説明

IC中のプログラム可能なヒューズの状態を決定するためのシステム及び方法

【課題】IC中のヒューズの状態又は設定を検出するためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】ヒューズ電圧を2つの基準電圧と比較することにより3つのヒューズ状態(未切断、切断、及び破壊)を判断するための方法を具備する。各ヒューズ状態は、異なるインピーダンスを有し、そしてヒューズ電圧に関係付けられる。ヒューズ電圧は、2つの基準電圧の下、間、又は上であり、それによってヒューズ状態を判断する。1つの実施形態は、読出しトランジスタ、同様に2つの基準電圧発生器と直列のヒューズを含み、各基準電圧発生器は抵抗器とトランジスタとを備える。両方のトランジスタのインピーダンスは、未切断ヒューズ・インピーダンスより大きく、そして1つは切断ヒューズ・インピーダンスより小さい。2つのコンパレータは、ヒューズ電圧を分類するために使用され、ヒューズが未切断、切断、又は破壊であるかを示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に集積回路(IC)中のヒューズに係わり、そして特に、IC中にデータを持続的に記憶するために使用されるヒューズの状態又はヒューズの設定を検出するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路(IC)のようなデバイスにとって何らかのデバイスに特有の情報を維持することが時には必要である。必ずしも必要でない場合に、IC自身の中にこの情報を記憶することは便利である。これを行うために、回路のある部分は、持続的な記憶装置として動作する必要がある。1つの解は、ヒューズの集合を回路の中へと組み込むことであり、そしてそのヒューズに所望の情報をプログラムすることによりその情報をエンコードすることである。この課題のために構成要素の選択において様々なトレードオフがあり、例えば、サイズ、プログラムすることの容易性、持続性、等である。
【0003】
1つの従来方法は、デバイスの中に複数のレーザー・ヒューズを組み込むことである。これらのヒューズは、ヒューズの金属リンクを蒸発させることによりプログラムされる(言い換えると、ヒューズは“切断”される)。プログラムされた情報は、次にヒューズのどれが切断され、そしてどれが切断されていないかを判断することにより読み出される。切断されたヒューズは、例えば、0として解釈されることができ、一方で未切断のヒューズは、1として解釈されることができる。このプログラミングは、恒久的である。
【0004】
レーザー・ヒューズをプログラムする機会は、そのヒューズが露出されるときの製造プロセス中の小さな時間ウィンドウに限定される。このタイプのヒューズの使用についてのさらなる制限は、そのようなヒューズの最小サイズである。これは、レーザーの波長による制限である。レーザーの波長は、相補型ICの最小加工寸法に比べて一般的に長く、そのためレーザーは、ヒューズを正確に切断できないことがある。ヒューズを切断するためのレーザーの使用は、しかも意図しない二次的なダメージを生じさせることがある。
【0005】
レーザー・ヒューズに対する代案は、電気的にプログラム可能なヒューズであり、例えば、Ti−シリサイド又は他の金属シリサイド・ヒューズである。これらは(そして類似の構造のヒューズは)、同様に、ポリ・ヒューズ又はeヒューズとして呼ばれることがある。eヒューズは、それを“切断”するためにそのヒューズを通過する大電流を流すことによりプログラムされる。(金属シリサイド)eヒューズのプログラミングの基礎となる機構は、そのヒューズ中のシリサイド層の物質の凝集に基づく。電流密度(そして温度)が適度なエレクトロマイグレーションを引き起こすために十分であるときに、凝集が発生する。これらのヒューズは、レーザー・ヒューズよりも小さくそしてより簡単にプログラムされる。eヒューズは、製造プロセス中のより都合のよい段階で、又は製造の後のある都合のよい時間にプログラムされることができる。しかも、二次的なダメージに関する可能性は、(適切なプログラミングうぃ用いて)低減される。
【0006】
エレクトロマイグレーションは、移動する(伝導する)電子とその近くの拡散する金属原子(イオン)との間の運動量の交換による導電体中のイオンの(ゆっくりとした)マイグレーションによって引き起こされる物質移動である。時間のある期間にわたり、十分な数の原子が、それらの元々の位置から遠くへ押しやられ、そしてギャップ(空洞)が作り出され、伝導を制限する又は妨げる。凝集は、マイグレートする原子の集積を呼ぶ。
【0007】
通常、エレクトロマイグレーションは、半導体中では生じないが、その代わりにICの金属配線中で生じる。設計者は、Ti−シリサイドのような適度に影響を受ける複数の材料の中からヒューズ成分を構成することによりこの効果を利用し、その金属はその後ヒューズをプログラムするために大電流/高電圧を受けることがある。しかしながら、電流が大きすぎるとき又は長すぎる時間与えられるとき、ヒューズはダメージを受ける又は破壊されることさえある。別の問題が起きることがある。例えば、ある複数のケースでは、短絡が近くの構成要素において起きることがある。
【0008】
eヒューズは、プログラムされていず、変更されていない(未切断として知られる)状態と適正にプログラムされた(切断として知られる)状態との両方において、電流を流し、そして指定された範囲のインピーダンスを有する。ヒューズが大きすぎる電流でプログラムされる場合には、ヒューズは、ダメージを受ける又は破壊されることさえあり、所望の範囲のはるかに外のインピーダンスにされる。しかも、そのデバイス中の他の構成要素に対する二次的なダメージの可能性もある。
【0009】
従来の読出し回路は、プログラムされていない(未切断の)ヒューズとプログラムされた(切断された)ヒューズとを区別できるが、不適切にプログラムされた(破壊された)ヒューズを認識できない。しかしながら、ヒューズを読み出すことができるだけでなく、ヒューズが破壊されているかどうかを判断することができることは、重要である。したがって、3つのヒューズの状態:未切断と、切断と、そして破壊と、の間を区別するシステム及び方法を提供することが望ましい。
【発明の開示】
【発明の概要】
【0010】
上に概要を示された問題の1又はそれより多くは、本発明の様々な実施形態により解決されることができる。概して、本発明は、デバイス中の(例えば、集積回路中の)ヒューズのモード(状態として知られる)又はヒューズの設定を検出するためのシステム及び方法を含む。ヒューズは、複数の状態の設定のうちのいずれか1つであることができ、その状態は、ヒューズを通過する電流を流し、電圧(又は電圧降下)を測定し、そして次に基準値の設定に対してその電圧を比較することによって判断されることが可能である。
【0011】
可能性のある複数の状態のいずれかであるヒューズが、情報のビットをその中に記憶するようにプログラムされていると考えられることができるが、用語“プログラムされる”は、主に、プログラムされた状態すなわち切断された状態を呼ぶように本明細書中では使用され、その状態ではヒューズのインピーダンスは、未切断のレベルすなわちプログラムされていないレベルよりも上に増加しているが、破壊されていない。
【0012】
1つの実施形態は、ヒューズの状態(少なくとも3つのうちの1つ)を判断するための方法を具備し、各状態は異なるインピーダンス値を有する。3つの順次大きくなるインピーダンスは、それぞれ、未切断ヒューズ、切断ヒューズ、及び破壊ヒューズを示す。ヒューズ状態は、それ自身のインピーダンス、すなわち、ヒューズ・インピーダンスが第1の値(プログラムされていない)、第2の値(プログラムされた)、又は第3の値(破壊された)の範囲にあるかどうか、によって判断される。ヒューズ読出し信号(FOUT)が次に生成される。この信号は、ヒューズ・インピーダンスが第2の値より低いときにデアサートされ、そしてそれ以外はアサートされる。ヒューズ・フェイル信号(FAIL)も同様に生成され、ヒューズ・インピーダンスが第2の値よりも大きいときに信号はアサートされ、そしてそれ以外はデアサートされる。
【0013】
1つの実施形態では、ヒューズ電圧は、ヒューズ・インピーダンスに基づいて発生される。本方法は、ヒューズ電圧が2つの基準電圧(例えば、VREF,VREF2)の下か、間か、又は上かどうかを判断し、そしてそれによってヒューズ・インピーダンスがそれぞれ未切断ヒューズ、切断ヒューズ、又は破壊ヒューズの範囲にあるかどうかを判断する。ヒューズ読出し信号(FOUT)とヒューズ・フェイル信号(FAIL)は、ヒューズ状態を示すために再び使用される。FOUTは、ヒューズ電圧が下側の基準よりも高いときにアサートされ、そしてFAILは、ヒューズ電圧が上側の電圧基準よりも高いときにアサートされる。いずれの信号もアサートされないときには、ヒューズは、切断されていない。FOUTがアサートされ、そしてFAILがアサートされていないとき、ヒューズは切断されている。FAILがアサートされるとき、ヒューズは、破壊されている。
【0014】
1つの実施形態では、本方法は、ヒューズと2つの基準構成要素を横切る電圧降下を使用してヒューズ・インピーダンスを判断する。基準電圧(VREF,VREF2)に対して、電圧降下は、抵抗器のような基準構成要素を横切って測定される。1つの基準構成要素のインピーダンスは、未切断ヒューズのインピーダンスと切断ヒューズのインピーダンスとの間である。第2の基準構成要素のインピーダンスは、切断ヒューズのインピーダンスと破壊ヒューズのインピーダンスとの間である。ヒューズ電圧降下は、基準電圧降下と比較され、そして対応するヒューズ読出し信号とヒューズ・フェイル信号が生成される。ある複数の実施形態では、複数のヒューズがあり、そしてそれらのフェイル信号は、(例えば、ORゲートを使用して)統合される。これは、いずれかのヒューズが破壊されているときに、1つのフェイル信号がアサートされるような方法で行われることが可能である。
【0015】
ヒューズ読出し回路の1つの実施形態は、1つのヒューズ、2つの基準電圧発生器、そして2つのコンパレータを含む。ヒューズ・インピーダンスは、プログラムされていないときには(未切断状態では)比較的低い値を、適正にプログラムされているときには(切断状態では)高い値を、そして不適切にプログラムされているときには(破壊された状態では)より高い値さえ有する。ヒューズ電圧は、ヒューズ・インピーダンスとともに変化し、そして2つの基準発生器によって発生される基準電圧を使用して3つの状態のうちの1つに分類されることができる。2つの電圧発生器のそれぞれは、これらの複数のヒューズ状態の間のインピーダンス(電圧)に対応する基準電圧(例えば、VREF又はVREF2)を発生するように構成される。しかも2つのコンパレータがあり、それぞれはヒューズ電圧と基準電圧のうちの1つを比較するために使用される。1つのコンパレータは、下側の電圧基準を使用し、そしてヒューズがプログラムされているか(切断されている又は破壊されているか)否かを示す。別のコンパレータは、上側の電圧基準を使用し、そしてヒューズが破壊されているか否かを示す。未切断ヒューズ、切断ヒューズそして破壊ヒューズに対するインピーダンス値は、例えば、それぞれ、R、10R、そして1000Rであり得る。下側の基準抵抗器と上側の基準抵抗器に対するインピーダンス値は、例えば、それぞれ、5Rと500Rであり得る。
【0016】
ある複数の実施形態では、ヒューズ電圧と基準電圧は、電圧降下である。1つの実施形態では、3つの読出しトランジスタが含まれる。1つのトランジスタは、各基準発生器の抵抗器と直列であり、そして1つは、ヒューズと直列である。3つのトランジスタは、実質的に同じであり、そしてヒューズ状態を“読み出す”ためにオンに切り替えられる。トランジスタが実質的に同じであるので、ヒューズと基準抵抗器とを横切る電圧降下は、それらのそれぞれのインピーダンスで変化する。1つの実施形態では、ヒューズは、しかも別のトランジスタと直列に接続される。この別のトランジスタは、書込みトランジスタであり、そしてヒューズの読出しトランジスタと並列に接続される。書込みトランジスタは、ヒューズをプログラムする際に使用される。それは、書込み信号(WR)によって選択的にオンに切り替えられ、そして他の3つのトランジスタのインピーダンスよりも小さなインピーダンスを有し、その結果、より大きな電流が発生され、それによってヒューズを書き込む(プログラムする)。しかも別の実施形態では、読出し回路は、しかもORゲートを含み、それはヒューズ・フェイル信号と別のヒューズからのフェイル信号とを受け取るように構成される。ORゲートの出力は、入力信号のいずれかがアサートされる場合に、アサートされる。1つの実施形態では、複数の読出し回路は、それぞれが連続する読出し回路のORゲートに接続されたフェイル信号と直列につなげられる。ORゲートが元の読出し回路に含まれるとき、ORゲートの1つの入力は、前の読出し回路のフェイル信号を受け取る代わりに接地される。最終的なフェイル信号は、いずれかのヒューズのプログラミングが失敗したかどうか(いずれかのヒューズが破壊されたかどうか、として知られる)を判断するためにモニタされる。1つの実施形態では、最終フェイル信号は、全てのヒューズが適正にプログラムされるようにプログラミング供給電圧を最適化するために使用されることが可能である。
【0017】
複数のさらなる実施形態が、同様に可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の別の目的及び利点は、下記の詳細な説明を読むとそして添付した図面を参照すると明確になる。
【0019】
本発明が様々な変形及び代わりの形式を従えるが、それらの具体的な実施形態は、図面及びそれに伴う詳細な説明に例として示される。図面及び詳細な説明は、記載された特定の実施形態に本発明を限定するように意図されていないことが理解されるはずである。本明細書は、その代わりに添付された特許請求の範囲により規定されるように本発明の範囲内になる全ての変形、等価なものそして代替物をカバーするように意図されている。
【0020】
本発明の1又はそれより多くの実施形態が、以下に説明される。以下に説明されるこれらの実施形態及びいずれかの別の実施形態は、具体例であり、そして本発明を限定するのではなく例示的であるように意図されていることに注意すべきである。
【0021】
概して、本発明は、集積回路のようなデバイス中のヒューズの状態又はヒューズの設定を検出するためのシステム及び方法を含む。ヒューズは、そのヒューズを通過する電流を流すことにより、対応する電圧(又は電圧降下)を測定することにより、そしてそれからその電圧を一連の基準電圧と比較することにより決定されることができる複数の状態の設定うちのいずれか1つであることができる。
【0022】
本発明を詳細に説明する前に、ヒューズがどのようにプログラムされるかを理解することは役に立つ。これは、一般にインピーダンスを大きくするような方法でヒューズを通過する大電流を管理することを必然的に含む。典型的には、この増加は、ヒューズ自身にダメージを与えることを通して実現される。単純なヒューズでは、導電性(金属)のリンクは、過大な電流により溶融される又は蒸発され、ヒューズを完全に非導電性にする(すなわち、回路を開にする)。上記のように、レーザー・ヒューズでは、金属リンクは、レーザー加熱を使用することにより蒸発される。しかも上に説明したように、eヒューズでは、プログラミング電流は、ヒューズ内の導電性物質の少なくとも一部を凝集させるように設計されており、それにより(開回路を作らずに)そのインピーダンスを増加させる。
【0023】
図1は、eヒューズ(ポリ・ヒューズ)をプログラムするためそして読み出すために使用する従来のラッチ・タイプの回路を説明する。図は、電源110,111,112、eヒューズ120、トランジスタ130,140,150,160,170、及びインバータ180を示す。PMOSトランジスタ130とNMOSトランジスタ140は、供給電圧111とグランドとの間で(ノード131で)接続される。PMOSトランジスタ150とNMOSトランジスタ160は、直列に接続される。トランジスタ150と160は、ノード152で接続される。直列に接続されるものは、電源110、eヒューズ120、ノード131と152、インバータ180、及びノード183である。出力は、ノード183におけるFOUTであり、それはトランジスタ150と170の入力に接続される。トランジスタ130、140、及び160への入力は、それぞれRDb、WR、及びRDである。RDbは、RDの反転である。
【0024】
上記のように、eヒューズは、それらのインピーダンスを選択的に変えることによりプログラムされる。ヒューズは、それを通して比較的低電流を流すことにより、そしてそれを横切る電圧降下を読み出してそのインピーダンスを決定することにより、読み出される。eヒューズは、それを通過する大電流を流すことにより書き込まれる(プログラムされる)。このプログラミング電流は、シリサイド層を凝集させるのに十分に高いが、そのヒューズ(そしておそらく隣接する構成要素)が破壊されないように十分に低くすべきである。
【0025】
電源110は、プログラミング時には必要な高電圧/高電流を供給し、そして読み出し時にはグランド(すなわち、0ボルト)として動作する。eヒューズ120をプログラムするために、信号WRがアサートされ(ハイ)、その結果、NMOSトランジスタ140はオンに切り替えられる、そして信号RDがデアサートされ(ロー)、その結果、PMOSトランジスタ130と160はオフに切り替えられる。電流は、eヒューズを通過してグランドへトランジスタ140を経由して流れ、eヒューズ120を切断するように(すなわち、おそらく破壊するように)させる。eヒューズ120を読み出すために、信号RDがアサートされ(ハイ)、その結果PMOSトランジスタ130と160はオンに切り替えられる、そして信号WRがデアサートされ、その結果NMOSトランジスタ140がオフに切り換えられる。eヒューズ120が未切断である(すなわち、プログラムされていない)ときには、そのインピーダンスは低く、そしてインバータ180への入力電圧はローである。インバータ180の出力は、したがってハイであり、スイッチング・トランジスタ170がオンそしてスイッチング・トランジスタ150がオフであり、それによりインバータ180の入力をグランドへトランジスタ160と170とを経由して接続し、そしてロー入力信号を強める。eヒューズ120が切断されると(すなわち、破壊されると)、そのインピーダンスはハイであり、そしてインバータ180への入力電圧はハイである。インバータ180の出力は、それゆえローであり、スイッチング・トランジスタ150がオンそしてスイッチング・トランジスタ170がオフである。これは、インバータ180の入力を電源112に接続し、ハイ入力信号を強める。そのように、eヒューズが切断される又は破壊されるときには、FOUTはローであり、そしてeヒューズが未切断であるときには、FOUTはハイである。この回路は、適正にプログラムされた(切断された)eヒューズと不適正にプログラムされた(破壊された)eヒューズとを区別できない−2つの状態は、同じロー出力信号を生成する。
【0026】
用語“未切断”は、本明細書中では変えられていないヒューズ、プログラムされていないヒューズを記述するために使用され、そして低インピーダンス(例えば、R)により特徴付けられる。用語“切断”は、高くされたインピーダンス、跳ね上がったインピーダンス(例えば、10R)により特徴付けられる適正にプログラムされたヒューズを記述するために使用される。用語“破壊された”は、インピーダンスの大きな増加、典型的に切断ヒューズのはるか上(例えば、1000R)、により特徴付けられる不適正にプログラムされたヒューズを記述するために使用される。ヒューズを“破壊する”ようにさせるプログラミングは、回路を切断しないことがあり、そして周囲の構成要素にダメージを与えることも与えないこともある。
【0027】
図2は、プログラミング電流とプログラムされたインピーダンスとの間の具体例の関係を図示する。3つの領域:未切断;切断;及び破壊:がある。そのプログラムされていない、未切断状態では、eヒューズは、Rの基本インピーダンスを有する。適切なプログラミング電流がヒューズ書込み動作の間に(Ip1とIp2との間で)ヒューズに与えられるとき、ヒューズのシリサイド層は、凝集し、10R付近の所望の範囲にヒューズのインピーダンスを増加させる。ヒューズは、そのときには切断されたと考えられる。プログラミング電流が低過ぎる(Ip1未満)場合には、eヒューズは切断されず、そして結果のインピーダンスは、Rの付近に留まる。プログラミング電流が高過ぎる(Ip2よりも高い)場合には、eヒューズは、破壊され、そしてヒューズのインピーダンスは、10Rよりもはるかに大きい(ほぼ1000R)。プログラミング電流が適切な範囲内(Ip1とIp2との間)であるときだけ、ヒューズ書込み動作が所望の凝集とインピーダンス(すなわち、10R)をもたらす。
【0028】
上記のように、従来の読出し回路は、eヒューズの切断状態と破壊状態とのあいだを区別できない。図3は、1つの実施形態にしたがって3つのeヒューズ状態を同定するために使用する方法のフローチャートである。最初に、電流は、eヒューズを通過する(ブロック310)。ヒューズを横切る電圧降下が、次に測定される(ブロック320)。2つの基準電圧(電圧降下)が、次に発生される(測定される)(ブロック330)。基準電圧は、これらの3つのeヒューズ状態の間になるインピーダンス値(R、約10R、及び約1000R)に対応する。eヒューズを横切る電圧降下は、次にeヒューズの状態を判断するために2つの基準電圧のそれぞれと比較される(ブロック340)。ヒューズ・インピーダンスが両方の基準よりも小さいと判断される場合には、ヒューズは、まだプログラムされていない(すなわち、未切断である)。ヒューズ・インピーダンスが1つの基準より小さくそして他方より大きい場合には、ヒューズは適正にプログラムされている(すなわち、切断されている)。ヒューズ・インピーダンスが2つの基準電圧よりも大きいと判断される場合には、ヒューズは、不適正にプログラムされている(すなわち、破壊されている)。状態情報は、次にユーザに出力されることができる(ブロック350)。
【0029】
図4Aは、図3のフローチャートに具体化された方法を実行するように構成された回路を説明する機能ブロック図である。図示されているものは、基準電圧発生回路(401,402)及びモード(状態)検出回路(403)である。各基準電圧発生器(401,402)は、抵抗器(411,412)及びトランジスタ(416,417)を含む。各電圧発生器の抵抗器とスイッチング・トランジスタは、供給電圧とグランドとの間に直列に接続される。
【0030】
電圧発生器401は、下側の抵抗に対応し、そして抵抗器411を含み、それは未切断ヒューズの抵抗(例えば、R)と切断ヒューズの抵抗(例えば、10R)との間である抵抗R1(例えば、5R)を有する。抵抗器411は、ノード413においてトランジスタ416に接続される。基準電圧VREFは、ノード413において取り出される。電圧発生器402は、上側の抵抗に対応し、そして抵抗器412を含み、それは切断ヒューズの抵抗(例えば、10R)と破壊ヒューズの抵抗(例えば、1000R)との間である抵抗R2(例えば、500R)を有する。抵抗器412は、ノード414においてトランジスタ417に接続される。基準電圧VREF2は、ノード414において取り出される。供給電圧は、それぞれの基準電圧発生器に対して同じであり、そしてトランジスタ416と417のゲートに与えられ、その結果、それらはオンに切り換えられたままに留まる。NMOSトランジスタ416,417と460が同じインピーダンスを有するとき、R1とR2は、R<R1<10R<R2<1000Rであるはずである(ここで、未切断、切断及び破壊ヒューズは、それぞれR,10R,1000Rのインピーダンスを有する)。NMOSトランジスタ416,417と460が同じインピーダンスを持たないときには、基準インピーダンス値R1,R2は、異なるトランジスタ・インピーダンスを調節するように選択される必要がある。
【0031】
モード検出回路403の構成要素は、eヒューズ420、トランジスタ440と460、コンパレータ481と482、及びORゲート490を含む。eヒューズ420は、供給電圧とノード415との間に接続される。ノード415は、代わりに、トランジスタ460又はトランジスタ440のいずれかを通してグランドに接続されることができる。ノード415は、2つのコンパレータ481とコンパレータ482の入力に接続される。電圧発生器は、コンパレータの別の入力に接続される。VREFとVREF2は、それぞれコンパレータ481と482により使用される。コンパレータ481と482の出力は、それぞれFOUTとFOUT2である。FOUT2とIFAILは、OR490に接続される。IFAILは、別のブロックのモード検出回路403と同じヒューズ回路の出力である。OR490の出力は、FAILである。(図5は、ヒューズ・ブロックのデージー・チェーンを図示する。)
電圧発生器401と402は、ノード415における電圧、VF、と比較する際に使用される、それぞれ基準電圧VREFとVREF2を供給する。基準電圧発生器401と402中の抵抗器のインピーダンスは、これらのeヒューズの中間である。すなわち、(未切断、切断、及び破壊であるヒューズに対応する)可能性のある複数のeヒューズ・インピーダンスの間になる。例えば、基本eヒューズ未切断状態、下側−抵抗発生器401、eヒューズ切断状態、上側−抵抗発生器402、及びeヒューズ破壊状態:のそれぞれに対応する抵抗は、それぞれ:R,5R,10R,500R,及び1000Rであり得る。
【0032】
回路(eヒューズ)が読み出されるとき、RDはアサートされ、スイッチング・トランジスタ460はオンである(WRはアサートされず、スイッチング・トランジスタ440はオフである)。電圧発生器401と402において説明されたように、各スイッチング(読出し)トランジスタの入力は、電源に接続され、両方をイネーブルする(すなわち、両方をオンに切り替える)。トランジスタ416,417と460のコンダクタンスが同じであり、そしてこのコンダクタンスが、トランジスタ440のそれよりも高く、それによって書込み電流を読出し電流よりも大きくすることは、同様に注目されるべきである。
【0033】
コンパレータ481は、その入力として、VFとVREFを有する。VFがVREFより小さいとき、FOUTはローである。VFがVREFより大きいとき、FOUTはハイである。コンパレータ482は、その入力として、VFとVREF2を有する。VFがVREF2より小さいとき、FOUT2はローである。VFがVREF2より大きいとき、FOUT2はハイである。そのように、コンパレータ481は、eヒューズ420がプログラムされているか否かを決定して、そしてコンパレータ482は、eヒューズ420が適正にプログラムされているか又は破壊されているかどうかを決定する。その結果、ヒューズが未切断状態であるときに、FOUTとFOUT2は、両方とも0である。ヒューズが切断されているが、破壊されていないときに、FOUTとFOUT2は、それぞれ0と1である。ヒューズが破壊されているときに、FOUTとFOUT2は、それぞれ1と1である。
【0034】
OR490は、コンパレータ481の出力を前のeヒューズのモード検出回路からのIFAIL信号と統合する。コンパレータ481の出力がアサートされたとき、eヒューズ420が破壊されていることを示す。受け取ったIFAIL信号がアサートされたとき、前のeヒューズのうちの1つのeヒューズが破壊されていることを示す。そのように、チェーン状に接続されたeヒューズのうちのいずれか1つが破壊されている場合には、ORゲート490は、FAIL信号をアサートする。複数のモード検出回路からの結果は、それによって統合され、その結果、接続されたヒューズのどれ1つとして不適正にプログラムされていなことを確認するために、1つのFAIL信号を検査するだけでよい。
【0035】
多くの可能な変形がある。図4Bは、ヒューズ状態を同定するために構成された回路の代わりの実施形態である。図示されたものは、基準電圧発生回路(491,492)及びモード(状態)検出回路(493)であり、それぞれは図4Aのもの(それぞれ、401,402、と403)に対応する。しかしながら、PMOSトランジスタが使用され、そしてそれらに接続される入力は、反転される。同様に、各電圧発生器の抵抗器とスイッチング・トランジスタが供給電圧とグランドとの間に直列に接続されるが、その順番は逆である。すなわち、その順番は、電源、トランジスタ、抵抗器(ヒューズ)そしてグランド(VPGM)である。
【0036】
図5は、1つの実施形態におけるようなモード検出回路(ヒューズ・ブロック)の接続されたアレイを図示する。図示されたものは、N+1個のヒューズ・ブロックのデージー・チェーンである。チェーンは、ヒューズ・ブロック0で始まり、そしてヒューズ・ブロックNで終わる。この実施形態の各ヒューズ・ブロックは、モード検出回路403と同じに構成され、そしてそれゆえ2つの出力:FOUTとFAIL、を有する。FOUT[i]とFAIL[i]は、i番目のヒューズ・ブロックに対応する。ブロックは、0からN−1までのiに対してFAIL[i]=IFAIL[i+1]になるように接続される。すなわち、ヒューズ・ブロックのFAIL信号は、チェーン中の連続するヒューズ・ブロックに渡される。IFAIL[0]は、前にヒューズ・ブロックがないので、ローである。各ヒューズ・ブロックは、ORゲート(例えば、ORゲート490)を使用して、ブロックのFOUT2と前のヒューズ・ブロックのIFAILとを比較する/統合する。もしいずれもが(すなわち、両方が)ハイである場合には、結果は、FAILがハイである。FAILは、それ以外はローである。チェーンの最後の信号、FAIL[N]、は、チェーンのいずれかのヒューズが不適正にプログラムされているかどうかを判断するために検査される。FAIL[N]がハイであるとき、少なくとも1つのヒューズが破壊されている。別の1つの実施形態では、最後のフェイル信号FAIL[N]は、プログラミング供給電圧VPGMを最適化するためにモニタされる。例えば、FAIL[N]がVPGM=2.0Vを使用してアサートされるが、VPGM=1.9Vを使用してはアサートされないとき、プログラミング供給電圧は、1.9Vより高くない(例えば、VPGM=1.7V)はずである。
【0037】
これまでの説明は、複数の具体的な例示の実施形態を示してきたが、説明した特徴及び構成要素の多くの変形が代わりの実施形態であり得る。例えば、各ヒューズは、最初のヒューズが破壊されたときに使用されるように対になったヒューズを有することができる。別のタイプの多重状態ヒューズが使用されることができる。これらは、情報の2値エンコーディングに対して代案の使用を可能にする2より多くの動作状態を有するヒューズを含むことができる。電圧又は電圧降下は、様々な方法、例えば、ヒューズ又は(複数の)基準構成要素に接続された差分増幅器、で判断されることが可能である。ヒューズ読出し回路出力は、符号化される又は多重化されることができる。多くの他の変形は、本明細書を読むと本発明の分野において知識のある者には同様に明白であろう。
【0038】
情報及び信号が、多様な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表わされることができることを、当業者は、理解するであろう。例えば、上記の説明の全体を通して参照されることができる、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びその他のものは、電圧、電流、電磁波、磁場又は磁気粒子、光場又は光粒子、若しくはそれらの組み合わせによって表わされることができる。情報及び信号は、電線、金属トレース、ビア、光ファイバ、その他を含む任意の適切な伝達媒体を使用して開示されたシステムの複数の構成要素間を伝達されることができる。
【0039】
本明細書中に開示された実施形態に関連して説明された各種の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムのステップが、電子ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア(ファームウェアを含む)、又は両者の組み合わせとして与えられることができることを、当業者は、さらに認識するであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に説明するために、各種の例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップが、それらの機能性の面から一般的に上に説明されてきている。そのような機能性が、ハードウェア又はソフトウェアとして与えられるかどうかは、個々のアプリケーション及びシステム全体に課せられた設計の制約に依存する。知識のある者は、述べられた機能を各々の固有のアプリケーションに対して違ったやり方で実行することができるが、しかし、そのような実行の判断は、本発明のスコープからの逸脱を生じさせるように解釈されるべきではない。
【0040】
本明細書中に開示された実施形態に関連して述べられた、各種の例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、用途特定集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、又は別の論理デバイス、ディスクリート・ゲート論理回路又はトランジスタ論理回路、ディスクリート・ハードウェア素子、若しくは本明細書中に説明された機能を実行するために設計されたこれらのいずれかの組み合わせで、与えられる又は実行されることができる。
【0041】
本発明によって与えられることができる利益及び利点は、特定の実施形態について上に記述されてきている。これらの利益及び利点、並びにそれらをさらにはっきりと生じさせる又ははっきりとさせるいずれかの要件又は限定は、いずれかの又は全ての特許請求の範囲のクリティカルな特徴、必要な特徴、又は本質的な特徴として解釈される必要はない。本明細書中で使用されるように、用語“具備する”、“具備している”又はそのいずれかの変形は、これらの用語に続く要件又は限定を非限定的に含むとして解釈されるように意図されている。したがって、システム、方法、又は要件の集合を備えた他の実施形態は、それらの実施形態だけに限定されず、そして請求項に記載された実施形態に特に明示されていない又は固有な別の要件を含むことができる。
【0042】
開示された実施形態のこれまでの説明は、いずれかの当業者が本発明を作成し、使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態への様々な変形は、当業者に容易に明らかにされるであろう。そして、ここで規定された一般的な原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、その他の実施形態に適用されることができる。それゆえ、本発明は、本明細書中に示された実施形態に制限することを意図したものではなく、本明細書中で開示されそして添付された特許請求の範囲に詳述された原理及び新規な機能と整合する最も広い範囲に一致するはずである。
【0043】
以下に、本願発明の種々の観点に基づく発明を付記する。
【0044】
[1]ヒューズ状態を判断する方法であって、あるインピーダンスを有するヒューズを与えることと、ここにおいて、該インピーダンスは、プログラムされていないときに第1の値であり、プログラムされたときに第2の値であり、破壊されたときに第3の値である、ここにおいて、該第2の値は、該第1の値よりも大きく、そして該第3の値は、該第2の値よりも大きい、該ヒューズ・インピーダンスが該第1の値、第2の値、又は第3の値を有するかどうかを判断することと、ヒューズ読出し信号を生成することと、ここにおいて、該ヒューズ読出し信号は、該ヒューズ・インピーダンスが該第1の値より小さいときにデアサートされ、それ以外はアサートされる、ヒューズ・フェイル信号を生成することと、ここにおいて、該ヒューズ・フェイル信号は、該ヒューズ・インピーダンスが該第2の値より大きいときにアサートされ、それ以外はデアサートされる、を具備することを特徴とする、方法。
【0045】
[2]該ヒューズ・インピーダンスを判断することは、第1の基準インピーダンスを有する第1の基準構成要素を横切る第1の基準電圧降下を発生させることと、ここにおいて、該第1の基準インピーダンスは、該第1の値より大きくそして該第2の値よりも小さい、第2の基準インピーダンスを有する第2の基準構成要素を横切る第2の基準電圧降下を発生させることと、ここにおいて、該第2の基準インピーダンスは、該第2の値より大きくそして該第3の値よりも小さい、該ヒューズを横切るヒューズ電圧降下を判断することと、該ヒューズ・インピーダンスを判断することと、ここにおいて、該ヒューズ・インピーダンスは、該ヒューズ電圧降下が該第1の基準電圧降下よりも小さいときに該第1の値を有し、該ヒューズ電圧降下が該第1の基準電圧降下よりも大きくそして該第2の基準電圧降下よりも小さいときに該第2の値を有し、該ヒューズ電圧降下が該第2の基準電圧降下よりも大きいときに該第3の値を有する、を具備することを特徴とする、[1]の方法。
【0046】
[3]該第1の基準電圧降下及び該第2の基準電圧降下を発生させることは、それぞれ第1の基準抵抗器及び第2の基準抵抗器を通過する電流を流すことを具備することを特徴とする、[2]の方法。
【0047】
[4]先行するヒューズが破壊されているかどうかを示すiフェイル信号を受け取ることと、該フェイル信号と該iフェイル信号とをOR処理することと、出力フェイル信号として該OR処理の結果を与えることと、をさらに具備することを特徴とする、[1]の方法。
【0048】
[5]出力として該フェイル信号を与えることをさらに具備することを特徴とする、[1]の方法。
【0049】
[6]該ヒューズは、該ヒューズ・インピーダンスを変えるために該ヒューズを通過する電流を流すことによりプログラム可能であることを特徴とする、[1]の方法。
【0050】
[7]あるインピーダンスを有するヒューズと、ここにおいて、該インピーダンスは、プログラムされていないときに第1の値であり、プログラムされたときに第2の値であり、破壊されたときに第3の値である、ここにおいて、該第2の値は、該第1の値よりも大きく、そして該第3の値は、該第2の値よりも大きい、第1の基準電圧を発生させるために構成された第1の基準電圧発生器と、第2の基準電圧を発生させるために構成された第2の基準電圧発生器と、該ヒューズ・インピーダンスとともに変化するヒューズ電圧を該第1の基準電圧と比較するために構成された第1のコンパレータと、ここにおいて、該第1のコンパレータの出力は、該ヒューズがプログラムされているか否かを示すヒューズ読出し信号を生成する、該ヒューズ電圧を該第2の基準電圧と比較するために構成された第2のコンパレータと、ここにおいて、該第2のコンパレータの出力は、該ヒューズが破壊されているか否かを示すフェイル信号を生成する、を具備することを特徴とする、ヒューズ読出し回路。
【0051】
[8]該ヒューズは、供給電圧に接続され、ここにおいて、該ヒューズ電圧は、該ヒューズを横切る電圧降下を差し引いた該供給電圧からなり、該第1の基準電圧発生器は、該供給電圧に接続された第1の抵抗器を具備し、ここにおいて、該第1の基準電圧は、該第1の抵抗器を横切る電圧降下を差し引いた該供給電圧からなり、該第2の基準電圧発生器は、該供給電圧に接続された第2の抵抗器を具備し、ここにおいて、該第2の基準電圧は、該第2の抵抗器を横切る電圧降下を差し引いた該供給電圧からなる、ことを特徴とする、[7]のヒューズ読出し回路。
【0052】
[9]該第1の抵抗器は、該第1の値より大きくそして該第2の値よりも小さいインピーダンスを有し、該第2の抵抗器は、該第2の値より大きくそして該第3の値よりも小さいインピーダンスを有することを特徴とする、[8]のヒューズ読出し回路。
【0053】
[10]該第1の抵抗器は、該供給電圧とグランドとの間に第1のトランジスタと直列に接続され、該第2の抵抗器は、該供給電圧とグランドとの間に第2のトランジスタと直列に接続され、該ヒューズは、該供給電圧とグランドとの間に第3のトランジスタと直列に接続され、該第1のトランジスタ、第2のトランジスタ及び第3のトランジスタは、実質的に同じ特性を有することを特徴とする、[8]のヒューズ読出し回路。
【0054】
[11]該ヒューズは、該供給電圧とグランドとの間に、該第3のトランジスタと並列に接続された書込みトランジスタと直列に接続され、該書込みトランジスタのインピーダンスは、該第1のトランジスタ、第2のトランジスタ及び第3のトランジスタのインピーダンスよりも小さく、該書込みトランジスタは、書込み信号により選択的にオンに切り替えられることを特徴とする、[10]のヒューズ読出し回路。
【0055】
[12]該第2の値は、該第1の値の約10倍であり、そして該第3の値は、該第1の値の約1000倍であることを特徴とする、[7]のヒューズ読出し回路。
【0056】
[13]該第1の抵抗器は、該第1の値の約5倍であるインピーダンスを有し、該第2の抵抗器は、該第1の値の約500倍であるインピーダンスを有する、ことを特徴とする、[12]のヒューズ読出し回路。
【0057】
[14]該ヒューズ読出し信号は、該第1の基準電圧が該ヒューズ電圧よりも高いときに該第1のコンパレータによりアサートされ、該フェイル信号は、該第2の基準電圧が該ヒューズ電圧よりも高いときに該第2のコンパレータによりアサートされる、ことを特徴とする、[7]のヒューズ読出し回路。
【0058】
[15]第1の入力として該第2のコンパレータから該フェイル信号を、そして第2の入力として別のヒューズ読出し回路からフェイル信号を受け取るように構成されたORゲート、をさらに具備し、ここにおいて、該ORゲートの出力は、該複数のフェイル信号のいずれかがアサートされるときにアサートされ、そして該ORゲートの該出力は、それ以外はデアサートされることを特徴とする、[7]のヒューズ読出し回路。
【0059】
[16]直列に接続された2又はそれより多くのヒューズ読出し回路、をさらに具備し、ここにおいて、該ORゲートへの該第2の入力は、直前のヒューズ読出し回路の該ORゲートの該出力であるか、先行するヒューズ読出し回路がないときにグランドに接続されるか、のいずれかであることを特徴とする、[15]のヒューズ読出し回路。
【0060】
[17]該ヒューズ電圧は、該ヒューズを横切る電圧降下を含み、該第1の基準電圧発生器は、第1の抵抗器を具備し、ここにおいて、該第1の基準電圧は、該第1の抵抗器を横切る電圧降下を含み、該第2の基準電圧発生器は、第2の抵抗器を具備し、ここにおいて、該第2の基準電圧は、該第2の抵抗器を横切る電圧降下を含むことを特徴とする、[7]のヒューズ読出し回路。
【0061】
[18]該ヒューズは、シリサイド層を有する金属シリサイド・ヒューズを具備し、該シリサイド層は、それを通過する大電流を流すことにより凝集されることを特徴とする、[7]のヒューズ読出し回路。
【0062】
[19]ヒューズと、第1の基準電圧発生器と、第2の基準電圧発生器と、第1のコンパレータと、第2のコンパレータとを具備するヒューズ読出し回路であって、該ヒューズは、供給電圧とグランドとの間に読出しトランジスタと直列に、そして該供給電圧とグランドとの間に書込みトランジスタと直列に接続され、該読出しトランジスタと該書込みトランジスタは、並列であり、該読出しトランジスタは、読出し信号により選択的にオンに切り替えられ、該書込みトランジスタは、書込み信号により選択的にオンに切り替えられ、該書込みトランジスタは、該読出しトランジスタのインピーダンスよりも小さいインピーダンスを有し、ここにおいて、該ヒューズは、プログラムされていないときに第1の値であり、プログラムされたときに第2の値であり、そして破壊されたときに第3の値であるインピーダンスを有し、ここにおいて、該第2の値は、該第1の値よりも大きく、そして該第3の値は、該第2の値よりも大きく、該第1の基準電圧発生器は、該供給電圧とグランドとの間に直列に接続された第1の基準抵抗器と第1の基準トランジスタとを含み、該第1の基準抵抗器は、該第1の値よりも大きくそして該第2の値よりも小さいインピーダンスを有し、該第1の基準トランジスタと該読出しトランジスタは、実質的に同じ特性を有し、該第1の基準電圧発生器は、第1の基準電圧として該第1の基準抵抗器と該第1の基準トランジスタとの間のノードのところに電圧を出力するように構成され、該第2の基準電圧発生器は、該供給電圧とグランドとの間に直列に接続された第2の基準抵抗器と第2の基準トランジスタとを含み、該第2の基準抵抗器は、該第2の値よりも大きく、該第3の値よりも小さいインピーダンスを有し、該第2の基準トランジスタと該読出しトランジスタは、実質的に同じ特性を有し、該第2の基準電圧発生器は、第2の基準電圧として該第2の基準抵抗器と該第2の基準トランジスタとの間のノードのところに電圧を出力するように構成され、該第1のコンパレータは、該読出し信号がアサートされたときに、該ヒューズと該読出しトランジスタとの間のノードにおけるヒューズ電圧を該第1の基準電圧と比較するために構成され、ここにおいて、該第1のコンパレータの出力は、該ヒューズがプログラムされているか否かを示すヒューズ読出し信号を供給し、該第2のコンパレータは、該ヒューズ電圧を該第2の基準電圧と比較するために構成され、ここにおいて、該第2のコンパレータの出力は、該ヒューズが破壊されているか否かを示すフェイル信号を供給することを特徴とする、ヒューズ読出し回路。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】従来技術によるラッチ・タイプのプログラミング検出回路を説明する機能ブロック図である。
【図2】プログラミング電流の関数としてのヒューズ・インピーダンスの一例を説明する図である。
【図3】1つの実施形態にしたがったヒューズ状態を同定するための方法のフローチャートである。
【図4A】1つの実施形態にしたがってヒューズ状態を同定するために構成された回路を説明する機能ブロック図である。
【図4B】代わりの実施形態にしたがってヒューズ状態を同定するために構成された回路を説明する機能ブロック図である。
【図5】1つの実施形態においてモード検出回路の接続されたアレイを説明する機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0064】
110,111,112…電源,120,420…eヒューズ,130,140,150,160,170…MOSトランジスタ,180…インバータ,401,402…基準電圧発生回路,403…モード(状態)検出回路,411,412…抵抗器,416,417,460…読出しトランジスタ,440…書込みトランジスタ,481,482…コンパレータ,490…ORゲート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
あるインピーダンスを有するヒューズと、
ここにおいて、該インピーダンスは、プログラムされていないときに第1の値であり、
プログラムされたときに第2の値であり、
破壊されたときに第3の値である、
ここにおいて、該第2の値は、該第1の値よりも大きく、そして該第3の値は、該第2の値よりも大きい、
第1の基準電圧を発生させるために構成された第1の基準電圧発生器と、
第2の基準電圧を発生させるために構成された第2の基準電圧発生器と、
該ヒューズ・インピーダンスとともに変化するヒューズ電圧を該第1の基準電圧と比較するために構成された第1のコンパレータと、
ここにおいて、該第1のコンパレータの出力は、該ヒューズがプログラムされているか否かを示すヒューズ読出し信号を生成する、
該ヒューズ電圧を該第2の基準電圧と比較するために構成された第2のコンパレータと、
ここにおいて、該第2のコンパレータの出力は、該ヒューズが破壊されているか否かを示すフェイル信号を生成する、
を具備することを特徴とする、ヒューズ読出し回路。
【請求項2】
該ヒューズは、供給電圧に接続され、
ここにおいて、該ヒューズ電圧は、該ヒューズを横切る電圧降下を差し引いた該供給電圧からなり、
該第1の基準電圧発生器は、該供給電圧に接続された第1の抵抗器を具備し、
ここにおいて、該第1の基準電圧は、該第1の抵抗器を横切る電圧降下を差し引いた該供給電圧からなり、
該第2の基準電圧発生器は、該供給電圧に接続された第2の抵抗器を具備し、
ここにおいて、該第2の基準電圧は、該第2の抵抗器を横切る電圧降下を差し引いた該供給電圧からなる、
ことを特徴とする、請求項1のヒューズ読出し回路。
【請求項3】
該第1の抵抗器は、該供給電圧とグランドとの間に第1のトランジスタと直列に接続され、
該第2の抵抗器は、該供給電圧とグランドとの間に第2のトランジスタと直列に接続され、
該ヒューズは、該供給電圧とグランドとの間に第3のトランジスタと直列に接続され、
該第1のトランジスタ、第2のトランジスタ及び第3のトランジスタは、実質的に同じ特性を有する
ことを特徴とする、請求項2のヒューズ読出し回路。
【請求項4】
該ヒューズ電圧は、
該ヒューズを横切る電圧降下を含み、
該第1の基準電圧発生器は、第1の抵抗器を具備し、
ここにおいて、該第1の基準電圧は、該第1の抵抗器を横切る電圧降下を含み、
該第2の基準電圧発生器は、第2の抵抗器を具備し、
ここにおいて、該第2の基準電圧は、該第2の抵抗器を横切る電圧降下を含む
ことを特徴とする、請求項1のヒューズ読出し回路。
【請求項5】
ヒューズと、
第1の基準電圧発生器と、
第2の基準電圧発生器と、
第1のコンパレータと、
第2のコンパレータと
を具備するヒューズ読出し回路であって、
該ヒューズは、供給電圧とグランドとの間に読出しトランジスタと直列に、そして該供給電圧とグランドとの間に書込みトランジスタと直列に接続され、
該読出しトランジスタと該書込みトランジスタは、並列であり、
該読出しトランジスタは、読出し信号により選択的にオンに切り替えられ、
該書込みトランジスタは、書込み信号により選択的にオンに切り替えられ、
該書込みトランジスタは、該読出しトランジスタのインピーダンスよりも小さいインピーダンスを有し、
ここにおいて、該ヒューズは、プログラムされていないときに第1の値であり、プログラムされたときに第2の値であり、そして破壊されたときに第3の値であるインピーダンスを有し、ここにおいて、該第2の値は、該第1の値よりも大きく、そして該第3の値は、該第2の値よりも大きく、
該第1の基準電圧発生器は、該供給電圧とグランドとの間に直列に接続された第1の基準抵抗器と第1の基準トランジスタとを含み、
該第1の基準抵抗器は、該第1の値よりも大きくそして該第2の値よりも小さいインピーダンスを有し、
該第1の基準トランジスタと該読出しトランジスタは、実質的に同じ特性を有し、
該第1の基準電圧発生器は、第1の基準電圧として該第1の基準抵抗器と該第1の基準トランジスタとの間のノードのところに電圧を出力するように構成され、
該第2の基準電圧発生器は、該供給電圧とグランドとの間に直列に接続された第2の基準抵抗器と第2の基準トランジスタとを含み、
該第2の基準抵抗器は、該第2の値よりも大きく該第3の値よりも小さいインピーダンスを有し、
該第2の基準トランジスタと該読出しトランジスタは、実質的に同じ特性を有し、
該第2の基準電圧発生器は、第2の基準電圧として該第2の基準抵抗器と該第2の基準トランジスタとの間のノードのところに電圧を出力するように構成され、
該第1のコンパレータは、該読出し信号がアサートされたときに、該ヒューズと該読出しトランジスタとの間のノードにおけるヒューズ電圧を該第1の基準電圧と比較するために構成され、
ここにおいて、該第1のコンパレータの出力は、該ヒューズがプログラムされているか否かを示すヒューズ読出し信号を供給し、
該第2のコンパレータは、該ヒューズ電圧を該第2の基準電圧と比較するために構成され、
ここにおいて、該第2のコンパレータの出力は、該ヒューズが破壊されているか否かを示すフェイル信号を供給する
ことを特徴とする、ヒューズ読出し回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−16840(P2009−16840A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−173836(P2008−173836)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】