説明

エンジン排気ガス浄化装置

【課題】低硫黄燃料ではなく従来燃料を使用した場合でも、船舶側の対応により排気ガス規制の達成を可能にしたエンジン排気ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】メインエンジン10から排出される排気ガス中の大気汚染物質を低減及び除去するエンジン排気ガス浄化装置1が、メインエンジン10の排気系統L1に配設されて排気ガスの全量を洗浄処理する排気ガス洗浄装置40と、該排気ガス洗浄装置40の下流から再循環用排気ガスとして導入した排気ガスの一部をメインエンジン10に再度給気させる排気ガス再循環装置60とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば舶用主機関(メインエンジン)のディーゼルエンジン等に適用されるエンジン排気ガス浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
舶用主機関となるディーゼルエンジンは、船舶に適用される硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)等に関する排気ガス規制が強化される状況にある。このため、将来的には、燃料中の硫黄(S)分が規制されることになる。
しかし、現状では燃料メーカーの脱硫装置が十分ではなく、従って、基準を満たす燃料の生産能力不足が予想されている。このため、基準を満たす低硫黄燃料が不足し、燃料価格の上昇に伴う船舶運行コストの上昇が懸念される。なお、硫黄酸化物の規制については、燃料側で硫黄分を低減する代わりに、エンジン排気ガス浄化装置等を用いて船舶側で対応することもルール上可能である。
【0003】
一方、船舶主機関のディーゼルエンジンにおいては、排気ガス中の窒素酸化物を低減する技術として、燃焼後の排気ガスから一部を取り出して給気側に導き、この排気ガスを再度給気させる排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が知られている。
排気ガス再循環(以下、「EGR」と呼ぶ)に関する従来技術には、たとえば下記の特許文献1及び2のように、スクラバーと呼ばれる排気ガス洗浄装置を備えたものがある。これらの従来技術では、いずれもEGRに用いる排気ガスの一部がスクラバーを通過して洗浄されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3304090号公報
【特許文献2】特開2002−332919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献に記載された従来技術は、いずれもスクラバーを備えているものの、ディーゼルエンジンから排出される排気ガスの全量を処理するものではなく、EGR用として導入した排気ガスの一部を処理するものである。このため、従来技術の構成では、EGRによりディーゼルエンジンから排出される排気ガスの窒素酸化物を低減することは可能であるが、排気ガス中の硫黄酸化物を低減することはできなかった。
すなわち、EGR用の排気ガスを洗浄処理する従来のスクラバーは、窒素酸化物の排出量低減には有効であるものの、硫黄酸化物の排出量低減には対応することができず、従って、燃料側で硫黄分を低減する代わりに船舶側で対応するエンジン排気ガス浄化装置として使用できるものではない。
【0006】
このような背景から、舶用主機関となるディーゼルエンジンから排出される排気ガス中の硫黄酸化物及び窒素酸化物の両方を低減し、船舶に適用される排気ガス規制について、燃料側の対応ではなく、船舶側の処理のみで達成できるようにしたエンジン排気ガス浄化装置の開発が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低硫黄燃料ではなく従来燃料を使用した場合でも、船舶側の対応により排気ガス規制の達成を可能にしたエンジン排気ガス浄化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係るエンジン排気ガス浄化装置は、舶用主機関から排出される排気ガス中の有害物質を低減及び除去するエンジン排気ガス浄化装置であって、前記舶用主機関の排気系統に配設されて前記排気ガスの全量を洗浄処理する排気ガス洗浄装置と、該排気ガス洗浄装置の下流から再循環用排気ガスとして導入した前記排気ガスの一部を前記舶用主機関に再度給気させる排気ガス再循環装置と、を備えていることを特徴とするものである。
【0008】
このようなエンジン排気ガス浄化装置によれば、舶用主機関の排気系統に配設されて排気ガスの全量を洗浄処理する排気ガス洗浄装置と、排気ガス洗浄装置の下流から再循環用排気ガスとして導入した排気ガスの一部を舶用主機関に再度給気させる排気ガス再循環装置と、を備えているので、排気ガス中の硫黄酸化物は、排気ガス洗浄装置を通過することにより洗浄液に熔解して除去/低減され、排気ガス中の窒素酸化物は、排気ガス再循環装置が給気中の酸素濃度を低下させることで、エンジン内での生成が抑制されて低減する。
また、排気ガス中の煤塵についても、排気ガスの全量が排気ガス洗浄装置を通過して洗浄処理されるため、硫黄酸化物とともに除去される。
【0009】
上記の発明においては、前記舶用主機関が排気タービン過給機を備え、かつ、前記排気ガス再循環装置が前記再循環用排気ガスの導入量を調整する流量制御弁及び前記再循環用排気ガスを冷却する再循環用熱交換器を備えるとともに、前記再循環用排気ガスが、前記排気タービン過給機の圧縮機部に供給されて新気とともに圧縮されることが好ましく、これにより、流量制御弁で調整する再循環用排気ガスは、排気ガス洗浄装置を通過して温度低下したものとなるので、低温仕様の流量制御弁を使用できる。
【0010】
この場合、前記排気ガス再循環装置は、必要に応じて前記再循環排気ガスを昇圧させる送風部を備えていることが好ましい。すなわち、再循環用排気ガスを排気タービン過給機の圧縮機部に供給する際の圧力損失が大きくなる配置のエンジン排気ガス浄化装置においても、送風部による適切な昇圧が可能になるので、再循環用排気ガスは、再循環用熱交換器を通過して圧縮機部まで確実に供給される。
【0011】
上記の発明においては、前記舶用主機関が排気タービン過給機を備え、かつ、前記排気ガス再循環装置が前記再循環用排気ガスの導入量を調整する流量制御弁及び前記再循環用排気ガスを昇圧させる送風部を備えるとともに、前記再循環用排気ガスが、前記排気タービン過給機の圧縮機部と給気を冷却する空気冷却器との間に供給されることが好ましく、これにより、流量制御弁で調整する再循環用排気ガスは、排気ガス洗浄装置を通過して温度低下したものとなるので、低温仕様の流量制御弁を使用できる。さらに、再循環用排気ガスが排気タービン過給機の圧縮機部と給気を冷却する空気冷却器との間に供給されるため、再循環用排気ガスを冷却する再循環用熱交換器は不要となる。
【発明の効果】
【0012】
上述した本発明のエンジン排気ガス浄化装置によれば、舶用主機関から排出される排気ガス中の硫黄酸化物及び窒素酸化物を除去/低減できるので、硫黄分の多い従来燃料を使用しても、船舶に適用される排気ガス規制の強化に対応することができる。従って、安価な従来燃料を使用して運行コストを低減できるとともに、規制海域及びそれ以外の海域において、燃料や装置の切替が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係るエンジン排気ガス浄化装置の一実施形態として、主に船舶主機関となるメインエンジンの吸排気系統に組み込まれた概略構成を示す図である。
【図2】図1に示したエンジン排気ガス浄化装置の第1変形例を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係るエンジン排気ガス浄化装置の他の実施形態として、主に船舶主機関となるメインエンジンの吸排気系統に組み込まれた概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係るエンジン排気ガス浄化装置の一実施形態について、図1を参照して説明する。なお、図1に示すエンジン排気ガス浄化装置の概略構成図は、主に船舶主機関となるメインエンジン吸排気系統に組み込まれた構成例である。
図1に示すエンジン排気ガス浄化装置(以下、「浄化装置」と呼ぶ)1は、船舶推進用の主機関となるメインエンジン(たとえば、ディーゼルエンジン)10の排気ガス中に含まれる硫黄酸化物や窒素酸化物等の有害物質(大気汚染物質)を低減及び除去する装置である。
【0015】
船舶内には船舶推進用のメインエンジン10が搭載され、このメインエンジン10から排出される排気ガスは煙突から大気へ排出される。
メインエンジン10は、複数のシリンダ11と、給気マニホルド12と、排気マニホルド13とを具備して構成される。各シリンダ11の内部には、図示しない燃料供給系統から供給される燃料が噴射される。この燃料は、給気マニホルド12から供給される給気中の酸素によりシリンダ11内で燃焼するので、メインエンジン10では、燃料の保有する熱エネルギがエンジン出力に変換されるとともに、燃焼による排気ガスが生成される。
【0016】
各シリンダ11で生成された排気ガスは排気マニホルド13に集められ、排気系統L1を通って煙突まで導かれる。この排気系統L1には、排気タービン過給機20のタービン部21と、排気ガスエコノマイザ30と、排気ガス洗浄装置40とが設けられている。
排気タービン過給機20は、排気ガスが保有するエネルギ(運動エネルギ及び熱エネルギ)を利用してタービン部21を高速回転させ、その回転力で圧縮機部22を駆動して給気を圧縮する装置である。なお、図中の符号23は、タービン部21と圧縮機部23との間を連結する回転軸である。
【0017】
排気ガスエコノマイザ30は、メインエンジン10から排出される排気ガスと、給水管31によって供給された水とを熱交換させて蒸気を発生させる熱交換器である。すなわち、排気ガスエコノマイザ30は、排気ガスが保有する熱エネルギを有効利用するため、排気ガスの熱エネルギを回収して蒸気を得る装置である。
排気ガス洗浄装置40は、排気ガスに含まれる有害物質を除去する装置であり、水などの液体を洗浄液として、排気ガス中の硫黄酸化物や粒子等を洗浄液の液滴や液膜中に捕集して分離させるものである。この場合、排気ガス洗浄装置40で処理する排気ガスは、排気タービン過給機20及び排気ガスエコノマイザ30を通過したものであるから、圧力が低下するとともに温度はやや低下したものとなり、従って、排気ガス洗浄装置40の信頼性や耐久性は高くなる。
【0018】
給気マニホルド12には、排気タービン過給機20の圧縮機部22と、空気冷却器(インタークーラ)50とを備えた給気系統L2が接続されている。従って、給気系統L2から導入した給気は、給気マニホルド12から各シリンダ11に供給される。
空気冷却器50は、過給機の圧縮により温度が上がった給気を冷却するための熱交換器であり、メインエンジン10の燃費効率及び出力の向上に有効である。なお、図中の符号51は、冷却媒体の冷却水を供給する給水管である。
【0019】
排気ガス洗浄装置40の下流には、排気ガス循環装置60を構成する排気ガス再循環系統(以下、「EGR系統」と呼ぶ)L3が排気系統L1から分岐して設けられている。
このEGR系統L3には、再循環用排気ガス(以下、「EGRガス」と呼ぶ)の導入量を調整する流量制御弁70と、EGRガスを冷却する再循環用熱交換器(以下、「EGR熱交換器」と呼ぶ)80とが設けられている。本実施形態のEGR系統L3は、排気タービン過給機20の圧縮機部22に接続されており、従って、圧縮機部22においては、新気とともにEGRガスを圧縮するように構成されている。
【0020】
流量制御弁70は、メインエンジン10の出力制御等に応じて開度を制御し、排気系統L1からEGR系統L3に導入するEGRガス量を調整するものである。
この場合、流量制御弁70で調整するEGRガスは、排気ガス洗浄装置40を通過したものであるから、洗浄液により冷却されて比較的低温となる。このため、流量制御弁70には低温仕様のものを使用できるようになり、信頼性や耐久性に加えてコスト面でも有利になる。また、流量制御弁70で調整するEGRガスは、排気ガス洗浄装置40で煤等の粒子も除去されているので、粒子を噛み込む可能性も低くなり、従って、良好なシール性や摺動性を維持できる。
【0021】
EGR熱交換器80は、給水管81から供給される冷却水との熱交換により、EGRガスを冷却する熱交換器である。このEGR熱交換器80で冷却されたEGRガスを使用することにより、圧縮機部22で圧縮する新気及びEGR空気は低温/高密度となり、従って、圧縮機部22の圧縮効率が向上する。
【0022】
このように、本実施形態に係る浄化装置1は、舶用主機関から排出される排気ガス中の有害物質を低減及び除去する装置であり、メインエンジン10の排気系統L1に配設されて排気ガスの全量を洗浄処理する排気ガス洗浄装置40と、排気ガス洗浄装置40の下流からEGRガスとして導入した排気ガスの一部をメインエンジン10に再度給気させる排気ガス再循環装置60とを備えている。すなわち、本実施形態は、上述した排気ガスエコノマイザ30より下流側の排気系統L1と、排気系統L1から分岐するEGR系統L3とが、引用文献に開示された従来技術の構成と異なっている。
【0023】
このような浄化装置1は、メインエンジン10の排気系統L1に配設された排気ガス洗浄装置40が、排気ガスの全量を洗浄処理するように構成されているので、この洗浄処理によって排気ガス中の硫黄酸化物や煤等の粒子が除去される。このため、排気ガス洗浄装置40の下流側では、排気ガス中に含まれる硫黄酸化物が低減し、船舶に適用される排気ガス規制の基準値をクリアした状態で煙突から大気へ排出することができる。
すなわち、メインエンジン10の燃料として、燃料側の基準を満たした低硫黄燃料を使用しなくても、硫黄酸化物に関する排気ガス規制の基準値を超えないクリーンな排気ガスを排出することができる。換言すれば、硫黄酸化物の規制については、燃料側で硫黄分を低減する代わりに、本実施形態の浄化装置1を用いて船舶側で対応することができるので、硫黄分の多い従来燃料を使用して低コストでの航行が可能になる。
【0024】
また、排気ガス洗浄装置40の下流からEGRガスとして導入した排気ガスの一部をメインエンジン10に再度給気させる排気ガス再循環装置60を備えているので、排気ガス中の窒素酸化物についても、排気ガス再循環装置60が給気中の酸素濃度を低下させることで従来通り低減する。
従って、煙突から大気へ排出される排気ガスは、硫黄酸化物、窒素酸化物及び粒子等に関する船舶の排気ガス規制を満たすことできる。
【0025】
そして、本実施形態の浄化装置1においては、メインエンジン10が排気タービン過給機20を備え、かつ、排気ガス再循環装置60がEGRガスの導入量を調整する流量制御弁70及びEGRガスを冷却するEGR熱交換器80を備えている。さらに、冷却後のEGRガスは、排気タービン過給機20の圧縮機部22に供給されて新気とともに圧縮されるように構成されている。
この結果、流量制御弁70で調整するEGRガスは、排気ガス洗浄装置40を通過して温度低下し、かつ、硫黄酸化物や粒子が除去されたものとなる。このため、低温仕様の流量制御弁70を使用できるようになり、しかも、硫黄酸化物や粒子に起因する不具合も生じにくいものとなる。
【0026】
ところで、上述した排気ガスエコノマイザ30は、通常煙突の近くに設置されることから、船舶内におけるレイアウトの制約によっては、排気ガス洗浄装置40からメインエンジン10の近くに設置される排気タービン過給機20までの距離が長くなる。この結果、EGR系統L3の配管長が長くなり、EGRガスの圧力損失が増すことも考えられる。
このような場合、図2に示す変形例の浄化装置1Aは、排気ガス再循環装置60Aに、必要に応じてEGRガスを昇圧させる送風部90を設けてある。なお、図示の送風部90は、電動機91で駆動されるブロワである。
【0027】
このような送風部90を追設することにより、EGRガスを排気タービン過給機20の圧縮機部22に供給する際の圧力損失が大きくなる配置の浄化装置1Aにおいても、送風部90による適切な昇圧が可能になり、従って、EGRガスは、EGR熱交換器80を通過して圧縮機部22まで確実に供給される。
なお、図2に示す変形例において、上述した図1の実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0028】
次に、本発明に係る他の実施形態を図3に基づいて説明する。なお、上述した実施形態及び変形例と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態では、メインエンジン10が排気タービン過給機20を備え、かつ、排気ガス再循環装置60BがEGRガスの導入量を調整する流量制御弁70及びEGRガスを昇圧させる送風部90を備えている。そして、送風部90で昇圧されたEGRガスは、EGR系統L3′を通って給気系統L2に供給される。この場合のEGRガスは、給気系統L2のうち、排気タービン過給機20の圧縮機部22と給気を冷却する空気冷却器50との間に供給される。
【0029】
このような構成を採用すれば、上述した実施形態と同様に硫黄酸化物が処理される。さらに、流量制御弁70で調整するEGRガスは、排気ガス洗浄装置40を通過して温度低下したものとなるので、上述した実施形態と同様に低温仕様の流量制御弁70を使用できる。
そして、本実施形態では、EGRガスが排気タービン過給機20の圧縮機部22と給気を冷却する空気冷却器50との間に供給されるので、EGRガスを冷却するEGR熱交換器80は不要となる。すなわち、本実施形態の圧縮機部22は新気のみを圧縮しており、圧縮後の新気は、送風部90で昇圧されたEGRガスと給気系統L2で合流した後、空気冷却器50で冷却されてから給気マニホルド12に供給される。なお、このような構成では、昇圧後の新気にEGRガスを合流させるため、送風部90によるEGRガスの昇圧は不可欠である。
【0030】
上述した各実施形態及び変形例の浄化装置1,1A,1Bによれば、排気ガスの全量が排気ガス洗浄装置40を通過し、かつ、排気ガス再循環装置60,60A,60Bを併設したので、メインエンジン10から排出される排気ガス中の硫黄酸化物及び窒素酸化物を除去/低減できる。このため、新基準の燃料より硫黄分の多い従来燃料を使用しても、船舶に適用される排気ガス規制の強化に対応することができ、従って、安価な従来燃料を使用して運行コストを低減できるとともに、規制海域及びそれ以外の海域において、燃料や装置の切替が不要となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0031】
1,1A,1B エンジン排気ガス浄化装置(浄化装置)
10 メインエンジン(船舶推進用の主機関)
11 シリンダ
12 給気マニホルド
13 排気マニホルド
20 排気タービン過給機
21 タービン部
22 圧縮機部
30 排気ガスエコノマイザ
40 排気ガス洗浄装置
50 空気冷却器
60,60A,60B 排気ガス再循環装置
70 流量制御弁
80 再循環用熱交換器(EGR熱交換器)
90 送風部
L1 排気系統
L2 給気系統
L3,L3′ 排気ガス再循環系統(EGR系統)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
舶用主機関から排出される排気ガス中の大気汚染物質を低減及び除去するエンジン排気ガス浄化装置であって、
前記舶用主機関の排気系統に配設されて前記排気ガスの全量を洗浄処理する排気ガス洗浄装置と、該排気ガス洗浄装置の下流から再循環用排気ガスとして導入した前記排気ガスの一部を前記舶用主機関に再度給気させる排気ガス再循環装置と、を備えていることを特徴とするエンジン排気ガス浄化装置。
【請求項2】
前記舶用主機関が排気タービン過給機を備え、かつ、前記排気ガス再循環装置が前記再循環用排気ガスの導入量を調整する流量制御弁及び前記再循環用排気ガスを冷却する再循環用熱交換器を備えるとともに、
前記再循環用排気ガスが、前記排気タービン過給機の圧縮機部に供給されて新気とともに圧縮されることを特徴とする請求項1に記載のエンジン排気ガス浄化装置。
【請求項3】
前記排気ガス再循環装置が、前記再循環排気ガスを昇圧させる送風部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジン排気ガス浄化装置。
【請求項4】
前記舶用主機関が排気タービン過給機を備え、かつ、前記排気ガス再循環装置が前記再循環用排気ガスの導入量を調整する流量制御弁及び前記再循環用排気ガスを昇圧させる送風部を備えるとともに、
前記再循環用排気ガスが、前記排気タービン過給機の圧縮機部と給気を冷却する空気冷却器との間に供給されことを特徴とする請求項1に記載のエンジン排気ガス浄化装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−47056(P2012−47056A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187168(P2010−187168)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】