説明

mGluR5の正のアロステリック調節因子としてのO−ベンジルニコチンアミド類似体

一態様において、本発明は、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5(mGluR5)の正のアロステリック調節因子として有用である、O−ベンジルニコチンアミド類似体、その誘導体、および関連する化合物と、化合物を作製するための合成方法と、化合物を含む医薬組成物と、化合物および組成物を用いて、グルタミン酸機能障害と関連する神経および精神疾患を治療する方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

により表される構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩またはN酸化物であって、前記化合物は、前記化合物の不在下でのグルタミン酸への反応と比較したとき、前記化合物の存在下で、ラットmGluR5をトランスフェクトされたヒト胚腎臓細胞内で、非最大濃度のグルタミン酸への反応の増加として、グルタミン酸へのmGluR5反応の増強を示し、
式中、
1は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択されるC1−C9有機残基であり、ただし、R1は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、またはC1−C4スルホンアミドの1つ以上の基で置換されていてもよく;
3は、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、C1−C4カルボキサミド、およびC1−C4スルホンアミドから独立に選択される0−1個の置換基を表し;
4およびR5は独立して、水素であるか、またはハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、またはC1−C4スルホンアミドの1つ以上の基で任意で置換された、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択されるC1−C6有機残基であるか、もしくはR4およびR5はその中間の炭素と一緒に、任意で置換されたC3−C6シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルを含み;
Aは、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換されたC3−C9環状有機残基である。
【請求項2】
1は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチル、ノニル、およびシクロノニルから選択される、任意で置換されたC1−C9アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アジド、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、およびC1−C4スルホンアミドから独立に選択される1−3個の基で置換されたフェニル基、およびフェニル基から選択される、任意で置換されたアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
1は、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、フラニル、ピラニル、イミダゾリル、チオフェニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェン、インドリル、インダゾリル、キノリニル、ナフチリジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、およびベンゾトリアゾリルから選択される、任意で置換されたヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
3は、C1−C4アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ハライド、C1−C4ハロアルキル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、C1−C4カルボキサミド、およびC1−C4スルホンアミドから選択される、1個の非水素の置換基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
3は、トリフルオロメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】

【化2】

により表される構造を有し、
3は、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、C1−C4カルボキサミド、およびC1−C4スルホンアミドから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】

【化3】

により表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】

【化4】

により表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】

【化5】

により表される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
4およびR5は水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
1は、式
【化6】

により表される構造を有し、
式中、R11≠R12≠R13であり、
11、R12、およびR13はそれぞれ独立して、水素および、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、ならびにヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換された有機残基から選択されるか、もしくはR11、R12、およびR13のうちの2つが、その中間の炭素と一緒に、任意で置換された、2−7個の炭素を有する複素環を含む一方、R11、R12、およびR13の他の1つは、水素であるか、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換された有機残基であり、それによって前記中間の炭素において立体中心を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
前記化合物の異性体の一方は、mGluR5の正のアロステリック調節について他方の異性体の約3分の1のEC50を有する、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
哺乳動物におけるグルタミン酸機能障害と関連する神経および/または精神疾患の治療のための方法であって、前記哺乳動物に、式
【化7】

により表される構造を有する少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩またはN酸化物の治療上有効な量を、前記哺乳動物に投与する工程を含み、
式中、
各−−−−−は、任意の共有結合であり;
1は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換されたC1−C12有機残基であり、かつR2は、水素であるか、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換されたC1−C12有機残基であるか、もしくはN、R1、およびR2と一緒に、任意で置換された、2−7個の炭素を有する複素環を含み;
3は、水素、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、C1−C4カルボキサミド、およびC1−C4スルホンアミドから独立に選択される3個の置換基を含み;
4およびR5は独立して、水素であるか、またはハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、またはC1−C4スルホンアミドの1つ以上の基で任意で置換された、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択されるC1−C6有機残基であるか、もしくはR4およびR5はその中間の炭素とともに、任意で置換されたC3−C6シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルを含み;
Aは、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換された環状有機残基である、方法。
【請求項15】
前記疾患は、mGluR5機能障害と関連する神経および/または精神疾患である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記疾患は、認知症、せん妄、健忘障害、加齢による認知の低下、統合失調症、統合失調症を含む精神病、統合失調症様障害、統合失調性感情障害、妄想性障害、短期精神病性障害、物質関連障害、運動障害、てんかん、舞踏病、疼痛、片頭痛、糖尿病、ジストニア、肥満症、摂食障害、脳浮腫、睡眠障害、ナルコレプシー、不安、感情障害、パニック発作、単極性うつ病、双極性障害、および精神病性うつ病から選択されるものである、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記化合物は、式
【化8】

により表される構造を有し、
式中、
1は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択されるC1−C9有機残基であり、ただし、R1は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、またはC1−C4スルホンアミドの1つ以上の基で置換されていてもよく;
3は、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、C1−C4カルボキサミド、およびC1−C4スルホンアミドから独立に選択される0−1個の置換基を表し;
4およびR5は独立して、水素であるか、またはハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、またはC1−C4スルホンアミドの1つ以上の基で任意で置換された、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択されるC1−C6有機残基であるか、もしくはR4およびR5はその中間の炭素とともに、任意で置換されたC3−C6シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルを含み;
Aは、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換されたC3−C9環状有機残基である、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
化合物、またはその薬学的に許容される塩またはN酸化物の製造方法であって、

【化9】

により表される構造を有する第1の化合物と、式
【化10】

により表される構造を有する第2の化合物とを反応させ、それにより、式
【化11】

により表される構造を有する化合物を得る工程を含み、
式中、
Xは、ハロゲンであり;
Yは、−OR6または−NR12であり;
6は、アルキルまたはアリールであり;
1は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換されたC1−C12有機残基であり、かつR2は、水素であるか、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換されたC1−C12有機残基であるか、もしくはN、R1、およびR2と一緒に、任意で置換された、2−7個の炭素を有する複素環を含み;
3は、水素、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、C1−C4カルボキサミド、およびC1−C4スルホンアミドから独立に選択される3個の置換基を含み;
4およびR5は独立して、水素であるか、またはハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シアノ、C1−C4アルコキシ、チオール、C1−C4アルキルスルホニル、またはC1−C4スルホンアミドの1つ以上の基で任意で置換された、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択されるC1−C6有機残基であるか、もしくはR4およびR5はその中間の炭素と一緒に、任意で置換されたC3−C6シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルを含み;
Aは、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、任意で置換されたC3−C9環状有機残基である、方法。
【請求項19】
反応は、水素化ナトリウムの存在下での求核置換反応である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
得られる前記化合物は、式
【化12】

によって表される構造を有する、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−505297(P2013−505297A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530978(P2012−530978)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/049697
【国際公開番号】WO2011/035324
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(512072577)ヴァンダービルト ユニバーシティー (1)
【出願人】(512073127)
【Fターム(参考)】