを有するシステムクロック(52)を含む。コントローラは、検出された動作温度に関連付けられる周波数発生器制御値を周波数発生器に入力することにより、クロック信号の周波数を調節する。移動無線端末の全動作を管理する制御回路(24)は、移動無線端末を複数の動作モードのうちの1つにするように構成され、クロック信号は、動作モードのうちの1つに関係して起動される電子構成要素(24、30)をクロック制御するために使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、音声通信を実行する移動無線端末等の電子機器に関する。特に、本発明は、システムクロックが自律的に機能する(例えば、システムクロックが通信ネットワークと同期されない)場合に移動無線端末に対するシステムクロックの精度を維持する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動電子デバイス及び無線電子デバイスの普及が進んでいる。例えば、移動電話及び携帯メディアプレーヤは、現在広範に使用されている。更に、ある特定の種類の電子デバイスに関連付けられる特徴の多様化が進んだ。いくつか例を挙げると、多くの電子デバイスは、カメラ、テキストメッセージング機能、インターネット閲覧機能性、電子メール機能、ビデオ再生機能、オーディオ再生機能、画像表示機能及びハンズフリーヘッドセットインタフェースを有する。
【0003】
通常、通信ネットワークと通信する移動デバイスは、通信ネットワークの基準クロックと同期されるシステムクロックを有する。クロック同期は周波数同期と呼ばれてもよい。クロック精度は、発呼及び着呼、測位システム(例えば、アシステッドGPS又はA−GPS)とのインタフェース、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)とのインタフェース、並びにデジタルビデオ放送−ハンドヘルド(DVB-H)プロトコル等を使用するモバイルラジオの下り送信又はモバイルテレビの下り送信の受信等、多くの移動デバイスの種々のサブシステムを最適に機能させる役割を有する。
【0004】
いくつかの状況において、移動デバイスは、自身のシステムクロックを通信ネットワークの基準クロックと同期させられない場合がある。同期をとれないことがある一つの状況は、移動デバイスが通信ネットワークの有効範囲外にある場合である。例えば、移動デバイスが携帯電話であるならば、電話が携帯有効領域内にない場合、システムクロックはセルラシステムの基準クロックと同期されないことがある。他の状況において、移動デバイスは「航空機上モード」(例えば、飛行機に搭乗する場合に使用される)、「TVモード」又は通話機能性が有効ではない他のモードにされる場合があり、この場合、クロック同期は使用不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
同期が不可能な場合、移動デバイスのシステムクロックは、所望の精度ほど正確ではないことがある。例えば、温度及び使用年数又はそのいずれか一方の関数としてのシステムクロックの挙動により、クロックは最適周波数より低い周波数を有するクロック信号を出力する場合がある。
【0006】
上記を参照すると、システムクロックが通信ネットワークのクロックに対して同期不可能な場合又はシステムクロックが自律モードで動作することが好ましい場合に、移動無線端末に対するシステムクロックの精度を維持する方法及びシステムが本技術において必要とされる。本発明の一面は、これらの状況において移動無線端末に対するシステムクロックの精度を維持する方法及びシステムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの面によると、移動無線端末は、コントローラ、クロック信号を出力するための周波数発生器及び周波数発生器の動作温度を検出するための温度センサを有するシステムクロックを含み、コントローラは、検出された動作温度に関連付けられる周波数発生器制御値を周波数発生器に入力することによりクロック信号の周波数を調節し、移動無線端末の全動作を管理する制御回路は、移動無線端末を複数の動作モードのうちの1つにするように構成され、クロック信号は、動作モードのうちの1つに関係して起動される電子構成要素をクロック制御するために使用される。
【0008】
移動無線端末の一実施形態において、周波数発生器は電圧制御水晶発振器(VCXO)である。
【0009】
移動無線端末の一実施形態において、周波数発生器制御値は、周波数発生器の電圧コントローラにデジタル制御信号として入力され、電圧コントローラは、対応するアナログ電圧を周波数発生器の発振器の電圧制御ノードに印加する。
【0010】
移動無線端末の一実施形態において、周波数発生器は位相同期ループ(PLL)回路を含まない。
【0011】
移動無線端末の一実施形態において、移動無線端末は、通信ネットワークとの通信を確立するように構成され且つクロック信号を用いてクロック制御される無線回路を更に含む。
【0012】
移動無線端末の一実施形態において、動作モードは、モバイルテレビモード、無線ネットワークインタフェースモード、場所判定モード又は移動電話航空機上モードのうちの少なくとも1つを含む。
【0013】
移動無線端末の一実施形態において、移動無線端末は、複数の動作温度に対する周波数発生器制御値を格納するルックアップテーブルを更に含む。
【0014】
移動無線端末の一実施形態において、コントローラは、通信ネットワークからの基準信号に対するシステムクロックの同期に関連してルックアップテーブルを更新し、更新することは、システムクロックの同期を確立するために、周波数発生器の動作温度に対して格納された周波数発生器制御値を周波数発生器に印加される制御値に同期の時点で変更することを含む。
【0015】
本発明の別の面によると、移動無線端末のシステムクロックにより生成されるクロック信号の周波数を調節する方法であり、システムクロックが周波数発生器を有する方法は、周波数発生器の動作温度を判定することと、判定された温度に関連付けられる周波数発生器制御値を識別することと、目的の周波数を有するクロック信号を出力するように周波数発生器を制御するために制御値を周波数発生器に印加することと、移動無線端末を複数の動作モードのうちの1つにして且つ動作モードのうちの1つに関係して起動される電子構成要素をクロック信号を用いてクロック制御することとを含む。
【0016】
方法の一実施形態において、周波数発生器は電圧制御水晶発振器(VCXO)である。
【0017】
方法の一実施形態において、周波数発生器制御値は、周波数発生器の電圧コントローラにデジタル制御信号として入力され、電圧コントローラは、対応するアナログ電圧を周波数発生器の発振器の電圧制御ノードに印加する。
【0018】
方法の一実施形態において、周波数発生器は位相同期ループ(PLL)回路を含まない。
【0019】
方法の一実施形態において、方法は、移動電話の無線回路又は制御回路の少なくとも一方をクロック信号を用いてクロック制御することを更に含む。
【0020】
方法の一実施形態において、動作モードは、モバイルテレビモード、無線ネットワークインタフェースモード、場所判定モード又は移動電話航空機上モードのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
方法の一実施形態において、判定された温度に関連付けられる周波数発生器制御値を識別することは、複数の動作温度に対する周波数発生器制御値を格納するルックアップテーブルから周波数発生器制御値を検索することを含む。
【0022】
方法の一実施形態において、方法は、システムクロックを通信ネットワークからの基準信号と同期させることと、同期させることに関連して、システムクロックの同期を確立するために、周波数発生器の動作温度に対して格納された周波数発生器制御値を周波数発生器に印加される制御値に同期の時点で変更することによりルックアップテーブルを更新することとを更に含む。
【0023】
本発明の更に別の面によると、移動無線端末のシステムクロックにより生成されるクロック信号の周波数を調節し且つシステムクロックが周波数発生器を有する方法は、システムクロックを通信ネットワークにより提供される基準信号と同期させる同期機能が利用可能であるかを判定することと、同期機能が利用可能である場合に、システムクロックを通信ネットワークからの基準信号と同期させることと、システムクロックの同期を確立するために、周波数発生器の動作温度に対して格納された周波数発生器制御値を周波数発生器に印加される制御値に同期の時点で変更することにより、周波数発生器の複数の動作温度に対する周波数発生器制御値を格納するルックアップテーブルを更新することとを含む。同期機能が利用不可能である場合、方法は、周波数発生器の動作温度を判定し、判定された温度に関連付けられる事前に格納された周波数発生器制御値をルックアップテーブルから検索し、目的の周波数を有するクロック信号を出力するように周波数発生器を制御するために制御値を周波数発生器に印加することにより、システムクロックを制御する。
【0024】
方法の一実施形態において、周波数発生器は電圧制御水晶発振器(VCXO)である。
【0025】
方法の一実施形態において、周波数発生器制御値は、周波数発生器の電圧コントローラにデジタル制御信号として入力され、電圧コントローラは、対応するアナログ電圧を周波数発生器の発振器の電圧制御ノードに印加する。
【0026】
方法の一実施形態において、方法は、移動無線端末を複数の動作モードのうちの1つにして且つ動作モードのうちの1つに関係して起動される電子構成要素をクロック信号を用いてクロック制御することを更に含む。
【0027】
本発明の上記の特徴及び更なる特徴は、以下の説明及び添付の図面を参照することにより明らかになるだろう。説明及び図面において、本発明の原理が採用されてもよいいくつかの方法の例として本発明の特定の実施形態を詳細に開示する。しかし、本発明の範囲はそれらに限定されないことが理解される。本発明は、本明細書に添付の請求の範囲の趣旨及び条件内に含まれる全ての変更、変形及び均等物を含む。
【0028】
一実施形態に関して説明及び図示される特徴は、1つ以上の他の実施形態において同一又は同様の方法で使用されてもよく、また他の実施形態の特徴と組み合わせ又はそのような特徴の代わりに使用されてもよい。
【0029】
尚、本明細書中で使用される場合の用語「具備する」は、記載される特徴、数字、ステップ又は構成要素の存在を特定すると解釈されるが、1つ以上の他の特徴、数字、ステップ、構成要素又はそれらの集合の存在又は追加を除外しない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態に従って、電子機器の一例として移動電話を概略的に示す図である。
【図2】本発明の実施形態に従って、図1の移動電話の関連部分を概略的に示すブロック図である。
【図3】図1の移動電話が動作する通信システムを概略的に示す図である。
【図4】本発明の実施形態に従って、移動電話に対するシステムクロックを示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に従って、システムクロックの制御方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面を参照して本発明を以下に説明する。本明細書において、同一の図中符号は同一の要素を示すために使用される。図は必ずしも縮尺通りではないことが理解されるだろう。
【0032】
用語「電子機器」は、携帯無線通信機器を含む。用語「携帯無線通信機器」は、以下「移動無線端末」と呼ばれ、移動電話、ページャ、通信機、電子オーガナイザ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン又は携帯通信装置等の全ての機器を含む。
【0033】
本出願において、主に移動電話に関して本発明を説明する。しかし、本発明は、移動電話に限定されず、任意の種類の電子機器であってもよいことが理解されるだろう。また、通信ネットワークからの基準クロックに対するシステムクロックの同期が利用不可能な場合にシステムクロックの精度を維持することに関して本発明の実施形態を主に説明する。同期が利用可能な場合であっても、システムクロックの周波数が本明細書中に説明する方法で移動電話のある特定の動作モードに対して維持されてもよいことが理解されるだろう。これらの動作モードは、例えば、モバイルラジオモード又はモバイルテレビモード(例えば、DVB−H放送等のタイムスライス型データの下り送信を受信及び処理する)、ネットワーキングモード(例えば、WLANにインタフェースする)、場所判定モード(例えば、GPSモード)及び航空機上モード等を含んでもよい。
【0034】
最初に図1を参照すると、本発明に従う電子機器10が示される。電子機器10は、クロック信号を提供する同調可能なシステムクロックを含む。クロック信号は、汎ヨーロッパデジタル移動通信システム(GSM)、ユニバーサル移動通信システム(UTMS)、符号分割多重アクセス(CDMA)、これらの規格の次世代版又は他の任意の適切な規格等のある特定の通信規格に従って動作するために電子機器により使用されてもよい。クロック信号は、プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)等の電子機器10の種々の構成要素に対するクロックソースとして更に使用されてもよい。
【0035】
図示される実施形態において示される電子機器は移動電話であり、移動電話10と呼ばれる。移動電話10はストレート型筐体12を有するように示されるが、折りたたみ筐体又はスライド型筐体等の他の種類の筐体が使用されてもよいことが理解されるだろう。
【0036】
移動電話10は、ディスプレイ14及びキーパッド16を含む。従来のように、ディスプレイ14は、動作状態、時刻、電話番号、連絡先情報、種々のナビゲーションメニュー等の情報をユーザに対して表示するために使用されてもよく、それによりユーザは、移動電話10の種々の特徴を利用することができる。ディスプレイ14は、移動電話10により受信されたコンテンツ及び移動電話10のメモリ18(図2)から検索されたコンテンツ又はそのいずれかを視覚表示するために更に使用されてもよい。
【0037】
同様に、キーパッド16は、種々のユーザ入力動作を提供する点で従来通りであってもよい。例えばキーパッド16は、通常、電話番号、電話リスト、連絡先情報、メモ、メッセージ等の英数字情報の入力を可能にする英数字キー20を含む。更にキーパッド16は、通常、発呼又は着呼するための「通話送出」キー及び終話又は通話を「切る」ための「終話」キー等の特殊機能キーを含む。特殊機能キーは、例えば、従来のように異なる電話機能、プロファイル、設定等を選択するために、ディスプレイ14上に表示されたメニュー内をナビゲートするためのメニューナビゲーションキーを更に含んでもよい。移動電話に関連付けられる他のキーは、音量キー、消音キー、電源オン/オフキー、ウェブブラウザ起動キー、カメラキー等を含んでもよい。キー又はキー状の機能性は、ディスプレイ14に関連付けられるタッチスクリーンとして更に実現されてもよい。
【0038】
移動電話10は従来の通話回路網を含み、これにより移動電話10は、通話を確立し、かつ通常は別の移動電話又は固定電話である着呼側/発呼側デバイスと信号を交換すること、またはそのいずれか一方ができる。しかし、着呼側/発呼側デバイスは、必ずしも別の電話でなくてもよく、インターネットウェブサーバ、コンテンツ提供サーバ等の他の任意のデバイスであってもよい。
【0039】
図2は、移動電話10の機能ブロック図を表す。簡潔にするため、本明細書において、移動電話10の一般に従来通りである特徴はあまり詳細に説明しない。移動電話10は、移動電話10の機能及び動作の全制御を実行するように構成される基本制御回路24を含む。制御回路24は、CPU、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサ等の処理デバイス26を含んでもよい。処理デバイス26は、移動電話10の種々の機能を実行するために論理命令を実行する。論理命令は、制御回路24内部のメモリ(不図示)及びメモリ18等の別個のメモリまたはそのいずれか一方にコードの形態で格納されてもよい。メモリ18は、例えばバッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、取外し可能媒体、揮発性メモリ、不揮発性メモリ又は他の適切なデバイスのうちの1つ以上であってもよい。本明細書中で説明する種々の機能を動作及び実行するように移動電話10をプログラムする方法は、コンピュータプログラミング、特に移動電話又は他の電子デバイスのアプリケーションプログラミングの当業者には明らかだろう。従って、簡潔にするため、特定のプログラミングコードに関する詳細は省略した。また、種々の機能は、本発明の好適な実施形態に従って処理デバイス26により実行されてもよいが、そのような機能性は、専用ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組合せを介して実行されることも可能である。
【0040】
更に図1及び図2を参照すると、移動電話10は、無線回路30に結合されるアンテナ28を含む。無線回路30は、従来のようにアンテナ28を介して信号を送受信する無線周波数送信機及び受信機を含む。無線回路30は、データ及び視聴覚コンテンツ又はそのいずれか一方を受信すると共に移動通信システムにおいて動作するように構成されてもよい。例えば受信機は、DVB−Hモバイルテレビ及びモバイルラジオ又はそのいずれか等の移動通信及びデジタル放送サービスを提供するハイブリッドネットワーク構造と互換性のあるIPデータキャスト対応受信機であってもよい。移動無線ネットワーク又は放送ネットワークと対話する他の受信機が可能であり、例えばGSM、CDMA、WCDMA、MBMS、WiFi、WiMax、ISDB−T等を含む。
【0041】
移動電話10は、無線回路30により送受信されるオーディオ信号を処理するサウンド信号処理回路32を更に含む。サウンド処理回路32には、ユーザが従来のように移動電話10を介して聞き且つ話すことができるようにするスピーカ34及びマイク36が結合される。無線回路30及びサウンド処理回路32は、全動作を実行するために制御回路24にそれぞれ結合される。オーディオデータは、ユーザに対して再生するために制御回路24からサウンド信号処理回路32に渡されてもよい。オーディオデータは、例えば、メモリ18により格納され且つ制御回路24により検索されるオーディオファイルからのオーディオデータを含んでもよい。サウンド処理回路32は、任意の適切なバッファ、復号器及び増幅器等を含んでもよい。
【0042】
移動電話10は、制御回路24に結合された上述のディスプレイ14及びキーパッド16を更に含む。ディスプレイ14は、ビデオデータをディプレイ14を駆動するために使用されるビデオ信号に変換するビデオ復号器38を介して制御回路24に結合されてもよい。ビデオデータは、制御回路24により生成されてもよく、メモリ18に格納されたビデオファイルから検索されてもよく、無線回路30により受信される着信ビデオデータストリームから取得されてもよく、又は他の任意の適切な方法により取得されてもよい。復号器38に入力される前に、ビデオデータはバッファ40に入れられてもよい。
【0043】
移動電話10は、1つ以上のI/Oインタフェース42を更に含む。I/Oインタフェース42は、通常の移動電話I/Oインタフェースの形態であってもよく、1つ以上の電気コネクタを含んでもよい。通常通り、I/Oインタフェース42は、移動電話10内部の給電ユニット(PSU)44のバッテリを充電するために移動電話10をバッテリ充電器に結合するために使用されてもよい。それに加えて又はその代わりに、I/Oインタフェース42は、サウンド処理回路32により出力されるサウンド信号をユーザに対して可聴出力するヘッドセット(イヤセットと呼ばれることもある)等の有線パーソナルハンズフリーアダプタ(不図示)に移動電話10を接続するように機能してもよい。更に、I/Oインタフェース42は、データケーブルを介して移動電話10をパーソナルコンピュータ又は他のデバイスに接続するように機能してもよい。移動電話10は、車両の電源アダプタ又は電気コンセントの電源アダプタに接続される場合、I/Oインタフェース42を介して動作電力を受取ってもよい。
【0044】
移動電話10は、デジタル写真及び動画又はそのいずれかを撮影するカメラ46を含んでもよい。写真及び動画又はそのいずれかに対応する画像及びビデオファイル又はそのいずれか一方は、メモリ18に格納されてもよい。移動電話10は、全地球測位システム(GPS)受信機又はガリレオ衛星システム受信機等の位置データ受信機48を更に含んでもよい。移動電話10は、付属品との通信を確立するための赤外線送受信機及びRFアダプタ(例えばブルートゥースアダプタ)又はそのいずれか一方、ハンズフリーアダプタ(例えば、移動電話10からアダプタに転送されたオーディオデータに対応するサウンドを可聴出力してもよいヘッドセット)、別の移動無線端末、コンピュータ又は別のデバイス等のローカル無線インタフェース50を更に含んでもよい。
【0045】
移動電話10は、テキストメッセージ(例えば、通常「SMS」と呼ばれる)、電子メールメッセージ、マルチメディアメッセージ(例えば、通常「MMS」と呼ばれる)、画像ファイル、ビデオファイル、オーディオファイル、呼出し音、ストリーミングオーディオ、ストリーミングビデオ及びデータ供給(ポッドキャストを含む)等のデータを送信、受信及び処理するように構成されてもよい。そのようなデータの処理は、メモリ18へのデータの格納、データとのユーザ対話を可能にするアプリケーションの実行、データに関連するビデオ及び画像コンテンツ又はそのいずれかの表示、並びにデータに関連するオーディオサウンドの出力等を含んでもよい。
【0046】
示されるように、移動電話10はシステムクロック52を含んでもよい。システムクロック52は、無線回路30や制御回路24、移動電話10の他の電子構成要素のうちの少なくともいずれかにより使用されるクロック信号を出力するように構成されてもよい。システムクロック52は、位相同期発振器(PLO)、電圧制御発振器(VCO)及び位相同期ループ(PLL)回路又はそのいずれかを有する、又は有さない電圧制御水晶発振器(VCXO)等の任意の適切な周波数発生器を含んでもよい。本明細書中で説明する実施形態において、周波数発生器はPLLを有さないVCXOである。VCXOは、印加される制御電圧に正比例して出力信号の周波数を変動させる水晶発振器である。適切なVCXOは、本出願の譲受人と同一の譲受人に譲渡され本明細書に参考として全ての内容が取り入れられている米国特許第7,009,460号公報において説明される。図示される実施形態はVCXOに関して説明されるが、本明細書中で説明する原理が他の周波数発生器に提供されてもよいことが当業者には理解されるだろう。
【0047】
図3を更に参照すると、移動電話10は、通信システム54の一部として動作するように構成されてもよい。システム54は、移動電話10により発呼される通話及び移動電話10を送信先とする通話を管理し、移動電話10へデータを送信し且つ他の任意のサポート機能を実行するサーバ58(又は複数のサーバ)を有する通信ネットワーク56を含んでもよい。サーバは、送信媒体を介して移動電話10と通信する。送信媒体は、例えば通信塔、別の移動電話、無線アクセスポイント、衛星等を含む任意の適切なデバイス又は構体であってもよい。ネットワークの複数部分は、無線送信経路を含んでもよい。ネットワーク56は複数の移動電話10の通信活動をサポートしてもよいが、図3には1つの移動電話10のみを示す。
【0048】
一実施形態において、サーバ58は、ネットワーク52の他のサーバに関して独立した構造において動作してもよく、又は複数の通信ネットワーク58の機能を実行するように構成されてもよい。サーバ58は、サーバ機能を実行するのに使用される通常のコンピュータシステムとして構成されてもよく、サーバ58の機能を実現する論理命令を含むソフトウェアを実行するように構成されるプロセッサを含んでもよいことは明らかである。
【0049】
図4は、システムクロック52の一例を示すブロック図である。この好適なシステムクロック52は、VCXO60、VCXOコントローラ62、温度センサ64及びルックアップテーブル66を含む。VCXO60は、電圧コントローラ68及び発振器70を含んでもよい。電圧コントローラ68は可変電圧を発振器入力ノード72に印加し、それにより、発振器70は所望の周波数で発振するクロック信号(又は、発振器出力信号V0(f))を生成してもよい。コントローラ62は、デジタル制御信号を電圧コントローラ68に入力する。電圧コントローラ68は、制御信号を発振器70に印加される電圧入力信号に変換する。以下により詳細に説明するように、ある特定の時点において、コントローラ62により出力される制御信号は、温度センサ64により判定される検知温度及びルックアップテーブル66から抽出される値に基づいてもよい。一実施形態において、ルックアップテーブル66は、制御回路24を介してVCXOコントローラ62によりアクセスされてもよいメモリ18により格納されてもよい。一実施形態において、VCXOコントローラ62の機能の一部又は全ては制御回路24により実行されてもよく、その場合、コントローラ62は制御回路24により実現されてもよい。VCXO60は、移動電話10の起動時に発振器70の出力を通信ネットワーク56の基準クロックと同期させる試みが行われる前に、移動電話10の種々の電子構成要素を起動させるために発振器70を定常状態にするのを補助する起動コントローラ(不図示)を更に含んでもよい。
【0050】
図4に示すVCXO60は代表的な実現例であり、システムクロック52は図示されるものと異なってもよい。本実施形態において、発振器70はタンク(tank)ネットワーク74及びアクティブ発振器コア76を含む。タンクネットワーク74は、バラクタダイオード78及び水晶共振器80を含む可変コンデンサネットワークを含む。水晶共振器80は、ノード72においてバラクタダイオード78に印加される電圧入力信号の大きさに基づいて、発振器70により発生される出力周波数を設定する。一般に、タンクネットワーク78は、発振器70により発生される出力周波数をサワー(sour)電圧入力信号に応答して偏移させるアクティブ発振器コア76に対するフィードバック回路である。
【0051】
電圧コントローラ68は、図示される例において抵抗器R1及びR2とコンデンサC1とにより定義されるインピーダンスネットワーク84に接続されるデジタル/アナログ変換器(DAC)82を含む。DAC82は、コントローラ62から受信したデジタル制御信号をアナログDC電圧に変換する。例えばデジタル制御信号は、000が最小電源電圧(例えば0.3V)に対応し、3FFが最大電源電圧(例えば2.6V)に対応する000〜3FFの16進命令語であってもよい。従って、デジタル制御信号は、発振器70がある特定の周波数を有するクロック信号を生成できるように電圧入力信号を励振する。
【0052】
図5を更に参照すると、コントローラ62により実行されるシステムクロック制御機能を構成する論理ブロックのフローチャートが示される。フローチャートは、通信ネットワーク56に対するシステムクロックの同期が実行不可能な場合であってもシステムクロック52の精度を維持する方法、又は、移動電話10の動作モードをサポートするためにシステムクロック52の精度を維持する方法、または両方のステップを示していると考えられてもよい。
【0053】
機能論理ブロックの実行の特定の順序を図5に示すが、ブロックの実行順序は図示される順序に関して変更されてもよい。また、連続して示す2つ以上のブロックは、同時に実行されるか又は部分的に同時に実行されてもよい。また、ある特定のブロックは省略されてもよい。更に、任意の数のコマンド、状態変数、セマフォ又はメッセージが有用性、課金、性能、測定及び障害処理等を向上するために論理フローに追加されてもよい。そのような変形例は全て本発明の範囲内であることが理解される。
【0054】
この方法は、移動電話10の動作中の任意の適切な時点で実行されてもよい。時点の例は、移動電話10の起動時、スケジュールにより判定される周期的時点、あるいはイベント(例えば、通信ネットワーク56の接続性の変化)の発生時及び移動電話10が動作モード(例えば、モバイルラジオモード又はモバイルテレビモード、無線ネットワークインタフェースモード、場所判定モード)に入った時点等を含む。
【0055】
方法は、移動電話10が通話モードであるかが判定されるブロック86から開始できる。用語「通話モード」は、システムクロックの同期が行われてもよい通信ネットワーク56との通信を可能にする移動電話10の任意のモード又は状態を説明するために使用される。例えば、セルラ系通信ネットワーク56において、通話モードはセルラモードと呼ばれてもよい。
【0056】
ブロック86において肯定判定がなされる場合、システムクロック52が通信ネットワーク56と同期されてもよいかが判定されるブロック88へ進むことができる。システムクロックを通信ネットワーク56と同期させる技術は当業者には周知であり、簡潔にするため、本明細書中で詳細に説明されない。一実施形態において、システムクロック52の同期は、移動電話10と通信ネットワーク56との間の仮想チャネルリンク(VCL)を使用して行われる。VCLを介して、通信ネットワーク56は、通信ネットワーク56の基準クロックに対する移動電話10のシステムクロック信号の周波数誤差を監視できる。周波数誤差に基づいて、通信ネットワーク56はコントローラ62と連携し、発振器70の出力周波数を調節するために電圧コントローラ68に入力されるデジタル制御信号を調節できる。他の実施形態において、通信ネットワーク56からのベースバンド信号に含まれるクロック基準信号は移動電話10により取得されてもよく、取得された信号は、任意の周波数誤差を判定及び補正するために移動電話10により使用されてもよい。通常、同期は、現時点で移動電話10にサービスを提供している通信ネットワーク56の基地局(不図示)と関連して実行される。従って、クロック同期動作が利用不可能な場合の一例は、移動電話10が適切な基地局の範囲外にある場合であってもよい。
【0057】
ブロック88において肯定判定がなされる場合、すなわちクロック同期が利用可能な場合、ブロック90へ進むことができる。いくつかの実施形態では、同期が利用可能な場合であっても、ブロック88において否定判定がなされてもよい。例えば、移動電話10のユーザが、移動電話10を同期を伴わないシステムクロック52の制御が望ましい或る特定の動作モードにする動作を行う場合、ブロック88において否定判定がなされてもよい。
【0058】
ブロック90において、移動電話10のシステムクロック52は、通信ネットワーク56の基準クロックと同期される。同期は、上述の技術を含む任意の適切な方法で実行できる。
【0059】
ブロック92へ進み、ルックアップテーブル66を更新する必要があるかが判定できる。ルックアップテーブル66の更新は、システムクロック52が通信ネットワーク56と同期される度に、タイムスケジュールに基づいて(例えば、ルックアップテーブルの最後の更新からある特定の時間が経過後)又はイベントスケジュールに基づいて(例えば、移動電話10がある特定の回数起動された後)等、周期的に行われてもよい。ブロック92において否定判定がなされる場合、論理フローは終了できる。
【0060】
ブロック92において肯定判定がなされる場合、ルックアップテーブル66が更新されるブロック94へ進むことができる。ルックアップテーブル66は、種々の動作温度に対するコントローラ62のデジタル制御信号値を含んでもよい。他の実施形態において、ルックアップテーブル66は、温度に対して発振器入力ノード72に印加するための同調電圧を含んでもよい。
【0061】
ルックアップテーブル66を更新するために、同期の時点での温度が温度センサ64により検出できる。温度は、検出温度がVCXO60の動作温度であるか又はそれの近似であるように、VCXO60に物理的に関連付けられて検出されてもよい。移動電話10の種々の電子構成要素により熱が発生されるため、あるいはユーザが移動電話10を保持していたか又は移動電話10をポケットに入れていた状況においてユーザからの熱が伝達するため、VCXO60の動作温度は移動電話10が動作する環境の周囲温度と異なってもよい。別の実施形態において、温度センサ64は、移動電話10が動作する環境の周囲温度をVCXO60の動作温度の近似として検出してもよい。温度が検出されると、検出温度と関連付けられるルックアップテーブル66内のデジタル制御信号値は、同期クロック信号を生成するようにVCXOを制御するために使用されたデジタル制御信号値に更新可能である。ブロック94においてルックアップテーブル66が更新されると、論理フローは終了できる。
【0062】
ルックアップテーブル66の周期的更新は、VCXO60の経時変化を補償するように機能してもよいことが理解されるだろう。特に、ルックアップテーブル66は、時間の経過に伴って、所望の周波数のシステムクロック信号を生成するために同期処理と関連して最近使用されたコントローラ62の出力値を用いて更新される。従って、ルックアップテーブル66に格納されたコントローラ62の更新された出力値は、VCXO60の経時変化を自動的に補償する。
【0063】
ブロック86又は88のいずれかにおいて否定判定がなされる場合(例えば、動作モードの設定により又は実際のネットワーク同期が利用不可能であるため、システムクロック同期が利用不可能である場合)、ブロック96へ進んでもよい。ブロック96の動作は、通信ネットワーク52に対するシステムクロック52の同期が利用不可能な場合であっても、正確なシステムクロック信号周波数を確立するように構成される。ブロック96において、コントローラ62は、温度センサ64から温度測定値を取得する。温度センサ64からの温度を使用して、コントローラ62はルックアップテーブル66から対応する出力値を取得する。ルックアップテーブル66から取得された値はコントローラ62の出力として使用されてもよく、これは発振器70の周波数制御のために電圧コントローラ68に入力される。ブロック96の後、論理フローは終了することができる。
【0064】
上述のように、システムクロック52が通信ネットワーク56に対して同期される場合、適応型ルックアップテーブル66は周期的に更新される。ルックアップテーブル66は、温度値に対するシステムクロック52の同調値(例えば、コントローラ62の出力値又は同調電圧値)を含んでもよい。システムクロック52が通信ネットワーク56から自律的に動作される場合、ルックアップテーブルからのデータは、システムクロック52の出力信号周波数を調節するために使用されてもよい。ルックアップテーブルを規則的に更新することにより、システムクロック52の経時変化特性は補償される。示されるように、上述の方法及び装置は、システムクロック52が通信ネットワーク56と同期されないことがある場合、あるいは移動電話10をモバイルラジオ又はモバイルテレビモード、無線ネットワークインタフェースモード、場所判定モード、航空機上モード等のある特定の動作モードにするソフトウェアアプリケーションが有効である場合に、正確な周波数を有するクロック信号を生成するために使用されてもよい。
【0065】
ルックアップテーブル66は異なる種類のデータベース構造又は計算アルゴリズムに置き換えられてもよく、それによりコントローラ62の出力値は、VCXO60の温度及び使用期間又はそのいずれか一方の関数として取得又は導出できることが理解されるだろう。これらの代替実施形態において、ブロック94における更新及びブロック96におけるVCXO制御は、代替のデータベース構造又はアルゴリズム方法に従って適応されてもよい。
【0066】
移動電話10が複数の周波数発生器を含んでもよいことが理解されるだろう。例えば、ベースバンド方式の電子機器は、移動電話10がスリープモードにある間にクロック信号を維持するデジタルPLO等の副周波数発生器(不図示)を含んでもよい。移動電話10がスリープモードを終了すると、システムクロック52が主周波数発生器として機能しかつ移動電話10の種々の構成要素に対する所望の周波数クロック信号を提供する役割を占有できるようにするために、副周波数発生器は使用不可能にされる。
【0067】
特定の好適な実施形態に関して本発明を図示及び説明したが、当業者が本明細書を読み且つ理解することにより均等物及び変形が考案されることが理解される。本発明は、そのような均等物及び変更を全て含み、以下の請求の範囲の範囲によってのみ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動無線端末(10)であって、
コントローラ(62)と、クロック信号を出力するための周波数発生器(60)と、前記周波数発生器の動作温度を検出するための温度センサ(64)とを有し、前記コントローラが、検出された前記動作温度に関連付けられる周波数発生器制御値を前記周波数発生器に入力することにより前記クロック信号の周波数を調節するシステムクロック(52)と、
前記移動無線端末の全動作を管理し、かつ前記移動無線端末を複数の動作モードのうちの1つにするように構成され、前記クロック信号が、前記動作モードのうちの前記1つに関係して起動される電子構成要素(24、30)をクロック制御するために使用される制御回路(24)と
を具備する移動無線端末。
【請求項2】
前記周波数発生器は電圧制御水晶発振器(VCXO)である請求項1記載の移動無線端末。
【請求項3】
前記周波数発生器制御値は、前記周波数発生器の電圧コントローラ(68)にデジタル制御信号として入力され、前記電圧コントローラは、対応するアナログ電圧を前記周波数発生器の発振器の電圧制御ノード(72)に印加する請求項2記載の移動無線端末。
【請求項4】
通信ネットワーク(56)との通信を確立するように構成され、かつ前記クロック信号を用いてクロック制御される無線回路(30)を更に具備する請求項1から3のいずれか1項に記載の移動無線端末。
【請求項5】
前記動作モードは、モバイルテレビモード、無線ネットワークインタフェースモード、場所判定モード又は移動電話航空機上モードのうちの少なくとも1つを含む請求項1から4のいずれか1項に記載の移動無線端末。
【請求項6】
複数の動作温度に対する周波数発生器制御値を格納するルックアップテーブル(66)を更に具備する請求項1から5のいずれか1項に記載の移動無線端末。
【請求項7】
前記コントローラは、通信ネットワークからの基準信号に対する前記システムクロックの同期に関連して前記ルックアップテーブルを更新し、前記更新することは、前記システムクロックの同期を確立するために、前記周波数発生器の前記動作温度に対して格納された周波数発生器制御値を前記周波数発生器に印加される制御値に同期の時点で変更することを含む請求項6記載の移動無線端末。
【請求項8】
移動無線端末(10)のシステムクロック(52)により生成されるクロック信号の周波数を調節する方法であり、前記システムクロックが周波数発生器(68)を有する方法であって、
前記周波数発生器の動作温度を判定するステップと、
前記判定された温度に関連付けられる周波数発生器制御値を識別するステップと、
目的の周波数を有する前記クロック信号を出力するように前記周波数発生器を制御するために、前記制御値を前記周波数発生器に印加するステップと、
前記移動無線端末を複数の動作モードのうちの1つにして且つ前記動作モードのうちの前記1つに関係して起動される電子構成要素(24,30)を前記クロック信号を用いてクロック制御するステップと
を有する方法。
【請求項9】
前記システムクロックを通信ネットワークからの基準信号と同期させるステップと、
前記同期させることに関連して、前記システムクロックの同期を確立するために、前記周波数発生器の前記動作温度に対して格納された周波数発生器制御値を前記周波数発生器に印加される制御値に同期の時点で変更することにより、複数の動作温度に対する周波数発生器制御値を格納するルックアップテーブルを更新するステップとを更に有する請求項8記載の方法。
【請求項10】
周波数発生器(60)を有する、移動無線端末のシステムクロック(52)により生成されるクロック信号の周波数を調節する方法であって、
前記システムクロックを通信ネットワーク(56)により提供される基準信号と同期させる同期機能が利用可能であるかを判定するステップと、
同期機能が利用可能である場合に、
前記システムクロックを前記通信ネットワークからの前記基準信号と同期させるステップと、
前記システムクロックの同期を確立するために、前記周波数発生器の前記動作温度に対して格納された周波数発生器制御値を前記周波数発生器に印加される制御値に同期の時点で変更することにより、前記周波数発生器の複数の動作温度に対する周波数発生器制御値を格納するルックアップテーブルを更新するステップと
を有し、
同期機能が利用不可能である場合に、
前記周波数発生器の動作温度を判定し、
前記判定された温度に関連付けられる事前に格納された周波数発生器制御値を前記ルックアップテーブルから検索し、
目的の周波数を有する前記クロック信号を出力するように前記周波数発生器を制御するために、前記制御値を前記周波数発生器に印加することにより前記システムクロックを制御するステップと
を有する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−540719(P2009−540719A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514918(P2009−514918)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際出願番号】PCT/IB2006/003522
【国際公開番号】WO2007/144690
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】