説明

スタンダードセルおよびそれを用いた自動配置配線方法

【課題】半導体装置設計時の自動配置配線における配線ショートによるセル再配置を抑制する。
【解決手段】本発明のスタンダードセルおよびそれを用いた自動配置配線方法は、回路素子が配置される矩形の素子領域11と、素子領域11の対向する2辺と同じ幅で対向する2辺に近接して設けられ、上層配線が配置される矩形の追加配線領域12a、12bを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の設計におけるスタンダードセルおよびそれを用いた自動配置配線方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体装置の設計で使用される一般的なスタンダードセルは、最下層である第1配線層でトランジスタなどの素子間が接続された回路で構成されており、スタンダードセルの上下にはそれぞれ電源配線が通っており、スタンダードセル上は第2配線層以上の配線が設計基準を満たして自由に通ることができるようになっている(例えば、「特許文献1」を参照。)。自動配置配線でのセル配置では、配置されるスタンダードセルの集積度を上げるため、縦方向の配置(上下に隣り合うRowの配置。)はミラー反転したスタンダードセルを上下のスタンダードセルの電源配線が重なるように配置される。このため、従来のスタンダードセルを用いた自動配置配線方法では、配置領域上を通る上層配線(セル間配線)の本数は、使用されるスタンダードセルのサイズと上層配線の設計基準でその上限が制約されていた。
【0003】
しかしながら、近年の大規模半導体製品のレイアウトは、論理合成時にセル間配線を増やすことで回路削減を行ない、増加したセル間配線は多層配線層を用いることで集積度を上げる手法を取っている。このため、セル間配線に使用される上層の配線層を少なくしてコスト低減を実現することが難しくなっている。したがって、従来のスタンダードセルを用いた自動配置配線方法では、概略配線時に配線ショートが発生するとこれを解消するためにセル配置からやり直すので、場合によっては自動配置配線に膨大な時間を要し、半導体装置の設計、開発に支障をきたすことがあるという問題があった。
【特許文献1】特開平10−173055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、自動配置配線における配線ショートによるセル再配置を抑制することができるスタンダードセルおよびそれを用いた自動配置配線方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、回路素子が配置される矩形の素子領域と、前記素子領域の対向する2辺と同じ幅で前記対向する2辺に近接して設けられ、上層配線が配置される矩形の追加配線領域を有することを特徴とするスタンダードセルが提供される。
【0006】
また、本発明の別の一態様によれば、上述した追加配線領域を有するスタンダードセルを備えたライブラリと、回路の論理接続情報が記述されたネットリストと、回路の動作タイミングを制約するタイミング制約情報とに基づいて回路レイアウトを生成する自動配置配線方法であって、前記ライブラリから通常のスタンダードセルが選択配置され、電源配線が接続されるセル配置ステップと、前記セル配置ステップで配置されたセル間が配線される概略配線ステップと、前記概略配線ステップでの概略配線において配線ショート発生の有無を判定する配線ショート判定ステップと、前記配線ショート判定ステップで配線ショートがある場合に、ショートしている配線本数を算出する配線ショート状況確認ステップと、前記配線ショート状況確認ステップで算出された前記配線本数に基づいて、前記配線ショートがなくなるように請求項1に記載のスタンダードセルが置換配置されるセル配置領域を決める置換Row指定ステップと、前記置換Row指定ステップで設定された前記セル配置領域の情報を前記ネットリストに反映させるネットリスト修正ステップと、前記ネットリスト修正ステップで修正されたネットリストに基づいて、請求項1に記載のスタンダードセルが前記置換Row指定ステップで設定された前記セル配置領域に再配置され、改めて電源配線が接続されるセル再配置ステップと、前記セル再配置ステップで配置された請求項1に記載のスタンダードセル間が改めて配線される概略再配線ステップと、前記配線ショート判定ステップで配線ショートが無い場合には前記概略配線ステップで生成された概略配線をもとに物理的な配線レイアウトが生成され、前記配線ショート判定ステップで配線ショートが有る場合には前記概略再配線ステップで生成された概略配線をもとに物理的な配線レイアウトが生成される詳細配線ステップを有することを特徴とするスタンダードセルを用いた自動配置配線方法が提供される。
【0007】
さらに、本発明の別の一態様によれば、上述した追加配線領域を有するスタンダードセルを備えたライブラリと、回路の論理接続情報が記述されたネットリストと、回路の動作タイミングを制約するタイミング制約情報とに基づいて回路レイアウトを生成する自動配置配線方法であって、前記ネットリストは配線混雑が予想されるモジュール情報に基づいて請求項1に記載のスタンダードセルを用いて生成されており、前記ライブラリから請求項1に記載のスタンダードセル、および通常のスタンダードセルが選択配置され、電源配線が接続されるセル配置ステップと、前記セル配置ステップで配置されたセル間が配線される概略配線ステップと、前記概略配線ステップでの概略配線をもとに物理的な配線レイアウトが生成される詳細配線ステップを有することを特徴とするスタンダードセルを用いた自動配置配線方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、自動配置配線における配線ショートによるセル再配置を抑制できるので、半導体装置の設計期間を大幅に短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明の実施例1に係わるスタンダードセルを示すレイアウト図である。ここでは、一例として、一対のトランジスタからなるインバータを示した。
【0011】
本発明の実施例1に係わるスタンダードセルは、トランジスタなどの回路素子が配置される矩形の素子領域11、および上層配線を通すための矩形の追加配線領域12a、12bを備えている。
【0012】
図1(a)に示したように、素子領域11の上端近傍には素子領域11の境界に沿って電源配線13(以下、「VDD配線13」という。)が紙面横方向に配置され、素子領域11の下端近傍には素子領域11の境界に沿ってグランド配線14(以下、「VSS配線14」という。)が紙面横方向に配置されている。トランジスタなどの回路素子間の接続配線、およびVDD配線13、VSS配線14には下層の配線層である第1配線層が使用される。
【0013】
追加配線領域12a、12bは、素子領域11の上下にそれぞれ近接して素子領域11と同じ幅(以下、矩形領域の紙面横方向サイズを「幅」、紙面縦方向サイズを「高さ」という。)で設けられ、ここにはスタンダードセルを構成する回路素子は配置されていない。追加配線領域12a、12bは上層のセル間の配線(上層配線。第2配線層以上の配線が使用される。)を通すために設けられている。
【0014】
図1(b)は、後述する図3のセル配置で使用するために図1(a)を縮小して示したものである。
【0015】
図2は、本発明の実施例1に係わるスタンダードセルに上層配線を重ねた場合のレイアウト図である。ここでは、一例として、素子領域11の高さが5.5μmでピッチ1.0μm(配線幅0.5μm、配線間隔0.5μm)の横方向配線21を8本配置する場合を示した。
【0016】
図3で後述するように一般的にはスタンダードセルは配置領域内で複数のRowに配置されるので、追加配線領域12a、12bの高さは上層の横方向配線21の配線ピッチの1.25倍に設定されている。
【0017】
すなわち、図2(a)に示したように、追加配線領域12a、12bそれぞれに横方向配線21(ここでは一例として、第3配線層が使用されている。)を1本ずつ配置し、さらに上下のスタンダードセルとの配線間隔を保つためにそれぞれに0.25μmの間隔を設けてある。このようにすることで、複数のRowを配置した場合でも設計基準に違反することなく横方向配線21を配置できる。
【0018】
図2(b)は、後述する図4のセル配置で使用するために図2(a)を縮小して示したものである。
【0019】
図3は、本発明の実施例1に係わるスタンダードセルを配置したセル配置領域のレイアウト図である。ここでは、一例として、3つのRowからなるセル配置領域を示した。
【0020】
第1Rowおよび第3Rowのスタンダードセルは上方にVDD配線13がくるように配置され、第2Rowのスタンダードセルは下方にVDD配線13がくるように配置されている。
【0021】
各RowではVDD配線13およびVSS配線14がRowを貫いて紙面横方向に接続され、セル配置領域の左右両側にはそれぞれ第2配線層からなるVDDグローバル配線31およびVSSグローバル配線32が紙面縦方向に沿って配置されている。そして、各RowのVDD配線13はセル配置領域の両側でVDDグローバル配線31に接続され、各RowのVSS配線14はセル配置領域の両側でVSSグローバル配線32に接続されている。
【0022】
図4は、本発明の実施例1に係わるスタンダードセルを用いたセル配置領域に上層配線を配置したレイアウト図である。ここでは、一例として、3つのRowにそれぞれ8本、合計24本の横方向配線21を配置した場合のレイアウト図を示した。
【0023】
追加配線領域12a、12bを持たない通常のスタンダードセルを用いた場合は、Rowごとにスタンダードセルをミラー反転して配置してVDD配線13およびVSS配線14の重なりが生ずるため、1つのRowで横方向配線21は最大5本しか配置できない。これに対し、上述の追加配線領域12a、12bを有するスタンダードセルでは1つのRowで最大8本の横方向配線21が配置でき、配線本数が60%増加する。
【0024】
次に、上述した構成を持つスタンダードセルを用いた自動配置配線方法について説明する。
図5は、本発明の実施例1に係わるスタンダードセルを用いた自動配置配線方法を示すフロー図である。ここでは、一例として、図3および図4に示したようにセル配置領域が複数のRowを有する場合のフローを示した。
【0025】
本発明の実施例1に係わるスタンダードセルを用いた自動配置配線方法は、セル配置ステップ(ST51)、概略配線ステップ(ST52)、配線ショート判定ステップ(ST53)、配線ショート状況確認ステップ(ST54)、置換Row指定ステップ(ST55)、ネットリスト修正ステップ(ST56)、セル再配置ステップ(ST57)、概略再配線ステップ(ST58)、および詳細配線ステップ(ST59)を備えている。
【0026】
ST51では、ネットリスト501に基づいてライブラリ502から通常のスタンダードセル(追加配線領域12a、12bを有しないスタンダードセル。)やマクロセルなどが選択され、セル配置領域の各Rowに配置される。ライブラリ502には、回路としては通常のスタンダードセルと同じ機能を有し配線領域12a、12bを有するスタンダードセル(以下、「配線領域STDセル」という。)も含まれているが、ST51の段階ではまだ配線領域STDセルは使用されない。
【0027】
ネットリスト501には生成される回路の論理接続情報が記述され、ライブラリ502にはスタンダードセルやマクロセルの端子位置とセルサイズの情報が記述され、タイミング制約情報503には生成された回路を仕様通りに回路動作させるための情報が記述されている。
【0028】
スタンダードセルやマクロセルの配置が終了すると、各Rowにおいて電源配線、つまりVDD配線13およびVSS配線14がそれぞれRowを貫いて接続され、セル配置領域の両側に配置されたVDDグローバル配線31およびVSSグローバル配線32にそれぞれ接続される。
【0029】
ST52では、ST51で配置されたスタンダードセルやマクロセルなどのセル間がネットリスト501に基づいて上層配線によって配線される。
【0030】
ST53では、ST52で生成された概略配線において配線ショート発生の有無が判定される。
【0031】
ST54では、ST53で配線ショートが有った場合、ショートしている配線本数が算出される。例えば、図3のようにセル配置領域が3つのRowからなる場合、通常のスタンダードセルが配置されていると、セル配置領域に配置できる横方向の上層配線は15本である。従って、ST52で生成された概略配線が横方向に16本以上配線される場合には配線ショートが発生し、その15本を超えた本数がショートしている配線本数となる。
【0032】
ST55では、ST54で算出されたショートしている配線本数に基づいて、配線ショートがなくなるように必要な配線領域がセル配置領域の各Rowに割り当てられ、ST51で配置された通常のスタンダードセルが回路的には同じ機能で追加配線領域12a、12bを有する配線領域STDセルに置換された場合のセル配置領域が決定される。
【0033】
例えば、図4に示したようにセル配置領域が3つのRowで構成されていれば、最大で24本まで横方向の上層配線を配置することができるので、9本までの配線ショートをスタンダードセルの置換によって吸収することができる。
【0034】
ここで、重要なことは、スタンダードセルの置換配置はRow単位で行われることである。これは、配線領域STDセルのレイアウト高さが通常のスタンダードセルの高さより大きいことによる。
【0035】
ST56では、ST55で設定されたセル配置領域の情報に基づいてネットリスト501が修正される。
【0036】
ST57では、ST56で修正されたネットリスト501に基づいて、ST55で設定されたセル配置領域に配線領域STDセルが再配置され、改めてST51と同様に電源配線が接続される。
【0037】
ST58では、ST57で配置された配線領域STDセル間がST56で修正されたネットリスト501に基づいて上層配線によって改めて配線される。
【0038】
ST59では、ST58で生成された概略配線をもとに物理的な配線レイアウトが生成される。また、ST59では、ST53で配線ショートが無かった場合に、ST52で生成された概略配線をもとに物理的な配線レイアウトが生成される。
【0039】
以上述べたように、本実施例では、追加配線領域12a、12bを持たせた配線領域STDセルをあらかじめライブラリに登録しておき、概略配線ステップ(ST52)で配線ショートが生じた場合に、通常のスタンダードセルを配線領域STDセルに置き換えて配線ショートを解決している。
【0040】
このように本実施例では1回のセル置換で配線ショートを解消できるため、通常のスタンダードセルを用いた自動配置配線方法のようなセル配置ステップへの度重なる繰り返しは不要となる。
【0041】
上記実施例1によれば、自動配置配線において1回のセル再配置で配線ショートを解決できるので、半導体装置の設計期間を大幅に短縮することができる。
【実施例2】
【0042】
図6は、本発明の実施例2に係わるスタンダードセルを用いた自動配置配線方法を示すフロー図である。ここでは、一例として、図3および図4に示したようにセル配置領域が複数のRowを有する場合のフローを示した。また、自動配置配線に使用されるライブラリ603には実施例1と同様の配線領域STDセルが登録されている。配線領域STDセルの詳細は実施例1と同様であるので、説明は省略し実施例1と同様の符号を使用する。
【0043】
本発明の実施例2に係わるスタンダードセルを用いた自動配置配線方法は、セル配置ステップ(ST61)、概略配線ステップ(ST62)、および詳細配線ステップ(ST63)を備えている。
【0044】
ST61では、修正されたネットリスト605に基づいてライブラリ603から通常のスタンダードセル(追加配線領域12a、12bを有しないスタンダードセル。)、配線領域STDセル、マクロセルなどが選択され、セル配置領域の各Rowに配置される。
【0045】
修正されたネットリスト605は、配線混雑が予想されるモジュール情報601と回路の論理接続情報が記述されたネットリスト602とから生成され、モジュール情報601には配線混雑が予想される回路モジュールの情報が記述されている。すなわち、修正されたネットリスト605の一部のモジュール(混雑が予想されるモジュール。)は配線領域STDセルを用いて記述されている。
【0046】
ライブラリ603にはスタンダードセルやマクロセルの端子位置とセルサイズの情報が記述され、タイミング制約情報604には生成された回路を仕様通りに回路動作させるための情報が記述されている。
【0047】
スタンダードセルやマクロセルの配置が終了すると、各Rowにおいて電源配線、つまりVDD配線13およびVSS配線14がRowを貫いて接続され、セル配置領域の両側に配置されたVDDグローバル配線31およびVSSグローバル配線32にそれぞれ接続される。
【0048】
ST62では、ST61で配置されたスタンダードセルやマクロセルなどのセル間が修正されたネットリスト605に基づいて上層配線によって配線される。
【0049】
ST63では、ST62で生成された概略配線をもとに物理的な配線レイアウトが生成される。
【0050】
以上述べたように、本実施例では、追加配線領域12a、12bを持たせた配線領域STDセルをあらかじめライブラリ603に登録しておき、混雑が予想されるモジュール情報601とネットリスト602とから修正されたネットリスト605に基づいて、自動配置配線を実行している。
【0051】
このように本実施例では混雑が予想されるモジュールにはあらかじめ配線領域STDセルを割り当てるため、ほとんどの場合、セル配置後の配線ショートは発生せず、通常のスタンダードセルを用いた自動配置配線方法のようなセル配置ステップへの後戻りは抑制される。
【0052】
上記実施例2によれば、自動配置配線における配線ショートによるセル再配置を抑制できるので、半導体装置の設計期間を大幅に短縮することができる。
【0053】
上述の実施例1および2では、追加配線領域12a、12bは素子領域11の上下に配置されそれぞれ1本の上層配線を通すことができるとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、追加配線領域12a、12bを上下どちらか一方だけにしても良いし、また、そのレイアウト高さも複数本の上層配線が通るように設定しても良い。
【0054】
また、上述の実施例1および2では、説明のため上層配線は横方向配線21であるとしたが、本発明はこれに限られるものではない。
【0055】
さらに、上述の実施例1および2では、上層配線の配線ピッチは1.0μmであるとしたが、本発明はこれに限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施例1に係わるスタンダードセルを示すレイアウト図。
【図2】本発明の実施例1に係わるスタンダードセルに上層配線を重ねた場合のレイアウト図。
【図3】本発明の実施例1に係わるスタンダードセルを配置したセル配置領域のレイアウト図。
【図4】本発明の実施例1に係わるスタンダードセルを用いたセル配置領域に上層配線を配置したレイアウト図。
【図5】本発明の実施例1に係わるスタンダードセルを用いた自動配置配線方法を示すフロー図。
【図6】本発明の実施例2に係わるスタンダードセルを用いた自動配置配線方法を示すフロー図。
【符号の説明】
【0057】
11 素子領域
12a、12b 追加配線領域
13 VDD配線
14 VSS配線
21 横方向配線
31 VDDグローバル配線
32 VSSグローバル配線
501 ネットリスト
502 ライブラリ
503 タイミング制約情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路素子が配置される矩形の素子領域と、
前記素子領域の対向する2辺と同じ幅で前記対向する2辺に近接して設けられ、上層配線が配置される矩形の追加配線領域を有することを特徴とするスタンダードセル。
【請求項2】
前記追加配線領域の高さは前記上層配線の配線ピッチの1.25倍であることを特徴とする請求項1に記載のスタンダードセル。
【請求項3】
前記追加配線領域は、前記対向する2辺のそれぞれに近接して複数が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のスタンダードセル。
【請求項4】
請求項1に記載のスタンダードセルを備えたライブラリと、回路の論理接続情報が記述されたネットリストと、回路の動作タイミングを制約するタイミング制約情報とに基づいて回路レイアウトを生成する自動配置配線方法であって、
前記ライブラリから通常のスタンダードセルが選択配置され、電源配線が接続されるセル配置ステップと、
前記セル配置ステップで配置されたセル間が配線される概略配線ステップと、
前記概略配線ステップでの概略配線において配線ショート発生の有無を判定する配線ショート判定ステップと、
前記配線ショート判定ステップで配線ショートがある場合に、ショートしている配線本数を算出する配線ショート状況確認ステップと、
前記配線ショート状況確認ステップで算出された前記配線本数に基づいて、前記配線ショートがなくなるように請求項1に記載のスタンダードセルが置換配置されるセル配置領域を決める置換Row指定ステップと、
前記置換Row指定ステップで設定された前記セル配置領域の情報に基づいて前記ネットリストが修正されるネットリスト修正ステップと、
前記ネットリスト修正ステップで修正されたネットリストに基づいて、請求項1に記載のスタンダードセルが前記置換Row指定ステップで設定された前記セル配置領域に再配置され、改めて電源配線が接続されるセル再配置ステップと、
前記セル再配置ステップで配置された請求項1に記載のスタンダードセル間が改めて配線される概略再配線ステップと、
前記配線ショート判定ステップで配線ショートが無い場合には前記概略配線ステップで生成された概略配線をもとに物理的な配線レイアウトが生成され、前記配線ショート判定ステップで配線ショートが有る場合には前記概略再配線ステップで生成された概略配線をもとに物理的な配線レイアウトが生成される詳細配線ステップを有することを特徴とするスタンダードセルを用いた自動配置配線方法。
【請求項5】
請求項1に記載のスタンダードセルを備えたライブラリと、回路の論理接続情報が記述されたネットリストと、回路の動作タイミングを制約するタイミング制約情報とに基づいて回路レイアウトを生成する自動配置配線方法であって、
前記ネットリストは配線混雑が予想されるモジュール情報に基づいて請求項1に記載のスタンダードセルを用いて生成されており、
前記ライブラリから請求項1に記載のスタンダードセル、および通常のスタンダードセルが選択配置され、電源配線が接続されるセル配置ステップと、
前記セル配置ステップで配置されたセル間が配線される概略配線ステップと、
前記概略配線ステップでの概略配線をもとに物理的な配線レイアウトが生成される詳細配線ステップを有することを特徴とするスタンダードセルを用いた自動配置配線方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−50284(P2010−50284A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−213348(P2008−213348)
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(000221199)東芝マイクロエレクトロニクス株式会社 (376)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】