車載器
【課題】有効期限が付加された配信情報を表示する際の利便性を高めること。
【解決手段】路側無線装置を介して無線で送信され、有効期限(ID04)を含む情報グループを受信する通信部3b、受信した情報グループを複数記憶する記憶部1f、情報ク゛ルーフ゜を表示する表示部1e、記憶されている複数の情報グループのうち表示部に表示させる情報グループの選択指示を受け付ける入力部1d、選択指示された情報グループの有効期限と現在の日時とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを表示部に表示させる制御部、を備える車載器。
【解決手段】路側無線装置を介して無線で送信され、有効期限(ID04)を含む情報グループを受信する通信部3b、受信した情報グループを複数記憶する記憶部1f、情報ク゛ルーフ゜を表示する表示部1e、記憶されている複数の情報グループのうち表示部に表示させる情報グループの選択指示を受け付ける入力部1d、選択指示された情報グループの有効期限と現在の日時とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを表示部に表示させる制御部、を備える車載器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等を利用して路上に設置された路側無線装置と狭域無線通信を行い、当該路側無線装置を介してセンター装置から情報提供を受けることが可能な車載器がある。
【0003】
このような車載器を用いたシステムとしては、車両が路側無線装置の通信範囲内にある間のみ、車両に搭載された車載器と路側無線装置との双方向通信が可能となり、この間にセンター装置が路側無線装置を介して、配信情報(例えば、周辺の店舗や医療機関の情報、広告等)を配信するものがある。
【0004】
例えば、配信された配信情報を記憶することにより、路側装置と通信できない環境においても、当該配信情報を再生可能とする車載器が開示されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−109032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車載器が受信する配信情報には、当該情報の有効期限が定められたものがある。ある配信情報を表示する際、当該配信情報の遷移先となる配信情報が存在する場合には、遷移先となる配信情報を表示させるボタンを生成するが、このとき、遷移先となる配信情報の有効期限の情報を参照し、当該有効期限と現在の日時と比較して、遷移先となる配信情報は現在有効な情報か否かを判別し、当該判別結果に応じて表示するボタンの形状や色彩等をかえて表示することが検討されている。
【0006】
しかしながら、単にボタンの形状や色彩をかえるだけでは、次に表示させる配信情報は有効期限前なのか有効期限が過ぎてしまった(有効期限切れ)のかがユーザにとってわかりにくいという問題がある。また、有効期限切れの配信情報は、基本的に有効期限切れ後は保存しておく必要性が無いため、有効期限切れ後に自動的に削除されてしまうおそれがあり、有効期限切れ前には見えた配信情報を有効期限切れ後には再度ユーザが見ることができない場合がある。
【0007】
本発明の課題は、上記問題に鑑みて、有効期限の情報が付加された配信情報を表示する際の利便性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、路側無線装置を介して無線で送信され、有効期限情報を含む配信情報を受信する通信手段と、前記通信手段により受信された前記配信情報を複数記憶する記憶手段と、前記配信情報を表示する表示手段と、前記記憶手段に記憶されている複数の配信情報のうち前記表示手段に表示させる配信情報の選択指示を受け付ける入力手段と、前記入力手段により選択指示された配信情報の有効期限情報と現在の日時情報とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを前記表示手段に表示させる制御手段と、を備える車載器である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載器において、前記制御手段は、前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも前の日時、又は、後の日時である場合、前記メッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を表示させるか否かの選択指示を前記入力手段により受け付ける。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車載器において、前記制御手段は、前記通信手段により受信した前記配信情報を識別する識別情報と前記有効期限情報を含む複数の情報から成る管理情報群を生成し、当該管理情報群を前記記憶手段に記憶させ、前記入力手段により配信情報が選択指示された場合、前記管理情報群を参照して当該選択指示された配信情報の識別情報に対応する有効期限情報を読み出し、当該有効期限情報と現在の日時情報とを比較する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車載器において、前記管理情報群は、前記配信情報毎に前記記憶手段に記憶された配信情報が削除されたか否かを示す削除フラグを含み、前記制御手段は、前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、前記メッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を削除するか否かの選択指示を前記入力手段により受け付け、当該配信情報を削除する選択指示がある場合、前記管理情報群における当該配信情報の削除フラグを削除された状態に設定し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を削除する。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車載器において、前記制御手段は、前記入力手段により配信情報が選択指示された場合、前記管理情報群を参照して当該選択指示された配信情報の削除フラグが削除された状態に設定されている場合、当該配信情報は削除されたことを示すメッセージを前記表示手段に表示させる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の車載器において、前記制御手段は、前記入力手段により前記配信情報を削除する選択指示がある場合、当該配信情報に当該配信情報を基準とした遷移先となる配信情報がある場合には、当該配信情報を削除すると遷移先となる配信情報が表示されなくなることを示すメッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を削除するか否かの選択指示を前記入力手段により受け付け、
当該配信情報を削除する選択指示がある場合、前記管理情報群における当該配信情報の削除フラグを削除された状態に設定し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を削除する。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項4又は5に記載の車載器において、前記制御手段は、前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、当該配信情報が削除可能か否かを判別する。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の車載器において、前記制御手段は、前記配信情報が削除可能か否かの判別は、当該配信情報を基準とした遷移先となる配信情報が無い場合、又は、当該配信情報を基準とした遷移先となる全ての配信情報の有効期限情報が現在の日時情報よりも後の日時である場合、削除可能と判別する。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車載器において、URLにより指定された情報格納場所と無線通信する無線通信手段を備え、前記制御手段は、前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、当該配信情報に前記URLが含まれている場合には、前記無線通信手段を用いて当該URLにより指定された情報格納場所から前記現在の日時情報よりも後の有効期限情報を有する当該配信情報を取得し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を更新する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、有効期限の情報が付加された配信情報を表示する際の利便性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[実施の形態1]
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態1における配信システム100の構成図を示す。
配信システム100は、図1に示すように、車両Cに搭載された車載器10、路側無線装置20、センター装置30を含んで構成され、センター装置30が路側無線装置20を介して車載器10に配信情報を配信する。
路側無線装置20は路上や駐車場等に設置され、各路側無線装置20はネットワークN1を介してセンター装置30と接続されている。また、路側無線装置20と、車両Cの車載器10とは無線通信が可能である。
【0019】
なお、配信情報とは、店舗の広告や駐車場、医療施設の案内等のコンテンツ(テキスト情報、画像情報、音情報)の他、コンテンツを提供する事業者に関する情報、コンテンツの有効期限の情報(例えば、有効期限の開始と終了の日時)、サービスを提供可能な対象地点の情報(例えば、広告している店舗の地点を示す緯度経度や店舗名等)、指定したコンテンツの通知を行うポップアップの再生をする地点(例えば、ポップアップの再生地点を示す緯度経度、ポップアップを再生する道路種別や車両の進入方向を指定する情報等)、コンテンツの表示画面の遷移情報(次に表示する画面を指定する情報等)、嗜好情報等を含む情報である。詳細は後述する。
【0020】
図1では1台のセンター装置30のみ示したが、配信情報を配信する配信事業者は複数あり、センター装置30は配信事業者毎に備えられるものであってもよい。
【0021】
以下、各構成装置について詳細に説明する。
路側無線装置20は、図2に示すように本体装置20aとアンテナ20bとから構成されている。路側無線装置20は、道路脇、道路上方又は駐車場脇等に設置されたアンテナ20bから、到達距離が限定されたDSRCの電波を放射して、路側無線装置20近傍に路側エリアZを形成する。この路側エリアZ内にある車両Cの車載器10とだけ双方向狭域無線通信が可能となる。以下、路側無線装置20と車載器10間の狭域無線通信を路車間通信という場合がある。
【0022】
DSRCは5.8GHz帯域の電波を使った通信方式であり、その通信範囲は例えば数メートルから数十メートルである。路側無線装置20からのDSRCの送信出力は何れも同じ程度に設定されているので、複数の路側無線装置20がそれぞれ形成する路側エリアZは設置場所に関係なく、ほぼ一定である。
【0023】
本体装置20aは、車載器10とセンター装置30間の情報のやりとりを仲介するための処理を行う。すなわち、アンテナ20bを介して車載器10から受信された情報をセンター装置30に転送し、センター装置30から送信された配信情報を車載器10へ転送する。本体装置20aは、情報処理や通信制御を行う制御部、記憶部等を備えたコンピュータ端末を適用することができる。
【0024】
車載器10は、車両Cに搭載され、搭載された車両Cを目的地へ誘導するための処理等を行うナビゲーション機能の他、DSRCによるETC(Electronic Toll Collection System)利用のための処理を行う機能等を有している。
【0025】
図3に、路側無線装置20から車載器10に配信(送信)される配信情報のデータ構成例を示す。以下、1まとまりの配信情報を情報グループと称す。図3に示すように、配信される配信情報は1又は複数の情報グループから成る。この情報グループは、情報の内容により分類された識別符号(ID)により特徴付けられた複数の情報を持つ。また、情報グループは通常カーナビにおいて表示されるコンテンツの1ページ分に対応するように作成される。
【0026】
図4に、各IDの情報の概要を示す。
図4に示すように、ID毎に情報の内容が分類されている。
「ID00」の情報は、情報グループが持つIDの一覧を示す(記述する)。ここで、それぞれの情報グループは必ずしも全てのIDを持つわけではなく必要なIDのみを持つ。例えば、ある情報グループはID00〜05により特徴付けられた情報を持ち、また別のある情報グループはID00〜ID05、ID10、ID30により特徴付けられた情報を持つ。尚、ID00、ID01、ID02は基本的な情報であり、全ての情報グループは、これらのIDの情報を持つ。
【0027】
「ID01」の情報は、事業者の情報を示す。具体的に、「ID01」の情報は、「サービス事業者コード」、「サービス事業者表示テキスト」、「サービス事業者表音文字列」を含む。「サービス事業者コード」とは、DSRCの運用を管理する団体で規定されたコードで、サービス事業者毎にユニークに割り付けられる。このコードに基づいて、サービス事業者を特定できる。「サービス事業者表示テキスト」とは、ナビ表示用サービス事業者名(サービス名)テキスト情報であり、サービス事業者をITS車載器の利用者に通知する目的で使用される。「サービス事業者表音文字列」とは、ナビ発話用サービス事業者名(サービス名)表音文字列であり、サービス事業者やサービス名称等をITS車載器の利用者に音声で通知する際に用いられる。
【0028】
「ID02」の情報は、コンテンツの情報を示す。具体的に、「ID02」の情報は、「情報提供企業コード」、「情報提供企業表示テキスト」、「情報提供企業表音文字列」、「情報コード」、「情報表示テキスト」、「情報表音文字列」、「嗜好データカテゴリ」を含む。「情報提供企業コード」とは、コンテンツの提供元を示すコードであり、サービス事業者によって割り当てられる。「情報提供企業表示テキスト」とは、ナビ表示用情報提供企業名テキスト情報であり、情報提供企業をITS車載器の利用者に通知する目的で使用される。「情報提供企業表音文字列」とは、ナビ発話用情報提供企業名表音文字列であり、情報提供企業をITS車載器の利用者に音声で通知する際に用いられる。「情報コード」とは、サービス事業者が情報グループ毎にユニークに割り付けるコードである。このコードに基づいて情報グループを特定できる。また、当該情報コードは、後述する「ID30」の遷移情報等に使用される。「情報表示テキスト」とは、画面に表示するためのテキストデータであり、典型的にはコンテンツの題名である。「情報表音文字列」とは、ナビ発話用コンテンツ内容表音文字列であり、コンテンツを利用者に音声で通知する際に用いられる。「嗜好データカテゴリ(嗜好カテゴリ)」とは、情報カテゴリを示すコードであり、例えば、最大96項目の分類でコンテンツ(情報グループ)をカテゴリ分けするために用いられる。96項目の各項目は1bitで表される。
【0029】
「ID03」の情報は、コンテンツの再生条件を示す。例えば、コンテンツを受信後、当該コンテンツを即時再生するか否かの情報等が含まれる。
【0030】
「ID04」の情報は、コンテンツの有効期限の情報を示す。具体的に、「ID04」の情報は、受信したコンテンツの「開始年月日時分」及び「終了年月日時分」を秒単位で示している。
【0031】
「ID05」の情報は、コンテンツで示された店舗等の営業時間等を示す。
【0032】
「ID10」の情報は、対象地点情報(コンテンツ配信元の企業の広告情報、クーポン情報等)を示す。この対象地点情報に、動画や音声等のコンテンツが格納される。具体的に、「ID10」の情報は、「対象地点座標」、「対象地点表示用テキスト」、「表示用文字データ」、「表示画像データ」、「表音文字列データ」、「圧縮音声データ」、「音声再生順」、「ビデオデータ」、「URL」、「提携駐車場情報」、「アイコン表示画像データ」を含む。
【0033】
「ID20」の情報は、コンテンツのポップアップの再生地点(情報提供地点)を示す。
【0034】
「ID30」の情報は、遷移情報(次に表示する画面(遷移先)を指定する情報等)を示す。具体的に、「ID30」の情報は、「次再生情報コード1」、「次再生情報コード2」、「次再生情報コード3」、「次再生情報コード4」、「次再生情報コード5」、「次再生情報コード6」、「次再生情報コード7」、「次再生情報コード8」を含む。「次再生情報コード1」〜「次再生情報コード8」は、表示画面を遷移させる場合に用いられる情報であり、「ID02」の「情報コード」に対応する。この「ID30」の情報が情報グループに無い場合、又は「次再生情報コード1」〜「次再生情報コード8」に情報が格納されていない場合(次再生情報コードが存在しない場合)は、当該情報グループは遷移先の無い情報グループとなる。
【0035】
「ID40」の情報は詳細情報と呼ばれる情報であり、串刺し検索等を実現するために用いられる。「ID50」の情報は駐車場情報であり、コンテンツで示された店舗等の駐車場の満空情報を示す。「ID60」の情報は運転支援情報であり、駐車場の出入口付近/駐車場内合流/分岐・速度案内等、敷地内の運転に関して、運転の補助となる情報である。ID80」の情報は、嗜好データであり、サービス事業者が配信するコンテンツを最大96項目に分類して、利用者の嗜好に合わせて配信するコンテンツを選択するために利用される情報である。
【0036】
なお、この他、異なる番号のIDを付与して新たな情報内容を定義してもよい。また、上記の各IDのデータが全て存在する必要もない。例えば、ID50は駐車場情報であるが、対象となるコンテンツが店舗等の施設に関するものではない場合や、施設であっても駐車場がない施設に対応するコンテンツである場合にはID50には情報が存在しないことになる。
【0037】
図5に、本実施の形態1における車載器10の構成を示す。
図5に示すように、車載器10は、カーナビ部1、通信モジュール2、DSRC部3、制御部4、無線通信部5等を備えて構成されている。なお、無線通信部5は必要に応じて備えていることが好ましい。
【0038】
カーナビ部1は、カーナビ制御部1a、現在地検出部1b、地図記憶部1c、入力部1d、表示部1e、記憶部1f、音声出力部1g等を備え、車両Cの現在地から目的地までの経路を算出し、当該経路に従って車両Cを目的地へ誘導するための処理を行う。
【0039】
カーナビ制御部1aは、現在地検出部1bから検出された現在地の位置情報及び地図記憶部1cに記憶された地図情報等に基づいて、車両Cの現在地から入力部1dを介して設定された目的地までの経路を算出する。そして、地図記憶部1cに記憶されている地図情報を用いて算出した経路へ誘導するための地図画面を生成し、表示部1eにより表示させ、ナビゲーション制御手段として機能する。
【0040】
現在地検出部1bは、GPSアンテナ、角度センサ、方位センサ、距離センサ等の各種センサを備え、これらセンサによる検出結果に基づいて車両Cの現在地を検出する。GPSアンテナは、GPS衛星から送信されるGPS信号を検出する。また、角度センサは移動方向の変化量を示す車の加速度(単位時間あたりの水平方向への回転速度)を検出し、方位センサは地磁気の検出を行い、車両の絶対方位を検出する。現在地検出部1bは、これらセンサから取得した各検出結果に基づいて車両の現在地を示す位置情報(経度、緯度等の情報)を生成し、カーナビ制御部1aに出力する。
【0041】
地図記憶部1cは、メモリやDVD等の記録媒体から構成され、案内表示に必要な地図情報、通信モジュール2を介して受信されるガイド情報(道路情報、渋滞情報等)等を記憶している。
【0042】
入力部1dは、操作キーや表示部1eと一体に構成されるタッチパネル等から構成されている。入力部1dは、これらの操作に対応する操作信号を生成し、制御部4に出力し、入力手段として機能する。
【0043】
表示部1eは、モニタを備え、制御部4の制御に従ってモニタ上に各種情報を表示する。例えば、設定画面や地図画面、センター装置30から受信した配信情報のコンテンツの画面等を表示し、表示手段として機能する。
【0044】
記憶部1fは、メモリから構成され、制御部4やカーナビ制御部1aにより実行される制御プログラム、プログラムの実行に必要なパラメータやデータ等を記憶している。
また、記憶部1fは、センター装置30から受信した配信情報を複数記憶し、記憶手段として機能する。
【0045】
音声出力部1gは、音声処理部、D/A変換器、増幅器、スピーカ等を備えて構成される。音声出力部1gは、制御部4から指示された音声データをD/A変換器によりアナログ信号に変換してスピーカにより音声出力する。また、音声出力部1gは、制御部4から指示された表音文字列データに基づいて音声処理部により合成音声信号を生成し、スピーカにより音声出力する。
【0046】
通信モジュール2は、光通信用、FM通信用、2.4GHz電波通信用のアンテナをそれぞれ備え、通信センターと光通信、FM通信、電波通信等の各種通信を行う。例えば、通信モジュール2は通信センターから渋滞情報や道路交通情報等を受信し、制御部4に出力する。なお、通信センターとしてはVICSセンター等を挙げることができるが、これに限らず、また、通信センターから受信する情報としては、渋滞情報や道路交通情報に限らない。
【0047】
DSRC部3は、DSRC制御部3a、通信部3b、記憶部3c、ETC処理部3d、ICカードI/F3eを備えて構成されており、DSRCによるETC利用のための処理や、センター装置30から配信情報を受信するための通信処理等を行う通信手段として機能する。
【0048】
DSRC制御部3aは、CPU、RAM等から構成され、記憶部3cに記憶されている制御プログラムとの協働によりDSRC部3の各部の動作を制御する。
例えば、ETCによる決済を行う際には、通信部3bの通信動作を制御してETC基地局(ETC決済を行うためにETCゲート付近等に設けられる無線基地局)と決済情報の送受信を行わせる。また、ETC処理部3dにより決済情報の書込処理を行わせる。
また、通信部3bにより路側無線装置20を介して配信情報を受信した場合には、当該配信情報を制御部4に出力する。
【0049】
通信部3bは、車両Cのダッシュボード上でフロントガラス近傍に固設されたアンテナを備え、このアンテナを介して路側無線装置20やETC基地局等と、DSRCの電波の送受信を行う。
【0050】
記憶部3cは、DSRC制御部3aにより実行される制御プログラム等を記憶している。
【0051】
ETC処理部3dは、ICカードI/F3eに挿抜されるIC付きクレジットカード又はデビットカード等に対して決済情報等の読み書きを行う。
【0052】
ICカードI/F3eは、上記クレジットカード等のスロットを備え、このスロットに挿入されたクレジットカード等のICとETC処理部3dとの間で情報のやりとりを仲介する。
【0053】
制御部4は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、記憶部1fに記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部の集中制御を行う。例えば、路側無線装置20との路車間通信を行う際にはDSRC部3の通信動作を制御する。なお、DSRC部3の制御にあたってはDSRC部3のDSRC制御部3aとの協働により制御を行う。また、DSRC部3を介してセンター装置30から受信した配信情報の保存、再生制御等を行う。
【0054】
また、制御部4は、入力部1dにより選択指示された配信情報(情報グループ)の有効期限の情報と現在の日時とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを表示部1eに表示させる表示処理を実行する制御手段として機能する。
【0055】
無線通信部5は、移動体通信網(PDC/CDMA/PHS/GSM・GPRS等)、無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n等)、WiMAX(IEEE802.16a/e/h等)等の各種の無線通信網の無線通信アクセスポイント40と無線通信を行い、無線通信アクセスポイント40を介して車載器50が外部ネットワークN2に接続されたセンター装置30を始めとする外部機器にアクセスしデータ送受信を行うための通信制御を行う。無線通信部5としては、例えば、無線LANカード、WiMAX用の通信カード、及びこれらを装填するためのスロットや、携帯電話機及び携帯電話機を車載器10に接続するためのUSB(Universal Serial Bus)等の通信インターフェース等の通信デバイスが含まれる。無線通信部5は、受信した情報を制御部4に出力する。
【0056】
次に、動作について説明する。
図6に、車載器10の制御部4により実行される本実施の形態1の表示処理を説明するフローチャートを示す。
【0057】
制御部4は、入力部1dから情報グループの再生要求があると(ステップS1)、再生要求された情報グループのID40の有効期限を参照する(ステップS2)。
ここで、ステップS1の場合として、例えば、表示部1eに表示されている情報グループから遷移する指示がある場合や、予め登録されているお気に入りリストテーブルに基づくリスト画面を表示部1eに表示させ、当該リスト画面からある情報グループが選択された場合などである。
【0058】
なお、再生とは、再生要求された情報グループのコンテンツが静止画である場合には表示部1eに表示させたり、動画である場合には当該動画を表示部1eに再生したり、音声データである場合には発話したりすることを意味する。
【0059】
制御部4は、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時であるか否かを判別し(ステップS3)、現在日時が開始年月日時分よりも前の日時である場合(ステップS3;Yes)、第1メッセージを報知する(ステップS4)と共に再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS7)、本処理を終了する。
【0060】
第1メッセージは、「この情報はまだ有効になっていません。」等の現在日時が開始年月日時分よりも前であることにより当該情報グループのコンテンツは現在有効でないことを示すメッセージである。制御部4は、この第1メッセージを、再生要求された情報グループのコンテンツと共に当該メッセージをテキスト表示したり発話したりすることにより報知する。なお、制御部4は、当該第1メッセージと共に開始年月日時分に基づく日時を報知することが好ましい。
【0061】
制御部4は、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時でない場合(ステップS3;No)、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の終了年月日時分よりも後の日時であるか否かを判別する(ステップS5)。
【0062】
制御部4は、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時でない場合(ステップS5;No)、即ち、現在日時が開始年月日時分から終了年月日時分以内である場合には、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS7)、本処理を終了する。
【0063】
制御部4は、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時である場合(ステップS5;Yes)、第2メッセージを報知する(ステップS6)と共に再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS7)、本処理を終了する。
【0064】
第2メッセージは、「この情報は有効期限を過ぎています。」等の現在日時が終了年月日時分よりも後であることにより当該情報グループのコンテンツは無効であることを示すメッセージである。制御部4は、この第2メッセージを、再生要求された情報グループのコンテンツと共に当該メッセージをテキスト表示したり発話したりすることにより報知する。なお、制御部4は、当該第2メッセージと共に終了年月日時分に基づく日時を報知することが好ましい。
【0065】
図7に、ステップS4及びステップS7において表示される画面G11の例を示す。
図7に示す画面G11は、再生要求された情報グループのID10の情報に基づくコンテンツが再生されるコンテンツ再生領域E11と、当該コンテンツ再生領域E11上に第1メッセージが表示されるメッセージ領域M11を備える。
なお、メッセージ領域M11に第2メッセージを表示させて、ステップS6及びステップS7において表示される画面としてもよい。
【0066】
また、図7に示す画面では、メッセージ領域M11により、コンテンツ再生領域E11の一部が隠れてしまう。このことから、当該メッセージ領域M11をタッチパネル操作で選択された場合には、当該メッセージ領域M11を消去したり、または当該メッセージ領域M11を表示画面上の任意の位置に移動できるようにしても良い。
【0067】
図8に、ステップS6及びステップS7において表示される画面G12の例を示す。
図8に示す画面G12は、再生要求された情報グループのID10の情報に基づくコンテンツが再生されるコンテンツ再生領域E12と、当該コンテンツ再生領域E12の外部に第2メッセージが表示されるメッセージ領域M12を備える。
なお、メッセージ領域M12に第1メッセージを表示させて、ステップS4及びステップS7において表示される画面としてもよい。
【0068】
[実施の形態2]
以下、図を参照して本発明の実施の形態2を詳細に説明する。
本実施の形態2における配信システムの構成、路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。また、車載器10は、制御部4において実行される表示処理が異なる以外は実施の形態1と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0069】
本実施の形態2における制御部4は、入力部1dにより選択指示された配信情報(情報グループ)の有効期限と現在の日時とを比較し、当該比較結果が、現在の日時が選択指示された情報グループの有効期限よりも前の日時、又は、後の日時である場合、当該比較結果に応じたメッセージを表示部1eに表示させると共に、当該情報グループのコンテンツを表示させるか否かの選択指示を入力部1dにより受け付ける表示処理を実行する。
【0070】
次に、動作について説明する。
図9に、車載器10の制御部4により実行される本実施の形態2の表示処理を説明するフローチャートを示す。なお、図9に示す表示処理のステップS11及びS12は、図6に示す実施の形態1の表示処理のステップS1及びS2と同様であるため、説明は省略する。
【0071】
制御部4は、ステップS12後、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時であるか否かを判別し(ステップS13)、現在日時が開始年月日時分よりも前の日時である場合(ステップS13;Yes)、第1報知画面を表示する(ステップS14)。
【0072】
図10に、ステップS14において表示される第1報知画面G1の例を示す。
図10に示すように、第1報知画面G1は、メッセージ領域M1、YESボタンB1a、NOボタンB1bを備える。
【0073】
メッセージ領域M1は、「この情報はまだ有効になっていません。」等の現在日時が開始年月日時分よりも前であることにより当該情報グループのコンテンツは現在有効でないことを示すメッセージと、「表示しますか?」等の再生要求された情報グループのコンテンツを表示させるか否かを問うメッセージとを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0074】
YESボタンB1aは、再生要求された情報グループのコンテンツを表示させる指示を受け付けるボタンであり、NOボタンB1bは、再生要求された情報グループのコンテンツを表示させない指示を受け付けるボタンである。
【0075】
制御部4は、NOボタンB1bが選択されたか否かを判別し(ステップS15)、NOボタンB1bが選択された場合(ステップS15;Yes)、第1報知画面を表示部1eの表示画面上から消去し(ステップS16)、本処理を終了する。
【0076】
制御部4は、NOボタンB1bが選択されていない場合(ステップS15;No)、YESボタンB1aが選択されたか否かを判別し(ステップS17)、YESボタンB1aが選択されていない場合(ステップS17;No)、ステップS15に戻る。
【0077】
制御部4は、YESボタンB1aが選択された場合(ステップS17;Yes)、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS18)、本処理を終了する。
【0078】
制御部4は、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時でない場合(ステップS13;No)、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の終了年月日時分よりも後の日時であるか否かを判別する(ステップS19)。
【0079】
制御部4は、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時でない場合(ステップS19;No)、即ち、現在日時が開始年月日時分から終了年月日時分以内である場合には、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS18)、本処理を終了する。
【0080】
制御部4は、現在日時が開始年月日時分よりも後の日時である場合(ステップS19;Yes)、第2報知画面を表示部1eに表示させる(ステップS20)。
【0081】
図11に、ステップS20において表示される第2報知画面G2の例を示す。
図11に示すように、第2報知画面G2は、メッセージ領域M2、YESボタンB2a、NOボタンB2bを備える。
【0082】
メッセージ領域M2は、「この情報は有効期限を過ぎています。」等の現在日時が開始年月日時分よりも後であることにより当該情報グループのコンテンツは無効であることを示すメッセージと、「表示しますか?」等の再生要求された情報グループのコンテンツを表示させるか否かを問うメッセージとを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0083】
YESボタンB2a、NOボタンB2bは、それぞれ、図10に示すYESボタンB1a、NOボタンB1bと同様であるため、説明は省略する。
【0084】
制御部4は、NOボタンB2bが選択されたか否かを判別し(ステップS21)、NOボタンB2bが選択された場合(ステップS21;Yes)、第2報知画面を表示部1eの表示画面上から消去し(ステップS22)、本処理を終了する。
【0085】
制御部4は、NOボタンB2bが選択されていない場合(ステップS21;No)、YESボタンB2aが選択されたか否かを判別し(ステップS23)、YESボタンB2aが選択されていない場合(ステップS23;No)、ステップS21に戻る。
【0086】
制御部4は、YESボタンB2aが選択された場合(ステップS23;Yes)、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS18)、本処理を終了する。
【0087】
[実施の形態3]
以下、図を参照して本発明の実施の形態3を詳細に説明する。
本実施の形態3における配信システムの構成、路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。また、車載器10は、制御部4において実行される表示処理が異なる以外は実施の形態1と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0088】
本実施の形態3における制御部4は、通信部3bにより情報グループを受信すると、当該情報グループを記憶部1fに記憶させると共に、当該受信した情報グループに基づいて当該受信した情報グループを識別する情報コード、有効期限、記憶部1fに記憶された情報グループが削除されたか否かを示す削除フラグ等を含む複数のレコードから成る管理情報群としての管理データベースを生成し、当該管理データベースを記憶部1fに記憶させる。
【0089】
また、制御部4は、入力部1dにより情報グループが選択指示された場合、管理データベースを参照して当該選択指示された情報グループの情報コードに対応する有効期限の情報を読み出し、当該有効期限と現在の日時とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを表示部1eに表示させ、更に、制御部4は、比較結果が、現在の日時が情報グループの有効期限よりも後の日時である場合、メッセージを表示部1eに表示させると共に、当該情報グループを削除するか否かの選択指示を入力部1dにより受け付け、情報グループを削除する選択指示がある場合、管理データベースにおける削除フラグを削除された状態に設定し、記憶部1fに記憶されている当該配信情報を削除する表示処理を実行する。
【0090】
図12に、記憶部1fに記憶される管理データベースの例を示す。
図12に示すように管理データベースは、管理データベースに情報グループが登録された際に付加される登録番号、情報グループのID02が示す情報コード、情報表示テキスト、情報表音文字列、情報提供企業コード、嗜好データカテゴリと、情報グループのID04が示す有効期限の開始年月日時分を示す有効期限開始日時、終了年月日時分を示す有効期限日時、削除フラグからなる複数のレコードから構成されている。
【0091】
なお、本実施の形態3における削除フラグは、記憶部1fに記憶された情報グループが削除されていない場合は「0」を示し、記憶部1fに記憶された情報グループが削除された場合は「1」を示すものとする。
【0092】
次に、動作について説明する。
図13及び図14に、車載器10の制御部4により実行される本実施の形態3の表示処理を説明するフローチャートを示す。
【0093】
制御部4は、入力部1dから情報グループの再生要求があると(ステップS31)、管理データベースから当該再生要求された情報グループの情報コードと一致する情報コードを有するレコードを参照し(ステップS32)、当該レコードは削除フラグが「1」であるか否かを判別する(ステップS33)。
【0094】
制御部4は、削除フラグが「1」である場合(ステップS33;Yes)、第3メッセージを報知し(ステップS34)、本処理を終了する。
【0095】
第3メッセージは、「この情報は有効期限を過ぎたため削除されました。」等の再生要求された情報グループが記憶部1fから削除されたことを示すメッセージである。制御部4は、この第3メッセージを、表示部1eの表示画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知する。
【0096】
制御部4は、削除フラグが「1」でない場合、即ち、削除フラグが「0」の場合(ステップS33;No)、現在日時は参照しているレコードの有効期限終了日時よりも後の日時であるか否かを判別する(ステップS35)。
【0097】
制御部4は、現在日時が有効期限終了日時よりも後の日時でない場合(ステップS35;No)、現在日時は参照しているレコードの有効期限開始日時よりも前の日時であるか否かを判別する(ステップS36)。
【0098】
制御部4は、現在日時が有効期限開始日時よりも前の日時でない場合(ステップS36;No)、即ち、現在日時が有効期限開始日時から有効期限終了日時以内である場合には、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS37)、本処理を終了する。
【0099】
現在日時が参照しているレコードの有効期限開始日時よりも前の日時である場合(ステップS36;Yes)、第1報知画面を表示する(ステップS38)。ステップS38〜S40は、実施の形態2の図9に示すステップS14〜S17と同様であるため当該説明、第1報知画面の図示及び説明は省略する。
【0100】
制御部4は、現在日時が参照しているレコードの有効期限終了日時よりも後の日時である場合(ステップS35;Yes)、第3報知画面を表示する(ステップS41)。
【0101】
図15に、ステップS41において表示される第3報知画面G3の例を示す。
図15に示すように、第3報知画面G3は、メッセージ領域M3、表示ボタンB3a、削除ボタンB3b、戻るボタンB3cを備える。
【0102】
メッセージ領域M3は、「この情報は有効期限を過ぎています。」等の現在日時が有効期限終了日時、即ち、再生要求された情報グループの終了年月日時分よりも後であることにより当該情報グループのコンテンツは無効であることを示すメッセージと、「どうしますか?」等の再生要求された情報グループのコンテンツを表示、削除、戻る、のいずれかの処理の選択指示を問うメッセージとを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0103】
表示ボタンB3aは、再生要求された情報グループのコンテンツを表示させる指示を受け付けるボタンであり、削除ボタンB3bは、再生要求された情報グループを記憶部1fから削除する指示を受け付けるボタンであり、戻るボタンB3cは、本処理の実行前の状態に戻る指示を受け付けるボタンである。
【0104】
制御部4は、戻るボタンB3cが選択されたか否かを判別し(ステップS42)、戻るボタンB3cが選択された場合(ステップS42;Yes)、先に表示されていた表示画面に戻って本処理を終了する。
【0105】
制御部4は、戻るボタンB3cが選択されていない場合(ステップS42;No)、削除ボタンB3bが選択されたか否かを判別し(ステップS43)、削除ボタンB3bが選択された場合(ステップS43;Yes)、参照しているレコードの削除フラグを「1」に設定し(ステップS44)、当該参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを記憶部1fから削除し(ステップS45)、本処理を終了する。
【0106】
制御部4は、削除ボタンB3bが選択されていない場合(ステップS43;No)、表示ボタンB3aが選択されたか否かを判別し(ステップS46)、表示ボタンB3aが選択されていない場合(ステップS46;No)、ステップS42に戻る。
【0107】
制御部4は、表示ボタンB3aが選択された場合(ステップS46;Yes)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのコンテンツを再生し(ステップS47)、第4報知画面を表示部1eに表示させる。なお、この第4報知画面は、ステップS47において再生される画面と合成して表示したり、ステップS47において再生される画面の上部に重ねて表示したり、ステップS47において再生される画面を縮小して同一画面上に表示させてもよい。
【0108】
図16に、ステップS48において表示される第4報知画面G4の例を示す。
図16に示すように、第4報知画面G4は、メッセージ領域M4、YESボタンB4a、NOボタンB4bを備える。
【0109】
メッセージ領域M4は、「削除しますか?」等の再生要求された情報グループを記憶部1fから削除するか否かを問うメッセージを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0110】
YESボタンB4aは、参照しているレコードの情報コードと一致する情報グループを削除する指示を受け付けるボタンであり、NOボタンB4bは、参照しているレコードの情報コードと一致する情報グループを削除しない指示を受け付けるボタンである。
【0111】
制御部4は、YESボタンB4aが選択されたか否かを判別し(ステップS49)、YESボタンB4aが選択された場合(ステップS49;Yes)、第4報知画面を表示部1eから消去し、ステップS44に進む。
【0112】
制御部4は、YESボタンB4aが選択されていない場合(ステップS49;No)、NOボタンB4bが選択されたか否かを判別し(ステップS50)、NOボタンB4bが選択されていない場合(ステップS50;No)、ステップS49に戻し、NOボタンB4bが選択された場合(ステップS50;Yes)、本処理を終了する。
【0113】
[実施の形態4]
以下、図を参照して本発明の実施の形態4を詳細に説明する。
本実施の形態4における配信システムの構成、路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。また、車載器10は、制御部4において実行される表示処理が異なる以外は実施の形態1と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0114】
また、本実施の形態4における制御部4は、実施の形態3と同様に管理データベースを作成し、当該管理データベースを記憶部1fに記憶させるため、管理データベースの図示及び説明は省略する。
【0115】
本実施の形態4における制御部4は、実施の形態3の表示処理において、入力部1dにより情報グループを削除する選択指示がある場合、当該情報グループに当該情報グループを基準とした遷移先となる情報グループがある(次再生情報コードがある)場合、当該情報グループを削除すると遷移先となる情報グループが表示されなくなることを示すメッセージを表示部1eに表示させると共に、当該情報グループを削除するか否かの選択指示を入力部1dにより受け付け、情報グループを削除する選択指示がある場合、管理データベースにおける当該情報グループの削除フラグを削除された状態「1」に設定し、記憶部1fに記憶されている当該情報グループを削除する処理を実行する。
【0116】
次に、動作について説明する。
なお、本実施の形態4の表示処理は、実施の形態3の図14に示したステップS43〜S50が異なる以外は、実施の形態3と同様であるため、同様のステップの図示及び説明は省略し、ステップS35;Yes以降の本実施の形態4の表示処理のフローチャートを図17に示す。
【0117】
制御部4は、図13及び図14に示すステップS31〜S42の処理(図示及び説明略)後、削除ボタンB3bが選択されたか否かを判別し(ステップS51)、削除ボタンB3bが選択された場合(ステップS51;Yes)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのID30を参照し、次再生情報コードがあるか否かを判別する(ステップS52)。
【0118】
制御部4は、次再生情報コードがある場合(ステップS52;Yes)、第5報知画面を表示部1eに表示する(ステップS53)。
【0119】
図18に、ステップS53において表示される第5報知画面G5の例を示す。
図18に示すように、第5報知画面G5は、メッセージ領域M5、表示ボタンB5a、削除ボタンB5b、戻るボタンB5cを備える。
【0120】
メッセージ領域M5は、「この情報はリンクがあります。削除するとリンク先の情報を見られなくなる可能性があります。」等の再生要求された情報グループを削除すると遷移先(リンク先)となる情報グループが表示されなくなることを示すメッセージを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0121】
表示ボタンB5aは、再生要求された情報グループのコンテンツを表示させる指示を受け付けるボタンであり、削除ボタンB5bは、再生要求された情報グループを記憶部1fから削除する指示を受け付けるボタンであり、戻るボタンB5cは、前の状態に戻る指示を受け付けるボタンである。
【0122】
制御部4は、戻るボタンB5cが選択されたか否かを判別し(ステップS54)、戻るボタンB5cが選択された場合(ステップS54;Yes)、先に表示されていた表示画面である第3報知画面の表示(ステップS41)に戻る。
【0123】
制御部は、戻るボタンB5cが選択されていない場合(ステップS54;No)、表示ボタンB5aが選択されたか否かを判別し(ステップS55)、表示ボタンB5aが選択されていない場合(ステップS55;No)、削除ボタンB5bが選択されたか否かを判別し(ステップS56)、削除ボタンB5bが選択されていない場合(ステップS56;No)、ステップS54に戻る。
【0124】
制御部4は、削除ボタンB5bが選択された場合(ステップS56;Yes)、又は、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループに次再生情報コードがない場合(ステップS52;No)、参照しているレコードの削除フラグを「1」に設定し(ステップS57)、当該参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを記憶部1fから削除し(ステップS58)、本処理を終了する。
【0125】
制御部4は、一方、削除ボタンB3bが選択されていない場合(ステップS51;No)、表示ボタンB3aが選択されたか否かを判別し(ステップS59)、表示ボタンB3aが選択されていない場合(ステップS59;No)、ステップS42に戻る。
【0126】
制御部4は、表示ボタンB3aが選択された場合(ステップS59;Yes)又は表示ボタンB5aが選択された場合(ステップS55;Yes)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのコンテンツを再生し(ステップS60)、当該再生したコンテンツの情報グループのID30を参照し、次再生情報コードがあるか否かを判別する(ステップS61)。
【0127】
制御部4は、次再生情報コードがある場合(ステップS61;Yes)、第4メッセージを報知する(ステップS62)。
【0128】
第4メッセージは、「削除するとリンク先の情報をみられなくなる可能性があります。」等の再生要求された情報グループを削除すると遷移先(リンク先)となる情報グループが表示されなくなることを示すメッセージである。制御部4は、この第4メッセージを、表示部1eの表示画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知する。
【0129】
制御部4は、次再生情報コードがない場合(ステップS61;No)、又はステップS62後、第4報知画面を表示部1eに表示する(ステップS63)。ステップS63〜S65は、実施の形態3の図14に示すステップS48〜S50と同様であるため、当該説明及び第4報知画面の図示及び説明は省略する。
【0130】
[実施の形態5]
以下、図を参照して本発明の実施の形態5を詳細に説明する。
本実施の形態5における配信システムの構成、路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。また、車載器10は、制御部4において実行される表示処理が異なる以外は実施の形態1と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0131】
また、本実施の形態5における制御部4は、実施の形態3と同様に管理データベースを作成し、当該管理データベースを記憶部1fに記憶させるため、管理データベースの図示及び説明は省略する。
【0132】
本実施の形態5における制御部4は、実施の形態3の表示処理において、入力部1dにより選択指示された情報グループの情報コードに対応する管理データベースのレコードの有効期限(有効期限開始日時及び有効期限終了日時)と現在の日時とを比較し、当該比較結果が、現在の日時が選択指示された情報グループの有効期限終了日時よりも後の日時である場合、当該情報グループが削除可能か否かを判別する処理を実行する。
【0133】
次に、動作について説明する。
なお、本実施の形態5の表示処理は、実施の形態3の図14に示したステップS41〜S50が異なる以外は、実施の形態3と同様であるため、同様のステップの図示及び説明は省略し、ステップS35;Yes以降の本実施の形態5の表示処理のフローチャートを図19に示す。
【0134】
制御部4は、図13に示すステップS31〜S40の処理(図示及び説明略)後、現在日時が参照しているレコードの有効期限終了日時よりも後の日時である場合(ステップS35;Yes)、図20又は図21に示す削除可否判定処理を実行し(ステップS71)、ステップS71における処理に応じて、参照しているレコードの識別コードに対応する情報グループが削除可か否かを判別する(ステップS72)。
【0135】
制御部4は、参照しているレコードの識別コードに対応する情報グループが削除不可である場合(ステップS72;No)、第2報知画面を表示部1eに表示させる(ステップS73)。ステップS73〜S75は、実施の形態2の図9に示すステップS20〜S23と同様であるため、当該説明及び第2報知画面の図示及び説明は省略する。
【0136】
制御部4は、YESボタンB2aが選択された場合(ステップS75;Yes)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのコンテンツを再生し(ステップS76)、本処理を終了する。
【0137】
制御部4は、NOボタンB2bが選択された場合(ステップ74;Yes)、第2報知画面を表示部1eの表示画面上から消去して、本処理を終了する。
【0138】
制御部4は、参照しているレコードの識別コードに対応する情報グループが削除可である場合(ステップS72;Yes)、ステップS77に進む。ステップS77〜S86は、実施の形態3の図14に示すステップS41〜S50と同様であるため、説明は省略する。
【0139】
図20に、ステップS71において実行される削除可否判定処理のフローチャートを示す。
【0140】
制御部4は、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのID30を参照し、次再生情報コードがあるか否か、即ち、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを基準とした遷移先となる情報グループの有無を判別し(ステップS91)、次再生情報コードがある場合(ステップS91;Yes)、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れているか否か、即ち、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを基準とした遷移先となる全ての情報グループが有効期限切れか否かを判別する(ステップS92)。
【0141】
ステップS92における有効期限が切れているか否かの判別は、現在の日時が次再生情報コードに対応する各情報グループのID04の終了年月日時分よりも後である場合、有効期限が切れていると判別する。
【0142】
制御部4は、次再生情報コードがない場合(ステップS91;No)、又は、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れている場合(ステップS92;Yes)、削除可と判別し(ステップS93)、本処理を終了する。
【0143】
制御部4は、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れていない場合(ステップS92;No)、削除不可と判別し(ステップS94)、本処理を終了する。
【0144】
図21に、ステップS71において実行される削除可否判定処理の他のフローチャートを示す。なお、ステップS101、S102は、図20に示す削除可否判定処理のステップS91、S92と同様であるため、説明は省略する。
【0145】
制御部4は、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れていない場合(ステップS102;No)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを経由せずに最上位の情報グループから次再生情報コードに対応する情報グループに到達可能な遷移ルートがあるか否かを判別する(ステップS103)。
【0146】
制御部4は、次再生情報コードがない場合(ステップS101;No)、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れている場合(ステップS102;Yes)、又は、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを経由せずに最上位の情報グループから次再生情報コードに対応する情報グループに到達可能な遷移ルートがある場合(ステップS103;Yes)、削除可と判別し(ステップS104)、本処理を終了する。
【0147】
制御部4は、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを経由せずに最上位の情報グループから次再生情報コードに対応する情報グループに到達可能な遷移ルートがない場合(ステップS103;No)、削除不可と判別し(ステップS105)、本処理を終了する。
【0148】
ステップS103における判別手法の例を説明する。
まず、記憶部1fに記憶されている情報グループがID30に基づいて図22に示すような階層構造(ツリー構造)を構成しているものとする。
【0149】
例えば、図22の情報グループ「5」が参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループである場合、当該情報グループ「5」を経由せずに最上位の情報グループ「1」から当該情報グループ「5」の次再生情報コードに対応する情報グループ「8」、「9」に到達可能な遷移ルートがあるか否かを調べる場合を挙げて説明する。
【0150】
情報グループ「8」について遷移ルートの有無を判別する場合を説明する。
まず、情報グループ「8」の遷移元を検索する必要があるが、情報グループは、遷移元を示す情報を有しないため、制御部4は、全ての情報グループに対して、遷移先として情報コード「8」が指定されているか否か、即ち、ID30の次再生情報コードに情報コード「8」があるか否かを検索する。図22に示す階層構造の場合、情報グループ「4」が遷移先として情報コード「8」が指定されている(次再生情報コードに情報コード「8」がある)ため、情報グループ「5」以外にも情報グループ「8」に遷移できる情報グループ、即ち、情報グループ「5」以外の遷移元があると判別する。
【0151】
次に、制御部4は、この情報グループ「4」の遷移元を情報グループ「8」の遷移元を検索した処理と同様の処理で検索し、情報グループ「2」が遷移元であると判別する。更に、制御部4は、情報グループ「2」の遷移元を同様に検索し、情報グループ「1」が遷移元であると判別する。
【0152】
従って、情報グループ「8」は、情報グループ「1」から情報グループ「2」、情報グループ「4」を経て遷移することが可能であることが判明する。
【0153】
情報グループ「9」についても同様に検索すると、情報グループ「9」は、情報グループ「1」から情報グループ「3」、情報グループ「6」を経て遷移することが可能であると判明する。
【0154】
以上のことから、情報グループ「5」を経由せずに最上位の情報グループ「1」から次再生情報コードに対応する情報グループ「8」、「9」に到達可能な遷移ルートがあると判別でき、当該情報グループ「5」は削除可であると判別される。
【0155】
[実施の形態6]
以下、図を参照して本発明の実施の形態6を詳細に説明する。
図23に、本実施の形態6における配信システム200の構成図を示す。
配信システム200は、図23に示すように、車両Cに搭載された車載器50、路側無線装置20、センター装置30、無線通信アクセスポイント40を含んで構成され、センター装置30が路側無線装置20又は無線通信アクセスポイント40を介して車載器50に配信情報を配信する。なお、実施の形態1の配信システム100と同様の構成は同様の符号を付し、説明は省略する。
【0156】
図23に示すように、センター装置30は、DSRC専用のネットワークN1を介して路上や駐車場、道の駅等に複数設置された路側無線装置20と接続されている。
また、センター装置30は、外部ネットワークN2に接続されている。外部ネットワークN2は、インターネット、及びこれに接続された移動体通信網、無線LAN(Local Area Network)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等の無線通信網を含んでおり、センター装置30は、外部ネットワークN2を介して車載器50からの配信情報の取得要求を受信すると、要求された配信情報を車載器50に送信する。
【0157】
路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。
【0158】
本実施の形態6の車載器50は、制御部4において実行される表示処理が異なり、無線通信部5が必須な構成である以外は実施の形態1の車載器10と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0159】
本実施の形態6における制御部4は、入力部1dにより選択指示された配信情報(情報グループ)の有効期限の情報と現在の日時とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを表示部1eに表示させると共に、当該比較結果が、現在の日時が選択指示された情報グループの有効期限よりも後の日時である場合、当該情報グループにURLが含まれている場合には、無線通信部5を用いて当該URLにより指定された情報格納場所から現在の日時よりも後の有効期限を有する当該情報グループを取得し、記憶部1fに記憶されている当該情報グループを更新する表示処理を実行する制御手段として機能する。
【0160】
次に、動作について説明する。
図24に、車載器50の制御部4により実行される本実施の形態6の表示処理を説明するフローチャートを示す。なお、ステップS111及びS112は、実施の形態1の図6に示すステップS1及びS2と同様であるため、説明は省略する。
【0161】
制御部4は、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の終了年月日時分よりも後の日時であるか否かを判別し(ステップS113)、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時でない場合(ステップS113;No)、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時であるか否かを判別する(ステップS114)。
【0162】
制御部4は、現在日時が開始年月日時分よりも前の日時である場合(ステップS114;Yes)、第1メッセージを報知する(ステップS115)と共に再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS116)、本処理を終了する。なお、第1メッセージは、実施の形態1と同様であるため、説明は省略する。
【0163】
制御部4は、現在日時が開始年月日時分よりも前の日時でない場合(ステップS114;No)、即ち、現在日時が開始年月日時分から終了年月日時分以内である場合には、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS116)、本処理を終了する。
【0164】
制御部4は、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時である場合(ステップS113;Yes)、再生要求された情報グループがURLを含んでいるか否かを判別し(ステップS117)、URLを含んでいない場合(ステップS117;No)、第2メッセージを報知する(ステップS118)と共に再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS116)、本処理を終了する。具体的には、情報グループのID10が示す対象地点情報にURLが含まれているかどうかを判別する。
【0165】
制御部4は、再生要求された情報グループがURLを含んでいる場合(ステップS117;Yes)、無線通信部5において接続されている通信デバイスの情報を収集する(ステップS119)。
【0166】
無線通信部5において接続されている通信デバイスの情報の収集は、例えば、予め車載器50の電源投入時に制御部4が無線通信部5に接続されている通信デバイスの検出を行って検出された通信デバイスの情報をRAMに記憶しておき、ステップS119においては、RAMに記憶されている情報を参照するのみにしてもよいし、ステップS119において、接続されている通信デバイスの検出を行って情報収集を行うようにしてもよい。
【0167】
制御部4は、収集された情報に基づいて、無線通信部5に接続されている通信デバイスがあるか否かを判別し(ステップS120)、接続されている通信デバイスがない場合(ステップS120;No)、ステップS118に進む。
【0168】
制御部4は、無線通信部5に接続されている通信デバイスがある場合(ステップS120;Yes)、第6報知画面を表示部1eに表示させる(ステップS121)。
【0169】
図25に、ステップS121において表示される第6報知画面G6の例を示す。
図25に示すように、第6報知画面G6は、メッセージ領域M6、YESボタンB6a、NOボタンB6bを備える。
【0170】
メッセージ領域M6は、「この情報が有効期限を過ぎています」等の再生要求された情報グループは無効であることを示すメッセージと、「ネットワークに接続して最新の情報を取得しますか?」等の最新の情報グループを取得するか否かを問うメッセージとを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0171】
YESボタンB6aは、最新の情報グループを取得する指示を受け付けるボタンであり、NOボタンB6bは、最新の情報グループを取得しない指示を受け付けるボタンである。
【0172】
制御部4は、NOボタンB6bが選択されたか否かを判別し(ステップS122)、NOボタンB6bが選択された場合(ステップS122;Yes)、第6報知画面を表示部1eの表示画面上から消去し、ステップS116に進む。
【0173】
制御部4は、NOボタンB6bが選択されていない場合(ステップS122;No)、YESボタンB6aが選択されたか否かを判別し(ステップS123)、YESボタンB6aが選択されていない場合(ステップS123;No)、ステップS122に戻る。
【0174】
制御部4は、YESボタンB6aが選択された場合(ステップS123;Yes)、図26に示す情報取得処理を実行し(ステップS124)、本処理を終了する。
【0175】
図26に、ステップS124において実行される情報取得処理のフローチャートを示す。
【0176】
制御部4は、接続されている通信デバイスの一覧画面を表示部1eに表示させ、当該通信デバイスの一覧画面より入力部1dを介して何れかの通信デバイスの選択指示を受け付け、選択された通信デバイスの情報を取得する(ステップS131)。
【0177】
制御部4は、無線通信部5の選択された通信デバイスを用いて外部ネットワークN2との接続を開始させ(ステップS132)、接続処理中のメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知する(ステップS133)。
【0178】
制御部4は、外部ネットワークN2との接続が確立したか否かを判別し(ステップS134)、外部ネットワークN2との接続が確立した場合(ステップS134;Yes)、図27又は図28に示す情報更新処理を実行し(ステップS135)、本処理を終了する。
【0179】
制御部4は、外部ネットワークN2の接続が確立しない場合(ステップS136;No)、外部ネットワークN2と接続できない旨のメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS136)、本処理を終了する。
【0180】
図27に、ステップS135において実行される情報更新処理のフローチャートを示す。図27に示す情報更新処理では、情報グループが含むURLに基づいてwebブラウザにより表示される当該URLのページ内に情報更新用のデータへアクセスするためのリンクファイルがあるものとする。
【0181】
制御部4は、情報グループのID10からURLを読み出し(ステップS141)、webブラウザを起動して(ステップS142)、読み出したURLをwebブラウザに設定する(ステップS143)。
【0182】
webブラウザは、無線通信部5により外部ネットワークN2経由で設定されたURLに指定されたファイルを取得し(ステップS144)、取得したファイルの内容を解析して、当該ファイルの内容を示す画面を表示部1eに表示させる(ステップS145)。
【0183】
ステップS145において表示される画面には、情報更新用データへのリンクファイルが設定されたアイコン等の各種アイコンが備えられている。入力部1dによりアイコンの選択指示が受け付けられると、webブラウザは、選択指示されたアイコンに対応するリンクファイルを外部ネットワークN2を介して取得し(ステップS146)、取得したリンクファイルが情報更新用データへのリンクファイル(情報更新用ファイル)であるか否かを判別する(ステップS147)。
【0184】
webブラウザには、予め情報更新用ファイルに付けられる拡張子(例えば、「.tcln」等)と当該情報更新用ファイルを実行するアプリケーションとが関連付けられて記憶されているものとする。webブラウザは、取得されたリンクファイルの拡張子が登録された拡張子と一致するか否かを判別することにより、情報更新用ファイルか否かを判別する。
【0185】
webブラウザは、取得されたリンクファイルが情報更新用ファイルでない場合(ステップS147;No)、ステップS144に戻り、情報更新用ファイルである場合(ステップS147;Yes)、当該情報更新用ファイルを実行するアプリケーション(情報更新アプリケーション)を起動させ、当該情報更新アプリケーションに当該情報更新用ファイルを渡す(ステップS148)。
【0186】
制御部4は、ステップS148後、webブラウザを終了させ(ステップS149)、情報更新アプリケーションを実行させて、取得した情報更新用ファイルを解析させる(ステップS150)。
【0187】
制御部4は、情報更新用ファイルのデータフォーマット等に誤りがないか否かを判別し(ステップS151)、誤りがある場合(ステップS151;No)、「データにエラーがあるため更新ができません」等のエラーメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS152)、本処理を終了する。
【0188】
制御部4は、情報更新用ファイルのデータフォーマット等に誤りがない場合(ステップS151;Yes)、当該情報更新用ファイルが有効期限切れでないか否かを判別する(ステップS153)。ステップS153における有効期限切れでないか否かの判別は、現在の日時よりも情報更新用ファイルの有効期限(最終年月日時分)が後でない場合、有効期限切れでないと判別することができる。
【0189】
制御部4は、情報更新用ファイルが有効期限切れである場合(ステップS153;No)、「更新された情報が有りませんでした」等の更新された情報グループが無い旨を示すメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS154)、本処理を終了する。
【0190】
制御部4は、情報更新用ファイルが有効期限切れでない場合(ステップS153;Yes)、再生要求された記憶部1fに記憶されている情報グループを当該情報更新用ファイルのデータに書き換えて更新し(ステップS155)、「情報は更新されました」等の情報グループが更新された旨を示すメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS156)、本処理を終了する。
【0191】
図28に、ステップS135において実行される情報更新処理の他のフローチャートを示す。図28に示す情報更新処理は、情報グループが含む情報更新専用のURLや、情報グループが含むURLの一部を所定の法則で変え(例えば、拡張子を「.dsrc」に置き換え)、情報更新用のURLとし、webブラウザを用いずに、外部ネットワークN2を経由して情報更新用のデータを取得するものである。
【0192】
制御部4は、情報グループから情報更新用のURLを取得する(ステップS161)。
ステップS161における情報更新用のURLの取得は、情報更新専用URLを取得する場合と、URLの一部を変更して情報更新用のURLとして取得する場合とがある。
【0193】
まず、情報更新専用URLを取得する場合について説明する。
情報グループのID10に、URLが複数格納できる場合には、このID10を参照し、複数のURLのうち各URLで指定されるファイルの拡張子を参照して、情報更新用URLを取得する。例えば、拡張子が「.tcln」である場合には、情報更新用URLであると設定し、この拡張子と一致するURLをID10から検索することにより、情報更新用URLを取得する。また、情報グループのID40の詳細情報に情報更新用URLを格納する場合には、ID40を参照して情報更新用URLを取得する。
【0194】
URLの一部を変更して情報更新用のURLとして取得する場合について説明する。
情報グループのID10からURLを取得し、取得したURLの一部を所定の法則で変え、変えられたURLを情報更新用のURLとして取得する。
【0195】
URLの一部としては、拡張子を挙げることができる。例えば、取得したURLの拡張子「.html」を「.dsrc」に変える。
取得URL http://www.k○○○.co.jp/index.html
変更URL http://www.k○○○.co.jp/index.dsrc
なお、拡張子は「.dsrc」に限らず、他のデータを容易に区別できるものであればこれに限らない。
【0196】
また、URLの一部としては、ファイル名を挙げることができる。例えば、取得したURLのファイル名「index.html」を「update.tcln」に変える。
取得URL http://www.k○○○.co.jp/index.html
変更URL http://www.k○○○.co.jp/update.tcln
【0197】
制御部4は、情報更新用のURLを取得すると(ステップS161後)、当該取得したURLで指定されたファイル(情報更新用ファイル)を無線通信部5により外部ネットワークN2経由で取得する(ステップS162)。
【0198】
制御部4は、情報更新用ファイルを取得できたか否かを判別し(ステップS163)、情報更新用ファイルを取得できない場合(ステップS163;No)、「更新データを取得できませんでした。」等の更新用の情報グループの取得不可を示すメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS164)、本処理を終了する。
【0199】
制御部4は、情報更新用ファイルを取得できた場合(ステップS163;Yes)、ステップS165に進む。ステップS165〜S171は、図27に示すステップS150〜S156と同様であるため、説明は省略する。
【0200】
以上のように、本実施形態によれば、有効期限の情報が付加された配信情報を表示する際の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0201】
【図1】実施の形態1における配信システムの構成図である。
【図2】路側無線装置及び路側エリアを説明するための図である。
【図3】配信情報のデータ構成例を示す図である。
【図4】各IDの情報の概要を示す図である。
【図5】実施の形態1における車載器の構成図である。
【図6】実施の形態1の表示処理のフローチャートである。
【図7】ステップS4及びステップS5において表示される画面の例を示す図である。
【図8】ステップS7及びステップS5において表示される画面の例を示す図である。
【図9】実施の形態2の表示処理のフローチャートである。
【図10】第1報知画面の例を示す図である。
【図11】図11に、ステップS20において表示される第2報知画面の例を示す。
【図12】管理データベースの例を示す図である。
【図13】実施の形態3の表示処理のフローチャートである。
【図14】実施の形態3の表示処理のフローチャートである(図13の続き)。
【図15】第3報知画面の例を示す図である。
【図16】第4報知画面の例を示す図である。
【図17】ステップS35;Yes以降の実施の形態4の表示処理のフローチャートである。
【図18】第5報知画面の例を示す図である。
【図19】ステップS35;Yes以降の実施の形態5の表示処理のフローチャートである。
【図20】削除可否判定処理のフローチャートである。
【図21】削除可否判定処理の他のフローチャートである。
【図22】記憶部に記憶されている情報グループの階層構造の例を示す図である。
【図23】実施の形態6における配信システムの構成図である。
【図24】実施の形態6の表示処理のフローチャートである。
【図25】第6報知画面の例を示す図である。
【図26】情報取得処理のフローチャートである。
【図27】情報更新処理のフローチャートである。
【図28】情報更新処理の他のフローチャートである。
【符号の説明】
【0202】
1 カーナビ部
1a カーナビ制御部
1b 現在地検出部
1c 地図記憶部
1d 入力部
1e 表示部
1f 記憶部
1g 音声出力部
2 通信モジュール
3 DSRC部
3a DSRC制御部
3b 通信部
3c 記憶部
3d ETC処理部
3e ICカードI/F
4 制御部
5 無線通信部
10、50 車載器
20 路側無線装置
20a 本体装置
20b アンテナ
30 センター装置
40 無線通信アクセスポイント
100、200 配信システム
B1a、B2a、B4a、B6a YESボタン
B1b、B2b、B4b、B6b NOボタン
B3a、B5a 表示ボタン
B3b、B5b 削除ボタン
B3c 戻るボタン
C 車両
E11、E12 コンテンツ再生領域
G1 第1報知画面
G2 第2報知画面
G3 第3報知画面
G4 第4報知画面
G5 第5報知画面
G6 第6報知画面
M1、M2、M3、M4、M5、M6、M11、M12 メッセージ領域
N1 ネットワーク
N2 外部ネットワーク
Z 路側エリア
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等を利用して路上に設置された路側無線装置と狭域無線通信を行い、当該路側無線装置を介してセンター装置から情報提供を受けることが可能な車載器がある。
【0003】
このような車載器を用いたシステムとしては、車両が路側無線装置の通信範囲内にある間のみ、車両に搭載された車載器と路側無線装置との双方向通信が可能となり、この間にセンター装置が路側無線装置を介して、配信情報(例えば、周辺の店舗や医療機関の情報、広告等)を配信するものがある。
【0004】
例えば、配信された配信情報を記憶することにより、路側装置と通信できない環境においても、当該配信情報を再生可能とする車載器が開示されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−109032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車載器が受信する配信情報には、当該情報の有効期限が定められたものがある。ある配信情報を表示する際、当該配信情報の遷移先となる配信情報が存在する場合には、遷移先となる配信情報を表示させるボタンを生成するが、このとき、遷移先となる配信情報の有効期限の情報を参照し、当該有効期限と現在の日時と比較して、遷移先となる配信情報は現在有効な情報か否かを判別し、当該判別結果に応じて表示するボタンの形状や色彩等をかえて表示することが検討されている。
【0006】
しかしながら、単にボタンの形状や色彩をかえるだけでは、次に表示させる配信情報は有効期限前なのか有効期限が過ぎてしまった(有効期限切れ)のかがユーザにとってわかりにくいという問題がある。また、有効期限切れの配信情報は、基本的に有効期限切れ後は保存しておく必要性が無いため、有効期限切れ後に自動的に削除されてしまうおそれがあり、有効期限切れ前には見えた配信情報を有効期限切れ後には再度ユーザが見ることができない場合がある。
【0007】
本発明の課題は、上記問題に鑑みて、有効期限の情報が付加された配信情報を表示する際の利便性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、路側無線装置を介して無線で送信され、有効期限情報を含む配信情報を受信する通信手段と、前記通信手段により受信された前記配信情報を複数記憶する記憶手段と、前記配信情報を表示する表示手段と、前記記憶手段に記憶されている複数の配信情報のうち前記表示手段に表示させる配信情報の選択指示を受け付ける入力手段と、前記入力手段により選択指示された配信情報の有効期限情報と現在の日時情報とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを前記表示手段に表示させる制御手段と、を備える車載器である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載器において、前記制御手段は、前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも前の日時、又は、後の日時である場合、前記メッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を表示させるか否かの選択指示を前記入力手段により受け付ける。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車載器において、前記制御手段は、前記通信手段により受信した前記配信情報を識別する識別情報と前記有効期限情報を含む複数の情報から成る管理情報群を生成し、当該管理情報群を前記記憶手段に記憶させ、前記入力手段により配信情報が選択指示された場合、前記管理情報群を参照して当該選択指示された配信情報の識別情報に対応する有効期限情報を読み出し、当該有効期限情報と現在の日時情報とを比較する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車載器において、前記管理情報群は、前記配信情報毎に前記記憶手段に記憶された配信情報が削除されたか否かを示す削除フラグを含み、前記制御手段は、前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、前記メッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を削除するか否かの選択指示を前記入力手段により受け付け、当該配信情報を削除する選択指示がある場合、前記管理情報群における当該配信情報の削除フラグを削除された状態に設定し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を削除する。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車載器において、前記制御手段は、前記入力手段により配信情報が選択指示された場合、前記管理情報群を参照して当該選択指示された配信情報の削除フラグが削除された状態に設定されている場合、当該配信情報は削除されたことを示すメッセージを前記表示手段に表示させる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の車載器において、前記制御手段は、前記入力手段により前記配信情報を削除する選択指示がある場合、当該配信情報に当該配信情報を基準とした遷移先となる配信情報がある場合には、当該配信情報を削除すると遷移先となる配信情報が表示されなくなることを示すメッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を削除するか否かの選択指示を前記入力手段により受け付け、
当該配信情報を削除する選択指示がある場合、前記管理情報群における当該配信情報の削除フラグを削除された状態に設定し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を削除する。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項4又は5に記載の車載器において、前記制御手段は、前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、当該配信情報が削除可能か否かを判別する。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の車載器において、前記制御手段は、前記配信情報が削除可能か否かの判別は、当該配信情報を基準とした遷移先となる配信情報が無い場合、又は、当該配信情報を基準とした遷移先となる全ての配信情報の有効期限情報が現在の日時情報よりも後の日時である場合、削除可能と判別する。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車載器において、URLにより指定された情報格納場所と無線通信する無線通信手段を備え、前記制御手段は、前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、当該配信情報に前記URLが含まれている場合には、前記無線通信手段を用いて当該URLにより指定された情報格納場所から前記現在の日時情報よりも後の有効期限情報を有する当該配信情報を取得し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を更新する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、有効期限の情報が付加された配信情報を表示する際の利便性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[実施の形態1]
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態1における配信システム100の構成図を示す。
配信システム100は、図1に示すように、車両Cに搭載された車載器10、路側無線装置20、センター装置30を含んで構成され、センター装置30が路側無線装置20を介して車載器10に配信情報を配信する。
路側無線装置20は路上や駐車場等に設置され、各路側無線装置20はネットワークN1を介してセンター装置30と接続されている。また、路側無線装置20と、車両Cの車載器10とは無線通信が可能である。
【0019】
なお、配信情報とは、店舗の広告や駐車場、医療施設の案内等のコンテンツ(テキスト情報、画像情報、音情報)の他、コンテンツを提供する事業者に関する情報、コンテンツの有効期限の情報(例えば、有効期限の開始と終了の日時)、サービスを提供可能な対象地点の情報(例えば、広告している店舗の地点を示す緯度経度や店舗名等)、指定したコンテンツの通知を行うポップアップの再生をする地点(例えば、ポップアップの再生地点を示す緯度経度、ポップアップを再生する道路種別や車両の進入方向を指定する情報等)、コンテンツの表示画面の遷移情報(次に表示する画面を指定する情報等)、嗜好情報等を含む情報である。詳細は後述する。
【0020】
図1では1台のセンター装置30のみ示したが、配信情報を配信する配信事業者は複数あり、センター装置30は配信事業者毎に備えられるものであってもよい。
【0021】
以下、各構成装置について詳細に説明する。
路側無線装置20は、図2に示すように本体装置20aとアンテナ20bとから構成されている。路側無線装置20は、道路脇、道路上方又は駐車場脇等に設置されたアンテナ20bから、到達距離が限定されたDSRCの電波を放射して、路側無線装置20近傍に路側エリアZを形成する。この路側エリアZ内にある車両Cの車載器10とだけ双方向狭域無線通信が可能となる。以下、路側無線装置20と車載器10間の狭域無線通信を路車間通信という場合がある。
【0022】
DSRCは5.8GHz帯域の電波を使った通信方式であり、その通信範囲は例えば数メートルから数十メートルである。路側無線装置20からのDSRCの送信出力は何れも同じ程度に設定されているので、複数の路側無線装置20がそれぞれ形成する路側エリアZは設置場所に関係なく、ほぼ一定である。
【0023】
本体装置20aは、車載器10とセンター装置30間の情報のやりとりを仲介するための処理を行う。すなわち、アンテナ20bを介して車載器10から受信された情報をセンター装置30に転送し、センター装置30から送信された配信情報を車載器10へ転送する。本体装置20aは、情報処理や通信制御を行う制御部、記憶部等を備えたコンピュータ端末を適用することができる。
【0024】
車載器10は、車両Cに搭載され、搭載された車両Cを目的地へ誘導するための処理等を行うナビゲーション機能の他、DSRCによるETC(Electronic Toll Collection System)利用のための処理を行う機能等を有している。
【0025】
図3に、路側無線装置20から車載器10に配信(送信)される配信情報のデータ構成例を示す。以下、1まとまりの配信情報を情報グループと称す。図3に示すように、配信される配信情報は1又は複数の情報グループから成る。この情報グループは、情報の内容により分類された識別符号(ID)により特徴付けられた複数の情報を持つ。また、情報グループは通常カーナビにおいて表示されるコンテンツの1ページ分に対応するように作成される。
【0026】
図4に、各IDの情報の概要を示す。
図4に示すように、ID毎に情報の内容が分類されている。
「ID00」の情報は、情報グループが持つIDの一覧を示す(記述する)。ここで、それぞれの情報グループは必ずしも全てのIDを持つわけではなく必要なIDのみを持つ。例えば、ある情報グループはID00〜05により特徴付けられた情報を持ち、また別のある情報グループはID00〜ID05、ID10、ID30により特徴付けられた情報を持つ。尚、ID00、ID01、ID02は基本的な情報であり、全ての情報グループは、これらのIDの情報を持つ。
【0027】
「ID01」の情報は、事業者の情報を示す。具体的に、「ID01」の情報は、「サービス事業者コード」、「サービス事業者表示テキスト」、「サービス事業者表音文字列」を含む。「サービス事業者コード」とは、DSRCの運用を管理する団体で規定されたコードで、サービス事業者毎にユニークに割り付けられる。このコードに基づいて、サービス事業者を特定できる。「サービス事業者表示テキスト」とは、ナビ表示用サービス事業者名(サービス名)テキスト情報であり、サービス事業者をITS車載器の利用者に通知する目的で使用される。「サービス事業者表音文字列」とは、ナビ発話用サービス事業者名(サービス名)表音文字列であり、サービス事業者やサービス名称等をITS車載器の利用者に音声で通知する際に用いられる。
【0028】
「ID02」の情報は、コンテンツの情報を示す。具体的に、「ID02」の情報は、「情報提供企業コード」、「情報提供企業表示テキスト」、「情報提供企業表音文字列」、「情報コード」、「情報表示テキスト」、「情報表音文字列」、「嗜好データカテゴリ」を含む。「情報提供企業コード」とは、コンテンツの提供元を示すコードであり、サービス事業者によって割り当てられる。「情報提供企業表示テキスト」とは、ナビ表示用情報提供企業名テキスト情報であり、情報提供企業をITS車載器の利用者に通知する目的で使用される。「情報提供企業表音文字列」とは、ナビ発話用情報提供企業名表音文字列であり、情報提供企業をITS車載器の利用者に音声で通知する際に用いられる。「情報コード」とは、サービス事業者が情報グループ毎にユニークに割り付けるコードである。このコードに基づいて情報グループを特定できる。また、当該情報コードは、後述する「ID30」の遷移情報等に使用される。「情報表示テキスト」とは、画面に表示するためのテキストデータであり、典型的にはコンテンツの題名である。「情報表音文字列」とは、ナビ発話用コンテンツ内容表音文字列であり、コンテンツを利用者に音声で通知する際に用いられる。「嗜好データカテゴリ(嗜好カテゴリ)」とは、情報カテゴリを示すコードであり、例えば、最大96項目の分類でコンテンツ(情報グループ)をカテゴリ分けするために用いられる。96項目の各項目は1bitで表される。
【0029】
「ID03」の情報は、コンテンツの再生条件を示す。例えば、コンテンツを受信後、当該コンテンツを即時再生するか否かの情報等が含まれる。
【0030】
「ID04」の情報は、コンテンツの有効期限の情報を示す。具体的に、「ID04」の情報は、受信したコンテンツの「開始年月日時分」及び「終了年月日時分」を秒単位で示している。
【0031】
「ID05」の情報は、コンテンツで示された店舗等の営業時間等を示す。
【0032】
「ID10」の情報は、対象地点情報(コンテンツ配信元の企業の広告情報、クーポン情報等)を示す。この対象地点情報に、動画や音声等のコンテンツが格納される。具体的に、「ID10」の情報は、「対象地点座標」、「対象地点表示用テキスト」、「表示用文字データ」、「表示画像データ」、「表音文字列データ」、「圧縮音声データ」、「音声再生順」、「ビデオデータ」、「URL」、「提携駐車場情報」、「アイコン表示画像データ」を含む。
【0033】
「ID20」の情報は、コンテンツのポップアップの再生地点(情報提供地点)を示す。
【0034】
「ID30」の情報は、遷移情報(次に表示する画面(遷移先)を指定する情報等)を示す。具体的に、「ID30」の情報は、「次再生情報コード1」、「次再生情報コード2」、「次再生情報コード3」、「次再生情報コード4」、「次再生情報コード5」、「次再生情報コード6」、「次再生情報コード7」、「次再生情報コード8」を含む。「次再生情報コード1」〜「次再生情報コード8」は、表示画面を遷移させる場合に用いられる情報であり、「ID02」の「情報コード」に対応する。この「ID30」の情報が情報グループに無い場合、又は「次再生情報コード1」〜「次再生情報コード8」に情報が格納されていない場合(次再生情報コードが存在しない場合)は、当該情報グループは遷移先の無い情報グループとなる。
【0035】
「ID40」の情報は詳細情報と呼ばれる情報であり、串刺し検索等を実現するために用いられる。「ID50」の情報は駐車場情報であり、コンテンツで示された店舗等の駐車場の満空情報を示す。「ID60」の情報は運転支援情報であり、駐車場の出入口付近/駐車場内合流/分岐・速度案内等、敷地内の運転に関して、運転の補助となる情報である。ID80」の情報は、嗜好データであり、サービス事業者が配信するコンテンツを最大96項目に分類して、利用者の嗜好に合わせて配信するコンテンツを選択するために利用される情報である。
【0036】
なお、この他、異なる番号のIDを付与して新たな情報内容を定義してもよい。また、上記の各IDのデータが全て存在する必要もない。例えば、ID50は駐車場情報であるが、対象となるコンテンツが店舗等の施設に関するものではない場合や、施設であっても駐車場がない施設に対応するコンテンツである場合にはID50には情報が存在しないことになる。
【0037】
図5に、本実施の形態1における車載器10の構成を示す。
図5に示すように、車載器10は、カーナビ部1、通信モジュール2、DSRC部3、制御部4、無線通信部5等を備えて構成されている。なお、無線通信部5は必要に応じて備えていることが好ましい。
【0038】
カーナビ部1は、カーナビ制御部1a、現在地検出部1b、地図記憶部1c、入力部1d、表示部1e、記憶部1f、音声出力部1g等を備え、車両Cの現在地から目的地までの経路を算出し、当該経路に従って車両Cを目的地へ誘導するための処理を行う。
【0039】
カーナビ制御部1aは、現在地検出部1bから検出された現在地の位置情報及び地図記憶部1cに記憶された地図情報等に基づいて、車両Cの現在地から入力部1dを介して設定された目的地までの経路を算出する。そして、地図記憶部1cに記憶されている地図情報を用いて算出した経路へ誘導するための地図画面を生成し、表示部1eにより表示させ、ナビゲーション制御手段として機能する。
【0040】
現在地検出部1bは、GPSアンテナ、角度センサ、方位センサ、距離センサ等の各種センサを備え、これらセンサによる検出結果に基づいて車両Cの現在地を検出する。GPSアンテナは、GPS衛星から送信されるGPS信号を検出する。また、角度センサは移動方向の変化量を示す車の加速度(単位時間あたりの水平方向への回転速度)を検出し、方位センサは地磁気の検出を行い、車両の絶対方位を検出する。現在地検出部1bは、これらセンサから取得した各検出結果に基づいて車両の現在地を示す位置情報(経度、緯度等の情報)を生成し、カーナビ制御部1aに出力する。
【0041】
地図記憶部1cは、メモリやDVD等の記録媒体から構成され、案内表示に必要な地図情報、通信モジュール2を介して受信されるガイド情報(道路情報、渋滞情報等)等を記憶している。
【0042】
入力部1dは、操作キーや表示部1eと一体に構成されるタッチパネル等から構成されている。入力部1dは、これらの操作に対応する操作信号を生成し、制御部4に出力し、入力手段として機能する。
【0043】
表示部1eは、モニタを備え、制御部4の制御に従ってモニタ上に各種情報を表示する。例えば、設定画面や地図画面、センター装置30から受信した配信情報のコンテンツの画面等を表示し、表示手段として機能する。
【0044】
記憶部1fは、メモリから構成され、制御部4やカーナビ制御部1aにより実行される制御プログラム、プログラムの実行に必要なパラメータやデータ等を記憶している。
また、記憶部1fは、センター装置30から受信した配信情報を複数記憶し、記憶手段として機能する。
【0045】
音声出力部1gは、音声処理部、D/A変換器、増幅器、スピーカ等を備えて構成される。音声出力部1gは、制御部4から指示された音声データをD/A変換器によりアナログ信号に変換してスピーカにより音声出力する。また、音声出力部1gは、制御部4から指示された表音文字列データに基づいて音声処理部により合成音声信号を生成し、スピーカにより音声出力する。
【0046】
通信モジュール2は、光通信用、FM通信用、2.4GHz電波通信用のアンテナをそれぞれ備え、通信センターと光通信、FM通信、電波通信等の各種通信を行う。例えば、通信モジュール2は通信センターから渋滞情報や道路交通情報等を受信し、制御部4に出力する。なお、通信センターとしてはVICSセンター等を挙げることができるが、これに限らず、また、通信センターから受信する情報としては、渋滞情報や道路交通情報に限らない。
【0047】
DSRC部3は、DSRC制御部3a、通信部3b、記憶部3c、ETC処理部3d、ICカードI/F3eを備えて構成されており、DSRCによるETC利用のための処理や、センター装置30から配信情報を受信するための通信処理等を行う通信手段として機能する。
【0048】
DSRC制御部3aは、CPU、RAM等から構成され、記憶部3cに記憶されている制御プログラムとの協働によりDSRC部3の各部の動作を制御する。
例えば、ETCによる決済を行う際には、通信部3bの通信動作を制御してETC基地局(ETC決済を行うためにETCゲート付近等に設けられる無線基地局)と決済情報の送受信を行わせる。また、ETC処理部3dにより決済情報の書込処理を行わせる。
また、通信部3bにより路側無線装置20を介して配信情報を受信した場合には、当該配信情報を制御部4に出力する。
【0049】
通信部3bは、車両Cのダッシュボード上でフロントガラス近傍に固設されたアンテナを備え、このアンテナを介して路側無線装置20やETC基地局等と、DSRCの電波の送受信を行う。
【0050】
記憶部3cは、DSRC制御部3aにより実行される制御プログラム等を記憶している。
【0051】
ETC処理部3dは、ICカードI/F3eに挿抜されるIC付きクレジットカード又はデビットカード等に対して決済情報等の読み書きを行う。
【0052】
ICカードI/F3eは、上記クレジットカード等のスロットを備え、このスロットに挿入されたクレジットカード等のICとETC処理部3dとの間で情報のやりとりを仲介する。
【0053】
制御部4は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、記憶部1fに記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部の集中制御を行う。例えば、路側無線装置20との路車間通信を行う際にはDSRC部3の通信動作を制御する。なお、DSRC部3の制御にあたってはDSRC部3のDSRC制御部3aとの協働により制御を行う。また、DSRC部3を介してセンター装置30から受信した配信情報の保存、再生制御等を行う。
【0054】
また、制御部4は、入力部1dにより選択指示された配信情報(情報グループ)の有効期限の情報と現在の日時とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを表示部1eに表示させる表示処理を実行する制御手段として機能する。
【0055】
無線通信部5は、移動体通信網(PDC/CDMA/PHS/GSM・GPRS等)、無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n等)、WiMAX(IEEE802.16a/e/h等)等の各種の無線通信網の無線通信アクセスポイント40と無線通信を行い、無線通信アクセスポイント40を介して車載器50が外部ネットワークN2に接続されたセンター装置30を始めとする外部機器にアクセスしデータ送受信を行うための通信制御を行う。無線通信部5としては、例えば、無線LANカード、WiMAX用の通信カード、及びこれらを装填するためのスロットや、携帯電話機及び携帯電話機を車載器10に接続するためのUSB(Universal Serial Bus)等の通信インターフェース等の通信デバイスが含まれる。無線通信部5は、受信した情報を制御部4に出力する。
【0056】
次に、動作について説明する。
図6に、車載器10の制御部4により実行される本実施の形態1の表示処理を説明するフローチャートを示す。
【0057】
制御部4は、入力部1dから情報グループの再生要求があると(ステップS1)、再生要求された情報グループのID40の有効期限を参照する(ステップS2)。
ここで、ステップS1の場合として、例えば、表示部1eに表示されている情報グループから遷移する指示がある場合や、予め登録されているお気に入りリストテーブルに基づくリスト画面を表示部1eに表示させ、当該リスト画面からある情報グループが選択された場合などである。
【0058】
なお、再生とは、再生要求された情報グループのコンテンツが静止画である場合には表示部1eに表示させたり、動画である場合には当該動画を表示部1eに再生したり、音声データである場合には発話したりすることを意味する。
【0059】
制御部4は、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時であるか否かを判別し(ステップS3)、現在日時が開始年月日時分よりも前の日時である場合(ステップS3;Yes)、第1メッセージを報知する(ステップS4)と共に再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS7)、本処理を終了する。
【0060】
第1メッセージは、「この情報はまだ有効になっていません。」等の現在日時が開始年月日時分よりも前であることにより当該情報グループのコンテンツは現在有効でないことを示すメッセージである。制御部4は、この第1メッセージを、再生要求された情報グループのコンテンツと共に当該メッセージをテキスト表示したり発話したりすることにより報知する。なお、制御部4は、当該第1メッセージと共に開始年月日時分に基づく日時を報知することが好ましい。
【0061】
制御部4は、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時でない場合(ステップS3;No)、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の終了年月日時分よりも後の日時であるか否かを判別する(ステップS5)。
【0062】
制御部4は、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時でない場合(ステップS5;No)、即ち、現在日時が開始年月日時分から終了年月日時分以内である場合には、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS7)、本処理を終了する。
【0063】
制御部4は、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時である場合(ステップS5;Yes)、第2メッセージを報知する(ステップS6)と共に再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS7)、本処理を終了する。
【0064】
第2メッセージは、「この情報は有効期限を過ぎています。」等の現在日時が終了年月日時分よりも後であることにより当該情報グループのコンテンツは無効であることを示すメッセージである。制御部4は、この第2メッセージを、再生要求された情報グループのコンテンツと共に当該メッセージをテキスト表示したり発話したりすることにより報知する。なお、制御部4は、当該第2メッセージと共に終了年月日時分に基づく日時を報知することが好ましい。
【0065】
図7に、ステップS4及びステップS7において表示される画面G11の例を示す。
図7に示す画面G11は、再生要求された情報グループのID10の情報に基づくコンテンツが再生されるコンテンツ再生領域E11と、当該コンテンツ再生領域E11上に第1メッセージが表示されるメッセージ領域M11を備える。
なお、メッセージ領域M11に第2メッセージを表示させて、ステップS6及びステップS7において表示される画面としてもよい。
【0066】
また、図7に示す画面では、メッセージ領域M11により、コンテンツ再生領域E11の一部が隠れてしまう。このことから、当該メッセージ領域M11をタッチパネル操作で選択された場合には、当該メッセージ領域M11を消去したり、または当該メッセージ領域M11を表示画面上の任意の位置に移動できるようにしても良い。
【0067】
図8に、ステップS6及びステップS7において表示される画面G12の例を示す。
図8に示す画面G12は、再生要求された情報グループのID10の情報に基づくコンテンツが再生されるコンテンツ再生領域E12と、当該コンテンツ再生領域E12の外部に第2メッセージが表示されるメッセージ領域M12を備える。
なお、メッセージ領域M12に第1メッセージを表示させて、ステップS4及びステップS7において表示される画面としてもよい。
【0068】
[実施の形態2]
以下、図を参照して本発明の実施の形態2を詳細に説明する。
本実施の形態2における配信システムの構成、路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。また、車載器10は、制御部4において実行される表示処理が異なる以外は実施の形態1と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0069】
本実施の形態2における制御部4は、入力部1dにより選択指示された配信情報(情報グループ)の有効期限と現在の日時とを比較し、当該比較結果が、現在の日時が選択指示された情報グループの有効期限よりも前の日時、又は、後の日時である場合、当該比較結果に応じたメッセージを表示部1eに表示させると共に、当該情報グループのコンテンツを表示させるか否かの選択指示を入力部1dにより受け付ける表示処理を実行する。
【0070】
次に、動作について説明する。
図9に、車載器10の制御部4により実行される本実施の形態2の表示処理を説明するフローチャートを示す。なお、図9に示す表示処理のステップS11及びS12は、図6に示す実施の形態1の表示処理のステップS1及びS2と同様であるため、説明は省略する。
【0071】
制御部4は、ステップS12後、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時であるか否かを判別し(ステップS13)、現在日時が開始年月日時分よりも前の日時である場合(ステップS13;Yes)、第1報知画面を表示する(ステップS14)。
【0072】
図10に、ステップS14において表示される第1報知画面G1の例を示す。
図10に示すように、第1報知画面G1は、メッセージ領域M1、YESボタンB1a、NOボタンB1bを備える。
【0073】
メッセージ領域M1は、「この情報はまだ有効になっていません。」等の現在日時が開始年月日時分よりも前であることにより当該情報グループのコンテンツは現在有効でないことを示すメッセージと、「表示しますか?」等の再生要求された情報グループのコンテンツを表示させるか否かを問うメッセージとを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0074】
YESボタンB1aは、再生要求された情報グループのコンテンツを表示させる指示を受け付けるボタンであり、NOボタンB1bは、再生要求された情報グループのコンテンツを表示させない指示を受け付けるボタンである。
【0075】
制御部4は、NOボタンB1bが選択されたか否かを判別し(ステップS15)、NOボタンB1bが選択された場合(ステップS15;Yes)、第1報知画面を表示部1eの表示画面上から消去し(ステップS16)、本処理を終了する。
【0076】
制御部4は、NOボタンB1bが選択されていない場合(ステップS15;No)、YESボタンB1aが選択されたか否かを判別し(ステップS17)、YESボタンB1aが選択されていない場合(ステップS17;No)、ステップS15に戻る。
【0077】
制御部4は、YESボタンB1aが選択された場合(ステップS17;Yes)、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS18)、本処理を終了する。
【0078】
制御部4は、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時でない場合(ステップS13;No)、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の終了年月日時分よりも後の日時であるか否かを判別する(ステップS19)。
【0079】
制御部4は、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時でない場合(ステップS19;No)、即ち、現在日時が開始年月日時分から終了年月日時分以内である場合には、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS18)、本処理を終了する。
【0080】
制御部4は、現在日時が開始年月日時分よりも後の日時である場合(ステップS19;Yes)、第2報知画面を表示部1eに表示させる(ステップS20)。
【0081】
図11に、ステップS20において表示される第2報知画面G2の例を示す。
図11に示すように、第2報知画面G2は、メッセージ領域M2、YESボタンB2a、NOボタンB2bを備える。
【0082】
メッセージ領域M2は、「この情報は有効期限を過ぎています。」等の現在日時が開始年月日時分よりも後であることにより当該情報グループのコンテンツは無効であることを示すメッセージと、「表示しますか?」等の再生要求された情報グループのコンテンツを表示させるか否かを問うメッセージとを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0083】
YESボタンB2a、NOボタンB2bは、それぞれ、図10に示すYESボタンB1a、NOボタンB1bと同様であるため、説明は省略する。
【0084】
制御部4は、NOボタンB2bが選択されたか否かを判別し(ステップS21)、NOボタンB2bが選択された場合(ステップS21;Yes)、第2報知画面を表示部1eの表示画面上から消去し(ステップS22)、本処理を終了する。
【0085】
制御部4は、NOボタンB2bが選択されていない場合(ステップS21;No)、YESボタンB2aが選択されたか否かを判別し(ステップS23)、YESボタンB2aが選択されていない場合(ステップS23;No)、ステップS21に戻る。
【0086】
制御部4は、YESボタンB2aが選択された場合(ステップS23;Yes)、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS18)、本処理を終了する。
【0087】
[実施の形態3]
以下、図を参照して本発明の実施の形態3を詳細に説明する。
本実施の形態3における配信システムの構成、路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。また、車載器10は、制御部4において実行される表示処理が異なる以外は実施の形態1と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0088】
本実施の形態3における制御部4は、通信部3bにより情報グループを受信すると、当該情報グループを記憶部1fに記憶させると共に、当該受信した情報グループに基づいて当該受信した情報グループを識別する情報コード、有効期限、記憶部1fに記憶された情報グループが削除されたか否かを示す削除フラグ等を含む複数のレコードから成る管理情報群としての管理データベースを生成し、当該管理データベースを記憶部1fに記憶させる。
【0089】
また、制御部4は、入力部1dにより情報グループが選択指示された場合、管理データベースを参照して当該選択指示された情報グループの情報コードに対応する有効期限の情報を読み出し、当該有効期限と現在の日時とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを表示部1eに表示させ、更に、制御部4は、比較結果が、現在の日時が情報グループの有効期限よりも後の日時である場合、メッセージを表示部1eに表示させると共に、当該情報グループを削除するか否かの選択指示を入力部1dにより受け付け、情報グループを削除する選択指示がある場合、管理データベースにおける削除フラグを削除された状態に設定し、記憶部1fに記憶されている当該配信情報を削除する表示処理を実行する。
【0090】
図12に、記憶部1fに記憶される管理データベースの例を示す。
図12に示すように管理データベースは、管理データベースに情報グループが登録された際に付加される登録番号、情報グループのID02が示す情報コード、情報表示テキスト、情報表音文字列、情報提供企業コード、嗜好データカテゴリと、情報グループのID04が示す有効期限の開始年月日時分を示す有効期限開始日時、終了年月日時分を示す有効期限日時、削除フラグからなる複数のレコードから構成されている。
【0091】
なお、本実施の形態3における削除フラグは、記憶部1fに記憶された情報グループが削除されていない場合は「0」を示し、記憶部1fに記憶された情報グループが削除された場合は「1」を示すものとする。
【0092】
次に、動作について説明する。
図13及び図14に、車載器10の制御部4により実行される本実施の形態3の表示処理を説明するフローチャートを示す。
【0093】
制御部4は、入力部1dから情報グループの再生要求があると(ステップS31)、管理データベースから当該再生要求された情報グループの情報コードと一致する情報コードを有するレコードを参照し(ステップS32)、当該レコードは削除フラグが「1」であるか否かを判別する(ステップS33)。
【0094】
制御部4は、削除フラグが「1」である場合(ステップS33;Yes)、第3メッセージを報知し(ステップS34)、本処理を終了する。
【0095】
第3メッセージは、「この情報は有効期限を過ぎたため削除されました。」等の再生要求された情報グループが記憶部1fから削除されたことを示すメッセージである。制御部4は、この第3メッセージを、表示部1eの表示画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知する。
【0096】
制御部4は、削除フラグが「1」でない場合、即ち、削除フラグが「0」の場合(ステップS33;No)、現在日時は参照しているレコードの有効期限終了日時よりも後の日時であるか否かを判別する(ステップS35)。
【0097】
制御部4は、現在日時が有効期限終了日時よりも後の日時でない場合(ステップS35;No)、現在日時は参照しているレコードの有効期限開始日時よりも前の日時であるか否かを判別する(ステップS36)。
【0098】
制御部4は、現在日時が有効期限開始日時よりも前の日時でない場合(ステップS36;No)、即ち、現在日時が有効期限開始日時から有効期限終了日時以内である場合には、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS37)、本処理を終了する。
【0099】
現在日時が参照しているレコードの有効期限開始日時よりも前の日時である場合(ステップS36;Yes)、第1報知画面を表示する(ステップS38)。ステップS38〜S40は、実施の形態2の図9に示すステップS14〜S17と同様であるため当該説明、第1報知画面の図示及び説明は省略する。
【0100】
制御部4は、現在日時が参照しているレコードの有効期限終了日時よりも後の日時である場合(ステップS35;Yes)、第3報知画面を表示する(ステップS41)。
【0101】
図15に、ステップS41において表示される第3報知画面G3の例を示す。
図15に示すように、第3報知画面G3は、メッセージ領域M3、表示ボタンB3a、削除ボタンB3b、戻るボタンB3cを備える。
【0102】
メッセージ領域M3は、「この情報は有効期限を過ぎています。」等の現在日時が有効期限終了日時、即ち、再生要求された情報グループの終了年月日時分よりも後であることにより当該情報グループのコンテンツは無効であることを示すメッセージと、「どうしますか?」等の再生要求された情報グループのコンテンツを表示、削除、戻る、のいずれかの処理の選択指示を問うメッセージとを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0103】
表示ボタンB3aは、再生要求された情報グループのコンテンツを表示させる指示を受け付けるボタンであり、削除ボタンB3bは、再生要求された情報グループを記憶部1fから削除する指示を受け付けるボタンであり、戻るボタンB3cは、本処理の実行前の状態に戻る指示を受け付けるボタンである。
【0104】
制御部4は、戻るボタンB3cが選択されたか否かを判別し(ステップS42)、戻るボタンB3cが選択された場合(ステップS42;Yes)、先に表示されていた表示画面に戻って本処理を終了する。
【0105】
制御部4は、戻るボタンB3cが選択されていない場合(ステップS42;No)、削除ボタンB3bが選択されたか否かを判別し(ステップS43)、削除ボタンB3bが選択された場合(ステップS43;Yes)、参照しているレコードの削除フラグを「1」に設定し(ステップS44)、当該参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを記憶部1fから削除し(ステップS45)、本処理を終了する。
【0106】
制御部4は、削除ボタンB3bが選択されていない場合(ステップS43;No)、表示ボタンB3aが選択されたか否かを判別し(ステップS46)、表示ボタンB3aが選択されていない場合(ステップS46;No)、ステップS42に戻る。
【0107】
制御部4は、表示ボタンB3aが選択された場合(ステップS46;Yes)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのコンテンツを再生し(ステップS47)、第4報知画面を表示部1eに表示させる。なお、この第4報知画面は、ステップS47において再生される画面と合成して表示したり、ステップS47において再生される画面の上部に重ねて表示したり、ステップS47において再生される画面を縮小して同一画面上に表示させてもよい。
【0108】
図16に、ステップS48において表示される第4報知画面G4の例を示す。
図16に示すように、第4報知画面G4は、メッセージ領域M4、YESボタンB4a、NOボタンB4bを備える。
【0109】
メッセージ領域M4は、「削除しますか?」等の再生要求された情報グループを記憶部1fから削除するか否かを問うメッセージを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0110】
YESボタンB4aは、参照しているレコードの情報コードと一致する情報グループを削除する指示を受け付けるボタンであり、NOボタンB4bは、参照しているレコードの情報コードと一致する情報グループを削除しない指示を受け付けるボタンである。
【0111】
制御部4は、YESボタンB4aが選択されたか否かを判別し(ステップS49)、YESボタンB4aが選択された場合(ステップS49;Yes)、第4報知画面を表示部1eから消去し、ステップS44に進む。
【0112】
制御部4は、YESボタンB4aが選択されていない場合(ステップS49;No)、NOボタンB4bが選択されたか否かを判別し(ステップS50)、NOボタンB4bが選択されていない場合(ステップS50;No)、ステップS49に戻し、NOボタンB4bが選択された場合(ステップS50;Yes)、本処理を終了する。
【0113】
[実施の形態4]
以下、図を参照して本発明の実施の形態4を詳細に説明する。
本実施の形態4における配信システムの構成、路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。また、車載器10は、制御部4において実行される表示処理が異なる以外は実施の形態1と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0114】
また、本実施の形態4における制御部4は、実施の形態3と同様に管理データベースを作成し、当該管理データベースを記憶部1fに記憶させるため、管理データベースの図示及び説明は省略する。
【0115】
本実施の形態4における制御部4は、実施の形態3の表示処理において、入力部1dにより情報グループを削除する選択指示がある場合、当該情報グループに当該情報グループを基準とした遷移先となる情報グループがある(次再生情報コードがある)場合、当該情報グループを削除すると遷移先となる情報グループが表示されなくなることを示すメッセージを表示部1eに表示させると共に、当該情報グループを削除するか否かの選択指示を入力部1dにより受け付け、情報グループを削除する選択指示がある場合、管理データベースにおける当該情報グループの削除フラグを削除された状態「1」に設定し、記憶部1fに記憶されている当該情報グループを削除する処理を実行する。
【0116】
次に、動作について説明する。
なお、本実施の形態4の表示処理は、実施の形態3の図14に示したステップS43〜S50が異なる以外は、実施の形態3と同様であるため、同様のステップの図示及び説明は省略し、ステップS35;Yes以降の本実施の形態4の表示処理のフローチャートを図17に示す。
【0117】
制御部4は、図13及び図14に示すステップS31〜S42の処理(図示及び説明略)後、削除ボタンB3bが選択されたか否かを判別し(ステップS51)、削除ボタンB3bが選択された場合(ステップS51;Yes)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのID30を参照し、次再生情報コードがあるか否かを判別する(ステップS52)。
【0118】
制御部4は、次再生情報コードがある場合(ステップS52;Yes)、第5報知画面を表示部1eに表示する(ステップS53)。
【0119】
図18に、ステップS53において表示される第5報知画面G5の例を示す。
図18に示すように、第5報知画面G5は、メッセージ領域M5、表示ボタンB5a、削除ボタンB5b、戻るボタンB5cを備える。
【0120】
メッセージ領域M5は、「この情報はリンクがあります。削除するとリンク先の情報を見られなくなる可能性があります。」等の再生要求された情報グループを削除すると遷移先(リンク先)となる情報グループが表示されなくなることを示すメッセージを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0121】
表示ボタンB5aは、再生要求された情報グループのコンテンツを表示させる指示を受け付けるボタンであり、削除ボタンB5bは、再生要求された情報グループを記憶部1fから削除する指示を受け付けるボタンであり、戻るボタンB5cは、前の状態に戻る指示を受け付けるボタンである。
【0122】
制御部4は、戻るボタンB5cが選択されたか否かを判別し(ステップS54)、戻るボタンB5cが選択された場合(ステップS54;Yes)、先に表示されていた表示画面である第3報知画面の表示(ステップS41)に戻る。
【0123】
制御部は、戻るボタンB5cが選択されていない場合(ステップS54;No)、表示ボタンB5aが選択されたか否かを判別し(ステップS55)、表示ボタンB5aが選択されていない場合(ステップS55;No)、削除ボタンB5bが選択されたか否かを判別し(ステップS56)、削除ボタンB5bが選択されていない場合(ステップS56;No)、ステップS54に戻る。
【0124】
制御部4は、削除ボタンB5bが選択された場合(ステップS56;Yes)、又は、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループに次再生情報コードがない場合(ステップS52;No)、参照しているレコードの削除フラグを「1」に設定し(ステップS57)、当該参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを記憶部1fから削除し(ステップS58)、本処理を終了する。
【0125】
制御部4は、一方、削除ボタンB3bが選択されていない場合(ステップS51;No)、表示ボタンB3aが選択されたか否かを判別し(ステップS59)、表示ボタンB3aが選択されていない場合(ステップS59;No)、ステップS42に戻る。
【0126】
制御部4は、表示ボタンB3aが選択された場合(ステップS59;Yes)又は表示ボタンB5aが選択された場合(ステップS55;Yes)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのコンテンツを再生し(ステップS60)、当該再生したコンテンツの情報グループのID30を参照し、次再生情報コードがあるか否かを判別する(ステップS61)。
【0127】
制御部4は、次再生情報コードがある場合(ステップS61;Yes)、第4メッセージを報知する(ステップS62)。
【0128】
第4メッセージは、「削除するとリンク先の情報をみられなくなる可能性があります。」等の再生要求された情報グループを削除すると遷移先(リンク先)となる情報グループが表示されなくなることを示すメッセージである。制御部4は、この第4メッセージを、表示部1eの表示画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知する。
【0129】
制御部4は、次再生情報コードがない場合(ステップS61;No)、又はステップS62後、第4報知画面を表示部1eに表示する(ステップS63)。ステップS63〜S65は、実施の形態3の図14に示すステップS48〜S50と同様であるため、当該説明及び第4報知画面の図示及び説明は省略する。
【0130】
[実施の形態5]
以下、図を参照して本発明の実施の形態5を詳細に説明する。
本実施の形態5における配信システムの構成、路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。また、車載器10は、制御部4において実行される表示処理が異なる以外は実施の形態1と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0131】
また、本実施の形態5における制御部4は、実施の形態3と同様に管理データベースを作成し、当該管理データベースを記憶部1fに記憶させるため、管理データベースの図示及び説明は省略する。
【0132】
本実施の形態5における制御部4は、実施の形態3の表示処理において、入力部1dにより選択指示された情報グループの情報コードに対応する管理データベースのレコードの有効期限(有効期限開始日時及び有効期限終了日時)と現在の日時とを比較し、当該比較結果が、現在の日時が選択指示された情報グループの有効期限終了日時よりも後の日時である場合、当該情報グループが削除可能か否かを判別する処理を実行する。
【0133】
次に、動作について説明する。
なお、本実施の形態5の表示処理は、実施の形態3の図14に示したステップS41〜S50が異なる以外は、実施の形態3と同様であるため、同様のステップの図示及び説明は省略し、ステップS35;Yes以降の本実施の形態5の表示処理のフローチャートを図19に示す。
【0134】
制御部4は、図13に示すステップS31〜S40の処理(図示及び説明略)後、現在日時が参照しているレコードの有効期限終了日時よりも後の日時である場合(ステップS35;Yes)、図20又は図21に示す削除可否判定処理を実行し(ステップS71)、ステップS71における処理に応じて、参照しているレコードの識別コードに対応する情報グループが削除可か否かを判別する(ステップS72)。
【0135】
制御部4は、参照しているレコードの識別コードに対応する情報グループが削除不可である場合(ステップS72;No)、第2報知画面を表示部1eに表示させる(ステップS73)。ステップS73〜S75は、実施の形態2の図9に示すステップS20〜S23と同様であるため、当該説明及び第2報知画面の図示及び説明は省略する。
【0136】
制御部4は、YESボタンB2aが選択された場合(ステップS75;Yes)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのコンテンツを再生し(ステップS76)、本処理を終了する。
【0137】
制御部4は、NOボタンB2bが選択された場合(ステップ74;Yes)、第2報知画面を表示部1eの表示画面上から消去して、本処理を終了する。
【0138】
制御部4は、参照しているレコードの識別コードに対応する情報グループが削除可である場合(ステップS72;Yes)、ステップS77に進む。ステップS77〜S86は、実施の形態3の図14に示すステップS41〜S50と同様であるため、説明は省略する。
【0139】
図20に、ステップS71において実行される削除可否判定処理のフローチャートを示す。
【0140】
制御部4は、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループのID30を参照し、次再生情報コードがあるか否か、即ち、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを基準とした遷移先となる情報グループの有無を判別し(ステップS91)、次再生情報コードがある場合(ステップS91;Yes)、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れているか否か、即ち、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを基準とした遷移先となる全ての情報グループが有効期限切れか否かを判別する(ステップS92)。
【0141】
ステップS92における有効期限が切れているか否かの判別は、現在の日時が次再生情報コードに対応する各情報グループのID04の終了年月日時分よりも後である場合、有効期限が切れていると判別する。
【0142】
制御部4は、次再生情報コードがない場合(ステップS91;No)、又は、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れている場合(ステップS92;Yes)、削除可と判別し(ステップS93)、本処理を終了する。
【0143】
制御部4は、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れていない場合(ステップS92;No)、削除不可と判別し(ステップS94)、本処理を終了する。
【0144】
図21に、ステップS71において実行される削除可否判定処理の他のフローチャートを示す。なお、ステップS101、S102は、図20に示す削除可否判定処理のステップS91、S92と同様であるため、説明は省略する。
【0145】
制御部4は、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れていない場合(ステップS102;No)、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを経由せずに最上位の情報グループから次再生情報コードに対応する情報グループに到達可能な遷移ルートがあるか否かを判別する(ステップS103)。
【0146】
制御部4は、次再生情報コードがない場合(ステップS101;No)、次再生情報コードに対応する全ての情報グループの有効期限が切れている場合(ステップS102;Yes)、又は、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを経由せずに最上位の情報グループから次再生情報コードに対応する情報グループに到達可能な遷移ルートがある場合(ステップS103;Yes)、削除可と判別し(ステップS104)、本処理を終了する。
【0147】
制御部4は、参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループを経由せずに最上位の情報グループから次再生情報コードに対応する情報グループに到達可能な遷移ルートがない場合(ステップS103;No)、削除不可と判別し(ステップS105)、本処理を終了する。
【0148】
ステップS103における判別手法の例を説明する。
まず、記憶部1fに記憶されている情報グループがID30に基づいて図22に示すような階層構造(ツリー構造)を構成しているものとする。
【0149】
例えば、図22の情報グループ「5」が参照しているレコードの情報コードに対応する情報グループである場合、当該情報グループ「5」を経由せずに最上位の情報グループ「1」から当該情報グループ「5」の次再生情報コードに対応する情報グループ「8」、「9」に到達可能な遷移ルートがあるか否かを調べる場合を挙げて説明する。
【0150】
情報グループ「8」について遷移ルートの有無を判別する場合を説明する。
まず、情報グループ「8」の遷移元を検索する必要があるが、情報グループは、遷移元を示す情報を有しないため、制御部4は、全ての情報グループに対して、遷移先として情報コード「8」が指定されているか否か、即ち、ID30の次再生情報コードに情報コード「8」があるか否かを検索する。図22に示す階層構造の場合、情報グループ「4」が遷移先として情報コード「8」が指定されている(次再生情報コードに情報コード「8」がある)ため、情報グループ「5」以外にも情報グループ「8」に遷移できる情報グループ、即ち、情報グループ「5」以外の遷移元があると判別する。
【0151】
次に、制御部4は、この情報グループ「4」の遷移元を情報グループ「8」の遷移元を検索した処理と同様の処理で検索し、情報グループ「2」が遷移元であると判別する。更に、制御部4は、情報グループ「2」の遷移元を同様に検索し、情報グループ「1」が遷移元であると判別する。
【0152】
従って、情報グループ「8」は、情報グループ「1」から情報グループ「2」、情報グループ「4」を経て遷移することが可能であることが判明する。
【0153】
情報グループ「9」についても同様に検索すると、情報グループ「9」は、情報グループ「1」から情報グループ「3」、情報グループ「6」を経て遷移することが可能であると判明する。
【0154】
以上のことから、情報グループ「5」を経由せずに最上位の情報グループ「1」から次再生情報コードに対応する情報グループ「8」、「9」に到達可能な遷移ルートがあると判別でき、当該情報グループ「5」は削除可であると判別される。
【0155】
[実施の形態6]
以下、図を参照して本発明の実施の形態6を詳細に説明する。
図23に、本実施の形態6における配信システム200の構成図を示す。
配信システム200は、図23に示すように、車両Cに搭載された車載器50、路側無線装置20、センター装置30、無線通信アクセスポイント40を含んで構成され、センター装置30が路側無線装置20又は無線通信アクセスポイント40を介して車載器50に配信情報を配信する。なお、実施の形態1の配信システム100と同様の構成は同様の符号を付し、説明は省略する。
【0156】
図23に示すように、センター装置30は、DSRC専用のネットワークN1を介して路上や駐車場、道の駅等に複数設置された路側無線装置20と接続されている。
また、センター装置30は、外部ネットワークN2に接続されている。外部ネットワークN2は、インターネット、及びこれに接続された移動体通信網、無線LAN(Local Area Network)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等の無線通信網を含んでおり、センター装置30は、外部ネットワークN2を介して車載器50からの配信情報の取得要求を受信すると、要求された配信情報を車載器50に送信する。
【0157】
路側無線装置20の構成、配信情報のデータ構成、配信情報に含まれる各IDの情報は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。
【0158】
本実施の形態6の車載器50は、制御部4において実行される表示処理が異なり、無線通信部5が必須な構成である以外は実施の形態1の車載器10と同様であるため、図示を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0159】
本実施の形態6における制御部4は、入力部1dにより選択指示された配信情報(情報グループ)の有効期限の情報と現在の日時とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを表示部1eに表示させると共に、当該比較結果が、現在の日時が選択指示された情報グループの有効期限よりも後の日時である場合、当該情報グループにURLが含まれている場合には、無線通信部5を用いて当該URLにより指定された情報格納場所から現在の日時よりも後の有効期限を有する当該情報グループを取得し、記憶部1fに記憶されている当該情報グループを更新する表示処理を実行する制御手段として機能する。
【0160】
次に、動作について説明する。
図24に、車載器50の制御部4により実行される本実施の形態6の表示処理を説明するフローチャートを示す。なお、ステップS111及びS112は、実施の形態1の図6に示すステップS1及びS2と同様であるため、説明は省略する。
【0161】
制御部4は、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の終了年月日時分よりも後の日時であるか否かを判別し(ステップS113)、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時でない場合(ステップS113;No)、現在日時が再生要求された情報グループのID40が示す有効期限の開始年月日時分よりも前の日時であるか否かを判別する(ステップS114)。
【0162】
制御部4は、現在日時が開始年月日時分よりも前の日時である場合(ステップS114;Yes)、第1メッセージを報知する(ステップS115)と共に再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS116)、本処理を終了する。なお、第1メッセージは、実施の形態1と同様であるため、説明は省略する。
【0163】
制御部4は、現在日時が開始年月日時分よりも前の日時でない場合(ステップS114;No)、即ち、現在日時が開始年月日時分から終了年月日時分以内である場合には、再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS116)、本処理を終了する。
【0164】
制御部4は、現在日時が終了年月日時分よりも後の日時である場合(ステップS113;Yes)、再生要求された情報グループがURLを含んでいるか否かを判別し(ステップS117)、URLを含んでいない場合(ステップS117;No)、第2メッセージを報知する(ステップS118)と共に再生要求された情報グループのコンテンツを再生し(ステップS116)、本処理を終了する。具体的には、情報グループのID10が示す対象地点情報にURLが含まれているかどうかを判別する。
【0165】
制御部4は、再生要求された情報グループがURLを含んでいる場合(ステップS117;Yes)、無線通信部5において接続されている通信デバイスの情報を収集する(ステップS119)。
【0166】
無線通信部5において接続されている通信デバイスの情報の収集は、例えば、予め車載器50の電源投入時に制御部4が無線通信部5に接続されている通信デバイスの検出を行って検出された通信デバイスの情報をRAMに記憶しておき、ステップS119においては、RAMに記憶されている情報を参照するのみにしてもよいし、ステップS119において、接続されている通信デバイスの検出を行って情報収集を行うようにしてもよい。
【0167】
制御部4は、収集された情報に基づいて、無線通信部5に接続されている通信デバイスがあるか否かを判別し(ステップS120)、接続されている通信デバイスがない場合(ステップS120;No)、ステップS118に進む。
【0168】
制御部4は、無線通信部5に接続されている通信デバイスがある場合(ステップS120;Yes)、第6報知画面を表示部1eに表示させる(ステップS121)。
【0169】
図25に、ステップS121において表示される第6報知画面G6の例を示す。
図25に示すように、第6報知画面G6は、メッセージ領域M6、YESボタンB6a、NOボタンB6bを備える。
【0170】
メッセージ領域M6は、「この情報が有効期限を過ぎています」等の再生要求された情報グループは無効であることを示すメッセージと、「ネットワークに接続して最新の情報を取得しますか?」等の最新の情報グループを取得するか否かを問うメッセージとを表示する領域である。なお、当該メッセージと共に当該メッセージを発話して報知してもよい。
【0171】
YESボタンB6aは、最新の情報グループを取得する指示を受け付けるボタンであり、NOボタンB6bは、最新の情報グループを取得しない指示を受け付けるボタンである。
【0172】
制御部4は、NOボタンB6bが選択されたか否かを判別し(ステップS122)、NOボタンB6bが選択された場合(ステップS122;Yes)、第6報知画面を表示部1eの表示画面上から消去し、ステップS116に進む。
【0173】
制御部4は、NOボタンB6bが選択されていない場合(ステップS122;No)、YESボタンB6aが選択されたか否かを判別し(ステップS123)、YESボタンB6aが選択されていない場合(ステップS123;No)、ステップS122に戻る。
【0174】
制御部4は、YESボタンB6aが選択された場合(ステップS123;Yes)、図26に示す情報取得処理を実行し(ステップS124)、本処理を終了する。
【0175】
図26に、ステップS124において実行される情報取得処理のフローチャートを示す。
【0176】
制御部4は、接続されている通信デバイスの一覧画面を表示部1eに表示させ、当該通信デバイスの一覧画面より入力部1dを介して何れかの通信デバイスの選択指示を受け付け、選択された通信デバイスの情報を取得する(ステップS131)。
【0177】
制御部4は、無線通信部5の選択された通信デバイスを用いて外部ネットワークN2との接続を開始させ(ステップS132)、接続処理中のメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知する(ステップS133)。
【0178】
制御部4は、外部ネットワークN2との接続が確立したか否かを判別し(ステップS134)、外部ネットワークN2との接続が確立した場合(ステップS134;Yes)、図27又は図28に示す情報更新処理を実行し(ステップS135)、本処理を終了する。
【0179】
制御部4は、外部ネットワークN2の接続が確立しない場合(ステップS136;No)、外部ネットワークN2と接続できない旨のメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS136)、本処理を終了する。
【0180】
図27に、ステップS135において実行される情報更新処理のフローチャートを示す。図27に示す情報更新処理では、情報グループが含むURLに基づいてwebブラウザにより表示される当該URLのページ内に情報更新用のデータへアクセスするためのリンクファイルがあるものとする。
【0181】
制御部4は、情報グループのID10からURLを読み出し(ステップS141)、webブラウザを起動して(ステップS142)、読み出したURLをwebブラウザに設定する(ステップS143)。
【0182】
webブラウザは、無線通信部5により外部ネットワークN2経由で設定されたURLに指定されたファイルを取得し(ステップS144)、取得したファイルの内容を解析して、当該ファイルの内容を示す画面を表示部1eに表示させる(ステップS145)。
【0183】
ステップS145において表示される画面には、情報更新用データへのリンクファイルが設定されたアイコン等の各種アイコンが備えられている。入力部1dによりアイコンの選択指示が受け付けられると、webブラウザは、選択指示されたアイコンに対応するリンクファイルを外部ネットワークN2を介して取得し(ステップS146)、取得したリンクファイルが情報更新用データへのリンクファイル(情報更新用ファイル)であるか否かを判別する(ステップS147)。
【0184】
webブラウザには、予め情報更新用ファイルに付けられる拡張子(例えば、「.tcln」等)と当該情報更新用ファイルを実行するアプリケーションとが関連付けられて記憶されているものとする。webブラウザは、取得されたリンクファイルの拡張子が登録された拡張子と一致するか否かを判別することにより、情報更新用ファイルか否かを判別する。
【0185】
webブラウザは、取得されたリンクファイルが情報更新用ファイルでない場合(ステップS147;No)、ステップS144に戻り、情報更新用ファイルである場合(ステップS147;Yes)、当該情報更新用ファイルを実行するアプリケーション(情報更新アプリケーション)を起動させ、当該情報更新アプリケーションに当該情報更新用ファイルを渡す(ステップS148)。
【0186】
制御部4は、ステップS148後、webブラウザを終了させ(ステップS149)、情報更新アプリケーションを実行させて、取得した情報更新用ファイルを解析させる(ステップS150)。
【0187】
制御部4は、情報更新用ファイルのデータフォーマット等に誤りがないか否かを判別し(ステップS151)、誤りがある場合(ステップS151;No)、「データにエラーがあるため更新ができません」等のエラーメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS152)、本処理を終了する。
【0188】
制御部4は、情報更新用ファイルのデータフォーマット等に誤りがない場合(ステップS151;Yes)、当該情報更新用ファイルが有効期限切れでないか否かを判別する(ステップS153)。ステップS153における有効期限切れでないか否かの判別は、現在の日時よりも情報更新用ファイルの有効期限(最終年月日時分)が後でない場合、有効期限切れでないと判別することができる。
【0189】
制御部4は、情報更新用ファイルが有効期限切れである場合(ステップS153;No)、「更新された情報が有りませんでした」等の更新された情報グループが無い旨を示すメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS154)、本処理を終了する。
【0190】
制御部4は、情報更新用ファイルが有効期限切れでない場合(ステップS153;Yes)、再生要求された記憶部1fに記憶されている情報グループを当該情報更新用ファイルのデータに書き換えて更新し(ステップS155)、「情報は更新されました」等の情報グループが更新された旨を示すメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS156)、本処理を終了する。
【0191】
図28に、ステップS135において実行される情報更新処理の他のフローチャートを示す。図28に示す情報更新処理は、情報グループが含む情報更新専用のURLや、情報グループが含むURLの一部を所定の法則で変え(例えば、拡張子を「.dsrc」に置き換え)、情報更新用のURLとし、webブラウザを用いずに、外部ネットワークN2を経由して情報更新用のデータを取得するものである。
【0192】
制御部4は、情報グループから情報更新用のURLを取得する(ステップS161)。
ステップS161における情報更新用のURLの取得は、情報更新専用URLを取得する場合と、URLの一部を変更して情報更新用のURLとして取得する場合とがある。
【0193】
まず、情報更新専用URLを取得する場合について説明する。
情報グループのID10に、URLが複数格納できる場合には、このID10を参照し、複数のURLのうち各URLで指定されるファイルの拡張子を参照して、情報更新用URLを取得する。例えば、拡張子が「.tcln」である場合には、情報更新用URLであると設定し、この拡張子と一致するURLをID10から検索することにより、情報更新用URLを取得する。また、情報グループのID40の詳細情報に情報更新用URLを格納する場合には、ID40を参照して情報更新用URLを取得する。
【0194】
URLの一部を変更して情報更新用のURLとして取得する場合について説明する。
情報グループのID10からURLを取得し、取得したURLの一部を所定の法則で変え、変えられたURLを情報更新用のURLとして取得する。
【0195】
URLの一部としては、拡張子を挙げることができる。例えば、取得したURLの拡張子「.html」を「.dsrc」に変える。
取得URL http://www.k○○○.co.jp/index.html
変更URL http://www.k○○○.co.jp/index.dsrc
なお、拡張子は「.dsrc」に限らず、他のデータを容易に区別できるものであればこれに限らない。
【0196】
また、URLの一部としては、ファイル名を挙げることができる。例えば、取得したURLのファイル名「index.html」を「update.tcln」に変える。
取得URL http://www.k○○○.co.jp/index.html
変更URL http://www.k○○○.co.jp/update.tcln
【0197】
制御部4は、情報更新用のURLを取得すると(ステップS161後)、当該取得したURLで指定されたファイル(情報更新用ファイル)を無線通信部5により外部ネットワークN2経由で取得する(ステップS162)。
【0198】
制御部4は、情報更新用ファイルを取得できたか否かを判別し(ステップS163)、情報更新用ファイルを取得できない場合(ステップS163;No)、「更新データを取得できませんでした。」等の更新用の情報グループの取得不可を示すメッセージを表示部1eの画面上にテキスト表示したり発話したりすることにより報知し(ステップS164)、本処理を終了する。
【0199】
制御部4は、情報更新用ファイルを取得できた場合(ステップS163;Yes)、ステップS165に進む。ステップS165〜S171は、図27に示すステップS150〜S156と同様であるため、説明は省略する。
【0200】
以上のように、本実施形態によれば、有効期限の情報が付加された配信情報を表示する際の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0201】
【図1】実施の形態1における配信システムの構成図である。
【図2】路側無線装置及び路側エリアを説明するための図である。
【図3】配信情報のデータ構成例を示す図である。
【図4】各IDの情報の概要を示す図である。
【図5】実施の形態1における車載器の構成図である。
【図6】実施の形態1の表示処理のフローチャートである。
【図7】ステップS4及びステップS5において表示される画面の例を示す図である。
【図8】ステップS7及びステップS5において表示される画面の例を示す図である。
【図9】実施の形態2の表示処理のフローチャートである。
【図10】第1報知画面の例を示す図である。
【図11】図11に、ステップS20において表示される第2報知画面の例を示す。
【図12】管理データベースの例を示す図である。
【図13】実施の形態3の表示処理のフローチャートである。
【図14】実施の形態3の表示処理のフローチャートである(図13の続き)。
【図15】第3報知画面の例を示す図である。
【図16】第4報知画面の例を示す図である。
【図17】ステップS35;Yes以降の実施の形態4の表示処理のフローチャートである。
【図18】第5報知画面の例を示す図である。
【図19】ステップS35;Yes以降の実施の形態5の表示処理のフローチャートである。
【図20】削除可否判定処理のフローチャートである。
【図21】削除可否判定処理の他のフローチャートである。
【図22】記憶部に記憶されている情報グループの階層構造の例を示す図である。
【図23】実施の形態6における配信システムの構成図である。
【図24】実施の形態6の表示処理のフローチャートである。
【図25】第6報知画面の例を示す図である。
【図26】情報取得処理のフローチャートである。
【図27】情報更新処理のフローチャートである。
【図28】情報更新処理の他のフローチャートである。
【符号の説明】
【0202】
1 カーナビ部
1a カーナビ制御部
1b 現在地検出部
1c 地図記憶部
1d 入力部
1e 表示部
1f 記憶部
1g 音声出力部
2 通信モジュール
3 DSRC部
3a DSRC制御部
3b 通信部
3c 記憶部
3d ETC処理部
3e ICカードI/F
4 制御部
5 無線通信部
10、50 車載器
20 路側無線装置
20a 本体装置
20b アンテナ
30 センター装置
40 無線通信アクセスポイント
100、200 配信システム
B1a、B2a、B4a、B6a YESボタン
B1b、B2b、B4b、B6b NOボタン
B3a、B5a 表示ボタン
B3b、B5b 削除ボタン
B3c 戻るボタン
C 車両
E11、E12 コンテンツ再生領域
G1 第1報知画面
G2 第2報知画面
G3 第3報知画面
G4 第4報知画面
G5 第5報知画面
G6 第6報知画面
M1、M2、M3、M4、M5、M6、M11、M12 メッセージ領域
N1 ネットワーク
N2 外部ネットワーク
Z 路側エリア
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路側無線装置を介して無線で送信され、有効期限情報を含む配信情報を受信する通信手段と、
前記通信手段により受信された前記配信情報を複数記憶する記憶手段と、
前記配信情報を表示する表示手段と、
前記記憶手段に記憶されている複数の配信情報のうち前記表示手段に表示させる配信情報の選択指示を受け付ける入力手段と、
前記入力手段により選択指示された配信情報の有効期限情報と現在の日時情報とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備える車載器。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも前の日時、又は、後の日時である場合、前記メッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を表示させるか否かの選択指示を前記入力手段により受け付ける、
請求項1に記載の車載器。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記通信手段により受信した前記配信情報を識別する識別情報と前記有効期限情報を含む複数の情報から成る管理情報群を生成し、当該管理情報群を前記記憶手段に記憶させ、
前記入力手段により配信情報が選択指示された場合、前記管理情報群を参照して当該選択指示された配信情報の識別情報に対応する有効期限情報を読み出し、当該有効期限情報と現在の日時情報とを比較する、
請求項1又は2に記載の車載器。
【請求項4】
前記管理情報群は、前記配信情報毎に前記記憶手段に記憶された配信情報が削除されたか否かを示す削除フラグを含み、
前記制御手段は、
前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、前記メッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を削除するか否かの選択指示を前記入力手段により受け付け、
当該配信情報を削除する選択指示がある場合、前記管理情報群における当該配信情報の削除フラグを削除された状態に設定し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を削除する、
請求項3に記載の車載器。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記入力手段により配信情報が選択指示された場合、前記管理情報群を参照して当該選択指示された配信情報の削除フラグが削除された状態に設定されている場合、
当該配信情報は削除されたことを示すメッセージを前記表示手段に表示させる、
請求項4に記載の車載器。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記入力手段により前記配信情報を削除する選択指示がある場合、
当該配信情報に当該配信情報を基準とした遷移先となる配信情報がある場合には、当該配信情報を削除すると遷移先となる配信情報が表示されなくなることを示すメッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を削除するか否かの選択指示を前記入力手段により受け付け、
当該配信情報を削除する選択指示がある場合、前記管理情報群における当該配信情報の削除フラグを削除された状態に設定し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を削除する、
請求項4又は5に記載の車載器。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、当該配信情報が削除可能か否かを判別する、
請求項4又は5に記載の車載器。
【請求項8】
前記制御手段は、
前記配信情報が削除可能か否かの判別は、当該配信情報を基準とした遷移先となる配信情報が無い場合、又は、当該配信情報を基準とした遷移先となる全ての配信情報の有効期限情報が現在の日時情報よりも後の日時である場合、削除可能と判別する、
請求項7に記載の車載器。
【請求項9】
URLにより指定された情報格納場所と無線通信する無線通信手段を備え、
前記制御手段は、
前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、当該配信情報に前記URLが含まれている場合には、前記無線通信手段を用いて当該URLにより指定された情報格納場所から前記現在の日時情報よりも後の有効期限情報を有する当該配信情報を取得し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を更新する、
請求項1又は2に記載の車載器。
【請求項1】
路側無線装置を介して無線で送信され、有効期限情報を含む配信情報を受信する通信手段と、
前記通信手段により受信された前記配信情報を複数記憶する記憶手段と、
前記配信情報を表示する表示手段と、
前記記憶手段に記憶されている複数の配信情報のうち前記表示手段に表示させる配信情報の選択指示を受け付ける入力手段と、
前記入力手段により選択指示された配信情報の有効期限情報と現在の日時情報とを比較し、当該比較結果に応じたメッセージを生成し、当該メッセージを前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備える車載器。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも前の日時、又は、後の日時である場合、前記メッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を表示させるか否かの選択指示を前記入力手段により受け付ける、
請求項1に記載の車載器。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記通信手段により受信した前記配信情報を識別する識別情報と前記有効期限情報を含む複数の情報から成る管理情報群を生成し、当該管理情報群を前記記憶手段に記憶させ、
前記入力手段により配信情報が選択指示された場合、前記管理情報群を参照して当該選択指示された配信情報の識別情報に対応する有効期限情報を読み出し、当該有効期限情報と現在の日時情報とを比較する、
請求項1又は2に記載の車載器。
【請求項4】
前記管理情報群は、前記配信情報毎に前記記憶手段に記憶された配信情報が削除されたか否かを示す削除フラグを含み、
前記制御手段は、
前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、前記メッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を削除するか否かの選択指示を前記入力手段により受け付け、
当該配信情報を削除する選択指示がある場合、前記管理情報群における当該配信情報の削除フラグを削除された状態に設定し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を削除する、
請求項3に記載の車載器。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記入力手段により配信情報が選択指示された場合、前記管理情報群を参照して当該選択指示された配信情報の削除フラグが削除された状態に設定されている場合、
当該配信情報は削除されたことを示すメッセージを前記表示手段に表示させる、
請求項4に記載の車載器。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記入力手段により前記配信情報を削除する選択指示がある場合、
当該配信情報に当該配信情報を基準とした遷移先となる配信情報がある場合には、当該配信情報を削除すると遷移先となる配信情報が表示されなくなることを示すメッセージを前記表示手段に表示させると共に、当該配信情報を削除するか否かの選択指示を前記入力手段により受け付け、
当該配信情報を削除する選択指示がある場合、前記管理情報群における当該配信情報の削除フラグを削除された状態に設定し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を削除する、
請求項4又は5に記載の車載器。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、当該配信情報が削除可能か否かを判別する、
請求項4又は5に記載の車載器。
【請求項8】
前記制御手段は、
前記配信情報が削除可能か否かの判別は、当該配信情報を基準とした遷移先となる配信情報が無い場合、又は、当該配信情報を基準とした遷移先となる全ての配信情報の有効期限情報が現在の日時情報よりも後の日時である場合、削除可能と判別する、
請求項7に記載の車載器。
【請求項9】
URLにより指定された情報格納場所と無線通信する無線通信手段を備え、
前記制御手段は、
前記比較結果が、前記現在の日時情報が前記選択指示された配信情報の有効期限情報よりも後の日時である場合、当該配信情報に前記URLが含まれている場合には、前記無線通信手段を用いて当該URLにより指定された情報格納場所から前記現在の日時情報よりも後の有効期限情報を有する当該配信情報を取得し、前記記憶手段に記憶されている当該配信情報を更新する、
請求項1又は2に記載の車載器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2009−198315(P2009−198315A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−40302(P2008−40302)
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
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