ディスプレイ基材へのカラー素子及びバスバーの適用法
ディスプレイ基材(13)に、互いに関して所定の位置にカラー素子(9、10、11)とアドレス指定用バスバー(8)を設ける方法は、転写キャリア(1)の表面上に前記カラー素子(9、10、11)及び前記バスバー(8)を形成すること;前記カラー素子(9、10、11)及び前記バスバー(8)を前記ディスプレイ基材(13)に付着させること;及び、前記転写キャリア(1)を除去することを包含する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに関して所定の位置にカラー素子とアドレス指定用バスバーとをディスプレイ基材に適用する方法に関する。カラー素子は、基材のカラー素子マトリックスを構成することができる。
【背景技術】
【0002】
用語「カラー素子」は、ここでは、ディスプレイが適切に駆動される際に有色光を放射、透過、反射又は散乱させるディスプレイ構成要素を表すのに用いる。当該用語には、特定波長の光を吸収する光フィルタ、並びに波長応答性の反射体や散乱体及び蛍光性材料や燐光性材料のような他の構成要素が含まれる。一般的に、カラー素子は、カラーフィルタマトリックスの一部であるところの光フィルタである。燐光性カラー素子を採用したディスプレイについては、米国特許第4,830,469号及び米国特許第5,608,554号に記載がある。
【0003】
カラー素子マトリックスは、光バルブタイプのバックライト式ディスプレイ、例えば液晶偏光スイッチ型ディスプレイ、において最もコストのかかる構成要素の1つである。カラー素子は、色の視差を回避すべく、電気−光切替え層に物理的に近接している必要があり、RGBカラーストライプの場合には、少なくとも「列」電極パターンと位置合わせされなければならない。この位置合わせを達成するのが難しいために、製造コストはさらに嵩む。
【0004】
既知の製造工程には、最終的なディスプレイ基材上にカラーマトリックスをパターニングすること、マトリックスを平坦化すること、その後、ディスプレイセルを形成することが包含される。これによって、電気−光スイッチとカラーフィルタ素子との間の距離は最小限度に抑えられるものの、非常にコストがかかり、何度もリソグラフィステップを実行する必要がある。
【0005】
パッシブアドレス指定方式の英数字液晶ディスプレイ(LCD)のための電極パターンを形成する方法については、米国特許第3,902,790号に記載がある。当該方法は、文字が表示されないエリア内にあるバスバー及び他の導電性素子のために金めっきされたストライプを配設して、ディスプレイ文字間に高い導電性の経路を設けて成る。所定のチャネル内にインクジェット印刷法によってLCD用のカラーフィルタを形成する方法については、日本国特許出願公開第2003035814号、日本国特許出願公開第11142641号、米国特許第5,552,192号及び米国特許第5,576,070号に記載がある。バスバーは、他のタイプのディスプレイ、例えば対応する薄膜トランジスタ(TFT)によって各ピクセルの動作が制御されるアクティブマトリックスLCDをアドレス指定するのにも用いられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置にカラー素子とアドレス指定用バスバーを適用する方法が提供され、当該方法は:
転写キャリアの表面に前記カラー素子と前記バスバーを形成すること;
前記カラー素子及び前記バスバーを前記ディスプレイ基材に付着させること;及び
前記転写キャリアを除去すること、
を包含する。
【0008】
好ましい一実施形態では、カラー素子は光フィルタである。本発明は、文脈上他の意味に解すべき場合を除いて、便宜上、光フィルタに関して説明することとするが、本発明が当該実施形態に限定されるものでないことは理解されたい。
【0009】
可視光を吸収し色を生成する光フィルタを形成することによって、当該方法は、アドレス指定用バスバーと位置合わせされたカラーフィルタマトリックスを提供することができる。当該方法は、大面積ディスプレイ上のピクセルマトリックスにカラーフィルタマトリックスを正確に位置合わせするのに適している。ディスプレイ基材には、ガラス又はプラスチック材料を用いることができる。さらに、又はそれに代えて、光フィルタはUV光を吸収することができ、それによって、以下にさらに詳細に説明するように、バスバーと自動位置合わせされた透明電極トラックを形成する際に用いることができるようになる。
【0010】
本発明の他の実施形態では、入射する照明をフィルタリングのみする材料に代えて、フォトルミネッセンス材料又は他の光学的変更をもたらす材料を用いることができる。このタイプのディスプレイについては、「Photoluminescent LCDs (PL-LCDs) Using Phosphors」(W. A. Crossland, I. D. Springle及びA. B. Daveyによる、Society Information Display Proceedings 1997, p837)及び「Light-Efficient Liquid Crystal Displays Using Photoluminescent Color Filters」(S. W. Njo他による、Society Information Display Processings 2000, p343)に記載がある。米国特許第4,830,469号(Breddels他)には、パターニングされたフォトルミネッセンス材料を光バルブに極めて近接して配置することで、コリーメートされたバックライトが必要とならないため、格別の優位性がある旨記載されている。本発明では、そのようなディスプレイを構成する実用的な手段が提供される。
【0011】
本法は、細長い平行なライン若しくはストリップであるところのパッシブアドレス指定方式のx/yマトリックス構造のための基材を製造する際に特に利用され、この用途に関して本発明を例示することとする。しかしながら、バスバーは、他の形状や形態のアドレス指定用金属構造をとることもできる。例えば、バスバーは、アクティブマトリックスLCDのためのアドレス指定用構造として用いることができ、アドレス指定用マトリックスのためのTFTデバイス及びクロスバーを形成することができる。
【0012】
転写キャリアの表面は平坦であることが好ましく、この平坦性が、カラー素子マトリックス/バスバーの組み合わせの最終的な表面品質を左右する。極めて平坦な表面を有するキャリアを用いることによって、本発明は、別個の平坦化処理を必要とすることなく、カラー素子マトリックス又はマトリックス/バスバーの組み合わせに対して、最終的に極めて平坦な表面をもたらすことができる。表面の平坦なキャリアを用いる利点は、これが転写されることになるディスプレイ基材の表面品質がさほど良好でなくてもよいことである。偏光子が基材の内側表面上に張り付けられる場合には、基材の複屈折は重要ではなくなり、複屈折を調整していない基材を用いることができる。
【0013】
バスバー及びカラーフィルタは、最終的なディスプレイ構造上に接着剤によって転写される。転写キャリア上におけるバスバーとカラーフィルタの互いに対する位置は、ディスプレイ基材上でも保持される。転写ステップの前に、同じく転写され、最終的にディスプレイの内側に配置される1つ又は複数の光学フィルム、例えば偏光子や補償リターダを配置することもできる。偏光子は、基材表面とカラーフィルタマトリックスとの間に接着される従来の構成から成ることができるか、又は偏光子としてカラーフィルタマトリックス若しくは基材表面上にコーティングすることのできるコーティング可能偏光子を用いることができる。本明細書では、用語「光学フィルム」とは、その上に入射する光の少なくとも1つの特性を変更する薄膜を表すのに用いられる。
【0014】
本発明の他の態様によれば、ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置に光フィルタとアドレス指定用バスバーを設ける方法が提供され、当該方法は:
(a)キャリアの平坦な表面上に一連の半透明な誘電体構造を形成するステップであって、構造の各々がカラー素子受容表面領域と隆起凸部を含み、隣り合った誘電体構造が離隔して配置されることでその間にトレンチが画定される、ステップと、
(b)前記トレンチの各々を導電性材料で少なくとも部分的に満たすことによって、前記バスバーを形成するステップと、
(c)前記カラー素子受容表面領域の各々の上に1つのカラー素子材料を配置するステップであって、それによって、一連のカラー素子が形成される、ステップと、
(d)半透明な接着材料を用いて、前記カラー素子と前記凸部を1つの半透明なディスプレイ基材に固定するステップと、
(e)キャリアを除去するステップと、
を包含する。
【0015】
誘電体構造は、任意の適切な手段、例えばエンボス加工、マイクロモールディング、レーザアブレーション又はフォトリソグラフィによって、キャリア上に形成することができる。好ましい一実施形態では、誘電体材料は光学的に透過性であり、参照することでここにその内容を取り入れることとするWO96/34971に開示されるようなUVマイクロモールディングによって形成される。
【0016】
カラー素子材料には、カラーフィルタ材料を用いることができ、カラー素子には、カラーフィルタを用いることができる。
【0017】
本発明の一実施形態では、同じ誘電体構造を用いて、バスバーを配置する位置の画定、並びにカラー素子材料を配置し得る画定チャネルの形成の両方を実施する。素子受容表面は概ね平坦であるが、披着されるカラー素子材料が濡れたまま広がり、そこに馴染むのを促進するために、適切に粗くすることが好ましい。カラー素子材料を配置する好ましい方法は、インクジェット付着、例えばドロップ・オン・デマンドインクジェット印刷法による。
【0018】
バスバーとカラー素子を最終的な基材に転写した後に、透明な導電性材料(例えば、PEDOT又はITO)を適用し、必要に応じて、逐次的な位置合わせ技法(例えば、レーザアブレーション)を用いることにより、又はシャドーイング/アライメントシステムとしてカラーフィルタ/バスバー構成を用いることにより、パターニングする。
【0019】
本発明のさらに他の実施形態では、英国特許第0423134.6号に記載の技法を用いて、カラーフィルタ材料を配置する前に、画定されたチャネル内に透明な導電性材料を配置することを伴う。当該実施形態では、透明な導体のためにグラビアコーティング若しくはスロットコーティングのような単純な均一コーティング技法を用いることにより、同じ隆起構造を用いて、電極をパターニングするための場所が直ちに画定されるというさらに別の利点もある。
【0020】
カラー素子マトリックスが存在しない場合であっても、素子とバスバーの組み合わせを用いることで、バスバーと位置合わせされた透明な電極構造を設けることができる。カラー素子の代わりに、他の素子材料、例えばUV吸収性フィルタをUV透過性誘電体構造と共に用いることによって、カラー素子が存在する場合と同様にして電極構造をパターニングすることができる。
【0021】
トレンチ及び凸部は、通常、基材の長さにわたって延在することになる直線的な構造であろう。任意の所望の間隔を用いることができ、例えば、それらの構造は50〜200μm、とりわけ約100μmだけ離隔することができ、長さは数メートルに及ぶことができる。カラー素子受容領域は、カラー素子材料による表面濡れを促進するために粗くすることが好ましいが、凸部の上側は、濡れが生じないように且つ1つの色材料が隣接するチャネルに流れ込まないようにするために、滑らかにしたり又は他の方法で表面処理することが好ましい。
【0022】
本発明の他の態様及び利点は、以下の明細書、図面及び特許請求の範囲において明らかになるであろう。
【0023】
以下、専ら例示目的で、添付の図面を参照しつつ本発明をさらに説明することとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図面においては、本発明の図解を補助するために、種々の部分を拡大若しくは縮小している。即ち、図面は一定の縮尺で描かれていない。
【0025】
本発明で用いるための転写キャリア1を図1に示す。キャリア1は、ベースフィルム2と、その上にコーティングされた平坦な導電層3とを備える。キャリア1は、硬質、軟質のいずれともし得る。この例では、ベースフィルム2は、150μm厚のPETであり、導電層3は、約1μm厚の銅金属である。この例では、銅導電層3は、光学的に平坦であり且つ0.1Nの重クロム酸カリウム溶液内に5分間浸漬し、脱イオン水で洗浄し、空気乾燥することによって不動態化された、露出表面を有する。
【0026】
次に図2〜図5及び図29を参照すると、本発明の一実施形態によれば、ブロック33として示す第1の概略ステップは、転写キャリア基材上にカラー素子(この実施形態では、光フィルタ)とバスバーを形成することである。キャリア1の導電層3の露出表面上に、粗さを調整した多段の誘電体構造4のパターンを形成する(図2)。当該誘電体材料は光学的に透過性であり、この例では、WO第96/35971号に開示されるようなマイクロモールディングによって形成される。誘電体構造4は、一連の平行なトレンチ5によって互いに分離されており、トレンチ内には後にバスバーが形成される。構造4の各々は、粗い平坦なエリア6と、隆起凸部7とを含む。平坦なエリア(フィルタ受容表面)6は、カラーフィルタ層を受容することになり、凸部7は、カラーフィルタを分離することになる。トレンチと凸部は、概ね直線的な構造であり、それらの構造が転写される基材の長さ又は幅にわたって延在するであろう。それらの構造は、通常、約100μmだけ離隔し、長さが何メートルにも及ぶ。粗い平坦な表面6は、吐出されるインクジェットコーティングが広がるのを可能とし、そして任意選択的に、濡れを促進するように処理することができる。凸部7は滑らかであり、そして任意選択的に、濡れが生じないように且つ1つの色材料が隣接する平坦なエリアに流れ込まないように処理することができる。
【0027】
次に図3を参照すると、トレンチ5内に導電性材料8が形成されている。当該導電性材料は金属であることが好ましく、この例では、付加的な電鋳法によって形成される。導体3は、電解槽のカソードを形成し、アノードはニッケルであり、電解質は標準的なスルファミン酸ニッケル系の電解質であることが好ましい。DCによってめっきを実行することができ、パルス又はACバイアス電流を用いて、トレンチが完全に満たされる。他の既知の電気めっき若しくは無電解めっき技法を用いることもできる。適切な金属としては、ニッケル、銅及び金が挙げられる。
【0028】
生じた金属化された構造を、カラーフィルタ材料でコーティングする(図4及び図5)。この例では、当該材料は、色を受容する平坦なエリア6内にインクジェット印刷することによって配置され、赤9、緑10及び青11の3つ1組のカラーフィルタが形成される。任意選択的に、他の色の組み合わせを用いることもできる。あるいはまた、後述する一実施形態については、フィルタ9、10、11は、UV吸収性であるが、可視光の全ての波長を概ね透過することができる。好ましい一実施形態では、カラーフィルタ材料は、染料によって着色されたUV硬化性樹脂である(Brewer Science, Inc PDC)。適切なインクジェットノズルの例には、サーマルノズル及び圧電ノズルが含まれるが、他の付着手段及び付着技法を用いることもできる。フィルタ材料は平坦な領域6にわたって広がることができ且つ隣接するチャネルに流れ込まないように凸部7によって阻止されるため、液滴の位置合わせは重要ではない。フィルタ材料9、10、11は、コーティング後に、例えばUV露光及び/又は熱処理によって硬化させることができる。
【0029】
次に図6及び図29を参照すると、ブロック34として示す次の概略ステップは、光フィルタ(カラー素子)とバスバーをディスプレイ基材に付着させることである。カラー素子9、10、11を硬化させた後に、生じた構造を転写接着剤12で処理し、そして最終的なディスプレイ基材13が張り付けて、接着剤12を硬化させる(図6)。好ましい一実施形態では、転写接着剤12は、NOA81(Norland Optical Products)のようなUV硬化性材料であるが、熱硬化又は湿分硬化させることもできる。ディスプレイ基材13は、プラスチック材料、例えばPEN(DuPont Teijin Teonex Q65)、PES(Sumitomo Bakelite)又はポリアリレート(Ferrania SpA-Arylite)であることが好ましいが、ガラス、好ましくはUV半透過性のガラスから構成することもできる。
【0030】
キャリア1は、この例では、転写キャリアを剥離することによって除去され(図29、ブロック35)、図7に示すカラー素子/バスバー積層体が残る。
【0031】
本発明の他の実施形態を、図1〜図7及び図30を参照しながら例示する。ブロック36として示す第1の概略ステップにおいて、一連の半透明の誘電体構造4をキャリア1の平坦な表面上に形成するのであるが、誘電体構造4の各々はカラー素子受容表面領域6(この例では、フィルタ受容表面領域6)と隆起凸部7を含み、隣り合った誘電体構造4は離隔して配置されてその間にトレンチ5が画定される(図2)。ブロック37として示す次の概略ステップにおいて、トレンチ5を導電性材料で少なくとも部分的に満たすことによって、バスバー8を形成する(図3)。ブロック38として示す次の概略ステップにおいて、各カラー素子受容表面領域6上に光フィルタ(カラー素子)材料を配置し、一連の光フィルタ9、10、11を形成する(図4及び図5)。ブロック39として示す次の概略ステップにおいて、半透明の接着材料12を用いて、光フィルタ9、10、11と凸部7を半透明のディスプレイ基材13に固定する(図6)。ブロック40として示す次のステップにおいて、キャリア1を除去する(図7)。例示した実施形態では、後述するように、任意選択の処理ステップをさらに実行する。
【0032】
電極を形成するために、図8に示すように、積層構造の剥離された表面上に、透明導体14を配置する。導体14は、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウムスズ(ITO)等を含むことができるが、PEDOT:PSS(Bayer Baytron P)のような有機導体であることが好ましい。
【0033】
次いで、透明導体14を選択的にエッチング若しくはパターニングして、透明電極17を設ける。図9に示す実施形態では、導体14は、積層体を反対(基材13)側から照明することによってフォトパターニングされる。カラーフィルタ9、10、11は少なくとも部分的にUVに対し非透過性であり、一方、基材13、転写接着剤12及び誘電体4は透過性である。従って、UV透過性エリアは、概ね隆起凸部7のみになる。この方法は、フィルタ材料の配置に不具合がある結果としてその層内に穴が生じても、その場所にある透明電極は除去されことになり、結果として、そのエリア内に電気−光スイッチが存在しなくなるという別の利点を有する。好ましい実施形態では、PEDOT:PSSを入射UV光によって直に漂白することで、電極構造17を形成することができる。あるいはまた、後述するように、標準的なフォトレジスト及びエッチングを用いることができる。生じたディスプレイ基材は、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び透明電極を有する。当該ディスプレイ基材は、ディスプレイ製造の技術分野における当業者にもともと周知の製造技法を用いて、ディスプレイ、例えば液晶ディスプレイに組み込むことができる。
【0034】
次に図10〜図13を参照すると、当該工程の変更形態が例示されており、そこでは、コーティング可能な偏光子層15aが、図5記載のカラーフィルタ積層構造上に適用されている。コーティング可能な偏光子層15aを硬化させた後に、生じた構造を、転写接着剤12を用いてディスプレイ基材13に付着させ、その後、キャリア1を除去し、透明導体14を適用し、先述したように透明電極17を形成する。適切なコーティング可能な偏光子材料はOptiva, Incによって市販されている。コーティング可能な偏光子については、Bobrov, Y.、Cobb, C.、Lazarev, P.、Bos, P.、Bryand, D.、Wonderly, H.著「Lyotropic Thin Film Polarisers」(Society for Information Display, Int. Symp. Digest of Technical Papers, Long Beach, California May 16-18, 2000, Vol. XXXI, 1102-1107)に記載がある。
【0035】
図14〜図17に関して例示する工程は、図6〜図9に関して例示する工程に類似するが、図5記載のカラーフィルタ/バスバー構造が光学フィルム15、この例では偏光子に付着され、その光学フィルム15がさらにディスプレイ基材13に接着されているという違いがある。従来の偏光子をディスプレイ基材に付着させるための方法は、LCD製造の技術分野における当業者には周知であろう。任意選択的に、電気光学層境界面の平坦性及び性能に影響を及ぼすことなく、ディスプレイの内側に、補償リターダのような他の光学フィルム15を張り付けることもできる。
【0036】
図16記載の透明導体層14から電極トラック17を形成する代替的な方法を、図18〜図22に例示する。ポジフォトレジスト材料16(Shipley 1805)を透明導体14にコーティングする(図18)。基材13を透過するUV照明によって、UV光が凸部7を透過し(図19)、それによって凸部7に対応した領域内にあるレジスト16が硬化する。レジスト16を現像して(Shipley Microposit Developer)露光された材料を除去し(図20)、次いで、透明導体14を湿式エッチング若しくは乾式エッチングし(例えば、次亜塩素酸ナトリウム溶液による)、電極トラック17を形成する(図21)。最後に、レジスト16を除去して、図17に示すように、電極トラックを有する最終的な基材が残される。レジスト16は、標準的な溶媒若しくは市販のレジスト剥離剤、例えばアセトンによって除去することができる。
【0037】
カラーフィルタを必要としないディスプレイ基材については、バスバーは、上記の技法を用いて、その上に形成された透明電極構造と位置合わせすることができるが、但し、可視光をほとんどあるいは全く吸収しないUV吸収性フィルタ9、10及び11を用いる。
【0038】
次に図22及び図23を参照すると、本発明の一態様に従って製造される基材を用いた電気光学ディスプレイデバイスの一例が示される。この例では、デバイスは液晶ディスプレイ(LCD)であるが、それらの基材は、他のタイプのディスプレイデバイスにも用いることができる。当該デバイスは、第1のディスプレイ基材13と、第2のディスプレイ基材18とを備え、その各々には、既知の方法で付着された偏光子15が設けられている。図17に示す構造は、液晶材料27の分子に所望の局所的で均一な配向を促すための配向層19が設けられている。第2の基材18上にある偏光子15は、接着剤層15によって、UV遮断層21に固定されている。UV遮断層21は、20として概略的に示す層内のバスバー上に電極トラック17を形成するために用いられている。層20は、バスバー、誘電体構造及びUVフィルタ(図示せず)から構成される。下側電極構造17にも、配向層19が設けられている。当業者に既知の任意の所望の配向層19、例えばラビングされたポリイミドを用いることができる。ディスプレイモードのタイプに応じて、2つの配向層は同じタイプの配向(例えば平面、傾斜平面、又はホメオトロピック)又は異なるタイプの配向を誘発することができる。両方の配向層19が平面配向又は傾斜平面配向を生成する場合、配向の方向は、同じであっても、違っていてもよい。例えば、ねじれネマチックディスプレイにおいては、両方の配向層が平面配向を誘発することができ、その配向の向きは垂直である。
【0039】
ディスプレイは、液晶材料27を保持する周囲シール材25が設けられている。図23に示す例では、複数のバスバー22が行アドレス指定電極を形成し、複数のバスバー23が列アドレス指定電極を形成する。行電極及び列電極が重なり合う場所にピクセル26が画定され、また、複数の領域において適切なピクセルを横切って十分な電圧が印加されると、ピクセル領域内の液晶の光学的な挙動が変更され、それによってディスプレイを偏光子15間で視認する際に可視的変化が生じ、その領域内に文字又は他の印が表示され得る。
【0040】
任意選択的に、もともと既知の他の機構を、従来の手段によって、ディスプレイ内に収容することができる。それらの例には、バックライト及び1つ若しくは複数のグレア防止層が含まれる。
【0041】
各バスバー8は、それに関連する電極トラック17の中央に存在する必要はなく、トラック上の任意の所望の接触線に配置することができる。図24には、転写キャリアの一部が示されており、バスバー8は、平坦な導電性表面3上に、凸部7に隣接して形成される。次いで、凸部7を通して透明導体をUVに露光すると、バスバーが対応する透明電極トラックの片側に位置合わせされるであろう。
【0042】
カラー素子及びバスバー構造と位置合わせされた透明導体を形成するためのさらに別の代替方法を、図25及び図26に示す。最初に、キャリア1を、図1〜図3記載のように処理する。図25は、既知の手段(例えばグラビア又はスロットコーティング)による、希薄溶液系透明導体30(例えば、PEDOT:PSS Baytron P)の配置を示している。図26は、溶媒を除去し、必要に応じて、その材料を熱又は放射線によって加熱乾燥し、別個の薄い透明な導電性エリア17を形成した後の処理済キャリアを示している。透明な導電性材料とパターニングされた誘電体層との間の表面相互作用によって、透明導体は凸部構造を越えて連続層を形成しないようになり、結果として、その手段によってパターニングされる。カラーフィルタ又は他の材料を付着させるための後続ステップは、図4〜図7において説明し図示したようにして行われる。
【0043】
放射性カラーマトリックスを形成するさらに他の代替手段を、図27及び図28に示しており、そこでは、フォトルミネッセンス光学層及び適切な波長のバックライトを、可視波長バックライト及び光学カラーフィルタの代わりに用いる。最初に、キャリア1を、図1〜図3において先述したように処理する。透明電極は、図25及び図26において先述したように配置し、パターニングすることが好ましい。偏光状態変換光バルブLCの効果を利用する場合には、図27に示すような、チャネルを画定する透明樹脂の表面にある位置合わせ構造をはじめとする任意の適切な手段によって、コーティング可能偏光子15aをチャネルに配置し、位置合わせする。図28は、例えばインクジェット印刷法によりフォトルミネッセンス材料を配置することによって、透明導体17及び偏光子15aが既にその中に配置されているチャネル内に、赤色9、緑色10及び青色11のパターニングされた放出器をそれぞれ形成することを示している。先行又は後続の材料を配置して、その効果の光学的効率を高めることもできる(例えば、周囲光の反射を低減するためにフォトルミネッセンス層の上にカラーフィルタを、又は後方散乱放射を低減するためにフォトルミネッセンス層の下に反射性材料を)。キャリア及び最終的なディスプレイ基材を上記のように張り合わせ、転写し、その結果、基材13が完成する。
【0044】
図29は、本発明のこの態様に従って製造される基材を用いた電気光学ディスプレイデバイスを示している。第2のディスプレイ基材14が準備され、この実施形態では、LC光バルブは、配向層19と、適切な電気光学セル間隔及び構成を有する液晶層27とを用いることで、既知の方法により実現される。この例では、紫外光を放射するバックライト31が、偏光子15によって偏光される。UV光が第2の偏光子15aを通ってフォトルミネッセンス層9、10若しくは11に入ると、広角の視野及び光学的な効率を得るのに望ましい散乱様式にて狭帯域の可視光32(即ち、それぞれ赤色、緑色又は青色)が放出される。
【0045】
本明細書において用いるとき、「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、文脈上許される場合には、「少なくとも1つの」を表す。
【0046】
明瞭にすべく別個の実施形態に関して記載した本発明の特定の特徴は、単一の実施形態に組み合わせてもたらし得ることも理解されたい。反対に、簡潔にすべく単一の実施形態に関して記載した本発明の種々のメカニズムは、個別に又は任意の適切な組み合わせにおいてもたらすこともできる。
【0047】
本発明の範囲から逸脱することなく、上記の構成要素の構成及び配列に、種々の変更、改良、及び/又は付加をなし得ることを理解されたい。
【0048】
本特許出願が優先権を主張する、英国特許出願第0406310.3号の開示内容は、参照することによって本明細書に取り入れることとする。
【0049】
本特許出願が優先権を主張する、英国特許出願第0423134.6号の開示内容は、参照することによって本明細書に取り入れることとする。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図2】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図3】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図4】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図5】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図6】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図7】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図8】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図9】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図10】本発明の代替実施形態による、製造方法の各段階を示す図
【図11】本発明の代替実施形態による、製造方法の各段階を示す図
【図12】本発明の代替実施形態による、製造方法の各段階を示す図
【図13】本発明の代替実施形態による、製造方法の各段階を示す図
【図14】本発明の別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図15】本発明の別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図16】本発明の別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図17】本発明の別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図18】本発明のさらに別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図19】本発明のさらに別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図20】本発明のさらに別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図21】本発明のさらに別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図22】本発明の一実施形態に従って製造されたディスプレイ基材が組み込まれているディスプレイデバイスの概略断面図
【図23】本発明の一実施形態に従って製造されたディスプレイ基材が組み込まれているディスプレイデバイスの概略断面図
【図24】本発明の別の代替実施形態を例示する、図3に対応する斜視図
【図25】本発明の別の代替実施形態による、パターニングされた透明電極構造の形成を示す図
【図26】本発明の別の代替実施形態による、パターニングされた透明電極構造の形成を示す図
【図27】本発明のさらに別の実施形態による、放射性カラーマトリックスの形成を示す図
【図28】本発明のさらに別の実施形態による、放射性カラーマトリックスを用いるディスプレイの形成を示す図
【図29】本発明の実施形態による方法の実行ステップを例示する流れ図
【図30】本発明の実施形態による方法の実行ステップを例示する流れ図
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに関して所定の位置にカラー素子とアドレス指定用バスバーとをディスプレイ基材に適用する方法に関する。カラー素子は、基材のカラー素子マトリックスを構成することができる。
【背景技術】
【0002】
用語「カラー素子」は、ここでは、ディスプレイが適切に駆動される際に有色光を放射、透過、反射又は散乱させるディスプレイ構成要素を表すのに用いる。当該用語には、特定波長の光を吸収する光フィルタ、並びに波長応答性の反射体や散乱体及び蛍光性材料や燐光性材料のような他の構成要素が含まれる。一般的に、カラー素子は、カラーフィルタマトリックスの一部であるところの光フィルタである。燐光性カラー素子を採用したディスプレイについては、米国特許第4,830,469号及び米国特許第5,608,554号に記載がある。
【0003】
カラー素子マトリックスは、光バルブタイプのバックライト式ディスプレイ、例えば液晶偏光スイッチ型ディスプレイ、において最もコストのかかる構成要素の1つである。カラー素子は、色の視差を回避すべく、電気−光切替え層に物理的に近接している必要があり、RGBカラーストライプの場合には、少なくとも「列」電極パターンと位置合わせされなければならない。この位置合わせを達成するのが難しいために、製造コストはさらに嵩む。
【0004】
既知の製造工程には、最終的なディスプレイ基材上にカラーマトリックスをパターニングすること、マトリックスを平坦化すること、その後、ディスプレイセルを形成することが包含される。これによって、電気−光スイッチとカラーフィルタ素子との間の距離は最小限度に抑えられるものの、非常にコストがかかり、何度もリソグラフィステップを実行する必要がある。
【0005】
パッシブアドレス指定方式の英数字液晶ディスプレイ(LCD)のための電極パターンを形成する方法については、米国特許第3,902,790号に記載がある。当該方法は、文字が表示されないエリア内にあるバスバー及び他の導電性素子のために金めっきされたストライプを配設して、ディスプレイ文字間に高い導電性の経路を設けて成る。所定のチャネル内にインクジェット印刷法によってLCD用のカラーフィルタを形成する方法については、日本国特許出願公開第2003035814号、日本国特許出願公開第11142641号、米国特許第5,552,192号及び米国特許第5,576,070号に記載がある。バスバーは、他のタイプのディスプレイ、例えば対応する薄膜トランジスタ(TFT)によって各ピクセルの動作が制御されるアクティブマトリックスLCDをアドレス指定するのにも用いられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置にカラー素子とアドレス指定用バスバーを適用する方法が提供され、当該方法は:
転写キャリアの表面に前記カラー素子と前記バスバーを形成すること;
前記カラー素子及び前記バスバーを前記ディスプレイ基材に付着させること;及び
前記転写キャリアを除去すること、
を包含する。
【0008】
好ましい一実施形態では、カラー素子は光フィルタである。本発明は、文脈上他の意味に解すべき場合を除いて、便宜上、光フィルタに関して説明することとするが、本発明が当該実施形態に限定されるものでないことは理解されたい。
【0009】
可視光を吸収し色を生成する光フィルタを形成することによって、当該方法は、アドレス指定用バスバーと位置合わせされたカラーフィルタマトリックスを提供することができる。当該方法は、大面積ディスプレイ上のピクセルマトリックスにカラーフィルタマトリックスを正確に位置合わせするのに適している。ディスプレイ基材には、ガラス又はプラスチック材料を用いることができる。さらに、又はそれに代えて、光フィルタはUV光を吸収することができ、それによって、以下にさらに詳細に説明するように、バスバーと自動位置合わせされた透明電極トラックを形成する際に用いることができるようになる。
【0010】
本発明の他の実施形態では、入射する照明をフィルタリングのみする材料に代えて、フォトルミネッセンス材料又は他の光学的変更をもたらす材料を用いることができる。このタイプのディスプレイについては、「Photoluminescent LCDs (PL-LCDs) Using Phosphors」(W. A. Crossland, I. D. Springle及びA. B. Daveyによる、Society Information Display Proceedings 1997, p837)及び「Light-Efficient Liquid Crystal Displays Using Photoluminescent Color Filters」(S. W. Njo他による、Society Information Display Processings 2000, p343)に記載がある。米国特許第4,830,469号(Breddels他)には、パターニングされたフォトルミネッセンス材料を光バルブに極めて近接して配置することで、コリーメートされたバックライトが必要とならないため、格別の優位性がある旨記載されている。本発明では、そのようなディスプレイを構成する実用的な手段が提供される。
【0011】
本法は、細長い平行なライン若しくはストリップであるところのパッシブアドレス指定方式のx/yマトリックス構造のための基材を製造する際に特に利用され、この用途に関して本発明を例示することとする。しかしながら、バスバーは、他の形状や形態のアドレス指定用金属構造をとることもできる。例えば、バスバーは、アクティブマトリックスLCDのためのアドレス指定用構造として用いることができ、アドレス指定用マトリックスのためのTFTデバイス及びクロスバーを形成することができる。
【0012】
転写キャリアの表面は平坦であることが好ましく、この平坦性が、カラー素子マトリックス/バスバーの組み合わせの最終的な表面品質を左右する。極めて平坦な表面を有するキャリアを用いることによって、本発明は、別個の平坦化処理を必要とすることなく、カラー素子マトリックス又はマトリックス/バスバーの組み合わせに対して、最終的に極めて平坦な表面をもたらすことができる。表面の平坦なキャリアを用いる利点は、これが転写されることになるディスプレイ基材の表面品質がさほど良好でなくてもよいことである。偏光子が基材の内側表面上に張り付けられる場合には、基材の複屈折は重要ではなくなり、複屈折を調整していない基材を用いることができる。
【0013】
バスバー及びカラーフィルタは、最終的なディスプレイ構造上に接着剤によって転写される。転写キャリア上におけるバスバーとカラーフィルタの互いに対する位置は、ディスプレイ基材上でも保持される。転写ステップの前に、同じく転写され、最終的にディスプレイの内側に配置される1つ又は複数の光学フィルム、例えば偏光子や補償リターダを配置することもできる。偏光子は、基材表面とカラーフィルタマトリックスとの間に接着される従来の構成から成ることができるか、又は偏光子としてカラーフィルタマトリックス若しくは基材表面上にコーティングすることのできるコーティング可能偏光子を用いることができる。本明細書では、用語「光学フィルム」とは、その上に入射する光の少なくとも1つの特性を変更する薄膜を表すのに用いられる。
【0014】
本発明の他の態様によれば、ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置に光フィルタとアドレス指定用バスバーを設ける方法が提供され、当該方法は:
(a)キャリアの平坦な表面上に一連の半透明な誘電体構造を形成するステップであって、構造の各々がカラー素子受容表面領域と隆起凸部を含み、隣り合った誘電体構造が離隔して配置されることでその間にトレンチが画定される、ステップと、
(b)前記トレンチの各々を導電性材料で少なくとも部分的に満たすことによって、前記バスバーを形成するステップと、
(c)前記カラー素子受容表面領域の各々の上に1つのカラー素子材料を配置するステップであって、それによって、一連のカラー素子が形成される、ステップと、
(d)半透明な接着材料を用いて、前記カラー素子と前記凸部を1つの半透明なディスプレイ基材に固定するステップと、
(e)キャリアを除去するステップと、
を包含する。
【0015】
誘電体構造は、任意の適切な手段、例えばエンボス加工、マイクロモールディング、レーザアブレーション又はフォトリソグラフィによって、キャリア上に形成することができる。好ましい一実施形態では、誘電体材料は光学的に透過性であり、参照することでここにその内容を取り入れることとするWO96/34971に開示されるようなUVマイクロモールディングによって形成される。
【0016】
カラー素子材料には、カラーフィルタ材料を用いることができ、カラー素子には、カラーフィルタを用いることができる。
【0017】
本発明の一実施形態では、同じ誘電体構造を用いて、バスバーを配置する位置の画定、並びにカラー素子材料を配置し得る画定チャネルの形成の両方を実施する。素子受容表面は概ね平坦であるが、披着されるカラー素子材料が濡れたまま広がり、そこに馴染むのを促進するために、適切に粗くすることが好ましい。カラー素子材料を配置する好ましい方法は、インクジェット付着、例えばドロップ・オン・デマンドインクジェット印刷法による。
【0018】
バスバーとカラー素子を最終的な基材に転写した後に、透明な導電性材料(例えば、PEDOT又はITO)を適用し、必要に応じて、逐次的な位置合わせ技法(例えば、レーザアブレーション)を用いることにより、又はシャドーイング/アライメントシステムとしてカラーフィルタ/バスバー構成を用いることにより、パターニングする。
【0019】
本発明のさらに他の実施形態では、英国特許第0423134.6号に記載の技法を用いて、カラーフィルタ材料を配置する前に、画定されたチャネル内に透明な導電性材料を配置することを伴う。当該実施形態では、透明な導体のためにグラビアコーティング若しくはスロットコーティングのような単純な均一コーティング技法を用いることにより、同じ隆起構造を用いて、電極をパターニングするための場所が直ちに画定されるというさらに別の利点もある。
【0020】
カラー素子マトリックスが存在しない場合であっても、素子とバスバーの組み合わせを用いることで、バスバーと位置合わせされた透明な電極構造を設けることができる。カラー素子の代わりに、他の素子材料、例えばUV吸収性フィルタをUV透過性誘電体構造と共に用いることによって、カラー素子が存在する場合と同様にして電極構造をパターニングすることができる。
【0021】
トレンチ及び凸部は、通常、基材の長さにわたって延在することになる直線的な構造であろう。任意の所望の間隔を用いることができ、例えば、それらの構造は50〜200μm、とりわけ約100μmだけ離隔することができ、長さは数メートルに及ぶことができる。カラー素子受容領域は、カラー素子材料による表面濡れを促進するために粗くすることが好ましいが、凸部の上側は、濡れが生じないように且つ1つの色材料が隣接するチャネルに流れ込まないようにするために、滑らかにしたり又は他の方法で表面処理することが好ましい。
【0022】
本発明の他の態様及び利点は、以下の明細書、図面及び特許請求の範囲において明らかになるであろう。
【0023】
以下、専ら例示目的で、添付の図面を参照しつつ本発明をさらに説明することとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図面においては、本発明の図解を補助するために、種々の部分を拡大若しくは縮小している。即ち、図面は一定の縮尺で描かれていない。
【0025】
本発明で用いるための転写キャリア1を図1に示す。キャリア1は、ベースフィルム2と、その上にコーティングされた平坦な導電層3とを備える。キャリア1は、硬質、軟質のいずれともし得る。この例では、ベースフィルム2は、150μm厚のPETであり、導電層3は、約1μm厚の銅金属である。この例では、銅導電層3は、光学的に平坦であり且つ0.1Nの重クロム酸カリウム溶液内に5分間浸漬し、脱イオン水で洗浄し、空気乾燥することによって不動態化された、露出表面を有する。
【0026】
次に図2〜図5及び図29を参照すると、本発明の一実施形態によれば、ブロック33として示す第1の概略ステップは、転写キャリア基材上にカラー素子(この実施形態では、光フィルタ)とバスバーを形成することである。キャリア1の導電層3の露出表面上に、粗さを調整した多段の誘電体構造4のパターンを形成する(図2)。当該誘電体材料は光学的に透過性であり、この例では、WO第96/35971号に開示されるようなマイクロモールディングによって形成される。誘電体構造4は、一連の平行なトレンチ5によって互いに分離されており、トレンチ内には後にバスバーが形成される。構造4の各々は、粗い平坦なエリア6と、隆起凸部7とを含む。平坦なエリア(フィルタ受容表面)6は、カラーフィルタ層を受容することになり、凸部7は、カラーフィルタを分離することになる。トレンチと凸部は、概ね直線的な構造であり、それらの構造が転写される基材の長さ又は幅にわたって延在するであろう。それらの構造は、通常、約100μmだけ離隔し、長さが何メートルにも及ぶ。粗い平坦な表面6は、吐出されるインクジェットコーティングが広がるのを可能とし、そして任意選択的に、濡れを促進するように処理することができる。凸部7は滑らかであり、そして任意選択的に、濡れが生じないように且つ1つの色材料が隣接する平坦なエリアに流れ込まないように処理することができる。
【0027】
次に図3を参照すると、トレンチ5内に導電性材料8が形成されている。当該導電性材料は金属であることが好ましく、この例では、付加的な電鋳法によって形成される。導体3は、電解槽のカソードを形成し、アノードはニッケルであり、電解質は標準的なスルファミン酸ニッケル系の電解質であることが好ましい。DCによってめっきを実行することができ、パルス又はACバイアス電流を用いて、トレンチが完全に満たされる。他の既知の電気めっき若しくは無電解めっき技法を用いることもできる。適切な金属としては、ニッケル、銅及び金が挙げられる。
【0028】
生じた金属化された構造を、カラーフィルタ材料でコーティングする(図4及び図5)。この例では、当該材料は、色を受容する平坦なエリア6内にインクジェット印刷することによって配置され、赤9、緑10及び青11の3つ1組のカラーフィルタが形成される。任意選択的に、他の色の組み合わせを用いることもできる。あるいはまた、後述する一実施形態については、フィルタ9、10、11は、UV吸収性であるが、可視光の全ての波長を概ね透過することができる。好ましい一実施形態では、カラーフィルタ材料は、染料によって着色されたUV硬化性樹脂である(Brewer Science, Inc PDC)。適切なインクジェットノズルの例には、サーマルノズル及び圧電ノズルが含まれるが、他の付着手段及び付着技法を用いることもできる。フィルタ材料は平坦な領域6にわたって広がることができ且つ隣接するチャネルに流れ込まないように凸部7によって阻止されるため、液滴の位置合わせは重要ではない。フィルタ材料9、10、11は、コーティング後に、例えばUV露光及び/又は熱処理によって硬化させることができる。
【0029】
次に図6及び図29を参照すると、ブロック34として示す次の概略ステップは、光フィルタ(カラー素子)とバスバーをディスプレイ基材に付着させることである。カラー素子9、10、11を硬化させた後に、生じた構造を転写接着剤12で処理し、そして最終的なディスプレイ基材13が張り付けて、接着剤12を硬化させる(図6)。好ましい一実施形態では、転写接着剤12は、NOA81(Norland Optical Products)のようなUV硬化性材料であるが、熱硬化又は湿分硬化させることもできる。ディスプレイ基材13は、プラスチック材料、例えばPEN(DuPont Teijin Teonex Q65)、PES(Sumitomo Bakelite)又はポリアリレート(Ferrania SpA-Arylite)であることが好ましいが、ガラス、好ましくはUV半透過性のガラスから構成することもできる。
【0030】
キャリア1は、この例では、転写キャリアを剥離することによって除去され(図29、ブロック35)、図7に示すカラー素子/バスバー積層体が残る。
【0031】
本発明の他の実施形態を、図1〜図7及び図30を参照しながら例示する。ブロック36として示す第1の概略ステップにおいて、一連の半透明の誘電体構造4をキャリア1の平坦な表面上に形成するのであるが、誘電体構造4の各々はカラー素子受容表面領域6(この例では、フィルタ受容表面領域6)と隆起凸部7を含み、隣り合った誘電体構造4は離隔して配置されてその間にトレンチ5が画定される(図2)。ブロック37として示す次の概略ステップにおいて、トレンチ5を導電性材料で少なくとも部分的に満たすことによって、バスバー8を形成する(図3)。ブロック38として示す次の概略ステップにおいて、各カラー素子受容表面領域6上に光フィルタ(カラー素子)材料を配置し、一連の光フィルタ9、10、11を形成する(図4及び図5)。ブロック39として示す次の概略ステップにおいて、半透明の接着材料12を用いて、光フィルタ9、10、11と凸部7を半透明のディスプレイ基材13に固定する(図6)。ブロック40として示す次のステップにおいて、キャリア1を除去する(図7)。例示した実施形態では、後述するように、任意選択の処理ステップをさらに実行する。
【0032】
電極を形成するために、図8に示すように、積層構造の剥離された表面上に、透明導体14を配置する。導体14は、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウムスズ(ITO)等を含むことができるが、PEDOT:PSS(Bayer Baytron P)のような有機導体であることが好ましい。
【0033】
次いで、透明導体14を選択的にエッチング若しくはパターニングして、透明電極17を設ける。図9に示す実施形態では、導体14は、積層体を反対(基材13)側から照明することによってフォトパターニングされる。カラーフィルタ9、10、11は少なくとも部分的にUVに対し非透過性であり、一方、基材13、転写接着剤12及び誘電体4は透過性である。従って、UV透過性エリアは、概ね隆起凸部7のみになる。この方法は、フィルタ材料の配置に不具合がある結果としてその層内に穴が生じても、その場所にある透明電極は除去されことになり、結果として、そのエリア内に電気−光スイッチが存在しなくなるという別の利点を有する。好ましい実施形態では、PEDOT:PSSを入射UV光によって直に漂白することで、電極構造17を形成することができる。あるいはまた、後述するように、標準的なフォトレジスト及びエッチングを用いることができる。生じたディスプレイ基材は、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び透明電極を有する。当該ディスプレイ基材は、ディスプレイ製造の技術分野における当業者にもともと周知の製造技法を用いて、ディスプレイ、例えば液晶ディスプレイに組み込むことができる。
【0034】
次に図10〜図13を参照すると、当該工程の変更形態が例示されており、そこでは、コーティング可能な偏光子層15aが、図5記載のカラーフィルタ積層構造上に適用されている。コーティング可能な偏光子層15aを硬化させた後に、生じた構造を、転写接着剤12を用いてディスプレイ基材13に付着させ、その後、キャリア1を除去し、透明導体14を適用し、先述したように透明電極17を形成する。適切なコーティング可能な偏光子材料はOptiva, Incによって市販されている。コーティング可能な偏光子については、Bobrov, Y.、Cobb, C.、Lazarev, P.、Bos, P.、Bryand, D.、Wonderly, H.著「Lyotropic Thin Film Polarisers」(Society for Information Display, Int. Symp. Digest of Technical Papers, Long Beach, California May 16-18, 2000, Vol. XXXI, 1102-1107)に記載がある。
【0035】
図14〜図17に関して例示する工程は、図6〜図9に関して例示する工程に類似するが、図5記載のカラーフィルタ/バスバー構造が光学フィルム15、この例では偏光子に付着され、その光学フィルム15がさらにディスプレイ基材13に接着されているという違いがある。従来の偏光子をディスプレイ基材に付着させるための方法は、LCD製造の技術分野における当業者には周知であろう。任意選択的に、電気光学層境界面の平坦性及び性能に影響を及ぼすことなく、ディスプレイの内側に、補償リターダのような他の光学フィルム15を張り付けることもできる。
【0036】
図16記載の透明導体層14から電極トラック17を形成する代替的な方法を、図18〜図22に例示する。ポジフォトレジスト材料16(Shipley 1805)を透明導体14にコーティングする(図18)。基材13を透過するUV照明によって、UV光が凸部7を透過し(図19)、それによって凸部7に対応した領域内にあるレジスト16が硬化する。レジスト16を現像して(Shipley Microposit Developer)露光された材料を除去し(図20)、次いで、透明導体14を湿式エッチング若しくは乾式エッチングし(例えば、次亜塩素酸ナトリウム溶液による)、電極トラック17を形成する(図21)。最後に、レジスト16を除去して、図17に示すように、電極トラックを有する最終的な基材が残される。レジスト16は、標準的な溶媒若しくは市販のレジスト剥離剤、例えばアセトンによって除去することができる。
【0037】
カラーフィルタを必要としないディスプレイ基材については、バスバーは、上記の技法を用いて、その上に形成された透明電極構造と位置合わせすることができるが、但し、可視光をほとんどあるいは全く吸収しないUV吸収性フィルタ9、10及び11を用いる。
【0038】
次に図22及び図23を参照すると、本発明の一態様に従って製造される基材を用いた電気光学ディスプレイデバイスの一例が示される。この例では、デバイスは液晶ディスプレイ(LCD)であるが、それらの基材は、他のタイプのディスプレイデバイスにも用いることができる。当該デバイスは、第1のディスプレイ基材13と、第2のディスプレイ基材18とを備え、その各々には、既知の方法で付着された偏光子15が設けられている。図17に示す構造は、液晶材料27の分子に所望の局所的で均一な配向を促すための配向層19が設けられている。第2の基材18上にある偏光子15は、接着剤層15によって、UV遮断層21に固定されている。UV遮断層21は、20として概略的に示す層内のバスバー上に電極トラック17を形成するために用いられている。層20は、バスバー、誘電体構造及びUVフィルタ(図示せず)から構成される。下側電極構造17にも、配向層19が設けられている。当業者に既知の任意の所望の配向層19、例えばラビングされたポリイミドを用いることができる。ディスプレイモードのタイプに応じて、2つの配向層は同じタイプの配向(例えば平面、傾斜平面、又はホメオトロピック)又は異なるタイプの配向を誘発することができる。両方の配向層19が平面配向又は傾斜平面配向を生成する場合、配向の方向は、同じであっても、違っていてもよい。例えば、ねじれネマチックディスプレイにおいては、両方の配向層が平面配向を誘発することができ、その配向の向きは垂直である。
【0039】
ディスプレイは、液晶材料27を保持する周囲シール材25が設けられている。図23に示す例では、複数のバスバー22が行アドレス指定電極を形成し、複数のバスバー23が列アドレス指定電極を形成する。行電極及び列電極が重なり合う場所にピクセル26が画定され、また、複数の領域において適切なピクセルを横切って十分な電圧が印加されると、ピクセル領域内の液晶の光学的な挙動が変更され、それによってディスプレイを偏光子15間で視認する際に可視的変化が生じ、その領域内に文字又は他の印が表示され得る。
【0040】
任意選択的に、もともと既知の他の機構を、従来の手段によって、ディスプレイ内に収容することができる。それらの例には、バックライト及び1つ若しくは複数のグレア防止層が含まれる。
【0041】
各バスバー8は、それに関連する電極トラック17の中央に存在する必要はなく、トラック上の任意の所望の接触線に配置することができる。図24には、転写キャリアの一部が示されており、バスバー8は、平坦な導電性表面3上に、凸部7に隣接して形成される。次いで、凸部7を通して透明導体をUVに露光すると、バスバーが対応する透明電極トラックの片側に位置合わせされるであろう。
【0042】
カラー素子及びバスバー構造と位置合わせされた透明導体を形成するためのさらに別の代替方法を、図25及び図26に示す。最初に、キャリア1を、図1〜図3記載のように処理する。図25は、既知の手段(例えばグラビア又はスロットコーティング)による、希薄溶液系透明導体30(例えば、PEDOT:PSS Baytron P)の配置を示している。図26は、溶媒を除去し、必要に応じて、その材料を熱又は放射線によって加熱乾燥し、別個の薄い透明な導電性エリア17を形成した後の処理済キャリアを示している。透明な導電性材料とパターニングされた誘電体層との間の表面相互作用によって、透明導体は凸部構造を越えて連続層を形成しないようになり、結果として、その手段によってパターニングされる。カラーフィルタ又は他の材料を付着させるための後続ステップは、図4〜図7において説明し図示したようにして行われる。
【0043】
放射性カラーマトリックスを形成するさらに他の代替手段を、図27及び図28に示しており、そこでは、フォトルミネッセンス光学層及び適切な波長のバックライトを、可視波長バックライト及び光学カラーフィルタの代わりに用いる。最初に、キャリア1を、図1〜図3において先述したように処理する。透明電極は、図25及び図26において先述したように配置し、パターニングすることが好ましい。偏光状態変換光バルブLCの効果を利用する場合には、図27に示すような、チャネルを画定する透明樹脂の表面にある位置合わせ構造をはじめとする任意の適切な手段によって、コーティング可能偏光子15aをチャネルに配置し、位置合わせする。図28は、例えばインクジェット印刷法によりフォトルミネッセンス材料を配置することによって、透明導体17及び偏光子15aが既にその中に配置されているチャネル内に、赤色9、緑色10及び青色11のパターニングされた放出器をそれぞれ形成することを示している。先行又は後続の材料を配置して、その効果の光学的効率を高めることもできる(例えば、周囲光の反射を低減するためにフォトルミネッセンス層の上にカラーフィルタを、又は後方散乱放射を低減するためにフォトルミネッセンス層の下に反射性材料を)。キャリア及び最終的なディスプレイ基材を上記のように張り合わせ、転写し、その結果、基材13が完成する。
【0044】
図29は、本発明のこの態様に従って製造される基材を用いた電気光学ディスプレイデバイスを示している。第2のディスプレイ基材14が準備され、この実施形態では、LC光バルブは、配向層19と、適切な電気光学セル間隔及び構成を有する液晶層27とを用いることで、既知の方法により実現される。この例では、紫外光を放射するバックライト31が、偏光子15によって偏光される。UV光が第2の偏光子15aを通ってフォトルミネッセンス層9、10若しくは11に入ると、広角の視野及び光学的な効率を得るのに望ましい散乱様式にて狭帯域の可視光32(即ち、それぞれ赤色、緑色又は青色)が放出される。
【0045】
本明細書において用いるとき、「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、文脈上許される場合には、「少なくとも1つの」を表す。
【0046】
明瞭にすべく別個の実施形態に関して記載した本発明の特定の特徴は、単一の実施形態に組み合わせてもたらし得ることも理解されたい。反対に、簡潔にすべく単一の実施形態に関して記載した本発明の種々のメカニズムは、個別に又は任意の適切な組み合わせにおいてもたらすこともできる。
【0047】
本発明の範囲から逸脱することなく、上記の構成要素の構成及び配列に、種々の変更、改良、及び/又は付加をなし得ることを理解されたい。
【0048】
本特許出願が優先権を主張する、英国特許出願第0406310.3号の開示内容は、参照することによって本明細書に取り入れることとする。
【0049】
本特許出願が優先権を主張する、英国特許出願第0423134.6号の開示内容は、参照することによって本明細書に取り入れることとする。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図2】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図3】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図4】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図5】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図6】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図7】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図8】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図9】本発明の一実施形態による、所定の位置にカラーフィルタ、バスバー及び電極トラックを有するディスプレイ基材の各製造段階を示す図
【図10】本発明の代替実施形態による、製造方法の各段階を示す図
【図11】本発明の代替実施形態による、製造方法の各段階を示す図
【図12】本発明の代替実施形態による、製造方法の各段階を示す図
【図13】本発明の代替実施形態による、製造方法の各段階を示す図
【図14】本発明の別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図15】本発明の別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図16】本発明の別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図17】本発明の別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図18】本発明のさらに別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図19】本発明のさらに別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図20】本発明のさらに別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図21】本発明のさらに別の代替実施形態による、デバイス基材を製造する方法の各段階を示す図
【図22】本発明の一実施形態に従って製造されたディスプレイ基材が組み込まれているディスプレイデバイスの概略断面図
【図23】本発明の一実施形態に従って製造されたディスプレイ基材が組み込まれているディスプレイデバイスの概略断面図
【図24】本発明の別の代替実施形態を例示する、図3に対応する斜視図
【図25】本発明の別の代替実施形態による、パターニングされた透明電極構造の形成を示す図
【図26】本発明の別の代替実施形態による、パターニングされた透明電極構造の形成を示す図
【図27】本発明のさらに別の実施形態による、放射性カラーマトリックスの形成を示す図
【図28】本発明のさらに別の実施形態による、放射性カラーマトリックスを用いるディスプレイの形成を示す図
【図29】本発明の実施形態による方法の実行ステップを例示する流れ図
【図30】本発明の実施形態による方法の実行ステップを例示する流れ図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置にカラー素子とアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
転写キャリアの表面上に前記カラー素子及び前記バスバーを形成すること;
前記カラー素子及び前記バスバーを前記ディスプレイ基材に付着させること;及び
前記転写キャリアを除去すること、
を包含する、方法。
【請求項2】
前記転写キャリアの前記表面が平坦である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カラー素子の各々が、可視光の少なくとも1つの波長帯域を吸収、反射又は散乱する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記カラー素子が光フィルタであり、赤色光を透過する少なくとも1つの光フィルタと、緑色光を透過する少なくとも1つの光フィルタと、青色光を透過する少なくとも1つの光フィルタとを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記カラー素子が放出性の素子である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記カラー素子がフォトルミネッセンス素子である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記カラー素子が、少なくとも部分的に紫外光を吸収し、且つUV光を概ね透過する領域によって互いに離隔して配置される、請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記転写キャリアの除去後に、前記バスバー上に透明導体層を形成するステップであって、前記透明導体層が、十分な強度及び持続時間のUV光に露光された後に、実質的に非導電性となり得る、ステップと;
前記カラー素子間の空間に対応する前記導体層の領域において導電性が実質的に失われるように、前記ディスプレイ基材を通して、十分な強度及び持続時間のUV光で前記導体層を照明するステップと;
をさらに包含し、それによって各々がバスバート電気的に接触している複数の透明電極トラックが形成される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記転写キャリアの除去後に、前記バスバー上に透明導体層を形成するステップと;
前記導体層にポジフォトレジスト材料の層を適用するステップと;
前記カラー素子間の空間に対応する前記フォトレジスト材料の露光領域に化学変化を引き起こすのに十分な強度及び持続時間のUV光を、前記ディスプレイ基材を通して前記フォトレジスト材料に照明するステップと;
前記フォトレジストを現像して、前記露光領域内の前記フォトレジストを除去するステップと;
前記フォトレジストが除去された領域内の前記導体層をエッチングするステップであって、それによって、各々がバスバーと電気的に接触している複数の透明電極トラックが形成される、ステップと;
残りのフォトレジストを除去するステップと、
をさらに包含する、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
その上に複数のカラー素子と複数のバスバーとが互いに関して所定の位置に剥離可能に配置されている表面を有する基材を含んで成る転写キャリア。
【請求項11】
前記表面が平坦である、請求項10に記載の転写キャリア。
【請求項12】
前記複数のカラー素子の各々が、前記基材の前記表面上にある概ね透明な誘電体構造上に設けられる、請求項10又は11に記載の転写キャリア。
【請求項13】
前記表面が導電性である、請求項10乃至12の何れか一項に記載の転写キャリア。
【請求項14】
前記カラー素子が光フィルタである、請求項10乃至13の何れか一項に記載の転写キャリア。
【請求項15】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置にカラー素子とアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
(a)キャリアの平坦な表面上に一連の半透明な誘電体構造を形成するステップであって、前記構造の各々が、カラー素子受容表面領域と隆起凸部を含み、隣り合った誘電体構造が離隔して配置されてその間にトレンチが画定される、ステップと;
(b)前記トレンチの各々を導電性材料で少なくとも部分的に満たすことによって前記バスバーを形成するステップと;
(c)前記カラー素子受容表面領域の各々の上に1つのカラー素子材料を配置するステップであって、それによって、一連のカラー素子が形成される、ステップと;
(d)半透明な接着材料を用いて、前記カラー素子と前記凸部を1つの半透明なディスプレイ基材に固定するステップと;
(e)前記キャリアを除去するステップと、
を包含する、方法。
【請求項16】
前記カラー素子が光フィルタである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記光フィルタが少なくとも部分的にUV吸収性である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記カラー素子材料がインクジェットプリントヘッドを用いて付着される、請求項15乃至17の何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記バスバーに接触している半透明な導体材料の層を適用するステップと、前記ディスプレイ基材及び前記凸部を透過するUV光によって前記導体材料を処理するステップであって、それによって前記バスバーと位置合わせされ且つ接触している半透明の電極トラックが形成されるステップとをさらに包含する、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記凸部と前記ディスプレイ基材との間に偏光子を設けることをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記偏光子が、前記カラー素子及び前記凸部上にコーティング可能偏光子層を適用することによって設けられる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記偏光子が前記ディスプレイ基材上に付着され、前記カラー素子及び前記凸部を前記ディスプレイ基材に固定する前記ステップが、前記カラー素子及び前記凸部を前記偏光子に固定することを包含する、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記凸部と前記ディスプレイ基材との間に光学フィルムを設けることをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記光学フィルムが補償リターダ(compensation retarder)を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
カラー素子とカラー素子受容表面領域との間に偏光子を設けることをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記偏光子が、前記カラー素子材料の付着前に、前記半透明な誘電体構造上にコーティング可能偏光子層を適用することによって設けられる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記カラー素子材料の付着前に、各カラー素子受容表面領域上に透明導電層を設けることをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
前記透明導電層が均一にコーティングされ、乾燥する際に、前記隆起凸部によって決定されるパターニングされた層を形成する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記キャリアの前記表面が導電性であり、前記バスバーが電気めっきによって形成される、請求項15乃至28の何れか一項に記載の方法。
【請求項30】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置に光フィルタとアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
転写キャリアの表面上に前記光フィルタ及び前記バスバーを形成すること;
前記ディスプレイ基材に前記光フィルタ及び前記バスバーを付着させること;及び
前記転写キャリアを除去すること、
を包含する、方法。
【請求項31】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置に光フィルタとアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
(a)キャリアの平坦な表面上に一連の半透明な誘電体構造を形成するステップであって、前記構造の各々が、フィルタ受容表面領域と隆起凸部を含み、隣り合った誘電体構造が離隔して配置されてその間にトレンチが画定される、ステップと;
(b)前記トレンチの各々を導電性材料で少なくとも部分的に満たすことによって前記バスバーを形成するステップと;
(c)前記フィルタ受容表面領域の各々の上に1つの光フィルタ材料を付着させるステップであって、それによって、一連の光フィルタが形成される、ステップと;
(d)半透明な接着材料を用いて、前記光フィルタと前記凸部を1つの半透明なディスプレイ基材に固定するステップと;
(e)前記キャリアを除去するステップと、
を包含する、方法。
【請求項32】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置にカラーフィルタとアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
(a)キャリアの平坦な導電性表面上に一連の半透明な誘電体構造を形成するステップであって、前記構造の各々が、濡れ性表面領域と隆起凸部を含み、隣り合った誘電体構造が離隔して配置されてその間にトレンチが画定される、ステップと;
(b)前記トレンチの各々を電気めっきにより金属で少なくとも部分的に満たすことによって前記バスバーを形成するステップと;
(c)インクジェット印刷によって、前記濡れ性表面領域の各々の上に着色材料を付着させるステップであって、それによって、一連のカラーフィルタが形成される、ステップと;
(d)半透明な接着材料を用いて、前記カラーフィルタと前記凸部を1つの半透明なディスプレイ基材に固定するステップと;
(e)前記キャリアを除去するステップと、
を包含する、方法。
【請求項1】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置にカラー素子とアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
転写キャリアの表面上に前記カラー素子及び前記バスバーを形成すること;
前記カラー素子及び前記バスバーを前記ディスプレイ基材に付着させること;及び
前記転写キャリアを除去すること、
を包含する、方法。
【請求項2】
前記転写キャリアの前記表面が平坦である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カラー素子の各々が、可視光の少なくとも1つの波長帯域を吸収、反射又は散乱する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記カラー素子が光フィルタであり、赤色光を透過する少なくとも1つの光フィルタと、緑色光を透過する少なくとも1つの光フィルタと、青色光を透過する少なくとも1つの光フィルタとを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記カラー素子が放出性の素子である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記カラー素子がフォトルミネッセンス素子である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記カラー素子が、少なくとも部分的に紫外光を吸収し、且つUV光を概ね透過する領域によって互いに離隔して配置される、請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記転写キャリアの除去後に、前記バスバー上に透明導体層を形成するステップであって、前記透明導体層が、十分な強度及び持続時間のUV光に露光された後に、実質的に非導電性となり得る、ステップと;
前記カラー素子間の空間に対応する前記導体層の領域において導電性が実質的に失われるように、前記ディスプレイ基材を通して、十分な強度及び持続時間のUV光で前記導体層を照明するステップと;
をさらに包含し、それによって各々がバスバート電気的に接触している複数の透明電極トラックが形成される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記転写キャリアの除去後に、前記バスバー上に透明導体層を形成するステップと;
前記導体層にポジフォトレジスト材料の層を適用するステップと;
前記カラー素子間の空間に対応する前記フォトレジスト材料の露光領域に化学変化を引き起こすのに十分な強度及び持続時間のUV光を、前記ディスプレイ基材を通して前記フォトレジスト材料に照明するステップと;
前記フォトレジストを現像して、前記露光領域内の前記フォトレジストを除去するステップと;
前記フォトレジストが除去された領域内の前記導体層をエッチングするステップであって、それによって、各々がバスバーと電気的に接触している複数の透明電極トラックが形成される、ステップと;
残りのフォトレジストを除去するステップと、
をさらに包含する、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
その上に複数のカラー素子と複数のバスバーとが互いに関して所定の位置に剥離可能に配置されている表面を有する基材を含んで成る転写キャリア。
【請求項11】
前記表面が平坦である、請求項10に記載の転写キャリア。
【請求項12】
前記複数のカラー素子の各々が、前記基材の前記表面上にある概ね透明な誘電体構造上に設けられる、請求項10又は11に記載の転写キャリア。
【請求項13】
前記表面が導電性である、請求項10乃至12の何れか一項に記載の転写キャリア。
【請求項14】
前記カラー素子が光フィルタである、請求項10乃至13の何れか一項に記載の転写キャリア。
【請求項15】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置にカラー素子とアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
(a)キャリアの平坦な表面上に一連の半透明な誘電体構造を形成するステップであって、前記構造の各々が、カラー素子受容表面領域と隆起凸部を含み、隣り合った誘電体構造が離隔して配置されてその間にトレンチが画定される、ステップと;
(b)前記トレンチの各々を導電性材料で少なくとも部分的に満たすことによって前記バスバーを形成するステップと;
(c)前記カラー素子受容表面領域の各々の上に1つのカラー素子材料を配置するステップであって、それによって、一連のカラー素子が形成される、ステップと;
(d)半透明な接着材料を用いて、前記カラー素子と前記凸部を1つの半透明なディスプレイ基材に固定するステップと;
(e)前記キャリアを除去するステップと、
を包含する、方法。
【請求項16】
前記カラー素子が光フィルタである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記光フィルタが少なくとも部分的にUV吸収性である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記カラー素子材料がインクジェットプリントヘッドを用いて付着される、請求項15乃至17の何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記バスバーに接触している半透明な導体材料の層を適用するステップと、前記ディスプレイ基材及び前記凸部を透過するUV光によって前記導体材料を処理するステップであって、それによって前記バスバーと位置合わせされ且つ接触している半透明の電極トラックが形成されるステップとをさらに包含する、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記凸部と前記ディスプレイ基材との間に偏光子を設けることをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記偏光子が、前記カラー素子及び前記凸部上にコーティング可能偏光子層を適用することによって設けられる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記偏光子が前記ディスプレイ基材上に付着され、前記カラー素子及び前記凸部を前記ディスプレイ基材に固定する前記ステップが、前記カラー素子及び前記凸部を前記偏光子に固定することを包含する、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記凸部と前記ディスプレイ基材との間に光学フィルムを設けることをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記光学フィルムが補償リターダ(compensation retarder)を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
カラー素子とカラー素子受容表面領域との間に偏光子を設けることをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記偏光子が、前記カラー素子材料の付着前に、前記半透明な誘電体構造上にコーティング可能偏光子層を適用することによって設けられる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記カラー素子材料の付着前に、各カラー素子受容表面領域上に透明導電層を設けることをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
前記透明導電層が均一にコーティングされ、乾燥する際に、前記隆起凸部によって決定されるパターニングされた層を形成する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記キャリアの前記表面が導電性であり、前記バスバーが電気めっきによって形成される、請求項15乃至28の何れか一項に記載の方法。
【請求項30】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置に光フィルタとアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
転写キャリアの表面上に前記光フィルタ及び前記バスバーを形成すること;
前記ディスプレイ基材に前記光フィルタ及び前記バスバーを付着させること;及び
前記転写キャリアを除去すること、
を包含する、方法。
【請求項31】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置に光フィルタとアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
(a)キャリアの平坦な表面上に一連の半透明な誘電体構造を形成するステップであって、前記構造の各々が、フィルタ受容表面領域と隆起凸部を含み、隣り合った誘電体構造が離隔して配置されてその間にトレンチが画定される、ステップと;
(b)前記トレンチの各々を導電性材料で少なくとも部分的に満たすことによって前記バスバーを形成するステップと;
(c)前記フィルタ受容表面領域の各々の上に1つの光フィルタ材料を付着させるステップであって、それによって、一連の光フィルタが形成される、ステップと;
(d)半透明な接着材料を用いて、前記光フィルタと前記凸部を1つの半透明なディスプレイ基材に固定するステップと;
(e)前記キャリアを除去するステップと、
を包含する、方法。
【請求項32】
ディスプレイ基材に、互いに関して所定の位置にカラーフィルタとアドレス指定用バスバーを設ける方法であって:
(a)キャリアの平坦な導電性表面上に一連の半透明な誘電体構造を形成するステップであって、前記構造の各々が、濡れ性表面領域と隆起凸部を含み、隣り合った誘電体構造が離隔して配置されてその間にトレンチが画定される、ステップと;
(b)前記トレンチの各々を電気めっきにより金属で少なくとも部分的に満たすことによって前記バスバーを形成するステップと;
(c)インクジェット印刷によって、前記濡れ性表面領域の各々の上に着色材料を付着させるステップであって、それによって、一連のカラーフィルタが形成される、ステップと;
(d)半透明な接着材料を用いて、前記カラーフィルタと前記凸部を1つの半透明なディスプレイ基材に固定するステップと;
(e)前記キャリアを除去するステップと、
を包含する、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公表番号】特表2007−534982(P2007−534982A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503355(P2007−503355)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【国際出願番号】PCT/EP2005/051260
【国際公開番号】WO2005/091062
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【国際出願番号】PCT/EP2005/051260
【国際公開番号】WO2005/091062
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】
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