説明

クラッド型ベースプレートを含む半導体装置

【課題】 被覆ベースプレートを含む半導体装置を提供する。
【解決手段】 半導体装置は基板(122)に結合された半導体チップと基板(122)に結合されたベースプレートとを含む。ベースプレートは、第2の金属層(106)に接合する第1の金属層(108)クラッドを含む。第2の金属層(106)はピン−フィンまたはフィンの冷却構造(112)を設けるように変形される。第2の金属層(106)はピンもピン−フィンも有しない副層(113)を有する。第1の金属層(108)は第1の厚さ(d108)を有し、副層(113)は第2の厚さ(d113)を有する。第1の厚さ(d108)と第2の厚さ(d113)の比は少なくとも4:1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
パワーエレクトロニクスモジュールはパワーエレクトロニクス回路に使用される半導体パッケージである。パワーエレクトロニクスモジュールは通常、インバータ、整流器等の車両および工業アプリケーションに使用される。パワーエレクトロニクスモジュール内に含まれる半導体部品として、通常、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:insulated gate bipolar transistor)半導体チップまたは金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:metal−oxide−semiconductor field effect transistor)半導体チップがある。IGBTとMOSFETの半導体チップには様々な定格の電圧と電流のものがある。その他、パワーエレクトロニクスモジュール内に含まれる半導体部品として、ダイオード、サイリスタ、接合電界効果トランジスタ(JFET:junction gate field−effect transistor)およびバイポーラトランジスタを含んでもよい。受動素子と制御電子回路の両方がパワーエレクトロニクスモジュール内に含まれてもよい。半導体部品は、Si、SiC、GaN、GaAs等の基板から作られる。パワーエレクトロニクスモジュールのなかには半導体パッケージ内に過電圧保護用の追加の半導体ダイオード(すなわちフリーホイールダイオード)を含むものがある。
【背景技術】
【0002】
通常、2つの異なるパワーエレクトロニクスモジュール設計が使用される。1つの設計は大電力アプリケーション用であり、他の設計は低電力アプリケーション用である。大電力アプリケーションに関しては、パワーエレクトロニクスモジュールは通常、単一基板上に集積化されるいくつかの半導体チップを含む。基板は通常、パワーエレクトロニクスモジュールを絶縁するためにAl、AlN、Si等の材料の絶縁セラミック基板を含む。セラミック基板の少なくとも上面は、半導体チップの電気的および機械的接触を設けるために純粋またはめっきによるCu、Al等の材料で金属化される。金属層は通常、直接銅ボンディング(DCB:direct copper bonding)処理、直接アルミニウムボンディング(DAB:direct aluminum bonding)処理または活性金属ろう付け(AMB:active metal brazing)処理を使用してセラミック基板にボンディングされる。
【0003】
通常、Sn−Pb、Sn−Ag、Sn−Ag−Cu等の半田合金による軟質半田付けは、半導体チップを金属化セラミック基板へ結合するために使用される。通常、いくつかの基板が平面金属ベースプレート上に組み合わせられる。この場合、セラミック基板の裏面もまた、基板を平面金属ベースプレートに結合するために純粋またはめっきによるCu、Al等の材料で金属化される。平面金属ベースプレートに基板を結合するために、Sn−Pb、Sn−Ag、Sn−Ag−Cu等の半田合金による軟質半田付けが通常使用される。平面金属ベースプレートは次に、動作中のパワーエレクトロニクスモジュールの過熱を防ぐために、その中を冷却材が流れることができる冷却素子に取り付けられてもよい。
【0004】
過酷な環境(例えば自動車用途)でのパワーエレクトロニクス回路の使用がますます望まれるとともに、半導体チップの集積化が進むにつれて、外部および内部への熱放散は増加の一途をたどっている。したがって、最高200℃さらにはそれ以上の内部および外部温度で動作することができる高温パワーエレクトロニクスモジュールへの需要が高まっている。また、パワーエレクトロニクス回路の電流密度は増加し続け、これにより電力損失密度の増加を生ずる。したがって過熱を防ぐために冷却素子を介したパワーエレクトロニクス回路の液体冷却がますます重要になっている。
【0005】
これらおよび他の理由のために、本発明が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態は半導体装置を提供する。半導体装置は、基板に結合された半導体チップと基板に結合されたベースプレートとを含む。ベースプレートは第2の金属層に接合する第1の金属層クラッドを含む。第2の金属層はピン−フィンまたはフィン冷却構造を設けるために変形される。第2の金属層はピンもピン−フィンも有しない副層を有する。第1の金属は第1の厚さを有し、副層は第2の厚さを有する。第1の厚さと第2の厚さの比は少なくとも4:1である。
【0007】
添付図面は実施形態をさらに理解するために含めたものであって、本書に組み込まれてその一部を構成するものである。図面は、実施形態を例示したものであって、明細書の説明と相俟って実施形態の原理を説明することに役立つ。他の実施形態、および実施形態の意図した利点の多くについても、以下の詳細な説明を通じてより明らかになることによって、容易に理解されるであろう。添付図面の構成要素は相互に必ずしも縮尺通りにはなっていない。同様の参照符号は対応する同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】半導体装置の一実施形態の断面図を示す。
【図2】バイメタルリボン(バイメタルクラッド型ストリップ)の一実施形態の断面図を示す。
【図3】トリメタルリボン(トリメタルクラッド型ストリップ)の一実施形態の断面図を示す。
【図4】冷却構造を含むベースプレートの一実施形態の断面図を示す。
【図5】冷却構造を含むベースプレートの別の実施形態の断面図を示す。
【図6】基板アセンブリの一実施形態の断面図を示す。
【図7】ベースプレートに結合された基板アセンブリの一実施形態の断面図を示す。
【図8】ベースプレートに結合された基板アセンブリの別の実施形態の断面図を示す。
【図9】基板アセンブリ、ベースプレート、端子、およびフレームの一実施形態の断面図を示す。
【図10】基板アセンブリ、ベースプレート、端子、フレーム、およびポッティング材の一実施形態の断面図を示す。
【図11】基板アセンブリ、ベースプレート、端子、フレーム、ポッティング材、およびキャップの一実施形態の断面図を示す。
【図12】冷却流体を受け入れるためのチャンバを含む半導体装置の一実施形態の断面図を示す。
【図13】冷却流体を受け入れるためのチャンバを含む半導体装置の別の実施形態の断面図を示す。
【図14】半導体装置の別の実施形態の斜視図を示す。
【図15】半導体装置の別の実施形態の斜視図を示す。
【図16】半導体装置を作製する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明では、本書の一部をなす添付図面を参照して、本発明を実施し得る特定の実施態様を例示として示す。この点に関し、「最上部」、「最下部」、「前部」「後部」、「先端の」、「後端の」等の方向用語は説明される図面の配向に関連して使用される。実施形態の構成要素は多くの異なる配向で配置されることができるので、上記方向用語は例示のために使用され、決して限定するものではない。他の実施形態を利用してもよく、また本発明の範囲から逸脱することなく構造的または論理的変更をなし得ることは明らかである。したがって以下の詳細な説明は限定的な意味でとらえるべきでなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲により規定されるものである。
【0010】
本書に記載の様々な例示実施形態の特徴は特に明記しない限り互いに組み合わせられ得るということは明らかである。
【0011】
本書で使用されるように、用語「電気的に接続」は構成要素同士が直接接続されなければならないことを意味するものではなく、「電気的に接続」された構成要素間に構成要素が介在してもよい。
【0012】
図1に、半導体装置100の一実施形態の断面図を示す。一実施形態では、半導体装置100は高温(最高温度が200℃またはそれ以上の)ハイパワーエレクトロニクスモジュールである。パワーエレクトロニクスモジュール100は、冷却流体を受け入れるためのチャンバ102、ベースプレート104、接合118、基板アセンブリ132aと132b、フレーム134、端子136、ポッティング138、およびキャップ140を含む。各基板アセンブリ132aと132bは、金属の面または層120と124を含む金属化セラミック基板122、接合126、半導体チップ128、およびボンディングワイヤ130を含む。
【0013】
ベースプレート104は第1の金属層108と第2の金属層106を含む。第1の金属層108と第2の金属層106は異なる材料で作られる。一実施形態では、第1の金属層108は銅層または銅合金層であり、第2の金属層106はアルミニウム層またはアルミ合金層である。他の実施形態では、第1の金属層108と第2の金属層106は他の好適な材料で作られる。一実施形態では、ベースプレート104はまた、第2の金属層106の反対側に第3の金属層110を含む。第3の金属層110と第1の金属層108は異なる材料で作られる。一実施形態では、第3の金属層110はアルミニウム層またはアルミ合金層である。他の実施形態では、第3の金属層110は、銀層、銀合金層、パラジウム層、パラジウム合金層または別の好適な原料層である。第1の金属層108クラッドは第2の金属層106に接合する。第3の金属層110クラッドは第1の金属層108に接合する。第2の金属層106は、ピン−フィンまたはフィン112と、ピン−フィンまたはフィン112間のスペース114と、を設けるように構成される。
【0014】
ベースプレート104はバイメタル(2種金属)またはトリメタル(3種金属)のリボン(クラッド型ストリップ)から形成される。ベースプレート104は、第1の金属層の故に片面上に良好な半田濡れ性を有する低コストの板を提供する。さらに、ベースプレート104は、反対面上に、第2の金属層により冷却流体との相性がよい冷却フィンまたはピンを含む。
【0015】
冷却流体を受け入れるためのチャンバ102は、ベースプレート104のピン−フィンまたはフィン112間のスペース114を介し冷却流体を通すための入口142と出口144を含む。チャンバ102はねじ116を介しベースプレート104に結合される。他の実施形態では、ねじ116は使用されず、チャンバ102はベースプレート104に接着またはレーザー溶接される。各基板アセンブリ132aと132bは接合118を介しベースプレート104に結合される。接合118は軟質半田付け接合、焼結接合、拡散半田接合または他の好適な接合である。
【0016】
セラミック基板122はAl、AlN、Siまたは他の好適な材料を含む。一実施形態では、セラミック基板122はそれぞれ0.2mm〜2.0mmの範囲の厚さを有する。金属層120と124はCu、Alまたは別の好適な材料を含む。一実施形態では、金属層120および/または124はNi、Ag、Au、Pdの1つまたは複数の層でめっきされる。一実施形態では、金属層120と124はそれぞれ0.1mm〜0.6mmの範囲の厚さを有する。一実施形態では、金属層120と124は、DCB基板を提供するために直接銅ボンディング(DCB)処理を、DAB基板を提供するために直接アルミニウムボンディング(DAB)処理を、あるいはAMB基板を提供するために活性金属ろう付け(AMB)処理を使用してセラミック基板122にボンディングされる。接合126は金属層124を半導体チップ128に接続する。接合126は、軟質半田付け接合、焼結接合、拡散半田接合、または他の好適な接合である。
【0017】
半導体チップ128は、ボンディングワイヤ130を介し金属層124に電気的に結合される。一実施形態では、半導体チップ128は電力半導体チップであり、IGBT、MOSFET、JFET、バイポーラトランジスタ、サイリスタ、ダイオードおよび/または他の好適な電力素子を含んでもよい。ボンディングワイヤ130はAl、Cu、Al−Mg、Au、または別の好適な材料を含む。一実施形態では、ボンディングワイヤ130は、超音波ワイヤーボンディングを使用して半導体チップ128と金属層124とにボンディングされる。金属層124および/または半導体チップ128は端子136に電気的に接続される。端子136は、電力および制御接続の両方のために、パワーエレクトロニクスモジュール100に外部電気的接続を設けるようにフレーム134を貫通する。
【0018】
フレーム134は、接合118、基板アセンブリ132aと132b、ボンディングワイヤ130、および端子136の一部を囲う。フレーム134はテクニカルプラスチック等の材料を含む。フレーム134は、ねじ止め、接着、クランピング、溶接等により、ベースプレート104に結合される。ポッティング材138は、接合118、基板アセンブリ132aと132b、ボンディングワイヤ130、および端子136の一部の周囲のフレーム134内の領域を充填する。ポッティング材138は、電気的絶縁を与えるためのシリコーンゲル、シリコーンの被覆、ポリイミドの被覆、エポキシの被覆等の材料を含む。ポッティング材138は、絶縁破壊によるパワーエレクトロニクスモジュール100の損傷を防ぐ。キャップ140は、基板アセンブリ132aと132bとポッティング138とを覆うようにフレーム134に取り付けられる。一実施形態では、キャップ104は、エポキシ等のキャッピング材料等の第2のポッティング層である。別の実施形態では、キャップ104は、スナップイン、溶接、接着等によりフレーム134に取り付けられるカバーアセンブリである。
【0019】
以下の図2〜図13は、図1を参照して先に説明し示した半導体装置100等の半導体装置を作製する方法を示す。
【0020】
図2に、バイメタルリボン(すなわちバイメタルクラッド型ストリップ)200aの一実施形態の断面図を示す。バイメタルリボン200aは第1の金属層108と第2の金属層107を含む。第1の金属層108と第2の金属層107は異なる材料である。一実施形態では、第1の金属層108は半田付け可能材料で作られ、20°Cで18ppm/K未満の熱膨張率(CTE:coefficient of thermal expansion)を有する。第2の金属層107は容易に機械加工できるよう(例えば、整形可能、エッジング可能、ビード化可能)に選択される。一実施形態では、第2の金属層107は液体冷却回路内のアルミニウムと化学的に相性がよい。一実施形態では、第1の金属層108は銅層または銅合金層であり、第2の金属層107はアルミニウム層またはアルミ合金層である。他の実施形態では、第1の金属層108と第2の金属層107は他の好適な金属である。
【0021】
一実施形態では、バイメタルリボン200aの合計厚が5mm〜6mmである。一実施形態では、第1の金属層108の厚さは第2の金属層107の厚さに等しい。一実施形態では、第1の金属層108の厚さは2.5mm〜3mmであり、第2の金属層107の厚さは2.5mm〜3mmである。別の実施形態では、第1の金属層108の厚さは2.5mm〜10mmであり、第2の金属層107の厚さは2.5mm〜10mmである。他の実施形態では、第1の金属層108の厚さと第2の金属層107の厚さはベースプレートを形成するのに好適な他の値を有する。
【0022】
第1の金属層108クラッドは第2の金属層107に接合する。一実施形態では、第1の金属層108は、これら別々の層をまとめてクラッディングスタンド(cladding stand)のロール(rolls)にすることにより、第2の金属層107に接合する。ロールからの一様な圧力が個々の層を圧縮して接触面間の接合を形成する。ボンディングされた層は次に、再結晶アニールおよび圧延され仕上げ寸法となる。仕上げ寸法に圧延後、ボンディングされた層は層同士を密接に融合させるために別の熱処理にさらされる。他の実施形態では、第1の金属層108クラッドは別の好適な技術を使用して、第2の金属層107に接合する。
【0023】
図3に、トリメタルリボン(トリメタルクラッド型ストリップ)200bの一実施形態の断面図を示す。トリメタルリボン200bは、図2を参照して先に説明し示したように第1の金属層108と第2の金属層107と、そして第3の金属層109を含む。第3の金属層109と第1の金属層108は異なる材料である。一実施形態では、第3の金属層109と第2の金属層107は同じ材料である。一実施形態では、第3の金属層109はアルミニウムまたはアルミ合金である。他の実施形態では、第3の金属層109は銀、銀合金、パラジウム、パラジウム合金、または別の好適な金属である。第3の金属層109は、第1の金属層108の厚さおよび第2の金属層107の厚さ未満の厚さを有する。一実施形態では、第3の金属層109は1μm〜0.1mmの厚さを有する。第3の金属層109クラッドは、図2を参照して先に説明したようにクラッド処理等の好適な技術を使用して、第2の金属層107の反対側にある第1の金属層108に接合する。
【0024】
以下の図4〜図13は図3を参照して先に説明し示したトリメタルリボン200bを利用した半導体装置の作製を示すが、示された処理はまた、図2を参照して先に説明し示したバイメタルリボン200aにも適用可能である。
【0025】
図4に、冷却構造を含むベースプレート210の一実施形態の断面図を示す。図3を参照して先に説明し示したベースプレート200bの第2の金属層107は、ピン−フィンまたはフィン112間にスペース114を有するピン−フィンまたはフィン112を有する冷却構造を形成するように構成される。第2の金属層107は、第2の金属層106を設けるために切断、スタンピングまたは微小変形技術(MDT:micro deformation technology)によって変形される。MDTは、いかなる金属も除去することなくピン−フィンまたはフィン112を形成するように機械的かつ可塑的に第2の金属層107を変形する。第2の金属層107は、第2の金属層106に面する第1の金属層108の表面のいかなる部分も露出されないように変形される。第1の金属層108の表面を露出しないことにより、第1の金属層108は腐食から保護される。
【0026】
一実施形態では、ピン−フィンまたはフィン112は、5.5mm〜6.0mmの長さを有するピン−フィンまたはフィン112を設けるようにMDT、圧力鋳造、またはコイニング(coining)により形成される。別の実施形態では、ピン−フィンまたはフィン112は、2mm〜10mmの長さd112を有するピン−フィンまたはフィン112と1mm〜10mmの幅w115を有するスペース114とを設けるためにMDTにより形成される。別の実施形態では、ピン−フィンまたはフィン112は、2mm〜20mmの長さd112を有するピン−フィンまたはフィン112と1mm〜20mmの幅w115を有するスペース114とを設けるように圧力鋳造またはコイニングにより形成される。他の実施形態では、ピン−フィンまたはフィン112は他の好適な長さを有するように形成される。一実施形態では、孔212は、図1を参照して先に説明し示した冷却流体を受け入れるためのチャンバ102等の他の素子構造にベースプレート210を搭載するためのベースプレート210を介し切断またはスタンピングされる。
【0027】
図4に示すように、第2の金属層106はピンもピン−フィン112も有しない副層113を含んでもよい。第1と第2の金属層108と106間の界面168に垂直な方向に、副層113は厚さd113を有する。一実施形態では、厚さd113は0.2mm〜0.5mmの範囲であってよい。あるいはまたはそれに加えて、第1の金属層108の厚さd108と副層113の厚さd113の比は少なくとも4:1または少なくとも10:1であってよい。
【0028】
通常、第1の金属層108の材料と厚さと、第2の金属層106と副層113の材料と厚さと構造は、第1の金属層108と、副層113とピン−フィンまたはフィンの112を含む第2の金属層106と、の合成物が、第1と第2の金属層108と106間の界面168に平行なそれぞれの方向に18ppm/K以下または17ppm/K未満のCTEを有するように、選択される。
【0029】
図5に、冷却構造を含むベースプレート220の別の実施形態の断面図を示す。ベースプレート220は、ベースプレート220が孔212を除くことと、第3の金属層109が第3の金属層110を設けるように構成されたことと、を除いて、図4を参照して先に説明し示したベースプレート210と同様である。第3の金属層109の一部は、第1の金属層108の一部222を露出するとともに第3の金属層110を設けるために別の好適な技術を使用して、エッチング、スクラッチ、ピーリング、または除去される。第3の金属層109は、ピン−フィンまたはフィン112の形成前にあるいはその後に第3の金属層に110を設けるように構成されてもよい。一実施形態では、第1の金属層108は銅を含み、第3の金属層の構成することで第1の金属層上に半田付けのためのベースプレート220を作成する。一実施形態では、第3の金属層110はアルミニウムを含み、半田マスクと半田ストッパーを設ける。
【0030】
図6に、基板アセンブリ132aの一実施形態の断面図を示す。基板アセンブリ132aは、金属の面または層120と124を含む金属化セラミック基板122、接合126aと126b、半導体チップ128aと128b、およびボンディングワイヤ130を含む。第1の半導体チップ128aは第1の接合126aを介し金属層124に取り付けられる。第2の半導体チップ128bは第2の接合126bを介し金属層124に取り付けられる。接合126aと126bは、軟質半田付け接合、焼結接合、拡散半田接合部または他の好適な接合である。
【0031】
半導体チップ128aと128bは、ボンディングワイヤ130を介し金属層124に電気的に結合される。一実施形態では、半導体チップ128aと128bは電力半導体チップであり、IGBT、MOSFET、JFET、バイポーラトランジスタ、サイリスタ、ダイオード、および/または他の好適な電力部品を含んでもよい。ボンディングワイヤ130はAl、Cu、Al−Mg、Au等の材料を含む。一実施形態では、ボンディングワイヤ130は、超音波ワイヤーボンディングを使用して半導体チップ128aおよび128bと金属層124とにボンディングされる。他の実施形態では、クリップまたは銅ストリップと焼結が、半導体チップ128aと128bを金属層124に電気的に接続するために使用される。図1を参照して先に説明し示した基板アセンブリ132b等の他の基板アセンブリもまた作製されてもよい。
【0032】
図7に、ベースプレート104に結合された基板アセンブリ132aと132bの一実施形態の断面図を示す。基板アセンブリ132aと132bは接合118を介し第1の金属層108に結合される。他の実施形態では、基板アセンブリ132aと132bはベースプレート104上に作製される。一実施形態では、基板アセンブリ132aと132bは半田接合118を設けるために第1の金属層108に軟質半田付けされる。半田接合118としてはSn−Pb、Sn−Ag、Sn−Ag−Cu、Sn−Sb等の半田合金を含む。一実施形態では、第1の金属層108は銅または銅合金を含み、第3の金属層110はアルミニウムまたはアルミ合金を含み半田付け処理用の半田マスクと半田ストッパーを提供する。
【0033】
別の実施形態では、基板アセンブリ132aと132bは、拡散半田接合118を設けるために第1の金属層108に拡散半田付けされる。拡散半田付け処理中、軟質半田は完全に固化され、拡散半田付け処理後に純粋な金属間接合(例えば、CuSn、CuSn、AgSn)を設ける。別の実施形態では、基板アセンブリ132aと132bは、焼結接合118を設けるために第1の金属層108に焼結される。各焼結接合118は、Agナノ粒子、Auナノ粒子、Cuナノ粒子または他の好適なナノ粒子等の焼結ナノ粒子を含む焼結金属層である。基板アセンブリ132aは、ボンディングワイヤ130を介し基板アセンブリ132bに電気的に結合される。
【0034】
図8に、第3の金属層109を含むベースプレートに結合される基板アセンブリ132aと132bの別の実施形態の断面図を示す。この実施形態では、第3の金属層109は第1の金属層108を露出するように構成されなかった。基板アセンブリ132aと132bは、接合242を設けるために第3の金属層109に、軟質半田付け、拡散半田付け、または焼結される。一実施形態では、第3の金属層109は銀、銀合金、パラジウムまたはパラジウム合金を含む。第3の金属層109は焼結または拡散半田付けのための界面を提供してもよい。
【0035】
以下の図9〜図13は基板アセンブリ132aと132bを第1の金属層108に結合する接合118を含むが、これら実施形態はまた、基板アセンブリ132aと132bを第3の金属層109に結合する接合242を利用する場合に適用可能である。
【0036】
図9に、基板アセンブリ132aと132b、ベースプレート104、端子136、およびフレーム134の一実施形態の断面図を示す。フレーム134は、ねじ止め、接着、クランプ、溶接または他の好適な方法を介しベースプレート104に取り付けられる。一実施形態では、フレーム134は、第3の金属層110の上面と、第1の金属層108、第2の金属層106、および第3の金属層110の側壁と、を接触させる。他の実施形態(例えば図1)では、フレーム134は、第3の金属層110または第1の金属層108の上面を接触するだけである(すなわち、第3の金属層110が除外される場合)。
【0037】
端子136は、電力および制御接続のために端子136の一部分がフレーム134外に延在するようにフレーム134を介し挿入または形成される。端子136の一部分は、基板アセンブリ132aと132bへの内部電気的接続のためにフレーム134内に延在する。端子136は、ボンディングワイヤ130を介し基板アセンブリ132aと132bに電気的に結合される。他の実施形態では、端子136は、溶接または別の好適な技術を介し基板アセンブリ132aと132bに直接電気的に接続される。
【0038】
図10に、基板アセンブリ132aと132b、ベースプレート104、端子136、フレーム134、およびポッティング材138の一実施形態の断面図を示す。一実施形態では、シリコーンゲルが、ポッティング138を設けるためにフレーム134内の基板アセンブリ132aと132bの上に塗布される。他の実施形態では、基板アセンブリ132aと132bは、電気的絶縁を与えるためにシリコーン、ポリイミド、エポキシ等の材料で被覆する。
【0039】
図11に、基板アセンブリ132aと132b、ベースプレート104、端子136、フレーム134、ポッティング材138、キャップ140の一実施形態の断面図を示す。一実施形態では、エポキシ等の第2のポッティング材が、キャップ140を設けるためにポッティング138の上に塗布される。別の実施形態では、カバーアセンブリが、キャップ140を設けるためにスナップイン、溶接、接着または別の好適な方法を介しフレーム134に取り付けられる。
【0040】
図12に、冷却流体を受け入れるためのチャンバ102を含む半導体装置100の一実施形態の断面図を示す。チャンバ102はねじ116を介しベースプレート104に取り付けられる。他の実施形態では、チャンバ102は、接着、溶接等の方法によりベースプレート104に取り付けられる。一実施形態では、チャンバ102はアルミニウムまたはアルミ合金から作られる。他の実施形態では、チャンバ102は冷却流体と相性がよい別の好適な材料から作られる。チャンバ102は入口と出口を含む。一実施形態では、チャンバ102は、同様なまたは異なる半導体チップの接合温度の小さな差異を補償する最適のやり方でホットエリアへ冷却流体を誘導する。
【0041】
図13に、冷却流体を受け入れるためのチャンバ302を含む半導体装置300の別の実施形態の断面図を示す。この実施形態では、チャンバ302は、薄い金属層をベースプレート104の第2の金属層106へレーザー溶接または接着することにより作製される。薄い金属層は、例えば参照符号304で示すように複数の点で第2の金属層106に接着またはレーザー溶接される。接続点304の場所は、チャンバを通る冷却流体の圧力および/または流れを調整するように選択されてもよい。一実施形態では、薄い金属層はアルミニウムまたはアルミ合金である。他の実施形態では、薄い金属層は冷却流体と相性がよい別の好適な材料である。半導体装置300はまた、ベースプレート104とチャンバ302を貫通する孔212を含む。孔212は、半導体装置300を別の構造に取り付けるために使用されてもよい。
【0042】
図14に、半導体装置320の別の実施形態の斜視図を示す。一実施形態では、半導体装置320はハイパワーエレクトロニクスモジュールである。パワーエレクトロニクスモジュール320は、ベースプレート322、フレーム324、電力半導体チップ326、電力用端子328、330、332、および制御用端子334を含む。一実施形態では、電力用端子228は負端子であり、電力用端子330は正端子であり、電力用端子332は位相出力端子である。
【0043】
端子238、330、332、334はボンディングワイヤ336を介し電力半導体チップ326に電気的に接続される。端子328、330、332、334は、単一端子タイプがパワーエレクトロニクスモジュール320の全端子に使用されるように、それぞれが同じ寸法を有するプレスばめピン(pressfit−pin)である。さらに、端子328、330、332、334は、パワーエレクトロニクスモジュール320の周辺部のフレーム324を貫通する。一実施形態では、ベースプレート322は図1を参照して先に説明し示したベースプレート104と同様である。
【0044】
図15に、半導体装置360の別の実施形態の斜視図を示す。半導体装置360は、半導体装置360がキャップ362を含むことと、ベースプレート322がベースプレート364で置換されたこととを除き、図14を参照して先に説明し示した半導体装置320と同様である。キャップ362はスナップインキャップである。ベースプレート364はピン−フィン366を含む。一実施形態では、ベースプレート364は図1を参照して先に説明し示したベースプレート104と同様である。
【0045】
図16は、図1と図12を参照して先に説明し示した半導体装置100、あるいは図13を参照して先に説明し示した半導体装置300等の半導体装置を作製する方法400の一実施形態を説明する流れ図である。工程402では、バイメタルまたはトリメタルのリボン(クラッド型ストリップ)が形成される(例えば、図2と図3を参照して先に説明し示したように)。工程404では、クラッド型ストリップの最下層がピン−フィンまたはフィンの冷却構造を有するベースプレートを形成するように変形される(例えば、図4を参照して先に説明し示したように)。工程406では、基板と半導体チップ(例えば、基板アセンブリまたは別個の部品)がベースプレートに取り付けられる(例えば、図7を参照して先に説明したように)。工程408では、フレームが組み立てられ、ポッティングが加えられ、パッケージが閉じられる(例えば、図9〜図11を参照して先に説明し示したように)。工程410では、冷却流体を受け入れるためのチャンバがベースプレートに取り付けられる(例えば、図12と図13を参照して先に説明したように)。
【0046】
実施形態は、冷却構造を含むクラッド型のバイメタルまたはトリメタルのベースプレートを含む半導体装置を提供する。クラッド型ベースプレートは、基板アセンブリに結合するのに適した第1の金属層と、冷却流体との相性がよい冷却構造を形成するのに適した第2の金属層とを含むベースプレートを提供することにより、低コスト解決策を提供するものである。さらに、クラッド層間の接合力は、コールドガススプレーまたはバイメタル押出などの他の技術より著しく強い。
【0047】
以上、特定の実施形態について例示し、説明してきたが、当業者には明らかなように、以上の特定の実施形態は、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な代替および/または均等な実施形態で置換し得るものである。本願は、本書で説明した特定の実施形態のあらゆる適合化または変形をカバーするように意図されている。したがって本発明は特許請求の範囲とその均等物のみによって限定されるように意図されている。
【符号の説明】
【0048】
100 半導体装置
102 チャンバ
104 ベースプレート
106 第2の金属層
107 第2の金属層
108 第1の金属層
109 第3の金属層
110 第3の金属層
112 ピン−フィン
113 副層
114 スペース
116 ねじ
118 接合
120、124 金属層
122 セラミック基板
126、126a、126b 接合
128、128a、128b 半導体チップ
130 ボンディングワイヤ
132a、132b 基板アセンブリ
134 フレーム
136 端子
138 ポッティング材
140 キャップ
142 入口
144 出口
168、178 界面
200a バイメタルリボン
200b トリメタルリボン
210 ベースプレート
212 孔
220 ベースプレート
222 第1の金属層の一部
228 電力用端子
242 接合
300 半導体装置
302 チャンバ
304 接続点
320 半導体装置
322 ベースプレート
324 フレーム
326 電力半導体チップ
328、330、332 電力用端子
334 制御用端子
336 ボンディングワイヤ
360 半導体装置
362 キャップ
364 ベースプレート
366 ピン−フィン
d108、d112、d113 厚さ
w115 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(122)に結合される半導体チップ(128)と、
前記基板(122)に結合されるベースプレートであって、前記ベースプレートは第2の金属層(106)に接合する第1の金属層(108)クラッドを含み、前記第2の金属層(106)はピン−フィンまたはフィンの冷却構造(112)を設けるように変形される、ベースプレートと、を含む半導体装置であって、
前記第2の金属層(106)はピンもピン−フィンも有しない副層(113)を含み、
前記第1の金属層(108)は第1の厚さ(d108)を有し、
前記副層(113)は第2の厚さ(d113)を有し、
前記第1の厚さ(d108)と前記第2の厚さ(d113)の比は少なくとも4:1である、半導体装置。
【請求項2】
前記第1の厚さ(d108)と前記第2の厚さ(d113)の比は少なくとも10:1である、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第2の厚さ(d113)は0.2mm〜0.5mmである、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1の金属層(108)は銅を含み、前記第2の金属層(106)はアルミニウムを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1の金属層(108)は2.5mm〜10mmの厚さ(d108)を有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2の金属層(106)の反対側の前記第1の金属層(108)に接合する第3の金属層(109)クラッドをさらに含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第3の金属層(109)は1μm〜0.1mmの厚さを有する、請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第3の金属層(109)は銀とパラジウムの1つを含む、請求項6または7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記基板(122)は前記第3の金属層(109)に拡散半田付けされるか焼結されるかのいずれかである、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第3の金属層(109)はアルミニウムを含む、請求項6乃至9のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第3の金属層(109)は半田停止層を設けるように構成され、前記基板(122)は前記第1の金属層(108)へ半田付けされる、請求項10に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1の金属層(108)と、前記副層(113)と前記ピン−フィンまたはフィン(112)を含む前記第2の金属層(106)と、は前記第1の金属層(108)と前記第2の金属層(106)との間の界面(168)に平行なそれぞれの方向に20°Cで18ppm/K以下または17ppm/K未満の熱膨張率を有する合成物を形成する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項13】
第1の金属化セラミック基板(122)と、
前記第1の金属化セラミック基板(122)の第1の面に結合される第1の半導体チップ(128)と、
前記第1の金属化セラミック基板(122)の前記第1の面の反対側の第2の面に結合されるベースプレート(104、210、220)であって、前記ベースプレート(104、210、220)はアルミニウムを含む第2の層(106)に接合する銅を含む第1層(108)クラッドを含み、前記第2の層はピン−フィンまたはフィンの冷却構造(112)を設けるように変形される、ベースプレート(104、210、220)と、を含む半導体装置であって、
前記第2の金属層(106)はピンもピン−フィンも有しない副層(113)を含み、
前記第1の金属層(108)は第1の厚さ(d108)を有し、
前記副層(113)は第2の厚さ(d113)を有し、
前記第1の厚さ(d108)と前記第2の厚さ(d113)の比は少なくとも4:1である、半導体装置。
【請求項14】
前記第1の金属層(108)と、前記副層(113)と前記ピン−フィンまたはフィン(112)を含む前記第2の金属層(106)と、は前記第1の金属層(108)と前記第2の金属層(106)との間の界面(168)に平行なそれぞれの方向に20°Cで18ppm/K以下または17ppm/K未満の熱膨張率を有する合成物を形成する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第1の厚さ(d108)と前記第2の厚さ(d113)の比は少なくとも10:1である、請求項13または14に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第2の厚さ(d113)は0.2mm〜0.5mmである、請求項13乃至15のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記第1の金属化セラミック基板(122)の前記第1の面に結合される第2の半導体(128)チップをさらに含む、請求項13乃至16のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項18】
前記ベースプレート(104、210、220)は前記第2の金属化セラミック基板(122)の前記第1の面の反対側の第2の面に結合される、請求項16または17に記載の半導体装置。
【請求項19】
冷却流体を受け入れ、入口(142)と出口(144)を含み、冷却構造を囲むチャンバ(102)と、
前記ベースプレート(104、210、220)に取り付けられるフレーム(134、324)と、
前記半導体チップ(128)と前記基板(122)を囲むポッティングと、
前記ポッティング(138)の上のキャップ(140、362)と、をさらに含む請求項16乃至18のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記第1の半導体チップ(128)に電気的に接続される電力用端子(328、330、332)と、
前記第1の半導体チップ(128)に電気的に接続される制御端子(334)と、をさらに含み、
前記電力用端子(328、330、332)と前記制御端子(334)は同じ寸法を有す、請求項16乃至19のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項21】
第2の金属層(106)に接合する第1の金属層(108)クラッドを含むクラッド型ストリップを設ける工程と、
ピン−フィンまたはフィンの冷却構造(112)を形成するように前記第2の金属層(106)を構成する工程と、
基板(122)に半導体チップ(128)を結合する工程と、
前記基板(122)を前記第1の金属層(108)に結合する工程と、を含む半導体装置を作製する方法であって、
前記第2の金属層(106)はピンもピン−フィンも有しない副層(113)を含み、
前記第1の金属層(108)は第1の厚さ(d108)を有し、
前記副層(113)は第2の厚さ(d113)を有し、
前記第1の厚さ(d108)と前記第2の厚さ(d113)の比は少なくとも4:1である、方法。
【請求項22】
前記第1の金属層(108)と、前記副層(113)と前記ピン−フィンまたはフィン(112)を含む前記第2の金属層(106)と、は前記第1の金属層(108)と前記第2の金属層(106)との間の界面(168)に平行なそれぞれの方向に20°Cで18ppm/K以下または17ppm/K未満の熱膨張率を有する合成物を形成する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の厚さと前記第2の厚さ(d113)の比は少なくとも10:1である、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の厚さ(d113)は0.2mm〜0.5mmである、請求項21乃至23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記クラッド型ストリップを設ける工程は、銅を含む前記第1の金属層(108)とアルミニウムを含む前記第2の金属層(106)とを含む前記クラッド型ストリップを設けることを含む、請求項21乃至24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記クラッド型ストリップを設ける工程は、2.5mm〜10mmの厚さを有する前記第1の金属層(108)を含む前記クラッド型ストリップを設けることを含む、請求項21乃至25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記第2の金属層(106)を構成する工程は、前記第2の金属層(106)をスタンピングすること、前記第2の金属層(106)を切断すること、前記第2の金属層(106)を機械的かつ可塑的に変形すること、のうちの1つを含む、請求項21乃至26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
アルミニウムを含む第2の金属層(106)に接合する銅を含む第1の金属層(108)クラッドを含むクラッド型ストリップを設ける工程と、
ピン−フィンまたはフィンの冷却構造を形成するように前記第2の金属層(106)を構成する工程と、
金属化セラミック基板(122)の第1の面に半導体チップ(128)を結合する工程と、
前記金属化セラミック基板(122)の前記第1の面の反対側の第2の面を前記第1の金属層(108)に結合する工程と、を含む、半導体装置を作製する方法であって、
前記第2の金属層(106)はピンもピン−フィンも有しない副層(113)を含み、
前記第1の金属層(108)は第1の厚さ(d108)を有し、
前記副層は第2の厚さ(d113)を有し、
前記第1の厚さ(d108)と前記第2の厚さ(d113)の比は少なくとも4:1である、方法。
【請求項29】
前記第1の金属層(108)と、前記副層(113)と前記ピン−フィンまたはフィン(112)を含む前記第2の金属層(106)と、は前記第1の金属層(108)と前記第2の金属層(106)との間の界面(168)に平行なそれぞれの方向に20°Cで18ppm/K以下または17ppm/K未満の熱膨張率を有する合成物を形成する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の厚さ(d108)と前記第2の厚さ(d113)の比は少なくとも10:1である、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
前記第2の厚さ(d113)は0.2mm〜0.5mmである、請求項28乃至30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記クラッド型ストリップを設ける工程は、銅合金を含む前記第1の金属層(108)を設けることとアルミ合金を含む前記第2の金属層(106)を設けることの少なくとも1つを含む、請求項29乃至31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記クラッド型ストリップを設ける工程は、前記第2の金属層(106)反対側にある前記第1の金属層(108)に接合する第3の金属層(109)クラッドを含む前記クラッド型ストリップを設けることを含む、請求項29乃至32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の金属層(108)の一部を露出するように前記第3の金属層(109)を構成する工程と、をさらに含み、
前記金属化セラミック基板(122)の前記第2の面を前記第1の金属層(108)に結合する工程は、前記金属化セラミック基板(122)の前記第2の面を前記第1の金属層(108)へ半田付けすることを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記金属化セラミック基板(122)の前記第2の面を前記第1の金属層(108)に結合する工程は、前記金属化セラミック基板(122)の前記第2の面を前記第3の金属層(109)に拡散半田付けすることおよび焼結することのうちの1つを含む、請求項33または34に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−62506(P2013−62506A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−199844(P2012−199844)
【出願日】平成24年9月11日(2012.9.11)
【出願人】(501209070)インフィネオン テクノロジーズ アーゲー (331)
【氏名又は名称原語表記】INFINEON TECHNOLOGIES AG
【Fターム(参考)】