説明

5−アルキルオキシ−インドリン−2−オン誘導体、これらの調製およびV2バソプレシン受容体の選択的リガンドとしての治療におけるこれらの応用

本発明は、式(I)の化合物:


[式中、Rは、(C−C)アルキル、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル、シクロプロピルまたは−CH−シクロプロピル、(C−C)アルケニルまたは(C−C)アルキニルであり;Rは、H、(C−C)アルキル、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル、ヒドロキシ−(C−C)アルキル、−(CH−(C−C)シクロアルキルであり;Zは、Hまたはハロゲン、(C−C)アルキル、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、モノまたはポリフルオロ−(poIy[IuOrO−)(C−C)アルコキシ、場合によって置換されたシクロプロピルまたは−CH−シクロプロピルであり;Zは、ハロゲン原子またはTW基を表し、Tは−(CH−基であり、Wは、H、(C−C)アルキル、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキルまたは場合により置換されたシクロプロピルの1つまたは複数であり、またはWは−C(O)OR19であり、またはWは−C(O)NRであり、またはWは−NRC(O)R基であり、またはWは−NR1011であり、またはWは−OR12基であり;Rは、(C−C)アルキル、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル、OH、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルケニル、ニトロ、COORCl、ベンジルオキシであり、またはRは−C(O)NR1314であり、またはRは−NR1516であり、またはRは−NR17C(O)R18であり;RおよびRは、Hまたは、ハロゲン、(C−C)アルキル、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシまたはモノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルコキシであり;m=0、1または2;n=0または1]に関し、前記化合物は、シス/トランス異性体、またはこれらの混合物の形態の、これらの塩基、水和物、溶媒和状態である。本発明は、さらに、式(I)の化合物の調製方法および治療におけるそれらの使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、5−アルキルオキシ−インドリン−2−オンの誘導体、これらの作製方法、およびこれらの治療的応用に関する。これらの新規な誘導体は、バソプレシンのV受容体(「V受容体」)に対する親和性および選択性を有し、したがって、医薬組成物の有効成分を構成できる。
【背景技術】
【0002】
バソプレシン(V)は、その抗利尿作用および動脈圧の制御における作用により知られているホルモンである。これは、何種類かの受容体:V(V1a、V1bまたはV)、Vを刺激する。
【0003】
オキシトシン(OXT)は、バソプレシンのペプチド構造と類似のペプチド構造を有する。
【0004】
(V1a、V1b)、VおよびOXTの受容体は、共通の組織および器官に局在する(Jard S.他、「Vasopressin and oxytoxin receptors: an overview in progress」、Endocrinology、Himura H.およびShizume K編、または:Pharmacol.Rev.、1991 43(1)、73−108頁)。
【0005】
国際公開2006/100080、国際公開2006/072458、国際公開2005/030755、国際公開2006/005609、欧州特許0 636 608、国際公開95/18105、国際公開03/008407、国際公開93/15051または国際公開97/15556などの、いくつかの文献は、バソプレシン受容体および/またはオキシトシン受容体に対して親和性を保有する一連の非ペプチド化合物を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2006/100080号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2006/072458号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2005/030755号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2006/005609号パンフレット
【特許文献5】欧州特許第0 636 608号明細書
【特許文献6】国際公開第95/18105号パンフレット
【特許文献7】国際公開第03/008407号パンフレット
【特許文献8】国際公開第93/15051号パンフレット
【特許文献9】国際公開第97/15556号パンフレット
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Jard S.他、「Vasopressin and oxytoxin receptors: an overview in progress」Endocrinology、Himura H.およびShizume K編
【非特許文献2】Pharmacol.Rev.、1991 43(1)、73−108頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、優れた薬理学的特性を示すと同時に、Vバソプレシン受容体に対する強力な選択性を有する新規な化合物を見出すことである。本発明に従った化合物は、優れた代謝安定性を著しく示し、医薬品としての使用に特に適している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明者らは、Vバソプレシン受容体に対する親和性および選択性を有する化合物の、新規なファミリーを開発した。これらの新規な化合物は、Vバソプレシン受容体の結合の強力なアンタゴニストである。さらに、本発明に従った式(I)の化合物は、特にヒトの肝ミクロソームにおいて優れた代謝安定性を示し、それ故に、医薬品としての使用に関するこれらの化合物の有利性が裏付けられる。
【0010】
本発明は、以下の一般式(I)
【0011】
【化1】

[式中、
は、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−シクロプロピル基を表し、
または、Rは、(C−C)アルケニル基または(C−C)アルキニル基を表し、
は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、ヒドロキシ−(C−C)アルキル基、−(CH−(C−C)シクロアルキル基を表し、
は、水素原子またはハロゲン原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルコキシ基、−(CH−シクロプロピル基を表し、前記シクロプロピル基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換されており、
は、ハロゲン原子またはTW基を表し、Tは−(CH−基を表し、Wは、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基または非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換されたシクロプロピル基を表し、
または、Wは、−C(O)NR基を表し、RおよびRは、互いに独立して、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−(C−C)シクロアルキル基を表し、前記シクロアルキル基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子、ヒドロキシルまたはNRR’基によって置換されており、
または、RおよびRは、互いに独立して、−(CHピロリジニル、−(CH−ピペリジル、−(CHピリジルの各基を表し、前記ピロリジニル、ピペリジルおよびピリジルの各基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のハロゲン原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ(C−C)アルキル基、ベンジルまたは−OR基によって置換されており、
または、RおよびRは、互いに独立して、−(CH−NR基を表し、
または、RおよびRは、互いに独立して、−(CHC(O)NR基を表し、
または、RおよびRは、互いに独立して、−(CH−OR基を表し、
または、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換であるまたは1つもしくは複数のフッ素原子、1つもしくは複数の(C−C)アルキル、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル、−NR’Rもしくは−ORの各基によって置換された単環式複素環を形成し、
または、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換であるまたは1つもしくは複数のフッ素原子、(C−C)アルキル、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル、−ORもしくは−NR’Rの各基によって置換された二環式複素環を形成し、
または、Wは−NRC(O)R基を表し、ここで、
は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基を表し、
は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−NR、−(CH−ピロリジニル、−(CH−ピペリジル、−(CH−ピリジルの各基を表し、前記ピロリジニル、ピペリジルまたはピリジルの各基は、非置換でありまたは1つもしくは複数の(C−C)アルキル、ハロゲン、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル、ベンジルの各基によって置換されており、
または、Wは、−NR1011基を表し、R10およびR11は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシル基、(C−C)アルキルまたはモノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキルの各基を表し、
または、R10およびR11は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換であるまたは1つもしくは複数の(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基またはオキソによって置換された単環式複素環を形成し、
または、Wは、−OR12基を表し、R12は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、ベンジルまたは−(CH−NR’R基を表し、
またはWは、−C(O)OR19基を表し、
は、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−OR、(C−C)アルケニル、ニトロ、COOR、ベンジルオキシの各基を表し、
または、Rは、−C(O)NR1314基を表し、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子、(C−C)アルキル基を表し、前記アルキル基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子、ヒドロキシル、NRR’基、(C−C)アルキルオキシカルボニルアミノ基、(C−C)アルキルオキシカルボニル基によって置換されており、またはR13およびR14は、互いに独立して、−(CH−(C−C)シクロアルキル基を表し、前記シクロアルキル基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換されており、
または、Rは−NR1516基を表し、R15およびR16は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシル基、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、非置換であるまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換された−(CH−(C−C)シクロアルキル基を表し、
または、R15およびR16は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、単環式複素環を形成し、
または、Rは−NR17C(O)R18基を表し、式中、
17は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基を表し、
18は、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−(C−C)シクロアルキル、−NR基、フェニル基を表し、前記フェニル基それ自体は、非置換でありまたは1つもしくは複数の(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基によって置換されており、
19は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CHNR基、−(CH−OR基、−(CH−ピロリジニル基または−(CH−ピペリジル基を表し、前記ピロリジニルおよびピペリジルの各基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基によって置換されており、
およびRは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシまたはモノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルコキシ基を表し、
およびRは、互いに独立して、
水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−シクロプロピル基を表し、前記シクロプロピルは、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換されており、
または、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、単環式複素環基を形成し、前記単環式複素環基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のヒドロキシル、(C−C)アルキル、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、モノもしくはポリフルオロ(C−C)アルコキシの各基または−NRR’基によって置換されており、
R’およびRは、互いに独立して、水素原子、(C−C)アルキル基またはモノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基を表し、
は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基またはベンジル基を表し、
およびRは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C−C)アルキル基またはモノもしくはポリハロゲン−(C−C)アルキル基を表し、
または、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換であるまたは1つもしくは複数のフッ素原子、1つもしくは複数の(C−C)アルキルまたはモノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基または−OR基によって置換された単環式複素環基を形成し、
・mは、値0、1または2を表し得、
・nは、値0または1を表し得、
・pは、値0、1、2または3を表し得、
・qは、値2、3、4または5を表し得、
・rは、値0、1、2、3または4を表し得、
・sは、値1、2または3を表し得る。]
の化合物に関する。
【0012】
一般式(I)の化合物は、互変異性体の形態を生じ得る。それ故に、本発明は、本発明の化合物のすべての互変異性型に関する。
【0013】
一般式(I)の化合物は、1つまたは複数の不斉炭素原子を有し得る。したがって、それらはエナンチオマーまたはジアステレオマーの形態であり得る。それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、およびラセミ混合物を含むそれらの混合物は、本発明の一部を形成する。
【0014】
一般式(I)の化合物は、二重結合または1つもしくは複数の飽和環を含み得る。したがって、それらは、シス/トランス異性体の形態であり得る。これらの異性体およびそれらの混合物は、本発明の一部を形成する。
【0015】
一般式(I)の化合物は、塩基または酸および付加塩として生じ得る。前記付加塩は本発明の一部を形成する。
【0016】
これらの塩は、医薬として許容し得る酸または塩基を用いて有利に調製され得るが、例えば、一般式(I)の化合物を精製または単離するために使用可能な他の酸または塩基の塩もまた、本発明の一部を形成する。
【0017】
一般式(I)の化合物は、水和物または溶媒和物の形態、すなわち、1つまたは複数の水分子または溶媒を伴う、または組み合わせた形態であり得る。前記水和物および溶媒和物もまた、本発明の一部を形成する。
【0018】
本発明によれば、アミンを担持する化合物のN−オキシドもまた、本発明の一部を形成する。
【0019】
本発明に従った、一般式(I)の化合物は、1つまたは複数の水素、炭素または、ハロゲン、特に塩素またはフッ素の原子が、それらの放射性同位体、例えば、水素を置き換えるためのトリチウム、炭素12を置き換えるための炭素14によって置き換えられている化合物もまた含む。前記標識化合物は、調査において、代謝または薬物動態の研究において、および受容体のリガンドとして生化学分析において有用である。
【0020】
本発明に従った、式(I)の化合物のプロドラッグもまた、本発明の一部を形成する。プロドラッグは、本発明者らは、インビボで本発明の化合物に代謝される化合物を意味する。プロドラッグの例は、特に、John B.Taylor(Vol.Ed):Comprehensive Medicinal Chemistry、Pergamon Press、1990、Vol.5、122−132頁およびC.Wermuth(編):The Practice of Medicinal Chemistry、Elsevier Academic Press、2003、561−585頁に記載されている。プロドラッグの例として、本発明者らは、−COO(C−C)アルキルエステル基、−OC(O)R基または1つもしくは2つの水素が(C−C)アルキル基によって置換されたアミノ基が、それぞれ、−COOHであるカルボン酸基、−OHであるアルコール基または1級アミン基である−NH2を含む、本発明に従った化合物(I)のプロドラッグである化合物を挙げることができる。さらに、(I)に従った本発明の化合物は、それ自体が、(I)に従った本発明の他の化合物のプロドラッグとして、インビボで作用する。例として、本発明者らは、アミノカルボニル基の−C(O)NRを挙げることができ、RおよびRは、あらかじめ定義されており、−COOH基を有する本発明に従った化合物(I)をもたらし得る。
【0021】
本発明の範囲内において、
−tおよびzが1から6の値をとり得るC−Cは、tからzの炭素原子を有し得る炭素鎖を表す、例えば、C1−6は1から6個の炭素原子を有し得る炭素鎖を表し、または
−Cは、1から3個の炭素原子を有し得る炭素鎖を表し;
−または、xおよびyが3から6の値をとり得るC−Cは、xからy個までの炭素原子を有し得る飽和炭素環を表し、例えば、C3−6は3から6個の炭素原子を有し得る飽和炭素環を表し;
−アルキルは、直鎖または分枝の飽和脂肪族基を表し、例えば、C−Cアルキル基は、1から6個の炭素原子の直鎖または分枝の炭素鎖、すなわち、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、secブチル、tertブチル、ペンチルを表し;
−アルケニル基は、直鎖または分枝の、例えば、1つまたは2つのエチレン性不飽和結合を含む、モノまたはポリ不飽和脂肪族基を表す。例えば、C−Cアルケニル基は、エテニル、プロペニルなどを表し得;
−アルキニル基は、直鎖または分枝の、例えば、1つまたは2つのアセチレン性不飽和結合を含む、モノまたはポリ不飽和脂肪族基を表す。例えば、C−Cアルキニル基は、エチニル、プロピニルなどを表し得;
−アルコキシは、直鎖または分枝の、飽和脂肪族鎖を有するアルキルオキシ基を表し;
−ハロゲン原子:フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の原子;
−ポリフルオロアルキル基:1つまたは複数の水素原子が、それぞれフッ素原子によって置換された、あらかじめ定義されているようなアルキル基。例として、本発明者らは、3個の水素原子が3個のフッ素原子によって置換されているトリフルオロメチル基(−CF)を挙げることができる。
−ポリフルオロアルコキシ基:1つまたは複数の水素原子が、それぞれフッ素原子によって置換された、あらかじめ定義されているようなアルコキシ基。例として、本発明者らは、3個の水素原子が3個のフッ素原子によって置換されているトリフルオロメトキシ基(−OCF)を挙げることができる。
−単環式複素環基:1つまたは複数個の、窒素、酸素またはイオウ原子などのヘテロ原子を有する5から7員環の飽和単環基。例として、本発明者らは、ピロリジニル、ジヒドロピロリジニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、チオモルホリン、アゼピニル、ホモモルホリニル、ホモピペラジニルの各基を挙げることができる。
−二環式複素環:1つまたは複数個の、窒素、酸素またはイオウ原子などのヘテロ原子を含み、前記構造が2つの飽和したまたは部分的に不飽和の環状の基を含み、縮合(すなわち、前記の基が、共通の結合を有する。)または架橋(すなわち、二環構造の少なくとも2個の原子が、単結合または1から4個の炭素原子を有する炭素鎖によって結合されている。)されており、6から18員環を有し得る二環構造。
【0022】
飽和縮合二環式複素環の例として、本発明者らは、オクタヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロール基を挙げることができる。
【0023】
【化2】

飽和架橋二環式複素環の例として、本発明者らは、2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン基を挙げることができる。
【0024】
【化3】

【0025】
本発明はさらに、一般式(I)の化合物の調製方法に関する。
【0026】
それ故に、本発明の化合物は以下のスキームに示された方法によって調製でき、これらの操作条件は当業者にとって従来のものである。
【0027】
保護基、PGは、影響を及ぼすと思われる化学反応の間に、機能または位置の反応性を防ぐことができ、当業者によって公知の方法に従った開裂の後で分子を修復する基を意味する。
【0028】
アミンまたはアルコールの一時的な保護基は、Protective Groups in Organic Synthesis、Greene T.W.およびWuts P.G.M.編、Wiley Intersciences 1999 およびProtecting Groups、Kocienski P.J.、1994、Georg Thieme Verlagに記載されたものなどの保護基を意味する。
【0029】
本発明者らは、例えば、アミンの一時的保護基:ベンジル、カルバメート(酸性環境において開裂し得るtert−ブチルオキシカルボニル基、水素化分解によって開裂し得るベンジルオキシカルボニル基など)、カルボン酸の一時的保護基:アルキルエステル(塩基性または酸性の媒体において加水分解可能なメチルまたはエチル、tertブチルなど)および水素化分解可能なベンジルエステル、テトラヒドロピラニル、メチルオキシメチルまたはメチルエトキシメチル、tert−ブチルおよびベンジルエーテルなどのアルコールまたはフェノールの一時的保護基、直鎖または環状のアセタール例えば、1,3−ジオキサン−2−イルまたは1,3−ジオキソラン−2−イルなどのカルボニル化誘導体の一時的保護基が挙げられ、また、上に引用した「Protective Groups」に記載された、周知の一般的方法を参照できる。
【0030】
当業者は、適切な保護基を選択できる。式(I)の化合物は、1つまたは複数の他の段階においてその次に発生する、他の機能の前駆体である基を含み得る。
【0031】
離脱基は、これ以降、不均一な結合を裂くことによって、容易に開裂できる基を意味し、本発明者らは、例えば、ハロゲン(I、Br、Cl、F)またはメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフレート、アセテートなどの活性化ヒドロキシル基を挙げることができる。離脱基の例、ならびにこれらの調製に関する参照は、「March’s Advanced Organic Chemistry」、J.March、第5版、Wiley Interscience、449頁に与えられている。
【0032】
前駆体基は、これ以降、1つまたは複数の段階において、当業者に公知の化学反応によって別の基に変換され得る任意の基を意味する。
【0033】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、Rが(C−C)アルキル基、特にメチルを表し、他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りである、一般式(I)の化合物の第1のグループを挙げることができる。
【0034】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、Rが(C−C)アルキル基、特にメチルを表し、Rが(C−C)アルキル基を表し、他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りである、一般式(I)の化合物の第2のグループを挙げることができる。
【0035】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、Rがメチル基を表し、Rが(C−C)アルキル基、より具体的にはエチルを表し、他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りである、一般式(I)の化合物の第3のグループを挙げることができる。
【0036】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、Zがハロゲン原子、より具体的にはフッ素原子または塩素原子を表し、他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りである、一般式(I)の化合物の第4のグループを挙げることができる。
【0037】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、ZがTW基を表し、Tが、nが0に等しい−(CH)nの基を表し、Wが、
−C(O)OR19基、
−C(O)NR基、
を表し、R19、RおよびRならびに他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りである、一般式(I)の化合物の第5のグループを挙げることができる。
【0038】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、Zが2位にある、一般式(I)の化合物の第6のグループを挙げることができる。
【0039】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、Zが2位にあり、Zが5位にある、一般式(I)の化合物の第7のグループを挙げることができる。
【0040】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、Rが−C(O)NR1314基を表し、R13、R14および他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りである、一般式(I)の化合物の第8のグループを挙げることができる。
【0041】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、ZがTW基を表し、Tが、nが0に等しい−(CH)nの基を表し、Wが、−OR12基を表し、R12が水素原子を表す、一般式(I)の化合物の第9のグループを挙げることができる。
【0042】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、Zが2位にあり、Zがハロゲンを表す、一般式(I)の化合物の第10のグループを挙げることができる。
【0043】
本発明に従った化合物の中で、本発明者らは、以下の化合物を挙げることができる:
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例2)
N−tert−ブチル−4−[3−(2−フルオロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例6)
メチル 3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート(実施例9)
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例12)
N−シクロペンチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例13)
N−tert−ブチル−3−メトキシ−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例15)
N−tert−ブチル−3−メトキシ−4−[3−(2−フルオロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例16)
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート(実施例19)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−エチルベンズアミド(実施例21)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(実施例22)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(3−ジメチルアミノプロピル)ベンズアミド(実施例25)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンズアミド(実施例28)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−ピロリジン−1−イルエチル)ベンズアミド(実施例29)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−ジエチルアミノエチル)ベンズアミド(実施例33)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)ベンズアミド(実施例36)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]ベンズアミド(実施例37)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル]ベンズアミド(実施例40)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(R)−ピロリジン−3−イルベンズアミド(実施例43)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−ピペリジン−4−イルベンズアミド(実施例44)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−2−アミノエチルベンズアミド(実施例47)
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジ−ヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート(実施例48)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンズアミド(実施例51)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−ジエチルアミノエチル)ベンズアミド(実施例53)
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(3−ジメチルアミノプロピオニルアミノ)フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル}−3−メトキシベンズアミド(実施例58)
1−メチルピペリジン−4−カルボン酸 {3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロフェニル}−アミド(実施例62)
N−(2−フルオロ−1,1−ジメチルエチル)−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例66)
4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)ベンズアミド(実施例72)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)エチル]ベンズアミド(実施例79)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−2,2,2−トリフルオロエチルベンズアミド(実施例80)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−2−ヒドロキシエチルベンズアミド(実施例83)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−シクロペンチルベンズアミド(実施例87)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[trans−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)]ベンズアミド(実施例88)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[trans−(4−ジメチルアミノシクロヘキシル)]ベンズアミド(実施例90)
N−tert−ブチル−4−[3−メチル−3−フェニル−5−エトキシ−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−ベンズアミド(実施例98)
N−tert−ブチル−3−メトキシ−4−[3−メチル−3−フェニル−5−エトキシ−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例99)
N−tert−ブチル−4−[3−メチル−3−(2−フルオロフェニル)−5−エトキシ−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例101)
N−tert−ブチル−4−[3−メチル−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−5−エトキシ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例125)。
【0044】
一実施形態によれば、一般式(I)の化合物は、以下のスキーム1に従って得ることができる。
【0045】
【化4】

【0046】
スキーム1によれば、式(I)の化合物は、式(II)の化合物と、式(III)の化合物との反応によって得ることができる。式(II)の化合物において、Xはハロゲン原子を表し、R’、R’およびR’の基は、それぞれ互いに独立して、式(I)の化合物に関して定義された通りのR、RおよびRの基またはR、RおよびRの基の前駆体基を表す。式(III)の化合物において、R’、R’、Z’およびZ’の基は、それぞれ互いに独立して、式(I)の化合物に関して定義された通りのR、R、ZおよびZの基またはR、R、ZおよびZの基の前駆体基を表す。R’、R’、R’、R’、R’、Z’およびZ’の基が、それぞれ式(I)の化合物に関して定義された通りのR、R、R、R、R、ZおよびZの基を表す場合、式(I)の化合物は、式(II)の化合物と、式(III)の化合物との反応によって、直接得ることができる。または、R’、R’、R’、R’、R’、Z’およびZ’の基の少なくとも1つが、それぞれ式(I)に関して定義された通りであるR、R、R、R、R、ZおよびZの基の前駆体基を表す場合、式(I)の化合物は、式(I’)の化合物を介して、間接的に得ることができる。
【0047】
式(II)の化合物の式(III)の化合物への付加は、金属水素化物、例えば、水素化ナトリウムまたはアルカリアルコレート、例えばカリウムtert−ブチレートの存在下で、−40℃と25℃の間の温度において、テトラヒドロフラン(THF)などの無水溶媒中で、実施される。
【0048】
式(I’)の化合物はまた、式(I)の化合物もまた表す。
【0049】
前駆体基、R’、R’、Z’、Z’、R’、R’およびR’の、定義された通りであるR、R、Z、Z、R、RおよびRの基への変換は、それぞれ互いに独立して、例えばアルキル化、アシル化、酸化または還元の反応による、当業者に周知の、一般的な従来の技術に従って達成される。
【0050】
式(II)の化合物は市販されており、公知であり、または当業者に公知の方法に従って調製される。本発明者らは、文献の国際公開98/25901(20頁、25から34行および21頁、1から20行)に記載されている方法を、特に参照できる。
【0051】
本発明において、R’が、−C(O)OR基または−C(O)NR1314基を表す式(II)の化合物は、それぞれアルコール、H−ORまたはアミン、H−NR1314と、Xが塩素原子を表し、R’が−C(O)Clの基を表す、式(II)の化合物との化学選択反応によってもまた調製可能である。これは、温度−30℃から0℃の間において、エーテルなどの低極性の無水溶媒または塩素化溶媒、例えばジクロロメタン中で実施される。
【0052】
式(III)の化合物は、以下のスキーム2に従って調製できる。
【0053】
【化5】

【0054】
スキーム2によれば、式(III)の化合物は、R’、Z’およびZ’が式(III)の化合物に関して定義された通りである式(IV)の化合物の、アルカリアルコレート、例えばカリウムtert−ブチレートなどの塩基の存在下での、R’が、式(III)の化合物に関して定義された通りであり、Zが、ヨウ素または臭素などの離脱基、またはメシレートまたはトシレートなどのスルホン酸塩を表す誘導体R’−Zとの、DMFまたはTHFなどの無水溶媒中での、温度−40℃から20の間における反応によって調製できる。
【0055】
または、式(III)の化合物は、以下のスキーム3に従って得ることができる(Ph=フェニル)。
【0056】
【化6】

【0057】
スキーム3によれば、式(III)の化合物は、R’、R’、Z’およびZ’が式(III)の化合物に関して定義された通りであり、R”が(C−C)アルキル基を表す、式(VI)の化合物から、式(VI)の化合物によって実施されるニトロ基の還元の間にインサイツで発生する、R’、R’、Z’およびZ’が式(III)の化合物に関して定義された通りであり、R’’が(C−C)アルキル基を表す、式(VI’)のアミンの環化によって得ることができる。これは、酸性環境において金属の、酢酸などの酸性環境におけるスズ、または鉄などの存在下で、温度30℃から100℃の間で実施される。
【0058】
式(IV)の化合物は、以下のスキーム4に従って得ることができる。
【0059】
【化7】

【0060】
スキーム4によれば、式(IV)の化合物は、Tetrahedron Letters 1996、52(20)、7003−7012頁またはBioorganic and Medicinal Chemistry Letters 1997、7(10)、1255−1260頁に記載された方法と同様に、酸性環境下で、塩化スズを反応させることによる、3−ヒドロキシ−インドリン−2−オンに由来する化合物の還元によって得ることができる。R’、Z’およびZ’は、式(III)の化合物に関して定義された通りである。
【0061】
3−ヒドロキシ−インドリン−2−オンの誘導体は公知であり、または市販されているもしくは公知であるイサチンから、例えば、Biorg.Med.Lett.7(10);1997;1255頁に従った、有機リチウムまたは有機マグネシウムの化合物などの有機金属の誘導体との反応によって調製される。
【0062】
式(IV)の化合物は、特に、文献の国際公開第01/74775号パンフレット(19頁、16行目から25行目および20頁、1、2行目)に記載された方法によってもまた、得ることができる。本発明者らは、例えば、Tetrahedron 1986;42(15)、4267−4272頁に記載されたブラナー反応、J.Org.Chem.1968年、33(4)、1640−1643頁に記載されたマンデルアミド誘導体の環化の反応、J.Chem.Soc.Perkin Trans.、1986、1、349−360頁に記載されたギ酸の存在下での環化反応およびJ.Am.Chem.Soc.、1985、107(2)、435−443頁に従った環化反応を挙げることができる。
【0063】
式(IV)の化合物は、以下のスキーム5に従ってもまた、調製され得る。
【0064】
【化8】

【0065】
スキーム5によれば、本発明者らは、R’、Z’およびZ’が式(III)の化合物に関して定義された通りである式(VI)の化合物を、R’、Z’およびZ’が式(III)の化合物に関して定義された通りであり、R”が(C−C)アルキルを表す、式(V)の化合物によって実施されるニトロ基の還元の間にインサイツで発生する、R’、Z’およびZ’が式(III)の化合物に関して定義された通りであり、R”が(C−C)アルキルを表すアミン(V’)の環化によってもまた得ることができる。これは、酸性環境において金属の、酢酸などの酸性環境におけるスズ、または鉄などの存在下で、温度30℃から100℃の間で実施される。
【0066】
式(V)の化合物は、以下のスキーム6に従って調製され得る。
【0067】
【化9】

【0068】
スキーム6によれば、R’、Z’およびZ’が一般式(III)の化合物に関して定義された通りであり、R”が(C−C)アルキル基を表す式(V)の化合物は、R’が式(III)の化合物に関して定義された通りである式(VIII)の窒素含有オルトハロゲノ化合物、好ましくはオルトフルオロ化合物を、例えば、アルカリアルコレート、カリウムtert−ブチレートまたは水素化ナトリウムなどの強塩基の作用によって、DMFなどの無水溶媒中で調製された、Z’およびZ’が式(III)の化合物に関して定義された通りであり、R”が(C−C)アルキル基を表す、式(VII)の誘導体のアニオンと、芳香族求核置換反応させることによって得ることができる。
【0069】
式(VI)の化合物は、以下のスキーム7に従って調製され得る。
【0070】
【化10】

【0071】
スキーム7によれば、本発明者らは、R’、Z’、Z’、R’が式(III)の化合物に関して定義された通りであり、R”が(C−C)アルキル基を表す式(VI)の化合物を、スキーム6に関してあらかじめ定義された通りである式(V)の化合物の、水素化ナトリウムなどの塩基の存在下で、例えば、R’が式(III)の化合物に関して定義された通りであり、Zが、ヨウ素または臭素などの離脱基、またはメシレートまたはトシレートなどのスルホン酸塩を表す誘導体R’−Zとの、DMFまたはTHFなどの無水溶媒中での、温度−40℃から20℃の間におけるアルキル化によって得る。
【0072】
式(V)の化合物を単離するのではなく、これらをインサイツで先に定義された通りの誘導体R’−Zとし、式(VI)の化合物を得ることが好ましい。
【0073】
式(VII)および(VIII)の化合物は、市販されており、公知でありまたは当業者に周知の方法に従って調製される。
【0074】
アミンを担持した化合物のN−オキシドは、当業者に公知の方法に従って、アミンと、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、過ギ酸、過安息香酸などの有機過酸または3−クロロ過安息香酸などのそれらの誘導体との反応によって、温度0℃から90℃の間において、好ましくは50℃より低い温度において調製される。
【0075】
一般的合成スキーム1から7において、出発物質および試薬は、それらの調製方法が記載されていない場合、市販されており、もしくは文献に記載されており、または文献に記載された方法または当業者に公知である方法に従って調製され得る。
【0076】
本発明の化合物の純粋なエナンチオマーは、エナンチオマー的に純粋な前駆体からまたはキラル相クロマトグラフィーによって、または化合物が酸機能またはアミンを担持する場合、化合物(I)と、それぞれキラルアミンまたはキラル酸との反応により得られるジアステレオマーの塩の選択的結晶化によって調製できる。
【0077】
以下の調製および実施例は、本発明に従った特定の化合物の調製を記載する。これらの調製および実施例は、限定されるものではなく、単に本発明を例示することを意図するものである。
【0078】
以下に示す調製および実施例において、
−質量スペクトルは、Platform LCZ(WATERS)型またはZQ4000(WATERS)型の四重極質量分析計を、陽イオンエレクトロスプレーイオン化モードで使用して記録する。
−NMR(核磁気共鳴)スペクトルは、Fourier transform spectrometer(BRUKER)を、温度300°Kにおいて使用して記録する(交換可能なプロトンは、記録せず)。
−s=一重線、
−m=多重線、
−t=三重線、
−q=四重線、
−DMSO−d=重水素化ジメチルスルホキシド、
−CDCl=重水素化クロロホルム、
−m.p.=Koflerベンチにおいて測定された融点(℃)、
−b.p.=沸点(℃)、
−旋光性[α]D/20は、標準的条件においてPERKIN−ELME241偏光計で、温度20℃において測定され、濃度cは、溶液100ml当たりの溶質のgで表現される。
【0079】
溶媒の混合物は、体積比率で定量化される。
【0080】
微量分析およびNMRスペクトルにより、上に示した例に従って得られた化合物の構造が確認される。
【0081】
調製(式(III)の化合物)
調製1:
3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
A)2−フルオロ−4−エトキシ−ニトロベンゼンの調製
229gの炭酸セシウムおよびその次に65mlのヨードエタンを、100gの3−フルオロ−4−ニトロフェノールの、2.5Lのアセトニトリル中溶液にゆっくりと加える。50℃において24時間撹拌後、2.4Lの水および2.4Lの酢酸エチルを用いて処理する。デカント後、1Lの酢酸エチルを用いて、水相を再度抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物質をペンタンに溶解させ、ろ過し、乾燥させる。期待した生成物が、粉末の形態で得られる。
m.p.=48℃
【0082】
B)2−(2−クロロ−フェニル)−2−(5−エトキシ−2−ニトロ−フェニル)−メチルプロピオネート
0℃において、16.15gの2−フルオロ−4−エトキシ−ニトロベンゼンおよび16.2gのメチル2−クロロフェニルアセテート混合物の、200mlのジメチルホルムアミド中溶液を、170mlのジメチルホルムアミドに懸濁された、10.5gの水素化ナトリウムの、油中60%液に滴下する。反応混合物を3時間撹拌し、温度を室温にもどす。反応混合物を0℃に冷却し、その次に16.40mlのヨードメタンを加える。反応混合物を室温において一晩撹拌する。17mlのメタノールおよび500mlの重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を加え、1000mlの酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を、500mlの重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を用いて3回、その次に500mlの塩化ナトリウム溶液を用いて3回洗浄する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、その次に減圧下で溶媒を蒸発させる。このようにして得られた残留物質を、50mlの2−プロパノールに取り、一晩撹拌し、ろ過し、ペンタンを用いてすすぎ、50℃において真空下で乾燥させる。
m.p.=89℃
【0083】
C)3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
19.9gの鉄、その次に28.5mlの酢酸を、25.9gの2−(2−クロロ−フェニル)−2−(5−エトキシ−2−ニトロ−フェニル)−メチルプロピオネートの、260mlのエタノール中懸濁液に加える。反応混合物を、撹拌しながら還流下で2時間加熱する。溶媒を、減圧下で一部蒸発させ、その次に、250mlの重炭酸ナトリウムの飽和水溶液および600mlの酢酸エチルを加える。反応混合物を室温で1時間撹拌し、その次にろ過し、酢酸エチルを用いてすすぐ。デカント後、有機相を、200mlの飽和炭酸水素水溶液を用いて洗浄し、その次に200mlの塩化ナトリウム溶液を用いて洗浄する。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。このようにして得た残留物質を、ペンタンに取り、ろ過し、減圧下において50℃で乾燥させる。
m.p.=140℃
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.21(t,3H);1.65(s,3H);3.88(q,2H);6.34(s,1H);6.71−6.82(m,2H);7.3−7.5(m,3H);7.75−7.8(m,1H)
【0084】
D)エナンチオマーの分離
C)において調製された前述の化合物のエナンチオマーの分離は、超臨界キラル相クロマトグラフィーによって、以下の条件で実施する。
装置:Prontoソフトウェアを用いたBerger Prep SFC超臨界クロマトグラフィー系
キラルカラム:CHIRALPAK AD−H 5μm、長さ:25cm、直径:21mm
移動相:CO/メタノール
流速:50ml/分
圧力:100bar
UV検出:220nm
【0085】
本発明者らは、このようにして、左旋性3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを得る。
m.p.=80℃
[α]D/20=−7.1°(c=0.5、EtOAc中)、ならびにその右旋性エナンチオマー。
【0086】
調製2
4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−安息香酸
A)4−クロロ−3−(1−メトキシカルボニルエチル)−メチルベンゾエート:
A1)4−クロロ−3−メチル−メチルベンゾエート
50gの炭酸セシウムおよび10.95mlのヨウ化メチルを、25gの4−クロロ−3−メチル安息香酸の、550mlのジメチルホルムアミド中溶液に滴下して加える。反応混合物を、室温において16時間撹拌し、その次に、800mlの重炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出する。デカント後、水相を、400mlの酢酸エチルを用いて再度抽出する。合わせた有機相を、250mlの重炭酸ナトリウム水溶液を用いて洗浄し、その次に、250mlの塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄する。得られた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。所望の生成物は、減圧下の蒸留によって精製され、油が得られる。
b.p.=78℃/0.08mbar
【0087】
A2)3−ブロモメチル−4−クロロメチルベンゾエート
24.85gのN−ブロモコハク酸イミドを、25.26gの4−クロロ−3−メチル−メチルベンゾエートの、20mlの四塩化炭素中溶液に加える。反応混合物を、還流下で6時間撹拌し、その次に、500mlのジクロロメタンおよび300mlの炭酸カリウム水溶液に、25℃において加える。デカント後、水相を、200mlのジクロロメタンを用いて再度抽出する。合わせた有機相を、300mlの炭酸カリウム水溶液を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。所望の生成物は、減圧下の蒸留によって精製され、室温において結晶化される。
m.p.=93℃
【0088】
A3)4−クロロ−3−シアノメチル−メチルベンゾエート
7.12gのシアン化ナトリウムの100ml水溶液を、10℃において、25.52gの3−ブロモメチル4−クロロメチルベンゾエートの、170mlの1,4−ジオキサン中溶液に加える。反応混合物を、室温において、16時間撹拌し、その次に、500mlの炭酸カリウム水溶液および600mlの酢酸エチルを加える。デカント後、水相を、250mlの酢酸エチルを用いて再度抽出する。合わせた有機相を、300mlの炭酸カリウム水溶液を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。期待された生成物が粉末の形態で得られる。
m.p.=87℃
【0089】
A4)4−クロロ−3−(1−メトキシカルボニル−エチル)−メチルベンゾエート:
気体の無水塩酸を、3時間0℃において、19.68gの4−クロロ−3−シアノメチル−メチルベンゾエートの、207mlのメタノール中溶液に加える。反応混合物を、室温において16時間撹拌し、その次に、減圧下で濃縮する。残留物質を600mlの酢酸エチルおよび500mlの水に溶解させる。有機相を200mlの塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。期待された生成物が結晶の形態で得られる。
m.p.=55℃
【0090】
B)4−クロロ−3−[1−(5−エトキシ−2−ニトロ−フェニル)−1−メトキシカルボニル−エチル]−メチルベンゾエート
−5℃において、200mlのジメチルホルムアミド中に溶解した、30.5gの2−フルオロ−4−エトキシ−ニトロベンゼン(調製1A)および39.97gの4−クロロ−3−(1−メトキシカルボニル−エチル)−メチルベンゾエートの混合物を、300mlのジメチルホルムアミド中の、19.76gの水素化ナトリウムの60%油中分散液に加える。反応混合物を、室温において2.5時間撹拌し、その次に、30.7mlのヨウ化メチルを10℃において加える。反応混合物を、室温において16時間撹拌し、その次に、30mlのメタノールを10℃において加え、ならびに希薄重炭酸ナトリウム水溶液を加える。酢酸エチルを用いて抽出し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させる。期待した生成物が粉末の形態で得られる。
m.p.=141℃
【0091】
C)4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−メチルベンゾエート
41.49gの鉄および59.49mlの酢酸を、4−クロロ−3−[1−(5−エトキシ−2−ニトロ−フェニル)−1−メトキシカルボニル−エチル]−メチルベンゾエートの、650mlのエタノール中溶液に加える。還流下で5時間撹拌後、反応混合物を減圧下で濃縮し、700mlの重炭酸ナトリウム希薄水溶液を加え、1400mlの酢酸エチルを用いて抽出する。反応混合物を、1時間室温において撹拌し、その次にろ過し、酢酸エチルを用いてすすぐ。
【0092】
デカント後、有機相を、600mlの重炭酸ナトリウム希薄水溶液を用いて洗浄し、その次に、600mlの塩化ナトリウム溶液を用いて洗浄する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残留物質をペンタンに取り、ろ過し、乾燥させる。期待した生成物が粉末の形態で得られる。
m.p.=176℃
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.2(t,3H);1.7(s,3H);3.79−3.88(m,5H);6.4/6.43(m,1H);6.71−6.82(m,2H);7.5−7.55(m,1H);7.88−7.97(m,1H);8.25−8.9(m,1H)。
【0093】
D)4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−安息香酸
90mlの2N水酸化ナトリウム溶液を、18gの4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−メチルベンゾエートの、90mlのメタノールおよび180mlのジオキサン中溶液に加える。室温において16時間撹拌後、反応混合物を減圧下で濃縮する。
【0094】
反応混合物を約0℃の温度に冷却する。500mlの水および180mlの1N塩酸水溶液を加える。沈殿物をろ過し、その次に、水を用いてすすぐ。得られた残留物質を真空下で乾燥させる。期待した生成物が粉末の形態で得られる。
m.p.=234℃
【0095】
E)エナンチオマーの分離
前述の酸のエナンチオマーの分離は、超臨界キラル相クロマトグラフィーによって、以下の条件において実施する。
装置:Prontoソフトウェアを用いた、超臨界クロマトグラフィーのためのBerger Prep SFC系
キラルカラム:CHIRALPAK AD−H 5μm、長さ:25cm、直径:21mm
移動相:CO/メタノール(60%/40%)
流速:50ml/分
圧力:100bar
UV検出:220nm
【0096】
本発明者らは、このようにして、右旋性4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−安息香酸を得る。
m.p.=236℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.22(t,3H);1.69(s,3H);3.8−3.9(m,2H);6.38−6.42(m,1H);6.71−6.82(m,2H);7.45−7.51(m,1H);7.85−7.92(m,1H);8.28(s,1H)
[α]D/20=+125°(c=1、酢酸エチル中)、ならびにその左旋性エナンチオマー。
【0097】
調製3:
3−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
A)(2−クロロ−5−ニトロ−フェニル)−メチルアセテート
拡散プランジャー管を使用して、塩化水素を、28gの(2−クロロ−5−ニトロフェニル)−アセトニトリルの、300mlメタノール中溶液に溶解し[Lisitsyn,V.N.;Lugovskayaにより、J.Org.Chem.USSRに記載される(英語翻訳版);EN;10;1974;92−95頁]、0℃において飽和するまで0℃に冷却する。穏やかな窒素気流下で、20℃において、15時間撹拌を続ける。減圧下で濃縮後、500mlの酢酸エチルおよび500mlの水と氷の混合物に溶解させる。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残留物質を、400gのシリカのカラムのクロマトグラフィーによって精製し、シクロヘキサン/酢酸エチル混合物を用いて溶出する。期待した生成物が液体の形態で得られる。
H NMR 250MHz(CDCl3):3.79(s,3H);3.92(s,2H);7.61(d,1H);8.1−8.3(m,2H)。
【0098】
B)2−(2−ニトロ−5−エトキシ−フェニル)−2−(2−クロロ−5−ニトロ−フェニル)−メチルプロピオネート
18.3gの(2−クロロ−5−ニトロ−フェニル)−メチルアセテートおよび14.76gの2−フルオロ−4−エトキシ−ニトロベンゼン(調製1A)の、160mlのジメチルホルムアミド中溶液を、12.4gの水素化ナトリウムの、200mlのジメチルホルムアミド中懸濁液に滴下して加え、窒素雰囲気下で−10℃に冷却する。4時間撹拌し、温度を20℃にもどす。0℃において、15mlのヨウ化メチルを滴下して加え、その次に、20℃で16時間撹拌する。10℃において、20mlのメタノール、1.5Lの重炭酸ナトリウム水溶液および1.5Lの酢酸エチルを用いて処理する。デカント後、有機相を、2×1.5Lの重炭酸ナトリウム水溶液を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残留物質をトルエンから結晶化し、ろ過し、乾燥させる。期待した生成物が粉末の形態で得られる。
m.p.=195℃
【0099】
C)3−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
33gの鉄を、32.6gの2−(2−アミノ−5−エトキシ−フェニル)−2−(2−クロロ−5−ニトロ−フェニル)−メチルプロピオネートの、900mlのメタノールおよび70mlの酢酸中溶液に加える。還流下で3時間、20℃において一晩撹拌後、反応混合物を減圧下で濃縮する。1Lの希薄重炭酸ナトリウム水溶液を加え、0.8Lの酢酸エチルを用いて抽出する。反応混合物を、1時間、20℃において撹拌し、その次にろ過し、酢酸エチルを用いてすすぐ。デカント後、有機相を、0.5Lの重炭酸ナトリウムの希薄水溶液を用いて洗浄し、その次に0.5Lの塩化ナトリウム溶液を用いて洗浄する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残留物質をトルエン/2−プロパノールの混合物から結晶化し、ろ過し、乾燥させる。期待した生成物が、ベージュの粉末の形態で得られる。
m.p.=166℃
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.23(t,3H);1.54(s,3H);3.88(q,2H);6.31−6.38(m,1H);6.48−6.51(m,1H);6.89−6.99(m,2H);7.15−7.3(m,2H)
【0100】
D)エナンチオマーの分離
C)で調製された前述の化合物のエナンチオマーの分離は、超臨界キラル相クロマトグラフィーによって、以下の条件において実施する。
装置:Prontoソフトウェアを用いた、超臨界クロマトグラフィーのためのBerger Prep SFC系
キラルカラム:CHIRALPAK AD−H 5μm、長さ:25cm、直径:21mm
移動相:CO/メタノール(60%/40%)
流速:50ml/分
圧力:100bar
UV検出:220nm
【0101】
本発明者らは、このようにして、左旋性3−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを得る。
m.p.=172℃
[α]D/20=−9.7°(c=1、MeOH中)]、ならびにその右旋性エナンチオマー。
【0102】
調製4:
4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−ベンズアルデヒド
A)左旋性4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−メチルベンゾエートの調製
調製2で得た、4gの左旋性4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−安息香酸を、50mlのDMFに溶解する。2.35gの炭酸カリウムを加え、その次に1.08mlのヨードメタンを加える。20℃において一晩撹拌後、水−氷の混合物に注ぎ、酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、その次にシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の化合物を粉末の形態で得る。
m.p.=84℃
[α]D/20=−91.9°(c=1、MeOH中)
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.21(t,3H);1.69(s,3H);3.79−3.81(m,2H);3.92(s,3H);6.43(s,1H);6.71−6.81(m,2H);7.49−7.54(m,1H);7.89−7.92(m,1H);8.28(s,1H)
【0103】
B)3−(2−クロロ−5−ヒドロキシメチル−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
2gの前述のエステルを、40mlのジクロロメタンに溶解する。−70°に冷却後、トルエン中で1.5Mの、7.48mlの水素化ジイソブチルアルミニウムをゆっくりと加える。20℃において2時間撹拌後、−70℃において3.7mlの水素化ジイソブチルアルミニウムを加え、その次に20℃において一晩撹拌する。減圧下で、溶媒を一部蒸発させる。175mlの1N塩酸に取り、その次に酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、その次にシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の化合物を粉末の形態で得る。
質量分析:MS[(+)ESI、m/z]:331(MH+)
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.2(t,3H);1.62(s,3H);3.85(q,2H);4.9(d.2H);6.31−6.36(m,1H);6.7−6.81(m,2H);7.28−7.32(m,2H);7.69−7.71(m,1H)
MS[(+)ESI、m/z]:332(MH+)
【0104】
C)4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−ベンズアルデヒドの調製。
1.89gの重クロム酸ピリジニウムを、0℃において、22mlのジクロロメタンに溶解した1.67gの前述のアルコールに加える。20℃において一晩撹拌後、セライト上でろ過し、50mlのジクロロメタンを用いてすすぎ、ろ液を蒸発させ、その次にシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の化合物を粉末の形態で得る。
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.2(t,3H);1.74(s,3H);3.85(q,2H);6.4−6.48(m,1H);6.7−6.86(m,2H);7.58−7.65(m,1H);7.85−7.95(m,1H);8.3(m,1H);10.1(s,1H)
MS[(+)ESI、m/z]:330(MH+)
【0105】
調製5
3−(2−フルオロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
A)2−(2−フルオロ−フェニル)−2−(5−エトキシ−2−ニトロ−フェニル)−メチルプロピオネート
2−(2−フルオロ−フェニル)−2−(5−エトキシ−2−ニトロ−フェニル)−メチルプロピオネートを、調製1Bと同じ方法で、2−フルオロフェニルメチルアセテートから得る。
H NMR 250MHz(DMSO):1.28(t,3H);2.07(s,3H);3.57(s,3H);3.95−4.1(m,2H);6.55−6.58(m,1H);7.07−7.31(m,3H);7.4−7.49(m,1H);7.56−7.64(m,1H);7.97−8.02(m,1H)
【0106】
B)3−(2−フルオロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
3−(2−フルオロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンが、調製1Cと同じ方法で、前述の化合物から得られる。
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.23(t,3H);1.64(s,3H);3.8−3.92(m,2H);6.48−6.51(m,1H);6.71−6.82(m,2H);7.01−7.11(m,1H);7.26−7.41(m,2H);7.61−7.7(m,1H)
【0107】
C)エナンチオマーの分離
エナンチオマーの分離は、調製1Dと同じ方法で、前述の化合物から実施される。
【0108】
本発明者らは、このようにして右旋性3−(2−フルオロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを得る。
[α]D/20=+9.6°(c=1、EtOAc中)、ならびにその左旋性エナンチオマー。
【0109】
調製6
3−フェニル−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
A)2−フェニル−2−(5−エトキシ−2−ニトロ−フェニル)−メチルプロピオネート
2−フェニル−2−(5−エトキシ−2−ニトロ−フェニル)−メチルプロピオネートが、調製1Bと同じ方法で、酢酸フェニルメチルから得られる。
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.24(t,3H);2.07(s,3H);3.53(s,3H);3.92−4.1(m,2H);6.26−6.29(m,1H);7.03−7.09(m,1H);7.35−7.48(m,5H);8.03−8.08(m,1H)
【0110】
B)3−フェニル−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
3−フェニル−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンが、調製1Cと同じ方法で、前述の化合物から得られる。
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.27(t,3H);1.66(s,3H);3.87−3.98(m,2H);6.75−6.87(m,3H);7.20−7.36(m,5H)
【0111】
C)エナンチオマーの分離によって得られた、左旋性異性体および右旋性異性体の3−フェニル−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
エナンチオマーの分離は、調製1Dと同じ方法で、前述の化合物から実施される。
【0112】
本発明者らは、このようにして、3−フェニル−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを得る。
・右旋性
[α]D/20=+98°(c=1、MeOH中)
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.28(t,3H);1.66(s,3H);3.88−3.98(m,2H);6.75−6.87(m,3H);7.21−7.37(m,5H)
・左旋性
[α]D/20=−110°(c=1、MeOH中)
【0113】
上記のステップA、BおよびCと同様の条件で、以下の表Iに並べられた調製化合物が、2−フルオロ−4−エトキシ−ニトロベンゼン(調製1A)および適切な、市販のまたは記載された、様々に置換された酢酸フェニルメチルまたは酢酸フェニルエチルから出発して、得られる。
【0114】
【表1】

【0115】
調製18:
3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−エチル−1,3−ジヒドロインドール−2−オン
A)メチル2−(2−クロロフェニル)−2−(5−エトキシ−2−ニトロフェニル)ブチレート
0℃において、調製1のAで調製された10gの2−フルオロ−4−エトキシニトロベンゼンおよび11.96gのメチル2−クロロフェニルアセテートの60mlのジメチルホルムアミド中の溶液混合物を、160mlのジメチルホルムアミド中の、7.07gの水素化ナトリウムの60%油中懸濁液に、滴下して加える。反応混合物を3時間撹拌し、温度を室温に戻す。反応混合物を0℃に冷却し、その次に33.7gのヨードエタンを加える。反応混合物を、室温において、一晩撹拌する。17mlのメタノールおよび500mlの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、1000mlの酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を、500mlの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて3回洗浄し、その次に500mlの塩化ナトリウム溶液を用いて3回洗浄する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、その次に溶媒を減圧下で蒸発させる。このようにして得られた残留物質を、50mlの2−プロパノールに溶解させ、一晩撹拌し、ろ過し、ペンタンを用いてすすぎ、真空下で50℃において乾燥させた。
m.p.=95℃
【0116】
B)3−(2クロロフェニル)−5−エトキシ−3−エチル−1,3−ジヒドロインドール−2−オン
14.5gの鉄、その次に21.03mlの酢酸を、19.6gのメチル2−(2クロロフェニル)−2−(5−エトキシ−2−ニトロフェニル)ブチレートの、208mlのメタノール中懸濁液に加える。反応混合物を還流下で撹拌しながら2時間加熱する。減圧下で溶媒を部分的に蒸発させ、その次に、250mlの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および600mlの酢酸エチルを加える。反応混合物を、室温において1時間撹拌し、その次にろ過し、酢酸エチルを用いてすすぐ。デカント後、有機相を、200mlの飽和炭酸水素水溶液を用いて洗浄し、その次に200mlの塩化ナトリウム溶液を用いて洗浄する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。このようにして得られた残留物質をペンタンに取り、ろ過し、減圧下で50℃において乾燥させる。
m.p.=157℃
【0117】
C)エナンチオマーの分離
3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−エチル−1,3−ジヒドロインドール−2−オンのエナンチオマーの分離は、超臨界キラル相クロマトグラフィーによって、以下の条件において実施する。
装置:Prontoソフトウェアを用いた、Berger Prep SFC 超臨界クロマトグラフィー系
キラルカラム:CHIRALPAK AD−H 5μm、長さ:25cm、直径:21mm
移動相:CO/メタノール
流速:50ml/分
圧力:100bar
UV検出:220nm
【0118】
本発明者らは、このようにして、左旋性3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−エチル−1,3−ジヒドロインドール−2−オンを得る。
m.p.=89℃
[α]D/20=−34.6°(c=1、EtOAc中)、およびまたその右旋性エナンチオマー。
【0119】
調製19
3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−プロピル−1,3−ジヒドロインドール−2−オン
調製18と同様の条件下で、Aの段階においてヨードエタンをヨードプロパンに置き換え、左旋性3−(2クロロフェニル)−5−エトキシ−3−プロピル−1,3−ジヒドロインドール−2−オンを得る。
m.p.=136℃
[α]D/20=−43.1°(c=1、EtOAc中)、およびまたその右旋性エナンチオマー。
【実施例】
【0120】
以下に示した表IIからXIにおいて、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Prはn−プロピル基を表し、Bnはベンジル基を表す。
【0121】
実施例1
3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−1−(2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
0.123gのカリウムtert−ブチレートを、0.3gの左旋性3−(2クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製1)の、−30℃に冷却した7mlのテトラヒドロフラン中溶液に加える。温度を0℃に戻し、−60℃に冷却し、その次に0.259gの2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを加える。20℃において一晩撹拌後、水を用いて加水分解し、酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させる。残留物質を、撹拌しながらイソプロピルエーテルに溶解させる。白い粉末の形態の、期待した生成物は、ろ過され、真空下で乾燥させられる。
m.p.=197℃
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.25(t,3H);1.68(s,3H);3.61(s,3H);3.8−3.99(m,5H);6.33(d.1H);6.69−6.78(m,2H);6.9−6.98(m,1H);7.28−7.5(m,3H);7.7−7.81(m,2H);7.89−7.92(m,1H)
【0122】
実施例2
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−ベンズアミド
A)4−tert−ブチルカルバモイル−ベンゼンスルホニルクロリドの調製
a)4−クロロスルホニル−ベンゾイルクロリド
33mlのスルホニルクロリドを、25gの4−クロロスルホニル−安息香酸の、250mlのトルエン中溶液に加える。還流下で5時間加熱する。40℃の温度において、減圧下で、溶媒を蒸発させ、残留物質を100mlのヘプタンに溶解させる。ろ過および少量のヘプタンを用いてすすぐことによって、所望の生成物が白い粉末の形態で得られる。
H NMR 250MHz(CDCl):8.21(m,2H);8.41(m,2H)
b)4−tert−ブチルカルバモイル−ベンゼンスルホニルクロリド
70mlのジクロロメタン中に希釈した15gのtert−ブチルアミンを、24.5gの前述の化合物の、0℃に冷却した250mlのジクロロメタン中溶液に、非常にゆっくりと加える。フリット上でろ過し、ジクロロメタンを用いてすすぎ、真空下で40℃において乾燥させ、期待した生成物が白い粉末の形態で得られる。
m.p.=179℃
H NMR 250MHz(CDCl):1.51(s,9H);7.92−8(m,2H);8.09−8.16(m,2H)
【0123】
B)N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンズアミド
0.0614gのカリウムtert−ブチレートを、0.15gの左旋性3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン (調製1)の、−30℃に冷却した4mlのテトラヒドロフラン中溶液に加える。温度を0℃に戻し、その次に−60℃に冷却し、0.15gの4−tert−ブチルカルバモイル−ベンゼンスルホニルクロリドを加える。20℃において一晩撹拌後、水を用いて加水分解し、酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、シクロヘキサン/酢酸エチルの6/4混合物を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製する。所望の生成物が、白い粉末の形態で得られる。
m.p.=157℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.22(t,3H);1.38(s,9H);1.71(s,3H);3.84−3.94(m,2H);6.92(m,1H);7.28(m,1H);7.35(m,1H);7.45(m,1H);7.75−7.81(m,2H);7.99−8.11(m,5H)
【0124】
実施例3
4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−シクロペンチル−ベンズアミド
A)4−シクロペンチルカルバモイル−ベンゼンスルホニルクロリドの調製
0.83mlのシクロペンチルアミンを、1gの4−クロロスルホニルベンゾイルクロリド(実施例2Aa)の、0℃に冷却した15mlのジクロロメタン中溶液に、非常にゆっくりと加える。20℃において3時間撹拌後、水を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、シクロヘキサン/酢酸エチルがそれぞれ90/10の割合の混合物を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製する。所望の生成物が、白い粉末の形態で得られる。
m.p.=143℃
H NMR 250MHz(CDCl3):1.47−1.64(m,2H);1.69−1.89(m,4H);2.08−2.26(m,2H);4.38−4.54(m,1H);7.95−8.03(m,2H);8.1−8.18(m,2H)
【0125】
B)4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−シクロペンチル−ベンズアミド
4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−シクロペンチル−ベンズアミドが、実施例2と同様の方法で、左旋性3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製1)および実施例3のAの段階に従って調製されたスルホニルクロリドから得られる。
m.p.=152℃
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.29(t,3H);1.5−2(m,11H);3.85−3.98(m,2H);4.18−4.3(m,1H);6.91−6.99(m,1H);7.22−7.28(m,1H);7.3−7.49(m,2H);7.75−7.85(m,2H);8.05−8.18(m,4H);8.57−8.63(m,1H)
【0126】
実施例4
4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−(1,1−ジメチル−プロピル)−ベンズアミド
A)4−(1,1−ジメチル−プロピル)−カルバモイル−ベンゼンスルホニルクロリドの調製
0.98mlの1,1−ジメチル−プロピルアミンを、1gの4−クロロスルホニル−ベンゾイルクロリド(実施例2Aa)の、0℃に冷却した15mlのジクロロメタン中溶液に、非常にゆっくりと加える。20℃において3時間撹拌後、水を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、シクロヘキサン/酢酸エチルがそれぞれ90/10の割合の混合物を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製する。所望の生成物が、白い粉末の形態で得られる。
m.p.=126℃
H NMR 250MHz(CDCl3):0.95(t,3H);1.47(s,6H);1.9(q,2H);7.93−7.98(m,2H);8.1−8.16(m,2H)
【0127】
B)4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−(1,1−ジメチル−プロピル)−ベンズアミド
4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−(1,1−ジメチル−プロピル)−ベンズアミドが、実施例2と同様の方法で、左旋性3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製1)および実施例4のAの段階において調製したスルホニルクロリドから得られる。
m.p.=138℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):0.82(t,3H);1.24(t,3H);1.32(s,6H);1.71(s,3H);1.78(q,2H);3.85−3.92(m,2H);6.37(s,1H);6.93−6.96(m,1H);7.22−7.28(m,1H);7.34−7.38(m,1H);7.42−7.48(m,1H);7.75−7.81(m,2H);7.98−8.01(m,2H);8.08−8.11(m,2H)
【0128】
実施例5
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−3−メトキシベンズアミド
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−3−メトキシベンズアミドが、実施例2と同様の方法で、左旋性3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製1)および文献国際公開第97/1556号パンフレット(調製13、試薬(2).2)に記載の4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリドから得られる。
m.p.=139℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.25(t,3H);1.39(s,9H);1.69(s,3H);3.7(s,3H);3.85−3.96(m,2H);6.91−6.98(m,1H);7.28−7.54(m,5H);7.69−7.71(m,1H);7.74−7.8(m,1H);8−8.03(m,2H)
【0129】
実施例6
N−tert−ブチル−4−[3−(2−フルオロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンズアミド
N−tert−ブチル−4−[3−(2−フルオロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンズアミドが、実施例5と同様の方法で、左旋性3−(2−フルオロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製5)から得られる。
m.p.=116℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.24(t,3H);1.38(s,9H);1.66(s,3H);3.67(s,3H);3.88−3.95(m,2H);6.53(s,1H);6.91−6.95(m,1H);7.02−7.09(m,1H);7.28−7.42(m,2H);7.49−7.57(m,2H);7.63−7.71(m,2H);8−8.04(m,1H)
【0130】
実施例7
1−(4−アミノ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
A)3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−1−(2−メトキシ−4−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−l,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
0.245gのカリウムtert−ブチレートを、0.6gの左旋性3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製1)の、−30℃に冷却した15mlのテトラヒドロフラン中溶液に加える。温度を0℃に戻し、その次に−60℃に冷却し、0.550gの4−ニトロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリドを加える。20℃において一晩撹拌後、水を用いて処理し、酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、所望の生成物を黄色の泡の形態で得、これが次の段階に直接使用される。
【0131】
B)1−(4−アミノ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−l,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
1.028gの前述の化合物(実施例7のAの段階において得られた)、0.56gの鉄粉、7mlのメタノールおよび1mlの酢酸の混合物を、3時間還流し、その次に、真空下で溶媒を部分的に蒸発させる。残留物質を、重炭酸ナトリウム水溶液に溶解させ、酢酸エチルを用いて抽出し、タルク上でろ過し、デカントする。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させる。残留物質を、イソプロピルエーテルに溶解させ、ろ過し、乾燥させ、所望の生成物を白い粉末の形態で得る。
m.p.=211℃
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.25(t,3H);1.66(s,3H);3.5(s,3H);3.81−3.97(m,2H);6.15−6.21(m,2H);6.29−6.35(m,1H);6.88−6.91(m,1H);7.29−7.48(m,3H);7.52−7.54(m,1H);7.65−7.7(m,1H);7.72−7.79(m,1H)
【0132】
実施例8
3−{4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−3−メトキシ−フェニル}−1,1−ジエチル−尿素:
A){4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−3−メトキシ−フェニル}−フェニルカルバメート
1.5mlの2N水酸化ナトリウム水溶液、その次に0.48mlのクロロ炭酸フェニルを、0.53gの実施例7の化合物の、0℃に冷却した18mlのテトラヒドロフラン中溶液にゆっくりと加える。20℃において一晩撹拌後、水を用いて処理し、酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物が、白い泡の形態で得られ、これが次の段階に直接使用される。
【0133】
B)3−{4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−3−メトキシ−フェニル}−1,1−ジエチル−尿素
0.22mlのジエチルアミンを、0.25gの前述の化合物(実施例8のAの段階)の、0℃に冷却した6.8mlのジクロロメタン中溶液に加える。20℃において24時間撹拌後、水を用いて処理し、ジクロロメタンを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を、白い粉末の形態で得る。
m.p.=137℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.1(t,6H);1.27(t,3H);1.69(s,3H);3.38−3.41(m,4H);3.57(s,3H);3.82−3.97(m,2H);6.31(m,1H);6.89−6.92(m,1H);7.29−7.54(m,5H);7.68−7.71(m,1H);7.73−7.81(m,2H)
【0134】
実施例9
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−メチルベンゾエート
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−メチルベンゾエートが、実施例2と同様の方法で、左旋性4−クロロ−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−メチルベンゾエート(調製4−A)から得られる。
m.p.=140℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.22(t,3H);1.38(s,9H);1.77(s,3H);3.83−3.95(m,5H);6.48(m,1H);6.96−6.97(m,1H);7.43−7.45(m,1H);7.80−7.83(m,1H);7.90−7.92(m,1H);8.00−8.11(m,5H)
【0135】
実施例10
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−メチルベンゾエート
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−メチルベンゾエートが、実施例5と同様の方法で、左旋性4−クロロ−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−メチルベンゾエート(調製4−A)から得られる。
m.p.=142℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.24(t,3H);1.39(s,9H);1.75(s,3H);3.72(s,3H);3.83−3.95(m,5H);6.49(m,1H);6.94−6.98(m,1H);7.48−7.58(m,3H);7.70−7.78(m,1H);7.90−7.93(m,1H);8.02−8.06(m,2H)
【0136】
前述の実施例と同じ条件において、前述の実施例それぞれの光学異性体が、右旋性化合物IIIおよび適切なスルホニルクロリドから出発して得られる。
【0137】
以下の表において:Me=メチルおよびEt=エチルである。
さらに、Z=TWであり、T=−(CH)n−であり。n=0およびW=Hの場合、Z=Hである。
【0138】
【表2】

【0139】
実施例19
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸が、実施例5と同じ方法で、左旋性4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−安息香酸(調製2)から得られる。
m.p.=200℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.24(t,3H);1.39(s,9H);1.73(s,3H);3.71(s,3H);3.85−3.96(m,2H);6.44−6.45(m,1H);6.93−6.98(m,1H);7.38−7.41(m,1H);7.5−7.58(m,2H);7.7−7.74(m,1H);7.86−7.89(m,1H);8.02−8.08(m,2H)
【0140】
実施例20
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル}−3−メトキシ−ベンズアミド
0.07mlのN−メチルピペラジン、0.182gのベンゾトリアゾリル−N−オキシトリスジメチルアミノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートおよび0.1mlのトリエチルアミンを、この順番で、0.2gの3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸(実施例19)の、0℃に冷却した5mlのジクロロメタン中溶液に加える。20℃において一晩撹拌後、5mlの水を加え、有機相を疎水性カートリッジ上で分離し、それぞれ97/3の割合のジクロロメタン/メタノールの混合物を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、期待した生成物を白い粉末の形態で得る。
m.p.=96℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.25(t,3H);1.39(s,9H);1.70(s,3H);2.22(s,3H);2.31−2.48(m,4H);3.25−3.35(m,4H);3.72(s,3H);3.95(q,2H);6.92−6.99(m,1H);7.38−7.4(m,2H);7.5−7.59(m,2H);7.7−7.73(m,2H);8−8.05(m,2H)
【0141】
同じ条件において、本発明者らは、以下の実施例を、3−[1−(4−tertブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸(実施例19)および適切な市販のアミンから出発して得る。
【0142】
【表3】




【0143】
実施例45
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(N’−エチル−N’−(3−ピリジル)メチルアミノカルボニル)−フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル}−3−メトキシ−ベンズアミド
A)N−エチル−3−ピリジル−メチルアミンの調製
5gの3−ピリジルカルボキシアルデヒドを、3.8gのエチルアミン塩酸塩、60mlのトルエン、110mlのエタノールおよび13.2mlのトリエチルアミンの混合物に加える。20℃において5分間撹拌後、25gの分子ふるい4Aを加え、20℃において撹拌を続ける。不溶物をろ別し、その次にジクロロメタンを用いて洗浄し、蒸発乾固させ、残留物質を50mlのメタノールに溶解させる。約0℃の温度において、1.8gの水素化ホウ素ナトリウムを加え、その次に20℃において一晩撹拌する。真空下で溶媒を蒸発させ、残留物質をジクロロメタンに溶解させ、1N水酸化ナトリウム溶液を用いて洗浄し、その次に塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させ、その次に真空下で蒸留する。
b.p.=77℃、530Paにおいて
H NMR 250MHz(CDCl3):1.18(t,3H);2.73(q,4H);3.85(s,2H);7.25−7.32(m,1H);7.65−7.75(m,1H);8.50−8.65(m,2H)
【0144】
B)N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(N’−エチル−N’−(3−ピリジル)メチルアミノ−1−カルボニル)−フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル}−3−メトキシ−ベンズアミド
実施例20の条件で、3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸(実施例19)および前述のアミン(実施例45のAの段階)から、本発明者らは、所望の化合物を白い粉末の形態で得る。
m.p.=148℃
MS[(+)ESI、m/z]:733(MH+)
【0145】
実施例46
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(1−メチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロール−5−カルボニル)−フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル}−3−メトキシ−ベンズアミド
実施例20の条件で、3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸(実施例19)および「Justus Liebigs Ann.Chemie 677、154(1964)」に記載の条件に従って得られた、1−メチル−オクタヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピロールから、本発明者らは、所望の化合物を白い粉末の形態で得る。
m.p.=130℃
MS[(+)ESI、m/z]:723(MH+)
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.23(t,3H);1.38−1.41(m,9H);1.42−1.61(m,1H);1.71(s,3H);1.82−2.08(m,1H);2.11−2.21(m,3H);2.23−2.3(m,1H);2.7−2.82(m,1H);2.95−3.05(m,1H);3.33−3.71(m,4H);3.72(s,3H);3.87−4(m,2H);6.4−6.46(m,1H);6.92−7(m,1H);7.32−7.4(m,1H);7.45−7.58(m,3H);7.68−7.72(m,1H);7.79−7.88(m,1H);7.99−8.09(m,2H)
【0146】
実施例47
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(2−アミノエチルアミノ−カルボニル)−フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル}−3−メトキシ−ベンズアミド
A)0.07mlの2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エチルアミン、0.139gのベンゾトリアゾリル−N−オキシトリジメチルアミノホスホニウムヘキサフルオロホスフェートおよび0.08mlのトリエチルアミンを、この順番で、0.15gの3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸(実施例19)の、0℃に冷却した5mlのジクロロメタン中溶液に加える。20℃において一晩撹拌後、5mlの水を加え、その次に有機相を疎水性カートリッジ上で分離し、それぞれ97/3の割合のジクロロメタン/メタノールの混合物を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、期待した生成物を白い粉末の形態で得る。
MS06/04/125:MS[(+)、ESI、m/z]:757(MH+)
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.22(t,3H);1.35−1.42(m,18H);1.76(s,3H);3.1−3.19(m,2H);3.29−3.32(m,2H);3.72(s,3H);3.82−3.97(m,2H);6.42(s,1H);6.9−6.99(m,2H);7.5/7.58(m,2H);7.7−7.75(m,1H);7.78−7.81(m,1H);8.02−8.09(m,2H)
【0147】
B)所望の化合物の塩酸塩が、前述の化合物の脱保護によって塩酸のエーテル溶液中で、白い粉末の形態で得られる。
m.p.=204℃
MS[(+)ESI、m/z]:657(MH+)
【0148】
実施例48
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸が、実施例2に記載された同様の方法で、左旋性4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−安息香酸(調製2)から得られる。
m.p.=188℃
H NMR 400MHz(DMSO−d6):1.23(t,3H);1.38(s,9H);1.77(s,3H);3.84−3.95(m,2H);6.47(s,1H);6.92−6.98(m,1H);7.37−7.4(m,1H);7.78−7.9(m,2H);7.98−8.04(m,2H);8.08−8.11(m,3H)
【0149】
実施例49
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(3−ピリジルメチルアミノカルボニル)フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル}ベンズアミド
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(3−ピリジルメチルアミノカルボニル)フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル}ベンズアミドが、実施例20の条件下で、3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸(実施例48)および3−ピリジルメチルアミンから得られる。
m.p.=130℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.15−1.27(m,3H);1.38(s,9H);1.79(s,3H);3.87−3.93(m,2H);4.67(d,2H);6.47(s,1H);6.91−6.98(m,1H);7.38−7.41(m,1H);7.8−7.92(m,3H);7.99−8.05(m,2H);8.09−8.11(m,2H);8.24(s,1H);8.38−8.9(m,1H);8.75−8.79(m,1H);8.88−8.9(m,1H)
【0150】
同じ条件下で、以下の実施例が、3−[1−(4−tertブチルカルバモイル−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−安息香酸(実施例48)および適切な市販のアミンから出発して得られる。
【0151】
【表4】

【0152】
実施例54
N−ベンジル−4−クロロ−3−{1−[4−(3,3−ジエチル−ウレイド)−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル}−ベンズアミド
A)4−クロロ−3−[5−エトキシ−3−メチル−1−(4−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−安息香酸
0.340gのカリウムtert−ブチレートを、0.5gの左旋性4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−安息香酸(調製2)の、−20℃に冷却した7.5mlのテトラヒドロフラン中溶液に加える。温度を0℃に戻し、−20℃に冷却し、0.400gの4−ニトロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリドを加える。20℃において一晩撹拌後、水を用いて処理し、酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、それぞれ93/7の割合のジクロロメタン/メタノールの混合物を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を白い粉末の形態で得る。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.21(t,3H);1.75(s,3H);3.81(s,3H);3.85−3.95(m,2H);6.41−6.48(m,1H);6.92−6.99(m,1H);7.35−7.4(m,1H);7.68−7.73(m,1H);7.85−7.9(m,1H);7.96−8.05(m,2H);8.25−8.3(m,2H)
【0153】
B)4−クロロ−3−[5−クロロ−1−(2−メトキシ−4−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−ピリジン−3−イルメチル−ベンズアミド
0.12mlの3−ピリジルメチルアミン、0.76gのベンゾトリアゾリル−N−オキシトリスジメチルアミノホスホニウムヘキサフルオロホスフェートおよび0.19mlのトリエチルアミンを、この順番で、0.32gの先に調製した酸(実施例54のAの段階)の、0℃に冷却した5mlのジクロロメタン中溶液に加える。20℃において一晩撹拌後、5mlの水を加え、その次に有機相を疎水性カートリッジ上で分離する。その次に、それぞれ95/5の割合のジクロロメタン/メタノールの混合物を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、期待した生成物を黄色い粉末の形態で得る。
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.2−1.3(m,3H);1.79(s,3H);3.81(s,3H);3.85−3.99(m,2H);4.54(d.2H);6.48−6.5(m,1H);6.95−7.01(m,1H);7.35−7.48(m,2H);7.69−7.8(m,2H);7.85−7.9(m,1H);7.99−8.06(m,2H);8.2−8.33(m,2H);8.46−8.5(m,1H);8.59−8.62(m,1H)
【0154】
C)3−[1−(4−アミノ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−クロロ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−N−ピリジン−3−イルメチル−ベンズアミド
0.158gの鉄、その次に0.23mlの酢酸を、0.37gの4−クロロ−3−[5−クロロ−1−(2−メトキシ−4−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−ピリジン−3−イルメチル−ベンズアミド(実施例54のBの段階)の、5mlのエタノール中懸濁液に加える。反応混合物を、還流下で3時間撹拌しながら加熱する。部分的に、溶媒を減圧下で蒸発させ、その次に10mlの重炭酸ナトリウムの飽和水溶液および10mlの酢酸エチルを加える。反応混合物を、15分間、室温において撹拌し、その次にろ過し、酢酸エチルを用いてすすぐ。デカント後、有機相を、塩化ナトリウムの飽和水溶液を用いて洗浄する。有機相を、NaSO上で乾燥させ、蒸発乾固させ、それぞれ93/6の割合のジクロロメタン/メタノールの混合物を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物が白い粉末の形態で得られる。
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.21(t,3H);1.73(s,3H);3.51(s,3H);3.8−3.95(m,2H);4.55(d,2H);6.15−6.24(m,2H);6.39−6.42(m,1H);6.88−6.95(m,1H);7.35−7.48(m,2H);7.56−7.61(m,1H);7.65−7.7(m,1H);7.75−7.89(m,2H);8.19−8.21(m,1H);8.47−8.5(m,1H);8.58−8.62(m,1H)
【0155】
D)[4−(5−クロロ−3−{2−クロロ−5−[(ピリジン−3−イルメチル)−カルバモイル]−フェニル}−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル)−3−メトキシ−フェニル]−カルバミン酸フェニルエステル
0.7mlの1.5N水酸化ナトリウム水溶液およびその次に0.08mlのクロロ炭酸フェニルを、0.53gの3−[1−(4−アミノ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−クロロ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−N−ピリジン−3−イルメチル−ベンズアミド(実施例54のCの段階)の、0℃に冷却した13mlのテトラヒドロフラン中溶液に、ゆっくりと加える。20℃において一晩撹拌後、水を用いて処理し、酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、ジクロロメタン/メタノールの9/1混合物を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物が白い粉末の泡で得られる。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.22(t,3H);1.69−1.8(m,3H);3.59(s,3H);3.82−3.95(m,2H);4.49−4.58(m,2H);6.4−6.45(m,1H);6.72−6.8(m,1H);6.88−6.98(m,1H);7.12−7.3(m,3H);7.35−7.48(m,4H);7.65−7.75(m,2H);7.81−7.98(m,2H);8.15−8.21(m,1H);8.41−8.49(m,1H);8.56−8.61(m,1H);9.25−9.32(m,1H)
【0156】
E)4−クロロ−3−{5−クロロ−1−[4−(3,3−ジエチル−ウレイド)−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル]−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル}−N−ピリジン−3−イルメチル−ベンズアミド
0.05mlのジエチルアミンを、0.075gの[4−(5−クロロ−3−{2−クロロ−5−[(ピリジン−3−イルメチル)−カルバモイル]−フェニル}−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル)−3−メトキシ−フェニル]−カルバミン酸フェニルエステル(実施例54のDの段階)の、0℃に冷却した1.5mlのジクロロメタン中溶液に加える。20℃において24時間撹拌後、水を用いて処理し、有機相を疎水性カートリッジ上で分離する。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、それぞれ95/5の割合のジクロロメタン/メタノールの混合物を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物が白い粉末の形態で得られる。
m.p.=148℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.09(t,6H);1.24(t,3H);1.74(s,3H);3.32−3.4(m,4H);3.58(s,3H);3.82−3.91(m,2H);4.5−4.55(m,2H);6.42−6.43(m,1H);6.89−6.93(m,1H);7.29−7.45(m,3H);7.52−7.55(m,1H);7.68−7.88(m,4H);8.18−8.21(m,1H);8.45−8.5(m,1H);8.57−8.6(m,1H)
【0157】
実施例55
4−[3−(5−アミノ−2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−tert−ブチル−3−メトキシ−ベンズアミド
4−[3−(5−アミノ−2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−tert−ブチル−3−メトキシ−ベンズアミドが、実施例5と同じ方法で、左旋性3−(5−アミノ−2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール(調製3)から得られる。
m.p.=166℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.25(t,3H);1.38(s,9H);1.57(s,3H);3.68(s,3H);3.88−3.98(m,2H);6.38(m,1H);6.45−6.5(m,1H);6.83−6.88(m,1H);6.9−6.95(m,2H);7.5−7.55(m,1H);7.67−7.69(m,1H);8−8.09(m,2H)
【0158】
実施例56
N−{3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロ−フェニル}−ニコチンアミド
0.22mlのトリエチルアミンおよび0.091gのニコチン酸クロリド塩酸塩を、0.15gの実施例55の化合物の、0℃に冷却した5mlのジクロロメタン中溶液にゆっくりと加える。20℃において一晩撹拌後、5mlの希薄塩化アンモニウムを用いて加水分解する。有機相をデカントし、水を用いて洗浄し、蒸発乾固させる。残留物質を、ジクロロメタン/メタノール勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、期待した生成物を白い粉末の形態で得る。
m.p.=192℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.25(t,3H);1.39(s,9H);1.69(s,3H);3.71(s,3H);3.88−3.98(m,2H);6.92−6.98(m,1H);7.3−7.32(m,1H);7.5−7.65(m,3H);7.7−7.77(m,1H);7.85−7.88(1H);8.02−8.1(m,2H);8.21(m,1H);8.3−8.35(m,1H);8.78−8.8(m,1H);9.15(m,1H)
【0159】
実施例57
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(2−ジメチルアミノ−アセチルアミノ)−フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル}−3−メトキシ−ベンズアミド
0.053gのN,N−ジメチル−グリシン、0.283gのbis(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリドおよび0.22mlのトリエチルアミンを、この順番で、0.15gの実施例55の化合物の、0℃に冷却した5mlのジクロロメタン中溶液に加える。20℃において一晩撹拌後、5mlの水を加え、有機相を分離し、それを、水を用いてさらに2回洗浄し、その次に真空下で蒸発させる。残留物質を、ジクロロメタン/メタノール勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、期待した生成物を白い粉末の形態で得る。
m.p.=150℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.25(t,3H);1.38(s,9H);1.65(s,3H);2.29(s,6H);3.09(s,2H);3.7(s,3H);3.88−3.98(m,2H);6.9−6.96(m,1H);7.19−7.22(m,1H);7.48−7.55(m,2H);7.68−7.71(m,1H);7.75−7.81(m,1H);8−8.08(m,3H)
【0160】
同じ条件下で、以下の実施例が、4−[3−(5−アミノ−2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−tert−ブチル−3−メトキシ−ベンズアミド(実施例55)および適切な市販の酸から出発して得られる。
【0161】
【表5】


【0162】
実施例63
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロ−5−ピロリジン−1−イルメチル−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−3−メトキシ−ベンズアミド
A)3−(2−クロロ−5−ピロリジン−1−イルメチル−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール
0.19mlのピロリジン、0.243gのナトリウムトリアセトキシボロヒドリドおよび0.10mlの酢酸を、この順番で、0.3gのキラル4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−ベンズアルデヒド(調製4C)の、0℃に冷却した6mlのジクロロメタン中溶液に加える。20℃において一晩撹拌し、真空下で蒸発させ、10mlの酢酸エチルに取り、10mlの重炭酸ナトリウム水溶液を用いて洗浄し、有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、その次に真空下で蒸発させる。残留物質を、ジクロロメタン/メタノール勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、期待した生成物を白い粉末の形態で得る。
MS[(+)ESI、m/z]:385(MH+)
H NMR 250MHz(DMSO−d):1.2(t,3H);1.64(s,3H);1.69−1.8(m,4H);3.28−3.35(m,4H);3.64−3.7(m,2H);3.80−3.91(m,2H);6.3−6.32(m,1H);6.7−6.81(m,2H);7.25−7.28(m,2H);7.62−7.68(m,1H)
【0163】
B)N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロ−5−ピロリジン−1−イルメチル−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−3−メトキシ−ベンズアミド
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロ−5−ピロリジン−1−イルメチル−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−3−メトキシ−ベンズアミドが、実施例5と同じ方法で、先に調製された化合物(実施例63のAの段階)から得られる。
m.p.=132℃
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.22(t,3H);1.39(s,9H);1.69−1.79(m,7H);2.4−2.52(m,4H);3.6−3.71(m,5H);3.85−3.95(m,2H);6.92−6.98(m,1H);7.21−7.31(m,2H);7.49−7.58(m,2H);7.65−7.71(m,2H);8−8.06(m,2H)
【0164】
同じ条件下で、以下の実施例が、キラル4−クロロ−3−(5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル)−ベンズアルデヒド(調製4C)および適切な市販のアミンから出発して得られる。
【0165】
【表6】

【0166】
実施例66
N−(2−フルオロ−1,1−ジメチルエチル)−4−[3−(2−クロロ−フェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド
A)4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]安息香酸
0.70gの水素化ナトリウムの60%油中分散液を、2gの右旋性3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロインドール−2−オン(調製1)の、−10℃に冷却した20mlのテトラヒドロフラン中溶液に加える。温度を0℃に戻し、−10℃に冷却し、その次に1.61gの4−クロロスルホニル安息香酸を加える。20℃において15時間撹拌後、水を用いて加水分解し、酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させる。残留物質を、(100/0;v/v)から(90/10;v/v)までのDCM/MeOH混合物の勾配を用いて溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を白い樹脂の形態で得る。m.p.=174℃。
【0167】
B)N−(2−フルオロ−1,1−ジメチルエチル)−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド
0.115gのbis(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド、0.20mlのトリエチルアミン、その次に0.063gの「Journal of Medicinal Chemistry、1991、vol.34、29−37頁」に従って調製された2−フルオロ−1,1−ジメチルエチルアミンを、この順番で、Aにおいて調製された0.2gの4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]安息香酸の、0℃に冷却した3mlのジクロロメタン中溶液に加える。20℃において一晩撹拌後、水を加え、ジクロロメタンを用いて抽出し、有機相を疎水性カートリッジ上で分離し、(100/0;v/v)から(98/2;v/v)までのDCM/MeOH混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を白い粉末の形態で得る。m.p.=182℃。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.22(t,3H);1.36(s,6H);1.71(s,3H);3.84−3.93(m,2H);4.53(s,1H);4.65(s,1H);6.36(s,1H);6.92−6.97(m,1H);7.22−7.79(m,3H);7.76−7.80(m,2H);8.00−8.13(m,4H)
【0168】
実施例67
tert−ブチル(2−{4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンゾイルアミノ}−2−メチルプロピル)カルバメート
A)tert−ブチル(2−アミノ−2−メチルプロピル)カルバメート
1.24gのtert−ブチル無水炭酸を、1gの市販の2−メチルプロパン−1,2−ジアミンの、0℃に冷却した10mlのアセトニトリル中溶液に加える。0℃において2時間撹拌後、温度を20℃に1時間戻す。フリット上でろ過し、ろ液を蒸発させ、蒸発残留物質を、(100/0;v/v)から(85/15;v/v)までのDCM/MeOH混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を結晶の形態で得る。m.p.=70℃。
【0169】
B)tert−ブチル(2−{4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]ベンゾイルアミノ}−2−メチルプロピル)カルバメート
実施例66のBの段階と同様の条件下で、同じ4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]安息香酸およびAにおいて調製されたtert−ブチル(2−アミノ−2−メチルプロピル)カルバメートを使用して調製した。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.20(t,3H);1.29(s,6H);1.34(s,9H);3.17−3.20(m,2H);3.83−3.91(m,2H);6.33(s,1H);6.90−6.95(m,1H);7.20−7.46(m,3H);7.72−7.80(m,2H);8.00−8.07(m,4H)
【0170】
実施例68
N−(2−アミノ−1,1−ジメチルエチル)−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド
所望の化合物の塩酸塩が、実施例67の化合物の、塩酸のエーテル溶液における脱保護によって、白い粉末の形態で得られる。
m.p.=172℃
【0171】
実施例66のBの段階と同様の条件下で、以下の表VIIに示した実施例が、実施例66のAにおいて調製された4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]安息香酸および適切な市販のアミンから出発して得られる。
【0172】
【表7】

【0173】
実施例75
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−イルアミン−1−カルボニル)−フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル}ベンズアミド
A)2,5−ジオキソピロリジン−1−イル3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート
0.61gのN−ヒドロキシスクシンイミドを、3gの3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート(実施例48)の、0℃に冷却した34mlのテトラヒドロフラン中溶液に加える。0℃において20分間撹拌後、1.06gのジシクロヘキシルカルボジイミドを加える。一晩撹拌後、真空下で溶媒を蒸発させ、残留物質をジクロロメタンに溶解させ、フリット上でろ過し、ろ液を蒸発させ、その次に残留物質を、(100/0;v/v)から(95/5;v/v)までのDCM/MeOH混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を白い粉末の形態で得る。m.p.=168℃。
【0174】
B)N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−イルアミン−1−カルボニル)フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル}ベンズアミド
0.132gの国際公開第01/29042号パンフレット、100頁に従って調製された1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−イルアミンおよび0.12mlのトリエチルアミンを、Aにおいて調製された0.2gの2,5−ジオキソピロリジン−1−イル3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエートの、0℃に冷却した2.5mlのテトラヒドロフラン中溶液に加える。20℃において一晩撹拌後、水を加え、ジクロロメタンを用いて抽出し、有機相を疎水性カートリッジ上で分離し、(100/0;v/v)から(97/3;v/v)までのDCM/MeOH混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を白い粉末の形態で得る。m.p.=160℃。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.22(t,3H);1.38(s,9H);1.50−1.85(m,7H);2.40−2.52(m,2H);2.90−2.97(m,2H);3.12−3.23(m,2H);3.85−3.94(m,2H);6.44−6.45(m,1H);6.92−6.97(m,1H);7.34−7.38(m,1H);7.76−8.15(m,7H)
【0175】
実施例75のBの段階と同様の条件下で、以下の表VIIIに示した実施例が、実施例75のAにおいて調製された2,5−ジオキソピロリジン−1−イル3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエートおよび適切な市販のアミンまたは記載された方法に従って調製された適切なアミンから出発して得られる。
【0176】
【表8】


【0177】
実施例92
(2−ジメチルアミノ)エチル3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート
0.116gのbis(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド、0.07mlのN,N−ジメチル−2−ヒドロキシエチルアミンおよび0.14mlのトリエチルアミンを、0.2gの3−[1−(4−tertブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート(実施例48)の、0℃に冷却した2.5mlのジオキサン中溶液に加える。20℃において一晩撹拌後、真空下で溶媒を部分的に蒸発させ、10mlのNaHCO水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出し、有機相を分離し、それを硫酸ナトリウム上で乾燥させ、その次に真空下で蒸発させる。残留物質を、(100/0;v/v)から(90/10;v/v)までのDCM/MeOH混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を白い粉末の形態で得る。m.p.=118℃。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.22(t,3H);1.38(s,9H);1.77(s,3H);2.23(s,6H);2.60−2.67(m,2H);3.84−3.93(m,2H);4.33−4.46(m,2H);6.48−6.50(m,1H);6.94−6.98(m,1H);7.43−7.46(m,1H);7.80−8.15(m,7H)
【0178】
実施例92と同様の条件下で、以下の表IXに示した実施例が、3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート(実施例48)および適切な市販のアルコールから出発して得られる。
【0179】
【表9】

【0180】
実施例2に記載されたスルホニル化条件下で、上記の調製5から19に由来する化合物IIIおよび先に記載した適切なベンゼンスルホニルクロリドを使用して、以下の表Xに示した実施例の化合物が得られる。
【0181】
【表10】


【0182】
実施例138
N−tert−ブチル−4−[5−エトキシ−3−(2−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド
0.06gのパラジウム担持炭の粉末(質量で10%)および0.19gのギ酸アンモニウムを、0.3gの実施例130の化合物の、5mlのメタノール中溶液に加える。還流下で8時間撹拌後、冷却し、セライト床上でろ過し、溶媒を真空下で蒸発させる。残留物質をジクロロメタンに溶解させ、塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄し、有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、その次に真空下で蒸発させる。残留物質を、(100/0;v/v)から(70/30;v/v)までのシクロヘキサン/EtOAc混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を白い粉末の形態で得る。m.p.=180℃。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.23(t,3H);1.38(s,9H);1.49(s,3H);3.83−3.92(m,2H);6.36−8.06(m,11H)
【0183】
同様の条件下で、実施例131、132、133および134の化合物を使用して、以下の表XIに示した実施例の化合物が得られる。
【0184】
【表11】

【0185】
実施例143
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−3−メチル−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド
A)N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−ヒドロキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド
27.72mlの三臭化ホウ素のDCM中1M溶液を、3gのN−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−ベンズアミド(実施例12の化合物)の、0℃に冷却した75mlのDCM中溶液に加える。20℃において16時間撹拌させる。媒質を氷上に流し、45mlのトリエチルアミンをゆっくりと加える。有機相を、水を用いて洗浄する。硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残留物質を、(100/0;v/v)から(97/3;v/v)までのDCM/MeOH混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を白い粉末の形態で得る。m.p.=262℃。
MH+=513
【0186】
B)N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−3−メチル−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド
0.137gの炭酸セシウム、その次に0.098gの2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタン−スルホネートを、0.18gのN−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−ヒドロキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミドの、0℃に冷却した3mlのアセトニトリル溶液中溶液に加える。20℃において16時間撹拌させ、その次に真空下で部分的に溶媒を蒸発させる。残留物質をジクロロメタンに溶解させ、塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残留物質を、(30/70;v/v)から(0/100;v/v)までのシクロヘキサン/ジクロロメタン混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物が白い粉末の形態で得られる。m.p.=134℃。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.39(s,9H);1.72(s,3H);4.62−4.70(m,2H);6.57−6.59(m,1H);7.08−7.5(m,4H);7.75−8.12(m,6H)
MH+=595
【0187】
実施例144
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−3−メチル−2−オキソ−5−ヒドロキシ)−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−3−メトキシベンズアミド
実施例143のAの段階と同様の方法で、実施例15の化合物を使用して得られる。
m.p.=166℃
NMR07/06/327 H NMR 400MHz(DMSO−d):1.38(s,9H);1.65(s,3H);3.69(s,3H);6.16−6.17(m,1H);6.73−6.77(m,1H);7.29−8.05(m,8H)
MH+=543
【0188】
実施例145
N−tert−ブチル−4−{3−[3−(3−ジメチルアミノプロポキシ)フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル}ベンズアミド
A)N−tert−ブチル−4−[3−(3−ヒドロキシフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド
3.66mlの三臭化ホウ素の、DCM中1M溶液を、0.98gのN−tert−ブチル−4−[3−(3−メトキシフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−ベンズアミド(実施例103の化合物)の、0℃に冷却した30mlのDCM中溶液に加える。0℃において30分間撹拌させ、その次に媒質を氷上に流し、1.5mlのトリエチルアミンをゆっくりと加える。有機相を水を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残留物質を、(100/0;v/v)から(70/30;v/v)までのシクロヘキサン/EtOAc混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物が白い粉末の形態で得られる。m.p.=196℃。
MH+=523
【0189】
B)N−tert−ブチル−4−{3−[3−(3−クロロプロポキシ)フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル}ベンズアミド TLC.ALF6.132
0.15gの炭酸セシウム、その次に0.094gの1−クロロ−3−ヨードプロパンを、0.2gのN−tert−ブチル−4−[3−(3−ヒドロキシフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミドの、0℃に冷却した4mlのアセトニトリル中溶液に加える。20℃において16個時間撹拌させ、その次に塩化ナトリウム水溶液を加える。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残留物質を、(100/0;v/v)から(60/40;v/v)までのシクロヘキサン/EtOAc混合物の勾配を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を得る。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.27(t,3H);1.37(s,9H);1.64(s,3H);2.08−2.16(m,2H);3.75(t,2H);3.94−4.02(m,4H);6.50−8.05(m,11H)
MH+=599
【0190】
C)N−tert−ブチル−4−{3−[3−(3−ジメチルアミノプロポキシ)フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル}ベンズアミド SAR127943−1 ALF6.151
0.07gのN−tert−ブチル−4−{3−[3−(3−クロロプロポキシ)フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル}ベンズアミド、2.5mlのDMF、0.018gのヨウ化ナトリウム、0.038gの炭酸ナトリウムおよび1.2mlのジメチルアミンの、THF中2M溶液の混合物を、オートクレーブにおいて、およそ60℃で24時間加熱する。水を加え、酢酸エチルを用いて抽出し、有機相を乾燥させ、蒸発乾固させ、残留物質を、(100/0;v/v)から(85/15;v/v)まで勾配をかけたDCM/MeOH混合物を用いて溶出するシリカカラムのクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を得る。m.p.=86℃。
H NMR 400MHz(DMSO−d):1.27(t,3H);1.37(s,9H);1.64(s,3H);1.77−1.85(m,2H);2.19(s,6H);2.32−2.46(m,2H);3.80−4.01(m,4H);6.49−8.03(m,11H)
MH+=608
【0191】
本発明の化合物は薬理試験を受けており、それにより本発明の化合物の、治療薬において有効成分としての有利性が実証された。特に、本発明の化合物は、それらの有効性に関して試験された。より具体的には、本発明の化合物の、Vバソプレシン受容体に対する親和性が、インビトロの結合試験において、以下に記載した手順によって確定された。
【0192】
以下において、
−EDTA=エチレンジアミンテトラ酢酸、
−BSA=ウシ血清アルブミン、
−AVP=バソプレシン、
−DMSO=ジメチルスルホキシド。
【0193】
A.インビトロにおける親和性の測定−IC50
バソプレシン受容体に対する本発明の化合物の親和性を、J.Pharmacol.Exp.Ther.、(2002)、300:1122−1130頁に記載のように、インビトロの結合試験において測定した。
【0194】
CHO組織からまたはヒト組換えVバソプレシン受容体を発現する細胞系から得た細胞膜(約20μg/ml)は、25℃において45分間、2mMのMgCl、1mMのEDTA、0.1%のBSA、1/500プロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigma #P2714)および3.5nMの[H3]−AVPを含む200μLのTRIS−HClバッファー(50mM;pH8.2)中で温置された。反応を、ろ過し、GF/Bフィルター上で洗浄することによって停止させた。非特異的結合を、1μMのAVPの存在下で測定した。DMSOにおいて10−2Mの濃度になるようにあらかじめ溶解された、本発明の化合物は、希釈シリーズで試験される。
【0195】
各濃度に関して、結果は、特異的結合の阻害パーセントとして表される。IC50(特異的結合を50%阻害する生成物の濃度)は、RatkovskyおよびReedy(1986)の4つのパラメーターのロジスティックモデルを用いた、組織内のソフトウェアBiost@t−SPEED v1.3を使用して各生成物に関して確定される。補正は、UNIX(登録商標)で動作させたSAS v8.2 ソフトウェアのMarquardtのアルゴリズムを使用した、非線形回帰によって得られる。
【0196】
1aおよびV1bバソプレシン受容体に対する本発明の化合物の親和性およびオキシトシン(OXT)受容体に対する本発明の化合物の親和性もまた試験された。
【0197】
OXT受容体に対する本発明に従った化合物の親和性は、J.Elands他、Eur.J.Pharmacol.1987、147、197−207頁によって記載された方法を使用した、インビトロにおける結合試験で確定された。この方法は、ヒトオキシトシン受容体の膜調製物におけるオキシトシン受容体由来のオキシトシンを放射性ヨウ化(radioiodated)類似体に置換するインビトロの調査を含む。
【0198】
ヒトV1a受容体に対する本発明に従った化合物の親和性は、M.Thibonnier他、J.Biol.Chem.1994、269、3304−3310頁により記載された方法に従って確定された。V1b受容体に対する本発明に従った化合物の親和性は、T.Sugimoto他、J.Biol.Chem.1994、269、27088−27092頁により記載された方法に従って確定された。
【0199】
以下の表Aに示されるように、本発明の化合物は、Vバソプレシン受容体に対して高い親和性および選択性を有する。
【0200】
以下の表Aに示される、本発明の実施例に従って得られた化合物は、本発明を限定するものではなく、単に本発明を例示するものである。
【0201】
【表12】

【0202】
本発明に従った化合物の選択性を例示するために、V1a、V1bおよびOXT受容体について測定された親和性を、上の表AにおいてV受容体について測定された親和性と比較した。IC50値が、1μM(1000nM)より大きい場合、この化合物は試験された受容体に対してほとんど親和性を有さないと考えられる。
【0203】
受容体に対する本発明に従った化合物の選択性は、各受容体について測定されたIC50の様々な値およびV受容体について測定されたIC50の間で計算された比率によって示され得る。この比率が高いほど、V受容体に対する本発明に従った化合物の選択性も高い。表Aに示されるように、この場合、本発明に従った化合物のIC50比率は、10よりはるかに高く、それ故にそれらの選択性が実証される。
【0204】
受容体に対する親和性および選択性を有する、本発明に従った化合物は、優れた薬理学的特性を示し、医薬品特にV受容体に対する結合のアンタゴニストである医薬品の調製における使用に適している。
【0205】
本発明の別の態様によれば、したがって、本発明は、式(I)の少なくとも1つの化合物を含む医薬品に関する。
【0206】
バソプレシン受容体のアンタゴニストである化合物は、動物およびヒトにおいて、水利尿特性を示す(Cardiovascular Drug Review、(2001)、3:201−214頁)。それ故に、本発明に従った化合物は、広範囲の治療適応を保有し、これらがヒトおよび動物のために推薦されるすべての病理学において、従来の利尿薬を有利に置き換ることができる。
【0207】
それ故に、本発明に従った化合物は、ヒトおよび動物における、中枢神経系および末梢神経系、心血管系、内分泌および肝臓系、腎臓系、胃、腸および肺系、眼科ならびに性行動の問題における障害の治療および/または予防に、顕著に有用であり得る。
【0208】
さらに具体的には、本発明に従った化合物は、様々なバソプレシン依存性疾患、ならびにバソプレシン分泌異常症候群(または、ADH分泌異常症候群に相当する「SIADH」)などのバソプレシン分泌の機能障害、特に喫煙者における、高血圧、肺高血圧、心不全、循環障害、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化または冠攣縮性狭心症などの心血管系障害、不安定狭心症および経皮経管冠動脈形成(PTCA)、虚血性心疾患、止血の障害特に血友病、フォン・ウィルブランド症候群;中枢神経系障害、痛み、片頭痛、脳血管けいれん、脳出血、脳浮腫、鬱病、不安、過食症、精神病的状態、例えば、記憶障害;浮腫、腎臓血管けいれん、腎皮質の壊死、ネフローゼ症候群、小児および成人における様々な形態の多発性嚢胞腎(PKD)、低ナトリウム血症および低カリウム症、糖尿病、糖尿病性ネフロパシー、腎性尿崩症(NDI)、NSIADH(腎性抗利尿不適合症候群)、シュワルツ−バーター症候群または腎臓結石症、尿路感染症などの腎症および腎機能障害;胃血管けいれん、門脈圧亢進症、肝硬変、潰瘍、嘔吐症、例えば化学療法による吐き気を含む吐き気、乗り物酔い、尿崩症および遺尿症などの胃腸系の障害;肝硬変などの肝臓系の障害;腹水および腹部水分貯留を引き起こすすべての障害;副腎障害(クッシング病)および特に副腎皮質機能亢進症および高アルドステロン血症の治療および/予防に使用され得る。本発明に従った化合物は、性行動、体重超過状態または過剰体重および肥満における問題の治療および/または予防にもまた使用でき、この適応症に対してすでに使用されている従来の利尿薬と有利に置き換えられる。女性においては、本発明に従った化合物は、月経困難症または早産の治療に使用され得る。本発明に従った化合物は、小細胞肺癌、低ナトリウム血症性脳症、レイノー病、肺症候群、緑内障および白内障の予防、術後治療、特に腹部、心臓または出血性の外科手術後の術後治療およびメニエール病、耳鳴り、めまい、難聴、特に低音域またはブンブンいう音の難聴などの内耳の障害または疾患、水腫特に内リンパ水腫、骨粗しょう症の治療にもまた使用され得る。
【0209】
本発明の別の態様によれば、本発明は、少なくとも1種の本発明に従った化合物を有効成分として含む、医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、少なくとも1種の本発明に従った式(I)の化合物の有効用量ならびに少なくとも1種の医薬として許容し得る賦形剤を含む。
【0210】
前記賦形剤は、剤形および所望の投与方法に従って、当業者に公知である普通の賦形剤から選択される。経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、局所的、局部的、気管内、鼻腔内、経皮または直腸内の投与用の本発明の医薬組成物において、上の式(I)の有効成分またはそれらの任意の塩、溶媒和物または水和物は、従来の医薬賦形剤と混合された単位剤形で、動物または人間に、前述の障害または疾患の予防または治療のために、投与され得る。
【0211】
適切な単位剤形は、錠剤、軟カプセルおよび硬カプセル、散剤、顆粒および経口溶液または経口懸濁液などの経口形態、舌下、口腔、気管内、眼球内、鼻腔内の投与または吸入による投与用の形態、局所、経皮、皮下、筋肉内または静脈内の投与用の形態、直腸投与およびインプラント用の形態を含む。局所応用に関して、本発明に従った化合物は、クリーム、ジェル、軟膏またはローションで使用され得る。例として、錠剤の形態の本発明に従った化合物の単位剤形は、以下の成分を含み得る:
本発明の実施例に従った化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
クロスカルメロースナトリウム 6.0mg
トウモロコシでんぷん 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
【0212】
前記単位剤形は、1日の投与量が個体あたり0.5mgから800mgまでの有効成分、より特別には生薬の形態により0.5mgから200mgまでを提供するように投与される。
【0213】
より高いまたはより低い投与量が適切な場合もあり得、前記投与量もまた本発明の範囲内である。日常の実践によれば、それぞれの患者のために適切な投与量は、投与方法および前記患者の体重および応答に従って、医師によって決定される。
【0214】
本発明の別の態様によれば、本発明は、本発明に従った化合物またはその水和物または溶媒和物の1つの有効用量を、患者に投与することを含む、前述の病状の治療および/または予防のための方法にもまた関する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化11】

[式中、
は、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−シクロプロピル基を表し、
または、Rは、(C−C)アルケニル基または(C−C)アルキニル基を表し、
は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、ヒドロキシ−(C−C)アルキル基、−(CH−(C−C)シクロアルキル基を表し、
は、水素原子またはハロゲン原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルコキシ基、−(CH−シクロプロピル基を表し、前記シクロプロピル基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換されており、
は、ハロゲン原子またはTW基を表し、Tは−(CH−基を表し、Wは、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基または非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換されたシクロプロピル基を表し、
または、Wは、−C(O)NR基を表し、RおよびRは、互いに独立して、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−(C−C)シクロアルキル基を表し、前記シクロアルキル基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子、ヒドロキシル基またはNRR’基によって置換されており、
または、RおよびRは、互いに独立して、−(CHピロリジニル、−(CH−ピペリジル、−(CHピリジルの各基を表し、前記ピロリジニル、ピペリジルおよびピリジルの各基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のハロゲン原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ(C−C)アルキル基、ベンジルまたは−OR基によって置換されており、
または、RおよびRは、互いに独立して、−(CH−NR基を表し、
または、RおよびRは、互いに独立して、−(CHC(O)NR基を表し、
または、RおよびRは、互いに独立して、−(CH−OR基を表し、
または、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換であるまたは1つもしくは複数のフッ素原子、1つもしくは複数の(C−C)アルキル、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル、−NR’Rもしくは−ORの各基によって置換された単環式複素環を形成し、
または、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換であるまたは1つもしくは複数のフッ素原子、(C−C)アルキル、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル、−ORもしくは−NR’Rの各基によって置換された二環式複素環を形成し、
または、Wは−NRC(O)R基を表し、ここで、
は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基を表し、
は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−NR、−(CH−ピロリジニル、−(CH−ピペリジル、−(CH−ピリジルを表し、前記ピロリジニル、ピペリジルまたはピリジルの各基は、非置換でありまたは1つもしくは複数の(C−C)アルキル、ハロゲン、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル、ベンジルの各基によって置換されており、
または、Wは、−NR1011基を表し、R10およびR11は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシル基、(C−C)アルキルまたはモノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキルの各基を表し、
または、R10およびR11は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換であるまたは1つもしくは複数の(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基またはオキソによって置換された単環式複素環を形成し、
または、Wは、−OR12基を表し、R12は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、ベンジルまたは−(CH−NR’R基を表し、
またはWは、−C(O)OR19基を表し、
は、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−OR基、(C−C)アルケニル、ニトロ、COOR、ベンジルオキシの各基を表し、
または、Rは、−C(O)NR1314基を表し、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子、(C−C)アルキル基を表し、前記アルキル基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子、ヒドロキシル、NRR’基、(C−C)アルキルオキシカルボニルアミノ基、(C−C)アルキルオキシカルボニル基によって置換されており、またはR13およびR14は、互いに独立して、−(CH−(C−C)シクロアルキル基を表し、前記シクロアルキル基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換されており、
または、Rは−NR1516基を表し、R15およびR16は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシル基、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、非置換であるまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換された−(CH−(C−C)シクロアルキル基を表し、
または、R15およびR16は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、単環式複素環を形成し、
または、Rは−NR17C(O)R18基を表し、ここで、
17は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基を表し、
18は、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−(C−C)シクロアルキル、−NR基、フェニル基を表し、前記フェニル基それ自体は、非置換でありまたは1つもしくは複数の(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基によって置換されており、
19は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CHNR基、−(CH−OR基、−(CH−ピロリジニル基または−(CH−ピペリジル基を表し、前記ピロリジニルおよびピペリジルの各基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基によって置換されており、
およびRは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシまたはモノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルコキシ基を表し、
およびRは、互いに独立して、
水素原子、(C−C)アルキル基、モノまたはポリフルオロ−(C−C)アルキル基、−(CH−シクロプロピル基を表し、前記シクロプロピルは、非置換でありまたは1つもしくは複数のフッ素原子によって置換されており、
または、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、単環式複素環基を形成し、前記単環式複素環基は、非置換でありまたは1つもしくは複数のヒドロキシル、(C−C)アルキル、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、モノもしくはポリフルオロ(C−C)アルコキシの各基または−NRR’基によって置換されており、
R’およびRは、互いに独立して、水素原子、(C−C)アルキル基またはモノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基を表し、
は、水素原子、(C−C)アルキル基、モノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基またはベンジル基を表し、
およびRは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、(C−C)アルキル基またはモノもしくはポリハロゲノ−(C−C)アルキル基を表し、
または、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換であるまたは1つもしくは複数のフッ素原子、1つもしくは複数の(C−C)アルキルまたはモノもしくはポリフルオロ−(C−C)アルキル基または−OR基によって置換された単環式複素環基を形成し、
・mは、値0、1または2を表し得、
・nは、値0または1を表し得、
・pは、値0、1、2または3を表し得、
・qは、値2、3、4または5を表し得、
・rは、値0、1、2、3または4を表し得、
・sは、値1、2または3を表し得る。]
に相当する、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における化合物。
【請求項2】
が(C−C)アルキル基を表し、他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りであることを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項3】
が(C−C)アルキル基を表し、Rが(C−C)アルキル基を表し、他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りであることを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1または2に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項4】
がメチル基を表し、Rが(C−C)アルキル基を表し、他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りであることを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1、2または3のいずれか一項に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項5】
がハロゲン原子を表し、他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りであることを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1から4のいずれか一項に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項6】
がTW基を表し、Tが、nが0に等しい−(CH−基を表し、Wが、
−C(O)OR19基、
−C(O)NR基、
を表し、R19、RおよびRならびに他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りであることを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1から5のいずれか一項に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項7】
が2位にあることを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1から6のいずれか一項に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項8】
が2位にあり、Zが5位にあることを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1から7のいずれか一項に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項9】
が−C(O)NR1314基を表し、R13、R14および他の基が一般式(I)の化合物に関して定義された通りであることを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1から8のいずれか一項に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項10】
がTW基を表し、Tが、nが0に等しい−(CH−基を表し、Wが−OR12の基を表し、R12が水素原子を表すことを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1から9のいずれか一項に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項11】
が2位にあり、Zがハロゲンを表すことを特徴とする、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1から10のいずれか一項に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項12】
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例2)
N−tert−ブチル−4−[3−(2−フルオロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例6)
メチル 3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート(実施例9)
N−tert−ブチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例12)
N−シクロペンチル−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例13)
N−tert−ブチル−3−メトキシ−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例15)
N−tert−ブチル−3−メトキシ−4−[3−(2−フルオロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例16)
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート(実施例19)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−エチルベンズアミド(実施例21)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(実施例22)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(3−ジメチルアミノプロピル)ベンズアミド(実施例25)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンズアミド(実施例28)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−ピロリジン−1−イルエチル)ベンズアミド(実施例29)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−ジエチルアミノエチル)ベンズアミド(実施例33)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)ベンズアミド(実施例36)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]ベンズアミド(実施例37)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル]ベンズアミド(実施例40)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(R)−ピロリジン−3−イルベンズアミド(実施例43)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−ピペリジン−4−イルベンズアミド(実施例44)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−2−アミノエチルベンズアミド(実施例47)
3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジ−ヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロベンゾエート(実施例48)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンズアミド(実施例51)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−(2−ジエチルアミノエチル)ベンズアミド(実施例53)
N−tert−ブチル−4−{3−[2−クロロ−5−(3−ジメチルアミノプロピオニルアミノ)フェニル]−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル}−3−メトキシベンズアミド(実施例58)
1−メチルピペリジン−4−カルボン酸 {3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイル−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−4−クロロフェニル}−アミド(実施例62)
N−(2−フルオロ−1,1−ジメチルエチル)−4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例66)
4−[3−(2−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)ベンズアミド(実施例72)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)エチル]ベンズアミド(実施例79)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−2,2,2−トリフルオロエチルベンズアミド(実施例80)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−2−ヒドロキシエチルベンズアミド(実施例83)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−シクロペンチルベンズアミド(実施例87)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[trans−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)]ベンズアミド(実施例88)
4−クロロ−3−[1−(4−tert−ブチルカルバモイルベンゼンスルホニル)−5−エトキシ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イル]−N−[trans−(4−ジメチルアミノシクロヘキシル)]ベンズアミド(実施例90)
N−tert−ブチル−4−[3−メチル−3−フェニル−5−エトキシ−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]−ベンズアミド(実施例98)
N−tert−ブチル−3−メトキシ−4−[3−メチル−3−フェニル−5−エトキシ−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例99)
N−tert−ブチル−4−[3−メチル−3−(2−フルオロフェニル)−5−エトキシ−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例101)
N−tert−ブチル−4−[3−メチル−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−5−エトキシ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]ベンズアミド(実施例125)
から選択される、塩基、水和物または溶媒和物としての、シス/トランス異性体またはこれらの混合物の形態における、請求項1に記載の、一般式(I)の化合物。
【請求項13】
A)式(II)
【化12】

[式中、R’、R’およびR’は、それぞれ互いに独立して、R、RおよびRの基の前駆体基を表し、または、式(I)の化合物に関して定義された通りのR、RおよびRの基を表し、Xはハロゲン原子を表す。]
の化合物を、式(III)
【化13】

[式中、R’、R’、Z’およびZ’は、それぞれ互いに独立して、R、R、ZおよびZの基の前駆体基を表し、または、式(I)の化合物に関して定義された通りのR、R、ZおよびZの基を表す。]
の化合物と、金属水素化物の存在下で、−40℃と25℃の間の温度において、無水溶媒中で反応させること、
B)または、式(I)の化合物が、式(I’)
【化14】

[式中、R’、R’、Z’、Z’、R’、R’およびR’が、それぞれ互いに独立して、R、R、Z、Z、R、RおよびRの基の前駆体基を表し、または式(I)の化合物に関して定義された通りのR、R、Z、Z、R、RおよびRの基を表し、それ自体が、先に定義された通りの、式(II)の化合物と式(III)の化合物との反応によって得られる。]
の化合物を介して、間接的に得られること
を特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載の、少なくとも1つの式(I)の化合物を含むことを特徴とする医薬品。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか一項に記載の、少なくとも1つの式(I)の化合物ならびに少なくとも1つの医薬として許容し得る賦形剤を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項16】
中枢神経系および末梢神経系、心血管系、内分泌および肝臓系、腎臓系、胃、腸および肺系、眼科ならびに性行動の問題における障害の治療および/または予防を目的とする医薬品の調製のための、請求項1から12のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項17】
様々なバソプレシン依存性障害、ならびにバソプレシン分泌異常症候群などのバソプレシン分泌の機能障害、特に喫煙者における、高血圧、肺高血圧、心不全、循環障害、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化または冠攣縮性狭心症などの心血管系障害、不安定狭心症および経皮経管冠動脈形成、虚血性心疾患、止血の障害、特に血友病、フォン・ウィルブランド症候群;中枢神経系障害、痛み、片頭痛、脳血管けいれん、脳出血、脳浮腫、鬱病、不安、過食症、精神病的状態、例えば、記憶障害;浮腫、腎臓血管けいれん、腎皮質の壊死、ネフローゼ症候群、小児および成人における様々な形態の多発性嚢胞腎、低ナトリウム血症および低カリウム症、糖尿病、糖尿病性ネフロパシー、腎性尿崩症、「NSIADH」、シュワルツ−バーター症候群または腎臓結石症、尿路感染症などの腎症および腎機能障害;胃血管けいれん、門脈圧亢進症、肝硬変、潰瘍、嘔吐症、例えば化学療法による吐き気を含む吐き気、乗り物酔い、尿崩症および遺尿症などの胃腸系の障害;肝硬変などの肝臓系の障害;腹水および腹部水分貯留を引き起こすすべての障害;副腎障害、クッシング病、副腎皮質機能亢進症および高アルドステロン血症、性行動、体重超過状態または過剰体重および肥満における問題、月経困難症または早産、小細胞肺癌、低ナトリウム血症性脳症、レイノー病、肺症候群、緑内障および白内障の予防、術後治療、特に腹部、心臓または出血性の外科手術後の術後治療、およびメニエール病、耳鳴り、めまい、難聴、特に低音域またはブンブンいう音の難聴などの内耳の障害または疾患の治療、水腫、特に内リンパ水腫、骨粗しょう症の治療および/または予防を目的とする医薬品の調製のための、請求項16に記載の式(I)の化合物の使用。

【公表番号】特表2010−512374(P2010−512374A)
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540810(P2009−540810)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【国際出願番号】PCT/FR2007/002028
【国際公開番号】WO2008/087278
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】