説明

試料処理システム

【課題】 効率的な被験物のハンドリング、処理、及び分析を可能にする装置及び方法を提供する。
【解決手段】 化学試料及び/または生体試料をハンドリング及び処理するシステムの一実施形態に基づき、基板と、化学試料及び/または生体試料をするために基板上に形成された液貯めと、バーコードまたは他の適切な装置などのエンコーダとを含むマイクロチャンバを提供する。エンコーダは、基板及び/または液貯めの少なくとも1つの特性を記述する情報を符号化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学試料及び/または生体試料のハンドリング及び処理に関する。
【背景技術】
【0002】
過去10年ほどの間、研究者達は、タンパク質及びタンパク質をコードするDNA/RNAメッセージを解析する疾病診断のための分子技術を発展させてきた。これらの発展により、病因及び疾病の早期発見への新たな洞察及び付随する潜在的な治療上の手応えは向上してきた。科学者達は、ゲノム科学を通じて、染色体異常及び遺伝的異常がヒトの疾病の根源であることを特定した。染色体異常及び遺伝的異常には、染色体の数及び構造の変化、遺伝子の増幅及び欠失、特定の遺伝配列内での突然変異を含む広い範囲の不規則さが含まれる。これらの染色体変化が癌の進行に不可欠でありかつ癌検出の最も重要なマーカであることは、科学的な証拠が示唆している。分子診断を行う研究室では、長い間、原始的な手動の扱いにくい技術が用いられてきたが、多くの場合、得られる結果は再現性が低くかつ不正確であった。今日でさえ、ほとんどの分子及び細胞ベースの診断システムには、超並列スケール解析をコスト効率よく実施できない時代遅れで統合されていない技術が用いられている。ゲノム科学革命が、薬剤の発見及び開発において標的バリデーションに用いる潜在的マーカに対する要求を加速させたことによって、システム能力は更なる圧力にさらされている。結果的に、追加の自動化及び並行処理により、効率的な被験物のハンドリング、処理、及び分析が可能になると考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
化学試料及び/または生体試料をハンドリング及び処理するシステムの一実施形態に基づき、基板と、化学試料及び/または生体試料をするために基板上に形成された液貯め(reservoir)と、バーコードまたは他の適切な装置などのエンコーダとを含むマイクロチャンバを提供する。エンコーダは、基板及び/または液貯めの少なくとも1つの特性を記述する情報を符号化する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
ポストゲノム時代の難題を解決し、臨床診断及び創薬開発を加速するため、化学試料及び/または生体試料などの試料の処理を自動化する試料処理システムの実施形態を開示する。試料処理システムは、DNAマイクロアレイ、タンパク質マイクロアレイ、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)、in situハイブリダイゼーション(ISH)アッセイ、免疫組織化学(IHC)試料、染色、及び画像解析などの適用形態において、完全ウォークアウェイ型の(walk-away)、工業規模の、能率化した、標準化された試料処理及び検査を複数の試料に対して同時に可能にする。
【0005】
本明細書中に開示された試料処理システムは、(a)個々のスライドの温度制御、(b)数ナノリットル(νl)から数ミリリットル(ml)まで広範囲の試薬量の分注(dispensing)、(c)少量の試薬に対する微量定量プレート容量、(d)液貯めカバー及びカバースリップの自動化された載置及び取外し、(e)ユーザの介入を最低限に抑えたウォークアウェイ型オートメーション、(f)複数の試料処理システム間でのプロトコル、試薬、及びスライドに対するバーコード及びRFID(Radio Frequency Identification:無線による識別)による追跡、(g)複数のスライドまたは基板に対する独立した、環境的に制御された処理、(h)試薬温度制御、(i)温度過昇防止及び制御、(j)試薬/プローブ容器における液面検出、(k)可変量の物質を分注するための様々なサイズの使い捨てピペット先端部の使用、(l)1若しくは複数の試料処理システムへの集中型のユーザ・インターフェイスなどの機能を実行することが可能である。試料処理システムは、デオキシリボ核酸(DNA)及びタンパク質マイクロチップを処理する能力と、組織アレイ、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)、in situハイブリダイゼーション(ISH)アッセイ、免疫組織化学(IHC)試料など複数の試料を異なるプロトコルを用いて同時に処理する能力とを備えることも可能である。
【0006】
常温及び常湿以下及び/または以上で化学的、生物学的、ゲノム科学、プロテオミクス、組織学、及び/または細胞学アッセイなどの適切な処理を行うことができるマイクロチャンバを生成し、それによって試料処理のための密閉形微視的環境を生成するように、試料処理システムを構成することもできる。
【0007】
システムの他の機能によって、非有毒廃棄物からの有毒廃棄物の自動的分離、スライドの装填及び取出し、スライド処理の優先順位付けが可能になる。
【0008】
図1Aを参照すると、基板102と、1若しくは複数の試薬及び/または化学試料及び/または生体試料などの試料110を受容するために基板102上に形成された液貯め104と、バーコード106とを含むマイクロチャンバ100の一実施形態が示されている。基板102及び/または液貯め104の少なくとも1つの特性を記述する情報を符号化するために、基板102上にバーコード106などのエンコーダを形成することができる。バーコード106に加えて、またはそれに代えて、他の適切なエンコーダ装置を用いることができることに留意されたい。
【0009】
試料処理システムは、バーコード106をスキャンしてマイクロチャンバ100の種々の特性を識別するように構成されることが可能である。一部の実施形態においては、バーコード106は、とりわけ、液貯め容積、液貯めサイズ、液貯め形状、液貯め深さ、液貯めの数、基板材料、基板の電気的性質、基板の色、基板に付着した成分の存在及び/または性質、及び/または試料の種類などの適切な情報を符号化する。
【0010】
液貯め104は、基板102上に形成された囲い(barrier)108を用いて作製されることができる。囲い108は、特定の面積または容積を含み持つように選択された形状、サイズ、及び高さを有する。一部の実施形態においては、予め載せられている試料110を保持する基板またはスライド上に囲い108を形成することができるが、試料を載せる前または後に基板102上に囲い108を形成することもできる。囲い108は、エポキシ、ワックスフィルム(例えばパラフィルム)、テフロン(登録商標)、及び/または油などの適切な材料または物質を用いて形成されることがある。囲い108は、粘着テープ、アニーリング、インク(例えばテフロン(登録商標)インク)、塗料、及び/または堆積など適切な方法を用いて載せられることもある。一部の実施形態においては、囲い108は、液貯め104内に無水物質のみならず含水物質を含めるために、疎水性の材料または物質から作製されることができる。一部の実施形態においては、バーコード106には、囲い108のサイズ、及び/または液貯め104の周囲に囲い108を生成するために用いられるシール装置またはシール剤に関する情報が含められることがある。
【0011】
液貯め102及び囲い108は、密閉形微視的環境を形成するように液貯め102が覆われるとき、液貯め102において気泡を減少させるかまたは排除さえするように構成されることができる。そのような構成は、液貯め102において物質を平らに分布させるのみならず、あるプロセスまたは適用形態において用いられる試薬の量を減少させることもできる。
【0012】
図1Bを参照すると、液貯め124の周囲の囲い108が基板122の凹みとして形成されているマイクロチャンバ120の別の実施形態が示されている。液貯め124の形状、サイズ、及び深さは、特定の容積を含み持つようにを選択可能である。種々の流速及び凝固時間で異なる材料の堆積を可能にし、囲い108を生成するために用いられる物質の粘度に基づいて囲い厚さを決定するように、囲いの堆積速度のプログラム制御を実行することができる。
【0013】
図1Cを参照すると、化学試料及び/または生体試料などの試料を収容するために基板142上に形成された複数の液貯め144A〜Dを含む別のマイクロチャンバ140の一実施形態が示されている。液貯め144A〜Dは、同一の形状、サイズ、及び深さで、同一の容積を含み持つものとして描かれている。他の実施形態においては、例えば図1Dに示すように、液貯め164A〜Fは、形状、サイズ、深さ、及び/または容積が異なることがある。
【0014】
種々の実施形態において、基板102、122、142、162は、ガラス、例えば、ガラス皿、スライド、顕微鏡スライド、深皿などから形成されることがある。熱伝導性材料、導電性または非導電性材料、圧電材料、シリコン材料、ポリマー材料など、他の適切な基板材料を用いることもできる。
【0015】
図2Aを参照すると、基板202と、液貯め204と、液貯め204を密閉しかつ試料を処理するための微視的環境を形成するように基板202上の適所に配置されることができるカバー206とを含むマイクロチャンバ200の一実施形態が示されている。カバー206は、液貯め204及び/または囲い108(図1A)の外周を覆うように構成されたサイズ及び形状を有する、カバースリップなどの適切な装置であり得る。例えば図2Bに示されるようなマイクロチャンバ220の別の実施形態においては、カバー226は、液貯め204を密閉するように構成されたキャップであり得る。種々の実施形態において、カバー206、226は、ガラス、プラスチック、硬質プラスチック、ポリマーなどの適切な材料、及び/または物質の凝固または乾燥させた層から形成された層などの1若しくは複数の層から作製される。
【0016】
カバー206上に形成されたコーティング208を更に含むマイクロチャンバ200の一実施形態を図2Cに示す。図2Cには、カバー206の端部付近にコーティング208を有するカバー206の拡大図が書き入れられている。コーティング208は、隣接するカバー206が互いに接着することを防止する助けとなるように用いられることができ、塗料、金属、粉末、積層材、箔などの適切な材料または物質であり得る。コーティング208は、カバー206上の適切な位置に塗布されることができ、カバー206の位置及び向きの自動検出を可能にする特性を有することができる。例えば、コーティング208は、コーティング208が電子的に検出されるようにする伝導特性及び/またはコーティングが光センサにより検出されるようにする光学的性質を有することができる。一部の実施形態においては、コーティング208が外周の1若しくは複数の部分またはカバー208上の他の適切な位置の付近に認識可能なパターンで施されるとき、カバー206の位置及び向きが決定され得る。一部の実施形態においては、コーティング208は、囲い108(図1A)の少なくとも一部を形成するように構成されることもできる。信号処理システム(図示せず)は、センサ信号に基づきカバー206の位置及び向きを決定するように構成されることができる。試料処理システムは、位置及び向き情報を用いてカバー206を要望どおり配置及び位置決めすることができる。
【0017】
図3を参照すると、基板302と、化学試料及び/または生体試料などの試料を受容できる基板302上に形成された液貯め304と、RFIDタグ306とを含む別のマイクロチャンバ300の一実施形態が示されている。RFIDなる語は、無線周波信号を用いて同一性、位置に関する情報、及びマイクロチャンバ300に関する他の特性を記述する情報を与えることを表している。基板302に結合されたRFIDタグ306は、基板302及び/または液貯め304の少なくとも1つの特性を記述する情報を含むRF信号310を送信することができる。例えば、RFIDタグ306は、マイクロチャンバ300に対する一意の識別子、液貯め容積、液貯めサイズ、液貯め形状、液貯め深さ、液貯めの数、基板材料、基板の電気的性質、基板の色、囲い108(図1A)の特性、基板302に付着または固定された成分及び試料の存在及び/または性質などの少なくとも1つの情報項目を符号化することができる。RFIDタグ306の送信範囲にあるRFIDレシーバ308は、RFIDタグ306によって送信される信号310を検出し、処理システムにおいてマイクロチャンバ300の在庫、構成、位置、現在の使用状態などマイクロチャンバ300の適切な諸態様を追跡する情報を使用することができる。
【0018】
図4を参照すると、基板402と、囲い408と、囲い408に密閉された液貯め404とを含むマイクロチャンバ400が示されている。基板402をハンドリングのために試料処理システムに挿入または載置する前に、試料410を基板402に載せることができる。囲い408は、特定の容積を包含するように選択された形状、サイズ、及び高さに作製されることができる。結果的に、予め載せられている試料410の一部が囲い408の外に置かれることがある。或いは、囲い位置、サイズ、形状、厚さ及び/または容積が試料処理システムによって制御されて、予め載せられている化学試料及び/または生体試料410の付近で基板402上に囲い408を形成することができる。化学試料及び/または生体試料における1若しくは複数の関心領域に対応する1若しくは複数の液貯めを形成するべく、囲い408の特性が、ユーザ・インターフェイスを介して受信された指示及び命令(コマンド)に従い、ユーザにより制御されるようにすることもできる。
【0019】
試料処理システムは、単一の囲い408及び単一の液貯め404、または同一または異なる形状及びサイズを有する複数の囲い及び対応する複数の液貯めを生成するように制御されることができる。一部の実施形態においては、二重の囲い408が用いられる。二重囲いの間または囲いの外側または内側に封入剤を加えることができる。二重囲い408の間、及び/または囲い408の内側または外側でシール装置またはシール剤を用いることができる。
【0020】
図5Aを参照すると、基板502基板502上に形成される液貯め504と、液貯め504を含み持つように基板502に固定されることができるカバー506と、ベシクル(小胞)508とを含むマイクロチャンバ500の一実施形態が示されている。ベシクル508は、カバー506に取り付けられるかまたは一体形成されることができ、試薬などの物質を含むことができる。
【0021】
カバー506中のベシクル508を図5Bに示す。このとき、カバー506は物質を含むように適合されている。ベシクル508は、試料への物質の適用が要求されるまで試薬などの物質を特定の量だけ確実に含み持つように作製される。ベシクル508中の物質を試料にかけることができるようにするためにベシクル508を適時に開くかまたは破れるように更に適合させることができる。例えば、一部の実施形態においては、液貯め504中の物質と接触しているときにベシクル508を溶解可能にすることができる。ベシクル508は、基板502と接触したら破裂するように構成されることがある。別の例において、カバー506が基板502上に載置されるとき、ベシクル508の一部を切断する鋭い表面が基板またはカバー上に形成されることがある。一部の実施形態においては、ベシクル508は、液貯め504中の物質と化学的に反応する際に特定の温度に到達した時点で溶解する材料で、または他の適切な方法で、作製されることができる。他の実施形態においては、カバー506は、カバー506が液貯め504の適所に配置されるとき液貯め504中の物質同士を結合する物質で被覆されることができる。
【0022】
カバー206、226、506は、試料処理システムに対する要求に応じて、異なる形状、サイズ、色、不透明度、または他の特定の性質を有し得る。例えば、いくつかの処理では、特定の波長を有する光に液貯め204、304、404、504の内容物を曝露することを要求されることがある。特定の波長の光が液貯め204、304、404、504の内容物に到達することができるように、カバーの何枚かをフィルタとして構成することができる。更に、処理中に、例えば特定の性質を有するカバーが処理の特定段階の間に要求されるが処理の他の段階には適切でないときに、カバー206、226、506を変更することができる。カバー206、226、506は、適切な材料にすることができ、更に積層、使い捨て、再使用可能、洗浄可能、及び/または乾燥可能にすることができる。
【0023】
図6A〜6Cを参照すると、複数の試料の処理を同時にかつ個々に制御するように適合された試料処理システム600の複数の図が示されている。例示の試料処理システム600は、カバー載置及び取外し能力、試薬の精密な吸引及び分注、マイクロチャンバ602に対する個別の温度制御を備えた、内蔵型の自動化されたシステムである。
【0024】
一部の実施形態においては、試料処理システム600には、台座(platform)630と、台座630に保持されるかまたは台座630に結合されることができ、複数の試薬容器644を保持するように適合されたラック642とが含まれる。ラック642は、試薬を異なる選択された温度で維持するための1若しくは複数の個々に制御可能発熱体を有して構成されることができる。試料処理システム600はまた、図2Cにおけるマイクロチャンバ200など複数のマイクロチャンバは、異なる温度、光、及び/または湿度レベルなどの異なる環境条件に独立的に維持するように構成されることも可能である。
【0025】
一部の実施形態においては、ロボット装置640は、台座630に対して相対的に1、2、及び/または3次元に位置決め可能な可動アーム614に取り付けられる。ロボット装置640は、異なる型のアタッチメントを受容して、とりわけ、カバーの握持及び解放、図2Aのカバー206及び液貯め204などの液貯めからのカバーの載置及び取外し、物質の装填及び分注、図1Aの囲い108などの囲いを生成するための封入剤の装填及び分注、マイクロチャンバ内容物の混合、マイクロチャンバ602の洗浄、マイクロチャンバ602の乾燥など種々の異なる操作及び機能を実行するように構成されることができる。
【0026】
一部の実施形態においては、ロボット装置640には、1若しくは複数のサイズのカバーを液貯め上に小出し(dispense)してマイクロチャンバ602を形成するように適合されたカバーハンドリング装置606が含まれる。カバー収容箱605及び/または試料処理システム600内またはその付近の他の適切な位置から束ねられていない(loose)カバーを回収するようにカバーハンドリング装置606を適合させることができる。ロボット・ヘッド640には、定量ポンプ、真空ポンプ、ケーブル列(cable train)、及びロボット・ヘッド640を制御するための構成部品及び装置を含むプリント回路基板を更に含めることができる。ロボット・ヘッド640には、リー(Lee)ポンプ、真空ポンプ、光センサ、コイルラッチ式ソレノイド、SMI水平スライド、SMC真空スイッチ、バルブ、イグス社のエナジーチェーン(Igus e-chain)を組み込むこともできる。
【0027】
カバー収容箱605によってカバーが1枚ずつ小出しされることが可能になる。カバー収容箱605は、詰め替え可能にしてもよく、アルミニウム、ステンレス鋼、プラスチック、または他の適切な材料から作製することができる。一部の実施形態においては、カバー収容箱605は、カバーのハンドリングを容易にするようにばね付勢されるか或いは別な方法で構成されることができる。
【0028】
更なる実施形態においては、可動カバーは、1若しくは複数の基板に隣接するラック642を有してまたはラック642に取り付けられて形成されることができる。独立的に制御されるアクチュエータを用いて、または適切に構成されたロボット装置640によって、カバーを液貯め上の適所に配置しかつそこから取り外すことができる。試料の処理前及び/または後に可動カバーを洗浄及び/または乾燥するようにロボット装置640または他の適切な機構を構成することができる。カバーを同一または異なる型のカバーと交換することができ、スライドヒンジ、アコーディオン形状、スライディング(引いて開ける形)、及び/または可欠テープなどの適切な形状因子を用いて実施することができる。
【0029】
試料処理システム600は、マイクロチャンバ602または試料処理システム600の他の位置でカバーの位置及び向きを検出するように1若しくは複数のセンサを有して構成されることができる。一部の実施形態においては、センサの1若しくは複数を可動アーム614及び/またはロボット装置640上または内部に配置することができる。可動アーム614及び/またはロボット装置640と同じ場所に配置することに加えて、またはそれに代えて、不動位置にセンサを配置することもできる。
【0030】
一部の実施形態においては、試料処理システム600には、マイクロチャンバ602において1若しくは複数の試薬などの物質を分注するように適合された物質分注装置604を含めることができる。カバーハンドリング装置606は、物質分注装置604と共に操作し、処理中の適切な時期に液貯め上へのカバーの載置及び取外しを自動で行うことができる。
【0031】
物質分注装置604及びカバーハンドリング装置606など試料処理システム600における構成部品の操作及び機能を制御する論理命令を実行するためにコントローラ608を試料処理システム600に含めることができる。試料処理システム600において構成部品を操作しかつマイクロチャンバ602において微視的環境を制御するようにコントローラ608を適合することもできる。特定のプロトコル及び処理に対応するプログラミングされた論理命令は、特定の時間に取られる動作、とりわけ、マイクロチャンバ602上へのカバーの載置、マイクロチャンバ602からのカバーの取外し、試薬の加熱または冷却、指定された試薬のマイクロチャンバ602への分注、マイクロチャンバ602の加熱または冷却、及び/またはマイクロチャンバ602及び/またはカバーの洗浄などを指定することができる。例えば、ユーザ・インターフェイスを介して特定の処理を特定のマイクロチャンバ602またはマイクロチャンバ602群と結び付けることができる。プロセスは、試料を含み持つ液貯めへの第1の試薬の分注、液貯め上へのカバーの載置及び封止によるマイクロチャンバ602の形成、マイクロチャンバ602からのカバーの取外し、マイクロチャンバ602からの試薬の洗浄、マイクロチャンバ602の乾燥、マイクロチャンバ602への第2の選択された試薬の分注、マイクロチャンバ602の再度のカバー付け、及び種々の動作の選択的繰り返しを指定することができる。
【0032】
図7を参照すると、骨組702及び小室704に密閉された内部小室環境における湿度を調整する湿度調整装置706を含む試料処理システム700の一実施形態が示されている。湿度調整装置706は、独立的に操作できるか、またはコントローラ608または他の適切な制御装置により試料処理システム600の他の構成部品の操作と組み合わせて制御されることができる。通常、試料処理システム600中の湿度は、マイクロチャンバ602の内容物が蒸発しないように役立つレベルまで調整されることができる。しかしながら、いくつかの例では特定のマイクロチャンバまたはマイクロチャンバ602群において被験物に対して湿度を制御することができる。例えば、コントローラ608は、カバーが適所にないとき、マイクロチャンバ602の1若しくは複数において内容物を露出させる前または露出中に、システムマイクロチャンバ708内で湿度を調整することができる。
【0033】
図8A〜8Dを参照すると、図6A〜6Cのカバーハンドリング装置606として用いることができる種々の装置の実施形態が示されている。ロボット・ヘッド804にはエフェクタ806が結合されている。1若しくは複数のディスペンサ802は、1若しくは複数の異なるサイズまたは他の特性のカバーを小出しすることができる。ロボット・ヘッド804は、エフェクタ806がディスペンサ802からカバーを回収することができるように、ディスペンサ802の付近に移動するように適合される。図2Aにおける基板202などの基板へのカバーの載置及び取外しを含む複数の機能を実行するようにエフェクタ806を作動させることができる。
【0034】
カバー・ハンドリング・システム820の一実施形態を図8Bに示す。カバー・ハンドリング・システム820には、カバーを握持及び解放する真空パッドエフェクタ824を含む真空システム822が含まれる。真空システム822には、水分離器826、真空センサ828、真空ポンプ830、真空バッファー832及び/または空気弁834を含めることができる。真空センサ828は、信号をコントローラ608(図6A)に供給してカバー・ハンドリング・システム820の操作を制御するように構成することができる。
【0035】
真空センサ828が圧上昇を示すとき、コントローラ608における論理は、エフェクタ824の開口部を介して真空ポンプ830により真空圧が及ぼされる当該開口部をカバーが閉塞していると仮定している。カバーを適所に載置した後、真空ポンプ830の電源を切って空気弁834を開き、正の空気圧が真空パッドエフェクタ824からカバーを押して取り外すことができるようにする。この操作により、真空パッドエフェクタ824へのカバーの接着が防止される。
【0036】
カバーを握持及び解放する電磁式アタッチメント装置842を更に含む電磁エフェクタ840の一実施形態を図8Cに示す。そのような実施形態において、カバーは、1若しくは複数の磁気部分を有して構成される。例えば、カバーは、磁気塗料またはコーティング、ケミカルコーティング、導体、箔、または他の適切な材料を有して構成されることがある。カバー同士が接着しないように材料を型押または別な方法で構成することができる。電磁式アタッチメント装置842を操作し、カバー上で磁気材料を引き付け及び反発する正及び負電場を発生させることができる。
【0037】
カバーを握持及び解放する機械的グリッパ装置862を更に含むエフェクタ860を有する一実施形態を図8Dに示す。カバーのハンドリングを容易にするために、グリッパ装置862に当てものをするかまたはグリッパ装置862をゴムまたは他の適切な物質でコーティングすることができる。
【0038】
種々の実施形態において、コントローラ608は、ロボット・ヘッド804及びエフェクタ806、824、842、862の操作を制御する。コントローラ608によって実行されるプログラムコードは、試料または基板を乱すことなく基板からのカバーの取外しを制御するように適合される。一部の実施形態においては、エフェクタ806、824、842、862及びロボット・ヘッド804は互いに独立して動くように構成することができる。エフェクタ806、824、842、862に加えて、またはそれに代えて、他の適切な装置を利用してもよい。
【0039】
図6A及び6Bをを参照すると、一部の実施形態においては、ピペット先端部626をオイルペンとして用い、ピペット先端部アダプタ652でピペット先端部626を掴持することができる。正確な量の封止物質を拾い上げるために、オイルなどの封止物質の液貯めにピペット先端部626を浸すことができる。ロボット装置640を動かすことにより、封止物質をプログラミングされたパターンで分注することができる。ピペット先端部626は、使用後に廃棄できる。
【0040】
他の実施形態においては、試料処理システム600に封止アセンブリ650が含まれることがある。図9A及び9Bを参照すると、図9Aは、封止アセンブリ650をロボット装置640へのアタッチメントとして示している。図9Bは、ロボット装置640とは無関係に構成された封入剤アセンブリ650の一実施形態を示している。封止アセンブリ650には、封入剤ペン(シーラントペン)902と、封入剤ペン902に結合された封入剤液貯め904と、封入剤バルブ・コントローラ908と、囲い108(図1A)などの囲いを液貯め104の周囲に形成するか及び/または液貯め上でカバーを封止するべく封入剤のパターンを選択的に射出するために操作される封入剤ペンバルブ906とが含まれることがある。封入剤ペン902には、注射器や針などの用途向アタッチメントを含めることができる。封入剤液貯め904には、封止オイル、ワックス、ポリマー、または適切な物質などの適切な封止材料が含まれる。封入剤バルブ・コントローラ908は、正確な封入剤フロー制御を容易にするため、制御された頻度でのバルブ906の操作を可能にする。
【0041】
封入剤バルブ・コントローラ908は、封入剤の流速及び/または流量の制御を可能にする。封入剤ペン902は、ポリプロピレン、ステンレス鋼、テフロン(登録商標)、デルリン(登録商標)、または他の適切な材料から作製することができる。封入剤は、永久的封止または非永久的封止を形成することができるが、どちらが形成されるかは用いる封入剤による。特定の例において、特定のポリマーなどの封入剤材料を用いて、特定の温度以上で封止を形成しかつ指定温度以下で封止を破るか、或いはその逆を行うことができる。
【0042】
コントローラ608は、封止アセンブリ650を制御して、閉じ込められた気泡を減少させるかまたは排除しながらマイクロチャンバ602を封止することができる。例えば、閉じ込められた気泡が逃げられるようにするために封入剤に開口部を残すなどして気泡がマイクロチャンバから流出することを可能にする構成に封入剤を位置決めすることができる。
【0043】
試料処理システムは、微量の選択されたプローブを吸引し、基板上の疎水性囲いなどの囲いによって密閉された試料または囲いなしの基板上の試料にその微量の選択されたプローブを分注することができる。図10A〜10Eを参照すると、例示の試料処理システムにおいて用いられるように適合された試薬分注装置1000の一実施形態が模式的に描かれている。図10Aは、ロボット装置640に取り付けられた分注装置1000の一実施形態を示す。図10Bは分注装置1000を単独で示した、より詳細な図面である。図10Cは、ロボット装置640に取り付けられた試薬先端ヘッドの側面図である。図10Dは、試薬先端ヘッドの断面図である。図10Eは、ピペット先端部アダプタを示す断面図である。試薬分注装置1000には、基板上の化学試料及び/または生体試料に液体を選択された容積範囲で分注する液体分注装置1002が含まれ、これは選択された液体を0.1ulの低容積で一貫して分注する能力を含む。試薬分注装置1000には、液体分注装置1002に結合されたピペット先端部ハンドリング装置1004が更に含まれ、これは複数の異なるサイズのピペット先端部から選択されたピペット先端部を介して微量の選択された液体を吸引及び分注する。
【0044】
特定の実施形態においては、ピペット先端部ハンドリング装置1004は複数のピペット先端部サイズを取り扱うように構成され、そのような複数のサイズには、数百乃至数千マイクロリットルのサイズ範囲を有する第1のサイズと、数十乃至数百マイクロリットルのサイズ範囲を有する第2のサイズとが含まれる。
【0045】
試薬分注装置1000は、洗浄ヘッド1006とブローヘッド1008とを更に含むことができる。洗浄ヘッド1006は、ピペット先端部ハンドリング装置1004に結合され、複数の選択されたバルク溶液を種々の制御された容積で試料基板に供給するように構成される。特定の実施形態においては、洗浄ヘッド1006は、数十乃至数百マイクロリットル(μl)の範囲でバルク溶液を供給する。ブローヘッド1008は、ピペット先端部ハンドリング装置1004に結合され、例えば試料から余分な液体を取り除くために空気または任意の気体を試料にプログラム可能に(programmably)吹き込むように構成される。
【0046】
例示のピペット先端部ハンドリング装置1024は、Z方向の運動を遂行するZヘッドの形でロボット装置640に取り付けられているが、2テーパ(two-taper)デザインを有する先端部アダプタを使用することで、2つの異なるサイズのピペット先端部を交換可能に使用することができる。このデザインは、先端部アダプタ1026が2つ以上のピペット先端部サイズを拾い上げることができるようにし、0.lulから1000ulまたはそれ以上の範囲での正確な分注を可能にする。先端部アダプタ1026は、異なるサイズの先端部バレル(barrel)に適合させるための複数のテーパを有することができる。先端部との接触状態を判定するために、光電先端部センサ1028が用いられる。
【0047】
例示の洗浄ヘッド1006は、ある処理によって選択された容積で6つの異なるバルク溶液を供給することができる。ブローヘッド1008は、処理の次の過程に備えて基板を乾燥させる。吸引システムは、0.5マイクロリットル(μl)乃至1ミリリットル(ml)の量を一貫して吸引及び分注することができる。一部の実施形態においては、レーザセンサを用いてピペット先端部を検出することができる。
【0048】
封入剤ペン1010は、選択された量の封入剤を試料基板上にプログラミングされたパターンでプログラム可能に分注するように構成される。マイクロチャンバ・カバーを封止するために封入剤を用いることができる。
【0049】
試薬ヘッド1012は、ピペット先端部ハンドリング装置1004に結合され、数サブマイクロリットル(μl)乃至数ミリリットル(ml)の範囲で試薬量を試料基板に供給するよう適合にされている。
【0050】
一部の実施形態においては、試薬分注装置1000は、試料基板と連動して動くことが可能な、比例積分微分(PID)動作、比例積分(PI)動作、または他方式動作のコントローラヘッドなどのロボット・ヘッドに取り付けられることができる。封入剤ペン1010をピペット先端部ハンドリング装置1004に結合し、選択された量の封入剤を試料基板上にプログラミングされたパターンでプログラム可能に分注するように適合することができる。マイクロチャンバ・カバーを封止するために封入剤を用いることができる。
【0051】
例えば、試薬分注装置1000は、複数の基板を保持するように構成された不動の台座を含む試料処理システムにおいて用いられることができる。可動ロボット・ヘッドは、液体分注装置1002及びピペット先端部ハンドリング装置1004に結合されることができる。ロボット・ヘッドは、基板と連動して動き、基板を自動的に処理して選択された微量の液体を均一に吸引及び分注するようにプログラム可能である。別の実施形態においては、台座を保持する基板は台座を動かしていることがあり、可動ロボット・ヘッドは可動基板と連動して動く。
【0052】
典型的な一適用形態において、試料処理システムにおけるコントローラは、液体分注装置1002及びピペット先端部ハンドリング装置1004を制御するようにプログラミングされるかまたは制御されることができる。コントローラは、微量の流体または試薬/プローブの吸引と、基板上で試料を含む囲いによって制限される領域におけるその微量の流体または試薬/プローブの分注を制御する。同様に、コントローラは、微量のプローブの吸引と、囲いなしの基板上でのその微量のプローブの分注とを制御することができる。
【0053】
図6A〜6Cを参照すると、アクティブ加熱及び冷却コンポーネントを有する温度制御アセンブリ610を試料処理システム600の一部の実施形態に含めることもできる。コントローラ608または他の適切な装置を結合し、温度制御アセンブリ610を操作して、マイクロチャンバ602における温度環境をプロトコルの中に特定段階の選択的な加熱及び冷却によって制御することができる。マイクロチャンバ602の温度は、特定のマイクロチャンバ602またはマイクロチャンバ602群に対して選択された処理またはプロトコルによって指定されたように個々にまたは集合的に制御可能である。
【0054】
温度制御アセンブリ610には、複数のスライドまたは比較的平らな基板、例えばスライドグラス、アレイシリコンまたはガラスチップ、ポリマー/プラスチック基板などの平らな熱伝導性基板に対するアクティブ加熱及び冷却コンポーネントを含めることができる。個々の加熱及び冷却位置を独立的に制御することができる。複数の温度制御素子1100を含む温度制御アセンブリ610の種々の実施形態を図11A〜11Gに示す。台座630は、複数の温度制御素子1100に接触して複数の基板を保持する能力を有する。台座630を試料処理システムから取り外し、スライドを保管するために用いることができる。台座630は、基板からマイクロチャンバ602を取り除く間に基板をしっかり保持しかつ熱対流を減少させるかまたは最小にする材料から作製することができる。
【0055】
温度制御アセンブリ610は、急速温度応答及び個々の加熱及び冷却位置の高い可制御性を可能にすることができる。急速温度制御は、非常に短い持続温度過程を伴う処理段階を可能にする。加熱及び冷却素子、基部、及び熱交換器の例示の組合せは、例えば−4℃から+110℃のハイレンジの動的温度制御と、隣接する位置間の無視できるクロストーク(cross-talk)を可能にする。例示の温度制御アセンブリ610はまた、複数の多様な用途を同時に実行することを可能にする。
【0056】
温度制御アセンブリ610は、発熱体が取り付けられる比較的薄いベースプレートを有することがある。ベースプレートは、平面上にフィンが取り付けられた効率的なヒートシンクとして機能する。特定の温度制御のインプリメンテーションには、固体状態センサフィードバックを伴うアクティブ加熱及び冷却による個別のスライド温度制御及びサイクルと、共に2分以下の急速加熱サイクル及び急速冷却サイクルと、大気温度から110℃までの運転温度と、2℃以下の素子間のクロストークと、端部から中心までヒータ表面を横断しての18℃の均一性とを含めることができる。例えば、アクティブ冷却を行う熱電加熱器/冷却器(TEC)を用いた例示のシステムは、−4℃〜110℃の温度範囲を達成することができる。他の実施形態においては、適切な温度仕様が実現されることがある。
【0057】
図11Aは、温度制御基部アセンブリ1104の平面図及び断面図を示す。温度制御基部1104は、1若しくは複数の個々に制御された温度モジュールを有する。ヒータ・アセンブリは、スライドグラスなどの基板または熱伝導性基板などの平らな基板を加熱または冷却するように構成される。例示の実施形態において、温度制御基部1104は、熱交換器として機能する一体型加熱フィンを有する。
【0058】
図11Bは、温度制御基部1104及びそこに含まれている温度制御素子1100のアレイの斜視図である。温度制御基部1104は、アルミニウムまたは他の適切な材料から作製されることがあり、組立部品に組み込み可能な冷却フィンを用いて製造されることがある。温度制御基部1104はまた、流体の封じ込め及び排水を可能にすることができる。複数のヒータ・アセンブリを温度制御基部1104に組み立てることができる。
【0059】
温度制御アセンブリ610には、複数の温度制御素子1100を含めることができる。個別の温度制御素子1100には、対応する基板に接触するように構成された熱伝導性の温度適用表面(temperature application top)1102が含まれる。適切な温度制御素子1100の例には、抵抗加熱器と、加熱と冷却の両方を行うことができる熱電冷却器(TEC)とが含まれる。
【0060】
温度制御アセンブリ610には、複数の個別の温度制御素子1100に結合された温度制御基部1104が更に含まれる。温度制御基部1104は、通常、ポリプロピレン、カイナー(Kynar)(登録商標)、テフロン(Teflon)(登録商標)、フルオロポリマー、アルミニウム、ステンレス鋼などの温度及び化学抵抗性ポリマーまたは金属から作製される。温度制御基部1104は、プロセス流体に対する排水トレイとしても機能し得る。
【0061】
温度制御アセンブリ610には、熱伝導性金属板1106と、温度検出器1108と、抵抗加熱器または熱電加熱器1110と、個別の基板温度制御素子1100を熱的、化学的、及び電気的に絶縁する気密ハウジング1112とを含めることができる。
【0062】
温度制御アセンブリ610には、温度制御基部1104に取り付けられた排水トレイ1114を更に含めることができる。廃液を重力流または切替弁及びポンプシステムによって処理し、危険な廃液フローと無害な廃液フローとを分離することができる。
【0063】
再び図6A〜6Cを参照すると、コントローラ608は、温度制御アセンブリ610からのセンサフィードバックに基づいて、台座630の個々の基板位置に適用される温度を制御することができる。コントローラ608により行うことができる種々の温度制御操作には、例えば、異なる基板において同時に行われる温度制御されたハイブリダイゼーションの実行及び染色、DNA及びタンパク質マイクロチップの自動処理の制御、組織アレイの自動処理の制御、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)、in situハイブリダイゼーション(ISH)、免疫組織化学(IHC)試料、ユーザが決定した基板温度及びインキュベーション時間の自動制御が含まれる。コントローラは、試料に対して種々の処理の組合せを行うことができる。他の可能な操作には、温度過昇防止及び安全管理の自動制御、個別の基板の選択された温度設定値へのアクティブ加熱及び冷却の制御、マイクロチャンバの高温への自動アクティブ加熱及び冷却の制御及び流体のかなりの量を失うことのない選択された時間の間の温度保持が含まれる。
【0064】
例えば、温度制御モジュール1100を温度制御基部1104内一体形成することによって、或いは、例えば、ねじ、ボルト、クリップ、留め金、または他のアタッチメント装置または取付装置などの結合具を用いて温度制御モジュール1100を取り付けることによって、複数の個々に制御可能な温度制御素子1100を温度制御基部1104に結合することができる。
【0065】
例示の温度制御モジュール1100は、例えば温度制御素子または温度適用素子(temperature application element)とも呼ばれ、これは一般的には熱伝導性材料から作製され、隣接する温度制御基部1104を取外し可能に位置決めするために適合されることがある。
【0066】
一部の実施形態においては、温度適用素子1100は、温度制御基部1104に配置されたソケットまたはコネクタにプラグ接続可能または挿入可能に入れることができるように構成されることができる。そのような実施形態において、温度適用素子1100には、温度制御基部1104上で対応するコネクタまたはソケットに接続するプラグまたはコネクタが更に含まれる。
【0067】
オプションであるが、一部の実施形態においては、温度制御基部1104の単一位置に対する個々の温度制御モジュール1100には、基板上のマイクロチャンバに混合を誘発する1若しくは複数のバイブレータ1126を更に含まれることがある。種々の実施形態において、バイブレータ1126は、温度制御素子1100中に埋め込むか、温度制御素子1100に取り付けるか、温度制御素子1100から離して適所に配置することができる。バイブレータは、機械的発振器、電気的発振器、圧電素子、超音波パルス装置、熱の適用に基づき振動を生じさせる装置、及び/または他の適切な装置であってよい。
【0068】
図11Gを参照すると、圧電式ミキサまたはバイブレータ機能を含む別の温度制御素子実施形態1140が模式的に描かれている。温度適用表面1142には、圧電基板1146に転写、型押、エッチングされたか或いは埋め込まれた材料から作製されたインターデジタルトランスデューサ(IDT)1144が含まれることもある。一部の実施形態においては、温度制御基部1104の単一位置に対する個々の温度制御モジュール1140は更に、混合機能を可能にすることがある。圧電式ミキサ1148は、IDT1144に印加された高周波(RF)電圧が表面音波を生成し、温度制御位置に位置決めされたマイクロチャンバの内容物を混合するために用いることができる共振周波数を生じさせるように、表面音波(SAW)技術に基づき機能する。
【0069】
温度制御基部1104は、排液口1118を有する流体封じ込め容器を形成する外周側面を有するトレイ1114として構成されることができる。温度制御基部1104は、例えば、ポリプロピレン、カイナー(登録商標)、テフロン(登録商標)、フルオロポリマー、アルミニウム、及びステンレス鋼から選択された温度及び化学抵抗性ポリマーまたは金属を含む適切な材料から作製することができる。熱交換器1116は、例えば付着または一体化により基部に結合される。
【0070】
温度制御基部1104には、複数の温度制御モジュール1100が保持される。単一の加熱及び冷却モジュール1100の断面図を図11Cに示す。例示の実施形態において、温度制御基部1104の単一位置に対する個々の温度制御モジュール1100には、温度及び化学抵抗性材料から作製された基部1120と、ベースプレートに組み込まれ、基部1120の材料から作製された熱交換器1116と、基部1120に結合された断熱・化学抵抗性材料から作製された取付部材1122と、取付部材1122に結合され、温度及び化学抵抗性材料から作製された1若しくは複数の密封ガスケット1124とが更に含まれる。基部1120は、温度制御基部1104を形成する構造材料である。
【0071】
例示の温度制御モジュール1100には、熱伝導性材料から作製されかつ温度制御基部1104に結合された温度適用温度制御素子1100と、温度適用表面1102に固定された加熱/冷却装置1110と、例えば温度適用表面1102に形成された1若しくは複数の温度センサ1108とが更に含まれる。
【0072】
種々の実施形態において、熱交換器1116は、冷却フィン、液体クーラー、ヒートシンク、熱交換コイル、冷却ループ、放熱体などの形態及び機能であることがある。
【0073】
温度制御基部1104と、温度適用表面1102を備えた温度制御素子1100との斜視図であって、温度制御アセンブリ610から高い位置に示して密封ガスケット1124及び加熱/冷却装置1110が見えるようにしたものを図11Dに示す。類似の斜視図であって、温度適用表面1102、密封ガスケット1124、及び加熱/冷却装置1110を備え、異なる高さで示して温度制御基部1104の構造形態が見えるようにしたものを図11Eに示す。
【0074】
カプトン発熱体1110を用いた温度制御素子実施形態1100の上面図及び断面図を図11Fに示す。センサ1108は、熱伝導性エポキシによりセンサの空洞内にカプセル化されている。他の実施形態では、アクティブ冷却を支援する素子を用いることがある。
【0075】
より具体的な例示的実施形態において、温度制御アセンブリ610は、複数の温度制御モジュール1100を有する温度制御基部1104を含むことがある。基部1120の単一位置に対する個々の温度制御モジュール1100には、取付部材1122と、1若しくは複数の密封ガスケット1124と、温度適用表面1102と、加熱/冷却装置1110と、1若しくは複数の温度センサ1108とを含めることができる。セラミック、バイトン(登録商標)、カイナー(登録商標)、PEEK(登録商標)、テフロン(登録商標)などの断熱・化学抵抗性材料から取付部材1122を作製することができる。1つの加熱/冷却素子位置に対して1つの取付部材1122が含まれる。密封ガスケット1124は、取付部材1122の周囲に結合され、フッ素ゴム、バイトン(登録商標)、または他の熱及び化学抵抗性材料から作製される。各位置に対して1若しくは複数のガスケット1124を含めることができる。温度適用表面1102は、温度制御基部1104の上にあってよく、セラミック、アルミニウム、黄銅、銅、またはアルミニウム、黄銅または銅の合金などの熱伝導性材料から作製することができる。加熱/冷却素子位置に対して1つの温度適用表面1102が含まれる。加熱/冷却装置1110は、温度適用表面1102に固定されたペルティエ加熱/冷却装置、熱電冷却器(TEC)、または抵抗加熱器であることがある。温度センサ1108は、温度適用表面1102の空洞内に封止された集積回路(IC)センサ、熱電対、またはサーミスタ型温度センサであることがある。通常、各位置は単一の加熱/冷却装置1110を有する。
【0076】
例示の実施形態において、ヒータ・アセンブリには、アルミニウム、銅、または黄銅から作製されるような熱伝導性金属板と、温度検出器と、抵抗加熱器または熱電加熱器とが含まれる。構成部品は、熱導体及び絶縁体でもある温度及び化学抵抗性化合物で封止、ポッティング(注封)または成形される。この実施形態には、スライドキャリア及び格子状囲いスライドが更に含まれることがある。アルミニウム製フレームまたは断熱プラスチック製インサートでスライドキャリアを作製することができる。インサートは、スライド間の熱的クロストークを減少させる。スライドキャリア及び囲いスライドは、システム作業スペースの適所に配置されることができる。
【0077】
図11A〜11Gと併せて図6A〜6Cを参照すると、コントローラ608は、温度制御アセンブリ610に通信可能に(communicatively)または制御可能に結合され、個別の温度制御素子1100及び対応する基板及び複数の基板位置の試料に対して温度を独立的に設定し、温度サイクルを制御する。
【0078】
コントローラ608は、試料処理システム600及び温度制御アセンブリ610を組み合わせて管理し、隣接する基板間のクロストークは無視できる程度で、複数の基板の個々の基板に対して同時に複数の多様な用途を独立的に実行する。この構造は、個別の温度制御モジュールにおける加熱及び/またはアクティブ冷却の独立プログラミングを可能にする。
【0079】
多数のスライドを処理するのであれば、種々のバッチ処理間にラン(run)を再始動する必要がない。現行のラン中に、処理済みのスライドを保持するスライドラックを取り外して、新たなスライドを保持するラックを導入することができる。さもなければ、ハンドリングの優先度が高いスライドを現行のランを中断することなくシステムに導入し、スライドが処理される前に完了させることができる。
【0080】
例示のシステムの別の実施形態に基づけば、コントローラ608は、複数の温度制御素子1100に対応する、複数の個別のチャネルを独立的に制御及び監視するために、温度制御アセンブリ610を制御する。図11A〜11Gに示す加熱冷却装置1100は、化学試料及び/または生体試料を保持する基板を受容するように構成され、コントローラ608は、平均温度と設定値間の誤差に比例する第1項と経時的な誤差の合計である第2項とに基づき比例積分(PI)動作を用いて加熱冷却装置1100における電流の大きさ及び方向を制御する。
【0081】
コントローラ608は、個別のチャネルに対して加熱冷却装置1100から温度測定値を読み、数百ミリ秒の範囲の時定数で温度測定値をサンプリングし、設定値と温度測定値間の差として誤差項を計算し、誤差項を用いて第1項と第2項を計算するという制御処理を実行する。
【0082】
特定の実装態様において、温度は1秒間に200回読まれ、40ワードの循環バッファに保存され、約200ミリ秒の時定数が得られる。1秒間に10回、制御処理をランし、温度の読みを直近の40回分について平均して温度Tを求める。他の実装態様において、適切なサンプリング頻度及び時定数を用いることができる。
【0083】
コントローラ608は、次式(1)に従って出力応答を計算する制御処理を実行することもできる。
【0084】
出力=(G×err)+(G×Ki×Σerr)
ここで、errは設定値から温度測定値を減じた値に等しく、Σerrは誤差の連続累計であり、Kiは乗算パラメータであり、Gは全体的なゲインのパラメータである。出力応答を指定の正の加熱限界と指定の負の冷却限界間の値に限定することができる。第1項(G×err)が正の加熱限界及び負の加熱限界の最大絶対値を超えたら、積分Σerrを零に設定することができる。一部の実施形態においては、errが選択された最後の(windup)閾値より大きいかまたは第2項(G×Ki×Σerr)が正の加熱限界及び負の加熱限界の最大絶対値を超えるかいずれかであれば、Σerrの加算を終了することによってオーバーシュートを減少させることがある。
【0085】
通常の操作において、平衡状態では、例えば誤差がごく僅かであれば、積分項が支配的である。設定値が変化するとき、比例項は急に非常に大きくなる。温度は、応答時間後にしか設定値に近付かない。応答時間中には、積分は、もしも増加が可能ならば、より大きくなり、温度が設定値を遥かに超えるようにさせて、大きなオーバーシュートに至らせることができる。不安定な状態を防止するため、誤差は大きいものの、積分を零にして積分の加算を終了する。
【0086】
コントローラは、グローバルコマンド及びチャネル特定コマンドを含む幾つかのコマンドを発行することによって温度制御アセンブリ610を操作する。グローバルコマンドには、電流読取りコマンド(read current command)及び電源オン/オフコマンドが含まれる。チャネル特定コマンドには、(1)温度設定値の設定、(2)温度の読取り、(3)出力のイネーブル/ディセーブル、(4)全チャネルの読取り、(5)比例積分(PI)パラメータの設定及びPIパラメータの読取りが含まれる。
【0087】
電流読取りコマンドは、測定された加熱/冷却装置コントローラの電流消費をアンペアで戻す。電源オン/オフコマンドは、電流状態によってパワーリレーをオン及びオフにする。パワーリレーは、加熱/冷却装置1110の出力部への電圧を制御する。出力のみがディセーブルされるので、パワーリレーがオフ設定になっているときであっても、温度読出しを含む全ての機能は操作可能である。
【0088】
設定温度設定値コマンドは、チャネルに対する標的温度を設定する。パワーリレーがオンであれば、チャネル出力はイネーブルされ、コントローラは設定値温度を達成及び維持しようと試みる。読取り温度は、単一のチャネル温度読出しを戻す。イネーブル/ディセーブル出力は、チャネル出力をイネーブルまたはディセーブルする操作を行う。ディセーブルにされた状態において、温度読出しはアクティブのままであり、設定値は変化することがあるが、電流は加熱/冷却装置1110を流れない。ディセーブルにされた状態において、温度は調整しない。全チャネル読取りコマンド(read all channels command)は、一度に全てのチャネルを読み取り、温度または設定値データのいずれかを含む大きなパケットを各チャネルに対するチャネル状態フラグと共に戻す。PI読取りパラメータは、要求されたPI制御アルゴリズムパラメータをリードバックする。PI設定パラメータは、PI制御アルゴリズムパラメータを指定値に設定する。パラメータには、全体的な比例項ゲイン(G)、積分項乗算係数(Ki)、最後の閾値(W)、正の閾値(M+)、負の閾値(M−)、設定値(SP)が含まれる。
【0089】
図12を参照すると、キャリアフレーム1202と、基板間の熱的クロストークを減少させる複数のインサート1204とを含む台座630の一実施形態が示されている。キャリアフレーム1202はアルミニウムなどの材料から作製され、インサート1204はアルミニウムまたは断熱プラスチックから作製される。
【0090】
基板またはスライドキャリアは、基板を温度適用表面に接触させて保持しつつ、複数の基板、例えば10枚のスライドを基板位置にまとめて載置することを可能にし、マイクロチャンバ・カバーの取外し中に基板がキャリアから引き抜かれることを防止する。台座は、一般的に、より効率的な温度制御のために熱対流を減少させるかまたは最小にする材料で作製される。
【0091】
再び図6A〜6Cを参照すると、試料処理システム600の一部の実施形態には、マイクロチャンバ602の内容物を集合的に及び/または個々に混合するように適合された1若しくは複数のミキサ612が含まれることがある。コントローラ608、または他の適切な混合制御装置を結合してミキサ612の操作を制御することができる。試料処理システム600において、環境混合システム658が実現されることがある。環境混合システム658には、マイクロチャンバ602内で環境を混合するように構成された試料処理システム600が含まれる。
【0092】
一部の実施形態においては、マイクロチャンバ602の近くに位置決め可能な振動モータ660を含めることができる。コントローラ608は、振動モータ660に通信可能に結合され、マイクロチャンバ602において振動を生じさせるように適合される。
【0093】
他の実施形態においては、ロボット装置640は、マイクロチャンバ602と連動して動くように適合され、部材、例えば、1若しくは複数のクッション付部材、針、ペン、ピペット、またはピペット先端部ハンドリング装置652に取り付けられた他の要素が、ロボット装置640に取り付けられる。コントローラ608は、マイクロチャンバ602において振動を生じさせるため、ある位置にロボット装置640を制御する。例えば、マイクロチャンバ・カバーに一度または繰り返しただ触れるだけで、微視的環境を通過して圧力パルスを送信することができる。
【0094】
更なる実施形態においては、マイクロチャンバ602の近くに位置決め可能な圧電変換器662が含まれることもある。コントローラ608は、圧電変換器662に通信可能に結合され、マイクロチャンバ602において振動を生じさせるように適合される。
【0095】
他の実施形態においては、温度制御アセンブリ610は、アクティブ加熱及び冷却能力を有し、基板付近に位置決め可能である。コントローラ608は、温度制御アセンブリ610を制御するものであり、温度サイクルによって微視的環境に動きを生じさせるようにプログラミングされる。
【0096】
マイクロチャンバ602の内容物を混合するのに、他の適切な振動技術及び装置を利用することができる。
【0097】
図6A及び6Bにおける試料処理システム600は、ロボット装置640及び他の内部部品、装置、部分が見えるように筐体なしで示されている。試料処理システム600の台座630上の構成部品付近の筐体664を図6Cに示す。オペレータが処理システム600の操作を見ることができるように、筐体664を透明な材料で製作することができる。筐体664はまた、マイクロチャンバ602の汚染防止にも役立ち、マイクロチャンバ602の微視的環境を制御するのにも役立つことがある。
【0098】
試料処理システム600の一部の実施形態において、ロボット・ヘッド640が使用済みピペット先端部626を処分することができるように、先端部使い捨てオリフィス622を含めることができる。処分されたピペット先端部626を入れておくために先端部使い捨てオリフィス622に隣接して先端部ごみ入れ624を配置することができる。処分されたピペット先端部626が積み重なったり使い捨てオリフィス622を妨害したりしないように手助けするために、先端部使い捨てオリフィス622の中心に水平バー628を配置することができる。流体を廃棄物容器に排出するために、排水溜め632を台座630の下の適所に配置することができる。
【0099】
試料処理システム600の一部の実施形態においてピペット先端部ホルダを含めることもでき、ピペット先端部ホルダは、ピペット先端部626のアレイを含み持つことができる1若しくは複数のピペット先端部ラック634A及び634Bを有して構成されることができる。試薬バイアルホルダ636は、ピペット先端部ラック634A及び634Bに隣接して示され、台座630に固定するかまたは台座630から取外し可能なように適合させることができる。
【0100】
試料処理システム600の一部の実施形態において、将来使用するための1若しくは複数の基板またはスライドを保持するためにスライドホルダ629を含めることもできる。使用済みの基板またはスライドを入れておく別のスライドホルダを含めることもできる。
【0101】
図13を参照すると、試料処理システムにおいて用いられる流体ハンドラ1300の一実施形態が概略的に示されている。流体ハンドラ1300には、流体分注装置1302及び液面検出器1304が含まれる。流体分注装置1302は、化学試料及び/または生体試料を取り扱うためのシステムにおいて作動する。流体分注装置1302は、1若しくは複数の選択された流体を選択された試料に分注するように適合されている。液面検出器1304には、真空検出器1306と圧力検出器1308の両方が含まれる。試薬中に気泡が形成され、それによって液面における検出が不確実になることを回避するために、真空システムを用いて試薬の液面を検知することができる。
【0102】
流体分注装置1302には、液面検出器1304に連通し、比較的大容量の低粘度流体に対する液面を測定するために真空検出器1306を選択的に操作するように適合されたコントローラ1310を更に含めることができる。同様に、コントローラ1304は、比較的低容量で高粘度の流体に対する液面を測定するために圧力検出器1308を選択的に操作する。
【0103】
流体ハンドラ1300には、真空源を生成するために循環される定量ポンプ1312と、圧力変化を検出するための真空スイッチ1314と、圧力の変化を示す信号を受信するように適合されたコントローラ1310が更に含まれる。流体ハンドラ1300には、ピペット先端部を含むピペットを操作するように適合されたロボット・ハンドラ1316を更に含めることができる。コントローラ1310は、流体容器へのピペットの下降と、ピペット先端部が容器中の流体表面に触れたときの圧力変化の検出時における真空スイッチ1314からの信号の受信と、圧力変化でのピペット位置情報の保存と、選択された流体量を吸引するためにピペットを動かす距離の決定とを含む制御操作を実行する。
【0104】
圧力検出器1308はまた、定量ポンプ1312及びコントローラ1310を、圧力変化の検出時に正圧を決定する圧力スイッチ1318と共に用いる。コントローラ1310は、液面を決定するために圧力を示す信号を受信する。コントローラ1310は、流体容器へのピペットの下降と、ピペット先端部が容器中の流体表面に触れるかまたはほとんど触れるときを決定するための正圧を示す圧力スイッチ1318からの信号の受信と、圧力変化でのピペット位置情報の保存と、選択された流体量を吸引するためにピペットを動かす距離の決定とを含む制御操作を実行する。
【0105】
流体ハンドラ1300には、少なくとも1つの試薬流体を化学試料及び/または生体試料に分注するように適合された試料処理システムを含めることができる。1若しくは複数の試薬/プローブ容器は、試料ハンドリング中に分注される流体を含み持つ。流体分注装置1302及び液面検出器1304を用いて試薬/プローブ容器における液面を決定することができる。
【0106】
コントローラ1310は、液体において気泡を減少させるかまたは排除するために真空検出器1306及び圧力検出器1308の操作から選択するように液面検出器1304を管理することができる。例えば、真空検出器1306を用いることによって比較的大容量の低粘度の流体に対して気泡形成が低減される。
【0107】
流体ハンドラ1300の別の実施形態によれば、試料処理システムは、化学試料及び/または生体試料に自動処理で少なくとも1つの選択された試薬をかけるように適合される。試料処理システムには、1若しくは複数の試薬/プローブ容器が含まれる。真空/圧力源1320は、試料処理システムに結合され、流体を分注するために用いられる。真空/圧力センサ1322は、試料処理システムに結合され、試薬/プローブ容器の状態を測定するために用いられる。液面検出器1304は、真空/圧力源1320、真空/圧力センサ1322、及び液面検出器1304と共に操作し、真空または圧力変化のいずれかに選択的に基づいて試薬/プローブ容器における液面を検出する。
【0108】
処理における毒性試薬は、廃棄物になり得る。処理する有毒廃棄物の量を減少させるために、有毒廃棄物を非有毒廃棄物から分離することができる。図14を参照すると、試料処理システムにおいて用いることができる廃棄物ハンドリングシステム1400の一実施形態が模式的に描かれている。廃棄物ハンドリングシステム1400には、基板上の化学試料及び/または生体試料に自動処理で少なくとも1つの選択された試薬をかけるように構成された試料処理システムと、廃棄物分離システム1402とが含まれる。廃棄物分離システム1402は、廃水をプログラム制御下で試料処理システムから複数の個別部分に振り向けるように適合される。
【0109】
廃棄物分離システム1402には、台座630と、台座630に結合されかつ出口1408を有する排水トレイ1406と、排水トレイ出口1408に結合された多方切換弁1410と、ポンプ1412と、排出ライン1414とが含まれる。ポンプ1412は、廃水をプログラム可能に分離する。
【0110】
試料処理システムと、多方弁1410と、ポンプ1412とにコントローラを結合することができ、試薬分注の実行及び廃水の分離を組合せ操作でプログラム可能に自動化するようにコントローラを適合させることができる。プロトコルによって特定されるケミカルに基づき、コントローラは、切換弁1410を切り換えて廃棄物を危険または無害廃棄物容器に方向付ける。ポンプ1412は、容器への廃棄物フローを補助する。コントローラは、試薬の分注及び洗浄など試料に関する他の操作に対する制御と共に非有毒廃棄物からの有毒廃棄物の自動分離を実行することができる。コントローラは、例えばソフトウェアコマンドを用いてバルブ1410を切り換えることによって、流体を再度方向付ける。例えば、コントローラは、特定の試薬の毒性に関する情報に基づき試薬の分注を制御することができる。既知の毒性試薬に関しては、コントローラにより多方弁1410を制御し、流体を毒性廃棄物容器へ方向付けることができる。同様に、非毒性試薬に関しては、コントローラにより多方弁を管理し、廃水を非毒性廃棄物容器へ方向付ける。別の適用形態においては、コントローラは、複数の試薬の試料への適用及び複数の廃水の異なる廃水容器への分離を組合せ操作で自動化することができる。
【0111】
一部の実施形態においては、図14と併せて図11A〜11Gを参照すると、廃棄物ハンドリングシステム1400には、複数の個別の基板温度制御アセンブリ1100に結合された温度制御基部1104と、温度制御基部1104に結合された排水トレイ1114とを更に含む台座630が含まれることがある。排水トレイ1114は、出口即ち水抜き1118を有する。多方弁1410は、排水トレイ出口1118に接続され、廃水を重力流によって制御可能に分離するべくプログラミングされることができる。
【0112】
試料処理システム600中の構成部品は、ロボットアーム640に対して相対的に特定の位置及び向きで配置されることができる。構成部品の構成は、ユーザ・インターフェイスを介してユーザによって特定されることができ、或いは、予めプログラミングされることがある。構成部品の位置及び向きを知っていれば、ロボット・ヘッド640の操作をより正確かつ効率的に行うことができる。その上、試料処理システム600の構成を、実行される特定の処理またはプロトコルに適合されるようにすることができる。例えば、オペレータは、とりわけ、特定のサイズ及び数のカバー、ピペット、マイクロチャンバ602、及び試薬を収容するように構成をカスタマイズすることができる。
【0113】
その上、一部の実施形態においては、試料処理システム600の構成部品に、エンコーダまたはRFIDタグ(構成部品の識別、台座630上の構成部品の位置、及びオペレータによって予めプログラミングされるかまたは入力される情報を要求することなく決定される構成部品に関するその他の特徴的な情報をもたらす)などの機能を含めることができる。コントローラ608は、この情報を用いて、試料処理システム600における他の構成部品に対して相対的にロボット装置640を正確に位置決め及び操作することができる。
【0114】
更に、試料処理システム600の構成部品には、バーコード、RFIDタグ、または試料処理システム600の内部またはその付近においてセンサ及び/または信号レシーバによって検出されることができる以外の他の識別子を含めることができる。コントローラ608または他の適切なコンピュータ処理装置には、構成部品の位置を追跡及び記録できる論理を含めることができる。例えば、1つの試料処理システム600から試薬容器644を取り、これを別の試料処理システム600に付けることがある。試薬容器644などの構成部品に識別子が含まれるならば、コントローラ608は構成部品を識別し、構成部品の新たな位置に関する情報をオペレータに与える。その上、構成部品が取り除かれたシステム600は、事象を検出することができ、構成部品の交換を要求する処理が選択されたとき、オペレータへのテキストメッセージまたは音声メッセージなどの適切な警告を発することができる。
【0115】
2つ以上の試料処理システム600をネットワークに結合し、相互に情報を授受するようにすることができる。各システム600からの情報を収集することができ、各処理システム600から及び/またはシステム600のネットワークと通信するように構成された他のシステムから、1若しくは複数のシステム600の操作に関するログ及び統計値が与えられるようにすることができる。システム600のネットワークを形成するために、適切な通信インターフェイス及びプロトコルを利用することができる。
【0116】
ロボット装置640を特定の位置に正確に位置決めするために摺動軌道台(sliding track)と共に作動するモータの動作によって、台630の上の異なる位置にロボット装置640を動かすことができる。X軸方向のX軸軌道台638は、装置の主たる長い横軸として示されている。単一のX軸軌道台638は、ベアリング軸及びブラケットのいずれかの端部で支持される。Y軸方向のY軸軌道台664により、ロボット・ヘッド640の2次元運動が可能になる。コントローラ、コンピュータ、または他の適切な装置によって操作されるモータによって軌道台638、664を動かすことができる。Z軸は、X軸及びY軸に直交している。追加のX軸軌道台638及びY軸軌道台664、または他の適切な構造を試料処理システム600に含めて、1若しくは複数の追加のロボット装置640が互いに無関係に動いて複数のチャンバ602の処理に必要な時間量を減少させることができるようにすることができる。
【0117】
気体供給コンジット及び液体供給コンジットの両方を含む可撓性の導線及びチューブをロボット装置640から適切な流体液貯め及び/または電子制御装置までつなぐことができる。供給コンジットは、適切に長くかつ可撓性がありかつ耐久性があり、種々のポンプから開始することができる。供給コンジットを、X軸軌道台638の片側上の可撓性ワイヤキャリアを通過させ、X軸軌道台638の上面でワイヤキャリアを通過させて、可動アーム614及びロボット装置640に導くことができる。
【0118】
例示のシステムにおいて、交流(AC)−直流(DC)の医療グレードの電力供給によって、試料処理システム600に電力を供給することができる。圧縮機及び送風機機能などの高出力操作以外のほとんどの機能を低電圧DC電力で作動させることができる。典型的な一実施形態において、空気圧縮機は、線形制御を用いたオープン風量0.7立方フィート/分(cfm)の送風機と、450−0mm/Hgの開状態の真空とにより、線形の調整された範囲の20.68〜41.37キロパスカル(kPa)(3〜6ポンド/平方インチ(psi))または他の適切な圧力を供給することがある。他の適切な圧縮機、送風機、及び真空仕様が実施に供されることもある。
【0119】
一部の実施形態においては、ロボット装置640には、比例積分微分(PID)または比例積分(PI)アルゴリズム及び/または他の処理制御アルゴリズムを用いて動作制御を行う閉ループまたは開ループ動作コントローラが含まれることがある。一部の実施形態においては、ロボット装置640は、X軸及びY軸において0.2mmの精度で、Z軸において0.4mmの位置精度で位置決めすることができるが、処理システム600は、他のレベルの精度を達成する構成部品を有して構成されることもできる。
【0120】
モータまたは他の適切な駆動部品は、コンピュータ制御下で可動アーム614を動かし、台座630上の種々の作業位置間でのアーム運動のプログラミングを可能にする。ロボット装置640には、ロボット装置640を介してマイクロチャンバ602へ液体または気体を分注する中空先端ヘッドを含めることができる。一部の実施形態においては、可動アーム614は、異なる機能を有する複数の永久的に取り付けられた先端部または可動アーム614上に配置された複数の使い捨て先端部のいずれかを併せ有して構成される。例えば、ロボット装置640における1つの中空チャネルは、おそらく異なる機能性を有するであろう個別の先端部が取り付けられた状態で別々のポンプに接続された複数のチャネルを有することがある。ロボット装置640の一部は、標準的な先端部ラック634A、634Bからピペット先端部626を拾い上げるように適合されることができる。先端部ハンドリング装置652がロボット装置640への挿入のために先端部626の基部に係合できるようにするために、先端部ラック634A、634Bにおいてピペット先端部626を正しい位置に置くことができる。先端部626は、ラック634A、634Bにおいて個別の先端部626がユーザ及びロボット装置640に接近できるような配列に配置されることができる。
【0121】
一部の実施形態においては、ピペット先端部ハンドリング装置652は、2テーパ・デザインを有する先端部アダプタを用いることで2つの異なるサイズのピペット先端部を交換可能に用いることができる。このデザインは、先端部アダプタが2つ以上のピペット先端部サイズを拾い上げることができるようにし、0.lnlから1000μlまたはそれ以上の範囲での正確な分注を可能にする。先端部アダプタは、異なるサイズの先端部バレルに適合させるための複数のテーパを有することができる。ピペット先端部626との接触状態を判定するために、センサまたは他の適切な装置を用いることができる。残りの物質のレベルを用いて、特定の容器644に対するカウントダウン量の精度を調べることができる。
【0122】
可動アーム614を制御して特定の所定の位置へ動かし、予め選択された動きまたは、ロボット装置640から先端部626を掴持または解放するなど他の操作を実行することができる。アーム614の標準化された動きをプログラミングし、個々のマイクロチャンバ602が、台座630上の特定の所定の位置で、試薬容器644から得られる試薬及び/または洗浄流体、またはロボット装置640を介して供給される他の物質により処置され得るようにすることができる。使用する試薬または他の物質の量は、ネットワークに繋がれた処理システム600間で共有できかつオペレータがアクセスできる在庫情報として追跡可能である。
【0123】
操作中、個々のマイクロチャンバ602が台座630上の所定の相対位置に常に配置されるように、複数のマイクロチャンバ602は、通常はトレイの位置決めピンに従い、所定の位置に挿入されるトレイに載置される。試料処理システム600は、所定のまたは決定可能な位置に載置される構成部品により、操作に対して適切にプログラムされる。
【0124】
ロボット装置640は、洗浄ヘッド654及びブローヘッド656を備えて構成されることもできる。洗浄ヘッド654は、あるプロセスによって選択された容積で1若しくは複数の異なるバルク溶液を供給することができる。ロボット装置640は、洗浄バッファー液貯めから液体供給コンジットを経由して洗浄ヘッド654へと液体をマイクロチャンバ602に適用することができる。後に続く処理の前に、ブローヘッド656を用いて、マイクロチャンバ602から余分なバッファーを取り除くことができる。取り除きは、マイクロチャンバ602の内容物を損なうことなく、ロボット装置640がX軸、Y軸、及び/またはZ軸に沿って移動する間に、ブローヘッド656から気体を吹き込むことによって行われることができる。試薬を分散させる助けとなるように、少量のバッファーをマイクロチャンバ602に残しておくことができる。
【0125】
一部の実施形態においては、洗浄ヘッド654は、35μlから610μlの範囲で流体を分注することができる。他の実施形態においては、適切な流体量が分注されることがある。洗浄ヘッド654は、アクリル及び/またはステンレス鋼などの適切な材料から作製されることがあり、往復洗浄運動を可能にするべく線形スライド上に取り付けられることができる。
【0126】
ピペット先端部ラック634A、634Bからピペット先端部626を取り、選択された試薬容器644までピペット先端部626を動かし、選択された量の試薬を真空吸込により吸い込むように、ロボット装置640を制御することができる。効率的な操作のために、特定の試薬をその試薬で処置される複数の被験物へ供給するように試料処理システム600をプログラミングすることができる。確実にマイクロチャンバ602の表面全体に試薬を散布するように、ロボット装置640を適切な被験物まで動かし、マイクロチャンバ602上に液体薄膜と共に作用する試薬を予め指定されたパターンで分注することができる。
【0127】
使い捨てのピペット先端部626は、その後処分してもよい。可動アーム614は、洗浄ヘッド及びブローヘッドを動かしてバッファーを適用し、その後、次に処理されるマイクロチャンバ602群から余分なバッファーを取り除く。このとき、前のマイクロチャンバ602群は試薬によりインキュベートされる。ロボット装置640は、先端部ラックから次に利用可能な使い捨て先端部を係合することができ、選択された試薬を先端部に吸入して適用することができる。選択された過程は、全ての特定のマイクロチャンバ602が試薬で処置されるかまたは試薬インキュベーションが完了するまで繰り返されることができ、試薬は取り除かれることがある。
【0128】
いくつかの実装態様において、試料処理システム600において、または例えばウィンドウズNT(登録商標)、ウィンドウズ2000(登録商標)、ウィンドウズXP(登録商標)などの一般的なオペレーティングシステムを走らせる独立計算機において、コントローラ608を他の処理構成部品と一体化することができる。通常の実装態様において、コントローラ608は、複数の異なるプロトコルを同時に走らせることができる。例えば、一部の実施形態においては、40のスライド、30の瓶詰め試薬、及び96のウェルプレート試薬からなる存在する可能性のある台座において、染色を行うことができる。任意の適切な構成が実現されることがある。コントローラ608は、オープン・ランまたはバーコード・ランのいずれかを可能にすることができる。ユーザ定義またはカスタム・プロトコルはもとより、ビルトイン・ファクトリ・プロトコルを実行することができる。
【0129】
コントローラ608は、オペレータが処理開始前にプロトコル全体を予め見てプロトコルの選択された部分を編集することができるようにするユーザ・インターフェイスを作り出すことができる。リアルタイマー・プロトコル、処理、及び経過を示すスライドマップが表示されることがある。システムにランタイム及び完了までの時間を表示することができる。ステータスボックスに現在の操作の詳細を表示することができる。システム600は、スライド負荷、試薬負荷、バーコード・ランにおいて失われた試薬、バーコード・ランにおける不十分な試薬、バーコード・ランにおける失効試薬、アッセイ・レポート、ラン・ログなどに関する印刷レポートを支援することができる。
【0130】
一部の実施形態においては、コントローラ608は、現行のラン中にのみそれに続くオープン・ランのセットアップを可能にすることがある。1つのラン及び/または一連のランに対して試薬量カウントダウンが実行されることがある。プロトコル・ランの完了及びシステムエラーに対する可聴及び可視警報機能が含まれることがある。システム600は、種々のまたは全てのグラフィカル・ユーザ・インターフェイス表示上で休止及び停止機能アイコンを支援することができる。スライド除去時に安全確認が表示されるようにすることもできる。システムは、ほぼ無限の数のプロトコル過程を支援することができる。システムは、ロボット装置640の始動位置を最適化及び較正する間にロボット装置640を動かすためのキーボード機能を支援することができる。較正手順に対して保存機能が実行されることがある。
【0131】
シングルユーザ・ログインが支援されることがある。複数の被験物の種類及びユーザ名に対してドロップダウン・リストボックスが表示されるようにすることができる。ユーザが定義した試薬分注パターンは、ラン中に基板上に支援されるようにすることができる。
【0132】
一部の実施形態においては、ピペット先端部を見失ったときにシステム600により後の先端部を探すことができる。プロトコルのプログラミング後に、スタート/遅延スタート取消機能を実行することができる。システム600は、バーコード及びオープン・フォーマットにおいて1枚のスライドの変更を可能にすることができ、バーコード及びオープン・フォーマットにおいて複数の変更を可能にすることがある。システム600は、ランの前後にスライドをバッファー処理する能力を支援することができる。システム600は更に、特定の定義済みプロトコル修正に対するプロトコル制御−ログイン要求及びエラーメッセージ履歴ファイルを支援することがある。
【0133】
システム600の種々の機能は、ウォークアウェイ型オートメーションの諸態様を可能にする。例えば、コントローラ608は、オペレータが1若しくは複数の選択された試料の処理を優先順位付けできるようにするSTAT機能を用いることができる。
【0134】
同様に、コントローラ608は、他の試料の処理が続く間に、処理済みの試料またはラン途中の試料を取り除いて、試料を別の試料と交換する能力を含む連続アクセス能力を可能にすることができる。
【0135】
本明細書には種々の実施形態が記載されているが、これらの実施形態は例証として理解されるべきものであり、特許請求の範囲を限定するものではない。記載されている実施形態の多くの変形、改良、追加及び改善が可能である。例えば、当業者であれば本明細書中に開示された構造及び方法を提供するために必要な過程を容易に実行するであろうし、当業者に明らかなように、処理パラメータ、材料及び寸法はほんの一例である。所望の構造を達成するために、特許請求の範囲内でパラメータ、材料及び寸法を変更及び改良することができる。例えば、多くの新規な機能を含む特定のシステムについて記載されているが、異なる機能のそれぞれは、有用性が維持された状態で他の機能を含むかまたは含まないかのいずれかのシステムにおいて実現され得る。
【0136】
特許請求の範囲において、数量を指定していないものは、1若しくは複数のものを指す。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1A】マイクロチャンバの一部を形成するスライドなどの基板の種々の実施形態の1つを示す斜視図である。
【図1B】マイクロチャンバの一部を形成するスライドなどの基板の種々の実施形態の1つを示す斜視図である。
【図1C】マイクロチャンバの一部を形成するスライドなどの基板の種々の実施形態の1つを示す斜視図である。
【図1D】マイクロチャンバの一部を形成するスライドなどの基板の種々の実施形態の1つを示す斜視図である。
【図2A】マイクロチャンバ・カバーを含むマイクロチャンバの種々の実施形態の1つを示す斜視図である。
【図2B】マイクロチャンバ・カバーを含むマイクロチャンバの種々の実施形態の1つを示す斜視図である。
【図2C】マイクロチャンバ・カバーを含むマイクロチャンバの種々の実施形態の1つを示す斜視図である。
【図3】無線周波識別子を用いて標識された基板の一実施形態を示す斜視図である。
【図4】試料処理システムによって形成された囲いを有する基板の一実施形態を示す斜視図である。
【図5A】マイクロチャンバ内で微視的環境に液体を分注するためのベシクルを含み持つカバーを有するマイクロチャンバの一実施形態を示す斜視図である。
【図5B】マイクロチャンバ内で微視的環境に液体を分注するためのベシクルを含み持つカバーを有するマイクロチャンバの一実施形態を示す斜視図である。
【図6A】複数の試料の処理を同時にかつ個々に制御するように適合された試料処理システムの一実施形態の図を示す。
【図6B】複数の試料の処理を同時にかつ個々に制御するように適合された試料処理システムの一実施形態の図を示す。
【図6C】複数の試料の処理を同時にかつ個々に制御するように適合された試料処理システムの一実施形態の図を示す。
【図7】湿度コントローラを含む試料処理システムの一実施形態を示す。
【図8A】図6A〜6Cのカバーハンドリング装置として用いることができる種々の装置の実施形態を示す図である。
【図8B】図6A〜6Cのカバーハンドリング装置として用いることができる種々の装置の実施形態を示す図である。
【図8C】図6A〜6Cのカバーハンドリング装置として用いることができる種々の装置の実施形態を示す図である。
【図8D】図6A〜6Cのカバーハンドリング装置として用いることができる種々の装置の実施形態を示す図である。
【図9A】封止アセンブリの一実施形態を図6A〜6Cのロボット装置へのアタッチメントとして示す。
【図9B】図6A〜6Cのロボット装置とは無関係に構成された封入剤アセンブリの一実施形態を示す。
【図10A】図6A〜6Cのロボット装置の試薬分注装置の一実施形態を示す。
【図10B】図6A〜6Cのロボット装置の試薬分注装置の一実施形態を示す。
【図10C】図6A〜6Cのロボット装置の試薬分注装置の一実施形態を示す。
【図10D】図6A〜6Cのロボット装置の試薬分注装置の一実施形態を示す。
【図10E】図6A〜6Cのロボット装置の試薬分注装置の一実施形態を示す。
【図11A】複数の温度制御素子の独立した加熱及び冷却を可能にする温度制御アセンブリの種々の実施形態を示す図である。
【図11B】複数の温度制御素子の独立した加熱及び冷却を可能にする温度制御アセンブリの種々の実施形態を示す図である。
【図11C】複数の温度制御素子の独立した加熱及び冷却を可能にする温度制御アセンブリの種々の実施形態を示す図である。
【図11D】複数の温度制御素子の独立した加熱及び冷却を可能にする温度制御アセンブリの種々の実施形態を示す図である。
【図11E】複数の温度制御素子の独立した加熱及び冷却を可能にする温度制御アセンブリの種々の実施形態を示す図である。
【図11F】複数の温度制御素子の独立した加熱及び冷却を可能にする温度制御アセンブリの種々の実施形態を示す図である。
【図11G】複数の温度制御素子の独立した加熱及び冷却を可能にする温度制御アセンブリの種々の実施形態を示す図である。
【図12】キャリアフレームと、図6A〜6Cの基板間の熱的クロストークを減少させる複数のインサートとを含む台座の一実施形態を示す。
【図13】図6A〜6Cの試料処理システムにおいて用いるための流体ハンドラの一実施形態を示す。
【図14】図6A〜6Cの試料処理システムにおいて用いることができる廃棄物ハンドリングシステムの一実施形態を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
基板と、
前記基板上に形成された、化学試料及び/または生体試料を受容するための液貯めと、
前記基板上に形成された、前記基板及び/または液貯めの少なくとも1つの特性を記述する情報を符号化するバーコードと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記バーコードが、シール装置及び/またはシール剤の少なくとも1つの特性を記述する情報を更に符号化することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記バーコードが、液貯め容積、液貯めサイズ、液貯め形状、液貯め深さ、液貯めの数、基板材料、基板の電気的性質、基板の色、前記基板に付着した成分の存在及び/または性質を含む情報項目群から選択された少なくとも1つの情報項目を符号化することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記液貯めの周囲の囲いが、特定の容積を含み持つように選択された形状、サイズ、及び高さを有する、前記基板にエッチングされた凹みであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記液貯めを生成する基板上に形成された囲いを更に含み、
前記囲いが、特定の容積を含み持つように選択された形状、サイズ、及び高さであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記囲いが、前記化学試料及び/または生体試料を載せる前に前記基板上に予め形成されていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記囲いが、エポキシで予め形成されていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記囲いが、テフロン・インクで予め形成されていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記囲いが、疎水性材料で予め形成されていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記囲いが、試料処理システムによって化学試料及び/または生体試料を処理する間に液貯めを生成する基板上に形成されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項11】
前記囲いが、試料処理システムによって予め載せられている化学試料及び/または生体試料を保持する基板上に形成されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項12】
複数の化学試料及び/または生体試料切片を収容することができる、前記基板上に形成される複数の液貯めを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記複数の液貯めが、同一の形状、サイズ、及び深さであり、同一の容積を含み持つことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記複数の液貯めが、形状、サイズ、深さ及び/または容積が異なることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記基板がスライドグラスであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記基板が圧電材料であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記基板が熱伝導性材料であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記基板がシリコン材料であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記基板がポリマー材料であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記液貯めを封止するために前記基板にシール可能なカバーを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記カバーが、前記液貯めを覆うサイズ及び形状のキャップであることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記カバーが、前記液貯めを覆うサイズ及び形状のカバースリップであることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記カバーが、ガラスから作製されていることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記カバーが、プラスチックまたはポリマーから作製されていることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項25】
前記カバーが、複数のラミネート層で作製されていることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項26】
前記カバーが、導体でコーティングされていることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項27】
前記カバーが、メタリック塗料、液体金属、金属シート、金属積層材、及び鉄箔を含む群から選択された導体でコーティングされていることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項28】
二重の囲いと、
前記二重の囲いの囲い間、または前記二重の囲いの内側、または前記二重の囲いの外側のいずれかの位置に載せられた封入剤と、を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項29】
装置であって、
基板と、
試料処理システムによって化学試料及び/または生体試料を処理する間に前記基板上に形成される囲いと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項30】
前記囲いに取り囲まれた液貯めを更に含むことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記囲いが、特定の容積を含み持つように選択された形状、サイズ、及び高さであることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項32】
前記囲いが、特定の試料を含み持つように選択された形状、サイズ、及び高さであることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項33】
前記囲いが、予め載せられている化学試料及び/または生体試料を保持する基板上に形成されることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項34】
前記囲いの位置、サイズ、形状、厚さ及び/または容積が、前記試料処理システムによって制御可能であることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項35】
前記囲いが、予め載せられている化学試料及び/または生体試料を保持する基板上に形成され、
前記囲いの位置、サイズ、形状、厚さ及び/または容積が、ユーザ・インターフェイスを介して受信された指示に従い、前記試料処理システムによって、前記化学試料及び/または生体試料における1若しくは複数の関心領域に対応する1若しくは複数の液貯めを形成するように制御可能であることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項36】
試料処理システムによって化学試料及び/または生体試料を処理する間に前記基板上に形成される複数の囲いを更に含むことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項37】
前記囲いに取り囲まれた、複数の化学試料及び/または生体試料切片を収容することができる複数の液貯めを更に含むことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項38】
前記複数の液貯めが、同一の形状、サイズ、深さであり、同一の容積を含み持つことを特徴とする請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記複数の液貯めが、形状、サイズ、深さ及び/または容積が異なることを特徴とする請求項37に記載の装置。
【請求項40】
マイクロチャンバであって、
基板と、
前記基板上に形成された、化学試料及び/または生体試料を受容するための液貯めと、
前記液貯めを封止するために前記基板にシール可能なカバーと、
前記カバーに結合された、試薬を含み持つベシクルと、を含むことを特徴とするマイクロチャンバ。
【請求項41】
前記ベシクルが、前記液貯め中の試薬に接触して溶解可能であることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項42】
前記ベシクルが、前記の基板及び/またはカバーの温度変化によって溶解可能であることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項43】
前記ベシクルが、前記基板に接触することで破裂するように予め配置されていることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項44】
前記カバーが、前記液貯めを覆うサイズ及び形状のキャップであることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項45】
前記カバーが、ガラスから作製されていることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項46】
前記カバーが、プラスチックから作製されていることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項47】
前記カバーが、複数のラミネート層で作製されていることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項48】
前記カバーが、導体でコーティングされていることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項49】
前記カバーが、メタリック塗料、液体金属、金属シート、金属積層材、及び鉄箔を含む群から選択された導体でコーティングされていることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項50】
前記カバーが、顕微鏡スライドであることを特徴とする請求項40に記載のマイクロチャンバ。
【請求項51】
マイクロチャンバであって、
基板と、
前記基板上に形成された、化学試料及び/または生体試料を受容するための液貯めと、
前記液貯めを封止するために前記基板にシール可能なカバーと、
前記基板に結合された、試薬を含み持つベシクルと、を含むことを特徴とするマイクロチャンバ。
【請求項52】
前記ベシクルが、前記液貯め中の試薬に接触して溶解可能であることを特徴とする請求項51に記載のマイクロチャンバ。
【請求項53】
前記ベシクルが、前記の基板及び/またはカバーの温度変化によって溶解可能であることを特徴とする請求項51に記載のマイクロチャンバ。
【請求項54】
前記ベシクルが、前記基板に接触することで破裂するように予め配置されていることを特徴とする請求項51に記載のマイクロチャンバ。
【請求項55】
装置であって、
基板と、
前記基板上に形成された、化学試料及び/または生体試料を受容するための液貯めと、
前記基板に結合された、前記基板及び/または液貯めの少なくとも1つの特性を記述する情報を符号化するRFIDと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項56】
前記RFIDが、液貯め容積、液貯めサイズ、液貯め形状、液貯め深さ、液貯めの数、基板材料、基板の電気的性質、基板の色、前記基板に付着した成分の存在及び/または性質を含む情報項目群から選択された少なくとも1つの情報項目を符号化することを特徴とする請求項55に記載の装置。
【請求項57】
装置であって、
化学試料及び/または生体試料を含み持つマイクロチャンバを基板上の液貯めに密閉及び固定するように適合されたカバーと、
前記カバーに結合された、試薬を含み持つベシクルと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項58】
前記ベシクルが、前記液貯め中の試薬に接触して溶解可能であることを特徴とする請求項57に記載の装置。
【請求項59】
前記ベシクルが、前記基板に接触することで制御されて破裂するように予め配置されていることを特徴とする請求項57に記載の装置。
【請求項60】
前記カバーが、前記液貯めを覆うサイズ及び形状のキャップであることを特徴とする請求項57に記載の装置。
【請求項61】
前記カバーが、ガラスから作製されていることを特徴とする請求項57に記載の装置。
【請求項62】
前記カバーが、プラスチックから作製されていることを特徴とする請求項57に記載の装置。
【請求項63】
前記カバーが、導体でコーティングされていることを特徴とする請求項57に記載の装置。
【請求項64】
前記カバーが、メタリック塗料、液体金属、金属シート、金属積層材、及び鉄箔を含む群から選択された導体でコーティングされていることを特徴とする請求項57に記載の装置。
【請求項65】
装置であって、
基板上にマイクロチャンバを形成し、前記マイクロチャンバ内で反応を起こさせるために少なくとも1つの選択された反応物を分注し、前記マイクロチャンバから自動処理でカバーを取り外すように適合された試料処理システムを含むことを特徴とする装置。
【請求項66】
前記少なくとも1つの選択された反応物を供給し、前記カバーを前記マイクロチャンバに供給しかつ取り外すために前記基板と連動して動く1若しくは複数のロボット装置を更に含むことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項67】
台座と、
前記台座に結合された、複数の試薬容器を保持するように適合された試薬ラックとを更に含み、
前記容器が、1若しくは複数の温度で1若しくは複数の試薬を含み持つことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項68】
複数のカバーサイズのカバーを小出しするように適合されたカバー・ディスペンサを更に含むことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項69】
複数の基板を異なる環境条件で独立的に維持するように適合された基板処理システムを更に含むことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項70】
複数の基板を異なる温度で独立的に維持するように適合された基板処理システムを更に含むことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項71】
前記マイクロチャンバ上にカバーを載置しかつ前記マイクロチャンバから前記カバーを取り外すように適合されたカバー・ディスペンサを更に含むことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項72】
前記マイクロチャンバ上にカバーを載置しかつ前記マイクロチャンバから前記カバーを取り外すように適合されたカバー・ディスペンサであって、複数の異なるサイズのカバーの処理が可能な該ディスペンサを更に含むことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項73】
前記基板と連動して動くように適合された少なくとも1つのロボットZヘッドを更に含むことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項74】
前記少なくとも1つのロボットZヘッドに取り付けるように適合された複数の異なるアタッチメント型を含む複数のアタッチメントを更に含むことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項75】
前記少なくとも1つのロボットZヘッドに取り付けるように適合された複数の異なる機能を実行するための複数の異なるアタッチメント型を含む複数のアタッチメントを更に含み、
前記機能が、カバーの握持及び解放と、流体の装填及び分注と、封入剤の装填及び分注と、マイクロチャンバ内容物の混合と、マイクロチャンバの洗浄と、マイクロチャンバの乾燥とを含む群から選択されていることを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項76】
前記試料処理システムに結合された、前記試料処理システムから廃水を複数の離れた部分に振り向けるように構成された廃棄物分離システムを更に含むことを特徴とする請求項65に記載の装置。
【請求項77】
装置であって、
基板上の対応する複数のマイクロチャンバ内で複数の微視的環境を同時にかつ個々に制御するように適合された試料処理システムを含むことを特徴とする装置。
【請求項78】
前記試料に1若しくは複数の試薬をかけるように構成された試薬分注装置と、
前記基板上でのマイクロチャンバ・カバーの載置及び取外しを自動化するために前記試薬分注装置と組み合わせて操作可能なカバーハンドリング装置と、
前記試料処理システムと、前記試薬分注装置と、前記カバーハンドリング装置とに結合されたコントローラであって、マイクロチャンバ上へのカバーの載置、前記マイクロチャンバからのカバーの取外し、前記マイクロチャンバへの選択された試薬の分注、及び前記マイクロチャンバの洗浄の動作の中から選択された一連の動作を選択的に実行することによって前記微視的環境をプログラム可能に制御するように適合されている該コントローラと、を更に含むことを特徴とする請求項77に記載の装置。
【請求項79】
アクティブ加熱/冷却手段を有する温度制御アセンブリと、
前記温度制御アセンブリに結合された、アクティブ加熱及び冷却を選択的に行うことによって前記微視的環境をプログラム可能に制御するように適合されたコントローラと、を更に含むことを特徴とする請求項77に記載の装置。
【請求項80】
基板上に試料を含み持つマイクロチャンバ内で微視的環境を混合するように構成されたミキサを更に含むことを特徴とする請求項77に記載の装置。
【請求項81】
前記ミキサに結合された、マイクロチャンバ内容物をプログラム制御下で混合するように適合されたコントローラを更に含むことを特徴とする請求項80に記載の装置。
【請求項82】
前記微視的環境における蒸発を防止するために前記試料処理システムにおいて湿度をプログラム可能に制御するように適合された湿度コントローラを更に含むことを特徴とする請求項77に記載の装置。
【請求項83】
試料を処理する方法であって、
基板上にマイクロチャンバを形成する過程と、
前記マイクロチャンバにおいて反応を起こさせるために少なくとも1つの選択された反応物を分注する過程と、
前記マイクロチャンバを洗浄する過程と、
前記マイクロチャンバから自動処理でカバーを取り外す過程と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項84】
前記基板と連動して1若しくは複数のロボット装置を動かす過程と、
前記少なくとも1つの選択された反応物を供給する過程と、
流体を洗浄する過程と、
前記カバーを前記マイクロチャンバに供給する過程と、
前記カバーを前記マイクロチャンバから取り外す過程と、を更に含むことを特徴とする請求項83に記載の方法。
【請求項85】
複数の試薬を1若しくは複数の異なる温度で供給する過程と、
選択された試薬を選択された温度で基板に分注する過程と、を更に含むことを特徴とする請求項83に記載の方法。
【請求項86】
複数のカバーサイズのカバーを小出しする過程を更に含むことを特徴とする請求項83に記載の方法。
【請求項87】
複数の基板を異なる環境条件で独立的に維持する過程を更に含むことを特徴とする請求項83に記載の方法。
【請求項88】
複数の基板を異なる温度で独立的に維持する過程を更に含むことを特徴とする請求項83に記載の方法。
【請求項89】
装置であって、
基板上で化学試料及び/または生体試料に1若しくは複数の試薬をかけるように構成された試料処理システムを含み、
前記試料処理システムが、
前記基板上の特定の位置にカバーを載置しかつ前記基板からカバーを取り外すように構成されたロボット装置を更に含むことを特徴とする装置。
【請求項90】
少なくとも1枚のカバーを個々に小出しするカバー・ディスペンサであって、複数の異なるサイズのカバーの小出しが可能な該ディスペンサと、
前記カバー・ディスペンサ及び前記基板と連動して動くように適合されたロボット・ヘッドと、
前記カバーをプログラム可能に握持及び解放する前記ロボット・ヘッドに結合されたエフェクタであって、前記カバー・ディスペンサからのカバーの取外し、前記カバーの特定の位置への移動、前記基板上への前記カバーの載置、及び前記基板からの前記カバーの取外しを含む複数の機能を実行するようにプログラム可能な該エフェクタと、を更に含むことを特徴とする請求項89に記載の装置。
【請求項91】
前記エフェクタが、前記カバーを握持及び解放する少なくとも1つの真空パッドを更に含むことを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項92】
前記エフェクタが、前記カバーを握持及び解放する電磁式アタッチメントを更に含むことを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項93】
前記エフェクタが、前記カバーを握持及び解放する機械式ロボットアタッチメント装置を更に含むことを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項94】
前記ロボット・ヘッド及びエフェクタを制御するコントローラと、
前記コントローラ上で実行可能であり、前記基板からの前記カバーの自動取外しを制御するように構成されたプログラムコードとを更に含むことを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項95】
前記カバー・ディスペンサが不動であり、
前記ロボット・ヘッドが操作中に可動であることを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項96】
前記カバー・ディスペンサが、前記ロボット・ヘッドに結合され、操作中に前記ロボット・ヘッドと共に可動であることを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項97】
前記カバー・ディスペンサ及び前記ロボット・ヘッドが、操作中に互いに連動して可動であることを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項98】
隣接するカバーの接着を防止するために片側にエポキシパターンがプリントされた1若しくは複数のカバーを更に含むことを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項99】
隣接するカバーの接着を防止するために片側または両側に化学剥離剤が塗布されるかまたは静電塗装が施された1若しくは複数のカバーを更に含むことを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項100】
互いに関連して及び前記基板に関連して動くように適合された複数のロボット・ヘッドを更に含むことを特徴とする請求項90に記載の装置。
【請求項101】
装置であって、
1若しくは複数の試薬を基板上の化学試料及び/または生体試料にかけるように構成された試料処理システムを含み、
前記試料処理システムが、
前記基板上の特定の位置に囲いを生成するように構成されたロボット装置を更に含むことを特徴とする装置。
【請求項102】
前記ロボット装置及び前記試料処理システムに結合されたコントローラであって、予め載せられている化学試料及び/または生体試料を保持する基板上に前記囲いをプログラム可能に生成する該コントローラを更に含むことを特徴とする請求項101に記載の装置。
【請求項103】
前記コントローラが、プログラミングされた囲いのサイズ、形状、厚さ及び/または容積に基づいて前記囲いを生成することを特徴とする請求項102に記載の装置。
【請求項104】
前記コントローラが、個々にプログラム可能なサイズ、形状、厚さ及び/または容積を有する複数の囲いを単一基板上に生成することを特徴とする請求項102に記載の装置。
【請求項105】
前記コントローラが、囲いの堆積速度をプログラム可能に制御することを特徴とする請求項102に記載の装置。
【請求項106】
前記コントローラが、囲いの堆積位置をプログラム可能に制御することを特徴とする請求項102に記載の装置。
【請求項107】
前記試料処理システムに制御可能に結合された、ユーザの指示を受信するように適合されたユーザ・インターフェイスを更に含み、
前記コントローラが、前記ユーザの指示に従って囲い堆の積位置決定をプログラム可能に制御することを特徴とする請求項102に記載の装置。
【請求項108】
装置であって、
基板上に試料を含むマイクロチャンバを生成するように構成された試料処理システムを含むことを特徴とする装置。
【請求項109】
1若しくは複数の試薬を前記試料にかけるように構成された試薬分注装置と、
前記基板上のマイクロチャンバ・カバーの載置及び取外しを自動化するために前記試薬分注装置と組み合わせて操作可能なカバーハンドリング装置と、を更に含むことを特徴とする請求項108に記載の装置。
【請求項110】
マイクロチャンバ・カバーを個々に小出しするカバー・ディスペンサであって、複数の異なるサイズのカバーの小出しが可能な該ディスペンサと、
前記カバー・ディスペンサ及び前記基板と連動して動くように適合されたロボット・ヘッドと、
マイクロチャンバ・カバーをプログラム可能に握持及び解放する前記ロボット・ヘッドに結合されたエフェクタと、を更に含み、
前記エフェクタが、前記カバー・ディスペンサからのマイクロチャンバ・カバーの取外し、前記マイクロチャンバ・カバーの特定の位置への移動、前記基板上への前記マイクロチャンバ・カバーの載置、及び前記基板からの前記マイクロチャンバ・カバーの取外しを含む複数の機能を実行するようにプログラム可能であることを特徴とする請求項108に記載の装置。
【請求項111】
前記エフェクタが、前記マイクロチャンバ・カバーを握持及び解放する真空パッドを更に含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項112】
前記エフェクタが、前記マイクロチャンバ・カバーを握持及び解放する電磁式アタッチメント装置を更に含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項113】
前記エフェクタが、前記マイクロチャンバ・カバーを握持及び解放する機械的ロボットアタッチメント装置を更に含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項114】
前記ロボット・ヘッドが、閉ループまたは開ループ動作コントローラを含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項115】
前記ロボット・ヘッド及びエフェクタを制御するコントローラと、
前記コントローラ上で実行可能であり、前記カバー・ディスペンサからのマイクロチャンバ・カバーの自動取外しを制御するように構成されたプログラムコードと、
前記コントローラ上で実行可能であり、気泡を生成することなしに流体を密閉する形で前記基板上へのマイクロチャンバ・カバーの自動載置を制御するように構成されたプログラムコードと、を更に含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項116】
前記ロボット・ヘッド及びエフェクタを制御するコントローラと、
前記コントローラ上で実行可能であり、前記基板上でマイクロチャンバを生成するために、試料を横方向に含み持つ囲い上での自動的なマイクロチャンバ・カバーの運動及び載置を制御するように構成されたプログラムコードと、を更に含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項117】
前記ロボット・ヘッド及びエフェクタを制御するコントローラと、
前記コントローラ上で実行可能であり、マイクロチャンバを生成するために、前記基板上での囲いの自動形成、囲いなしの基板上でのマイクロチャンバ・カバーの運動及び載置を制御するように構成されたプログラムコードと、を更に含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項118】
前記ロボット・ヘッド及びエフェクタを制御するコントローラと、
前記コントローラ上で実行可能であり、前記基板からの前記マイクロチャンバ・カバーの自動取外しを制御するように構成されたプログラムコードと、を更に含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項119】
前記ロボット・ヘッド及びエフェクタを制御するコントローラと、
封止アセンブリであって、封入剤ペンと、前記封入剤ペンに結合された封入剤液貯めと、封入剤バルブ・コントローラと、封入剤のパターンを選択的に射出してマイクロチャンバを封止するように前記ロボット・ヘッドによって操作される封入剤ペンバルブとを更に含む該封止アセンブリと、
複数の基板の個々の基板に対して独立的にプログラム可能であるアクティブ加熱/冷却手段を有する温度制御アセンブリとを更に含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項120】
前記コントローラ上で実行可能であり、前記基板上でのマイクロチャンバの自動形成を制御するように構成されたプログラムコードを更に含むことを特徴とする請求項119に記載の装置。
【請求項121】
前記コントローラ上で実行可能であり、前記マイクロチャンバ内で前記基板上への微量の流体の自動載置を制御するように構成されたプログラムコードを更に含むことを特徴とする請求項119に記載の装置。
【請求項122】
前記コントローラ上で実行可能であり、前記マイクロチャンバ内で流体の自動封止を制御するように構成されたプログラムコードを更に含むことを特徴とする請求項119に記載の装置。
【請求項123】
前記コントローラ上で実行可能であり、前記マイクロチャンバから流体が蒸発することを防止しつつ前記基板の自動加熱を制御するように構成されたプログラムコードを更に含むことを特徴とする請求項119に記載の装置。
【請求項124】
前記カバー・ディスペンサが操作中に不動であり、
前記ロボット・ヘッドが可動であることを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項125】
前記カバー・ディスペンサにおいて隣接するカバーの他着を防止するために片側にエポキシパターンがプリントされた1若しくは複数のマイクロチャンバ・カバーを更に含むことを特徴とする請求項110に記載の装置。
【請求項126】
マイクロチャンバ・カバーの下に封じ込められる気泡の発生率及び大きさを減少させるような構成でテフロン(登録商標)パターンがプリントされた複数の基板を更に含むことを特徴とする請求項108に記載の装置。
【請求項127】
前記基板と連動して動くように適合されたロボット・ヘッドと、
前記ロボット・ヘッドに結合された、複数の異なるサイズのピペット先端部を取り扱うピペット先端部ハンドリング装置と、
複数の選択されたバルク溶液を複数の制御された量で試料基板に供給する洗浄ヘッドと、
前記試料基板をプログラム可能に乾燥させるブローヘッドと、を更に含むことを特徴とする請求項108に記載の装置。
【請求項128】
前記基板上に、選択された容積の封入剤を、プログラミングされたパターンでプログラム可能に分注するように適合された封入剤ペンを更に含み、
前記封入剤が、マイクロチャンバ・カバーを封止するために用いられることを特徴とする請求項127に記載の装置。
【請求項129】
複数の基板を保持するように構成された不動の台座と、
前記基板と連動して動くように適合された、自動的に前記基板を処理しかつ前記マイクロチャンバ・カバーを操作するようにプログラム可能な可動ロボット・ヘッドと、を更に含むことを特徴とする請求項108に記載の装置。
【請求項130】
化学的、生物学的、ゲノム科学、プロテオミクス、組織学、または細胞学アッセイのために前記基板上にマイクロチャンバを生成するために、前記試料処理システム及び前記カバーハンドリング装置を制御して、前記基板上に微量の流体を分注しかつ前記微量の流体をマイクロチャンバ・カバーで覆うプロセスを自動化するコントローラを更に含むことを特徴とする請求項108に記載の装置。
【請求項131】
複数の基板の個々の基板に対して独立的にプログラム可能であるアクティブ加熱/冷却手段を有する温度制御アセンブリと、
前記温度制御アセンブリに結合されたコントローラであって、DNAチップ、タンパク質チップ、組織、組織マイクロアッセイ、化学アッセイ、生化学アッセイ、生物学的アッセイと、ハイブリダイゼーション、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)、in situハイブリダイゼーション(ISH)アッセイ、及びリガンド及び分子標的を含む他のアッセイの高温処理を含めた微量のプローブの可変温度処理を自動化するために、前記温度制御アセンブリ及び前記試料処理システムのウォークアウェイ型オートメーションを管理する該コントローラと、を更に含むことを特徴とする請求項108に記載の装置。
【請求項132】
試料を処理する方法であって、
基板上でマイクロチャンバを自動的に覆う過程と、
前記マイクロチャンバからカバーを自動的に取り外す過程と、
前記マイクロチャンバにおいて少なくとも1つの選択された流体で試料を処置する過程と、
前記マイクロチャンバから前記カバーを自動的に取り外す過程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項133】
装置であって、
基板上で試料を含み持つマイクロチャンバ内で微視的環境を混合するように構成された試料処理システムを含むことを特徴とする装置。
【請求項134】
前記基板と連動して動くように適合されたロボット・ヘッドと、
前記ロボット・ヘッドに結合された部材と、
前記ロボット・ヘッドに通信可能に結合されたコントローラであって、前記マイクロチャンバと連動して前記ロボット・ヘッド及び前記部材を操作しかつ前記微視的環境において振動を生じさせるように適合された該コントローラと、を更に含むことを特徴とする請求項133に記載の装置。
【請求項135】
前記基板付近に位置決め可能な振動モータと、
前記振動モータに結合された、前記微視的環境において振動を生じさせるように適合されたコントローラと、を更に含むことを特徴とする請求項133に記載の装置。
【請求項136】
前記基板付近に位置決め可能な圧電変換器と、
前記圧電変換器に結合された、前記微視的環境において振動を生じさせるように適合されたコントローラとを更に含むことを特徴とする請求項133に記載の装置。
【請求項137】
前記基板付近において位置決め可能なアクティブ加熱/冷却手段を有する温度制御アセンブリと、
前記温度制御アセンブリに結合された、温度サイクルによって前記微視的環境に動きを生じさせるように適合されたコントローラとを更に含むことを特徴とする請求項133に記載の装置。
【請求項138】
装置であって、
0.1ulの低容積で選択された液体を一貫して分注する能力を含む、基板上の化学試料及び/または生体試料に液体を選択された容積範囲でプログラム可能に分注する液体分注装置と、
前記液体分注装置に結合されたピペット先端部ハンドリング装置であって、複数の異なるサイズのピペット先端部の中から選択されたピペット先端部を介して微量の前記選択された液体を吸引及び分注する該ピペット先端部ハンドリング装置とを含むことを特徴とする装置。
【請求項139】
前記ピペット先端部ハンドリング装置に結合された、複数の選択されたバルク溶液を複数の制御された容積で試料基板に供給するように構成された洗浄ヘッドと、
前記ピペット先端部ハンドリング装置に結合された、前記試料から余分な液体をプログラム可能に取り除くように構成されたブローヘッドとを更に含むことを特徴とする請求項138に記載の装置。
【請求項140】
選択された容積の封入剤をプログラミングされたパターンで前記試料基板上にプログラム可能に分注するように構成された封入剤ペンを更に含み、
前記封入剤が、マイクロチャンバ・カバーを封止するために用いられることを特徴とする請求項138に記載の装置。
【請求項141】
永久的封止または非永久的封止を選択的に形成するために、選択された封入剤材料をプログラム可能に分注するように構成された封入剤ペンを更に含むことを特徴とする請求項138に記載の装置。
【請求項142】
封入剤材料が、温度上昇と共に封止を形成しかつ低温で前記封止を破るポリマーであることを特徴とする請求項141に記載の装置。
【請求項143】
前記ピペット先端部ハンドリング装置に結合された、前記試料基板に試薬量を数マイクロリットル(μl)乃至数ミリリットル(ml)の範囲で供給するように適合された試薬ヘッドと、
前記ピペット先端部ハンドリング装置に結合された、バルク溶液を数十乃至数千マイクロリットル(μl)の範囲で供給するように構成された洗浄ヘッドとを更に含むことを特徴とする請求項138に記載の装置。
【請求項144】
数百乃至数千マイクロリットルのサイズ範囲を有する第1のサイズと数十乃至数百マイクロリットルのサイズ範囲を有する第2のサイズを含む複数のピペット先端部サイズを取り扱うように構成されたピペット先端部ハンドリング装置を更に含むことを特徴とする請求項138に記載の装置。
【請求項145】
前記試料基板と連動して移動可能なロボット・ヘッドと、
前記ピペット先端部ハンドリング装置に結合された封入剤ペンであって、前記試料基板上に、選択された容積の封入剤を、プログラミングされたパターンでプログラム可能に分注するように構成された封入剤ペンとを更に含み、
前記封入剤が、マイクロチャンバ・カバーを封止するために用いられることを特徴とする請求項138に記載の装置。
【請求項146】
前記ロボット・ヘッドが、閉ループまたは開ループ動作コントローラを更に含むことを特徴とする請求項145に記載の装置。
【請求項147】
複数の基板を保持するように構成された不動の台座と、
前記液体分注装置及び前記ピペット先端部ハンドリング装置に結合された可動ロボット・ヘッドであって、前記基板と連動して動くように適合された比例積分微分(PID)または比例積分(PI)動作制御を有し、前記基板を自動的に処理しかつ前記選択された微量の液体を均一に吸引及び分注するようにプログラム可能である該ロボット・ヘッドと、を更に含むことを特徴とする請求項138に記載の装置。
【請求項148】
複数の基板を保持するように構成された可動の台座と、
前記液体分注装置と前記ピペット先端部ハンドリング装置とに結合された可動ロボット・ヘッドであって、前記基板と連動して動くように適合された比例積分微分(PID)または比例積分(PI)動作制御を有し、前記基板を自動的に処理しかつ前記選択された微量の液体を均一に吸引及び分注するようにプログラム可能である該ロボット・ヘッドと、を更に含むことを特徴とする請求項138に記載の装置。
【請求項149】
前記液体分注装置及び前記ピペット先端部ハンドリング装置を制御するように構成されたコントローラと、
前記コントローラ上で実行可能であり、微量の流体または試薬/プローブの吸引と、基板上での試料を含み持つ囲いによって制限された領域における前記微量の流体または試薬/プローブの分注とを制御するように構成されたプログラムコードと、
前記コントローラ上で実行可能であり、微量のプローブの吸引と、囲いなしの基板上での試料への前記微量のプローブの分注とを制御するように構成されたプログラムコードと、を更に含むことを特徴とする請求項138に記載の装置。
【請求項150】
装置であって、
基板上の化学試料及び/または生体試料上にマイクロチャンバを生成するように適合された自動カバーハンドリング装置と、
前記自動カバーハンドリング装置と組み合わせて操作可能な温度制御アセンブリであって、複数の基板の個々の基板に対して独立的にプログラム可能であるアクティブ加熱/冷却手段を有する該温度制御アセンブリと、
温度制御サイクル中に前記マイクロチャンバを封止する封止アセンブリと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項151】
前記自動カバーハンドリング装置が、マイクロチャンバ・カバーの載置及び取外しを自動化するように適合されていることを特徴とする請求項150に記載の装置。
【請求項152】
前記自動カバーハンドリング装置が、顕微鏡スライドの載置及び取外しを自動化するように適合されていることを特徴とする請求項150に記載の装置。
【請求項153】
前記基板と連動して動くように適合されたロボット・ヘッドを更に含み、
前記封止アセンブリが、封入剤ペンと、前記封入剤ペンに結合された封入剤液貯めと、封入剤のパターンを選択的に射出してマイクロチャンバを封止するように前記ロボット・ヘッドによって操作される封入剤ペンバルブと、を更に含むことを特徴とする請求項150に記載の装置。
【請求項154】
前記自動カバーハンドリング装置、前記温度制御アセンブリ、及び前記封止アセンブリを制御するように適合されたコントローラを更に含み、
前記封止アセンブリが、封入剤ペンと、前記封入剤ペンに結合された封入剤液貯めと、封入剤のパターンを選択的に射出してマイクロチャンバを封止するように前記ロボット・ヘッドによって操作される封入剤ペンバルブと、を更に含むことを特徴とする請求項150に記載の装置。
【請求項155】
前記コントローラ上で実行可能であり、前記マイクロチャンバ内での流体の自動封止を制御するように構成されたプログラムコードを更に含むことを特徴とする請求項154に記載の装置。
【請求項156】
前記コントローラ上で実行可能であり、前記マイクロチャンバを封止するために囲い基板上の囲い及び/またはマイクロチャンバ・カバー界面への封入剤の使用を制御するように構成されたプログラムコードを更に含むことを特徴とする請求項154に記載の装置。
【請求項157】
前記コントローラ上で実行可能であり、高温で、蒸発性流体損失を減少させるかまたは排除してマイクロチャンバを封止するために、前記温度制御アセンブリ及び前記封止アセンブリを制御するように構成されたプログラムコードと、
前記コントローラ上で実行可能であり、マイクロチャンバを封止するために前記封止アセンブリを制御するように構成されたプログラムコードとを更に含むことを特徴とする請求項154に記載の装置。
【請求項158】
マイクロチャンバ・カバーを個々に小出しするように構成されたカバー・ディスペンサであって、複数の異なるサイズのカバーを処理可能な該ディスペンサと、
前記カバー・ディスペンサ及び前記基板と連動して動くように適合されたロボット・ヘッドと、
前記ロボット・ヘッド上の、マイクロチャンバ・カバーをプログラム可能に掴持及び解放するように適合されたエフェクタであって、前記カバー・ディスペンサからマイクロチャンバ・カバーを取り外し、前記マイクロチャンバ・カバーを基板位置に動かし、前記マイクロチャンバ・カバーを基板上に載置し、前記基板から前記マイクロチャンバ・カバーを取り外すように適合された該エフェクタと、
前記ロボット・ヘッド及びエフェクタを制御するように適合されたコントローラとを更に含み、
前記封止アセンブリが、封入剤ペンと、前記封入剤ペンに結合された封入剤液貯めと、封入剤のパターンを選択的に射出してマイクロチャンバを封止するように前記ロボット・ヘッドによって操作されるように適合された封入剤ペンバルブと、を更に含むことを特徴とする請求項150に記載の装置。
【請求項159】
前記ロボット・ヘッドが、閉ループまたは開ループ動作コントローラを更に含むことを特徴とする請求項158に記載の装置。
【請求項160】
装置であって、
基板上の化学試料及び/または生体試料に自動処理で少なくとも1つの選択された試薬をかけるように適合された試料ハンドリングシステムと、
前記試料処理システムと共に操作してマイクロチャンバ・カバーの載置及び取外しを自動化しかつ前記基板上にマイクロチャンバを生成するように構成された自動カバーハンドリング装置と、
前記試料処理システム及び前記自動カバーハンドリング装置に結合された温度制御アセンブリであって、温度サイクル中に複数の基板の個々の基板を独立的にかつプログラム可能に加熱及びアクティブに冷却するように適合されている該温度制御アセンブリと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項161】
前記温度制御アセンブリと併用するように適合された基板キャリアであって、複数の基板を、前記温度制御アセンブリにおいて前記複数の基板に対応する複数の温度制御素子に接触させて保持する能力を有する該基板キャリアを更に含むことを特徴とする請求項160に記載の装置。
【請求項162】
前記基板キャリアが、
熱対流を減少させるかまたは最小にし、
基板からのマイクロチャンバの取外し中に基板をしっかり保持する材料から作製されていることを特徴とする請求項161に記載の装置。
【請求項163】
前記基板キャリアが、前記基板間の熱的クロストークを減少させるキャリアフレーム及び複数のインサートとを含み、
前記キャリアフレームがアルミニウムから作製され、前記インサートがアルミニウムまたは断熱プラスチックから作製されることを特徴とする請求項161に記載の装置。
【請求項164】
前記温度制御アセンブリが複数の温度制御素子を含み、
個々の温度制御素子が、対応する基板に接触するように構成された熱伝導性温度適用表面を含むことを特徴とする請求項161に記載の装置。
【請求項165】
前記温度制御アセンブリ素子が、抵抗加熱器と、加熱と冷却の両方を行うことができる熱電冷却器(TEC)とから選択されることを特徴とする請求項164に記載の装置。
【請求項166】
前記温度制御アセンブリが、複数の個別の温度制御素子に結合された温度制御基部を更に含み、前記温度制御基部が、ポリプロピレン、カイナー(登録商標)、テフロン(登録商標)、フルオロポリマー、アルミニウム、及びステンレス鋼を含む群から選択された温度及び化学抵抗性ポリマーまたは金属から作製されていることを特徴とする請求項164に記載の装置。
【請求項167】
前記個別の温度制御素子が、
熱伝導性金属板と、
温度検出器と、
抵抗加熱器または熱電加熱器/冷却器と、
前記個別の基板温度制御素子を熱的、化学的、及び電気的に絶縁する気密ハウジングと、を更に含むことを特徴とする請求項166に記載の装置。
【請求項168】
前記温度制御基部に結合された排水トレイを更に含むことを特徴とする請求項166に記載の装置。
【請求項169】
センサのフィードバックに基づいて前記基板キャリアの個別の基板位置に適用される温度を制御する前記温度制御アセンブリに結合されたコントローラを更に含むことを特徴とする請求項164に記載の装置。
【請求項170】
前記試料処理システム及び前記温度制御アセンブリに結合されたコントローラと、
前記コントローラ上で実行可能なプログラムコードとを更に含み、
前記実行可能なプログラムコードが、
温度制御されたハイブリダイゼーションと染色を異なる基板上で同時に実行するように構成されたプログラムコード、
生物学的及び/または化学的マイクロアッセイの自動処理を制御するように構成されたプログラムコード、
DNA及びタンパク質のマイクロチップの自動処理を制御するように構成されたプログラムコード、
組織マイクロアッセイ、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)、in situハイブリダイゼーション(ISH)、免疫組織化学(IHC)試料の自動処理を制御するように構成されたプログラムコード、
試料上での生物学的及び/または化学的マイクロアッセイの自動処理を制御するように構成されたプログラムコード、
組織マイクロアッセイ、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)、in situハイブリダイゼーション(ISH)、免疫組織化学(IHC)試料の組合せの自動処理を制御するように構成されたプログラムコード、
ユーザが決定した基板温度及びインキュベーション時間を自動的に制御するように構成されたプログラムコード、
温度過昇防止及び安全管理を自動的に制御するように構成されたプログラムコード、
選択された温度設定値まで前記個別の基板のアクティブ加熱及び冷却を制御するように構成されたプログラムコード、
マイクロチャンバの高温への自動アクティブ加熱及び冷却を制御しかつ流体のかなりの量を失うことなく、選択された時間の間、前記温度を保持するように構成されたプログラムコード、からなる群のうち1若しくは複数のプログラムコードを含むことを特徴とする請求項160に記載の装置。
【請求項171】
装置であって、
化学試料及び/または生体試料を処理するためのシステムにおいて作動する流体分注装置であって、1若しくは複数の選択された流体を選択された試料に分注するように適合された該流体分注装置と、
真空検出器と圧力検出器の両方を含む液面検出器と、を含むことを特徴とする装置。
【請求項172】
前記液面検出器に結合されたコントローラであって、比較的大容量で低粘度の流体に対する液面を測定するために前記真空検出器を選択的に操作するように適合された該コントローラを更に含むことを特徴とする請求項171に記載の装置。
【請求項173】
真空源を生成するために循環される定量ポンプと、
圧力変化を検出する真空スイッチと、
前記圧力変化を示す信号を受信するように適合されたコントローラとを更に含むことを特徴とする請求項171に記載の装置。
【請求項174】
ピペット先端部を含むピペットを操作するように適合されたロボット・ハンドラを更に含み、
前記コントローラが、前記ピペットを流体容器の中まで降下させ、前記ピペット先端部が前記容器中の前記流体表面に触れたとき前記圧力変化の検出時に前記真空スイッチから信号を受信し、前記圧力変化でピペット位置情報を保存し、選択された流体量を吸引するために前記ピペットを動かす距離を決定するように適合されていることを特徴とする請求項173に記載の装置。
【請求項175】
前記液面検出器に結合されかつ比較的低容量で高粘度の流体に対する液面を測定するために前記圧力検出器を選択的に操作するように適合されたコントローラを更に含むことを特徴とする請求項171に記載の装置。
【請求項176】
定量ポンプと、
正圧を決定する圧力スイッチと、
前記圧力を示す信号を受信するするように適合されたコントローラと、を更に含むことを特徴とする請求項171に記載の装置。
【請求項177】
ピペット先端部を含むピペットを操作するように適合されたロボット・ハンドラを更に含み、
前記コントローラが、前記ピペットを流体容器の中まで降下させ、前記ピペット先端部が前記容器中の前記流体表面に近付いたとき前記圧力変化の検出時に前記圧力スイッチから信号を受信し、前記圧力変化でピペット位置情報を保存し、選択された流体量を吸引するために前記ピペットを動かす距離を決定するように適合されていることを特徴とする請求項176に記載の装置。
【請求項178】
少なくとも1つの試薬流体を化学試料及び/または生体試料に分注するように適合された試料処理システムと、
1若しくは複数の試薬/プローブ容器と、を更に含み、
前記流体分注装置及び液面検出器が、前記1若しくは複数の試薬/プローブ容器における液面を決定するように適合されていることを特徴とする請求項171に記載の装置。
【請求項179】
前記液面検出器に結合されたコントローラであって、前記液体において気泡を減少させるかまたは排除するべく前記真空検出器及び前記圧力検出器を選択的に操作するように適合された該コントローラを更に含むことを特徴とする請求項171に記載の装置。
【請求項180】
装置であって、
化学試料及び/または生体試料に自動処理で少なくとも1つの選択された試薬をかけるように適合された試料処理システムであって、1若しくは複数の試薬/プローブ容器を更に含む該試料処理システムと、
前記試料処理システムに結合されかつ流体の分注に対して作動する真空及び圧力源と、
前記試料処理システムに結合されかつ前記試薬/プローブ容器の状態の測定に対して作動する真空及び圧力センサと、
前記試料処理システムと、前記真空及び圧力源と、前記真空及び圧力センサとに結合された液面検出器とを含み、
前記液面検出装置が、真空または圧力変化のいずれかに選択的に基づいて前記試薬/プローブ容器における液面を検出するように適合されていることを特徴とする装置。
【請求項181】
前記液面検出器に結合されたコントローラであって、比較的大容量で低粘度の流体に対する液面を決定するために前記真空及び圧力センサを選択的に操作して真空を測定するように適合された該コントローラを更に含むことを特徴とする請求項180に記載の装置。
【請求項182】
前記液面検出器に結合されたコントローラであって、比較的低容量で高粘度の流体に対する液面を決定するために前記真空及び圧力センサを選択的に操作して圧力を測定するように適合された該コントローラを更に含むことを特徴とする請求項180に記載の装置。
【請求項183】
前記自動化された液面検出装置に結合されたコントローラと、
前記コントローラ上で実行可能であり、試薬液面の自動検出を制御するように構成されたプログラムコードと、
前記コントローラ上で実行可能であり、前記試薬において気泡を減少させるかまたは排除するように前記試薬/プローブ容器における液面を制御するように構成されたプログラムコードと、を更に含むことを特徴とする請求項180に記載の装置。
【請求項184】
装置であって、
基板上の化学試料及び/または生体試料に自動処理で少なくとも1つの選択された試薬をかけるように構成された試料処理システムと、
前記試料処理システムに結合された、廃水をプログラム制御下で前記試料処理システムから複数の離れた部分に振り向けるように構成された廃棄物分離システムとを更に含むことを特徴とする装置。
【請求項185】
基板キャリアと、
前記基板キャリアに結合され、出口を有する排水トレイと、
前記排水トレイ出口に結合された多方弁と、
前記排水トレイ出口に結合され、前記廃水を制御可能に分離するようにプログラム可能に制御されるポンプとを更に含むことを特徴とする請求項184に記載の装置。
【請求項186】
前記試料処理システムと、前記多方弁と、前記ポンプとに結合されたコントローラを更に含み、
前記コントローラが、前記少なくとも1つの試薬の適用及び廃水の分離を組合せ操作でプログラム可能に自動化するように適合されていることを特徴とする請求項184に記載の装置。
【請求項187】
前記試料処理システムと、前記多方弁と、前記ポンプとに結合されたコントローラを更に含み、
前記コントローラが、前記少なくとも1つの試薬の適用及び非有毒廃棄物からの有毒廃棄物の分離を組合せ操作でプログラム可能に自動化するように適合されていることを特徴とする請求項184に記載の装置。
【請求項188】
前記試料処理システムと、前記多方弁と、前記ポンプとに結合されたコントローラを更に含み、
前記コントローラが、前記少なくとも1つの試薬の適用及び複数の異なる廃水の分離を組合せ操作でプログラム可能に自動化するように適合されていることを特徴とする請求項184に記載の装置。
【請求項189】
前記試料処理システムと、前記多方弁と、前記ポンプとに結合されたコントローラを更に含み、
前記コントローラが、前記少なくとも1つの試薬の適用及び複数の異なる廃水の異なる廃水容器への振り向けを組合せ操作でプログラム可能に自動化するように適合されていることを特徴とする請求項184に記載の装置。
【請求項190】
基板キャリアであって、複数の個別の基板温度制御アセンブリに結合された温度制御基部と、前記温度制御基部に結合された排水トレイとを更に含み、前記排水トレイが出口を有する該基板キャリアと、
前記排水トレイ出口に結合された多方弁とを更に含み、
前記多方弁が、前記廃水を重力流によって制御可能に分離するべくプログラミングされていることを特徴とする請求項184に記載の装置。
【請求項191】
システムであって、
ネットワークに接続され、複数の試料処理システムと通信し、前記複数の試料処理システムから試料処理情報を収集するように適合されたコントローラを含むことを特徴とするシステム。
【請求項192】
前記複数の試料処理システム間で情報を共有するように適合された前記コントローラを更に含むことを特徴とする請求項191に記載のシステム。
【請求項193】
前記試料処理システムの1若しくは複数の操作に連動して情報ログ及び/または統計値を生成するように適合された前記コントローラを更に含むことを特徴とする請求項191に記載のシステム。
【請求項194】
1試薬容器当たりの試薬使用量の追跡を含めて試薬の使用を追跡するように適合された前記コントローラを更に含むことを特徴とする請求項191に記載のシステム。
【請求項195】
装置または構成部品の前記試薬の使用とは無関係に試薬の使用を追跡するように適合された前記コントローラを更に含むことを特徴とする請求項194に記載のシステム。
【請求項196】
システムであって、
複数の試料処理システムと通信し、前記複数の試料処理システムから試料処理情報を収集するように適合されたネットワークを含むことを特徴とするシステム。
【請求項197】
前記複数の試料処理システム間で情報を共有するように適合された前記ネットワークを更に含むことを特徴とする請求項196に記載のシステム。
【請求項198】
1試薬容器当たりの試薬使用量の追跡を含めて試薬の使用を追跡するように適合された前記ネットワークを更に含むことを特徴とする請求項196に記載のシステム。
【請求項199】
装置または構成部品の前記試薬の使用とは無関係に試薬の使用を追跡するように適合された前記ネットワークを更に含むことを特徴とする請求項198に記載のシステム。
【請求項200】
ネットワーク上での操作方法であって、
複数の試料処理システムと通信する過程と、
前記複数の試料処理システムから試料処理情報を収集する過程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項201】
前記複数の試料処理システム間で情報を共有する過程を更に含むことを特徴とする請求項200に記載の方法。
【請求項202】
1試薬容器当たりの試薬使用量の追跡を含めて試薬の使用を追跡する過程を更に含むことを特徴とする請求項200に記載の方法。
【請求項203】
装置または構成部品の前記試薬の使用とは無関係に試薬の使用を追跡する過程を更に含むことを特徴とする請求項202に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図11G】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2007−528485(P2007−528485A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525545(P2006−525545)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/029406
【国際公開番号】WO2005/024385
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(500446889)バイオジェネックス ラボラトリーズ (1)
【Fターム(参考)】