説明

シリコンウエハの厚さ測定装置及び厚さ測定方法並びにシリコンウエハ薄化装置

【課題】少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有するシリコンウエハの厚さを測定する装置を提供する。
【解決手段】装置34は,複数波長のコーヒレントな光を放射する光源2を有する。また,本装置は,シリコンウエハと非接触に配置され,シリコンウエハの少なくとも一部を複数波長のコーヒレントな光によって照射し,シリコンウエハからの反射光の少なくとも一部を受光する測定ヘッド3を含む。さらに,本装置は,分光器5,ビームスプリッター,及び評価装置6を含む。評価装置は,シリコンウエハからの反射光を,光コーヒレンストモグラフィー法により分析することで,シリコンウエハの厚さを測定する。コーヒレントな光は,中央波長Wを有する帯域幅bの複数波長で放射される。シリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長は,帯域幅b内に存在する範囲である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,シリコンウエハ,特に,少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有するシリコンウエハの厚さを測定する装置及び方法,並びにシリコンウエハ薄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バックグラインディング加工時に半導体の厚さを制御する方法及び装置は,米国特許番号6368881B1に開示されている。バックグラインディング加工時にウエハの厚さを光学的に測定することは,研削加工の終点を検出するのに利用されている。さらに,この方法は,シリコンウエハのくさびが発生するかどうかを検出するのに利用され,くさびが発生する場合には,水平化情報を薄化装置に伝えることで研削面のくさびを軽減又は除去するよう調節される。
【0003】
しかしながら,この方法及び装置は,低コントラスト干渉信号の影響から,少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有するシリコンウエハの厚さを正確に測定するのには適していない。そこで,高コントラスト信号を利用して,少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有するシリコンウエハの厚さを測定する装置及び方法が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許番号第6368881B1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は,少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有するシリコンウエハの厚さを測定する装置及び方法,並びにシリコンウエハ薄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
シリコンウエハの裏側の高濃度ドープシリコン層は,裏側の最外表面から本体内部に広がっているか,本体内部の裏側の表面付近一帯に存在していることがある。
【0007】
本発明のある態様では,シリコンウエハの高濃度ドープシリコン層は,裏側の最外表面から本体内部に広がっているか,本体内部の裏側の表面付近一帯に存在していることに加え,裏側全体の左右にも拡がっていることもある。高濃度ドープシリコン層は,シリコンウエハ内の素子構造のためのコンタクトを形成していてもよい。例えば,高濃度ドープ層は,MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)などの垂直型トランジスタ用のドレインコンタクトを形成してもよい。
【0008】
本発明の測定装置は,複数波長のコーヒレントな光を放射する光源を含む。また,本装置は,少なくとも一部が除去される裏側を含むシリコンウエハと非接触に配置され,シリコンウエハの少なくとも一部を複数波長のコーヒレントな光によって照射し,シリコンウエハからの反射光の少なくとも一部を受光する測定ヘッドを含む。測定ヘッドは,シリコンウエハの裏側に隣接するか,又は裏側と反対面の表側に隣接していてもよい。さらに,本装置は,分光器,ビームスプリッター,及び評価装置を含む。分光器は,シリコンウエハからの反射光の少なくとも一部を受光し,シリコンウエハからの反射光の部分的強度を波長の関数として測定する。ビームスプリッターは,複数波長のコーヒレントな光を測定ヘッドへ導き,また受光した反射光を分光器へ導くために,光源と測定ヘッド及び分光器とを接続する。評価装置は,シリコンウエハからの反射光を,光コーヒレンストモグラフィー法(OCT)により分析することで,シリコンウエハの厚さを決定する。光源は,中央波長Wを有する帯域幅bの複数波長でコーヒレントな光を放射する。帯域幅bは,シリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長が帯域幅bに存在する範囲である。
【0009】
本発明の測定装置は,シリコンウエハを透過させる光と第2の表面からの反射光を供給することができる。第2の表面からの反射光は,シリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする帯域幅bの波長を含むことで,高コントラスト干渉信号となるような十分な強度で反射される。また,第2の表面からの反射光は,第2の表面よりも測定ヘッドに近接する第1の表面からの反射光と共に反射される。高濃度ドープシリコンの光吸収率は,ドーパント濃度が増えることによって著しく大きくなることから,シリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長は,とくに重要である。したがって,本発明の装置は,少なくとも裏側に高濃度ドープシリコン層を有するシリコンウエハの厚さ,特に50μm以上の厚さに関して,確実な測定を提供することができる。
【0010】
本発明のある態様では,帯域幅bは,中央波長Wがシリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長となる範囲である。これは,帯域幅b内の中央波長Wが,最大強度で放出されるので,シリコンウエハを透過する光の強度をさらに高めることができる。
【0011】
本発明のさらなる態様では,本発明の測定装置は,バックグラインディング加工時に、少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有するシリコンウエハの厚さを測定する,インサイチュバックグラインディング加工装置である。そして、評価装置は,少なくともバックグラインディング加工時に,シリコンウエハからの反射光を分析して,シリコンウエハの厚さを決定する。この態様は,バックグラインディング加工モニタを効果的に提供する。バックグラインディング加工モニタは,高精度なバックグラインディング加工時に,シリコンウエハの厚さを確実に監視する。シリコンウエハの厚みを減らすことは,半導体素子集積回路として複数の半導体チップに分割されるシリコンウエハにとってはとくに重要である。なぜなら,このようなシリコンウエハは,半導体チップの軽量化や小型化へ改善する必要性や電力半導体の代わりに,オン状態での半導体抵抗素子を減らす必要性があるからである。
【0012】
本発明の測定装置はさらに,シリコンウエハの高濃度ドープ層のドーパント濃度を入力する入力装置を含んでいてもよい。そして,入力されたドーパント濃度を有するシリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最小とする波長となるように,中央波長Wを選択してもよい。
【0013】
本発明の厚さ測定装置はさらに,ドーパント濃度に影響されるシリコンの光吸収率のデータを記憶する記憶装置を含んでいてもよい。そして,記憶装置の記憶データを使用して中央波長Wを選択してもよい。
【0014】
本発明のさらなる態様では,中央波長Wは,950nm≦W≦1150nmの関係を満たす。前記波長でかつ,シリコンウエハの高濃度ドープ層のドーパント濃度が1・1019cm−3≦N≦1・1021cm−3の範囲であるとき,光吸収率を最小にすることができる。
【0015】
光源は,スペクトル広帯域光源又は波長可変レーザー光源であってもよい。
【0016】
スペクトル広帯域光源は,発光ダイオード(LED),半導体スーパールミネセントダイオード(SLD),及び増幅自然放出(ASE)を基礎とする光励起ファイバより成る群から選択されてもよく,波長可変レーザー光源は,光励起光子結晶レーザー及び半導体量子ドット波長可変レーザーより成る群から選択されてもよい。
【0017】
本発明のさらなる態様では,ビームスプリッターは光カプラである。本発明の測定装置はさらに,少なくとも一つの第1の光導波路,少なくとも一つの第2の光導波路,及び少なくとも一つの第3の光導波路を含んでいてもよい。少なくとも一つの第1の光導波路は,測定ヘッドを光カプラに接続させ,少なくとも一つの第2の光導波路は,光カプラを光源に接続させ,少なくとも一つの第3の光導波路は,光カプラを分光器に接続させる。
【0018】
厚さの決定に使用されるOCTは,1D−se FD OCT(一次元空間に符号化されたフーリエドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法)及び1D−te FD OCT(一次元時間に符号化されたフーリエドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法)から選択されてもよい。
【0019】
本発明のその他の態様では,OCTは,1D−te TD OCT(一次元時間に符号化されたタイムドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法)である。
【0020】
本発明のさらなる他の態様では,OCTは,1D−se TD OCT(一次元空間に符号化されたタイムドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法)である。
【0021】
1D−te TD OCT又は1D−se TD OCTに関するさらなる態様では,分光器は,シリコンウエハからの反射光の光分布を拡げる回折格子を含む。
【0022】
本発明のある態様では,本発明の測定装置はハウジングを含む。少なくとも測定ヘッドはハウジング内に配置され,ハウジングは光源の光を透過する窓を含む。窓は,例えば赤外窓である。ハウジングは,好ましくは防水性である。
【0023】
本発明はさらに,シリコンウエハ薄化装置に関する。シリコンウエハ薄化装置は,シリコンウエハの裏側の少なくとも一部を除去する除去システム及び上記の態様のいずれか一つに記載の測定装置を含む。
【0024】
本発明の薄化装置は,シリコンウエハの厚さを高精度で効果的に決定することができる。
【0025】
除去システムは,好ましくは回転研削砥石及び回転プレートを含む。回転プレートはシリコンウエハを保持する。
【0026】
薄化装置はさらに,除去システムと接続ユニットの制御ユニットを含む。接続ユニットは,評価装置と制御ユニットに接続している。制御ユニットは,決定されたシリコンウエハの厚さが所定の厚さに達した時に,除去システムを停止させる。この態様では,薄化装置は,決定された厚さに,精確に研削されたシリコンウエハを効果的に提供する。
【0027】
接続ユニットは,制御ユニット又はインサイチュバックグラインディング加工装置の一部であってもよい。
【0028】
本発明のさらなる態様では,制御ユニットは,決定されたシリコンウエハの厚さに応じて、回転プレート及び/又は回転研削砥石の回転速度を調節する制御装置を含む。これにより,回転プレート及び/又は回転研削砥石の回転速度を制御できる。
【0029】
本発明はさらに,少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有するシリコンウエハの厚さを測定する方法に関する。この方法は,中央波長Wを有する帯域幅bの複数波長のコーヒレントな光で,シリコンウエハの少なくとも一部を照射する照射ステップを含む。帯域幅bは,シリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長を帯域幅b内に存在する範囲に規定される。さらに,この方法は,OCTを使用して,シリコンウエハからの反射光を分析することによりシリコンウエハの厚さを決定する決定ステップを含む。OCTは,上記に記載された方法の一つであってもよい。
【0030】
本発明の方法は,重複を避けるためあえて記載しないが,上記記載の厚さ測定装置に関する有利な効果を提供する。
【0031】
本発明のある態様では,帯域幅bは,シリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長が帯域幅b内に存在する範囲である。
【0032】
本発明の方法はさらに,上記態様のいずれか一つに記載のシリコンウエハ薄化装置を用意する用意ステップと,薄化装置にシリコンウエハを取り付ける取付ステップと,シリコンウエハの裏側の少なくとも一部を除去する除去ステップと,除去ステップを停止させる停止ステップとを含む。照射ステップ,受光ステップ,及び決定ステップは,少なくとも除去ステップ時に行われる。
【0033】
本発明の方法はさらに,シリコンウエハの高濃度ドープ層のドーパント濃度を入力する入力ステップと,中央波長Wを,シリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長となるように選択する選択ステップを含む。
【0034】
本発明のさらなる態様では,薄化装置は,ドーパント濃度に影響されるシリコンの光吸収率のデータを記憶する記憶装置を含む。そして,中央波長Wは,記憶装置に記憶されたデータを使用して選択される。
【0035】
コーヒレントな光は,スペクトル広帯域光源又は波長可変レーザーから照射されてもよい。スペクトル広帯域光源は,発光ダイオード(LED),半導体スーパールミネセントダイオード(SLD),及び増幅自然放出(ASE)を基礎とする光励起ファイバより成る群から選択されてもよく,波長可変レーザー光源は,光励起光子結晶レーザー及び半導体量子ドット波長可変レーザーより成る群から選択されてもよい。
【0036】
好ましくは,中央波長Wは,950nm≦W≦1150nmの関係を満たし,シリコンウエハの高濃度ドープ層は,1・1019cm−3≦N≦1・1021cm−3で表わされるドーパント濃度Nでのシリコンを含む。
【0037】
本発明のさらなる態様では,シリコンウエハの第1の所定厚さが設定され,決定されたシリコンウエハの厚さが第1の所定厚さに達した時に除去ステップが停止される。
【0038】
シリコンウエハは,能動素子領域と補強リブ領域を有していてもよい。能動素子領域は,シリコンウエハの裏側と反対面の表側に形成される複数の素子を有する。補強リブ領域は,シリコンウエハの最外側端表面に配置されている。この態様では,本発明の方法はさらに,第1の所定厚さよりも小さい能動素子領域の第2の所定厚さを設定する設定ステップと,除去ステップの後に,能動素子領域を含むシリコンウエハの内部領域よりも補強リブ領域が厚く形成されるように,能動素子領域の裏側の少なくとも一部を除去する除去ステップと,コーヒレントな光で能動素子領域の少なくとも一部を照射する照射ステップと,能動素子領域からの反射光の少なくとも一部を受光する受光ステップとを含む。さらにこの方法は,能動素子領域からの反射光を,1D−se FD OCT,1D−te FD OCT,1D−te TD OCT,及び1D−se TD OCTより成る群から選択されるOCTにより分析することで,能動素子領域の厚さを決定する決定ステップと,決定された能動素子領域の厚さが第2の所定厚さに達した時に,第2の除去ステップを停止する停止ステップを含む。この態様では,シリコンウエハの最外側端表面に厚みのある補強リブを形成することにより,半導体振動が強くなる。これは,半導体素子を含む能動素子領域の破損を防ぐのに役立つことになる。
【0039】
第1の所定厚さ及び/又は第2の所定厚さは,接続ユニットに設定されていてもよく,好ましくは,接続ユニットのタッチスクリーン手段によって設定される。
【0040】
1D−se FD OCT又は1D−te FD OCTに関する態様では,シリコンウエハ及び/又は能動素子領域からの反射光のスペクトル分布は回折格子を使用して拡げられる。
【0041】
本発明のさらなる態様では,シリコンウエハ及び/又は能動素子領域からの反射光の部分的強度I(λ)は,分光器内に配置する光検出器で波長λの関数として検出され,逆波長の関数として,スペクトルI´(1/λ)が,検出された部分的強度I(λ)から計算される。
【0042】
本発明のさらなる態様では,回転プレート及び/又は回転研削砥石の回転速度は,決定されたシリコンウエハの厚さに応じて調節される。
【0043】
本発明のさらなる態様では,除去ステップ,照射ステップ,受光ステップ,及び決定ステップは,シリコンウエハの回転時に,それぞれの場所で行われ,それによって,シリコンウエハの回転に対する,決定される複数の厚さを測定する。この実施形態では,本発明の方法はさらに,決定される複数の厚さの少なくとも2つを比較する比較ステップと,決定される厚さの少なくとも2つの間の相違点が所定の差異を超えるか否かを決定する決定ステップを含む。この実施形態は,グラインディング時に,シリコンウエハのくさびが発生するか検出するのに利用されてもよく,くさびが発生する場合には,水平化情報を薄化装置に伝えることで研削砥石の研削面及び/又は回転プレートの表面は,くさびを軽減又は除去するよう調節される。
【0044】
本発明の方法はさらに,シリコンウエハのバックグラインディング加工時に,少なくとも裏側に高濃度ドープシリコン層を有するシリコンウエハの厚さを測定する,上記の実施形態のいずれか一つに記載の厚さ測定装置の使用に関する。シリコンウエハの高濃度ドープ層は,ドーパント濃度が1・1019cm−3≦N≦1・1021cm−3の範囲のシリコンを含む。
【発明の効果】
【0045】
本発明の特徴は,本明細書の説明及び添付図面で示す好ましい実施形態や説明のために選択した好ましい実施形態からもっともよく理解される。本発明の装置及び方法は,少なくとも裏側に高濃度ドープシリコン層を有するシリコンウエハの厚さ,特に50μm以上の厚さに関して,高精度に効果的に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は,本発明の実施形態に係るシリコンウエハ薄化装置を示している。
【図2】図2は,本発明の実施形態に係る薄化装置のフローチャートを示している。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図は本発明を説明するためのものであるが,図は必ずしもは同じ縮尺で描かれていない。
【0048】
図1は,本発明の実施形態に係る,シリコンウエハ1の薄化装置34を示す。シリコンウエハ1は,少なくとも裏側30に高濃度ドープ層(図に示されていない)を含む。
【0049】
装置34は,シリコンウエハ1の裏側30の少なくとも一部を除去する除去システム及びシリコンウエハ1の厚さを,特にバックグラウンディング時に,測定する装置を含む。
【0050】
その除去システムは,研削砥石14及びプレート15を含み,プレート15は,例えばチャック(図に示されていない)によって,シリコンウエハ1を保持する。研削砥石14は,軸36を中心に矢印Aの向きに回転する回転盤であり,プレート15は,軸37を中心に矢印Bの向きに回転する回転盤である。モーター16は,研削砥石14を回転させ,モーター17は,プレート15を回転させる。
【0051】
シリコンウエハ1の厚さ測定装置は,測定ヘッド3を有する。測定ヘッド3は,シリコンウエハ1の裏側30に非接触に配置される。この測定装置はさらに,光源2を有する。光源2は,コーヒレントな光を放射する,スペクトル広帯域光源又は波長可変レーザーを含む。このコーヒレントな光は,数10ナノメートルから100ナノメートルの帯域幅b内の赤外域近くの中央波長Wを有する複数波長である。光源2は,微小機械振動による波長可変光源でもよい。
【0052】
スペクトル広帯域光源は,発光ダイオード(LED),半導体スーパールミネセントダイオード(SLD),及び増幅自然放出(ASE)を基礎とする光励起ファイバより成る群から選択されてもよく,波長可変レーザー光源は,光励起光子結晶レーザー及び半導体量子ドット波長可変レーザーより成る群から選択されてもよい。
【0053】
測定ヘッド3は,シリコンウエハ1の少なくとも一部,特に裏側30を光源2の複数波長のコーヒレントな光で照射し,シリコンウエハ1の少なくとも一部,特に裏側30からの反射光及び裏側30と反対面の表側31からの反射光を受光する。これは,図1の矢印C及びDによって概略的に示されている。
【0054】
測定ヘッド3は,測定装置のハウジング13内に配置されている。光源2のコーヒレントな光及び反射光の少なくとも一部は,ハウジング13の窓12を透過する。窓12は,光源2の光を透過させる。ここで示される態様では,窓12は赤外光を透過させる。
【0055】
ハウジング13は,好ましくは防水性であって,注入ポート33を含む。注入ポート33は,水管(図に示されていない)及び/又は圧搾空気管(図に示されていない)に接続されている。注入ポート33に注入されている水及び/又は圧搾空気は,チャネル35に流れることにより研削破片を取り除くことができる。チャネル35は,基本的にシリコンウエハ1の裏側30とハウジング13の間のスペースである。これにより,研削破片によって起こる厚さ測定の誤差を防ぐことができる。さらに水の場合,水は,窓12とシリコンウエハ1の間の光をつなぐのに役立つ。
【0056】
測定ヘッド3は,第1の光導波路10によってビームスプリッタに接続されている。ここで示される態様では,ビームスプリッタは,測定装置の光カプラ4である。光カプラ4は,第2の光導波路9によって,光源2と接続し,第1の光導波路10によって,測定ヘッド3と接続する。そして,光源2のコーヒレントな光は,第2の光導波路9,光カプラ4,及び第1の光導波路10を経由して,測定ヘッド3に供給される。反射光は,第1の光導波路10と第3の光導波路11を経由して測定装置の分光器5に供給される。第3の光導波路11は,光カプラ4を分光器5に接続させる。反射光の部分的強度I(λ)は,分光器に並んだ光検出器(図に示されていない)によって波長λの関数として測定され,測定された部分的強度I(λ)のスペクトルが発生する。このスペクトルは,分光器5を評価装置6に接続させる信号線25を経由して評価装置に供給される。
【0057】
図に示される態様では,評価装置6は,フーリエドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(FD OCT)を使用して,シリコンウエハ1の厚さを連続的に決定する。フーリエドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(FD OCT)は,1D−se FD OCT,1D−te FD OCTであってもよい。決定された厚さは,その後,信号線23を経由して接続ユニット19に供給される。
【0058】
接続ユニット19は,信号線29によってモニター21に接続されている。決定されたシリコンウエハ1の厚さは,モニター21に表示されてもよい。図に示される態様では,モニター21は,タッチスクリーン22を含む。タッチスクリーン22によって,シリコンウエハ1の所定厚さが設定されてもよい。所定厚さの値は,信号線29,接続ユニット19,及び信号線24を経由して除去システムの制御ユニット18に供給される。信号線24は,接続ユニット19を制御ユニット18に接続する。制御ユニット18は,シリコンウエハ1の厚さが所定厚さに達した時に,除去システムを停止させる。これは,伝えられた信号を,信号線26を経由して研削砥石14のモニター16に供給すること,及び伝えられた信号を,制御線27を経由してプレート15のモニター17に供給することで達成され得る。制御線26は,モニター16を制御ユニット18に接続し,制御線27は,モニター17を制御ユニット18に接続する。
【0059】
制御ユニット18は,決定されたシリコンウエハ1の厚さによって回転プレート15及び回転研削砥石14の回転速度を調節するコントローラー20を含む。これは,伝えられた制御信号を,制御線26を経由して回転研削砥石14のモニター16に,及び制御線27を経由して回転プレート15のモニター17に供給することで達成される。
【0060】
測定装置はさらに,選択装置7を含む。シリコンウエハ1の高濃度ドープ層のドーパント濃度は,モニター21のタッチスクリーン22によって入力され,モニター21を選択装置7に接続する信号線28を経由して選択装置7に供給されてもよい。選択装置7は,入力ドーパント濃度を有するシリコンウエハ1の高濃度ドープ層の光吸収率を最小にする波長となるように中央波長Wを選択する。図に示される態様では,選択装置は,ドーパント濃度に影響される光吸収率のデータを記憶する記憶装置8を含む。そして,選択装置7は,記憶装置8に記憶されたデータを使用して,中央波長Wを選択する。
【0061】
図に示される態様では,シリコンウエハ1の高濃度ドープ層は,ドーパント濃度が1・1019cm−3≦N≦1・1021cm−3の範囲のシリコンを含む。シリコンウエハ1の高濃度ドープ層は,n型導電性又はp型導電性であってもよい。
【0062】
図2は,本発明の一つの実施形態に係るシリコンウエハ方法のフローチャートを示している。
【0063】
ステップ100ででは,シリコンウエハは,上記実施形態のいずれか一つに記載の薄化装置に取り付けられている。ステップ110では,シリコンウエハの高濃度ドープ層のドーパント濃度が入力される。
【0064】
ステップ120では,シリコンウエハの所定厚さが設定され,ステップ130では,シリコンウエハの裏側の少なくとも一部を除去する工程が開始される。
【0065】
ステップ140では,スペクトル広帯域光源又は波長可変レーザー光源のコーヒレントな光で,シリコンウエハの少なくとも一部を照射する工程と,シリコンウエハの反射光の少なくとも一部を受光する工程と,1D−se FD OCT,1D−te FD OCT,1D−te TD OCT,及び1D−se TD OCTより成る群から選択される方法を使用してシリコンウエハからの反射光を分析してシリコンウエハの厚さを決定する工程が開始される。スペクトル広帯域光源又は波長可変レーザー光源は,中央波長Wを有する帯域幅bの複数波長でコーヒレントな光を照射する。この波長は,入力ドーパント濃度を有するシリコンウエハの高濃度ドープ層の光吸収率を最小にし,帯域幅b内の範囲である。
【0066】
ステップ150では,シリコンウエハの厚さが所定厚さに達した時に除去ステップが停止される。
【符号の説明】
【0067】
1 シリコンウエハ,2 光源,3 測定ヘッド,4 光カプラ,5 分光器,6 評価装置,7 選択装置,8 記憶装置,9 第2の光導波路,10 第1の光導波路,11 第3の光導波路,12 窓,13 ハウジング,14 研削砥石,15 プレート,16,17,21 モニター,18 制御ユニット,19 接続ユニット,20 コントローラー,22 タッチスクリーン,23〜29,32 信号線,30 裏側,31 表側,33 注入ポート,34 薄化装置,35 チャネル,36,37 軸




【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有するシリコンウエハの厚さを測定するための厚さ測定装置であって,
複数波長のコーヒレントな光を放射する光源と,
一部が除去される前記裏側を含む前記シリコンウエハと非接触に配置され,少なくとも前記シリコンウエハの一部が前記複数波長のコーヒレントな光によって照射され,前記シリコンウエハからの反射光の少なくとも一部を受光する測定ヘッドと,
前記シリコンウエハからの前記反射光の少なくとも一部を受光し,前記シリコンウエハからの前記反射光の部分的強度を波長の関数として測定する分光器と,
前記光源と,前記測定ヘッド及び前記分光器とを接続するビームスプリッターと,
前記シリコンウエハからの前記反射光を,光コーヒレンストモグラフィー法により分析することで,前記シリコンウエハの厚さを測定する評価装置を含み,
前記光源は,中央波長Wを有する帯域幅bの複数波長のコーヒレントな光を放射し,
前記帯域幅bは,前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長が前記帯域幅b内に存在する範囲である,
厚さ測定装置。

【請求項2】
前記帯域幅bは,前記中央波長Wが前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする範囲である,請求項1記載の厚さ測定装置。

【請求項3】
前記厚さ測定装置がバックグラインディング加工時に前記シリコンウエハの前記厚さを測定するインサイチュバックグラインディング加工装置であり,前記評価装置が,前記バックグラインディング加工時に,前記シリコンウエハからの前記反射光を分析することで,前記シリコンウエハの厚さを測定する評価装置である,請求項1又は請求項2記載の厚さ測定装置。

【請求項4】
前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層のドーパント濃度を入力する入力装置をさらに含み,
前記厚さ測定装置が,前記中央波長Wを,前記入力ドーパント濃度での前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層の前記光吸収率を最少とする波長となるように選択する,請求項2又は請求項3記載の厚さ測定装置。

【請求項5】
前記ドーパント濃度に影響される前記光吸収率のデータを記憶する記憶装置を含み,
前記中央波長Wが,記憶装置に記憶されたデータを使用して選択される,請求項4記載の厚さ測定装置。

【請求項6】
前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層が,1・1019cm−3≦N≦1・1021cm−3で表わされるドーパント濃度Nでのシリコンを含み,
前記中央波長Wが,950nm≦W≦1150nmの範囲である,請求項1から5のいずれか一つに記載の厚さ測定装置。

【請求項7】
前記光源が,スペクトル広帯域光源又は波長可変レーザー光源である,請求項1から6のいずれか一つに記載の厚さ測定装置。

【請求項8】
前記スペクトル広帯域光源が,発光ダイオード(LED),半導体スーパールミネセントダイオード(SLD),及び増幅自然放出(ASE)を基礎とする光励起ファイバより成る群から選択されるか,又は前記波長可変レーザー光源が,光励起光子結晶レーザー及び半導体量子ドット波長可変レーザーより成る群から選択される,請求項6に記載の厚さ測定装置。

【請求項9】
前記光コーヒレンストモグラフィー法が,一次元空間に符号化されたフーリエドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(1D−se FD OCT),一次元時間に符号化されたフーリエドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(1D−te FD OCT)より成る群から選択される,請求項1から8のいずれか一つに記載の厚さ測定装置。

【請求項10】
前記光コーヒレンストモグラフィー法が,一次元時間に符号化されたタイムドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(1D−te TD OCT)である,請求項1から8のいずれか一つに記載の厚さ測定装置。

【請求項11】
前記光コーヒレンストモグラフィー法が,一次元空間に符号化されたタイムドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(1D−se TD OCT)である,請求項1から8のいずれか一つに記載の厚さ測定装置。

【請求項12】
前記ビームスプリッターが光カプラである,請求項1から11のいずれか一つに記載の厚さ測定装置。

【請求項13】
前記測定ヘッドを前記光カプラに接続する少なくとも一つの第1の光導波路と,
前記光カプラを前記光源に接続する第2の光導波路と,
前記光カプラを前記分光器に接続する第三の光導波路とをさらに含む,
請求項12に記載の厚さ測定装置。

【請求項14】
前記分光器が,前記シリコンウエハからの反射光のスペクトル分布を拡げる回折格子を含む,請求項1から13のいずれか一つに記載の厚さ測定装置。

【請求項15】
前記厚さ測定装置は,ハウジングをさらに含み,少なくとも前記測定ヘッドが前記ハウジング内に配置され,前記ハウジングが前記光源からの光を透過する窓を含む,請求項1から14のいずれか一つに記載の厚さ測定装置。

【請求項16】
シリコンウエハの薄化装置であって,前記シリコンウエハの裏側の少なくとも一部を除去する除去システムと請求項1から15のいずれかに記載の厚さ測定装置とを有する,シリコンウエハの薄化装置。

【請求項17】
前記除去システムが回転研削砥石及び前記シリコンウエハを保持する回転プレートを含む,請求項16に記載の装置。

【請求項18】
前記除去システムの制御ユニット及び接続ユニットを含み,
前記接続ユニットは,前記評価装置及び前記制御ユニットに接続され,
前記制御ユニットは,前記シリコンウエハの決定された厚さが所定の厚さに達した時に,除去装置を停止させる,請求項17に記載の装置。

【請求項19】
前記接続ユニットが,前記インサイチュバックグラインディング装置の一部である,請求項18記載の装置。

【請求項20】
前記接続ユニットが,前記制御ユニットの一部である,請求項18記載の装置。

【請求項21】
前記制御ユニットが,前記シリコンウエハの前記決定された厚さに応じて,前記回転プレート及び/又は前記回転研削砥石の回転速度を調節するコントローラーを含む,請求項18から20のいずれか一つに記載の装置。

【請求項22】
少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有するシリコンウエハの厚さ測定方法であって,
中央波長Wを有する帯域幅bの複数波長を含むコーヒレントな光で,前記シリコンウエハの少なくとも一部を照射する照射ステップと,
前記シリコンウエハからの反射光の少なくとも一部を受光する受光ステップと,
前記シリコンウエハの前記裏側の一部を除去しつつ,光コーヒレンストモグラフィー法により,前記シリコンウエハからの前記反射光を分析することで前記シリコンウエハの前記厚さを決定する決定ステップとを含み,
前記帯域幅bは,前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長が存在する範囲である,
厚さ測定方法。

【請求項23】
前記帯域幅bは,前記中央波長Wが前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層の光吸収率を最少とする波長となる範囲である,請求項22に記載の厚さ測定方法。

【請求項24】
請求項16から21のいずれか一つに記載のシリコンウエハの薄化装置を用意する用意ステップと,
前記シリコンウエハを前記薄化装置に取り付ける取付ステップと,
前記シリコンウエハの少なくとも一部を除去する除去ステップと,
前記除去ステップを停止させる停止ステップとをさらに含み,
前記照射ステップ,前記受光ステップ,及び前記決定ステップが,少なくとも前記除去ステップの間に行われる,請求項22または23に記載の厚さ測定方法。

【請求項25】
前記シリコンウエハが,スペクトル広帯域光源又は波長可変レーザー光源から放射されるコーヒレントな光で照射される,請求項22から24のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項26】
前記シリコンウエハの前記厚さが,一次元空間に符号化されたフーリエドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(1D−se FD OCT),一次元時間に符号化されたフーリエドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(1D−te FD OCT)より成る群から選択される前記光コーヒレンストモグラフィー法を使用して,測定される,請求項22から25のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項27】
前記シリコンウエハの前記厚さが,一次元時間に符号化されたタイムドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(1D−te TD OCT)を使用して測定される,請求項22から25のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項28】
前記シリコンウエハの前記厚さが,一次元空間に符号化されたタイムドメイン式光コーヒレンストモグラフィー法(1D−se TD OCT)を使用して測定される,請求項22から25のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項29】
前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層のドーパント濃度を入力する入力ステップと,
前記入力ドーパント濃度を有する前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層の前記光吸収率を最小にする波長となるように中央波長Wを選択する選択ステップ含む,請求項22か28のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項30】
前記切断装置は,前記ドーパント濃度に影響される前記光吸収率のデータが記憶された記憶装置を含み,
前記中央波長Wが,記憶装置に記憶されたデータを使用して選択される,請求項29に記載の厚さ測定方法。

【請求項31】
前記シリコンウエハの一部が,発光ダイオード(LED),半導体スーパールミネセントダイオード(SLD),増幅自然放出(ASE)を基礎とする光励起ファイバ,光励起光子結晶レーザー,又は半導体量子ドット波長可変レーザーを使用して照射される,請求項22から30のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項32】
前記中央波長Wが950nm≦W≦1150nmで表わされる,請求項22から31のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項33】
前記シリコンウエハの前記高濃度ドープ層が,1・1019cm−3≦N≦1・1021cm−3で表わされるドーパント濃度Nのシリコンを含む,請求項22から32のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項34】
前記シリコンウエハの第1の所定厚さが設定され,
前記シリコンウエハの前記決定される厚さが前記第1の所定厚さに達した時に前記除去ステップが停止される,請求項22から33のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項35】
前記シリコンウエハは,前記シリコンウエハの前記裏側と反対面の表側に形成され,複数の素子を有する能動素子領域及び前記シリコンウエハの最外表面に配置された補強リブ領域を有し,
前記能動素子領域の厚さを第2の所定厚さに設定する設定ステップと,
前記能動素子領域の少なくとも裏側の一部を除去する除去ステップと,
前記能動素子領域の少なくとも一部をコーヒレントな光で照射する照射ステップと,
前記能動素子領域からの反射光の少なくとも一部を受光する受光ステップと,
前記光コーヒレンストモグラフィー法により,前記能動素子領域からの前記反射光を分析することで,前記能動素子領域の厚さを測定する測定ステップと,
前記能動素子領域の前記厚さが前記第2の所定厚さに達した時に,前記除去ステップを停止させる停止ステップとをさらに含む,請求項22から35のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項36】
前記第1の所定厚さ及び/又は前記第2の所定厚さが,前記接続ユニットに設定される,請求項34又は35に記載の厚さ測定方法。

【請求項37】
前記第1の所定厚さ及び/又は前記第2の所定厚さが,前記接続ユニットのタッチスクリーン手段によって設定される,請求項36に記載の厚さ測定方法。

【請求項38】
前記シリコンウエハからの前記反射光の光分布が,回折格子を使用して拡げられる,請求項22から37のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項39】
前記シリコンウエハからの反射光の部分的強度I(λ)が,前記分光器内に配置する光検出器で波長λの関数として測定され,スペクトルI´(1/λ)が,逆波長の関数として,前記測定された部分的強度I(λ)から計算される,請求項22から38のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項40】
回転プレート及び/又は回転研削砥石の回転速度が,前記シリコンウエハの前記決定される厚さに応じて調節される,請求項22から39のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項41】
前記シリコンウエハが回転する際の複数の角度の位置において,前記決定ステップ,前記受光ステップ,前記照射ステップ,及び前記除去ステップを行い,これにより,決定された複数の厚さを前記シリコンウエハの前記回転のために測定する測定ステップと,
少なくとも前記決定される複数の厚さの少なくとも2つを比較する比較ステップと,
前記決定された厚さの少なくとも2つの間の相違点が所定の差異を超えるか否かを決定する決定ステップ,とをさらに含む請求項22から40のいずれか一つに記載の厚さ測定方法。

【請求項42】
シリコンウエハの高濃度ドープ層が,1・1019cm−3≦N≦1・1021cm−3で表わされるドーパント濃度Nでのシリコンを含み,
少なくとも裏側に高濃度ドープ層を有する前記シリコンウエハの厚さをバックグラインディング時に測定する,請求項1から15のいずれか一つに記載の厚さ測定装置の使用。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−191297(P2011−191297A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−52907(P2011−52907)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(511064214)プレシテック オプトロニック ゲーエムベーハー (1)
【氏名又は名称原語表記】Precitec Optronik GmbH
【Fターム(参考)】