説明

遊技機、ゲームシステム、サーバ、携帯端末及びゲームプログラム

【課題】 遊技機と、遊技機とサーバと携帯端末とゲーム装置とを備えたゲームシステム、ゲーム装置で実行されるゲームプログラムに関し、特に、遊技状態に応じてバーコードなどのコード情報が表示される遊技機と、このコード情報に応じて、ゲーム装置で実行されるゲームプログラム上で、遊技者に様々なサービスを提供することを目的とする。
【解決手段】 パチスロ遊技装置1のBB終了時に、景品データをコード化した2次元コード30を2次元コード表示領域24に表示する。2次元コード30を携帯電話100のカメラ部101で撮影し、2次元コード変換プログラム133によりデコード変換する。その結果得られたデータに基づいて、サーバ130にアクセスすると、景品データを取得できる。ゲーム装置150で遊ぶ際に、景品データ(パスワードデータ)を入力することで、遊技者にゲームプログラムをより楽しむことができるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機と、遊技機とサーバと携帯端末とゲーム装置とを備えたゲームシステム、ゲーム装置で実行されるゲームプログラムに関し、特に、遊技状態に応じてバーコードなどのコード情報が表示される遊技機と、このコード情報に応じて、ゲーム装置で実行されるゲームプログラム上で、遊技者に様々なサービスを提供することを目的とする。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシンやパチンコ機等の遊技機が設置されている遊技場によっては、ある特定の図柄で遊技機が大当たりやボーナス状態になると、何等かのサービスを提供するようにして、大当たりの興奮を更に助長させるように促している。例えば、遊技機においてBB(ビッグボーナス)や大当たりが発生した場合には、遊技場内にアナウンスによる報知を行ったり、BGMを変化させたりするサービスが行われている。このようなサービスによって、遊技者は、BBや大当たりの興奮を更に高められている。
一方、近年、遊技機メーカは、遊技場に実際に設置されているスロットマシンやパチンコ機をシミュレートするゲーム等の多様なゲームプログラムを開発し、家庭用ゲーム機業界に参入してきている。特に、スロットマシンやパチンコ機をシミュレートするゲームは、家庭用ゲーム機業界における売り上げの上位に名を連ねており、スロットマシンやパチンコ機の人気は増大している。
【0003】
特許文献1には、従来、遊技場に設置されている遊技機が記載されている。この特許文献1に記載されている遊技機は、大当たり状態となると、その遊戯状態に応じて、音楽や映像により遊技者の興奮を高める多様な演出がなされるスロットマシンである。
【特許文献1】特開2003−283349号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1記載の遊技機は、大当たりやボーナス状態になった場合には、遊技機に定められた数での遊技媒体の払い出しや、大当たりやボーナスの興奮を高める演出は行われるが、遊技機自体はそれ以上何も行わない。即ち、前述した特定の図柄で遊技機が大当たりやボーナス状態になると、何等かのサービスを提供するのは、遊技場の従業員であり、遊技場の従業員がボーナスや大当たりを確認して人的なサービスを提供するものであるので、人件費が増大してしまうという問題点があった。
更に、複数の遊技者が同時に大当たりやボーナス状態となった場合には、その対応に追われることとなり、遊技場としてのサービスが遊技者に行き届かなくなってしまうという問題点があった。また、このようなサービスは、遊技場にとってメリットのあるサービスではあるが、遊技機メーカにとってメリットのあるサービスではない。このため、遊技場において実行可能であるとともに、遊技機メーカにとってメリットのあるサービスの登場が望まれていた。
特に、スロットマシンやパチンコ機に対する人気が高まるにつれ、或る遊技機メーカの遊技機における演出に用いられるキャラクタや音楽等に強い支持や愛着を抱く遊技者も多く、遊技機メーカに対するマニア的な顧客が増えているという実情から、遊技機メーカから提供することにより、同遊技機メーカの遊技機に対する支持や愛着を抱かせるようなサービスの登場が要望されていた。
【0005】
一方、上述したような遊技機の関連商品(例えば、ゲームソフト等)は、遊技機メーカが自社の遊技機に対する遊技者の支持を獲得するためにはメリットがあるものの、遊技店にとってメリットのあるものではないため、遊技店にとってみても、近年、遊技機メーカに対するマニア的な顧客が増えているという実情から、このような遊技機メーカに対する遊技者の支持を集客力の向上に結びつけることが可能なサービスの登場が要望されていた。
【0006】
本発明は、前記従来の問題点を解決するためになされたものであり、遊技機と、遊技機とサーバと携帯端末とゲーム装置とを備えたゲームシステム、ゲーム装置で実行されるゲームプログラムに関し、特に、遊技状態に応じてバーコードなどのコード情報が表示される遊技機と、このコード情報に応じて、ゲーム装置で実行されるゲームプログラム上で、遊技者に様々なサービスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、外部からゲーム関連情報を入力可能なインターフェイス(例えば、コントローラI/F163)を備え、当該インターフェイスにより入力されたゲーム関連情報に応じて、ゲームプログラムに基づくゲームを進行するゲーム装置(例えば、ゲーム装置150)と、表示手段(例えば、液晶表示装置31)及び抽選手段(例えば、CPU41)とを有し、当該抽選手段による抽選結果に応じて遊技状態を変化させる遊技状態変化手段(例えば、CPU41)とを具備する遊技機(例えば、パチスロ遊技装置1)とからなるゲームシステムに利用可能な遊技機であって、前記遊技機の表示手段(例えば、液晶表示装置31)には、前記遊技状態変化手段により変化した遊技状態に応じて、外部の読取手段(例えば、カメラ部101)によって読取可能な前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報としてのコード情報(例えば、2次元コード30)を表示するコード情報表示手段(例えば、2次元コード表示領域24)を有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に係るゲームシステムは、前記請求項1に記載する遊技機(例えば、パチスロ遊技装置1)と、前記遊技機のコード情報表示手段に表示されたコード情報を読み取る読取手段(例えば、カメラ部101)と、当該読取手段で読取ったコード情報を解析して変換するコード情報変換手段と、当該コード変換手段で得られる情報をサーバに対して送信する送信手段(例えば、携帯電話通信装置102)と、この情報から得られるデータをサーバから受信する受信手段(例えば、携帯電話通信装置102)と、前記読取手段により読み取られたコード情報や前記受信手段で受信したコード情報から得られる情報を表示可能な表示手段(例えば、液晶画面105)とを有する携帯端末と、前記コード変換手段で得られる情報を携帯端末から受信する受信手段(例えば、サーバ通信装置131)と、この受信手段で受信した情報に応じて、前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報を前記携帯端末に送信する送信手段(例えば、サーバ通信装置131)とを有するサーバ(例えば、サーバ130)と、外部から前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報を入力可能なインターフェイス(例えば、コントローラI/F163)を備え、当該インターフェイスにより入力されたゲーム関連情報又はキー情報に応じて、ゲームプログラムに基づくゲームを進行するゲーム装置(例えば、ゲーム装置150)とからなることを特徴とするゲームシステム。
【0009】
そして、請求項3に係るゲームプログラムは、前記請求項1又は2に記載するゲーム装置(例えば、ゲーム装置150)で実行されるゲームプログラムであって、前記遊技機のコード情報表示手段(例えば、2次元コード表示領域24)に表示されたコード情報(例えば、2次元コード30)から得られるゲーム関連情報又はキー情報を入力する入力ステップ(例えば、S505)と、入力されたゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報に基づいて、ゲームの状況を変更するゲーム状況変更ステップ(例えば、S507)とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
前記目的を達成するため請求項1記載の遊技機は、外部からゲーム関連情報を入力可能なインターフェイスを備え、当該インターフェイスにより入力されたゲーム関連情報に応じて、ゲームプログラムに基づくゲームを進行するゲーム装置と、表示手段及び抽選手段とを有し、当該抽選手段による抽選結果に応じて遊技状態を変化させる遊技状態変化手段とを具備する遊技機とからなるゲームシステムに利用可能な遊技機であって、前記遊技機の表示手段には、前記遊技状態変化手段により変化した遊技状態に応じて、外部の読取手段によって読取可能な前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報としてのコード情報を表示するコード情報表示手段を有するので、遊技者の遊技状態に応じて、ゲーム関連情報やキー情報をコード化した多様なコード情報を表示させることができる。この結果、遊技者にコード情報を介して、遊技状態に応じた多様なゲーム関連情報を提供することができ、このサービスを行うことにより、ゲーム装置におけるゲームプログラムに新たな興趣を提供することができ、ゲームプログラムをより深く楽しむことができる。そして、遊技機メーカに対しては遊技機メーカに対する支持の増大が見込め、遊技場にとっては、集客率の向上というメリットも有する。
【0011】
また、請求項2記載のゲームシステムは、前記請求項1に記載する遊技機と、前記遊技機のコード情報表示手段に表示されたコード情報を読み取る読取手段と、当該読取手段で読取ったコード情報を解析して変換するコード情報変換手段と、当該コード変換手段で得られる情報をサーバに対して送信する送信手段と、この情報から得られるデータをサーバから受信する受信手段と、前記読取手段により読み取られたコード情報や前記受信手段で受信したコード情報から得られる情報を表示可能な表示手段と、を有する携帯端末と、前記コード変換手段で得られる情報を携帯端末から受信する受信手段と、この受信手段で受信した情報に応じて、前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報を前記携帯端末に送信する送信手段とを有するサーバと、外部から前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報を入力可能なインターフェイスを備え、当該インターフェイスにより入力されたゲーム関連情報に応じて、ゲームプログラムに基づくゲームを進行するゲーム装置とからなるので、遊技者は、携帯端末の読取手段で、遊技機からコード情報を取得することができ、取得したコード情報をサーバに送信することで、ゲーム装置で実行されるゲームプログラムに関するゲーム関連情報を取得することができる。
これにより、遊技者は、ゲームプログラムにおけるゲームを実行する際に、通常とは異なるゲーム状況でゲームプログラムを楽しむことができ、ゲーム関連情報を取得できなかった遊技者に対しては優越感を感じることができる。更に、多様なゲーム関連情報を提供することにより、ゲームプログラムをより深く楽しむことができる。一方、ゲーム関連情報を提供した情報提供者(この場合、遊技機メーカ)は、遊技場等の第3者を介さず、コミュニケーションをとることができるので、遊技者に親近感を抱かせることができる。
【0012】
更に、ゲームシステムは、外部からゲーム関連情報又はキー情報を入力可能なインターフェイスを備え、当該インターフェイスにより入力されたゲーム関連情報又はキー情報に応じて、ゲームプログラムに基づくゲームを進行するゲーム装置と含んで構成されているので、遊技者がゲーム装置で遊ぶ際に、ゲーム関連情報に基づいて、多様なゲームの進行がなされる。例えば、ゲーム関連情報に基づいて、ゲーム上で新たな機能を実行可能とした場合には、ゲーム関連情報又はキー情報を取得したプレイヤは、他のプレイヤは使用できない新たな機能を選択することができる。この場合、遊技者は、ゲーム関連情報又はキー情報を取得できなかったプレイヤに対して、通常選択できない機能を使用できるという点で優越感を感じることができる。一方、ゲーム関連情報又はキー情報を提供した情報提供者(この場合、遊技機メーカ)は、遊技場等の第3者を介さず、コミュニケーションをとることができるので、遊技者に親近感を抱かせることができる。
【0013】
そして、請求項3記載のゲームプログラムは、前記請求項1又は2に記載するゲーム装置で実行されるゲームプログラムであって、前記遊技機のコード情報表示手段に表示されたコード情報から得られるゲーム関連情報又はキー情報を入力する入力ステップと、入力されたゲーム関連情報又はキー情報に基づいて、ゲームの状況を変更するゲーム状況変更ステップとを有するので、コード情報から取得できるゲーム関連情報に基づいて、ゲームの状況を変更することができる。これにより、遊技者は、このゲームプログラムで遊ぶ際に、ゲームの状況を変更することで、より深くゲームを楽しむことができる。特に、多様なゲーム関連情報をコード情報により提供可能とした場合には、遊技者夫々が所有するゲーム関連情報に応じたゲームの状況となるので、ゲームプログラムをより楽しむことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[第1実施形態]
(ゲームシステム構成) 図1は、第1実施形態に係るゲームシステムの一例を示すネットワーク構成図である。このゲームシステムは、パチスロ遊技装置1と、撮像手段としてのカメラ部101(図示せず、図19参照)を備えた携帯電話100と、携帯電話100とインターネットを介して無線によりデータの送受信を行うことが可能なサーバ130と、CD−ROM154に記憶されたゲームプログラムを実行可能なゲーム装置150を備えている。
【0015】
パチスロ遊技装置1では、スタートレバー10及び停止ボタン11L、11C、11Rを操作することにより、リール周面に配された図柄が並ぶことを条件に、メダルを払い出す遊技が実行される。そして、或る図柄が揃うことにより、遊技者にとって、通常よりも有利な特別遊技状態としてのBB(ビッグボーナス)に移行する。このとき、特別遊技状態における遊技が行われるとともに、遊技者に対して景品を付与するか否かの抽選が行われる。そして、BB終了時には、当該抽選の結果に係る抽選結果データがコード化された2次元コード30が、液晶表示装置31に形成された2次元コード表示領域24に表示される。遊技者は、携帯電話100が備えるカメラ部101により、2次元コード30を撮像することができる。
【0016】
携帯電話100は、カメラ部101が2次元コード30を撮像した際に得られる画像データを保存し、2次元コード30が撮像された画像データから2次元コード30を認識する。この認識した2次元コード30から抽選結果データを生成し、サーバ130に送信する。更に、サーバ130より送信される景品データを受信し、この景品データの内容を液晶画面105に表示する。
【0017】
サーバ130は、携帯電話100から送信される抽選結果データを受信し、予めデータベース132に記憶された景品データ(例えば、待受画像用の画像データ、着メロ用の音楽データ及びゲームプログラムの機能制限を解除するパスワードデータ等)のなかから、携帯電話100から受信した抽選結果データに基づいて、景品データを抽出する。そして、抽出した景品データを携帯電話100に送信する。
【0018】
ゲーム装置150は、ゲームプログラムが記憶されているCD−ROM154(図25、26参照)を読み取り、ゲームコントローラ153で操作することにより楽しむことができる。そして、このCD−ROM154に記憶されているゲームプログラムは、携帯電話100より景品データとして送信されるパスワードデータを入力することにより、制限されている機能の制限が解除され、使用可能となる機能を有する。本実施形態におけるゲームプログラムは、パチスロ遊技装置1での遊技をシミュレートして遊ぶことができるゲームプログラムであり、前記パスワードデータを入力することにより、通常遊ぶことができるパチスロ遊技装置に加え、別のパチスロ遊技装置の機種を遊ぶことができるように構成されている。前述したパスワードデータが本発明のゲーム関連情報又はゲーム関連情報を得るためのキー情報に相当する。この実施形態において、このキー情報は、前記ゲームプログラムにおける機能制限された機能を解除する電子情報であるが、本発明のゲーム関連情報又はゲーム関連情報を得るための情報であれば、このような機能制限を解除する情報に限らず、例えば、前記ゲームプログラムに使用するゲーム上の登場人物としてキャラクタの服装を変化させるための画像データなど適宜変更できる。すなわち、本発明における遊技機で得られるゲーム関連情報又はゲーム関連情報を得るためのキー情報とは、遊技機としてのパチスロ遊技装置内部での抽選結果に応じて得られるものであり、その遊技機での興趣とは別に、家庭用のゲーム装置で関連した遊技や何らかのメリットを遊技者に提供できるようにして、その興趣の幅を広げて、単に、遊技機自体の遊技の面白さが直接的に、その遊技機の人気につながってしまっている現状を打開する可能性を提案できるものである。
【0019】
このように、本発明の一例である本実施形態に係るゲームシステムによれば、遊技者は、BB終了時にパチスロ遊技装置1の液晶表示装置31に表示される2次元コード30を、携帯電話100が備えるカメラ部101により撮像することにより、携帯電話100によって2次元コード30を取得することができる。そして、2次元コード30から得られる抽選結果データをサーバ130に送信することにより、サーバ130から景品データを取得することができる。
更に、この景品データがパスワードデータである場合には、ゲーム装置150で実行されるゲームプログラムにおいて、前記パスワードデータを入力することにより、機能制限がなされていた機能(本実施形態においては、パチスロ遊技装置の隠し機種)を使用してゲームプログラムを楽しむことができる。
【0020】
前述したゲームシステムにおけるパチスロ遊技装置1は、本発明の遊技機に相当するものである。本発明の遊技機は、この例に限定されず、例えば、パチンコ遊技装置、スロットマシン等を挙げることができる。
【0021】
本実施形態ではコード情報として、2次元コード30を用いる場合について説明するが、本発明におけるコード情報は、2次元コードのみならず、1次元コード(バーコード)も含まれる。また、本実施形態では、2次元コードを用いる場合について説明するが、この例に限定されるものではなく、2次元コードの1つの種類であるQRコード(登録商標)を使用することができるのは勿論である。特に、この実施形態に示すように、画像として表示したコード情報を、カメラなどの撮影手段によって受け渡す場合、その撮影時の画像のブレなどの影響を受け難い、QRコードを使用することがより好ましい。
前記QRコードは、ISOとJISで規格化されたコードであり、ver.40で最大英数=約4300字、漢字カナ=約1800字を表すことが可能で、携帯電話では、2004年8月時点でver.10(英数字=約174〜395字、漢字カナ=74〜167字を表現可能)が読取り可能な機種が42機種登場している。ここで読取り可能というのは、携帯電話内部にアプリケーションとして、予めQRコードとしてのコード情報のコード情報変換手段(コード情報変換プログラム)を備えていることであり、撮影によって得られたコード情報を変換して所定のURLや文字などの情報にデコードする機能を有することである。
【0022】
携帯電話100は、本発明の携帯端末に相当するものである。なお、本発明の携帯端末は、撮像手段を備え、かつ、サーバと通信回線を介してデータの送受信を行うことが可能であれば、特に限定されるものではなく、例えば、パーソナル・ディジタル・アシスタンツ(所謂、PDA)、上記ゲームシステムの専用の携帯端末等を挙げることができる。
【0023】
また、第1実施形態においては、携帯電話100とサーバ130とが無線によりデータの送受信を行う場合について説明するが、本発明は、この例に限定されず、有線により送受信を行うこととしてもよい。すなわち、本発明における通信回線には、有線と、無線による伝送路とが含まれる。
【0024】
(パチスロ遊技機の構成) 図2は、図1に示したパチスロ遊技装置の一例を模式的に示す斜視図である。
このパチスロ遊技装置1は、コイン、メダル又はトークン等の他、遊技者に付与されたか、若しくは、付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技を行うことが可能な遊技機であるが、以下においては、メダルを用いるものとして説明することとする。
【0025】
パチスロ遊技装置1の全体を形成している筐体2の正面には、液晶表示装置31が設置されている。この液晶表示装置31は、その一部又は全部を透明/非透明の状態に切り替えることが可能であるとともに、コード情報としての2次元コード30を表示することが可能である。つまり、液晶表示装置31は、コード情報表示手段として機能するものである。
【0026】
また、液晶表示装置31の背面側には、変動表示手段としての3個のリール3L、3C、3Rが設けられている。3個のリール3L、3C、3Rは、それぞれその外周面に複数の図柄等の識別情報が表示されており、回転可能に横一列に設けられている。
【0027】
そして、液晶表示装置31の下方には、水平面を有する台座部4が形成されており、台座部4の右側には、メダル投入口6が設けられ、台座部4の左側には、1−BETボタン5a、2−BETボタン5b及び最大BETボタン5cが設けられている。
【0028】
一方、台座部4の前面部の左寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット/払い出しを押し操作により切り替えるC/Pボタン7が設けられている。
このC/Pボタン7の切り替えにより「払い出し」が選択された場合には、正面下部のメダル払出口8からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受部9に溜められる。一方、「クレジット」が選択された場合には、パチスロ遊技装置1が備えるメモリ(例えば、後述するRAM43等)にメダル数がクレジットとして記憶される。
【0029】
そして、C/Pボタン7の右側には、遊技者の操作によりリール3L、3C、3Rを回転させ、液晶表示装置31に形成される図柄表示領域21L、21C、21R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー10が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部4の前面部中央には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン11L、11C、11Rが設けられている。
【0030】
また、台座部4の前面部の右寄りには、○ボタン14a、×ボタン14b及び十字ボタン15が設けられている。この○ボタン14a、×ボタン14b及び十字ボタン15を操作することにより、液晶表示装置31の表示画面の切替や指示の入力等を行うことができる。
筐体2の上方の左右には、スピーカ12L、12Rが設けられ、その2台のスピーカ12L、12Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を示す配当表パネル13が設けられている。
【0031】
尚、本実施形態においては、コード情報表示手段としての液晶表示装置31が、リール3の前面に設けられている場合について説明するが、本発明において、コード情報表示手段が設けられる位置は、特に限定されるものではない。また、本実施形態においては、液晶表示装置31は、コード情報表示手段として機能するとともに、演出画像等を表示する表示手段として機能する場合について説明するが、本発明においては、演出画像等が表示される表示手段と、コード情報表示手段とが個別に設けられることとしてもよい。
【0032】
続いて、図3に基づき、液晶表示装置31の表面に形成されるパネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cについて説明する。図3はパネル表示部、液晶表示部及び固定表示部を拡大して示す説明図である。
【0033】
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、各BETランプ17a〜17c、払出表示部18及びクレジット表示部19により構成される。
ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDからなり、RBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数等のボーナスゲーム中の遊技情報を表示する。
1−BETランプ17a、2−BETランプ17b及び最大BETランプ17cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下、BET数ともいう)に応じて点灯する。一のゲームは、全てのリールが停止したとき、又は、メダルの払い出しが行われる場合には、メダルが払い出されたときに終了する。ゲームを行うために賭けられたメダルの数に応じて点灯する。
払出表示部18は、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示するものであり、クレジット表示部19は、貯留(クレジット)されているメダル枚数を表示するものである。これらの表示部は、7セグメント表示器からなるものである。
【0034】
そして、液晶表示部2bは、図柄表示領域21L、21C、21R、窓枠表示領域22L、22C、22R、演出表示領域23、及び2次元コード表示領域24により構成される。この図柄表示領域21L、21C、21Rの表示内容は、リール3L、3C、3Rの変動表示態様及び停止態様であり、演出表示領域23、2次元コード表示領域24の表示内容は、後述の液晶表示装置31の動作により変化するようになっている。
【0035】
そして、図柄表示領域21L、21C、21Rは、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられ、リール3L、3C、3R上に配置された図柄の表示や、種々の演出表示を行う。ここで、各図柄表示領域21L、21C、21Rは、その対応するリール3L、3C、3Rが回転している状態の場合、又は、対応する停止ボタン11L、11C、11Rが停止操作可能な場合に、リール3L、3C、3R上に配置された図柄を遊技者が視認し易いように透過表示される。
【0036】
演出表示領域23は、図柄表示領域21L、21C、21R及び窓枠表示領域22L、22C、22R以外の領域である。この演出表示領域23は、遊技の興趣を増大するための演出、遊技者が遊技を有利に進めるために必要な情報等の表示を行う。また、固定表示部2cは、予め定めた各種の画像を表示する領域である。
そして、演出表示領域23の中央部、リール3Cの下方には、2次元コード表示領域24が形成されている。この2次元コード表示領域24は、後に詳細に説明するが、通常時は、演出表示領域23として機能しているが、パチスロ遊技装置1が特定の条件を満たす遊技状態となった場合には、その領域内に2次元コード30を表示する領域である。
【0037】
次に、各リール3L、3C、3Rの外周面に描かれた図柄列20L、20C、20Rについて図4に基づき説明する。図4は各リールの外周面に描かれた各図柄列20L、20C、20Rの例を示す説明図である。
図4において、各リール3L、3C、3Rの外周面に描かれた図柄列20L、20C、20Rには、それぞれ複数種類の図柄が21個配列されて描かれている。各図柄には、「00」〜「20」のコードナンバーが付されており、データテーブルとして後述するROM42に格納されている。各図柄列を構成する図柄としては、「青7」、「赤7」、「BAR」、「ベル」、「プラム」、「リプレイ(Replay)」及び「チェリー」が描かれている。尚、各リール3L、3C、3Rは、図柄列が矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0038】
続いて、各リール3L、3C、3Rの外周面に描かれている図柄列20L、20C、20Rにおける各図柄の入賞組合せとメダルの払出枚数との関係について図5に基づき説明する。図5は各遊技状態における入賞図柄組合せと入賞役及びメダルの払出枚数の関係を示す配当表である。尚、この配当表は、前記配当表パネル13に表示される。
【0039】
先ず、遊技状態について説明すると、一般遊技状態(この状態にあることを「一般遊技中」とも表現する)、BB中一般遊技状態(この状態にあることを「BB作動中」とも表現する)、RB遊技状態(この状態にあることを「RB作動中」とも表現する)の3つの状態に区分している。
尚、内部当選する可能性のある入賞役の種類は、所謂確率抽選テーブル(後述する)によって定まるものであり、この確率抽選テーブルは、各遊技状態毎に設けられている。即ち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類は同一となる。
【0040】
図に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って「青7−青7−青7」又は「赤7−赤7−赤7」が並んだときは、BBの入賞が成立し、15枚のメダルが払い出されるとともに、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。
【0041】
「RB遊技状態」は、「一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「BAR−BAR−BAR」であるとき、又は、「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「Replay−Replay−Replay」であるとき(所謂、「JAC IN」)に発生し、15枚のメダルが払い出される。「一般遊技状態」から始まるRBを通常RB、「BB中一般遊技状態」から始まるRBをBB中のRBと区別する場合もある。
【0042】
「RB遊技状態」は、メダルを1枚賭けることにより所定の図柄組合せ「Replay−Replay−Replay」が揃い、15枚のメダルを獲得できる役に当たり易い状態である。1回の「RB遊技状態」において遊技可能な最大のゲーム回数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RB入賞可能回数」という)は、8回までである。即ち、この「RBゲーム遊技状態」は、ゲーム回数が12回に達するか、又は、入賞回数が8回に達した場合に終了する。そして、RB遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行する。
【0043】
1回のBBは、BB中一般遊技状態を30ゲーム遊技した場合、若しくは、RB遊技状態に3回移行し、3回目のRBが終了したところで終了する。そして、BB遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行する。
【0044】
一般遊技状態において、有効ラインに沿って並んだ図柄組合せが、「Replay−Replay−Replay」であるときは、再遊技の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく遊技を行うことができる。
また、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態では、「プラムの小役」や「チェリーの小役」等の入賞成立を実現することが可能であるが、そのメダル払出枚数は図示の通りである。
【0045】
次に、本実施形態に係るパチスロ遊技装置1の制御系について図6及び図7に基づき説明する。図6は、図1に示したパチスロ遊技装置の内部構成を示すブロック図である。
主制御回路81は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ40を主たる構成要素とするものである。マイクロコンピュータ40は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU41と、ROM42及びRAM43とを含む。CPU41には、基準クロックパルスを設定するクロックパルス発生回路44及び分周器45と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器46及びサンプリング回路47とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、CPU41の動作プログラム上で乱数のサンプリングを実行するように構成してもよい。
【0046】
ROM42には、副制御回路82へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。当該コマンドとしては、例えば、図8、図9に示すように、液晶表示装置31に対する表示制御に関するコマンド等が格納されている。
【0047】
液晶表示装置31に対する表示制御に関するコマンドとしては、例えば、開始演出コマンド、終了演出コマンド等を挙げることができる。開始演出コマンドは、3つのリール3の回転開始時に液晶表示装置31に演出画像を表示させるためのコマンドである。終了演出コマンドは、3つのリール3が全て停止した際に液晶表示装置31に演出画像を表示させるためのコマンドである。
また、RB、BBの設定又は解除に関するコマンドも、ROM42に格納されており、当該コマンドによってRB又はBBの設定又は解除が副制御回路82に通知される。尚、RB、BBの設定又は解除に関するコマンドにかえて、液晶表示装置31に対する表示制御に関する各種のコマンドに、RB又はBBの実行中であることを示すデータを含めることとしてもよい。
【0048】
上述したような各種のコマンドは、所定条件の成立を契機としてCPU41によってROM42から呼び出されてRAM43にセットされる。そして、RAM43にセットされたコマンドは所定のタイミングで副制御回路82に供給される。副制御回路82は、供給されたコマンドに基づいて各種の処理を実行する。
【0049】
尚、副制御回路82が主制御回路81へコマンド等を入力することはなく、主制御回路81から副制御回路82への一方向で通信が行われる。また、ROM42には、リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブルが格納されており、また、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応付けられた入賞図柄組合せテーブルや、内部当選役を決定する抽選を行うために必要な確率抽選テーブル等が格納される。
RAM43には、上述したコマンド以外に、例えば、メダルの数に相当するクレジット数等、遊技進行に係る変数やフラグ等が格納される。
【0050】
マイクロコンピュータ40からの制御信号により動作が制御される主要な周辺装置(アクチュエータ)としては、各種ランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部16)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルの払い出しを行うホッパー(払い出しのための駆動部を含む)50と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ53L、53C、53Rとがある。
【0051】
更に、ステッピングモータ53L、53C、53Rを駆動制御するモータ駆動回路49、ホッパー50を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び、各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路58が、I/Oポート48を介してCPU41の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU41から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0052】
また、マイクロコンピュータ40が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生させる主な入力信号発生装置としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ71、2−BETスイッチ72、最大BETスイッチ73、貯留メダル清算スイッチ74、投入メダルセンサ75、リール停止信号回路56、リール位置検出回路60、払出完了信号回路61がある。これらもI/Oポート48を介してCPU41に接続されている。
【0053】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー10の操作を検出する。投入メダルセンサ75は、メダル投入口6に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路56は、各停止ボタン11L、11C、11Rの操作に応じて停止信号を発生する。○ボタン14a、×ボタン14b及び十字ボタン15は、これらの操作により、液晶表示装置31の表示画面の切替や指示の入力等を行うことができる。
【0054】
リール位置検出回路60は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU41に送信する。
払出完了信号回路61は、メダル検出部50Sの計数値(ホッパー50から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数に達したとき、メダル払出完了信号を発生する。CPU41がこのメダル払出完了信号を受信すると、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、メダルの払出を完了させる。このメダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルを検出するための物理センサ等からなるメダルセンサを備えており、このメダルセンサにより払い出されるメダルの枚数の計数を行うことができる。
【0055】
図6に示した回路において、乱数発生器46は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路47は、スタートレバー10が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及び、後述するROM42内に格納されている確率抽選テーブル(図10(A)、(B)参照)に基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【0056】
ここで、確率抽選テーブルについて説明する。この確率抽選テーブルは、遊技状態に応じて設けられており、ここでは、その一例を挙げて説明する。図10(A)は一般遊技状態において使用される確率抽選テーブル、図10(B)はBB中一般遊技状態において使用される確率抽選テーブルである。
いずれの確率抽選テーブルにおいても、乱数範囲は、0〜16383に設定されており、この範囲にある乱数値から抽出される1つの乱数値を用いて内部当選役が決定される。例えば、一般遊技状態において、抽出された乱数値が2851の場合、このゲームの内部当選役は「ベル」となる。また、一般遊技状態において、抽出された乱数値が11036〜16383の範囲にある場合には、そのゲームの内部当選役は「ハズレ」となる。前述したように、サンプリングされた乱数と、この確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【0057】
一方、リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ53L、53C、53Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM43内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0058】
更に、ROM42内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0059】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU41は、遊技者が停止ボタン11L、11C、11Rを操作したタイミングでリール停止信号回路56から送られる操作信号、及び、選択された停止制御テーブルに基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路49に送る。
【0060】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となった場合、C/Pボタン7の切り替えにより「払い出し」が選択されているときには、CPU41は、払い出し指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー50から所定個数のメダルの払い出しを行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払い出し完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、「メダルの払い出し処理」を終了する。一方、C/Pボタン7の切り替えにより「クレジット」が選択されているときには、払い出されるべきメダルの数がクレジットとしてRAM43に記憶されることになる。
【0061】
CPU41を備えた主制御回路81には、副制御回路82が接続されている。副制御回路82は、主制御回路81からの制御指令(コマンド)に基づいて、液晶表示装置31の表示制御及びスピーカ12L、12Rからの音の出力制御を行う。
【0062】
図7は、図6に示した副制御回路の構成を示すブロック図である。尚、本実施形態においては、主制御回路81から副制御回路82に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路82から主制御回路81に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路82から主制御回路81に対して信号を送信できるように構成してもよい。
【0063】
副制御回路82は、サブCPU84、プログラムROM85及びワークRAM86を備えている。また、副制御回路82には、INポート87を介して、○ボタン14a及び×ボタン14bが接続されている。
また、副制御回路82は、画像制御回路91により、液晶表示装置31における表示制御を行うとともに、音源IC88、パワーアンプ89により、スピーカ12L、12Rから発生させる音に関する制御を行う。
【0064】
サブCPU84には、プログラムROM85に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有し、CPU41から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路82の制御を行う。特に、サブCPU84は、画像制御回路91に対する表示制御を行う。
また、サブCPU84は、主制御回路81からBB設定に関するコマンドを受信したタイミングで、遊技者に対して景品を付与するか否かを決定する抽選を行い、この抽選の結果に係る抽選結果データをエンコードして2次元コードを生成し、ワークRAM86に記憶させる。そして、サブCPU84は、主制御回路81からBB解除に関するコマンドを受信したタイミングで、プログラムROM85から2次元コード表示パターンを抽出して画像制御CPU92に送信する。2次元コード表示パターンには、例えば、2次元コードを表示する位置や期間等、2次元コードを表示するために必要な各種のデータが含まれる。後述するように、2次元コード表示パターンを受信した画像制御CPU92は、当該2次元コード表示パターンに基づいて、ワークRAM86から2次元コードを読み出して液晶表示装置31に表示させる処理を行う。
尚、本実施形態では、抽選結果データをエンコードして2次元コードを生成する場合について説明するが、本発明においては、2次元コードを予め画像ROM96等に記憶させておいてもよい。
【0065】
プログラムROM85には、サブCPU84により、液晶表示装置31における遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
また、プログラムROM85には、液晶表示装置31に表示される画面画像に対応した複数種類の演出パターンと、全てのリール3が停止した際に液晶表示装置31に表示される画面画像に対応した複数種類の終了演出パターンと、これらの演出に用いられる音声データが記憶されている。さらに、プログラムROM85には、2次元コードを表示するための各種のデータを含む2次元コード表示パターンが記憶されている。
【0066】
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶媒体としてプログラムROM85を用いるように構成したが、これに限らず、CPU等を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、CD−ROM等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM85に記憶されるものをROM42に記憶することとしてもよい。
【0067】
ワークRAM86は、サブCPU84の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。さらに、ワークRAM86は、抽選の結果に係る抽選結果データと、抽選結果データをエンコードした2次元コード30とを記憶する。
尚、本実施形態においては、サブCPU84の一時記憶領域としてワークRAM86を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0068】
また、音声に関する制御は、音声に関する制御を行う音源IC88、音声信号を増幅するためのパワーアンプ89、サブCPU84により行われている。
音源IC88は、サブCPU84、パワーアンプ89と接続されている。この音源IC88は、スピーカ21から発生させる音声の制御を行う。
【0069】
サブCPU84は、CPU41から供給されるコマンドに基づいて、プログラムROM85に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU84は、選択された音声データをプログラムROM85から読み出し、音源IC88に供給する。音声データを受け取った音源IC88は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をパワーアンプ89に供給する。パワーアンプ89は、音声信号を増幅させ、スピーカ12L、12Rから音声を発生させる。
【0070】
画像制御回路91は、CPU41により決定された遊技結果、又は、○ボタン14a、×ボタン14b及び十字ボタン15により入力された指示に応じて、画面画像を生成し、液晶表示装置31に上記画面画像を表示する制御を行うものであり、画像制御CPU92、画像制御ワークRAM93、画像制御プログラムROM94、INポート95、画像ROM96、ビデオRAM97及び画像制御IC98から構成されている。
【0071】
画像制御CPU92は、サブマイクロコンピュータ83で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムROM94内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置31での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM94は、2次元コード30の表示などの液晶表示装置31での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM93は、前記画像制御プログラムを画像制御CPU92で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC98は、画像制御CPU92で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置31に出力する。ビデオRAM97は、画像制御IC98で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0072】
画像ROM96は、例えば、背景画像、キャラクタを表すキャラクタ画像等を記憶する。本実施形態では、抽選結果データをエンコードして2次元コードを生成する場合について説明するが、本発明においては、2次元コードを予め画像ROM96に記憶させておいてもよい。
【0073】
画像制御CPU92は、サブCPU84から供給される画像表示命令(コマンド)に応じて、画像ROM96から、演出画像を抽出する。また、画像制御CPU92は、サブCPU84から2次元コード表示パターンを受信したとき、当該2次元コード表示パターンに基づいて、ワークRAM86から2次元コードを抽出する。
【0074】
画像制御CPU92は、画像ROM96又はワークRAM86から抽出した各種画像を、後方に位置する画像から順に、例えば、背景画像、キャラクタ画像、2次元コードの順に、重ね合わせてビデオRAM97に記憶することにより画面画像を合成し、所定のタイミングで液晶表示装置31に供給する。その結果、液晶表示装置31に、2次元コード30が表示される(図11参照)。
遊技者は、図11に示すように、液晶表示装置31の2次元コード表示領域24に表示された2次元コード30を、携帯電話100が備えるカメラ部101により撮像することができる。
このとき、液晶表示装置31は、抽選の結果に係る抽選結果データをコード化した2次元コード(コード情報)を、外部からカメラ部101(読取手段)により撮像可能な態様で表示するコード情報表示手段として機能する。
【0075】
尚、第1実施形態では、サブCPU84が抽選結果データをエンコードして2次元コードを生成する場合について説明するが、本発明においては、遊技機が備える記憶手段に2次元コードが予め記憶されることとしてもよい。この場合には、ある乱数値と2次元バーコードの画像データとに対応したテーブルデータを前記記憶手段に予め一つ以上記憶しておき、抽選結果に応じた乱数に応じた前記2次元バーコードの画像データを液晶表示装置31に表示させる。
【0076】
以下においては、パチスロ遊技装置1は起動しており、CPU41において用いられる変数は所定の値に初期化されるとともに、設定値も所定の値に設定された状態で定常動作しているものとする。
【0077】
図12、図13は、主制御回路において行われる遊技実行処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【0078】
まず、ステップ1(以下、Sと略記する)において、CPU41は、メダルの自動投入の要求があるか否かを判断する。尚、自動投入の要求がある場合とは、先の遊技において再遊技(リプレイ)の入賞が成立した場合である。メダルの自動投入の要求があるときには、投入要求分のメダルを自動投入し(S3)、副制御回路82にメダル投入コマンドを送信する(S4)。
【0079】
一方、S1において、メダルの自動投入の要求がないと判断した場合、CPU41は、メダルが投入されたか否かを判断する(S2)。すなわち、CPU41は、メダル投入口6にメダルが投入されたことを検知した投入メダルセンサ75により発せられる検知信号を受信したか否か、又は、BETスイッチ(1−BETスイッチ71、2−BETスイッチ72又は最大BETスイッチ73)により発せられる検知信号を受信したか否かを判断することにより、メダルが投入されたか否かを判断する。なお、BETスイッチ(1−BETスイッチ71、2−BETスイッチ72又は最大BETスイッチ73)により発せられる検出信号を受信したと判断した場合、CPU41は、RAM43に記憶されたクレジット数から、BETされたメダルの数に相当するクレジット数を減算する処理を行う。
【0080】
S2において、メダルが投入されていないと判断した場合、CPU41は、処理をS1に戻す。
また、S2において、メダルが投入されたと判断した場合、又は、S4の処理が実行された場合には、CPU41は、スタートレバー10が操作されたか否かを判断する(S5)。すなわち、CPU41は、スタートスイッチ6Sからの入力信号を受信したか否かを判断するのである。
【0081】
S5において、スタートレバー10が操作されていないと判断した場合、CPU41は、処理をS1に戻す。一方、S124において、スタートレバー10が操作されたと判断した場合、CPU41は、各種設定に係る処理を行う(S6)。この各種設定処理では、スタートレバー10が操作されたタイミングで、乱数発生器46から乱数のサンプリングを行い、当該サンプリングされた乱数値と、RAM43に設定されている確率抽選テーブル(図10参照)とに基づいて内部当選役(当選フラグ)を生成する抽選処理が行われる。また、この各種設定処理では、例えば、リールを停止させるための停止制御テーブルの選択に係る処理、リール回転用に初期化する処理等を行い、リール3(3L、3C、3R)の回転を開始させる。
【0082】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ53L、53C、53Rの各々に送信される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43に記憶される。リール3L、3C、3Rから一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスに計数値が「0」にクリアされる。このようにすることにより、RAM43内には、各リール3L、3C、3Rについての一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0083】
また、リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるためにROM42に格納された図柄テーブル(図4参照)では、上述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。また、ROM42に格納された入賞図柄組合せテーブルは、各リール3L、3C、3Rの停止制御時、及び、全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。S6の処理を実行した後、CPU41は、処理をS7に移す。
【0084】
S7において、CPU41は、RAM43に開始演出コマンドをセットする。この開始演出コマンドは、液晶表示装置31への所定の演出画像の表示を開始させるためのコマンドであり、上記抽選処理により決定された内部当選役に関するデータを含んでいる。開始演出コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。S7の処理を実行した後、CPU41は、処理をS8に移す。
【0085】
S8において、CPU41は、リール停止信号回路56からの入力信号の有無により、停止ボタン11L、11C、11Rが「オン」であるか否かを判断する(S8)。停止ボタン11L、11C、11Rが「オン」ではないと判断した場合、CPU41は、自動停止タイマの値が「0」であるか否かを判断する(S9)。そして、S9において、自動停止タイマの値が「0」ではないと判断した場合には、処理をS8に戻す。
【0086】
一方、S8において、停止ボタン11L、11C、11Rが「オン」であると判断した場合、又は、S9において、自動停止タイマの値が「0」であると判断した場合、CPU41は、入力された停止ボタン11L、11C、11Rに対応したリール3の回転を停止させるのであるが、その際、当選要求(内部当選役のこと)、図柄位置(操作時におけるリール3の回転位置)、選択されている停止制御テーブル等から滑りコマ数を決定する(S10)。
【0087】
次に、CPU41は、S10において決定された滑りコマ数分、リール3を回転させて停止させる処理を行い(S11)、一のリール3についての停止要求をセットする(S12)。
そして、CPU41は、3つのリール3(3L、3C、3R)の全てが停止したか否かを判断する(S13)。全てのリール3が停止していないと判断した場合、処理をS8に戻す。一方、全てのリール3が停止したと判断した場合、CPU41は入賞検索を行う(S14)。このとき、ROM42に格納された入賞図柄組合せテーブル等が参照されることになる。また、入賞フラグが正常であるか否かを判断し、正常でない場合には、イリーガルエラーの表示を行って処理を中断することとしてもよい。
【0088】
入賞検索(S14)を実行した後、CPU41は、RAM43に終了演出コマンドをセットする(S15)。この終了演出コマンドは、遊技結果に応じた遊技終了時の演出画像を表示させるためのコマンドであり、S14における入賞検索の結果に関するデータを含む。終了演出コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0089】
次に、CPU41は、メダルの払出があるか否か、すなわち、入賞枚数の有無を判断する(S16)。メダルの払出があると判断した場合、CPU41は、遊技状態及び入賞役に応じた枚数のメダルの貯留又は払出を行う(S17)。
メダルの貯留を行う場合には、CPU41は、RAM43に記憶されたクレジット数を加算する処理を行う。一方、メダルの払出を行う場合には、CPU41は、払出指令信号をホッパー駆動回路51に送信してホッパー50から所定枚数のメダルの払出を行う。
その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、メダルの払出処理を終了する。
【0090】
次に、CPU41は、RBに入賞したか否かを判断する(S18)。RBに入賞したと判断すると、CPU41は、RB設定に係る処理を行う(S19)。このS19において、CPU41は、RB用の確率抽選テーブルや、RB用の入賞図柄組合せテーブルの設定に係る処理を行う。また、このS19において、CPU41は、RBゲーム入賞回数等の計数を開始し、その計数値をボーナス遊技情報表示部16に表示させる処理を開始する。S19の処理を実行した後、CPU41は、処理をS20に移す。
【0091】
S20において、CPU41は、RAM43にRB設定コマンドをセットする。RB設定コマンドは、画面画像としてのRB用の演出画像を液晶表示装置31に表示させるためのコマンドであり、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0092】
S18においてRBに入賞していないと判断された場合、又は、S20の処理が実行された場合、CPU41は、BBに入賞したか否かを判断する(S21)。BBに入賞したと判断すると、CPU41は、BB設定に係る処理を行う(S22)。このS22において、CPU41は、BB用の確率抽選テーブルや、BB用の入賞図柄組合せテーブル等の設定に係る処理を行う。また、このS24において、CPU41は、BBゲーム消化回数等の計数や、その計数値のボーナス遊技情報表示部16への表示や、払い出されたメダルの計数等を開始する。このとき、CPU41は、特別遊技状態(BB)に移行する遊技状態変更手段として機能する。その後、CPU41は、処理をS23へ移す。
【0093】
S23において、CPU41は、RAM43にBB設定コマンドをセットする。BB設定コマンドは、画面画像としてのBB用の演出画像を液晶表示装置31に表示させるためのコマンドであり、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0094】
S21において、BBに入賞していないと判断された場合、又は、S23の処理を実行した場合、CPU41は、RBが終了したか否かを判断する(S24)。RBが終了したと判断すると、次に、CPU41は、RB設定解除に係る処理を行う(S25)。このS25において、CPU41は、S19の処理で設定したRB用の確率抽選テーブルや、RB用の入賞図柄組合せテーブル等から、通常の遊技状態(RB又はBB以外)に用いられる確率抽選テーブルへの設定変更に係る処理を行う。その後、CPU41は、処理をS26へ移す。
【0095】
S26において、CPU41は、RAM43にRB解除コマンドをセットする。RB解除コマンドは、画面画像としてのRB用の演出画像の表示を停止し、通常(RB又はBB以外)の演出画像を液晶表示装置31に表示させるためのコマンドである。RB解除コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0096】
S24において、RBが終了したと判断されなかった場合、又は、S26の処理を実行した場合、CPU41は、BBが終了したか否かを判断する(S27)。BBが終了したと判断すると、次に、CPU41は、BB設定解除に係る処理を行う(S28)。S28において、CPU41は、S22の処理で設定したBB用の抽選テーブルや、BB用の入賞図柄組合せテーブル等から、通常の遊技状態(RB又はBB以外)に用いられる確率抽選テーブルへの設定変更に係る処理を行う。その後、CPU41は、処理をS29へ移す。
【0097】
S29において、CPU41は、RAM43にBB解除コマンドをセットする。BB解除コマンドは、画面画像としてのBB用の演出画像の表示を停止し、通常(RB又はBB以外)の演出画像を液晶表示装置31に表示させるためのコマンドである。BB解除コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
S27において、RBが終了していないと判断した場合、又は、S29の処理を実行した場合、遊技実行処理を終了する。
【0098】
図14は、副制御回路において行われるコマンド受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、S50において、サブCPU84は、開始演出コマンドを受信したか否かを判断する。開始演出コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS55に移す。
一方、開始演出コマンドを受信したと判断した場合、S51において、サブCPU84は、プログラムROM85に記憶された複数種類の演出パターンのなかから、当該コマンドに対応した演出パターンを選択する。例えば、RBフラグがセットされている場合には、サブCPU84は、RB用の演出パターンを選択する。また、BBフラグがセットされている場合には、BB用の演出パターンを選択する。次に、S52において、演出パターンを示すデータである演出パターンデータを画像制御回路91に供給する。S52の処理を実行した後、S55に処理を移す。
【0099】
S55において、サブCPU84は、終了演出コマンドを受信したか否かを判断する。終了演出コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS60に移す。
一方、終了演出コマンドを受信したと判断した場合、S56において、サブCPU84は、プログラムROM85に記憶された複数種類の終了演出パターンのなかから、当該コマンドに対応した終了演出パターンを選択する。
次に、S57において、終了演出パターンデータを画像制御回路91に供給する。S55の処理を実行した後、処理をS60に移す。
【0100】
S60において、サブCPU84は、RB設定コマンドを受信したか否かを判断する。RB設定コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS65に移す。一方、RB設定コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU84は、S61において、RBフラグをセットする。S61の処理を実行した後、処理をS65に移す。なお、RBフラグは、RB開始時にセットされ、RB終了時にクリアされるフラグである。
【0101】
S65において、サブCPU84は、BB設定コマンドを受信したか否かを判断する。BB設定コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS70に移す。一方、BB設定コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU84は、S66において、BBフラグをセットする。BBフラグは、BB開始時にセットされ、BB終了時にクリアされるフラグである。
【0102】
S66の処理を実行した後、サブCPU84は、景品抽選処理を実行する(S67)。S67の処理を実行するとき、サブCPU84は、遊技者に対して景品を付与するか否かを決定する抽選を行う抽選手段として機能する。
この処理において、サブCPU84は、まず、プログラムROM85に予め記憶された乱数発生プログラムを実行し、数値範囲0〜16383のなかから、1つの乱数を抽出する。そして、サブCPU84は、プログラムROM85に予め記憶された景品抽選テーブルを参照し、抽出した1つの乱数に対応する抽選結果データを決定する。
【0103】
ここで、この景品抽選処理で用いられる景品抽選テーブルについて図15を参照しつつ説明する。図15は、景品抽選テーブルの一例を示す図である。なお、図中では、抽選結果データ(URL)と景品データとの対応関係を示すために、景品データについて記載しているが、プログラムROM85には、景品データは記憶されていない。
【0104】
景品抽選処理により、抽出された乱数値が0〜6143の範囲内に含まれる場合、抽選結果データとしてのURLは“http://***.***.001.htm”であり、景品データは無しである。この場合、抽選の結果はハズレであり、このURLのサイトにアクセスしても、景品データを得ることはできない。
【0105】
また、抽出された乱数値が6144〜8191の範囲内に含まれる場合には、抽選結果データとしてのURLは“http://***.***.002.htm”であり、景品データは“待受画像(A)”である。従って、このURLのサイトにアクセスすると、景品データとして待受画像(A)の画像データを得ることができる。
【0106】
そして、抽出された乱数値が8192〜10239の範囲内に含まれる場合、抽選結果データとしてのURLは“http://***.***.003.htm”であり、景品データは“待受画像(B)”である。従って、このURLのサイトにアクセスすると、景品データとして待受画像(B)の画像データを得ることができる。
【0107】
また、抽出された乱数値が10240〜12287の範囲内に含まれる場合、抽選結果データとしてのURLは“http://***.***.004.htm”であり、景品データは“音楽データ(C)”である。従って、このURLのサイトにアクセスすると、景品データとしての着メロ用の音楽データ(C)を得ることができる。
【0108】
抽出された乱数値が12288〜13799の範囲内に含まれる場合、抽選結果データとしてのURLは“http://***.***.005.htm”であり、景品データは“音楽データ(D)”である。従って、このURLのサイトにアクセスすると、景品データとしての着メロ用の音楽データ(D)を得ることができる。
【0109】
同様に、抽出された乱数値が13800〜15635の範囲内に含まれる場合、抽選結果データとしてのURLは“http://***.***.006.htm”であり、景品データは“音楽データ(E)”である。従って、このURLのサイトにアクセスすると、景品データとしての着メロ用の音楽データ(E)を得ることができる。
【0110】
更に、抽出された乱数値が15636〜16383の範囲内に含まれる場合には、抽選結果データとしてのURLはhttp://***.***.007.htmであり、景品データは、“パスワードデータ(F)”である。従って、このURLのサイトにアクセスすると、景品データとして、後述するゲーム装置150で実行されるゲームプログラムにおいて、機能制限がかけられているため使用できない機能に対し、入力することにより、機能制限を解除することができるパスワードデータ(F)を得ることができる。
【0111】
S65において、BB設定コマンドを受信していないと判断した場合、又は、S67の景品抽選処理を実行した場合、サブCPU84は、RB解除コマンドを受信したか否かを判断する(S70)。RB解除コマンドを受信したと判断した場合、RBフラグをクリアする(S71)。
【0112】
S70において、RB解除コマンドを受信していないと判断した場合、又は、S71の処理を実行した場合、サブCPU84は、BB解除コマンドを受信したか否かを判断する(S75)。
BB解除コマンドを受信していないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
一方、BB解除コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU84は、BBフラグをクリアする(S76)。次に、サブCPU84は、エンコード処理を行い、抽選結果データとしてのURLを2次元コードにコード化する(S77)。このエンコード処理については、後で図11に用いて詳述することにする。その後、サブCPU84は、S77において生成された2次元コードをワークRAM86に記憶させる(S78)。サブCPU84は、プログラムROM85から2次元コード表示パターンデータを読み出し、ワークRAM86から生成された2次元コードを読み出して画像制御回路91に供給する(S79)。その後、本サブルーチンを終了する。
【0113】
ここで、前述のエンコード処理について、図16を参照しつつ詳細に説明する。図16は、図14に示したサブルーチンのS77において呼び出されて実行されるエンコード処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0114】
まず、サブCPU84は、景品抽選処理(図14、S67)における抽選の結果に関する抽選結果データとしてのURL(図15参照)をワークRAM86にセットする(S100)。
次に、サブCPU84は、ワークRAM86に、抽選結果データの文字種(例えば、数字、英数字、漢字等)に応じたモード識別子を作成する(S101)。その後、サブCPU84は、ワークRAM86に、抽選結果データの文字数に応じた文字数識別子を作成する(S102)。そして、サブCPU84は、抽選結果データを2進化する処理を行い(S103)、S101〜S103の処理により得られたデータに終端パターンを付加する処理を行う(S104)。
【0115】
終端パターンを付加した後、サブCPU84は、S104により得られたデータのコード語変換を行い(S105)、さらに、S105により得られたデータに基づいてエラー訂正コード語を作成し、S105により得られたデータに付加する(S106)。その後、サブCPU84は、S106により得られたデータを2進化し、マトリックス状に配置する処理を行う(S107)。
そして、サブCPU84は、S107により得られたデータに対して所定パターンのマスクをかける処理を行う(S108)。次に、エラー訂正レベルとマスク識別子とを含む形式情報を付加する処理を行い(S109)、2次元コードを生成する(S110)。生成された2次元コードは、ワークRAM86に記憶される。その後、本サブルーチンを終了する。
【0116】
尚、本実施形態においては、抽選結果データとしてのURLのみを2次元コードにエンコード(コード化)する場合について説明したが、本発明においては、抽選結果データと他のデータ(例えば、遊技機の機種を示すデータ、遊技機を識別するための当該遊技機の固有のデータ等)とをエンコードすることとしてもよい。
【0117】
次に、表示制御回路において行われる表示制御処理について、図を参照して詳細に説明する。図17は、表示制御回路において行われる表示制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
画像制御CPU92は、サブCPU84から供給される各種のデータに対応した画面画像を生成する。表示制御処理が開始されると、先ず、S150において、サブCPU84から演出パターンデータが供給されているか否かについての判断がなされる。サブCPU84から演出パターンデータの供給を受けていない場合(S150:NO)、画像制御CPU92は、画像ROM96からデモ画像を抽出し、画像制御ワークRAM93に記憶する(S151)。
【0118】
画像制御CPU92は、サブCPU84から演出パターンデータの供給を受けており(S150:YES)、終了演出パターンデータの供給を受けていない場合には(S152:NO)、画像ROM96から演出画像を抽出し、画像制御ワークRAM93に記憶する(S153)。
【0119】
画像制御CPU92は、サブCPU84から演出パターンデータの供給を受け(S150:YES)、終了演出パターンデータの供給を受けている場合(S152:YES)、画像ROM96から、終了時の演出画像を抽出し、画像制御ワークRAM93に記憶する(S154)。
S151、S153又はS154の処理を実行した後、画像制御CPU92は、2次元コード表示パターンデータの供給を受けた場合には(S155:YES)、ワークRAM86から2次元コードを抽出し、画像制御ワークRAM93に記憶する(S156)。このとき、S161、S153又はS154において抽出されてバッファに記憶された演出画像に重ね合わせて2次元コードを記憶する。
その後、2次元コードの表示を終了するタイミングであれば(S157:YES)、2次元コード表示パターンデータをクリアする(S158)。
【0120】
次に、所定のタイミング毎(例えば、1/30秒毎)に(S159:YES)、画面画像を液晶表示装置31に出力する(S160)。その結果、液晶表示装置31の2次元コード表示領域24には、図11に示すように、2次元コード30が表示されることになる。一方、所定のタイミングではない場合には(S159:NO)、処理をS159に戻す。
その後、演出が終了していない場合には(S161:NO)、S150に処理を戻す。一方、演出が終了した場合には(S161:YES)、処理をS150に戻す。
【0121】
尚、本実施形態においては、BBが設定されたタイミングで景品抽選を行う場合について説明したが、本発明において、景品抽選を行うタイミングは特に限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
【0122】
本発明の遊技機においては、パチスロ遊技装置1のように、特別遊技状態(BB)終了時にコード情報(2次元コード)を表示することが望ましい。特別遊技状態終了時という最も遊技に対する興奮が冷め易いときに、コード情報が表示されるため、遊技への興味や関心を再び高揚させることができるからである。また、遊技に熱中しているときにコード情報が表示されても、携帯端末の撮像手段で撮像することは困難であるが、特別遊技状態の終了時は遊技の一区切りがつく時期でもあるため、コード情報を表示しても遊技の妨げとなることはなく、遊技者は確実にコード情報を撮像することができるからである。
尚、本発明の遊技機においてコード情報を表示するタイミングは、この例に限定されるものではない。
【0123】
(携帯端末の構成) 次に、本実施形態に係るゲームシステムを構成する携帯端末としての携帯電話100について、図面を参照して詳細に説明する。図18は、本実施形態に係る携帯電話100の外観斜視図である。図19は、本実施形態に係る携帯電話100を折り畳んだ状態の外観斜視図である。図1に示した携帯電話の概観斜視図である。尚、携帯電話100は、本発明における携帯端末に相当する。
【0124】
図18及び図19に示すように、携帯電話100は、液晶画面105を有する第1筺体100aと、操作部106を有する第2筺体100bとで構成され、第1筺体100aと第2筺体100bは、夫々液晶画面105、操作部106が内側となる方向に折り畳み可能に構成されている。
【0125】
第1筺体100aには、携帯電話通信装置102と、液晶画面105及び受話スピーカ112が配設されている。携帯電話100を折り畳んだ際に内側となる第1筺体100aの一面には、液晶画面105が配設されており、操作部106による入力内容やインターネットサイト等の各種情報が表示される。尚、この液晶画面105は、後に説明するカメラ部101での撮影モードにおいては、カメラ部101で撮影可能な映像を表示することにより、所謂ファインダとして機能する。そして、図18における液晶画面105の上部には、携帯電話100で通話した際に相手側の音声信号を発音する受話スピーカ112が配設されている。
一方、図19に示すように、液晶画面105の背面側には、通信網に接続し、各種データの送受信を行う携帯電話通信装置102が配設されている。この携帯電話通信装置102は、所謂ロッドアンテナであり、第1筺体100aに伸縮自在に取り付けられている。そして、第1筺体100aの背面の略中央部には、カメラ部101が配設されている。このカメラ部101は、カメラ部101で撮影可能な映像を画像データとして取得するものであり、撮影時に光量が不足した場合に発光し、鮮明な画像データを取得可能とする発光部101aを有している。
【0126】
第2筺体100bには、携帯電話100を折り畳んだ際に内側となる第2筺体100bの一面の表面に操作部106と、通話マイク113が配設されている。そして、第2筺体100bの内部には、携帯電話100の機能の制御を司る携帯電話CPU103と、カメラ部101で撮影した画像データやダウンロードしたデータ等を記憶するメモリ104とが格納されている。
図18に示すように、操作部106は、番号/文字入力キー107、表示された内容を選択するためのカーソルを動かすカーソルキー108、選択を確定する決定キー109、電子メールの送受信を行うためのメールキー110及びインターネットに接続するためのインターネット接続キー111が配設されている。
【0127】
次に、この携帯電話100の制御について説明する。図20は、携帯電話100の内部構成を示すブロック図である。携帯電話100は、撮像手段としてのカメラ部101、携帯電話通信装置102、携帯電話CPU103、メモリ104、液晶画面105、操作部106、音声制御部117、受話スピーカ112、通話マイク113、及び電池114を備えている。
【0128】
携帯電話通信装置102は、携帯電話CPU103により制御されて、携帯電話通信装置102を通じて電波を媒体として基地局に対して送受信する。音声制御部117は、携帯電話通信装置102から携帯電話CPU103を通じて出力された受信信号を受話スピーカ112に出力するとともに、通話マイク113から出力された音声信号を送信信号として携帯電話CPU103を通じて携帯電話通信装置102に出力する。
【0129】
受話スピーカ112は、音声制御部117から出力された受信信号を受信音声に変換して出力し、通話マイク113は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変換して音声制御部117に出力する。
カメラ部101は、パチスロ遊技装置1の液晶表示装置31に表示される2次元コード30を撮像可能であり、撮像して得られた画像データはメモリ104に記憶される。本実施形態では、撮像手段としてCCDカメラを用いる場合について説明するが、本発明における撮像手段は、特に限定されるものではなく、例えば、CMOSセンサカメラ等を挙げることができる。
【0130】
メモリ104は、RAM104a、ROM104bで構成されており、RAM104aには、例えば、カメラ部101が2次元コード30を撮像して得られた本発明のコード情報としての画像データ、待受画像用の画像データ、着メロ用の音楽データ等の各種データや各種プログラムが不揮発的に記憶される。一方、ROM104bには、後述する2次元コード変換プログラム133、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理に関する制御プログラムが記憶されており、携帯電話100では、携帯電話CPU103でこれらの制御プログラムを実行することにより各処理が行われている。電池114は、各回路に電力を供給し、充電端子115を介して充電することができる。尚、電子メールの送受信及びインターネットによるデータの送受信は、携帯電話CPU103が携帯電話通信装置102を介して行う。
【0131】
携帯電話CPU103は、操作部106を介して入力された所定の指示に基づいて、インターネットを介してサーバ130から2次元コード変換プログラム133をダウンロード、又は、予め2次元コード変換プログラム133をプレインストールし、メモリ104に格納している。この実施形態の場合には、予め2次元コード変換プログラム133をプレインストールしてメモリ104のROM104bに記憶している。そして、携帯電話CPU103は、2次元コード変換プログラム133をメモリ104から読み出して実行することにより、下記(A)〜(B)のように機能する。
【0132】
(A)携帯電話CPU103は、カメラ部101が2次元コード30を撮像した際に得られる画像データから2次元コード30を認識し、この認識した2次元コード30から抽選結果データを生成する。
(B)携帯電話CPU103は、上記(A)において生成された抽選結果データを、携帯電話通信装置102により、インターネットを介して、サーバ130に送信する。
【0133】
本実施形態では、携帯電話100で撮影により得られた2次元コード30を認識して抽選結果データをサーバ130に送信して、ゲーム装置150のゲームプログラムで使用可能なゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報としての電子情報を得るようにする例を示しているが、例えば、携帯電話100の2次元コード変換プログラム133によってゲーム装置150に直接的に使用可能なゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報に変換し、この変換したキー情報としての電子情報をゲーム装置150に直接入力するように構成することもできる。この場合には、その電子情報をゲーム装置150で使用するゲームプログラムに応じ電子情報に変換できるようにするために、前記2次元コード変換プログラム133をネット上からダウンロードするように構成することが好ましい。
【0134】
(サーバの構成) 次に、ゲームシステムを構成するサーバについて説明する。図21は、図1に示したサーバの内部構成を示すブロック図である。
サーバ130は、携帯電話100とインターネットを介して通信するためのサーバ通信装置131と、データベース132と、サーバ記憶装置134と、演算処理装置としてのサーバCPU135とを備えている。
【0135】
データベース132には、抽選結果データとしてのURLに応じたサイトごとに、景品データ(例えば、待受画像用の画像データ、着メロ用の音楽データ、ゲームプログラム用のパスワードデータ等)を記憶している。
携帯電話100から抽選結果データとしてのURLと携帯電話100のIDデータとを受信すると、サーバCPU135は、データベース132からURLに応じたサイトを表すデータ(例えば、HTMLデータ等)と、上述したような景品データとを読み出し、サーバ通信装置131により、インターネットを介して、携帯電話100に送信する。この結果、携帯電話100の液晶画面105には、抽選結果データとしてのURLに応じたサイトが表示され、当該サイトにおいて景品データを取得することができる。
【0136】
また、データベース132は、携帯電話100にダウンロードさせるための2次元コード変換プログラム133を記憶している。この2次元コード変換プログラム133は、前述した携帯電話100のように、予め2次元コード変換プログラム133をプレインストールしているものには必要ないが、予め2次元コード変換プログラム133をプレインストールしていない携帯電話も存在するので、このような携帯電話に対して適宜に2次元コード変換プログラム133をダウンロードさせることができるようにしたものである。そして、携帯電話からサーバCPU135が、2次元コード変換プログラム133のダウンロードを要求する旨の信号を携帯電話から受信した際に、データベース132から2次元コード変換プログラム133を読み出し、2次元コード変換プログラム133をサーバ通信装置131からインターネットを介してダウンロードを要求した前記携帯電話に送信する。予め全ての携帯電話に対して、2次元コード変換プログラム133がプレインストールされている場合には、サーバ130に前述したような2次元コード変換プログラム133をダウンロードさせる機能を設ける必要がないのは勿論である。
【0137】
また、サーバ130は、携帯電話から2次元コードの画像データそのものが送信された場合でも、その2次元コードを解析して変換するコード情報変換手段としての2次元コード変換プログラム133がROM134aに格納されている。これは上述したように予め2次元コード変換プログラム133を携帯電話100にプレインストールしたもの、或いは、サーバ130から2次元コード変換プログラム133をダウンロードするものの他、携帯電話自体に2次元コード変換プログラム133をダウンロードしてそのプログラムを動作でききない仕様の携帯電話にも対応できるようにするためである。即ち、サーバ記憶装置134は、ROM134a及びRAM134bで構成されており、ROM134aには、サーバの制御に係る制御プログラムとともに、携帯電話から2次元コード30の画像データが送信された場合に、この画像データから2次元コード30を認識し、デコード変換するために、サーバCPU135が実行する2次元コード変換プログラム133が格納されている。一方、RAM134bは、サーバ130の各種制御を行う際の一時記憶手段として機能する。
以上のようなサーバ130によれば、携帯電話100から送信された抽選結果データとしてのゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報としてのコード情報を受信すると、サーバ130から直接又は間接的に、例えば、前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報として、ゲーム装置150に直接入力可能なパスワード情報を送信する。そして、携帯電話から送信された抽選結果データとしてのコード情報が画像データである場合には、その画像データをデコードして、当該デコードしたゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報に応じた前記パスワード情報を送信する。上記サーバ130から間接的に、パスワード情報を得るとは、後述するように、一旦、ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報としての景品データをダウンロード可能なURL情報が携帯電話100に送信され、携帯電話100によって上記URLに接続することによって他のサーバ又は前記サーバ130から上記景品データとしてのパスワード情報を携帯電話100が受信できるようにすることを意味する。
【0138】
(携帯電話とサーバ間での処理) ここで、前述した携帯電話100とサーバ130の間において行われる処理について説明する。図22は、携帯電話とサーバとにおいて行われる処理を示すフローチャートである。
先ず、携帯電話100が備える携帯電話CPU103は、操作部106を介して入力された指示に基づいて、撮像手段としてのカメラ部101を駆動させ、カメラ部101は、パチスロ遊技装置1の液晶表示装置31に表示された画面画像に含まれる2次元コード30を撮像する(S200)。
【0139】
その後、携帯電話CPU103は、S200において得られた画像データをメモリ104に記憶させる(S201)。次に、携帯電話CPU103は、2次元コード変換プログラム133を起動して2次元コード認識処理を行い(S202)、S200において得られた画像データから2次元コードを認識する。この認識した2次元コードから抽選結果データを生成する。2次元コード認識処理については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0140】
そして、携帯電話CPU103は、S202における2次元コード認識処理により得られた抽選結果データを、携帯電話100のIDデータとともに、携帯電話通信装置102により、インターネットを介してサーバ130に送信する(S203)。
【0141】
一方、サーバ130が備えるサーバCPU135は、携帯電話100からインターネットを介して、抽選結果データ(URL)と携帯電話100のIDデータとを受信すると、上記抽選結果データ(URL)及びIDデータをRAM134bに記憶させる(S300)。そして、サーバCPU135は、S300において受信した抽選結果データとしてのURLに応じたサイトを表すデータ(例えば、HTMLデータ等)と、このサイトに対応した景品データとを、データベース132から抽出する(S301)。その後、サーバCPU135は、サイトを表すデータと抽出された景品データとを、携帯電話100に送信する(S302)。
【0142】
携帯電話100の携帯電話CPU103は、サーバ130から送信されたデータ(サイトを表すデータ及び景品データ)を受信すると、メモリ104に記憶させる(S204)。そして、携帯電話CPU103は、液晶画面105に、上記データに基づいて、抽選結果データとしてのURLに応じたサイトを表示する(図24参照)。そして、遊技者は、操作部106を操作して所定の指示を入力することにより、景品データを取得することができる。
【0143】
(2次元コードのコード変換処理)
ここで、携帯電話CPU103で2次元コード変換プログラム133を実行することにより行われる2次元コード認識処理(S202)について、図23を参照して説明する。図23は、図22に示した処理のS202において呼び出されて実行される2次元コード認識処理を示すフローチャートである。
まず、携帯電話CPU103は、RAM104aに記憶された画像データに対して画像変換処理を行う(S400)。画像変換処理は、撮像されて得られた画像データから、2次元コード30が表示されている領域の画像データを抜き出し、傾きや歪みを補正し、所定の閾値によりモノクロ画像に変換し、正面視した2次元コードを含む画像データを得る処理である。
【0144】
次に、携帯電話CPU103は、S400において得られた画像データから2次元コード30を抽出し、ノイズ除去等の補正を行う(S401)。そして、携帯電話CPU103は、S401において得られた2次元コード30の2値化処理を行い、2次元コードを構成する各ドットを“0”又は“1”に置き換え(S402)、2値化マトリックスデータを生成する(S403)。
2値化マトリックスデータを生成した後、携帯電話CPU103は、2値化マトリックスデータをデコード変換し(S404)、抽選結果データを生成する(S405)。S405の処理終了後、本サブルーチンを終了し、図22に示したフローチャートのS203に処理を移すのである。
【0145】
そして、携帯電話100が、抽選結果データとしてのURLと、携帯電話100のIDデータとをサーバ130に送信すると(図22、S203)、このURLに対応したサイトを表すデータ(例えば、HTMLデータ等)と、景品データとがサーバ130から携帯電話100に送信され(図22、S302)、携帯電話100の液晶画面105には、図24に示すようなパスワードを示す画像が表示される。
【0146】
(景品データの受信後の流れ) 図24(a)は、景品としてサーバから携帯電話に送信された待受画像の一例を示す図である。
液晶画面105の中央部分には、パチスロ遊技装置1における演出に登場するキャラクタを表す待受画像が表示されている。また、液晶画面105の下側には、“戻る”、“保存”という2つの選択肢が表示されている。このとき、操作部106を操作して選択肢“保存”を選択することにより、携帯電話100のメモリ104に待受画像用の画像データが記憶されることになる。尚、景品データとして、着メロ用の音楽データが送信された場合には、液晶画面105には、前記音楽データのタイトルが表示され、液晶画面105の下側には、“戻る”、“再生” 、“保存”の3つの選択肢が表示される。このとき、選択肢“再生”を選択すると、音楽データが再生される。
【0147】
一方、図24(b)は、景品データとして、ゲーム装置150で実行されるゲームプログラムのパスワードデータが送信された場合を示す図である。
液晶画面105には、ゲーム装置150で実行されるゲームプログラムに関するサイトが表示されている。ここで、操作部106を操作し、遊技者所望の選択肢を選択すると、液晶画面105には、そのパスワード171と、どの機能の制限を解除するものかというパスワード171の内容が表示される。
【0148】
(ゲーム装置の構成) 次に、本実施形態に係るゲームシステムを構成するゲーム装置について、図25を参照しつつ詳細に説明する。図25は、本実施形態に係るゲーム装置150の外観斜視図である。
図25に示すように、ゲーム装置150は、後述するゲームプログラムが記憶されている記憶媒体であるCD−ROM154からゲームプログラムを読み出して実行するゲーム装置制御回路151を内部に有するゲーム装置本体155と、ゲームプログラムの実行に基づいて、様々な情報を表示するゲーム表示部152と、遊技者が操作することにより、ゲーム中に遊技者の意思を反映させるゲームコントローラ153とで構成されている。
【0149】
ゲーム表示部152は、ゲーム装置本体155の背面側に立設して取り付けられており、ゲーム装置本体155の電源投入により各種の表示が可能となる表示装置である。そして、ゲーム表示部152は、ゲーム装置本体155にCD−ROM154を取り付けて実行した場合には、ゲームプログラムに基づいて、様々な内容の表示が表示される。また、このゲーム表示部152には、不図示のスピーカが一体的に形成されており、ゲームプログラムに基づいて、音声信号を出力可能なものである。
【0150】
ゲーム装置本体155は、直方体状に形成されており、ゲーム装置本体155の上面の中央部には、ゲーム装置本体155の背面側を軸に回動可能な開閉扉156が形成されている。また、ゲーム装置本体155の上面の一端部前面側には、この開閉扉156を開くためのオープンボタン158が配設されており、開閉扉156を開くことができる。そして、この開閉扉156を開くと、ゲーム装置本体155の中央部には、CD−ROM154から記憶されている内容を読み出すCD−ROM読取装置157が配設されている。
【0151】
また、ゲーム装置本体155の前方側面の一端部には、電源スイッチ159と、リセットボタン159aが上下に並んで配設されている。そして、ゲーム装置本体155の前方側面の中央部には、ゲーム装置150の各種操作を行うゲームコントローラ153が接続されている。このゲームコントローラ153には、十字キー160、トリガーボタン161やスタートボタン162が配設され、これらを操作することにより、ゲーム装置150に各種の指令信号を送信する。
【0152】
次に、ゲーム装置150の制御系について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図26は、本実施形態に係るゲーム装置150の制御系を示すブロック図である。
前述のように、ゲーム装置150は、ゲーム装置本体155にゲーム表示部152、ゲームコントローラ153が夫々接続されて構成されている。そして、このゲーム装置150にゲームプログラムが記憶されている記憶媒体であるCD−ROM154を読み取らせて実行することにより、ゲームで遊ぶことが可能な装置である。
【0153】
ゲーム装置本体155は、ゲーム装置制御回路151を有し、これにより、ゲーム装置150の各種制御が行われている。このゲーム装置制御回路151は、CD−ROM読取装置157、コントローラインターフェイス163(以下、コントローラI/Fと略記する)、ゲーム装置CPU164、BootROM165、ゲーム装置メモリ166、画像処理部167、音声処理部168及びゲーム表示部I/F169を有している。
ここで、ゲーム装置制御回路151の各部の構成について説明する。CD−ROM読取装置157は、ゲームプログラムが記憶されている記憶媒体であるCD−ROM154を装着し、ゲームプログラムをゲーム装置本体155内に読み込むためのインターフェイスとして機能している。コントローラI/F163は、プレイヤのゲームコントローラ153の操作に基づいて入力されるゲームコントローラ153からの信号を受け付け、ゲーム装置CPU164に入力するためのインターフェイスである。
【0154】
ゲーム装置CPU164は、ゲーム装置150全体が所望の動作を行うように、ゲーム装置本体155を構成する各部を制御する。具体的には、ゲーム装置CPU164は、BootROM165に記憶されている初期化プログラムに従って、ゲーム装置本体155の起動を行う。また、ゲーム装置150にCD−ROM154が装着されている場合には、CD−ROM154に記憶されているゲームプログラムに従って、所望の演算処理を行い、その演算結果に基づいてゲーム装置本体155の各部を制御することでゲームを実行する。
BootROM165は、ゲーム装置本体155の電源投入時に起動するオペレーティングシステムなどが記憶された起動プログラム用のメモリである。ゲーム装置メモリ166は、ゲーム装置本体155における種々の処理に伴い、任意のデータが一時的に記憶されるメモリである。このゲーム装置メモリ166には、CD−ROM154に記憶されているゲームプログラムの一部や、ゲーム装置CPU164、画像処理部167、音声処理部168等における演算途中のデータが記憶されるほか、ゲームプログラムの途中経過を記憶することができる。
【0155】
画像処理部167は、ゲーム表示部152に表示する画像を生成するための専用回路である。音声処理部168は、同様に、ゲーム表示部152から出力する音声を生成するための専用回路である。ゲーム表示部I/F169は、画像処理部167若しくはゲーム装置CPU164で生成された画像データ、及び、音声処理部168若しくはゲーム装置CPU164で生成された音声データをゲーム表示部152に出力するためのインターフェイスである。
【0156】
ゲームコントローラ153はゲームの動作に指示を与える、例えばゲームパッドやキーボードのような指示装置である。通常、ゲームコントローラ153は、ゲーム装置本体155に着脱可能に接続されている。そして、ゲーム表示部152は、画像処理部167若しくはゲーム装置CPU164で生成された画像データを表示するモニタと、音声処理部168若しくはゲーム装置CPU164で生成された音声データを出力するスピーカが一体的に構成された装置である。
【0157】
CD−ROM154は、ゲームプログラムが記憶された記憶媒体である。本実施形態においては、ゲームプログラム中の特定の機能に対して、所定の条件を満たさない限り選択決定することができないように制限がかけられている。
【0158】
次に、本実施形態に係るゲーム装置150で実行されるゲームプログラムについて、図27乃至図30を参照しつつ詳細に説明する。図27は、本実施形態に係るゲームプログラムのフローチャートである。図28乃至図30は、このゲームプログラムを実行した際のゲーム表示部152の様子を示す説明図である。
【0159】
本実施形態において、ゲーム装置150で実行されるゲームプログラムは、例えば、パチスロ遊技装置をシミュレートして、実機と同様に遊ぶことができるゲームプログラムである。このゲームプログラムでは、通常、3種類のパチスロ遊技装置から選択して遊ぶことができるが、後述するように、特定の条件を満たした場合には、更に、1種類のパチスロ遊技機で遊ぶことができ、最大4種類のスロットマシンをシミュレートして遊ぶことができるゲームプログラムである。
【0160】
ここで、図27に示すフローチャートに基づいて、このゲームプログラムについて順次説明する。ゲーム装置150にCD−ROM154が装着され、ゲームプログラムの実行が開始されると、先ず、ゲーム項目選択画面(図28(a)参照)がゲーム表示部152に表示され、ゲーム項目選択処理(S501)が行われる。このS501では、ゲーム表示部152に表示されているカーソル170を、ゲームコントローラ153を操作することで移動させ、所望のゲーム項目を選択決定する。例えば、図28(b)に示すように、カーソル170をゲームコントローラ153で移動させ、ゲーム項目「NEWGAME」、「CONTINUE」、「PASSWORD」のいずれかを選択することができる。ゲーム項目選択処理(S501)終了後、S502に移行する。
【0161】
S502では、S501で選択決定されたゲーム項目がパスワード入力モード(即ち、「PASSWORD」)であるか否かについて判断する。パスワード入力モードである場合(S502:YES)には、S505に移行する。
一方、パスワード入力モードではない場合(S502:NO)には、S503に移行する。ここで、パスワード入力モードではない場合とは、図28に示すゲーム項目「NEWGAME」、「CONTINUE」を選択した場合である。この場合、S503でゲームを実行する。本実施形態の場合には、スロットマシンA〜Cの選択画面(図30(a)参照)がゲーム表示部152に表示され、所望のスロットマシンを選択することで、そのスロットマシンをシミュレートして遊ぶことができる。ここで、ゲーム項目「NEWGAME」は、このゲームを初期状態から遊ぶモードである。一方、ゲーム項目「CONTINUE」は、直前のゲームの状態を引き継いで、スロットマシンで遊ぶモードである。このとき、直前のゲームまでに取得したメダルのクレジット数を引き継いで、別のスロットマシンで遊ぶことができる。
S503において、ゲームが実行された後には、S504でゲームを終了するか否かについての判断がなされる。ゲームを終了する場合(S504:YES)には、そのままゲームを終了する。一方、ゲームを終了しない場合(S504:NO)には、S501に戻る。
【0162】
一方、S502において、パスワード入力モードが選択されていた場合(S502:YES)には、パスワード入力処理(S505)に移行する。このパスワード入力処理(505)に移行すると、ゲーム表示部152には、図29(a)に示す表示が行われる。図29(a)の中央部には、パスワード171を入力する入力欄が表示され、この入力欄にゲームコントローラ153を操作し、所定のパスワード171を入力していく。入力欄にパスワードを入力し、S506に移行する。
【0163】
S506においては、S505で入力されたパスワード171に対応する隠し要素があるか否かについての判断がなされる。パスワード171に対応する隠し要素がある場合(S506:YES)即ち、入力処理で入力されたパスワードが、図24(b)に示す「○×△○○□」である場合には、パスワード171に対応する隠し要素が存在する(S506:YES)と判断され、そのパスワード171に対応する隠し要素をゲームに反映させる(S507)。この場合における隠し要素は、通常選択することができないスロットマシンの機種(所謂、隠し機種)のことであり、この図30(b)に示すスロットマシンXを選択可能にし(S507)、S501へ戻る。
一方、パスワード171に対応する隠し要素が存在しない場合。即ち、図24(b)に示すパスワード以外が入力された場合には、図28(b)に示すようなエラー表示をゲーム表示部152に表示して(S508)、パスワード入力処理(S505)に戻る。
【0164】
このように、こうして、パスワード171を入力し、隠し要素の制限を解除した後にゲームを実行すると、図30(b)に示すように、パスワード未入力時(図30(a)参照)には選択することができなかったスロットマシンを選択可能になっており、この「スロットマシンX」で遊ぶことができるようになる。
【0165】
BB終了時に2次元コード表示領域24に表示される2次元コード30を介して、パスワード171を遊技者に教えることにより、ゲーム装置150で実行されるゲームプログラムにおいて、パスワード171を知らない遊技者が選択できないゲーム機能を使用可能にすることができる。これにより、遊技者に対して、ゲームプログラムをより深く遊ぶことができるという楽しみを提供することができる。
【0166】
以上、第1実施形態に係るパチスロ遊技装置1及びゲームシステムによれば、景品抽選の結果に係る抽選結果データとしてのURLをコード化した2次元コードが、携帯電話100のカメラ部101により撮像可能な態様で表示されるため(図11参照)、例えば、遊技者は、携帯電話100のカメラ部101により2次元コードを撮像し、携帯電話100によって2次元コードから生成される抽選結果データをサーバ130に送信することにより、抽選の結果に応じた景品データをサーバ130から取得することができる(図22参照)。
従って、遊技店にとってみれば、景品を取得するために必要な2次元コードをパチスロ遊技装置1に表示するため(図11参照)、集客力の向上を図ることができる一方、遊技機メーカにとってみれば、遊技店において同遊技機メーカのパチスロ遊技装置1に対する支持や愛着を抱かせることができるというように、遊技店と遊技機メーカとの双方にとってメリットのあるサービスを提供することが可能になる。また、店員の手間を増大させることなく、このようなサービスを提供することができるというメリットもある。
【0167】
更に、単にメダルを獲得するという楽しみ以外に、景品としてゲームプログラム用のパスワードデータを取得するという、規制の影響を受けない新たな楽しみを遊技者に与えることができるため、規制が強くなってパチスロ遊技装置1の射倖性が低下してもパチスロ遊技装置1に対する人気を維持することができ、パチスロ遊技装置1に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止することが可能になる。
更に、本発明に係るゲームシステムを構成するゲーム装置150で実行されるゲームプログラムにおいて、パスワード171を知らない遊技者が選択できないゲーム機能を使用可能にすることができる。即ち、パチスロ遊技装置1を深く楽しむことができるとともに、ゲームプログラムもより深く遊ぶことができるという、2つの楽しみを遊技者に提供することができる。
【0168】
また、携帯電話100は、本発明の携帯端末に相当するものである。この携帯電話100によれば、景品抽選の結果に係る抽選結果データをコード化した2次元コードを表示するパチスロ遊技装置1から、2次元コードを撮像し、得られた画像データをサーバ130に送信することが可能であり、サーバ130から抽選の結果に応じた景品データを取得することができる(図20〜図22参照)。従って、遊技店と遊技機メーカとの双方にとってメリットのあるサービスを提供することが可能になる。
以上説明した実施形態では、遊技機の抽選結果に応じて得られたゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報としてのコード情報が最終的に携帯電話100の液晶画面105にパスワード情報としてパスワード171が表示され、その表示されたパスワード情報をゲーム装置150のゲームコントローラ153を用いて手入力により入力する方法を採用しているがこれに限らず、携帯電話100にブルートゥース通信機能や光通信機能が存在し、ゲーム装置のこれらを受信する機能が備わっている場合には、携帯電話100から無線によってゲーム装置150にゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報を送信するようにすることもできる。また、携帯電話100にメモリカードスロットを具備する場合には、そのスロットにメモリカードを装着し、当該メモリカードにゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報を一旦記憶させ、ゲーム装置150でこのキー情報を読取って(間接的に入力することによって)利用するようにしても良い。
【0169】
[第2実施形態]
ここで、前記第1実施形態とは異なるゲームシステムを、第2実施形態として、説明する。前述した第1実施形態に係るゲームシステムにおいては、携帯電話100が、2次元コード変換プログラム133を有し、2次元コード30の認識、抽選結果データへの変換をおこなっていたが、第2実施形態に係るゲームシステムにおいては、携帯電話100は、2次元コード変換プログラム133を具備せず、サーバ130が、2次元コード変換プログラム133を備え、2次元コード30の認識、抽選結果データへの変換をおこなう場合について説明する。
【0170】
尚、第2実施形態に係るゲームシステムを構成するパチスロ遊技装置、携帯電話及びサーバの外観及び内部構成(図1〜図10、図15、図18〜図21参照)と、パチスロ遊技装置において実行される処理(図12〜図14、図16、図17参照)とについては、第1実施形態と同様であるから、ここでの説明は省略することとし、ここでは、携帯電話とサーバとにおいて実行される処理について説明することとする。以下においては、第1実施形態に係るゲームシステムの構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明することとする。
【0171】
図31は、第2実施形態に係るサービス提供システムを構成する携帯電話100とサーバ130とにおいて行われる処理を示すフローチャートである。
まず、S250において、携帯電話100が備える携帯電話CPU103は、操作部106を介して入力された指示に基づいて、撮像手段としてのカメラ部101を駆動させ、カメラ部101は、パチスロ遊技装置1の2次元コード表示領域24に表示された画面画像に含まれる2次元コード30を撮像する(図11参照)。
【0172】
その後、携帯電話CPU103は、操作部106を介して入力された指示、又は、予めサーバ130から送信されたアドレスを示すデータに基づいて、サーバ130内の所定のアドレス(例えば、遊技機メーカのサイトを示すURL)にアクセスし、携帯電話100のIDデータとともに、カメラ部101が2次元コード30を撮像した際に得られる画像データを、従来公知の通信規約(例えばFTP等)に基づいて、携帯電話通信装置102により、インターネットを介してサーバ130に送信する(S251)。
【0173】
一方、サーバ130が備えるサーバCPU135は、携帯電話100からインターネットを介して、画像データと携帯電話100のIDデータとを受信すると、上記画像データ及びIDデータをRAM134bに記憶させる(S350)。
次に、サーバCPU135は、2次元コード認識処理を行い(S351)、携帯電話100のカメラ部101(読取手段)が2次元コード(コード情報)を撮像した際に得られる画像データから2次元コードを認識し、この認識した2次元コードから抽選結果データへと変換する。尚、第2実施形態における2次元コード認識処理も、第1実施形態における2次元コード認識処理と同様であり、既に図23を用いて説明済であるから、ここでの説明は省略する。
【0174】
次に、サーバCPU135は、S301の2次元コード認識処理により得られた抽選結果データを、携帯電話100のIDデータと対応付けてRAM134bに記憶させる(S352)。
そして、サーバCPU135は、S301の2次元コード認識処理により得られた抽選結果データとしてのURLに応じたサイトを表すデータ(例えば、HTMLデータ等)と、このサイトに対応した景品データとを、データベース132から抽出する(S353)
その後、サーバCPU135は、サイトを表すデータと景品データとを、携帯電話100に送信する(S354)。
【0175】
携帯電話CPU103は、サーバ130よりサイトを表すデータと景品データとを受信すると、サーバ130から送信されたデータ(サイトを表すデータ及び景品データ)をメモリ104に記憶させる(S252)。そして、携帯電話CPU103は、液晶画面105に、上記データに基づいて、抽選結果データとしてのURLに応じたサイトを表示する(図24参照)。そして、遊技者は、操作部106を操作して所定の指示を入力することにより、景品データを取得することができる。
【0176】
以上、第2実施形態に係るゲームシステムによれば、第1実施形態と同様に、景品抽選の結果に係る抽選結果データをコード化した2次元コードがパチスロ遊技装置1に表示され、遊技者は、携帯電話100のカメラ部101により2次元コードを撮像し、得られた画像データをサーバ130へ送信することにより、抽選の結果に応じた景品データをサーバ130から取得することができる。
即ち、携帯電話100のメモリ104に、2次元コード変換プログラム133が格納されていない場合であっても、第2実施形態にかかるゲームシステムでは、景品データを取得することができる。
従って、遊技店にとってみれば、景品を取得するために必要な2次元コードをパチスロ遊技装置1に表示するため、集客力の向上を図ることができる一方、遊技機メーカにとってみれば、遊技店において同遊技機メーカのパチスロ遊技装置1に対する支持や愛着を抱かせることができるというように、遊技店と遊技機メーカとの双方にとってメリットのあるサービスを提供することが可能となる。また、店員の手間を増大させることなく、このようなサービスを提供することができるというメリットもある。
【0177】
更に、単にメダルを獲得するという楽しみ以外に、景品としてゲームプログラム用のパスワードデータを取得するという、規制の影響を受けない新たな楽しみを遊技者に与えることができるため、規制が強くなってパチスロ遊技装置1の射倖性が低下してもパチスロ遊技装置1に対する人気を維持することができ、パチスロ遊技装置1に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止することが可能になる。
また、ゲームプログラム用のパスワードデータを、景品データとして遊技者に取得させることができるため、ゲームプログラムメーカにとっては、パチスロ遊技装置1の遊技者に対する宣伝効果を有することになる。この結果、ゲームプログラムメーカも新規な客層を獲得する機会が得られるというメリットが生じる。
一方、遊技機メーカにとっても、ゲームプログラムのユーザが、更にゲームを楽しむために、パチスロ遊技装置1で遊技することになるため、新たな客層を獲得する機会を得ることができる。
【0178】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、上述した実施形態では、景品データとして、待受画像用の画像データ、着メロ用の音楽データ、ゲーム用パスワードデータとが用いられていたが、本発明における景品データは、この例に限定されるものではない。景品データとして、例えば、景品に応募するための個人情報(例えば、氏名、住所等)を入力するためのフォームを表すデータ等を携帯端末に送信することとしてもよい。この場合、上記フォームに所定の個人情報を入力してサーバに送信することにより、遊技者は、上記景品を宅配等により取得することができる。このようにした場合、景品として有体物を採用することが可能になる。
【0179】
更に、本実施形態においては、ゲーム装置150で実行されるゲームプログラムは、パチスロ遊技装置1のようなスロットマシンを実際のものと同様にシミュレートして遊ぶゲームプログラムであり、パスワード171は、通常使用不能なスロットマシンを隠し機種として使用可能にするものであったが、ゲームプログラム及びパスワード171の内容はこれに限定されるものではない。
例えば、前記第1実施形態、第2実施形態と同じく、パチスロ遊技装置1をシミュレートするゲームプログラムにおいて、パスワード171の入力によって、遊技者の所持するメダル数が増大するものであっても良いし、ゲーム表示部152でのパチスロ遊技装置の図柄の変動速度を変化させる機能を使用可能にするものであってもよい。
【0180】
そして、本実施形態では、スロットマシンを実際のものと同様にシミュレートして遊ぶゲームプログラムであったが、スロットマシンをシミュレートするゲームプログラムである必要はなく、所謂、ロールプレイングゲームやアクションゲーム及びパズルゲーム等の様々なゲームであっても良い。
この場合、2次元コード30から取得可能なパスワード171は、ゲームプログラムを遊技者の優位に進行させることができるアイテムのデータであっても良い。例えば、ロールプレイングゲームやアクションゲーム等では、強力な武器や防具などを使用可能にしてもよい。また、パズルゲームであるならば、更に難易度を高く変更する機能を使用可能にしたり、逆に現状のパズルゲームに対してヒントを提供するヒント機能を使用可能にしたりするように構成しても良い。
【0181】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0182】
【図1】本実施形態に係るゲームシステムを模式的に示す説明図である。
【図2】本実施形態に係る遊技機(パチスロ遊技装置)の外観斜視図である。
【図3】遊技機のパネル表示部、液晶表示部及び固定表示部を拡大して示す説明図である。
【図4】遊技機の各リールの外周面に描かれる図柄列の例を示す説明図である。
【図5】各遊技状態における入賞図柄組合せと入賞役及びメダルの払出枚数の関係を示す配当表である。
【図6】本実施形態に係る遊技機の主制御回路のブロック図である。
【図7】本実施形態に係る遊技機の副制御回路のブロック図である。
【図8】スタートコマンド及びボーナス遊技状態変更指示コマンドを示す説明図である。
【図9】入賞コマンド、遊技メダル投入コマンド及び表示制御コマンドを示す説明図である。
【図10】確率抽選テーブルの一例を示す説明図であり、図10(A)は、一般遊技状態において使用される確率抽選テーブル、図10(B)は、BB中一般遊技状態において使用される確率抽選テーブルである。
【図11】携帯電話による2次元コードの取得に関する説明図である。
【図12】本実施形態に係る遊技機の主制御回路におけるCPUの制御動作プログラムのフローチャートである。
【図13】本実施形態に係る遊技機の主制御回路におけるCPUの制御動作プログラムのフローチャートである。
【図14】本実施形態に係る遊技機の副制御回路におけるコマンド受信処理のフローチャートである。
【図15】景品抽選処理に用いられる景品抽選テーブルの一例を示す説明図である。
【図16】本実施形態に係る遊技機の副制御回路におけるエンコード処理のフローチャートである。
【図17】本実施形態に係る遊技機の副制御回路における表示制御処理のフローチャートである。
【図18】本実施形態に係るゲームシステムを構成する携帯電話の外観斜視図である。
【図19】本実施形態に係るゲームシステムを構成する携帯電話を折り畳んだ状態の外観斜視図である。
【図20】携帯電話の制御系を示すブロック図である。
【図21】本実施形態に係るゲームシステムを構成するサーバのブロック図である。
【図22】第1実施形態に係るゲームシステムにおいて、携帯電話とサーバとの間で行われる処理を示すフローチャートである。
【図23】2次元コード認識処理のフローチャートである。
【図24】本実施形態に係るゲームシステムの説明図である。図24(a)は、景品データとして待受画像が当選した場合を示し、図24(b)は、景品データとしてパスワードデータが当選した場合を示す。
【図25】本実施形態に係るゲームシステムを構成するゲーム装置の外観斜視図である。
【図26】ゲーム装置の制御系を示すブロック図である。
【図27】ゲーム装置で実行されるゲームプログラムのフローチャートである。
【図28】ゲームプログラムを実行した際のゲーム表示部の表示態様を示した説明図(1)である。
【図29】ゲームプログラムを実行した際のゲーム表示部の表示態様を示した説明図(2)である。
【図30】ゲームプログラムを実行した際のゲーム表示部の表示態様を示した説明図(3)である。
【図31】第2実施形態に係るゲームシステムにおいて、携帯電話とサーバとの間で行われる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0183】
1 遊技機
3L、3C、3R リール
10 スタートレバー
11L、11C、11R 停止ボタン
24 2次元コード表示領域
30 2次元コード
31 液晶表示装置
41 CPU
42 ROM
43 RAM
100 携帯電話
101 カメラ部
102 携帯電話通信装置
103 携帯電話CPU
104 メモリ
105 液晶画面
106 操作部
130 サーバ
131 サーバ通信装置
132 データベース
134 サーバ記憶装置
150 ゲーム装置
151 ゲーム装置制御回路
152 ゲーム表示部
153 ゲームコントローラ
154 CD−ROM
157 CD−ROM読取装置
164 ゲーム装置CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からゲーム関連情報を入力可能なインターフェイスを備え、当該インターフェイスにより入力されたゲーム関連情報に応じて、ゲームプログラムに基づくゲームを進行するゲーム装置と、
表示手段及び抽選手段とを有し、当該抽選手段による抽選結果に応じて遊技状態を変化させる遊技状態変化手段とを具備する遊技機とからなるゲームシステムに利用可能な遊技機であって、
前記遊技機の表示手段には、前記遊技状態変化手段により変化した遊技状態に応じて、外部の読取手段によって読取可能な前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報としてのコード情報を表示するコード情報表示手段を有することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記請求項1に記載する遊技機と、
前記遊技機のコード情報表示手段に表示されたコード情報を読み取る読取手段と、当該読取手段で読取ったコード情報を解析して変換するコード情報変換手段と、当該コード変換手段で得られる情報をサーバに対して送信する送信手段と、この情報から得られるデータをサーバから受信する受信手段と、前記読取手段により読み取られたコード情報や前記受信手段で受信したコード情報から得られる情報を表示可能な表示手段と、を有する携帯端末と、
前記コード変換手段で得られる情報を携帯端末から受信する受信手段と、この受信手段で受信した情報に応じて、前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報を前記携帯端末に送信する送信手段とを有するサーバと、
外部から前記ゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報を入力可能なインターフェイスを備え、当該インターフェイスにより入力されたゲーム関連情報又はキー情報に応じて、ゲームプログラムに基づくゲームを進行するゲーム装置とからなることを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載するゲーム装置で実行されるゲームプログラムであって、
前記遊技機のコード情報表示手段に表示されたコード情報から得られるゲーム関連情報又はキー情報を入力する入力ステップと、
入力されたゲーム関連情報又は該ゲーム関連情報を得るためのキー情報に基づいて、ゲームの状況を変更するゲーム状況変更ステップとを有することを特徴とするゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2006−61568(P2006−61568A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250244(P2004−250244)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】