説明

経路導出装置、車両制御装置、及びナビゲーション装置

【課題】予測経路の導出精度を向上させることが可能な経路導出装置、その経路導出装置を備えた車両制御装置、及びナビゲーション装置の提供。
【解決手段】経路予測処理では、搭載車両が前回走行した時の走行経路についての走行経路情報を格納(作成)し(S110)、登録利用者の中から現利用者を特定する(S120)。そして、目的地が未設定であれば(S130:NO)、搭載車両の現在位置、進行方向の方位等を求め、さらに、搭載車両が移動した軌跡(走行経路)を求める(S140,S150)。そして、登録済格納領域に格納されている走行経路情報の中から、現利用者に対応付けられた走行経路情報を、予測経路として抽出し(S160)、予測経路を報知する(S170)。終了指令が受付けられると(S180:YES)、今サイクルでの走行経路についての走行経路情報を作成中格納領域に転送する(S190)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路を導出する経路導出装置、その経路導出装置を備えた車両制御装置、及びナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、現在位置を検出するための位置検出器と、地図データ等のデータを読み書き可能な記憶装置と、外部からの操作に従って情報の入力を受け付ける操作スイッチ群と、画像を表示する表示装置と、位置検出器に従って検出された現在位置、及び記憶装置に記憶されている地図データに基づいて、操作スイッチ群にて受け付けられた目的地までの経路を案内(表示)する制御装置とを備えたナビゲーション装置が知られている。
【0003】
このようなナビゲーション装置では、車両に搭載され、過去に走行した複数の経路(即ち、出発地、目的地、及び出発地と目的地との間の移動経路)を、その経路を走行した走行回数と共に記憶するようにされている。そして、操作スイッチ群にて目的地が受け付けられないまま、ナビゲーション装置が使用されたとしても、記憶装置に記憶されている走行経路の中から、現在走行してきた経路と適合し、かつ走行回数が多いものを、今後も走行する可能性の高い経路として予測(以下、予測された経路を予測経路とする)して報知している(例えば、特許文献1参照)。以下、特許文献1に記載のナビゲーション装置を従来装置とする。
【特許文献1】特開2000−266562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来装置では、従来装置が搭載された車両を複数のユーザが共有する場合、過去の走行経路と、現在走行してきた経路とのみに基づいて、予測経路を導出しているため、予測経路の導出精度が低くなるという問題がある。
【0005】
即ち、例えば、図11に示すように、ドライバaが、日常的(例えば、週に5日程度)に施設Aへ自宅から行くために車両を使用し、ドライバaと同じ自宅に居住しているドライバbが、時々(例えば、週に1回程度)、施設Aまでの経路と一部の経路が重複する施設Bへ、自宅から行くために車両を使用することが考えられる。
【0006】
このような使用状況において、従来装置では、自宅から施設Aまでの経路が、施設Bまでの経路よりも走行回数の多い経路として記憶されることになる。このため、たとえ、ドライバbが、自宅から施設Bへ行くために、目的地を未設定のまま、ナビゲーション装置を使用したとしても、自宅から施設Aまでの経路が予測経路として導出される。これにより、この予測経路が報知されるものの、ドライバbにとって、この予測経路の報知は不要なものである可能性が高い。
【0007】
そこで、本発明は、予測経路の導出精度を向上させることが可能な経路導出装置、その経路導出装置を備えた車両制御装置、及びナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明は、目的地設定手段が目的地を設定し、位置検出手段が現在位置を検出すると共に、経路導出手段が、位置検出手段で検出された現在位置から、目的地設定手段で設定された目的地までの経路を導出する経路導出装置である。
【0009】
さらに、本発明の経路導出装置では、経路情報生成手段が、位置検出手段で検出された現在位置の履歴に従って、当該経路導出装置が移動した経路を示す経路情報を生成し、その生成された経路情報を、経路記憶手段が、特定手段で特定された現利用者を表す識別情報と対応付けて記憶すると共に、目的地が未設定である場合、予測経路導出手段が、経路記憶手段に記憶されている経路情報の中から、特定手段で特定された現利用者に対応付けられた経路情報を、現利用者が移動しようとしている経路である予測経路として抽出する。
【0010】
つまり、本発明の経路導出装置では、従来装置と異なり、経路記憶手段に記憶されている経路情報の中から、当該装置の現利用者が過去に移動したことのある経路のみに従って、予測経路を導出している。
【0011】
このため、本発明の経路導出装置によれば、予測経路の導出精度を向上させることができる。
また、請求項2に記載のように、本発明の経路導出装置は、経路記憶手段に記憶されている経路情報の中に、位置検出手段で検出された現在位置の履歴と一致するものが存在するか否かを判定する判定手段を備え、経路記憶手段は、判定手段にて一致するものと判定された回数が予め規定された規定回数以上であるか未満であるかを識別可能な形式にて、経路情報を記憶するように構成されていることが望ましい。
【0012】
このように、本発明の経路導出装置において判定手段にて一致するものと判定された回数が、規定回数以上である経路情報の中から、予測経路を導出するようにすれば、現利用者が規定回数以上移動した(即ち、よく利用している)経路の中から、予測経路が導出されることになり、予測経路の導出精度をより確実に向上させることができる。
【0013】
なお、識別可能な形式にて記憶するとは、判定手段にて一致するものと判定された場合に、カウントアップ(もしくはカウントダウン)するカウンタを経路情報に付与して記憶することでも良いし、判定手段にて一致するものと判定された回数が、規定回数以上である経路情報と、規定回数未満である経路情報との記憶領域を区別した上で記憶することでも良い。
【0014】
さらに、特定手段は、請求項3に記載のように、経路記憶手段に記憶されている識別情報の中から、一つの情報を選択させ、その選択された識別情報に対応付けられた利用者を現利用者として特定するように構成されていても良い。
【0015】
また、特定手段は、請求項4に記載のように、認識情報格納手段が、利用者毎に予め設定された認識情報を格納すると共に、外部から取得した情報である入力情報と、認識情報格納手段に格納されている認識情報とを、照合手段が照合することにより、現利用者を特定するように構成されていることが望ましい。
【0016】
このように特定手段が構成されている場合、認識情報は、請求項5に記載のように、パスワードやID等のような、利用者毎に付与された固体識別情報で良いし、請求項6に記載のように、利用者の身体的特徴を表す情報でも良い。
【0017】
前者のような認識情報が格納された本発明の経路導出装置によれば、利用者がボタン操作などの単純な行動をとるだけで、利用者を特定することができる。
一方、後者のような認識情報が格納された本発明の経路導出装置によれば、例えば、カメラなどで利用者を撮影し、その撮影した画像を画像処理して、利用者の身体的特徴を取得することで、利用者を自動的に識別することができる。このため、利用者がボタン操作等の行動をとる必要を省くことができ、利用者にとって利便性の良い装置を提供することができる。
【0018】
なお、ここで言う身体的特徴とは、利用者の顔面に予め設定された複数の特徴点(例えば、目尻、目頭、耳珠点、口角、鼻等)の位置関係であっても良いし、当該経路導出装置が車両に搭載されている場合には、利用者が着座した時のシートの位置や傾き角、車両に備えられたミラーの傾き角等でも良い。つまり、ここで言う認識情報とは、複数の利用者の中から一人を特定することが可能な情報であればどのようなものでも良い。
【0019】
ところで、本発明は、請求項7に記載のように、上述した経路導出装置と、経路導出装置にて導出された予測経路、もしくは経路に従って、車両に備えられた車載装置を制御する制御手段とを備えた車両制御装置としてなされていても良い。
【0020】
なお、ここで言う車載装置とは、ナビゲーション装置や、VICS受信機、パワートレイン機構(エンジンや、ギア等)、ブレーキ等の当該車両制御装置が搭載された車両に備えられた機器類を示すものである。
【0021】
そして、車載装置の制御とは、具体的には、VICS等から交通情報を受信し、予想経路上に交通障害(例えば、渋滞等)が生じている場合、迂回路を検索して、その迂回路を報知することでも良いし、例えば、本発明の車両制御装置が、いわゆるハイブリッド車両や、電気自動車に搭載されている場合には、予想経路上における上り区間(上り坂)、下り区間(下り坂)を導出して、それらの区間で充放電のタイミングを制御することでも良い。
【0022】
前者のような車載装置の制御を実行する車両制御装置によれば、交通障害が生じている場合に、迂回路が報知されるため、利用者に交通障害を回避させることができ、利用者の利便性をより確実に向上させることができる。
【0023】
また、後者のような車載装置の制御を実行する車両制御装置によれば、当該装置が搭載された車両の燃費を向上させることや、バッテリーの残存量を予め規定された適切な範囲内に保つことができる。
【0024】
さらに、本発明は、請求項8に記載のように、上述した経路導出装置と、経路導出装置にて導出された予測経路、もしくは経路を報知する報知手段とを備えたナビゲーション装置としてなされていても良い。
【0025】
このようなナビゲーション装置によれば、目的地が未設定であっても、利用者が望む目的地までの予想経路を報知するため、利用者の利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第一実施形態]
〈全体の構成〉
まず、図1は、本発明が適用され、自動車に搭載されたナビゲーション装置を含む車載システムの概略構成を示したブロック図である。以下では、車載システムが搭載された自動車を搭載車両とも称す。
【0027】
車載システムは、搭載車両の乗員を撮影し、撮影された画像を画像処理する画像処理部30と、車両に備えられたシート、及びミラーを制御するためのパーツ制御部40と、外部からの入力に従って目的地を設定し、その設定された目的地までの経路を案内することに加えて、目的地が未設定であっても、画像処理部30、パーツ制御部40の少なくとも一方から取得した情報に基づき、運転者が走行を予定している経路を推定するナビゲーション装置1とを備え、これらの画像処理部30、パーツ制御部40、ナビゲーション装置1は、LAN通信バスを介して互いに接続されている。なお、本実施形態では、LAN通信バスを介して行うデータ通信は、車載ネットワークで一般的に行われているCAN(Robert Bosch社が提案した「Controller Area Network」)プロトコルを用いている。
【0028】
このうち、画像処理部30は、運転席に着座した人物(即ち、運転者であり、以下では、現利用者と称す)を撮影する撮影装置31と、撮影装置31で撮影された画像(以下、撮影画像とする)を画像処理する画像処理プロセッサ32とを備えている。
【0029】
撮影装置31は、運転席へとレンズを向けた上で、搭載車両のインストールメントパネル上に配置された周知のデジタルカメラであり、撮影画像を画像処理プロセッサ32に出力するように構成されている。
【0030】
画像処理プロセッサは32は、ROM、RAM、CPUを少なくとも有した周知のマイクロコンピュータを中心に構成されたものであり、撮影画像から抽出した特徴点に基づき、予め登録された利用者の中から現利用者を特定する処理を実行可能にされている。
【0031】
その特徴点リストは、撮影画像に写り込んだ人物から、予め人物の頭部(より正確には顔面)に設定された特徴点(例えば、右目頭、左目頭、右目尻、左目尻、右口角、左口角、右耳珠点、左耳珠点)を検出するためのものであり、予めROMに格納されている。なお、特徴点を抽出する処理は、例えば、特開平09−270010号に記載のように周知の技術であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
【0032】
また、パーツ制御部40は、車両に備えられたミラーの角度、及びシートのポジションを調整するシート・ミラー駆動装置41と、シート・ミラー駆動装置41を制御すると共に、調整されたミラーの角度、及びシートのポジションを記憶するボディECU42とを備えている。
【0033】
シート・ミラー駆動装置41は、車両に備えられたルームミラー、及び二つのサイドミラーにおけるピッチ方向の傾き(路面に平行な面と、ミラーの反射面とがなす角度)、及びヨー方向の傾き(搭載車両の全長方向における縦断面と、ミラーの反射面とがなす角度)を調整するモータと、運転席として備えられたシートにおける車両全長方向の位置、及びシートバックの傾きを調整するモータである。
【0034】
ボディECU42は、ROM、RAM、書き換え可能な不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)、CPUを少なくとも有した周知のマイクロコンピュータを中心に構成されたものである。そして、ボディECU42は、書き換え可能な不揮発性メモリに、シート・ミラー駆動装置41を動作することで調整したミラーの角度、及びシートのポジションを、予め登録された利用者毎に記憶する処理を実行可能にされている。なお、以下では、予め登録されている利用者を登録利用者と称す。
【0035】
つまり、搭載車両を初めて運転する場合、現利用者は、ボタン操作を行い、ボディECU42がシート・ミラー駆動装置41を駆動して、ミラーの傾き、及びシートのポジションを調整する。この時、ボディECU42では、その調整されたミラーの角度、及びシートのポジションを、現利用者を表す情報であるドライバ情報と対応付けて不揮発性メモリに記憶するようにされている。なお、ドライバ情報とは、搭載車両の利用者の氏名等と、登録利用者毎に割り当てられる固有の番号とを対応付けたものであり、以下では、ドライバ情報と対応付けられたミラーの角度、及びシートのポジションを特定情報と称す。
〈ナビゲーション装置の構成〉
ナビゲーション装置1は、搭載車両の現在位置を検出する位置検出器5と、ユーザーからの各種指示を入力するための操作スイッチ群13と、ユーザーが発話した音声に基づく電気信号を出力するマイクロフォン(図示せず)と、情報を表示する表示装置14と、各種のガイド音声等を出力するための音声出力部15とを備えている。さらに、ナビゲーション装置1は、地図データ等の各種データを格納する記憶装置16と、リモートコントローラを介して入力された情報を受け付けるためのリモコン受信部11と、道路交通情報システム(いわゆるVICS)を構成するインフラ設備から信号を受信することに加えて、車車間通信により信号を送受信するための送受信機12と、位置検出器5、操作スイッチ群13、リモコン受信部11、マイクロフォン等の入力に従って、記憶装置16、表示装置14、及び音声出力部15等のナビゲーション装置1を構成する各部を制御する制御装置20とを備えている。
【0036】
位置検出器5は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの電波を図示しないGPSアンテナを介して受信して、その受信信号を出力するGPS受信機6と、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロセンサ7と、地磁気から進行方位を検出するための地磁気センサ8と、車速に基づき、単位時間当たりでの搭載車両の移動距離を検出する距離センサ9と、搭載車両に加わる加速度を検出するGセンサ10とを備えている。そして、これら各センサ等6〜10からの出力信号に基づいて制御装置20が、車両の現在位置、進行方向の方位等を算出する。
【0037】
また、表示装置14は、カラー表示装置であり、液晶ディスプレイ,有機ELディスプレイ,CRTなどがあるが、その何れを用いてもよい。
そして、操作スイッチ群13は、表示装置14の表示面と一体に構成されたタッチパネル、及び表示装置14の周囲に設けられたキースイッチ等から構成されている。なお、タッチパネルと表示装置14とは積層一体化されており、タッチパネルには、感圧方式、電磁誘導方式、静電容量方式、あるいはこれらを組み合わせた方式など各種の方式があるが、その何れを用いてもよい。
【0038】
音声出力部15は、制御装置20からの信号を音声に変換して出力するスピーカから構成されている。
さらに、マイクロフォンは、利用者が音声を入力(発話)するとその入力した音声に基づく電気信号(音声信号)を制御装置20に出力するものであり、このマイクロフォンを介して入力される音声コマンドによって、ナビゲーション装置1の操作が可能なように構成されている。
【0039】
また、制御装置20は、電源を切断しても記憶内容を保持する必要のあるデータや、プログラムを記憶するROM20aと、記憶装置16から転送されたデータや、処理途中で一時的に生じたデータを格納するRAM20bと、ROM20aやRAM20bに記憶されたプログラムを実行するCPU20cとを備えている。
【0040】
このうち、ROM20aには、目的地を設定する目的地設定処理、ダイクストラム法等の周知の手法により、目的地設定処理で設定された目的地までの経路を設定する経路設定処理、経路設定処理により設定された経路に従って表示装置14への表示や音声出力部15からの音声出力による経路案内を行う経路案内処理、現在位置付近の地図を表示してその中に車両現在位置マークを表示する現在位置表示処理等の周知の各種処理をCPU20cが実行するための処理プログラムが格納されている。
【0041】
さらに、ROM20aには、目的地が未設定である場合に、登録利用者の中から現利用者を特定して、その特定された現利用者が過去に運転した経路の中から、これから走行しようとしている経路(以下、予測経路とする)を抽出すると共に、その予測経路を用いた処理を実行する経路予測処理をCPU20cが実行するための経路予測処理プログラムが格納されている。
【0042】
また、記憶装置16は、ハードディスクドライブや、フラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性の記憶装置として構成されたものであり、現在位置表示処理や、経路案内処理等の各種処理をCPU20cが実行する際に読み出されるデータが格納されるデータ格納領域17と、経路予測処理をCPU20が実行する際に、データの読み出し及びデータの書き込みがなされる情報格納領域18とを備えている。
【0043】
このうち、データ格納領域17には、地図データ(ノードデータ、リンクデータ、コストデータ、道路データ、地形データ、マークデータ、交差点データ、施設のデータ等)、案内用の音声データ、音声認識データ等が予め記憶されている。この他に、データ格納領域17には、当該ナビゲーション装置1の利用者が入力したデータや、後述する各種処理を実行することで生成されるデータを記憶するようにされている。
【0044】
一方、情報格納領域18は、現在走行している経路に関する情報を格納する作成中格納領域18cと、登録利用者が走行した経路に関する情報を格納する仮登録格納領域18bと、仮登録格納領域18bに格納されている経路に関する情報のうち、予め規定された規定回数以上、搭載車両が運転された経路に関する情報を格納する登録済格納領域18aとを備えている。
【0045】
なお、情報格納領域18に格納される経路に関する情報(以下、この情報を走行経路情報とする)とは、登録利用者が搭載車両の運転を開始した位置である出発地、運転が開始された日時である出発日時、運転を終了した位置である目的地(到着地)、出発地から到着地までの走行経路(即ち、搭載車両が通過した位置(リンクデータ、ノードデータ)の軌跡)、その走行経路を搭載車両が移動した回数を示すカウンタと、その走行経路を搭載車両が移動した時の登録利用者を識別するためのドライバ情報とからなるものである。ただし、作成中格納領域18c、仮登録格納領域18bでは、予め規定された規定数(本実施形態では、作成中格納領域18cは1つ、仮登録格納領域18bは10個)の走行経路情報を格納するようにされている。さらに、登録済格納領域18aは、ドライバ情報によって識別される登録利用者毎に分類した上で、走行経路情報を格納するようにされている。
【0046】
以下では、登録済格納領域18aに格納され、ドライバ情報毎に分類された複数の走行経路情報を走行経路情報群と称す。
〈経路予測処理について〉
次に、ナビゲーション装置1のCPU20cが実行する経路予測処理について説明する。
【0047】
ここで、図2は、経路予測処理の処理手順を示したフローチャートである。
この経路予測処理は、ナビゲーション装置1が起動された時(本実施形態では、イグニッションスイッチがONされた時)に起動されるものである。
【0048】
そして、経路予測処理が起動されると、まず、S110では、搭載車両が前回走行した時の走行経路についての走行経路情報を作成し、作成した走行経路情報を仮登録格納領域18bに格納する走行経路記憶処理を実行する。
【0049】
続く、S120では、登録利用者の中から現利用者を特定する運転者特定処理を実行する。
そして、S130では、操作スイッチ群13を介して目的地設定処理の起動指令を受け付けたか否かを判定し、判定の結果、起動指令を受け付けていなければ、S140へと進む。
【0050】
なお、本実施形態では、具体的に、S120での運転者特定処理が終了した後、予め規定された規定時間(例えば、1分間)が経過した時点で、操作スイッチ群13を介してユーザからの入力を受け付けていなければ、起動指令を受け付けていないものと判断している。
【0051】
さらに、S140では、位置検出器5からの出力信号に基づいて、搭載車両の現在位置、進行方向の方位等を求める周知の自車位置算出処理を実行する。なお、今回経路予測処理が実行されてから(以下、今回実行されている経路予測処理のサイクルを今サイクルとする)、最初にS140へと進んだ場合、S140で求められた搭載車両の現在位置を出発地とし、今サイクルの経路予測処理が起動された日時を出発日時として、RAM20bに格納する。即ち、走行経路情報中の出発地、及び出発日時が取得されたことになる。
【0052】
続く、S150では、S140での自車位置算出処理により求められた搭載車両の現在位置に従って、搭載車両が移動した軌跡を求める走行経路更新処理を実行する。
具体的に、本実施形態では、S140で求められた現在位置を示すリンクデータ、もしくはノードデータ(以下、現在位置を示すこれらのデータを位置データとする)を走行経路情報中の走行経路として、RAM20bに格納する。これにより、S150を実行する度に、位置データが、RAM20bに蓄積され、搭載車両が移動した位置の軌跡が走行経路として形成されていくことになる。
【0053】
そして、S160では、登録済格納領域18aに格納されている走行経路情報の中から、S130で特定された現利用者に対応付けられた走行経路情報を、現利用者が搭載車両を今後運転しようとしている経路(以下、予測経路とする)として抽出する予測経路抽出処理を実行する。
【0054】
さらに、S170では、S160で抽出した予測経路を利用した処理である経路利用処理を実行する。なお、本実施形態では、具体的に、予測経路を表示装置14に表示し、その予測経路にて搭載車両が右左折すべき地点を音声にて音声出力部15から出力する報知処理を経路利用処理として実行する。
【0055】
続く、S180では、経路予測処理を終了するための終了指令が受付けられたか否かを判定し、判定の結果、終了指令が受付けられていなければS140へと戻り、受付けられていれば、S190へと進む。
【0056】
具体的に、本実施形態では、ナビゲーション装置1の電源が切断された時(例えば、イグニッションスイッチがOFFにされた時)に、終了指令が受付けられたものと判断している。
【0057】
そのS190では、RAM20bに格納されている走行経路情報を、記憶装置16の作成中格納領域18cに転送し、さらに、S190へと進んだ時点で、予測経路抽出処理(S160)にて抽出された走行経路情報中のカウンタをカウントアップする。そして、その後、本経路予測処理を終了する。
【0058】
なお、S130での判定の結果、起動指令を受け付けていれば、本経路予測処理を終了し、その後、目的地設定処理を実行し、さらに、経路設定処理、経路案内処理等の他の処理を実行する。そして、搭載車両の運転が終了した(イグニッションスイッチがOFFにされた)時点で、搭載車両が実際に移動した走行経路についての走行経路情報を、記憶装置16の作成中格納領域18cに格納して経路案内処理等の処理を終了する。
〈走行経路記憶処理について〉
次に、経路予測処理のS110にて実行される走行経路記憶処理について説明する。
【0059】
ここで、図3は、走行経路記憶処理の処理手順を示したフローチャートである。
この走行経路記憶処理は、経路予測処理のS110にて実行されると、まず、S310では、記憶装置16の作成中格納領域18cに走行経路情報が格納されているか否かを判定し、走行経路情報が作成中格納領域18cに格納されていれば、S320へと進む。
【0060】
そのS320では、記憶装置16の仮登録格納領域18bに、走行経路情報が予め規定された規定数(ここでは、10となる)格納されているか否かを判定し、判定の結果、規定数の走行経路情報が格納されていれば、S330へと進む。
【0061】
そして、S330では、記憶装置16の仮登録格納領域18bに格納されている走行経路情報の中で、出発日時が最も古いもの、即ち、仮登録格納領域18bに登録された日時が最も古いものを一つ削除して、仮登録格納領域18bに空き領域を作成し、S340へと進む。
【0062】
一方、S320での判定の結果、仮登録格納領域18bに格納されている走行経路情報が規定数未満である場合には、S330を実行することなく、即ち、仮登録格納領域18bに空き領域があれば、そのままS340へと進む。
【0063】
そのS340では、作成中格納領域18cに格納されている走行経路情報を仮登録する。
具体的に、本実施形態における仮登録とは、当該ナビゲーション装置1を起動した時点(以下、起動時とする)での現在位置を、搭載車両が前回走行した際の目的地として走行経路情報を作成し、その作成した走行経路情報を仮登録格納領域18bの空き領域に格納すると共に、作成中格納領域18cに格納されている走行経路情報を削除することである。つまり、目的地のみが未格納なまま作成中格納領域18cに格納されている走行経路情報に目的地を加えた上で、仮登録格納領域18bに転送する。なお、以下では、今回サイクルでのS340にて仮登録された走行経路情報を新仮登録情報と称す。
【0064】
続く、S350では、今サイクル以前から仮登録格納領域18bに格納されている走行経路情報(以下、仮登録済情報とする)と、新仮登録情報とを照合し、照合の結果、予め規定された規定項目が新仮登録情報と一致する仮登録済情報が、仮登録格納領域18b内に予め設定された設定数(例えば、3)以上存在するか否かを判定する。そして、判定の結果、新仮登録情報と規定項目が一致する仮登録済情報が設定数以上存在していれば、S360へと進む。
【0065】
本実施形態における規定項目とは、具体的に、ドライバ情報、出発地、到達地、走行経路であり、これらの項目の全てが一致した場合を、規定項目が一致したものとする。ただし、走行経路については、新仮登録情報と仮登録済情報との走行経路同士を照合して、リンクデータや、ノードデータ(例えば、それらのデータそのものや、データの並び順)が予め規定された閾値(例えば、75%)以上、適合していれば、一致したものとする。
【0066】
そして、S360では、S340にて仮登録された走行経路情報(新仮登録情報)を正式登録、言い換えれば、S350にて、規定項目が一致すると判定された走行経路情報を正式登録し、本走行経路記憶処理を終了した後、経路予測処理のS120へと戻る。つまり、一人の登録利用者が、同一な走行経路にて搭載車両を設定数プラス1回以上運転したことがあるものと、ナビゲーション装置1が認定した場合、その走行経路についての走行経路情報を正式登録する。
【0067】
なお、本実施形態において、正式登録とは、S340にて仮登録された走行経路情報(新仮登録情報)を登録済格納領域18aに格納し、新仮登録情報、及びS350にて新仮登録情報と規定項目が一致しているものと判定された全ての仮登録済情報を、仮登録格納領域18bから削除することである。また、正式登録された走行経路情報は、その走行経路情報中のカウンタを、設定数プラス1にセットするようにされている。
【0068】
一方、S350での判定の結果、新仮登録情報と規定項目が一致する仮登録済情報が、仮登録格納領域18b内に設定数未満しか存在していなければ、本走行経路記憶処理を終了して、経路予測処理のS120へと戻る。なお、S310での判定の結果、走行経路情報が作成中格納領域18cに格納されていない場合にも、本走行経路記憶処理を終了して、経路予測処理のS120へと戻る。
【0069】
つまり、本実施形態の走行経路記憶処理では、搭載車両が前回走行した時の走行経路に基づく走行経路情報を作成(より正確には、作成を完了)し、作成した走行経路情報を仮登録すると共に、その作成された走行経路情報が、既に仮登録されている設定数の走行経路情報と同一なものであれば、それらの同一な走行経路情報を正式登録している。
〈運転者特定処理について〉
次に、経路予測処理のS120にて実行される運転者特定処理について説明する。
【0070】
ここで、図4は、運転者特定処理の処理手順を示したフローチャートであり、図8は、運転者特定処理の実行時に、現利用者を特定するための手順を説明するための説明図である。
【0071】
この運転者特定処理は、経路予測処理のS120にて起動されると、まず、S210では、現時点でのミラーの角度、及びシートのポジション(以下、現ポジションと称す)を取得する。
【0072】
なお、具体的に、本実施形態において、取得されるミラーの角度、及びシートのポジションは、図8(A)に示すような、シートの車両全長方向の位置(図中、前後位置)、シートバックの傾き(図中、シート傾き)、ミラーのピッチ方向、及びヨー方向の角度(図中、ピッチ傾き、ヨー傾き)等である。
【0073】
続く、S220では、ボディECU42に特定情報が格納されているか否かを判定し、判定の結果、ボディECU42に特定情報が格納されていれば、S230へと進む。
そのS230では、ボディECU42に格納された特定情報の中から、一つの特定情報を抽出して、S240へと進み、S240では、S210で取得した現ポジションを、S230で抽出された特定情報中のミラーの角度、及びシートのポジション(以下、これらをポジション情報とする)と照合する。
【0074】
続く、S250では、S240にて照合した結果、現ポジションが、ポジション情報の値から予め規定された許容範囲内であるか否かを判定し、判定の結果、許容範囲外であれば、S260へと進む。
【0075】
具体的に、本実施形態では、現ポジションとして取得された各情報の全ての値が、ポジション情報として記憶されている各情報についての値からプラスマイナス5度未満であれば、許容範囲内と判断し、プラスマイナス5度以上であれば、許容範囲外であるものと判断するようにされている。
【0076】
そのS260では、ボディECU42に格納された全特定情報中のポジション情報が、S210で取得した現ポジションと照合されたか否かを判定し、判定の結果、全ポジション情報が照合されていなければ、S230へと戻り、S230からS250を繰り返す。
【0077】
一方、S260での判定の結果、現ポジションと全特定情報中のポジション情報との照合が済んでいれば、S270へと進む。また、S220での判定の結果、特定情報がボディECU42に格納されていない場合にも、S270へと進む。
【0078】
そのS270では、S210で取得した現ポジションを新たなドライバ情報と対応付けた新たな特定情報を作成し、その作成された特定情報をボディECU42に格納して、その後、S290へと進む。なお、このS270では、操作スイッチ群13を介してドライバ情報(より正確には、利用者の氏名等)の入力を受け付けるようにしても良い。
【0079】
具体的に、S210にて、図8(A)に示すような現ポジションを取得し、S220での判定の結果、S270へと進んだ場合、図8(B)に示すように、ドライバ情報(図中、ドライバー1)と対応付けた現ポジションを新たな特定情報として生成し、この生成した特定情報をボディECU42に格納する。また、S210にて、図8(A)に示すような現ポジションを取得し、S260での判定の結果、S270へと進んだ場合、図8(C)に示すように、ドライバ情報(図中、ドライバー3)と対応付けた現ポジションを新たな特定情報として生成し、この生成した特定情報をボディECU42に追加する。
【0080】
ところで、S250での判定の結果、現ポジションが、特定情報中のポジション情報の値から許容範囲内である場合、S280へと進み、そのS280では、S240にて、現ポジションと照合した特定情報中のドライバ情報を保持して、S290へと進む。
【0081】
即ち、図8(D)に示すように、二人の利用者に対応付けられた特定情報がボディECU42に格納されており、S240にて、二つの特定情報中のポジション情報を、図8(A)に示すような現ポジションと照合した結果、一人の登録利用者に対応付けられたミラーの角度、及びシートのポジションが、許容範囲内である場合には、その特定情報に対応付けられた登録利用者が現利用者であるものと判断している。
【0082】
そして、S290では、S280で保持されたドライバ情報、またはS270で新たに作成された特定情報中のドライバ情報を、走行経路情報におけるドライバ情報として、RAM20bに格納する。即ち、走行経路情報におけるドライバ情報が取得されることになる。
【0083】
その後、本運転者特定処理を終了して、経路予測処理のS140へと進む。
つまり、本実施形態の運転者特定処理では、運転席に着座した利用者がシートや、ミラーを調整することで設定される現ポジションを取得し、その取得した現ポジションをボディECU42に格納されている特定情報と照合している。そして、現ポジションと適合する特定情報に対応付けられた登録利用者を現利用者であるものと認定し、その現利用者についてのドライバ情報を有した走行経路情報が作成される。
〈予測経路抽出処理について〉
次に、経路予測処理のS160にて実行される予測経路抽出処理について説明する。
【0084】
ここで、図6は、予測経路抽出処理の処理手順を示したフローチャートである。
この予測経路抽出処理は、経路予測処理のS160にて起動されると、まず、S410では、先の運転者特定処理にてRAM20bに格納されたドライバ情報と対応付けられた走行経路情報群、即ち、現利用者に対応する走行経路情報群が、登録済格納領域18aに格納されているか否かを判定する。
【0085】
そして、判定の結果、現利用者についての走行経路情報群が登録済格納領域18aに格納されていれば、S420へと進み、現利用者についての走行経路情報群の中から、一つの走行経路情報を読み出す。
【0086】
続くS430では、S420で読み出した走行経路情報中に、先の自車位置算出処理で算出した現在位置と一致する位置情報(即ち、リンクデータ、もしくはノードデータ)が含まれているか否かを判定し、判定の結果、走行経路情報中に現在位置と一致する位置情報が含まれていれば、S440へと進む。
【0087】
なお、本実施形態では、現在位置から予め規定された規定範囲内であることを示すリンクデータ、もしくはノードデータが、走行経路として含まれていれば、現在位置と一致する位置情報が含まれているものと判断する。
【0088】
そして、S440では、S430で判定の対象とした走行経路情報に、予測経路の候補であること示す候補指標を付与してS450へと進む。なお、候補指標が付与された走行経路情報を予測経路候補と称す。
【0089】
続く、S450では、現利用者についての走行経路情報群中の全走行経路情報を読み出して、それぞれの走行経路情報に対してS430での処理を実行したか否かを判定し、判定の結果、全走行経路情報に対して処理を実行していなければ、S420へと戻る。そして、現利用者についての走行経路情報群の中から、S430での処理を未だ実行していない走行経路情報を読み出す。
【0090】
なお、S430での判定の結果、走行経路情報中に現在位置と一致する位置情報が含まれていない場合にも、S420へと戻る。つまり、この場合には、S420にて読み出した走行経路情報が予測経路として不適切であるものと判定して、新たな走行経路を読み出す。
【0091】
一方、S450での判定の結果、現利用者についての走行経路情報群中の全走行経路情報に対して処理を実行していれば、S460へと進む。
そして、S460では、予測経路候補が複数存在するか否かを判定し、判定の結果、予測経路候補が単数であれば、S480へと進む。
【0092】
そのS480では、S440にて予測経路候補と判定された走行経路情報を予測経路として抽出して、その後、本予測経路抽出処理を終了して、経路予測処理のS170へと戻る。より正確には、予測経路候補中の走行経路を予測経路として認定する。
【0093】
なお、S460での判定の結果、予測経路候補が複数であれば、S470へと進み、そのS470では、カウンタの値が最も大きい予測経路情報、即ち、走行回数が最も多い走行経路情報を予測経路として抽出する。
【0094】
その後、本予測経路抽出処理を終了して、経路予測処理のS170へと戻る。
つまり、本実施形態における予測経路抽出処理では、記憶装置16の登録済格納領域18aに格納され、運転者特定処理にて特定された現利用者に対応する走行経路情報の中から、予め規定された条件を満たすものを予想経路として抽出している。
〈動作例〉
次に、車載システムの動作例について説明する。
【0095】
ここで、図10は、車載システムの動作例を説明するための説明図である。
なお、図10に示す動作例では、二人の利用者(図中、利用者A,利用者B)が登録利用者となった上で、搭載車両を共有して使用しており、利用者Aが自宅から施設Cへと移動する際に搭載車両を使用し、利用者Bが自宅からの経路が一部重複する施設D,Eへと移動する際に、搭載車両を使用することを想定している(以下、使用状況下とする)。
【0096】
そして、この使用状況下では、記憶装置16の登録済格納領域18aには、利用者Aを登録利用者とした走行経路群として、自宅から施設Cへと向かう走行経路(走行経路C)についての走行経路情報が、利用者Bを登録利用者とした走行経路群として、自宅から施設Dへと向かう走行経路(走行経路d)、自宅から施設Eへと向かう走行経路(走行経路e)についての走行経路情報が格納されることになる。ただし、走行経路dは、走行経路eと経路の一部が重複し、さらに、走行経路cは、走行経路eよりも短い区間にて走行経路dと経路の一部が重複する。なお、走行経路cについての走行回数は8回であり、走行経路dについての走行回数は4回であり、走行経路eについての走行回数は6回であるものとする。
【0097】
このような使用状況下にて、利用者Bが、目的地設定処理の実行指令を入力することなく、自宅から施設Eに向かって搭載車両を運転する時、経路予測処理を実行中のナビゲーション装置1は、利用者Bを現利用者として認識する。この場合、図10(A)に示すように、搭載車両が自宅から施設Cへと向かう道路の分岐点(以下、第一交差点とする)までを走行中であったとしても、利用者Bを登録利用者とした走行経路群の中から走行経路情報が抽出されることになり、走行回数が多い走行経路eについての走行経路情報が予測経路として抽出される。さらに、図10(B)に示すように、搭載車両が第一交差点を通過した後も、利用者Bを登録利用者とした走行経路群の中から、走行回数が多い走行経路eについての走行経路情報が予測経路として抽出される。
【0098】
したがって、このような状況下では、利用者Bが自宅を出発してから施設Eに到着するまで、予測経路抽出処理で抽出された走行経路eが経路利用処理にて報知されることになる。
【0099】
なお、本実施形態における経路予測処理のS110が本発明の経路情報生成手段、及び経路記憶手段に相当し、経路予測処理のS120が本発明の特定手段に相当し、経路予測処理のS160が本発明の予測経路導出手段に相当する。
[第一実施形態の効果]
以上、説明したように、本実施形態の経路予測処理では、新仮登録情報と規定項目が一致する仮登録済情報が、仮登録格納領域18bに設定数以上格納されていれば、今サイクルで作成された新仮登録情報を正式登録する。これと共に、目的地設定処理が起動されること無く、経路予測処理が続行(即ち、搭載車両が運転)されると、現利用者に対応付けられ、かつ正式登録されている走行経路情報の中から、搭載車両の現在位置と一致する位置情報を含む走行経路情報を予測経路として抽出している。
【0100】
したがって、本実施形態のナビゲーション装置1によれば、現利用者に対応付けられた走行経路情報の中から予測経路と抽出するため、予測経路の導出精度を向上させることができる。
【0101】
特に、本実施形態にナビゲーション装置1によれば、新仮登録情報と規定項目が一致する仮登録済情報が設定数以上である場合に、新仮登録情報を正式登録しているため、登録利用者が設定数以上移動した(即ち、よく利用している)経路の中から、予測経路が抽出されることになり、予測経路の導出精度をより確実に向上させることができる。
【0102】
これらの結果、ナビゲーション装置1によれば、目的地が未設定であっても、経路利用処理にて、現利用者が望む目的地までの予想経路が報知される可能性が高くなるため、利用者の利便性を向上させることができる。
【0103】
なお、本実施形態のナビゲーション装置1では、搭載車両の利用者が運転席に着座し、シート及びミラーを調整することで取得される現ポジションと、ボディECU42から取得したポジション情報とを照合することで、現利用者を特定している。
【0104】
このため、ナビゲーション装置1によれば、搭載車両の利用者が必要以上にボタン操作等を行うこと無く、現利用者を特定することができ、利用者にとって利便性の良い装置を提供することができる。
[第二実施形態]
次に、第二実施形態について説明する。
【0105】
第一実施形態に示した車載システムと、第二実施形態における車載システムとでは、記憶装置に格納されるデータと、CPUが実行する運転者特定処理が異なるのみである。このため、第一実施形態と同様の構成及び処理については、同一符号を付して説明を省略し、第一実施形態とは異なる記憶装置16に記憶されるデータ、及び運転者特定処理を中心に説明する。
【0106】
本実施形態における記憶装置16のデータ格納領域17は、地図データ、案内用の音声データ、音声認識データ、表示装置14にユーザーインターフェース画面をするための表示データ等が予め記憶するための領域の他に、登録利用者の中から現利用者を特定するためのドライバ情報を格納するドライバ情報格納領域を有している。
【0107】
つまり、本実施形態における記憶装置16は、走行経路情報を格納する情報格納領域18の他に、ドライバ情報を格納するためのドライバ情報格納領域を有している。
なお、ここで言うドライバ情報とは、登録利用者の個人情報(氏名等)と、登録利用者毎に割り当てられる固有の番号とを対応付けたものである。
〈運転者特定処理について〉
次に、本実施形態における運転者特定処理について説明する。
【0108】
ここで、図5は、第二実施形態における運転者特定処理の処理手順を示したフローチャートである。
この運転者特定処理は、経路予測処理のS120にて起動されると、まず、S1210で、少なくとも一つのドライバ情報が、ドライバ情報格納領域に格納されているか否かを判定し、判定の結果、ドライバ情報が格納されているものと判定された場合、S1220へと進む。
【0109】
そのS1220では、搭載車両の利用者に、ドライバ情報を選択(以下、この選択を情報選択をする)させるための情報選択画面(以下、ドライバ情報選択画面とする)を表示する。そして、ドライバ情報選択画面を介して情報選択が受け付けられると、S1230へと進む。
【0110】
なお、情報選択画面とは、操作スイッチ群13(主としてタッチパネル)を介して入力を受け付けるために表示装置14に表示されるユーザーインターフェース画面である。
具体的に、本実施形態におけるドライバ情報選択画面は、図7(A)に示すように、搭載車両の利用者自身に情報選択させるため、ドライバ情報格納領域に格納されている各ドライバ情報に対応し、ドライバ情報毎に設けられたドライバ名欄101と、ドライバ情報(以下、未登録情報とする)を新たにドライバ情報格納領域に格納するための未登録欄102とを表示するドライバ情報表示欄100を備えている。そして、本実施形態では、ドライバ情報表示欄100の中から、選択された一つのドライバ名欄101、もしくは未登録欄102を情報選択の結果として受け付ける。
【0111】
続く、S1230では、S1220にて受け付けた情報選択の結果が、未登録欄102以外、即ち、ドライバ名欄101であるか否かを判定し、判定の結果、ドライバ名欄101であれば、S1240へと進む。
【0112】
そのS1240では、S1220にて選択されたドライバ名欄101に対応するドライバ情報をドライバ情報格納領域から読み出し、さらに、その読み出したドライバ情報を、走行経路情報におけるドライバ情報としてRAM20bに格納する。即ち、選択されたドライバ名欄101についての登録利用者を現利用者として認定している。
【0113】
そして、その後、本運転者特定処理を終了し、経路予測処理のS130へと戻る。
なお、S1210での判定の結果、ドライバ情報格納領域にドライバ情報が格納されていないものと判定された場合、またはS1230での判定の結果、S1220にて受け付けた情報選択が未登録欄102であるものと判定された場合には、S1250へと進む。
【0114】
そのS1250では、新たにドライバ情報を作成するために、利用者の個人情報(氏名等)等を入力させる情報選択画面(以下、ドライバ情報登録画面とする)を表示装置14に表示する。そして、ドライバ情報登録画面を介して個人情報が受け付けられると、S1260へと進む。
【0115】
具体的に、本実施形態におけるドライバ情報登録画面は、図7(B)に示すように、利用者の個人情報が入力される個人情報入力欄105と、個人情報の入力が完了したことを示す「完了」ボタン106とを少なくとも備えている。なお、本実施形態では、「完了」ボタン106が押下された時点で、個人情報入力欄105されている情報を利用者の個人情報として受け付ける。
【0116】
続く、S1260では、S1250で受け付けた利用者についてのドライバ情報を作成し、その作成したドライバ情報をドライバ情報格納領域に格納する。そして、S1250で受け付けた利用者を現利用者として認定し、本ステップ(S1260)で作成したドライバ情報を、走行経路情報中のドライバ情報とするようにRAM20bに格納する。
【0117】
そして、その後、本運転者特定処理を終了し、経路予測処理のS130へと戻る。
[第二実施形態の効果]
以上、説明したように、本実施形態の運転者特定処理によれば、利用者がボタン操作等の単純な行動をとるだけで、現利用者を特定することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
【0118】
上記実施形態におけるドライバ特定処理では、ボディECU42に格納されているポジション情報と、現ポジションとの照合、もしくは搭載車両の乗員が操作スイッチ群を操作することにより、現利用者を特定していたが、現利用者を特定する方法は、これらに限るものでない。例えば、画像処理部30での画像処理結果(即ち、撮影画像を特徴点リストとの照合結果)に従って、現利用者を特定するようにしても良い。この場合、上記実施形態の車載システムからパーツ制御部40が省略されていても良い。
【0119】
また、第二実施形態における運転者特定処理では、現利用者を特定する方法として、搭載車両の乗員に操作スイッチ群13を操作させることを行ったが、この時、搭載車両の利用者毎に割り当てられたID、及びパスワードを入力させるようにしても良い。ただし、この場合、利用者毎に割り当てられたID、及びパスワードが、予め記憶装置16内に記憶されている必要がある。また、このような方法により現利用者を特定するのであれば、車載システムからパーツ制御部40、及び画像処理部30の両方を省略しても良い。
【0120】
そして、運転者特定処理で実行される現利用者の特定方法が、パーツ制御部40に格納されている情報のみを用いるもの(即ち、第一実施形態における運転者特定処理)であれば、車載システムから画像処理部30を省略しても良い。
【0121】
また、上記実施形態における経路利用処理では、予測経路抽出処理で抽出された予測経路の報知を行ったが、経路利用処理として実施される内容は、経路の報知に限るものではない。例えば、VICS等から交通情報を受信し、予想経路上に交通障害(例えば、渋滞等)が生じている場合、迂回路を検索して、その迂回路を報知することでも良いし、いわゆるハイブリッド車両や、電気自動車に車載システムが搭載されている場合には、予想経路上における上り区間(上り坂)、下り区間(下り坂)を導出して、それらの区間で充放電のタイミングを制御することでも良い。
【0122】
さらに、上記実施形態の経路利用処理では、予測経路抽出処理で抽出された予測経路に従って(即ち、目的地が未設定の場合にのみ)実行されていたが、経路利用処理が利用する経路は、これに限るものではなく、目的地設定処理が実行され、さらに、経路設定処理にて設定された経路に従って、経路利用処理がなされていても良い。
【0123】
また、上記実施形態の予測経路抽出処理では、今サイクルで認定された現利用者と、登録済格納領域18aに格納されている走行経路情報中のドライバ情報とが一致し、さらに、ドライバ情報が一致する走行経路情報の中から、現在位置を示す位置情報が含まれている走行経路情報を予測経路候補としていたが、予測経路候補として認定するための条件は、これに限るものではない。例えば、搭載車両が出発した今サイクルでの出発時刻と、走行経路情報中での出発時刻が一致することが加えられていても良いし、さらに、その他の条件が加えられていても良い。
【0124】
なお、上記実施形態における走行経路情報は、出発地、出発日時、目的地、走行経路、カウンタ、ドライバ情報を含むものであるが、これらに加えて、搭載車両が運転された曜日が平日であるか休日であるかを示す指標や、搭載車両が運転された曜日そのものを含めても良い。この場合、走行経路情報を仮登録するための条件である規定項目に曜日を含めても良いし、さらに、予測経路候補として認定するための条件として、今サイクルでの曜日と、走行経路情報中での曜日とが一致することを加えても良い。
【0125】
このように、予測経路候補として認定するための条件に、これらを加えることにより、予測経路の導出精度を、より精度を向上させることができる。
また、上記実施形態における走行経路記憶処理では、新仮登録情報と規定項目が一致する仮登録済情報が、仮登録格納領域18bに設定数以上格納されていれば、新仮登録情報を正式登録していたが、正式登録する走行経路情報を決定する方法は、これに限るものではない。例えば、仮登録済情報のうち、新仮登録情報と規定項目が一致するものが設定数以上あれば、規定項目が一致する全ての仮登録済情報を正式登録するようにしても良し、新仮登録情報と仮登録済情報との規定項目が一致する度に、規定項目が一致したと認定された仮登録済情報のカウンタをカウントアップし、カウンタが設定数に達した時点で、その仮登録済情報を正式登録するようにしても良い。
【0126】
特に、後者の場合、規定項目が一致している走行経路情報を、複数個仮登録しておく必要が無いため、異なる走行経路についての走行経路情報を仮登録しておくことができ、より多くの走行経路情報を正式登録することができる。
【0127】
さらに、上記実施形態における走行経路記憶処理では、作成中格納領域18cに格納されていた走行経路情報を仮登録した後、その仮登録した走行経路情報(即ち、新仮登録情報)を正式登録するか否かを判定したが、仮登録、正式登録の方法、手順は、これに限るものではない。例えば、作成中格納領域18cに格納されている走行経路情報が、正式登録に必要な条件を満たすか否かを判定し、条件を満たせば、仮登録することなく正式登録し、条件を満たさない時にのみ仮登録するようにしても良い。
【0128】
このようにすれば、走行経路情報を必要以上に仮登録することが無くなり、走行経路情報を無駄に転送する必要が無くなるため、処理を高速に実施することができる。
ところで、上記実施形態における登録済格納領域18aには、走行経路情報が登録利用者毎に分類して格納されていたが、正式登録された走行経路情報は、このように格納されたものに限るものではなく、例えば、登録利用者毎に分類すること無く、様々な登録利用者についての走行経路情報が格納されていても良い。
【0129】
なお、上記実施形態における走行経路記憶処理では、搭載車両が前回運転された時の経路についての走行経路情報を作成したが、走行経路情報を作成する方法は、これに限るものではない。例えば、図9に示すような情報選択画面を表示装置14に表示して、操作スイッチ群13を介して利用者に入力させた情報に基づいて、走行経路情報を作成するようにしても良い。
【0130】
具体的には、図9(A)に示すような走行経路情報を作成するか否かを選択させるための情報選択画面(以下、作成選択画面とする)を表示装置14に表示し、その作成選択画面にて走行経路情報を作成する旨の選択を受け付けた場合、図9(B)に示すような出発日時、出発曜日、出発地、目的地等を入力させるための情報選択画面(以下、項目入力画面とする)を表示装置14に表示する。さらに、項目入力画面を介して入力された、出発日時、出発曜日、出発地、目的地等を受け付けると、図9(C)に示すような出発地と、目的地との間の通過すべき交差点等(以下、通過点とする)を指定するための情報選択画面(以下、通過点入力画面とする)を表示装置14に表示する。そして、通過点入力画面を介して通過点の入力を受け付けると、図9(D)に示すような、情報選択画面を介して入力を受け付けた走行経路情報の内容を表示装置14に表示し、その内容を利用者に確認させる。そして、その後、入力された内容にて、走行経路情報を作成して登録済格納領域18aに格納する。
【0131】
また、上記実施形態におけるナビゲーション装置1は、自動車に搭載されていたが、自動車に搭載されたものに限らず、二輪車に搭載されたものでも良いし、利用者が移動する際に持ち運び可能なように構成されたものでも良い
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】車載システムの概略構成を示したブロック図である。
【図2】経路予測処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図3】走行経路記憶処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図4】第一実施形態における運転者特定処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図5】第二実施形態における運転者特定処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図6】走行経路予測処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図7】第二実施形態の運転者特定処理において、表示装置に表示される画面の一例である。
【図8】第一実施形態の運転者特定処理において、ドライバを識別する手法を説明するための説明図である。
【図9】走行経路記憶処理の変形例を説明するための説明図である。
【図10】ナビゲーション装置の動作例を示した説明図である。
【図11】従来技術の課題を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0133】
1…ナビゲーション装置 5…位置検出器 6…GPS受信機 7…ジャイロセンサ 8…地磁気センサ 9…距離センサ 10…Gセンサ 11…リモコン受信部 12…送受信機 13…操作スイッチ群 14…表示装置 15…音声出力部 16…記憶装置 17…データ格納領域 18…情報格納領域 18a…登録済情報格納領域 18b…仮登録情報格納領域 18c…作成中情報格納領域 20…制御装置 20a…ROM 20b…RAM 20c…CPU 30…画像処理部 40…パーツ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地を設定する目的地設定手段と、
現在位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段で検出された現在位置から、前記目的地設定手段で設定された目的地までの経路を導出する経路導出手段と
を備えた経路導出装置であって、
前記位置検出手段で検出された現在位置の履歴に従って、当該経路導出装置が移動した経路を示す経路情報を生成する経路情報生成手段と、
予め登録されている複数の利用者の中から、当該経路導出装置を利用している利用者である現利用者を特定する特定手段と、
前記経路情報生成手段で生成された経路情報を、前記特定手段で特定された現利用者を表す識別情報と対応付けて記憶する経路記憶手段と、
前記目的地設定手段にて前記目的地が未設定である場合、前記経路記憶手段に記憶されている経路情報の中から、前記特定手段で特定された現利用者に対応付けられた経路情報を、前記現利用者が移動しようとしている経路である予測経路として抽出する予測経路導出手段と
を備えることを特徴とする経路導出装置。
【請求項2】
前記経路記憶手段に記憶されている経路情報の中に、前記位置検出手段で検出された現在位置の履歴と一致するものが存在するか否かを判定する判定手段を備え、
前記経路記憶手段は、
前記判定手段にて一致するものと判定された回数が予め規定された規定回数以上であるか未満であるかを識別可能な形式にて、前記経路情報を記憶することを特徴とする請求項1に記載の経路導出装置。
【請求項3】
前記特定手段は、
前記経路記憶手段に記憶されている識別情報の中から、一つの情報を選択させ、その選択された識別情報に対応付けられた前記利用者を前記現利用者として特定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の経路導出装置。
【請求項4】
前記特定手段は、
前記利用者毎に予め設定された認識情報を格納する認識情報格納手段と、
外部から取得した情報である入力情報と、前記認識情報格納手段に格納されている認識情報とを照合することにより、前記現利用者を特定する照合手段と
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の経路導出装置。
【請求項5】
前記認識情報格納手段に格納された認識情報は、前記利用者に付与された固体識別情報であることを特徴とする請求項4に記載の経路導出装置。
【請求項6】
前記認識情報格納手段に格納された認識情報は、前記利用者の身体的特徴を表す情報であることを特徴とする請求項4に記載の経路導出装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の経路導出装置と、
前記経路導出装置に備えられた予測経路導出手段にて導出された予測経路、もしくは前記経路導出手段で導出された経路に従って、車両に備えられた車載装置を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする車両制御装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の経路導出装置と、
前記経路導出装置に備えられた予測経路導出手段にて導出された予測経路、もしくは前記経路導出手段で導出された経路を報知する報知手段と
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−109275(P2009−109275A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−280453(P2007−280453)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】